JPH09310667A - 遊星歯車減速機構付スタータ - Google Patents

遊星歯車減速機構付スタータ

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JPH09310667A
JPH09310667A JP352697A JP352697A JPH09310667A JP H09310667 A JPH09310667 A JP H09310667A JP 352697 A JP352697 A JP 352697A JP 352697 A JP352697 A JP 352697A JP H09310667 A JPH09310667 A JP H09310667A
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torque
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圭一 松島
Akifumi Hosoya
章文 細矢
Masanori Omi
正昇 大見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噛み合い衝撃などの衝撃荷重を緩和するとと
もに、バックラッシによって生じるエンジン始動時の騒
音を低減することを課題とする。 【解決手段】 ドライブハウジング1のセンタケース1
2内に回動可能に保持されているインタナルギヤ2、モ
ータに回転駆動されるサンギヤ3、遊星ギヤ4、および
遊星ギヤ4を保持している駆動軸5からなる遊星歯車減
速機構6をもつ。インタナルギヤ2の前端面には、周方
向に凹凸が配列されている凹凸面7が形成されており、
これと対向するセンタケース12には、板バネからなる
スプリング8が固定されている。スプリング8は、凹凸
面7に押圧付勢して当接している。インタナルギヤ2に
過大なトルクがかかると、インタナルギヤ2は回転して
衝撃荷重を緩和する。トルクが所定範囲で変動すると、
スプリング8の弾性力でインタナルギヤ2は往復回動
し、バックラッシ騒音は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを始動す
るスタータの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車等の車両に搭載されるスタ
ータには、エンジンルーム内が高密度化していることか
ら小型化が求められており、同時に、燃費改善等を目的
として軽量化も要求されている。そこで、小型軽量な内
部減速型スタータが現在では主流となっており、将来も
この傾向は強まるものと見られている。
【0003】内部減速型スタータは、小型軽量の高速回
転モータと、同モータの回転を減速してトルクを高める
減速機構とをスタータ内部に装備することにより、始動
時の軸出力を落とすことなくスタータを小型軽量化した
ものである。上記減速機構にはいくつか種類があるが、
そのうち遊星歯車減速機構は、比較的高い減速比が得ら
れるので小型軽量化に好適である。この遊星歯車減速機
構を内蔵しているスタータを、遊星歯車減速機構付スタ
ータと呼んでいる。
【0004】小型軽量化には、低トルクでも高速回転の
スタータモータにより、高い減速比の減速機構でトルク
を高めてピニオンを駆動することが有効であるが、その
一方で減速機構の減速比を高めることにはペナルティも
伴う。すなわち、減速比が高いと、スタータモータを小
型化することができ、アーマチュアの慣性モーメントも
小さくなる。しかし、ピニオンを駆動する駆動軸側から
観測すると、アーマチュアの等価慣性モーメントは減速
比の二乗に比例して増大するので、減速比が高いほど駆
動軸まわりの慣性モーメントは大きくなる傾向にある。
駆動軸まわりの慣性モーメントが増大した結果、回転し
ているスタータのピニオンギヤがエンジン側のリングギ
ヤと噛み合った瞬間に生じる衝撃(噛み合い衝撃)はよ
り激しいものとなり、減速機構などに加わる衝撃荷重が
増している。その結果、減速機構やハウジング、ならび
にスタータの取り付け部などに対する強度上の要求が厳
しくなり、せっかくの高い減速比による軽量化効果が減
殺されることになりかねないという問題を生じていた。
また、噛み合い衝撃に伴って発生する騒音の増大もあ
り、防音上の問題も生じていた。
【0005】本願出願者は、これらの問題を解決する目
的で特開昭63−277859号公報に開示されている
技術を開発し、同技術を遊星歯車減速機構付スタータに
応用した製品をすでに市場に送りだしている。この遊星
歯車減速機構付スタータ(従来技術)は、遊星歯車減速
機構のインターナルギヤとともに回転する摩擦円盤と、
同円盤を所定の押圧力で挟持する部材とを備えている。
同部材は、ハウジングに対して固定されているので、イ
ンターナルギヤにトルクがかかると摩擦円盤との間に反
力として摩擦トルクを生じ、インターナルギヤにかかる
トルクが所定値を越えるまでは、インターナルギヤの回
転を許さない。インターナルギヤに噛み合い衝撃などで
過大なトルクがかかると、上記部材と摩擦円盤との間に
滑りが生じてインターナルギヤが回転し、過大なトルク
の衝撃を緩和する。こうして噛み合い衝撃が緩和される
ので、上記遊星歯車減速機構付スタータでは、衝撃荷重
の緩和による強度部材の軽量化と衝撃騒音の緩和による
低騒音化とが実現されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記遊星歯車減速機構
付スタータによれば、噛み合い衝撃は緩和されている
が、バックラッシに起因してエンジン始動時の騒音が生
じ、その騒音が無視できないという問題をなお残してい
る。すなわち、遊星歯車減速機構付スタータにおいて
は、減速機構のないスタータに比べて、遊星歯車減速機
構を構成しているサンギヤ、遊星ギヤおよびインターナ
ルギヤと歯車が多く、それらの噛み合いも多い。それゆ
え、歯車の噛み合い部分で生じるバックラッシが重なる
ので、全体のバックラッシは減速機構のないスタータよ
りもかなり大きくなる。
【0007】一方、通常のピストンエンジンでは、クラ
ンク軸が回転するのに伴い、負荷トルクが変動する。こ
の負荷トルク変動は、クランク軸の角度位置によって
は、負荷トルクの符号が正負反転することもある。この
負荷トルク変動に伴うクランク軸の角速度の脈動を抑制
する目的でフライホイールが設けられているが、角速度
の脈動(すなわち正負に周期変化する角加速度)をゼロ
にすることはできない。
【0008】それゆえ、角速度が脈動するフライホイー
ルは、その外周に形成されているリングギヤを介して逆
に上記スタータのピニオンギヤを加速することもあり、
その場合にはバックラッシによる騒音が生じる。前述の
ように、遊星歯車減速機構付スタータではバックラッシ
が大きく、かつ、高い減速比により等価慣性モーメント
も大きくなっているので、発生する騒音は無視できない
ほど大きくなることもある。
【0009】つまり、従来技術の遊星歯車減速機構付ス
タータにおいては、エンジン始動時にバックラッシに起
因する騒音が生じ、その騒音はバックラッシが大きい分
だけ減速機構のないスタータよりも大きいという不都合
がある。そこで、本願発明は、エンジン始動時にスター
タ内のバックラッシに起因して発生する騒音(以下、バ
ックラッシ騒音と呼ぶ)が、軽減されている遊星歯車減
速機構付スタータを提供することを解決すべき課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 (第1手段:一方に凹凸面)本発明の第1手段は、請求
