JPH09293679A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents

半導体装置およびその作製方法

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JPH09293679A
JPH09293679A JP13091096A JP13091096A JPH09293679A JP H09293679 A JPH09293679 A JP H09293679A JP 13091096 A JP13091096 A JP 13091096A JP 13091096 A JP13091096 A JP 13091096A JP H09293679 A JPH09293679 A JP H09293679A
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舜平 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の薄膜トランジスタを作製した場合の特
性のバラツキを是正する構成を提供する。 【構成】 チャネル形成領域114とドレイン領域11
2との間にドレイン領域よりも導電型を付与する不純物
が低濃度で添加された低濃度不純物領域115を形成す
る。この際に不純物イオンの注入を質量分離を用いた方
法により行う。こうすることで、低濃度不純物領域の活
性化の結果得られる抵抗値のバラツキを抑制できる。そ
して、多数の薄膜トランジスタの特性を備えた構成を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本明細書で開示する発明は、
薄膜トランジスタの構成に関する。またその作製方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりアクティブマトリクス型の液晶
表示装置が知られている。これは、マトリクス状に配置
された画素電極のそれぞれに薄膜トランジスタを配置し
た構成を有している。
【0003】このような構成においては、表示される画
面のムラや縞模様が問題となる。これらの問題は、アク
ティブマトリクス領域に配置される薄膜トランジスタの
特性のバラツキに起因するものと考えられる。
【0004】即ち、ガラス基板や石英基板上に数百×数
百個というマトリクス状に形成される薄膜トランジスタ
の特性が、場所毎にばらついてしまうことが問題とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの研究によ
れば、表示のムラや縞模様は以下のようなメカニズムで
で発生するものと考えられる。
【0006】アクティビマトリクス領域に配置される薄
膜トランジスタには、OFF電流特性を改善するために
LDD(ライトドープドレイン)領域と称される領域が
配置されている。
【0007】これは、チャネル形成領域とドレイン領域
との間にドレイン領域よりも低濃度に導電型を付与する
不純物を添加した低濃度不純物領域(一般にLDD領域
と称されている)を配置した構成を有している。
【0008】この低濃度不純物領域は、チャネル形成領
域とドレイン領域との間に形成される高電界を緩和させ
る機能を有している。
【0009】LDD領域は、弱い導電型を有するように
(ドレイン領域となってしまってはいけない)構成され
る。具体的には、1×1016〜1×1019cm-3といっ
た濃度で導電型を付与する不純物を含んだ領域として形
成される。この不純物濃度は、ドレイン領域よりも低い
濃度で不純物を含むように設定される。
【0010】一般的に薄膜トランジスタを構成する珪素
膜は、レーザー光の照射によって得られた結晶性珪素膜
(多結晶珪素膜や微結晶珪素膜の総称)が利用される。
【0011】このレーザー光の照射を利用した結晶性珪
素膜は、その表面に凹凸が形成されてしまう。
【0012】この凹凸の状態を原子間力顕微鏡で観察し
た写真を図8に示す。図8は、レーザー光の照射が行わ
れた珪素膜の表面状態を示す写真である。
【0013】また、大面積へのレーザー光の照射を高い
効率でもって行う方法として、線上にビーム加工したレ
ーザー光を照射する技術がある。この技術を用いた場合
にも上述した表面の凹凸が形成されてしまう。
【0014】この現象を模式的に示したものが図3であ
