JPH09294731A - 睡眠モニター装置と目覚まし装置 - Google Patents

睡眠モニター装置と目覚まし装置

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JPH09294731A
JPH09294731A JP8112464A JP11246496A JPH09294731A JP H09294731 A JPH09294731 A JP H09294731A JP 8112464 A JP8112464 A JP 8112464A JP 11246496 A JP11246496 A JP 11246496A JP H09294731 A JPH09294731 A JP H09294731A
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time
awakening
detecting
wake
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Masahiko Matsunaka
雅彦 松中
Eiichi Tanaka
栄一 田中
Keiko Nakanishi
圭子 中西
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、就寝者の生体信号を検出しカオス
指標を用いて睡眠深度を推定すると共に、睡眠深度をモ
ニターしながら最適な起床タイミングで就寝者を覚醒さ
せることを目的とする。 【解決手段】 生体信号検出手段1が就寝者5の生体信
号を検出し、演算手段2がリアプノフ指数などのカオス
指標によって数値化する。カオス指標が示す概周期的変
化より、判定手段3が睡眠深度を判定する。また、計数
手段8により覚醒検出手段7が就寝者の覚醒を検出する
までの睡眠周期のサイクル数をカウントする。判定され
た睡眠深度及びサイクル数は出力手段により利用者に通
知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は就寝者の睡眠深度を
モニターする技術に関する。また、本発明は就寝者をよ
り安全に且つ快適に目覚めさせる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】睡眠深度を推定するために国際的に標準
化されている方法としては、生体信号として、脳波(E
EG)・眼球運動(EOG)・筋電図(EMG)を用い
るものが一般的である。この方法によればステージIか
らIVまでのノンレム(NREM)睡眠における睡眠深
度とレム(REM)睡眠の判定が出来る。設備の整った
医療機関や研究機関などにおいてはこの方法が最も信頼
性のある方法だと思われる。
【0003】家庭において比較的利用しやすい生体指標
を用いた睡眠モニター法も考案された。例えば、特開昭
63−97147号公報や特開昭63−150047号
公報によれば脈波を指標とした入眠判定装置の技術が開
示されている。これはサンプリングした脈波レベルを積
分し、その積分値または一拍当たりのエネルギー量が閾
値を超えたときに入眠と判定するものである。脈波は家
庭でも容易に計測できる生体信号である。LEDを使用
した光学的な計測が可能なのでノイズにも強い。
【0004】また、特開平6−27263号公報では生
体信号として心拍数の変化を睡眠深度の判定に利用して
いる。これは心拍数の変化が閾値を超えたときに覚醒に
適した時期であることを判断して起床債促音を発生させ
るというものである。
【0005】この他に、心電図(ECG)を利用する技
術もある。ECGは心筋活動に伴う電気的信号である
が、他の電気的な生体信号に較べて比較的計測を行いや
すい。ECGにおいて特にR波と呼ばれる波は振幅が大
きく特徴的であるため検出がしやすい。特開平6−70
898号公報では、R波の間隔(R−R間隔)のゆらぎ
を周波数解析することにより睡眠状態のモニターを行お
うとしている。R−R間隔を時系列データとしてそのス
ペクトルを求めたとき、特定の周波数帯域のパワーが交
感神経及び副交感神経の活性の指標として利用できるこ
とが知られている。この知見をもとに自律神経系の状態
から睡眠深度をモニターするというものである。
【0006】一方、R−R間隔のデータ処理にカオス理
論を用いた非線形処理の方法が近年注目されるようにな
ってきた。例えば特開平4−208136号公報によれ
ば、脈波および心拍信号に対してそれらがカオスである
