JPH0931076A - 可溶性フタロシアニン前駆物質を使用して高分子有機材料を内部着色する方法 - Google Patents

可溶性フタロシアニン前駆物質を使用して高分子有機材料を内部着色する方法

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JPH0931076A JP11626796A JP11626796A JPH0931076A JP H0931076 A JPH0931076 A JP H0931076A JP 11626796 A JP11626796 A JP 11626796A JP 11626796 A JP11626796 A JP 11626796A JP H0931076 A JPH0931076 A JP H0931076A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は下記構造 【化14】 の可溶性フタロシアニン前駆物質またはその異性体を用
いて高分子有機材料を内部着色する方法、MがZn、T
iまたはVであるか、あるいはL1 がモルホリノ、ピロ
リジノであるか、またはC1−C12 アルキル置換ピペリ
ジノである可溶性フタロシアニン前駆物質それ自体、高
分子有機材料と上記可溶性フタロシアニン前駆物質とを
含有する組成物、および構造化色像の作成方法ならびに
それらを使用する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は可溶性フタロシアニン前駆物質を
用いて高分子有機材料を内部着色(colouration in the
mass) する方法、いくつかの可溶性フタロシアニン前
駆物質それ自体、高分子有機材料と可溶性フタロシアニ
ン前駆物質とを含有する新規組成物、ならびに構造化色
像(structured colour images)の作成方法およびこれ
らの使用に関する。
【0002】フタロシアニン顔料は、青色および緑色の
着色剤として、これまで長い間使用されてきた。フタロ
シアニン顔料は、すぐれた特性、特に高い光安定性を有
する鮮明でかつ濃い色を与える。しかしながら、フタロ
シアニン顔料はいまだすべての点で満足すべきものとは
言えない。たとえば、非常に微細な粒度の透明なフタロ
シアニン顔料を、高濃度で、ポリマー材料中に均質に配
合することは困難である。これはレオロジー上の問題の
ためであるか、あるいはまた、有機溶剤に接触した時に
所望されない結晶成長あるいは結晶型の変化が起こる可
能性があるためである。
【0003】フタロシアニン前駆体(これは時としてフ
タロシアニンプロ顔料あるいはロイコフタロシアニンと
も呼ばれる)およびその前駆体のフタロシアニン顔料へ
の変換は、F. Baumann等 [Angew. Chem. 68, 133-168(1
956)および米国特許第2683643号明細書]ならび
にC.J.Pedersen [ J. Org. Chem. 22, 127-132(1957),
米国特許第2662895号明細書、米国特許第266
2896号明細書、米国特許第2662897号明細
書]に記載されている。しかしながら、これらの著者に
よって記載されている方法は、高分子有機材料を内部着
色する方法を提供してはいない。なぜならば、顔料は被
着色材料の表面において水溶液またはアルコール溶液と
して形成されるからである。欧州特許第648770号
明細書、欧州特許第648817号明細書および欧州特
許第654711号明細書には、カルバメート基を含有
する置換顔料前駆物質を用いて高分子有機材料を内部着
色する方法が記載されている。しかしながら、この方法
は反応性 -NH- 基または -NH2 基を含有している顔
料にのみ適用されうるものであって、通常の工業用フタ
ロシアニン顔料の場合はそのタイプの顔料に該当しな
い。不溶性フタロシアニン顔料の代わりに、その可溶性
染料誘導体、たとえば上記のごときカルバメートを使用
することも可能である。しかし、かかる可溶性フタロシ
アニン染料誘導体を使用して得られる着色物は、マイグ
レーション抵抗性が低いこと、および特に光および熱に
対する安定性が貧しいため、満足できるものではない。
【0004】誠に驚くべきことながら、今回、ある種の
特定の可溶性フタロシアニン前駆物質が高分子有機材料
の内部着色のために格別に有用であり、マイグレーショ
ン、光および熱に対する安定性が優秀であり、かつま
た、高濃度で使用された場合でも、また、粒度の小さい
顔料であっても、優れた均質性を示すことが見いだされ
た。
【0005】したがって、本発明は可溶性フタロシアニ
ン前駆物質を用いて高分子有機材料を内部着色する方法
に関し、そして本発明の方法においては、下記式(I)
乃至(VII) からなる群より選択された可溶性フタロシア
ニン前駆物質
【化5】
【化6】
【化7】 [式中、L1 とL2 とは互いに独立的にハロゲン、C1-
18アルコキシ、C1-C18アルキルチオ、C1-C18アル
キルアミノ、C2-C18ジアルキルアミノ、または、置換
されていないかまたは1個または2個のC1-C12アルキ
ル基によって置換された5員または6員のイミノ環(こ
れはゼロまたは1個のさらに付加的窒素原子または酸素
原子を含有している)であり、Mは2個の水素原子、一
価の2つの金属、または二価またはそれよりも多い原子
価を有する金属であり、yは0乃至16の数であり、各
Zは互いに独立的にハロゲン、C1-C18アルキル、C1-
18アルコキシ、C1-C18アルキルチオまたはC2-C18
ジアルキルアミノである]を高分子有機材料に添加し、
そして、その体質内に式(I)乃至式(VII) のいずれか
の化合物を含有している該高分子有機材料を、少なくと
も130℃に加熱するか、または波長250乃至500
nmの照射線に曝露し、しかして、実質的に水の不存在
下において、式(I)乃至式(VII) のいずれかの化合物
を、下記式(VIII)
【化8】 (式中、M、yおよびZは前記と同じ意味を有する)の
化合物に変換する。
【0006】さらに1つの窒素原子または酸素原子を含
有することができる5員または6員のイミノ環は、好ま
しくは飽和されているN−結合複素環である。たとえ
ば、モルホリノ、2、6−ジメチルモルホリノ、ピペリ
ジノ、ピロリジノ、イミダゾリジノ、N−メチル−イミ
ダゾリジノ、ピペラジノまたはN−メチル−ピペラジノ
である。5員または6員環イミノ残基がC1-C12アルキ
ルによって置換されている場合、そのアルキル置換分は
直鎖C1-C6 アルキルが好ましく、n−プロピルが最も
好ましい。5員または6員環イミノ残基がさらに1つの
窒素原子を含有している場合には、この付加的窒素原子
は直鎖C1-C6 アルキルによって置換されているのが好
ましい。
【0007】L1 とL2 とは好ましくはC2-C18ジアル
キルアミノ、モルホリノ、ピロリジノ、または置換され
ていないかまたはC1-C12アルキルによって置換された
ピペリジノである。最も好ましいのはC1-C12アルキル
で置換されたピペリジノであり、とりわけ4−n−プロ
ピル−ピペリジノが好ましい。Mは、たとえばH2 、L
i2、K2 、Na2、Mg 、Ca 、Ti 、V,Cr , Fe
,Co ,Ni, Cu ,Zn, Zr, Pd, Cd ,Sn
,Ce ,Hg ,Pb ,Bi であり、好ましくはH2
Zn 、Cu 、Ni 、Fe ,Ti またはVであり、最も好
ましくは、H2 、Zn またはCu である。yは好ましく
は0、4または8の数であり、最も好ましくは0であ
る。Zは好ましくはハロゲン、C1-C18アルキルまたは
1-C18アルコキシ、最も好ましくはハロゲンである。
ハロゲンは臭素、塩素、フッ素またはヨウ素であり、好
ましいのは臭素および塩素であり、そして塩素が最も好
ましい。
【0008】C1-C18アルキルの例はメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、n−アミル、tert−アミ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサ
デシルまたはオクタデシルであり、好ましくは直鎖C1-
6 アルキルたとえばメチル、エチル、n−プロピル、
n−ブチル、n−アミルまたはヘキシルであり、最も好
ましいのはメチルである。C1-C18アルコキシは−O−
1-C18アルキルであり、C1-C18アルキルメルカプト
は−S−C1-C18アルキルであり、C1-C18アルキルア
ミノは−NH−C1-C18アルキルである。C2-C18ジア
ルキルアミノは第三アミノ基を意味し、この場合には2
個のアルキル置換分の炭素数が合算される。これらの場
合にも、上記に例示したと同じアルキル基が好ましい。
【0009】式(I)乃至(VII) の化合物を用いて着色
されうる高分子有機材料を例示すれば以下のものであ
る: * ビニル化合物をベースとするポリマー、たとえばポ
リスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ−p−メ
チルスチレン、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリ−
p−ヒドロキシフェニルスチレン、ポリアクリレートた
とえばポリ(メチルアクリレート)およびポリ(アクリ
ルアミド)、ポリメタクリレートたとえばポリ(メチル
メタクリレート)、ポリ(メチルマレエート)、ポリ
(アクリロニトリル)、ポリ(メタクリロニトリル)、
ポリ(塩化ビニル)、ポリ(フッ化ビニル)、ポリ(塩
化ビニリデン)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(酢
酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(メチル
ビニルエーテル)およびポリ(ブチルビニルエーテ
ル)、ポリオレフィンたとえばポリエチレンおよびポリ
プロピレン、ポリアルカジエンたとえばポリブタジエ
ン、マレイミドおよび/または無水マレイン酸からつく
られたポリマーたとえば無水マレイン酸とスチレンとか
らの共重合体、ならびにこれらの化合物の2種以上から
の共重合体たとえばABSまたはポリ(塩化ビニル/酢
酸ビニル/ビニルアルコール); * ポリエステル類たとえば特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート; * C1-C6 アルデヒドたとえばホルムアルデヒドまた
はアセトアルデヒドと、単核または二核の、好ましくは
単核のフェノール(これは場合によっては1個または2
個のC1-C9 アルキル基、1個または2個のハロゲン原
子、または1個のフェニル核によって置換されていても
よい)たとえばo−,m−またはp−クレゾール、キシ
レノール、p−tert−ブチルフェノール,o−,m
−またはp−ノニルフェノール、p−クロロフェノール
またはp−フェニルフェノール、あるいは1個以上のフ
ェノール基を有するものたとえばレソルシン、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)メタンまたは2、2−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとから誘導され
るノボラック; * バイオポリマーならびにそれらの誘導体、たとえば
セルロース、スターチ、キチン、キトーサン、ゼラチ
ン、ゼイン、セルロース誘導体たとえばエチルセルロー
ス、ニトロセルロース、セルロースアセテートおよびセ
ルロースブチラート;* 天然樹脂および合成樹脂たと
えばゴム、ワックス、カゼイン、シリコン、シリコーン
樹脂、尿素−ホルムアルデヒドおよびメラミン−ホルム
アルデヒド樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリ
アミド、ポリアラミド、ポリイミド、ポリアミド/イミ
ド、ポリスルホン、ポリエーテル類たとえばポリフェニ
レンオキシド、ポリブチラール、ポリエーテルスルホ
ン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアリーレン、ポリ
アリーレンスルフィド、エポキシ樹脂たとえばポリエポ
キシド。上記した高分子有機材料は、単独または混合し
て使用することができ、そして硬質材料または可塑性材
料、溶融物または紡糸液、ペイント系、コーティング材
料または印刷インクの形態でありうる。
【0010】本発明の特に重要な特徴は、式(I)乃至
(VII) の可溶性フタロシアニン前駆物質が、それらが配
合されているポリマー基質の内部において、式(VIII)の
対応する不溶性フタロシアニン顔料へきわめて容易に変