る。図3に示すのは、非晶質珪素膜303に対して、線
状にビーム加工されたパルス発振型のエキシマレーザー
光(図面の奥行き方向と手前側に長手状を有する)を3
00で示される方向に走査して照射した場合の状態であ
る。
【0015】図3において、301は基板である。通常
は、基板としてガラス基板が利用される。302は下地
膜である。下地膜としては、酸化珪素膜が利用される。
304はレーザー光の照射が行われた後の領域であり、
レーザー光の照射により結晶化された領域である。
【0016】この状況において、レーザー光の照射され
た跡には305で示されるような荒れ(凹凸)が形成さ
れてしまう。この荒れの状態は、レーザー光の照射時の
加熱温度、照射エネルギー密度、発振周波数、スキャン
スピード、非晶質珪素膜に依存する。
【0017】図面では荒れが等間隔に形成されているか
の如く示されているが、実際にはその間隔はランダムで
ある。
【0018】この荒れは、非晶質珪素膜を加熱より結晶
化させ、さらにレーザー光の照射によるアニールを行っ
た場合にも同様に形成される。
【0019】また、線状のレーザー光を用いたアニール
方法を利用すると、完成した液晶パネルに縞模様が表示
されてしまう現象が観察される。
【0020】この縞模様は、アクティブマトリクス回路
に配置された薄膜トランジスタの特性のバラツキを反映
したものである。これは、LDD領域の抵抗のバラツキ
が大きいことから裏付けられる。
【0021】また、LDD領域のバラツキは、ソース及
びドレイン領域の抵抗のバラツキよりもはるかに大き
い。
【0022】これは、大面積へのドーピング手段として
知られているプラズマドーピング法を用いることと、不
純物イオンの注入を低ドーズ量で行うことに起因する。
【0023】プラズマドーピング法というのは、プラズ
マを利用して加速注入せんとするイオンを引出し、それ
を電気的に加速することにより被ドーピング領域に注入
する方法である。
【0024】この方法においては、注入されるイオンに
各種のものが含まれる関係で、被照射領域の結晶性が不
均一になりやすい。換言すれば、微結晶性を有する成分
が不特定に残存する状態となりやすい。
【0025】そして、この傾向は、LDD領域のように
低ドーズ量でのドーピングを行った場合に特に顕著にな
る。
【0026】この微結晶成分の存在密度は、面内バラツ
キが大きい。従って、不純物イオンの注入を行った後に
行われるレーザー光の照射によるアニール工程におい
て、この結晶状態のバラツキがそのまま反映され、部分
部分において抵抗値が異なるものとなってしまう。
【0027】このようにして、各画素毎において、LD
D領域の抵抗のバラツキが大きいものとなってしまう。
【0028】また前述した結晶性珪素膜を得る際におけ
るレーザー光の照射に起因する表面の荒れが上記LDD
領域の抵抗のバラツキを助長するものとなる。即ち、図
3に示されるような表面状態の荒れがLDD領域を形成
に際する抵抗値のバラツキを大きく助長するものとな
る。
【0029】また、特開平06−232059に記載さ
れているニッケル等の珪素の結晶化を助長する金属元素
を利用して結晶性珪素膜を得る方法が知られている。こ
の方法を利用すると、従来より低い加熱温度による処理
で高い結晶性を有した結晶性珪素膜を得ることができ
る。しかし、この方法を用いた場合における当該金属元
素の存在も上記LDD領域の抵抗値のバラツキを助長す
る要因となる。
【0030】上記金属元素は、結晶化の際の核となる性
質を有する。この性質は、レーザーアニールの際にも当
然現れる。従って、非質量分離による不純物イオンの注
入が行われ、結晶性にムラが生じているLDD領域に上
記金属元素が含まれていると、レーザー光の照射による
活性化アニールの際における抵抗値のバラツキがさらに
助長されたものとなる。
【0031】即ち、珪素の結晶化を助長する金属元素を
利用して結晶性珪素膜を得る方法は、高い結晶性を得ら
れるという有意性がある一方で、LDD領域にような抵
抗値にバラツキが生じやすい領域に対して、その抵抗値
のバラツキを助長するような働きを有している。
【0032】
【発明が解決しようとす課題】本明細書で開示する発明
は、多数の薄膜トランジスタを同一基板上に作製した際
にその特性のバラツキが生じないような構成を提供する
