JPH09314462A - 軽金属鋳造品のボルト穴のナット座の加圧硬化加工方法 - Google Patents

軽金属鋳造品のボルト穴のナット座の加圧硬化加工方法

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JPH09314462A
JPH09314462A JP13321496A JP13321496A JPH09314462A JP H09314462 A JPH09314462 A JP H09314462A JP 13321496 A JP13321496 A JP 13321496A JP 13321496 A JP13321496 A JP 13321496A JP H09314462 A JPH09314462 A JP H09314462A
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JP
Japan
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nut seat
taper roller
roller
nut
bolt hole
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JP13321496A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Fujino
清 藤野
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U MOLD KK
Original Assignee
U MOLD KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽合金の鋳造品のボルト穴のナット座に繰返
しの大きいボルトの軸荷重がかかっても,ナット座が陥
没するのを防止する。 【解決手段】 テーパローラを用いてナット座を加圧転
動加工することにより,当り面の材料を緻密にして陥没
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム合金や
マグネシウム合金等の軽合金鋳造品のボルト穴のナット
座の加圧硬化加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に,部品の組立はボルトを使用して
結合される。軽合金鋳造品を使用する場合,特に厚肉の
場合,結合するための軸力が大きく,ナットの締付力が
大きい状態で繰返し荷重がかかると,ナット座下の母材
の組織が緻密でないために陥没して,その結果,ボルト
にゆるみが生じる。特に,自動車の車輪用のホイール等
に用いられるときは,繰返し回数も多く,その影響も大
きく,そしてボルトがゆるむと事故に到る可能性が大き
い。
【0003】このため,負荷の大きいものについては,
従来は,ダクタイル鋳鉄から軽合金に転換されず,軽量
化が進まず,軽合金の場合も,鋳造品はあまり用いられ
ずに鍛造品が用いられることが多く,コストが高くなっ
ていた。軽合金鋳造品を用いる場合も,ボルト締部に鋼
製のブッシュを挿入することが多く,別部品別工程を必
要とし,コイニング(軸方向に圧縮成型する加工方法)
の場合も別工程を必要としていた。また,ナット座の疲
労破壊防止のための強度対策としては,特開昭63−2
67160号公報に記載されているようなローラバニシ
ング加工がホイール加工用として実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし,自動車の軽量
化のためには比重の大きい鉄から比重の小さい軽合金に
転換する必要があり,軽合金でもコストの高い鍛造品か
らコストの安い鋳造品に転換する必要がある。しかし,
ナット座に鋼製のブッシュを挿入することは別の部品を
必要とし,加工工程も追加されるので,コストアップの
要因となり,これを除去したい。コイニングを行うこと
も追加の加工工程を必要とするので,できるだけドリル
加工と同じ工程で行いたい。これと類似の方法として,
特開昭63−267160号公報に記載のホイールのロ
ーラバニシング加工が実用化されているが,この場合,
バニシングロールの径が小さいために,表面の鏡面化と
残留応力増加による疲労強度対策には有効であるが,硬
化層厚が小さく,ボルトの軸荷重による陥没には効果が
少ない。
【0005】本発明は,軽合金鋳造品のボルト穴のナッ
ト座をできるだけ大きいローラで加圧加工することによ
って,ナット座をバックアップする背面の組織を広範囲
に緻密にして,ナット座に繰返しの大きい軸荷重がかか
ってもナット座が陥没することなく,ボルトのゆるみに