という条件を満たしているか否かをもって健康状態の診
断を行う技術が開示されている。これは健康な生体から
得られる脈波や心拍信号にはカオス性があるとされてい
る知見を利用したものである。あるデータがカオスであ
るためには、非整数のフラクタル次元を持つこと、最大
リアプノフ数が正であることなどの条件が一般によく用
いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】EEG・EOG・EM
Gを用いた本格的な睡眠段階判定法を、家庭に導入する
ことは容易ではない。これは次のような理由による。第
1に、EEG・EOG・EMGはいずれも生体の微弱な
電気信号を検出するもので高価な生体アンプを必要とす
る。第2に、生体表面に電極を装着する必要があり、装
着部位などに関して専門的な知識が必要とされる。第3
に、専門機関の実験室においては電磁シールドが施され
ておりハムの混入が最小限に押さえられているが、家庭
内では主として商用電源からのノイズ混入をさけること
は難しい。第4に、元来この方法はリアルタイムで睡眠
段階を判定するものではなくオフラインでの判定を想定
した手法であり家庭でのモニタリングの目的にはそぐわ
ない面がある。
【0008】脈波や心拍を用いた場合には、ハードウェ
アのコスト低減が図れ家庭でも計測が容易になるという
利点がある。しかしながら、従来の技術のように心拍数
や線形的な周波数解析では次のような課題があった。
【0009】第1に、心拍数や周波数解析によるパワー
の積分値に対して閾値を設けて判断する方法では、個人
差に対応することが難しい。同様に、パワーを積分する
際に対象となる周波数帯域を固定してしまう場合も同じ
課題が生じる。
【0010】第2に、心拍は確かに睡眠深度によって変
動するが、その変動幅は人によってはかなり小さいこと
があり正しい睡眠曲線が得られない場合がある。
【0011】第3に、例えば糖尿病の患者では副交感神
経の活性が弱まるため対象周波数帯域のパワーの変化が
非常に小さくなってしまい、判定が困難になる。
【0012】また、睡眠深度の浅いところで就寝者を起
こす技術は睡眠生理の観点から生体にとって非常に有効
なものである。しかしこの場合、覚醒促進の方法によっ
ては当該就寝者以外の就寝者も起こすことになる可能性
があるという課題があった。
【0013】一方、非線形処理によるカオス指標を用い
た健康判定では、線形的な解析手法より柔軟な処理が可
能なるという利点がある。その一方で、カオス指標を行
う場合には十分な長さのデータが必要になる。R−R間
隔を用いてフラクタル次元を計算する場合、1〜2分程
度の計測ではとても十分な信頼性は得られない。従って
覚醒している利用者の状態を測定する場合には、長い時
で数十分以上の拘束が必要になり、これは利用者にとっ
てかなりのストレスを与えてしまうという課題があっ
た。
【0014】本発明は上記課題を解決するもので、その
第1の目的は、就寝者の生体信号に対して非線形処理に
よってカオス指標を求めることにより、利用者である就
寝者にストレスを与えることなく十分な長さのデータを
得ると共に、睡眠深度を正確に判定することである。
【0015】第2の目的は、カオス指標を用いた睡眠曲
線から就寝者の睡眠サイクル数を求め睡眠の質に関する
情報を就寝者または第三者に報知することである。
【0016】第3の目的は、眠深度を正確に判定すると
ともに、就寝者の心機図を寝具に配設されたセンサから
検出することにより、就寝者にセンサ装着の負荷を全く
かけず、最適な起床タイミングで就寝者を目覚めさせる
ことである。
【0017】第4の目的は、眠深度を正確に判定すると
ともに、脈波という心機図よりもより正確な生理指標を
用いることにより、起床タイミングの精度を向上させる
ことである。
【0018】第5の目的は、眠深度を正確に判定すると
ともに、覚醒促進手段と脈波検出手段を一体化して耳朶
に取り付けることにより当該就寝者だけを覚醒させるこ
とである。
【0019】第6及び7の目的は、眠深度を正確に判定
するとともに、生体信号の検出に失敗し適切な睡眠深度
が測定できない場合に、目覚まし装置を確実に作動させ
ることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため第1の解決手段として、寝床内の就寝者の生体
信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号検出