ことを課題とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明者らの知見によれ
ば、LDD領域の抵抗値のバラツキに最も大きく寄与し
ているのは、ドーピング工程における微結晶性分の残存
による結晶状態のバラツキにある。
【0034】そこで本明細書で開示する発明は、LDD
領域を形成する際に、不純物イオンの注入を質量分離を
行う方法を利用する。
【0035】こうすることにより、レーザー光の照射を
用いたプロセスや、珪素の結晶化を助長する金属元素を
利用したプロセスを用いた場合にLDD領域に代表され
る低濃度不純物領域の抵抗値のバラツキを是正すること
ができる。
【0036】本明細書で開示する発明の一つは、チャネ
ル形成領域とドレイン領域との間にドレイン領域よりも
導電型を付与する不純物が低濃度で添加された低濃度不
純物領域を有し、該低濃度不純物領域は質量分離がなさ
れた不純物イオンが注入され、前記低濃度不純物領域の
表面はレーザー光の照射により形成された凹凸を有する
ことを特徴とする。
【0037】他の発明の構成は、チャネル形成領域とド
レイン領域との間にドレイン領域よりも導電型を付与す
る不純物が低濃度で添加された低濃度不純物領域を有
し、該低濃度不純物領域は質量分離がなされた不純物イ
オンの注入と、その後レーザー光の照射により作製され
たものであることを特徴とする。
【0038】また上記構成において、低濃度不純物領域
には珪素の結晶化を助長する金属元素が1×1016cm
-3〜5×1019cm-3の濃度で含まれていることを特徴
とする。
【0039】また他の発明の構成は、チャネル形成領域
とドレイン領域との間にドレイン領域よりも導電型を付
与する不純物が低濃度で添加された低濃度不純物領域の
作製工程であって、前記低濃度不純物領域は、質量分離
がなされた不純物イオンの注入とその後レーザー光の照
射により作製されることを特徴とする。
【0040】他の発明の構成は、レーザー光の照射を利
用して結晶性珪素膜を形成する工程と、前記結晶性珪素
膜を利用して活性層を形成する工程と、を有し、前記活
性層の形成は、チャネル形成領域とドレイン領域との間
にドレイン領域よりも導電型を付与する不純物を低濃度
でドーピングする工程を有し、該工程において、質量分
離がなされた不純物イオンの注入とその後レーザー光の
照射が行われることを特徴とする。
【0041】
【発明の実施の形態】LDD領域を配置する薄膜トラン
ジスタの作製工程においては、不純物イオンの注入を質
量分離によって生成された不純物イオンの注入によって
行う。質量分離によって形成した不純物イオンを加速注
入した場合、当該不純物イオンを注入した領域はほぼ非
晶質化する。従って、それが低濃度に不純物が注入され
るLDD領域であってもレーザー光の照射によるアニー
ル効果を均一なものとすることができる。そしてその結
果として、LDD領域の抵抗のバラツキを少ないものと
することができる。
【0042】この構成は、特に線状のレーザー光の照射
により得られた結晶性珪素膜を用いた薄膜トランジスタ
の作製に有効となる。これは、線状のレーザー光を用い
た結晶化においては、潜在的に線状の結晶化のムラが存
在しており、この結晶化のムラが不純物イオンの注入と
その後のレーザーアニールの工程において顕在化しやい
からである。
【0043】また、LDD領域でないソース領域やドレ
イン領域の形成であれば、プラズマからイオンを直接引
き出す方式の不純物イオンの注入方法を利用することが
できる。これは、高濃度に不純物の注入されるソース及
びドレイン領域においては、レーザー光の照射による結
晶化工程において、結晶化の潜在的なムラが抵抗値のバ
ラツキとして現れにくいからである。
【0044】
【実施例】
〔実施例1〕図1にLDD領域を配置した薄膜トランジ
スタの作製工程を示す。まずガラス基板101上に下地
膜102として酸化珪素膜をスパッタ法により3000
Åの厚さに成膜する。基板としては石英基板を用いるの
でもよい。(図1(A))
【0045】次に非晶質珪素膜103を減圧熱CVD法
で500Åの厚さに成膜する。非晶質珪素膜の成膜方法
としては、プラズマCVD法を用いるのでもよい。
【0046】次に加熱処理を行うことにより非晶質珪素
膜を結晶化させ、図示しない結晶性珪素膜を得る。さら
に線状にビーム加工されたレーザー光を走査して照射す
