JPH09328537A - L−アスコルビン酸セグメント含有ポリマー及びその製造方法 - Google Patents

L−アスコルビン酸セグメント含有ポリマー及びその製造方法

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JPH09328537A
JPH09328537A JP8168640A JP16864096A JPH09328537A JP H09328537 A JPH09328537 A JP H09328537A JP 8168640 A JP8168640 A JP 8168640A JP 16864096 A JP16864096 A JP 16864096A JP H09328537 A JPH09328537 A JP H09328537A
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JP
Japan
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ascorbic acid
formula
polymer
residue
diisocyanate
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JP8168640A
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English (en)
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Masanobu Yoshinaga
雅信 吉永
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酵素や酸クロライドを利用することなく、簡
便な手法により主鎖にL−アスコルビン酸ユニットが導
入された高分子を提供できるようにする。 【解決手段】 L−アスコルビン酸セグメント含有ポリ
マーは、式(1) 【化1】 (式中、nは重合度を示す数であり、Rは二塩基酸ジハ
ライド化合物残基又はジイソシアネート系化合物残基で
ある。)で表される構造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素還元性高分子
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりL−アスコルビン酸は、酸素を
還元するその性質を利用して、酸化防止剤の主成分とし
て、あるいは脱酸素材料の主成分として使用されてい
る。
【0003】ところで、L−アスコルビン酸は、非常に
高い水溶性を有し、しかも酸化に対する安定性が著しく
低いために取扱性が劣るという問題があった。
【0004】このため、L−アスコルビン酸をエチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)に練り込んだ酸素吸収
性ポリマー材料を脱酸素材料として使用することが試み
られたが、酸素吸収能の点で十分でなく、また、L−ア
スコルビン酸が高分子鎖に結合していないので耐水性や
耐溶媒性が不十分であるという問題があった。また、練
り込み時の加熱によりL−アスコルビン酸が分解するこ
とが懸念される。
【0005】そこで、L−アスコルビン酸の耐水性や酸
化安定性を改善する目的で、高分子鎖にL−アスコルビ
ン酸セグメントを導入することが試みられている。この
ようなL−アスコルビン酸セグメントが導入された酸素
還元性高分子を製造するために必要なモノマーとして
は、L−アスコルビン酸の6位の水酸基に重合性の官能
基が導入されたL−アスコルビン酸メタクリル酸エステ
ルモノマーを挙げることができ、これらは(a)メタク
リル酸エノールエステルとL−アスコルビン酸とをリパ
ーゼの存在下で反応させる方法、(b)メタクリル酸ク
ロライドとL−アスコルビン酸とを塩基性化合物の存在
下で反応させる方法、(c)メタクリル酸無水物とL−
アスコルビン酸とを塩基性縮合剤の存在下で反応させる
方法により製造することが提案されている(特開平5−
331157号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法(a)の場合、酵素反応を利用しているために大量