手段により検出された生体信号についてカオス指標を算
出する演算手段と、前記演算手段により算出されたカオ
ス指標が示す概周期的変化から前記就寝者の睡眠深度を
判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を出力す
る出力手段とを備えた構成としてある。
【0021】第2の解決手段として、寝床内の就寝者の
生体信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号
検出手段により検出された生体信号についてカオス指標
を算出する演算手段と、就寝者の覚醒を検知する覚醒検
知手段と、前記演算手段により算出されたカオス指標が
示す概周期的変化について前記覚醒検知手段が就寝者の
覚醒を検知した時点までのサイクル数を求める計数手段
と、前記計数手段の計数結果を出力する出力手段とを備
えた構成としてある。
【0022】第3の解決手段として、起床時刻を設定す
る設定手段を備えた計時手段と、覚醒促進手段と、寝具
に配設され就寝者の心機図を検出する心機図検出手段
と、前記心機図検出手段により検出された心機図につい
てカオス指標を算出する演算手段と、前記演算手段によ
り算出されたカオス指標が示す概周期的変化から前記就
寝者の睡眠深度を判定する判定手段と、前記設定手段に
より設定された起床時刻と前記起床時刻から一定時間さ
かのぼった時刻との間で就寝者の睡眠深度が浅くなった
場合に前記覚醒促進手段を起動させる制御手段を備えた
構成としてある。
【0023】第4の解決手段として、起床時刻を設定す
る設定手段を備えた計時手段と、覚醒促進手段と、就寝
者の脈波を検出する脈波検出手段と、前記脈波検出手段
により検出された脈波についてカオス指標を算出する演
算手段と、前記演算手段により算出されたカオス指標が
示す概周期的変化から前記就寝者の睡眠深度を判定する
判定手段と、前記設定手段により設定された起床時刻と
前記起床時刻から一定時間さかのぼった時刻との間で就
寝者の睡眠深度が浅くなった場合に前記覚醒促進手段を
起動させる制御手段とを備えた構成としてある。
【0024】第5の解決手段として、脈波検出手段は就
寝者の耳朶に装着するための装着手段を有し、前記脈波
検出手段と覚醒促進手段とを一体化してなる構成として
ある。
【0025】第6、7の解決手段として、心機図または
脈波の検出状態の異常を検知するエラー検知手段を備
え、前記エラー検知手段が検出エラーを検知した際には
制御手段による覚醒促進手段の起動時刻を設定手段によ
って設定された時刻とする構成としてある。
【0026】
【発明の実施の形態】第1の解決手段において、生体信
号検出手段が就寝者の心電、脈波、あるいは心機図など
の生体信号を検出し、演算手段が得られた生体信号より
リアプノフ指数などのカオス指標を算出する。カオス指
標が示す概周期的変化を認識することにより判定手段が
就寝者の睡眠深度を判定できる。結果は出力手段により
外部に出力する。
【0027】第2の解決手段において、覚醒検知手段が
就寝者の覚醒を検知し、その時刻までのカオス指標が示
す概周期サイクル数を計数手段がカウントすることによ
り、就寝者に睡眠の質に関する情報を報知できる。
【0028】第3の解決手段において、就寝者は計時手
段に備えられた設定手段により起床時刻を設定できる。
また心機図検出手段により、就寝者を全く拘束すること
なく心機図を計測することが出来る。さらに、心機図を
用いたカオス指標から睡眠深度が推定され、定められた
時刻と設定された起床時刻との間で最も睡眠深度が浅く
なったときに制御手段が覚醒促進手段を動作させること
により最適な起床タイミングで就寝者を覚醒させること
が出来る。
【0029】第4の解決手段において、脈波検出手段に
より脈波が計測され、脈波を用いたカオス指標により起
床タイミングの精度を向上させることが出来る。
【0030】第5の解決手段において、耳朶に装着され
た脈波検出手段から就寝者の脈波を検出すると同時に、
脈波検出手段と一体化した覚醒促進手段が就寝者の耳元
で覚醒促進の刺激を与えるため、当該就寝者のみを最適
起床タイミングで覚醒させることが出来る。
【0031】第6、7の解決手段において、エラー検知
手段が生体信号の検出に失敗したことを検出すると、制
御手段が覚醒促進手段の起動時刻を設定された起床時刻
とすることによって確実に覚醒を促進手段を起動させる
ことが出来る。
【0032】以下本発明の実施例について図面を用いて
説明する。図1は本発明の第1の実施例の構成を示すブ
