JP2000242006A - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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- JP2000242006A JP2000242006A JP1419299A JP1419299A JP2000242006A JP 2000242006 A JP2000242006 A JP 2000242006A JP 1419299 A JP1419299 A JP 1419299A JP 1419299 A JP1419299 A JP 1419299A JP 2000242006 A JP2000242006 A JP 2000242006A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生産性に優れ、高画質で、かつ繰り返し安定
性に優れた特性を有する電子写真用感光体を提供するこ
と。 【解決手段】 導電性支持体上に、単一の電荷発生層、
正孔輸送型の電荷輸送層の順に積層してなる反転現像に
用いられる電子写真用感光体において、電荷発生層が、
n型半導体特性を有する電荷発生物質を樹脂に分散した
構造を有し、その膜厚が5μm以上であることを特徴と
する電子写真用感光体。
性に優れた特性を有する電子写真用感光体を提供するこ
と。 【解決手段】 導電性支持体上に、単一の電荷発生層、
正孔輸送型の電荷輸送層の順に積層してなる反転現像に
用いられる電子写真用感光体において、電荷発生層が、
n型半導体特性を有する電荷発生物質を樹脂に分散した
構造を有し、その膜厚が5μm以上であることを特徴と
する電子写真用感光体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反転現像用の電子写
真用感光体に関し、更に詳しくは、生産性に優れ、高画
質で、かつ繰り返し安定性に優れた特性を有する電子写
真用感光体に関する。
真用感光体に関し、更に詳しくは、生産性に優れ、高画
質で、かつ繰り返し安定性に優れた特性を有する電子写
真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真用感光体は、導電性の
支持体の上に光導電性の材料からなる感光層を形成する
ことにより構成されているが、感光層としては、電荷発
生層と電荷輸送層からなる機能分離型の積層型電子写真
用感光体が用いられることが多い。
支持体の上に光導電性の材料からなる感光層を形成する
ことにより構成されているが、感光層としては、電荷発
生層と電荷輸送層からなる機能分離型の積層型電子写真
用感光体が用いられることが多い。
【0003】一般の積層型の電子写真用感光体におい
て、生産上、最も問題となる点は、電荷発生層の電気的
特性を満足させるために、通常1μm以下の薄層に形成
しなければならない点にある。しかしながら、欠陥のな
い安定した被膜を形成することが難しく、生産性を落と
しているのが現状である。また、このような層構成の電
子写真用感光体の場合、導電性支持体と電荷発生層の間
の電気的な接合状態によっても、その特性が大きく変化
することが知られており、それに起因した特性上の問題
も生じ易い。
て、生産上、最も問題となる点は、電荷発生層の電気的
特性を満足させるために、通常1μm以下の薄層に形成
しなければならない点にある。しかしながら、欠陥のな
い安定した被膜を形成することが難しく、生産性を落と
しているのが現状である。また、このような層構成の電
子写真用感光体の場合、導電性支持体と電荷発生層の間
の電気的な接合状態によっても、その特性が大きく変化
することが知られており、それに起因した特性上の問題
も生じ易い。
【0004】例えば、感光層と支持体の間に良好な電気
的バリヤーが無いと、支持体から電荷が注入し、帯電能
が不良となることが知られている。また、支持体上に点
在する欠陥、不純物の晶出、塗膜中の不純物等が原因と
なり、局所的な電位の落込みが生じ、特に反転現像方式
において、画像上に致命的な黒点、地汚れ等の欠陥とし
て現れ易いことも知られている。
的バリヤーが無いと、支持体から電荷が注入し、帯電能
が不良となることが知られている。また、支持体上に点
在する欠陥、不純物の晶出、塗膜中の不純物等が原因と
なり、局所的な電位の落込みが生じ、特に反転現像方式
において、画像上に致命的な黒点、地汚れ等の欠陥とし
て現れ易いことも知られている。
【0005】このような従来の電子写真用感光体の問題
点は、素材面からの改良、バリヤー層、中間層、表面保
護層等の機能層の開発、更には、層構成そのものを見直
す努力等によって改善の検討が図られてきたが、要求に
充分応え得るものではなかった。
点は、素材面からの改良、バリヤー層、中間層、表面保
護層等の機能層の開発、更には、層構成そのものを見直
す努力等によって改善の検討が図られてきたが、要求に
充分応え得るものではなかった。
【0006】従来の感光体構成において、電荷発生層の
膜厚は1μm以下でなければならないという常識が生ま
れた背景には、反転現像用感光体の電荷発生物質として
広く用いられてきたフタロシアニン系化合物やスクエア
リウム系化合物は、一般にp型半導体であり、これをア
ルミニウム製支持体上に成膜するとその界面にショット
キーバリアと呼ばれるエネルギー障壁が形成され、それ
が支持体からの電荷注入を阻止して帯電能をもたらし、
同時に電荷発生に寄与する点に、その感光体特性が大き
く依存していたことが大きな要因として挙げられる。こ
の場合、電荷発生層の膜厚を厚くすると、熱解離する電
荷量が、膜厚に比例して増大し、正孔は電荷発生層から
電荷輸送層への注入障壁がないため、直ちに表面に輸送
されて帯電性の低下を引き起こし、同時に電荷発生層内
にトラップされる負の電荷量も増大するためこれが支持
体からの電荷注入を更に増大させて、帯電性を劣化させ
る原因となっていた。