ることにより、図示しない結晶性珪素膜の結晶性を助長
させる。
【0047】またレーザー光の照射を行った後にさらに
加熱処理を行うことは有効である。この加熱処理はレー
ザー光の照射の際に生じた膜中の応力を緩和し、欠陥を
減少させる効果がある。
【0048】次にパターニングを施すことにより、薄膜
トランジスタの活性層104を形成する。こうして図1
(B)に示す状態を得る。
【0049】次にゲイト絶縁膜105として、酸化珪素
膜のプラズマCVD法により1000Åの厚さに成膜す
る。
【0050】さらにゲイト電極を構成するための図示し
ないアルミニウム膜を4000Åの厚さにスパッタ法に
よって形成する。(このアルミニウム膜はゲイト電極1
06を構成する出発膜となる)
【0051】このアルミニウム膜中にはスカンジウムを
0.12重量%含有させる。これは後の工程においてアルミ
ニウムの異常成長によるヒロックやウィスカーの発生を
抑制するためである。
【0052】ヒロックやウィスカーというのは、アルミ
ニウムの異常成長によって形成される角状あるいは針状
の突起物のことである。
【0053】次に陽極酸化を行うことにより、図示しな
い緻密な膜質を有する陽極酸化膜を形成する。この工程
は、電解溶液として3%シュウ酸水溶液を用い、この溶
液中において、アルミニウム膜を陽極、白金を陰極とし
て両電極間に電流を流すことによって行う。膜厚の制御
は印加電圧によって行うことができる。ここでは、この
図示しない緻密な膜質を有する陽極酸化膜の膜厚を10
0Åとする。
【0054】次にレジストマスク109を配置し、アル
ミニウム膜をパターニングする。こうして図1(C)の
106で示されるゲイト電極106の原型を形成する。
【0055】次に上記レジストマスク109を利用して
パターニングを行うことにより、アルミニウムパターン
を形成する。(このアルミニウムパターンがゲイト電極
106の原型となる)
【0056】そして再度の陽極酸化を行うことにより、
多孔質状の陽極酸化膜107を形成する。ここでは、電
解溶液として3%のシュウ酸を含んだ水溶液を用いる。
この多孔質状の陽極酸化もアルミニウムパターンを陽
極、白金を陰極として両電極間に電流を流すことによっ
て行われる。
【0057】この工程では、レジストマスク109が存
在する関係で電解溶液がアルミニウムパターンの上面に
接触しない。従って、図1(C)の107で示されるよ
うにゲイト電極106の側面に陽極酸化膜が形成され
る。
【0058】この多孔質状の陽極酸化膜107の膜厚の
制御は、陽極酸化時間によって行うことができる。この
多孔質状の陽極酸化膜107の膜厚は、2μm程度まで
行わすことができる。ここでは、その膜厚を5000Å
とする。
【0059】こうして図1(C)に示す状態を得る。次
にレジストマスク109を除去し、再度緻密な膜質を有
する陽極酸化膜を形成する条件で陽極酸化を行う。
【0060】この陽極酸化工程において、緻密な膜質を
有する陽極酸化膜108を1000Åの厚さに成膜す
る。この工程において、ゲイト電極106が画定する。
この工程においては、電解溶液が多孔質状の陽極酸化膜
107中に侵入する。従って、ゲイト電極106の周囲
に緻密な膜質を有する陽極酸化膜108が形成される。
【0061】次に図4に示す装置(構成は後述する)を
用いて、Pイオンの注入を行う。ドーズ量は2×1015
/cm2 とする。この工程において、110と112の
領域に自己整合的にPイオンが注入される。ここで、1
10の領域がソース領域となる。また112の領域がド
レイン領域となる。なお、111の領域には不純物イオ
ンが注入されない。
【0062】図4に示す装置は、非質量分離によって、
ドーパントイオンを得る形式を有している。即ち、質量
分離を行わずに得た不純物イオンを加速注入する構成を
有している。
【0063】ここでは、高濃度に不純物イオンが注入さ
れるソース及びドレイン領域への注入工程であるから、
非質量分離の方法を用いてもよい。勿論、質量分離を行
う手段によりこの工程を実施してもよい。
【0064】次に多孔質状を有するレジストマスク10
7を除去し、再度のPイオンの注入を行う。このPイオ
ンの注入は、そのドーズ量を0.5 〜1×1014/cm2
として行う。
【0065】この比較的低濃度に不純物イオンを注入す
る工程は、図5に示す質量分離によりドーパントイオン
