JPH09330503A - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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- JPH09330503A JPH09330503A JP14595996A JP14595996A JPH09330503A JP H09330503 A JPH09330503 A JP H09330503A JP 14595996 A JP14595996 A JP 14595996A JP 14595996 A JP14595996 A JP 14595996A JP H09330503 A JPH09330503 A JP H09330503A
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- thin film
- film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 MIGヘッドの金属磁性薄膜としてFeを主
成分とする微結晶金属磁性薄膜を使用した場合において
その軟磁気特性を改善し、再生出力が大幅に向上された
磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 金属磁性薄膜5,6がFex My Nz の
組成からなる軟磁性薄膜層15とAg層16とが交互に
積層されてなる多層膜から構成され、上記軟磁性薄膜層
Fex My Nz において、MはTa,Zr,Hf,N
b,Tiのうちの少なくとも一種であり、Nは窒素であ
り、x,y,zは原子パーセントを示し、それぞれ71
≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦16である。
成分とする微結晶金属磁性薄膜を使用した場合において
その軟磁気特性を改善し、再生出力が大幅に向上された
磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 金属磁性薄膜5,6がFex My Nz の
組成からなる軟磁性薄膜層15とAg層16とが交互に
積層されてなる多層膜から構成され、上記軟磁性薄膜層
Fex My Nz において、MはTa,Zr,Hf,N
b,Tiのうちの少なくとも一種であり、Nは窒素であ
り、x,y,zは原子パーセントを示し、それぞれ71
≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦16である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるメタルテ
ープ等の高抗磁力磁気記録媒体に対して記録・再生を行
うのに好適とされる磁気ヘッドに関する。
ープ等の高抗磁力磁気記録媒体に対して記録・再生を行
うのに好適とされる磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野においては、記録
信号の高密度化が進行しており、これに対応して高い抗
磁力、高い残留磁束密度を有する高性能磁気記録媒体、
例えば強磁性金属材料を非磁性支持体上に直接被着せし
めてなるメタルテープ等が使用されるようになってい
る。
信号の高密度化が進行しており、これに対応して高い抗
磁力、高い残留磁束密度を有する高性能磁気記録媒体、
例えば強磁性金属材料を非磁性支持体上に直接被着せし
めてなるメタルテープ等が使用されるようになってい
る。
【0003】これに伴い、磁気ヘッドについては、コア
材料が高飽和磁束密度を有することが必要になり、更に
高効率を得るために高透磁率を有することが要求されて
いる。
材料が高飽和磁束密度を有することが必要になり、更に
高効率を得るために高透磁率を有することが要求されて
いる。
【0004】かかる要求を満たすために、従来から補助
コア材に酸化物軟磁性材であるフェライトを使用し、該
フェライトのギャップとなる面上に高飽和磁束密度を有
する軟磁性金属薄膜を主コア材として形成し、ギャップ
部が該軟磁性金属薄膜より形成され、高いギャップ中磁
界の得られる、いわゆるメタル・イン・ギャップ(Me
tal in Gap)型の磁気ヘッド(以下、MIG
ヘッドと称する。)が提案されており、メタルテープ等
の記録・再生に好適なものとなっている。
コア材に酸化物軟磁性材であるフェライトを使用し、該
フェライトのギャップとなる面上に高飽和磁束密度を有
する軟磁性金属薄膜を主コア材として形成し、ギャップ
部が該軟磁性金属薄膜より形成され、高いギャップ中磁
界の得られる、いわゆるメタル・イン・ギャップ(Me
tal in Gap)型の磁気ヘッド(以下、MIG
ヘッドと称する。)が提案されており、メタルテープ等
の記録・再生に好適なものとなっている。
【0005】ところで、この種の磁気記録媒体において
は、近年の高密度化の著しい進展に伴い、上記メタルテ
ープ等のように高抗磁力の磁気記録媒体に対してより良
好に記録・再生を行うべく、記録磁界を十分とるために
より高い飽和磁束密度を持ち、かつ優れた軟磁気特性を
有する金属磁性材料が求められている。
は、近年の高密度化の著しい進展に伴い、上記メタルテ
ープ等のように高抗磁力の磁気記録媒体に対してより良
好に記録・再生を行うべく、記録磁界を十分とるために
より高い飽和磁束密度を持ち、かつ優れた軟磁気特性を
有する金属磁性材料が求められている。
【0006】これに対して、Feを主成分とする微結晶
金属磁性薄膜が高い飽和磁束密度を持ち、面内方向にお
いて優れた軟磁気特性を示すことから、従来の磁気ヘッ
ド用金属磁性材料に代わり実用化され始めている。
金属磁性薄膜が高い飽和磁束密度を持ち、面内方向にお
いて優れた軟磁気特性を示すことから、従来の磁気ヘッ
ド用金属磁性材料に代わり実用化され始めている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記M
IGヘッドにおいて、従来の金属磁性材料の代わりに上
記Feを主成分とする微結晶金属磁性薄膜を使用してフ
ェライト上に該微結晶金属磁性薄膜を成膜しても、この
種の磁気ヘッドでは面内方向の軟磁気特性だけでなく膜
厚方向の軟磁気特性も重要となるため、上記微結晶金属
磁性薄膜の面内方向の優れた軟磁気特性から期待される
ほどヘッド効率は改善されておらず、再生出力もさほど
向上していない。
IGヘッドにおいて、従来の金属磁性材料の代わりに上
記Feを主成分とする微結晶金属磁性薄膜を使用してフ
ェライト上に該微結晶金属磁性薄膜を成膜しても、この
種の磁気ヘッドでは面内方向の軟磁気特性だけでなく膜
厚方向の軟磁気特性も重要となるため、上記微結晶金属
磁性薄膜の面内方向の優れた軟磁気特性から期待される
ほどヘッド効率は改善されておらず、再生出力もさほど
向上していない。
【0008】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
て提案されたものであって、MIGヘッドの金属磁性薄
膜としてFeを主成分とする微結晶金属磁性薄膜を使用
した場合においてその軟磁気特性を改善し、再生出力が
大幅に向上された磁気ヘッドを提供する事を目的とす
る。
て提案されたものであって、MIGヘッドの金属磁性薄
膜としてFeを主成分とする微結晶金属磁性薄膜を使用
した場合においてその軟磁気特性を改善し、再生出力が
大幅に向上された磁気ヘッドを提供する事を目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成するために鋭意検討した結果、金属磁性薄膜
を、Fe−M−N磁性薄膜層(ここで、MはTa,Z
r,Hf,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であ
る。)とAg層又はAl層とからなる積層構造を有する
多層膜とすることにより、上記Fe−M−N磁性薄膜層
が上記Ag層又はAl層の下地効果により下地層として
Ptを用いた場合より強いα−Fe(110)面配向を
示すとともに、その結晶格子を広げる効果が強くなり、
窒素原子の取り込み、結合が進み、軟磁性化がさらに促
進され、また格子の歪みにより誘起される膜厚方向での
磁気異方性がヘッド時の磁束の磁気的伝達を改善しヘッ
ド効率が向上することで、良好な記録・再生を行うこと
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
的を達成するために鋭意検討した結果、金属磁性薄膜
を、Fe−M−N磁性薄膜層(ここで、MはTa,Z
r,Hf,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であ
る。)とAg層又はAl層とからなる積層構造を有する
多層膜とすることにより、上記Fe−M−N磁性薄膜層
が上記Ag層又はAl層の下地効果により下地層として
Ptを用いた場合より強いα−Fe(110)面配向を
示すとともに、その結晶格子を広げる効果が強くなり、
窒素原子の取り込み、結合が進み、軟磁性化がさらに促
進され、また格子の歪みにより誘起される膜厚方向での
磁気異方性がヘッド時の磁束の磁気的伝達を改善しヘッ
ド効率が向上することで、良好な記録・再生を行うこと
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の磁気ヘッドは、一対の磁気
コア半体同士が磁気ギャップ形成面を突き合わせて接合
一体化され、これら磁気コア半体のうち少なくとも一方
の磁気コア半体の磁気ギャップ形成面に金属磁性薄膜が
成膜されてなる磁気ヘッドにおいて、上記金属磁性薄膜
がFex My Nz の組成からなる軟磁性薄膜層とAg層