膜厚は1μm以下でなければならないという常識が生ま
れた背景には、反転現像用感光体の電荷発生物質として
広く用いられてきたフタロシアニン系化合物やスクエア
リウム系化合物は、一般にp型半導体であり、これをア
ルミニウム製支持体上に成膜するとその界面にショット
キーバリアと呼ばれるエネルギー障壁が形成され、それ
が支持体からの電荷注入を阻止して帯電能をもたらし、
同時に電荷発生に寄与する点に、その感光体特性が大き
く依存していたことが大きな要因として挙げられる。こ
の場合、電荷発生層の膜厚を厚くすると、熱解離する電
荷量が、膜厚に比例して増大し、正孔は電荷発生層から
電荷輸送層への注入障壁がないため、直ちに表面に輸送
されて帯電性の低下を引き起こし、同時に電荷発生層内
にトラップされる負の電荷量も増大するためこれが支持
体からの電荷注入を更に増大させて、帯電性を劣化させ
る原因となっていた。
【0007】更に電荷輸送物質の開発傾向もこの点につ
いて大きな関連があった。従来電荷輸送物質は、そのイ
オン化ポテンシャルが小さいもの程電荷発生物質からの
電荷注入に対して有利となり、感度向上が見込めること
から、イオン化ポテンシャルの小さい材料が主として開
発されてきた。そのため、電荷発生層と電荷輸送層間の
電荷注入障壁が小さくなり、支持体側からの注入電荷
や、上記熱解離電荷が容易に電荷輸送層に注入し、膜厚
を厚くした場合の帯電性の低下傾向が一層顕著となり、
電荷発生層を厚くすることが更に困難であるとされてき
た。従って、このような知見のため、n型半導体特性を
有する電荷発生物質自体は、従来より公知であったが、
それを厚膜化することや、それによる特に反転現像方式
におけるメリットについては充分検討されたことがなか
った。
いて大きな関連があった。従来電荷輸送物質は、そのイ
オン化ポテンシャルが小さいもの程電荷発生物質からの
電荷注入に対して有利となり、感度向上が見込めること
から、イオン化ポテンシャルの小さい材料が主として開
発されてきた。そのため、電荷発生層と電荷輸送層間の
電荷注入障壁が小さくなり、支持体側からの注入電荷
や、上記熱解離電荷が容易に電荷輸送層に注入し、膜厚
を厚くした場合の帯電性の低下傾向が一層顕著となり、
電荷発生層を厚くすることが更に困難であるとされてき
た。従って、このような知見のため、n型半導体特性を
有する電荷発生物質自体は、従来より公知であったが、
それを厚膜化することや、それによる特に反転現像方式
におけるメリットについては充分検討されたことがなか
った。
【0008】近年、電子写真用感光体に要求される特性
としては、複写機やプリンター等の電子写真装置の低価
格化と高画質化、長寿命化の競合の流れに沿って、低コ
スト化と高機能化という相反する2点に収斂してきてお
り、それに応えるための新たな発想による電子写真用感
光体の設計が要望されている。
としては、複写機やプリンター等の電子写真装置の低価
格化と高画質化、長寿命化の競合の流れに沿って、低コ
スト化と高機能化という相反する2点に収斂してきてお
り、それに応えるための新たな発想による電子写真用感
光体の設計が要望されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来提案されてきた電子写真用感光体とは
異なる新規な感光層構造を提案することにより、生産性
に優れ、かつ電気的、画像特性的に好ましい性能を有す
る反転現像方式に対応した電子写真用感光体を提供する
ことにある。
する課題は、従来提案されてきた電子写真用感光体とは
異なる新規な感光層構造を提案することにより、生産性
に優れ、かつ電気的、画像特性的に好ましい性能を有す
る反転現像方式に対応した電子写真用感光体を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、導電性支持体上に、単一の電荷発生層、正
孔輸送型の電荷輸送層の順に積層してなる反転現像に用
いられる電子写真用感光体において、電荷発生層が、n
型半導体特性を有する電荷発生物質を樹脂に分散した構
造を有し、かつその膜厚が5μm以上であることを特徴
とする電子写真用感光体を提供する。ここで、電荷輸送
層の仕事関数は電荷発生層の仕事関数よりも大きいこと
が好ましく、その差が0.2eV以上あることが更に好
ましい。また電荷発生物質がジスアゾ系顔料、ペリレン
系顔料、アンザンスロン系顔料及びペリノン系顔料から
成る群から選ばれる少なくとも1種以上の顔料であるこ
とが好ましい。また本発明の電子写真感光体は、コヒー
レント光による露光で潜像形成を行う電子写真装置にお
いて使用されることが望ましく、該電子写真装置がレー
ザープリンターであることが更に望ましい。
するために、導電性支持体上に、単一の電荷発生層、正
孔輸送型の電荷輸送層の順に積層してなる反転現像に用
いられる電子写真用感光体において、電荷発生層が、n
型半導体特性を有する電荷発生物質を樹脂に分散した構
造を有し、かつその膜厚が5μm以上であることを特徴
とする電子写真用感光体を提供する。ここで、電荷輸送
層の仕事関数は電荷発生層の仕事関数よりも大きいこと
が好ましく、その差が0.2eV以上あることが更に好
ましい。また電荷発生物質がジスアゾ系顔料、ペリレン
系顔料、アンザンスロン系顔料及びペリノン系顔料から
成る群から選ばれる少なくとも1種以上の顔料であるこ
とが好ましい。また本発明の電子写真感光体は、コヒー
レント光による露光で潜像形成を行う電子写真装置にお
いて使用されることが望ましく、該電子写真装置がレー
ザープリンターであることが更に望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真用感光体の感光
層の構造の一例を図1に示した。例示した電子写真用感
光体は、導電性支持体上に、n型半導体特性を有する電
荷発生物質を樹脂分散した5μm以上の厚みの電荷発生
層、正孔輸送物質を樹脂分散した電荷輸送層の順に積層
したものである。ここで電荷輸送層の膜厚は、帯電性及