換されることである。この変換は、熱処理または光分解
処理のいずれかによって実施することができる。熱処理
は、可溶性フタロシアニン前駆物質を含有している固体
または可塑性材料、溶融物、溶液または分散液を、たと
えば熱ガスまたは赤外線照射によって130乃至400
℃の温度範囲、好ましくは160乃至250℃の温度範
囲に加熱することによって行われる。光分解処理は、2
50乃至500nmの波長、好ましく300nmまたは
450nm近辺の波長、最も好ましくは約300nmの
波長(フタロシアニン前駆物質の主吸収帯)において光
に曝露することによって行われる。熱源としての赤外線
(IR)は800乃至10600nmの波長を有し、そ
して好ましくはレーザーから発射される。熱処理と光分
解処理とを同時的に行うこともできるし、続けて組み合
わせて行うこともできる。
【0011】誠に驚くべきことながら、本発明の方法を
満足的に実行するためには、付加的な含水無機化合物た
とえば亜硫酸水素ナトリウムのごとき還元剤、塩酸のご
とき酸、あるいは水酸化ナトリウムのごとき塩基は不必
要である。さらに、ジアゾニウム塩のごとき感光性化合
物も不必要である。このような反応性またはアルカリ性
化合物は、顔料および/またはポリマーの耐久性を一般
に損なう。したがって、本発明の方法は実質的に水の不
存在下において行われる。好ましくは、本方法は、アル
カリ性または130乃至400℃に加熱に加熱した時ま
たは250乃至500nmの光に曝露した時に式(I)乃
至(VII) の前駆物質と、式(VIII)の顔料と、あるいは高
分子有機材料と反応性である化合物を実質的に存在させ
ないで行われる。最も好ましくは、レーザーからの赤外
線照射によって加熱が実施される。
【0012】基質中に配合された後、式(I)乃至(VI
I) の可溶性フタロシアニン前駆物質が式(VIII)の対応
する不溶性フタロシアニン顔料に容易に変換されるの
で、高分子有機材料が130℃以上、好ましくは200
℃以上、最も好ましくは200乃至220℃の温度にお
いて加工される場合には、別途の変換工程が不必要にな
る。この場合には、前駆物質は加工の時に変換され、製
造プロセスの変更は回避される。このような変換は、た
とえば高密度ポリエチレン顆粒の押出し加工の時、ポリ
カーボネートを射出成形によって加工する時、ポリプロ
ピレンファイバーを溶融紡糸する時、ペイント、コイル
コーティングまたは粉末コーティング組成物をキュアリ
ングする時、さらには当技術分野において公知の多くの
他の高温適用において起こるであろう。
【0013】本方法は、水および水性溶剤に対して実質
的に不透過性である高分子有機材料の内部着色に特に好
適である。たとえばポリエステル、ポリ塩化ビニル、A
BS、およびポリオレフィンたとえばポリエチレンおよ
びポリプロピレン、さらにはペイント系および粉末コー
ティング組成物を含む塗料などの内部着色に好適であ
る。特に、繊維、インクジェットあるいは液晶表示用の
カラー・フィルターの如く均質な着色が所望され、そし
て凝集が許容されないような用途において優れた好結果
をもたらす。印刷後、バインダーの内部において前駆物
質が顔料へ乾燥変換される利点の故に、本着色方法は印
刷インクのためにも有利に使用することができる。
【0014】したがって、本発明は、(a)式(I)乃
至(VII) の化合物からなる群より選択された可溶性フタ
ロシアニン前駆物質と(b)水および水性溶剤に対し実
質的に不透過性である高分子有機材料とを含有してお
り、該可溶性フタロシアニン前駆物質(a)が該高分子
有機材料(b)の体質内に配合されている組成物にも関
する。可溶性フタロシアニン前駆物質(a)は公知であ
り、そしてF. Baumann等によって記載された方法[Ange
w. Chem. 68, 133-168(1956)および米国特許第2683
643号明細書]または C.J.Pedersen によって記載さ
れた方法[J.Org.Chem. 22,127-132(1957),米国特許第
2662895号明細書、同第2662896号明細書
および同第2662897号明細書]に従って製造する
ことができる。新規な前駆物質も、同じ方法によって公
知物質から製造することができる。得られた二置換ジヒ
ドロフタロシアニンは、たとえば後記実施例8の化合物
(IIIA)のごとき式(III)の化合物である。しかしなが
ら、多くの場合、二置換ジヒドロフタロシアニンは正確
に公知の構造を有するものではなく、式(1)乃至(VI
I) のうちの1つの化合物であることもあるし、それら
の式の2つまたはそれ以上の化合物の混合物であること
もある。
【0015】さらに式(I)乃至(VII) のそれぞれは、
存在しうる互変異性体のただ1つの形を表すものであ
り、基L1 およびL2 の導入および電子の非局在化の減
少によって引き起こされるひずみは全く考慮されていな
い。このようなひずみは、分子の平面性および中心金属
原子とその4個の隣接窒素原子との間の結合長に影響を
与える[R.P. Linstead 等の論文、J. Chem. Soc. 193
4, 1033-9(1934)も参照されたい]。したがって、式
(I)乃至(VII) は、たとえば下記互変異性体の式(IX
a) と(IXb) とのごとき幾何学または電子分布において
僅かな相違のみを示す類似の構造式と等価であると考え
られるべきである。
【化9】
【0016】われわれは、置換基L1 、L2 およびZの
種類ならびに反応条件によって、種々の程度で式(I)
乃至(VII) のいくつかの化合物または他の化合物が形成
されると考えている。かかる化合物は、たとえば酸また
は塩基触媒の存在下においてプロトン性溶剤中に溶解さ
れた時に、あるいは50℃乃至分解点の間の高められた
温度に加熱された時に、異性化によって相互に変換され
るであろう。しかしながら、このことは、本発明におけ
るそれらの使用に影響を及ぼすものではない。
【0017】可溶性フタロシアニン前駆物質(a)は、
着色されるべき高分子有機材料(b)を基準にして、
0.01乃至70重量%の量で使用することができる。
着色された材料が、たとえば物品製造のために射出成形
用の顆粒のごとき形で最終的に使用されることが意図さ
れている場合には、可溶性フタロシアニン前駆物質はト
ナーとして0.1乃至10重量%の量で使用するのが好
ましい。しかし、最終用途の要件によっては、可溶性フ
タロシアニン前駆物質(a)を、そのまま着色材として
無色高分子有機材料に添加することのできるマスターバ
ッチのごとき調合物の形で使用するのが好都合である。
この場合、可溶性フタロシアニン前駆物質は、その調合
物またはマスターバッチの高分子有機材料を基準にし
て、好ましくは5乃至70重量%の量で、最も好ましく
は20乃至40重量%の量で使用される。
【0018】高分子有機材料は、水および水性溶剤に対
して実質的に不透過性である。すなわち、水および水性
溶剤をほとんど吸収しない(たとえば≦3重量%)、そ
して水中において膨潤しない(たとえば、容積増加≦3
重量%)ものである。この高分子有機材料の固有の性質
は、その材料から製造される物品、たとえば実際上水不
透過性ポリエチレンから製造される微孔性膜の透過性と
混同されるべきではない。上記下高分子有機材料の中
で、このような実質的に水および水性溶剤に対して不透
過性であるものの例は、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジェン、
ABS、ポリエステルたとえばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂、アルキド樹脂、ノボラック、ポリアミド、ポリア
ラミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテル例え
ばポリエチレンオキシド、ポリエーテルスルホン、ポリ
アリーレン、ポリアリーレンスルフィド、エポキシ樹脂
などである。
【0019】フタロシアニン前駆物質(a)を使用した
バルク高分子有機材料の内部着色は、ロールミル、混合
装置、摩砕装置などを使用して、マスターバッチ中に、
または最終用途基材中に可溶性フタロシアニン前駆物質
を混入することにとって実施するのが適当である。この
あと、着色された材料は、それ自体公知の方法によっ
て、好ましくはカレンダー加工、モールディング、押出
加工、コーティング、キャスティングまたは射出成形な
どによって所望の最終形状に加工される。非脆性成形品
を製造するため、または成形品の脆性を低減するため
に、加工前に高分子有機材料に可塑剤を配合するのが多
くの場合に好ましい。適当な可塑剤の代表例は、リン
酸、フタル酸またはセバシン酸のエステルである。可塑
剤は、可溶性フタロシアニン前駆物質をポリマー中に配
合する前または後で配合することができる。異なる色を
得るために、高分子有機材料に、可溶性フタロシアニン
前駆物質のほかにさらに任意の量のフィラーまたは他の
成分たとえば白色顔料、彩色顔料、黒色顔料、あるいは
着色されたまたは無色のメタリック効果顔料または玉虫
色効果顔料を加えることができる。塗料系、コーティン
グ材料および印刷インキを顔料着色するために、高分子
有機材料と可溶性フタロシアニン前駆物質とを、通常の
溶媒またはその混合物中に、所望によっては各種の助剤
たとえばフィラー、他の顔料、乾燥剤、可塑剤または安
定剤と共に、溶解または微分散させる。この作業は、他
の成分と混合する前に、各成分それぞれを、またはいく
つかの成分を一緒にして、溶媒中に溶解または分散する
ようにして行なうことができる。
【0020】高分子有機材料および可溶性フタロシアニ
ン前駆物質が、その中に溶解または分散される溶剤の例
には以下のものがある:エーテルたとえばテトラヒドロ
フランおよびジオキサン;グリコールエーテルたとえば
エチレングリコール−メチルエーテル、エチレングリコ
ール−エチルエーテル、ジエチレングリコール−モノメ
チルエーテルおよびジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル;非プロトン溶剤たとえばアセトニトリル、ベン
ゾニトリル、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−
ジメチルアセトアミド、ニトロベンゼン、N−メチルピ
ロリドン;ハロゲン化脂肪族または芳香族炭化水素たと
えばトリクロロメタン、置換されていないか、またはア
ルキル、アルコキシまたはハロゲンによって置換された
ベンゼンたとえばトルエン、キシレン、アニソール、ク
ロロベンゼン;および芳香族性N−複素環式化合物たと
えばピリジン、ピコリン、キノリン;アルコールたとえ
ばメタノール、エタノール、ジアセトンアルコール;カ
ルボン酸エステルおよびラクトンたとえばプロピレンカ
ーボネート、エチルアセテート、メチルプロピオナー
ト、エチルベンゾエート、γ−ブチロラクトン、γ−バ
レロラクトン;スルホキシドたとえばジメチルスルホキ
シド;スルホンたとえばジメチルスルホンおよびジエチ
ルスルホン;ケトンたとえばジメチルケトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサンなど。ポリビニルアルコー
ルのような水溶性成分のためには水も使用できる。水お
よびアルコールは、水不透過性高分子有機材料のための
主溶剤とはなり得ない。しかしながら、痕跡量(たとえ
ば≦2重量%)の水の存在は許容可能であり、かつまた
アルコールは、ある種の重合体たとえばビニル重合体の
ために少量助溶剤として(たとえば≦10重量%)使用
することができる。
【0021】本発明の方法によって着色された高分子有
機材料は、きわめて優れた予測外の高められた色学的特
性を示す、たとえば、鮮明色、高い色濃度、高い透明
性、かつまた優れた耐マイグレーション性、耐光性、耐
候性を示す。各個のフタロシアニン顔料粒子は小さく、
好ましくは≦1μm、最も好ましくは≦0.1μmであ
り、実質的に凝集せず、そして高分子有機材料を基準に
して≧5重量%の高濃度においても重合体内部に非常に
均質に分散される。好ましい実施態様においては、その
長さが単一の粒子の平均長の三倍またはそれ以上になっ
ている粒子として定義される凝集粒子の数は、フタロシ
アニン顔料粒子の総数の3%を超えない。式(I)乃至
(VII) の可溶性フタロシアニン前駆物質の中で、L1
置換されていないか、または1個または2個のC1-C12
アルキル基によって置換されている5員または6員の、
ゼロまたはさらに1個の窒素原子または酸素原子を含有
しているイミノ環を意味するものは、L1 が置換されて
いないピペリジノでない限り新規化合物であり、また、
MがZn 、Ti またはVを意味する式(I)乃至(VII)
