JPH09298341A - 半導体レーザ素子 - Google Patents
半導体レーザ素子Info
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- JPH09298341A JPH09298341A JP11457096A JP11457096A JPH09298341A JP H09298341 A JPH09298341 A JP H09298341A JP 11457096 A JP11457096 A JP 11457096A JP 11457096 A JP11457096 A JP 11457096A JP H09298341 A JPH09298341 A JP H09298341A
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- optical waveguide
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- semiconductor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】青紫色波長域の半導体レーザの素子抵抗や動作
電圧を低減する。 【解決手段】光導波層3,7,13、光分離閉じ込め層
4,6、活性層5、コンタクト層8からなる半導体レー
ザ素子において、p型結晶層である層7,13,13
は、すべてIn組成を変調した超格子ヘテロ構造とし、In
組成の変調構造に同期させてp型不純物を変調ドープす
る。 【効果】p型光導波層の正孔キャリア濃度を従来よりも
一桁近く高く活性化できたので、p型光導波層の抵抗率
を低減でき、p型コンタクト層とp側電極の接触抵抗も
改善できた。これにより、素子抵抗を従来の1/5から1/1
0に低減するとともに、注入電流20mA時の素子動作
電圧を従来の3.6Vに対して3.1〜3.3Vにまで低
減できた。
電圧を低減する。 【解決手段】光導波層3,7,13、光分離閉じ込め層
4,6、活性層5、コンタクト層8からなる半導体レー
ザ素子において、p型結晶層である層7,13,13
は、すべてIn組成を変調した超格子ヘテロ構造とし、In
組成の変調構造に同期させてp型不純物を変調ドープす
る。 【効果】p型光導波層の正孔キャリア濃度を従来よりも
一桁近く高く活性化できたので、p型光導波層の抵抗率
を低減でき、p型コンタクト層とp側電極の接触抵抗も
改善できた。これにより、素子抵抗を従来の1/5から1/1
0に低減するとともに、注入電流20mA時の素子動作
電圧を従来の3.6Vに対して3.1〜3.3Vにまで低
減できた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報端末或は光
応用計測光源に適する半導体レーザ素子に関する
応用計測光源に適する半導体レーザ素子に関する
【0002】。
【従来の技術】これまで青色領域の発光素子に関して、
青色発光ダイオ−ドを構成する素子構造がアプライド・
フィジックス・レター誌,1994年,64巻,1687-1689頁(Ap
pl. Phys. Lett., 64, 1687-1689(1994).)において述べ
られており、GaInN/GaN/AlGaN材料を用いた光導波層や
発光活性層の作製例が示されている。
青色発光ダイオ−ドを構成する素子構造がアプライド・
フィジックス・レター誌,1994年,64巻,1687-1689頁(Ap
pl. Phys. Lett., 64, 1687-1689(1994).)において述べ
られており、GaInN/GaN/AlGaN材料を用いた光導波層や
発光活性層の作製例が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記論文誌が開示する
従来技術では、窒化物系材料を用いた青色発光ダイオー
ドにおける発光活性層や光導波層の全体構成について述
べているが、この種の素子においては、まだ光導波層の
p型キャリア濃度のレベルが低く、素子抵抗や動作電圧
が十分改善されていない。また、p型キャリア濃度を向
上させる手法については詳細を説明しておらず、さらに
ストライプ構造を有した半導体レーザにおける素子抵抗
及び動作電圧を低減する構造に関した内容に対して言及
していない。 例えば、III−V族元素からなる化合物
半導体レーザにおいて、活性層とp側電極との間にp型
光導波層とp型コンタクト層を設ける。これらの層は、
III−V族元素の化合物半導体層にII族元素(例えば、
Mg)をドーパントとして注入して形成される。II族元
素のドーパントは、化合物半導体の結晶においてIII族
元素が存在するサイトにIII族元素に替わって入る。最
外殻電子が1つ少ないII族元素は、III族元素に比べて
最外殻電子が1つ少ないため、このサイトに入ると正イ
オンとなり、即ち正孔を提供する。この正孔はp型半導
体においてキャリアとなり、その量は半導体レーザ素子
における素子抵抗や動作電圧を決める。ところで、上述
の青色発光ダイオードをはじめ、半導体レーザ素子等の
発光素子においては、実用に足る素子抵抗と動作電圧を
得るにあたり、上述のp型光導波層におけるドーパント
イオン濃度(即ち、III族元素のサイトに入ってイオン
化したII族元素濃度)を5×1017cm~3〜1×1018cm
~3又はこれ以上、p型コンタクト層については5×10
18cm~3〜1×1019cm~3又はこれ以上にすることが要請
されているが、現実にはGaN層にドーパントの注入量に
対し、この濃度は5×1016cm~3〜1×1017cm~3で飽
和し、従ってp型光導波層やp型コンタクト層のキャリ
ア濃度を充分高めることはできなかった。
従来技術では、窒化物系材料を用いた青色発光ダイオー
ドにおける発光活性層や光導波層の全体構成について述
べているが、この種の素子においては、まだ光導波層の
p型キャリア濃度のレベルが低く、素子抵抗や動作電圧
が十分改善されていない。また、p型キャリア濃度を向
上させる手法については詳細を説明しておらず、さらに
ストライプ構造を有した半導体レーザにおける素子抵抗
及び動作電圧を低減する構造に関した内容に対して言及
していない。 例えば、III−V族元素からなる化合物
半導体レーザにおいて、活性層とp側電極との間にp型
光導波層とp型コンタクト層を設ける。これらの層は、
III−V族元素の化合物半導体層にII族元素(例えば、