項1ないし2に記載の遊星歯車減速機構付スタータであ
る。
【0011】本手段では、ハウジングに対するインター
ナルギヤの保持状態を、静止係合状態、回転変位係合状
態及び乗り越し状態の3種類のうちいずれかの状態にあ
るように、インターナルギヤが保持されている。本手段
の遊星歯車減速機構付スタータは、遊星歯車減速機構が
このように構成されているので、ハウジングとインター
ナルギヤとの関係には、遊星ギヤからインターナルギヤ
にかかるトルク次第で次の四通りの状態が起こる。
【0012】第1の状態は無負荷状態で、この状態では
インターナルギヤにトルクがかかっておらず、インター
ナルギヤは静止係合状態でハウジングに対して固定され
ている。第2の状態は通常負荷状態で、この状態ではイ
ンターナルギヤにトルクはかかるものの、噛み合い衝撃
トルクほどの大きなトルクはかからない。それゆえ、イ
ンターナルギヤは所定の初期トルクより大きなトルクが
かかるとわずかに回動するものの、ハウジングに対して
回転変位した分だけ回転規制トルクが上がり、インター
ナルギヤの回動は止まる。すなわち、インターナルギヤ
にかかるトルクが初期トルクより大きく制限トルクより
小さい場合には、インターナルギヤはそのトルクに見合
った変位分しか回動しない。
【0013】その結果、この通常負荷状態では本手段の
インターナルギヤは、回動(滑り)を続けることがなく
ハウジングに対して停止する。したがって、上記通常負
荷状態においては、本手段でもインターナルギヤがハウ
ジングに固定されている遊星歯車減速機構付スタータと
同様に、モータ軸出力は少ない損失で遊星歯車減速機構
を介して駆動軸に伝達される。
【0014】第3の状態は過大負荷状態で、この状態で
は噛み合い衝撃トルクのように、制限トルク以上の過大
なトルクがインターナルギヤにかかり、インターナルギ
ヤはハウジングに対して回動する。それゆえ、インター
ナルギヤにかかった過大な負荷は、インターナルギヤの
回転によって過大な部分が吸収され、直接ハウジングに
伝達されることがないので、スタータにかかる衝撃荷重
は緩和される。また、モータのアーマチュア軸につなが
っているサンギヤに伝達される衝撃トルクも、インター
ナルギヤが回転することにより減殺される。
【0015】したがって、本手段によれば、噛み合い衝
撃などの衝撃荷重を吸収することができ、各構成部材の
強度に対する要求を厳しくする必要がなくなるので、軽
量小型な遊星歯車減速機構付スタータを安価に提供する
ことができる。なお、過大負荷状態が終わると、インタ
ーナルギヤが回転しない前述の通常負荷状態または無負
荷状態に、速やかに復帰する。
【0016】第4の状態は変動負荷状態で、エンジンの
クランク軸の回転に伴って駆動軸にかかる負荷トルクが
変動し、その負荷の値が正値ばかりではなく、ゼロまた
は負値をとる状態である。この状態では、脈動する上記
負荷に起因してインターナルギヤにかかるトルクの向き
がかわり、同トルクは上記負荷と同じく変動して、間欠
的にゼロまたは負値をとる。
【0017】すると、インターナルギヤは静止係合状態
を挟んだ前後の回転変位係合状態間を行き来して微小な
回動をする。すなわち、インターナルギヤは、トルク変
動に対応して比較的小さな回転角度だけ回動して往復
し、変動トルクを吸収する。インターナルギヤは、その
微少な往復運動につれてハウジングに対して所定の回転
規制トルクが与えられる。それゆえ、駆動軸にかかる負
荷が間欠的に負値をとることがあっても、遊星歯車減速
機構内の歯車の噛み合いが緩んでバックラッシによるガ
タ付きを起こすことがない。その結果、本手段の遊星歯
車減速機構付スタータでは、高い減速比により大きな等
価慣性モーメントを有するも、バックラッシに起因する
始動時の騒音(バックラッシ騒音)がほとんど起こら
ず、大きく低減されている。
【0018】したがって、本手段によれば、従来技術と
同様に小型軽量な遊星歯車減速機構付スタータでありな
がら、従来技術と比較してバックラッシ騒音を軽減する
ことができる。その結果、乗員や周囲の人に聞こえるエ
ンジン始動時の騒音は、全体として低減されるという効
果がある。 (第2手段)本発明の第2手段は、請求項3記載の遊星
歯車減速機構付スタータである。
【0019】本手段では、インターナルギヤのモータと
背向する面(以下、背向面と呼ぶ)に形成されている凹
凸面に、板バネからなるバネ弾性部材(以下、スプリン
グと呼ぶ)が当接して、前述の第1手段と同様の作用効
果を生じる。ここで、製造時にインターナルギヤの背向
面に凹凸面を形成するのは比較的容易であり、スプリン
グは打ち出し加工やプレス加工で製造容易である上、ハ
ウジングへの固定も容易である。また、スタータ組み立
ての過程で、スプリングが固定されている同ハウジング
にインターナルギヤを挿入する際に、スプリングがイン
ターナルギヤの挿入を妨げることがないので、組み立て
も容易である。
【0020】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、製造が容易で安価に生産することが
できるという効果がある。さらに本手段では、凹凸面と
スプリングとは、インターナルギヤの背向面に接する狭
い中空円筒状の空間に収まっており、ハウジングのイン
ターナルギヤを格納している部分の直径を拡大させるこ
とがない。それゆえ本手段によれば、凹凸面およびスプ
リングの装備による遊星歯車減速機構付スタータの容積
増大は、最小限に押さえることができるという効果もあ
る。
【0021】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
4記載の遊星歯車減速機構付スタータである。本手段で
は、バネ弾性部材は、複数の切り起こし部を有するリン
グ状の板バネ部材であるから、バネ合金の板材から打ち
抜き・打ち出し・曲げなどのよく普及した加工方法で容
易に製造することができる。また、形状がリング状であ
るから、ハウジングに固定する際に、少なくとも一か所
が固定されていれば駆動軸まわりに回動することがない
ので、バネ弾性部材の固定に要する工数を節減すること
が可能である。したがって本手段によれば、前述の第1
手段の効果に加えて、本発明の遊星歯車減速機構付スタ
ータの製造が、安価かつ容易になるという効果がある。
【0022】また、本手段では、複数の切り起こし部が
周上に等間隔で配設されているので、インターナルギヤ
にかかる押圧力が軸まわりでほぼ均等になる。したがっ
て本手段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、ア
ンバランスな押圧力がインターナルギヤにかからないの
で、インターナルギヤや遊星ギヤ等に偏った摩滅が生じ
ることがないという効果もある。
【0023】(第4手段)本発明の第4手段は、請求項
5記載の遊星歯車減速機構付スタータである。本手段で
は、ゴム弾性部材に押圧付勢されてバネ弾性部材が凹凸
面に当接している。それゆえ、バネ弾性部材のみが発揮
する押圧力よりも大きな力でバネ弾性部材は凹凸面に当
接し、凹凸面が形成されているインターナルギヤの直径
が小さくても、インターナルギヤの回動を押し止めるの
に十分な摩擦力または当接力を生じる。したがって本手
段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、小型の遊
星歯車減速機構であっても、十分に強力な衝撃緩和作用
およびバックラッシ騒音の低減効果が得られる。