ロック図である。生体信号検出手段1は就寝者の心電図
・脈波・心機図などを検出し、演算手段2にデータを送
るよう構成されている。演算手段2は、カオス指標の演
算結果を判定手段3に送り、さらに判定結果は出力手段
4によって出力されるよう構成されている。
【0033】次に、第1の実施例の作用について説明す
る。なお、第1の実施例においては生体信号検出手段1
が検出する生体信号が心電図である場合を例として説明
する。就寝者5の胸部には、電極6a、6b、6cが装
着されている。生体信号検出手段1にはアンプが内蔵さ
れており、電極からの信号を増幅して心電図を得る。図
2は、心電図の一例を示したものである。
【0034】図2において、振幅の大きい急峻な波をR
波という。演算手段2では、まずこの隣り合うR波の間
隔を計測する。これをR−R間隔と呼ぶ。R−R間隔を
時系列データとして扱い周波数解析をすると、1/f様
のゆらぎが認められることが知られている。これは、R
−R間隔データに非線形成分が含まれていることを示唆
している。
【0035】演算手段2は、カオス理論に基づく指標を
求め、この非線形成分を数値化する。カオス指標として
は、相関次元(フラクタル次元)やリアプノフ指数など
があるが、ここではリアプノフ指数を例として説明す
る。
【0036】演算手段2において、R−R間隔データは
15分ごとの単位に切り分けられる。切り分けられた1
5分単位のR−R間隔系列に対して、リアプノフ指数が
求められる。ここでの15分という時間は絶対的なもの
ではない。カオス指標を求める際には十分な長さのデー
タ長が望まれるため、1分や2分程度の時間ではまず短
すぎることは明白である。かといって、1時間以上のR
−R間隔を一単位としてしまうのは、睡眠周期が通常9
0分であることを考えると睡眠深度判定を目的とした用
途では適当とはいえない。我々の実験によれば、リアプ
ノフ数の場合15分程度の長さがあればある程度安定し
た数値が得られることが明らかになった。
【0037】リアプノフ指数を求める手順を以下に示
す。リアプノフ指数とは、時間の経過に伴ってアトラク
タ上の近接する点がどの程度離れるかを表す指標で、も
ととなるデータの将来の予測しにくさを表している。こ
れはカオスの特徴の一つである初期値依存性と深く関わ
っている。アトラクタとは、n次元空間における系の軌
道を表すものもである。R−R間隔など一次元のデータ
系列にたいしては、 X(t1),X(t2),・・・・,X(ti),・・・・ に対して、これをn次元相空間に対してNポイントのデ
ータを埋め込むために以下のようなデータセットを用意
する。
【0038】 {X(t1),X(t1+τ),・・・・,X(t1+(n-1)τ)} {X(t2),X(t2+τ),・・・・,X(t2+(n-1)τ)} ・・・・・ {X(ti),X(ti+τ),・・・・,X(ti+(n-1)τ)} ・・・・・ {X(tN),X(tN+τ),・・・・,X(tN+(n-1)τ)} ここでi番目の点を Xin={X(ti),X(ti+τ),・・・・,X(ti+(n-1)τ)} と表わすことができる。
【0039】この様にして得られたアトラクタ上のある
点X(0)を基準としたとき、その軌道上の次の点X(1)に
ついてベクトルX(0)X(1)に直交し、単位距離だけ離れ
た点をY0(0)とする。X(0)、Y0(0)につい
てτ時間経過したときの点を、X(τ)、Y0(τ)と
する。そしてX(0)とY0(0)の距離をd0
(0)、X(τ)とY0(τ)の距離をd0(τ)とす
る。このときの2点間の距離のτ時間経過後の拡大(縮
小)率は、d0(τ)をd0(0)で割ることにより求
められる。
【0040】次に、X(τ)とY0(τ)と同一方向で
単位距離だけ離れた点をY1(0)とする。X(τ)、
Y1(0)についてτ時間経過したときの点を、X(2
τ)、Y1(τ)とする。そしてX(τ)とY1(0)
の距離をd1(0)、X(2τ)とY1(τ)の距離を
d1(τ)とする。このときの2点間の距離のτ時間経
過後の拡大(縮小)率は、d1(τ)をd1(0)で割
ることにより求められる。
【0041】このステップを繰り返し、各ステップで求
められる距離の拡大(縮小)率の平均がリアプノフ指数
である。これを一般化すると次のように表すことができ
る。
【0042】
【数1】
【0043】なお、埋め込み次元が例えば3次元であれ
ば、各次元ごとに計三つのリアプノフ指数が得られる
が、そのうち最大のものを特に最大リアプノフ指数とい
