JPH0932004A - 地盤の液状化対策構造 - Google Patents

地盤の液状化対策構造

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JPH0932004A
JPH0932004A JP18162995A JP18162995A JPH0932004A JP H0932004 A JPH0932004 A JP H0932004A JP 18162995 A JP18162995 A JP 18162995A JP 18162995 A JP18162995 A JP 18162995A JP H0932004 A JPH0932004 A JP H0932004A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛躍的な耐液状効果を期待でき、しかもより
部分的な改良ですむので無駄のないものとなり、安価な
施工が可能で、地震による国民共通の資産である社会資
本ストック量の低下を抑制することができる。 【解決手段】 液状化地盤に1ユニットの断面形状がV
に近い斜め構造体5を設け、この斜め構造体5のV内部
の地盤の液状化を特に抑制するものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤の液状化対策
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震国であるわが国では、地震の発生に
伴い、砂質土系地盤の液状化が主因と考えられる構造物
の被害を歴史的に多く受けてきており、液状化による構
造物被害の抑止が我が国の耐震工学上の重要な課題の一
つに挙げられる。
【0003】兵庫県南部地震(平成7年1月)において
も、特に港湾地域の埋立地盤を中心に大規模な地盤の液
状化が発生し、液状化が原因と考えられるケーソン岸壁
の大規模な崩壊・橋桁の落桁など甚大な被害が発生し、
液状化対策技術の重要性が再認識された。
【0004】液状化対策工法は、機能別に、間隙水圧消
散工法やグラベルドレーン等の排水工法、サンドコンパ
クションもしくは振動棒工法に代表される密度増加系の
工法、または地中連壁などのせん断変形抑止工法、地盤
を固結する混合処理工法などに分類され、現在まで多く
の工法が提案されている。
【0005】そしてそれぞれの工法はコスト、施工時に
発生する騒音・地盤変位などの制限、施工性などの諸条
件を鑑みて適切に使い分けられている。
【0006】前記地盤を固結する混合処理工法は、地盤
全体を固化させて液状化を発生させないようにしようと
するものであり、経済的には比較的高価なものになるが
他の方法に比べて大きな地震にも対処することができ
る。
【0007】出願人は先に混合処理工法の一つとして、
図16に示すように、砂地盤1に適宜間隔で縦方向の固結
壁体2を施工し、これら縦方向の固結壁体2間に斜め方
向の固結体3を筋違状に配置する液状化抑止地盤を提案
し、特願平4-143250号(特開平5-311638号公報)として
出願した。図中4は表層部に施す地盤改良層である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この図16に示す液状化
抑止地盤によれば、縦方向の固結壁体2は斜め方向の固
結体3で支えられ、壁全体の地盤への拘束力が高められ
るので、液状化が完全に防止できる。
【0009】しかし、斜め方向の固結体3はあくまで縦
方向の固結壁体2間に配置する筋違状のものとして縦方
向の固結壁体3を支えるものとして考えられ、そのため
図に示すようなX状に交差した配置が採用される。
【0010】このような斜め方向の固結体3ではその面
積も大きなものが必要となり、セメントの固化材を用い
て形成するとしても経済的には非常に高価なものとな
る。
【0011】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、飛躍的な耐液状効果を期待でき、しかもより部分的
な改良で無駄のない安価な施工が可能な地盤の液状化対
策構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、液状化地盤に1ユニットの断面形状
がVに近い斜め構造体を設け、この斜め構造体のV内部
の地盤の液状化を特に抑制するものとしたことを要旨と
するものであり、第2に、Vに近い斜め構造体は鉛直方
向構造体および表層固化版と組み合わせること、第3
に、各ユニットを連続的に構築することを要旨とするも
のである。
【0013】請求項1記載の本発明によれば、Vに近い
斜め構造体を液状化地盤に設けることにより水平方向の
せん断力の一部を斜め構造で分担し、この斜め構造体の
V内部の地盤の液状化を特に抑制することができ、耐液
状化性能を高めることができる。しかも、Vに近い斜め
構造体は従来の縦方向の固結壁体間に配置する筋違状の
X状に交差した斜め方向の固結体とは異なり、その内部
の液状化を抑えるものとして必要最少限のものですむ。
【0014】Vに近い斜め構造体のみでもよいが、請求
項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、より安
定した耐液状化効果を期待でき、請求項3記載の本発明
によれば、各ユニットを連続的に構築することにより広
域な液状化対策にも対応できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の地盤の液状化
対策構造の1実施形態を示す側面図である。
【0016】本発明は、液状化地盤に1ユニットの断面
形状がVに近い斜め方向構造体5を設け、この斜め方向
構造体5のV内部の地盤を液状化が特に抑制される地盤
6とした。αは液状化性地盤、βは非液状化地盤であ
り、斜め方向構造体5の下端は図5に示すように非液状
化地盤βまで根入れしない場合と、図6に示すように根
入れする場合とがあり、これは目的とする液状化対策の
範囲から決定する。
【0017】図示の例はこの斜め方向構造体5の両側に
鉛直方向構造体7を設け、さらに斜め方向構造体5の上
側に表層固化版8を設けた。
【0018】これら斜め方向構造体5、鉛直方向構造体
7、表層固化版8はいずれもセメント系の固化材を用い
た原地盤の改良土などで液状化性地盤より変形係数およ
び強度が大きい材料で構築する。
【0019】さらに詳細に述べれば、鉛直方向構造体7
は原位置地盤攪拌個化工法による原位置地盤の固化ある
いは地中壁などで施工し、斜め方向構造体5は原位置地
盤攪拌固化工法による原位置地盤の固化あるいは斜めH
杭、鋼管杭などで施工する。
【0020】また、斜め方向構造体5は図2に示すよう