を選択する形式の装置を用いる。
【0066】この装置を用いた場合、P+ イオンのみ選
択して注入することができる。そして、Pイオンの被注
入領域をほぼ完全に非晶質化することができる。
【0067】即ち、ライトドープ(ソース/ドレインに
比較して)される113と115の領域をほぼ完全に非
晶質化することができる。なお、113と115の領域
が低濃度不純物領域となる。特にドレイン側の115で
示される領域がLDD(ライトドープドレイン)領域と
なる。(図1(E))
【0068】なお上記工程において、チャネル形成領域
114が画定する。
【0069】この後、レーザー光の照射を行うことによ
り、(D)と(E)の工程において不純物イオンが注入
された領域を活性化する。この工程において、Pイオン
の注入が行われた領域の結晶化と注入された元素の活性
化とが同時に行われる。
【0070】この工程において、質量分離によって得た
Pイオンの注入によって形成された低濃度不純物領域1
13と115は、ほぼ完全に非晶質化しているので、レ
ーザー光のアニール効果を基板各所において均一なもの
とすることができる。
【0071】また、高濃度にPイオンが注入された11
0と112の領域が注入量が多いので十分低抵抗化して
おり、特に面内バラツキが生じずにアニールすることが
できる。
【0072】ついで図2に示すように層間絶縁膜116
を形成する。層間絶縁膜116はプラズマCVD法で成
膜される酸化珪素膜、または窒化珪素膜でもって構成す
る。
【0073】そしてコンタクトホールの形成を行い、ソ
ース電極117とドレイン電極118の形成を行う。そ
して最後に350℃の水素雰囲気中において1時間の加
熱処理を行い薄膜トランジスタを完成させる。
【0074】〔装置の説明1〕以下の質量分離を行うこ
とによって不純物のイオンを得、そのイオンを注入する
装置の構成について示す。
【0075】図5に装置の概略の構成を示す。まず、不
純物イオンは、イオン発生源905から発生される。発
生された不純物イオンは引出し電極を備えた引出し系系
900で加速室916に引き出される。そして加速室9
16で電気的に加速されたイオンは磁石907が発生す
る磁場中を通過する。この際受けるローレンツ力の違い
から質量分離され、その軌道が各イオン(発生されたイ
オンには各種のものが含まれる)によって異なるものと
なる。
【0076】所定の軌道を有した各イオンが電磁的なレ
ンズ909によって収束される。そして分離室908内
のスリット910によって必要とするイオンの軌道が選
択され、他のイオンは遮蔽される。
【0077】スリット910で選択されたイオンは基板
ホルダー(または基板ステージ)912上に配置された
試料に照射される。
【0078】図において、902は不純物イオンを発生
させるための電力を供給する電源である。903は引出
し電極に印加される電圧を制御する電源である。904
は加速電圧を与えるための電源である。
【0079】図5に示すような装置は、質量分離によ
り、ドーピングせんとする不純物イオンを選別できる。
【0080】図5に示す装置を用いて、結晶性珪素膜に
対してドーピングを行った場合、被ドーピング面の結晶
性を均一性良く破壊することができる。この点が、プラ
ズマから直接引き出された質量分離していないイオンを
用いた図4に示すような装置を用いた場合とのそのドー
ピング効果の違いとなる。
【0081】〔装置説明2〕以下に非質量分離により不
純物のイオンを得、そのイオンの注入を行う装置の構成
について示す。図4に装置の概要を示す。この装置は、
プラズマドーピング装置と称される形式を有している。
【0082】図4に示すプラズマドーピング装置は、気
密性を有する筐体215で構成されている。装置には、
必要とする減圧状態を得るための排気系218が配置さ
れている。
【0083】ドーピングは、ドーピングガスを高周波エ
ネルギーによってイオン化(プラズマ化)させ、そこか
らイオン化したイオンを電気的に引出し、さらに加速し
試料に注入することによって行われる。
【0084】ガス導入系200から導入されるドーピン
グガスは、ガス放出口206から207の領域に均一性
良く放出され、そこでイオン化される。
【0085】207の領域では、一対の電極206と2
02との間で高周波放電が行われ、ドーピングガスが分
解するとともにイオン化される。この高周波放電は、高