う。
【0044】図3は、健常な34歳の男性のR−R間隔
について15分を単位として最大リアプノフ指数と心拍
数の変化を示したものである。横軸は時刻である。入床
後から覚醒に至るまで最大リアプノフ数により、明確な
睡眠曲線が得られていることがわかる。心拍数も位相が
反転した形で睡眠曲線を描いているが、指標としての変
化量の割合については最大リアプノフ指数に較べると非
常に小さいことがわかる。このことからも、睡眠深度判
定におけるカオス指標の優位性が支持されている。
【0045】判定手段3は、この最大リアプノフ指数の
概周期的変化より就寝者の睡眠深度を判定する。図3で
は最大リアプノフ指数ははっきりした周期性変動を示し
ており、極小値である谷の部分で睡眠が最も浅くなって
おり、極大値である山の部分で最も深くなっている。こ
の変化を平滑化して、微分値を求めることにより相対的
な睡眠深度を推定することが出来る。
【0046】推定された睡眠深度は、出力手段4により
出力される。出力手段4は本発明の睡眠モニター装置が
他の機器に組み込まれている場合には、デジタルまたは
アナログによる電気信号を出力する回路として実現でき
る。一方、単体で使用する場合には、例えば液晶ディス
プレイを用いて実現することにより、睡眠曲線も含めて
利用者に情報を提供することが出来る。
【0047】以上のように、第1の実施例によれば睡眠
中のデータを活用することによって安定したデータを得
ると共に、カオス処理によって非線形成分の指標化を行
うことにより明確な睡眠曲線が得られ正確な睡眠深度の
判定を行うことが出来るという効果がある。
【0048】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。図1において、覚醒検知手段7は就寝者の覚醒を検
出するためのものである。これは目覚まし装置のベル停
止ボタンなどと連動させることにより実現できる。計数
手段8は、演算手段2からカオス指標を受け取り、睡眠
の周期数を随時カウントしていく。そして、目覚まし時
計のベルを停止する就寝者の動作、あるいは覚醒を知ら
せるため専用に設けたボタンを押すことによって覚醒検
知手段7が就寝者の覚醒を検知した時点での睡眠周期の
計数結果を出力手段4に送信するよう構成されている。
【0049】上記構成において、計数手段8は演算手段
3によるカオス指標が示す概周期的変化のサイクル数を
カウントする。図3に示すように、就寝者のカオス指標
は周期的な変化を示す。1サイクルとは、大まかにはレ
ム睡眠と深いノンレム睡眠の組み合わせを一つの単位と
した睡眠周期である。図3の例では、約4周期の睡眠を
とったことになる。たとえば、これより早い時間に覚醒
した場合には、非整数を用いたより細かな表現を行うこ
ともできる。
【0050】就寝者の覚醒までに何周期の睡眠が合った
かをカウントすることにより、睡眠の質に関する重要な
情報を手に入れることを意味する。第2の実施例におい
ては、この結果を出力することにより、就寝者や第3者
に対して睡眠の質に関する情報を提供することが出来る
という効果がある。
【0051】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。図4は、第3の実施例の構成を示すブロック図であ
る。就寝者5の下の寝具9の内部には、心機図検出手段
10が配設されている。心機図検出手段10は、ポリフ
ッ化ビニリデン等の高分子圧電センサを有している。心
機図検出手段10の出力は演算手段2に接続されてお
り、演算手段2の出力は判定手段3に接続されている。
制御手段11は、判定手段3、起床時刻を設定する設定
手段12を備えた計時手段13、および覚醒促進手段1
4とそれぞれ接続されている。
【0052】上記構成において、心機図検出手段10は
就寝者5の心筋活動に伴う体表面の僅かな圧変化を捉え
増幅することにより心機図を得る。このとき就寝者5は
全くの無拘束である。心機図にはR波の様なはっきりと
した特徴的な波はないが、心拍と同期したピークが認め
られる。演算手段2は、このピーク間隔を用いてカオス
指標を求める。判定手段3は、カオス指標の変化から就
寝者5の睡眠深度を判定する。
【0053】一方就寝者は、設定手段12を用いて計時
手段13に対し起床時刻を設定する。計時手段13とし
ては、目覚まし装置を用いてよいが制御手段11とデー
タ通信を行うためのポートを備えていなければならい。
【0054】いま、仮に起床時刻を午前7時と就寝者が
