JPH09302298A - 油性ボールペン用インキ - Google Patents

油性ボールペン用インキ

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JPH09302298A
JPH09302298A JP13941496A JP13941496A JPH09302298A JP H09302298 A JPH09302298 A JP H09302298A JP 13941496 A JP13941496 A JP 13941496A JP 13941496 A JP13941496 A JP 13941496A JP H09302298 A JPH09302298 A JP H09302298A
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武 藤井
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肇 富田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温保存後において筆記してもインキの追従
がよく、軽い書き味が得られ、インキ垂れ下がりも生じ
ない油性ボールペン用インキを提供する。 【解決手段】 着色剤、極性溶剤、樹脂を含有する油性
ボールペン用インキにおいて、融解温度が140℃以上
の脂肪酸アマイドワックスを添加することを特徴とする
油性ボールペン用インキである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油性ボールペン用イ
ンキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油性ボールペン用インキは、イン
キの粘性が高いために筆記時のタッチが重いという欠点
がある。
【0003】このため、粘度を低くして水性ボールペン
並の軽い書き味を有する油性ボールペンが要望されてい
る。しかし、低粘度としただけではインキ収容管に直接
インキを詰めた場合にチップからインキ垂れ下がりが生
じるという問題がある。このため、着色剤、溶剤、バイ
ンダ樹脂を含有する油性ボールペン用インキに油脂系合
成ワックスのチクソトロピック剤を添加してこの問題を
改善する提案がなされている(特開平7−26826
8、特開平7−196972)。
【0004】上記チクソトロピック剤はインキ中で網目
構造を形成し、その作用によってチクソトロピーが付与
される。このためボールペンが静止状態つまり、使用し
ない状態ではインキを高粘度の状態としボールペンチッ
プからのインキ垂れ下がりを防止し、使用時にはボール
ペンチップのボールの回転によりインキに剪断力を与え
て低粘度の状態としインキをボールペンチップから流出
させ、水性ボールペンのような軽いタッチとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなチ
クソトロピック剤を添加したインキをボールペンに詰
め、50℃のような高温で保存すると、その後室温(2
0℃前後)に戻した時インキの粘性に再現性が得られ
ず、インキ自体が増粘しインキの追従不良が生じたり、
あるいはまた減粘し垂れ下がりが生じるといった欠点が
ある。
【0006】従来の油性ボールペン用インキに配合され
た油脂系合成ワックス、例えば水添ひまし油(融解温度
86℃)や商品名ターレンBA−600(融解温度13
7℃)のような脂肪酸アマイドワックスでは融解温度が
低く、極性溶剤中における溶解温度も低い。前者を添加
したインキでは高温保存後においてワックスの網目構造
が破壊され、その後復元不能となり、インキが増粘しイ
ンキの追従不良が生じる欠点がある。また後者を添加し
たインキでは高温保存後において網目構造が部分的に分
離凝集し、インキが減粘しインキ垂れ下がりを招く欠点
がある。つまり、どちらにしても高温保存後はインキの
粘性に再現性が得られない。
【0007】本発明は上記のような高温保存後において
筆記してもインキの追従がよく、軽い書き味が得られ、
また、インキ垂れ下がりも生じない油性ボールペン用イ
ンキを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため検討を行った結果、着色剤、極性溶剤、樹
脂を含有する油性ボールペン用インキにおいて、融解温
度140℃以上の脂肪酸アマイドワックスを添加するこ
とにより解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、「1.着色剤、極性
溶剤、樹脂を含有する油性ボールペン用インキにおい