の可溶性フタロシアニン前駆物質も新規化合物である。
したがって、本発明は、L1 が置換されていないか、ま
たは1個または2個のC1-C12アルキル基によって置換
されている5員または6員の、ゼロまたはさらに1個の
窒素原子または酸素原子を含有しているイミノ環を意味
する、ただしL1 が置換されていないピペリジノは意味
しない、およびMがZn 、Ti またはVである式(I)
乃至(VII) の化合物からなる群より選択された可溶性フ
タロシアニン前駆物質をも発明の対象として含む。
【0022】本発明はさらに構造化色像(structured c
olour images)を作成するための新規な組成物にも関す
る。ポリマーパターンまたは画像層を作成する方法とし
ては、フォトリソグラフィー、衝撃印刷たとえばスクリ
ーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印
刷、非衝撃印刷たとえばインクジェット印刷、熱染料拡
散転写、レーザーマーキング、電着などの各種方法が公
知である。これらのすべての作像方法および記録方法に
おいては、実際の着色材料は、適当な樹脂、バインダ
ー、ポリマーおよび添加剤と組み合わされた顔料および
染料を含有している。このような着色剤は、たとえば、
日本公開公報第05050757号に開示されているよ
うに光メモリーの記録エレメントとして、欧州特許第5
35788号明細書に開示されているように熱記録メモ
リーの記録エレメントとして、あるいはまた,J. Photo
polym. Sci. Technol. 3(1)9-16(1990) 所載のH.Aruga
の論文、欧州特許第380223号明細書、Jpn. J. Ap
pl. Phys.,30 / Part 1, 3313-17(1991)所載のK. Mizun
o 等の論文および Solid State Technology, 11(1992)1
5-18 所載のK. Kobayashiの論文に開示されているよう
にLCD(液晶ディスプレイ=liquid crystal display
)のカラーフィルターのための着色材料として使用され
ている。また、ポリマーパターン層は、架橋後、たとえ
ば欧州特許第008828号明細書に記載されているよ
うに、公知染料を使用した熱染料拡散転写によって着色
することもできる。
【0023】上記の文献によれば、顔料および染料は、
顔料または染料、ポリマーまたはプレポリマーおよび場
合によってはその他の添加剤を含有する組成物の形で使
用され、記録またはカラーパターンの形成を行うための
画像形成処理にかけられる。通常、その処理方法は、加
熱または電磁線照射または両者の組み合わせによるプレ
ポリマーの重合または構造化可能なポリマーの解重合
と、それに続く、適当な現像剤を使用した、現像とを含
む。また、別の方法として、顔料または染料を選択パタ
ーンの形に、たとえば非衝撃印刷によって、直接付与す
ることもできる。一般に、染料は光、熱、溶剤および薬
品に対する抵抗性が不十分であり、また他方、このよう
な用途に顔料を使用した場合には、分散と分散安定性、
透明性、吸収スペクトルまたは透過スペクトルのプロフ
ィール鮮鋭度に関する問題および/または溶解性または
拡散性の欠如の問題が生じる。カラーLCDのような臨
界的系に染料または顔料を良好に配合するために望まし
い多くの特性は、高品質用途のために要求される上記の
如き特性と両立しない。このため、特開昭60−180
889号公報に見られるように、不満足な妥協を余儀な
くされる。すなわち、この公報に記載されている場合に
おいては、低い光学的反射濃度と狭い色階調範囲という
犠牲を払って安定性を獲得しており、そして全く使用で
きない顔料も多い。
【0024】しかしながら、最近の画像形成ならびに記
録の技術の進歩にともない、下記のような特性を有する
パターンまたは画像形成のための組成物が要求されてい
る: −高い透明性(すなわち、高い光透過性)、特にLCD
のカラーフィルターのために、 −高いコントラスト比、 −高い色純度と色濃度、 −高いパターン分解能と画像精度、 −色(染料)の混ざり合いのないこと、 −着色剤/ポリマー混合物の精製の間にふるいの目詰ま
りがないこと、 −画像表面のなめらかさ、 −ピンホールがないこと、および画像層が汚染されない
こと、 −高い記録正確度、 −画像エッジの高い尖鋭度、 −高い熱、薬品、光安定性、 −超薄膜性。
【0025】欧州特許第654711号明細書に記載さ
れている -NH- または -NH2 基において置換されて
いる顔料誘導体を含有している組成物は、上記した問題
の一部を解決している。しかしながら、通常の工業用フ
タロシアニン顔料は=N−基としてのみで窒素原子を含
有しており、ジカーボネート、トリハロ酢酸エステルま
たは類似の試薬と反応してウレタンになることはできな
い。したがって、欧州特許第654711号の開示に従
っては、窒素原子を=N- の形でのみ保有しているフタ
ロシアニンを含有する構造化カラー画像を得ることはで
きない。しかして、今回、式(I)乃至(VII) の可溶性
フタロシアニン前駆物質が熱的手段または光分解的手段
によって、驚くべきほど容易に、式(VIII)の不溶性ナノ
サイズの顔料粒子に変換されうること、ならびに該フタ
ロシアニン前駆物質を含有する組成物が、従来技術によ
る組成物よりもはるかに良く構造化カラー画像のための
前記した要求条件を満足することが見いだされた。しか
も、式(I)乃至(VII) のフタロシアニン前駆体を含有
する本組成物は、置換フタロシアニンを含有する欧州特
許第654711号明細書開示の組成物と比較して、驚
くほどに優れた特性を有し、温和な条件下においても、
色の高い光安定性および熱安定性を有する構造化カラー
画像を形成する。
【0026】したがって、本発明は下記成分を含有する
構造化色像を作成するための組成物をも発明の対象に含
む: (a’)式(I)乃至(VII) の化合物からなる群より選
択された可溶性フタロシアニン前駆物質、および
(b’)熱を加えることによってまたは照射線の照射に
よって、架橋、重合または解重合によって構造化されう
るポジレジスト型またはネガレジスト型の樹脂、ポリマ
ーまたはプレポリマー。本発明の実施においては、本組
成物の成分(a’)として、式(I)乃至(VII) の化合
物のうちの1つの化合物あるいは2つまたはそれ以上の
化合物の組み合わせを使用することができる。
【0027】本組成物の成分(b’)として、本発明に
使用できるポジレジスト型またはネガレジスト型樹脂、
ポリマーまたはプレポリマーは、たとえば下記に例示し
たような欧州特許第654711号明細書に記載されて
いるものである。
【0028】(b'1)ポジ型レジスト、たとえば下記の
ごときノボラックやジアゾナフトキノンのごときフェノ
ール樹脂をベースとしたジアゾキノンレジスト;
【0029】(b'2)ネガ型レジスト、たとえばジクロ
メート化−ゼラチン、−スターチ、−ポリ(ビニルアル
コール)、−ポリ(ビニルピロリドン)、−ポリ(ビニ
ルブチラール)および−ポリ(アミド酸)(PAA)の
ごときジクロメート化されたポリマー;側鎖に架橋基を
有するポリマー、たとえば(ビニルシンナメート)、ポ
リ(ビニルシンナミリデンアセテート)、カルコンまた
はフェニレンジアクリレートが結合しているポリ(ビニ
ルアルコール)、p−フェニレンジアクリル酸(PPD
A)とグリコールとのポリエステル、およびスチリルピ
リジンをベースとしたポリエステル;水処理可能なレジ
スト、たとえばスチレン−無水マレイン酸共重合体、フ
ェノール第四ピリジウム塩;重合体スチリルキノリウム
塩;側鎖としてジメチルマレインイミドを有するアクリ
ル共重合体;側鎖としてジフェニルシクロプロパンを有
する置換ポリ(ビニルアルコール);二官能性アシルシ
ランが付加したポリ(ビニルアルコール)およびポリ
(ビニルピリジン);ポリ(ビニルフェノール)とモノ
−アジドとをベースとしたアジドレジスト;ポリ(cis-
イソプレン)とビス−アジドとをベースとしたビス−ア
ジドレジスト、たとえば、2、6−ビス(4−アジドベ
ンザル)-4- メチルシクロヘキサノン(ABC)、4、
4’−ジアジドスチルベン、4、4’−ジアジドベンゾ
フェノン、4、4’−ジアジドベンザルアセトン;ポリ
(アクリルアミド)またはポリ(ビニルピロリドン)と
水溶性ビス−アジドとをベースとした水処理可能なアジ
ドレジスト;アジド基を有するポリマ−;ビニルベンゾ
フェノンと4−ジメチルアミノスチレンとの光架橋性共
重合体;光反応性ポリイミドおよびジアゾ樹脂;
【0030】(b'3)下記のものを含有する感光性樹
脂;アクリレート、メタクリレート、アクリルアミドお
よびスチレンのごときモノマー;1,6−ヘキサジオー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、N、N’−メチレンビス(アクリルアミド)、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリト
リトールトリアクリレートおよびペンタエリトリトール
テトラアクリレートのごとき架橋剤;使用されるモノマ
ーの重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン、
ポリカーボネート、セルロース誘導体のごときバインダ
ー;親油性シリカおよびクレイのごときフィラー;ベン
ゾイン誘導体、アントラキノンと水素供与体、ベンゾフ
ェノンとアミンのごとき開始剤;p−メトキシフェノー
ル、ハイドロキノン、ナフトールのごとき安定剤;特に
反応性バインダーを含有するもの、たとえばマレイン酸
またはフマル酸をグリコールと縮合して得られる不飽和
ポリマー、ビスフェノールAをベースとした多官能性ア
クリレート、およびその他の多官能性プレポリマー;
【0031】(b'4)ポジ型深紫外線レジスト、たとえ
ばノボラックとジアゾピラゾリジンジオン、ジアゾテト
ラミン酸、ジアゾピペリジンジオンおよびジアゾ−メル
ドルム酸(diazo-Meldrum's acid) とをベースとした変
性ジアゾキノンレジスト;o−ニトロベンジルエステル
をベースとしたレジスト;m−ポリ(ニトロアニリ
ド);ポリ(p−アセトキシスチレン);o−ニトロベ
ンジル置換ポリエーテル;ポリ(メチルメタクリレー
ト)(PMMA)誘導体、たとえば3−オキシミノ−2
−ブタノンメタクリレート(OMMA)−MMA共重合
体、OMMA−メタクリロニトリル−MMAターポリマ
ー、MMA−インデノン共重合体;ポリ(メチルイソプ
ロピルケトン)(PMIPK);その基本骨格にトリフ
ェニルカルボニウムイオンを含有するポリマー;ポリカ
ーボネート;ポリ(tert−ブトキシカルボニルオキ
シスチレン)、好ましくはオニウム塩酸発生体を含む;
カーボネートとオニウム塩とを含むノボラック、または
ナフタレン−2−カルボン酸−tert−ブチルエステ
ルを含むノボラック;フタルアルデヒドとo−ニトロベ
ンゾアルデヒドとの共重合体;
【0032】(b'5)下記のものを例とするネガ型深紫
外線レジスト 4、4’−ジアジドジフェニルスルフィドを含有するビ
スアジド環化ゴム組成物、3、3’−ジアジドジフェニ
ルスルホンを含有するビスアジド−ポリ(ビニルフェノ
ール)組成物、3、3’−ジアジドジフェニルスルホン
を含有するビスアジド−ポリ(メチルメタクリレート)
組成物、オニウム塩またはn−ヘキシルオキシジアゾニ
ウムヘキサフルオロホスフェートを含むエポキシド;
【0033】(b'6)下記のものを例とするポジ型電子
線レジスト PMMA誘導体、たとえばポリ(ペルフルオロブチルメ
タクリレート)、ポリ(ヘキサフルオロメタクリレー
ト)および特にポリ(2、2、2−トリフルオロエチル
−α−クロロアクリレート);ポリ(オルト置換2−フ
ェニルエチルメタクリレート);MMAとメタクリル
酸、アクリロニトリルまたは無水メタクリル酸との共重
合体;MMAとメタクリル酸と無水メタクリル酸とのタ
ーポリマー;ポリ(オレフィンスルホン)たとえばポリ
(ブテンスルホン);ポリ(オレフィンスルホン)、た
とえばポリ(2−メチルペンテン−1−スルホン)(P
MPS)を含むノボラック;ポリ(p−tert−ブト
キシカルボニルオキシスチレン);ポリスチレン−テト
ラチオフルバレン;
【0034】(b'7)下記のものを例とするネガ型電子
線レジスト エポキシ化ポリブタジェン、ポリ(グリシジルメタクリ
レート)(PGMA)、グリシジルメタクリレートとエ
チルアクリレートとの共重合体(COP);アリルメタ
クリレートとヒドロキシエチルメタクリレートとの共重
合体;プロパルギルメタクリレートとヒドロキシエチル
メタクリレートとの共重合体;ポリスチレンをベースと