Mg)をドーパントとして注入して形成される。II族元
素のドーパントは、化合物半導体の結晶においてIII族
元素が存在するサイトにIII族元素に替わって入る。最
外殻電子が1つ少ないII族元素は、III族元素に比べて
最外殻電子が1つ少ないため、このサイトに入ると正イ
オンとなり、即ち正孔を提供する。この正孔はp型半導
体においてキャリアとなり、その量は半導体レーザ素子
における素子抵抗や動作電圧を決める。ところで、上述
の青色発光ダイオードをはじめ、半導体レーザ素子等の
発光素子においては、実用に足る素子抵抗と動作電圧を
得るにあたり、上述のp型光導波層におけるドーパント
イオン濃度(即ち、III族元素のサイトに入ってイオン
化したII族元素濃度)を5×1017cm~3〜1×1018cm
~3又はこれ以上、p型コンタクト層については5×10
18cm~3〜1×1019cm~3又はこれ以上にすることが要請
されているが、現実にはGaN層にドーパントの注入量に
対し、この濃度は5×1016cm~3〜1×1017cm~3で飽
和し、従ってp型光導波層やp型コンタクト層のキャリ
ア濃度を充分高めることはできなかった。
【0004】本発明の主要な目的は、特にIII-V族窒化
物系化合物半導体材料では困難であったp型光導波層の
抵抗率低減を実現し、当該化合物半導体からなるレーザ
素子の低抵抗化と低動作電圧化を図るものである。ま
た、望ましくはp型光導波層の屈折率を高めて、半導体
レーザ素子の活性層近傍に光閉じ込め効果の大きい導波
構造を形成して発光効率を高める。これらの目的を達成
することにより、特に窒化物系化合物半導体材料からな
るデバイスにおける青紫色波長領域のレーザ動作(レー
ザ光発振)を低閾値でかつ低抵抗低動作電圧で実現で
き、また長期信頼性を高める。
物系化合物半導体材料では困難であったp型光導波層の
抵抗率低減を実現し、当該化合物半導体からなるレーザ
素子の低抵抗化と低動作電圧化を図るものである。ま
た、望ましくはp型光導波層の屈折率を高めて、半導体
レーザ素子の活性層近傍に光閉じ込め効果の大きい導波
構造を形成して発光効率を高める。これらの目的を達成
することにより、特に窒化物系化合物半導体材料からな
るデバイスにおける青紫色波長領域のレーザ動作(レー
ザ光発振)を低閾値でかつ低抵抗低動作電圧で実現で
き、また長期信頼性を高める。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するにあ
たり、本発明ではまず化合物半導体からなる半導体レー
ザの作製において、特に窒化物系半導体のバルク成長で
は不十分であったp型半導体層におけるキャリア濃度の
レベルを改善するために、p型キャリアの活性化に好適
なIn元素を導入した結晶層(半導体層)を活性層に接合
され又はこれに他の半導体層(障壁層等)を介して設け
られる光導波層として設け、この結晶層において原子層
オーダでIn組成を変調し且つこれに同期させてp型不純
物を変調ドープした超格子ヘテロ構造を形成する。即
ち、本発明では、活性層を有する活性領域と、当該活性
層領域に接合され且つこの活性層より禁制帯幅の大きい
半導体からなる光導波領域とを含み、光導波領域はIn組
成の異なる2種類の半導体層を交互に積層して形成され
た超格子構造領域を有し、その超格子領域においてIn組
成の大きい半導体層のみにp型不純物が導入されている
ことを基本的な構成要件として備えた半導体レーザ素子
を作製する。また、この基本的な構成要件に、さらに光
導波領域に接合され且つ活性領域への電流供給手段が設
けられるコンタクト領域を含め、このコンタクト領域に
In組成の異なる2種類の半導体層を交互に積層して形成
され且つそのうちのIn組成の大きい半導体層のみにp型
不純物が導入された超格子構造領域を形成しても良い。
この半導体レーザ素子は、通常、単結晶の半導体基板上
部に設けられた禁制帯幅の小さな発光活性層を禁制帯幅
の大きな光導波層で挾んだ所謂二重接合構造を有するも
のとして形成される。上述の超格子領域におけるIn組成
比の高い層のp型キャリア濃度は、1019/cm3以下の範囲
で且つp型不純物を一様にドープした場合よりも当該光
導波層における正孔キャリア濃度が高いレベルに活性化
するように設定することが望ましい。いずれの場合も、
これらの超格子構造領域を構成する2種類の半導体層
は、Inを除く構成元素を同一(例えばGaPNとGaInPN)と
してもよく、またこれらの半導体層のうち、p型不純物
が導入されない方はInを構成元素として含まないように
形成しても良い。さらに活性層は、構成元素として窒素
を含むIII−V族化合物半導体で構成し、このような活
性層を上述の活性領域に複数層設けた所謂多重量子井戸
構造を形成しても良い。
たり、本発明ではまず化合物半導体からなる半導体レー
ザの作製において、特に窒化物系半導体のバルク成長で
は不十分であったp型半導体層におけるキャリア濃度の
レベルを改善するために、p型キャリアの活性化に好適
なIn元素を導入した結晶層(半導体層)を活性層に接合
され又はこれに他の半導体層(障壁層等)を介して設け
られる光導波層として設け、この結晶層において原子層
オーダでIn組成を変調し且つこれに同期させてp型不純
物を変調ドープした超格子ヘテロ構造を形成する。即
ち、本発明では、活性層を有する活性領域と、当該活性
層領域に接合され且つこの活性層より禁制帯幅の大きい
半導体からなる光導波領域とを含み、光導波領域はIn組
成の異なる2種類の半導体層を交互に積層して形成され
た超格子構造領域を有し、その超格子領域においてIn組
成の大きい半導体層のみにp型不純物が導入されている
ことを基本的な構成要件として備えた半導体レーザ素子
を作製する。また、この基本的な構成要件に、さらに光
導波領域に接合され且つ活性領域への電流供給手段が設
けられるコンタクト領域を含め、このコンタクト領域に
In組成の異なる2種類の半導体層を交互に積層して形成
され且つそのうちのIn組成の大きい半導体層のみにp型
不純物が導入された超格子構造領域を形成しても良い。
この半導体レーザ素子は、通常、単結晶の半導体基板上
部に設けられた禁制帯幅の小さな発光活性層を禁制帯幅
の大きな光導波層で挾んだ所謂二重接合構造を有するも
のとして形成される。上述の超格子領域におけるIn組成
比の高い層のp型キャリア濃度は、1019/cm3以下の範囲
で且つp型不純物を一様にドープした場合よりも当該光