て、融解温度が140℃以上の脂肪酸アマイドワックス
を添加することを特徴とする油性ボールペン用インキ。
2.融解温度140℃以上の脂肪酸アマイドワックスを
インキ全量に対し0.1〜5.0重量%配合してなる第
1項に記載の油性ボールペン用インキ。」に関する。
【0010】50℃のような高温保存後のインキ追従性
とインキ垂れ下がり防止に何故、融解温度140℃以上
の脂肪酸アマイドワックスが有効なのか理由は必ずしも
明らかではないが、本発明者は融解温度140℃以上の
脂肪酸アマイドワックスは比較的融解温度が高いこと、
それに伴いアルコール系やセロソルブ系などの極性溶剤
中における溶解温度も高いこと、このことから該脂肪酸
アマイドワックスを適量添加したインキは高温で保存し
てもインキ粘性が変化せず、このため増粘によるインキ
追従不良、減粘によるインキ垂れ下がりが生じないと考
える。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いる融解温度140℃
以上の脂肪酸アマイドワックスは、メチレンビスステア
リン酸アマイド(融解温度143℃)、エチレンビスカ
プリン酸アマイド(同161℃)、エチレンビスラウリ
ン酸アマイド(同157℃)、エチレンビスステアリン
酸アマイド(同143℃)、エチレンビスヒドロキシス
テアリン酸アマイド(同144℃)、エチレンビスベヘ
ン酸アマイド(同141℃)、ヘキサメチレンビスステ
アリン酸アマイド(同146℃)、ヘキサメチレンビス
ベヘン酸アマイド(同143℃)、N,N’−ジステア
リルアジピン酸アマイド(同144℃)、N,N’−エ
チレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アマイド
(同144℃)などがある。
【0012】具体的には日本化成(株)製の商品名スリ
パックスC(融解温度161℃)、同スリパックスL
(同157℃)、同スリパックスE(同143℃)、同
スリパックスH(同144℃)、同スリパックスB(同
141℃)、同スリパックスZHS(同146℃)、同
スリパックスZHB(同143℃)、同スリパックスZ
SA(同144℃)、同ビスアマイドLA(同143
℃)、同ダイヤミッドビス200LA(同143℃)、
共栄社化学(株)製の商品名フローノンSH−290
(融解温度193℃)、川研ファインケミカル(株)製
の商品名パリシン285(融解温度144℃)などがあ
る。
【0013】上記脂肪酸アマイドワックスは単独、ある
いは混合して使用することができ、形状はペースト状の
もの、粉末のものいずれも使用できる。ペースト状のも
のはすでにプレゲルとなっているので、そのまま他の成
分と混合撹拌が可能である。粉末のものは溶剤中で加熱
溶解後、冷却して再析出させ、それを3本ロールなどで
分散させることによりプレゲルを調製し、これを使用す
る。
【0014】本発明に用いる脂肪酸アマイドワックス
は、少量の配合ではインキ垂れ下がりを防止できす、多
すぎるとインキ追従不良となるため、0.1〜5.0重
量%の配合が好ましい。
【0015】なお、水添ひまし油や脂肪酸アマイドワッ
クスのような融解温度が140℃未満の油脂系合成ワッ
クスは本発明に使用する前記脂肪酸アマイドワックスと
混合して使用することができる。この場合、混合比は融
解温度140℃以上の脂肪酸アマイドワックス:融解温
度140℃未満の油脂系合成ワックスが重量比で10:
0〜1:9の範囲が好ましい。
【0016】本発明に用いる着色剤は、従来油性ボール
ペン用インキに用いている顔料または染料を特に限定す
ることなく用いることができる。顔料として無機、有
機、加工顔料、例えばカーボンブラック、フタロシアニ
ン系、アゾ系、キナクリドン系、アントラキノン系、イ
ンジゴ系などがある。また、染料としてアルコール可溶
性染料、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染
料、および各種造塩タイプの染料が使用可能である。ま
た、これらは単独、あるいは混合して使用することがで
きる。配合割合はインキ全量に対して5〜50重量%が
好ましい。
【0017】本発明に用いる極性溶剤は、粘度をインキ
に与えるほか、着色剤ないし油脂系合成ワックスの分散
媒、樹脂の溶媒などの目的で使用され、従来の油性ボー
ルペン用インキに用いる有機有機溶剤が使用できる。具
体的には、ベンジルアルコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコールなどのアルコール系およびグリ
コール系、フェニルセロソルブなどのセロソルブ系、フ
