JPH09302044A - 耐衝撃性スチレン系樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

耐衝撃性スチレン系樹脂組成物及びその製造方法

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JPH09302044A
JPH09302044A JP14116096A JP14116096A JPH09302044A JP H09302044 A JPH09302044 A JP H09302044A JP 14116096 A JP14116096 A JP 14116096A JP 14116096 A JP14116096 A JP 14116096A JP H09302044 A JPH09302044 A JP H09302044A
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JP
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conjugated diene
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styrene
resin composition
polymer
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JP14116096A
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English (en)
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Takaaki Matsuda
孝昭 松田
Hideki Yamazaki
英樹 山崎
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NIPPON ELASTOMER KK
Original Assignee
NIPPON ELASTOMER KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光沢および耐衝撃強度のバランスに優れた耐
衝撃性スチレン系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも1種類の共役ジエン系単量体
を、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物との
モル比(ポリビニル芳香族化合物/リチウム)が0.1
〜2.0の範囲で調整された有機リチウム基材触媒の存
在化で溶液重合して得られる、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフで測定されるポリスチレン換算の重量平均
分子量が8〜65万の範囲である共役ジエン系重合体を
2〜25重量%含有していることを特徴とする耐衝撃性
スチレン系樹脂組成物、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光沢および耐衝撃
強度のバランスに優れた耐衝撃性スチレン系樹脂組成物
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレンは、剛性,透明性,光沢な
どに優れ、かつ良好な成形性を有していることから各種
用途に使用されている。しかしながら、このポリスチレ
ンは耐衝撃性に劣るという大きな欠点があり、この欠点
を改良するために各種の未加硫ゴムが強靭化剤として用
いられている。中でも、未加硫ゴムの存在下にスチレン
系単量体をラジカル重合させ、ゴム状重合体がグラフト
重合した耐衝撃性スチレン系樹脂組成物が工業的に広く
製造されている。この目的に使用される未加硫ゴムとし
ては、ポリブタジエンゴムやスチレンーブタジエン共重
合体ゴムなどがあり、特にポリブタジエンゴムは優れた
耐衝撃性を付与するために広く使用されている。
【0003】近年、耐衝撃性スチレン系樹脂の用途が、
家庭電気機器のハウジング及びその他の部品、車軸部
品、事務機器の部品、日用雑貨品及び玩具などに広がる
に伴い、より優れた各種特性が要求されるようになり、
外観特性と耐衝撃性のバランスに優れた耐衝撃性スチレ
ン系樹脂が強く要望されている。一般的に、耐衝撃性の
向上はゴム状重合体の含量を増加させることにより可能
となるが、ゴム状重合体を増加させたスチレン系樹脂
は、衝撃性が向上する反面、光沢が低下する。一方、光
沢の向上は、ゴム状重合体の含量を低下させるか、或い
は樹脂中に分散するゴム状重合体の粒子を微細化させる
ことにより可能となるが、反面耐衝撃性が著しくて低下
する。
【0004】このように、耐衝撃性と光沢は相反する特
性であるため、高い光沢を維持し、しかも優れた耐衝撃
性を有する耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を得ることは
極めて困難であった 従来、耐衝撃性スチレン系樹脂を改良する方法として
は、共役ジエン系重合体の溶液粘度の特定化(特公昭5
8−4934号公報)、共役ジエン系重合体の溶液粘度
とムーニー粘度の関係の特定化(特公昭53−4418
8号公報)、共役ジエン系重合体の溶液粘度と有機過酸
化物架橋体における引張り弾性率、膨潤度の関係の特定
化(特開昭60−25001号公報)などが提案されて
いる。
【0005】また、特公昭59−19577号公報に
は、多官能性有機リチウム化合物を含む有機リチウム基
材触媒を用いて共役ジエンを重合し、多官能性処理剤に
てカップリングした共役ジエン系重合体を用いる方法が
提案されている。しかしながら、これらの方法において
は、耐衝撃性と光沢のバランスを向上させることについ
