JPH0934147A - 積層型電子写真感光体 - Google Patents
積層型電子写真感光体Info
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- JPH0934147A JPH0934147A JP18402595A JP18402595A JPH0934147A JP H0934147 A JPH0934147 A JP H0934147A JP 18402595 A JP18402595 A JP 18402595A JP 18402595 A JP18402595 A JP 18402595A JP H0934147 A JPH0934147 A JP H0934147A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 導電性支持体上に、n型半導体顔料を含
有する第1電荷発生層、オキシチタニウムフタロシアニ
ン化合物と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又
は(2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生
成物を含有する第2電荷発生層及び電荷輸送層を順次積
層して成る積層型電子写真感光体。 【効果】 本発明の積層型電子写真感光体は、画像上の
欠陥が出現しない高画質と、優れた感度と帯電性を合わ
せ持つ良好な静電特性を実現し得る、実用上好ましい特
性を有する。
有する第1電荷発生層、オキシチタニウムフタロシアニ
ン化合物と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又
は(2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生
成物を含有する第2電荷発生層及び電荷輸送層を順次積
層して成る積層型電子写真感光体。 【効果】 本発明の積層型電子写真感光体は、画像上の
欠陥が出現しない高画質と、優れた感度と帯電性を合わ
せ持つ良好な静電特性を実現し得る、実用上好ましい特
性を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体に関
し、更に詳しくは、極めて高感度で、かつ、画像的品質
に優れた特性を有する積層型電子写真感光体に関する。
し、更に詳しくは、極めて高感度で、かつ、画像的品質
に優れた特性を有する積層型電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真感光体は、導電性基体
上に光導電性の材料からなる感光層を形成することによ
り構成されているが、感光層としては、電荷発生層と電
荷輸送層からなる機能分離型の積層型電子写真感光体が
用いられることが多い。
上に光導電性の材料からなる感光層を形成することによ
り構成されているが、感光層としては、電荷発生層と電
荷輸送層からなる機能分離型の積層型電子写真感光体が
用いられることが多い。
【0003】このような積層型電子写真感光体におい
て、導電性基体と電荷発生層の間の電気的な接合状態に
よって、その特性が大きく変化することが知られてい
る。例えば、感光層と導電性基体の間に電気的なバリヤ
ー層を設け、導電性基体からの電荷の注入を阻止し、帯
電能を上げることができることは良く知られている。ま
た、素管上に点在する欠陥、不純物の晶出、塗膜中の不
純物等が原因となり、局所的な電位の落込みが生じ、特
に反転現像方式において、画像上に欠陥として現れ易い
ことが知られており、その対策としても、バリヤー層を
設けることが一般的である。
て、導電性基体と電荷発生層の間の電気的な接合状態に
よって、その特性が大きく変化することが知られてい
る。例えば、感光層と導電性基体の間に電気的なバリヤ
ー層を設け、導電性基体からの電荷の注入を阻止し、帯
電能を上げることができることは良く知られている。ま
た、素管上に点在する欠陥、不純物の晶出、塗膜中の不
純物等が原因となり、局所的な電位の落込みが生じ、特
に反転現像方式において、画像上に欠陥として現れ易い
ことが知られており、その対策としても、バリヤー層を
設けることが一般的である。
【0004】従来の技術において、バリヤー層を利用し
て機能向上を図った積層型電子写真感光体では、バリヤ
ー層に電気絶縁性の高分子重合体を用いたものでは、適
度のバリヤー性と接着性と共に、上層を塗布する際に溶
解しない等の条件を満足する必要性から、使用できる材
料がかなり限定されており、また、膜厚の設定が大きい
場合、感光層から導電性基体への電荷の注入が阻害さ
れ、感度低下や残留電位の増加をもたらしたり、吸水に
よるバリヤー性の変化による電子写真感光体特性の劣化
や、感光層との密着性の不足等がしばしば問題となって
いた。
て機能向上を図った積層型電子写真感光体では、バリヤ
ー層に電気絶縁性の高分子重合体を用いたものでは、適
度のバリヤー性と接着性と共に、上層を塗布する際に溶
解しない等の条件を満足する必要性から、使用できる材
料がかなり限定されており、また、膜厚の設定が大きい
場合、感光層から導電性基体への電荷の注入が阻害さ
れ、感度低下や残留電位の増加をもたらしたり、吸水に
よるバリヤー性の変化による電子写真感光体特性の劣化
や、感光層との密着性の不足等がしばしば問題となって
いた。
【0005】また、特開平2−7070号公報、特開平
3−192265号公報等には、バリヤー層にAl
2O3、 SiO2等の絶縁性無機化合物膜を用いる技術が
開示されているが、化成処理、或いは真空蒸着、スパッ
タリング等の手段を必要とするため、成膜に時間がかか
ったり、製造のコストが大きく上昇する等の問題があ
り、更に樹脂塗膜型のバリヤー層と同様に感度低下や残
留電位増加等の問題が未解決であった。
3−192265号公報等には、バリヤー層にAl
2O3、 SiO2等の絶縁性無機化合物膜を用いる技術が
開示されているが、化成処理、或いは真空蒸着、スパッ
タリング等の手段を必要とするため、成膜に時間がかか
ったり、製造のコストが大きく上昇する等の問題があ
り、更に樹脂塗膜型のバリヤー層と同様に感度低下や残
留電位増加等の問題が未解決であった。
【0006】更に、特開昭57−81269号公報、特
開昭59−139967号公報等には、バリヤー層にT
iO2 やZnO等の白色無機粉末を樹脂分散させた層を
用いる技術が開示されているが、この方法でも、基本的
には樹脂塗膜型と同様な問題点を持つものであり、更に
実用的な電子写真感光体特性を得る為には、材料の純
度、粒径、表面状態、樹脂との配合比等の調整が非常に
面倒なものであった。
開昭59−139967号公報等には、バリヤー層にT
iO2 やZnO等の白色無機粉末を樹脂分散させた層を
用いる技術が開示されているが、この方法でも、基本的
には樹脂塗膜型と同様な問題点を持つものであり、更に
実用的な電子写真感光体特性を得る為には、材料の純
度、粒径、表面状態、樹脂との配合比等の調整が非常に
面倒なものであった。
【0007】このように、従来、積層型電子写真感光体
においては、独立したバリヤー層によって、その機能、
特に帯電特性と画像特性を向上させることが一般的に行
なわれてきたが、感光層自体の構造から、これらの目的
を達成しようとする試みは殆どなされていなかった。
においては、独立したバリヤー層によって、その機能、
特に帯電特性と画像特性を向上させることが一般的に行
なわれてきたが、感光層自体の構造から、これらの目的
を達成しようとする試みは殆どなされていなかった。
【0008】一方、例えば、特開昭50−75042号
公報、特開昭63−38942号公報、特開昭63−1
42356号公報、特開昭63−292136号公報、
特開平1−185635号公報、特開平6−27689
号公報等には、電荷発生層を2層以上の多層構造とし
て、感度波長域の拡大、或いは複数露光の如き特殊な現
像方式に対応させようとするアイデアが開示されている
が、本質的にこれらの先行技術に開示された感光層の構
成は、帯電特性や画像特性を改善するものではなく、上
記バリヤー性に起因する諸問題は未解決であった。
公報、特開昭63−38942号公報、特開昭63−1
42356号公報、特開昭63−292136号公報、
特開平1−185635号公報、特開平6−27689
号公報等には、電荷発生層を2層以上の多層構造とし
て、感度波長域の拡大、或いは複数露光の如き特殊な現
像方式に対応させようとするアイデアが開示されている
が、本質的にこれらの先行技術に開示された感光層の構
成は、帯電特性や画像特性を改善するものではなく、上
記バリヤー性に起因する諸問題は未解決であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の技術では成し得なかった極めて優れ
た感度と、バリヤー性に起因する諸問題を生じさせない
高機能の両立を、特定の構造を有するフタロシアニン化
合物と特定の感光層構成を採用することにより効果的に
達成し、実用上好ましい電子写真感光体を提供すること
にある。
する課題は、従来の技術では成し得なかった極めて優れ
た感度と、バリヤー性に起因する諸問題を生じさせない
高機能の両立を、特定の構造を有するフタロシアニン化
合物と特定の感光層構成を採用することにより効果的に
達成し、実用上好ましい電子写真感光体を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、導電性基体上に、それぞれ異なる電荷発生
物質を含有する2つの層から成る電荷発生層と、電荷輸
送層を順次積層して成る積層型電子写真感光体におい
て、第1電荷発生層がn型半導体顔料を含有し、第2電
荷発生層がオキシチタニウムフタロシアニン化合物と
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又は(2S,
3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成物(以
下、本発明で使用するフタロシアニン化合物という。)
を電荷発生物質として含有することを特徴とする積層型
電子写真感光体を提供する。
するために、導電性基体上に、それぞれ異なる電荷発生
物質を含有する2つの層から成る電荷発生層と、電荷輸
送層を順次積層して成る積層型電子写真感光体におい
て、第1電荷発生層がn型半導体顔料を含有し、第2電
荷発生層がオキシチタニウムフタロシアニン化合物と
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又は(2S,
