JPH0930487A - 半浮遊構造を持つ人工島とその施工法 - Google Patents

半浮遊構造を持つ人工島とその施工法

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JPH0930487A
JPH0930487A JP7207446A JP20744695A JPH0930487A JP H0930487 A JPH0930487 A JP H0930487A JP 7207446 A JP7207446 A JP 7207446A JP 20744695 A JP20744695 A JP 20744695A JP H0930487 A JPH0930487 A JP H0930487A
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Satoru Morita
覺 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半浮遊構造を持つ人工島とその施工法であっ
て、不等な地盤沈下が起きることがなく、また、海上に
区画壁を建築する作業が容易で、しかも、大量の土を埋
め立てる必要がなく、そのため、工期が短く、かつ工費
が安価となる。 【解決手段】 中空の浮揚体としての鉄箱船1を、下端
部を岩盤5に埋設固定した支持柱3の上端部付近に上下
動自在に保持させると共に、鉄箱船1の内部を上下に貫
通して下端部が水底に埋め込まれるように空洞の固定用
柱10を延設し、さらに、固定用柱10の内部にセメン
ト等の補強材料を充填し、鉄箱船1を固定用柱10に所
定の位置で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海面や湖面上に作
成される空港滑走路等に好適な、半浮遊構造とした人工
島とその施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、海上に空港滑走路等を構成するた
めの人工島は、海を埋め立てするために、海底まで届く
区画壁を建築し、その区画内の海水を廃水して、海底近
くに堆積している泥の上に土を埋め立てることにより、
施工されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法で施工された人工島は、泥の上に土を
埋め立てたものであるため、不等な地盤沈下が起きるの
を防ぎようがないものとなっており、また、海上にて区
画壁を建築する作業が難作業となり、しかも、施工に大
量の土を埋め立てる必要があり、工期が長くなり、しか
も、工費が高くついていた。本発明は、上述した問題点
を解決するためになされたものであり、不等な地盤沈下
が起きることがなく、また、海上に区画壁を建築する作
業が容易で、しかも、大量の土を埋め立てる必要がな
く、そのため、工期が短く、しかも、工費が安価となる
半浮遊構造を持つ人工島とその施工法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、水面上に浮遊させると共に、部分的に地盤
との間に支柱を設けた中空の浮揚体でもって作成した半
浮遊構造を持つ人工島であって、中空の浮揚体を、下端
部を岩盤に埋設固定した支持柱の上端部付近に上下動自
在に保持させると共に、中空の浮揚体内部を上下に貫通
して下端部が水底に埋め込まれるように空洞の固定用柱
を延設し、さらに、固定用柱の内部にセメント等の補強
材料を充填し、中空の浮揚体を固定用柱に所定の位置で
固定したものである。
【0005】また、本発明は、上記の構成において、固
定用柱が設けられた中空の浮揚体を、複数個、適宜の間
隔をもって水面上に配列させ、かつ、それら中空の浮揚
体の間に前記固定用柱が設けられていない中空の浮揚体
を嵌め込み、これらの中空の浮揚体を互いに連結したも
のである。また、本発明は、水面上に浮遊させると共
に、部分的に地盤との間に支柱を設けた中空の浮揚体で
もって作成した半浮遊構造を持つ人工島の施工法であっ
て、下端部を岩盤に埋設固定し、上端部を水面上に臨ま
せた支持柱を立設する工程と、中空の浮揚体を支持柱の
上端部付近に上下動自在に保持させる工程と、中空の浮
揚体を足場に、中空の浮揚体内部を上下に貫通して下端
部を水底に埋め込むように空洞の固定用柱を延設する工
程と、空洞の固定用柱の内部にセメント等の補強材料を
充填する工程と、固定用柱の所定位置に中空の浮揚体を
固定する工程とからなるものである。
【0006】上記構成又は施工法においては、当初は水
面上に浮揚させた中空の浮揚体を足場として固定柱を形
成し、最終的には浮揚体は固定用柱により固定され、浮
揚体の上面を人工島とするので、不等沈下を起こすよう
なことがなく、また、固定柱を形成する作業も容易とな
り、全体を埋め立てする場合に比べて工期が短くなり、
また、工費も安くなる。なお、海上に施工する場合に、
浮揚体の固定用柱への固定は、満潮時の高さ位置で行え
ばよい。また、人工島は半浮遊構造を持つとは言え、最
終的には固定用柱により岩盤に固定されるので、固定構
造とも言えるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施例