て、必ずしも満足し得るものではなかった。また、これ
らの方法に使用する共役ジエン系重合体は、すべて多官
能性処理剤にてカップリングされた重合体であり、共役
ジエン系重合体を製造する際に、カップリング工程が必
要であり、生産効率を高めるためには好ましくない方向
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、耐衝撃
性と光沢は相反する特性であるため、優れた耐衝撃性と
優れた光沢との相反するバランスを満足ゆく程度まで改
良することは困難であったが、本発明は、上述したよう
な課題を解決するもので、カップリングされていない共
役ジエン系重合体を使用して耐衝撃性と光沢の物性バラ
ンスに優れた耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を得ること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明において、耐衝撃
性と光沢の物性バランスに優れた耐衝撃性スチレン系樹
脂を得るについて詳細に検討した結果、従来の強靭化剤
として検討がなされていなかった特定の共役ジエン系重
合体、すなわちポリビニル芳香族化合物とリチウムのモ
ル比(ポリビニル芳香族化合物/リチウム)が特定の範
囲で調整された触媒の残基が共役ジエン系重合体の末端
に付与している重合体を用いることにより、上述の目的
が達成されることが明らかとなり本発明を完成するに至
った。
【0008】即ち、本発明は、少なくとも1種類の共役
ジエン系単量体及び必要により少なくとも1種類の芳香
族ビニル系単量体とを、ポリビニル芳香族化合物と有機
リチウム化合物とのモル比(ポリビニル芳香族化合物/
リチウム)が0.1〜2.0の範囲で調整された、有機
リチウム基材触媒の存在化で溶液重合し、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフで測定されるポリスチレン換算
の重量平均分子量が8〜65万の範囲である共役ジエン
系重合体を2〜25重量%含有していることを特徴とす
る耐衝撃性スチレン系樹脂組成物、及び少なくとも1種
類の共役ジエン系単量体及び必要により少なくとも1種
類の芳香族ビニル系単量体とを、ポリビニル芳香族化合
物と有機リチウム化合物とのモル比(ポリビニル芳香族
化合物/リチウム)が0.1〜2.0の範囲で調整され
た、有機リチウム基材触媒の存在化で溶液重合して得ら
れる、ゲルパーミエーションクロマトグラフで測定され
るポリスチレン換算の重量平均分子量が8〜65万の範
囲である共役ジエン系重合体を2〜25重量%とスチレ
ン系単量体またはスチレン系単量体と共重合可能な単量
体との混合物98〜75重量%を塊状重合法または塊状
懸濁重合法または溶液重合法でラジカル重合させること
を特徴とする耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の製造方
法、を提供するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる共役ジエン系重合体は、少なくとも1種類の
共役ジエン系単量体及び必要により少なくとも1種類の
芳香族ビニル系単量体とを、ポリビニル芳香族化合物と
有機リチウム化合物とのモル比(ポリビニル芳香族化合
物/リチウム)が0.1〜2.0の範囲で調整された、
有機リチウム基材触媒の存在化で溶液重合させることに
より製造することができる。
【0010】本発明で用いられる共役ジエン系単量体と
しては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、
3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジ
エン、1,3−ヘキサジエン等であり、一種又は二種以
上用いられる。好ましい単量体としては、1,3−ブタ
ジエン、イソプレンが挙げられる。また、本発明で必要
に応じて用いる芳香族ビニル系単量体としては、スチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、3,5
−ジメチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキ
シレン、ビニルナフタレン等であり、一種又は二種上用
いられる。特にスチレンが好ましい。
【0011】本発明の溶液重合で用いる炭化水素溶媒と
しては、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水
素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
などが用いられる。好ましい例としては、ヘキサン、シ
クロヘキサンが挙げられる。
【0012】本発明で用いられる、有機リチウム基材触
媒の調整としては、ポリビニル芳香族化合物と有機リチ
ウム化合物との反応であればいかなる方法も用いること
ができる。例えば、有機リチウム化合物とポリビニル芳
香族化合物との反応,有機リチウム化合物と共役ジエン
系単量体と反応させた後にポリビニル芳香族化合物と反
応、又は有機リチウム化合物とモノビニル芳香族単量体
を反応させた後にポリビニル芳香族化合物と反応,或い
は、共役ジエン系単量体及び/又はモノビニル芳香族単
量体、及びポリビニル芳香族化合物の三者又は四者の存
在化で有機リチウム化合物と反応させる方法等が挙げら
れ、該方法で調整された反応生成物が有機リチウム基材
触媒として重合に使用される。
【0013】ここでいうポリビニル芳香族化合物とは複
数のビニル基を有する芳香族化合物のことであり、例え
ば、o,m及びp−ジビニルベンゼン、o,m及びp−
ジイソプロペニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベ
ンゼン、1,2−ビニル−3,4−ジメチルベンゼン、
1,3−ジビニルナフタレン、1,3,5−トリビニル
ナフタレン、2,4−ジビニルビフェニル、3,5,
4’−トリビニルビフェニル、1,2−ジビニル−3,
4−ジメチルベンゼン、1,5,6−トリビニル−3,
7−ジエチルナフタレン等であり、一種または二種以上
用いることかできる。特にジビニルベンセン、ジイソプ
ロペニルベンゼンが好ましく、これらのo−,m−,p
−の異性体の混合物であっても構わない。工業的に実施
する場合には、これら異性体混合物を用いる方が経済的
に有利である。
【0014】また、共役ジエン系単量体とは、1,3−
ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−
ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,
3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘ
キサジエン等であり、好ましい単量体としては、1,3
−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。また、モノビ
ニル芳香族単量体とは、スチレン、p−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニ
ルキシレン、ビニルナフタレン等であるが、特にスチレ
ンが好ましい。
【0015】有機リチウム化合物としては、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチル
リチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリ
チウム、ベンジルリチウム等のモノ有機リチウム化合
物、1,4−ジリチオブタン、1,5−ジリチオペンタ
ン、1,6−ジリチオヘキサン、1,10−ジリチオデ
カン、1,1−ジリチオジフェニレン、ジリチオポリブ
タジエン、ジリチオポリイソプレン、1,4−ジリチオ
ベンゼン、1,2−ジリチオ−1,2ージフェニルエタ
ン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、
1,3,5−トリリチオベンゼン、1,3,5−トリリ
チオ−2,4,6−トリエチルベンゼン等の多官能性有
機リチウム化合物などが挙げられるが、好ましくは、n
−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムのモノ有機
リチウム化合物が用いられる。
【0016】これら有機リチウム基材触媒の反応調整に
用いる炭化水素溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、
シクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素等が用いられる。本発
明の有機リチウム基材触媒としては、モノ有機リチウム
化合物を使用した反応生成物が好ましく、モノ有機リチ
ウム化合物と共役ジエン系単量体と反応させた後、ポリ
ビニル芳香族化合物と反応させた反応生成物、共役ジエ
ン系単量体及びポリビニル芳香族化合物の存在化でモノ
有機リチウム化合物と反応させた反応生成物がより好ま
しい。
【0017】本発明の有機リチウム基材触媒の調整に使
用するポリビニル芳香族化合物の使用量は、有機リチウ
ム化合物のリチウム当たりのモルに対して(ポリビニル
芳香族化合物/リチウム)0.1〜2.0モルの範囲で
ある。好ましくは、0.15〜1.5、更に好ましく
は、0.2〜1.0の範囲である。ポリビニル芳香族化
合物/リチウムのモル比が0.1未満で調整された有機
リチウム基材触媒を使用して得られた共役ジエン系重合
体は、本発明の効果に顕著な差はみられず、耐衝撃性と
光沢が劣り好ましくない。また、該モル比が2.0を越
える場合には、有機リチウム基材触媒中の多官能性有機
リチウム触媒の割合が増え、この触媒を用いて重合した
場合、共重合体中の高分子量成分の生成が多くなり、樹
脂中のゴム粒子径が不揃いとなり得られる樹脂中の光沢
が劣り好ましくない。
【0018】本発明で使用される共役ジエン系重合体
は、共役ジエン系重合体の末端に、本発明の触媒調整で
使用されるポリビニル芳香族化合物の残基が付加されて
いることが重要である。すなわち、本発明は、ポリビニ
ル芳香族化合物の残基が本発明の効果を発現するのに大
きく寄与していることを見い出したことに特徴を有する
ものである。
【0019】本発明の共役ジエン系重合体の構造は、例
えば、下記一般式などで表される構造のものが主となる
重合体である。 (1)c−B (2)c−A−B (3)c−B−A (4)c−B−A−B (5)c−A−B−A (6)c−B−A−B−A (7)c−A−B−A−B (式中、Bは共役ジエン系重合体又はそのブロック成分
或いは共役ジエンと芳香族ビニル化合物のランダム共重
合体又はそのブロック成分であり、芳香族ビニル化合物
の割合が漸増するテーパーブロックを有していても良
い。Aは芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロッ
クを表す。cは有機リチウム基材触媒の残基を表す。)
【0020】また、これら各種構造の1種又は2種以上
の混合物である共役ジエン系重合体を耐衝撃性スチレン
系樹脂組成物の強靱化剤として使用しても良い。更に、
有機リチウム基材触媒中の多官能性リチウム触媒によっ
て生成する下記一般式などで表される構造のものが混合
されていても良い。
【0021】
【化1】 (式中、Bは共役ジエン系重合体又はそのブロック成分
或いは共役ジエンと芳香族ビニル化合物のランダム共重