【0024】また、ゴム弾性部材には、バネ弾性部材よ
りも強力な衝撃吸収作用やダンピング作用がある。本手
段では、ゴム弾性部材がバネ弾性部材に押圧接触してい
るので、ゴム弾性部材は、バネ弾性部材に生じた振動や
ハウジング内の騒音などを吸収して速やかに減衰させ
る。したがって本手段によれば、前述の第1手段の効果
に加えて、よりいっそう始動時の騒音が低減されるとい
う効果がある。
【0025】(第5手段:両方に凹凸面)本発明の第5
手段は、請求項6記載の遊星歯車減速機構付スタータで
ある。本手段では、ハウジングおよびインターナルギヤ
の双方の互いに対向する面に、周方向に凹凸が形成され
ている凹凸面がそれぞれ設けられていて、この両凹凸面
の間に弾性部材が挟持されている。それゆえ、ピニオン
ギヤの噛み合い衝撃時のように、インターナルギヤにか
かる回転トルクが極めて大きい場合には、弾性部材と少
なくとも一方の凹凸面との間に滑りもしくは転がりが生
じて、衝撃荷重は緩和される。また、インターナルギヤ
にかかるトルクが所定の範囲で変動する場合には、弾性
部材は凹凸面の凸部を乗り越えて移動することがなく、
変動するトルクに応じ凹凸面の斜面を昇り降りしてトル
ク変動を吸収する。その結果、正常時のトルク方向と逆
方向にインターナルギヤが僅かに回動して歯面の間を詰
め、隙間が空くことを防ぐので、バックラッシ騒音の発
生が防止される。インターナルギヤにかかるトルクが大
きく弾性部材が凹凸面の凸部を越えて移動する場合を除
き、遊星歯車減速機構はモータの動力を低損失で駆動軸
に伝達する。
【0026】したがって本手段によれば、噛み合い衝撃
を緩和しながら、バックラッシ騒音の発生も防止するこ
とができ、前述の第1手段の効果と同様の効果を異なる
構成で挙げることができる。また、弾性部材は両凹凸面
の間に挟持されているだけであるから、弾性部材の固定
作業が必要なく、組み立て工数の節減になるという効果
がある。さらに、固定手段の不具合による故障の可能性
がないので、信頼性も向上するという効果がある。
【0027】(第6手段)本発明の第6手段は、請求項
7記載の遊星歯車減速機構付スタータである。本手段で
は、弾性部材は板バネからなるリング状の波板であるか
ら、製造が容易であるばかりではなく、板バネのバネ弾
性力により凹凸面との間に適正な押圧力が生じ、凹凸面
との摩擦によるダンピングが得られる。
【0028】したがって本手段によれば、前述の第5手
段の効果に加えて、弾性部材の製造が安価であり、ま
た、十分なダンピングが得られるという効果がある。 (第7手段)本発明の第7手段は、請求項8記載の遊星
歯車減速機構付スタータである。本手段では、両凹凸面
は同軸の円筒面状に形成されており、その間に挟持され
る弾性部材は、丸棒状のゴム弾性体(前者)またはパイ
プ状のバネ弾性体(後者)である。
【0029】弾性部材が前者の場合には、インターナル
ギヤの回動に伴い、ゴム丸棒が両凹凸面の間を転がって
凹凸面の斜面にかかり、同斜面への押圧力の分力をもっ
てハウジングにトルクを伝達する。噛み合い衝撃などに
より極めて大きいトルクがインターナルギヤにかかった
場合には、ゴム丸棒は凹凸面の凸部を越えて転がり、イ
ンターナルギヤが回動するので、衝撃荷重は緩和され
る。インターナルギヤにかかるトルクが所定の範囲で変
動する場合には、ゴム丸棒は変動するトルクに応じて凹
凸面の斜面を昇り降りし、インターナルギヤは微小に往
復回動してトルク変動を吸収する。その結果、正常時の
トルク方向と逆方向にインターナルギヤが僅かに回動し
て歯面の間を詰め、隙間が空くことを防ぐので、バック
ラッシ騒音の発生が防止される。噛み合い衝撃時のよう
にインターナルギヤにかかるトルクが大きく、ゴム丸棒
が凹凸面の凸部を越えて転がる場合を除き、遊星歯車減
速機構はモータの動力を低損失で駆動軸に伝達する。
【0030】したがって、この場合にも第5手段と同様
の効果が得られるほか、弾性部材が丸棒状のゴム弾性体
であり、両凹凸面の間を転がるだけであるから、よりい
っそうエンジン始動時の騒音を静粛にすることができる
という効果がある。一方、弾性部材が後者の場合にも、
同様の衝撃荷重緩和作用とバックラッシ防止作用が発揮
される。さらにこの場合には、弾性部材をパイプ材を切
断するだけで製造することができるから、弾性部材が安
価である。また、弾性部材を摩滅しにくい合金などの材
料で形成することができるので、より寿命が長い遊星歯
車減速機構付スタータを提供することができる。
【0031】
〔実施例1〕
(実施例1の全体構成)本発明の実施例1としての遊星
歯車減速機構付スタータは、図1に示すように、図中左
方を前方とすると、前方から順に、ドライブハウジング
1、ピニオン移動体53,54を駆動する駆動軸5、遊
星歯車減速機構6およびモータ30を有する。モータ3
0は、ヨーク36の内周に固定されている界磁部32
と、モータ軸33とともに回転する回転子31とからな
る。遊星歯車減速機構6は、モータ30の軸出力の回転
数を数分の一に減速して駆動軸5に伝達し、駆動軸5か
ら一方向クラッチ53を介してピニオンギヤ54を駆動
する。
【0032】本スタータはまた、ドライブハウジング1
に保持されているマグネットスイッチ92とドライブレ
バー93とを備えている。スタータ作動時には、マグネ
ットスイッチ92によりドライブレバー93を介して、
一方向クラッチ53およびピニオンギヤ54が前方に押
し出され、エンジン側のリングギヤFと噛み合う。前述
のようにピニオンギヤ54は、モータ30および遊星歯
車減速機構6により減速駆動されているので、リングギ
ヤFを回転駆動してエンジン(図示せず)を始動する。
【0033】(実施例1のドライブハウジング1の構
成)ドライブハウジング1には、センタケース12およ
びプレート13によって内包されている遊星歯車減速機
構6を挟んで、モータ30が締結されている。なおここ
で、本発明におけるハウジングには、本実施例のドライ
ブハウジング1およびセンタケース12が相当する。
【0034】ドライブハウジング1は、アルミ合金キャ
スティング部材であり、スタータの前端部の外形を形成
するとともに、マグネットスイッチ92の前端部、ドラ
イブレバー93、駆動軸5、クラッチ53およびピニオ
ンギヤ54、ならびにセンタケース12を保持してい
る。センタケース12は、同軸の外筒部および内筒部と
両円筒部を連結している円盤状の平板からなる鋼板絞り
部材であり、その内筒部で駆動軸5を軸支している。こ
こで、駆動軸5の後端部には軸孔が形成されており、モ
ータ軸33の先端部が挿入されている。したがってセン
タケース12は、駆動軸5の後端部とモータ軸33の先
端部とを、直接間接に軸支してドライブハウジング1お
よびモータケース36に対し保持している。また、セン
タケース12は、その外筒の開口端(後端部)の内周
に、プレート13を同心的に保持している。
【0035】プレート13は、縁が立っている円盤形状
の鋼板プレス成形部材であって、遊星歯車減速機構6と
モータ30とを隔てる隔壁であり、モータ30の前蓋を
も兼ねている。 (実施例1の遊星歯車減速機構の構成)遊星歯車減速機
構6は、図2に示すように、前述のセンタケース12お
よびプレート13によって形成される空間のなかに構成
され、各部材が所定の動作をすることができるように保
持されている。すなわち、遊星歯車減速機構6は、イン
ターナルギヤ2、サンギヤ3、複数の遊星ギヤ4、遊星
ギヤ保持部50が一端に形成されている駆動軸5、なら
びにこれらを収容するセンタケース12およびプレート
13から構成されている。