3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成物(以
下、本発明で使用するフタロシアニン化合物という。)
を電荷発生物質として含有することを特徴とする積層型
電子写真感光体を提供する。
【0011】本発明で使用するフタロシアニン化合物
は、一般式(1)
は、一般式(1)
【0012】
【化3】
【0013】又は一般式(2)
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R1〜R4は各々独立的にアルキル
基を表わし、Pcは置換もしくは未置換のフタロシアニ
ン残基を表わす。)で表わされるフタロシアニン化合物
である。
基を表わし、Pcは置換もしくは未置換のフタロシアニ
ン残基を表わす。)で表わされるフタロシアニン化合物
である。
【0016】ここで、フタロシアニン残基とは式
【0017】
【化5】
【0018】で表わされ、本発明の積層型電子写真感光
体においては、フタロシアニン残基のベンゼン環の水素
原子が、無置換のもの、或いはハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、ニトロ基、シアノ基、
水酸基、アミノ基等で置換されていてもよい。
体においては、フタロシアニン残基のベンゼン環の水素
原子が、無置換のもの、或いはハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、ニトロ基、シアノ基、
水酸基、アミノ基等で置換されていてもよい。
【0019】本願発明で使用するフタロシアニン化合物
は、例えば、チタニルフタロシアニン、ジクロロチタニ
ウムフタロシアニン或いはジブロモチタニウムフタロシ
アニン等のチタニウムフタロシアニン系化合物に、(2
R,3R)−2,3−ブタンジオール、(2S,3S)
−2,3−ブタンジオール等の2つの隣接する第2炭素
原子にそれぞれ1個の水酸基を有するトレオ型アルカン
ジオールを反応させることによって容易に得ることがで
きる。
は、例えば、チタニルフタロシアニン、ジクロロチタニ
ウムフタロシアニン或いはジブロモチタニウムフタロシ
アニン等のチタニウムフタロシアニン系化合物に、(2
R,3R)−2,3−ブタンジオール、(2S,3S)
−2,3−ブタンジオール等の2つの隣接する第2炭素
原子にそれぞれ1個の水酸基を有するトレオ型アルカン
ジオールを反応させることによって容易に得ることがで
きる。
【0020】本発明で使用するフタロシアニン化合物
は、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、
ブラッグ角2θ±0.2゜で9.5゜に主たるピークを
持つもの、或いは8.3゜、24.7゜、25.1゜に
ピークを持つものが好適に用いられる。
は、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、
ブラッグ角2θ±0.2゜で9.5゜に主たるピークを
持つもの、或いは8.3゜、24.7゜、25.1゜に
ピークを持つものが好適に用いられる。
【0021】本願発明で使用するフタロシアニン化合物
の製造法に類似したアイデアとして、特開平5−273
775号公報には、チタニルフタロシアニンと2,3−
ブタンジオールの付加体が知られている。しかしなが
ら、同公報が開示するチタニルフタロシアニン化合物
は、その化学構造が特定されておらず、しかも、本願発
明の特定の層構成についても開示するものではない。
の製造法に類似したアイデアとして、特開平5−273
775号公報には、チタニルフタロシアニンと2,3−
ブタンジオールの付加体が知られている。しかしなが
ら、同公報が開示するチタニルフタロシアニン化合物
は、その化学構造が特定されておらず、しかも、本願発
明の特定の層構成についても開示するものではない。
【0022】本願発明の積層型電子写真感光体が、優れ
た電気的及び画像的品質を発揮できる理由は、第2電荷
発生層に用いるフタロシアニン化合物が著しい電荷発生
効率を示すと同時に、極めて良好なp型半導体であるこ
とから類推して、以下のように解釈される。
た電気的及び画像的品質を発揮できる理由は、第2電荷
発生層に用いるフタロシアニン化合物が著しい電荷発生
効率を示すと同時に、極めて良好なp型半導体であるこ
とから類推して、以下のように解釈される。
【0023】一般に、n型とp型の半導体が接した構造
は、いわゆるpn接合ダイオードと呼ばれるように、優
れた整流特性を示す。これは接合界面に空乏層と呼ばれ
る空間電荷の充満した絶縁層が形成され、逆極性におい
て電荷移動ができなくなることによるものと説明され
る。また、一般に空乏層内部には外部の印加電界よりも
遥かに大きな局部電界が生じていると見なされる。これ
らの性質は、後述の実施例において示した実験結果に見
られるように、本願発明のような半導体顔料の樹脂分散
系であっても、特定の金属との間で明瞭な整流作用が見
られることから同様な効果が期待できる。
は、いわゆるpn接合ダイオードと呼ばれるように、優
れた整流特性を示す。これは接合界面に空乏層と呼ばれ
る空間電荷の充満した絶縁層が形成され、逆極性におい
て電荷移動ができなくなることによるものと説明され
る。また、一般に空乏層内部には外部の印加電界よりも
遥かに大きな局部電界が生じていると見なされる。これ
らの性質は、後述の実施例において示した実験結果に見
られるように、本願発明のような半導体顔料の樹脂分散
系であっても、特定の金属との間で明瞭な整流作用が見
られることから同様な効果が期待できる。
【0024】例えば、導電性基体、n型電荷発生層、本
願発明のフタロシアニン化合物を用いたp型電荷発生
層、正孔輸送型の電荷輸送層の順で積層された積層型電
子写真感光体の場合を考えると、この場合は負帯電で使
用されることになるから、帯電時の電界はpn接合に対
して逆バイアスとなり空乏層は、帯電能の低下と画像欠
陥をもたらす基板からの正孔の注入に対して効果的なバ
リヤーとなる。次いで、ここに光照射されると、空乏層
内部の強い局部電界は光照射によって生成されたイオン
対の解離に大きく寄与し、電荷の生成は極めて効率良く
行なわれる。また空乏層内部で生成された正負の電荷の
うち、電子はn型の下層を通して基板へ容易に注入さ
れ、正孔はp型の第2電荷発生層、電荷輸送層を容易に
輸送され表面電荷を中和することになる。これらの効果
は第2電荷発生層に用いるフタロシアニン化合物が発生
する圧倒的な電荷量と、顕著なp型半導体特性によって
著しい向上を示す。従って、本発明の積層型電子写真感
光体は、導電性基体表面に存在する欠陥を隠蔽する能力
に優れると共に良好な帯電特性、感度特性の両方を併せ
持った優れた性能を実現できる。
願発明のフタロシアニン化合物を用いたp型電荷発生
層、正孔輸送型の電荷輸送層の順で積層された積層型電
子写真感光体の場合を考えると、この場合は負帯電で使
用されることになるから、帯電時の電界はpn接合に対
して逆バイアスとなり空乏層は、帯電能の低下と画像欠
陥をもたらす基板からの正孔の注入に対して効果的なバ
リヤーとなる。次いで、ここに光照射されると、空乏層
内部の強い局部電界は光照射によって生成されたイオン
対の解離に大きく寄与し、電荷の生成は極めて効率良く
行なわれる。また空乏層内部で生成された正負の電荷の
うち、電子はn型の下層を通して基板へ容易に注入さ
れ、正孔はp型の第2電荷発生層、電荷輸送層を容易に
輸送され表面電荷を中和することになる。これらの効果
は第2電荷発生層に用いるフタロシアニン化合物が発生
する圧倒的な電荷量と、顕著なp型半導体特性によって
著しい向上を示す。従って、本発明の積層型電子写真感
光体は、導電性基体表面に存在する欠陥を隠蔽する能力
に優れると共に良好な帯電特性、感度特性の両方を併せ
持った優れた性能を実現できる。
【0025】また、本発明の積層型電子写真感光体で
は、厚いバリヤー層によって導電性基体表面に存在する
欠陥を隠蔽しようとする場合と異なり、電荷発生層から
導電性基体への電荷注入に対する障壁が無いため、残留
電位の増加等の電気特性の劣化が見られず、優れた性能
を得ることも可能である。
は、厚いバリヤー層によって導電性基体表面に存在する
欠陥を隠蔽しようとする場合と異なり、電荷発生層から
導電性基体への電荷注入に対する障壁が無いため、残留
電位の増加等の電気特性の劣化が見られず、優れた性能
を得ることも可能である。
【0026】更に、本発明の積層型電子写真感光体で
は、上記のように、導電性基体からの電荷注入に対する
優れたバリヤー性を有するから、近年普及し始めた、ロ
ーラー或いはブラシ等を用いた接触帯電方式の電子写真
装置に用いても、電荷リークによる画像欠陥が発生し難
いという利点がある。
は、上記のように、導電性基体からの電荷注入に対する
優れたバリヤー性を有するから、近年普及し始めた、ロ
ーラー或いはブラシ等を用いた接触帯電方式の電子写真
装置に用いても、電荷リークによる画像欠陥が発生し難
いという利点がある。
【0027】更にまた、従来の積層型電子写真感光体に
おいては、導電性基体と電荷発生層の間の、ショットキ
ー接合で代表される整流的接合、或いは独立したバリヤ
ー層の電気抵抗によって電荷の注入を阻止しているた
め、導電性基体と感光層の間の微妙な接触状態により大
きな特性変化が生じ得る。例えば、導電性基体の表面に
汚れや欠陥が有る場合、有効なバリヤー形成が阻害さ
れ、画像上に欠陥として出現する確率が非常に大きくな
る。しかしながら、本願発明の積層型電子写真感光体に
おいては、バリヤー形成のための微妙な条件設定は不必
要となり、また電荷の注入は第1と第2電荷発生層の界
面という導電性基体表面から離れた部分において阻止さ
れるため、導電性基体の影響を受けることが少なく、高
品質な画像特性を得ることができる。従って、本発明の
積層型電子写真感光体においては、基本的には独立した
バリヤー層が不要となり、電荷発生層が2層構成となっ
ても、いずれも塗布工程により製造できるため、製造工
程は従来通りで行える利点がある。
おいては、導電性基体と電荷発生層の間の、ショットキ
ー接合で代表される整流的接合、或いは独立したバリヤ
ー層の電気抵抗によって電荷の注入を阻止しているた
め、導電性基体と感光層の間の微妙な接触状態により大
きな特性変化が生じ得る。例えば、導電性基体の表面に
汚れや欠陥が有る場合、有効なバリヤー形成が阻害さ
れ、画像上に欠陥として出現する確率が非常に大きくな
る。しかしながら、本願発明の積層型電子写真感光体に