合体又はそのブロック成分であり、芳香族ビニル化合物
の割合が漸増するテーパーブロックを有していても良
い。Aは芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロッ
クを表す。cは有機リチウム基材触媒の残基を表す。こ
こで、nは2〜6の整数である。)
【0022】本発明の共役ジエン系重合体は、一般的に
使用される多官能処理剤によりカップリングさせてはな
らない。本発明で使用されるポリビニル芳香族化合物/
リチウムのモル比が特定の範囲で調整された有機リチウ
ム基材触媒の触媒残基を共役ジエン系重合体に付与させ
ることで本発明の目的が達成される。カップリング反応
させた後でも、共役ジエン系重合体中に有機リチウム基
材触媒の触媒残基が付与されるが、分子量の増加、高分
岐成分の増加等によって本発明の目的を達成することは
困難である。また、共役ジエン系重合体を製造する際、
カップリング工程が必要となり、場合によっては、重合
体のゲル化が起こることも予想され製造工程上好ましく
ない。
【0023】本発明における共役ジエン系重合体は、そ
のミクロ構造によって、得られる耐衝撃性スチレン系樹
脂組成物の耐衝撃性に若干の影響を与え、例えば、共役
ジエン単量体としてブタジエンを用いる場合には、1,
2−ビニル含量は、10〜80%、シス−1,4−含量
は10〜85%の範囲にあることが好ましいが、特に
1,2−ビニル含量が12〜40%の範囲のものが好ま
しい。この範囲外の1,2−ビニル含量を有するブロッ
ク共重合体を用いると、得られる耐衝撃性スチレン系樹
脂は衝撃強度が劣るものとなる。
【0024】これらの1,2−ビニル含量の調整法につ
いては特に制限がなく、従来のいかなる方法も用いるこ
とができ、例えば、共役ジエン系重合体の重合時、重合
系にジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン(THF)、ビス(2ーオキソラニル)エタ
ン、2,2−ビス(オキソラニル)プロパン、1,1−
ビス(オキソラニル)エタン等のエーテル類;ジメチル
アミンなどのアミン類;ジメチルスルフィド、ジエチル
スルフィドなどのチオエーテル類などを添加して重合を
行うことによって達成される。
【0025】更に、ヘキサメチルホスホルアミド(HM
PA)を添加する方法(特公昭43−5904号公
報)、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を
添加する方法(特公昭42−17199号公報)及びジ
エチレングリコールジメチルエーテルを添加する方法な
どが適用できる。また、1,2−ビニル結合については
分子鎖に均一になるように重合してもよく、あるいは、
分子鎖に沿って漸減的に変化するように重合してもよく
(特公昭47−875号公報)、さらにはブロック的に
結合するように重合してもよい(米国特許第33018
40号明細書)。
【0026】1,2−ビニル結合を分子鎖中に均一にな
るように重合するには、通常重合開始温度を30〜90
℃とし、できる限り定温重合する方法が採用され、ま
た、1,2−ビニル結合を分子鎖に沿って漸減的に変化
するように重合するためには、重合を昇温下で実施する
方法、すなわち、通常重合開始温度を30〜80℃と
し、重合終了温度を85〜120℃とする方法、又は重
合中に上記1,2−ビニル含量調整剤を漸増的に添加す
る方法等が採用される。
【0027】本発明の共役ジエン系重合体が、共役ジエ
ン系単量体とこれと共重合可能な単量体からなる共重合
体の場合、共重合可能な単量体の含量、或いは共重合体
鎖中の共重合可能な単量体の連鎖分布については特に制
限されない。また、共重合体鎖中における共役ジエンと
共重合可能な単量体の組成分布についても、分子鎖中に
均一であっても、また分子鎖中に不均一に分布していて
も良く、またブロックとして存在していても良い。
【0028】次に、本発明における共役ジエン系重合体
のゲルパーミエーションクロマトグラフで測定されるポ
リスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は8〜65万
の範囲に限定される。好ましくは10〜40万の範囲で
ある。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比Mw/Mnは1.0〜3.0の範囲が好
ましい。
【0029】使用する共役ジエン系重合体の重量平均分
子量が8万より小さいと、得られる耐衝撃性スチレン系
樹脂組成物の衝撃強度が劣る。また、重量平均分子量が
65万を超える共役ジエン系重合体を用いた場合には、
耐衝撃性スチレン系樹脂の製造時に、スチレン系単量体
への溶解およびこの溶液の移送に多くの時間を費やす等
の工程での作業性の低下など、製造工程上大きな問題と
なる。
【0030】本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物
は、上述した共役ジエン系重合体を2〜25重量%含有
するスチレン系樹脂組成物であり、2重量%未満のゴム
の使用量では本発明が目的とする衝撃強度の改良効果が
不十分であり、本発明の目的を達成するのが困難であ
る。一方、25重量%を超える使用量では衝撃強度は向
上するものの本来のポリスチレン系樹脂の持つ特性、例
えば、引張り強度、剛性、更に光沢等の外観特性を損な
うものとなり好ましくない。また、グラフト重合溶液の
粘度が非常に高くなり、本発明の耐衝撃性スチレン系樹
脂組成物の製造が困難となる。
【0031】本発明において得られる耐衝撃性スチレン
系樹脂組成物中に分散した共役ジエン系重合体粒子の平
均粒子径は0.2〜2.0μmの範囲に調整することが
好ましい。共役ジエン系重合体粒子のゴム粒子径の調整
は、重合槽の攪拌装置の形状、攪拌機の回転数、攪拌時