生産が困難であり、方法(b)の場合、原料として使用
する酸クロライドの皮膚や粘膜に対する刺激性が高く、
しかも加水分解しやすく取扱性が低く、また、方法
(c)の場合、反応系内の酸素の影響のために高い再現
性でアスコルビン酸メタクリル酸エステルモノマーを製
造することが困難である。そのために、従来より、簡便
な手法により、高分子鎖にL−アスコルビン酸ユニット
を導入することが求められていた。
【0007】本発明は、以上の従来技術の問題を解決し
ようとするものであり、酵素や酸クロライドを利用する
ことなく、簡便な手法により主鎖にL−アスコルビン酸
ユニットが導入された高分子を提供できるようにするこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、以下の本
発明により解決される。
【0009】即ち、本発明は、式(1)
【0010】
【化4】 (式中、nは重合度を示す数であり、Rは二塩基酸ジハ
ライド化合物残基又はジイソシアネート系化合物残基で
ある。)で表されるL−アスコルビン酸セグメント含有
ポリマーを提供する。
【0011】また、本発明は、式(1)のRが二塩基酸
ジハライド化合物残基であるL−アスコルビン酸セグメ
ント含有ポリマーの製造方法において、ハロゲン化水素
捕捉剤の存在下で、L−アスコルビン酸に二塩基酸ジハ
ライド化合物を作用させることを特徴とする製造方法を
提供する。
【0012】また、本発明は、式(1)のRがジイソシ
アネート系化合物残基であるL−アスコルビン酸セグメ
ント含有ポリマーの製造方法において、スズ系触媒の存
在下で、L−アスコルビン酸にジイソシアネート系化合
物を作用させることを特徴とする製造方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明の式(1)のL−アスコルビン酸セ
グメント含有ポリマーは、その主鎖の一部がL−アスコ
ルビン酸で構成されている。しかも、酸素の還元に大き
く寄与すると考えられているL−アスコルビン酸セグメ
ントの3位の水酸基はそのまま保持されている。従っ
て、このL−アスコルビン酸セグメント含有ポリマーは
酸素還元性高分子となる。
【0015】なお、式(1)において、nは重合度を示
す数であり、Rは公知の二塩基酸ジハライド化合物残基
又はジイソシアネート系化合物残基である。
【0016】Rの二塩基酸ジハライド化合物残基として
は、式(2)又は(3)
【0017】
【化5】 で表される二価結合基を好ましく挙げることができる。
ここで、式(2)の結合基は、セバコイルジクロリドか
ら誘導できる。また、式(3)の結合基は、テレフタロ
イルジクロリドから誘導できる。
【0018】また、Rのジイソシアネート系化合物残基
としては、式(4)又は(5)
【0019】
【化6】 で表される二価結合基を好ましく挙げることができる。
ここで、式(4)のジイソシアネート系化合物残基は、
イソホロンジイソシアネートから誘導できる。また、式
(5)の結合基は、1,4−フェニレンジイソシアネー
トから誘導できる。
【0020】式(1)において、Rが二塩基酸ジハライ
ド化合物残基であるL−アスコルビン酸セグメント含有
ポリマーは、次のように製造することができる。
【0021】まず、L−アスコルビン酸0.1モルに対
して、ピリジン、イミダゾールなどのハロゲン化水素捕
捉剤0.1〜2.0モル当量の存在下、必要に応じてア
セトン、ジメチルホルムアミドなどのプロトン性溶媒中
に5〜30℃で溶解させる。次いで、その溶液に、窒素
雰囲気下、0〜5℃で二塩基酸ジハライド化合物(例え
ば、セバコイルジクロリド、テレフタロイルジクロリド
等)0.01〜0.2重量部を滴下し、同じ温度で0.
5〜2.0時間反応させ、更に必要に応じて室温程度で
1〜6時間反応させる。
【0022】反応終了後、沈殿物を濾取し、水、メタノ
ール、アセトンの順に繰り返し洗浄し、最後に減圧乾燥
することにより、式(1)においてRが二塩基酸ジハラ
イド化合物残基であるL−アスコルビン酸セグメント含
有ポリマーが得られる。
【0023】式(1)において、Rがジイソシアネート
系化合物残基であるL−アスコルビン酸セグメント含有