周波電源211からインピーダンスマッチング装置21
0を介して供給される高周波電力によって行われる。
【0086】イオン化されたドーパントイオンは、引出
し電極202によって加速領域220に引き出される。
そして引出し電極202によって加速領域220に引き
出されたドーパントイオンは加速電極203によって加
速される。また、減速電極208において必要とする注
入エネルギー(加速電圧)に調整される。
【0087】なお、各電極は209で示される電極を基
準として電位が設定される。
【0088】加速領域220で加速されたドーパントイ
オンは、試料216に所定の加速電圧でもって注入され
る。なお、注入の均一性を高めるために試料216を載
せたステージ217は回転する機構を有している。
【0089】219で示すのは、イオン電流を計測する
ための電流計である。この電流計219で計測されるイ
オン電流に基づいて試料216に注入されるイオンの量
を計測することができる。
【0090】図4に示す装置において、212で示され
るのが引出し電圧を加えるための電源である。また、2
13で示されるのが減速電圧を加えるための電源であ
る。また、214で示されるのが加速電圧を加えるため
の電源である。
【0091】図4に示す装置を用いて、本明細書に開示
する発明を実施するには、まずドーピングガスとして水
素をガス導入系200から導入し、水素イオンの注入を
試料216に対して行う。
【0092】この水素イオンの注入によって、試料は所
定の温度に予備加熱される。次にドーピングガスを所定
のドーパント(リンやボロン)を含んだガスに切替え、
所定のドーパントのドーピングを行う。
【0093】なお、所定のドーパントを含んだガスは、
必要とす濃度に水素ガスによって希釈されるのが普通で
ある。
【0094】なお、ステージ217内に加熱手段を配置
し、水素イオンの注入による加熱を助長させる構成とし
てもよい。即ち、加熱の均一性を水素イオンの注入によ
って維持し、補助的にステージ217内の加熱手段を利
用する構成としてもよい。
【0095】この形式の装置は、大面積に渡り一括して
不純物イオンの注入を行える特徴を有している。さらに
装置全体の構成が簡単で小型化できるという特徴も有し
ている。
【0096】しかしながら、原料ガスをプラズマ化し、
電界によってイオンを引出し、加速する形式のために以
下のような欠点を有している。
【0097】例えば、P(リン)をドーピングしようと
する場合、原料ガスとしてPH3 (フォスフィン)と希
釈用の水素ガスが利用される。この際、ソースプラズマ
中から加速領域220に引き出されるドーパントイオン
には、P+ 、PH+ 、H+ 、H2 + などの多数の種類の
ものが含まれる。そしてそれらは被ドーピング試料に加
速注入されることになる。
【0098】このような状態で不純物イオンの注入が結
晶性を有する珪素膜に対して行われた場合、珪素膜は注
入されるイオンにより損傷するのであるが、その損傷は
均一なものではなく、局所的に結晶成分が残る状態とな
る。特に、LDD領域の形成のようにライトドーピング
を行う場合には、その傾向が強い。
【0099】また、レーザー光の照射により結晶化、あ
るいは結晶化の助長を行った珪素膜のようにその表面が
荒れていると、上記の傾向が一層強くなる。
【0100】この状態は、不純物イオン注入後の活性化
の際の効果のバラツキの主な要因となる。従って、LD
D領域の形成に図4で示すような非質量分離により被注
入イオンを生成する方法を利用することは好ましくな
い。
【0101】〔装置の説明3〕以下に線状のレーザー光
の照射を行う装置の概要を示す。図6に示すのは、光学
系によって線状に加工されたレーザー光1200を非晶
質珪素膜1204に照射して、結晶性珪素膜1205に
変成する状態を示す模式図面である。
【0102】図において、非晶質珪素膜1204はガラ
ス基板1203上に成膜されており、基板1203を載
せたステージ1202が矢印1206の方向に移動する
ことにより、ミラー1201で反射されたレーザー光が
走査されて照射される構成を有している。
【0103】このような構成は、大面積に対してのレー
ザー光の照射を行うことができるという利点がある。し
かし、光学系が複雑になり、またその調整が手間がかか
るという欠点がある。
