JPH09316801A - 合成まくら木 - Google Patents

合成まくら木

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JPH09316801A
JPH09316801A JP28077596A JP28077596A JPH09316801A JP H09316801 A JPH09316801 A JP H09316801A JP 28077596 A JP28077596 A JP 28077596A JP 28077596 A JP28077596 A JP 28077596A JP H09316801 A JPH09316801 A JP H09316801A
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synthetic
sleeper tree
sleeper
fibers
long
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Kuniaki Onishi
国昭 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成まくら木は同一の方向に配列した多数の
ガラス長繊維と硬質発泡ポリウレタンとで構成されるシ
ート状の成形体を積層したものである。この合成まくら
木製の短まくら木に犬釘を打ち込むと、亀裂が生じ、ガ
ラス長繊維の方向に剪断破壊することにより、レールを
安定して締結することができなくなった。 【解決手段】 本合成まくら木1は、ガラス長繊維3の
方向が交互に直交するようにシート状の成形体6を積層
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レールを締結する
合成まくら木に関し、詳しくはレールをまくら木に固定
する犬釘が合成まくら木に打ち込まれても、せん断破壊
が生じないようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道線路においては、2本のレールの軌
間が正しく保たれ、またレールから受けた列車の荷重が
道床に広く分布されるようにするため、2本のレールは
多数本、並列に配置されたまくら木に締結されている。
まくら木は一般的にレールの軌間よりも若干長く、一本
のまくら木が2本のレールを締結している。
【0003】しかし、地下鉄や長大トンネルなど保守・
排水の困難な路線や、高さを高くとることができない鉄
道橋などでは、図9に示すような短まくら木1が使用さ
れている。短まくら木1はレール2を1本ごとに締結す
るもので、地下鉄や長大トンネルではコンクリート道床
に直接、設置され、鉄道橋では、橋桁のH形鋼とH形鋼
との間に設置される。
【0004】短まくら木1としても一般的なまくら木と
しても、耐用年数が長く、保守が軽減できるなどの利点
があるPC(Prestressed Concrete)まくら木が一般的に
利用されている。PCまくら木は上面に溝や凹部が形成
され、その溝や凹部とレール2の底部との間にタイプレ
ートが係合される。タイプレートがボルトなどによって
PCまくら木に固定されることにより、レール2はPC
まくら木に定着される。しかしPCまくら木は、重いた
めに取り扱いが困難であり、また絶縁性が木まくら木に
比べて劣るといった欠点がある。
【0005】このため近年では、軽くて、強度があり、
しかも耐久性に優れた合成まくら木を使用する場所が増
えつつある。合成まくら木の短まくら木(以下合成短ま
くら木)は図12に示すように、長繊維3と硬質発泡ポ
リウレタンなどの発泡樹脂4とで構成される成形体によ
って作られている。図12における細線は、長繊維3の
長さ方向を示し、点々は長繊維3の端面を示す。したが
って、従来の合成短まくら木は、長繊維3が全て同一方
向であって長手方向に配列されている。そして、長繊維
3の周囲には発泡樹脂4が充填された状態となる。
【0006】このような合成短まくら木には、図11に
示すような犬釘など5(以下、「犬釘」という。)の締
結装置によってレール2が締結される。犬釘5は脚部分
が合成短まくら木内に打ち込まれ、折曲した頭部がレー
ル2の底部に係止する。犬釘5を打ち込む合成短まくら
木の位置には、あらかじめ底面まで到達しない下穴を形
成し、犬釘5を打ち込みやすくするとともに、犬釘5を
打ち込んだ際の合成短まくら木1に亀裂が入らないよう
にされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】例えば艙状桁と呼ばれ