間、重合温度などの種々の要因によって影響されるが、
一般的に、耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の製造時に、
ゴム溶液に剪断応力がかかるような条件、例えば攪拌機
の回転数を変えることによってゴム粒子径を調整するこ
とができる。
【0032】本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を
得る方法については、本発明の構成用件を満足しうるよ
うに配慮されている限り特に制限はなく、公知の方法を
用いることができる。通常、本発明の共役ジエン系重合
体を2〜25重量%とスチレン系単量体またはスチレン
系単量体と共重合可能な単量体との混合物98〜75重
量%を塊状重合法または塊状懸濁重合法または溶液重合
法によりラジカル重合させる方法により耐衝撃性スチレ
ン系樹脂組成物を製造することができる。
【0033】本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を
得る好ましい方法の一つである塊状重合法は、一般的に
は、まず本発明の共役ジエン系重合体をスチレンに溶解
し、酸化防止剤、必要に応じて分子量調整剤である連鎖
移動剤加え、無触媒の場合は、通常95〜200℃の温
度において加熱重合し、またラジカル開始剤を触媒とし
て用いる触媒重合においては、通常より低温、例えば6
0〜180℃の温度でスチレンの重合操作が継続され
る。
【0034】触媒重合の場合は、開始剤として、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン等のパーオキシケタール類;ジ−t
−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオ
キサイド等のジアルキルパーオキサイド類;ベンゾイル
パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサオド、ラウ
ロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;
ジミリスチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネ
ート類;t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシアセテート、ジ−t−ブチル
ジパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート等のパーオキシエステル類;シクロヘキサノ
ンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド
等のケトンパーオキサイド類;p−メンタハイドロパー
オキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド
類;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキ
サンカーボニトリル等のアゾ化合物類などが用いられ
る。これらは一種又は二種以上の組み合わせで用いられ
る。
【0035】酸化防止剤としては、例えば、オクタデシ
ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシ
ル)−4,6−ジメチルフェノール、2,2’−メチレ
ンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェ
ノール)、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−
o−クレゾール、トリエチレングリコール−ビス[3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、トリス(ジノニルフェニル)ホ
スファイト、トリス −(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ホスファイト等が挙げられ、その添加量は樹脂1
00重量部当たり、0.01〜5重量部、好ましくは
0.1〜2重量部である。
【0036】連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシ
ルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、α
−メチルスチレンダイマー、1−フェニルブテン−2−
フルオレン、ジペンテン、クロロホルム等のメルカプタ
ン類、テルペン類、ハロゲン化合物等を用いることがで
きる。また、この塊状重合法においては、必要に応じて
通常用いられる流動パラフィン、ミネラルオイル、有機
ポリシロキサン等の内部潤滑剤を添加することも可能で
ある。例えば、有機ポリシロキサンであるポリジメチル
シロキサンを重合体100重量部に対して0.005〜
10重量部添加してもよい。
【0037】重合終了後、生成ポリマー中に未反応スチ
レンを含有する場合は、このスチレンを公知の方法、例
えば、減圧除去あるいは揮発分除去の目的で設計された
押出装置で除去する方法などによって除去することが望
ましい。塊状重合中、必要に応じて撹拌を行うことがで
きるが、スチレンの重合体への転化率、すなわち重合率
が60%以上進んだ後は、撹拌は停止するか又は緩和す
ることが望ましく、過度の撹拌は得られる重合体の強度
を低下させることがある。また、必要ならば、少量のト
ルエン、エチルベンゼンなどの希釈剤の存在下で重合
し、重合終了後に未反応スチレンとともにこれらの希釈
剤を加熱除去してもよい。
【0038】また、塊状懸濁重合法も本発明の耐衝撃性
スチレン系樹脂組成物の製造に有用であり、この方法に
おいては、まず前半の重合を塊状重合法で行い、後半の