おいては、バリヤー形成のための微妙な条件設定は不必
要となり、また電荷の注入は第1と第2電荷発生層の界
面という導電性基体表面から離れた部分において阻止さ
れるため、導電性基体の影響を受けることが少なく、高
品質な画像特性を得ることができる。従って、本発明の
積層型電子写真感光体においては、基本的には独立した
バリヤー層が不要となり、電荷発生層が2層構成となっ
ても、いずれも塗布工程により製造できるため、製造工
程は従来通りで行える利点がある。
【0028】また、本発明の積層型電子写真感光体で
は、2種類の電荷発生材料が感度に寄与するため、電子
写真感光体としての感度波長域が拡大し、パンクロマチ
ックな電子写真感光体が実現される効果も期待できる。
は、2種類の電荷発生材料が感度に寄与するため、電子
写真感光体としての感度波長域が拡大し、パンクロマチ
ックな電子写真感光体が実現される効果も期待できる。
【0029】更に、本発明の積層型電子写真感光体にお
いては、電荷発生層を通常の積層型電子写真感光体より
も大幅に厚くすることも可能であり、この場合、レーザ
ープリンター等のコヒーレント光による露光で潜像形成
を行なう電子写真装置においては、照射光が電荷発生層
内部で殆ど拡散、吸収されて、導電性基体表面と感光層
表面での反射光の相互干渉による画像上の干渉縞の発生
が出現するのを防止できる効果もある。
いては、電荷発生層を通常の積層型電子写真感光体より
も大幅に厚くすることも可能であり、この場合、レーザ
ープリンター等のコヒーレント光による露光で潜像形成
を行なう電子写真装置においては、照射光が電荷発生層
内部で殆ど拡散、吸収されて、導電性基体表面と感光層
表面での反射光の相互干渉による画像上の干渉縞の発生
が出現するのを防止できる効果もある。
【0030】本発明の積層型電子写真感光体において取
ることができる感光層の構造の例を図1に示した。例示
した積層型電子写真感光体は、導電性基体上に、n型半
導体顔料を樹脂分散した第1電荷発生層、本発明で使用
するフタロシアニン化合物を樹脂分散させた第2電荷発
生層、電荷輸送層の順に積層したものである。第1電荷
発生層の膜厚は、導電性基体の欠陥を隠蔽するために
は、1〜10μmの範囲が好ましく、第2電荷発生層の
膜厚は、0.1〜5μmの範囲であって、第1電荷発生
層の膜厚よりも薄い範囲が好ましい。また、電荷輸送層
の膜厚は5〜50μmの範囲が好ましい。電荷発生層及
び電荷輸送層の膜厚は、浸漬塗工により形成する場合、
塗工速度、塗料の粘度、専断力等の諸物性を調節するこ
とにより容易に所望の膜厚とすることができる。
ることができる感光層の構造の例を図1に示した。例示
した積層型電子写真感光体は、導電性基体上に、n型半
導体顔料を樹脂分散した第1電荷発生層、本発明で使用
するフタロシアニン化合物を樹脂分散させた第2電荷発
生層、電荷輸送層の順に積層したものである。第1電荷
発生層の膜厚は、導電性基体の欠陥を隠蔽するために
は、1〜10μmの範囲が好ましく、第2電荷発生層の
膜厚は、0.1〜5μmの範囲であって、第1電荷発生
層の膜厚よりも薄い範囲が好ましい。また、電荷輸送層
の膜厚は5〜50μmの範囲が好ましい。電荷発生層及
び電荷輸送層の膜厚は、浸漬塗工により形成する場合、
塗工速度、塗料の粘度、専断力等の諸物性を調節するこ
とにより容易に所望の膜厚とすることができる。
【0031】なお、電荷発生層を浸漬塗工によって形成
する場合に、第1電荷発生層を形成する塗料の粘度は、
10〜100c.p.(センチポイズ)の範囲が好ましく、
第2電荷発生層或いはそれ以上に積層する電荷発生層を
形成する塗料の粘度は、5〜50c.p.の範囲が好まし
い。
する場合に、第1電荷発生層を形成する塗料の粘度は、
10〜100c.p.(センチポイズ)の範囲が好ましく、
第2電荷発生層或いはそれ以上に積層する電荷発生層を
形成する塗料の粘度は、5〜50c.p.の範囲が好まし
い。
【0032】本発明の積層型電子写真感光体に用いられ
る導電性基体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナ
ジウム、インジウム、金、白金の如き金属又はそれらの
合金を用いた金属板、金属ドラム又は金属ベルト;導電
性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミ
ニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸
着、あるいはラミネートした紙、プラスチックフィルム
又はベルト等が挙げられる。
る導電性基体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナ
ジウム、インジウム、金、白金の如き金属又はそれらの
合金を用いた金属板、金属ドラム又は金属ベルト;導電
性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミ
ニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸
着、あるいはラミネートした紙、プラスチックフィルム
又はベルト等が挙げられる。
【0033】第1電荷発生層に用いられるn型半導体顔
料としては、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリ
レン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビ
スベンゾイミダゾール系顔料、キナクリドン系顔料、キ
ノリン系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔料、アントラ
キノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキサジン系顔
料、トリフェニルメタン系顔料等の種々の有機顔料の中
からn型半導体特性を確認したものを用いることができ
るが、特に、ジスアゾ系顔料、ペリレン系顔料、アンザ
ンスロン系顔料、ペリノン系顔料の使用が好ましい。
料としては、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリ
レン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビ
スベンゾイミダゾール系顔料、キナクリドン系顔料、キ
ノリン系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔料、アントラ
キノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキサジン系顔
料、トリフェニルメタン系顔料等の種々の有機顔料の中
からn型半導体特性を確認したものを用いることができ
るが、特に、ジスアゾ系顔料、ペリレン系顔料、アンザ
ンスロン系顔料、ペリノン系顔料の使用が好ましい。
【0034】第1電荷発生層に用いる顔料のn型半導体
特性の確認には、例えば、光電流測定法や、更に簡便に
は顔料を樹脂分散した単層膜の負帯電時における光感度
の有無を測定すること等で容易に知ることができる。半
導体的特性は必ずしもその基本骨格で決定するものでは
なく、置換基の種類、結晶形等により変わり得るので、
実施の際は上記方法等で特性を確認の上、用いることが
望ましい。
特性の確認には、例えば、光電流測定法や、更に簡便に
は顔料を樹脂分散した単層膜の負帯電時における光感度
の有無を測定すること等で容易に知ることができる。半
導体的特性は必ずしもその基本骨格で決定するものでは
なく、置換基の種類、結晶形等により変わり得るので、
実施の際は上記方法等で特性を確認の上、用いることが
望ましい。
【0035】第2電荷発生層には、本発明で使用するフ
タロシアニン化合物が用いられるが、更に、例えば、チ
タニルフタロシアニン、無金属フタロシアニン、バナジ
ルフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、アル
ミニウムフタロシアニン、インジウムフタロシアニン、
ガリウムフタロシアニン、スズフタロシアニン等のフタ
ロシアニン類及びそのハロゲン化物、或いは水和物等や
メロシアニン系色素等のp型半導体顔料との混合物とし
て用いることもできる。
タロシアニン化合物が用いられるが、更に、例えば、チ
タニルフタロシアニン、無金属フタロシアニン、バナジ
ルフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、アル
ミニウムフタロシアニン、インジウムフタロシアニン、
ガリウムフタロシアニン、スズフタロシアニン等のフタ
ロシアニン類及びそのハロゲン化物、或いは水和物等や
メロシアニン系色素等のp型半導体顔料との混合物とし
て用いることもできる。
【0036】本発明の積層型電子写真感光体で使用する
電荷発生物質は、ここに挙げたものに限定されるもので
はなく、その使用に際しては単独、或いは2種類以上を
混合して用いることができる。これらの顔料は、結着剤
に分散され塗布されることにより、それぞれの電荷発生
層として成膜されて用いられる。また結合剤と共に分散
安定剤、レベリング剤等の添加剤を使用することもでき
る。
電荷発生物質は、ここに挙げたものに限定されるもので
はなく、その使用に際しては単独、或いは2種類以上を
混合して用いることができる。これらの顔料は、結着剤
に分散され塗布されることにより、それぞれの電荷発生
層として成膜されて用いられる。また結合剤と共に分散
安定剤、レベリング剤等の添加剤を使用することもでき
る。
【0037】電荷発生層に用いられる結着剤としては、
電気絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好まし
い。このような高分子重合体としては、例えば、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチ
レン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン
−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマ
ール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニル
アルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリ
アミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデ
ン系ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの結合剤
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
電気絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好まし
い。このような高分子重合体としては、例えば、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチ
レン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン
−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマ
ール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニル
アルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリ
アミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデ
ン系ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの結合剤
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0038】また、電荷輸送物質は一般に電子を輸送す
る物質と正孔を輸送する物質の2種類に分類されるが、
本発明の積層型電子写真感光体には正孔輸送物質を使用
することが望ましい。
る物質と正孔を輸送する物質の2種類に分類されるが、
本発明の積層型電子写真感光体には正孔輸送物質を使用
することが望ましい。
【0039】本発明の積層型電子写真感光体に使用可能
な正孔輸送物質としては、低分子化合物では、例えば、
ピレン系、カルバゾール系、ヒドラゾン系、オキサゾー
ル系、オキサジアゾール系、ピラゾリン系、アリールア
ミン系、アリールメタン系、ベンジジン系、チアゾール
系、スチルベン系、ブタジエン系等の化合物が挙げられ
る。また、高分子化合物としては、例えば、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアンスラセ
ン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルムアルデヒド
樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、エ
チルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニ
ルメタンポリマー、ポリシラン等が挙げられる。
な正孔輸送物質としては、低分子化合物では、例えば、
ピレン系、カルバゾール系、ヒドラゾン系、オキサゾー
ル系、オキサジアゾール系、ピラゾリン系、アリールア
ミン系、アリールメタン系、ベンジジン系、チアゾール
系、スチルベン系、ブタジエン系等の化合物が挙げられ
る。また、高分子化合物としては、例えば、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアンスラセ
ン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルムアルデヒド
樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、エ
チルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニ
ルメタンポリマー、ポリシラン等が挙げられる。
【0040】これらの材料は、それ自身を単独か又は結
着剤に分散された上で、浸漬塗工法等により塗布され
て、電荷輸送層に使用することができる。電荷輸送物質
は、ここに挙げたものに限定されるものではなく、その
使用に際しては単独、あるいは2種類以上混合して用い
ることができる。
着剤に分散された上で、浸漬塗工法等により塗布され
て、電荷輸送層に使用することができる。電荷輸送物質
は、ここに挙げたものに限定されるものではなく、その
使用に際しては単独、あるいは2種類以上混合して用い
ることができる。
【0041】電荷輸送層の結着剤に用いられる材料とし
ては、電荷発生層の結着剤として挙げたものを単独、あ
るいは2種類以上混合して用いることができる。
ては、電荷発生層の結着剤として挙げたものを単独、あ
るいは2種類以上混合して用いることができる。
【0042】また、これらの結着剤とともに可塑剤、表
面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使用
することもできる。
面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使用
することもできる。
【0043】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジ
エチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェ
ノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジ
エチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェ
ノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0044】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0045】酸化防止剤としては、例えば、フェノール
系、硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が
挙げられる。
系、硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が
挙げられる。
【0046】光劣化防止剤としては、例えば、ベンゾト
リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物等が挙げられる。
リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物等が挙げられる。
【0047】電荷発生層、或いは電荷輸送層を浸漬塗工
によって形成する場合、上記の電荷発生物質、或いは電
荷輸送物質を結着剤等に混合したものを溶剤に溶解した
塗料を用いる。結合剤を溶解する溶剤は、結合剤の種類
によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択
することが好ましい。具体的な有機溶剤の例としては、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等の
エーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及
びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、
ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
によって形成する場合、上記の電荷発生物質、或いは電
荷輸送物質を結着剤等に混合したものを溶剤に溶解した
塗料を用いる。結合剤を溶解する溶剤は、結合剤の種類
によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択
することが好ましい。具体的な有機溶剤の例としては、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等の
エーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及
びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、
ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
【0048】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、これにより本発明が実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例及び比較例において
「部」は、「重量部」を表わす。
明するが、これにより本発明が実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例及び比較例において
「部」は、「重量部」を表わす。
【0049】(合成例1)図2に示したX線回折パター
ンを示すβ型チタニルフタロシアニン20部及び(2
R,3R)−2,3−ブタンジオール4.4部を、α−
クロロナフタレン240部中で200℃で攪拌しながら
1.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物を室温
に冷却した後、反応混合物を濾別し、残渣をベンゼン、
メタノール、ジメチルホルムアミド、水の順に用いて洗
浄した後、減圧乾燥させることにより、フタロシアニン
化合物を得た。
ンを示すβ型チタニルフタロシアニン20部及び(2
R,3R)−2,3−ブタンジオール4.4部を、α−
クロロナフタレン240部中で200℃で攪拌しながら
1.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物を室温
に冷却した後、反応混合物を濾別し、残渣をベンゼン、
メタノール、ジメチルホルムアミド、水の順に用いて洗
浄した後、減圧乾燥させることにより、フタロシアニン
化合物を得た。
【0050】このフタロシアニン化合物はマススペクト
ルにおいて、m/Z=648にピークを示し、式
ルにおいて、m/Z=648にピークを示し、式
【0051】
【化6】
【0052】で表わされる構造を有する化合物であるこ
とが分かった。このフタロシアニン化合物の結晶粉末の
CuKα線によるX線回折スペクトルを図3に示した。
とが分かった。このフタロシアニン化合物の結晶粉末の
CuKα線によるX線回折スペクトルを図3に示した。
【0053】図3に見られるように、合成例1で得たフ
タロシアニン化合物は、ブラッグ角2θにおいて、9.