る橋桁のH形鋼とH形鋼との間に設置される合成短まく
ら木1は、設置場所などの制約を受けて、通常の合成短
まくら木1よりも短いものを使用せざるを得ない場合が
ある。したがって、犬釘5は合成短まくら木1の端面付
近に打ち込むこととなる。しかし、犬釘5を打ち込まれ
た合成短まくら木1の端面付近は、長繊維3が同一の方
向に配列していることから亀裂が発生し、長繊維の方向
にせん断破壊する。その結果、犬釘5がレール2を支持
する力が低下して、安定した軌道を維持できなくなると
いった不具合が生じる。
【0008】そこで本発明は、合成まくら木の利点を活
かしつつ、犬釘を打ち込んでも、せん断破壊が生じない
ようにした合成まくら木を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】従来技術の合成短まくら
木が、せん断破壊を起こす理由をさらに詳しく解析する
と次の通りである。すなわち合成短まくら木に犬釘を打
ち込んだり、ネジ釘をねじ込む際には、どうしても当該
部分の長繊維が切断される。従来技術の合成短まくら木
は、長繊維3が全て長手方向に配列されているので、犬
釘等によってこの長手方向の長繊維3が切断されること
となる。ここで通常の長さのまくら木であれば、犬釘打
ち込み部位とまくら木端部までの長さが長いので、長繊
維が多少切断されても、隣合う繊維同士の接着長さが長
く、亀裂等は生じ難い。これに対して合成短まくら木の
場合では、どうしても犬釘打ち込み部位とまくら木端部
までの長さ(図12のL)が短い。その結果、図12
(b)の様に、犬釘打ち込みにより、長繊維方向に沿っ
てせん断破壊を生じ、端部に割れや亀裂が生じて横に膨
らみ、犬釘の保持力が著しく低下してしまうのである。
【0010】そこで本発明は、上記した破壊のメカニズ
ムに着目し、繊維方向のせん断破壊を防止することによ
って合成短まくら木の犬釘保持力を向上させるものであ
る。すなわち、上記の課題を解決するための第1の手段
は、一定の方向に配列された多数の長繊維と発泡樹脂を
素材とする成形体を積層し、短まくら木又は縦まくら木
として使用される合成まくら木において、長繊維の方向
が変化するように成形体を積層したことを特徴とする合
成まくら木である。
【0011】上記の第1の手段によれば、長繊維と発泡
樹脂によって成形された成形体を、長繊維の方向が変化
するように積層したことにより、短まくら木の短部に犬
釘が打ち込まれても、亀裂が生じなくなり、したがって
せん断破壊が発生しなくなる。
【0012】上記の課題を解決するための第2の手段
は、一定の方向に配列された多数の長繊維と発泡樹脂を
素材とする成形体によって作られ、短まくら木又は縦ま
くら木として使用される合成まくら木において、少なく
とも上面の長繊維の方向を短手方向に配列したことを特
徴とする合成まくら木である。
【0013】上記の第2の手段によれば、犬釘が打ち込
まれる短まくら木の表面付近と奥底側とで、長繊維の方
向が異なるため、犬釘が打ち込まれても、亀裂が生じな
くなり、したがってせん断破壊しなくなる。
【0014】上記の課題を解決するための第3の手段
は、一定の方向に配列された多数の長繊維と発泡樹脂を
素材とする成形体によって作られ、短まくら木又は縦ま
くら木として使用される合成まくら木において、少なく
とも上面の両端部の長繊維を短手方向に配列させたこと
を特徴とする合成まくら木である。
【0015】上記の第3の手段によれば、短まくら木の
上面の両端部の長繊維を短手方向に配列したことによ
り、犬釘が打ち込まれても、亀裂が生じなくなり、した
がってせん断破壊しなくなる。
【0016】上記の課題を解決するための第4の手段
は、一定の方向に配列された多数の長繊維と発泡樹脂を
素材とする成形体によって作られ、短まくら木又は縦ま
くら木として使用される合成まくら木において、両端部
の長繊維を短手方向に配列したことを特徴とする合成ま
くら木である。
【0017】上記の第4の手段によれば、犬釘が打ち込
まれる短まくら木の両端部は長繊維を短手方向に配列し
たことにより、犬釘が打ち込まれても、亀裂が生じなく
なり、したがってせん断破壊が発生しなくなる。
【0018】上記の課題を解決するための第5の手段
は、一定の方向に配列された多数の長繊維と発泡樹脂を
素材とする成形体によって作られ、短まくら木又は縦ま
くら木として使用される合成まくら木において、繊維強
化樹脂層を設けたことを特徴とする合成まくら木であ
る。
【0019】上記第5の手段の合成まくら木では、繊維