ポリマーは次の様に製造することができる。
【0024】まず、L−アスコルビン酸0.1モルに対
して、ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶
媒100〜250mlを加え、窒素雰囲気下で溶解させ
る。この溶液に、触媒としてスズ系触媒(例えば、ジブ
チルラウリル酸スズ)0.1〜1.5gの存在下で、こ
の溶液にジイソシアネート系化合物(例えば、イソホロ
ンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネ
ート等)を徐々に滴下し、40〜80℃の温度で2〜8
時間反応させる。
【0025】反応終了後、反応液を室温まで放冷し、3
0℃以下の温度で反応液を減圧濃縮する。濃縮物をアセ
トンに溶解させ、その溶液を大量のベンゼンに投入して
沈殿物を得る。この沈殿物をベンゼン、n−ヘキサン、
あるいはエタノール、アセトンで洗浄し、減圧乾燥する
ことにより式(1)においてRがジイソシアネート系化
合物残基であるL−アスコルビン酸セグメント含有ポリ
マーが得られる。
【0026】以上説明した本発明のL−アスコルビン酸
セグメント含有ポリマーは、それ自体が高分子なので、
L−アスコルビン酸をEVAなどに練り込んだ場合に比
べて、耐水性や耐熱性、更に成形性が向上したものとな
る。
【0027】また、本発明のL−アスコルビン酸セグメ
ント含有ポリマーは、そのL−アスコルビン酸セグメン
トに由来する良好な酸素還元能(酸素吸収能)を有する
ので、その性質を利用して脱酸素材料の酸素吸収成分と
して好ましく使用することができる。この脱酸素材料を
構成する他の成分としては、特に制限はなく、酸素吸収
成分として本発明の酸素還元性高分子を使用する以外
は、従来の脱酸素材料の配合組成に準じて構成すること
ができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0029】実施例1 フラスコ(200ml)に、ピリジン/アセトン(2/
1)の混合溶媒150mlを入れ、窒素雰囲気下でL−
アスコルビン酸8.8gを室温で溶解させた。この溶液
にセバコイルジクロライド12.6gを徐々に滴下し
た。滴下終了後、0〜5℃で1時間撹拌し、更に室温で
2時間撹拌した。
【0030】反応終了後、沈殿物を濾取し、沈殿物を
水、メタノール、アセトンの順に十分に洗浄し、減圧乾
燥することにより、Rが式(2)のセバコイルジクロラ
イド残基である式(1)のL−アスコルビン酸セグメン
ト含有ポリマーが得られた。
【0031】実施例2 フラスコ(200ml)に、ジメチルホルミアミド15
0mlを入れ、窒素雰囲気下でL−アスコルビン酸8.
8gとイミダゾール3.4gとを室温で溶解させた。こ
の溶液にテレフタロイルジクロライド12.6gを徐々
に滴下した。滴下終了後、0〜5℃で1時間撹拌し、更
に室温で2時間撹拌した。
【0032】反応終了後、沈殿物を濾取し、沈殿物を
水、メタノール、アセトンの順に十分に洗浄し、減圧乾
燥することにより、Rが式(3)のテレフタロイルジク
ロライド残基である式(1)のL−アスコルビン酸セグ
メント含有ポリマーが得られた。
【0033】実施例3 フラスコ(300ml)に、ジメチルホルムアミド15
0mlを入れ、窒素雰囲気下でL−アスコルビン酸8.
8gを室温で溶解させた。この溶液に、触媒としてジブ
チルラウリル酸スズ0.7gを添加し、続いて、イソホ
ロンジイソシアネート4.9gをジメチルホルムアミド
50mlに溶解させた溶液を徐々に添加した。滴下終了
後に、反応液の温度を50〜60℃に上昇させ、約5時
間反応させた。
【0034】反応終了後、反応液を室温まで放冷し、3
0℃以下の温度で減圧濃縮し、濃縮物をアセトンで溶解
させ、その溶液を大量のベンゼン中に注ぎ入れて沈殿物
を生じさせた。得られた沈殿物を、ベンゼン、n−ヘキ
サンの順で十分に洗浄し、減圧乾燥することにより、R
が式(4)のイソホロンジイソシアネート残基である式
(1)のL−アスコルビン酸セグメント含有ポリマーが
得られた。
【0035】実施例4 フラスコ(300ml)に、ジメチルホルムアミド15
0mlを入れ、窒素雰囲気下でL−アスコルビン酸8.