とが交互に積層されてなる多層膜から構成され、上記軟
磁性薄膜層Fex MyNz において、MはTa,Zr,
Hf,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であり、Nは
窒素であり、x,y,zは原子パーセントを示し、それ
ぞれ71≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦16であ
ることを特徴とするものである。
コア半体同士が磁気ギャップ形成面を突き合わせて接合
一体化され、これら磁気コア半体のうち少なくとも一方
の磁気コア半体の磁気ギャップ形成面に金属磁性薄膜が
成膜されてなる磁気ヘッドにおいて、上記金属磁性薄膜
がFex My Nz の組成からなる軟磁性薄膜層とAg層
とが交互に積層されてなる多層膜から構成され、上記軟
磁性薄膜層Fex MyNz において、MはTa,Zr,
Hf,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であり、Nは
窒素であり、x,y,zは原子パーセントを示し、それ
ぞれ71≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦16であ
ることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の磁気ヘッドは、一対の磁気
コア半体同士が磁気ギャップ形成面を突き合わせて接合
一体化され、これら磁気コア半体のうち少なくとも一方
の磁気コア半体の磁気ギャップ形成面に金属磁性薄膜が
成膜されてなる磁気ヘッドにおいて、上記金属磁性薄膜
がFex My Nz の組成からなる軟磁性薄膜層とAl層
とが交互に積層されてなる多層膜から構成され、上記軟
磁性薄膜層Fex MyNz において、MはTa,Zr,H
f,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であり、Nは窒
素であり、x,y,zは原子パーセントを示し、それぞ
れ71≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦16である
ことを特徴とするものである。
コア半体同士が磁気ギャップ形成面を突き合わせて接合
一体化され、これら磁気コア半体のうち少なくとも一方
の磁気コア半体の磁気ギャップ形成面に金属磁性薄膜が
成膜されてなる磁気ヘッドにおいて、上記金属磁性薄膜
がFex My Nz の組成からなる軟磁性薄膜層とAl層
とが交互に積層されてなる多層膜から構成され、上記軟
磁性薄膜層Fex MyNz において、MはTa,Zr,H
f,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であり、Nは窒
素であり、x,y,zは原子パーセントを示し、それぞ
れ71≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦16である
ことを特徴とするものである。
【0012】本発明の磁気ヘッドにおいて、上記金属磁
性薄膜を構成するAg層又はAl層の下地効果を十分な
ものとするために、該Ag層又はAl層の1層当たりの
平均膜厚は0.5〜10nmとすることが好ましい。
性薄膜を構成するAg層又はAl層の下地効果を十分な
ものとするために、該Ag層又はAl層の1層当たりの
平均膜厚は0.5〜10nmとすることが好ましい。
【0013】上記Ag層又はAl層の1層当たりの平均
膜厚が0.5nm未満であると、十分な下地効果が得ら
れず、逆に10nmを越えると、膜厚が厚くなり、厚膜
化による形状効果によって該Ag層又はAl層が疑似ギ
ャップとして作動し再生出力特性でのうねりの発生を招
く虞れがある。
膜厚が0.5nm未満であると、十分な下地効果が得ら
れず、逆に10nmを越えると、膜厚が厚くなり、厚膜
化による形状効果によって該Ag層又はAl層が疑似ギ
ャップとして作動し再生出力特性でのうねりの発生を招
く虞れがある。
【0014】このAg層又はAl層及び上記軟磁性薄膜
層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法等に代表される真空薄膜形成技術により形成さ
れる。
層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法等に代表される真空薄膜形成技術により形成さ
れる。
【0015】この時、例えばスパッタリング法により成
膜される上記Ag層又はAl層の厚みが0.5nmのと
きは、該Ag層又はAl層はきれいな薄膜状態ではな
く、粒子がアイランド状に点在した状態をなしていると
考えられる。そこで、該Ag層又はAl層の厚さは1層
当たりの平均膜厚と表現している。
膜される上記Ag層又はAl層の厚みが0.5nmのと
きは、該Ag層又はAl層はきれいな薄膜状態ではな
く、粒子がアイランド状に点在した状態をなしていると
考えられる。そこで、該Ag層又はAl層の厚さは1層
当たりの平均膜厚と表現している。
【0016】また、上記金属磁性薄膜を構成する上記軟
磁性薄膜層が上記Ag層又はAl層の下地効果を十分に
受けられるように、その1層当たりの膜厚を0.05〜
1μmとすることが好ましい。
磁性薄膜層が上記Ag層又はAl層の下地効果を十分に
受けられるように、その1層当たりの膜厚を0.05〜
1μmとすることが好ましい。
【0017】上記軟磁性薄膜層の1層当たりの膜厚が
0.05μm未満であると、該軟磁性薄膜層を形成する
ためのスパッタリング等の成膜工程が増大し生産性が劣
化する上に、上記Ag層又はAl層の総数が増え実効的
な飽和磁束密度が低下する。逆に、この軟磁性薄膜層の
1層当たりの膜厚が1μmを越えると、上記Ag層又は
Al層の下地効果が薄れてしまう。
0.05μm未満であると、該軟磁性薄膜層を形成する
ためのスパッタリング等の成膜工程が増大し生産性が劣
化する上に、上記Ag層又はAl層の総数が増え実効的
な飽和磁束密度が低下する。逆に、この軟磁性薄膜層の
1層当たりの膜厚が1μmを越えると、上記Ag層又は
Al層の下地効果が薄れてしまう。
【0018】かかるFe−M−N磁性薄膜層を形成する
に際し、成膜後にアニールが行われるが、この時Fe−
Ag又はFe−Al化合物が生じる。このFe−Ag又
はFe−Al化合物はマイナス磁歪の硬質材料であるた
め、上記金属磁性薄膜中のFe−Ag又はFe−Al化
合物が多くなると、該金属磁性薄膜の保磁力の増加だけ
でなく、該金属磁性薄膜の磁歪が大きくマイナス側にシ
フトし、好ましくない。そこで、上記Fe−Ag又はF
e−Al化合物の量を抑え、このような現象を回避する
べく、上記金属磁性薄膜を構成する上記Ag層又はAl
層の割合は5重量%以下とされることが好ましい。
に際し、成膜後にアニールが行われるが、この時Fe−
Ag又はFe−Al化合物が生じる。このFe−Ag又
はFe−Al化合物はマイナス磁歪の硬質材料であるた
め、上記金属磁性薄膜中のFe−Ag又はFe−Al化
合物が多くなると、該金属磁性薄膜の保磁力の増加だけ
でなく、該金属磁性薄膜の磁歪が大きくマイナス側にシ
フトし、好ましくない。そこで、上記Fe−Ag又はF
e−Al化合物の量を抑え、このような現象を回避する
べく、上記金属磁性薄膜を構成する上記Ag層又はAl
層の割合は5重量%以下とされることが好ましい。
【0019】また、本発明の磁気ヘッドにおいては、上
記磁気コア半体がフェライト材により構成され、該フェ
ライト材と上記金属磁性薄膜との接触界面に反応防止膜
としてAg層又はAl層、若しくはSiO2 層が形成さ
れていることが好ましい。
記磁気コア半体がフェライト材により構成され、該フェ
ライト材と上記金属磁性薄膜との接触界面に反応防止膜
としてAg層又はAl層、若しくはSiO2 層が形成さ
れていることが好ましい。
【0020】なお、この磁気ヘッドにおいては、上述の
ような条件を複数に亘って満たすようになされても良
い。
ような条件を複数に亘って満たすようになされても良
い。
【0021】本発明の磁気ヘッドにおいては、一対の磁
気コア半体のうち少なくとも一方の磁気コア半体の磁気
ギャップ形成面に、金属磁性薄膜としてFe−M−N磁
性薄膜層とAg層又はAl層が積層された多層膜が形成
されており、この磁気ヘッドの製造工程においてFe−
M−N磁性薄膜層を成膜した後に熱処理を行ってアモル
ファス状態から微結晶を形成させる際には、上記Ag層
又はAl層の下地効果により、熱処理後のFe−M−N
磁性薄膜層に強いα−Fe(110)配向を起こすこと
となり、更にその結晶格子を広げる効果が上記Ag層又
はAl層がPt層から構成される場合に比べて強くな
り、窒素原子の取り込み、結合が進み、軟磁性化が更に
促進され、更に格子の歪みにより誘起される膜厚方向で
の磁気異方性がヘッド時の磁束の磁気的伝達を改善しヘ
ッド効率が向上することで、高い飽和磁束密度による記
録能力を発揮するのみならず、高い再生特性が得られ
る。
気コア半体のうち少なくとも一方の磁気コア半体の磁気
ギャップ形成面に、金属磁性薄膜としてFe−M−N磁
性薄膜層とAg層又はAl層が積層された多層膜が形成
されており、この磁気ヘッドの製造工程においてFe−
M−N磁性薄膜層を成膜した後に熱処理を行ってアモル
ファス状態から微結晶を形成させる際には、上記Ag層
又はAl層の下地効果により、熱処理後のFe−M−N
磁性薄膜層に強いα−Fe(110)配向を起こすこと
となり、更にその結晶格子を広げる効果が上記Ag層又
はAl層がPt層から構成される場合に比べて強くな
り、窒素原子の取り込み、結合が進み、軟磁性化が更に
促進され、更に格子の歪みにより誘起される膜厚方向で