【0036】インターナルギヤ2は、内周面21の全周
に内歯が形成されている略中空円筒状の歯車部材であ
り、センタケース12内に回動可能に保持されている。
インターナルギヤ2は、後方(図中右方向)への変位を
プレート13、前方(図中左方向)への変位を後述のス
プリング8によって所定範囲に規制されている。サンギ
ヤ3は、モータ軸33の前端部付近に形成されている外
歯であり、駆動軸5の後端部の軸孔に嵌め込まれた軸受
け34を介して、インターナルギヤ2と同軸に軸支され
ている。
【0037】遊星ギヤ4は、複数個が円周上に等間隔で
配設されており、外側ではインターナルギヤ2の内歯2
1と噛み合い、内側ではサンギヤ3の外歯と噛み合って
サンギヤ3に駆動される。全ての遊星ギヤ4は、中空円
筒状の軸受け40を介して、駆動軸5の後端部に形成さ
れている遊星ギヤ保持部50に回転自在に軸支されてい
る。遊星ギヤ保持部50は、駆動軸5の一部として形成
されているフランジ部51と、駆動軸5の軸心と平行に
フランジ部51に設けられている貫通孔に締まり嵌めで
固定されている遊星ギヤ軸52とから、構成されてい
る。遊星ギヤ4は、遊星ギヤ軸52まわりに自転可能で
あるとともに、遊星ギヤ軸52ごと駆動軸5の回転につ
れて公転移動することが可能である。
【0038】なお、駆動軸5とモータ軸33との嵌合い
深さは、ワッシャ35により規制されており、駆動軸5
の後方への変位は、サークリップ(抜け止め金具)55
およびスラストワッシャ56で規制されている。また、
プレート13には、遊星ギヤ4の抜け止めとしての作用
もある。以上の構成の遊星歯車減速機構6では、モータ
30に駆動されてモータ軸33の外周に形成されている
サンギヤ3が回転しても、センタケース12に保持され
ているインターナルギヤ2は所定のトルクを越えるまで
は回転しない。それゆえ、遊星ギヤ4は、回転するサン
ギヤ3と回転していないインターナルギヤ2との間に挟
持され、両ギヤ2,3と噛み合っているので、自転しな
がらサンギヤ3の回転方向に公転し、遊星ギヤ保持部5
0を介して駆動軸5を回転駆動する。その際、インター
ナルギヤ2には、サンギヤ3および駆動軸5の回転方向
と反対方向に回転しようとするトルクがかかり、このト
ルクはスプリング8を介してセンタケース12に伝達さ
れている。
【0039】(実施例1の凹凸面およびスプリング)さ
て、前述の遊星歯車減速機構6の構成要素のうち、イン
ターナルギヤ2の前端面24の外周部には、周方向に凹
凸が配設されている凹凸面7が形成されている。一方、
センタケース12には、バネ弾性部材としてのスプリン
グ8が固定されており、スプリング8は凹凸面7に押圧
力をもって当接している。
【0040】すなわち凹凸面7は、図3に示すように、
交互に配列されている台形の凸部75および凹部76か
ら形成されており、順に頂面71、下り斜面72、底部
73、上り斜面74とから形成されている。スプリング
8は、先端付近に平面状に形成されている平面部81
と、平面部81を支持している腕部82と、平面部81
から斜めに連なる斜面部84とを有する。斜面部84お
よび腕部82は、インターナルギヤ2に加わるトルクに
よる通常の変位方向Rに逆らわない方向に設けられてい
る。
【0041】スプリング8は、図4(a)に示すよう
に、略リング状の板バネのプレス部材であり、中空円盤
状のリング部83の外周から周方向等間隔(60°毎)
に、六本の腕部82および当接部81(図4(b)参
照)が切り起こされている。リング部83の内周には、
中心方向に突出部が周方向等間隔に形成されており、同
突出部にはビス孔80がそれぞれ一つ貫通している。ス
プリング8は、再び図2に示すように、ビス孔80を貫
通してセンタケース12のネジ孔に締結されているビス
87により、リング部83でセンタケース12に固定さ
れている。三本のビス87には、それぞれ抜け止め処理
が施されている。
【0042】なお、凹凸面7に形成されている凹凸の数
は、スプリング8の腕部82の数(本実施例では六本)
の整数倍であって周方向に等間隔で配設されている。し
たがって、スプリング8の六本の腕部82の斜面部84
はいずれも、凹凸面7の同じ斜面または平面に当接して
おり、均等に押圧力や摩擦トルクを生じる。 (実施例1の主な作用効果)本実施例の遊星歯車減速機
構付スタータは以上述べたように構成されているので、
次のように優れた作用効果を発揮する。
【0043】すなわち、インターナルギヤ2の凹凸面7
とセンタケース12に固定されているスプリング8との
当接部分では、遊星ギヤ4からインターナルギヤ2にか
かるトルクの大小や変動幅により、次の四通りの状態の
うちいずれかが起こる。なお、以下の説明では図2およ
び図3を参照すると理解しやすい。第一の状態は無負荷
状態で、この状態ではインターナルギヤ2にトルクがか
かっていないので、スプリング8は、凹凸面7の斜面7
2,74に当接して安定している。
【0044】第二の状態は通常負荷状態で、この状態で
はインターナルギヤ2にトルク(図3にRで外周部の回
転方向を表示)はかかるものの、噛み合い衝撃トルクほ
どの大きなトルクはかからない。それゆえ、インターナ
ルギヤ2はわずかに回動するものの、凹凸面7の凸部7
5を形成している上り斜面74がスプリング8の斜面部
84に当接して、インターナルギヤ2のR方向への回動
は止まる。つまり、この状態ではスプリング8が凹凸面
7の上り斜面74を登って凸部75を越えるまでインタ
ーナルギヤ2が回動することはない。すなわち、スプリ
ング8の斜面部84が凹凸面7の上り斜面74のどこか
で止まるまでしか、インターナルギヤ2は回動しない。
【0045】その結果、この通常負荷状態では、インタ
ーナルギヤ2は、センタケース12に固定されているス
プリング8に対して滑り(回動)を続けることがなく、
インターナルギヤ2はドライブハウジング1に対して停
止している。したがって、上記通常負荷状態において
は、本実施例のスタータは、インターナルギヤがハウジ
ングに固定されている通常の遊星歯車減速機構付スター
タと同様に、モータ軸出力は少ない損失で遊星歯車減速
機構6を介して駆動軸5に伝達される。
【0046】第三の状態は過大負荷状態で、この状態で
は噛み合い衝撃トルクのように過大なトルクがインター
ナルギヤ2にかかり、スプリング8の斜面部84は凹凸
面7の上り斜面74を登って凸部75を越え、インター
ナルギヤ2はスプリング8の摩擦力と押圧力の分力とに
打ち勝ってR方向へ回動する。それゆえ、インターナル
ギヤ2にかかった過大な負荷トルクは、インターナルギ
ヤ2の回転によって過大な部分が吸収され、直接ドライ
ブハウジング1に伝達されることがないので、遊星歯車
減速機構6にかかる衝撃荷重は緩和される。また、モー
タ軸(アーマチュア軸)33に形成されているサンギヤ
3に伝達される衝撃トルクも、インターナルギヤ2が回
転することにより減殺される。
【0047】したがって、本実施例によれば、噛み合い
衝撃などの衝撃荷重を吸収することができ、各構成部材
の強度に対する要求を厳しくする必要がなくなるので、
軽量小型な遊星歯車減速機構付スタータを安価に提供す
ることができる。なお、過大負荷状態が終わると、イン
ターナルギヤ2が回転しない前述の通常負荷状態または
無負荷状態に、速やかに復帰する。
【0048】第四の状態は変動負荷状態で、エンジン
(図略)のクランク軸(図略)の回転に伴って駆動軸5
にかかるトルク負荷が変動し、その負荷の値が正値ばか
りではなく、ゼロまたは負値をとる状態である。この状
