JPH0929889A - 難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 - Google Patents
難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板Info
- Publication number
- JPH0929889A JPH0929889A JP18605695A JP18605695A JPH0929889A JP H0929889 A JPH0929889 A JP H0929889A JP 18605695 A JP18605695 A JP 18605695A JP 18605695 A JP18605695 A JP 18605695A JP H0929889 A JPH0929889 A JP H0929889A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resistance
- coating film
- film
- steel sheet
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 耐クロム溶出性と耐パンチング性を両立付与
したプレコート鋼板を提供する。 【解決手段】 1クロメート皮膜下層への金属皮膜の形
成。2クロメート皮膜の形成。3主顔料系に亜鉛カリウ
ム或いはリン酸亜鉛カリウムに特定した塩基性亜鉛酸塩
を用い、かつ助顔料系として有機ホスホン酸塩を併用し
た鋼板の高耐食性化。4トップ塗膜の耐PM性付与。5
樹脂粒子骨材の粒径2〜50μm及び配合量を固形分重
量比として1〜50%に制御したトップ塗膜への弾力性
の付与と耐パンチング性の安定化。6ポリエチレン滑剤
の融点を80〜130℃とし、配合量を固形分重量比と
して1〜5%に制御したトップ塗膜への耐スリ疵性及び
耐PM性の安定化。7裏面塗膜の表面光沢度が少なくと
も表側トップ塗膜の光沢度対比で50〜100%に制御
したトップ塗膜の耐プレッシャーマーク性の安定化。
したプレコート鋼板を提供する。 【解決手段】 1クロメート皮膜下層への金属皮膜の形
成。2クロメート皮膜の形成。3主顔料系に亜鉛カリウ
ム或いはリン酸亜鉛カリウムに特定した塩基性亜鉛酸塩
を用い、かつ助顔料系として有機ホスホン酸塩を併用し
た鋼板の高耐食性化。4トップ塗膜の耐PM性付与。5
樹脂粒子骨材の粒径2〜50μm及び配合量を固形分重
量比として1〜50%に制御したトップ塗膜への弾力性
の付与と耐パンチング性の安定化。6ポリエチレン滑剤
の融点を80〜130℃とし、配合量を固形分重量比と
して1〜5%に制御したトップ塗膜への耐スリ疵性及び
耐PM性の安定化。7裏面塗膜の表面光沢度が少なくと
も表側トップ塗膜の光沢度対比で50〜100%に制御
したトップ塗膜の耐プレッシャーマーク性の安定化。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にオーディオ製
品やクッキング製品等の家電製品に要求される難クロム
溶出型でかつ鮮映性の高いプレコート鋼板のガードフィ
ルムフリー化およびパンチング機械加工における耐孔開
け性(耐パンチング性)を両立付与したプレコート鋼板
に関する。
品やクッキング製品等の家電製品に要求される難クロム
溶出型でかつ鮮映性の高いプレコート鋼板のガードフィ
ルムフリー化およびパンチング機械加工における耐孔開
け性(耐パンチング性)を両立付与したプレコート鋼板
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電や自動車分野における塗装鋼
板の低コスト化ニーズは高く、ポストコートのプレコー
ト化が一段と進む中、連続パンチング加工による耐孔開
け性(以下、単に耐パンチング性という。)及び耐プレ
ッシャーマーク性を両立したガードフィルムフリー型プ
レコート鋼板の市場要求が高まりつつある。特にオーデ
ィオやクッキング製品の外板に多用される高機能性が要
求されるプレコート鋼板(以下、単にプレコートとい
う。)にあっては、需要家での製品成形過程において生
ずる表側トップ塗装外観の取扱い疵の防止にあたり、プ
レコートの製造側では、該塗装面に膜厚が数10〜数1
00μm程度のガードフィルムを別途貼付して市場提供
しているためコスト高となっており、他方このフィルム
の後処置として行うゴミ焼却等から広い意味での地球環
境的視野においてプレコートのフィルムノンガード化の
要請が一段と高まりつつあるのが現状である。
板の低コスト化ニーズは高く、ポストコートのプレコー
ト化が一段と進む中、連続パンチング加工による耐孔開
け性(以下、単に耐パンチング性という。)及び耐プレ
ッシャーマーク性を両立したガードフィルムフリー型プ
レコート鋼板の市場要求が高まりつつある。特にオーデ
ィオやクッキング製品の外板に多用される高機能性が要
求されるプレコート鋼板(以下、単にプレコートとい
う。)にあっては、需要家での製品成形過程において生
ずる表側トップ塗装外観の取扱い疵の防止にあたり、プ
レコートの製造側では、該塗装面に膜厚が数10〜数1
00μm程度のガードフィルムを別途貼付して市場提供
しているためコスト高となっており、他方このフィルム
の後処置として行うゴミ焼却等から広い意味での地球環
境的視野においてプレコートのフィルムノンガード化の
要請が一段と高まりつつあるのが現状である。
【0003】またこの情勢にあって需要家での最終商品
段階では、このフィルム剥ぎ作業の省力化を含めたプレ
コートの低コスト化要求が強く、今後市場対応が必要な
プレコートについては、このフィルムのノンガード化が
要求されていくことは不可避な情勢にあると言っても過
言でない。ところが、製造側でのこの要求を満たすため
の製品製造技術としては、このガードフィルムフリー型
プレコートを高生産性のライン下で製造する必要がある
が、切り板製品になるまでの間はコイル製品として一旦
床置して在庫されることが多く、問題はこの期間でのコ
イル自重による塗装面への圧痕転写疵(プレッシャーマ
ーク)をも解決する必要があり、改善課題としてコイル
製品の床置方法を含めてプレコート塗膜に課せられる。
段階では、このフィルム剥ぎ作業の省力化を含めたプレ
コートの低コスト化要求が強く、今後市場対応が必要な
プレコートについては、このフィルムのノンガード化が
要求されていくことは不可避な情勢にあると言っても過
言でない。ところが、製造側でのこの要求を満たすため
の製品製造技術としては、このガードフィルムフリー型
プレコートを高生産性のライン下で製造する必要がある
が、切り板製品になるまでの間はコイル製品として一旦
床置して在庫されることが多く、問題はこの期間でのコ
イル自重による塗装面への圧痕転写疵(プレッシャーマ
ーク)をも解決する必要があり、改善課題としてコイル
製品の床置方法を含めてプレコート塗膜に課せられる。
【0004】同様な耐PM性の付与についてはプレコー
ト製造側の一次製品以外にもあって、需要家での最終加
工製品の輸送時の梱包材による製品外観維持は必須条件
であり、そのための耐PM性の付与要求は根強いものが
ある。ガードフィルムフリーではコイル単重によっては
床との接触部分の塗膜に板巾方向に線状又は帯状の圧痕
マークが少なからず発生し、これがコイル長手方向に一
定ピッチで発生し生産性の大幅低下を招くため、この点
での塗膜の耐圧痕疵対策(以下、単に耐PM性とい
う。)が最大の解決課題である。
ト製造側の一次製品以外にもあって、需要家での最終加
工製品の輸送時の梱包材による製品外観維持は必須条件
であり、そのための耐PM性の付与要求は根強いものが
ある。ガードフィルムフリーではコイル単重によっては
床との接触部分の塗膜に板巾方向に線状又は帯状の圧痕
マークが少なからず発生し、これがコイル長手方向に一
定ピッチで発生し生産性の大幅低下を招くため、この点
での塗膜の耐圧痕疵対策(以下、単に耐PM性とい
う。)が最大の解決課題である。
【0005】又、さらにはこの耐PM性を付与したプレ
コートにあっては他の塗膜性能に支障なく機械加工によ
る連続孔開け性(耐パンチング性)が基本的にクリアー
することが要求され、塗膜への耐パンチング性と耐PM
性の両立付与が必須である。この耐パンチング性とは、
塗膜との擦過によるパンチング用金型の耐損耗性とこれ
に伴って生じる鋼板の孔部周辺へのバリ発生、或いは粉
末化した剥離塗膜が金型に圧着されてこれが塗装面への
押疵を発生するため、塗膜密着性を含めてこれらを両立
することが重要な課題である。
コートにあっては他の塗膜性能に支障なく機械加工によ
る連続孔開け性(耐パンチング性)が基本的にクリアー
することが要求され、塗膜への耐パンチング性と耐PM
性の両立付与が必須である。この耐パンチング性とは、
塗膜との擦過によるパンチング用金型の耐損耗性とこれ
に伴って生じる鋼板の孔部周辺へのバリ発生、或いは粉
末化した剥離塗膜が金型に圧着されてこれが塗装面への
押疵を発生するため、塗膜密着性を含めてこれらを両立
することが重要な課題である。
【0006】こうした意味では、従来技術で耐パンチン
グ性および耐PM性を両立付与したプレコート鋼板或い
はその製造方法において開示された技術は殆ど見当たら
ないのが現状である。また産業廃棄物の規制に関わる課
題として、これに抵触する原料を用いての製品化はその
リサイクル化を含めて今後避けなければならない時代が
間もなく訪れようとしている。各種の表面処理鋼板にあ
って、特に塗装鋼板ではその高防錆性付与にあたってC
r系防錆顔料などが多用されており、該廃棄物規制に抵
触する恐れがある。
グ性および耐PM性を両立付与したプレコート鋼板或い
はその製造方法において開示された技術は殆ど見当たら
ないのが現状である。また産業廃棄物の規制に関わる課
題として、これに抵触する原料を用いての製品化はその
リサイクル化を含めて今後避けなければならない時代が
間もなく訪れようとしている。各種の表面処理鋼板にあ
って、特に塗装鋼板ではその高防錆性付与にあたってC