強化樹脂層によって補強されているので、犬釘が打ち込
まれても、亀裂が生じなくない。繊維強化樹脂層は、ま
くら木の上面に設けることが望ましい。
【0020】上記の課題を解決するための第6の手段
は、短まくら木又は縦まくら木として使用される合成ま
くら木において、繊維を含有した樹脂注型体層と、繊維
強化樹脂層を有することを特徴とする合成まくら木であ
る。
【0021】上記第6の手段の合成まくら木でも、繊維
強化樹脂層によって補強されているので、犬釘が打ち込
まれても、亀裂が生じなくない。また繊維強化樹脂層
は、まくら木の上面に設けることが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1から図
10を参照しながら説明する。図1は、第1例に係る合
成短まくら木の斜視図である。図2は、第2例に係る合
成短まくら木の斜視図である。図3は、第3例に係る合
成短まくら木の斜視図である。図4は、第4例に係る合
成短まくら木の斜視図である。図5は、第5例に係る合
成短まくら木の斜視図である。図6は、第6例に係る合
成短まくら木の斜視図である。図7は、第7例に係る合
成まくら木の斜視図である。図9は、第8例に係る合成
縦まくら木の斜視図である。図9は、第9例に係る合成
縦まくら木の斜視図である。図10は、第10例に係る
合成縦まくら木の斜視図である。なお、従来の技術と同
一部分は同一符号を付して、その説明は省略する。
【0023】第1例に係る合成短まくら木1は、図1に
示すように薄板状に成形した成形体6を多数枚、積層
し、接着剤によって一体化したものである。成形体6
は、いずれも長繊維を補強部材として使用した合成樹脂
からなる。ここで樹脂を補強する長繊維には、例えばガ
ラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等の無
機質繊維や、芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維が活用
可能である。また上記した繊維の中でも、強度及び経済
性の観点からガラス繊維の採用が最も推奨される。長繊
維の形態は、具体的にはロービング等であるが、必要に
応じてチップ、ミドルファイバー等の短繊維やシラスバ
ルーン等の中空充填材を併用してもよい。成形体6内で
は、長繊維は、略平行に引き揃えて配列されている。
【0024】また樹脂は、熱硬化性樹脂が活用され、特
に硬質の発泡体となる樹脂が好適である。具体的な樹脂
の種類には、例えば硬質ウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0025】成形体6の製造方法は、特に限定するもの
ではなく、例えば平行に引き揃えた状態で一定の方向に
移動するガラス長繊維のロービングに、発泡性の樹脂液
を含浸させ、これを成形型内に移動させて樹脂を硬化さ
せ、板状の成形体を連続的に成形する方法が採用可能で
ある。板状の成形体は、そのままの状態で、或いは原木
を製材するごとく、さらに薄く切って使用される。また
成形体は、注型体であっても良い。例えば所定の成形キ
ャビティを有する金型にロービングを入れ、この金型に
発泡性の樹脂液を注型し、板状の成形体を製造する方法
によって得られた成形体も、本発明の合成短まくら木1
の素材として利用可能である。
【0026】なお本発明のまくら木の素材として最も好
適なものは、硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で補強し
た発泡体である(例えば商品名エスロンネオランバー
FFU 積水化学工業株式会社製)。上記した硬質ウレ
タン樹脂をガラス長繊維で補強した発泡体は、合成木材
とも称されるものである。
【0027】本実施形態では、成形体6はガラス長繊維
3を同一方向に配列し、硬質発泡ポリウレタンなどの発
泡樹脂によって成形したものを利用することとする。こ
のような成形体6はガラス長繊維3の方向が交互に直交
するように積層し、実施形態の合成短まくら木1を形成
する。成形体6の板厚は、具体的には、30mm程度が
適当であり、これを所定の枚数積層する。第1例に係る
合成短まくら木1は、上面部分11の成形体6のガラス
長繊維3の方向を長さ方向になるように配慮し、成形体
6のガラス長繊維3の方向が互い違いにして長繊維の方
向が変化するように積層したものである。犬釘(図示せ
ず)を打ち込む位置には、底部まで貫通しない下穴7を
形成しておく。以下の各例においても、この下穴7を形
