JPH09306538A - 非水溶媒電解液を有する二次電池 - Google Patents

非水溶媒電解液を有する二次電池

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JPH09306538A
JPH09306538A JP8146642A JP14664296A JPH09306538A JP H09306538 A JPH09306538 A JP H09306538A JP 8146642 A JP8146642 A JP 8146642A JP 14664296 A JP14664296 A JP 14664296A JP H09306538 A JPH09306538 A JP H09306538A
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solvent
electrolytic solution
lithium
secondary battery
electrolyte
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JP8146642A
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Katsuya Hayashi
克也 林
Shinichi Tobishima
真一 鳶島
Junichi Yamaki
準一 山木
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NTT Inc
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高電圧、高エネルギー密度で、充放電容量が
大きい非水溶媒電解液を有する二次電池。 【解決手段】 リチウムイオンを充放電可能な負極と、
リチウムイオンと可逆的な電気化学反応可能な正極、及
び非水溶媒にイオン解離性のリチウム塩(LiX)を溶
解した電解液を有する二次電池において、溶媒(S)の
リチウムイオンに対する溶媒和数nとして、[S]/
[LiX]≦2nで表される混合比とした電解液を用い
る、非水溶媒電解液を有する二次電池。[S]:電解液
単位体積当たりの溶媒(S)のモル数(mol/l)
(ただし混合溶媒電解液においては、リチウムイオンに
対する溶媒和の寄与が高い溶媒をSとする)。[Li
X]:電解液単位体積当たりの全リチウム塩のモル数
(mol/l)。n:溶媒(S)のリチウムイオンに対
する溶媒和数。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、高電圧、高エネ
ルギー密度で、充放電容量が大きい非水溶媒電解液を有
する二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器の小型軽量化が進み、そ
の電源として(1)高電圧、高エネルギー密度で、さら
にその使用用途から(2)大電流放電急速充電可能で、
(3)充放電寿命が長く、(4)安価な二次電池が要求
されている。このような要求に応える電池として、リチ
ウムイオンを充放電可能な負極とリチウムイオンを充放
電可能な正極を有する高性能二次電池、つまりリチウム
二次電池の開発が期待されている。
【0003】現在市販されている二次電池であるニッケ
ルカドミウム電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池は、急
速充電できるという特徴を有してはいるが、その電池電
圧、エネルギー密度は低く、現在求められている要求に
応えられない。
【0004】これに対して、負極材料として、リチウム
イオンをドーピングしたカーボンの層間化合物あるい
は、黒鉛層間化合物を用いたいわゆるリチウムイオン電
池は、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、鉛
蓄電池と比較して高電圧、高エネルギー密度を有してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このリチウム
イオン電池に用いることができる電解液は、電池の充電
において高い充電終止電圧にさらされるために、高い対
酸化性、換言すれば、高い酸化電位を有しなければなら
ない。その条件を満たす電解液用溶媒は、プロピレンカ
ーボネート、エチレンカーボネート等の環状炭酸エステ
ル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エ
チルメチルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、また
は、γ‐ブチロラクトン等の環状エステル等に限られて
しまう。そして、これらの溶媒を用い、様々な溶媒混合
比、リチウム塩濃度の最適化により、電池に適した電解
液組成が決定されるが、溶媒の選択の幅が狭いために、
大電流時の電池取得容量、急速充電特性、低温時の放電
特性、電池の保存特性等の様々な要求に対して大幅な特
性向上を実現するのが困難である。
【0006】更に、負極にリチウム金属、またはリチウ
ム金属合金を用いた場合、上述の電解液の耐酸化性はも
ちろん、高いリチウム極の充放電効率を可能とする必要