8gを室温で溶解させた。この溶液に、触媒としてジブ
チルラウリル酸スズ0.7gを添加し、続いて、1,4
−フェニレンジイソシアネート8.0gをジメチルホル
ムアミド50mlに溶解させた溶液を徐々に添加した。
滴下終了後に、反応液の温度を50〜60℃に上昇さ
せ、約5時間反応させた。
【0036】反応終了後、反応液を室温まで放冷し、3
0℃以下の温度で減圧濃縮し、濃縮物をアセトンで溶解
させ、その溶液を大量のエタノール中に注ぎ入れて沈殿
物を生じさせた。得られた沈殿物を、エタノール、アセ
トンの順で十分に洗浄し、減圧乾燥することにより、R
が式(5)の1,4−フェニレンジイソシアネート残基
である式(1)のL−アスコルビン酸セグメント含有ポ
リマーが得られた。
【0037】実施例5 実施例1で得られたL−アスコルビン酸セグメント含有
ポリマー1gをフィルム状に成形することにより脱酸素
材料を作製し、それを多孔質フィルム袋(旭化成(株)
製)に入れ、更にそれを酸素バリヤー材料としてアルミ
ニウムを使用した500mlの容器中に、2mlの水と
200mlの空気と共に密封し、密封時(0日)、1日
後、3日後及び7日後の密封容器中の酸素濃度(%)を
測定した。その結果(サンプル数n=3の平均)を表1
に示す。
【0038】また、フィルム状のL−アスコルビン酸セ
グメント含有ポリマー1gを、水中に浸漬してその耐水
性を調べた。その結果、L−アスコルビン酸は水に溶け
出さず、優れた耐水性を示した。
【0039】実施例6 実施例3で得られたL−アスコルビン酸セグメント含有
ポリマー1gをフィルム状に成形することにより脱酸素
材料を作製し、それを多孔質フィルム袋(旭化成(株)
製)に入れ、更にそれを酸素バリヤー材料としてアルミ
ニウムを使用した500mlの容器中に、2mlの水と
200mlの空気と共に密封し、密封時(0日)、1日
後、3日後及び7日後の密封容器中の酸素濃度(%)を
測定した。その結果(サンプル数n=3の平均)を表1
に示す。
【0040】また、フィルム状のL−アスコルビン酸セ
グメント含有ポリマー1gを水中に浸漬してその耐水性
を調べた。その結果、L−アスコルビン酸は水に溶け出
さず、優れた耐水性を示した。
【0041】比較例1 式(1)のL−アスコルビン酸変性ポリビニルアルコー
ルに代えてL−アスコルビン酸0.1モルをEVA1
7.6gに練り込みシート状に成形したもの1gを使用
して、実施例1と同様に耐水性を調べた。その結果、L
−アスコルビン酸が水に溶け出してしまい、耐水性が不
十分であった。
【0042】
【表1】 密封容器中の酸素濃度(%) 0日 1日後 3日後 7日後 実施例5 20.9 15.72 12.66 9.94 実施例6 20.9 18.58 15.34 12.06
【0043】表1から、実施例5及び6の脱酸素材料は
十分な酸素吸収能を示していることがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、酵素や酸クロライドを
利用することなく、簡便な手法により主鎖にL−アスコ
ルビン酸ユニットが導入された高分子を提供できる。ま
た、得られる高分子は、良好な酸素還元性を有するの
で、この酸素還元性高分子を使用することにより、良好
な脱酸素能を有する脱酸素材料が得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、nは重合度を示す数であり、Rは二塩基酸ジハ
    ライド化合物残基又はジイソシアネート系化合物残基で
    ある。)で表されるL−アスコルビン酸セグメント含有
    ポリマー。
  2. 【請求項2】 Rの二塩基酸ジハライド化合物残基が、
    式(2)又は(3) 【化2】 で表される二価結合基である請求項1記載のL−アスコ
    ルビン酸セグメント含有ポリマー。
  3. 【請求項3】 Rのジイソシアネート系化合物残基が、
    式(4)又は(5) 【化3】 で表される二価結合基である請求項1記載のL−アスコ
    ルビン酸セグメント含有ポリマー。
  4. 【請求項4】 Rが二塩基酸ジハライド化合物残基であ
    る請求項1記載のL−アスコルビン酸セグメント含有ポ
    リマーの製造方法において、ハロゲン化水素捕捉剤の存
    在下で、L−アスコルビン酸に二塩基酸ジハライド化合
    物を作用させることを特徴とする製造方法。
  5. 【請求項5】 Rがジイソシアネート系化合物残基であ
    る請求項1記載のL−アスコルビン酸セグメント含有ポ
    リマーの製造方法において、スズ系触媒の存在下で、L
    −アスコルビン酸にジイソシアネート系化合物を作用さ
    せることを特徴とする製造方法。
JP8168640A 1996-06-07 1996-06-07 L−アスコルビン酸セグメント含有ポリマー及びその製造方法 Pending JPH09328537A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021049472A1 (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 学校法人 関西大学 化合物、樹脂、組成物、レジスト膜、パターン形成方法、下層膜、及び光学物品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021049472A1 (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 学校法人 関西大学 化合物、樹脂、組成物、レジスト膜、パターン形成方法、下層膜、及び光学物品

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