JPH0930984A - アルドースリダクターゼ阻害剤 - Google Patents

アルドースリダクターゼ阻害剤

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JPH0930984A
JPH0930984A JP7205056A JP20505695A JPH0930984A JP H0930984 A JPH0930984 A JP H0930984A JP 7205056 A JP7205056 A JP 7205056A JP 20505695 A JP20505695 A JP 20505695A JP H0930984 A JPH0930984 A JP H0930984A
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JP
Japan
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astilbins
aldose reductase
leaf
taxifolin
extract
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Pending
Application number
JP7205056A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Haraguchi
博行 原口
Kensuke Hashimoto
研介 橋本
Kokichi Tamura
幸吉 田村
Kenji Mizutani
健二 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アスチルビン類、タキシフォリン、またはア
スチルビン類を含有する黄杞葉抽出物を有効成分として
含有するアルドースリダクターゼ阻害剤。 【効果】 高血糖状態になると亢進するソルビトール経
路の律速酵素であるアルドースリダクターゼの作用を阻
害することにより、各種糖尿病合併症の予防と治療に有
効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糖尿病合併症であ
るニューロパシー、白内障、網膜症、腎障害等の起因酵
素とされているアルドースリダクターゼの活性を阻害す
る作用を有し糖尿病合併症の予防と治療に有効な、アル
ドースリダクターゼ阻害剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニューロパシー、白内障、網膜症、腎障
害等の糖尿病合併症は、高血糖によって異常になったポ
リオール代謝、すなわちソルビトール経路の活性化によ
るものとされている。
【0003】ソルビトール経路はグルコースとフルクト
ースの相互転換経路と考えられ、全身組織に見いだされ
ていて、高血糖状態になると急激に亢進する。その律速
酵素はアルドースリダクターゼである。この経路では中
間代謝産物としてソルビトールが生成し、生成したソル
ビトールは代謝されにくくまた細胞壁を通過しないの
で、ソルビトール経路の活性亢進とともにソルビトール
の細胞内蓄積が進む。その結果、細胞内浸透圧の亢進→
細胞膨化→酸素欠乏というメカニズムで細胞障害が起こ
ると考えられている。実際、糖尿病患者の赤血球のソル
ビトールは高い値を示し、合併症と密接に結び付いてい
るという報告がある。
【0004】したがって、糖尿病の合併症にはソルビト
ール経路の律速酵素であるアルドースリダクターゼの作
用を阻害することによりソルビトールの細胞内蓄積を抑
制するのが最も有効な対策となる。
【0005】このような観点から、近年、アルドースリ
ダクターゼ阻害作用を有する物質の探求が進められ、合
成物質・エパレルスタットが開発されたほか、桂皮、芍
薬、桑、甘草等の抽出物が有効であると報告されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
性が高い天然物を原料とする新規なアルドースリダクタ
ーゼ阻害剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明が提供することに
成功したアルドースリダクターゼ阻害剤は、アスチルビ
ン、ネオアスチルビン、イソアスチルビン、ネオイソア
スチルビンおよびタキシフォリンが強いアルドースリダ
クターゼ阻害作用を示すという新規な知見に基づくもの
であって、これらの化合物の1種または2種以上を有効
成分とするものである。