があり、電解液に求められる特性実現は、更に困難なも
のとなる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来技術の課題を解決しようとするものであり、リチウム
イオンを充放電可能な負極と、リチウムイオンと可逆的
な電気化学反応可能な正極、及び非水溶媒にイオン解離
性のリチウム塩を溶解した電解液を有する二次電池にお
いて、リチウムイオンに対する溶媒和の寄与が高い溶媒
のリチウムイオンに対する溶媒和数から(1)式で表さ
れる混合比とした電解液を用いることによりエネルギー
密度が高く、大電流放電・急速充電が可能であり、充放
電寿命が長いリチウム二次電池を提供する。
【0008】 [S]/[LiX]≦2n (1) [S]:電解液単位体積当たりの溶媒(S)のモル数
(mol/l) (ただし、混合溶媒電解液においては、リチウムイオン
に対する溶媒和の寄与が高い溶媒をSとする) [LiX]:電解液単位体積当たりの全リチウム塩のモ
ル数(mol/l) n:溶媒(S)のリチウムイオンに対する溶媒和数
【0009】発明者らは、上記の目的を達成するために
種々の検討を重ねた結果、イオン解離性のリチウム
塩、、例えば、LiClO4、LiPF6、LiAs
6、LiBF4、LiAlCl4、LiCF3SO3、L
iSbF6、LiSCN、LiCl、LiC65SO3
LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、Li
CF3SO3等のリチウム塩を、単独または2種以上混合
して用い、溶媒に各種非水溶媒を用い、リチウム塩濃
度、リチウムイオンへ溶媒和する分子の特定、その電解
液中における濃度を最適化することによって、溶媒和に
預かっていない遊離の溶媒数を滅らし、溶媒和している
溶媒数を増やすことによって、耐酸性が高まることを見
出した。これによりより高い充電終止電圧を必要とする
正極を用いた非水溶媒電解液を有する二次電池への適応
においても有効となり、この発明を完成させるに至っ
た。
【0010】即ち、この発明は、電解液中において特定
の溶媒のリチウムイオンへの溶媒和する割合を増加する
ことにより、その溶媒の電子密度状態を変化させ、耐酸
化性を向上させ、高い充電終止電圧を必要とする正極活
物質を正極に用いた場合でも充電時における電解液の酸
化分解を防止し、良好な電池サイクルを可能とする非水
溶媒電解液を有する二次電池を提供することが可能とな
った。
【0011】以下、この発明を詳細に説明する。
【0012】この発明は、その電解液のリチウム塩を単
独または2種類以上を混合して用いることができるが、
その全リチウム塩濃度に対して、溶媒和の寄与が高い溶
媒が単独溶媒電解液におけるリチウムイオンへの溶媒和
数で溶媒和していると仮定して、この溶媒数の1/2以
上が溶媒和に預かっていることを特徴としている。すな
わち、耐酸化性が低い溶媒を用いた場合においても、そ
れより高い耐酸化性を有するリチウム塩を使用すること
によって、耐酸化性が向上することが可能になることを
見いだした。それは溶媒がリチウムに溶媒和することに
より、その溶媒の電子状態が変化し、耐酸化性が向上す
る、ということであり、この効果が現れるのが溶媒Sの
全分子のうち1/2以上が溶媒和することであり、下記
の式(1)はこのことを示している。
【0013】 [S]/[LiX]≦2n (1) [S]:電解液単位体積当たりの溶媒(S)のモル数
(mol/l) (ただし、混合溶媒電解液においては、リチウムイオン
に対する溶媒和の寄与が高い溶媒をSとする) [LiX]:電解液単位体積当たりの全リチウム塩のモ
ル数(mol/l) n:溶媒(S)のリチウムイオンに対する溶媒和数
【0014】電解液中における溶媒和寄与の大きい溶媒
の1/2以上が溶媒和に預からさせる方法としては、リ
チウム塩濃度を高めることにより実現できる。また、混
合溶媒電解液中においても、その混合溶媒系において様
々な手法を用いて溶媒和の寄与が大きい溶媒を特定し、
その溶媒の電解液中における濃度と全リチウム塩濃度と
の関係から、実質的に溶媒和の寄与が大きい溶媒に対す
るリチウム塩の濃度を高めることができる。実際には、
式(1)に従うが、この式は、全リチウム塩が、溶媒和
の寄与が大きい溶媒により全て溶媒和されていると仮定
し、この溶媒和数が溶媒和に預からない遊離の溶媒数よ
りも高くなった場合を意味している。
【0015】溶媒和の寄与が大きい溶媒を特定する方法
としては、従来より検討が行われている手法を用いるこ
とができる。例えば、正イオンに溶媒和しやすさを表し
た物性値であるドナーナンバー(DN)を用いることが
できる。ここで、混合系における各溶媒において、DN
が大きい溶媒が溶媒和の寄与が大きいと考えられる。ま
た、分光学的手法としては、赤外分光、ラマン分光、紫
外可視分光、及び核磁気共鳴法等を用い、溶媒和部位に
預かる吸収の変化を解析することにより溶媒和の寄与が
大きい溶媒を特定することができる。
【0016】また、単独溶媒電解液におけるリチウムイ
オンへの溶媒和数は、様々な手法を用いて決定すること
ができる。例えば、圧縮率の測定、比重、活量、移動度
の測定、X線解析、赤外分光、核磁気共鳴法等がある。
【0017】リチウム塩としては、例えば、LiClO