成するが、特別の場合を除いて、説明は省略する。
【0028】第2例に係る合成短まくら木1は、図2に
示すように基本的に第1例と同様であるが、上面部分1
1の成形体6のガラス長繊維3の方向を短手方向になる
ように積層したものである。第2例に係る合成短まくら
木1についても、ガラス長繊維3の方向が互い違いにな
るように、成形体6を順次積層している。
【0029】第3例に係る合成短まくら木1は、図3に
示すように本体部分10のガラス長繊維3を長さ方向に
配列し、上面部分11のみガラス長繊維3を短手方向に
配列したものである。上面部分11の板厚は、例えば3
0mmである。第3例に係る合成短まくら木1は、ガラ
ス長繊維3を長さ方向に配列した本体部分10の成形体
の上面に、長繊維3の配列方向が異なる成形体を接着し
て積層したものである。
【0030】第4例に示す合成短まくら木1は、図4に
示すように本体部分10のガラス長繊維3を長さ方向に
配列し、上面の両端部12のみガラス長繊維3を短手方
向に配列したものである。ガラス長繊維3を短手方向に
配列した上面の両端部12は、図4では深さよりも幅の
方が長いものを示したが、逆に幅よりも深さを長くする
こともできる。また、犬釘を打ち込む位置には、底部ま
で貫通しない下穴7を形成しておくが、第4図に示すよ
うに、ガラス長繊維3の方向が長さ方向の位置に限定す
るものではなく、ガラス長繊維3の方向が異なる境界部
であっても差し支えない。第4例に示す合成短まくら木
1の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば
本体部分10の成形体の上面の両端を切除し、当該部分
に短冊状の成形体を接着することにより製造することが
可能である。
【0031】第5例に係る合成短まくら木1は、図5に
示すようにガラス長繊維3を長さ方向に配列した本体部
分10の両端部13の上面から底面まで、ガラス長繊維
3を短手方向に配列したものである。両端部13の板厚
は、例えば30mmである。また、犬釘を打ち込む位置
は図5に示したように、ガラス長繊維3が長手方向に配
列した位置のほか、本体部10と両端部13の境界部で
あっても差し支えない。第5例に係る合成短まくら木1
は、本体部分10の成形体と、両端部13の成形体を予
め別途に作っておき、両者を接着することにより製造す
ることができる。
【0032】第6例に係る合成短まくら木1は、図6に
示すように、第5例を変形させたもので、ガラス長繊維
3の方向が異なる接合面14を凹凸形状としたものであ
る。第6例に係る合成短まくら木1は、接合面14が凹
凸形状をしていて、接合面積が大きいので、第5例と比
較して剛性の向上が期待できる。
【0033】以上の第1例から第6例までのいずれの合
成短まくら木1であっても、ガラス長繊維3の方向が異
なるように積層することにより、犬釘を打ち込んでも、
合成短まくら木1に亀裂が生じることがなくなる。すな
わち、上記したいずれの形態においても、まくら木の短
方向にガラス長繊維3は配設されているので、長手方向
に配されたガラス長繊維3の長手方向への移動は、当該
短方向に配されたガラス長繊維3によって抑えられ、長
手方向に配されたガラス長繊維3の方向に沿ったせん断
破壊は阻止される。したがって、合成短まくら木1は犬
釘を打ち込んでもせん断破壊しなくなる。
【0034】上記した実施形態は、いずれもガラス長繊
維3の方向を異ならせることによって、亀裂を防止した
が、他に繊維強化樹脂層を設けることによっても同様の
効果が期待できる。第7例に係る合成短まくら木1は、
本体部分10のガラス長繊維3を長さ方向に配列し、上
面部分11のみに繊維強化樹脂層16(FRP層)を設
けたものである。繊維強化樹脂層は、ロービングクロス
やマットに硬化樹脂を含浸させたものである。硬化樹脂
には不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂等が推奨さ
れる。ロービングクロス、クロスマット等を利用した繊
維強化樹脂層の位置は、中間層部分でも良いが、本実施
形態に示したような上面部分に設けることが、加工上お
よび強度上最も望ましい。勿論図8(第8例)のよう
に、上下と中間部に繊維強化樹脂層16を設ける構成
は、さらに望ましい。ロービングクロス、クロスマット
等を利用した繊維強化樹脂層は、方向による強度差が少
ないので、長手方向に配されたガラス長繊維3の長手方
向への移動は、当該短方向に配されたガラス長繊維3に
よって抑えられ、長手方向に配されたガラス長繊維3の