設定した場合、制御手段11は判定手段3の判定する睡
眠深度をモニターしながら、午前7時より一時間前の午
前6時から7時までの間で睡眠深度が最も浅くなるタイ
ミング、すなわち極小値になるのを待つ。この時間帯で
睡眠深度が最も浅くなった時点を検知すると、制御手段
11は覚醒促進手段14を鳴動させる。これは、就寝者
が快適な目覚めを得るためには、睡眠時間ではなく睡眠
サイクルを重視し、再び睡眠が深くなるような過程で起
こすよりは設定時刻よりは多少速くても睡眠深度の浅い
ときに起こす方が有効であるという考え方に基づいてい
る。
【0055】なお、覚醒促進手段14は計時手段13と
一体化した、目覚まし装置型のものであってもよい。ま
た、ここでは起床時刻から遡る時間を1時間としたがも
ちろんそれ以外の時間であってもよい。さらに、遡る時
間を設定するための機能を設定機能12に付加してもよ
い。
【0056】以上のように第3の実施例によれば、就寝
者を拘束することなく生体情報を得られると共に、最適
なタイミングで就寝者を目覚めさせることが出来るとい
う効果を持つ。
【0057】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。図4において、生体情報を検出するために脈波検出
手段15を用いているという点で、第3の実施例とは異
なる。脈波検出手段15は就寝者5の指先に装着されて
指尖脈波を検出する。脈波は心機図に較べて振幅が大き
いため、ピークをより正確に知ることが出来る。その結
果、より正確な睡眠深度判定が出来、起床タイミングの
精度を高めることが出来るという効果がある。
【0058】次に本発明の第5の実施例について説明す
る。図5において、脈波検出手段15は、発光素子16
と受光素子17をそれぞれ有する部品を支点18でつな
ぎ、バネ19により耳朶を発光素子16と受光素子17
で挟んで固定できるように構成されている。さらに、覚
醒促進手段14である小型スピーカーが内蔵されてい
る。脈波検出手段15の出力は演算手段2へ、また覚醒
促進手段14は制御手段11と接続されている。
【0059】上記構成において、就寝者は就寝時に耳朶
に脈波検出手段15を装着する。就寝中は耳朶から脈波
が検出される。最適な起床タイミングが検出されると、
制御手段11が覚醒促進手段14を鳴動させる。この
際、非常に小さな音量で鳴動を行うことにより、就寝者
のまさに耳元でささやくような音声刺激を与えることが
出来る。鼓膜までの距離が短いため、音量が小さくても
刺激効果があると共に、他の就寝者への刺激はほとんど
ない。
【0060】以上のように第5の実施例によれば、当該
就寝者だけを確実に起床させることが出来るという効果
がある。
【0061】次に本発明の第6の実施例について説明す
る。図4において、エラー検知手段20は、心機図検出
手段10または脈波検出手段17と接続しており、その
出力は制御手段11に接続されている。
【0062】上記構成において、例えば耳朶に装着した
脈波検出手段15が外れたりした場合には、出力信号の
振幅が無くなることからエラーとして検知される。エラ
ー検知手段20によりエラーが検知されると、制御手段
11に伝達される。制御手段11はその時点で睡眠深度
のモニターを中止し、最初に設定された時刻に覚醒促進
手段14を動作させる。
【0063】以上のように第6の実施例によれば、生体
信号の検出が失敗して睡眠深度が正しく推定されない場
合に覚醒促進手段14を確実に動作させることが出来る
という効果がある。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の睡眠モニ
ター装置と目覚まし装置は次のような効果を持つ。
【0065】第1に、就寝者の生体情報を計測すること
によりストレス無く十分なデータ長の信号を得ると共
に、カオス指標による睡眠中の概周期的変化から正確な
睡眠深度を推定することが出来る。
【0066】第2に、カオス指標の示す概周期変化のサ
イクル数をカウントすることにより、睡眠の質に関する
情報を就寝者もしくは第三者に報知することが出来る。
【0067】第3に、生体信号に心機図を用いることで
就寝者から無拘束すると共に、カオス指標により最適な
起床タイミングで就寝者を快適に目覚めさせることが出
来る。
【0068】第4に、生体信号として脈波を用いること
によりカオス指標の信頼性を向上させ、起床タイミング
の精度を上げることが出来る。
【0069】第5に、脈波の耳朶でのセンシング部分と