4、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiAlCl
4、LiCF3SO3、LiSbF6、LiSCN、LiC
l、LiC65SO3、LiN(CF3SO22、LiC
(CF3SO23、LiCF3SO3等のリチウム塩を、
単独または2種以上混合して用いることができる。特に
LiPF6,LiBF4,LiClO4,LiN(SO2
32,LiC(SO2CF33を用いることが好まし
い。
【0018】この電解液に使用する溶媒としては、それ
自体で高い耐酸化性を有するプロピレンカーボネート
(PC)、エチレンカーボネート(EC)等の環状カー
ボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチル
カーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート
(EMC)等の鎖状カーボネートが使用可能である。さ
らに、γ一ブチロラクトン、ぎ酸メチル、ぎ酸エチル、
ぎ酸プロピル、ぎ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロ
ピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酪酸メチ
ル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル等の脂肪酸
エステル、スルホラン等のエステル、テトラヒドロフラ
ン、2一メチルヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエ
トキシエタン、エトキシメトキシエタン等のエーテルに
も使用可能である。なかでも、脂肪酸エステルと混合す
ることが優れている。これらの溶媒がリチウムイオンへ
の溶媒和することにより、溶媒単独時とリチウムイオン
への溶媒和分子とではその分子の電子状態が異なる。電
解液の酸化分解反応は、通常溶媒から電子を奪われる反
応であるが、溶媒和に預かる分子の数が高まることによ
り、全体としてその電解液の耐酸化性が高まる。
【0019】正極としては、リチウムイオンと可逆的な
電気化学反応可能な正極であれば、特に制限されない
が、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24等の酸化
物及ぴ、これらに他の元素を添加したもの、また、その
組成比を改良した物、更に、Fe2(SO43等の硫酸
塩等を用いることにより高エネルギー密度を可能とす
る。
【0020】負極としては、リチウムイオンと可逆的な
電気化学反応可能な負極であれば、特に制限されない
が、1)リチウム金属負極、2)リチウムイオンを充電
および放電可能なリチウム合金負極、例えば、LiとA
lを主体とするリチウム合金、LiとCd,In,P
b,Bi等のリチウム合金、3)リチウムイオンを充放
電可能な負極活物質保持体を主体とする負極、例えば、
種々の炭素材料、Nb25,WO2,Fe23等の金属
酸化物、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の高分子化
合物、Li2.5Co0.5N、Li2.5Cu0.5N、Li2.5
Ni0.5N、Li3FeN2、Li7MnN4等の窒化物等
を用いることができる。
【0021】
【作用】本発明の非水溶媒電解液を有する二次電池にお
いては、次の様な特徴を有する。即ち高い酸化電位を有
するリチウム塩、例えばLiClO4、LiPF6、Li
AsF6、LiBF4、LiAlCl4、LiCF3
3、LiSbF6、LiSCN、LiCl、LiC65
SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO2
3、LiCF3SO3等のリチウム塩を用い、溶媒に各種
非水溶媒を用い、リチウム塩濃度、リチウムイオンへ溶
媒和する分子の特定、その電解液中における濃度を最適
化することによって、溶媒和に預かっていない遊離の溶
媒数を減らし、溶媒和している溶媒数を増やすことによ
って、耐酸化性が高まることを見出した。これにより従
来耐酸化性が低く、高い充電電圧を有する正極を用いた
場合、酸化分解して使用が困難と考えられていた非水溶
媒においても非水溶媒電解液を有する二次電池への適応
においても有効となった。
【0022】正極活物質としてLixMn24(0≦x
≦1.2)及びMn24を主体とする複合酸化物を用い
た電池は電圧が高く、安価でサイクル寿命が長いという
特徴を有している。
【0023】また正極活物質としてLixCoO2(0≦
x≦1.2)を主体とする複合酸化物を用いた電池は、
電圧が高く、エネルギー密度が大きいという特徴を有し
ている。
【0024】また正極活物質としてLixNiO2(0≦
x≦1.2)を主体とする複合酸化物を用いた電池は、
充放電容量が大きく、エネルギー密度が大きいという特
徴を有している。
【0025】また正極活物質としてFe2(SO43
主体とする複合硫酸塩を用いた電池は安価で軽いという
特徴を有している。
【0026】負極には、特に金属リチウムあるいはリチ
ウム金属合金を用いることによって、高エネルギー密度
を有することができる。
【0027】リチウムイオンを充放電可能な負極活物質