方向に沿ったせん断破壊は阻止される。
【0035】また繊維強化樹脂層16を設ける構成は、
今までの実施形態で採用した、一定の方向に配列された
多数の長繊維と発泡樹脂を素材とする成形体以外の成形
体を主体とする合成短まくら木にも応用できる。 第9例に係る合成短まくら木1は図9に示すように、上
下の繊維強化樹脂層16を設け、中間部には注型体17
と、繊維強化樹脂層16を互い違いに積層したものであ
る。注型体17は、所定のキャビティを有する金型に、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等の
無機質繊維や、芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維を予
め混合した樹脂液を注型し、樹脂液が硬化した後に脱型
したものである。本実施形態においては、樹脂を補強す
る繊維は、長繊維に限らず、短繊維であってもよい。注
型の方法は、オープン状態の金型に樹脂液を注入した
後、金型を閉鎖する方法の他、射出成形や反応射出成形
の様に閉鎖された金型内に圧力をかけて樹脂液を注入す
る方法が採用可能である。
【0036】本実施形態においても、ロービングクロ
ス、クロスマット等を利用した繊維強化樹脂層によって
せん断破壊は阻止され、合成短まくら木1は犬釘を打ち
込んでもせん断破壊しなくなる。
【0037】本発明に係る合成短まくら木は、上記の実
施の形態に限定することなく、本発明の要旨内において
設計変更することができる。例えば、上記の実施の形態
では、いずれもガラス長繊維が直交する方向に配列した
が、斜め方向でも実施することができる。また実施形態
は、いずれも合成短まくら木を例に説明したが、縦まく
ら木についても、短まくら木と同様に犬釘の打ち込みに
よって端部が破壊される問題点があるので、図10のよ
うな縦まくら木にも本発明の適用は可能である。
【0038】
【実施例】上記の実施の形態における第1例から第3例
について、長さ144mmの一般タイプレート用犬釘を
首下20mmまで打ち込み、それ等の試験体の犬釘の引
き抜き強さ、横圧強さ及び横圧試験後の引き抜き強さを
測定し、その結果を表1にまとめる。また、上記の実施
の形態における第4例から第6例の横圧強さ及び横圧強
さ試験後の引き抜き強さを、表2にまとめる。表1も表
2も図10に示した従来例を1としたときの比較を示す
ものである。各数値は多数の試験をした結果の平均値で
ある。また、製品には各種のサイズがあるが、客観的に
比較できるようにするため、ここでは同一のサイズで、
かつ下穴は、まくら木長手方向の端部より50mmの位
置に形成したものに統一して比較する。ただし、第4例
から第6例の下穴は図示したものとは異なり、ガラス長
繊維の方向が異なる境界部に形成したもので実験した。
尚、実験に使用した第1例から第6例の合成短まくら木
は、いずれも「積水化学工業株式会社製 商品名エスロ
ンネオランバー FFU」を積層して製造した。
【0039】
【表1】
【0040】表1から、引き抜き強さは第1例の1.48倍
から第3例の1.10倍まで、従来例と比較して大きな値と
なっているため、犬釘が引き抜かれにくくなっているこ
とが明らかになった。また、横圧強さも第1例の1.31か
ら第3例の1.59倍まで、従来例から比較して大きな値と
なっており、横圧強さ試験後の引き抜き強さは第1例の
1.95から第3例の1.10まで、いずれも従来例よりも強く
なっていることがわかった。
【0041】
【表2】
【0042】表2から、横圧強さは第4例の1.36倍から
第6例の1.67倍まで、従来例と比較して大きな値となっ
ており、横圧強さ試験後の引き抜き強さは第4例の1.08
から第6例の1.23まで、いずれも従来例と比較して大き
な値となっているため、犬釘が引き抜かれにくくなって
いることが明らかになった。
【0043】ただし、第1例から第6例まで各強さが異
なるため、それぞれの場所に応じた合成短まくら木を敷
設する。例えば、犬釘を引き抜く力が強く加わる場所で
は、第1例の合成短まくら木を敷設する。そして、横圧
荷重を強く受ける場所では、第3例又は第6例の合成短
まくら木を設置することが望ましい。
【0044】なお、加工費等を考慮すると、第4例でも
十分対応できることが判る。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス長繊維と発泡樹
脂とから成形される合成まくら木製の短まくら木或いは
縦まくら木であっても、ガラス長繊維の方向を異ならせ