r系防錆顔料などが多用されており、該廃棄物規制に抵
触する恐れがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来技術
にあって、本発明は非Cr系防錆顔料をプライマー塗膜
に採用し、塗膜密着性を含めた耐パンチング性と耐PM
性を両立付与したガードフィルムフリー型のプレコート
を安価で市場提供しようとするものであり、生産者から
需要家での最終商品化に至るまで一貫してパンチング性
を含めた加工取り扱い傷が発生しないプレコートでなけ
ればならないし、そのためには以下のような塗装下地処
理及び塗膜改質にあたっての技術課題が挙げられる。
にあって、本発明は非Cr系防錆顔料をプライマー塗膜
に採用し、塗膜密着性を含めた耐パンチング性と耐PM
性を両立付与したガードフィルムフリー型のプレコート
を安価で市場提供しようとするものであり、生産者から
需要家での最終商品化に至るまで一貫してパンチング性
を含めた加工取り扱い傷が発生しないプレコートでなけ
ればならないし、そのためには以下のような塗装下地処
理及び塗膜改質にあたっての技術課題が挙げられる。
【0008】塗装下地処理側として、下地クロメート
皮膜の素地原板に対する密着性の向上および塗膜密着性
の向上(耐パンチング性の付与)が必要である。また塗
膜側では非Cr系顔料の特定による塗装鋼板としての
高防錆化、加工製品の保管及び輸送環境に即応した塗
膜への耐弾力性及び耐圧強度の付与(耐PM性の付
与)、金型寿命を低下させる恐れのある塗膜中骨材の
軟質化(耐PM性の付与)、他の塗膜性能を犠牲にし
ない等、これらを全ての塗膜性能を満足するプレコート
でなければならない。すなわち、基本的に下地クロメー
ト皮膜の素地密着性を上げて、かつ適度に硬くて弾力性
に富んだ塗膜の設計が要求される。
皮膜の素地原板に対する密着性の向上および塗膜密着性
の向上(耐パンチング性の付与)が必要である。また塗
膜側では非Cr系顔料の特定による塗装鋼板としての
高防錆化、加工製品の保管及び輸送環境に即応した塗
膜への耐弾力性及び耐圧強度の付与(耐PM性の付
与)、金型寿命を低下させる恐れのある塗膜中骨材の
軟質化(耐PM性の付与)、他の塗膜性能を犠牲にし
ない等、これらを全ての塗膜性能を満足するプレコート
でなければならない。すなわち、基本的に下地クロメー
ト皮膜の素地密着性を上げて、かつ適度に硬くて弾力性
に富んだ塗膜の設計が要求される。
【0009】そのためには、先ず下地めっき原板の表面
に形成する下地クロメート皮膜の難溶化とそれによる皮
膜の素地密着性を上げて剥離塗膜のパンチング金型への
付着を抑制する必要があり、そのためにはクロメート皮
膜の前処理として特定金属でなるフラッシュめっき皮膜
が効果的であること、かつ塗膜のガラス転移点(以下、
単にTgという。)を特定範囲に制御し、且つ耐衝撃性
を高めて弾力性に富む形の塗膜設計が耐パンチング性向
上の上で基本的に必要であるが、そのためには塗膜中の
骨材の硬さ制御が必要で、本発明にあってはバインダー
の主樹脂と殆ど溶解または反応しない樹脂タイプの有機
骨材の適用が必須で、従来技術で多用される結晶化度の
高い無機系骨材(シリカ粒)などは硬いため、塗膜から
の系外排除が前提となる。また安定した表側トップ塗膜
の耐PM性を得るためには、特に裏面塗膜の表面状態、
例えば裏面塗膜の外観光沢をトップ塗膜の光沢度以下に
制御することが必要である、などの知見に基づき本発明
を提案するに至ったものである。
に形成する下地クロメート皮膜の難溶化とそれによる皮
膜の素地密着性を上げて剥離塗膜のパンチング金型への
付着を抑制する必要があり、そのためにはクロメート皮
膜の前処理として特定金属でなるフラッシュめっき皮膜
が効果的であること、かつ塗膜のガラス転移点(以下、
単にTgという。)を特定範囲に制御し、且つ耐衝撃性
を高めて弾力性に富む形の塗膜設計が耐パンチング性向
上の上で基本的に必要であるが、そのためには塗膜中の
骨材の硬さ制御が必要で、本発明にあってはバインダー
の主樹脂と殆ど溶解または反応しない樹脂タイプの有機
骨材の適用が必須で、従来技術で多用される結晶化度の
高い無機系骨材(シリカ粒)などは硬いため、塗膜から
の系外排除が前提となる。また安定した表側トップ塗膜
の耐PM性を得るためには、特に裏面塗膜の表面状態、
例えば裏面塗膜の外観光沢をトップ塗膜の光沢度以下に
制御することが必要である、などの知見に基づき本発明
を提案するに至ったものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上のような従来技術の
欠点を解消し又、最近の市場ニーズであるプリペイント
鋼板の低コスト化に対応した商品として本発明は次のよ
うな技術思想に基き、意匠性の高いトップ塗膜の耐パン
チング性と耐PM性を両立付与した鮮映性黒色プレコー
トの塗膜設計について適性化を図ったものである。 下地クロメート皮膜の素地及び上層塗膜に対する密着
性向上には、クロメートの皮膜形態を難溶化することが
必須で、そのためにはクロメート皮膜の下層に特定の金
属皮膜を形成させる必要がある。 プライマー塗膜中の防錆顔料を非Cr系としてその成
分系及びその性状の特定による耐食性の付与。 トップ塗膜への弾力性付与による耐パンチング性の付
与。有機系樹脂骨材の粒径および配合量の適正化。 トップ塗膜への耐PM性の付与。樹脂Tg、バインダ
ー樹脂の分子量および配合量の適正化。 裏面塗膜の光沢制御によるトップ塗膜の耐PM性の安
定化。
欠点を解消し又、最近の市場ニーズであるプリペイント
鋼板の低コスト化に対応した商品として本発明は次のよ
うな技術思想に基き、意匠性の高いトップ塗膜の耐パン
チング性と耐PM性を両立付与した鮮映性黒色プレコー
トの塗膜設計について適性化を図ったものである。 下地クロメート皮膜の素地及び上層塗膜に対する密着
性向上には、クロメートの皮膜形態を難溶化することが
必須で、そのためにはクロメート皮膜の下層に特定の金
属皮膜を形成させる必要がある。 プライマー塗膜中の防錆顔料を非Cr系としてその成
分系及びその性状の特定による耐食性の付与。 トップ塗膜への弾力性付与による耐パンチング性の付
与。有機系樹脂骨材の粒径および配合量の適正化。 トップ塗膜への耐PM性の付与。樹脂Tg、バインダ
ー樹脂の分子量および配合量の適正化。 裏面塗膜の光沢制御によるトップ塗膜の耐PM性の安
定化。
【0011】以下、本発明鋼板の皮膜構成について先ず
説明する。本発明鋼板の皮膜構成の概要としては、先ず
めっき原板の表面及び裏面に特定元素でなるフラッシュ
めっき皮膜が特定量で等量に形成され、次いでその上層
に成分を特定したクロメート組成物を特定量塗布形成す
る。次にその上層に塗膜を形成するにあたって、表側
(トップ塗膜側)には防錆顔料の成分を非Cr系に特定
してなる高分子ポリエステル樹脂系プライマー塗膜とそ
の上層にトップ塗膜として成分構成を特定してなる耐パ
ンチング性と耐PM性を両立付与した2C2Bの塗膜で
なる。またその裏面については表面光沢度を特定した1
C1Bの塗膜でなる。
説明する。本発明鋼板の皮膜構成の概要としては、先ず
めっき原板の表面及び裏面に特定元素でなるフラッシュ
めっき皮膜が特定量で等量に形成され、次いでその上層
に成分を特定したクロメート組成物を特定量塗布形成す
る。次にその上層に塗膜を形成するにあたって、表側
(トップ塗膜側)には防錆顔料の成分を非Cr系に特定
してなる高分子ポリエステル樹脂系プライマー塗膜とそ
の上層にトップ塗膜として成分構成を特定してなる耐パ
ンチング性と耐PM性を両立付与した2C2Bの塗膜で
なる。またその裏面については表面光沢度を特定した1
C1Bの塗膜でなる。
【0012】以下、これら皮膜構成の詳細について詳述
する。本発明の塗装鋼板の原板として用いるめっき原板
の表面状態としては、通常製造後あまり期間を置かない
方が好ましい。しかし場合によって室内在庫が数年程度
であれば在庫中に生じる多少の発錆を伴った原板であっ
ても本発明の適用によって、在庫経時しない原板と遜色
のない効果が得られる利点があることを付言しておく。
なお本発明に適用される原板としては、亜鉛系めっき鋼
板としては公知のめっき方法によって得られる何れであ
ってもよく、例えば電気めっき系では、Znめっき、合
金元素がNi,Cr,Feの何れか1種以上からなるZ
n系合金めっき鋼板が用いられてよい。また、電気分散
めっき系においては、Zn−Ni,Zn−Feをベース
にSiO2 ,TiO2 ,ZrO2 ,BaCrO4 等の金
属酸化物を均一分散析出させてなるZn系分散合金めっ
き鋼板が用いられてよい。
する。本発明の塗装鋼板の原板として用いるめっき原板
の表面状態としては、通常製造後あまり期間を置かない
方が好ましい。しかし場合によって室内在庫が数年程度
であれば在庫中に生じる多少の発錆を伴った原板であっ
ても本発明の適用によって、在庫経時しない原板と遜色
のない効果が得られる利点があることを付言しておく。
なお本発明に適用される原板としては、亜鉛系めっき鋼
板としては公知のめっき方法によって得られる何れであ
ってもよく、例えば電気めっき系では、Znめっき、合
金元素がNi,Cr,Feの何れか1種以上からなるZ
n系合金めっき鋼板が用いられてよい。また、電気分散
めっき系においては、Zn−Ni,Zn−Feをベース
にSiO2 ,TiO2 ,ZrO2 ,BaCrO4 等の金
属酸化物を均一分散析出させてなるZn系分散合金めっ
き鋼板が用いられてよい。
【0013】さらに、溶融めっき系において溶融亜鉛め
っき鋼板、Zn−Al系合金めっき鋼板及びそれらの熱
拡散による合金化処理した亜鉛めっき鋼板、さらには溶
融Alめっき鋼板等が適用されてよい。次に、該めっき
原板の表面にNi,Co,Fe,Zr,Sb,V,M
o,Wの少なくとも1種以上からなる金属皮膜が3〜5
0mg/m2 形成され、その上層に総Cr量比でCr3+
が10〜50%、一次平均粒径3〜50mμの気相シリ
カが総Cr量比で0.5〜2.0でなるクロメート組成
物が総Cr付着量として10〜150mg/m2 形成し