反応を懸濁重合法で行う。すなわち、本発明の共役ジエ
ン系重合体のスチレン溶液を前記の塊状重合法の場合と
同様に無触媒下での加熱重合または触媒添加重合を行っ
て、通常、スチレンの50%以下特に好ましくは10〜
40%までを部分的に塊状重合法で重合させ、次いでこ
の部分的に重合した混合物を懸濁安定剤、またはこれと
界面活性剤との組み合わせの存在下に、水性媒体中にか
き混ぜながら分散させ、反応の後半を懸濁重合法によっ
て完結させる。
【0039】生成したポリマーは洗浄、乾燥し、必要に
応じてペレットまたは粉末にして使用に供する。以上の
ほかに、これらの方法を改善、改良した従来公知の方法
によっても、有用な耐衝撃性スチレン系樹脂組成物が得
られる。また、本発明の共役ジエン系重合体とともに耐
衝撃性スチレン系樹脂組成物を形成するスチレンの一部
を、スチレン以外のスチレンとラジカル重合可能な単量
体と置換してもよく、このような単量体は、スチレンを
含む全単量体中の50重量%以下の範囲で用いられる。
【0040】スチレン以外の共重合可能な単量体として
は、ビニル芳香族化合物、シアン化ビニル化合物、(メ
タ)アクリル酸エステル及びその他共重合可能な単量体
の群から選ばれたものである。ビニル芳香族化合物の例
としては、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタ
レン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブ
ロムスチレン、ジブロムスチレン、テトラブロムスチレ
ン、フルオロスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、
ジビニルベンゼン、p−ヒドロキシスチレン、o−メト
キシスチレン、ビニルピリジン等が挙げられ、α−メチ
ルスチレンが好ましい。
【0041】シアン化ビニル化合物の例としては、アク
リロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられ、ア
クリロニトリルが好ましい。(メタ)アクリル酸エステ
ルの例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ア
ミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルア
クリレート、ドデシルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、プロピルメタクリレートメタクリレート、ブチル
メタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタ
クリレート、オクチルメタクリレート、ドデシルメタク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート等が挙げら
れ、メチルメタクリレートが好ましい。
【0042】その他の共重合可能な単量体としては、ブ
タジエン、イソプレン等の共役ジエン類が挙げられる。
これらの単量体は一種又は二種以上使用してもよい。以
上のようにして得られた耐衝撃性スチレン系樹脂組成物
におけるゲル含有量(トルエン不溶分の含有量)は10
〜40重量%の範囲が好ましく、また樹脂組成物中のゲ
ルのトルエン中での膨潤指数は7〜13の範囲が好まし
く、さらに、樹脂部分の分子量は通常重量平均分子量で
10〜40万が好ましく、より好ましくは、15〜30
万の範囲である。樹脂中に残存するスチレンオリゴマー
の量は耐熱性に影響を与えるので、通常は1重量%以下
が好ましく、特に耐熱性が要求されるものでは0.5重
量%以下であることが望ましい。
【0043】更に加工に際し、必要に応じて酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、離型剤、充填剤、有
機ポリシロキサン等の各種添加剤、更に他の熱可塑性樹
脂、例えば一般用ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹
脂、AES樹脂、MBS樹脂、スチレン−ブタジエンメ
タクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネ
ート、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリ
レート・スチレン共重合体樹脂、無水マレイン酸・スチ
レン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂
などと混合してもよい。これらの樹脂を加えることによ
って、耐熱性、剛性、耐衝撃性、外観性、塗装性などが
付与され、その用途によって使用される。
【0044】本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物
は、射出成形、押出成形等の加工方法で成型され、多種
多様に実用上有用な製品となしうることができる。その
用途は、電気製品、OA機器のキャビネット、ハウジン
グなどや、自動車の内外装部品、住宅・家具などの部
品、放送・通信用アンテナ部品、その他多岐にわたって
使用される。
【0045】
【実施例】以下に若干の実施例を示し、本発明の具体的
な実施態様を示すが、これは本発明の技術内容をより具
体的に説明するためのものであり、本発明を何ら限定す
るものではない。また、各種測定は下記の方法によっ
た。 [重合体の重量平均分子量]GPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)によって測定、計算されたポ
リスチレン換算の分子量である。
