JPH0930750A - エレベーターのブレーキ特性評価装置 - Google Patents
エレベーターのブレーキ特性評価装置Info
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- JPH0930750A JPH0930750A JP7179079A JP17907995A JPH0930750A JP H0930750 A JPH0930750 A JP H0930750A JP 7179079 A JP7179079 A JP 7179079A JP 17907995 A JP17907995 A JP 17907995A JP H0930750 A JPH0930750 A JP H0930750A
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- deceleration
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多くの経験を経ていない保守員であっても操
作でき、短時間に自動的にブレーキの特性評価を行うこ
とができるエレベーターのブレーキ特性評価装置を提供
する。 【構成】 所定階から下降走行させたエレベーターを急
停止させる保守下降運転時に速度検出器9が検出した誘
導電動機6の回転速度をRAM14に記憶させた後、マ
イクロコンピューター12が読み出して、エレベーター
速度の微分を演算し、その変化点を調べて各々の速度変
化点間の時間t1 ′,t2 ′を演算すると共に、正常動
作時の動作遅れ時間t1 、作動竿戻り変移時間t2 、エ
レベーターが停止する直前の減速度P1 との差(t1 ′
−t1 )、(t2 ′−t2 )、(P1 ′−P1 )を演算
して、それらが所定の範囲の値か否かを判断してエレベ
ーターのブレーキ特性判定を行うようにした。
作でき、短時間に自動的にブレーキの特性評価を行うこ
とができるエレベーターのブレーキ特性評価装置を提供
する。 【構成】 所定階から下降走行させたエレベーターを急
停止させる保守下降運転時に速度検出器9が検出した誘
導電動機6の回転速度をRAM14に記憶させた後、マ
イクロコンピューター12が読み出して、エレベーター
速度の微分を演算し、その変化点を調べて各々の速度変
化点間の時間t1 ′,t2 ′を演算すると共に、正常動
作時の動作遅れ時間t1 、作動竿戻り変移時間t2 、エ
レベーターが停止する直前の減速度P1 との差(t1 ′
−t1 )、(t2 ′−t2 )、(P1 ′−P1 )を演算
して、それらが所定の範囲の値か否かを判断してエレベ
ーターのブレーキ特性判定を行うようにした。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制動バネの弾性力により
ブレーキシューをブレーキドラムに圧接させて電動機の
回転軸に制動力を作用するエレベーターのブレーキの特
性評価装置に関する。
ブレーキシューをブレーキドラムに圧接させて電動機の
回転軸に制動力を作用するエレベーターのブレーキの特
性評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベーターを駆動する電動機の制動装
置としてはドラムブレーキと呼ばれるブレーキが用いら
れている。図8は電動機に一般的に用いられるドラムブ
レーキを具えた電動機の制動装置の概略を示す構成図で
ある。電動機の回転軸81にブレーキドラム82が直結
されており、このブレーキドラム82の外周面に対向す
る位置に制動用のブレーキシュー83(a,b)を具え
た一対の制動腕84(a,b)が配設されている。制動
腕84(a,b)は一端がそれぞれ回動自在に支持さ
れ、他端は制動バネ85(a,b)によりブレーキシュ
ー83(a,b)がそれぞれブレーキドラム82に押圧
される方向に付勢されている。制動腕84(a,b)に
よる電動機の制動力の解除は、電磁コイル86の通電に
より駆動された作動竿87の下方への変移により、制動
バネ85(a,b)の弾性力に抗して、クランク機構を
介して制動腕84(a,b)を矢印aで示したように外
方に拡開する方向に付勢することにより行っていた。
置としてはドラムブレーキと呼ばれるブレーキが用いら
れている。図8は電動機に一般的に用いられるドラムブ
レーキを具えた電動機の制動装置の概略を示す構成図で
ある。電動機の回転軸81にブレーキドラム82が直結
されており、このブレーキドラム82の外周面に対向す
る位置に制動用のブレーキシュー83(a,b)を具え
た一対の制動腕84(a,b)が配設されている。制動
腕84(a,b)は一端がそれぞれ回動自在に支持さ
れ、他端は制動バネ85(a,b)によりブレーキシュ
ー83(a,b)がそれぞれブレーキドラム82に押圧
される方向に付勢されている。制動腕84(a,b)に
よる電動機の制動力の解除は、電磁コイル86の通電に
より駆動された作動竿87の下方への変移により、制動
バネ85(a,b)の弾性力に抗して、クランク機構を
介して制動腕84(a,b)を矢印aで示したように外
方に拡開する方向に付勢することにより行っていた。
【0003】このようにドラムブレーキにおいては、電
動機の制動力は制動バネ85(a,b)の弾性力と作動
竿87に作用する電磁コイル86の電磁力との拮抗状態
を利用しているので、異なる容量を有した異なる電動機
に必要とされる制動力は、当該電動機の容量に応じて電
磁コイル86の定格コイル電流の大きさや制動バネ85
(a,b)の弾性定数の値がそれぞれ選択されることに
より決定されている。ところで、一般に電動機のブレー
キ特性はブレーキの動作特性と制動力特性により評価さ
れている。具体的には、ブレーキの動作特性は保守員が
測定した電動機の制動時の制動継続時間等を、当該電動
機の容量とブレーキの型式毎に予め設定された規定値と
比較することにより評価していた。また、ブレーキの制
動力特性は調整螺子を回して制動バネ85(a,b)の
制動腕84(a,b)に対する制動力を弱めた状態で電
動機を駆動し、ブレーキドラム82のシーブが滑り出す
時の駆動力を異なる制動力毎に複数回測定して、得られ
た複数の測定データから定格の制動力の下でのブレーキ
の制動力を推定していた。
動機の制動力は制動バネ85(a,b)の弾性力と作動
竿87に作用する電磁コイル86の電磁力との拮抗状態
を利用しているので、異なる容量を有した異なる電動機
に必要とされる制動力は、当該電動機の容量に応じて電
磁コイル86の定格コイル電流の大きさや制動バネ85
(a,b)の弾性定数の値がそれぞれ選択されることに
より決定されている。ところで、一般に電動機のブレー