を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る半浮遊
構造を持つ人工島の基本的な概念を示した図である。中
空の浮揚体としての鉄製の箱船1(以下、鉄箱船とい
う)を海面2上に浮かべる。その当初の浮遊状態では、
鉄箱船1は、その直側面に海底から立設させた支持柱3
に上下浮動可能に案内させている。この支持柱3は、下
端部を硬質な岩盤5に届く深さまで土砂層6や泥層7を
貫いて埋設し、コンクリート4にて固定し、その上端部
付近を鉄箱船1の側面に設けた固定枠1bに上下浮動自
在に保持させる。この支持柱3は、鉄筋鉄骨コンクリー
ト等でなり、鉄箱船1を足場として、周知の土木技術を
用いて岩盤5に固定し施工すればよい。この支持柱3が
施工されるまでは、重り8を鎖9を介して海底に降ろ
し、これに鉄箱船1を繋いでおき、その漂流を防ぐよう
にしている。図示では、支持柱3を1本のみ示したが、
鉄箱船1の大きさに応じて、適宜複数本形成すればよ
い。
【0008】また、鉄箱船1には、その内部を上下に貫
通する孔部分1aが形成されていて、この孔部分1aを
通して、下端部が海底できれば岩盤にまで埋め込まれる
ように空洞の鉄枠でなる固定用柱10を延設する。この
固定用柱10を図2に示している。この固定用柱10を
設けた後、鉄枠内の海水、泥、土砂を取り出して、鉄枠
内にはセメント等の補強材料11を充填する。固定用柱
10は、角筒状又は円筒状の鋼鉄製のものを用い、水深
に応じて、適宜長さ方向に連結して形成していけばよ
い。この固定用柱10の施工は、鉄箱船1を足場に行う
ことで、工事は容易となる。この固定用柱10の施工完
成後に、鉄箱船1と固定用柱10とを所定の高さ位置で
固定する。固定は、連結用の部材を用いて行えばよい。
また、当初の支持柱3による鉄箱船1の保持は施工完成
後もそのまま残す。
【0009】この固定高さは、鉄箱船1の重量に応じ、
また、受ける浮力に応じて、固定用柱10にかかる荷重
ができるだけ少なくなり、かつ、鉄箱船1による浮力に
よって固定用柱10の海底に埋め込んだ下端部が抜け出
さないような関係に適宜に設定すればよい。例えば、図
3に示すように、海水2cの満潮時の海面2aの状態で
行い、その高さで固定した場合に、干潮時の海面2bの
状態でも鉄箱船1はその一部が海水2c中に漬かった状
態のままで、その全体が海面上に浮かび上がらないよう
にする。鉄箱船1の上面が海面上に常に浮いた状態とな
るようにするのは当然のことである。なお、満潮時の高
さで固定した場合、満潮時以外の海面が下がった状態で
は、固定用柱10が鉄箱船1を持ち上げ気味になること
から、鉄箱船1の重量の一部が固定用柱10にかかるこ
とになるが、鉄箱船1全体が空中に出る訳ではないの
で、固定用柱10にかかる荷重は少ない。
【0010】図4は、本発明の実施例による人工島を示
す。この鉄箱船1には、複数本の固定用柱10が設けら
れている。固定用柱10は、鉄箱船1の大きさと重量に
応じて、適宜の本数を設定すればよい。なお、鉄箱船1
の平面視での縦・横寸法は、例えば、50m,100m
程度であり、通常の大型船と同様な方法で組み立て、海
上に進水させればよい。本実施例のような構造乃至施工
法により人工島を造ることで、従来の埋め立て工法によ
る人工島の施工に比べて、足場があることで、工事が容
易で、工期も短縮でき、低コストに造成することがで
き、また、不等沈下が起きることもない。
【0011】図5は、本発明の応用例による人工島を示
す。この例は、例えば、海上に空港滑走路を造成するよ
うな場合で、広大な面積を持つ半浮遊構造の人工島であ
る。上述と同様に固定用柱10で海底に固定された鉄箱
船1が適宜の間隔をおいて浮遊され、その間は、固定用
柱を持たない船1´を嵌め込み浮遊させ、固定用柱10
を持つ鉄箱船1に連結する。これらの連結は、適宜の部
材を用いて行えばよく、鉄箱船1と船1´との上面が同
一平面状になるようにする。また、図示していないが、
単一又は複数の鉄箱船1を固定用柱10で固定した後、
最外周囲に張り回すごとく鉄板の枠を海底まで降ろし、
この枠に囲まれた内部の海水、泥等を排除し、内部に土
を埋めてもよい。土は、鉄箱船1と鉄板枠との隙間から
注入すればよい。この構造とすることにより、固定用柱
10で固定しただけの場合よりも、より一層、固定に近
い人工島が構築できる。
【0012】図6は、鉄箱船1の変形例を示す。鉄箱船
1の側面に、支持柱3を挿通するための凹部1cが設け
られており、この構成により、鉄箱船1同士(又は鉄箱
船1と船1´)が並び設けられる場合で、両者間に支持
柱3(図6には図示なし)が配置される場合に、鉄箱船
1同士を密着させることができる。
【0013】図7は、固定用柱10の変形例を示す。こ
の固定用柱10は、長さ方向寸法が大きい場合に、強度
を増すために、鉄製の枠を内枠10aと外枠10bの二
重としたものである。固定用柱10を上記のように海底
と鉄箱船1との間に配置し、内部の海水、泥等を取り除
いた後、外枠10aと内枠10bとの間にはセメント1
1a等を注入し、内枠10bの内部には土11bを注入
すればよい。
【0014】図8は、固定用柱をさらに発展させ、強度
を持たせた強化柱12を用いた例を示す。複数の鉄箱船