【0046】 (GPC測定条件) 測定機種 Waters社製 LC Module1 溶媒 THF(テトラヒドロフラン) カラム デュポン社製 ZORBAX PSM1000S×2本 PSM60S×1本 (計3本) カラム温度 35℃ 送液流量 0.7ml/min 試料濃度 0.1重量% 試料注入量 0.1ml 検出器 昭和電工社製 Shodex RI SE−61
【0047】[ミクロ構造]赤外分光光度計を用いて、
ハンプトン法[Analytical Chemist
ry,21,923(1949)による]にて測定し
た。 [アイゾット衝撃強度]得られた組成物を圧縮成形し
て、厚さ3.2mmの試験片を作成し、JIS−K−7
110に従って測定した。
【0048】[光沢]ASTM D−638に従ってゲ
ート部とエンドゲート部の光沢度(入射角60°)を測
定し平均した。 [ゴム粒子径]コールターカウンター法を用いて測定
し、得られた値を50%メジアン径として表現した。
【0049】(実施例1〜18、比較例1〜10) (1)触媒の調整 内容積10lの撹拌装置及びジャケット付きのオートク
レーブを洗浄乾燥し、窒素置換後、第1表に示した条件
で、乾燥した1,3−ブタジエン、シクロヘキサンとジ
ビニルベンゼンをを加え、次いでn−ブチルリチウムを
加えて75℃で1時間反応し調整した。第1表の条件で
調整した有機リチウム基材触媒は、シクロヘキサンに可
溶でありゲルは全くなかった。
【0050】触媒の調整に用いたジビニルベンゼンは、
異性体混合物56重量%(m−ジビニルベンゼン=40
重量%、p−ジビニルベンゼン=16重量%)を含有
し、残部がエチルビニルベンゼン及びジエチルベンゼン
からなる市販のジビニルベンゼンを用いた。また、触媒
Fはジビニルベンゼンの替わりにm−ジイソプロペニル
ベンゼンを用いた以外は、上記と同様な方法によって調
整した。
【0051】(2)共役ジエン系重合体の製造 内容積10lの撹拌装置及びジャケット付きのオートク
レーブを洗浄乾燥し、窒素置換後、予め精製、乾燥した
1,3−ブタジエン700gとシクロヘキサン5000
gを加え、次いで1,2−ビニル調整剤としてテトラヒ
ドロフランを添加し、更に第1表に示した有機リチウム
基材触媒を加えて、65℃にて重合を開始した。重合温
度は約100℃まで上昇した。重合終了後、メタノール
を添加してリビングポリマーを完全に失活させた。こう
して得られたポリマー溶液に安定剤として、2,6−ジ
−tert−ブチル−4−メチルフェノールをポリマー
100重量部当たり、0.5重量部添加し、スチームス
トリッピングすることにより溶媒を除去し、脱水後、引
き続き熱ロール(110℃)により乾燥させ、第2表、
第3表に示すゴム試料NO.1〜25の共役ジエン系重
合体を得た。
【0052】(3)耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の製
造 次に第2表、第3表に示した各種共役ジエン系重合体を
用いて、以下に述べる塊状重合法により耐衝撃性スチレ
ン系樹脂組成物を得た。攪拌装置、ジャケット付き反応
器に第4表、第5表に示すような種類、割合でエチルベ
ンゼン、スチレンを加え、次いで第2表、第3表に示す
共役ジエン系重合体試料No.のゴムおよび安定剤とし
て、n−オクタデシル−3−(3´,5´−ジ−ter
t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト0.3重量部、t−ドデシルメルカプタン0.05重
量部を添加し、攪拌して溶解した。
【0053】これに、ジ−tert−ブチルパーオキサ
イドをモノマー1モルに対して1×10-4モル添加し、
110℃で3時間、140℃で5時間、180℃で2時
間重合を行った。更に、230℃で30分間加熱後、未
反応生成物を減圧除去し、得られた重合体を粉砕し、場
合によってはミネラルオイル及び25℃で500センチ
ストークスの粘度を有するポリジメチルシロキサンを加
え、押出機にてペレット状にした。
【0054】反応中、ゴム粒子相の平均粒子径は、約1
〜1.3μmとなるように攪拌数をコントロールした。
得られた耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の物性を第4
表、第5表に示す。本発明の共役ジエン系重合体を用い
て製造した耐衝撃性スチレン系樹脂組成物は、アイゾッ
ト衝撃強度、光沢のバランスに優れていることがわか
る。これに対して、比較例1〜10に示した通り本発明
の範囲外の共役ジエン系重合体を用いた場合、衝撃強
度、又は光沢が劣り、両方に優れた耐衝撃性スチレン系
樹脂組成物は得られなかった。
【0055】(実施例19〜21)実施例1と同様な反
応器を用い、第5表に示すような種類、割合でエチルベ
ンゼン、スチレン、アクリロニトリルを加え、次いで第
2表、第3表に示す共役ジエン系重合体試料No.のゴ
ムおよび安定剤として、n−オクタデシル−3−(3
´,5´−ジ−tert−ブチル−4´−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート0.3重量部、t−ドデシルメ
ルカプタン0.05重量部を添加し、攪拌して溶解し
た。
【0056】これに、ジ−tert−ブチルパーオキサ
イドをモノマー1モルに対して1×10-4モル添加し1
10℃で3時間、140℃で5時間、180℃で2時間
重合を行った。更に、230℃で30分間加熱した後、
未反応生成物を減圧除去し、得られた重合体を粉砕し押
出機にてペレット状にしてABS樹脂を得た。反応中、
ゴム粒子相の平均粒子径が約1.0μmになるように攪
拌数をコントロールした。得られたABS樹脂組成物の
物性を第5表に示す。
【0057】(実施例22、23)実施例1と同様な反
応器を用い、第5表に示すような種類、割合でエチルベ
ンゼン、スチレン、メチルメタクリレートを加え、次い
で第2表、第3表に示す共役ジエン系重合体試料No.