【0104】こような装置に利用されるレーザー光とし
ては、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やX
eClエキシマレーザー(波長308nm)を利用する
ことができる。
【0105】アニールの形態としては、非晶質珪素膜を
結晶性珪素膜に変成する工程、結晶性珪素膜の結晶性を
さらに助長する工程、不純物イオンの注入後の活性化工
程、等々がある。
【0106】〔装置の説明4〕図7に示すのは、スポッ
ト状のレーザー光を照射することにより、アニールを行
う装置である。
【0107】図には、矩形状のレーザービーム700を
ミラー701で反射し、非晶質珪素膜704に照射する
状態が模式的に示されている。
【0108】図には、レーザービームを707で示され
るような軌跡でもって照射し、非晶質珪素膜704を結
晶性珪素膜705に変成する状態が示されている。
【0109】珪素膜はガラス基板703上に形成さてお
り、ステージ702を706で示すように2次元X−Y
方向に移動させることによって、707で示されるよう
な軌跡でレーザー光が照射される。
【0110】図7に示すような構成は、大面積への照射
には不利であるが、光学系が簡単であり、保守や調整が
容易があるという特徴がある。
【0111】〔実施例2〕本実施例は、実施例1に示す
構成において、結晶性珪素膜を得る手段として珪素の結
晶化を助長する金属元素を利用する場合の例である。
【0112】ここでは、珪素の結晶化を助長する金属元
素として、Ni(ニッケル)を利用する。このような作
用を有する金属元素としては、Fe、Co、Ni、R
u、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選
ばれた一種または複数種類の元素を利用することができ
る。
【0113】本実施例では、Niの導入方法として、酢
酸ニッケル塩溶液を用いた方法を利用する。この方法
は、溶液中のニッケル元素の濃度を制御することによ
り、珪素膜中に導入されるニッケル元素の濃度を調整で
きるという利点がある。また装置の構成が簡単で工程が
簡単であるという特徴がある。
【0114】溶液を用いる方法以外には、CVD法、ス
パッタ法、イオン注入法、蒸着法、吸着法、プラズマ処
理を利用することができる。
【0115】ニッケル元素の導入は以下のようにして行
う。まず非晶質珪素膜(図1の103)上に所定の濃度
に調整した酢酸ニッケル塩溶液を塗布し、水膜を形成す
る。そしてスピンコーターを用いて余分な溶液を吹き飛
ばし、非晶質珪素膜の表面にニッケル元素が接して保持
された状態とする。
【0116】溶液中においてニッケル元素の濃度は、最
終的に残留するニッケル元素の濃度が1×1016cm-3
〜5×1019cm-3の濃度となるようにする。この濃度
範囲以上のニッケル元素が残留すると半導体としての性
質が損なわれるので注意が必要である。また、この濃度
範囲以下の残留濃度とする場合、そもそも結晶化を助長
する効果を得られなくなる。
【0117】次に加熱処理を行い非晶質珪素膜を結晶化
させ、結晶性珪素膜を得る。この加熱処理は、640
℃、4時間の条件で行う。
【0118】このようにして得られた結晶性珪素膜は、
ニッケル元素を利用しない場合に比較して、より高い結
晶性を有したものとして得られる。
【0119】こうして得られた結晶性珪素膜に対してさ
らにレーザー光の照射を行い、その結晶性を助長させ
る。
【0120】こうして結晶性珪素膜を得る。その後の工
程は、図1に示すプロセスに従って行えばよい。
【0121】本実施例に示すような珪素の結晶化を助長
する金属元素を利用した場合、図1の113や115の
低濃度不純物領域の抵抗のバラツキが生じやすい。しか
し、これら低濃度不純物領域への不純物イオンの注入を
質量分離による方法を用いて行うことで、113や11
5の低濃度不純物領域の抵抗のバラツキを抑制すること
ができる。
【0122】これは、質量分離を用いた方法による不純
物イオンの注入は、被イオン注入領域をほぼ完全に非晶
質化するので、レーザー光の照射による結晶化の工程の
再現性を高いものとできるからである。
【0123】
【発明の効果】本明細書で開示する発明を利用すること
で、多数の薄膜トランジスタを同一基板上に作製した際
にその特性のバラツキが生じないような構成を提供する