の磁気異方性がヘッド時の磁束の磁気的伝達を改善しヘ
ッド効率が向上することで、高い飽和磁束密度による記
録能力を発揮するのみならず、高い再生特性が得られ
る。
【0022】また、本発明の磁気ヘッドにおいては、上
記金属磁性薄膜を上記Fe−M−N磁性薄膜層とAg層
又はAl層とが交互に積層されてなる多層膜としている
ことから、上記金属磁性薄膜内において上記Fe−Ag
又はFe−Al化合物が生じ、磁気的にハードな部分が
生じる。この部分は、磁区の移動を防止する働きをする
ため、回転磁化が促進され、金属磁性薄膜における高周
波領域の透磁率が高まる。
記金属磁性薄膜を上記Fe−M−N磁性薄膜層とAg層
又はAl層とが交互に積層されてなる多層膜としている
ことから、上記金属磁性薄膜内において上記Fe−Ag
又はFe−Al化合物が生じ、磁気的にハードな部分が
生じる。この部分は、磁区の移動を防止する働きをする
ため、回転磁化が促進され、金属磁性薄膜における高周
波領域の透磁率が高まる。
【0023】なお、本発明において、上記金属磁性薄膜
を構成するAg層又はAl層の1層当たりの平均膜厚を
0.5〜10nmとしたり、上記金属磁性薄膜を構成す
る上記軟磁性薄膜層の1層当たりの膜厚を0.05〜1
μmとすることで、上記Ag層又はAl層層の下地効果
による上記軟磁性薄膜層における上述のような優先配向
が膜全体に亘って生じ易くなる。また、上記Ag層又は
Al層を上述のような厚さとすれば、該Ag層又はAl
層が疑似ギャップとして作動することもない。
を構成するAg層又はAl層の1層当たりの平均膜厚を
0.5〜10nmとしたり、上記金属磁性薄膜を構成す
る上記軟磁性薄膜層の1層当たりの膜厚を0.05〜1
μmとすることで、上記Ag層又はAl層層の下地効果
による上記軟磁性薄膜層における上述のような優先配向
が膜全体に亘って生じ易くなる。また、上記Ag層又は
Al層を上述のような厚さとすれば、該Ag層又はAl
層が疑似ギャップとして作動することもない。
【0024】更に、本発明の磁気ヘッドにおいて、上記
金属磁性薄膜内に占められるAg層又はAl層の割合を
5重量%以下とすることにより、実効的な飽和磁束密度
の低下は非常に小さくなる。
金属磁性薄膜内に占められるAg層又はAl層の割合を
5重量%以下とすることにより、実効的な飽和磁束密度
の低下は非常に小さくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する
が、本発明がこの実施の形態に限定されるものでないこ
とは言うまでもない。
実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する
が、本発明がこの実施の形態に限定されるものでないこ
とは言うまでもない。
【0026】本実施例にかかる磁気ヘッドは、図1及び
図2に示すように、記録媒体対接触面の略中央に位置す
る磁気ギャップgを境として左右別々に作製された一対
の磁気コア半体1,2が突き合わせ面である磁気ギャッ
プ形成面をトラック幅部が一致するような位置で突き合
わせて接合一体化されてなる。
図2に示すように、記録媒体対接触面の略中央に位置す
る磁気ギャップgを境として左右別々に作製された一対
の磁気コア半体1,2が突き合わせ面である磁気ギャッ
プ形成面をトラック幅部が一致するような位置で突き合
わせて接合一体化されてなる。
【0027】上記磁気コア半体1,2は、補助コアであ
る基体3,4と、主コア部である金属磁性薄膜5,6と
から構成されている。
る基体3,4と、主コア部である金属磁性薄膜5,6と
から構成されている。
【0028】上記基体3,4は、例えばMn−Zn系フ
ェライトやNi−Zn系フェライト等の酸化物磁性材料
からなり、上記金属磁性薄膜5,6とともに閉磁路を構
成する補助コア部となっている。上記基体3,4の前記
磁気ギャップ形成面と対向する面には、上記磁気ギャッ
プgのトラック幅Twを規制するためのトラック幅規制
溝7,8,9,10が磁気ギャップgの両端縁近傍部よ
りそれぞれデプス方向に亘って円弧状に形成されてい
る。
ェライトやNi−Zn系フェライト等の酸化物磁性材料
からなり、上記金属磁性薄膜5,6とともに閉磁路を構
成する補助コア部となっている。上記基体3,4の前記
磁気ギャップ形成面と対向する面には、上記磁気ギャッ
プgのトラック幅Twを規制するためのトラック幅規制
溝7,8,9,10が磁気ギャップgの両端縁近傍部よ
りそれぞれデプス方向に亘って円弧状に形成されてい
る。
【0029】なお、上記トラック幅規制溝7,8,9,
10内には、それぞれ磁気記録媒体との当たり特性を確
保するとともに、摺接による偏摩耗を防止する目的で、
ガラス等の非磁性材料11が充填されている。
10内には、それぞれ磁気記録媒体との当たり特性を確
保するとともに、摺接による偏摩耗を防止する目的で、
ガラス等の非磁性材料11が充填されている。
【0030】また、上記基体3,4のうち、少なくとも
一方の磁気ギャップ形成面と対向する面には、上記磁気
ギャップgのデプスを規制するとともにコイル(図示は
省略する。)を巻装するための巻線溝12,12が側面
形状が略矩形状となるように形成されている。
一方の磁気ギャップ形成面と対向する面には、上記磁気
ギャップgのデプスを規制するとともにコイル(図示は
省略する。)を巻装するための巻線溝12,12が側面
形状が略矩形状となるように形成されている。
【0031】一方、上記金属磁性薄膜5,6は、上記基
体3,4のギャップ形成面を含む全面に亘って成膜され
る。つまり、ギャップ形成面のみならずトラック幅規制
溝7,8,9,10内、巻線溝12,12にも成膜され
る場合を図示してあるが、ギャップ面に成膜してあれ
ば、他の溝内部の部分はマスクスパッタ等の手法により
成膜されないような構成とすることも可能である。
体3,4のギャップ形成面を含む全面に亘って成膜され
る。つまり、ギャップ形成面のみならずトラック幅規制
溝7,8,9,10内、巻線溝12,12にも成膜され
る場合を図示してあるが、ギャップ面に成膜してあれ
ば、他の溝内部の部分はマスクスパッタ等の手法により
成膜されないような構成とすることも可能である。
【0032】また、上記金属磁性薄膜5,6は、Fe−
M−N磁性薄膜層(ここで、MはTa,Zr,Hf,N
b,Tiよりなる群から少なくとも一種類以上選択され
た金属)とAg層又はAl層からなる多層構造とされて
いる。この時、上記基体3,4上に上記金属磁性薄膜
5,6を直接成膜すると、フェライトと磁性薄膜間で拡
散反応が起こり疑似ギャップが生じるため、反応防止膜
13,14を介して上記金属磁性薄膜5,6を成膜する
必要がある。上記金属磁性薄膜5,6を一方の基体3に
成膜される上記金属磁性薄膜5を例にとって説明する
と、該金属磁性薄膜5は、図3に示すように、上記反応
防止膜13上に上記Fe−M−N磁性薄膜層15及びA
g層又はAl層16の順で順次交互に積層されて多層膜
として構成されている。
M−N磁性薄膜層(ここで、MはTa,Zr,Hf,N
b,Tiよりなる群から少なくとも一種類以上選択され
た金属)とAg層又はAl層からなる多層構造とされて
いる。この時、上記基体3,4上に上記金属磁性薄膜
5,6を直接成膜すると、フェライトと磁性薄膜間で拡
散反応が起こり疑似ギャップが生じるため、反応防止膜
13,14を介して上記金属磁性薄膜5,6を成膜する
必要がある。上記金属磁性薄膜5,6を一方の基体3に
成膜される上記金属磁性薄膜5を例にとって説明する
と、該金属磁性薄膜5は、図3に示すように、上記反応
防止膜13上に上記Fe−M−N磁性薄膜層15及びA
g層又はAl層16の順で順次交互に積層されて多層膜
として構成されている。
【0033】上記反応防止膜13は、上記金属磁性薄膜
5の下地層をかねてAg層又はAl層、若しくは単に反
応防止膜として従来公知のPtやSiO2 膜を用いても
良い。
5の下地層をかねてAg層又はAl層、若しくは単に反
応防止膜として従来公知のPtやSiO2 膜を用いても
良い。
【0034】更に、上記金属磁性薄膜5は、上記反応防
止膜13のPtやSiO2 上に、上記Ag層又はAl層
16、上記Fe−M−N磁性薄膜層15の順で交互に積
層されて多層膜としても良い。
止膜13のPtやSiO2 上に、上記Ag層又はAl層
16、上記Fe−M−N磁性薄膜層15の順で交互に積
層されて多層膜としても良い。
【0035】上記金属磁性薄膜5を形成する上記多層膜
の最上層は、上記Fe−M−N磁性薄膜層15であって
も、上記Ag層又はAl層16であっても構わない。
の最上層は、上記Fe−M−N磁性薄膜層15であって
も、上記Ag層又はAl層16であっても構わない。
【0036】なお、他方の基体4に形成される上記金属
磁性薄膜6も上記金属磁性薄膜5と同様の構成となる。
磁性薄膜6も上記金属磁性薄膜5と同様の構成となる。
【0037】ここで、Ptは、格子定数3.9240オ
ングストロームで面心立方格子(FCC)構造を持つ金
属であり、FCC構造であることから{111}面配向
を示しやすく、Pt{111}が表面に現れることで、
配向に対応した格子間隔dはd=2.2655オングス
トロームとなる。
ングストロームで面心立方格子(FCC)構造を持つ金
属であり、FCC構造であることから{111}面配向
を示しやすく、Pt{111}が表面に現れることで、
配向に対応した格子間隔dはd=2.2655オングス
トロームとなる。
【0038】同様に、Fe−M合金は主成分が鉄であ
り、常温では鉄はα−Feであり、格子定数2.866
5オングストロームで体心立方格子(BCC)構造を持
ち、該(BCC)構造に起因して配向は{110}を示
す傾向にあり、その傾向に対応する格子間隔はd=2.