したレジスト、たとえばヨウ素化ポリスチレンおよびポ
リ(クロロメチルスチレン);ポリ(クロロメチルスチ
レン−コ−2−ビニルナフタレン);ポリ(ビニルナフ
タレン);ヨウ素メチルによって四級化されたポリ(ビ
ニルピリジン);ジアゾキノン−ノボラックフォトレジ
スト;ω−トリコサン酸、ω−トリコシン酸、o−オク
タデシルアクリル酸のLangmuir-Blodgett フィルム;
【0035】(b'8)ポジ型X線レジスト、たとえば H
PR-204(商標)( Olin-Hunt );
【0036】(b'9)ネガ型X線レジスト、たとえばポ
リ(2、3−ジクロロ−1−プロピルアクリレート)
(DCPA);ポリ(クロロ−メチルスチレン)(PC
MS);塩素化ポリ(メチルスチレン)(CPMS);
アリルメタクリレートと2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートまたはグリシジルメタクリレートとの共重合体;
【0037】(b'10 )化学効果性または熱効果性ポリ
マー、たとえばメラミン架橋剤を含むノボラックまたは
ポリ−p−ヒドロキシスチレン、この系は酸触媒の存在
下において加熱されると架橋する;p−ヒドロキシスチ
レンとp−ヒドロキシメチルスチレンとの共重合体、こ
れは酸の存在下において架橋する;アミンの存在下にお
いて架橋するCOP樹脂;ビス−エポキシドの存在下に
おいて光照射されると架橋する潜在ポリアミン;適当な
硬化剤、たとえばポリアミン、ノボラック、ポリアミノ
アミド、無水ポリカルボン酸の存在下において架橋する
下記のごときエポキシ樹脂:グリシジル化クレゾールノ
ボラック、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ヒダ
ントイン−N、N’−ビスグリシド、プロピレン−1、
3−ヒダントイン−2−ヒドロキシトリグリシド、p−
アミノフェノールトリグリシド、ジアミノジフェニルメ
タンテトラグリシド、ビニルシクロヘキサンジオキシ
ド、3、4−エポキシシクロヘキシルメチル−3、4−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、およびこれ
らの混合物;ポリ(ビニル安息香酸)のエステル、これ
は触媒量の酸の存在下において加熱されるとポリ(ビニ
ル安息香酸)になる;ブロックポリ−p−ヒドロキシス
チレン、これは触媒量の酸の存在下において加熱される
とポリ−p−ヒドロキシスチレンになる;ポリアクリレ
ートのエステルまたはポリメタクリレートのエステル、
これは触媒量の酸の存在下において加熱されるとポリア
クリル酸またはポリメタクリル酸に変る;加熱されると
解重合するポリカーボネート;メタクリル酸−メチルメ
タクリレート共重合体と塩化メタクリロイル−メチルメ
タクリレート共重合体との混合物、これは加熱により架
橋する;
【0038】(b'11 )ポジ型イオンビームレジスト、
たとえばポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチル
ビニルケトン)、ポリ(tert−ブチルメタクリレー
ト)、ポリ(ブテンスルホン);
【0039】(b'12 )ネガ型イオンビームレジスト、
たとえばポリ(ビニルアセテート)、ポリ(メチルシン
ナメート)、ポリ(メチルシロキサン)、ポリ(グリシ
ジルメタクリレート−コ−エチルアクリレート)、ポリ
スチレン、ポリ(4−クロロスチレン)、ポリ(4−ブ
ロモスチレン)、およびノボラック;
【0040】(b'13 )ケイ素含有ポジ型レジスト、た
とえばポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(フェニルメ
チルシロキサン)、シロキサン置換プロピルメタクリレ
ート;
【0041】(b’14)ケイ素含有ネガ型レジスト、た
とえばトリメチルシリルメチルスチレンとクロロスチレ
ンとの共重合体、クロロメチル化ポリ(ジフェニルシロ
キサン)、臭素化ポリ(1−トリメチルシリルプロピレ
ン)、ポリ(トリアリルフェニルシラン)と2、6−ビ
ス(4’−アジドベンザル)−メチルシクロヘキサノン
との組み合わせ、ポリ(トリメチルシリルスチレン)と
1、2、4−トリクロロベンゼンおよび3、3’−ジア
ジドジフェニルスルホンとの組み合わせ。本発明の組成
物の成分(b’)として好ましいものは、(b'1)のポ
ジ型レジスト、(b’2)のネガ型レジスト、(b’3)の
感光性樹脂、(b’4)のポジ型深紫外線レジスト、
(b’5)のネガ型深紫外線レジストおよび(b’10) の
化学および熱効果性ポリマーである。特に好ましいのは
以下に列挙するものである。ジアゾキノンレジスト;ジ
クロメート化ポリマー、たとえばジクロメート化−ゼラ
チン、 -スターチ、-ポリ(ビニルアルコール)、- ポ
リ(ビニルピロリドン)、- ポリ(ビニルブチラール)
および- ポリ(アミド酸);側鎖に架橋基を有するポリ
マー、たとえばポリ(ビニルシンナメート)、ポリ(ビ
ニルシンナミリデンアセテート)、カルコンまたはフェ
ニレンジアクリレートが結合されているポリ(ビニルア
ルコール)、p−フェニレンジアクリル酸(PPDA)
とグリコールとのポリエステル;ポリ(cis-イソプレ
ン)とビス−アジドとをベースとしたビスアジドレジス
ト、たとえば2、6−ビス−(4−アジドベンザル)−
4−メチルシクロヘキサノン(ABC)、4、4’−ジ
アジドスチルベン、4、4’−ジアジドベンゾフェノ
ン、4、4’−ジアジドベンゾラクトン;水処理可能ア
ジドレジスト;反応性バインダーを含有するフォトポリ
マー、このバインダーは、たとえばマレイン酸またはフ
マル酸とグリコールとの縮合によって得られた不飽和ポ
リマー、多官能性アクリレートおよび多官能性プレポリ
マーである;ポリ(tert−ブトキシカルボニルオキ
シスチレン)にオニウム塩酸発生体を加えたもの;4,
4’−ジアジドジフェニルスルフィドを含有するビス−
アジド環化ゴム組成物および3,3’−ジアジドジフェ
ニルスルフォンを含有するビス−アジドポリ(ビニルフ
ェノール)組成物;酸触媒を添加したノボラックとメラ
ミン架橋剤またはポリ(p−ヒドロキシスチレン)との
組み合わせ、触媒量の酸の存在下において加熱すること
によって脱離される脱離基を有するポリ(ビニル安息香
酸)、ポリ(アクリル酸)またはポリ(メタクリル酸)
のエステル;およびブロックポリ−p−ヒドロキシスチ
レン。本発明の組成物の成分(b’)として適当な上記
に例示した物質は当技術分野で公知であり、そして、た
とえばA.Reiserの”Photoreactive Polymers”,JohnWi
ley & Sons, 1989年、に記載されている。
【0042】本組成物がさらに触媒を含有していれば、
ポリマー構造化および顔料形成が促進される。したがっ
て、上記組成物は、レジスト型樹脂(b’)を構造化す
るポジまたはネガポリマーのための触媒(c’)をさら
に付加的に、含有しているのが好ましい。触媒(c’)
は好ましくは酸、塩基、または電磁放射線の特定波長を
吸収する、特にIRまたはNIR(近赤外線、800乃
至2500nm)領域の波長を選択的に吸収する化合
物、および特に潜在酸または塩基である。このような潜
在酸または塩基の例は、たとえば化学線照射下において
酸を形成しうるもの、たとえばジアゾニウム塩、スルホ
ニウム塩、スルホキソニウム塩、ヨードニウム塩のごと
きオニウム塩、または化学線照射下において塩基を形成
しうるものである。特に好ましいのは、欧州特許第65
4711号明細書に記載されているような潜在酸または
塩基である。
【0043】特に適当なスルホニウム塩の例は、以下の
ものである。トリフェニルスルホニウムブロマイド、ト
リフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスル
ホニウムヨージド、トリフェニルスルホニウムヘキサフ
ルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサ
フルオロアンチモナート、トリフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロアルセナート、トリフェニルスルホニウム
トリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルエチルス
ルホニウムクロライド、フェナシルジメチルスルホニウ
ムクロライド、フェナシルテトラヒドロチオフェニウム
クロライド、4−ニトロフェナシルテトラヒドロチオフ
ェニウムクロライド、4−ヒドロキシ−2−メチルフェ
ニルヘキサヒドロチオピリリウムクロライド。ヨードニ
ウム塩の例は、英国特許第1539192号明細書に記
載されている。
【0044】本発明において使用するのに適当な潜在酸
としては、さらに化学線照射下においてスルホン酸を発
生する化合物も適当である。こような化合物は、たとえ
ば欧州特許第166682号明細書、欧州特許第085
024号明細書ならびにそれらの中に引用されている文
献に記載されている。化学線照射下においてスルホン酸
を発生する特に好ましい化合物は以下のものである。フ
ェナシル−p−メチルベンゼンスルホナート、ベンゾイ
ン−p−トルエンスルホナート、3−(p−トルエンス
ルホニルオキシ)−2−ヒドロキシ−2−フェニル−1
−フェニル−1−プロパン−(α−(p−トルエンスル
ホニルオキシ)メチルベンゾイン)、N−(p−ドデシ
ルベンゼンスルホニルオキシ)−1、8−ナフタルイミ
ド、N−(フェニルスルホニルオキシ)−1、8−ナフ
タルイミド。
【0045】潜在酸として使用するのに適当な化合物を
さらに示せば以下のものである。o−ニトロ安息香酸に
変換されるo−ニトロベンズアルデヒド、たとえば1−
ニトロベンズアルデヒドおよび2、6−ジニトロベンズ
アルデヒド;α−ハロゲンアセトフェノン、たとえば
α、α、α−トリクロロアセトフェノンおよびp−te
rt−ブチル−α、α、α−トリクロロアセトフェノ
ン;o−ヒドロキシアセトフェノンのスルホン酸エステ
ル、たとえば2−ヒドロキシベンゾフェノンメタンスル
ホナートおよび2、4−ヒドロキシベンゾフェノン−ビ
ス−(メタンスルホナート)。
【0046】欧州特許第318649号明細書に記載さ
れているような、芳香族結合された塩素または臭素を含
有する化合物も潜在酸として適当である。この種の化合
物を例示すれば下記のものである。ヘキサフルオロテト
ラブロモ−ビスフェノールA、1、1、1−トリス−
(3、5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、N−(2、4、6−トリブロモフェニル)−N’−
(p−トルエンスルホニル)尿素。本組成物の好ましい
触媒(c’)は潜在酸、特に好ましくはスルホニウム塩
である。最も好ましいものは、トリフェニルスルホニウ
ムトリフルオロメタンスルホナートおよび下記式
【化10】 および
【化11】 の化合物、特にトリフェニルスルホニウムトリフルオロ
メタンスルホナートである。
【0047】本発明による構造化カラー画像形成のため
の組成物は、一般に成分(a’)および(b’)、さら
に場合によっては(c’)を加えて混合することによっ
て簡単に製造することができる。成分(a’)は、再生
される顔料粒子の色に応じて選択される。成分(b’)
のポジ型またはネガ型レジン、ポリマーまたはプレポリ
マーは、次のものを考慮して選択されねばならない。す
なわち、所望されるカラー画像の種類、すなわちポジ画
像であるかネガ画像であるか、および組成物に加えられ
る処理の種類、すなわち直接加熱、電磁線照射たとえば
紫外線、可視光線、赤外線(たとえばレーザーから発
射)、またはX線の照射、または電子または中性子のご
とき粒子投射、あるいはこれらの処理の組み合わせによ
り選択される。たとえば、可視光線の照射によってポジ
画像を得たい場合には、分類(b'1)に記載したポジ型
レジストの1つが選択される。また、X線照射によって
ネガ画像を得たい場合には、分類(b'9)に記載したネ
ガ型X線レジストの1つが選択される。レーザー照射に
よってネガ画像を得たい場合には、分類(b'10)の化学
または熱効果性ポリマーのグループに含まれている熱硬
化性ポリマーの1つ、たとえばメタクリ酸−メチルメタ
クリレート共重合体と塩化メタクリロイル−メチルメタ
クリレートとの混合物が選択される。この最後のケース
の場合には、光エネルギーを熱エネルギーに効果的に変
換するために、入射レーザー光線の波長に吸収をもつ化
合物をそのポリマーに添加するのが好ましい。加熱と電
磁線照射との組み合わせによってネガ画像を得たい場合
には、分類(b'10)に記載されているメラミン架橋剤を
加えたポリ−p−ヒドロキシスチレンを含有する系が選