び耐久性の面からは5μm以上が好ましく、生産性や材
料の使用量及び電気的な応答特性の面からは50μm以
下が好ましい。電荷発生層及び電荷輸送層の膜厚は、浸
漬塗工により形成する場合、塗工速度、塗料の粘度、剪
断力等の諸物性を調節することにより、容易に所望の膜
厚とすることができる。
層の構造の一例を図1に示した。例示した電子写真用感
光体は、導電性支持体上に、n型半導体特性を有する電
荷発生物質を樹脂分散した5μm以上の厚みの電荷発生
層、正孔輸送物質を樹脂分散した電荷輸送層の順に積層
したものである。ここで電荷輸送層の膜厚は、帯電性及
び耐久性の面からは5μm以上が好ましく、生産性や材
料の使用量及び電気的な応答特性の面からは50μm以
下が好ましい。電荷発生層及び電荷輸送層の膜厚は、浸
漬塗工により形成する場合、塗工速度、塗料の粘度、剪
断力等の諸物性を調節することにより、容易に所望の膜
厚とすることができる。
【0012】本発明の電子写真用感光体に用いられる導
電性支持体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナ
ジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用い
た金属板、金属ドラム、金属ベルト、あるいは導電性ポ
リマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニウ
ム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着、あ
るいはラミネートした紙、プラスチックフィルム、ベル
ト等が挙げられる。
電性支持体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナ
ジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用い
た金属板、金属ドラム、金属ベルト、あるいは導電性ポ
リマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニウ
ム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着、あ
るいはラミネートした紙、プラスチックフィルム、ベル
ト等が挙げられる。
【0013】電荷発生層に用いられるn型半導体特性を
有する電荷発生物質とは、電子の輸送性が正孔の輸送性
よりも良好な材料を意味する。この特性は、試料を電極
で挟んだサンドイッチセルの光電流を測定することによ
り、容易に判定することができる。このような材料とし
ては、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系
顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベン
ゾイミダゾール系顔料、キナクリドン系顔料、キノリン
系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔料、アントラキノン
系顔料、オキサジン系顔料、ジオキサジン系顔料、トリ
フェニルメタン系顔料等の種々の有機顔料、或いは酸化
チタン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、硫化亜鉛、炭化珪
素等の無機顔料の中からn型半導体特性を確認できるも
のを用いることができるが、特に、ジスアゾ系顔料、ペ
リレン系顔料、アンザンスロン系顔料、ペリノン系顔料
の使用が、分散性、電気特性の面から好ましい。
有する電荷発生物質とは、電子の輸送性が正孔の輸送性
よりも良好な材料を意味する。この特性は、試料を電極
で挟んだサンドイッチセルの光電流を測定することによ
り、容易に判定することができる。このような材料とし
ては、例えば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系
顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベン
ゾイミダゾール系顔料、キナクリドン系顔料、キノリン
系顔料、レーキ顔料、アゾレーキ顔料、アントラキノン
系顔料、オキサジン系顔料、ジオキサジン系顔料、トリ
フェニルメタン系顔料等の種々の有機顔料、或いは酸化
チタン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、硫化亜鉛、炭化珪
素等の無機顔料の中からn型半導体特性を確認できるも
のを用いることができるが、特に、ジスアゾ系顔料、ペ
リレン系顔料、アンザンスロン系顔料、ペリノン系顔料
の使用が、分散性、電気特性の面から好ましい。
【0014】本発明の電子写真用感光体で使用するn型
半導体特性を有する電荷発生物質は、ここに挙げたもの
に限定されるものではなく、その使用に際しては単独、
あるいは2種類以上混合して用いることができる。
半導体特性を有する電荷発生物質は、ここに挙げたもの
に限定されるものではなく、その使用に際しては単独、
あるいは2種類以上混合して用いることができる。
【0015】電荷発生層中のn型半導体特性を有する電
荷発生物質の割合は、電荷発生層中の電荷発生及び電子
輸送が十分なされる範囲内で、被膜強度が得られる範囲
が好ましい。通常、電荷発生層の全重量に対する顔料の
割合は、電荷発生効率及び電子輸送性の面からは10重
量%以上が好ましく、接着性等の機械的特性の面からは
90重量%以下が好ましい。
荷発生物質の割合は、電荷発生層中の電荷発生及び電子
輸送が十分なされる範囲内で、被膜強度が得られる範囲
が好ましい。通常、電荷発生層の全重量に対する顔料の
割合は、電荷発生効率及び電子輸送性の面からは10重
量%以上が好ましく、接着性等の機械的特性の面からは
90重量%以下が好ましい。
【0016】電荷発生層に用いる結着剤としては、電気
絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好ましい。