覚醒促進手段を一体化することにより、就寝者には耳元
でささやくような快適な刺激を与えられると共にだの就
寝者をも起こしてしまうようなことをさけられる。
【0070】第6に、生体情報の検出に失敗した場合に
それをエラーとして検知することにより、誤ったカオス
指標を用いて誤った起床タイミングで就寝者を起こして
しまうことなく、かつ確実に覚醒促進手段を動作させる
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施例の構成図
【図2】心電図の例を示すグラフ
【図3】就寝中のリアプノフ指数お呼び心拍数の変化を
示すグラフ
【図4】本発明の第3、第4及び第6の実施例の構成図
【図5】本発明の第5の実施例の構成図
【符号の説明】
1 生体信号検出手段 2 演算手段 3 判定手段 4 出力手段 7 覚醒検知手段 8 計数手段 10 心機図検出手段 11 制御手段 12 設定手段 13 計時手段 14 覚醒促進手段 15 脈波検出手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】寝床内の就寝者の生体信号を検出する生体
    信号検出手段と、前記生体信号検出手段により検出され
    た生体信号についてカオス指標を算出する演算手段と、
    前記演算手段により算出されたカオス指標が示す概周期
    的変化から前記就寝者の睡眠深度を判定する判定手段
    と、前記判定手段の判定結果を出力する出力手段とを備
    えた睡眠モニター装置。
  2. 【請求項2】寝床内の就寝者の生体信号を検出する生体
    信号検出手段と、前記生体信号検出手段により検出され
    た生体信号についてカオス指標を算出する演算手段と、
    就寝者の覚醒を検知する覚醒検知手段と、前記演算手段
    により算出されたカオス指標が示す概周期的変化につい
    て前記覚醒検知手段が就寝者の覚醒を検知した時点まで
    のサイクル数を求める計数手段と、前記計数手段の計数
    結果を出力する出力手段とを備えた睡眠モニター装置。
  3. 【請求項3】起床時刻を設定する設定手段を備えた計時
    手段と、就寝者が覚醒を促進させる覚醒促進手段と、寝
    具に配設され就寝者の心機図を検出する心機図検出手段
    と、前記心機図検出手段により検出された心機図につい
    てカオス指標を算出する演算手段と、前記演算手段によ
    り算出されたカオス指標が示す概周期的変化から前記就
    寝者の睡眠深度を判定する判定手段と、前記設定手段に
    より設定された起床時刻と前記起床時刻から一定時間さ
    かのぼった時刻との間で就寝者の睡眠深度が浅くなった
    場合に前記覚醒促進手段を起動させる制御手段を備えた
    目覚まし装置。
  4. 【請求項4】起床時刻を設定する設定手段を備えた計時
    手段と、就寝者が覚醒を促進させる覚醒促進手段と、就
    寝者の脈波を検出する脈波検出手段と、前記脈波検出手
    段により検出された脈波についてカオス指標を算出する
    演算手段と、前記演算手段により算出されたカオス指標
    が示す概周期的変化から前記就寝者の睡眠深度を判定す
    る判定手段と、前記設定手段により設定された起床時刻
    と前記起床時刻から一定時間さかのぼった時刻との間で
    就寝者の睡眠深度が浅くなった場合に前記覚醒促進手段
    を起動させる制御手段とを備えた目覚まし装置。
  5. 【請求項5】脈波検出手段は就寝者の耳朶に装着するた
    めの装着手段を有し、前記脈波検出手段と覚醒促進手段
    とを一体化してなることを特徴とする請求項4記載の目
    覚まし装置。
  6. 【請求項6】心機図の検出状態の異常を検知するエラー
    検知手段を備え、前記エラー検知手段が検出エラーを検
    知した際には制御手段による覚醒促進手段の起動時刻を
    設定手段によって設定された時刻とすることを特徴とす
    る請求項3または4記載の目覚まし装置。
  7. 【請求項7】脈波の検出状態の異常を検知するエラー検
    知手段を備え、前記エラー検知手段が検出エラーを検知
    した際には制御手段による覚醒促進手段の起動時刻を設
    定手段によって設定された時刻とすることを特徴とする
    請求項5記載の目覚まし装置。
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