5゜に特徴的な強いピークを有するものである。
タロシアニン化合物は、ブラッグ角2θにおいて、9.
5゜に特徴的な強いピークを有するものである。
【0054】(合成例2)合成例1において、(2R,
3R)−2,3−ブタンジオール4.4部に代えて、
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール2.2部を用
いた以外は、合成例1と同様にして、フタロシアニン化
合物を得た。
3R)−2,3−ブタンジオール4.4部に代えて、
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール2.2部を用
いた以外は、合成例1と同様にして、フタロシアニン化
合物を得た。
【0055】得られたフタロシアニン化合物はマススペ
クトルにおいて、m/Z=648及びm/Z=576に
ピークを示し、式
クトルにおいて、m/Z=648及びm/Z=576に
ピークを示し、式
【0056】
【化7】
【0057】で表わされる化合物とチタニルフタロシア
ニンとの混合組成物であることが分かった。この結晶粉
末のCuKα線によるX線回折スペクトルを図4に示し
た。
ニンとの混合組成物であることが分かった。この結晶粉
末のCuKα線によるX線回折スペクトルを図4に示し
た。
【0058】図4に見られるように、本結晶は合成例1
とは全く異なる結晶形を示し、ブラッグ角2θにおい
て、8.3゜、24.7゜及び25.1゜に特徴的な強
いピークを有するものである。
とは全く異なる結晶形を示し、ブラッグ角2θにおい
て、8.3゜、24.7゜及び25.1゜に特徴的な強
いピークを有するものである。
【0059】(実施例1)導電性基体として、アルミニ
ウム合金JIS6063から成る外径30mm、長さ25
4mm、肉厚10mmのアルミニウムドラムを用意した。
ウム合金JIS6063から成る外径30mm、長さ25
4mm、肉厚10mmのアルミニウムドラムを用意した。
【0060】次に、式
【0061】
【化8】
【0062】で表わされるジスアゾ顔料10部を、フェ
ノール樹脂(大日本インキ化学工業(株)製の「プライオ
ーフェン5010」)5部及びメチルエチルケトン(以
下、MEKと省略する。)40部から成る樹脂溶液に混
合した後、ボールミルで6時間分散させて第1電荷発生
層用の塗料Aを得た。この塗料Aを用いて、上記アルミ
ニウムドラムの外周面に乾燥後の膜厚が5μmと成るよ
うに浸漬塗布した後、150℃で30分間加熱乾燥させ
て、第1電荷発生層を形成した。
ノール樹脂(大日本インキ化学工業(株)製の「プライオ
ーフェン5010」)5部及びメチルエチルケトン(以
下、MEKと省略する。)40部から成る樹脂溶液に混
合した後、ボールミルで6時間分散させて第1電荷発生
層用の塗料Aを得た。この塗料Aを用いて、上記アルミ
ニウムドラムの外周面に乾燥後の膜厚が5μmと成るよ
うに浸漬塗布した後、150℃で30分間加熱乾燥させ
て、第1電荷発生層を形成した。
【0063】次に、合成例1で得たフタロシアニン化合
物5部を、ブチラール樹脂(積水化学社製の「エスレッ
クBL−1」)5部及び塩化メチレン190部から成る
樹脂溶液に混合した後、振動ミルを用いて分散させて、
第2電荷発生層用の塗料Bを得た。この塗料Bを用い
て、第1電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が0.4μmと
成るように浸漬塗布した後、上記と同様の条件で加熱乾
燥させて、第2電荷発生層を形成した。
物5部を、ブチラール樹脂(積水化学社製の「エスレッ
クBL−1」)5部及び塩化メチレン190部から成る
樹脂溶液に混合した後、振動ミルを用いて分散させて、
第2電荷発生層用の塗料Bを得た。この塗料Bを用い
て、第1電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が0.4μmと
成るように浸漬塗布した後、上記と同様の条件で加熱乾
燥させて、第2電荷発生層を形成した。
【0064】更に、式
【0065】
【化9】
【0066】で表わされるヒドラゾン化合物10部及び
ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製の「パンライトL
−1250W」)14部をクロロホルム76部に溶解し
て、電荷輸送層用の塗料Cを得た。この塗料Cを用い
て、第2電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が15μmと成
るように浸漬塗布した後、上記と同様の条件で加熱乾燥
させて電荷輸送層を形成して、負帯電型のドラム状積層
型電子写真感光体を得た。
ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製の「パンライトL
−1250W」)14部をクロロホルム76部に溶解し
て、電荷輸送層用の塗料Cを得た。この塗料Cを用い
て、第2電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が15μmと成
るように浸漬塗布した後、上記と同様の条件で加熱乾燥
させて電荷輸送層を形成して、負帯電型のドラム状積層
型電子写真感光体を得た。
【0067】(実施例2)N,N’−ジ(3,5−ジメ
チルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカ
ルボキシジイミド(ヘキスト社製の「ノボパーム・レッ
ド(Novoperm Red)BL」)1部及びポリアミド樹脂
(東レ社製の「CM−8000」)1部を、メタノール
7部及びn−ブタノール7部から成る混合溶媒に混合
し、サンドミルで1時間分散させて第1電荷発生層用の
塗料Dを得た。この塗料Dを、実施例1で使用したもの
と同じアルミニウムドラムの外周面に乾燥後の膜厚が3
μmと成るように浸漬塗布した後、実施例1と同様の条
件で加熱乾燥させて第1電荷発生層を形成した。
チルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカ
ルボキシジイミド(ヘキスト社製の「ノボパーム・レッ
ド(Novoperm Red)BL」)1部及びポリアミド樹脂
(東レ社製の「CM−8000」)1部を、メタノール
7部及びn−ブタノール7部から成る混合溶媒に混合
し、サンドミルで1時間分散させて第1電荷発生層用の
塗料Dを得た。この塗料Dを、実施例1で使用したもの
と同じアルミニウムドラムの外周面に乾燥後の膜厚が3
μmと成るように浸漬塗布した後、実施例1と同様の条
件で加熱乾燥させて第1電荷発生層を形成した。
【0068】第2電荷発生層及び電荷輸送層は、実施例
1と同一の処方で、第1電荷発生層上に形成して、ドラ
ム状積層型電子写真感光体を得た。
1と同一の処方で、第1電荷発生層上に形成して、ドラ
ム状積層型電子写真感光体を得た。
【0069】(実施例3)ジブロモアンザンスロン(I
CI社製)1部及びフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイ
ド社製の「PKHH」)1部を、1−アセトキシ−2−
メトキシエタン7部及びMEK7部から成る混合溶媒に
混合し、サンドミルで1時間分散させて第1電荷発生層
用の塗料Eを得た。この塗料Eを、実施例1で使用した
ものと同じアルミニウムドラムの外周面に乾燥後の膜厚
が6μmと成るように浸漬塗布した後、実施例1と同様
の条件で加熱乾燥させて第1電荷発生層を形成した。
CI社製)1部及びフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイ
ド社製の「PKHH」)1部を、1−アセトキシ−2−
メトキシエタン7部及びMEK7部から成る混合溶媒に
混合し、サンドミルで1時間分散させて第1電荷発生層
用の塗料Eを得た。この塗料Eを、実施例1で使用した
ものと同じアルミニウムドラムの外周面に乾燥後の膜厚
が6μmと成るように浸漬塗布した後、実施例1と同様
の条件で加熱乾燥させて第1電荷発生層を形成した。
【0070】第2電荷発生層及び電荷輸送層は、実施例
1と同一の処方で、第1電荷発生層上に形成して、ドラ
ム状積層型電子写真感光体を得た。
1と同一の処方で、第1電荷発生層上に形成して、ドラ
ム状積層型電子写真感光体を得た。
【0071】(実施例4)実施例3において、第1電荷
発生層に用いる電荷発生物質としてトランス−ビス(ベ
ンズイミダゾール)ペリノン(ヘキスト社製の「ホスタ
パーム・オレンジ(Hostaperm orange)GR」)を用い
た以外は、実施例3と全く同じ条件でドラム状積層型電
子写真感光体を得た。