態では、脈動する上記負荷に起因してインターナルギヤ
2にかかるトルクの向きがかわり、同トルクは上記負荷
と同じく変動して、間欠的にゼロまたは負値をとる。
【0049】すると、スプリング8の斜面部84は、凹
凸面7の上り斜面74を変動するトルクに応じて昇り降
りして、インターナルギヤ2の微小な回動を許す。すな
わち、インターナルギヤ2は、トルク変動に対応して比
較的小さな回転角度だけ回動して往復し、スプリング8
の弾性変形とスプリング8との摩擦とで、変動トルクを
吸収する。凹凸面7の上り斜面74に当接しているスプ
リング8は、インターナルギヤ2の回動につれて上り斜
面74を昇り降りしながら、インターナルギヤ2に所定
のトルクを与えている。それゆえ、駆動軸5にかかる負
荷が間欠的に負値をとることがあっても、遊星歯車減速
機構6の各歯車2,3,4の噛み合いで同各歯車がガタ
つきを起こすことがない。また、各歯車2,3,4の軸
との嵌合部に生じる遊びなどによる衝撃も発生しない。
その結果、本実施例の遊星歯車減速機構付スタータで
は、遊星歯車減速機構6の高い減速比のゆえに駆動軸5
での等価慣性モーメントが大きいにもかかわらず、バッ
クラッシに起因する始動時の騒音が防止されている。
【0050】すなわち、本実施例によれば、前述の騒音
の発生が防止される。その結果、乗員や周囲の人に聞こ
えるエンジン始動時の騒音も、全体として低減されると
いう効果がある。この効果を確認するために、発明者ら
は試作した本実施例の遊星歯車減速機構付スタータを自
動車に組付け、エンジン始動時に車体から約1m離して
設置したマイクで騒音を測定する騒音試験を行った。そ
の結果、図5(●は従来技術、○は本実施例)に示すよ
うに、可聴周波数範囲のほぼ全域にわたり数デシベル程
度の騒音レベルの低下がみられ、本実施例の遊星歯車減
速機構付スタータの有効性を立証することができた。
【0051】(実施例1のその他の作用効果)また、本
実施例の遊星歯車減速機構付スタータでは、インターナ
ルギヤ2のモータ30と背向する面、すなわち前端面2
4に凹凸面7が形成されており、凹凸面7に前方からス
プリング8が当接している。ここで、インターナルギヤ
2の製造時に前端面24の外周部に凹凸面7を形成する
のは比較的容易であり、安価に凹凸面7付きのインター
ナルギヤ2を製造することができる。また、スプリング
8は、打ち出し加工やプレス加工で容易に製造すること
ができ、センタケース12への固定も容易である。さら
に、組み立ての過程で、スプリング8がビス止めされて
いるセンタケース12にインターナルギヤ2を挿入する
際に、スプリング8がインターナルギヤ2の挿入を妨げ
ることがないので、組み立ても容易である。
【0052】したがって、本実施例の遊星歯車減速機構
付スタータによれば、噛み合い衝撃の緩和とバックラッ
シ騒音の低減との両方ができるばかりではなく、製造が
容易で安価に生産することができるという効果もある。
すなわち、衝撃緩和作用はあってもバックラッシ騒音の
低減作用はない従来技術による遊星歯車減速機構付スタ
ータと比較しても、本実施例によればより安価に遊星歯
車減速機構付スタータを提供することができるという効
果がある。
【0053】あわせて、本実施例では、凹凸面7とスプ
リング8とは、インターナルギヤ2とセンタケース12
との間の狭い中空円筒状の空間に収まっている。それゆ
え、ドライブハウジング1の寸法が軸長方向にわずかに
伸びるだけで、センタケース12やその周辺部材の直径
を拡大させることがない。したがって、本実施例によれ
ば、凹凸面7の形成およびスプリング8の装備による遊
星歯車減速機構付スタータの容積増大は、最小限に抑制
されているという効果もある。
【0054】さらに、本実施例の遊星歯車減速機構付ス
タータでは、スプリング8は、バネ合金の板材から打ち
抜き・打ち出し・曲げなどのよく普及した加工方法で容
易に製造することができる。また、スプリング8は形状
が略リング状であり、センタケース12の内筒と同軸に
配設されるので、先端に当接部81が形成されている腕
部82の数は六本なのに、その半数の三本のビス87で
センタケース12に固定され、組み立て工数が少ない。
【0055】また、本実施例では、スプリング8の切り
起こし部である腕部82が周上に等間隔で配設されてい
るので、インターナルギヤ2にかかる押圧力が軸まわり
でほぼ均等になる。したがって、本実施例によれば、ア
ンバランスな押圧力がインターナルギヤ2にかからない
ので、インターナルギヤ2や遊星ギヤ4等に偏った摩滅
が生じることがないという効果もある。
【0056】(実施例1の変形態様1)実施例1では、
インターナルギヤ2の前端面の凹凸面7は、再び図3に
示すように、周方向に交番に配設されている台形断面の
凹部76と凸部75とからなっていたが、周方向に他の
凹凸形状が配設されていてもよい。そこで本変形態様で
は、図6(a)〜(b)に示すように、インターナルギ
ヤ2’の前端面24の外周部の凹凸面7’を、上り斜面
77と下り斜面78とだけで形成している。実施例1と
同様の遊星歯車減速機構付スタータに、このような凹凸
面7’をもつインターナルギヤ2’が組み込まれた変形
態様であっても、実施例1と同様な効果が得られる。
【0057】また、上り斜面77と下り斜面78とは、
傾斜角一定の平面である必要はなく、例えば正弦波状の
形状をしていてもよい。あるいは、上り斜面77と下り
斜面78とが、同一の勾配をもっている必要もないの
で、例えば鋸歯状の形状の凹凸で凹凸面7が形成されて
いる変形態様も可能である。このように凹凸面7の形状
を変えていくと、ある程度の特性の違いがあるものと考
えられるので、実験等により機能・コスト・寿命などの
観点から最適な凹凸形状(および数)が求めることがで
きれば、なお好ましい。
【0058】(実施例1の変形態様2)実施例1では、
スプリング8は、再び図4(a)〜(b)に示すよう
に、駆動軸5まわりにリング形状を形成しているが、こ
れとは異なる形状のバネ弾性部材を使用することもでき
る。例えば、図7(a)〜(c)に示すように、単一の
爪状の当接部81’と腕部82’とをもつ板バネからの
打ち出し部材であるスプリング8’をもつ変形態様も可
能である。本変形態様では、スプリング8’は単一のビ
ス(図示せず)をビス孔80’に通してセンタケース1
2’(図示せず)に固定されている。センタケース1
2’の中空円盤の後面には、打ち出し加工により突条1
21が形成されており、スプリング8’に周方向の両側
から当接してスプリング8’のビス孔80’まわりの回
転変位を制限している。
【0059】スプリング8’は、単一でセンタケース1
2’に固定されていても、複数個がセンタケース12’
に固定されていてもよい。スプリング8’が当接するイ
ンターナルギヤ2の凹凸面7の形状は、実施例1のもの
のほか、前述の変形態様1に記載のものでもよい。な
お、スプリング8,8’をセンタケース12に固定する
手段は、ビス止めのほかに、溶接や嵌め込み、リベット
止めなど、多様な手段のうちから選定することができ
る。
【0060】(実施例1の変形態様3)スプリング8の
凹凸面7に対する押圧力を強化する手段や、騒音低減効
果を補強する手段として、図8に示すように、スプリン
グ8の斜面部84とセンタケース12の間にゴム製のク
ッション9を挟持している変形態様も可能である。本変
形態様では、クッション9はゴム弾性力でスプリング8
の斜面部84をインターナルギヤ2の凹凸面7に押圧付
勢しているので、スプリング8のバネ弾性力よりも大き