保持体を主体とする負極である種々の炭素材料、Nb2
5,WO2,Fe23等の金属酸化物、ポリチオフェ
ン、ポリアセチレン等の高分子化合物、Li2.5Co0.5
N、Li2.5Cu0.5N、Li2. 5Ni0.5N、Li3Fe
2,Li7MnN4等の窒化物等を用いることによって
長いサイクル寿命が実現できる。
【0028】
【実施例】以下に実施例及ぴ比較例を用いて、本発明の
効果を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されな
い。
【0029】
【比較例1】図1は本発明による非水溶媒電解液を有す
る二次電池の断面図である。図1において、1はステン
レス製の負極ケースである。2は負極であり、ここで
は、所定の厚さのリチウム箔を直径16mmに打ち抜い
たものを1に圧着したものである。3は非水溶媒を用い
た電解液であり、酢酸メチル(MA)に六フッ化リン酸
リチウムLiPF6を1.0mol/リットル溶解した
ものである。4はポリプロピレンまたはポリエチレンの
多孔質フィルムからなるセパレータである。5はステン
レス製正極ケースである。6はLiMn1.9Co0.14
を用いて構成された正極である。これは、上記正極活物
質を、導電剤、結着剤と混合しスラリーとしたものをA
l箔上に所定の厚さに塗布し、乾燥させた後にそれを直
径14mmの電極部分を持つ直径16mmの大きさに切
り出したものである。7はガスケットであり負極ケース
1と正極ケース5との間の電気的絶縁を保つと同時に、
負極ケース開口縁が内側に折り曲げられ、かしめられる
ことによって、電池内容物を密閉、封止している。
【0030】以上のように作製したコイン型電池につい
て、電池特性を評価するために20℃で充電終止電圧を
4.3V、放電終止電圧を3.3Vとして、充電電流密
度1mA/cm2、放電電流密度3mA/cm2でサイク
ル試験を行った。
【0031】図2にこの時のサイクル特性を示した。図
からも明らかなように電池の充電容量が放電容量を上回
っており、これは電解液の酸化分解のためと考えられ
る。
【0032】また、図3に示す電気化学的セルを用いて
電位走査法によって電解液の酸化分解試験を行った。8
は作用極でありグラッシーカーボンを用いた。9は対極
でありリチウム金属を用いた。10は参照極でありリチ
ウム金属を用いた。電解液の酸化電位は、電流電圧曲線
の漸近線とx軸の交点より求めた。
【0033】この電解液の酸化電位は4.3Vとなり、
上記電池の充電終止電圧4.3Vとほぼ同じとなった
が、電解液が酸化分解していることが考えられる。
【0034】なお、MAはリチウムイオンに4配位で溶
媒和し、比重0.9342、分子量74.08であるの
で、式(1)左辺は、[S]/[LiX]=12.6と
なり右辺の2n=8より大きくなり、式(1)は成立し
ない。
【0035】
【実施例1】比較例1の二次電池において、電解液に酢
酸メチルに六フッ化リン酸リチウムLiPF6を2.0
mol/リットル溶解するものを用いる以外は比較例1
と同様に電池を作製し、この電池について比較例1と同
一の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。図4に
充放電容量とサイクル寿命を示す。これより明らかなよ
うに、充電容量と放電容量の差が少なくなり、サイクル
特性が改善された。
【0036】なお、この電池における電解液系は式
(1)を満たしている(6.3<8)。
【0037】また、この電解液の酸化電位は5.5Vと
なり、上記電池の充電終止電圧4.3Vを大きく上回っ
たために電解液の酸化分解が抑制されたと考えられる。
【0038】
【実施例2】比較例1の二次電池において、電解液に酢
酸メチルに六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1.6
mol/リットル溶解するものを用いる以外は比較例1
と同様に電池を作製し、この電池について比較例1と同
一の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。図5に
充放電容量とサイクル寿命を示す。これより明らかなよ
うに、充電容量と放電容量の差が少なくなり、サイクル
特性が改善された。
【0039】なお、この電池における電解液系は、式
(1)を満たしている(7.88<8)。
【0040】
【比較例2】比較例1の二次電池において、電解液に酢
酸メチルに六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1.5
mol/リットル溶解するものを用いる以外は比較例1
と同様に電池を作製し、この電池について比較例1と同
一の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。図6に
充放電容量とサイクル寿命を示す。図からも明らかなよ
うに、電池の充電容量が放電容量を上回っており、これ
は電解液の酸化分解のためと考えられる。
【0041】なお、この電池における電解液系は、式
(1)を満たしていない(8.4>8)。
【0042】
【実施例3】比較例1の二次電池において、電解液に酢
酸メチルとジメチルカーボネート(DMC)を体積比5
0:50とし、六フッ化砒酸リチウムLiPF6を1.