に平板状に連続するように打設するケースと、図3に示
すように柱状体のものを交互に連続して打設するケース
があり、その間隔は所定の耐液状化効果が得られるレベ
ルで決定する。
【0021】図4は前記図1に示すものを1ユニットと
して、各ユニットを連続させたものであり、広域な液状
化対策の場合である。
【0022】さらに種々のバリエーションとしては図6
に示すように斜め方向構造体5のVの幅が比較的広く、
しかも鉛直方向構造体がない場合、図7に示すように幅
が広いが図1等と同じく鉛直方向構造体7がある場合、
図8に示すようにさらにVの交差部にも鉛直方向構造体
7を配置した場合などがある。
【0023】次にこのような本発明の地盤の液状化対策
構造の作用について説明する。表層に堆積する厚さ10m
の液状化性地盤の液状化対策として、図13に鉛直方向構
造体7のみを配置した場合、図10には前記図7の形態
で、図11には図8の形態で、図12には図9の形態でそれ
ぞれ構造体を配置した場合での二次元液状化解析結果を
示す。
【0024】解析では改良体の剛性、地盤の物性値は同
一であり、改良体(構造体)の断面形状のみがことな
る。また、入力波として、深度30m にエルセントロ波N
S成分を最大加速度200galに引きのばした波を用いてお
り、十分に強い波を想定している。
【0025】図10〜図13で、周辺地盤が十分に液状化し
ている同一時点における地盤の有効平均応力の変化を各
断面について表示したものである。図中、斜め線部分
(斜めの目が大きい方がより液状化を示す)が液状化
を、点描部分(点描が粗い方がより非液状化を示す)が
非液状化を示す。これらの図からも知見できるように図
13における鉛直方向構造体7のみの場合は改良体内部は
液状化しているが、それ以外の図10〜図12における斜め
改良体を用いた構造体では液状化しておらず、斜め方向
構造体5により耐液状化性能が飛躍的に向上しているこ
とがわかる。これは水平方向のせん断力の一部を斜め構
造で分担するためである。
【0026】図14はさらに応用例を示すもので、鉛直改
良壁9を適宜設置することにより、さらに耐液状化性能
を高めることができる。図中10はケーソン岸壁、矢板式
岸壁などの岸壁、11はその基礎マウンドであるが、図15
にも示すようにこのように港湾構造物の液状化対策とし
て用いる場合の他にも本発明は各種土木構造物の液状化
対策構造として利用できる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の地盤の液状
化対策構造は、飛躍的な耐液状効果を期待でき、しかも
より部分的な改良ですむので無駄のないものとなり、安
価な施工が可能で、地震による国民共通の資産である社
会資本ストック量の低下を抑制することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液状化対策構造の第1実施形態を示す
縦断側面図である。
【図2】本発明の液状化対策構造の第1実施形態を示す
横断平面図である。
【図3】本発明の液状化対策構造の第2実施形態を示す
横断平面図である。
【図4】本発明の液状化対策構造の第3実施形態を示す
縦断側面図である。
【図5】本発明の液状化対策構造の第4実施形態を示す
縦断側面図である。
【図6】本発明の液状化対策構造の第5実施形態を示す
縦断側面図である。
【図7】本発明の液状化対策構造の第6実施形態を示す
縦断側面図である。
【図8】本発明の液状化対策構造の第7実施形態を示す
縦断側面図である。
【図9】本発明の液状化対策構造の第8実施形態を示す
縦断側面図である。
【図10】図7の形態で構造体を配置した場合の二次元
液状化解析結果を示す説明図である。
【図11】図8の形態で構造体を配置した場合の二次元
液状化解析結果を示す説明図である。
【図12】図9の形態で構造体を配置した場合の二次元
液状化解析結果を示す説明図である。
【図13】鉛直方向構造体のみを配置した場合の二次元
液状化解析結果を示す説明図である。
【図14】本発明の液状化対策構造の第8実施形態を示
す斜視図である。
【図15】本発明の液状化対策構造を港湾構造物の液状
化対策として用いる場合の側面図である。
【図16】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…砂地盤 2…縦方向の
固結壁体 3…斜め方向の固結体 4…地盤改良
層 5…斜め方向構造体 6…液状化が
特に抑制される地盤 7…鉛直方向構造体 8…表層固化
版 9…鉛直改良壁 10…岸壁 11…基礎マウンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 輝 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状化地盤に1ユニットの断面形状がV
    に近い斜め構造体を設け、この斜め構造体のV内部の地
    盤の液状化を特に抑制するものとしたことを特徴とする
    地盤の液状化対策構造。
  2. 【請求項2】 Vに近い斜め構造体は鉛直方向構造体お
    よび表層固化版と組み合わせる請求項1記載の地盤の液
    状化対策構造。
  3. 【請求項3】 各ユニットを連続的に構築する請求項1
    または請求項2記載の地盤の液状化対策構造。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11280087A (ja) * 1998-03-27 1999-10-12 Hirokazu Takemiya 制振及び液状化防止のための地盤固結工法
JP2009108658A (ja) * 2007-11-01 2009-05-21 Takenaka Komuten Co Ltd 既設建物直下地盤の液状化防止工法
JP2009127363A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Takenaka Komuten Co Ltd 壁状基礎を用いた基礎構造
JP2016199973A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 大成建設株式会社 液状化対策構造
JP2017155528A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 株式会社不動テトラ 既設構造物直下における地盤改良方法
JP2019100072A (ja) * 2017-12-01 2019-06-24 株式会社竹中工務店 地盤改良体

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