ェニルカービトールなどのカービトール系、N−メチル
ピロリドンなどの含窒素溶剤系が単独または混合して使
用可能である。これらはインキ全量に対して大体30〜
90重量%でよいが、粘度を考慮すれば30〜70重量
%が最適である。
【0018】本発明に用いる樹脂は、着色剤の筆記後の
定着やインキの粘度調整などの目的で使用するものであ
って、従来油性ボールペン用インキに用いられている樹
脂を使用することができる。具体的には、フェノール樹
脂、アミド樹脂、キシレン樹脂、水添ロジン樹脂、ケト
ン樹脂などが挙げられる。これらは単独または混合して
使用することができる。配合量はインキ全量に対して
0.5〜40重量%が好ましい。
【0019】その他添加剤として必要に応じて、界面活
性剤、分散剤、防錆剤、防菌剤、潤滑剤、pH調整剤、
染料溶解安定剤など適宜選択して添加することができ
る。
【0020】
【実施例】
実施例1〜3および比較例1〜3 表1に示す組成の油性ボールペン用インキを調整した。
インキの調製方法は下記の通りである。
【0021】1)実施例1、実施例3、比較例1および
比較例3 表中の配合成分を混合後、50℃に加温撹拌し染料、樹
脂を溶解させ、黒色油性ボールペン用インキとした。
【0022】2)実施例2 10重量%のパリシン285、54重量%のエチレング
リコールモノフェニルエーテル、36重量%のベンジル
アルコールを混合後、100℃で加温撹拌し、パリシン
285を溶解後、氷水中で急冷し、これを3本ロールで
練り、プレゲルをまず調製した。次にこのプレゲルと表
中の他の配合成分を混合後、50℃に加温撹拌し染料、
樹脂を溶解させ、黒色油性ボールペン用インキとした。
【0023】3)比較例2 10重量%の花王ワックス85−P、54重量%のエチ
レングリコールモノフェニルエーテル、36重量%のベ
ンジルアルコールを混合後、50℃で加温撹拌し、花王
ワックスPー85を溶解後、氷水中で急冷し、これを3
本ロールで練り、プレゲルをまず調製した。次にこのプ
レゲルと表中の他の配合成分を混合後、50℃に加温撹
拌し染料、樹脂を溶解させ、黒色油性ボールペン用イン
キとした。
【0024】なお、表1における各成分の配合%は重量
%によるものである。なお、表1においては、染料、樹
脂、溶剤、脂肪酸アマイドワックス、水添ひまし油につ
いて、それらの製造業者と商品名を括弧内に付記した。
【0025】
【表1】
【0026】上記実施例、比較例の油性ボールペン用イ
ンキをボール径1mmのチップを使用したレフィルに詰
め、初期時および50℃30日レフィル放置後におい
て、それぞれ書き味試験とインキ垂れ下がり試験および
インキ追従性試験を行った。書き味試験はコピー用紙に
筆記し、筆感の滑らかさを評価して行った。インキ垂れ
下がり試験は30℃95%RH24時間雰囲気下、チッ
プ下向き放置後、チップ先端からのインキ流出を観察し
て行った。インキ追従性試験はコピー用紙に連続筆記し
たときの線切れ状態を観察して行った。なお、上記実施
例、比較例の油性ボールペン用インキを50℃30日ス
クリュー管内に放置後のインキ粘性の状態の観察も行っ
た。その結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】判定基準 書き味 ○:滑らか ×:滑らかでない インキ垂れ下がり ○:なし ×:あり インキ追従性 ○:線切れなし ×:線切れあり
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の油性ボールペン用インキは初期時はもとより高温保存
後においても、書き味が滑らかで、インキ垂れ下がりが
なく、インキ追従性に優れるものである。したがって、
夏期の倉庫などのような高温な場所に保存してもインキ
品質の劣化がないという効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、極性溶剤、樹脂を含有する油性
    ボールペン用インキにおいて、融解温度が140℃以上
    の脂肪酸アマイドワックスを添加することを特徴とする
    油性ボールペン用インキ。
  2. 【請求項2】 融解温度140℃以上の脂肪酸アマイド
    ワックスをインキ全量に対し0.1〜5.0重量%配合
    してなる請求項1に記載の油性ボールペン用インキ。
JP13941496A 1996-05-09 1996-05-09 油性ボールペン用インキ Expired - Lifetime JP2930190B2 (ja)

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