JPH09316727A - ポリエステルの溶融紡糸方法 - Google Patents

ポリエステルの溶融紡糸方法

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JPH09316727A
JPH09316727A JP13635896A JP13635896A JPH09316727A JP H09316727 A JPH09316727 A JP H09316727A JP 13635896 A JP13635896 A JP 13635896A JP 13635896 A JP13635896 A JP 13635896A JP H09316727 A JPH09316727 A JP H09316727A
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JP
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polyester
terminal
melt spinning
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JP13635896A
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Inventor
Mitsue Yoshimura
三枝 吉村
Toshimasa Kuroda
俊正 黒田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融紡糸時の溶融粘度低下、紡糸口金面異物
付着を抑制し、工程安定性を向上せしめ、良好な機械的
特性を有するポリエステル繊維を得る。 【解決手段】Sb系触媒を用いて重合した末端OH基が
30当量/106 g以下のポリエステルに、0.1〜
1.0重量%の3価のリン化合物を添加して溶融紡糸す
る。ポリエステルの末端OH基濃度が30当量/106
gを越える場合は、末端OH基封鎖剤を添加して、溶
融紡糸時のポリエステルの末端OH基濃度を30当量/
106 g以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルの溶
融紡糸方法に関するものであり、更に詳しくは、溶融紡
糸時の溶融粘度低下、紡糸口金面異物付着を抑制し、工
程安定性に優れ、良好な機械的特性を有するポリエステ
ル繊維を得ることができるポリエステルの溶融紡糸方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレンテレフタレートを主たる繰り返
し単位とするポリエステルは、その優れた機械的特性、
熱的特性のために、衣料及び産業資材分野で広く用いら
れている。
【0003】これらのポリエステルでは、重合触媒とし
て、Sb系触媒を用いることが多いが、Sb系触媒は、
溶融紡糸時に昇華して紡糸口金面へ付着し、オリゴマー
の堆積を誘発して、溶融紡糸時の糸ゆれや断糸の原因と
なり、工程調子を悪化させる。そして、紡糸口金面での
オリゴマー等の異物の成長速度が速い場合は、紡糸口金
面清掃や紡糸パック交換を頻繁に行う必要が生じ、生産
効率を著しく低下させることになる。
【0004】また、Sb系触媒は、溶融紡糸時に解重合
触媒として作用し、エステル交換を促進して、ポリマー
の溶融粘度を下げ、オリゴマーの増加を引き起こし、得
られるポリエステル繊維の機械的特性を悪化させてしま
うという問題があった。
【0005】一方、ポリエステル繊維の機械的特性、化
学的特性を改善することを目的として、構造単位あるい
は分子量の異なる2種以上のポリエステルの共重合体又
は混合物を用いて溶融紡糸することも行われている。
【0006】この場合には、Sb系触媒が溶融紡糸中に
ブロック共重合体内あるいはブレンドポリマー間でのエ
ステル交換反応を促進して、ランダム化が進行し、当初
の目的とする特性の改善が達成できないばかりか、溶融
粘度の低下、オリゴマーの増加を引き起こし、得られる
繊維の機械的特性が劣化すると共に、紡糸口金面への異
物付着が増大して、工程調子が悪化することから、特に
大きな問題となっている。
【0007】これに対して、特公昭46―35500号
公報では、2種以上のポリエステル成分からなるブロッ
クコポリエステル又はポリエステル混合物を加熱するに
際し、有機又は無機の含リン化合物を添加して、エステ
ル交換反応を抑制又は停止させることを提案している。
【0008】しかし、この方法では、末端OH基濃度の
高いブロックコポリエステル又はポリエステル混合物を
使用しているので、紡糸口金面への異物の付着を十分に
抑制することができず、工程調子は依然として不安定で