発生層に用いる電荷発生物質としてトランス−ビス(ベ
ンズイミダゾール)ペリノン(ヘキスト社製の「ホスタ
パーム・オレンジ(Hostaperm orange)GR」)を用い
た以外は、実施例3と全く同じ条件でドラム状積層型電
子写真感光体を得た。
【0072】(実施例5〜8)実施例1〜4において、
第2電荷発生層に用いるフタロシアニン化合物を合成例
2で得たものに変更した以外は、同じ条件でドラム状積
層型電子写真感光体をそれぞれ作成し、実施例5〜8と
した。
第2電荷発生層に用いるフタロシアニン化合物を合成例
2で得たものに変更した以外は、同じ条件でドラム状積
層型電子写真感光体をそれぞれ作成し、実施例5〜8と
した。
【0073】(比較例1)実施例1において、第1電荷
発生層を設けずに、アルミニウムドラムの外周面に、直
接、第2電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様に
して、ドラム状積層型電子写真感光体を得た。
発生層を設けずに、アルミニウムドラムの外周面に、直
接、第2電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様に
して、ドラム状積層型電子写真感光体を得た。
【0074】(比較例2)比較例1において、電荷発生
層に用いるフタロシアニン化合物を合成例2で得たもの
に変更した以外は、比較例1と同様にして、ドラム状積
層型電子写真感光体を得た。
層に用いるフタロシアニン化合物を合成例2で得たもの
に変更した以外は、比較例1と同様にして、ドラム状積
層型電子写真感光体を得た。
【0075】(比較例3)ポリアミド樹脂(東レ社製の
「CM−8000」)1部を、メタノール7部及びn−
ブタノール7部から成る混合溶媒に溶解して樹脂溶液を
得た。
「CM−8000」)1部を、メタノール7部及びn−
ブタノール7部から成る混合溶媒に溶解して樹脂溶液を
得た。
【0076】この樹脂溶液を、アルミニウムドラムの外
周面に、乾燥後の膜厚が1μmと成るように浸漬塗工し
た後、実施例1と同様の条件で加熱乾燥させて、バリヤ
ー層を設けた。
周面に、乾燥後の膜厚が1μmと成るように浸漬塗工し
た後、実施例1と同様の条件で加熱乾燥させて、バリヤ
ー層を設けた。
【0077】次に、バリヤー層上に、実施例1と同様に
して、第2電荷発生層及び電荷輸送層を設けて、ドラム
状積層型電子写真感光体を得た。
して、第2電荷発生層及び電荷輸送層を設けて、ドラム
状積層型電子写真感光体を得た。
【0078】(比較例4)比較例3において、電荷発生
層に用いるフタロシアニン化合物を合成例2で得たもの
に変更した以外は、比較例3と同様にして、ドラム状積
層型電子写真感光体を得た。
層に用いるフタロシアニン化合物を合成例2で得たもの
に変更した以外は、比較例3と同様にして、ドラム状積
層型電子写真感光体を得た。
【0079】(比較例5)実施例1において使用したア
ルミニウムドラムの表面に、陽極酸化処理により、厚み
6μmの多孔質の酸化膜を設けた後、酢酸ニッケルによ
り封孔処理を施したアルミニウムドラムを得た。
ルミニウムドラムの表面に、陽極酸化処理により、厚み
6μmの多孔質の酸化膜を設けた後、酢酸ニッケルによ
り封孔処理を施したアルミニウムドラムを得た。
【0080】実施例1において、封孔処理を施したアル
ミニウムドラムの外周面に第1電荷発生層を設けずに、
直接、第2電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様
にして、ドラム状積層型電子写真感光体を得た。
ミニウムドラムの外周面に第1電荷発生層を設けずに、
直接、第2電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様
にして、ドラム状積層型電子写真感光体を得た。
【0081】(比較例6)比較例5において、電荷発生
層に用いるフタロシアニン化合物を合成例2で得たもの
に変更した以外は、比較例5と同様にして、ドラム状積
層型電子写真感光体を得た。
層に用いるフタロシアニン化合物を合成例2で得たもの
に変更した以外は、比較例5と同様にして、ドラム状積
層型電子写真感光体を得た。
【0082】(比較例7)実施例1において、第2電荷
発生層用の塗料Bに使用した合成例1で得たフタロシア
ニン化合物に代えて、合成例1において原料として用い
た図2のX線回折パターンを示すβ型チタニルフタロシ
アニンを使用した以外は、実施例1と同様にして、積層
型電子写真感光体を得た。
発生層用の塗料Bに使用した合成例1で得たフタロシア
ニン化合物に代えて、合成例1において原料として用い
た図2のX線回折パターンを示すβ型チタニルフタロシ
アニンを使用した以外は、実施例1と同様にして、積層
型電子写真感光体を得た。
【0083】(比較例8)実施例1において、第2電荷
発生層用の塗料Bに使用した合成例1で得たフタロシア
ニン化合物に代えて、図5のX線回折パターンを示すα
型チタニルフタロシアニンを使用した以外は、実施例1
と同様にして、積層型電子写真感光体を得た。
発生層用の塗料Bに使用した合成例1で得たフタロシア
ニン化合物に代えて、図5のX線回折パターンを示すα
型チタニルフタロシアニンを使用した以外は、実施例1
と同様にして、積層型電子写真感光体を得た。
【0084】(第1電荷発生層の半導体特性の確認)実
施例に使用した第1電荷発生層の半導体的特性を調べる
ため、厚さ1mmのアルミニウム板上に、実施例1で使
用した第1電荷発生層用の塗料Aを乾燥後の膜厚が5μ
mと成るように塗布・乾燥させた後、塗膜上に金を蒸着
し、金とアルミニウムの電極で第1電荷発生層を挟んだ
サンドイッチセルを作成した。この電極間に直流電圧を
印加し、流れる電流と電圧の関係を測定した。その測定
結果を図6に示した。
施例に使用した第1電荷発生層の半導体的特性を調べる
ため、厚さ1mmのアルミニウム板上に、実施例1で使
用した第1電荷発生層用の塗料Aを乾燥後の膜厚が5μ
mと成るように塗布・乾燥させた後、塗膜上に金を蒸着
し、金とアルミニウムの電極で第1電荷発生層を挟んだ
サンドイッチセルを作成した。この電極間に直流電圧を
印加し、流れる電流と電圧の関係を測定した。その測定
結果を図6に示した。
【0085】図6に示したように、アルミニウム側にプ
ラスの電圧を印加した時は、電流が殆ど流れず、逆にマ
イナスを印加した時は、大きな電流が流れる整流特性が
見られた。実施例1で使用したジスアゾ顔料がn型半導
体で、電流はマイナス電荷の輸送が支配的因子である点
は、「フォトグラフィック サイエンス アンド エン
ジニアリング(Photographic Science and Engineerin
g)」第28巻第195〜199頁(1984年)等の
論文の記載からも明らかである。
ラスの電圧を印加した時は、電流が殆ど流れず、逆にマ
イナスを印加した時は、大きな電流が流れる整流特性が
見られた。実施例1で使用したジスアゾ顔料がn型半導
体で、電流はマイナス電荷の輸送が支配的因子である点
は、「フォトグラフィック サイエンス アンド エン
ジニアリング(Photographic Science and Engineerin
g)」第28巻第195〜199頁(1984年)等の
論文の記載からも明らかである。
【0086】即ち、この結果より、アルミニウムとジス
アゾ顔料の間には電子の注入に関して障壁が無く、非整
流的な接合状態が実現されており、一方、金とジスアゾ
顔料の間にはショットキー接合が形成されていることが
明らかであって、本発明のような樹脂分散膜において
も、n型半導体的特性が保持されていることが理解でき
る。
アゾ顔料の間には電子の注入に関して障壁が無く、非整
流的な接合状態が実現されており、一方、金とジスアゾ
顔料の間にはショットキー接合が形成されていることが
明らかであって、本発明のような樹脂分散膜において
も、n型半導体的特性が保持されていることが理解でき
る。
【0087】同様に、実施例2〜4に使用した第1電荷
発生層についても、光電流特性と整流特性の測定を行
い、実施例1の場合と同様なn型半導体的特性が実現さ
れていることを確認した。
発生層についても、光電流特性と整流特性の測定を行
い、実施例1の場合と同様なn型半導体的特性が実現さ
れていることを確認した。
【0088】(画像特性)画像特性の評価には、高感度
なドラム状積層型電子写真感光体に対応した市販のレー
ザープリンター(横河ヒューレットパッカード社製の
「レーザー・ジェット(Laser Jet)4」)を用いて、
試作したドラム状積層型電子写真感光体を装着し、23
℃、50%RHの環境中で印字試験を行い、画像欠陥の