択される。他の樹脂、ポリマーまたはプレポリマーの選
択も同様にしてなされるべきである。
【0048】成分(c')が添加されない場合には、成分
(a')と成分(b')とは、重量で0.01:99.99
乃至80:20の比で混合される。好ましくは重量比は
1:99乃乃至70:30、より好ましくは5:95乃
至60:40、最も好ましくは重量比は10:90乃至
50:50である。成分(c')が添加される場合には、
成分(a' ) :( b' ):(c' )の混合比は、重量ベ
ースで、0.01:99.98:0.01乃至75:
5:20となるように、好ましくは1.00:98.9
0:0.10乃至70:15:15、より好ましくは
5:94:1乃至60:30:10、最も好ましくは、
10:88:2乃至50:42:8になるように選択さ
れる。本組成物は、成分(c’)を含有するのが好まし
い。
【0049】上記により製造された組成物は、適当な基
質上に容易に塗布できるようにするために、溶剤によっ
て希釈するのが好ましい。適用な溶剤は前記に例示した
ものと同じ溶剤である。本発明の組成物は、好ましくは
上記した溶剤の1つまたは混合物によって、溶液を基準
にして、固形分が1乃至90重量%、好ましくは5乃至
80重量%、より好ましくは10乃至70重量%、最も
好ましくは20乃至60重量%となるように希釈され
る。本発明の組成物を含有する上記により製造された溶
液は、一般に適当な基質の上に塗布され、電磁線照射た
とえば可視光線、紫外線、レーザー光線またはX線の照
射または電子投射または中性子投射および/または加熱
を受け、そして場合によっては、適当な現像剤を使用し
て現像処理される。本組成物は記録および画像技術にお
ける使用、たとえば光学的または熱的カラー記録、カラ
ープルーフィング、カラーコピーおよび特にLCD用カ
ラーフィルターの製造に適している。
【0050】本願のいま1つの特徴は、可溶性前駆物質
から局所的に再生された不溶性顔料によってパターンま
たは画像層が、着色されたパターンまたは画像を作成す
る方法を提供することである。その方法は、下記の工程
を包含する: (1)成分(a’),(b’)および場合によっては
(c’)を含む組成物を使用して、式(I)乃至(VII)
の化合物からなる群より選択された可溶性フタロシアニ
ン前駆物質を含有するポリマー層を形成し、そして
(2)熱的または光分解的処理によって、上記可溶性前
駆物質から顔料を局所的に再生する。上記方法の工程
(1)において使用される組成物は、前記において説明
されている。上記の方法の工程(1)において形成され
るポリマー層は基質の全表面をカバーする層、あるいは
また基質のある領域のみをカバーする層であることがで
き、そのポリマー層は画像対応的またはパターン対応的
に付与されうる。工程(2)において顔料を再生するた
めの1つの有利な方法は、レーザーマーキングによる方
法である。
【0051】ポリマーパターンまたは画像層を形成する
ための方法としては、フォトリソグラフィー、衝撃印刷
たとえばスクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷
およびオフセット印刷、非衝撃印刷たとえばインクジェ
ット印刷、サーマル染料拡散転写、レーザーマーキン
グ、電着などの各種の方法が公知である。フォトリソグ
ラフィーの場合には、本組成物は適当な基質の全面にわ
たって、公知の方法たとえばスピンコーティング、スプ
レー、浸漬コーティング等の手段によって塗布され、そ
して次に電磁線照射たとえば紫外線、可視光線、X線の
照射、あるいは電子線、中性子線などの粒子の投射、お
よび必要な場合には加熱がなされる。
【0052】使用される照射線の種類は、本組成物に含
有されている成分(b’)の樹脂、ポリマーまたはプレ
ポリマーの種類に応じて選択される。成分(b’)の樹
脂、ポリマーまたはプレポリマーがポジ型またはネガ型
レジストである場合には、紫外光線または可視光線が使
用される。成分(b’)の樹脂、ポリマーまたはプレポ
リマーがポジ型またはネガ型UVレジストである場合に
は、UV光線が使用される。成分(b’)の樹脂、ポリ
マーまたはプレポリマーがポジ型またはネガ型X線レジ
ストである場合には、X線が使用される。成分(b’)
の樹脂、ポリマーまたはプレポリマーがポジ型またはネ
ガ型電子線レジストである場合には、電子線または中性
子線が使用される。また、成分(b’)の樹脂、ポリマ
ーまたはプレポリマーが光重合可能な系である場合に
は、紫外線または可視光線が使用される。上記の照射は
通常使用されているパワーおよび照射線量で実施されそ
して必要な場合には加熱が追加される。
【0053】赤外線、紫外線、可視光線またはX線のご
とき電磁線の照射、または電子ビームまたは中性子ビー
ムのごとき粒子ビームの投射は、所望の構造化カラー画
像を得るように適当なマスクまたはパターンを介して実
施される。このようなマスクまたはパターンの詳細は、
たとえばA.Reiserの"Photoreactive Poymers" ,ニュー
ヨークのJohn Wiley & Sons, 1989 年出版、に記載され
ている。紫外線源または可視光源としてレーザーが使用
される場合には、マスクは不必要である。なぜならば、
パターン形成はレーザー光を走査することによって達成
されるからである〔直接書込法(Direct Overwrite Tech
nique)〕。衝撃印刷およびインクジェット印刷において
は、スクリーン転写、フレキソ転写、オフセット転写、
グラビア転写またはインク噴射によって、上記組成物が
基質に転移され、続いて照射が行われる。照射線の選択
の判断基準は上記と同じである。これらの方法において
は、マスクやパターンは必要ではない。なぜならば、予
め定められたパターンに従って、組成物が基質上に転移
されるからである。必要な場合には、照射後に熱が加え
られる。フレキソ印刷、グラビア印刷およびオフセット
印刷の場合には、硬化後に組成物を転写することも可能
である。この方法においては、転写前にブランケット等
の上の組成物が上記のごとく照射を受け、そして次に基
質へ転写される。この方法においては組成物が硬化され
るので、シャープな画像エッジを有するポリマーパター
ンまたは画像が得られる。硬化された組成物が容易に転
写されうるように、接着性ポリマーで基質をコーティン
グするのが好ましい。電着の場合には、基板の表面に形
成されたパターンITO(インジウム−スズ−酸化物)
電極の面に電気泳動またはミセル析出によって上記組成
物が転写され、続いて上記のごとく照射が行われる。照
射線源の選択は上記と同様に行われる。必要により照射
後に加熱する。
【0054】工程(2)は、上記により形成されたポリ
マーパターンまたは画像層に熱を直接加えること、ある
いは紫外線、可視光線または赤外線の、たとえばレーザ
ーからの照射、またはX線の照射によって、あるいは電
子や中性子のごとき粒子の投射、あるいはこれら処置の
組み合わせによって実施される。好ましくは、この工程
(2)においてはレーザー照射が使用され、最も好まし
いコンピュータ支援レーザーマーキングが可能となる。
【0055】この目的のためには、工程(1)におい
て、基質をスピンコーティング、浸漬コーティングまた
はスプレーコーティング等を使用して上記組成物でコー
ティングし、このあと紫外線、可視光線、赤外線、電子
線、中性子線またはX線の照射を、マスクまたはパター
ンを使用しないで実施し、しかして組成物に含有されて
いる樹脂、ポリマーまたはプレポリマーを均質に硬化さ
せ、この後、上記レーザーを使用して工程(2)を実施
する。適当な照射線の選択は上記と同様である。必要に
より照射後に加熱する。本組成物に含有されている成分
(b’)の樹脂、ポリマーまたはプレポリマーが熱硬化
性である場合には、基質上のパターン形成と前駆物質か
らの顔料の局所的再生を、たとえばNIRレーザーを使
用して同時に行うことが可能である。レーザー量子エネ
ルギーが熱エネルギーに有効に変換するように、上記組
成物に近NIR吸収剤を含有させるのが好ましい。適当
な現像工程を追加することもできる。この場合には、公
知常用の現像剤と現像方法とが使用される。この実施態
様は、たとえばLCD用カラーフィルターの製造のため
に適用することができる。工程(2)において、電磁線
または粒子ビームの照射、あるいは加熱を施した時に、
ナノメータサイズの顔料粒子がその場で生成され、これ
に伴いドラスチックな色の変化が起こる。したがって、
0.5μmの解像度を有する顔料に基づく構造化カラー
画像の形成が可能である。
【0056】上記した方法は広い応用範囲をもち、した
がって光学的および熱的印刷および記録、ならびにLC
D用カラーフィルターまたはその類似物の製造のために
適用することができる。これにより得られる画像および
カラーフィルターは、高い透明度、高いコントラスト
比、高い色純度および濃度、高いパターン解像度および
画像精度、(染料)色の混ざりがないこと、さらには顔
料/ポリマー混合物の精製の間のふるいの詰まりがない
こと、画像面が平滑であること、高い記録精度、画像エ
ッジの高い鮮鋭度、熱、薬品および光に対する高い安定
性などの特性を有しており、また超薄膜フィルムの製造
が容易である。上記の組成物および方法は、欧州特許第
654711号明細書に記載されているようなLCD用
の三色法カラーフィルターの製造に適当である。本組成
物は、グリーンおよびブルーの色領域のために非常に有
利に使用することができ、そして黄色顔料および赤色顔
料を生成する従来技術の顔料前駆体と組み合わせて使用
することができる。
【0057】特定の用途においては、所望の画像形成を
行うために、本組成物の上記した成分(b’)を使用す
ることが必要でなくなる場合がある。このような場合に
は、任意適当な種類の公知の高分子有機バインダー材料
を成分(b”)として使用でき、このバインダー材料
が、着色パターンまたは画像が、その上に形成される基
質に成分(a’)である可溶性顔料前駆物質を十分に固
定する役割を果たす。
【0058】したがって、本発明は下記成分を含有する
構造化色像作成のための組成物をも包含する: (a’)式(I)乃至(VII) の化合物からなる群より選
択された可溶性フタロシアニン前駆物質、および
(b”)高分子バインダー材料。 好ましいバインダー材料(b”)は、ビニル化合物をベ
ースとした重合体、ノボラック、バイオポリマー、ポリ
イミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリブチラ
ール、およびこれらの混合物である。可溶性顔料前駆物
質成分(a’),高分子有機バインダー材料(b”)、
および場合によっては成分(c’)を含有するポリマー
層を形成する工程(1)を実施するためには、2つの異
なる方法がある。1つの方法は、たとえば所望の全成分
を含有している組成物を使用する方法である。いま1つ
の方法は、顔料前駆物質(a’)を含有していないレシ
ーバー層(受容層)を作成し、この上に後から、たとえ
ば顔料前駆物質(a’)を含有するインクをインク噴射
することによって、あるいは好ましくは顔料前駆物質
(a’)を含有するドナー物質(供与材料)からのサー
マル染料拡散転写によって、顔料前駆物質(a’)を付
与する方法である。
【0059】科学者は、まだサーマル染料拡散転写とい
う技術用語に同意していないか、あるいはこの言葉を不
適切に使用しているが、銀化合物(熱現像を含むことも
できる現在の写真術)あるいは発色剤(たとえばラクト
ン、これはレシーバー内に反応性パートナー、通常は酸
またはフェノールを必要とする)の使用を含む、媒染剤
や化学反応性に依拠する技術と、サーマル染料拡散転写
(thermal dye diffusion transfer)とを混同してはなら
ない。この技術についての記載は、たとえば、下記なら
びに他の多くの文献に見られる: Spec. Publ.-R.Soc. Chem. 133/pp. 73-85(1993)、 Proc. SPIE-Int. Soc. Opt. Eng. 1912 / pp.252-260(1
993)、 日本写真学会誌 55(6) /pp.456-464(1992)、 Journal of Imaging Technology 16(6) / pp.238ff(19
90)。 サーマル染料拡散転写の原理は以下の通りである。すな
わち、染料を含有する薄いドナーシート(通常、厚さ1
乃至10μm)をレシーバー材料と接触させ、次いで選
択された目標領域へ所望量の染料が転移されるように熱
を発生させる。これは広い領域を単に加熱することによ
って実施可能であるが、通常はドナーの裏面を横断移動
する電子的に制御されたサーマルアレイヘッドが使用さ