0mol/リットル溶解するものを用いる以外は比較例
1と同様に電池を作製し、この電池について比較例1と
同一の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。図7
に充放電容量とサイクル寿命を示す。これより明らかな
ように、この電池は充電容量と放電容量の差が少なくな
り、サイクル特性が改善された。
【0043】ここで、DMC/MA系電解液は、13C−
NMRにより、MAがリチウムイオンに対して溶媒和の
寄与が大きいことがMAのカルボニル基炭素の化学シフ
ト変化とDMCのカルボニル基炭素の化学シフト変化を
比較することによって確認された。
【0044】以上より、電解液単位体積あたりのMAの
モル数より、この電池における電解液系において式
(1)は、6.3<8となり成立する。
【0045】
【比較例3】比較例1の二次電池において、電解液に酢
酸メチルとジメチルカーボネート(DMC)を体積比9
0:10とし、六フッ化砒酸リチウムLiPF6を1.
0mol/リットル溶解するものを用いる以外は比較例
1と同様に電池を作製し、この電池について比較例1と
同一の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。図8
に充放電容量とサイクル寿命を示す。図からも明らかな
ように、電池の充電容量が放電容量を上回っており、こ
れは電解液の酸化分解のためと考えられる。
【0046】ここで、実施例3と同様に、DMC/MA
系電解液は、13C−NMRにより、MAがリチウムイオ
ンに対して溶媒和の寄与が大きいことが確認された。
【0047】なお、この電解液系は、式(1)を満たし
ていない(11.3>8)。
【0048】
【実施例4】実施例3の二次電池において、ジメチルカ
ーボネートに代えてエチレンカーボネート(EC)を用
いる以外は、実施例3と同一の充放電条件で充放電サイ
クル試験を行った。図9に充放電容量とサイクル寿命を
示す。これより明らかなように、この電池は充電容量と
放電容量の差が少なくなり、良好なサイクル特性を示し
た。
【0049】ここで、EC/MA系電解液は、13C−N
MRにより、MAがリチウムイオンに対して溶媒和の寄
与が大きいことがMAのカルボニル基炭素の化学シフト
変化とDMCのカルボニル基炭素の化学シフト変化を比
較することによって確認された。以上より、電解液単位
体積あたりのMAのモル数より、この電池における電解
液系において式(1)は、6.3<8となり成立する。
【0050】
【比較例4】比較例3の二次電池において、ジメチルカ
ーボネートに代えてエチレンカーボネート(EC)を用
いる以外は、比較例3と同一の充放電条件で充放電サイ
クル試験を行った。図10に充放電容量とサイクル寿命
を示す。これより明らかなように、この電池は充電容量
と放電容量の差が少なくなり、良好なサイクル特性を示
した。
【0051】ここで、実施例3と同様に、EC/MA系
電解液は、13C−NMRにより、MAがリチウムイオン
に対して溶媒和の寄与が大きいことが確認された。
【0052】なお、この電解液系は、式(1)を満たさ
ない(11.3>8)。
【0053】
【実施例5】実施例3の二次電池において、ジメチルカ
ーボネートに代えてプロピレンカーボネート(PC)を
用いる以外は、実施例3と同一の充放電条件で充放電サ
イクル試験を行った。図11に充放電容量とサイクル寿
命を示す。これより明らかなように、この電池は充電容
量と放電容量の差が少なくなり、良好なサイクル特性を
示した。
【0054】ここで、PC/MA系電解液は、13C−N
MRにより、MAがリチウムイオンに対して溶媒和の寄
与が大きいことがMAのカルボニル基炭素の化学シフト
変化とDMCのカルボニル基炭素の化学シフト変化を比
較することによって確認された。以上より、電解液単位
体積あたりのMAのモル数より、この電池における電解
液系において式(1)は、6.3<8となり成立する。
【0055】
【比較例5】比較例3の二次電池において、ジメチルカ
ーボネートに代えてプロピレンカーボネート(PC)を
用いる以外は、比較例3と同一の充放電条件で充放電サ
イクル試験を行った。図12に充放電容量とサイクル寿
命を示す。これより明らかなように、この電池は充電容
量と放電容量の差が少なくなり、良好なサイクル特性を
示した。
【0056】ここで、実施例3と同様に、PC/MA系
電解液は、13C−NMRにより、MAがリチウムイオン
に対して溶媒和の寄与が大きいことが確認された。
【0057】なお、この電解液系は、式(1)を満たさ
ない(11.3>8)。
【0058】
【比較例6〜29及び実施例6〜29】比較例1の二次
電池において、電解液に表1に示す溶媒を用い、臨界と
なるリチウム塩濃度を式(1)より見積り、その近接濃
度で、式(1)を満たすもの(実施例)、式(1)を満
たさないもの(比較例)として用いる以外は比較例1と
同様に電池を作製し、この電池について比較例1と同一
の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。表1に示