あり、オリゴマーの発生を抑制する効果も不十分であ
る。
【0009】また、特開平5―287067号公報で
は、エステル交換反応を促進するのは末端カルボキシル
基であるとして、該末端カルボキシル基を封鎖するモノ
エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン
化合物を添加することが提案されているが、抑制効果は
十分でなく、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合
物を用いた場合は、耐熱性が低いため、褐色に着色する
という欠点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消し、溶融紡糸時の溶融粘度低下、昇華
物、オリゴマーの発生を抑制し、紡糸口金面への異物付
着を防止して、工程安定性に優れていると共に、機械的
特性の良好なポリエステル繊維を得ることができるポリ
エステルの溶融紡糸方法を提供することを課題とするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルの末
端OH基濃度を低くすると共に、3価のリン化合物を用
いる時、その相乗作用により、紡糸口金面への異物の付
着が抑制され、工程安定性が顕著に改善されると共に、
良好な機械的特性のポリエステル繊維が得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明によれば、(1)Sb系触媒
を用いて重合した末端OH基濃度が30当量/106
g以下のポリエステルに、0.1〜1.0重量%の3価
のリン化合物を添加して溶融紡糸することを特徴とする
ポリエステルの溶融紡糸方法、(2)ポリエステルが末
端OH基封鎖剤を含むポリエステルである上記(1)記
載のポリエステルの溶融紡糸方法、(3)末端OH基封
鎖剤として、イソシアネート基、活性アルコキシメチル
基、カルボキシル基、そのアリールエステル基、アジリ
ジニル基、アルデヒド基、アシロイルラクタム基、アル
コキシシラン基及びシアン酸エステル基からなる群より
選ばれた少なくとも1つの基を有する化合物、酸無水
物、金属アルコキシド及びカルボジイミドの1種又は2
種以上を用いる上記(2)記載のポリエステルの溶融紡
糸方法、及び(4)ポリエステルが2種以上のポリエス
テルのブロック共重合体又は混合物である上記(1)、
(2)又は(3)記載のポリエステルの溶融紡糸方法が
提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリエステル
は、Sb系触媒を用いて製造されたエチレンテレフタレ
ートを主たる繰り返し単位(85モル%以上)とするポ
リエステルであって、15モル%未満の共重合成分を含
んでもよい。
【0014】共重合成分としては、イソフタル酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、シク
ロヘキサンジカルボン酸、アゼライン酸、5―ナトリウ
ムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸、トリメリット
酸等のトリカルボン酸、ジエチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ヘキ
サンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールB等
のジオールが挙げられ、これらの1つ又は2つ以上を組
み合わせて用いてよい。
【0015】本発明においては、これらのポリエステル
を溶融紡糸するに際し、3価のリン化合物を0.1〜
1.0重量%添加しておくことが必要である。
【0016】リン化合物としては、3価のリン化合物を
使用することが必要であり、5価のリン化合物では、S
b系触媒と錯体を形成して、触媒活性を抑制するが、そ
の錯体の熱安定性が乏しく、ポリエチレンテレフタレー
トのように280℃を越える温度で溶融した際には、解
離して、抑制効果は非常に低くなる。また、1価のリン
化合物は、還元能力は非常に高いものの、それ自身の安
定性が極めて低いという欠点がある。
【0017】3価のリン化合物は、有機、無機のいずれ
でもよく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェ
ニルデシルホスファイト、ジデシルフェニルホスファイ
ト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイ
ト、トリドデシルホスファイト、トリオクタデシルホス
ファイト、トリノニルフェニルホスファイト、トリドデ
シルトリチオホスファイト、亜リン酸二水素アンモニウ
ム、亜リン酸二水素ナトリウムなどが用いられる。これ
らの3価のリン化合物は、単独で用いてもよく、また2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】3価のリン化合物の添加量に関しては、S
b系触媒がポリエステルの酸成分に対して、15〜50
mmo1%添加されているため、Sbは、ほぼ50〜3
00ppm含まれているので、リンも等量から2倍程度
を添加すればよい。従って、有機のリン化合物であれ
ば、化合物中のリン含有量が3〜10%程度であるの
で、等量で0.1〜0.5重量%、2倍量で0.2〜
1.0重量%をポリエステルに添加すればよい。
【0019】0.1重量%未満の場合、触媒活性抑制効
果が不十分であり、また1重量%を越える場合は、過剰
分が水と反応し、加水分解によってリン酸に変化し、繊
維の機械的特性や耐加水分解性を低下させる原因となる
ので不適当である。
【0020】また、ポリエステルの解重合やエステル交
換反応を支配する要因として、末端OH基の存在があ
り、リン化合物と反応せずに残ったSb系触媒と配位し
て活性点となる可能性が高い。
【0021】本発明で使用するポリエステルは、末端O
H基の濃度が30当量/106 g以下であることが必
要であり、特に20当量/106 g以下であることが
好ましい。ポリエステルの末端OH基濃度が30当量/
106 gを越える場合は、末端OH基封鎖剤を添加
し、溶融紡糸時のポリエステルの末端OH基濃度を30
当量/106 g以下に下げて溶融紡糸しなければなら
ない。
【0022】溶融紡糸時のポリエステルの末端OH基濃
度が30当量/106 gを越えると、リン化合物を添
加してSb系触媒の活性を抑制しても、解重合やエステ
ル交換反応が起こり、昇華物、オリゴマーの発生量が抑
制されず、紡糸口金面に異物が付着し、溶融粘度が低下
して、工程調子が悪化すると共に、得られる繊維の機械
的特性も低下し、本発明の効果を達成することができな
い。
【0023】ポリエステルの末端OH基濃度は、重合
度、分解反応、副反応の有無などによって変わるもので
あって、もともと末端OH基濃度が30当量/106
g以下である場合は、そのまま溶融紡糸に供すればよい
が、ポリエステルの末端OH基濃度が30当量/106
gを越える場合、例えば、低重合度ポリエステルで
は、末端OH基封鎖剤を添加して、溶融紡糸時のポリエ
ステルの末端OH基濃度を30当量/106 g以下に
することが必要である。
【0024】末端OH基封鎖剤としては、例えば、イソ
シアネート基、活性アルコキシメチル基、カルボキシル
基、そのアリールエステル基、アジリジニル基、アルデ
ヒド基、アシロイルラクタム基、アルコキシシラン基及
びシアン酸エステル基からなる群より選ばれた少なくと
も1つの基を有する化合物、酸無水物、金属アルコキシ
ド及びカルボジイミドなどの公知のものの1種又は2種
以上が用いられる。また、上記官能基を片末端にもつ比
較的高分子量の化合物であってもよい。
【0025】末端OH基封鎖剤の添加量については、特
に限定はないが、末端OH基濃度に対して等量から2倍
量加えればよく、おおよそ0.1重量%〜5重量%の範
囲である。例えば、分子量100の末端封鎖剤の場合、
0.1重量%未満では、末端OH基濃度を理論値でも5
〜10当量/106 g程度しか下げることができず、
効果は十分でない。
【0026】また、5重量%よりも多く加えた場合は、
過剰分が発生し、経済的でないばかりでなく、活性基で
あるため、ポリエステル中の水と反応し、酸やアミンと
なって、繊維の機械的特性を低下させる。
【0027】本発明における3価のリン化合物及びOH
末端基封鎖剤をポリエステルに添加する方法としては、
重合終了時に反応釜に添加してもよいし、ポリマー乾燥
後に混練機を用いて、溶融紡糸前に予め混練してもよ
い。また、溶融紡糸の際に、乾燥チップに添加、含浸さ
せることもできる。
【0028】また、構造単位や分子量などの異なる2種
以上のポリエステルのブロック共重合体、例えば、芳香
族ポリエステルと脂肪族ポリエステルをブロック化反応
せしめたポリエステルブロック共重合体を溶融紡糸する
際に、3価のリン化合物と、必要であれば末端OH基封
鎖剤を用いることにより、エステル交換反応に起因する
ランダム化を抑制し、所望の機械的特性、ポリマー改質
効果を得ることができる。
【0029】更に、いわゆるポリエステルブレンドとし
て、分子量や構造単位の異なるポリエステルを2種以上
混合した場合にも、本発明によれば、良好な工程安定性
と機械的特性を有するポリエステルブレンド繊維を生産
することができる。
【0030】例えば、分子量の異なるポリエステルを従
来の技術を用いて混合すれば、エステル交換反応が溶融