な押圧力で斜面部84と凹凸面7とは当接する。それゆ
え、仮にかかる衝撃トルクの割にインターナルギヤ2の
直径が小さくても、インターナルギヤ2の回動を押し止
めるのに十分なトルク反力を斜面部84と凹凸面7との
間で発生させることができる。したがって、本変形態様
によれば、前述の実施例1の効果に加えて、小型の遊星
歯車減速機構であっても十分に強力な衝撃緩和作用およ
びバックラッシ騒音の低減効果が得られるという効果が
ある。
【0061】また、ゴム弾性部材であるクッション9に
は、スプリング8よりも強力な衝撃吸収作用やダンピン
グ作用があるので、クッション9は、スプリング8およ
びセンタケース12の振動を吸収し、制振作用を発揮す
る。同時に、クッション9には、センタケース12内の
騒音をも吸収する作用がある。したがって、本変形態様
によればさらに、よりいっそう始動時の騒音や振動が低
減されるという効果もある。
【0062】本変形態様では、クッション9はセンタケ
ース12とスプリング8との間に嵌合しているものとす
るが、接着剤で接着固定されていてもよい。あるいは、
変形態様2で示したスプリング8’に対しては、ドーナ
ツ状のゴム製クッションをセンタケース12の外筒の内
周面に沿って配設してもよい。また、クッション9が中
実のゴム弾性部材である必要はなく、中空のゴム弾性部
材であったり、スポンジ状のゴム弾性部材であってもよ
い。
【0063】(実施例1の変形態様4)本変形態様(図
略)では、前述の実施例1(図2参照)とは逆に、凹凸
が周方向に配設されている凹凸面がセンタケース12に
形成されており、スプリング8はインターナルギヤ2の
前端面24に固定されている。したがって、過大なトル
クがインターナルギヤ2のかかった場合には、インター
ナルギヤ2ごとスプリング8が回動し、一方、凹凸面が
形成されているセンタケース12は回動しない。
【0064】本変形態様によっても、実施例1と同様の
作用効果が得られる。さらに、センタケース12の製造
過程でプレス等により凹凸面を形成しておくことは容易
であり、あまりコスト増加にはならないので、コスト上
の利益もある。なお、スプリング8をインターナルギヤ
2に固定する方法は、ビス止めや溶接、嵌合など様々な
固定手段のなかから選定すればよい。
【0065】本変形態様に対して、実施例1に対する変
形態様1〜3に相当する変形態様が可能であり、これら
に準ずる作用効果が得られる。 〔実施例2〕 (実施例2の構成)本発明の実施例2としての遊星歯車
減速機構付スタータでは、図9に示すように、遊星歯車
減速機構6’のうちサンギヤ3、インターナルギヤ
2”、遊星ギヤ4および駆動軸5からなる減速歯車部分
の構成は、おおむね実施例1と同一である。実施例1と
異なるのは、凹凸面7”を形成しているインターナルギ
ヤ2”、凹凸面7”に押圧力をもって当接するスプリン
グ8”、およびクッション9’の形状である。
【0066】すなわち、インターナルギヤ2”は、前端
面の中程から前方へ突出している中空円筒状の前端部張
出25を有し、前端部張出25の外周面には、周方向に
凹凸が配設されている凹凸面7”が形成されている。一
方、スプリング8”は、センタケース12にビス87で
固定されている点は実施例1のもの8と同じであるが、
打ち出し形状およびプレス成形形状が実施例1のスプリ
ング8と異なっている。つまり、本実施例のスプリング
8”では、腕部82”が外周近くから立ち上がってお
り、腕部82”の先端に形成されている斜面部84”
は、凹凸面7”に外周方向から押圧力をもって当接して
いる。
【0067】ここで、斜面部84”の外周面には、セン
タケース12の外筒の内周面との間に挟持されているク
ッション9’が当接している。クッション9’は、ドー
ナツ状のゴム弾性部材であって、そのゴム弾性力で斜面
部84”を押圧付勢している。それゆえ、スプリング
8”の斜面部84”は、スプリング8”のバネ弾性力と
クッション9’のゴム弾性力との両方により、付勢され
て凹凸面7”に当接している。
【0068】(実施例2の作用効果)本実施例において
も、実施例1およびその変形態様4に相当する作用効果
が得られる。したがって、本実施例の遊星歯車減速機構
付スタータによれば、従来技術による製品よりも安価で
ありながら、噛み合い衝撃を緩和する効果と始動時の騒
音(特にバックラッシ騒音)を低減する効果とが発揮さ
れる。
【0069】(実施例2の変形態様)本実施例に対して
も、実施例1に対する各変形態様に相当する各種の変形
態様が可能であり、相当する作用効果が得られる。ま
た、前述の実施例2は、実施例1の凹凸面7を移した変
形態様とも考えられ、同様にして次のような変形態様も
可能である。
【0070】第1に、インターナルギヤ2の外周面23
(図2参照)に凹凸面が形成され、センタケース12の
外筒の内周面等にバネ弾性部材(スプリング)が固定さ
れている構成の変形態様が可能である。本変形態様では
スタータの直径は幾分大きくなるが、スタータの全長を
延ばすことなく、凹凸面およびスプリングを備えること
ができるという利点がある。
【0071】第2に、インターナルギヤ2の後端面22
(図2参照)に凹凸面が形成され、センタケース12の
外筒またはプレート13にバネ弾性部材(スプリング)
が固定されている構成の変形態様も可能である。本変形
態様では、スタータの直径を膨らませることなく、凹凸
面およびスプリングを備えることができるという利点が
ある。また、遊星ギヤ4およびインターナルギヤ2を外
すことなく、凹凸面およびスプリングにアクセスできる
ので、整備性が向上するという効果もある。
【0072】第3に、インターナルギヤ2の貫通孔20
を形成している内周縁(図2参照)に凹凸面が形成さ
れ、センタケース12にバネ弾性部材(スプリング)が
固定されている構成の変形態様も可能である。本変形態
様では、スタータの直径を膨らませることなく、凹凸面
およびスプリングを備えることができ、全体をコンパク
トにまとめられるという利点がある。
【0073】第5に、以上の各変形態様において凹凸面
とスプリングとを逆転し、センタケース12またはプレ
ート13に凹凸面が形成され、インターナルギヤ2にス
プリングが固定されている変形態様も可能である。本変
形態様においても、実施例1の変形態様4に相当する作
用効果が得られる。 〔実施例3〕 (実施例3の構成)本発明の実施例3としての遊星歯車
減速機構付スタータは、概ね実施例1と同様の構成であ
るが、図10に示すように、センタケース12A、イン
ターナルギヤ2A、およびスプリング8Aが実施例1と
異なっている。
【0074】すなわち、本実施例では、ハウジングの一
部としてのセンタケース12の外筒の内周面に形成され
ている凹凸面7Aと、インターナルギヤ2の外周面に形
成されている凹凸面7A’とが、スプリング8Aを挟ん
で対向している。スプリング8Aは、周方向に閉じてい
る帯状の板バネ材からなる波板であり、センタケース1
2Aの凹凸面7Aとインターナルギヤ2Aの凹凸面7
A’との間で略半径方向に押圧挟持されている。スプリ
ング8Aは、周方向に波うっており、凸部85と凹部8
6とが交番に形成されている。
【0075】凹凸面7Aと凹凸面7A’とは、周方向に
互いに同数の凹凸が形成されており、両凹凸面7A,7
A’に押圧力をもって当接しているスプリング8Aの波
の数もこれと同数である。 (実施例3の作用効果)それゆえ、インターナルギヤ2
Aに所定の範囲でトルクが加わると、インターナルギヤ
2Aとセンタケース12Aとの間に挟持されているスプ
リング8Aが弾性変形して、インターナルギヤ2Aは回