れる。別の方法として、スクリーンを介した高濃度光フ
ラッシュ(欧州特許第391303号明細書、欧州特許
第529362号明細書)、あるいはレーザー源(Pro
c.SPIE-Int. Soc. Opt. Eng. 1912 p.261 ff.[1993])が
使用できる。好ましくはドナー上に合焦されたレーザー
ビームがエネルギー源として使用される。この場合に
は、ドナー層は、好ましくは光を熱に変換するIR染料
を含有する。レーザーは好ましくはIRレーザー(欧州
特許第529561号明細書の場合)であり、非常に高
い解像度が得られる。このように、サーマル染料拡散転
写は、総体的に電子制御下において行われる完全な乾式
プロセスであり、所望の、たとえば電子写真プリントア
ウト、カラープルーフィングおよび特にLCD用カラー
フィルターのために必要とされるような、モザイク様ピ
クセルパターンの連続またはフルトーン画像を得ること
ができる。
【0060】本発明における可溶性顔料前駆物質は、サ
ーマル染料拡散転写に使用することができる。したがっ
て、本発明のいま1つの主題は、下記工程を包含する着
色パターンまたは画像の作成方法である。(1)式
(I)乃至(VII) の化合物からなる群より選択された可
溶性フタロシアニン前駆物質、高分子有機バインダー材
料(b”)および場合によっては(c’)を含有するポ
リマー層を形成し、そして(2)熱的または光分解的処
理によって、上記可溶性前駆物質から顔料を局所的に再
生する、ここにおいて、工程(1)は下記のいずれかに
よって行われる: − 成分(a’)および高分子有機バインダー材料
(b”)および場合によっては成分(c’)を含有する
組成物を使用して、可溶性顔料前駆物質を含むポリマー
層を形成する、 −(1a)高分子有機バインダー材料(b”)と場合に
よっては成分(c’)とを含有するポリマー層を形成
し、次に(1b)顔料前駆物質(a’)を含有するイン
クを、該ポリマー層上の選択された目標領域にインク噴
射する、または −(1a)高分子有機バインダー材料(b”)と場合に
よっては成分(c’)とを含有するポリマー層を形成
し、次に(1b)顔料前駆物質(a’)と高分子有機バ
インダー材料(b”)とを含有するドナー層を該ポリマ
ー層の上に積層し、(1c)該ドナー層を局所的に加熱
して、選択された目標領域に染料を転移させ、そして
(1d)レシーバー層からドナー層を取り除く。着色パ
ターンまたは画像の作成方法において、本発明の成分
(a’)を使用するための上記に記載したすべての実施
態様は、成分(b’)の代わりに成分(b”)が使用さ
れている対応する方法にも関係する。
【0061】着色パターンまたは画像の作成方法におい
て、本発明の成分(b’)を使用するための上記に記載
したすべての実施態様は、工程(1)の組成物が、成分
(a’)と高分子有機バインダー材料(b”)および場
合によっては(c’)を含有する組成物を使用して溶解
された顔料前駆物質を含むポリマー層を形成することに
よって製造される限り、成分(b’)の代わりに成分
(b”)が使用される対応する方法にも関係する。
【0062】顔料前駆物質(a’)を含有するインクを
ポリマー層の選択された目標領域にインク噴射すること
によって工程(1)の組成物がつくられる場合には、そ
のポリマー層は好ましくはポリ(ビニルアルコール)で
あり、そしてインクが親水性溶剤中に顔料前駆物質
(a’)を0.5乃至10%含有しているのが好まし
い。最も好ましくは、インクはエチレングリコールまた
はジエチレングリコールを含む極性溶剤中の1乃至5%
の顔料前駆物質(a’)から実質的に構成される。
【0063】顔料前駆物質(a’)を含有するドナー層
からポリマー層の上の選択された目標領域にサーマル染
料拡散転写によって工程(1)の組成物がつくられる場
合には、好ましくはレシーバーポリマー層はポリエステ
ル、ポリ(塩化ビニル/酢酸ビニル)、ポリカーボネー
ト、またはこれらの混合物であり、そしてドナー層は別
のバインダー中に顔料前駆物質(a’)を1乃至10%
含有する。最も好ましくは、レシーバーポリマー層は1
0乃至20重量%溶液として塗布され、そして界面活性
剤を0.1乃至5重量%含有する。そしてドナーのバイ
ンダーは実質的にポリブチラールまたはセルロース誘導
体から実質的に構成される。ドナーおよびレシーバーの
好ましい化学組成についての詳細は、当業者に公知であ
り、そして多くの特許ならびにその他の刊行物の対象で
ある(たとえば、欧州特許第507734号および欧州
特許第508954号)。ドナーは何回も再使用するこ
とができ、そしてドナーとレシーバーとの相対運動は、
たとえば色濃度を上げるために、変えることができる。
通常、ドナーは転写工程後、すぐに剥離される。しか
し、場合によっては、ドナーを化学溶解によって部分的
または完全に除去することもできる。溶解された顔料前
駆物質成分(a’),高分子有機バインダー材料
(b”)、および場合によっては成分(c’)を含有す
るポリマー層は、構造化後は、ポジまたはネガレジスト
型樹脂、ポリマーまたはプレポリマー(b’)と同様な
性質を有しており、そしてそれらは交換使用することが
できる。上記した組成物および方法は、さらに有利には
緑および青の領域のためのレジストのために記載されて
いるようなLCD用三色法カラーフィルターの製造のた
めにも適当である。以下、本発明を実施例によってさら
に詳細に説明する。
【0064】実施例1[F.Baumann の米国特許第268
3643号の実施例89に類似] アルゴンで不活性化した500ml容のフラスコ中におい
て、銅フタロシアニンの12g,臭素36g,ピリジン
12g,メタノール200gを、撹拌しながら、40分
間還流加熱する。すみやかに褐色結晶が生成する。この
混合物を25℃に冷却し、濾過する。残留物をメタノー
ル各50mlで2回、そのあとジエチルエーテル50mlで
一回洗い、50℃/160ミリバールで4時間乾燥す
る。下記元素組成の褐色結晶16.52gを得る: C 45.63% H 2.73% N 12.56% Br 28.36% 熱重量分析(TGA=thermogravimetric analysis, 10
℃/ 分) は、130℃において分解が始まり、ピーク温
度は153℃、そして重量損失が26.1%であること
を示した。TGAの残留物は銅フタロシアニンの特徴的
IR吸収ピークを示した。上記褐色結晶10gを、液面
レベルより下にガス導入口を具備した100ml容のフラ
スコの中において、トルエン22g中に懸濁する。45
分間、NH3 ガスをこの懸濁物中に通す。懸濁物の温度
が45℃まで上昇し、そのあと再び室温まで下がる。こ
の反応混合物を濾過し、残留物を、無色になるまで、ト
ルエンで洗う。濾液を蒸発濃縮し、そして残留物をn−
ペンタン50mlで3回にわけてよく洗い、このあと60
℃/160ミリバールにおいて1時間乾燥して、下記の
元素組成を有する褐色結晶1.28gを得る。 C 61.84% H 3.64% N 16.28% Br 4.94% この粗生成物は、ほとんどの有機溶剤によく溶ける。そ
のTGAは分解開始点100℃、ピーク温度181℃、
重量損失20.2%であることを示した。TGAの残留
物は銅フタロシアニンの特徴的IR吸収ピークを示し
た。この粗生成物の試料を、溶離剤として酢酸エチルを
使用したシリカゲルのクロマトグラフィーにかけて精製
して、痕跡量の極性不純物を除去した。これにより得ら
れた褐色生成物は、薄層クロマトグラフィー(TLC)
によって、メトキシ/メトキシとブロモ/メトキシジヒ
ドロ銅フタロシアニンと同定され、その元素分析は下記
の通りであった。 C 62.06% H 3.75% N 16.03% Br 4.94% そのTGAは110℃の分解開始点、170℃のピーク
温度、そして22.6%の重量損失を示した。
【0065】実施例2[F.Baumann のAngew. Chem. 68/
142(1956) の化合物LIIIa に類似] アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
3ml中のナトリウム0.46g(0.02モル)の溶液
に、ピリジン25.6mlを添加する。ついで、フタロジ
ニトリルの5.12g(0.04モル)を少しずつ添加
する(わずかな発熱反応)。得られた黄オレンジ色溶液
を2時間撹拌した後、メタノール13ml中の二塩化銅
1.35g(0.01モル)の溶液を添加する。この褐
色懸濁物に、ピペリジン1.7g(0.02モル)を滴
下により添加し、さらに一晩撹拌する。このあと、メタ
ノールを蒸発させ、混合物を濾過し、そして残留物をピ
リジン、トルエン、ヘキサンおよび水で洗い、そして風
乾して、緑色粉末3.1g(42%)が残る。これをソ
ックスレ装置中においてクロロホルムを用いて6時間抽
出する。このクロロホルム溶液を蒸発濃縮し、褐色残留
物をヘキサンで洗い、乾燥する。この生成物は下記分析
値によりジピペリジノジヒドロ銅フタロシアニンと同定
される。 元素分析: C423610Cu 計算値 C 67.77% H 4.88% N 18.82% 測定値 C 66.78% H 4.98% N 17.78% IR: 722、 1392、 1458、 1492、 2912 cm-1 (KBr); MS: 744(M+); UV/Vis: λmax(CHCl3) : 405, 337。 キシレン中の溶解度は0.9g/100ml。 TGAは平均温度236℃での分解および重量損失2
2.6%を示し、これは2つのピペリジノ基の分裂に対
応する。TGA残留物は純銅フタロシアニンの特徴的分
光特性を示した。
【0066】実施例3 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
3ml中のナトリウム0.46g(0.02モル)の溶液
に、ピリジン25.6mlを添加する。ついで、フタロジ
ニトリルの5.12g(0.04モル)を少しずつ添加
する(わずかな発熱反応)。得られた黄オレンジ色溶液
を、さらに2時間撹拌した後、メタノール13ml中の二
塩化銅1.35g(0.01モル)の溶液を添加する。
次に、この褐色懸濁物に4−n−プロピル−ピペリジン
2.54g(0.02モル)を滴下添加し、この混合物
をさらに一晩撹拌する。このあとその混合物を濾過し、
そして残留物をピリジン、トルエン、ヘキサンおよび水
で洗い、そして風乾して、緑色粉末2.4g(29%)
が残る。これをソックスレ装置中においてクロロホルム
を用いて6時間抽出する。このクロロホルム溶液を蒸発
濃縮し、褐色残留物をヘキサンで洗い、乾燥する。この
生成物は下記分析によりジ−(4−n−プロピル)−ピ
ペリジノジヒドロ銅フタロシアニンと同定される。 元素分析:C484810Cu 計算値 C 69.59% H 5.84% N 16.91% 測定値 C 69.08% H 5.96% N 16.40% IR: 720、 1400、 1456、 1492、 1530、 2924 cm-1 (KB
r); MS:828(M+); UV/Vis:λmax(CHCl3) : 405, 337。 キシレン中の溶解度は2.3g/100ml。 TGAは平均温度225℃での分解および重量損失29
%を示し、これは2つの4−n−プロピル−ピペリジノ
基の分裂に対応する。TGA残留物は純銅フタロシアニ
ンの特徴的IR吸収バンドを示した。
【0067】実施例4 実施例3の生成物のクロロホル中16%の溶液を、ガラ
ス円板上に、2500rpm の速度でスピンコーティング
した。その淡黄色円板を100℃において2分間乾燥
し、そのあと240℃において3分間加熱した。銅フタ
ロシアニンの特徴的青色が現れた。銅フタロシアニンの
存在がUV/VIS分光分析によって確認された。
【0068】実施例5 実施例2の生成物50mg、p−ヒドロキシ−ポリスチレ
ンPMH-C (商標)(Maruzen) 250mgおよびCymel 303
(商標)(American Cyanamid)59mgのジオキサンの1m
l中の溶液を、ガラス円板上に、2500rpm の速度で
スピンコーティングした。その淡黄色円板を100℃に
おいて1分間乾燥し、そのあと240℃において2分間
加熱した。銅フタロシアニンの特徴的青色が現れた。銅
フタロシアニンの存在がUV/VIS分光分析によって
確認された。
【0069】実施例6 実施例2の生成物50mg、p−ヒドロキシ−ポリスチレ
ンPMH-C (商標)(Maruzen) 250mgおよびCymel 303
(商標)(American Cyanamid)59mgのジオキサンの1m
l中の溶液を、ガラス円板に、2500rpm の速度でス
ピンコーティングした。100℃において1分間乾燥後
のその淡黄色円板は、λmax =315nmにおいて1.