紡糸中に進行して、平均化された分子量となってしま
い、高分子量および低分子量のポリエステルによる特異
な繊維構造や低温溶融性などの優れた混合効果が失われ
てしまう。しかしながら、本発明の技術を適用すれば、
エステル交換反応を抑制し、分子量の平均化を防ぐこと
ができ、溶融紡糸中の粘度低下も起こらず、高弾性、低
収縮性などの機械的特性を実現することが可能となる。
【0031】構造単位の異なるポリエステルとして混合
するポリエステル成分としては、具体的には、染色性や
機械特性の改善を狙うものであって、ポリエチレンイソ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン
アジペート、ポリブチレンテレフタレートなどのホモポ
リマーや、50モル%以上のエチレンテエレフタレート
を主たる繰り返し単位として、前述の共重合成分を含む
共重合ポリエステルなどが挙げられるが、特にこれらに
限定されるものではない。
【0032】また、これらのポリエステルには、艶消
剤、着色剤、安定剤、制電剤、難燃剤、その他の改質剤
が含まれていてもよい。
【0033】このように、本発明は、リン化合物のう
ち、特に3価のリン化合物を選択すると共に、末端OH
基濃度を低くすることを組み合わせることにより、優れ
た工程安定性で良好な機械的特性を有するポリエステル
繊維を得ることに成功したものであるが、これは次のよ
うな機構に基ずくものと考えられる。
【0034】即ち、溶融ポリマー内に単分子分散してい
るSb系触媒は、溶融紡糸時に昇華し、紡糸口金表面に
堆積する。従って、昇華を抑制するには、ポリマー内で
のSb系触媒の分散粒径を大きくする必要がある。
【0035】勿論、重合触媒として働く場合には、比表
面積が触媒活性に比例するため、ポリマー中の分散性は
極めてよい状態にしておくことが必要であるが、3価の
リン化合物を重合終了後に添加する事によって、3価お
よび5価のSb触媒は還元され、その触媒活性を失うと
ともに、ポリマー中に凝集する。このことにより、昇華
性が抑制されるとともに、解重合及び異種ポリマー間の
エステル交換は起こりにくくなる。
【0036】しかし、エステル交換反応は触媒によって
のみ開始されるのではなく、末端OH基の関与を必要と
する。従って、末端OH基濃度を予め低くしておくか、
あるいは末端OH基封鎖剤を用いて低くすることが必要
となる。
【0037】このように、Sb系触媒の活性を抑制し、
しかも末端OH基の濃度を低くすることにより、極めて
効果的に解重合及びエステル交換反応を抑制し、Sb系
触媒の昇華を防ぐことが可能となる。
【0038】その結果、紡糸口金表面への異物の付着が
抑制され、溶融粘度の低下も起こらず、工程安定性が向
上し、強伸度等の機械的特性の良好なポリエステル繊維
が得られる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を、実施例及び比較例により更
に詳細に説明する。なお、実施例及び比較例において、
末端OH基濃度、融点、昇華物量、オリゴマー量、工程
調子は次のようにして測定、評価した。
【0040】(1)末端OH基濃度 35℃のo―クロロフェノール溶液で求めた固有粘度か
ら算出した分子量から全末端基濃度を求め、この値から
末端カルボキシル基濃度測定値を差し引いて、末端OH
基濃度とした。
【0041】(2)融点 溶融紡糸により得られた未延伸糸について、DSCによ
り測定した。
【0042】(3)昇華物量 溶融紡糸により得られた未延伸糸5gを乾燥し、フラス
コに入れ、時計皿で蓋をして、マントルヒーターで加熱
しながら1時間放置した。その間に、溶融ポリマーから
発生する昇華物を時計皿に捕集して、その重量を測定
し、紡糸口金面異物付着の目安とした。
【0043】(4)オリゴマー量 溶融紡糸により得られた未延伸糸に含まれるオリゴマー
を、ソックスレー抽出器を用い、クロロホルムで6時間
抽出してオリゴマー量(重量%)を求めた。
【0044】(5)工程調子 溶融紡糸を72時間連続して実施し、紡糸口金面への異
物付着状況、紡糸断糸の発生状況を観察して、下記の基
準で評価した。 ○:紡糸口金面への異物付着はほとんどなく、断糸も発
生しなかった。 △:紡糸口金面への異物付着は少なく、断糸も少なかっ
た。 ×:紡糸口金面への異物付着が多く、断糸が頻発した。
【0045】[実施例1〜6、比較例1〜7]触媒とし
て、酸成分に対し35mmol%のSb23 を使用
し、溶融重合した後、固相重合して得た固有粘度0.9
1、末端OH基濃度18当量/106gのポリエチレン
テレフタレート(A)、固相重合時間を短縮して得た固
有粘度0.91、末端OH基濃度28当量/106
のポリエチレンテレフタレート(B)及び固有粘度0.
89、末端OH基濃度32当量/106 gのポリエチ
レンテレフタレート(C)に、表1に示すリン化合物を
表1に示す量だけ添加して溶融し、直径0.3mm(L
/D=2)の細孔を24固有する紡糸口金から1500
m/分の紡糸速度で引き取り、通常の片面横吹き紡糸筒
で冷却して未延伸糸を得た。なお、紡糸口金温度は28
5℃に設定した。
【0046】
【表1】
【0047】この未延伸糸を常法により延伸、熱処理
し、50デニール/24フィラメントの延伸糸を得た。
【0048】結果は表2に示す通りであり、末端OH基
濃度が30当量/106 g以下で、0.1〜1.0重
量%の3価のリン化合物を添加した場合(実施例1〜
6)は、得られた延伸糸の機械的特性(強伸度)は良好
で、昇華物量、オリゴマー量も少なく紡糸工程調子が良
好であった。
【0049】これに対して、3価のリン化合物を添加し
なかったり(比較例1)、添加量が0.1重量%未満の
場合(比較例5)、3価のリン化合物の添加量が1.0
重量%を越える場合(比較例2、6)、5価のリン化合
物を添加した場合(比較例3)、更には末端OH基濃度
が30重量%を越える場合(比較例4、7)は、延伸糸
の機械的特性が劣り、昇華物量、オリゴマー量も多く、
工程調子が不良であった。
【0050】
【表2】
【0051】[実施例7〜10、比較例8〜12]触媒
として、酸成分に対し29mmol%のSb23
使用して重合することにより、イソフタル酸成分を5m
ol%を共重合したポリエチレンテレフタレートを得
た。
【0052】この共重合ポリエチレンテレフタレート
は、固有粘度0.64、末端OH基濃度60当量/10
6 gであった。
【0053】この共重合ポリエチレンテレフタレート
に、表3に示す末端OH基封鎖剤及びリン化合物を添加
し、実施例1と同様にして、紡糸、延伸した。
【0054】
【表3】
【0055】なお、末端OH基濃度は、溶融紡糸して得
た未延伸糸について測定し、その値を溶融紡糸時の末端
OH基濃度とした。
【0056】結果は表4に示す通りであり、末端OH基
封鎖剤を添加して、溶融紡糸時の末端OH基濃度を30
当量/106 g以下とし、0.1〜1.0重量%の3
価のリン化合物を添加した場合(実施例7〜10)は、
良好な結果が得られたが、溶融紡糸時の末端OH基濃度
が30当量/106 gを越える場合(比較例8、
9)、3価のリン化合物の添加量が0.1重量%未満の
場合(比較例10)、3価のリン化合物の添加量が1.
0重量%を越える場合(比較例11)及び5価のリン化
合物を添加した場合(比較例12)は、本発明の目的と
する効果が得られなかった。
【0057】
【表4】
【0058】[実施例11〜15、比較例13〜17]
触媒として、酸成分に対し32mmol%のSb23
を使用することにより得た、固有粘度0.75、末端
OH基濃度54当量/106 gのポリエチレンテレフ
タレートと、触媒として酸成分に対し40mmol%の
Ti(OC494 を用いて得た、固有粘度0.8
0、末端OH基濃度42当量/106gのポリエチレン
テレフタレートとを表5に示す比率で混合し、表5に示
す末端OH基封鎖剤及びリン化合物を添加して、実施例
1と同様に紡糸、延伸した。
【0059】
【表5】
【0060】なお、末端OH基封鎖剤及びリン化合物
は、溶融紡糸直前に、乾燥した混合ポリエステルに添
加、含浸せしめた。また、末端OH基濃度は、溶融紡糸
して得た未延伸糸について測定し、その値を溶融紡糸時
の末端OH基濃度とした。
【0061】結果は表6に示す通りであり、末端OH基
封鎖剤を添加して、溶融紡糸時の末端OH基濃度を30
当量/106 以下とし、0.1〜1.0重量%の3価
のリン化合物を添加した場合(実施例11〜15)は、
未延伸糸の融点がほぼポリエチレンテレフタレートの融
点を示し(このことは、ポリエチレンテレフタレートと
ポリブチレンテレフタレートとの間のエステル交換反応
が抑制されていることを示すものである)、昇華物量、
オリゴマー量も少なく、工程調子も安定していた。
【0062】これに対して、溶融紡糸時の末端OH基濃
度が30当量/106 gを越える場合(比較例13、
14)、3価のリン化合物の添加量が0.1重量%未満
の場合(比較例15)、3価のリン化合物の添加量が
1.0重量%を越える場合(比較例16)及び5価のリ
ン化合物を添加した場合(比較例17)は、未延伸糸の
融点が低下し、ポリエチレンテレフタレートとポリブチ
レンテレフタレートとの間でエステエル交換反応が進行
しており、延伸糸の機械的特性が劣り、昇華物量、オリ
ゴマー量も多く、溶融熱安定性が低いため、紡糸中に断
糸が発生し易く工程調子が不良であった。
【0063】また、ポリブチレンテレフタレートは、ポ
リエチレンテレフタレートの染色性と弾性回復性を改善
するために混合したものだあるが、上記各比較例では、
染色性も若干低下していた。
【0064】なお、実施例15は、ポリエチレンテレフ
タレートとポリブチレンテレフタレートとの混合比率を
50/50にしたものであるが、未延伸糸の融点が若干
低下し、Ti触媒によるエステエル交換反応が若干進行
していることを示している。従って、Sb系触媒以外の
触媒を用いて重合したポリエステルを混合する場合は、
その混合比率を40重量%以下とするのが好ましい。
【0065】
【表6】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、溶融紡糸時の溶融粘度
低下、昇華物、オリゴマーの発生を抑制し、紡糸口金面
への異物付着を防止することができ、紡糸断糸が起こら
ず、安定した工程調子のもとで、良好な機械的特性を有
するポリエステル繊維を得ることができる。
【0067】特に、2種以上のポリエステルのブロック
共重合体又は混合物を溶融紡糸する場合には、ポリエス
テル間のエステエル交換反応を抑制することができ、共
重合効果、混合効果を維持することが可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Sb系触媒を用いて重合した末端OH基
    濃度が30当量/106 g以下のポリエステルに、
    0.1〜1.0重量%の3価のリン化合物を添加して溶
    融紡糸することを特徴とするポリエステルの溶融紡糸方
    法。
  2. 【請求項2】 ポリエステルが末端OH基封鎖剤を含む
    ポリエステルである請求項1記載のポリエステルの溶融
    紡糸方法。
  3. 【請求項3】 末端OH基封鎖剤として、イソシアネー
    ト基、活性アルコキシメチル基、カルボキシル基、その
    アリールエステル基、アジリジニル基、アルデヒド基、
    アシロイルラクタム基、アルコキシシラン基及びシアン
    酸エステル基からなる群より選ばれた少なくとも1つの
    基を有する化合物、酸無水物、金属アルコキシド及びカ
    ルボジイミドの1種又は2種以上を用いる請求項2記載
    のポリエステルの溶融紡糸方法。
  4. 【請求項4】 ポリエステルが2種以上のポリエステル
    のブロック共重合体又は混合物である請求項1、2又は
    3記載のポリエステルの溶融紡糸方法。
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