評価を行った。その評価結果を表1及び表2にまとめて
示した。なお、ドラム状積層型電子写真感光体は、各実
施例及び各比較例で得たものを5本づつ評価し、その平
均で示した。なお、地汚れに関する評価は◎、○、△、
×の4段階で程度の評価を行い、欠陥数はA4用紙1枚
の印字原稿中の個数からドラム1本当たりの個数に換算
して示した。また、画像濃度は画像の黒地部の印字濃度
を濃度計(マクベス社製のRD918型)で測定した。
なドラム状積層型電子写真感光体に対応した市販のレー
ザープリンター(横河ヒューレットパッカード社製の
「レーザー・ジェット(Laser Jet)4」)を用いて、
試作したドラム状積層型電子写真感光体を装着し、23
℃、50%RHの環境中で印字試験を行い、画像欠陥の
評価を行った。その評価結果を表1及び表2にまとめて
示した。なお、ドラム状積層型電子写真感光体は、各実
施例及び各比較例で得たものを5本づつ評価し、その平
均で示した。なお、地汚れに関する評価は◎、○、△、
×の4段階で程度の評価を行い、欠陥数はA4用紙1枚
の印字原稿中の個数からドラム1本当たりの個数に換算
して示した。また、画像濃度は画像の黒地部の印字濃度
を濃度計(マクベス社製のRD918型)で測定した。
【0089】<地汚れの評価基準>白地原稿をプリント
し、50倍のルーペを用いて観察し、2mm×2mmの正方
形中におけるトナーが付着した部分の面積比率を求め、
以下の評価基準で示した。 ◎ : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
0.1%未満である。 ○ : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
0.1%以上0.5%未満である。 △ : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
0.5%以上1.0%未満である。 × : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
1.0%以上である。
し、50倍のルーペを用いて観察し、2mm×2mmの正方
形中におけるトナーが付着した部分の面積比率を求め、
以下の評価基準で示した。 ◎ : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
0.1%未満である。 ○ : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
0.1%以上0.5%未満である。 △ : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
0.5%以上1.0%未満である。 × : 印字領域によらず、上記面積比率の最大値が
1.0%以上である。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】表1及び表2に示した結果から明らかなよ
うに、実施例1〜8で得た積層型電子写真感光体並びに
同様の層構成を持つ比較例7及び8で得た積層型電子写
真感光体は、いずれも、鮮明で、地汚れと欠陥のない画
像が得られたが、公知のチタニルフタロシアニンを用い
た比較例7及び8で得た積層型電子写真感光体は、実験
に用いたレーザープリンターに用いるには感度不足のた
め、画像濃度が低く、実用的なレベルからはほど遠いも
のであった。一方、バリヤー層の無い比較例1及び2で
得た積層型電子写真感光体は、地汚れ評価において大き
く劣っており、また、バリヤー層を設けた比較例3〜6
で得た積層型電子写真感光体では、ある程度の画質の向
上が見られたが、それでも実施例で得た積層型電子写真
感光体の評価結果と比較すると、性能的に大きく劣るも
のであった。
うに、実施例1〜8で得た積層型電子写真感光体並びに
同様の層構成を持つ比較例7及び8で得た積層型電子写
真感光体は、いずれも、鮮明で、地汚れと欠陥のない画
像が得られたが、公知のチタニルフタロシアニンを用い
た比較例7及び8で得た積層型電子写真感光体は、実験
に用いたレーザープリンターに用いるには感度不足のた
め、画像濃度が低く、実用的なレベルからはほど遠いも
のであった。一方、バリヤー層の無い比較例1及び2で
得た積層型電子写真感光体は、地汚れ評価において大き
く劣っており、また、バリヤー層を設けた比較例3〜6
で得た積層型電子写真感光体では、ある程度の画質の向
上が見られたが、それでも実施例で得た積層型電子写真
感光体の評価結果と比較すると、性能的に大きく劣るも
のであった。
【0093】(電気特性)各実施例及び各比較例で得た
積層型電子写真感光体の電気特性を評価するために、ア
ルミニウム板上に、実施例1〜8及び比較例1〜8の電
子写真感光体と同一の感光層を作成し、板状の積層型電
子写真感光体を得た。これを静電複写試験装置「Model
SP-428」(川口電機製作所社製)を用いて電子写真特性
を測定した。測定方法は、まず電子写真感光体を暗所で
印加電圧−6kVのコロナ放電により帯電させ、この直
後の表面電位を初期電位V0 として、帯電能の評価に用
いた。次に暗所に10秒間放置した後の電位を測定し、
V10とした。 ここでV0/V 10によって電位保持能を評
価した。次いで、780nmの単色光で、その表面にお
ける露光強度が1μW/cm2となるように設定し、感光
層に光照射を15秒間行ない、表面電位の減衰曲線を記
録した。ここで15秒後の表面電位を測定し、それを残
留電位VR とした。また光照射により表面電位がV10の
1/2に減少するまでの露光量を求め、半減露光量E
1/2 として感度を評価した。また、帯電後3000ルク
スの白色光を0.1秒照射して除電する工程を1秒ごと
に100回繰り返した後、同じ測定を行い、繰り返し後
の特性変化を評価した。その結果を表3及び表4に示し
た。
積層型電子写真感光体の電気特性を評価するために、ア
ルミニウム板上に、実施例1〜8及び比較例1〜8の電
子写真感光体と同一の感光層を作成し、板状の積層型電
子写真感光体を得た。これを静電複写試験装置「Model
SP-428」(川口電機製作所社製)を用いて電子写真特性
を測定した。測定方法は、まず電子写真感光体を暗所で
印加電圧−6kVのコロナ放電により帯電させ、この直
後の表面電位を初期電位V0 として、帯電能の評価に用
いた。次に暗所に10秒間放置した後の電位を測定し、
V10とした。 ここでV0/V 10によって電位保持能を評
価した。次いで、780nmの単色光で、その表面にお
ける露光強度が1μW/cm2となるように設定し、感光
層に光照射を15秒間行ない、表面電位の減衰曲線を記
録した。ここで15秒後の表面電位を測定し、それを残
留電位VR とした。また光照射により表面電位がV10の
1/2に減少するまでの露光量を求め、半減露光量E
1/2 として感度を評価した。また、帯電後3000ルク
スの白色光を0.1秒照射して除電する工程を1秒ごと
に100回繰り返した後、同じ測定を行い、繰り返し後
の特性変化を評価した。その結果を表3及び表4に示し
た。
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】表3及び表4に示した結果から明らかなよ
うに、実施例で得た積層型電子写真感光体は、第1電荷
発生層を有しないこと以外は同条件の比較例1及び2で
得た積層型電子写真感光体と比較して、電位保持能、残
留電位が大幅に優れており、また、繰り返し後の特性変
化も少なかった。一方、第1電荷発生層の代わりにバリ
ヤー層を設けた比較例3〜6で得た積層型電子写真感光
体は、比較例1及び2で得た電子写真感光体と比較し
て、帯電性に向上が見られたが、実施例で得た積層型電
子写真感光体と比較して、感度、残留電位、繰り返し特
性に劣るものであった。また、実施例で得た積層型電子
写真感光体と同一の層構成で従来のチタニルフタロシア
ニンを第2電荷発生層に用いた比較例7及び8で得た積
層型電子写真感光体は、実施例で得た積層型電子写真感
光体と比較して感度が大きく劣るものであった。
うに、実施例で得た積層型電子写真感光体は、第1電荷
発生層を有しないこと以外は同条件の比較例1及び2で
得た積層型電子写真感光体と比較して、電位保持能、残
留電位が大幅に優れており、また、繰り返し後の特性変
化も少なかった。一方、第1電荷発生層の代わりにバリ
ヤー層を設けた比較例3〜6で得た積層型電子写真感光
体は、比較例1及び2で得た電子写真感光体と比較し
て、帯電性に向上が見られたが、実施例で得た積層型電
子写真感光体と比較して、感度、残留電位、繰り返し特
性に劣るものであった。また、実施例で得た積層型電子
写真感光体と同一の層構成で従来のチタニルフタロシア