【0008】アスチルビン、ネオアスチルビン、イソア
スチルビンおよびネオイソアスチルビンは、タキシフォ
リンをアグリコンとする、互いに立体異性体の関係にあ
るジヒドロフラボノール配糖体である(以下、これらの
立体異性体群をアスチルビン類という)。
【0009】アスチルビン類は後述するように黄杞葉に
多量に含まれているので、アスチルビン類を含有する黄
杞葉抽出物もまた、本発明のアルドースリダクターゼ阻
害剤の構成成分とすることができる。
【0010】上記本発明のアルドースリダクターゼ阻害
剤の有効成分は、アルドースリダクターゼ活性に対して
不拮抗阻害形式を示すことが確認されている。
【0011】
【発明の実施の形態】アスチルビン類は、クルミ科の常
緑高木である黄杞(コウキ,Engelhardtiachrysolepi
s)の葉の部分に含まれているほか、ネジキ(Lyonia ov
alifolia)、センリョウ(Chloranthus glaber)、ケナ
シサルトリイバラ(Smilax glabra)、チダケサシ(Ast
ilbe microphylla)、トリアシショウマ(Astilbe odonto
phylla)等にも含まれていることが確認されており、こ
れらの植物体から抽出するのが最も簡単な入手方法であ
る。
【0012】黄杞葉は特にアスチルビン類の含有率が高
い抽出物を与える。しかも、中国南部で古くから甘茶の
一種として利用されたり普通の茶に配合されたりしてお
り、安全性に問題がない。したがって、本発明のアルド
ースリダクターゼ阻害剤の原料としてきわめて有利なも
のである。
【0013】以下、黄杞葉を原料にして本発明のアルド
ースリダクターゼ阻害剤を製造する方法につき詳述す
る。
【0014】黄杞葉からアスチルビン類を抽出するのに
使用可能な溶媒の例としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等、炭素原子数1〜
4の低級アルコール;酢酸エチル等の低級脂肪酸エステ
ル;プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、
グリセリン等の多価アルコール;水等があり、これらの
混合物を用いることもできる。
【0015】重量比で5〜15倍程度の抽出溶媒に乾燥
した黄杞葉を浸漬し、常温ないし還流加熱下に可溶性成
分を溶出させると、アスチルビン類を含有する抽出液が
得られる。溶媒を留去して得られる抽出物は、そのま
ま、あるいは簡単な脱臭処理、脱色処理等を施すだけで
も、アルドースリダクターゼ阻害剤として使用すること
ができる。
【0016】この抽出物に、液液分配抽出、クロマトグ
ラフィー、イオン交換樹脂処理等、任意の精製処理を施
してアスチルビン類の含有率を高めれば、アルドースリ
ダクターゼ阻害活性がより強く、使い易いものとなる。
【0017】また、塩酸、硫酸等の鉱酸、あるいはヘス
ペリジナーゼ、ナリンギナーゼ、アントシアナーゼ等の
加水分解酵素を用いて上記抽出物または精製物を加水分
解処理すると、アスチルビン類の全部または一部が加水
分解されてタキシフォリンになり、タキシフォリン含有
率の高いものを得ることができる。
【0018】アスチルビン類を含有する黄杞葉抽出物お
よびそれから有利に得られるアスチルビン類やタキシフ
ォリンは、それら単独で、あるいは2種以上を併用し
て、さらには他のアルドースリダクターゼ阻害物質と併
用して、本発明のアルドースリダクターゼ阻害剤とする
ことができる。併用可能なアルドースリダクターゼ阻害
物質の例としては、桑、甘草、イカリソウ、ギムネマ、
桂皮、芍薬、大棗、生姜、蒼朮、附子等の抽出物があ
る。
【0019】本発明のアルドースリダクターゼ阻害剤に
は、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、散剤、液剤、シロ
ップ剤等、任意の剤形を採用することができ、製剤化に
当たっては賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、安定剤、
矯味・矯臭剤、香料等の助剤を必要に応じて適宜配合す
ることができる。
【0020】本発明品の安全性に関してマウスを用いた
急性毒性試験を行なったが、黄杞葉抽出物は1g/kgを、
アスチルビンは5g/kgを、それぞれ経口投与しても死亡
例は認められなかった。また変異原性について、突然変
異に直接関与しているumu-遺伝子の発現を指標とする試
験法により試験したが、黄杞葉抽出物は60〜0.09m