19の吸光度を有していた。200℃において15分間
加熱した時、銅フタロシアニンの特徴的青色が現れ、吸
光度はλmax =612nmにおいて1.22であった。
さらに加熱しても、吸光度はほとんど低下しなかった。
これは本発明の組成物を使用して得ることができる優れ
た熱安定性を示している。
【0070】実施例7 実施例3の生成物100mg、p−ヒドロキシ−ポリスチ
レンPMH-C(商標)(Maruzen)250mgおよびCymel 303
(商標)(American Cyanamid)59mgのジオキサンの1m
l中の溶液を、ガラス円板に、2500rpm の速度でス
ピンコーティングした。100℃において1分間乾燥後
のその淡黄色円板は、λmax =315nmにおいて1.
90の吸光度を有していた。200℃において15分間
加熱した時、銅フタロシアニンの特徴的青色が現れ、吸
光度はλmax =610nmにおいて1.86であった。
さらに加熱しても吸光度はほとんど低下しなかった。こ
れは本発明の組成物を使用して得ることのできる優れた
熱安定性を示している。
【0071】実施例8 単結晶を得るために、実施例2の生成物をクロロホルム
から再結晶した。この単結晶のX線分析から、式(III)
に従って下記構造式(IIIA) を与えられる。
【化12】
【0072】実施例9 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
3ml中のナトリウム0.46g(0.02モル)の溶液
に、ピリジン25.6mlを添加する。ついで、フタロジ
ニトリルの5.12g(0.04モル)を少しずつ添加
する(わずかな発熱反応)。得られた黄オレンジ色溶液
を、さらに2時間撹拌した後、メタノール13ml中の二
塩化銅1.35g(0.01モル)の溶液を添加する。
一晩撹拌後、溶剤を減圧下において蒸発させる。つぎに
モルホリンの1.74g(0.02モル)を滴下添加
し、この混合物を一晩撹拌する。この褐色懸濁物を濾過
し、そして残留物をピリジン、トルエン、ヘキサンおよ
び水で洗い、そして風乾する。得られた粉末をソックス
レ装置中においてクロロホルムを用いて6時間抽出す
る。この処理により不溶性の未反応銅フタロシアニンの
痕跡が除去される。次いで、このクロロホルム溶液を減
圧下において蒸発して、褐色残留物をヘキサンで洗い、
乾燥する。この生成物(0.60g,理論値の8%)
は、下記分析によりジモルホリノジヒドロ銅フタロシア
ニンと同定される。 元素分析:C4032102 Cu 計算値 C 64.20% H 4.31% N 18.72% 測定値 C 64.45% H 4.51% N 16.77% IR:722、 1398、 1456、 1490、 1525、 2960 cm-1 (KB
r); MS:748(M+); UV/Vis:λmax(CHCl3) : 405, 337。 TGAは平均温度209℃での分解および重量損失2
0.6%を示し、これは2つのモルホリノ基の分裂に対
応する。TGA残留物は純銅フタロシアニンの特徴的分
光特性を示した。
【0073】実施例10 PMH-C(商標)(Maruzen)250mgとCymel 303(商標)
(American Cyanamid)59mgとをジオキサンの1ml中に
おいて加熱して溶液をつくった。この溶液に実施例9の
生成物100mgを添加し、そして溶液を、室温において
0.45μmのテフロンフィルター(商標)に通して濾
過し、KBr 円板に、1000rpm の速度でスピンコー
ティングした。その淡褐色円板を100℃において乾燥
し、そのあと200℃に加熱した。この時、銅フタロシ
アニンの特徴的青色が現れた。水処理によってこのポリ
マー層を剥離し、1つのポリカーボネートフィルター上
に置き、そしてAraldite(商標)樹脂の中に埋め込ん
だ。100nmの薄いスライスにカットし、これを電子
顕微鏡(4万倍)で観察した。粒子のほとんどは最大直
径6乃至26nmの丸い形状を有していた。
【0074】実施例11 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
3ml中のナトリウム0.46g(0.02モル)の溶液
に、ピリジン25.6mlを添加する。ついで、フタロジ
ニトリルの5.12g(0.04モル)を少しずつ添加
する(わずかな発熱反応)。得られた黄オレンジ色溶液
を、2時間撹拌した後、メタノール13ml中の塩化亜鉛
1.35g(0.01モル)の溶液を添加する。一晩撹
拌した後、溶剤を減圧下において蒸発させる。つぎにモ
ルホリンの1.74g(0.02モル)を滴下添加し、
この混合物を一晩撹拌する。この褐色懸濁物を濾過し、
そして残留物をピリジン、トルエン、アセトン、水、ア
セトンで洗い、そして風乾する。得られたやや緑がかっ
た粉末をソックスレ装置中においてクロロホルムを用い
て6時間抽出する。この処理により不溶性の未反応亜鉛
フタロシアニンの痕跡が除去される。次いで、このクロ
ロホルム溶液を減圧下において蒸発し、緑白色残留物を
ヘキサンで洗い、乾燥する。この生成物(2.38g,
理論値の31.7%)は下記分析によりジモルホリノジ
ヒドロ亜鉛フタロシアニンと同定される。 元素分析:C4032102 Zn 計算値 C 64.05% H 4.30% N 18.67% 測定値 C 59.81 H 4.24% N 15.41% IR:720、 1060、 1230、1300、 1398、 1460, 1495, 152
5, 2820, 2960cm-1(KBr); TGAは平均温度228℃での分解および重量損失2
2.3%を示し、これは2つのモルホリノ基の分裂に対
応する。TGA残留物は純亜鉛フタロシアニンの特徴的
分光特性を示した。
【0075】実施例12 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
3ml中のナトリウム0.46g(0.02モル)の溶液
に、ピリジン25.6mlを添加する。ついで、フタロジ
ニトリルの5.12g(0.04モル)を少しずつ添加
する(わずかな発熱反応)。得られた黄オレンジ色溶液
を2時間撹拌した後、メタノール13ml中の二塩化銅
1.35g(0.01モル)の溶液を添加する。一晩撹
拌した後、溶剤を減圧下において蒸発させる。つぎにピ
ロリジンの1.74g(0.02モル)を滴下添加し、
この混合物を一晩撹拌する。この褐色懸濁物を濾過し、
そして残留物をピリジン、トルエン、ヘキサン、水で洗
い、そして風乾する。得られた粉末をソックスレ装置中
においてクロロホルムを用いて6時間抽出する。この処
理により不溶性の未反応銅フタロシアニンの痕跡が除去
される。次いで、このクロロホルム溶液を減圧下におい
て蒸発し、褐色残留物をヘキサンで洗い、乾燥する。こ
の生成物(0.82g,理論値の11.4%)は下記分
析によりジピロリジノジヒドロ銅フタロシアニンと同定
される。 元素分析:C403210Cu 計算値 C 67.07% H 4.50% N 19.55% 測定値 C 66.13% H 4.78% N 18.44% IR:722、 1398、 1456、1490、 1525、 2960 cm-1(KBr); MS:716(M+); UV/Vis:λmax(CHCl3) : 405, 337。 TGAは平均温度198℃での分解および重量損失2
0.6%を示し、これは2つのピロリジノ基の分裂に対
応する。TGA残留物は純銅フタロシアニンの特徴的分
光特性を示した。
【0076】実施例13 アルゴン雰囲気下中において、撹拌しながら、メタノー
ル3ml中のナトリウム0.46g(0.02モル)の溶
液に、ピリジン25.6mlを添加する。ついで、フタロ
ジニトリルの5.12g(0.04モル)を少しずつ添
加する(わずかな発熱反応)。得られた黄オレンジ色溶
液を2時間撹拌した後、メタノール13ml中の二塩化ニ
ッケル2.38g(0.01モル)の溶液を添加する。
一晩撹拌した後、溶剤を減圧下において蒸発させる。つ
ぎにピペリジンの1.7g(0.02モル)を滴下添加
し、この混合物を一晩撹拌する。この懸濁物を濾過し、
そして残留物をピリジン、トルエン、ヘキサン、水で洗
い、そして風乾する。得られた粉末をソックスレ装置中
においてクロロホルムを用いて6時間抽出する。この処
理により不溶性の未反応ニッケルフタロシアニンの痕跡
が除去される。次いで、このクロロホルム溶液を減圧下
において蒸発して濃縮し、褐色残留物をヘキサンで洗
い、乾燥する。この生成物(0.45g,理論値の6.
0%)は下記分析によりジピロリジノジヒドロニッケル
フタロシアニンと同定される。 元素分析:C423610Ni 計算値 C 68.21% H 4.91% N 18.94% 測定値 C 66.13% H 4.78% N 18.44% IR:730、 1404、 1459、1492、 1540、 2926 cm-1(KBr); MS:739(M+); UV/Vis:λmax(CHCl) :
478, 326。 TGAは平均温度198℃での分解および重量損失2
3.3%を示し、これは2つのピペリジノ基の分裂に対
応する。TGA残留物は純ニッケルフタロシアニンの特
徴的分光特性を示した。
【0077】実施例14 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
4ml中のナトリウム0.12g(0.005モル)の
溶液にピリジン7mlを添加する。ついで、3、4−ジク
ロロ−フタロジニトリルの2.0g(0.01モル)を
少しずつ添加する(わずかな発熱反応)。得られた黄オ
レンジ色溶液を2時間撹拌した後、メタノール3ml中の
二塩化銅0.34g(0.0025モル)の溶液を添加
する。一晩撹拌した後、溶剤を減圧下において蒸発させ
る。つぎにピペリジンの0.43g(0.005モル)
を滴下添加し、この混合物を一晩撹拌する。この褐色懸
濁物を濾過し、そして残留物をピリジン、トルエン、ヘ
キサン、水で洗い、そして風乾する。得られた粉末をソ
ックスレ装置中においてクロロホルムを用いて6時間抽
出する。この処理により不溶性の未反応銅フタロシアニ
ンの痕跡が除去される。次いで、このクロロホルム溶液
を減圧下において蒸発し、残留物をヘキサンで洗い、乾
燥する。この褐色生成物(0.092g,理論値の3.