のゴムおよび安定剤として、n−オクタデシル−3−
(3´,5´−ジ−tert−ブチル−4´−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート0.3重量部、t−ドデシ
ルメルカプタン0.05重量部を添加し、攪拌して溶解
した。
【0058】これに、ジ−tert−ブチルパーオキサ
イドをモノマー1モルに対して1×10-4モル添加し1
10℃で3時間、140℃で5時間、180℃で2時間
重合を行った。更に、230℃で30分間加熱した後、
未反応生成物を減圧除去し、得られた重合体を粉砕し押
出機にてペレット状にしてMBS樹脂を得た。反応中、
ゴム粒子相の平均粒子径が約1.0μmになるように攪
拌数をコントロールした。得られたMBS樹脂組成物の
物性を第5表に示す。
【0059】(比較例11) (1)共役ジエン系重合体の製造 内容積10lの撹拌装置及びジャケット付きのオートク
レーブを洗浄乾燥し、窒素置換後、予め精製、乾燥した
1,3ーブタジエン700gとシクロヘキサン5000
gを加え、次いで1,2−ビニル調整剤としてテトラヒ
ドロフランを1.2g添加し、更に有機リチウム基材触
媒Aを加えて、65℃にて重合を開始した。重合温度は
約100℃まで上昇した。重合終了後、得られたポリマ
ーに多官能性カップリング剤として、四塩化ケイ素を加
えて、30分間反応させた。
【0060】こうして得られたポリマー溶液に安定剤と
して、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノールをポリマー100重量部当たり、0.5重量部添
加し、スチームストリッピングすることにより溶媒を除
去し、脱水後、引き続き熱ロール(110℃)により乾
燥させ、第2表に示すゴム試料No.26の共役ジエン
系重合体を得た。
【0061】(2)耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の製
造 実施例1と同様な方法によって、ゴム試料No.26の
ゴムを用いて耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を得た。衝
撃強度と光沢の両方に優れた耐衝撃性スチレン系樹脂組
成物は得られなかった。
【0062】(比較例12)重合触媒としてn−ブチル
リチウムを用いた以外は、実施例1と同様な方法によっ
てゴム試料No.27の共役ジエン系重合体及び耐衝撃
性スチレン系樹脂組成物を得た。通常の重合触媒である
n−ブチルリチウムによって得た共役ジエン系重合体を
使用して製造された耐衝撃性スチレン系樹脂組成物は、
アイゾット衝撃強度、光沢のバランスに劣っていること
がわかる。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】
【発明の効果】本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物
は従来の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物に比較して、耐
衝撃性と光沢との物性バランスに優れ、TV、VTR等
の電子機器、エアコン、冷蔵庫等の家庭電気製品、OA
事務機器等の一般機器、文具、玩具、レジャースポーツ
用品、家庭用品、建材・住宅部品、食品容器など広範囲
に多種多様な用途に使用し得る、という工業的にも優れ
た効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 297/04 MRE C08F 297/04 MRE C08L 25/04 LDT C08L 25/04 LDT

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類の共役ジエン系単量体
    を、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物との
    モル比(ポリビニル芳香族化合物/リチウム)が0.1
    〜2.0の範囲で調整された有機リチウム基材触媒の存
    在化で溶液重合して得られる、ゲルパーミエーションク
    ロマトグラフで測定されるポリスチレン換算の重量平均
    分子量が8〜65万の範囲である共役ジエン系重合体を
    2〜25重量%含有していることを特徴とする耐衝撃性
    スチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種類の共役ジエン系単量体
    を、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物との
    モル比(ポリビニル芳香族化合物/リチウム)が0.1
    〜2.0の範囲で調整された有機リチウム基材触媒の存
    在化で溶液重合して得られる、ゲルパーミエーションク
    ロマトグラフで測定されるポリスチレン換算の重量平均
    分子量が8〜65万の範囲である共役ジエン系重合体を
    2〜25重量%とスチレン系単量体またはスチレン系単
    量体と共重合可能な単量体との混合物98〜75重量%
    とを塊状重合法または塊状懸濁重合法または溶液重合法
    でラジカル重合させることを特徴とする耐衝撃性スチレ
    ン系樹脂組成物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10218953A (ja) * 1996-12-03 1998-08-18 Nippon Elastomer Kk ゴム状重合体及びその製造方法、及び新規なアニオン重合開始剤及び樹脂組成物
WO2000042106A1 (fr) * 1999-01-11 2000-07-20 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Composition de resine de polycarbonates retardatrice de flamme, et produit moule correspondant

Cited By (3)

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WO2000042106A1 (fr) * 1999-01-11 2000-07-20 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Composition de resine de polycarbonates retardatrice de flamme, et produit moule correspondant
US6498228B1 (en) 1999-01-11 2002-12-24 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Flame-retardant polycarbonate resin composition and molded product

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