ることにより、犬釘を打ち込んでも亀裂が生じにくくな
る。したがって、仮に、犬釘打ち込み装置が現場の状況
からまくら木端部に近く、従来では亀裂等の発生する様
な場合でも、本発明に係る合成まくら木を使用すること
により、亀裂の発生が無く、犬釘引抜き力も大きく、廃
棄処分にしなければならない率を低下させることがで
き、施工費用の低廉化を図ることができる。さらに、本
発明に係る合成まくら木は、合成まくら木の長所である
強度があり、耐久性に優れた利点を長期間、維持するこ
とができる。
【0046】また請求項5,6の発明は、繊維強化樹脂
層を設けることにより、合成まくら木ほ補強したもので
あり、犬釘を打ち込んでも亀裂が生じにくくなる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図2】第2例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図3】第3例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図4】第4例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図5】第5例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図6】第6例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図7】第7例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図8】第8例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図9】第9例に係る合成短まくら木の斜視図である。
【図10】第10例に係る合成縦まくら木の斜視図であ
る。
【図11】短まくら木にレールを締結した鉄道線路の斜
視図である。
【図12】従来の合成短まくら木の斜視図である。
【符号の説明】
1 合成短まくら木 3 ガラス長繊維 4 発泡樹脂 6 成形体 12 上面の両端部 13 両端部 16 繊維強化樹脂層 17 注型体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の方向に配列された多数の長繊維と
    発泡樹脂を素材とする成形体を積層し、短まくら木又は
    縦まくら木として使用される合成まくら木において、長
    繊維の方向が変化するように成形体を積層したことを特
    徴とする合成まくら木。
  2. 【請求項2】 一定の方向に配列された多数の長繊維と
    発泡樹脂を素材とする成形体によって作られ、短まくら
    木又は縦まくら木として使用される合成まくら木におい
    て、少なくとも上面の長繊維の方向を短手方向に配列し
    たことを特徴とする合成まくら木。
  3. 【請求項3】 一定の方向に配列された多数の長繊維と
    発泡樹脂を素材とする成形体によって作られ、短まくら
    木又は縦まくら木として使用される合成まくら木におい
    て、少なくとも上面の両端部の長繊維を短手方向に配列
    させたことを特徴とする合成まくら木。
  4. 【請求項4】 一定の方向に配列された多数の長繊維と
    発泡樹脂を素材とする成形体によって作られ、短まくら
    木又は縦まくら木として使用される合成まくら木におい
    て、両端部の長繊維を短手方向に配列したことを特徴と
    する合成まくら木。
  5. 【請求項5】 一定の方向に配列された多数の長繊維と
    発泡樹脂を素材とする成形体によって作られ、短まくら
    木又は縦まくら木として使用される合成まくら木におい
    て、繊維強化樹脂層を設けたことを特徴とする合成まく
    ら木。
  6. 【請求項6】 短まくら木又は縦まくら木として使用さ
    れる合成まくら木において、繊維を含有した樹脂注型体
    層と、繊維強化樹脂層を有することを特徴とする合成ま
    くら木。
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JP2007278023A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Sekisui Chem Co Ltd 合成枕木及び該合成枕木を用いた列車運行管理システム
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