g/mlの範囲で、またアスチルビン類は20〜0.03mg/
mlの範囲で、いずれも代謝活性剤S-9mixの有無にかか
わらず変異原性は認められなかった。
【0021】以上により、本発明のアルドースリダクタ
ーゼ阻害剤の安全性はまったく問題がないと考えられ
る。
【0022】本発明のアルドースリダクターゼ阻害剤の
好適投与量は、アスチルビン類として約5〜500mg/
日である。
【0023】本発明のアルドースリダクターゼ阻害剤
は、任意の飲食品、化粧品等に配合または付着させてお
き、日常的な飲食等を通じて体内に摂取されるようにし
てもよい。本発明のアルドースリダクターゼ阻害剤の有
効成分であるアスチルビン類は水に溶けやすく、しかも
弱い甘味を有するだけなので、風味に悪影響を及ぼすお
それなしに飲食品に配合することができる。
【0024】
【実施例】
実施例1 黄杞葉の乾燥粉砕物200gを2リットルの熱水で2時
間抽出し、得られた抽出液を減圧下に濃縮して32gの
熱水抽出物を得た。また、熱水の代わりに90容積%エ
タノールを用いたほかは上記と同様にして、34gのエ
タノール抽出物を得た。上記熱水抽出物およびエタノー
ル抽出物についてアスチルビン類を定量した結果を表1
に示す。
【0025】
【表1】 アスチルビン類の含有率(%) 化合物 熱水抽出物 エタノール抽出物 アスチルビン 3.87 13.11 ネオアスチルビン 2.28 1.20 イソアスチルビン 0.81 0.96 ネオイソアスチルビン 2.71 1.01
【0026】次に、上記エタノール抽出物を200mlの
水に懸濁させ、200mlのクロロホルムで3回抽出し、
続いて200mlの酢酸エチルで3回抽出した。得られた
酢酸エチル抽出物をさらに高速液体クロマトグラフィー
(カラム:TSKgel ODS-120T,21.5mm×30cm;溶出溶媒:
アセトニトリル/0.05%トリフルオロ酢酸=20:80)に
より分離し、アスチルビン2.29g、ネオアスチルビ
ン0.22g、イソアスチルビン0.21g、ネオイソア
スチルビン0.18gを得た。
【0027】また、得られたアスチルビン0.5gを5
0mlの水に溶解し、50mlの4N塩酸を加え、沸騰水浴
上で2時間加熱したのち中和、50mlの酢酸エチルで3
回抽出することにより、タキシフォリン0.21gを得
た。
【0028】上述のようにして得られた熱水抽出物、エ
タノール抽出物、アスチルビン、ネオアスチルビン、イ
ソアスチルビン、ネオイソアスチルビンおよびタキシフ
ォリンについて、下記の方法でアルドースリダクターゼ
の活性阻害率を求めた。
【0029】〔アルドースリダクターゼ活性阻害率測定
法〕アルドースリダクターゼの調製:10mMβ-メルカ
プトエタノールを含む135mMリン酸緩衝液(pH7.0)に
ブタ水晶体を入れてホモジナイズ後、10,000×gで30
分間遠心分離した。得られた上清液を75%飽和となる
ように硫酸アンモニウムを加えた後、10,000×gで10
分間遠心分離した。得られた沈殿物を前記緩衝液に溶解
し、さらに10,000×gで10分間遠心分離し、その上清
液を粗アルドースリダクターゼ溶液とした。
【0030】アルドースリダクターゼ活性阻害率の測
定:下記の酵素反応液を調製する。 3mMグリセルアルデヒド溶液 (400mM硫酸リチウムを含むpH6.2の50mMリン酸緩衝液使用) 900μl 粗アルドースリダクターゼ溶液 50μl 試料溶液(濃度0.1%) 50μl
【0031】この酵素反応液(試料濃度は50μg/mlにな
る)を37℃で2分間加温した後、2.5mMのNADP
H(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン
酸)50μlを添加し、NADPHの吸収波長340nm
の吸光度を測定する(アルドースリダクターゼはNAD
PHを補酵素としてグリセルアルデヒドをポリオールに
還元する酵素であり、この反応に伴って、NADPHは
NADPに変化する。したがって、生成したNADPH
が少なく、測定される吸光度の変化量が小さければ、ア
ルドースリダクターゼの活性が阻害されていることにな
る)。また、コントロールとして、試料溶液の代わりに
水を加えた場合について、同様の操作を行う。なお、上
記操作において37℃で2分間加温する酵素反応の開始
前にも、吸光度を測定する。
【0032】測定結果から、下記の計算式によりアルド
ースリダクターゼ活性の阻害率を算出する。 阻害率(%)=〔1−(A0−A1)/(A2−A3)〕×
100 但し、A0:酵素反応開始前の吸光度 A1:酵素反応後の吸光度 A2:コントロール;酵素反応開始前 A3:コントロール;酵素反応後 その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】試 料 阻害率(%) 黄杞葉熱水抽出物 56 黄杞葉エタノール抽出物 51 アスチルビン 56 ネオアスチルビン 58 イソアスチルビン 59 ネオイソアスチルビン 55 タキシフォリン 84
【0034】実施例2 赤血球中のソルビトール蓄積に対する本発明アルドース
リダクターゼ阻害剤構成成分の作用を次の方法で調べ
た。
【0035】まず健常人の静脈から採取した血液をヘパ
リン処理し、生理食塩水で3回遠心洗浄する。得られた
赤血球は、ヘマトクリット値が30%前後になるように
生理食塩水に懸濁させる。この赤血球懸濁液1mlと、28
mMグルコース(Krebs-Ringer緩衝液使用)3.9mlおよ
び試料溶液(濃度0.25%)100μlを混合し(試料濃
度は50μg/mlになる)、5%二酸化炭素下、37℃で
60分間反応させる。6%過塩素酸3mlを加えて反応を
止め、4℃・2000×gで10分間遠心分離して除蛋
白を行う。その後、上清液に2.5M炭酸カリウムを加
えて中和した後、赤血球中のソルビトール量を、ソルビ
トールデヒドロゲナーゼ法を用いて定量する。
【0036】ソルビトールデヒドロゲナーゼ法:1ml中
に50mMグリシン緩衝液(pH9.4)および0.2mMNAD
(酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)と
0.64ユニットのソルビトールデヒドロゲナーゼを含
むように調製した酵素反応液に、前記除蛋白上清液0.
5mlを加えて反応させる。この反応によって生じたNA
DH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)
の量を、励起波長366nm、蛍光波長452nmで検出す
る(この反応は細胞内のソルビトールとNADをソルビ
トールデヒドロゲナーゼによってフラクトースとNAD
Hに変換させる反応であるから、反応後のNADH量が
多ければソルビトールの含有量が多いということにな
る。)。コントロールとして、試料溶液の代わりに水を
加えた場合について同様の操作を行う。
【0037】コントロールのソルビトール含有量を10
0%として計算した結果を表3に示す。赤血球中にソル
ビトールが蓄積するのをアスチルビン類等が阻害したこ
とがわかる。
【0038】
【表3】 試 料 赤血球中ソルビトール含有量(%) コントロール 100 黄杞葉熱水抽出物 67 黄杞葉エタノール抽出物 68 アスチルビン 69 ネオアスチルビン 65 イソアスチルビン 67 ネオイソアスチルビン 69 タキシフォリン 32
【0039】
【発明の効果】本発明によれば古くから飲料に利用され
て来た黄杞葉を原料とする新規なアルドースリダクター
ゼ阻害剤が提供された。この阻害剤は安全性が高く、不
快な味やにおいも無いので、これを配合した糖尿病合併
症予防・治療作用を有する飲食物を提供し日常的な摂取
を容易にすることも可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/70 A61K 31/70 // C07D 311/28 C07D 311/28

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスチルビン、ネオアスチルビン、イソ
    アスチルビン、ネオイソアスチルビンおよびタキシフォ
    リンからなる群から選ばれた化合物の1種または2種以
    上を有効成分として含有することを特徴とするアルドー
    スリダクターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 アスチルビン、ネオアスチルビン、イソ
    アスチルビンおよびネオイソアスチルビンからなる群か
    ら選ばれた化合物の1種または2種以上を含有する黄杞
    葉抽出物を有効成分として含有することを特徴とするア
    ルドースリダクターゼ阻害剤。
JP7205056A 1995-07-20 1995-07-20 アルドースリダクターゼ阻害剤 Pending JPH0930984A (ja)

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