キ特性はブレーキの動作特性と制動力特性により評価さ
れている。具体的には、ブレーキの動作特性は保守員が
測定した電動機の制動時の制動継続時間等を、当該電動
機の容量とブレーキの型式毎に予め設定された規定値と
比較することにより評価していた。また、ブレーキの制
動力特性は調整螺子を回して制動バネ85(a,b)の
制動腕84(a,b)に対する制動力を弱めた状態で電
動機を駆動し、ブレーキドラム82のシーブが滑り出す
時の駆動力を異なる制動力毎に複数回測定して、得られ
た複数の測定データから定格の制動力の下でのブレーキ
の制動力を推定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の電動機のブレー
キ特性評価では、例えば、ブレーキの動作特性を評価す
る場合には保守員が電動機の動作音を聴き取ってその動
作時間を測定するため、保守員が電動機のブレーキの動
作特性を正しく評価できるようになるためには長年の経
験を要する。また、当該電動機の規定値を電動機の容量
とブレーキの型式毎に整理された多数の表の中から捜し
出す作業も結構煩わしい作業であった。
キ特性評価では、例えば、ブレーキの動作特性を評価す
る場合には保守員が電動機の動作音を聴き取ってその動
作時間を測定するため、保守員が電動機のブレーキの動
作特性を正しく評価できるようになるためには長年の経
験を要する。また、当該電動機の規定値を電動機の容量
とブレーキの型式毎に整理された多数の表の中から捜し
出す作業も結構煩わしい作業であった。
【0005】他方、ブレーキの制動力特性を評価する場
合には保守員が制動バネ85(a,b)の調整螺子を回
して制動腕84(a,b)に対する制動力を弱める作業
が必要になるため、制動力の調整に多くの時間と労力を
要するばかりでなく、制動力の復旧調整作業時に元の調
整位置が判らなくなったり、誤調整してしまう虞があっ
た。本発明は従来技術におけるかかる問題点の解消を図
るべく為されたものであり、多くの経験を経ていない保
守員であっても操作でき、短時間に自動的にブレーキの
特性評価を行うことができるエレベーターのブレーキ特
性評価装置を提供することを目的とする。
合には保守員が制動バネ85(a,b)の調整螺子を回
して制動腕84(a,b)に対する制動力を弱める作業
が必要になるため、制動力の調整に多くの時間と労力を
要するばかりでなく、制動力の復旧調整作業時に元の調
整位置が判らなくなったり、誤調整してしまう虞があっ
た。本発明は従来技術におけるかかる問題点の解消を図
るべく為されたものであり、多くの経験を経ていない保
守員であっても操作でき、短時間に自動的にブレーキの
特性評価を行うことができるエレベーターのブレーキ特
性評価装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、エレベーターの速度を検出する速度検出手
段と、エレベーターを所定速度で走行させた後、ドラム
ブレーキを作動させて制動バネの弾性力によりブレーキ
シューをブレーキドラムに圧接させることにより電動機
の回転軸に制動力を作用させ、エレベーターを停止させ
る保守走行運転を行わせる保守走行運転手段と、該保守
走行運転手段によりエレベーターが保守走行運転を行っ
ている間、速度検出手段が検出したエレベーターの速度
を随時記憶する速度記憶手段と、該速度記憶手段が記憶
したエレベーターの速度を読み出して速度の微分、即
ち、減速度を演算する減速度演算手段と、該減速度演算
手段が演算した減速度の変化点を検出する変化点検出手
段と、該変化点検出手段が検出した減速度の変化点の間
の時間間隔の値または減速度演算手段が演算した減速度
の値と予め設定した標準値とを比較してエレベーターの
ブレーキ特性を判定するブレーキ特性判定手段とを有し
たものである。
するために、エレベーターの速度を検出する速度検出手
段と、エレベーターを所定速度で走行させた後、ドラム
ブレーキを作動させて制動バネの弾性力によりブレーキ
シューをブレーキドラムに圧接させることにより電動機
の回転軸に制動力を作用させ、エレベーターを停止させ
る保守走行運転を行わせる保守走行運転手段と、該保守
走行運転手段によりエレベーターが保守走行運転を行っ
ている間、速度検出手段が検出したエレベーターの速度
を随時記憶する速度記憶手段と、該速度記憶手段が記憶
したエレベーターの速度を読み出して速度の微分、即
ち、減速度を演算する減速度演算手段と、該減速度演算
手段が演算した減速度の変化点を検出する変化点検出手
段と、該変化点検出手段が検出した減速度の変化点の間
の時間間隔の値または減速度演算手段が演算した減速度
の値と予め設定した標準値とを比較してエレベーターの
ブレーキ特性を判定するブレーキ特性判定手段とを有し
たものである。
【0007】
【作用】保守走行運転手段は所定の時刻にエレベーター
を所定速度で走行させた後、ドラムブレーキを作動させ
て制動バネの弾性力によりブレーキシューをブレーキド
ラムに圧接させて電動機の回転軸に制動力を作用させ、
エレベーターを停止させる保守走行運転を行わせる。速
度検出手段はエレベーターが保守走行運転を行っている
間のエレベーターの速度を検出する。速度記憶手段は速
度検出手段が検出したエレベーターの速度を随時記憶す
る。減速度演算手段は速度記憶手段が記憶したエレベー
ターの速度を読み出して減速度を演算する。変化点検出
手段は減速度演算手段が演算した減速度の変化点を検出
する。ブレーキ特性判定手段は変化点検出手段が検出し
た減速度の変化点の間の時間間隔の値または減速度演算
手段が演算した減速度の値と予め設定した標準値とを比
較してエレベーターのブレーキ特性を判定する。
を所定速度で走行させた後、ドラムブレーキを作動させ
て制動バネの弾性力によりブレーキシューをブレーキド
ラムに圧接させて電動機の回転軸に制動力を作用させ、
エレベーターを停止させる保守走行運転を行わせる。速
度検出手段はエレベーターが保守走行運転を行っている
間のエレベーターの速度を検出する。速度記憶手段は速
度検出手段が検出したエレベーターの速度を随時記憶す
る。減速度演算手段は速度記憶手段が記憶したエレベー
ターの速度を読み出して減速度を演算する。変化点検出
手段は減速度演算手段が演算した減速度の変化点を検出
する。ブレーキ特性判定手段は変化点検出手段が検出し
た減速度の変化点の間の時間間隔の値または減速度演算
手段が演算した減速度の値と予め設定した標準値とを比
較してエレベーターのブレーキ特性を判定する。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳
細に説明する。図1は本発明の実施例に係るエレベータ
ーのブレーキ特性判定装置の概略を示すブロック図であ
る。同図において、1は乗りかご、2は乗りかご1との
荷重調整のための釣合い錘、3は両端に乗りかご1と釣
合い錘2を懸垂する主ロープ、4は主ロープ3が反らせ
車と共に巻き掛けられるシーブ、5は後述する誘導電動
機から伝達される駆動力をその回転速度を減速してシー
ブ4に伝達する減速機、6は駆動源となる誘導電動機、
7は商用三相交流電力を一旦直流電力に変換した後、再
び三相交流電力に変換するインバーター、8は誘導電動
機6と減速機5の駆動力伝達経路中に設けられ、誘導電
動機6に制動力を作用し、乗りかご1を停止および保持
させるドラムブレーキ、9は誘導電動機6の回転速度を
検出する速度検出器、10はエレベーターの機械室に設
置される制御盤に接続され、エレベーターの強制停止信
号や諸状態信号を送受信してエレベーターのブレーキ特
性を判定するブレーキ特性判定装置、20は遠隔地に設
けられ、当該エレベーターを監視する監視センターであ
る。
細に説明する。図1は本発明の実施例に係るエレベータ
ーのブレーキ特性判定装置の概略を示すブロック図であ
る。同図において、1は乗りかご、2は乗りかご1との
荷重調整のための釣合い錘、3は両端に乗りかご1と釣
合い錘2を懸垂する主ロープ、4は主ロープ3が反らせ
車と共に巻き掛けられるシーブ、5は後述する誘導電動
機から伝達される駆動力をその回転速度を減速してシー
ブ4に伝達する減速機、6は駆動源となる誘導電動機、
7は商用三相交流電力を一旦直流電力に変換した後、再
び三相交流電力に変換するインバーター、8は誘導電動
機6と減速機5の駆動力伝達経路中に設けられ、誘導電
動機6に制動力を作用し、乗りかご1を停止および保持
させるドラムブレーキ、9は誘導電動機6の回転速度を
検出する速度検出器、10はエレベーターの機械室に設
置される制御盤に接続され、エレベーターの強制停止信
号や諸状態信号を送受信してエレベーターのブレーキ特
性を判定するブレーキ特性判定装置、20は遠隔地に設
けられ、当該エレベーターを監視する監視センターであ
る。
【0009】さらに、ブレーキ特性判定装置10の内部
構成において、11は速度検出器9の出力信号と監視セ
ンター20からの制御信号の入出力を司るインターフェ
ース回路、13は制御プログラムやドラムブレーキ8が
正常に動作する時の諸データを予め記憶するROM、1
2はインターフェース回路11を介して入力する速度デ
ータ等に基づいて各種演算を施すと共に基準データと比
較してドラムブレーキ8の特性判定を行うマイクロコン
ピューター、14はインターフェース回路11を介して
入力するエレベーターの速度データ等を記憶するRA
M、15は速度データや演算結果、判定結果等を表示す
る表示部である。なお、釣合い錘2の重量は乗りかご1
の重量と乗りかご定格積載荷重の40〜50%の積載荷
重の和と釣り合うように設定されている。
構成において、11は速度検出器9の出力信号と監視セ
ンター20からの制御信号の入出力を司るインターフェ
ース回路、13は制御プログラムやドラムブレーキ8が
正常に動作する時の諸データを予め記憶するROM、1
2はインターフェース回路11を介して入力する速度デ
ータ等に基づいて各種演算を施すと共に基準データと比
較してドラムブレーキ8の特性判定を行うマイクロコン
ピューター、14はインターフェース回路11を介して
入力するエレベーターの速度データ等を記憶するRA
M、15は速度データや演算結果、判定結果等を表示す
る表示部である。なお、釣合い錘2の重量は乗りかご1
の重量と乗りかご定格積載荷重の40〜50%の積載荷
重の和と釣り合うように設定されている。
【0010】次に、本実施例の動作を説明する。図7は
エレベーター装置の慣性能率とトルクの関係をそれらの
関係式と共に示す説明図である。同図において、ωは誘
導電動機6の回転角速度、JM は誘導電動機6の慣性能
率、τM は誘導電動機6の回転トルク、JB はドラムブ
レーキ8の慣性能率、τB はドラムブレーキ8の制動ト
ルク、iは減速比、JL は乗りかご1と釣合い錘2を含
む負荷の慣性能率、τubはシーブ4の回転軸に作用する
乗りかご1と釣合い錘2の不平衡トルク、DSはシーブ
4の直径、MC は乗りかご1の重量、MCWは釣合い錘2
の重量を表す。誘導電動機6の回転軸に関して換算した
総合慣性能率Jおよび総合トルクτはそれぞれ同図の
(1)式および(2)式で、不平衡トルクτubは(3)
式で、総合慣性能率Jと総合トルクτとの間の関係式は
(4)式で表される。
エレベーター装置の慣性能率とトルクの関係をそれらの
関係式と共に示す説明図である。同図において、ωは誘
導電動機6の回転角速度、JM は誘導電動機6の慣性能
率、τM は誘導電動機6の回転トルク、JB はドラムブ
レーキ8の慣性能率、τB はドラムブレーキ8の制動ト
ルク、iは減速比、JL は乗りかご1と釣合い錘2を含
む負荷の慣性能率、τubはシーブ4の回転軸に作用する
乗りかご1と釣合い錘2の不平衡トルク、DSはシーブ
4の直径、MC は乗りかご1の重量、MCWは釣合い錘2
の重量を表す。誘導電動機6の回転軸に関して換算した
総合慣性能率Jおよび総合トルクτはそれぞれ同図の
(1)式および(2)式で、不平衡トルクτubは(3)
式で、総合慣性能率Jと総合トルクτとの間の関係式は
(4)式で表される。
【0011】乗りかご1の積載荷重が0、即ち、無荷重
で乗りかご1が一定速度で下降運転している場合には、
総合慣性能率Jは(1)式の右辺の各項が一定なので定
数となる。また、前述のように乗りかご1の重量MC は
釣合い錘2の重量MCWより小さいので、不平衡トルクτ
ubは(3)式より負の値になる、即ち、乗りかご1を上
昇させる方向に作用している。また、エレベーター装置
は定速走行しているから、(4)式の左辺が0となり、
総合トルクτが0になる。ドラムブレーキ8に制動力が
作用していないので、制動トルクτB も0である。従っ
て、(2)式はτM =−(1/i)・τubとなり、誘導
電動機6は不平衡トルクτubを減速比iで除した大きさ
の回転トルクτM を発生させてエレベーターを定速下降
運転していることになる。
で乗りかご1が一定速度で下降運転している場合には、
総合慣性能率Jは(1)式の右辺の各項が一定なので定
数となる。また、前述のように乗りかご1の重量MC は
釣合い錘2の重量MCWより小さいので、不平衡トルクτ
ubは(3)式より負の値になる、即ち、乗りかご1を上
昇させる方向に作用している。また、エレベーター装置
は定速走行しているから、(4)式の左辺が0となり、
総合トルクτが0になる。ドラムブレーキ8に制動力が
作用していないので、制動トルクτB も0である。従っ
て、(2)式はτM =−(1/i)・τubとなり、誘導
電動機6は不平衡トルクτubを減速比iで除した大きさ
の回転トルクτM を発生させてエレベーターを定速下降
運転していることになる。
【0012】図3はこのようにエレベーターが定速下降
運転している時にドラムブレーキ8に制動力を作用させ
て強制停止させた場合のブレーキ特性を示す各種信号と
変移のタイミングチャートである。同図に示すように、
強制停止信号の出力と同時にインバーター7に電力供給
する主回路電源が遮断される。これに伴って、ドラムブ
レーキ8のコイル電流も遮断されるから、僅かな動作遅
れ時間t1 の後、制動バネ85(a,b)の弾性力によ
り作動竿が戻り変移し始め、制動腕がブレーキシュー8
3(a,b)をブレーキドラム82に押し付けてエレベ
ーターに制動力を加える。
運転している時にドラムブレーキ8に制動力を作用させ
て強制停止させた場合のブレーキ特性を示す各種信号と
変移のタイミングチャートである。同図に示すように、
強制停止信号の出力と同時にインバーター7に電力供給
する主回路電源が遮断される。これに伴って、ドラムブ
レーキ8のコイル電流も遮断されるから、僅かな動作遅
れ時間t1 の後、制動バネ85(a,b)の弾性力によ
り作動竿が戻り変移し始め、制動腕がブレーキシュー8
3(a,b)をブレーキドラム82に押し付けてエレベ
ーターに制動力を加える。
【0013】動作遅れ時間t1 の間は、(2)式におい
てτM =τB =0となるから、τ=(1/i)・τubと
なり、負の不平衡トルクτubの作用によりエレベーター
は減速走行する。また、その後、作動竿が戻り変移して
いる間(時間t2 )は、ブレーキドラム82に増大する
制動力が加えられるから、制動トルクτB が加わってエ
レベーターを減速走行させる。制動バネ85(a,b)
の弾性力により作動竿が完全に戻り変移し終わると、ブ
レーキドラム82に最大の制動力が加えられ、エレベー
ターが減速走行して制動時間t3 の後、停止する。同図
の最下位に示すように、この間のエレベーターの速度微
分は時間t1 〜t3 の経過に連れて段階的に増大し、エ
レベーターが停止した時点で0になる。
てτM =τB =0となるから、τ=(1/i)・τubと
なり、負の不平衡トルクτubの作用によりエレベーター
は減速走行する。また、その後、作動竿が戻り変移して
いる間(時間t2 )は、ブレーキドラム82に増大する
制動力が加えられるから、制動トルクτB が加わってエ
レベーターを減速走行させる。制動バネ85(a,b)
の弾性力により作動竿が完全に戻り変移し終わると、ブ
レーキドラム82に最大の制動力が加えられ、エレベー
ターが減速走行して制動時間t3 の後、停止する。同図
の最下位に示すように、この間のエレベーターの速度微
分は時間t1 〜t3 の経過に連れて段階的に増大し、エ
レベーターが停止した時点で0になる。
【0014】上述のブレーキ特性はドラムブレーキ8が
正常に動作する時の状態を述べたものであるが、ブレー
キ特性に異常がある場合には、上述の動作タイミングに
ズレが生じる。図4、図5および図6はそれぞれドラム
ブレーキ8に制動動作遅れがある場合、作動竿変移遅れ
がある場合および制動力不足がある場合のブレーキ特性
を示すタイミングチャートである。まず、図4を参照し
てドラムブレーキ8に制動動作遅れがある場合のブレー
キ特性について説明する。この場合のブレーキ特性は同
図において破線で示す特性曲線で表されている。即ち、
作動竿の固渋等の原因でドラムブレーキ8に制動動作遅
れが生じた時は、制動開始までの動作遅れ時間t1 ′が
正常動作時の動作遅れ時間t1 よりもかなり長くなる。
そのため、その後の制動タイミングが全て時間(t1 ′
−t1 )だけ遅れて、エレベーターが停止するまでの時
間が余分に掛かってしまう。
正常に動作する時の状態を述べたものであるが、ブレー
キ特性に異常がある場合には、上述の動作タイミングに
ズレが生じる。図4、図5および図6はそれぞれドラム
ブレーキ8に制動動作遅れがある場合、作動竿変移遅れ
がある場合および制動力不足がある場合のブレーキ特性
を示すタイミングチャートである。まず、図4を参照し
てドラムブレーキ8に制動動作遅れがある場合のブレー
キ特性について説明する。この場合のブレーキ特性は同
図において破線で示す特性曲線で表されている。即ち、
作動竿の固渋等の原因でドラムブレーキ8に制動動作遅
れが生じた時は、制動開始までの動作遅れ時間t1 ′が
正常動作時の動作遅れ時間t1 よりもかなり長くなる。
そのため、その後の制動タイミングが全て時間(t1 ′
−t1 )だけ遅れて、エレベーターが停止するまでの時
間が余分に掛かってしまう。
【0015】次に、図5に示す作動竿変移遅れがある場
合には、作動竿の稼働部の摩擦力の増大等の原因により
作動竿戻り変移時間が長くなる。この時は、作動竿戻り
変移時間t2 ′が長くなった分だけ、即ち、時間
(t2 ′−t2 )だけその後の制動タイミングが全て遅
れて、エレベーターが停止するまでの時間が余分に掛か
ってしまう。また、図6に示すドラムブレーキ8に制動
力不足がある場合、即ち、制動バネ85(a,b)の締
め付け不足やブレーキシュー83(a,b)とブレーキ
ドラム82の摩擦面が油汚染される等の原因によりドラ
ムブレーキ8の制動力が低下した時は、作動竿が完全に
戻り変移し終わった状態での制動力が不十分なため、制
動時間中のエレベーターの速度の微分値(P1 ′)、即
ち、エレベーターの減速度の値が低下し、制動時間
t3 ′が長くなった分だけエレベーターが停止するまで
の時間が余分に掛かってしまう。
合には、作動竿の稼働部の摩擦力の増大等の原因により
作動竿戻り変移時間が長くなる。この時は、作動竿戻り
変移時間t2 ′が長くなった分だけ、即ち、時間
(t2 ′−t2 )だけその後の制動タイミングが全て遅
れて、エレベーターが停止するまでの時間が余分に掛か
ってしまう。また、図6に示すドラムブレーキ8に制動
力不足がある場合、即ち、制動バネ85(a,b)の締
め付け不足やブレーキシュー83(a,b)とブレーキ
ドラム82の摩擦面が油汚染される等の原因によりドラ
ムブレーキ8の制動力が低下した時は、作動竿が完全に
戻り変移し終わった状態での制動力が不十分なため、制
動時間中のエレベーターの速度の微分値(P1 ′)、即
ち、エレベーターの減速度の値が低下し、制動時間
t3 ′が長くなった分だけエレベーターが停止するまで
の時間が余分に掛かってしまう。
【0016】本発明は上述の事実に基づいて為されたも
のであり、本実施例ではエレベーターのブレーキ特性を
表すタイミングあるいは特性値が所定の範囲内にあるか
否かを調べてドラムブレーキ8の制動特性の良否を判定
するようになっている。図2はエレベーターのブレーキ
特性良否判定処理の流れ図である。同図を参照してエレ
ベーターのブレーキ特性良否判定処理を説明する。まず
初めに乗りかご1内に乗客がいた場合に乗客を避難誘導
するために、ブレーキ特性判定のための保守運転を行う
ので直ちに降車し、乗車しないように促す表示と放送を
行って、エレベーターの使用を制限する(S1)。乗り
かご1内の荷重計等により、乗りかご1内に乗客が居る
か否かを判断し(S2)、判断結果がNoならば、保守
下降運転の準備走行、即ち、保守下降運転が可能となる
階まで上昇運転させる(S3)。乗りかご1が所定階に
到達したら、保守下降運転を開始する(S4)。そし
て、インターフェース回路11を介して速度検出器9の
出力信号を取り込んでRAM14に随時記憶させる(S
5)。乗りかご1が予め定められた所定位置まで下降し
たならば、エレベーターの主回路電源を遮断してエレベ
ーターを強制停止させる(S6)。
のであり、本実施例ではエレベーターのブレーキ特性を
表すタイミングあるいは特性値が所定の範囲内にあるか
否かを調べてドラムブレーキ8の制動特性の良否を判定
するようになっている。図2はエレベーターのブレーキ
特性良否判定処理の流れ図である。同図を参照してエレ
ベーターのブレーキ特性良否判定処理を説明する。まず
初めに乗りかご1内に乗客がいた場合に乗客を避難誘導
するために、ブレーキ特性判定のための保守運転を行う
ので直ちに降車し、乗車しないように促す表示と放送を
行って、エレベーターの使用を制限する(S1)。乗り
かご1内の荷重計等により、乗りかご1内に乗客が居る
か否かを判断し(S2)、判断結果がNoならば、保守
下降運転の準備走行、即ち、保守下降運転が可能となる
階まで上昇運転させる(S3)。乗りかご1が所定階に
到達したら、保守下降運転を開始する(S4)。そし
て、インターフェース回路11を介して速度検出器9の
出力信号を取り込んでRAM14に随時記憶させる(S
5)。乗りかご1が予め定められた所定位置まで下降し
たならば、エレベーターの主回路電源を遮断してエレベ
ーターを強制停止させる(S6)。
【0017】エレベーターが停止すると、RAM14に
記憶されているエレベーターの速度データを読み出して
微分演算を行う。そして、エレベーター速度の微分の変
化点を調べて各々の速度変化点間の時間t1 ′〜t3 ′
を演算する(S7)。次に、予めROM13に格納さ
れ、それから読み出された正常動作時の動作遅れ時間t
1 と第1速度変化点から第2速度変化点までの時間、即
ち、動作遅れ時間t1 ′が比較され、(t1 ′−t1 )
<Δt1 (予め設定された許容時間)か否かを判断する
(S8)。その判断結果がNoならば、即ち、保守下降
運転時に測定した動作遅れ時間t1 ′が正常動作時の動
作遅れ時間t1 に対して許容時間Δt1 以上のずれがあ
った時は動作遅れ不良と判定し、その情報をRAM14
に記憶させる(S9)。
記憶されているエレベーターの速度データを読み出して
微分演算を行う。そして、エレベーター速度の微分の変
化点を調べて各々の速度変化点間の時間t1 ′〜t3 ′
を演算する(S7)。次に、予めROM13に格納さ
れ、それから読み出された正常動作時の動作遅れ時間t
1 と第1速度変化点から第2速度変化点までの時間、即
ち、動作遅れ時間t1 ′が比較され、(t1 ′−t1 )
<Δt1 (予め設定された許容時間)か否かを判断する
(S8)。その判断結果がNoならば、即ち、保守下降
運転時に測定した動作遅れ時間t1 ′が正常動作時の動
作遅れ時間t1 に対して許容時間Δt1 以上のずれがあ
った時は動作遅れ不良と判定し、その情報をRAM14
に記憶させる(S9)。
【0018】手順S8の判断結果がYesならば、予め
ROM13に格納され、それから読み出された正常動作
時の作動竿戻り変移時間t2 と第2速度変化点から第3
速度変化点までの時間、即ち、作動竿戻り変移時間
t2 ′が比較され、(t2 ′−t2 )<Δt2 (予め設
定された許容時間)か否かを判断する(S10)。その
判断結果がNoならば、即ち、保守下降運転時に測定し
た作動竿戻り変移時間t2′が正常動作時の作動竿戻り
変移時間t2 に対して許容時間Δt2 以上のずれがあっ
た時は作動竿戻り変移不良と判定し、その情報をRAM
14に記憶させる(S11)。手順S10の判断結果が
Yesならば、エレベーターが停止する直前の速度変
化、即ち、減速度P1 ′を調べて、予めROM13に格
納され、それから読み出された正常動作時のエレベータ
ーが停止する直前の減速度P1 と比較され、(P1 ′−
P1 )<ΔP(予め設定された許容減速度範囲)か否か
を判断する(S12)。その判断結果がNoならば、即
ち、エレベーターが停止する直前の減速度P1 ′が正常
動作時の減速度P1 に対して許容減速度範囲ΔP以上の
ずれがあった時は制動力不良と判定し、その情報をRA
M14に記憶させ(S14)、その判断結果がYesな
らば、エレベーターのブレーキ特性は良好と判定し、そ
の情報をRAM14に記憶させる(S13)。
ROM13に格納され、それから読み出された正常動作
時の作動竿戻り変移時間t2 と第2速度変化点から第3
速度変化点までの時間、即ち、作動竿戻り変移時間
t2 ′が比較され、(t2 ′−t2 )<Δt2 (予め設
定された許容時間)か否かを判断する(S10)。その
判断結果がNoならば、即ち、保守下降運転時に測定し
た作動竿戻り変移時間t2′が正常動作時の作動竿戻り
変移時間t2 に対して許容時間Δt2 以上のずれがあっ
た時は作動竿戻り変移不良と判定し、その情報をRAM
14に記憶させる(S11)。手順S10の判断結果が
Yesならば、エレベーターが停止する直前の速度変
化、即ち、減速度P1 ′を調べて、予めROM13に格
納され、それから読み出された正常動作時のエレベータ
ーが停止する直前の減速度P1 と比較され、(P1 ′−
P1 )<ΔP(予め設定された許容減速度範囲)か否か
を判断する(S12)。その判断結果がNoならば、即
ち、エレベーターが停止する直前の減速度P1 ′が正常
動作時の減速度P1 に対して許容減速度範囲ΔP以上の
ずれがあった時は制動力不良と判定し、その情報をRA
M14に記憶させ(S14)、その判断結果がYesな
らば、エレベーターのブレーキ特性は良好と判定し、そ
の情報をRAM14に記憶させる(S13)。
【0019】次に、RAM14に記憶しているエレベー
ターのブレーキ特性の情報を読み出してインターフェー
ス回路11を介して監視センター20に送信する(S1
5)。そして、当該ブレーキ特性の情報に不良項目があ
るか否かを判断する(S16)。判断結果がNoなら
ば、即ち、エレベーターのブレーキ特性は良好ならば、
保守下降運転開始前の自動運転を再開させ(S17)、
その判断結果がYesならば、即ち、1つでもブレーキ
特性の情報に不良項目があれば、エレベーターを運休さ
せる(S18)。このように、本実施例ではエレベータ
ーの保守下降運転を行うことにより自動的にドラムブレ
ーキ8の制動特性の良否が判定でき、しかも、ブレーキ
特性に不良項目があった場合に、そのブレーキ特性不良
が何の項目のものかが表示部15で視認できるばかりで
なく、監視センター20でも把握できるので、ブレーキ
特性の判定結果が保守員の技量や経験の程度により左右
されたり、ブレーキ特性の判定作業に伴って作業ミスを
冒す虞もなく、保守員が現場に向かう前に当該エレベー
ターのブレーキ特性の詳しい不良箇所を知ることができ
るから、保守員の労力を煩わすことなく、迅速かつ正確
にドラムブレーキ8の制動特性の良否を判定できると共
に、速やかなドラムブレーキ8の制動不良対策を施すこ
とができる。
ターのブレーキ特性の情報を読み出してインターフェー
ス回路11を介して監視センター20に送信する(S1
5)。そして、当該ブレーキ特性の情報に不良項目があ
るか否かを判断する(S16)。判断結果がNoなら
ば、即ち、エレベーターのブレーキ特性は良好ならば、
保守下降運転開始前の自動運転を再開させ(S17)、
その判断結果がYesならば、即ち、1つでもブレーキ
特性の情報に不良項目があれば、エレベーターを運休さ
せる(S18)。このように、本実施例ではエレベータ
ーの保守下降運転を行うことにより自動的にドラムブレ
ーキ8の制動特性の良否が判定でき、しかも、ブレーキ
特性に不良項目があった場合に、そのブレーキ特性不良
が何の項目のものかが表示部15で視認できるばかりで
なく、監視センター20でも把握できるので、ブレーキ
特性の判定結果が保守員の技量や経験の程度により左右
されたり、ブレーキ特性の判定作業に伴って作業ミスを
冒す虞もなく、保守員が現場に向かう前に当該エレベー
ターのブレーキ特性の詳しい不良箇所を知ることができ
るから、保守員の労力を煩わすことなく、迅速かつ正確
にドラムブレーキ8の制動特性の良否を判定できると共
に、速やかなドラムブレーキ8の制動不良対策を施すこ
とができる。
【0020】上述のように、本実施例では自動的にドラ
ムブレーキ8の制動特性の良否が判定できるようになっ
ているが、現在の制動特性の良否ばかりでなく、近い将
来の制動特性の劣化の可能性を予測することもできるよ
うになっている。図9はエレベーターの制動特性劣化予
兆診断処理の流れ図である。同図を参照してエレベータ
ーの制動特性劣化予兆診断の動作を説明する。まず、例
えば、毎月の特定日の深夜所定の時間に前述のブレーキ
特性良否判定処理を行う(S20)。そして、保守下降
運転時のエレベーターの走行時間、この処理の過程で得
られた動作遅れ時間t1 ′、作動竿戻り変移時間t2 ′
およびエレベーターが停止する直前の減速度P1 ′をR
AM14に記憶させる(S21)。そして、RAM14
に記憶している過去3回のブレーキ特性良否判定処理で
得たそれぞれの特性データを読み出して、上記3個の特
性データの変化率から次回のブレーキ特性良否判定処理
で得られるはずのそれぞれの特性データ、即ち、動作遅
れ時間t1 ″、作動竿戻り変移時間t2 ″およびエレベ
ーターが停止する直前の減速度P1 ″の値を予測する。
ムブレーキ8の制動特性の良否が判定できるようになっ
ているが、現在の制動特性の良否ばかりでなく、近い将
来の制動特性の劣化の可能性を予測することもできるよ
うになっている。図9はエレベーターの制動特性劣化予
兆診断処理の流れ図である。同図を参照してエレベータ
ーの制動特性劣化予兆診断の動作を説明する。まず、例
えば、毎月の特定日の深夜所定の時間に前述のブレーキ
特性良否判定処理を行う(S20)。そして、保守下降
運転時のエレベーターの走行時間、この処理の過程で得
られた動作遅れ時間t1 ′、作動竿戻り変移時間t2 ′
およびエレベーターが停止する直前の減速度P1 ′をR
AM14に記憶させる(S21)。そして、RAM14
に記憶している過去3回のブレーキ特性良否判定処理で
得たそれぞれの特性データを読み出して、上記3個の特
性データの変化率から次回のブレーキ特性良否判定処理
で得られるはずのそれぞれの特性データ、即ち、動作遅
れ時間t1 ″、作動竿戻り変移時間t2 ″およびエレベ
ーターが停止する直前の減速度P1 ″の値を予測する。
【0021】次に、正常動作時のそれぞれの特性デー
タ、即ち、動作遅れ時間t1 、作動竿戻り変移時間t2
およびエレベーターが停止する直前の減速度P1 との差
をそれぞれ演算した後に、(t1 ″−t1 )<Δt1 、
(t2 ″−t2 )<Δt2 あるいは(P1 ″−P1 )<
ΔP1 か否かをそれぞれ判断する。その判断結果が1つ
でもNoならば、即ち、正常動作時のそれぞれの特性デ
ータに対する許容範囲を越えた場合は、次回のブレーキ
特性良否判定処理で制動特性不良と判定される可能性有
りと診断する(S22)。そして、この診断結果をイン
ターフェース回路11を介して監視センター20に伝送
する(S23)。図10は手順S22の診断処理の結果
得られた特性データの実例を示す説明図である。
タ、即ち、動作遅れ時間t1 、作動竿戻り変移時間t2
およびエレベーターが停止する直前の減速度P1 との差
をそれぞれ演算した後に、(t1 ″−t1 )<Δt1 、
(t2 ″−t2 )<Δt2 あるいは(P1 ″−P1 )<
ΔP1 か否かをそれぞれ判断する。その判断結果が1つ
でもNoならば、即ち、正常動作時のそれぞれの特性デ
ータに対する許容範囲を越えた場合は、次回のブレーキ
特性良否判定処理で制動特性不良と判定される可能性有
りと診断する(S22)。そして、この診断結果をイン
ターフェース回路11を介して監視センター20に伝送
する(S23)。図10は手順S22の診断処理の結果
得られた特性データの実例を示す説明図である。
【0022】このように、エレベーターの制動特性劣化
予兆診断処理を行うことによって、次回のブレーキ特性
良否判定処理で制動特性不良と判定される可能性有りと
診断された時には、制動特性不良と判定される可能性の
ある判定項目の補修部品の発注や工具の準備を予め行う
ことができるから、エレベーターの制動特性不良の保守
作業を極めて段取り良く実行できる。なお、本実施例で
はエレベーターの速度を誘導電動機6の回転速度から検
出するようにしたが、乗りかご1の移動速度を直接検出
するようにしても良い。また、ブレーキ特性良否判定処
理においては、保守下降運転時のエレベーターの制動特
性を判定するようにしたが、もちろん、保守上昇運転時
のエレベーターの制動特性を判定するようにしても良
い。
予兆診断処理を行うことによって、次回のブレーキ特性
良否判定処理で制動特性不良と判定される可能性有りと
診断された時には、制動特性不良と判定される可能性の
ある判定項目の補修部品の発注や工具の準備を予め行う
ことができるから、エレベーターの制動特性不良の保守
作業を極めて段取り良く実行できる。なお、本実施例で
はエレベーターの速度を誘導電動機6の回転速度から検
出するようにしたが、乗りかご1の移動速度を直接検出
するようにしても良い。また、ブレーキ特性良否判定処
理においては、保守下降運転時のエレベーターの制動特
性を判定するようにしたが、もちろん、保守上昇運転時
のエレベーターの制動特性を判定するようにしても良
い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、エレベーターを所定速度で走行させた後、ブ
レーキを作動させてエレベーターを停止させる保守走行
運転を行っている間のエレベーターの速度を検出し、検
出した速度を随時記憶すると共にその減速度を演算し、
その減速度の変化点を検出して、減速度の変化点の間の
時間間隔の値または減速度の値と予め設定した標準値と
を比較してエレベーターのブレーキ特性を判定するよう
にしたので、多くの経験を経ていない保守員であっても
簡単に操作でき、作業ミスや判定バラツキが無く、短時
間に自動的にブレーキの特性評価を行うことができる。
によれば、エレベーターを所定速度で走行させた後、ブ
レーキを作動させてエレベーターを停止させる保守走行
運転を行っている間のエレベーターの速度を検出し、検
出した速度を随時記憶すると共にその減速度を演算し、
その減速度の変化点を検出して、減速度の変化点の間の
時間間隔の値または減速度の値と予め設定した標準値と
を比較してエレベーターのブレーキ特性を判定するよう
にしたので、多くの経験を経ていない保守員であっても
簡単に操作でき、作業ミスや判定バラツキが無く、短時
間に自動的にブレーキの特性評価を行うことができる。
【0024】請求項2記載の発明によれば、検出した減
速度の変化点の間の時間間隔の値または検出した減速度
の値と正常なブレーキ特性を有したエレベーターの減速
度の変化点の間の時間間隔の値または減速度の値との差
を演算して、その差が所定の範囲より小さい時にエレベ
ーターのブレーキ特性は良好であると判定するようにし
たので、制動特性不良の原因に応じたブレーキ特性判定
を行うことができるから、ブレーキ特性不良と判定され
たエレベーターの保守作業を容易に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、エレベーターに保守走行
運転を行わせる毎に、検出した減速度の変化点の間の時
間間隔の値または減速度の値を記憶し、記憶しておいた
最新の複数の減速度の変化点の間の時間間隔の値または
減速度の値に基づいて次回にエレベーターに保守走行運
転を行わせた時に検出されるはずの減速度の変化点の間
の時間間隔の値または減速度の値を予測し、予測した減
速度の変化点の間の時間間隔の値または減速度の値に基
づいてエレベーターのブレーキ特性の劣化の予兆の有無
を診断するようにしたので、ブレーキ特性不良が判定さ
れる前であっても予めエレベーターのブレーキ特性の劣
化を予知できるから、適切な保守作業の段取りを付ける
ことができる。
速度の変化点の間の時間間隔の値または検出した減速度
の値と正常なブレーキ特性を有したエレベーターの減速
度の変化点の間の時間間隔の値または減速度の値との差
を演算して、その差が所定の範囲より小さい時にエレベ
ーターのブレーキ特性は良好であると判定するようにし
たので、制動特性不良の原因に応じたブレーキ特性判定
を行うことができるから、ブレーキ特性不良と判定され
たエレベーターの保守作業を容易に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、エレベーターに保守走行
運転を行わせる毎に、検出した減速度の変化点の間の時
間間隔の値または減速度の値を記憶し、記憶しておいた
最新の複数の減速度の変化点の間の時間間隔の値または
減速度の値に基づいて次回にエレベーターに保守走行運
転を行わせた時に検出されるはずの減速度の変化点の間
の時間間隔の値または減速度の値を予測し、予測した減
速度の変化点の間の時間間隔の値または減速度の値に基
づいてエレベーターのブレーキ特性の劣化の予兆の有無
を診断するようにしたので、ブレーキ特性不良が判定さ
れる前であっても予めエレベーターのブレーキ特性の劣
化を予知できるから、適切な保守作業の段取りを付ける
ことができる。
【図1】本発明の実施例に係るエレベーターのブレーキ
特性判定装置の概略を示すブロック図
特性判定装置の概略を示すブロック図
【図2】エレベーターのブレーキ特性良否判定処理の流
れ図
れ図
【図3】正常なエレベーターのブレーキ特性を示すタイ
ミングチャート
ミングチャート
【図4】制動動作遅れがある場合のブレーキ特性を示す
タイミングチャート
タイミングチャート
【図5】作動竿変移遅れがある場合のブレーキ特性を示
すタイミングチャート
すタイミングチャート
【図6】制動力不足がある場合のブレーキ特性を示すタ
イミングチャート
イミングチャート
【図7】エレベーター装置の慣性能率とトルクの関係を
それらの関係式と共に示す説明図
それらの関係式と共に示す説明図
【図8】従来例に係る制動装置の概略を示す構成図
【図9】エレベーターの制動特性劣化予兆診断処理の流
れ図
れ図
【図10】制動特性劣化予兆診断処理の結果得られた特
性データの実例を示す説明図
性データの実例を示す説明図
1 乗りかご 2 釣合い錘 3 主ロープ 4 シーブ 5 減速機 6 誘導電動機 7 インバーター 8 ドラムブレーキ 9 速度検出器 10 ブレーキ特性判定装置 11 インターフェイス回路 12 マイクロコンピューター 13 ROM 14 RAM 15 表示部 20 監視センター 82 ブレーキドラム 83(a,b) ブレーキシュー 84 制動腕 85(a,b) 制動バネ 86 電磁コイル 87 作動竿
Claims (3)
- 【請求項1】 乗りかごと釣合い錘を懸垂する主索が巻
き付けられるシーブと、該シーブを駆動して前記乗りか
ごを上下走行させる電動機と、制動バネの弾性力により
ブレーキシューをブレーキドラムに圧接させて前記電動
機の回転軸に制動力を作用するドラムブレーキと、前記
電動機の回転動作と前記ドラムブレーキの制動動作を制
御する制御装置を具えたエレベーターのブレーキ特性評
価装置において、エレベーターの速度を検出する速度検
出手段と、エレベーターを所定速度で走行させた後、前
記ドラムブレーキを作動させて前記電動機の回転軸に制
動力を作用させ、エレベーターを停止させる保守走行運
転を行わせる保守走行運転手段と、該保守走行運転手段
によりエレベーターが保守走行運転を行っている間、前
記速度検出手段が検出したエレベーターの速度を随時記
憶する速度記憶手段と、該速度記憶手段が記憶したエレ
ベーターの速度を読み出して速度の微分、即ち、減速度
を演算する減速度演算手段と、該減速度演算手段が演算
した減速度の変化点を検出する変化点検出手段と、該変
化点検出手段が検出した減速度の変化点の間の時間間隔
の値または前記減速度演算手段が演算した減速度の値と
予め設定した標準値とを比較してエレベーターのブレー
キ特性を判定するブレーキ特性判定手段とを有したこと
を特徴とするエレベーターのブレーキ特性評価装置。 - 【請求項2】 予め設定した標準値は正常なブレーキ特
性を有したエレベーターの減速度の変化点の間の時間間
隔の値または前記減速度の値であり、ブレーキ特性判定
手段は変化点検出手段が検出した減速度の変化点の間の
時間間隔の値または減速度演算手段が演算した減速度の
値と前記標準値との差を演算して、その差が所定の範囲
より小さい時にエレベーターのブレーキ特性は良好であ
ると判定するものであることを特徴とする請求項1記載
のエレベーターのブレーキ特性評価装置。 - 【請求項3】 保守走行運転手段がエレベーターに保守
走行運転を行わせる毎に、変化点検出手段が検出した減
速度の変化点の間の時間間隔の値または減速度演算手段
が演算した減速度の値を記憶する保守走行運転データ記
憶手段と、該保守走行運転データ記憶手段から読み出し
た最新の複数の前記減速度の変化点の間の時間間隔の値
または前記減速度の値に基づいて次回に前記保守走行運
転手段がエレベーターに保守走行運転を行わせた時に前
記変化点検出手段が検出する減速度の変化点の間の時間
間隔の値または前記減速度演算手段が演算する減速度の
値を予測する次回保守走行運転データ予測手段と、該次
回保守走行運転データ予測手段が予測した前記減速度の
変化点の間の時間間隔の値または前記減速度の値に基づ
いてエレベーターのブレーキ特性の劣化の予兆の有無を
診断する劣化予兆診断手段を有したことを特徴とする請
求項1記載のエレベーターのブレーキ特性評価装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7179079A JPH0930750A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | エレベーターのブレーキ特性評価装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7179079A JPH0930750A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | エレベーターのブレーキ特性評価装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0930750A true JPH0930750A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16059723
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7179079A Pending JPH0930750A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | エレベーターのブレーキ特性評価装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0930750A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011213433A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Mitsubishi Electric Corp | エレベーターの制御装置 |
| CN103863922A (zh) * | 2014-04-01 | 2014-06-18 | 常州电梯厂有限公司 | 一种搭载大跨越输电线路的高塔用电梯的设计方法 |
| JP2014214797A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | 株式会社日立ビルシステム | 制動装置の動作特性評価装置 |
| EP3192760A1 (en) * | 2016-01-13 | 2017-07-19 | Kone Corporation | Method for testing operation of an elevator and elevator |
| JP2017178550A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 株式会社日立製作所 | エレベータ装置及びその動作制御方法 |
| JPWO2020003356A1 (ja) * | 2018-06-25 | 2021-02-15 | 三菱電機株式会社 | エレベーターの制御システム |
| JP2023014525A (ja) * | 2021-07-19 | 2023-01-31 | 株式会社日立製作所 | エレベータ用待機型ブレーキの試験方法および試験装置 |
-
1995
- 1995-07-14 JP JP7179079A patent/JPH0930750A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPWO2020003356A1 (ja) * | 2018-06-25 | 2021-02-15 | 三菱電機株式会社 | エレベーターの制御システム |
| JP2023014525A (ja) * | 2021-07-19 | 2023-01-31 | 株式会社日立製作所 | エレベータ用待機型ブレーキの試験方法および試験装置 |
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