動する。上記トルクが所定値を越えなければ、インター
ナルギヤ2Aの回動は所定の範囲で止まり、その後トル
クが減少するとインターナルギヤ2Aは復元する。この
復元トルクにより、実施例1と同様のバックラッシ騒音
の低減効果が得られる。
【0076】一方、上記トルクが所定値を越えれば、イ
ンターナルギヤ2Aとスプリング8Aとの間、または、
センタケース12Aとスプリング8Aとの間に、凸部を
越える滑りが生じ、インターナルギヤ2Aは過大なトル
クが収まるまで回動する。インターナルギヤ2Aが回動
している間は、過大なトルクはセンタケース12Aやサ
ンギヤ3に伝達されないので、実施例1と同様に噛み合
い衝撃などの衝撃荷重は緩和される。
【0077】したがって、本実施例の遊星歯車減速機構
付スタータによれば、実施例1と異なる構成でも実施例
1と同様の効果を得ることが可能である。また、実施例
1と異なり、スプリング8Aが固定されていないので、
接合不具合に起因する故障がなく、その分だけ信頼性が
向上している。なお、実施例1のスプリング8およびビ
ス87(図2参照)は本実施例では必要ないので、その
収容空間を省略でき、本実施例のスタータは、実施例1
ものよりも軸長方向に短縮されている。
【0078】(実施例3の変形態様)本実施例に対して
は、インターナルギヤ2の前端面24(図2参照)とセ
ンタケース(図略)の中空円盤との間に、板バネ材料か
らなるリング状の波板スプリングを押圧挟持している構
成の変形態様が可能である。ここで、波板スプリングの
表面は、放射状に所定数だけ波打っている。インターナ
ルギヤ2の前端面24には凹凸面7が形成され、対向す
るセンタケースの中空円盤にも他の凹凸面(図略)が形
成されており、両凹凸面の凹凸の数と波板スプリングの
波の数とは同数である。
【0079】波板スプリングは、インターナルギヤ2の
回動につれて、インターナルギヤ2の前端面24に形成
されている凹凸面7と、対向するセンタケースの中空円
盤に形成されている他の凹凸面との間で圧縮され、弾性
エネルギを蓄積する。それゆえ、インターナルギヤ2に
所定の範囲でトルクが加わると、インターナルギヤ2と
センタケースとの間に挟持されている波板スプリングが
弾性変形して、インターナルギヤ2はわずかに回動す
る。上記トルクが所定値を越えなければ、インターナル
ギヤ2の回動は所定の範囲で止まり、その後トルクが減
少するとインターナルギヤ2は復元する。この復元トル
クにより、実施例1や実施例3と同様に、バックラッシ
騒音の低減効果が得られる。
【0080】一方、上記トルクが所定値を越えれば、イ
ンターナルギヤ2と波板スプリングとの間、または、セ
ンタケースと波板スプリングとの間に、凸部を越える滑
りが生じ、インターナルギヤ2は過大なトルクが収まる
まで回動する。インターナルギヤ2が回動している間
は、過大なトルクがセンタケースやサンギヤ3(図2参
照)に伝達されないので、実施例1や実施例3と同様
に、噛み合い衝撃などの衝撃荷重は緩和される。
【0081】したがって、実施例3と構成が若干異なる
本変形態様によっても、実施例1や実施例3と同様の効
果を得ることが可能である。また、実施例3と同様に、
波板スプリングが固定されていないので、接合不具合に
起因する故障がなく、信頼性は向上している。なお、実
施例3と異なり、センタケースの外周部に凹凸がないの
でスタータへの組み込みが容易であるとともに、スター
タの容積増大が少ないとういう利点もある。
【0082】〔実施例4〕 (実施例4の構成)本発明の実施例3としての遊星歯車
減速機構付スタータは、概ね実施例1(図1および図2
参照)と同様の構成である。実施例1と異なるのは、図
11に示すように、外筒の内周側に凹凸面7Bが形成さ
れているセンタケース12Bと、外周面に凹凸面7B’
が形成されているインターナルギヤ2Bとを有する点で
ある。さらに、実施例3とも異なるのは、実施例3の波
板状のスプリング8Aに代えて、丸棒状のゴム弾性体で
あるゴム丸棒90が複数個、駆動軸5と軸長方向を合わ
せて配設され、両凹凸面7B,7B’に押圧挟持されて
いることである。
【0083】(実施例3の作用効果)前述のように本実
施例では、センタケース12Bの凹凸面7Bとインター
ナルギヤ2Bの凹凸面7B’との間に、ゴム丸棒90が
挟持されている。それゆえ、インターナルギヤ2Bにト
ルクがかかっていない間は、ゴム丸棒90のゴム弾性で
両凹凸面7B,7B’は、互いに凹部を合わせた状態で
安定している。
【0084】インターナルギヤ2Bに所定の範囲のトル
クがかかった場合には、インターナルギヤ2Bはわずか
に回動する。その際、ゴム丸棒90は両凹凸面7B,7
B’に接したまま転がり、両凹凸面7B,7B’の対向
する斜面同士のあいだで圧縮されて、反発力を生じる。
その反発力により、インターナルギヤ2Bにかかるトル
クと釣り合う反トルクが、ゴム丸棒90を介してセンタ
ケース12Bとの間に生じ、トルクと反トルクとが釣り
合って、インターナルギヤ2Bの回動は停止する。
【0085】インターナルギヤ2Bにかかるトルクが所
定の範囲内で変動する場合には、ゴム丸棒90を挟む両
凹凸面7B,7B’の釣り合い位置は変化し、インター
ナルギヤ2Bは往復回動する。その結果、インターナル
ギヤ2Bにかかるトルクが緩んだ場合にも、ゴム丸棒9
0の弾性反発力で各歯車の歯面は互いに押しつけられた
状態に保たれ、バックラッシ騒音の発生は防止される。
【0086】インターナルギヤ2Bにかかるトルクが、
ゴム丸棒90による反トルクの限界を越えて大きい場合
には、ゴム丸棒90は両凹凸面7B,7B’の凸部を越
えて転がり、インターナルギヤ2Bは大きく回動または
回転して過大なトルクを逃がす。その結果、噛み合い衝
撃などの過大な衝撃トルクによって各部にかかる衝撃荷
重を緩和することができ、スタータの故障を防止するこ
とができる。
【0087】以上のように、本実施例に遊星歯車減速機
構付スタータによれば、前述の各実施例と同様に、シン
プルかつ安価な構成で衝撃緩和と始動時騒音の低減との
両方を達成することができる。さらに本実施例では、ゴ
ム丸棒90は両凹凸面7B,7B’上で転がるのみであ
るから、両凹凸面7B,7B’に摩耗や摩滅がほとんど
生じないので、長寿命化できるという効果がある。ま
た、同じ理由で、両凹凸面7B,7B’で摩擦音や打撃
音が発生しないので、よりいっそう始動時騒音が静かに
なるという効果もある。
【0088】(実施例3の変形態様)前述の実施例3の
ゴム丸棒90(図11参照)を、パイプ状のバネ弾性体
であるパイプバネで置換した変形態様も可能であり、実
施例3に準ずる作用効果を得ることができる。本変形態
様では、必要に応じて複数のパイプバネの間隔を所定の
間隔に保つためのリテーナを使用してもよい。リテーナ
には種々のものが考えれるが、例えば図12に示すよう
に、同軸に所定の距離をおいて配設されている二つのリ
ング部材98と、両リング部材98を両端で連結する複
数の線材97とからなるリテーナ96が使用できる。線
材97は、両リング部材の周上に等間隔で配設されてお
り、パイプバネ(図示せず)は、組み立ての過程で線材
97に通されて、線材97のまわりに保持されている。
【0089】本変形態様によれば、上記の作用効果に加
えて、パイプバネが両凹凸面7B,7B’間の所定の位
置を外れる心配がないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としてのスタータの構成を示す部分
半断面図
【図2】 実施例1のスタータ要部の構成を示す部分半