伴う問題を発生させないようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】ドリル加工によってボル
ト穴およびナット座を加工し,しかる後,ナット座面を
1〜3本の円錐または円錐に近い形の比較的大きいテー
パローラによって転動加圧加工して,ナット座の比較的
深い所まで硬化させる。
【0007】
【作用】本発明の加工方法によるとき,ドリル加工され
たナット座の少なくともナットの当り面を転動するテー
パローラで加圧加工することによって,ナットの当り面
をバックアップする部分を加工硬化させ,組織を緻密に
することによってナット座の陥没をなくし,ボルトのゆ
るみを防止することができる。一般に,鋳造品は鍛造品
に比較して組織の中に隙間が多く,これが加圧されたと
き圧縮,縮少して陥没の大きい要因となる。
【0008】したがって,ナット座をバックアップする
広い領域の組織を緻密にする必要がある。この加圧加工
におけるローラ径の影響について,図4,図5,およ
び,次式によって説明する。図4はナット座3にテーパ
ローラ4が押付けられた状態を示す。荷重中心のナット
座3の実質半径をR,テーパローラ4の半径をrとし,
最大接触圧力をpmax とすると,ローラ4がナット座3
に接触する接触面の幅の半分a,および,ローラ4に加
えるべき単位長さ当りの加圧力Pは次式で計算すること
ができる。
【0009】
【数1】
【0010】
【数2】
【0011】ここで,Kは鋳造品とローラの材質によっ
て決まる値である。ローラに加えるべき単位長さ当りの
加圧力Pの効果の及ぶ深さは,接触面の幅2aに比例す
る。また,1/{(R/r)−1}に比例する。
【0012】このことから,小さいローラを用いたロー
ラバニシング法で,鏡面を得るために必要な接触圧力を
得るための加圧力Pは小さくてすむが,接触面幅2aは
小さく,加圧力Pの効果深さも小さく,陥没防止には効
果が少ないことがわかる。バニシングロールは通常構造
的にr/R=0.15〜0.2程度であり,図5に示す
ように,1/{(R/r)−1}=0.17〜0.25
である。図5において,横軸はr/R,縦軸は1/
{(R/r)−1}を表わす。
【0013】テーパローラ4の場合は,r/R=0.4
〜0.7程度の設計が可能で,1/{(R/r)−1}
=0.67〜2.33となり,接触面幅2aに比例する
加圧効果の深さは同じ最大接触圧力pmax でもローラバ
ニシングよりも本発明のテーパローラによる加圧の方が
4〜13倍の大きさとなり,ナット座をバックアップす
る深い領域まで組織を緻密にして,ボルトに大きい軸力
が加わった場合でもナット座の陥没を防止することがで
きる。
【0014】また,加圧力の効果深さを大きくするため
に最大接触圧力pmax を過大にすると,表面は破壊さ
れ,“むしれ”を生ずる。更に,これに滑りが加わる
と,“むしれ”は増大する。本発明においては,ナット
座面を形成する円錐の頂点と加圧用テーパローラの円錐
頂点とをできるだけ一致させることにより,テーパロー
ラを転動させるとき,ナット座とテーパローラとの間に
“滑り”を発生することは少なく,接触圧力を大きくし
ても“むしれ”を発生することは少ない。
【0015】ナット座の形状が球面など円錐状でないと
きは,荷重中心附近の傾斜に合わせた円錐とみなしてロ
ーラ中心軸をきめると,“滑り”を最小にすることがで
き,加圧効果を大きくするために大きい加圧力を加えて
接触応力を大きくしても,“むしれ”の発生を防止でき
る。
【0016】特に,図6に示すように,ナット座3が水
平に近い状態のときには,ほぼ同径のローラを用いるバ
ニシングロールでは“滑り”が大きくなるが,本発明で
は“滑り”はなく,水平面でもローラ加工ができる。な
お,図6において,1は鋳造品である被加工物,2はボ
ルト穴,3はナット座,4はテーパローラである。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明を実施するた
めの装置の1実施例を示すもので,図1はテーパローラ
がナット座を加圧転動加工している状態を示す縦断面図
であり,図2は図1のA−A線断面図,図3はローラホ
ルダの取付部である図1のB−B線平面図である。1は
被加工物の軽合金鋳造品で,2はボルト穴,3はテーパ
状のナット座である。4はナット座3を加圧転動加工す
るテーパローラで,その円錐面の頂点はナット座3を形
成する円錐面の頂点Cと一致させるか,できるだけ近い
点とする。
【0018】5はテーパローラホルダで,ベアリング
6,7を介してテーパローラ4を支持している。本実施
例では3個のテーパローラ4を組立分解しやすいように
テーパローラホルダ5を介してホルダ軸12に取付け
る。ホルダ軸12はスプリング13およびキー14を介
して図示していないドリル加工機の工具取付用のシャン