02692オングストロームとなる。
り、常温では鉄はα−Feであり、格子定数2.866
5オングストロームで体心立方格子(BCC)構造を持
ち、該(BCC)構造に起因して配向は{110}を示
す傾向にあり、その傾向に対応する格子間隔はd=2.
02692オングストロームとなる。
【0039】FeTa合金は、スパッタ雰囲気に含まれ
る窒素がTaと選択的に結合してα−Feの成長を阻害
し、微細な結晶流が生成されることで軟磁性が得られる
ことが知られているが、この際窒素が有効に膜中に取り
込まれることが必要になる。単に、スパッタ雰囲気中の
窒素分圧を増加させると、Taに加えFeまでが窒化さ
れるために軟磁性が劣化してしまう。
る窒素がTaと選択的に結合してα−Feの成長を阻害
し、微細な結晶流が生成されることで軟磁性が得られる
ことが知られているが、この際窒素が有効に膜中に取り
込まれることが必要になる。単に、スパッタ雰囲気中の
窒素分圧を増加させると、Taに加えFeまでが窒化さ
れるために軟磁性が劣化してしまう。
【0040】このため、スパッタ時には窒素はFeやX
(Ta等)と反応しないかたちで(窒化物をつくらない
かたちで)取り込まれ、後に施される熱処理により化学
的に活性なTaのみが選択的に窒化するような処理が優
れた軟磁性を得るために必要となる。
(Ta等)と反応しないかたちで(窒化物をつくらない
かたちで)取り込まれ、後に施される熱処理により化学
的に活性なTaのみが選択的に窒化するような処理が優
れた軟磁性を得るために必要となる。
【0041】先願で我々は、Pt膜をFe−M合金の下
地とすることで、Fe−Mの格子間隔d=2.0269
2オングストロームが下地であるPt膜の格子間隔d=
2.2655オングストロームに対応して本来の格子間
隔より広がりやすくなり、広がった格子間を埋めるよう
に窒素原子がFeTa合金中に侵入することで窒素の取
り込みが進み、更にPtを下地とすることで配向が改善
されPtによる積層構造を持たない単層膜の場合に比べ
軟磁性が改善され、ヘッド時の効率が改善されることを
発明したが、その結果として得られるヘッド特性は、単
層膜Fe−Mの場合に比べて2dB程度改善されるもの
の、従来の磁性材料であるセンダストやFe−Ru−G
a−Siにより構成されたヘッドとほぼ同等であった。
地とすることで、Fe−Mの格子間隔d=2.0269
2オングストロームが下地であるPt膜の格子間隔d=
2.2655オングストロームに対応して本来の格子間
隔より広がりやすくなり、広がった格子間を埋めるよう
に窒素原子がFeTa合金中に侵入することで窒素の取
り込みが進み、更にPtを下地とすることで配向が改善
されPtによる積層構造を持たない単層膜の場合に比べ
軟磁性が改善され、ヘッド時の効率が改善されることを
発明したが、その結果として得られるヘッド特性は、単
層膜Fe−Mの場合に比べて2dB程度改善されるもの
の、従来の磁性材料であるセンダストやFe−Ru−G
a−Siにより構成されたヘッドとほぼ同等であった。
【0042】本発明では、Pt膜に代え、Ag層又はA
l層を用いることで下地のAg層又はAl層の格子を歪
ませ拡大させることで、この下地膜上に成膜されるFe
−M膜の格子を従来のPtの場合に比べさらに拡大し、
窒素の取り込まれる量を増加させた。これにより、従来
は熱処理時にTaを十分に窒化するだけの窒素量が膜中
に溜め込むことができなかったが、Ag層又はAl層を
用いることで該Ag又はAlの格子間隔dがd=2.2
7オングストローム程度に0.2〜0.5%程度拡大
し、その結果Fe−M合金の格子間隔も従来のPt下地
でのd=2.04〜2.05オングストロームよりd=
2.05〜2.06オングストロームとさらに拡大し、
窒素の取り込み量が15%程度増加する。また、配向も
改善され、下地が窒素を含むため、従来のPt膜による
窒素の吸収も起こらず、逆に、熱処理時にAg層又はA
l層からの窒素供給がFe−M側に起こり、また格子が
大きく歪む効果により膜の膜厚方向の軟磁性がヘッド時
に好適なものとなり、ヘッド時に従来より中間層として
用いられているPtの積層膜の場合と比べて0.5dB
の改善が見られた。
l層を用いることで下地のAg層又はAl層の格子を歪
ませ拡大させることで、この下地膜上に成膜されるFe
−M膜の格子を従来のPtの場合に比べさらに拡大し、
窒素の取り込まれる量を増加させた。これにより、従来
は熱処理時にTaを十分に窒化するだけの窒素量が膜中
に溜め込むことができなかったが、Ag層又はAl層を
用いることで該Ag又はAlの格子間隔dがd=2.2
7オングストローム程度に0.2〜0.5%程度拡大
し、その結果Fe−M合金の格子間隔も従来のPt下地
でのd=2.04〜2.05オングストロームよりd=
2.05〜2.06オングストロームとさらに拡大し、
窒素の取り込み量が15%程度増加する。また、配向も
改善され、下地が窒素を含むため、従来のPt膜による
窒素の吸収も起こらず、逆に、熱処理時にAg層又はA
l層からの窒素供給がFe−M側に起こり、また格子が
大きく歪む効果により膜の膜厚方向の軟磁性がヘッド時
に好適なものとなり、ヘッド時に従来より中間層として
用いられているPtの積層膜の場合と比べて0.5dB
の改善が見られた。
【0043】上記Fe−M−N軟磁性膜層15の膜厚
は、十分な下地効果を得るために0.05〜1μm程度
とすることが望ましい。該Fe−M−N軟磁性膜層15
の膜厚が0.05μmに満たないと、スパッタリング等
の成膜工程が増大し生産性が劣化する上に、Ag層又は
Al層16の総数が増え実効的な飽和磁束密度が低下す
る。逆に、1μmを越えると、Ag層又はAl層16の
下地効果が薄れてしまう。
は、十分な下地効果を得るために0.05〜1μm程度
とすることが望ましい。該Fe−M−N軟磁性膜層15
の膜厚が0.05μmに満たないと、スパッタリング等
の成膜工程が増大し生産性が劣化する上に、Ag層又は
Al層16の総数が増え実効的な飽和磁束密度が低下す
る。逆に、1μmを越えると、Ag層又はAl層16の
下地効果が薄れてしまう。
【0044】一方、Ag層又はAl層16の膜厚は、十
分な下地効果を得る観点より0.5〜10nm程度とす
ることが望ましい。該Ag層又はAl層16の膜厚が
0.5nm未満であると、十分な下地効果を得ることが
できず、逆に10nmを越えると、厚膜化部が非磁性で
あるため、ギャップとして作用し、疑似ギャップとして
動作し再生特性でのうねりの発生を招く。
分な下地効果を得る観点より0.5〜10nm程度とす
ることが望ましい。該Ag層又はAl層16の膜厚が
0.5nm未満であると、十分な下地効果を得ることが
できず、逆に10nmを越えると、厚膜化部が非磁性で
あるため、ギャップとして作用し、疑似ギャップとして
動作し再生特性でのうねりの発生を招く。
【0045】また、上記金属磁性薄膜5の成膜後のアニ
ールでFe−Ag又はFe−Al化合物が生じるが、該
Fe−Ag又はFe−Al化合物はマイナス磁歪の硬質
磁性材料であるため、上記金属磁性薄膜5中に含まれる
Fe−Ag又はFe−Al化合物が大きくなると、磁性
膜の保磁力の増加だけでなく、磁性膜の磁歪が大きくマ
イナス側にシフトしていく。このため、上記金属磁性薄
膜5の厚膜厚に占めるAg層またはAl層16の割合は
重量比で5%以下にする必要があり、好ましくは2%と
される。
ールでFe−Ag又はFe−Al化合物が生じるが、該
Fe−Ag又はFe−Al化合物はマイナス磁歪の硬質
磁性材料であるため、上記金属磁性薄膜5中に含まれる
Fe−Ag又はFe−Al化合物が大きくなると、磁性
膜の保磁力の増加だけでなく、磁性膜の磁歪が大きくマ
イナス側にシフトしていく。このため、上記金属磁性薄
膜5の厚膜厚に占めるAg層またはAl層16の割合は
重量比で5%以下にする必要があり、好ましくは2%と
される。
【0046】また、磁性膜の磁歪をほぼゼロとするよう
に総膜厚に占めるAg層またはAl層16の割合を考慮
に入れて、Fe−M−N軟磁性膜層15の磁歪をプラス
の符号を持つ適当な大きさとすることが好適である。
に総膜厚に占めるAg層またはAl層16の割合を考慮