5%)は下記分析によりジピロリジノジヒドロ−2、
3、9、10、16、17、22、23−オクタクロロ
銅フタロシアニンと同定される。 UV/Vis:λmax(CHCl3) : 405, 337。 TGAは平均温度177℃での分解および重量損失14
%を示し、これは2つのピペリジノ基の分裂に対応す
る。TGA残留物は純2、3、9、10、16、17、
22、23−オクタクロロ銅フタロシアニンの特徴的分
光特性を示した。
【0078】実施例15 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、メタノール
1ml中のナトリウム0.14g(0.0058モル)の
溶液を、実施例1の生成物を精製して得られたメトキシ
/ブロモジヒドロ銅フタロシアニンの2.0g(0.0
029モル)のジオキサンの20ml中の懸濁物に添加す
る。緑がかった懸濁物を一晩撹拌し、そして濾過する。
残留物をジオキサンで洗い、風乾する。得られた粉末
を、ソックスレ装置中においてクロロホルムを用いて6
時間抽出する。次いで、このクロロホルム溶液を減圧下
において蒸発し、残留物をヘキサンで洗い、乾燥する。
得られた褐色生成物(0.270g,理論値の14.6
%)はジメトキシジヒドロ銅フタロシアニンである。そ
のTGAは平均温度224℃での分解および重量損失1
2%を示し、これは2つのメトキシ基の分裂に対応す
る。TGA残留物は純銅フタロシアニンの特徴的分光特
性を示した。
【0079】実施例16 アルゴン雰囲気中において、撹拌しながら、1−オクタ
ノール1ml中のナトリウム0.14g(0.0058モ
ル)の溶液を、実施例1の生成物を精製して得られたメ
トキシ/ブロモジヒドロ銅フタロシアニンの2.0g
(0.0029モル)のジオキサンの20ml中の懸濁物
に添加する。緑がかった懸濁物を一晩撹拌し、そして濾
過する。残留物をジオキサンで洗い、そして1つに集め
た濾液を減圧下において蒸発させ、風乾する。その残留
物をヘキサン中に懸濁させ、濾過し、乾燥する。得られ
たベージュがかった褐色の生成物(0.50g,理論値
の23%)はジオクチルオキシジヒドロ銅フタロシアニ
ンである。そのTGAは平均温度175℃での分解およ
び重量損失33%を示し、これは2つのオクチルオキシ
基の分裂に対応する。TGA残留物は純銅フタロシアニ
ンの特徴的分光特性を示した。
【0080】実施例17 下記成分をジオキサンの4mlに溶解して調合物を調製し
た: メタクリル酸とベンジルメタクリレートとの共重合体(Mn=8500, Mw=35000; トルエン中においてAIBNを使用して70℃で20時間対応するモノマーのフ リーラジカル誘導重合によって得られる) 450mg、 ジペンタエリトリトール−モノヒドロキシ−ペンタアクリレート 〔SR399(商標)、 Sartomer Inc.製品〕 150mg、 Irgacure 369(商標)(Ciba-Geigy Ltd.製品) 5mg、 ジメチルアミノピリジン 1mg、 実施例3のフタロシアニン前駆体 90mg。 これにより得られた調合物を、7.5x7.5cmコーニ
ング7059型ガラス基板の上に1000rpm の回転速
度でスピンコーティングした。このあと、ホットプレー
トにのせて60℃において60秒間乾燥して、厚さ1.
3μmのフィルムを形成した。次に、このサンプルプレ
ートを500ワットのUshio UXM-502 MD(商標)露光装
置を使用してクロム/水晶マスクを通して300秒間露
光し、60℃において3分間ホットプレートで焼き付
け、そしてテトラメチル水酸化アンモニウムの水溶液
(0.262モル/リットル)中において30秒間現像
した。最後に、250℃において1分間ホットプレート
上で焼き付けた。しかして、ガラス基板の上に、マスク
のネガ像を表す、濁りのない透明青色マイクロパターン
が作成された。
【0081】実施例18 実施例17の操作をくり返した。ただし、マスクを介し
て露光する代わりに、364nmアルゴンレーザー
(0.30nW,距離85mm)を使用して、0.6mm
2/s の照射速度で線走査した。非常に高い解像度を有す
るグリッドを得た。
【0082】実施例19 実施例17の操作をくり返した。ただし、フタロシアニ
ン前駆体の代わりに別の前駆体LPY139を使用し
た。
【化13】 現像後、その無色と黄色との画像を、再び実施例17の
操作にかけた。今回はKPY139の代わりにLPR1
77を使用した。第2現像後、その無色、黄色、赤色の
画像を再び実施例17の操作にかけた。今回は実施例1
7で使用されたものと同じフタロシアニン前駆体を使用
した。以上により優れた特性を有する黄、赤、青の透明
画像を得た。これは三色法カラーフィルターとして使用
することができる。
【0083】実施例20 実施例19のサンプルを、エレクトロディスプレーにお
けるカラーフィルターとして使用したところ、卓越した
彩度、色、透明性および耐光堅牢性を示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09B 47/22 C09B 47/22 G02B 5/20 101 G02B 5/20 101 G11B 7/24 516 8721−5D G11B 7/24 516

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可溶性フタロシアニン前駆物質を用いて
    高分子有機材料を内部着色する方法において、下記式
    (I)乃至(VII) からなる群より選択された可溶性フタ
    ロシアニン前駆物質を高分子有機材料に添加し 【化1】 【化2】 【化3】 [式中、L1 とL2 とは互いに独立的にハロゲン、C1-
    18アルコキシ、C1-C18アルキルチオ、C1-C18アル
    キルアミノ、C2-C18ジアルキルアミノ、または、置換
    されていないかまたは1個または2個のC1-C12アルキ
    ル基によって置換された5員または6員のイミノ環(こ
    れはゼロまたは1個のさらに付加的窒素原子または酸素
    原子を含有している)であり、Mは2個の水素原子、一
    価の2つの金属、または二価またはそれよりも多い原子
    価を有する金属であり、yは0乃至16の数であり、各
    Zは互いに独立的にハロゲン、C1-C18アルキル、C1-
    18アルコキシ、C1-C18アルキルチオまたはC2-C18
    ジアルキルアミノである]、そして、その体質内に式
    (I)乃至式(VII) のいずれかの化合物を含有している
    該高分子有機材料を、少なくとも130℃に加熱する
    か、または波長250乃至500nmの照射線を照射
    し、しかして、実質的に水の不存在下において、式
    (I)乃至式(VII) のいずれかの化合物を、下記式(VII
    I) 【化4】 (式中、M、yおよびZは前記と同じ意味を有する)の
    化合物に変換することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 式中のL1 とL2 とがC2-C18ジアルキ
    ルアミノ、モルホリノ、ピロリジノ、または置換されて
    いないかまたはC1-C12アルキルによって置換されたピ
    ペリジノである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式中のMがH2 、Zn ,Cu ,Ni ,F
    e ,Ti またはVである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 式中のZが臭素または塩素である請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 式 (VIII) の化合物への変換が、アルカ
    リ性または式(I)乃至式(VII) の前駆物質または式(V
    III)の顔料あるいは高分子有機材料と反応性である化合
    物の不存在下において、130乃至400℃まで加熱し
    た時あるいは波長250乃至500nmの光に曝露した
    時に達成される請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 加熱が、800乃至10600nmの波
    長範囲のIRレーザーによって実施される請求項1記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 被着色高分子有機材料を基準にして、
    0.01乃至70重量%の可溶性フタロシアニン前駆物
    質が使用される請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】(a)式(I)乃至(VII) の化合物からな
    る群より選択された可溶性フタロシアニン前駆物質と
    (b)水および水性溶剤に対し実質的に不透過性である
    高分子有機材料とを含有しており、該可溶性フタロシア
    ニン前駆物質(a)が該高分子有機材料(b)の体質内
    に配合されている組成物。
  9. 【請求項9】 高分子有機材料(b)が≦3重量%の水
    または水性溶剤を吸収し、そして水中において膨潤しな
    い請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 可溶性フタロシアニン前駆物質(a)
    が、被着色高分子有機材料(b)を基準にして、0.0
    1乃至70重量%の量で含有されている請求項8記載の
    組成物。
  11. 【請求項11】 式(VIII)の単一フタロシアニン顔料粒
    子が≦1μmの長さを有し、そして実質的に凝集してい
    ない請求項1記載の方法によって得れた組成物。
  12. 【請求項12】 L1 が置換されていないかまたは1個
    または2個のC1-C12アルキル基によって置換された、
    ゼロまた1個の付加的窒素原子または酸素原子を含有し
    ている5員または6員のイミノ環である、ただしL1
    置換されていないピペリジノであることはないか、ある
    いはMがZn 、Ti またはVである請求項1記載の式
    (I)乃至(VII) のいずれかによる化合物。
  13. 【請求項13】(a’)式(I)乃至(VII) の化合物か
    らなる群より選択された可溶性フタロシアニン前駆物質
    と(b’)加熱または光照射による架橋、重合または解
    重合によって構造化されうるポジレジスト型またはネガ
    レジスト型樹脂、重合体またはプレポリマーとを含有す
    る構造化色像を作成するための組成物。
  14. 【請求項14】 該レジスト型樹脂(b’)構造化ポジ
    またはネガ重合体のための触媒(c’)をさらに付加的
    に含有する請求項13記載の組成物。
  15. 【請求項15】 成分(a’):(b’):(c’)の
    間の配合比が、重量ベースで、0.01:99.98:
    0.01乃至75:5:20である請求項14記載の組
    成物。
  16. 【請求項16】 当該可溶性前駆物質から局所的に再生
    された不溶性顔料によって、そのパターンまたは画像層
    が着色されている着色パターンまたは画像を作成する方
    法において、(1)成分(a’),(b’)および場合
    によっては(c’)を含有する組成物を使用して、式
    (I)乃至(VII) の化合物からなる群より選択された可
    溶性フタロシアニン前駆物質を含有するポリマー層を形
    成し、そして(2)熱処理または光分解処理によって、
    上記可溶性前駆物質から顔料を局所的に再生する工程を
    包含することを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 工程(2)がレーザーマーキングによ
    って行われる請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 下記成分を含有する構造化色像を作成
    するための組成物(a”)式(I)乃至(VII) の化合物
    からなる群より選択された可溶性フタロシアニン前駆物
    質、および(b”)高分子バインダー材料。
  19. 【請求項19】 下記工程を包含する着色パターンまた
    は画像の作成方法(1)式(I)乃至(VII) の化合物か
    らなる群より選択された可溶性フタロシアニン前駆物
    質、高分子有機バインダー材料(b”)および場合によ
    っては(c')を含有するポリマー層を形成し、そして
    (2)熱処理または光分解処理によって上記可溶性前駆
    物質から顔料を局所的に再生する;ここにおいて、上記
    工程(1)は − 成分(a’)および高分子有機バインダー材料
    (b”)および場合によっては(c’)を含有する組成
    物を使用して、可溶性顔料前駆物質を含有するポリマー
    層を形成することにより; − (1a) 高分子有機バインダー材料(b”)と場合に
    よって(c’)とを含有するポリマー層を形成し、次に
    (1b)顔料前駆物質(a’)を含有するインクを、該ポリ
    マー層上の選択された目標領域にインクジェットするこ
    とにより;または − (1a)高分子有機バインダー材料(b”)と場合によ
    って(c’)とを含有するポリマー層を形成し、次に(1
    b)顔料前駆物質(a’)と高分子有機バインダー材料
    (b”)とを含有するドナー層を該ポリマー層の上に積
    層し、(1c)そのドナー層を局所的に加熱して、選択され
    た目標領域に染料を転移させ、そして(1d)該ドナー層を
    該受容層から取り除くことによって実施される。
  20. 【請求項20】 三色法カラーフィルターの製造のため
    に請求項13または18記載の組成物を使用する方法。
  21. 【請求項21】 三色法カラーフィルターの製造のため
    に適用される請求項16または19記載の方法。
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