導波層における正孔キャリア濃度が高いレベルに活性化
するように設定することが望ましい。いずれの場合も、
これらの超格子構造領域を構成する2種類の半導体層
は、Inを除く構成元素を同一(例えばGaPNとGaInPN)と
してもよく、またこれらの半導体層のうち、p型不純物
が導入されない方はInを構成元素として含まないように
形成しても良い。さらに活性層は、構成元素として窒素
を含むIII−V族化合物半導体で構成し、このような活
性層を上述の活性領域に複数層設けた所謂多重量子井戸
構造を形成しても良い。
【0006】以上に述べた本発明の半導体レーザ素子構
成の概要を具体例で言い替えれば、従来のIII−V族化
合物半導体からなる半導体レーザ素子において、GaN光
導波層はGaN/GaInN層からなる超格子構造に、AlGaN光導
波層はAlGaN/AlGaInN層からなる超格子構造にそれぞれ
置き換えるところが第1の特徴となる。また、p側電極
と接触するp型コンタクト層を、In組成の小さなGaInN
層とIn組成の大きなGaInN層を交互に積層した超格子ヘ
テロ構造とし、In組成の大きなGaInN層にはp型不純物
を導入するところが第2の特徴となる。つまり、本発明
では半導体レーザ素子のp側電極方に積層される光導波
層(又は、クラッド層)とコンタクト層の形成におい
て、In組成の異なる2種類の半導体層(一方が、Inを含
まなくてもよい)からなる超格子構造領域を設け、この
領域のIn組成を大きくした半導体層(Inを含まない層に
対してはInが導入された層)の原子層オーダの薄膜成長
に同期させて、これにp型不純物を変調ドープする手法
を用いる。p型不純物には、例えばMg又はZnを単体又は
有機金属化合物の原料として用い、分子線エピタキシ−
(MBE)法又は有機金属気相成長(MOVPE)法により
導入する。光導波層をGaN層又はAlGaN層とこれ
にInを導入した化合物半導体層で構成する場合、p型不
純物ド−プは、p型光導波層全域における平均的なp型
キャリア濃度が5×1017〜5×1018/cm3の範囲に入るよう
に行うとよい。また、In組成の異なる2種類のGaInN層
からなるp型コンタクト層におけるp型不純物ド−プ
は、当該コンタクト層全域における平均的なp型キャリ
ア濃度が5×1018〜2×1019/cm3の範囲に入るように行う
と良い。望ましくは、p側電極方の光導波層及びコンタ
クト層を全てこの手法による超格子構造で形成する。本
発明では、光導波層の実質的な禁制帯幅を大きく変えず
に、高濃度の正孔キャリアが得られ、In組成の導入に伴
う屈折率の増大を発光活性層における光閉じ込めに活用
できる。これらにより、低閾値電流で動作し、素子抵抗
や動作電圧を低減した素子を実現する。
成の概要を具体例で言い替えれば、従来のIII−V族化
合物半導体からなる半導体レーザ素子において、GaN光
導波層はGaN/GaInN層からなる超格子構造に、AlGaN光導
波層はAlGaN/AlGaInN層からなる超格子構造にそれぞれ
置き換えるところが第1の特徴となる。また、p側電極
と接触するp型コンタクト層を、In組成の小さなGaInN
層とIn組成の大きなGaInN層を交互に積層した超格子ヘ
テロ構造とし、In組成の大きなGaInN層にはp型不純物
を導入するところが第2の特徴となる。つまり、本発明
では半導体レーザ素子のp側電極方に積層される光導波
層(又は、クラッド層)とコンタクト層の形成におい
て、In組成の異なる2種類の半導体層(一方が、Inを含
まなくてもよい)からなる超格子構造領域を設け、この
領域のIn組成を大きくした半導体層(Inを含まない層に
対してはInが導入された層)の原子層オーダの薄膜成長
に同期させて、これにp型不純物を変調ドープする手法
を用いる。p型不純物には、例えばMg又はZnを単体又は
有機金属化合物の原料として用い、分子線エピタキシ−
(MBE)法又は有機金属気相成長(MOVPE)法により
導入する。光導波層をGaN層又はAlGaN層とこれ
にInを導入した化合物半導体層で構成する場合、p型不
純物ド−プは、p型光導波層全域における平均的なp型
キャリア濃度が5×1017〜5×1018/cm3の範囲に入るよう
に行うとよい。また、In組成の異なる2種類のGaInN層
からなるp型コンタクト層におけるp型不純物ド−プ
は、当該コンタクト層全域における平均的なp型キャリ
ア濃度が5×1018〜2×1019/cm3の範囲に入るように行う
と良い。望ましくは、p側電極方の光導波層及びコンタ
クト層を全てこの手法による超格子構造で形成する。本
発明では、光導波層の実質的な禁制帯幅を大きく変えず
に、高濃度の正孔キャリアが得られ、In組成の導入に伴
う屈折率の増大を発光活性層における光閉じ込めに活用
できる。これらにより、低閾値電流で動作し、素子抵抗
や動作電圧を低減した素子を実現する。
【0007】さらに、本発明のレーザ素子に好ましい付
加的な構成要件を規定するなら、第1にIn組成の導入に
よりp型光導波層には圧縮歪又は二軸性格子歪が加わる
ように構成し、p型光導波層全域において当該In導入層
の夫々の膜厚を臨界膜厚未満に抑えると良い。第2に、
レーザ素子を構成するための基体となる単結晶の半導体
基板は、六方晶系のWurtzite構造を有した(0001)C面を
有するサファイア(α-Al2O3)基板又は(0001)C面を有す
る炭化珪素(α-SiC)であると、特に窒化物系化合物半導
体からなるレ−ザ素子の形成に好ましい。この場合、六
方晶系Wurtzite構造基板上に光導波路構造を設ける際
に、導波路を形成する方向を基板の(11-20)A面に平行で
あるか、或いは垂直となる方向に設定するとよい。ま
た、光導波路は矩形状の断面形状を有したストライプ構
造として、発光活性層の横方向に対して実屈折率差を設
けて基本横モ−ドが安定に導波される埋め込み型(BH)
ストライプ構造に構成してもよい。矩形状の光導波路構
造を構成する結晶層は絶縁膜マスクと選択成長技術によ
り、BHストライプ構造を形成するとよい。第3とし
て、半導体レーザの活性領域における発光活性層は単一
の量子井戸層で構成しても複数の量子井戸からなる多重
量子井戸構造としてもよく、発光活性層とこれに電子又
は正孔(キャリア)を閉じ込める障壁層の材料選定の自
由度を拡げるべく、発光活性層を格子歪を導入した歪量
子井戸層により構成した単一或は多重歪量子井戸構造と
してもよい。
加的な構成要件を規定するなら、第1にIn組成の導入に