に入れて、Fe−M−N軟磁性膜層15の磁歪をプラス
の符号を持つ適当な大きさとすることが好適である。
【0047】また、上記Fe−M−N軟磁性膜層15
は、成膜後はアモルファス状態であるが、熱処理後に微
結晶化が生じる。このFe−M−N軟磁性膜層15と上
記Ag層またはAl層16を順次交互に積層すること
で、熱処理後に強いα−Fe(110)配向が起こり、
格子の拡大による窒素取り込み効果を示すが、磁性膜の
膜厚が厚くなると格子が本来の間隔に戻る傾向にあり、
上記Ag層またはAl層16の層数を増やし磁性膜の膜
厚をある程度薄くすることで、上記Ag層またはAl層
16による格子拡大と配向性の維持が積層膜全体に亘っ
て生じる。
は、成膜後はアモルファス状態であるが、熱処理後に微
結晶化が生じる。このFe−M−N軟磁性膜層15と上
記Ag層またはAl層16を順次交互に積層すること
で、熱処理後に強いα−Fe(110)配向が起こり、
格子の拡大による窒素取り込み効果を示すが、磁性膜の
膜厚が厚くなると格子が本来の間隔に戻る傾向にあり、
上記Ag層またはAl層16の層数を増やし磁性膜の膜
厚をある程度薄くすることで、上記Ag層またはAl層
16による格子拡大と配向性の維持が積層膜全体に亘っ
て生じる。
【0048】また、上記Fe−M−N軟磁性膜層15を
上記Ag層またはAl層16を介して多層膜とすること
により、Fe−Ag又はFe−Al化合物を生じ磁気的
にハードな部分を生じる。この部分は、磁区の移動を防
止する働きをするため、回転磁化が促進され高周波領域
の透磁率を高める働きをする。
上記Ag層またはAl層16を介して多層膜とすること
により、Fe−Ag又はFe−Al化合物を生じ磁気的
にハードな部分を生じる。この部分は、磁区の移動を防
止する働きをするため、回転磁化が促進され高周波領域
の透磁率を高める働きをする。
【0049】更に、上記金属磁性薄膜5内に占める上記
Ag層またはAl層は数%であり、実効的な飽和磁束密
度Bsの低下は殆ど見られない。また、上記Ag層また
はAl層16は磁気ギャップgと平行に配列されている
が、膜厚が数nmであり磁気ギャップとして作動するこ
とがない。
Ag層またはAl層は数%であり、実効的な飽和磁束密
度Bsの低下は殆ど見られない。また、上記Ag層また
はAl層16は磁気ギャップgと平行に配列されている
が、膜厚が数nmであり磁気ギャップとして作動するこ
とがない。
【0050】このように、下地効果のある上記Ag層ま
たはAl層16を介してFe−M−N軟磁性膜層15が
積層された金属磁性薄膜5をメタル・イン・ギャップ型
の磁気ヘッドに適応することで軟磁気特性が向上し、特
に膜厚方向の透磁率の改善が図られ、再生特性の大幅な
向上が期待できる。
たはAl層16を介してFe−M−N軟磁性膜層15が
積層された金属磁性薄膜5をメタル・イン・ギャップ型
の磁気ヘッドに適応することで軟磁気特性が向上し、特
に膜厚方向の透磁率の改善が図られ、再生特性の大幅な
向上が期待できる。
【0051】また、上記反応防止膜13,14をAg層
またはAl層とすることで、上記金属磁性薄膜5,6の
軟磁気特性を改善する働きをするばかりでなく、上記基
体3,4との界面で起こる拡散反応を抑制し本来の磁気
ギャップgに発生する磁束と干渉を起こす反応層の形成
を防止する働きをする。
またはAl層とすることで、上記金属磁性薄膜5,6の
軟磁気特性を改善する働きをするばかりでなく、上記基
体3,4との界面で起こる拡散反応を抑制し本来の磁気
ギャップgに発生する磁束と干渉を起こす反応層の形成
を防止する働きをする。
【0052】上記Fe−M−N軟磁性膜層15と上記A
g層またはAl層16の成膜方法としては、スパッタリ
ング法が用いられる。
g層またはAl層16の成膜方法としては、スパッタリ
ング法が用いられる。
【0053】また、上記界面での拡散反応の防止をより
確実なものとするため反応防止膜13,14としては、
Ag−Al−X以外にも、第一層目のFe−M−Nに対
する本発明の効果はなくなるが、従来反応防止膜として
実績のあるPtやSiOx (x=1〜2)でも良いし、
更に例えばTi,Mo,V,Cr,W,Co,Ni等の
Feの融点である1500℃以上の融点を持つ金属がい
ずれも使用可能である。この他、SiO2 、Si3 N、
Al2 O3 等の化合物や上記金属との積層構成での膜が
使用可能である。更には、上記反応防止膜13,14の
上にAg層またはAl層を成膜した積層膜を用いれば、
反応防止と下地効果の両方が得られより望ましい。
確実なものとするため反応防止膜13,14としては、
Ag−Al−X以外にも、第一層目のFe−M−Nに対
する本発明の効果はなくなるが、従来反応防止膜として
実績のあるPtやSiOx (x=1〜2)でも良いし、
更に例えばTi,Mo,V,Cr,W,Co,Ni等の
Feの融点である1500℃以上の融点を持つ金属がい
ずれも使用可能である。この他、SiO2 、Si3 N、
Al2 O3 等の化合物や上記金属との積層構成での膜が
使用可能である。更には、上記反応防止膜13,14の
上にAg層またはAl層を成膜した積層膜を用いれば、
反応防止と下地効果の両方が得られより望ましい。
【0054】この反応防止膜13,14が非磁性の場
合、疑似ギャップとして動作しないように薄い膜とする
必要がある。従って、該反応防止膜13,14の膜厚は
1〜10nm程度とすることが好ましい。膜厚が1nm
より薄いと、反応防止効果が少なくなり、逆に10nm
よりも厚すぎると疑似ギャップとして動作する虞があ
る。 以上のような構成を有する磁気ヘッドは、次のよ
うにして作製される。
合、疑似ギャップとして動作しないように薄い膜とする
必要がある。従って、該反応防止膜13,14の膜厚は
1〜10nm程度とすることが好ましい。膜厚が1nm
より薄いと、反応防止効果が少なくなり、逆に10nm
よりも厚すぎると疑似ギャップとして動作する虞があ
る。 以上のような構成を有する磁気ヘッドは、次のよ
うにして作製される。
【0055】即ち、先ず、図4に示すように、Mn−Z
n若しくはNi−Zn等の酸化物軟磁性材料によって例
えば長さ34.5mm、幅2.5mm、厚み1mm程度
の基体21を形成する。
n若しくはNi−Zn等の酸化物軟磁性材料によって例
えば長さ34.5mm、幅2.5mm、厚み1mm程度
の基体21を形成する。
【0056】次に、図5に示すように、この基体21の
主面21aの幅方向にトラック幅となるフェライト断面
が21μm残存するようにトラック幅規制溝22を切り
込む。
主面21aの幅方向にトラック幅となるフェライト断面
が21μm残存するようにトラック幅規制溝22を切り
込む。
【0057】この時、このトラック幅規制溝22の上記
基体21の主面21aに接する部分での側面の角度は、
通常8〜45°程度とされるが、これに限定されるもの
ではなく、0°でもなんら問題を生じない。
基体21の主面21aに接する部分での側面の角度は、
通常8〜45°程度とされるが、これに限定されるもの
ではなく、0°でもなんら問題を生じない。
【0058】また、このトラック幅規制溝22の深さは
80〜150μmとされることが望ましい。
80〜150μmとされることが望ましい。
【0059】更に、このトラック幅規制溝22の断面形
状も通常はU字型若しくはV字型であるが、多角形によ
る断面であってももちろん構わない。但し、この多角形
の角度が小さいと電磁変換効率の低下を招き、逆に大き
いと記録媒体上の目的以外のトラックからの信号を読み
出す可能性が高くなり、この結果ノイズの増加をもたら
すため30°程度が望ましい。
状も通常はU字型若しくはV字型であるが、多角形によ
る断面であってももちろん構わない。但し、この多角形
の角度が小さいと電磁変換効率の低下を招き、逆に大き
いと記録媒体上の目的以外のトラックからの信号を読み
出す可能性が高くなり、この結果ノイズの増加をもたら
すため30°程度が望ましい。
【0060】続いて、図6に示すように、磁気ギャップ
のギャップデプスを規制し、巻線を巻装するための巻線
溝23を形成する。
のギャップデプスを規制し、巻線を巻装するための巻線