すように、60サイクル時の充電容量と放電容量の比を
とったところ、各比較例においては、充電容量が放電容
量を大きく上回り、電解液の分解等が示唆されるのに対
して、各実施例においては充電容量は放電容量をわずか
に上回ったにすぎなく、サイクル特性を著しく悪化させ
ることはなかった。これらは上記酢酸メチルの場合と同
様な効果と認められた。
【0059】また、上記実施例、比較例において、電解
液用のリチウム塩をLiPF6からLiBF4,LiCl
4,LiN(SO2CF32,LiC(SO2
33、LiAsF6に変えてもほぼ同様に酸化電位の
向上が認められた。
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、この発明により、
非水溶媒電解液を有する二次電池において、従来耐酸化
性が低い電解液用溶媒を用いて、イオン解離性のリチウ
ム塩を単独または2種類以上を混合して用い、そのリチ
ウム塩濃度を最適化することによって耐酸化性にも優れ
たものとなる。これにより、エネルギー密度が高く、大
電流放電急速充電が可能であり、充放電寿命が長く、し
かも安価な非水溶媒電解液を有する二次電池を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の断面図。
【図2】比較例1の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図3】電位走査法に使用した電気化学セルの概略図。
【図4】実施例1の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図5】実施例2の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図6】比較例2の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図7】実施例3の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図8】比較例3の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図9】実施例4の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図10】比較例4の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図11】実施例5の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【図12】比較例5の充放電容量とサイクル寿命を示す
図。
【符号の説明】
1 ステンレス製の負極ケース 2 負極 3 非水溶媒を用いた電解液 4 セパレータ 5 ステンレス製正極ケース 6 正極 7 ガスケット 8 グラッシーカーボン(作用極) 9 リチウム金属(対極) 10 リチウム金属(参照極)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンを充放電可能な負極と、
    リチウムイオンと可逆的な電気化学反応可能な正極、及
    び非水溶媒にイオン解離性のリチウム塩(LiXと表
    す)を溶解した電解液を有する二次電池において、溶媒
    (Sと表す)のリチウムイオンに対する溶媒和数(nと
    表す)として、下式で表される混合比とした電解液を用
    いることを特徴とする非水溶媒電解液を有する二次電
    池。 [S]/[LiX]≦2n (1) [S]:電解液単位体積当たりの溶媒(S)のモル数
    (mol/l) (ただし混合溶媒電解液においては、リチウムイオンに
    対する溶媒和の寄与が高い溶媒をSとする) [LiX]:電解液単位体積当たりの全リチウム塩のモ
    ル数(mol/l) n:溶媒(S)のリチウムイオンに対する溶媒和数
  2. 【請求項2】 上記電解液のリチウム塩としてLiPF
    6、LiBF4、LiClO4、LiN(SO2CF32
    LiC(SO2CF33を用い、これらを単独または2
    種類以上を混合して用いることを特徴とする請求項1記
    載の非水溶媒電解液を有する二次電池。
  3. 【請求項3】 上記電解液の溶媒として脂肪酸エステル
    を含むことを特徴とする請求項1から2記載のいずれか
    の非水溶媒電解液を有する二次電池。
  4. 【請求項4】 上記電解液の溶媒として酢酸エステルを
    含むことを特徴とする請求項3記載の非水溶媒電解液を
    有する二次電池。
  5. 【請求項5】 上記電解液において混合する溶媒として
    プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメ
    チルカーボネートを単独または2種類以上を含むことを
    特徴とする請求項1から4記載のいずれかの非水溶媒電
    解液を有する二次電池。
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