よりp型光導波層には圧縮歪又は二軸性格子歪が加わる
ように構成し、p型光導波層全域において当該In導入層
の夫々の膜厚を臨界膜厚未満に抑えると良い。第2に、
レーザ素子を構成するための基体となる単結晶の半導体
基板は、六方晶系のWurtzite構造を有した(0001)C面を
有するサファイア(α-Al2O3)基板又は(0001)C面を有す
る炭化珪素(α-SiC)であると、特に窒化物系化合物半導
体からなるレ−ザ素子の形成に好ましい。この場合、六
方晶系Wurtzite構造基板上に光導波路構造を設ける際
に、導波路を形成する方向を基板の(11-20)A面に平行で
あるか、或いは垂直となる方向に設定するとよい。ま
た、光導波路は矩形状の断面形状を有したストライプ構
造として、発光活性層の横方向に対して実屈折率差を設
けて基本横モ−ドが安定に導波される埋め込み型(BH)
ストライプ構造に構成してもよい。矩形状の光導波路構
造を構成する結晶層は絶縁膜マスクと選択成長技術によ
り、BHストライプ構造を形成するとよい。第3とし
て、半導体レーザの活性領域における発光活性層は単一
の量子井戸層で構成しても複数の量子井戸からなる多重
量子井戸構造としてもよく、発光活性層とこれに電子又
は正孔(キャリア)を閉じ込める障壁層の材料選定の自
由度を拡げるべく、発光活性層を格子歪を導入した歪量
子井戸層により構成した単一或は多重歪量子井戸構造と
してもよい。
【0008】上述の素子構成に特徴的な作用の根拠につ
いて、次に説明する。
いて、次に説明する。
【0009】p型光導波層の正孔キャリア濃度を従来よ
りも高レベルに活性化させ設定するために、上記のIn組
成の変調構造に同期させてp型不純物を導入する手法を
適用する。In元素はどの半導体材料に対しても、その半
導体の禁制帯幅を小さくする方向に作用する。特に、窒
化物半導体材料に対しても、禁制帯幅を小さくし、価電
子帯と不純物準位の間隔を相対的に狭くするので、p型
不純物のキャリア活性化を促進することになる。例え
ば、GaN結晶層に対してGaInN結晶層とすることにより、
同じp型不純物量でも活性化率を向上できるので、高い
正孔キャリア濃度が設定できる。従って本発明によれ
ば、半導体レーザ素子の光導波層において1019/cm3まで
の正孔キャリア濃度を任意に設定できる。
りも高レベルに活性化させ設定するために、上記のIn組
成の変調構造に同期させてp型不純物を導入する手法を
適用する。In元素はどの半導体材料に対しても、その半
導体の禁制帯幅を小さくする方向に作用する。特に、窒
化物半導体材料に対しても、禁制帯幅を小さくし、価電
子帯と不純物準位の間隔を相対的に狭くするので、p型
不純物のキャリア活性化を促進することになる。例え
ば、GaN結晶層に対してGaInN結晶層とすることにより、
同じp型不純物量でも活性化率を向上できるので、高い
正孔キャリア濃度が設定できる。従って本発明によれ
ば、半導体レーザ素子の光導波層において1019/cm3まで
の正孔キャリア濃度を任意に設定できる。
【0010】背理法を用い手本発明の説明を更に続け
る。例えば光導波層にIn組成を導入していくと、この禁
制帯幅が小さくなり、発光活性層の禁制帯幅に近づく
と、導波光が吸収を受けることになる。この問題に対
し、本発明では、In組成を原子層オーダで変調させた超
格子ヘテロ構造として、活性層から発光した導波すべき
光の光導波層による吸収を防ぐ。つまり、p型光導波層
では、原子層オーダでIn組成を変調するのと同期させて
p型不純物を導入し、禁制帯幅を大きく減少させないた
めに超格子ヘテロ構造としている。因みに原子層オーダ
の半導体層とは、例えばこれを構成する1原子の大きさ
(直径)5.166Åを基準として、数原子層厚分、具
体的には10Å前後(原子は千鳥格子状に積層されるた
め)の厚さを有するものと規定される。また、p側電極
と接触するp型コンタクト層はIn組成比の異なる2種の
p型GaInN層からなる超格子構造とするが、In組成をさ
らに大きく変調させて(高In濃度層と低In濃度層のIn組
成比の差を大きくして)この超格子構造に圧縮歪を導入
して価電子帯のバンド構造を曲げることにより、正孔キ
ャリア濃度をより活性化させて高い導電率を達成する。
本発明によるp側電極とp型コンタクト層の接触抵抗
は、1〜5×10~6Ωcm2にまで小さく改善できた。
る。例えば光導波層にIn組成を導入していくと、この禁
制帯幅が小さくなり、発光活性層の禁制帯幅に近づく
と、導波光が吸収を受けることになる。この問題に対
し、本発明では、In組成を原子層オーダで変調させた超
格子ヘテロ構造として、活性層から発光した導波すべき
光の光導波層による吸収を防ぐ。つまり、p型光導波層
では、原子層オーダでIn組成を変調するのと同期させて
p型不純物を導入し、禁制帯幅を大きく減少させないた
めに超格子ヘテロ構造としている。因みに原子層オーダ
の半導体層とは、例えばこれを構成する1原子の大きさ
(直径)5.166Åを基準として、数原子層厚分、具
体的には10Å前後(原子は千鳥格子状に積層されるた
め)の厚さを有するものと規定される。また、p側電極
と接触するp型コンタクト層はIn組成比の異なる2種の
p型GaInN層からなる超格子構造とするが、In組成をさ
らに大きく変調させて(高In濃度層と低In濃度層のIn組
成比の差を大きくして)この超格子構造に圧縮歪を導入
して価電子帯のバンド構造を曲げることにより、正孔キ
ャリア濃度をより活性化させて高い導電率を達成する。
本発明によるp側電極とp型コンタクト層の接触抵抗
は、1〜5×10~6Ωcm2にまで小さく改善できた。
【0011】また、本発明によりp型光導波層の正孔キ
ャリア濃度は高くなるため、その擬フェルミレベルをよ
り高く設定して、発光活性層に対するp型光導波層のエ
ネルギー障壁を大きく設定できる。このため、活性層か
らのオーバーフローキャリア(発光に寄与することなく
活性層からp型光導波層へ入る電子)を抑制できるの
で、活性層におけるキャリア閉じ込めを改善することが
可能であった。素子特性に対しては、低閾値動作や高温
下での安定動作という効果も見られた。
ャリア濃度は高くなるため、その擬フェルミレベルをよ
り高く設定して、発光活性層に対するp型光導波層のエ
ネルギー障壁を大きく設定できる。このため、活性層か
らのオーバーフローキャリア(発光に寄与することなく
活性層からp型光導波層へ入る電子)を抑制できるの
で、活性層におけるキャリア閉じ込めを改善することが
可能であった。素子特性に対しては、低閾値動作や高温
下での安定動作という効果も見られた。
【0012】活性層近傍にIn組成を変調した超格子ヘテ
ロ構造を設けることは、In組成を導入しない光導波層に
比べて、活性層における光閉じ込め係数を大きく設計で
きることにつながる。これは、In組成を導入した結晶層
の屈折率を大きくできることによるもので、In組成の大
きさや導入した繰り返し薄膜層の膜厚や超格子構造の総
膜厚によって、活性層の光閉じ込めを設計して調節する
ことが可能である。この光閉じ込め係数を最適設計する
ことにより、低閾値高効率動作や高温動作を得ることが
でき、また遠視野像のアスペクト比を調整することがで
きる。
ロ構造を設けることは、In組成を導入しない光導波層に
比べて、活性層における光閉じ込め係数を大きく設計で
きることにつながる。これは、In組成を導入した結晶層
の屈折率を大きくできることによるもので、In組成の大
きさや導入した繰り返し薄膜層の膜厚や超格子構造の総
膜厚によって、活性層の光閉じ込めを設計して調節する
ことが可能である。この光閉じ込め係数を最適設計する
ことにより、低閾値高効率動作や高温動作を得ることが
でき、また遠視野像のアスペクト比を調整することがで
きる。
【0013】以上により、素子の低抵抗化とレーザ発振
時の動作電圧を低減することが可能であった。また、基
本横モードの安定化を図ることができる屈折率導波スト
ライプ構造を適用することにより、素子の低閾値や高効
率動作を達成した。
時の動作電圧を低減することが可能であった。また、基
本横モードの安定化を図ることができる屈折率導波スト
ライプ構造を適用することにより、素子の低閾値や高効
率動作を達成した。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、実施例1乃至5及びこれら
の関連図面に記した本発明の実施の形態により、本発明
を詳細に説明する。
の関連図面に記した本発明の実施の形態により、本発明
を詳細に説明する。
【0015】<実施例1>本発明の一実施例を図1(a)
と(b)により説明する。まず図1(a)の(0001)C面を有
するサファイア(α-Al2O3)基板1上に、有機金属気相成
長法によりアンモニアNH3を供給しながら温度1000℃か
ら1200℃の範囲で基板を熱処理した後、温度450〜550℃
においてGaNバッファ層2を成長し,温度1000〜1100℃
においてn型GaN光導波層3,n型AlGaN光導波層4,ア
ンドープGaN量子障壁層及びアンドープGaInN量子井戸層
からなる圧縮歪多重量子井戸活性層5,p型AlGaN/AlGa
InN超格子ヘテロ構造光導波層6,p型GaN/GaInN超格子
ヘテロ構造光導波層7,p型GaInN/GaInN超格子ヘテロ
構造コンタクト層8を設ける。この際、p型光導波層6
とp型光導波層7及びp型コンタクト層8は、すべてIn
組成を変調させた超格子ヘテロ構造とし、図1(b)に模
式的に示すように原子層オーダの超格子薄膜層の繰り返
しにより光導波層及びコンタクト層を形成し、p型不純
物のMgをIn組成の変調構造に同期させて導入している。
従って、光導波層6のAlGaInN層、光導波層7のGaInN
層、コンタクト層8のGaInN層(In組成大の方)にはMg
がドープされ、光導波層6のAlGaN層、光導波層7のGaN
層、コンタクト層8のGaInN層(In組成小の方)には何
もドープされていない。p型不純物Mgは有機金属化合物
の形で、p型光導波層6とp型光導波層7に5×1017〜2
×1018/cm3の範囲で、p型コンタクト層8に5×1018〜2
×1019/cm3の範囲で夫々導入した。次に、フォトリソグ
ラフィーとエッチング加工により、図1(a)に示すよう
に、結晶層の一部を層3に到るまで除去する。その後、
絶縁膜9を設けて、窓領域ストライプ方向を該α-Al2O3
基板1における(11-20)A面と平行な方向に形成する。ま
た、リソグラフィーにより、p側電極10とn側電極1
1のパターンを蒸着する。最後に、光導波路ストライプ
に対して垂直な方向に基板を劈開することによって、図
1(a)に示す素子断面を得る。
と(b)により説明する。まず図1(a)の(0001)C面を有
するサファイア(α-Al2O3)基板1上に、有機金属気相成
長法によりアンモニアNH3を供給しながら温度1000℃か
ら1200℃の範囲で基板を熱処理した後、温度450〜550℃
においてGaNバッファ層2を成長し,温度1000〜1100℃
においてn型GaN光導波層3,n型AlGaN光導波層4,ア
ンドープGaN量子障壁層及びアンドープGaInN量子井戸層
からなる圧縮歪多重量子井戸活性層5,p型AlGaN/AlGa
InN超格子ヘテロ構造光導波層6,p型GaN/GaInN超格子
ヘテロ構造光導波層7,p型GaInN/GaInN超格子ヘテロ
構造コンタクト層8を設ける。この際、p型光導波層6
とp型光導波層7及びp型コンタクト層8は、すべてIn
組成を変調させた超格子ヘテロ構造とし、図1(b)に模
式的に示すように原子層オーダの超格子薄膜層の繰り返
しにより光導波層及びコンタクト層を形成し、p型不純
物のMgをIn組成の変調構造に同期させて導入している。
従って、光導波層6のAlGaInN層、光導波層7のGaInN
層、コンタクト層8のGaInN層(In組成大の方)にはMg
がドープされ、光導波層6のAlGaN層、光導波層7のGaN
層、コンタクト層8のGaInN層(In組成小の方)には何
もドープされていない。p型不純物Mgは有機金属化合物
の形で、p型光導波層6とp型光導波層7に5×1017〜2
×1018/cm3の範囲で、p型コンタクト層8に5×1018〜2
×1019/cm3の範囲で夫々導入した。次に、フォトリソグ
ラフィーとエッチング加工により、図1(a)に示すよう
に、結晶層の一部を層3に到るまで除去する。その後、
絶縁膜9を設けて、窓領域ストライプ方向を該α-Al2O3
基板1における(11-20)A面と平行な方向に形成する。ま
た、リソグラフィーにより、p側電極10とn側電極1
1のパターンを蒸着する。最後に、光導波路ストライプ
に対して垂直な方向に基板を劈開することによって、図
1(a)に示す素子断面を得る。
【0016】本実施例によると、p型GaN及びAlGaN光導
波層の正孔キャリア濃度を従来よりも一桁近く高く活性
化できたので、p型光導波層の抵抗率を低減できた。さ
らに、p型コンタクト層とp側電極の接触抵抗も1〜5×
10~6Ωcm2にまで小さく改善することが可能であった。
これにより、本実施例の素子抵抗は従来の素子の1/5か
ら1/10(各層のIn組成比に依存)に低減でき、さらに注
入電流20mA時の素子動作電圧は従来の3.6Vに対
して3.1〜3.3Vにまで低減できた。また、本発明に
より正孔キャリア濃度を高くできるため、p型光導波層
の擬フェルミレベルをより高くできる。これにより、発
光活性層に対するp型光導波層のエネルギー障壁を大き
くできた。このことは、活性層からのオーバーフローキ
ャリアを抑制し、活性層におけるキャリアの閉じ込めを
改善させることが可能であった。さらに、p型光導波層
にはInが含まれているので、その屈折率は高くなり、発
光活性層近傍の光閉じ込め係数を大きくしている。本素
子構造は、利得導波型のストライプ構造を有しており、
室温においてレーザ動作が可能であり、青紫色波長域の
410〜430nmの範囲でレーザ発振する素子を得
た。
波層の正孔キャリア濃度を従来よりも一桁近く高く活性
化できたので、p型光導波層の抵抗率を低減できた。さ
らに、p型コンタクト層とp側電極の接触抵抗も1〜5×
10~6Ωcm2にまで小さく改善することが可能であった。
これにより、本実施例の素子抵抗は従来の素子の1/5か
ら1/10(各層のIn組成比に依存)に低減でき、さらに注
入電流20mA時の素子動作電圧は従来の3.6Vに対
して3.1〜3.3Vにまで低減できた。また、本発明に
より正孔キャリア濃度を高くできるため、p型光導波層
の擬フェルミレベルをより高くできる。これにより、発
光活性層に対するp型光導波層のエネルギー障壁を大き
くできた。このことは、活性層からのオーバーフローキ
ャリアを抑制し、活性層におけるキャリアの閉じ込めを
改善させることが可能であった。さらに、p型光導波層
にはInが含まれているので、その屈折率は高くなり、発
光活性層近傍の光閉じ込め係数を大きくしている。本素
子構造は、利得導波型のストライプ構造を有しており、
室温においてレーザ動作が可能であり、青紫色波長域の
410〜430nmの範囲でレーザ発振する素子を得
た。
【0017】<実施例2>本発明の他の実施例を図2に
より説明する。実施例1と同様にして素子を作製する
が、p型のGaN/GaInN超格子へテロ接合型光導波層7ま
で形成した後、フォトリソグラフィーにより光導波層7
の上面中央部にストライプ状に延伸する絶縁膜マスクを
形成し、更にこの絶縁膜マスクを用いたエッチングによ
り、p型AlGaN/AlGaInN超格子ヘテロ接合型光導波層6
の上面が露出するまで光導波層7を除去してリッジスト
ライプを形成する。次に、絶縁膜マスクを利用して、n
型GaN電流狭窄層12を選択成長する。絶縁膜マスクを
除去した後、p型GaN/GaInN超格子ヘテロ構造埋め込み
層13とp型GaInN/GaInN超格子ヘテロ構造コンタクト
層8を設ける。次に、フォトリソグラフィーとエッチン
グ加工により、図2に示すように、リッジストライプ構
造の両側を層3に到るまで除去する。その後、実施例1
と全く同様にして、素子を作製する。
より説明する。実施例1と同様にして素子を作製する
が、p型のGaN/GaInN超格子へテロ接合型光導波層7ま
で形成した後、フォトリソグラフィーにより光導波層7
の上面中央部にストライプ状に延伸する絶縁膜マスクを
形成し、更にこの絶縁膜マスクを用いたエッチングによ
り、p型AlGaN/AlGaInN超格子ヘテロ接合型光導波層6
の上面が露出するまで光導波層7を除去してリッジスト
ライプを形成する。次に、絶縁膜マスクを利用して、n
型GaN電流狭窄層12を選択成長する。絶縁膜マスクを
除去した後、p型GaN/GaInN超格子ヘテロ構造埋め込み
層13とp型GaInN/GaInN超格子ヘテロ構造コンタクト
層8を設ける。次に、フォトリソグラフィーとエッチン
グ加工により、図2に示すように、リッジストライプ構
造の両側を層3に到るまで除去する。その後、実施例1
と全く同様にして、素子を作製する。
【0018】本実施例によると、電流狭窄層12を設け
た屈折率導波構造にできているので、実施例1よりも低
閾値の素子を得た。閾値電流は、実施例1に比べて、1/
3から1/5にまで低減できた。発振波長は、青紫色波長域
の410〜430nmの範囲であった。
た屈折率導波構造にできているので、実施例1よりも低
閾値の素子を得た。閾値電流は、実施例1に比べて、1/
3から1/5にまで低減できた。発振波長は、青紫色波長域
の410〜430nmの範囲であった。
【0019】<実施例3>本発明の他の実施例を図3に
より説明する。まず、実施例1や2と同様にして、n型
のGaN光導波層3まで設ける。次に、フォトリソグラフ
ィーとエッチングにより、光導波層3上面にストライプ
状に延伸した2条の選択成長用の絶縁膜マスク14を形
成する。その後、n型GaN光導波層3の再成長を皮切り
に、n型AlGaN光導波層4,アンドープGaN量子障壁層及
びアンドープGaInN量子井戸層からなる圧縮歪多重量子
井戸活性層5,p型AlGaN/AlGaInN超格子ヘテロ構造光
導波層6,p型GaN/GaInN超格子ヘテロ構造光導波層
7,p型GaInN/GaInN超格子ヘテロ構造コンタクト層8
を有機金属気相成長法により選択成長させる。即ち、光
導波層3の再成長からの工程では、結晶成長が2条のス
トライプ状絶縁膜マスクで仕切られた領域で選択的に生
じているため、図3に示すような矩形断面を有する結晶
の積層体が形成される。その後、絶縁膜9を形成して、
リソグラフィーにより、p側電極10とn側電極11の
パターンを蒸着形成する。さらに、導波路とは垂直な方
向に基板を劈開することによって図3に示す素子断面を
得る。
より説明する。まず、実施例1や2と同様にして、n型
のGaN光導波層3まで設ける。次に、フォトリソグラフ
ィーとエッチングにより、光導波層3上面にストライプ
状に延伸した2条の選択成長用の絶縁膜マスク14を形
成する。その後、n型GaN光導波層3の再成長を皮切り
に、n型AlGaN光導波層4,アンドープGaN量子障壁層及
びアンドープGaInN量子井戸層からなる圧縮歪多重量子
井戸活性層5,p型AlGaN/AlGaInN超格子ヘテロ構造光
導波層6,p型GaN/GaInN超格子ヘテロ構造光導波層
7,p型GaInN/GaInN超格子ヘテロ構造コンタクト層8
を有機金属気相成長法により選択成長させる。即ち、光
導波層3の再成長からの工程では、結晶成長が2条のス
トライプ状絶縁膜マスクで仕切られた領域で選択的に生
じているため、図3に示すような矩形断面を有する結晶
の積層体が形成される。その後、絶縁膜9を形成して、
リソグラフィーにより、p側電極10とn側電極11の
パターンを蒸着形成する。さらに、導波路とは垂直な方
向に基板を劈開することによって図3に示す素子断面を
得る。
【0020】本実施例によると、実屈折率差によって基
本横モードを安定に導波するBHストライプ構造を作製
できた。本素子では、実施例1の素子よりも、活性層横
方向の屈折率差が大きくとれるので、導波光を安定に伝
搬できる。さらに、電流狭窄効果も大きいので、低閾値
動作が可能であった。閾値電流は、実施例2に比べて、
さらに1/2から1/3にまで低減できた。発振波長は、青紫
色波長域の410〜430nmの範囲であった。
本横モードを安定に導波するBHストライプ構造を作製
できた。本素子では、実施例1の素子よりも、活性層横
方向の屈折率差が大きくとれるので、導波光を安定に伝
搬できる。さらに、電流狭窄効果も大きいので、低閾値
動作が可能であった。閾値電流は、実施例2に比べて、
さらに1/2から1/3にまで低減できた。発振波長は、青紫
色波長域の410〜430nmの範囲であった。
【0021】<実施例4>本発明の他の実施例を図4に
より説明する。実施例3と同様にして素子を作製する
が、実施例3に相当するBHストライプ構造の外側に図
4に示すようなダミ−パターンを含む絶縁膜マスク14
を利用して実施例3と同じ結晶層を選択成長する。ダミ
ーパターンとは、図3の素子形成で設けた2条のストラ
イプ状の絶縁マスクの外側に、これらに略平行に1条ず
つストライプ状の絶縁マスクを設けて形成される、換言
すれば新たに形成された選択成長領域(絶縁膜マスクで
仕切られた領域)である。ダミーパターン上のストライ
プに対しては絶縁膜マスク9を図4のようにしてカバー
して、電流を注入しないようにする。その後、電極を蒸
着しかつ基板を劈開することにより、図4に示す素子断
面を得る。
より説明する。実施例3と同様にして素子を作製する
が、実施例3に相当するBHストライプ構造の外側に図
4に示すようなダミ−パターンを含む絶縁膜マスク14
を利用して実施例3と同じ結晶層を選択成長する。ダミ
ーパターンとは、図3の素子形成で設けた2条のストラ
イプ状の絶縁マスクの外側に、これらに略平行に1条ず
つストライプ状の絶縁マスクを設けて形成される、換言
すれば新たに形成された選択成長領域(絶縁膜マスクで
仕切られた領域)である。ダミーパターン上のストライ
プに対しては絶縁膜マスク9を図4のようにしてカバー
して、電流を注入しないようにする。その後、電極を蒸
着しかつ基板を劈開することにより、図4に示す素子断
面を得る。
【0022】本実施例によると、ダミーパターンにより
中央部のBHストライプ構造における導波路結晶層の結
晶性を改善できた。この結果、実施例3に比べて低閾値
動作が可能であり、閾値電流を実施例3よりさらに2/3
から1/2に低減できた。量子効率についても、実施例3
より30%から50%増大できた。発振波長は、青紫色
波長域の410〜430nmの範囲であった。
中央部のBHストライプ構造における導波路結晶層の結
晶性を改善できた。この結果、実施例3に比べて低閾値
動作が可能であり、閾値電流を実施例3よりさらに2/3
から1/2に低減できた。量子効率についても、実施例3
より30%から50%増大できた。発振波長は、青紫色
波長域の410〜430nmの範囲であった。
【0023】<実施例5>本発明の他の実施例を説明す
る。本実施例では、既に説明した図1乃至4のいずれか
の素子構成を有する半導体レーザ素子において、基板1
に六方晶系のWurtzite構造であり基板面方位が(0001)C
面であるn型の炭化珪素(α-SiC)を用い、その上にn型
GaNバッファ層を設けて、実施例1乃至4のいずれかの
記載に準じて素子を作製する。
る。本実施例では、既に説明した図1乃至4のいずれか
の素子構成を有する半導体レーザ素子において、基板1
に六方晶系のWurtzite構造であり基板面方位が(0001)C
面であるn型の炭化珪素(α-SiC)を用い、その上にn型
GaNバッファ層を設けて、実施例1乃至4のいずれかの
記載に準じて素子を作製する。
【0024】本実施例によると、基板がn型の導電性を
有するために、n側の電極は基板裏面に蒸着して、基板
上下面に電流を通すことができた。これにより、チップ
素子の組立時において、接合部を下にしたマウントが可
能となるので、熱放散性を向上できた。本実施例では、
上記実施例よりも、高い温度で動作するレーザ素子を得
た。
有するために、n側の電極は基板裏面に蒸着して、基板
上下面に電流を通すことができた。これにより、チップ
素子の組立時において、接合部を下にしたマウントが可
能となるので、熱放散性を向上できた。本実施例では、
上記実施例よりも、高い温度で動作するレーザ素子を得
た。
【0025】
【発明の効果】本発明では、特にIII-V族窒化物半導体
材料において、p型光導波層の正孔キャリア濃度を1019
/cm3まで任意に設定できるようになり、従来よりも一桁
近く高くキャリアを活性化できるので、p型光導波層の
抵抗率を低減できた。さらに、p型コンタクト層とp側
電極の接触抵抗を低減し、1〜5×10~6Ωcm2にまで小さ
く改善できた。本発明の素子ではその抵抗を従来より1/
5から1/10に低減するとともに、注入電流20mA時の
素子動作電圧を従来は3.6Vであったのに対して3.1
〜3.3Vにまで低減できた。また、高い正孔キャリア
濃度により、p型光導波層における擬フェルミレベルを
より高くできるので、活性層に対するp型光導波層のエ
ネルギー障壁を従来技術より大きく設定できた。これ
は、活性層におけるキャリアの閉じ込めに有効であっ
た。さらに、p型光導波層には、屈折率を高くするIn組
成が取り込まれているので、発光活性層近傍の光閉じ込
め係数を大きく設計できた。これらの効果によって、本
発明の素子では、低素子抵抗でかつ低動作電圧で動作
し、低閾値動作を図ることができた。本発明により、Al
GaInN材料からなるレーザ動作を室温において確認し、
発振波長410〜430nmの範囲で青紫色の波長領域
でレーザ発振する素子を得た。
材料において、p型光導波層の正孔キャリア濃度を1019
/cm3まで任意に設定できるようになり、従来よりも一桁
近く高くキャリアを活性化できるので、p型光導波層の
抵抗率を低減できた。さらに、p型コンタクト層とp側
電極の接触抵抗を低減し、1〜5×10~6Ωcm2にまで小さ
く改善できた。本発明の素子ではその抵抗を従来より1/
5から1/10に低減するとともに、注入電流20mA時の
素子動作電圧を従来は3.6Vであったのに対して3.1
〜3.3Vにまで低減できた。また、高い正孔キャリア
濃度により、p型光導波層における擬フェルミレベルを
より高くできるので、活性層に対するp型光導波層のエ
ネルギー障壁を従来技術より大きく設定できた。これ
は、活性層におけるキャリアの閉じ込めに有効であっ
た。さらに、p型光導波層には、屈折率を高くするIn組
成が取り込まれているので、発光活性層近傍の光閉じ込
め係数を大きく設計できた。これらの効果によって、本
発明の素子では、低素子抵抗でかつ低動作電圧で動作
し、低閾値動作を図ることができた。本発明により、Al
GaInN材料からなるレーザ動作を室温において確認し、
発振波長410〜430nmの範囲で青紫色の波長領域
でレーザ発振する素子を得た。
【0026】本発明では、(0001)C面を有したWurtzite
構造のサファイアや炭化珪素単結晶基板上に作製したAl
GaInN半導体レーザ素子について説明したが、他の半導
体材料系であるAlInGaAs/GaAs、AlGaInP/GaAs、GaInAsP
/GaInAs/InP、AlInAs/GaInAs/InP等を用いた半導体レ−
ザ素子に適用できることはいうまでもない。
構造のサファイアや炭化珪素単結晶基板上に作製したAl
GaInN半導体レーザ素子について説明したが、他の半導
体材料系であるAlInGaAs/GaAs、AlGaInP/GaAs、GaInAsP
/GaInAs/InP、AlInAs/GaInAs/InP等を用いた半導体レ−
ザ素子に適用できることはいうまでもない。
【図1】本発明の実施例1を説明するための図であり、
(a)は素子構造縦断面図、(b)は超格子構造p型不純物
変調ドープ結晶層である。
(a)は素子構造縦断面図、(b)は超格子構造p型不純物
変調ドープ結晶層である。
【図2】本発明の実施例2を示す素子構造縦断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施例3を示す素子構造縦断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の実施例4を示す素子構造縦断面図であ
る。
る。
1…(0001)C面サファイア単結晶基板、2…GaNバッファ
層、3…n型GaN光導波層、4…n型AlGaN光分離閉じ込
め層、5…GaInN/GaN圧縮歪多重量子井戸構造活性層、
6…p型AlGaN光分離閉じ込め層、7…超格子ヘテロ構
造p型不純物変調ドープGaN光導波層、8…超格子ヘテ
ロ構造p型不純物変調ドープGaInNコンタクト層、9…
絶縁膜、10…p側電極、11…n側電極、12…n型
GaN電流狭窄層、13…超格子ヘテロ構造p型不純物変
調ドープGaN埋め込み層、14…選択成長用絶縁膜マス
ク。
層、3…n型GaN光導波層、4…n型AlGaN光分離閉じ込
め層、5…GaInN/GaN圧縮歪多重量子井戸構造活性層、
6…p型AlGaN光分離閉じ込め層、7…超格子ヘテロ構
造p型不純物変調ドープGaN光導波層、8…超格子ヘテ
ロ構造p型不純物変調ドープGaInNコンタクト層、9…
絶縁膜、10…p側電極、11…n側電極、12…n型
GaN電流狭窄層、13…超格子ヘテロ構造p型不純物変
調ドープGaN埋め込み層、14…選択成長用絶縁膜マス
ク。
Claims (5)
- 【請求項1】活性層を有する活性領域と、該活性層領域
に接合され且つ該活性層より禁制帯幅の大きい半導体か
らなる光導波領域とを含み、上記光導波領域はIn組成の
異なる2種類の半導体層を交互に積層して形成された超
格子構造領域を有し、上記超格子領域においてIn組成の
大きい半導体層のみにp型不純物が導入されていること
を特徴とする半導体レーザ素子。 - 【請求項2】活性層を有する活性領域と、該活性層領域
に接合され且つ該活性層より禁制帯幅の大きい半導体か
らなる光導波領域と、該光導波領域に接合され且つ該活
性領域への電流供給手段が設けられるコンタクト領域を
含み、上記光導波領域及び上記コンタクト領域はIn組成
の異なる2種類の半導体層を交互に積層して形成された
超格子構造領域を有し、上記超格子領域においてIn組成
の大きい半導体層のみにp型不純物が導入されているこ
とを特徴とする半導体レーザ素子。 - 【請求項3】上記超格子構造領域を構成する2種類の半
導体層は、Inを除く構成元素が同一であることを特徴と
する請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項4】上記光導波領域における上記超格子構造領
域を構成する2種類の半導体層のうち、p型不純物が導
入されない半導体層はInを構成元素として含まないこと
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の半導
体レーザ素子。 - 【請求項5】上記活性層は、構成元素として窒素を含む
III−V族化合物半導体からなることを特徴とする請求
項1乃至4のいずれか一に記載の半導体レーザ素子。
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|---|---|---|---|
| JP11457096A JPH09298341A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 半導体レーザ素子 |
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| JP11457096A JPH09298341A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 半導体レーザ素子 |
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ID=14641142
Family Applications (1)
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