溝23を形成する。
【0061】そして、上記基体21の主面21aを表面
粗度が20〜100オングストローム程度になるように
研磨する。
粗度が20〜100オングストローム程度になるように
研磨する。
【0062】次いで、得られた基体(図7に拡大図を示
す。以下、図11まで同様。)21に対して図8に示す
ように、下地膜としてPt−X膜からなる反応防止膜2
4を形成する。
す。以下、図11まで同様。)21に対して図8に示す
ように、下地膜としてPt−X膜からなる反応防止膜2
4を形成する。
【0063】この反応防止膜24としては、界面剥離を
防止する目的で、本実施例で使用したAg−Al−X膜
以外にも、例えば単なるPt膜やSiO2 若しくはSi
O膜等でも使用可能であり、またSiOx (1<x<
2)のようなケイ素原子に対し、酸素原子数が整数比と
ならないような、SiO2 とSiOの混合状態の膜でも
使用可能である。
防止する目的で、本実施例で使用したAg−Al−X膜
以外にも、例えば単なるPt膜やSiO2 若しくはSi
O膜等でも使用可能であり、またSiOx (1<x<
2)のようなケイ素原子に対し、酸素原子数が整数比と
ならないような、SiO2 とSiOの混合状態の膜でも
使用可能である。
【0064】この反応防止膜24の膜厚は、1〜10n
mであれば、この部分が非磁性であることにより疑似ギ
ャップとして作用する可能性は少ないが、より望ましく
は4〜5nm程度とされる。
mであれば、この部分が非磁性であることにより疑似ギ
ャップとして作用する可能性は少ないが、より望ましく
は4〜5nm程度とされる。
【0065】また、この反応防止膜24の成膜手段とし
ては、例えばスパッタリング法が好適であるが、この他
蒸着法、MBE法等の他のPVD(Phisical
vapor deposition method)や
CVD(Chemicalvapor deposit
ion method)も使用可能である。
ては、例えばスパッタリング法が好適であるが、この他
蒸着法、MBE法等の他のPVD(Phisical
vapor deposition method)や
CVD(Chemicalvapor deposit
ion method)も使用可能である。
【0066】本実施例では、Agを30%の窒素雰囲気
中でスパッタリングすることによりAg膜を厚さ4.5
nmとなるように成膜した。
中でスパッタリングすることによりAg膜を厚さ4.5
nmとなるように成膜した。
【0067】続いて、図9に示すように、この反応防止
膜24上に第一層目の金属磁性薄膜の一部を構成するF
e−M−N磁性薄膜層25を形成する。
膜24上に第一層目の金属磁性薄膜の一部を構成するF
e−M−N磁性薄膜層25を形成する。
【0068】このFe−M−N磁性薄膜層25の膜厚
は、0.05〜1μm程度が好適である。
は、0.05〜1μm程度が好適である。
【0069】ここで、フェライトとの界面での磁性膜の
剥離を防止するためAg又はAl以外を選択した場合に
は、この第一層目の金属磁性薄膜は本発明の効果がない
ので、該第一層目の金属磁性薄膜の容量比を減らすため
に第一層のみ0.05μm以下にして、なるべく薄く形
成することも可能である。
剥離を防止するためAg又はAl以外を選択した場合に
は、この第一層目の金属磁性薄膜は本発明の効果がない
ので、該第一層目の金属磁性薄膜の容量比を減らすため
に第一層のみ0.05μm以下にして、なるべく薄く形
成することも可能である。
【0070】このFe−M−N磁性薄膜層25の成膜に
際し、スパッタリングが用いられるが、本発明の主旨で
ある下地への格子整合を取りながら、更に雰囲気中窒素
を取り込む他の物理的や化学合成による手法を用いても
良い。
際し、スパッタリングが用いられるが、本発明の主旨で
ある下地への格子整合を取りながら、更に雰囲気中窒素
を取り込む他の物理的や化学合成による手法を用いても
良い。
【0071】そして、図10に示すように、このFe−
M−N磁性薄膜層25上に上記第一層目の金属磁性薄膜
中のAg層又はAl層26を形成する。
M−N磁性薄膜層25上に上記第一層目の金属磁性薄膜
中のAg層又はAl層26を形成する。
【0072】このAg層又はAl層26の膜厚は0.5
〜10nmとする。なお、ここでは、該Ag層又はAl
層26の膜厚は0.6nmとした。
〜10nmとする。なお、ここでは、該Ag層又はAl
層26の膜厚は0.6nmとした。
【0073】この後、上述と同様にして第二層目の金属
磁性薄膜の一部を構成するFe−M−N磁性薄膜層25
を形成し(図11)、更に上述と同様の構成によるAg
層又はAl層26、Fe−M−N磁性薄膜層25の形成
を所定の層数だけ繰り返し積層構造を有する金属磁性薄
膜を形成する。
磁性薄膜の一部を構成するFe−M−N磁性薄膜層25
を形成し(図11)、更に上述と同様の構成によるAg
層又はAl層26、Fe−M−N磁性薄膜層25の形成
を所定の層数だけ繰り返し積層構造を有する金属磁性薄
膜を形成する。
【0074】この金属磁性薄膜の層数は総膜中のAg又
はAlが5重量%以下となるように上記Ag層又はAl
層26の膜厚との兼ね合いで決めることが軟磁性を得る
ために望ましい。
はAlが5重量%以下となるように上記Ag層又はAl
層26の膜厚との兼ね合いで決めることが軟磁性を得る
ために望ましい。
【0075】本実施例では、上記反応防止膜としてSi
O2 を膜厚3nmとし、0.11μmのFe−Ta−N
磁性薄膜総を36層に積層して総膜厚が4μmの金属磁
性薄膜を構成した。
O2 を膜厚3nmとし、0.11μmのFe−Ta−N
磁性薄膜総を36層に積層して総膜厚が4μmの金属磁
性薄膜を構成した。
【0076】最終層のFe−M−N磁性薄膜層25を成
膜して金属磁性薄膜27を形成した後(図12)、ギャ
ップスペーサ28を必要に応じて形成し、図13に示す
ようなコアブロック29を得る。
膜して金属磁性薄膜27を形成した後(図12)、ギャ
ップスペーサ28を必要に応じて形成し、図13に示す
ようなコアブロック29を得る。
【0077】上記ギャップスペーサ28としては、通常
この種の磁気ヘッドにおいて使用されているSiOx や
Ta2 O5 だけでなく、例えば磁性材料の融着ガラス中
酸素による反応を防ぐためにCr等とSiO2 の積層構
成にすることも有効である。
この種の磁気ヘッドにおいて使用されているSiOx や
Ta2 O5 だけでなく、例えば磁性材料の融着ガラス中
酸素による反応を防ぐためにCr等とSiO2 の積層構
成にすることも有効である。
【0078】本実施例では、上記ギャップスペーサ28
として各コアブロック29にそれぞれ100nm厚のS
iO2 膜を使用した。
として各コアブロック29にそれぞれ100nm厚のS
iO2 膜を使用した。
【0079】次に、図14に示すように、上記コアブロ
ック29と、上述と同様に作製されたコアブロック30
とをギャップスペーサ28を介してトラック位置合わせ
しながら端面を突き合わせ、上記巻線溝23内にガラス
棒を挿入してガラス融着する等の非磁性材31による接
着により両コアブロック32を接着する。
ック29と、上述と同様に作製されたコアブロック30
とをギャップスペーサ28を介してトラック位置合わせ
しながら端面を突き合わせ、上記巻線溝23内にガラス
棒を挿入してガラス融着する等の非磁性材31による接
着により両コアブロック32を接着する。
【0080】このようにして接着を行った合体ブロック
の磁気記録媒体に対接する面を円筒研磨して適当な形状
に加工する。
の磁気記録媒体に対接する面を円筒研磨して適当な形状
に加工する。
【0081】そして、図14中の点線a〜eで示す位置
でスライシングを行い、ヘッドチップを完成する。
でスライシングを行い、ヘッドチップを完成する。
【0082】このように、金属磁性薄膜27をFe−M
−N磁性薄膜層25とAg層又はAl層26とが交互に
積層された多層膜とすることにより、Ag層又はAl層
26としてPt膜を用いた場合に比べて、成膜後の上記
Fe−M−N磁性薄膜層25における窒素取り込み量を
増やすことができ、更に配向の改善等で再生特性が向上