ことができる。そしてアクティブマトリクス型の液晶表
示装置を構成した場合に、表示のムラや縞模様が見えて
しまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図2】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図3】 珪素膜にレーザー光を照射する状態を示す
図。
【図4】 不純物イオンの注入を行う装置の概要を示す
図。
【図5】 不純物イオンの注入を行う装置の概要を示す
図。
【図6】 レーザー光の照射を行う状態を示す図。
【図7】 レーザー光の照射を行う状態を示す図。
【図8】 珪素薄膜の表面状態を示す写真。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 下地膜(酸化珪素膜) 103 非晶質珪素膜 104 活性層のパターン 105 ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜) 106 ゲイト電極 107 多孔質状の陽極酸化膜 108 緻密な膜質を有する陽極酸化膜 109 レジストマスク 110 ソース領域 111 不純物イオンが注入されない領域 112 ドレイン領域 113 低濃度不純物領域 114 チャネル形成領域 115 低濃度不純物領域(LDD領域) 116 層間絶縁膜 117 ソース電極 118 ドレイン電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャネル形成領域とドレイン領域との間に
    ドレイン領域よりも導電型を付与する不純物が低濃度で
    添加された低濃度不純物領域を有し、 該低濃度不純物領域は質量分離がなされた不純物イオン
    が注入され、 前記低濃度不純物領域の表面はレーザー光の照射により
    形成された凹凸を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】チャネル形成領域とドレイン領域との間に
    ドレイン領域よりも導電型を付与する不純物が低濃度で
    添加された低濃度不純物領域を有し、 該低濃度不純物領域は質量分離がなされた不純物イオン
    の注入と、その後レーザー光の照射により作製されたも
    のであることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、低濃度
    不純物領域には珪素の結晶化を助長する金属元素が1×
    1016cm-3〜5×1019cm-3の濃度で含まれている
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】チャネル形成領域とドレイン領域との間に
    ドレイン領域よりも導電型を付与する不純物が低濃度で
    添加された低濃度不純物領域の作製工程であって、 前記低濃度不純物領域は、質量分離がなされた不純物イ
    オンの注入とその後レーザー光の照射により作製される
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】レーザー光の照射を利用して結晶性珪素膜
    を形成する工程と、 前記結晶性珪素膜を利用して活性層を形成する工程と、 を有し、 前記活性層の形成は、チャネル形成領域とドレイン領域
    との間にドレイン領域よりも導電型を付与する不純物を
    低濃度でドーピングする工程を有し、 該工程において、質量分離がなされた不純物イオンの注
    入とその後レーザー光の照射が行われることを特徴とす
    る半導体装置の作製方法。
  6. 【請求項6】請求項5または請求項6において、レーザ
    ー光の照射はビームを線状に加工したものを用いて行う
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
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JP2006066908A (ja) * 2004-07-30 2006-03-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法

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