ク15に取付けられる。8はベアリング押えカバー,9
はベアリング押えナット,10はベアリング押えカバー
8の取付ボルト,11はテーパローラホルダ5の取付ボ
ルト,16はストッパ,17はナットである。
【0019】次に,加工方法について説明する。工具取
付用シャンク15の中心線をボルト穴2の中心線に合わ
せて設定して回転させ,ホルダ軸12をキー14を介し
て回転させながら降下させる。テーパローラ4がナット
座3に接触するとテーパローラ4はスプリング13に発
生する加圧力をナッド座3に加えながら転動する。この
とき,ナット座3の表面には作用の項で説明した接触圧
力が発生し,ナット座3およびそれをバックアップする
背面の組織を加圧し,緻密にしながら加工硬化を行う。
その効果の影響深さは,加える力Pおよびテーパローラ
径rが大きい程,深くなるので,装置において可能な限
り大きくする方が望ましい。
【0020】また,ナット座3を形成する円錐面の頂点
Cとテーパローラ4の円錐面の頂点を一致させると,テ
ーパローラ4はナット座3の表面で“滑り”のない状態
で転動し,接触圧力を大きくしても“むしれ”を発生す
ることは少なく,大きい加工硬化が得られる。ナット座
3が球面など円錐面でないときは,その形状に近似の円
錐面の頂点に合わせて円錐に近いテーパローラ4を作る
と“滑り”は少ない。
【0021】また,テーパローラ4を2個または3個に
することにより,接触荷重をバランスさせ,シャンク1
5に偏芯荷重がかからないようにでき,かつ,比較的に
大きいローラ径にすることができ,大きい加圧力により
深い層まで加圧効果を得ることができ,ナットを締付け
る軸力が大きい場合でも,ナット座3の陥没することを
防止することができる。しかし,ナット座3が深い位置
にあるときは,ホルダ軸12が穴の縁に当るので,テー
パローラ4を1個にし,シャンク15と同軸に取付ける
ようにすることもある。
【0022】
【発明の効果】本発明においては,特許請求の範囲に記
載したように,軽金属鋳造品をドリル加工によってボル
ト穴とナット座を加工した後,ナット座を形成している
円錐もしくはナット座形状に近似の円錐の頂点と同じ点
かもしくはこれに近い点に頂点を持つ円錐に近い形状で
ナット座に合った形状を持つ1個乃至3個のテーパロー
ラを片持軸の先端に取付けてナット座に押圧した状態で
転動させることによってナット座を硬化させるようにし
たので,軸力の大きいボルト荷重によるナット座の陥没
を防止できる。そして,その結果, (1)従来の自動車部品などの鉄製部品を軽合金の鋳造
品に変更でき,軽量化できる。 (2)ナット座に鋼製ブッシュを使用する必要がなくな
り,コストの低減がはかられる。 (3)ナット座のテーパローラ加工をドリル機で行うの
で,従来のコイニング加工のように別工程の作業を行う
ことなく工程数を少なくし,コストの低減がはかれる。 (4)ナット座の疲労強度があがり,鋳造品の軽量化が
はかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するナット座加圧転動テー
パローラ装置の1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線平面図である。
【図4】ローラの接触状態を示す図面である。
【図5】加圧深さに比例するローラの接触幅に対するロ
ーラ径の大きさによる影響を示す線図である。
【図6】水平なナット座を加圧転動加工するテーパロー
ラの状態を示す図面である。
【符号の説明】
1 被加工物(鋳造品) 2 ボルト穴 3 ナット座 4 テーパローラ 5 テーパローラホルダ 6,7 ベアリング 12 ホルダ軸 13 スプリング 14 キー 15 シャンク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽金属鋳造品をドリル加工によってボル
    ト穴とナット座を加工した後,ナット座を形成している
    円錐もしくはナット座形状に近似の円錐の頂点と同じ点
    かもしくはこれに近い点に頂点を持つ円錐に近い形状で
    ナット座に合った形状を持つ1個乃至3個のテーパロー
    ラを片持軸の先端に取付けてナット座に押圧した状態で
    転動させることによってナット座を硬化させるようにし
    た軽金属鋳造品のボルト穴のナット座の加圧硬化加工方
    法。
JP13321496A 1996-05-28 1996-05-28 軽金属鋳造品のボルト穴のナット座の加圧硬化加工方法 Pending JPH09314462A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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