し、本実施例では10MHzで0.5dBの再生特性の
向上が見られた。
−N磁性薄膜層25とAg層又はAl層26とが交互に
積層された多層膜とすることにより、Ag層又はAl層
26としてPt膜を用いた場合に比べて、成膜後の上記
Fe−M−N磁性薄膜層25における窒素取り込み量を
増やすことができ、更に配向の改善等で再生特性が向上
し、本実施例では10MHzで0.5dBの再生特性の
向上が見られた。
【0083】以上のような構成は、ヘッドの走行方向に
対しギャップが直角にならないようなアジマスを有する
場合について示したが、もちろんアジマスが0°であっ
ても良い。
対しギャップが直角にならないようなアジマスを有する
場合について示したが、もちろんアジマスが0°であっ
ても良い。
【0084】また、本実施例は、巻線溝を両側コアブロ
ックに形成した場合を示したが、もちろん片側コアブロ
ックのみに形成されていても構わない。
ックに形成した場合を示したが、もちろん片側コアブロ
ックのみに形成されていても構わない。
【0085】また、本実施例では、コアブロックに対
し、巻線溝形成後に磁性膜の成膜を行う場合について例
示したが、巻線溝形成前に磁性膜を形成する構成でも良
い。
し、巻線溝形成後に磁性膜の成膜を行う場合について例
示したが、巻線溝形成前に磁性膜を形成する構成でも良
い。
【0086】また、巻線溝形成後に磁性膜の成膜を行う
場合、基板として非磁性の、例えばZrO2 基板等を用
いても良い。
場合、基板として非磁性の、例えばZrO2 基板等を用
いても良い。
【0087】更に、各Fe−M−N磁性薄膜層の組成を
それぞれ変え、例えばギャップ近傍に近づくにつれ飽和
磁束密度の高くなるような構成としても良い。
それぞれ変え、例えばギャップ近傍に近づくにつれ飽和
磁束密度の高くなるような構成としても良い。
【0088】そこで、以上のようにして作製したヘッド
(上記金属磁性薄膜がFeTaN膜とAg層との多層膜
からなる)、及び比較用として上記金属磁性薄膜に総膜
厚を4μm、Pt層の膜厚を3nmに固定し、磁性層の
層数36層の多層膜を持つヘッド、膜厚4μmの単層膜
のヘッドについて、再生出力をそれぞれ調べた。
(上記金属磁性薄膜がFeTaN膜とAg層との多層膜
からなる)、及び比較用として上記金属磁性薄膜に総膜
厚を4μm、Pt層の膜厚を3nmに固定し、磁性層の
層数36層の多層膜を持つヘッド、膜厚4μmの単層膜
のヘッドについて、再生出力をそれぞれ調べた。
【0089】この結果を図15に示す。
【0090】図15中、出力値は上記単層膜のヘッドの
再生出力を0dBとした時の相対値で示した。
再生出力を0dBとした時の相対値で示した。
【0091】測定に際し、ヘッド固定式ドラムテスター
を用い、相対速度3.8m/秒、周波数f=7MHzで
測定した。また、記録ヘッドには、Fe−Ru−Ga−
Siをギャップ面に平行に成膜したメタル・イン・ギャ
ップ型ヘッドを用いた。
を用い、相対速度3.8m/秒、周波数f=7MHzで
測定した。また、記録ヘッドには、Fe−Ru−Ga−
Siをギャップ面に平行に成膜したメタル・イン・ギャ
ップ型ヘッドを用いた。
【0092】図15より明らかなように、磁性層及びA
g層の層数が増えα−Fe(110)の配向が強くなる
と、再生出力が向上するのが判った。
g層の層数が増えα−Fe(110)の配向が強くなる
と、再生出力が向上するのが判った。
【0093】次に、上述と同様の工程を経て作製したヘ
ッド(上記金属磁性薄膜がFeTaN膜とAl層との多
層膜からなる)において、上記金属磁性薄膜の総膜厚を
4μm、Al層1層当たりの膜厚を3nmに固定し、磁
性層の層数を単層、6層、12層、24層、36層及び
48層と変化させた時の再生出力をそれぞれ調べた。
ッド(上記金属磁性薄膜がFeTaN膜とAl層との多
層膜からなる)において、上記金属磁性薄膜の総膜厚を
4μm、Al層1層当たりの膜厚を3nmに固定し、磁
性層の層数を単層、6層、12層、24層、36層及び
48層と変化させた時の再生出力をそれぞれ調べた。
【0094】この結果を図16に示す。
【0095】図16中、出力値は上記磁性層が単層のヘ
ッドの再生出力を0dBとした時の相対値で示した。
ッドの再生出力を0dBとした時の相対値で示した。
【0096】図16より明らかなように、磁性層をAl
層を介して積層することにより、再生出力が向上するの
が判った。
層を介して積層することにより、再生出力が向上するの
が判った。
【0097】また、磁性層の積層数の増加に伴って再生
出力も増加する傾向にあることが判った。
出力も増加する傾向にあることが判った。
【0098】以上、本発明を適用した磁気ヘッドの実施
例について説明したが、本発明はこれら実施例に限定さ
れることなく、本発明の思想を逸脱することのない範囲
内で種々の変更が可能である。
例について説明したが、本発明はこれら実施例に限定さ
れることなく、本発明の思想を逸脱することのない範囲
内で種々の変更が可能である。
【0099】また、上述の実施例では、本発明を金属磁
性薄膜が磁気ギャップと平行に配された磁気ヘッドに対
して適用したが、例えば斜めに削り落とした磁気ギャッ
プの形成面の斜面にそれぞれ成膜した金属磁性薄膜同士
の突き合わせ面に磁気ギャップが構成される磁気ヘッド
や、磁気ギャップに対してアジマスを有する磁気ヘッド
に対しても本発明を適用することができる。
性薄膜が磁気ギャップと平行に配された磁気ヘッドに対
して適用したが、例えば斜めに削り落とした磁気ギャッ
プの形成面の斜面にそれぞれ成膜した金属磁性薄膜同士
の突き合わせ面に磁気ギャップが構成される磁気ヘッド
や、磁気ギャップに対してアジマスを有する磁気ヘッド
に対しても本発明を適用することができる。
【0100】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の磁気ヘッドにおいては、一対の磁気コア半体の磁気ギ
ャップ形成面に形成される金属磁性薄膜がFe−M−N
磁性薄膜層(ここで、MはTa,Zr,Hf,Nb,T
iよりなる群から少なくとも一種類以上選択された金
属)とAg層又はAl層とが交互に積層された多層構造
とされているので、上記Ag層又はAl層の下地効果に
より上記Fe−M−N磁性薄膜層に強いα−Fe(11
0)面の優先配向とその格子間隔の拡大が生じ、窒素取
り込み量の増大にともなう軟磁気特性の改善と、配向性
の改善や格子歪みに伴う異方性が膜厚方向の軟磁性をヘ
ッド化時に好適なものとする。
の磁気ヘッドにおいては、一対の磁気コア半体の磁気ギ
ャップ形成面に形成される金属磁性薄膜がFe−M−N
磁性薄膜層(ここで、MはTa,Zr,Hf,Nb,T
iよりなる群から少なくとも一種類以上選択された金
属)とAg層又はAl層とが交互に積層された多層構造
とされているので、上記Ag層又はAl層の下地効果に
より上記Fe−M−N磁性薄膜層に強いα−Fe(11
0)面の優先配向とその格子間隔の拡大が生じ、窒素取
り込み量の増大にともなう軟磁気特性の改善と、配向性
の改善や格子歪みに伴う異方性が膜厚方向の軟磁性をヘ
ッド化時に好適なものとする。
【0101】従って、本発明の磁気ヘッドによれば、金
属磁性薄膜の軟磁気特性の改善により、再生出力の向上
を図ることができる。
属磁性薄膜の軟磁気特性の改善により、再生出力の向上
を図ることができる。
【図1】本発明にかかる磁気ヘッドの一構成例を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】本発明にかかる磁気ヘッドを磁気記録媒体対接
面より拡大して見た一構成例を示す要部拡大平面図であ
る。
面より拡大して見た一構成例を示す要部拡大平面図であ
る。
【図3】基体上に形成された金属磁性薄膜の構成を示す
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
【図4】本発明にかかる磁気ヘッドの製造工程を示す図
であり、基体作製工程を示す斜視図である。
であり、基体作製工程を示す斜視図である。
【図5】トラック幅規制溝形成工程を示す斜視図であ
る。
る。