ニンを第2電荷発生層に用いた比較例7及び8で得た積
層型電子写真感光体は、実施例で得た積層型電子写真感
光体と比較して感度が大きく劣るものであった。
【0097】
【発明の効果】本発明の積層型電子写真感光体は、画像
上の欠陥が出現しない高画質と、優れた感度と帯電性を
合わせ持つ良好な静電特性を実現し得る、実用上好まし
い特性を有する。
上の欠陥が出現しない高画質と、優れた感度と帯電性を
合わせ持つ良好な静電特性を実現し得る、実用上好まし
い特性を有する。
【図1】本発明の積層型電子写真感光体の層構成の一例
を示す模式断面図である。
を示す模式断面図である。
1 導電性基体 2 感光層 3 n型半導体顔料 4 フタロシアニン化合物 5 結合剤 6 第1電荷発生層 7 第2電荷発生層 8 電荷輸送層
【図2】合成例1及び2において、原料として用いたβ
型チタニルフタロシアニンのCuKα線による粉末X線
回折スペクトル図である。
型チタニルフタロシアニンのCuKα線による粉末X線
回折スペクトル図である。
【図3】合成例1で得たフタロシアニン化合物のCuK
α線による粉末X線回折スペクトル図である。
α線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図4】合成例2で得たフタロシアニン化合物のCuK
α線による粉末X線回折スペクトル図である。
α線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図5】比較例8で用いたα型チタニルフタロシアニン
化合物のCuKα線による粉末X線回折スペクトル図で
ある。
化合物のCuKα線による粉末X線回折スペクトル図で
ある。
【図6】アルミニウム板上に形成した実施例1の第1電
荷発生層の上に、金を蒸着して電極として、アルミニウ
ム/第1電荷発生層/金のサンドイッチセルを作製し、
アルミニウムと金の間に電圧を印加して得られる電圧と
電流の関係を示す図表である。
荷発生層の上に、金を蒸着して電極として、アルミニウ
ム/第1電荷発生層/金のサンドイッチセルを作製し、
アルミニウムと金の間に電圧を印加して得られる電圧と
電流の関係を示す図表である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】(実施例1)導電性基体として、アルミニ
ウム合金JIS6063から成る外径30mm、長さ25
4mm、肉厚1mmのアルミニウムドラムを用意した。
ウム合金JIS6063から成る外径30mm、長さ25
4mm、肉厚1mmのアルミニウムドラムを用意した。
Claims (8)
- 【請求項1】 導電性基体上に、それぞれ異なる電荷発
生物質を含有する2つの層から成る電荷発生層と、電荷
輸送層を順次積層して成る積層型電子写真感光体におい
て、第1電荷発生層がn型半導体顔料を含有し、第2電
荷発生層がオキシチタニウムフタロシアニン化合物と
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又は(2S,
3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成物を電荷
発生物質として含有することを特徴とする積層型電子写
真感光体。 - 【請求項2】 オキシチタニウムフタロシアニン化合物
と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又は(2
S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成物が
一般式(1) 【化1】 又は一般式(2) 【化2】 (式中、R1〜R4は各々独立的にアルキル基を表わし、
Pcは置換もしくは未置換のフタロシアニン残基を表わ
す。)で表わされるフタロシアニン化合物である請求項
1記載の積層型電子写真感光体。 - 【請求項3】 オキシチタニウムフタロシアニン化合物
と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又は(2
S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成物
が、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、
ブラッグ角(2θ±0.2゜)の9.5゜に主たるピー
クを有することを特徴とする請求項1又は2記載の積層
型電子写真感光体。 - 【請求項4】 オキシチタニウムフタロシアニン化合物
と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール又は(2
S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成物
が、CuKα線に対するX線回折スペクトルにおいて、
ブラッグ角(2θ±0.2゜)の8.3゜、24.7
゜、25.1゜にピークを有することを特徴とする請求
項1又は2記載の積層型電子写真感光体。 - 【請求項5】 電荷発生層が導電性基体側より第1電荷
発生層、第2電荷発生層の順に積層され、導電性基体に
接する第1電荷発生層の膜厚が1.0〜10.0μmの
範囲にあり、第2電荷発生層の膜厚が0.1〜5.0μ
mの範囲であって、かつ、第1電荷発生層の膜厚よりも
薄いことを特徴とする請求項1又は2記載の積層型電子
写真感光体。 - 【請求項6】 n型半導体顔料がジスアゾ系顔料、ペリ
レン系顔料、アンザンスロン系顔料及びペリノン系顔料
から成る群から選ばれる少なくとも1種以上の顔料を含
有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記
載の積層型電子写真感光体。 - 【請求項7】 コヒーレント光による露光で潜像形成を
行う電子写真装置において使用されることを特徴とする
請求項1、2、3、4、5又は6記載の積層型電子写真
感光体。 - 【請求項8】 電子写真装置がレーザープリンターであ
ることを特徴とする請求項7記載の積層型電子写真感光
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18402595A JPH0934147A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | 積層型電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18402595A JPH0934147A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | 積層型電子写真感光体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0934147A true JPH0934147A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16146038
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18402595A Pending JPH0934147A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | 積層型電子写真感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0934147A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6322939B2 (en) | 1997-12-16 | 2001-11-27 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming method and image forming apparatus for use in the method |
-
1995
- 1995-07-20 JP JP18402595A patent/JPH0934147A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6322939B2 (en) | 1997-12-16 | 2001-11-27 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming method and image forming apparatus for use in the method |
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