てなることを特徴とする。
っき鋼板、Zn−Al系合金めっき鋼板及びそれらの熱
拡散による合金化処理した亜鉛めっき鋼板、さらには溶
融Alめっき鋼板等が適用されてよい。次に、該めっき
原板の表面にNi,Co,Fe,Zr,Sb,V,M
o,Wの少なくとも1種以上からなる金属皮膜が3〜5
0mg/m2 形成され、その上層に総Cr量比でCr3+
が10〜50%、一次平均粒径3〜50mμの気相シリ
カが総Cr量比で0.5〜2.0でなるクロメート組成
物が総Cr付着量として10〜150mg/m2 形成し
てなることを特徴とする。
【0014】またその上層にその塩基を亜鉛カリウム若
しくはリン酸亜鉛カリウムに特定した塩基性亜リン酸塩
系防錆顔料を主顔料とし、該主顔料が樹脂100重量部
に対して10〜100重量部を特定し、更には助顔料と
してアルキル基を有する有機ホスホン酸塩を該主顔料と
特定配合した高分子ポリエステル樹脂系のプライマー塗
膜を形成したのち、最上層に塗膜のガラス転移点(T
g)が5〜70℃、平均分子量が15000〜5000
0のメラミン硬化型高分子ポリエステル樹脂が固形分重
量比で30〜90%、この樹脂に殆ど融合しない一次平
均粒径2〜50μmの有機樹脂粒子が骨材として固形分
重量比で1〜50%及び滑剤として融点が80〜130
℃のポリエチレンワックスが固形分重量比で1〜5%含
有してなることを特徴としたトップ塗膜が形成してなる
ことを特徴とした耐パンチング性及び耐PM性に優れた
ガードフィルムフリー型のプレコート鋼板である。さら
には、裏面塗膜の表面光沢度が少なくとも表側トップ塗
膜の50〜100%に制御してなることを特徴とする耐
パンチング性及び耐PM性に優れたガードフィルムフリ
ー型のプレコート鋼板である。
しくはリン酸亜鉛カリウムに特定した塩基性亜リン酸塩
系防錆顔料を主顔料とし、該主顔料が樹脂100重量部
に対して10〜100重量部を特定し、更には助顔料と
してアルキル基を有する有機ホスホン酸塩を該主顔料と
特定配合した高分子ポリエステル樹脂系のプライマー塗
膜を形成したのち、最上層に塗膜のガラス転移点(T
g)が5〜70℃、平均分子量が15000〜5000
0のメラミン硬化型高分子ポリエステル樹脂が固形分重
量比で30〜90%、この樹脂に殆ど融合しない一次平
均粒径2〜50μmの有機樹脂粒子が骨材として固形分
重量比で1〜50%及び滑剤として融点が80〜130
℃のポリエチレンワックスが固形分重量比で1〜5%含
有してなることを特徴としたトップ塗膜が形成してなる
ことを特徴とした耐パンチング性及び耐PM性に優れた
ガードフィルムフリー型のプレコート鋼板である。さら
には、裏面塗膜の表面光沢度が少なくとも表側トップ塗
膜の50〜100%に制御してなることを特徴とする耐
パンチング性及び耐PM性に優れたガードフィルムフリ
ー型のプレコート鋼板である。
【0015】その骨子は次の通り。 耐パンチング性の安定維持にあたってパンチ孔エッジ
周辺部の塗膜密着性を上げるために下地クロメート皮膜
の素地に対する密着性を向上させる必要があり、そのた
めにはクロメート皮膜の下層に特定の金属皮膜を設ける
ことによるクロメート皮膜の形態改質による難溶性化の
達成 塗膜の耐PM性の付与にあたっては樹脂のTgと分子
量を特定範囲に設け、これによって塗膜に適宜な硬さと
弾力性を付与した点。 金型摩耗を抑制して耐パンチング性を向上するにあた
り、塗膜骨材として平均粒径を特定した有機樹脂粒子を
適用した点。 裏面塗膜の表面光沢度を少なくとも表側トップ塗膜と
同等以下に制御することによって、トップ塗膜の耐PM
性を安定して得る点。 塗膜構成からのCr系顔料の系外排除による環境に優
しいプリペイント鋼板の達成 尚、本発明のトップ塗膜設計にあっては、必要に応じた
塗膜の着色化は特段黒色にこだわることはなく自由に行
われてよく、またメタリック化および外観光沢等、トッ
プ塗膜としての意匠性の付与についても特段制限される
ものではないことを付言しておく。
周辺部の塗膜密着性を上げるために下地クロメート皮膜
の素地に対する密着性を向上させる必要があり、そのた
めにはクロメート皮膜の下層に特定の金属皮膜を設ける
ことによるクロメート皮膜の形態改質による難溶性化の
達成 塗膜の耐PM性の付与にあたっては樹脂のTgと分子
量を特定範囲に設け、これによって塗膜に適宜な硬さと
弾力性を付与した点。 金型摩耗を抑制して耐パンチング性を向上するにあた
り、塗膜骨材として平均粒径を特定した有機樹脂粒子を
適用した点。 裏面塗膜の表面光沢度を少なくとも表側トップ塗膜と
同等以下に制御することによって、トップ塗膜の耐PM
性を安定して得る点。 塗膜構成からのCr系顔料の系外排除による環境に優
しいプリペイント鋼板の達成 尚、本発明のトップ塗膜設計にあっては、必要に応じた
塗膜の着色化は特段黒色にこだわることはなく自由に行
われてよく、またメタリック化および外観光沢等、トッ
プ塗膜としての意匠性の付与についても特段制限される
ものではないことを付言しておく。
【0016】
【作用】以下に本発明鋼板の皮膜構成因子に対する作用
限界について述べる。 (1)クロメート皮膜下層の金属皮膜 本発明でいう金属の作用は、クロメート皮膜の下層にあ
ってクロメート皮膜の素地に対する密着性向上及びクロ
メート皮膜の上層塗膜との密着性向上にある。特に、こ
のクロメート皮膜の素地に対する密着性の向上はプリペ
イント鋼板としての連続パンチング作業時の塗膜剥離を
抑制し、耐パンチング性を飛躍的に向上させる上で必須
の皮膜である。この機能を発揮する金属系としては、N
i,Co,Fe,Zr,Sb,V,Mo,Wの少なくと
も1種以上からなり、皮膜の適性付着量として3〜50
mg/m2 形成させればよい。なお本発明にあって該金
属皮膜を得る手段としては公知技術の範疇でよく、化学
めっきや電気めっきといった手法が用いられてよい。
限界について述べる。 (1)クロメート皮膜下層の金属皮膜 本発明でいう金属の作用は、クロメート皮膜の下層にあ
ってクロメート皮膜の素地に対する密着性向上及びクロ
メート皮膜の上層塗膜との密着性向上にある。特に、こ
のクロメート皮膜の素地に対する密着性の向上はプリペ
イント鋼板としての連続パンチング作業時の塗膜剥離を
抑制し、耐パンチング性を飛躍的に向上させる上で必須
の皮膜である。この機能を発揮する金属系としては、N
i,Co,Fe,Zr,Sb,V,Mo,Wの少なくと
も1種以上からなり、皮膜の適性付着量として3〜50
mg/m2 形成させればよい。なお本発明にあって該金
属皮膜を得る手段としては公知技術の範疇でよく、化学
めっきや電気めっきといった手法が用いられてよい。
【0017】また該金属皮膜の作用効果については、E
SCAによるクロメート皮膜の状態分析及び水に対する
クロメート皮膜の溶出性から以下のように類推される。
すなわち、該金属皮膜は下地原板と金属同志で結合する
こと、また該金属皮膜が存在することによってクロメー
ト皮膜は難溶化すること及びクロメート皮膜中のCr6+
分が減少してCr3+分が増す事実があり、これは該金属
皮膜とその上層でウエット状態にあるクロメート皮膜と
の間で何等かのCr還元反応が生じていることを裏付け
るもので、その還元反応を引き起す源としては該金属皮
膜がカソードとなって素地めっき層のアノード溶解が起
り、その際発する電子の授受によってCr6+が還元さ
れ、Cr3+形態を増す形のクロメート皮膜に形態変化し
たものと推定される。
SCAによるクロメート皮膜の状態分析及び水に対する
クロメート皮膜の溶出性から以下のように類推される。
すなわち、該金属皮膜は下地原板と金属同志で結合する
こと、また該金属皮膜が存在することによってクロメー
ト皮膜は難溶化すること及びクロメート皮膜中のCr6+
分が減少してCr3+分が増す事実があり、これは該金属
皮膜とその上層でウエット状態にあるクロメート皮膜と
の間で何等かのCr還元反応が生じていることを裏付け
るもので、その還元反応を引き起す源としては該金属皮
膜がカソードとなって素地めっき層のアノード溶解が起
り、その際発する電子の授受によってCr6+が還元さ
れ、Cr3+形態を増す形のクロメート皮膜に形態変化し
たものと推定される。
【0018】つまり、クロメート皮膜中のCr3+の比率
が増すことは、それ自身がゲル状の難溶性皮膜となって
金属や有機物との親和性が高まることを意味しており、
これがクロメート皮膜自身の該金属皮膜を介しての素地
との密着性を高めることになったと考えられ、と同時に
上層塗膜との密着性の向上をももたらしたと推定され
る。以上の点から、該金属皮膜の適性付着量としては3
〜50mg/m2 がよく、好ましくは5〜30mg/m
2 がよい。3mg/m2 未満では上記主旨の効果はあま
り発揮できないし、又50mg/m2 超では耐食性の低
下があって、プリペイント鋼板としての商品価値及びコ
ストの問題もあって得策でない。
が増すことは、それ自身がゲル状の難溶性皮膜となって
金属や有機物との親和性が高まることを意味しており、
これがクロメート皮膜自身の該金属皮膜を介しての素地
との密着性を高めることになったと考えられ、と同時に
上層塗膜との密着性の向上をももたらしたと推定され
る。以上の点から、該金属皮膜の適性付着量としては3
〜50mg/m2 がよく、好ましくは5〜30mg/m
2 がよい。3mg/m2 未満では上記主旨の効果はあま
り発揮できないし、又50mg/m2 超では耐食性の低
下があって、プリペイント鋼板としての商品価値及びコ
ストの問題もあって得策でない。
【0019】(2)クロメート皮膜 本発明のクロメート組成物は、総Cr量比でCr3+が1
0〜50%、一次平均粒径3〜50mμの気相シリカが
総Cr量比で0.5〜2.0でなるクロメート組成物が
総Cr付着量として10〜150mg/m2 形成され
る。 組成物として、Cr3+量が総Cr量比で10%未満で
は、プリペイント鋼板として十分な塗膜密着性が得られ
ず、安定した耐パンチング性を得ることは難しい。また
50%超にあってはクロメート皮膜中のCr3+が上がり
過ぎて逆に耐食性の低下を招くこと及び処理浴のゲル化
からロール塗布による鋼板への均一塗布性に支障が生
じ、又、付着量の制御が難しくなるなど、塗膜性能及び
生産の安定性からいってもあまり得策でない。従って、
適性Cr3+量としては総Cr量比で10〜50%にあっ
て、好ましくは30〜40%がよい。
0〜50%、一次平均粒径3〜50mμの気相シリカが
総Cr量比で0.5〜2.0でなるクロメート組成物が
総Cr付着量として10〜150mg/m2 形成され
る。 組成物として、Cr3+量が総Cr量比で10%未満で
は、プリペイント鋼板として十分な塗膜密着性が得られ
ず、安定した耐パンチング性を得ることは難しい。また
50%超にあってはクロメート皮膜中のCr3+が上がり
過ぎて逆に耐食性の低下を招くこと及び処理浴のゲル化
からロール塗布による鋼板への均一塗布性に支障が生
じ、又、付着量の制御が難しくなるなど、塗膜性能及び
生産の安定性からいってもあまり得策でない。従って、
適性Cr3+量としては総Cr量比で10〜50%にあっ
て、好ましくは30〜40%がよい。
【0020】気相シリカを用いる目的は、主として塗
膜密着性の向上及び裏面塗膜の掻き傷防止にある。該シ
リカはクロメート液中で二次凝集して数百mμ〜μオー
ダーに粒成長する特性があり、この粒成長がある一定範
囲に収まるように制御することが必要で、これがクロメ
ート皮膜として塗膜のアンカー効果を発揮せしめるもの
である。この機能を十分発揮させるには該シリカの平均
一次粒径は3〜50mμがよく、好ましくは10〜30
mμがよい。また同様の主旨から該シリカの配合比も重
要な制御要素であり、本発明にあっては総Cr量比で
0.5〜2.0がよく、中でも0.7〜1.5が好まし
い。
膜密着性の向上及び裏面塗膜の掻き傷防止にある。該シ
リカはクロメート液中で二次凝集して数百mμ〜μオー
ダーに粒成長する特性があり、この粒成長がある一定範
囲に収まるように制御することが必要で、これがクロメ
ート皮膜として塗膜のアンカー効果を発揮せしめるもの
である。この機能を十分発揮させるには該シリカの平均
一次粒径は3〜50mμがよく、好ましくは10〜30
mμがよい。また同様の主旨から該シリカの配合比も重
要な制御要素であり、本発明にあっては総Cr量比で
0.5〜2.0がよく、中でも0.7〜1.5が好まし
い。
【0021】このようにしてなる該クロメート組成物
の本発明におけるクロメート皮膜としての適性付着量の
範囲は総Cr付着量として10〜150mg/m2 形成
されてよく、好ましくは30〜90mg/m2 がよい。
総Cr付着量が10mg/m2 未満では耐食性や塗膜密
着性といった塗装性能が十分満足されず、プリペイント
鋼板としての商品価値は期待できない。また150mg
/m2 超では加工応力の集中から加工部に塗膜剥離が生
じやすくなり、耐パンチング性の低下があってコスト面
からもあまり得策でない。
の本発明におけるクロメート皮膜としての適性付着量の
範囲は総Cr付着量として10〜150mg/m2 形成
されてよく、好ましくは30〜90mg/m2 がよい。
総Cr付着量が10mg/m2 未満では耐食性や塗膜密
着性といった塗装性能が十分満足されず、プリペイント
鋼板としての商品価値は期待できない。また150mg
/m2 超では加工応力の集中から加工部に塗膜剥離が生
じやすくなり、耐パンチング性の低下があってコスト面
からもあまり得策でない。
【0022】(3)プライマー塗膜中の防錆顔料 本発明鋼板の耐食性維持にあたっては、プライマー塗膜
中に防錆顔料として、その塩基が亜鉛カリウム或いはリ
ン酸亜鉛カリウムで特定した塩基性亜リン酸塩を主に、
これにアルキル基を有する有機ホスホン酸塩が適比で併
用される。なお有機ホスホン酸のアルキル基としては、
トリメチル型、トリエチル型、トリイソプロピル型及び
トリフェニール型のいづれが用いられてもよい。該主顔
料の塩基性亜リン酸塩が樹脂100部に対する重量比で
10部未満では助顔料の有機ホスホン酸塩との適性比に
おいても十分な耐食性は得られず、反面100部を超え
ては防錆効果は飽和状態にあり、また十分な塗膜密着性
も得られがたいなど、経済性を含めてあまり得策でな
い。以上から該主顔料の塩基性亜リン酸塩の適性配合比
は樹脂100部に対する重量比で30部〜70部が好ま
しい。
中に防錆顔料として、その塩基が亜鉛カリウム或いはリ
ン酸亜鉛カリウムで特定した塩基性亜リン酸塩を主に、
これにアルキル基を有する有機ホスホン酸塩が適比で併
用される。なお有機ホスホン酸のアルキル基としては、
トリメチル型、トリエチル型、トリイソプロピル型及び
トリフェニール型のいづれが用いられてもよい。該主顔
料の塩基性亜リン酸塩が樹脂100部に対する重量比で
10部未満では助顔料の有機ホスホン酸塩との適性比に
おいても十分な耐食性は得られず、反面100部を超え
ては防錆効果は飽和状態にあり、また十分な塗膜密着性
も得られがたいなど、経済性を含めてあまり得策でな
い。以上から該主顔料の塩基性亜リン酸塩の適性配合比
は樹脂100部に対する重量比で30部〜70部が好ま
しい。
【0023】また該塩基性亜リン酸塩でなる主顔料に対
しこれと併用する有機ホスホン酸塩との比が重量比で
0.02未満にあっては塗膜下腐食に対する防錆性が不
足し、十分な耐食性は得られない。又該比が0.5を超
えては防錆性は飽和するが塗料寿命が短い等の弊害を伴
うため、塗装性を含めてあまり得策でない。従って、主
顔料の該塩基性亜リン酸塩と併用する助顔料の有機ホス
ホン酸塩との適性配合比としては、0.02〜0.5に
あって、好ましくは0.3〜0.3がよい。
しこれと併用する有機ホスホン酸塩との比が重量比で
0.02未満にあっては塗膜下腐食に対する防錆性が不
足し、十分な耐食性は得られない。又該比が0.5を超
えては防錆性は飽和するが塗料寿命が短い等の弊害を伴
うため、塗装性を含めてあまり得策でない。従って、主
顔料の該塩基性亜リン酸塩と併用する助顔料の有機ホス
ホン酸塩との適性配合比としては、0.02〜0.5に
あって、好ましくは0.3〜0.3がよい。
【0024】なお該防錆顔料の粒径については本発明に
あって特に制限されるものではないが、好ましくは一次
平均粒径として30mμ〜1μm程度に制御した方が塗
装製品としての耐食性、加工性及び塗装外観の平滑性維
持の上でより生産性が高いといえる。なおプライマー塗
膜用該防錆顔料のバインダー樹脂系は本発明にあって特
に限定されるべきものではないが、好ましくはポリエス
テル,ポリオレフィン,ナイロン,ポリアクリル,ポリ
ウレタン,ポリプロピレン,エポキシ,ポリアミド,フ
ェノール,ポリエチレンが用いられてよい。
あって特に制限されるものではないが、好ましくは一次
平均粒径として30mμ〜1μm程度に制御した方が塗
装製品としての耐食性、加工性及び塗装外観の平滑性維
持の上でより生産性が高いといえる。なおプライマー塗
膜用該防錆顔料のバインダー樹脂系は本発明にあって特
に限定されるべきものではないが、好ましくはポリエス
テル,ポリオレフィン,ナイロン,ポリアクリル,ポリ
ウレタン,ポリプロピレン,エポキシ,ポリアミド,フ
ェノール,ポリエチレンが用いられてよい。
【0025】(4)トップ塗膜 バインダー用の主樹脂の高分子ポリエステル樹脂の適
性分子量 本発明にあってトップ塗膜に耐PM性を付与するにあた
っては、先ず塗膜を適宜に硬くして加圧力に耐えるよう
にすることが前提で、そのためにはバインダー樹脂の高
分子ポリエステル樹脂の分子量範囲を特定する必要があ
る。該樹脂の分子量が15000未満にあっては、架橋
密度が上がり過ぎて塗膜に加工割れが生じ易くなり、ま
たパンチングのような機械衝撃を受けると塗膜剥離が発
生し易くなる。一方、50000以上にあってはユズ肌
やワキの発生など塗装外観上の欠陥が生じ易くなり、コ
ストを含めてあまり得策でない。従って、本発明にあっ
て該樹脂の分子量範囲としては15000〜50000
にあって、中でも20000〜30000が好ましい。
性分子量 本発明にあってトップ塗膜に耐PM性を付与するにあた
っては、先ず塗膜を適宜に硬くして加圧力に耐えるよう
にすることが前提で、そのためにはバインダー樹脂の高
分子ポリエステル樹脂の分子量範囲を特定する必要があ
る。該樹脂の分子量が15000未満にあっては、架橋
密度が上がり過ぎて塗膜に加工割れが生じ易くなり、ま
たパンチングのような機械衝撃を受けると塗膜剥離が発
生し易くなる。一方、50000以上にあってはユズ肌
やワキの発生など塗装外観上の欠陥が生じ易くなり、コ
ストを含めてあまり得策でない。従って、本発明にあっ
て該樹脂の分子量範囲としては15000〜50000
にあって、中でも20000〜30000が好ましい。
【0026】高分子ポリエステル樹脂の適性配合比 本発明にあって該バインダー樹脂の配合量は固形分重量
比として30〜90%がよい。30%未満では塗膜強度
が低下して塗膜の耐疵付性や加工性の低下があり、又、
均一な塗装外観も得られ難くなる。一方、90%を超え
ては所望の塗膜外観(着色,光沢度)の制御が難しくな
り、また塗膜の伸び加工性の低下から塗膜が割れ易くな
り、外観を含めた塗膜性能の低下が大きくコストを含め
て余り得策でない。従って、該樹脂の適性配合量につい
ては30〜90%にあって、好ましくは40〜70%が
よい。
比として30〜90%がよい。30%未満では塗膜強度
が低下して塗膜の耐疵付性や加工性の低下があり、又、
均一な塗装外観も得られ難くなる。一方、90%を超え
ては所望の塗膜外観(着色,光沢度)の制御が難しくな
り、また塗膜の伸び加工性の低下から塗膜が割れ易くな
り、外観を含めた塗膜性能の低下が大きくコストを含め
て余り得策でない。従って、該樹脂の適性配合量につい
ては30〜90%にあって、好ましくは40〜70%が
よい。
【0027】塗膜Tg(ガラス転移点) 本発明の塗膜Tgはトップ塗膜の耐PM性をより安定し
て得るために特に制御すべき基本因子である。該Tgが
5℃未満では耐PM性が十分でなく、又、70℃を超え
ては塗膜の耐PM性は飽和状態にあるものの塗膜が硬質
化しやすく加工割れを起こして優れた耐パンチング性は
得られにくくなるし、またユズ肌やワキ等が生じ易くな
って少なくとも均一な塗装外観が得られにくくなり、歩
留りやコストを含めて得策でない。従って、塗膜Tgは
本発明にあって5〜70℃がよく、中でも20〜60℃
が好ましい。
て得るために特に制御すべき基本因子である。該Tgが
5℃未満では耐PM性が十分でなく、又、70℃を超え
ては塗膜の耐PM性は飽和状態にあるものの塗膜が硬質
化しやすく加工割れを起こして優れた耐パンチング性は
得られにくくなるし、またユズ肌やワキ等が生じ易くな
って少なくとも均一な塗装外観が得られにくくなり、歩
留りやコストを含めて得策でない。従って、塗膜Tgは
本発明にあって5〜70℃がよく、中でも20〜60℃
が好ましい。
【0028】有機樹脂粒子骨材の適性粒径及び適性配
合量 本発明にあって、該有機樹脂骨材は塗膜に適宜な硬さと
弾力性を付与し、塗膜の耐パンチング性及び耐スリ疵性
付与のためにある。該樹脂骨材にあって、塗膜への弾力
性付与の観点からバインダー樹脂に不溶ないし難溶性で
あって、かつ塗膜の外観光沢を十分安定して制御し得る
機能をもった樹脂粒子性状でなければならない。そのた
めには、粒径と配合については十分な設計が必要であ
る。
合量 本発明にあって、該有機樹脂骨材は塗膜に適宜な硬さと
弾力性を付与し、塗膜の耐パンチング性及び耐スリ疵性
付与のためにある。該樹脂骨材にあって、塗膜への弾力
性付与の観点からバインダー樹脂に不溶ないし難溶性で
あって、かつ塗膜の外観光沢を十分安定して制御し得る
機能をもった樹脂粒子性状でなければならない。そのた
めには、粒径と配合については十分な設計が必要であ
る。
【0029】まず該樹脂粒子骨材の平均粒径が2μm未
満にあっては、塗膜への弾力性が過剰に付与されるた
め、耐パンチング性は十分付与されるものの、塗膜は軟
質化し耐PM性や耐傷付性は逆にやや低下して不安定化
し、あまり好ましくない。また塗膜外観にあっては艶や
光沢の調整機能が低下し、コストを含めてあまり得策で
ない。一方、平均粒径が50μmを超えては突起の大き
い塗膜外観となり、就中塗膜光沢度の安定制御が難しく
なり、又、耐傷付性の低下もあって生産性を含めて余り
得策でない。従って、該有機樹脂粒子骨材の粒径範囲と
しては2〜50μmがよく、中でも3〜30μmが好ま
しい。
満にあっては、塗膜への弾力性が過剰に付与されるた
め、耐パンチング性は十分付与されるものの、塗膜は軟
質化し耐PM性や耐傷付性は逆にやや低下して不安定化
し、あまり好ましくない。また塗膜外観にあっては艶や
光沢の調整機能が低下し、コストを含めてあまり得策で
ない。一方、平均粒径が50μmを超えては突起の大き
い塗膜外観となり、就中塗膜光沢度の安定制御が難しく
なり、又、耐傷付性の低下もあって生産性を含めて余り
得策でない。従って、該有機樹脂粒子骨材の粒径範囲と
しては2〜50μmがよく、中でも3〜30μmが好ま
しい。
【0030】次に該樹脂粒子骨材の配合量については、
固形分重量比で1%未満では該骨材による塗膜への弾力
性が不足し、良好な耐PM性は維持されるものの耐パン
チング性の両立までは難しく、耐傷付性の低下や外観光
沢の制御が不安定化することもあって好ましくない。ま
た50%を超えては十分な耐PM性および耐パンチング
性の両立はできても塗膜外観の艶制御が難しくなり、あ
まり好ましくない。従って、該樹脂粒子骨材の配合量と
しては1〜50%がよく、好ましくは3〜20%がよ
い。尚、本発明にあっては、該樹脂粒子骨材としてポリ
メチルメタクリレート,ポリプロピレン,ポリアマイ
ド,ポリアクリロニトリル,ポリエステル,アルキルシ
リコーン,メラミン−フォルムアルデヒド,ポリウレタ
ン及びポリ弗化ビニリデンが適用されてよく、その効果
に差異はない。
固形分重量比で1%未満では該骨材による塗膜への弾力
性が不足し、良好な耐PM性は維持されるものの耐パン
チング性の両立までは難しく、耐傷付性の低下や外観光
沢の制御が不安定化することもあって好ましくない。ま
た50%を超えては十分な耐PM性および耐パンチング
性の両立はできても塗膜外観の艶制御が難しくなり、あ
まり好ましくない。従って、該樹脂粒子骨材の配合量と
しては1〜50%がよく、好ましくは3〜20%がよ
い。尚、本発明にあっては、該樹脂粒子骨材としてポリ
メチルメタクリレート,ポリプロピレン,ポリアマイ
ド,ポリアクリロニトリル,ポリエステル,アルキルシ
リコーン,メラミン−フォルムアルデヒド,ポリウレタ
ン及びポリ弗化ビニリデンが適用されてよく、その効果
に差異はない。
【0031】ポリエチレン滑剤の適性配合量 ポリエチレン滑剤は塗膜の耐スリ疵性やプレス加工にお
ける加工性の向上を主旨とする。該滑剤が固形分重量比
として1%未満では上記塗膜性能の低下は避けられず、
又、剥離塗膜の圧着による押し疵発生があって耐パンチ
ング性は十分でない。また5%を超えては塗膜焼付時の
水冷模様が目立ち、均一な塗装外観は得られ難い。従っ
て、該滑剤の適性配合量は1〜5%にあって、好ましく
は1.5〜3%がよい。
ける加工性の向上を主旨とする。該滑剤が固形分重量比
として1%未満では上記塗膜性能の低下は避けられず、
又、剥離塗膜の圧着による押し疵発生があって耐パンチ
ング性は十分でない。また5%を超えては塗膜焼付時の
水冷模様が目立ち、均一な塗装外観は得られ難い。従っ
て、該滑剤の適性配合量は1〜5%にあって、好ましく
は1.5〜3%がよい。
【0032】次に該滑剤の融点が80℃未満では塗膜表
面に形成される潤滑膜の強度が十分でないため耐疵付性
の低下や肝心の耐PM性、更には焼き付け後の塗膜表面
に水冷模様が発生して商品価値を低下するなど、あまり
好ましくない。一方、該滑剤の融点が130℃を超えて
は塗料中での均一分散性にやや欠けるため、塗膜表面で
の均一な潤滑膜形成は難しくなり、外観ムラや耐疵付性
の不安定化を招き好ましくない。従って本発明にあって
該滑剤の融点は80〜130℃がよく、好ましくは10
0〜120℃がよい。尚、本発明にあっては、滑剤とし
てポリエチレンの他にシリコーン系及び弗素系の滑剤が
用いられてもよく、その効果に差異はない。
面に形成される潤滑膜の強度が十分でないため耐疵付性
の低下や肝心の耐PM性、更には焼き付け後の塗膜表面
に水冷模様が発生して商品価値を低下するなど、あまり
好ましくない。一方、該滑剤の融点が130℃を超えて
は塗料中での均一分散性にやや欠けるため、塗膜表面で
の均一な潤滑膜形成は難しくなり、外観ムラや耐疵付性
の不安定化を招き好ましくない。従って本発明にあって
該滑剤の融点は80〜130℃がよく、好ましくは10
0〜120℃がよい。尚、本発明にあっては、滑剤とし
てポリエチレンの他にシリコーン系及び弗素系の滑剤が
用いられてもよく、その効果に差異はない。
【0033】(4)裏面塗膜の表面光沢度 本発明にあって裏面塗膜の表面光沢は、トップ塗膜の耐
PM性をより安定して得るための制御因子である。裏面
塗膜の光沢度がトップ塗膜の光沢度に対して50%未満
ではトップ塗膜の耐PM性が低下し、また100%を超
えても同様にトップ塗膜の耐PM性は低下する。すなわ
ち、トップ塗膜の耐PM性を安定して得るには、裏面光
沢度として本発明の範囲を維持することが肝要であっ
て、好ましくは60〜90%がよい。
PM性をより安定して得るための制御因子である。裏面
塗膜の光沢度がトップ塗膜の光沢度に対して50%未満
ではトップ塗膜の耐PM性が低下し、また100%を超
えても同様にトップ塗膜の耐PM性は低下する。すなわ
ち、トップ塗膜の耐PM性を安定して得るには、裏面光
沢度として本発明の範囲を維持することが肝要であっ
て、好ましくは60〜90%がよい。
【0034】
【実施例】以下、実施例及び比較例をもとに本発明の効
果について更に詳述する。板厚0.7mm、板巾914
mmの亜鉛系又はアルミニウムめっき鋼板の両面に対
し、ライン速度70m/分で先ず置換めっき法による本
発明が表1〜表5に特定するフラッシュめっきを行った
のち、従来技術のロール塗布法による下地クロメート処
理を行う。このクロメート皮膜は表1〜表5に特定する
本発明のクロメート組成物を固形皮膜として特定量にな
るよう調整され、乾燥されて直ちに塗装工程に入る。該
下地処理された鋼板の表側は2C2B塗装、裏面は1C
1B塗装されるが、これらに用いられる塗装系はいづれ
も有機溶剤系メラミン硬化型の高分子ポリエステル樹脂
系塗料であって、所定条件で塗装焼付される。表側の2
C2B塗装面において、本発明が表1〜表5に示す特定
顔料でなる高分子ポリエステル樹脂系のプライマー塗膜
を固形皮膜として5μmロール塗装されたのち、その上
層には機能性を付与させたトップ塗膜として表1〜表5
に本発明が成分特定する塗料組成物を固形皮膜として1
9μmになるようカーテン塗装され、それぞれ標準条件
で焼付けされ水冷乾燥される。なお、この時のトップ塗
膜の表面光沢度は80%に制御した。
果について更に詳述する。板厚0.7mm、板巾914
mmの亜鉛系又はアルミニウムめっき鋼板の両面に対
し、ライン速度70m/分で先ず置換めっき法による本
発明が表1〜表5に特定するフラッシュめっきを行った
のち、従来技術のロール塗布法による下地クロメート処
理を行う。このクロメート皮膜は表1〜表5に特定する
本発明のクロメート組成物を固形皮膜として特定量にな
るよう調整され、乾燥されて直ちに塗装工程に入る。該
下地処理された鋼板の表側は2C2B塗装、裏面は1C
1B塗装されるが、これらに用いられる塗装系はいづれ
も有機溶剤系メラミン硬化型の高分子ポリエステル樹脂
系塗料であって、所定条件で塗装焼付される。表側の2
C2B塗装面において、本発明が表1〜表5に示す特定
顔料でなる高分子ポリエステル樹脂系のプライマー塗膜
を固形皮膜として5μmロール塗装されたのち、その上
層には機能性を付与させたトップ塗膜として表1〜表5
に本発明が成分特定する塗料組成物を固形皮膜として1
9μmになるようカーテン塗装され、それぞれ標準条件
で焼付けされ水冷乾燥される。なお、この時のトップ塗
膜の表面光沢度は80%に制御した。
【0035】一方、鋼板の裏面塗装については塗膜の艶
出しを調整した本発明が表1〜表5に特定する塗料組成
物を公知のロール塗装法により、塗膜厚が固形皮膜とし
て1μmになるよう塗装制御され、所定板温で焼付し水
洗乾燥される。こうして製造された本発明によるプレコ
ート鋼板の塗膜性能については、表1〜表5に対応して
表6〜表10にまとめて示すが、その効果については以
下に記載するように、意匠性の高いトップ塗膜に要求さ
れる耐プレッシャーマーク性(耐PM性)及び耐パンチ
ング性を両立した難クロム溶出型のプレコート鋼板とし
て、これを安定生産できるようにした従来技術にない画
期的なプレコート鋼板を安価に市場提供するに至ったも
のである。
出しを調整した本発明が表1〜表5に特定する塗料組成
物を公知のロール塗装法により、塗膜厚が固形皮膜とし
て1μmになるよう塗装制御され、所定板温で焼付し水
洗乾燥される。こうして製造された本発明によるプレコ
ート鋼板の塗膜性能については、表1〜表5に対応して
表6〜表10にまとめて示すが、その効果については以
下に記載するように、意匠性の高いトップ塗膜に要求さ
れる耐プレッシャーマーク性(耐PM性)及び耐パンチ
ング性を両立した難クロム溶出型のプレコート鋼板とし
て、これを安定生産できるようにした従来技術にない画
期的なプレコート鋼板を安価に市場提供するに至ったも
のである。
【0036】(1)クロメート皮膜下層の金属皮膜の効
果について クロメート皮膜と素地との密着性を上げ、かつクロメー
ト皮膜を難溶化して上層塗膜の密着性をも上げてプリペ
イント鋼板としての耐パンチング性を高位に安定させる
ための金属皮膜の効果について、本発明の実施例をN
o.1〜No.7及びNo.10〜No.21に示し、
その比較例をNo.8〜No.9に示す。これらの実施
例から明らかなように、本発明の該金属皮膜を特定量に
クロメート皮膜の下層に設けることによって、塗膜の他
の性能を阻害することなく切断した鋼板バリ部でも健全
な塗膜密着性が維持され、耐パンチング性と耐PM性
(耐プレッシャーマーク性)を高位に安定して両立する
ことが可能となった。
果について クロメート皮膜と素地との密着性を上げ、かつクロメー
ト皮膜を難溶化して上層塗膜の密着性をも上げてプリペ
イント鋼板としての耐パンチング性を高位に安定させる
ための金属皮膜の効果について、本発明の実施例をN
o.1〜No.7及びNo.10〜No.21に示し、
その比較例をNo.8〜No.9に示す。これらの実施
例から明らかなように、本発明の該金属皮膜を特定量に
クロメート皮膜の下層に設けることによって、塗膜の他
の性能を阻害することなく切断した鋼板バリ部でも健全
な塗膜密着性が維持され、耐パンチング性と耐PM性
(耐プレッシャーマーク性)を高位に安定して両立する
ことが可能となった。
【0037】(2)クロメート皮膜の効果について 本発明にあって、クロメート皮膜の役割は加工による自
らの凝集破壊を抑制し、また上記金属皮膜との相乗作用
によって発揮されるクロメート皮膜の素地に対する密着
性の向上がパンチング作業時の塗膜剥離を抑制し、プリ
ペイント鋼板に対して安定した耐パンチング性を付与す
るためにある。加えて該金属皮膜によるクロメート皮膜
の難溶化とそのクロム形態の変化によって塗装耐食性寿
命を向上させるためにある。このような本発明の効果に
ついて、実施例のうちCr3+の適性比についてNo.3
及びNo.22〜No.26に示し、その比較例をN
o.27〜No.28に示す。又、気相シリカの平均一
次粒径の適性範囲については本発明の実施例をNo.3
及びNo.29〜No.32に、その比較例をNo.3
3〜No.34に示す。
らの凝集破壊を抑制し、また上記金属皮膜との相乗作用
によって発揮されるクロメート皮膜の素地に対する密着
性の向上がパンチング作業時の塗膜剥離を抑制し、プリ
ペイント鋼板に対して安定した耐パンチング性を付与す
るためにある。加えて該金属皮膜によるクロメート皮膜
の難溶化とそのクロム形態の変化によって塗装耐食性寿
命を向上させるためにある。このような本発明の効果に
ついて、実施例のうちCr3+の適性比についてNo.3
及びNo.22〜No.26に示し、その比較例をN
o.27〜No.28に示す。又、気相シリカの平均一
次粒径の適性範囲については本発明の実施例をNo.3
及びNo.29〜No.32に、その比較例をNo.3
3〜No.34に示す。
【0038】更に該気相シリカの配合比について本発明
の実施例をNo.3及びNo.35〜No.38に、そ
の比較例をNo.39〜No.40に示す。更に本発明
が特定するクロメート付着量の範囲については、実施例
をNo.3及びNo.41〜No.48に、その比較例
をNo.49〜No.50に示す。これらの実施例から
明らかなように、本発明が特定するクロメート皮膜を用
いることによって、優れた塗膜密着性ほか、他の性能を
阻害することなく耐パンチング性と耐PM性(耐プレッ
シャーマーク性)を高位に安定して両立させることが可
能となった。
の実施例をNo.3及びNo.35〜No.38に、そ
の比較例をNo.39〜No.40に示す。更に本発明
が特定するクロメート付着量の範囲については、実施例
をNo.3及びNo.41〜No.48に、その比較例
をNo.49〜No.50に示す。これらの実施例から
明らかなように、本発明が特定するクロメート皮膜を用
いることによって、優れた塗膜密着性ほか、他の性能を
阻害することなく耐パンチング性と耐PM性(耐プレッ
シャーマーク性)を高位に安定して両立させることが可
能となった。
【0039】(3)プライマー塗膜について プライマー塗膜への本発明による防錆顔料の適用効果に
ついて、顔料及びその配合比について本発明の実施例を
No.3及びNo.51〜No.58に、その比較例を
No.59〜No.62に示す。また本発明の防錆助顔
料の有機ホスホン酸塩の併用効果について実施例をN
o.3、No.63〜No.67及びNo.70〜N
o.72に、その比較例をNo.68〜No.69に示
す。これらの実施例で明らかなように、本発明が特定す
る防錆顔料及び防錆助顔料を適性併用することによっ
て、優れた塗膜密着性ほか、他の性能を阻害することな
く耐パンチング性と耐PM性(耐プレッシャーマーク
性)を高位に安定して両立させることが可能である。
ついて、顔料及びその配合比について本発明の実施例を
No.3及びNo.51〜No.58に、その比較例を
No.59〜No.62に示す。また本発明の防錆助顔
料の有機ホスホン酸塩の併用効果について実施例をN
o.3、No.63〜No.67及びNo.70〜N
o.72に、その比較例をNo.68〜No.69に示
す。これらの実施例で明らかなように、本発明が特定す
る防錆顔料及び防錆助顔料を適性併用することによっ
て、優れた塗膜密着性ほか、他の性能を阻害することな
く耐パンチング性と耐PM性(耐プレッシャーマーク
性)を高位に安定して両立させることが可能である。
【0040】(4)主樹脂の作用効果について 塗膜への耐PM性付与に対する主樹脂の作用効果につい
て、適性分子量範囲についての本発明の実施例をNo.
3及びNo.73〜No.77に、その比較例をNo.
78〜No.79に示す。また、該主樹脂の適正Tgに
ついては、本発明の実施例をNo.3及びNo.80〜
No.83に、その比較例をNo.84〜No.85に
示す。更に該主樹脂の適正配合比について、本発明の実
施例をNo.3及びNo.86〜No.89に、比較例
をNo.90〜No.91に示す。これらの実施例から
明らかなように、塗膜の他の性能を阻害することなく塗
膜に耐PM性を付与するためには塗膜のTgを本発明の
範囲に設計することが肝要であること、加えて塗膜の外
観均一性や耐パンチング性を安定して得られるようにす
るためには本発明がいう樹脂分子量及び配合量との適正
設計が必要であることが分かる。
て、適性分子量範囲についての本発明の実施例をNo.
3及びNo.73〜No.77に、その比較例をNo.
78〜No.79に示す。また、該主樹脂の適正Tgに
ついては、本発明の実施例をNo.3及びNo.80〜
No.83に、その比較例をNo.84〜No.85に
示す。更に該主樹脂の適正配合比について、本発明の実
施例をNo.3及びNo.86〜No.89に、比較例
をNo.90〜No.91に示す。これらの実施例から
明らかなように、塗膜の他の性能を阻害することなく塗
膜に耐PM性を付与するためには塗膜のTgを本発明の
範囲に設計することが肝要であること、加えて塗膜の外
観均一性や耐パンチング性を安定して得られるようにす
るためには本発明がいう樹脂分子量及び配合量との適正
設計が必要であることが分かる。
【0041】(5)塗膜中の樹脂粒子骨材の適正配合に
ついて 該樹脂骨材は塗膜にあってその耐スリ疵性付与のために
あるが、本発明にあってはパンチング等の機械加工にお
ける孔開け性において、金型摩耗を抑制することを主眼
とし、そのためには該骨材の粒径及びその配合量を適正
範囲に制御することが肝要である。本発明にあって該樹
脂骨材の適正粒径範囲について実施例をNo.3及びN
o.92〜No.98に、比較例をNo.99〜No.
100に示す。またその適正配合量については実施例を
No.3及びNo.101〜No.107に、比較例を
No.108〜No.109に示す。これらの実施例か
ら明らかなように、他の塗膜性能を低下させることなく
耐パンチング性と耐PM性を塗膜に両立させるには、該
樹脂粒子骨材の粒径及び配合量を本発明がいう適正範囲
内に制御することが必要なことが分かる。
ついて 該樹脂骨材は塗膜にあってその耐スリ疵性付与のために
あるが、本発明にあってはパンチング等の機械加工にお
ける孔開け性において、金型摩耗を抑制することを主眼
とし、そのためには該骨材の粒径及びその配合量を適正
範囲に制御することが肝要である。本発明にあって該樹
脂骨材の適正粒径範囲について実施例をNo.3及びN
o.92〜No.98に、比較例をNo.99〜No.
100に示す。またその適正配合量については実施例を
No.3及びNo.101〜No.107に、比較例を
No.108〜No.109に示す。これらの実施例か
ら明らかなように、他の塗膜性能を低下させることなく
耐パンチング性と耐PM性を塗膜に両立させるには、該
樹脂粒子骨材の粒径及び配合量を本発明がいう適正範囲
内に制御することが必要なことが分かる。
【0042】(6)ポリエチレン滑剤の適正配合につい
て この滑剤は粉末状であってその狙いは塗膜へのスベリ性
付与によって耐スリ疵性を適宜に上げることにあり、そ
の配合の適正化が必要である。本発明による該滑剤の実
施例をNo.3及びNo.110〜No.114に、比
較例をNo.115〜No.116に示す。この実施例
から明らかなように、塗膜に潤滑性を付与することによ
って安定したプレス加工等での鋼板ハンドリング疵が解
消され、特に塗膜への耐PM性の付与によってガードフ
ィルムフリーを特徴とする本発明の鋼板にあっては、該
滑剤の適正配合が肝要である。また該滑剤の配合にあっ
ては、上限を外れると塗膜外観に焼付後の水冷模様が発
生し易くあまり好ましくないことが分かる。更に該滑剤
の融点についてであるが、本発明による実施例をNo.
3及びNo.117〜No.119に、比較例をNo.
120〜No.121に示す。この実施例から明らかな
ように、本発明の該滑剤の融点範囲が適正領域を外れる
と、下限未満では良好な耐スリ疵性の他、本発明が主旨
とする耐PM性をも安定して得ることは難しくなり、ま
た上限を超えては塗膜に水冷模様が発生し外観上商品価
値を大きく損なうことが分かる。
て この滑剤は粉末状であってその狙いは塗膜へのスベリ性
付与によって耐スリ疵性を適宜に上げることにあり、そ
の配合の適正化が必要である。本発明による該滑剤の実
施例をNo.3及びNo.110〜No.114に、比
較例をNo.115〜No.116に示す。この実施例
から明らかなように、塗膜に潤滑性を付与することによ
って安定したプレス加工等での鋼板ハンドリング疵が解
消され、特に塗膜への耐PM性の付与によってガードフ
ィルムフリーを特徴とする本発明の鋼板にあっては、該
滑剤の適正配合が肝要である。また該滑剤の配合にあっ
ては、上限を外れると塗膜外観に焼付後の水冷模様が発
生し易くあまり好ましくないことが分かる。更に該滑剤
の融点についてであるが、本発明による実施例をNo.
3及びNo.117〜No.119に、比較例をNo.
120〜No.121に示す。この実施例から明らかな
ように、本発明の該滑剤の融点範囲が適正領域を外れる
と、下限未満では良好な耐スリ疵性の他、本発明が主旨
とする耐PM性をも安定して得ることは難しくなり、ま
た上限を超えては塗膜に水冷模様が発生し外観上商品価
値を大きく損なうことが分かる。
【0043】(7)裏面塗膜の光沢度について 本発明にあって、トップ側塗膜の耐PM性を安定して得
るためには裏面塗膜の光沢度を適正範囲に制御すること
が好ましい。この場合の裏面光沢度の制御はトップ塗膜
の光沢度対比で行なわれる。この点について、本発明の
実施例をNo.3及びNo.122〜No.125に、
又その比較例についてはNo.126〜No.127に
示す。これより明らかなように、本発明がいう裏面光沢
度の制御範囲を逸脱すると、高生産性のライン下におい
て商品価値の高いトップ塗膜面への耐PM性の安定維持
は難しくなり、コストを含めてあまり得策ではない。
るためには裏面塗膜の光沢度を適正範囲に制御すること
が好ましい。この場合の裏面光沢度の制御はトップ塗膜
の光沢度対比で行なわれる。この点について、本発明の
実施例をNo.3及びNo.122〜No.125に、
又その比較例についてはNo.126〜No.127に
示す。これより明らかなように、本発明がいう裏面光沢
度の制御範囲を逸脱すると、高生産性のライン下におい
て商品価値の高いトップ塗膜面への耐PM性の安定維持
は難しくなり、コストを含めてあまり得策ではない。
【0044】(8)下地鋼板の各種めっき系の適用事例 本発明が適用できる下地鋼板のめっき系について実施例
をNo.3およびNo.128〜No.138に示す。
この実施例から明らかなように、本発明は下地鋼板のめ
っき系が異なってもその塗膜機能は何等支障となるもの
ではないことが分かる。
をNo.3およびNo.128〜No.138に示す。
この実施例から明らかなように、本発明は下地鋼板のめ
っき系が異なってもその塗膜機能は何等支障となるもの
ではないことが分かる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】
【表9】
【0054】
【表10】
【0055】(注) *1.めっき系 EZ :電気亜鉛めっき ZN :電気Zn−Ni合金めっき(Ni;11.5
%) EC :電気Zn−Cr−Ni合金めっき(Cr;10
%,Ni;2%) EF :電気Zn−Fe合金めっき(Fe;15%) ZNS:電気Zn−Ni−SiO2 (Ni;12%,S
iO2 ;3%) ZNT:電気Zn−Ni−TiO2 (Ni;12%,T
iO2 ;3%) ZNB:電気Zn−Ni−BaSO4 (Ni;12%,
BaSO4 ;3%) ZFS:電気Zn−Fe−SiO2 (Fe;10%,S
iO2 ;3%) GZ :溶融Znめっき GA :溶融Zn−Alめっき(Al;5%) GF :合金化溶融Znめっき(Fe;8〜11%) AL :溶融Alめっき
%) EC :電気Zn−Cr−Ni合金めっき(Cr;10
%,Ni;2%) EF :電気Zn−Fe合金めっき(Fe;15%) ZNS:電気Zn−Ni−SiO2 (Ni;12%,S
iO2 ;3%) ZNT:電気Zn−Ni−TiO2 (Ni;12%,T
iO2 ;3%) ZNB:電気Zn−Ni−BaSO4 (Ni;12%,
BaSO4 ;3%) ZFS:電気Zn−Fe−SiO2 (Fe;10%,S
iO2 ;3%) GZ :溶融Znめっき GA :溶融Zn−Alめっき(Al;5%) GF :合金化溶融Znめっき(Fe;8〜11%) AL :溶融Alめっき
【0056】*2.金属皮膜 公知技術での化学めっき方法による。付着量(mg/m
2 )は化学分析方法により測定。NS:Ni+Sb,N
F:Ni+Fe,NM:Ni+Mo,NV:Ni+V,
NW:Ni+Wの合金系でなることを示す。 *3.クロメート皮膜 気相シリカの粒径は一次平均粒径を指し、表示単位はm
μ。また比率の表示単位は総クロム量に対する比率とし
てwt%で示す。付着量は総Cr量として表示し、蛍光
X線分析方法による。
2 )は化学分析方法により測定。NS:Ni+Sb,N
F:Ni+Fe,NM:Ni+Mo,NV:Ni+V,
NW:Ni+Wの合金系でなることを示す。 *3.クロメート皮膜 気相シリカの粒径は一次平均粒径を指し、表示単位はm
μ。また比率の表示単位は総クロム量に対する比率とし
てwt%で示す。付着量は総Cr量として表示し、蛍光
X線分析方法による。
【0057】*4.プライマー塗膜 高分子ポリエステル樹脂使用、 防錆顔料ZK:塩基性亜リン酸亜鉛カリウム、一次平均
粒径10mμ〜2μmの範囲で適用 防錆顔料PK:塩基性亜リン酸リン酸亜鉛カリウム、一
次平均粒径10mμ〜2μmの範囲で適用 P1:トリフェニル型有機ホスホン酸 P2:トリイソプロピル型有機ホスホン酸 P3:トリメチル型有機ホスホン酸 P4:トリエチル型有機ホスホン酸
粒径10mμ〜2μmの範囲で適用 防錆顔料PK:塩基性亜リン酸リン酸亜鉛カリウム、一
次平均粒径10mμ〜2μmの範囲で適用 P1:トリフェニル型有機ホスホン酸 P2:トリイソプロピル型有機ホスホン酸 P3:トリメチル型有機ホスホン酸 P4:トリエチル型有機ホスホン酸
【0058】*5.トップ塗膜性状 メラミン樹脂硬化による高分子ポリエステル樹脂を使
用。 Tgは硬化塗膜のガラス転移点を指し、TMAで実測
したもの。 配合量はすべて塗膜固形分に対する重量比でいう。 有機骨材とは樹脂粒子骨材をいう。粒径は一次平均粒
径を指す。 *6.裏面塗膜の光沢度 60度鏡面反射によるトップ側塗膜の光沢度対比をい
う。
用。 Tgは硬化塗膜のガラス転移点を指し、TMAで実測
したもの。 配合量はすべて塗膜固形分に対する重量比でいう。 有機骨材とは樹脂粒子骨材をいう。粒径は一次平均粒
径を指す。 *6.裏面塗膜の光沢度 60度鏡面反射によるトップ側塗膜の光沢度対比をい
う。
【0059】*7.耐PM性評価 トップ塗膜面に裏面塗膜を重ね合わせた試験片上に荷重
80kg/cm2 、RH95%、40℃の湿潤雰囲気に
168hrs静置したのち、試験片を取り出し塗装面の
圧痕状態を目視評価。 ◎:初期外観と変化なし 〇:透かすと極く僅かな圧痕転写 △:正面から見て僅かな圧痕転写 ×:明瞭な圧痕転写
80kg/cm2 、RH95%、40℃の湿潤雰囲気に
168hrs静置したのち、試験片を取り出し塗装面の
圧痕状態を目視評価。 ◎:初期外観と変化なし 〇:透かすと極く僅かな圧痕転写 △:正面から見て僅かな圧痕転写 ×:明瞭な圧痕転写
【0060】*8.耐パンチング性 連続パンチング孔開け装置;電動式クランクプレス機に
よる連続孔開け、秒速4個 金型:表面硬質加工による金型を使用。肉厚1mm×巾
4.5mmの刃が4連セット 耐孔開け性評価:パンチング孔30万個目を対象に、そ
の孔周辺へのバリ発生状態を目視評価。 ◎:バリなし 〇:僅かに押疵あるもバリなし △:バリ数個発生 ×:バリ頻発
よる連続孔開け、秒速4個 金型:表面硬質加工による金型を使用。肉厚1mm×巾
4.5mmの刃が4連セット 耐孔開け性評価:パンチング孔30万個目を対象に、そ
の孔周辺へのバリ発生状態を目視評価。 ◎:バリなし 〇:僅かに押疵あるもバリなし △:バリ数個発生 ×:バリ頻発
【0061】塗膜粉末の発生性: ◎:なし 〇:僅かに発生するも押疵なし △:金型に付着し、押疵が散発 ×:金型にかなり付着し、押疵も頻発
【0062】*9.塗装耐食性 無塗油の角筒プレス(50w×50L×50H[m
m])加工部側面の塗膜膨れ発生状況を目視評価。 CCT60サイクル(24hrs/サイクル) SST6hrs →放置1hrs →乾燥70℃,RH60%,4hr
s →放置2hrs**→湿潤49℃,RH98%,4hrs →放置
2hrs →冷却−20℃, 4hrs →放置1hrs ◎:膨れなし 〇:僅かに膨れ △:細かな部分膨れ ×:全面に膨れ
m])加工部側面の塗膜膨れ発生状況を目視評価。 CCT60サイクル(24hrs/サイクル) SST6hrs →放置1hrs →乾燥70℃,RH60%,4hr
s →放置2hrs**→湿潤49℃,RH98%,4hrs →放置
2hrs →冷却−20℃, 4hrs →放置1hrs ◎:膨れなし 〇:僅かに膨れ △:細かな部分膨れ ×:全面に膨れ
【0063】*10.塗膜外観(変色、塗膜欠陥の目視
評価) ◎:外観均質 〇:透かして極く僅かに不均一模様 △:部分的に不均一 ×:全面不均一
評価) ◎:外観均質 〇:透かして極く僅かに不均一模様 △:部分的に不均一 ×:全面不均一
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明は市場におけるプ
レコート鋼板のガードフィルムフリー化要求に対し、最
大の課題である塗膜の耐プレッシャーマーク性(耐PM
性)及び耐パンチング性の両立について検討を行った結
果、以下の技術思想でなるめっき原板を基板に、その上
層にクロメート皮膜の下層皮膜として置換めっきによる
特定の金属皮膜を設けることによるクロメート皮膜の素
地密着性及び該金属皮膜によるクロメート皮膜の難溶化
形態への改質によって塗膜密着性を飛躍的に向上し、こ
れが懸案の耐パンチング性を高位に安定化させたこと、
又プライマー塗膜に対する非Cr系防錆顔料の特定によ
る耐食性の付与、さらにはトップ塗膜構成および裏面塗
膜の光沢度制御を両立させることにより、他の塗装性能
を低下させることなく、これを工業的レベルでノンガー
ドフィルム型の難クロム溶出型のプレコート鋼板を市場
提供するに至ったものである。
レコート鋼板のガードフィルムフリー化要求に対し、最
大の課題である塗膜の耐プレッシャーマーク性(耐PM
性)及び耐パンチング性の両立について検討を行った結
果、以下の技術思想でなるめっき原板を基板に、その上
層にクロメート皮膜の下層皮膜として置換めっきによる
特定の金属皮膜を設けることによるクロメート皮膜の素
地密着性及び該金属皮膜によるクロメート皮膜の難溶化
形態への改質によって塗膜密着性を飛躍的に向上し、こ
れが懸案の耐パンチング性を高位に安定化させたこと、
又プライマー塗膜に対する非Cr系防錆顔料の特定によ
る耐食性の付与、さらにはトップ塗膜構成および裏面塗
膜の光沢度制御を両立させることにより、他の塗装性能
を低下させることなく、これを工業的レベルでノンガー
ドフィルム型の難クロム溶出型のプレコート鋼板を市場
提供するに至ったものである。
【0065】すなわち、 (1)クロメート皮膜の下地皮膜として特定の金属皮膜
を形成することにより、上層クロメート皮膜の素地密着
性が大巾に改善されると同時に、該金属皮膜生成によっ
てクロメート皮膜が難溶型に形態変化し、塗膜密着性が
高位に安定したことにより、課題であったプリペイント
鋼板としての耐パンチング性が安定して得られるように
なった(クロメート皮膜及び塗膜の密着性向上によるパ
ンチング時の塗膜剥離防止の達成)。 (2)プライマー塗膜中の防錆顔料を非Cr系顔料特定
による塗装製品からの耐Cr溶出の解消。 (3)塗膜中の骨材を樹脂粒子型の骨材に限定し、その
粒径および配合量を特定することによって塗膜に弾力性
を付与し、これによってパンチング等の機械加工におけ
る金型摩耗を抑制および鋼板への耐孔開け性が安定して
得られるようになった(金型摩耗抑制による耐パンチン
グ性の達成)。 (4)トップ塗膜のTg、樹脂の分子量及びその配合の
適正化、滑剤の融点とその配合の適正化および裏面塗膜
の外観光沢の適正制御の各塗膜構成要素技術の両立によ
り、コイル製品および切り板製品の積載のいづれであっ
ても良好な耐プレッシャーマーク性が安定して得られる
ようになった(耐PM性付与による塗膜のノンガードフ
ィルム化の達成)。
を形成することにより、上層クロメート皮膜の素地密着
性が大巾に改善されると同時に、該金属皮膜生成によっ
てクロメート皮膜が難溶型に形態変化し、塗膜密着性が
高位に安定したことにより、課題であったプリペイント
鋼板としての耐パンチング性が安定して得られるように
なった(クロメート皮膜及び塗膜の密着性向上によるパ
ンチング時の塗膜剥離防止の達成)。 (2)プライマー塗膜中の防錆顔料を非Cr系顔料特定
による塗装製品からの耐Cr溶出の解消。 (3)塗膜中の骨材を樹脂粒子型の骨材に限定し、その
粒径および配合量を特定することによって塗膜に弾力性
を付与し、これによってパンチング等の機械加工におけ
る金型摩耗を抑制および鋼板への耐孔開け性が安定して
得られるようになった(金型摩耗抑制による耐パンチン
グ性の達成)。 (4)トップ塗膜のTg、樹脂の分子量及びその配合の
適正化、滑剤の融点とその配合の適正化および裏面塗膜
の外観光沢の適正制御の各塗膜構成要素技術の両立によ
り、コイル製品および切り板製品の積載のいづれであっ
ても良好な耐プレッシャーマーク性が安定して得られる
ようになった(耐PM性付与による塗膜のノンガードフ
ィルム化の達成)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 良二 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (3)
- 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板又は溶融アルミニウム
めっき鋼板の表面にNi,Co,Fe,Zr,Sb,
V,Mo,Wの少なくとも1種以上からなる金属皮膜が
3〜50mg/m2 形成され、その上層に総Cr量比で
Cr3+が10〜50%、一次平均粒径3〜50mμの気
相シリカが総Cr量比で0.5〜2.0でなるクロメー
ト組成物が総Cr付着量として10〜150mg/m2
形成してなることを特徴とし、さらにその上層にその塩
基を亜鉛カリウム或いはリン酸亜鉛カリウムで特定して
なる塩基性亜リン酸塩系の防錆顔料を樹脂100重量部
に対して10〜100重量部及びこの防錆顔料に対する
助顔料の有機ホスホン酸塩の比が重量比で0.02〜
0.5でなることを特徴とした高分子ポリエステル樹脂
系プライマー塗膜を形成したのち、その最上層にトップ
塗膜として塗膜のガラス転移点(Tg)が5〜70℃、
平均分子量が15000〜50000のメラミン硬化型
高分子ポリエステル樹脂が固形分重量比で30〜90
%、この樹脂に殆ど融合しない一次平均粒径2〜50μ
mの有機樹脂粒子が骨材として固形分重量比で1〜50
%及び滑剤として融点が80〜130℃のポリエチレン
ワックスが固形分重量比で1〜5%含有してなることを
特徴としたトップ塗膜を形成してなることを特徴とした
難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマ
ーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼
板。 - 【請求項2】 プライマー塗膜中で併用される防錆顔料
の有機ホスホン酸塩がトリメチル,トリエチル,トリイ
ソプロピル,トリフェニールのいづれか1種でなること
を特徴とした請求項1の難クロム溶出型の耐パンチング
性及び塗膜密着性に優れたガードフィルムフリー型プレ
コート鋼板。 - 【請求項3】 裏面塗膜の表面光沢度が少なくとも表側
トップ塗膜の50〜100%に制御してなることを特徴
とする請求項1の難クロム溶出型の耐パンチング性及び
塗膜密着性に優れたガードフィルムフリー型プレコート
鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18605695A JPH0929889A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18605695A JPH0929889A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0929889A true JPH0929889A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16181628
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18605695A Withdrawn JPH0929889A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0929889A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11138690A (ja) * | 1997-11-11 | 1999-05-25 | Nippon Steel Corp | 屋外用途向けプレコート金属板 |
-
1995
- 1995-07-21 JP JP18605695A patent/JPH0929889A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11138690A (ja) * | 1997-11-11 | 1999-05-25 | Nippon Steel Corp | 屋外用途向けプレコート金属板 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| WO2023132106A1 (ja) | 潤滑皮膜被覆亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 | |
| JP5188090B2 (ja) | 塗布液およびクリヤーコート鋼板 | |
| JPH0577357A (ja) | 加工後外観に優れた樹脂被覆複合鋼板 | |
| JP2001329383A (ja) | 耐食性に優れた塗装金属板 | |
| JPH0929889A (ja) | 難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 | |
| JP3205207B2 (ja) | 塗膜密着性、耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型の鮮映性プレコート鋼板 | |
| JP2834686B2 (ja) | 耐クロム溶出性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 | |
| JP5582109B2 (ja) | 耐端面赤錆性に優れたクリアコート鋼板 | |
| JPH0929888A (ja) | 難クロム溶出型の耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 | |
| JP3477174B2 (ja) | 非クロメート型表面処理金属板とその製造方法 | |
| JP3075953B2 (ja) | 耐パンチング性及び耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 | |
| JP2011168855A (ja) | 端面耐食性に優れた塩ビ塗装鋼板 | |
| JP3207747B2 (ja) | 冷延鋼板を基板とした塗膜密着性、耐パンチング性および耐プレッシャーマーク性に優れたガードフィルムフリー型プレコート鋼板 | |
| JP2006116736A (ja) | 耐食性に優れた塗装ステンレス鋼板 | |
| JPH0444840A (ja) | 潤滑性に優れた樹脂被覆複合鋼板 | |
| JP4424305B2 (ja) | クリヤーコート鋼板とそれに用いる水系塗布液 | |
| JP3810677B2 (ja) | 塗装原板および塗装原板の表面調整方法ならびに加工部耐食性に優れた塗装鋼板の製造方法 | |
| US5776542A (en) | Method of coating an iron-based structure and article produced thereby | |
| JP3588373B2 (ja) | 耐プレッシャーマーク性に優れた黒色プレコート鋼板 | |
| JPH0494771A (ja) | 耐食性,溶接性に優れた潤滑性薄膜樹脂鋼板 | |
| JP3845445B2 (ja) | 高耐食表面処理鋼板およびその製造方法 | |
| JP3218420B2 (ja) | 耐パンチング性に優れたガードフィルムフリー型黒色プレコート鋼板 | |
| JP2862208B1 (ja) | 耐疵付き性に優れた塗装金属板 | |
| JPH081858A (ja) | 加工性に優れた表面処理鋼板 | |
| JPH07258895A (ja) | プレス加工性および耐食性に優れた複層亜鉛系めっき鋼板 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021001 |