断面図
【図3】 実施例1のインターナルギヤとスプリングと
の当接部分拡大図
【図4】 実施例1のスプリングの形状を示す組図
(a)平面図 (b)部分側面図
【図5】 実施例1の始動時騒音の低減効果を示すグラ
【図6】 実施例1の変形態様1のインターナルギヤの
形状を示す組図(a)正面図 (b)部分側面図
【図7】 実施例1の変形態様2のスプリングの形状を
示す組図(a)平面図 (b)正面図 (c)
側面図
【図8】 実施例1の変形態様3の要部の構成を示す部
分半断面図
【図9】 実施例2のスタータ要部の構成を示す部分半
断面図
【図10】実施例3のスタータ要部の形状を示す部分断
面図
【図11】実施例4のスタータ要部の形状を示す部分断
面図
【図12】実施例4の変形態様1のリテーナの形状を示
す斜視図
【符号の説明】
1:ドライブハウジング 12,12A,12B:センタケース(1と併せて本発
明におけるハウジング) 121:突条 13:プレート 2,2’,2A,2B:インターナルギヤ 20:貫通孔 21:歯面(内周面) 22:後端
面 23:外周面 24:前端面 25:前端部張出 3:サンギヤ 30:モータ 31:回転子 3
2:固定子 33:モータ軸 35:ワッシャ 36:ヨーク 4:遊星ギヤ 40:軸受け 5:駆動軸 50:遊星ギヤ保持部 51:フラン
ジ部 52:遊星ギヤ軸 53:クラッチ 54:ピニオ
ンギヤ 55:サークリップ 56:スラストワッシャ 6,6’:遊星歯車減速機構 7,7’7A,7A’,7B,7B’:凹凸面 71:頂面 72:下り斜面 73:底面 7
4:上り斜面 75:凸部 76:凹部 77,78:斜面 8,8’,8”,8A:バネ弾性部材(スプリング) 80,80’:ビス孔 81,81’,81”:平面
部 82,82’,82”:腕部 83:リング部 8
4:斜面部 85:凸部 86:凹部 87:ビス 9:ゴム弾性部材(クッション) 90:ゴム丸棒 92:マグネットスイッチ 93:ドライブレバー 96:リテーナ 97:線材 98:リング部材 F:フライホイール R:回転移動方向

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転力を発生するモータと、 スタータの機枠を構成するハウジングと、 前記ハウジングに対し回動可能に保持されているインタ
    ーナルギヤと、 前記インターナルギヤと同軸に軸支され、前記モータに
    回転駆動されるサンギヤと、 前記インターナルギヤ及び前記サンギヤと噛み合い、前
    記サンギヤに駆動される複数の遊星ギヤと、 前記遊星ギヤを自転自在に軸支している遊星ギヤ保持部
    が一端に形成されており、前記保持部からトルク伝達さ
    れる駆動軸と、からなる遊星歯車減速機構をもつスター
    タにおいて、 前記インターナルギヤにかかるトルクによって、 所定の初期トルク以下では前記ハウジングに対して前記
    インターナルギヤを固定する静止係合状態と、 所定の制限トルク以上では前記ハウジングに対して前記
    インターナルギヤの回動を許容する乗り越し状態と、 前記初期トルクより大きく前記制限トルクより小さいト
    ルクが入力されたときには、その入力トルクに応じて前
    記ハウジングに対して前記インターナルギヤの回転角変
    位を許容する回転変位係合状態のうちいずれかの保持状
    態を有し、 前記ハウジングに対する前記インターナルギヤの相対回
    転角位置により、静止係合状態、回転変位係合状態、乗
    り越し状態、回転変位係合状態の順で繰り返し連続する
    保持状態を有する遊星歯車減速機構付スタータ。
  2. 【請求項2】前記の静止係合状態、回転変位係合状態及
    び乗り越し状態は、 前記ハウジング及び前記インターナルギヤのうち一方
    に、周方向に凹凸が形成されている凹凸面と、 前記ハウジング及び前記インターナルギヤのうち他方に
    固定され、前記凹凸面に押圧力をもって当接している当
    接係止部材と、 によってなされることを特徴とする請求項1記載の遊星
    歯車減速機構付スタータ。
  3. 【請求項3】前記凹凸面は、前記インターナルギヤの前
    記モータに背向する端面に形成されており、 前記当接係止部材は、板バネからなるバネ弾性部材であ
    ることを特徴とする請求項2記載の遊星歯車減速機構付
    スタータ。
  4. 【請求項4】前記当接係止部材は、前記駆動軸まわりに
    配設されているリング状の板バネからなり、前記凹凸面
    に当接している複数の切り起こし部または凸設部を周上
    に等間隔で有する請求項2記載の遊星減速機構付スター
    タ。
  5. 【請求項5】前記当接係止部材を前記凹凸面に押圧付勢
    しているゴム弾性部材を有する請求項2記載の遊星歯車
    減速機構付スタータ。
  6. 【請求項6】回転動力を発生するモータと、 スタータの機枠を形成するハウジングと、 前記ハウジング内に回動可能に保持されているインター
    ナルギヤと、 前記ハウジング内に前記インターナルギヤと同軸的に軸
    支され、前記モータに回転駆動されるサンギヤと、 前記インターナルギヤおよび前記サンギヤと噛み合い、
    前記サンギヤに駆動される複数の遊星ギヤと、 前記遊星ギヤを自転自在に保持している遊星ギヤ保持部
    が一端に形成されており、前記ハウジングに回転自在に
    軸支されて前記保持部からトルクが伝達される駆動軸
    と、からなる遊星歯車減速機構をもつスタータにおい
    て、 前記ハウジングおよび前記インターナルギヤの互いに対
    向する面に、周方向に凹凸が形成されている二つの凹凸
    面と、 両前記凹凸面の間に挟持され、両前記凹凸面に押圧力を
    もって当接している当接係止部材と、を有することを特
    徴とする遊星歯車減速機構付スタータ。
  7. 【請求項7】前記当接係止部材は、板バネからなるリン
    グ状の波板である請求項6記載の遊星歯車減速機構付ス
    タータ。
  8. 【請求項8】両前記凹凸面のうち、一方は前記インター
    ナルギヤの外周面に、他方は前記外周面に対向する前記
    ハウジングの内壁面に形成されており、 前記当接係止部材は、丸棒状のゴム弾性体およびパイプ
    状のバネ弾性体のうちいずれかである請求項6記載の遊
    星歯車減速機構付スタータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR100685479B1 (ko) * 2004-02-25 2007-02-26 가부시키가이샤 덴소 유성기어감속장치를 구비한 엔진스타터
US7520190B2 (en) 2004-12-16 2009-04-21 Denso Corporation Structure of engine starter equipped with planetary gear speed reducer
WO2015182630A1 (ja) * 2014-05-30 2015-12-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 スタータ
CN120193933A (zh) * 2025-05-06 2025-06-24 聊城市宁泰电机有限公司 一种基于插电式混合驱动新能源汽车的汽车起动机

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