1を海面2上にロの字状に浮かせ、それにより包囲され
た内部に、上述の固定用柱と同様に、海底まで延びる強
化柱12を設ける。強化柱12は、内外二重の鉄板でな
り、板包囲方向に対して直角に適宜の距離をおいて突出
した部位を形成したものである。二重鉄板の内方は、適
宜の補強部材が充填されればよい。強化柱12で包囲す
ることにより形成された壁の内部の海水、泥等は抜き出
した後、土砂13を注入する。強度柱12は、上記のよ
うな構成であるので、強度が大幅にしたものとなる。強
化柱12と鉄箱船1とは、最終的には固定される。な
お、図8では、支持柱は図示を省略している。
【0015】図9は、人工島の施工法の基本を示したフ
ローチャートである。まず、鉄箱船1を浮遊させ(S
1)、これを足場に支持柱3を建設し(S2)、固定用
柱10の鉄枠を立設する(S3)。さらに、固定用柱1
0の鉄枠内の水、泥、土砂を抜き取り(S4)、固定用
柱10の鉄枠内にセメント等を注入し(S5)、鉄箱船
1と固定用柱10を固定し(S6)、人工島の完成とな
る。
【0016】なお、本発明は上記実施例構成に限られず
種々の変形が可能である。例えば、本明細書の説明で
は、鉄箱船1は当初は浮揚体として位置付けられ、最終
的には固定用柱10が足のような形態となり海底に固定
されるので、固定物とも言え、そのような意味を含めて
半浮遊構造を持つ人工島と称しているが、中空の鉄箱船
1の中空部には、最終的には土その他の充填物を充填す
るようにしてもよい。また、人工島の施工は、海上に限
られず湖上等においても同様に実施できる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明に係る半浮遊構造を
持つ人工島又はその施工法によれば、中空の浮揚体を水
面上に浮遊させ、この浮揚体を足場に空洞の固定用柱を
設け、この固定用柱の内部にセメント等の補強材料を充
填し、中空の浮揚体を固定用柱に所定の位置で固定した
ものであるので、不等な地盤沈下を起こすことはなく、
しかも固定用柱の構成作業が容易であり、埋め立てのた
めの大量の土を必要とせず、工期が短くなり、しかも、
工費が安価となる。また、複数の浮揚体を用いることに
より、広い面積の人工島を施工することが容易であり、
海上に空港滑走路等を構成するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半浮遊構造を持つ人工島の基本的な概
念を示した図である。
【図2】人工島に用いた固定用柱の斜視図である。
【図3】人工島の鉄箱船の固定用柱への固定高さを示す
側断面図である。
【図4】本発明の実施例による人工島の斜視図である。
【図5】応用例による人工島の斜視図である。
【図6】鉄箱船の変形例を示す斜視図である。
【図7】固定用柱の変形例を示す斜視図である。
【図8】強化柱を用いた例を示す斜視図である。
【図9】人工島の施工法の基本を示したフローチャート
である。
【符号の説明】
1 鉄箱船(中空の浮揚体) 3 支持柱 5 岩盤 10 固定用柱 11 セメント等の補強材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水面上に浮遊させると共に、部分的に地
    盤との間に支柱を設けた中空の浮揚体でもって作成した
    半浮遊構造を持つ人工島であって、 中空の浮揚体を、下端部を岩盤に埋設固定した支持柱の
    上端部付近に上下動自在に保持させると共に、該中空の
    浮揚体内部を上下に貫通して下端部が水底に埋め込まれ
    るように空洞の固定用柱を延設し、さらに、 前記固定用柱の内部にセメント等の補強材料を充填し、
    前記中空の浮揚体を該固定用柱に所定の位置で固定した
    ことを特徴とする半浮遊構造を持つ人工島。
  2. 【請求項2】 前記固定用柱が設けられた中空の浮揚体
    を、複数個、適宜の間隔をもって水面上に配列させ、か
    つ、それら中空の浮揚体の間に前記固定用柱が設けられ
    ていない中空の浮揚体を嵌め込み、これらの中空の浮揚
    体を互いに連結したことを特徴とする請求項1記載の半
    浮遊構造を持つ人工島。
  3. 【請求項3】 水面上に浮遊させると共に、部分的に地
    盤との間に支柱を設けた中空の浮揚体でもって作成した
    半浮遊構造を持つ人工島の施工法であって、 下端部を岩盤に埋設固定し、上端部を水面上に臨ませた
    支持柱を立設する工程と、 中空の浮揚体を上記支持柱の上端部付近に上下動自在に
    保持させる工程と、 前記中空の浮揚体を足場に、該中空の浮揚体内部を上下
    に貫通して下端部を水底に埋め込むように空洞の固定用
    柱を延設する工程と、 前記空洞の固定用柱の内部にセメント等の補強材料を充
    填する工程と、 前記固定用柱の所定位置に前記中空の浮揚体を固定する
    工程とからなることを特徴とする半浮遊構造を持つ人工
    島の施工法。
JP7207446A 1995-07-20 1995-07-20 半浮遊構造を持つ人工島とその施工法 Withdrawn JPH0930487A (ja)

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