【図6】巻線溝形成工程を示す斜視図である。
【図7】金属磁性薄膜の形成工程を示す要部拡大図であ
り、トラック幅規制溝形成工程を示す斜視図である。
り、トラック幅規制溝形成工程を示す斜視図である。
【図8】反応防止膜形成工程を示す斜視図である。
【図9】第一層目のFe−M−N磁性薄膜層形成工程を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図10】第一層目の中間層形成工程を示す斜視図であ
る。
る。
【図11】第二層目のFe−M−N磁性薄膜層形成工程
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図12】金属磁性薄膜形成工程を示す斜視図である。
【図13】コアブロック形成工程を示す斜視図である。
【図14】両コアブロックのスライシング工程を示す斜
視図である。
視図である。
【図15】金属磁性薄膜がFe−M−N磁性薄膜層とA
g層又はPt層とからなる磁気ヘッドの再生出力を示す
特性図である。
g層又はPt層とからなる磁気ヘッドの再生出力を示す
特性図である。
【図16】金属磁性薄膜がFe−M−N磁性薄膜層とA
l層とからなる磁気ヘッドの磁性層の層数と再生出力の
関係を示す特性図である。
l層とからなる磁気ヘッドの磁性層の層数と再生出力の
関係を示す特性図である。
1,2 磁気コア半体、3,4 基体、5,6 金属磁
性薄膜、7〜10 トラック幅規制溝、11 非磁性
材、12 巻線溝、13,14反応防止膜、15Fe−
M−N磁性薄膜層、16 中間層
性薄膜、7〜10 トラック幅規制溝、11 非磁性
材、12 巻線溝、13,14反応防止膜、15Fe−
M−N磁性薄膜層、16 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 順一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 井上 喜彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (12)
- 【請求項1】 一対の磁気コア半体同士が磁気ギャップ
形成面を突き合わせて接合一体化され、これら磁気コア
半体のうち少なくとも一方の磁気コア半体の磁気ギャッ
プ形成面に金属磁性薄膜が成膜されてなる磁気ヘッドに
おいて、 上記金属磁性薄膜がFex My Nz の組成からなる軟磁
性薄膜層とAg層とが交互に積層されてなる多層膜から
構成され、 上記軟磁性薄膜層Fex My Nz において、MはTa,
Zr,Hf,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であ
り、Nは窒素であり、x,y,zは原子パーセントを示
し、それぞれ71≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦
16であることを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項2】 上記Ag層の1層当たりの膜厚が0.5
〜10nmであることを特徴とする請求項1記載の磁気
ヘッド。 - 【請求項3】 上記軟磁性薄膜層の1層当たりの膜厚が
0.05〜1μmであることを特徴とする請求項1記載
の磁気ヘッド。 - 【請求項4】 上記金属磁性薄膜内に占められるAg層
が5重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3
記載の磁気ヘッド。 - 【請求項5】 上記磁気コア半体がフェライト材により
構成され、該フェライト材と上記金属磁性薄膜との接触
界面に反応防止膜としてAg層が形成されていることを
特徴とする請求項1乃至4記載の磁気ヘッド。 - 【請求項6】 上記磁気コア半体がフェライト材により
構成され、該フェライト材と上記金属磁性薄膜との接触
界面に反応防止膜としてSiO2 層が形成されているこ
とを特徴とする請求項1乃至4記載の磁気ヘッド。 - 【請求項7】 一対の磁気コア半体同士が磁気ギャップ
形成面を突き合わせて接合一体化され、これら磁気コア
半体のうち少なくとも一方の磁気コア半体の磁気ギャッ
プ形成面に金属磁性薄膜が成膜されてなる磁気ヘッドに
おいて、 上記金属磁性薄膜がFex My Nz の組成からなる軟磁
性薄膜層とAl層とが交互に積層されてなる多層膜から
構成され、 上記軟磁性薄膜層Fex My Nz において、MはTa,
Zr,Hf,Nb,Tiのうちの少なくとも一種であ
り、Nは窒素であり、x,y,zは原子パーセントを示
し、それぞれ71≦x≦85,6≦y≦15,9≦z≦
16であることを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項8】 上記Al層の1層当たりの膜厚が0.5
〜10nmであることを特徴とする請求項7記載の磁気
ヘッド。 - 【請求項9】 上記軟磁性薄膜層の1層当たりの膜厚が
0.05〜1μmであることを特徴とする請求項7記載
の磁気ヘッド。 - 【請求項10】 上記金属磁性薄膜内に占められるAl
層が5重量%以下であることを特徴とする請求項7乃至
9記載の磁気ヘッド。 - 【請求項11】 上記磁気コア半体がフェライト材によ
り構成され、該フェライト材と上記金属磁性薄膜との接
触界面に反応防止膜としてAl層が形成されていること
を特徴とする請求項7乃至10記載の磁気ヘッド。 - 【請求項12】 上記磁気コア半体がフェライト材によ
り構成され、該フェライト材と上記金属磁性薄膜との接
触界面に反応防止膜としてSiO2 層が形成されている
ことを特徴とする請求項7乃至10記載の磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14595996A JPH09330503A (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14595996A JPH09330503A (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09330503A true JPH09330503A (ja) | 1997-12-22 |
Family
ID=15396989
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14595996A Withdrawn JPH09330503A (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09330503A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018164059A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | Tdk株式会社 | 強磁性多層薄膜および薄膜インダクタ |
| JP2018164041A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | Tdk株式会社 | 強磁性多層薄膜および薄膜インダクタ |
-
1996
- 1996-06-07 JP JP14595996A patent/JPH09330503A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018164059A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | Tdk株式会社 | 強磁性多層薄膜および薄膜インダクタ |
| JP2018164041A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | Tdk株式会社 | 強磁性多層薄膜および薄膜インダクタ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20040316 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |