JPH09324320A - 導電性繊維およびその製造方法 - Google Patents

導電性繊維およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09324320A
JPH09324320A JP14319796A JP14319796A JPH09324320A JP H09324320 A JPH09324320 A JP H09324320A JP 14319796 A JP14319796 A JP 14319796A JP 14319796 A JP14319796 A JP 14319796A JP H09324320 A JPH09324320 A JP H09324320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
conductivity
fiber
fine particles
conductive fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14319796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3289817B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Kawachi
博之 河内
Hiroshi Hosokawa
宏 細川
Yasuo Yanagi
康夫 柳
Mitsuhiro Matsunaka
光広 松中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP14319796A priority Critical patent/JP3289817B2/ja
Publication of JPH09324320A publication Critical patent/JPH09324320A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3289817B2 publication Critical patent/JP3289817B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦等により比較的高電圧の静電気が発生す
る環境下では、導電性を発現することにより優れた制電
性を付与でき、電子機器内部等の比較的低電圧下では導
電率が低くなり回路の短絡などの問題を引き起こすこと
ない導電性繊維とその製造方法を提供する。 【解決手段】 印加電圧5V/cmにおける導電率が1
×10-6S/cm以下であり、1000V/cmにおけ
る導電率が10-5S/cm以上である導電性繊維とその
製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣料・インテリア
用途および資材用途として用いることのできる導電性繊
維とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性繊維は静電気を除去する目的で工
業用および家庭用に広く使用されており、静電気爆発の
回避、電子部品の故障防止、衣服のまとわりつき防止、
冬場の低湿度期に顕著な衣類、マット、カーペットなど
の摩擦帯電に起因するスパーク発生の回避などのために
は必要不可欠な材料となっている。
【0003】従来、導電性繊維は繊維表面に導電材料を
後加工により複合化する方法、繊維基質自身に導電材料
を使用する方法、導電材料を繊維内部に練り込む方法
(例えば特開昭57−39213号公報、同57−10
6716号公報)などにより生産され、各分野で使用さ
れてきた。例えば、後加工技術としてはカーボンブラッ
クまたは金属(化合物)などの導電性微粒子を繊維基質
表面に埋め込む方法、銅化合物などの金属化合物を含浸
した後に化学処理することにより硫化銅、沃化銅などの
導電性金属化合物を繊維内部または表層に析出させる方
法などが知られている。繊維基質自身に導電材料を使用
する方法としては、金属繊維を用いる方法、炭素繊維を
用いる方法などが知られている。導電材料を繊維内部に
練り込む方法としては、カーボンブラックまたは金属
(化合物)などの導電性微粒子をブレンド紡糸または複
合紡糸などの方法により複合化する方法が知られてい
る。
【0004】カーボンブラック、金属(化合物)などの
電子伝導性物質を使用する方法では、これらの物質を単
体で使用する場合であれ、または通常の繊維に複合化す
る方法であれ、得られた導電性繊維は通常の繊維に少量
(一般的には1%前後)ブレンドするだけで繊維加工品
に制電性を付与できるという優れた特徴を有する。
【0005】従来、導電性繊維の開発・工業化において
は、混綿したときの優れた制電性能を発揮するための導
電材の種類、添加量、導電層を繊維表面に露出させると
いった構造あるいは、制電性発現の本質的にかかわる単
繊維の必要な臨界導電率、導電率の向上あるいは混綿量
と制電性能についての検討は種々行われているが、導電
性繊維における電気的性質の弊害については、ほとんど
触れられていなかった。
【0006】例えば、一般に電子伝導性物質を含む導電
性繊維は、高い導電性を示す。このような導電率の高い
繊維が電子機器内部に混入し、基盤あるいは配線上に存
在すると回路が短絡し誤操作の原因になる恐れがある。
特に、昨今身の回りにはパソコン、ワープロ等、電子回
路で構成される機器が普及し、同時に導電性繊維を複合
化した衣料品も流通していることから、制電性の付与の
みならず、電子機器使用環境に対応した電気特性を有す
る導電性繊維に対する潜在ニーズは大きいと推定され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
のような実状にかんがみ、導電性繊維の電気物性を制御
することにより、摩擦等により比較的高電圧の静電気が
発生する環境下では、導電性を発現することにより優れ
た制電性を付与でき、電子機器内部等の比較的低電圧下
では導電率が低くなり回路の短絡などの問題を引き起こ
すことない導電性繊維を提供することにある。つまり、
印加電圧に対応して望ましい導電率を示す導電性繊維と
その製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、印加電圧5V/cmにおける導電
率が1×10-6S/cm以下であり、1000V/cm
における導電率が10-5S/cm以上である導電性繊維
を第1の要旨とし、導電性繊維の導電層中の導電性微粒
子の体積含有率をかえて測定した導電率の印加電圧依存
性を示したグラフ上の曲線の上に、同曲線を水平移動し
て合成した曲線を重ね、実測できない低印加電圧時の導
電率および導電層中の導電性微粒子体積含有率を決定す
る上記導電性繊維の製造方法を第2の要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明において印加電圧(V/cm)、繊維
の導電率(S/cm)は以下の方法により得られるもの
である。繊維束より単繊維を取り出し、これを正確に
1.5cmに切断し、端子間距離を正確に1cmに設置
した金属端子に銀ペースト(藤倉化成株式会社製ドータ
イト)により金属端子に繊維端面が銀ペーストで覆われ
るように接着する。20℃、相対湿度40RH%におい
て、この端子間に50V、100V、250V、500
V、1000Vの直流電圧を印加し、端子間の抵抗値R
(Ω)を超絶縁計(東亜電波株式会社製SM−821
0)により測定して、 σ=1/(1.11×10-6×R×(d/ρ)) (ここで、dは繊度、ρは繊維の比重である。)より導
電率σ(S/cm)を算出する。
【0010】本発明者らは、導電性繊維中の導電性微粒
子の電気特性を鋭意解析した結果、特定の導電性微粒子
を導電材として用いた導電性繊維の導電率が印加電圧に
対して正の相関性を示すことを見い出した(図1)。
【0011】そして、導電性微粒子の基準体積含有率を
定め、それより低含有率の曲線を低印加電圧側へ、ま
た、高含有率の曲線を高印可電圧側にそれぞれ水平移動
させると、重ね合わせにより合成曲線(図2)が得ら
れ、印加電圧と導電性繊維中の導電性微粒子の体積含有
率(ただし、複合繊維とした場合は導電層中導電性微粒
子の体積含有率、以下「導電性微粒子体積含有率」と記
す。)との間に換算則が成り立つことを見い出し本発明
に至った。なお、各導電性微粒子体積含有率の曲線を重
ね合わせるために水平移動させた量、すなわち移動係数
は導電性微粒子体積含有率だけの関数となる(図3)。
【0012】印加電圧−導電性微粒子体積含有率との間
の換算則を利用することにより、導電性微粒子体積含有
率と印加電圧が分かれば、その時の導電性繊維の導電率
を知ることが可能となる。つまり、任意の印加電圧にお
いて必要な導電率を導電層中の導電性微粒子体積含有率
を制御することにより得ることができる。具体的には、
導電性繊維を通常の原綿に混綿し制電性能を発現しよう
とした際、摩擦により発生した静電気のように高印加電
圧時には高い導電率となり、低電圧で作動する電子機器
内に導電性繊維が混入した時は、ショートしない導電率
となるように導電性繊維の電気的性質を設計することが
できる。
【0013】本発明の導電性繊維は、上述した印加電圧
によって導電率がかわることを利用した、導電性繊維で
あり、この構成により摩擦等により比較的高電圧の静電
気が発生する環境下では、導電性を発現することにより
優れた制電性を付与でき、電子機器内部等の比較的低電
圧下では導電率が低くなり回路の短絡などの問題を引き
起こすことがない導電性繊維が得られるのである。印加
電圧1000V/cmの時の繊維の導電率が10-5S/
cm以下になると混綿後の紡績糸における制電性能発現
が困難となる傾向がある。
【0014】本発明の導電性繊維の設計は、印加電圧−
導電性微粒子体積含有率との間に換算則が成立すると、
任意の印加電圧、導電性微粒子体積含有率における導電
率の設計が可能となり特に有利である。
【0015】導電性繊維において、印加電圧−導電性微
粒子体積含有率との間に換算則が成り立つ機構は現在の
ところ定かではないが、電気伝導が重合体薄膜を介して
行われる高電界伝導現象として解釈できる。
【0016】一般に、金属はオームの法則に従い導電率
は、電圧すなわち電界強度に対する依存性は認められな
い。しかし、重合体の電圧−電流特性はオームの法則に
従う領域に引き続いて電流急増域が現れ、ついに絶縁破
壊が生じると言われている。電流急増域において電気伝
導が電界に依存するメカニズムとしては、空間電荷制限
伝導、プール−フレンケル伝導、ホッピング伝導あるい
は電子なだれ伝導等が提案されている(「静電気ハンド
ブック」第一版第119頁〜第127頁、静電気学会
編、オーム社発行)。
【0017】導電性微粒子を練り込む方法により得られ
た導電性繊維では、導電性微粒子は重合体薄膜に覆われ
た状態であると推定され、電気伝導が重合体薄膜を介し
て行われるため、重合体の電気特性が反映しているもの
と推定される。
【0018】本発明者らは、導電性繊維において印加電
圧−導電性微粒子体積含有率間の換算則の成立を左右し
ているのは、導電性微粒子同士の接触界面に存在する重
合体薄膜の材質と厚みであると推定している。すなわ
ち、導電性微粒子が直接接触する状態であれば、金属と
同様の電気特性となり、導電性微粒子同士の接触界面に
存在する重合体薄膜の材質の固有抵抗値と厚みが大きく
なれば、絶縁体に近くなる。導電性微粒子の接触界面に
おける重合体薄膜の電気特性が、オームの法則からはず
れ非線形的に増加、つまり導電率の印加電圧に対する依
存性を示すためには、重合体薄膜の両端にかかる電界強
度を電流急増域に設定する必要があり、重合体薄膜の厚
みを制御することにより実現できる。なお、重合体薄膜
の材質については、電子電導しない材料であればよいと
考えている。
【0019】この重合体薄膜の厚みに関係する因子とし
ては、次の二つが挙げられる。一つは、導電層中の導電
性微粒子体積含有率である。導電性粒子同士の凝集を考
えない理論的な導電性粒子の粒子間距離(重合体薄膜の
厚み)は導電層中の導電性微粒子体積含有率により一義
的に定まる。しかしながら、実際の導電性微粒子は、粒
子径により比表面積が変化し、導電性微粒子同士の凝集
性が変化するので、粒子同士の粒子間距離(重合体薄膜
の厚み)が変わる。そこでもう一つの因子として、導電
性微粒子の粒子径を考慮する必要がある。
【0020】導電性繊維において、印加電圧−導電性微
粒子体積含有率との間に換算則が成り立つために好まし
い値は、導電性10-3S/cm以上、平均粒子径0.0
1〜5μmの導電性微粒子の導電層中の体積含有率が1
5〜70体積%であることである。更に好ましいのは、
上記の導電性微粒子が導電層中に20〜60体積%含有
されていることである。
【0021】導電性微粒子の導電性が10-3S/cm未
満では、本発明の導電性繊維の導電性発現が困難とな
る。このような導電性微粒子としては、一般に、鉄、
銅、アルミニウム、鉛、スズ、金、銀、ニッケルなどに
代表される金属類およびそれらの酸化物、硫化物、カル
ボニル塩、またITO(インジウム・スズ酸化物)、A
TO(アンチモン・スズ酸化物)、酸化亜鉛などの導電
性金属酸化物及びこれらを硫酸バリウム、酸化チタン、
チタン酸カリ、アルミニウムの担体微粒子にコーティン
グしたセラミックス系導電性微粒子、等が挙げられる。
より具体的には、ITO(インジウム・スズ酸化物)、
ATO(アンチモン・スズ酸化物)、酸化亜鉛などの導
電性金属酸化を酸化チタンの担体微粒子にコーティング
した粒状導電性セラミックスが例示できる。
【0022】また、導電層中の導電性微粒子の体積含有
率が15体積%未満になると、導電性の発現に繊維間の
ムラの発生する割合が急激に上昇するし、逆に、この導
電性微粒子体積含有率が70体積%を超えると、導電性
微粒子同士の接触間距離が短くなり粒子間距離(重合体
薄膜の厚み)が薄くなり過ぎ、導電率の印加電圧依存性
は認められない傾向にあり、さらに、紡糸性が急激に悪
化するなどの理由で、同様に導電性の発現に繊維間のム
ラの発生する割合が上昇する。
【0023】そして、繊維中の導電層中の導電性微粒子
の平均粒子経が0.01μm未満になると、導電性微粒
子の比表面積が大きくなり、導電性微粒子同士の凝集性
が大きくなるため粒子同士の接触界面の重合体薄膜の厚
みが薄くなり過ぎ、導電率の印加電圧依存性が小さくな
る傾向にある。一方、5μmを超えると紡糸ノズル圧の
上昇が起こり、繊維への複合化が困難となる。
【0024】導電性繊維の基質は特に限定されないが、
一般に、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等に代表される熱溶融性重合体、ポリアクリ
ロニトリル、レーヨン、ポリウレタンなどに代表される
溶剤可溶性重合体などを用いることができ、溶融紡糸ま
たは溶液紡糸により紡糸される。
【0025】印加電圧−導電性微粒子体積含有率との間
に換算則が成り立つためにさらに好ましい条件として
は、導電性微粒子の平均粒子径、導電性微粒子の導電層
中の導電性微粒子体積含有率が上記範囲内であって導電
性微粒子が導電層に集中することのできる複合繊維、特
に芯鞘複合繊維の芯部に導電性微粒子を練り込んだ導電
性繊維であることが挙げられる。
【0026】導電性微粒子は芯部に含有させることが、
紡糸工程および紡績工程などの加工工程の工程通過性の
面から好ましい。導電性微粒子を鞘部に含有させたので
は上記工程通過性が著しく悪化すると同時に、衣料用途
等に使用した場合、着用感が悪いなどの欠点がある。
【0027】芯鞘複合繊維の芯/鞘体積比率は、特に限
定されないが、5/95〜60/40好ましくは10/
90〜50/50が望ましい。60/40を超えると、
芯鞘構造が崩れ目的とする繊維が得られなくなる傾向が
ある。
【0028】繊維を形成する基質重合体は、電子電導し
ない重合体であればよく特に限定されないが、一般に、
ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等に代表される熱溶融性重合体、アクリロニトリル系
重合体、レーヨン、ポリウレタンなどに代表される溶剤
可溶性重合体などを用いることができる。また、さらに
場合によっては、紡糸性向上、導電性向上などの目的
で、他の重合体、化合物、添加物などを使用しても良
い。
【0029】基質重合体としてアクリロニトリル系重合
体を用いることにより風合い、外観、発色性等に優れ、
衣料分野で最も制電性の要求度の高いセーター用途等に
対応できるので好ましい。また、繊維の基質重合体がア
クリロニトリル系重合体からなり、繊度が1〜30dの
範囲にあることがさらに好ましい。繊度が1d未満であ
ると紡糸性が不良となり、30dを超えると混綿後の紡
績糸の風合いが悪くなる傾向にある。
【0030】アクリロニトリル系重合体は、通常のアク
リル繊維を構成する重合体であれば特に限定されない
が、モノマー構成としてアクリロニトリルを50重量%
以上含有することが望ましい。重合体の中のアクリロニ
トリル体積含有率が50重量%未満であると、原糸が本
来のアクリル繊維としての特性を失い、本発明の目的に
適合しない。
【0031】アクリロニトリル系重合体の共重合成分と
しては、通常のアクリル繊維を構成する共重合モノマー
であれば特に限定されないが、例えば、以下のモノマー
が挙げられる。
【0032】すなわち、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに
代表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、n−ヘキシル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどに代表され
るメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化
ビニル、フッ化ビニリデンなどの不飽和モノマーであ
る。さらに、染色性改良などの目的でp−スルホフェニ
ルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスル
ホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、およびこれらのアルカリ
金属塩などを共重合しても良い。
【0033】アクリロニトリル系重合体の分子量は特に
限定されないが、分子量10万以上かつ100万以下が
望ましい。分子量10万未満では、紡糸性が低下すると
同時に原糸の糸質も悪化する傾向にある。分子量が10
0万を越えると紡糸原液の最適粘度を与える重合体濃度
が低くなり、生産性が低下する傾向にある。
【0034】アクリロニトリル系重合体の溶媒として
は、アクリロニトリル系重合体を溶解する溶媒であれば
特に限定されないが、このような溶媒として、例えば、
硝酸(水溶液)、塩化亜鉛水溶液、ロダン塩水溶液、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、エチレンカーボネート、γーブチロラク
トン及びアセトン等が挙げられる。
【0035】本発明の繊維を得るために用いる紡糸法と
しては特に限定されず、溶融紡糸、溶液紡糸法等の一般
的な紡糸法が挙げられる。より具体的には、アクリロニ
トリル系重合体の紡糸法として湿式紡糸法、乾湿式紡糸
法、乾式紡糸法などが挙げられる。
【0036】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明する。 (実施例1〜5)アクリロニトリル93.1wt%、酢
酸ビニル6.9wt%からなるアクリル系重合体(分子
量15万)と導電性微粒子(三菱マテリアル株式会社製
粒状導電性酸化チタンW−P(平均粒径0.2μm、導
電率0.4S/cm)との混合比率はかえるが、紡糸原
液中の固形分はどの場合も50重量%となるようにジメ
チルホルムアミドに溶解し、アクリル系重合体と導電性
微粒子の混合割合の異なる紡糸原液(A1〜A5)を得
た。
【0037】アクリロニトリル93.1wt%、酢酸ビ
ニル6.9wt%からなるアクリルニトリル系重合体
(分子量15万)を濃度25wt%となるようにジメチ
ルホルムアミドに溶解し紡糸原液(B)を得た。
【0038】紡糸原液A1とBとを別々に130℃に加
熱した後、孔数400、孔径0.2mmφの芯鞘紡糸口
金を用いて紡糸原液A1は芯側、紡糸原液Bは鞘側から
230℃の不活性ガス中に芯/鞘体積比率が25/75
となるように吐出した。得られた未延伸糸を引き続き、
100℃の熱水中で3.75倍に延伸し、さらに95℃
の熱水中で洗浄した。得られた繊維束は無緊張状態下に
相対湿度40%、温度150℃で乾燥、緩和処理し、2
0%収縮した。この操作を紡糸原液A1の代わりに紡糸
原液A2〜A5をそれぞれ用いて行い、合計5種類の繊
維を得た。得られた繊維の繊度は、いずれの場合も3デ
ニールであった。
【0039】各繊維の導電率を印加電圧を50、10
0、250、500、1000V/cmとかえて測定
し、表1に示した。また、印加電圧が5V/cmのとき
の導電率および1×10-7S/cm以下の導電率につい
ては実測ができないので図1〜3より導電率を読みとっ
た。
【0040】
【表1】
【0041】各導電性微粒子体積含有率の導電性繊維の
50〜1000Vの印加電圧での導電率をプロットした
グラフを図1に示した。実施例で得られた繊維の導電率
には、印加電圧に対して正の相関性が認められた。
【0042】また、43体積%を基準導電性微粒子体積
含有率として、それより低濃度の曲線を左方へ水平移動
させた時の合成曲線を図2に示した。これより印加電圧
−導電性微粒子体積含有率との間に換算則が認められる
ことが判った。
【0043】さらに、各導電性微粒子体積含有率の曲線
を重ね合わせるために移動させた量(logV)を移動
係数とし、移動係数と導電性微粒子体積含有率の関係を
図3に示した。これより換算則に矛盾がないことと移動
係数が濃度だけの関数となることが分かった。
【0044】(比較例)導電性微粒子としてカーボンブ
ラック(三菱化学株式会社製#40(平均粒子径2.7
×10-2μm,導電率0.4S/cm)を用いたほか
は、実施例で用いたのと同じアクリロニトリル系重合体
を用い,実施例1と同じ芯/鞘体積比率、芯部中の導電
性粒子体積含有率となるように紡糸原液をを調製して繊
度3デニールの繊維を得た。得られた繊維の導電率を表
1に併せて示した。
【0045】
【発明の効果】本発明の導電繊維は、その電気物性を制
御することにより、摩擦等により比較的高電圧の静電気
が発生する環境下では、導電性を発現することにより優
れた制電性を付与されており、電子機器内部等の比較的
低電圧下では導電率が低くなり回路の短絡などの問題を
引き起こすことない導電性繊維である。また、本発明の
導電性繊維の製造方法は、実測することが不可能な低印
加電圧時の導電率および導電性微粒子の体積含有率を決
定でき本発明の導電性繊維を得るのに好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られた導電性繊維の導電率の印加電
圧依存性を示したグラフである。
【図2】図1において導電性微粒子含有率43体積%を
基準として、それより低濃度の曲線を左方へ水平移動さ
せた時の合成曲線を示したグラフであるである。
【図3】図2において各導電性微粒子体積含有率の曲線
を重ね合わせるために移動させた量(logV;移動係
数)と導電性微粒子体積含有率の関係を示したグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松中 光広 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印加電圧5V/cmにおける導電率が1
    ×10-6S/cm以下であり、1000V/cmにおけ
    る導電率が10-5S/cm以上である導電性繊維。
  2. 【請求項2】 導電性繊維の導電層中の導電性微粒子の
    体積含有率をかえて測定した導電率の印加電圧依存性を
    示したグラフ上の曲線の上に、同曲線を水平移動して合
    成した曲線を重ね、実測できない低印加電圧時の導電率
    および導電層中の導電性微粒子体積含有率を決定する請
    求項1記載の導電性繊維の製造方法。
JP14319796A 1996-06-05 1996-06-05 導電性繊維の製造方法 Expired - Lifetime JP3289817B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14319796A JP3289817B2 (ja) 1996-06-05 1996-06-05 導電性繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14319796A JP3289817B2 (ja) 1996-06-05 1996-06-05 導電性繊維の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001305236A Division JP2002194662A (ja) 2001-10-01 2001-10-01 導電性繊維の低印加電圧における導電率の測定法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09324320A true JPH09324320A (ja) 1997-12-16
JP3289817B2 JP3289817B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=15333138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14319796A Expired - Lifetime JP3289817B2 (ja) 1996-06-05 1996-06-05 導電性繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3289817B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103147197A (zh) * 2013-01-25 2013-06-12 浙江春江轻纺集团有限责任公司 一种导电纱线及加工方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103147197A (zh) * 2013-01-25 2013-06-12 浙江春江轻纺集团有限责任公司 一种导电纱线及加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3289817B2 (ja) 2002-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1010039B (zh) 导电复合纤维及其制备方法
JPH09324320A (ja) 導電性繊維およびその製造方法
JPH01292116A (ja) 導電性繊維及びその製造法
JPH09228148A (ja) 導電性繊維
JP2004225214A (ja) 導電性複合繊維
JP3227528B2 (ja) 導電性アクリル系繊維およびその製造方法
JP4773849B2 (ja) 導電性と抗ピル性、及び蓄熱性を有するアクリル系合成繊維の製造方法
JP2005194650A (ja) 導電性複合繊維
JPH11200149A (ja) 白色導電性繊維
JP3791919B2 (ja) ポリプロピレン系導電性複合繊維及びその製造方法
JPH0978377A (ja) 制電性アクリル紡績糸
JPH101851A (ja) 制電性短繊維集合体およびその製造方法
JP4564322B2 (ja) 導電性アクリル繊維の製造方法
JP3289100B2 (ja) 導電性アクリル繊維及びその製造方法
JP4763451B2 (ja) 導電性複合繊維
JPH01213411A (ja) 導電性繊維
JPH09217229A (ja) 導電性繊維及びそれを用いた制電性繊維紡績糸
JPS58115118A (ja) 導電性複合繊維
JP2009221632A (ja) 芯鞘複合アクリル系導電性フィラメント
JPH03241010A (ja) 導電性複合繊維
JPH01183520A (ja) 導電性繊維
RU2001164C1 (ru) Электропровод ща нить
JPS6392724A (ja) 優れた耐熱性耐薬品性除電性能をもつ複合繊維
JPH022968B2 (ja)
JP3635152B2 (ja) 導電性複合繊維

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080322

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120322

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120322

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140322

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term