このような高分子重合体としては、例えば、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレ
ン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重
合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−
アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、
スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマー
ル、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルア
ルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリア
ミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン
系ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの結着剤
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好ましい。
このような高分子重合体としては、例えば、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレ
ン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重
合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−
アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、
スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマー
ル、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルア
ルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリア
ミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン
系ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの結着剤
は、単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0017】本発明の電荷発生層の膜厚は、5μm以上
にする必要がある。膜厚が5μmより小さい場合、本発
明の電子写真用感光体の特徴の一つである、反転現像方
式における支持体上の異常部の画像への発現を防止する
効果が充分得られないだけでなく、コヒーレント光を用
いた露光方式において干渉縞の発生も起き易くなる。ま
た、電荷発生層の膜厚の上限は、本発明の効果が得られ
る範囲内であれば特に限定されないが、生産性、コスト
性等によるバランスを考慮して決定される。このような
観点から見れば、実用上の最適値は20μm以下であ
り、更に好ましくは10μm以下である。
にする必要がある。膜厚が5μmより小さい場合、本発
明の電子写真用感光体の特徴の一つである、反転現像方
式における支持体上の異常部の画像への発現を防止する
効果が充分得られないだけでなく、コヒーレント光を用
いた露光方式において干渉縞の発生も起き易くなる。ま
た、電荷発生層の膜厚の上限は、本発明の効果が得られ
る範囲内であれば特に限定されないが、生産性、コスト
性等によるバランスを考慮して決定される。このような
観点から見れば、実用上の最適値は20μm以下であ
り、更に好ましくは10μm以下である。
【0018】また、電荷輸送層に使用可能な正孔輸送物
質としては、低分子化合物では、例えば、ピレン系、カ
ルバゾール系、ヒドラゾン系、オキサゾール系、オキサ
ジアゾール系、ピラゾリン系、アリールアミン系、アリ
ールメタン系、ベンジジン系、チアゾール系、スチルベ
ン系、ブタジエン系等の化合物が挙げられる。また、高
分子化合物としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リビニルピレン、ポリビニルアンスラセン、ポリビニル
アクリジン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカ
ルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマ
ー、ポリシラン等が挙げられる。
質としては、低分子化合物では、例えば、ピレン系、カ
ルバゾール系、ヒドラゾン系、オキサゾール系、オキサ
ジアゾール系、ピラゾリン系、アリールアミン系、アリ
ールメタン系、ベンジジン系、チアゾール系、スチルベ
ン系、ブタジエン系等の化合物が挙げられる。また、高
分子化合物としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リビニルピレン、ポリビニルアンスラセン、ポリビニル
アクリジン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカ
ルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマ
ー、ポリシラン等が挙げられる。
【0019】電荷輸送層中の正孔輸送物質の割合は、使
用する正孔輸送物質の正孔輸送能によって異なるが、低
分子化合物の場合、電荷輸送層の総重量に対して、電荷
輸送性の面からは10重量%以上が好ましく、電荷輸送
層の機械的強度の面からは60重量%以下が好ましい。
ただし、正孔輸送物質としてポリ−N−ビニルカルバゾ
ールの如き高分子化合物を用いる場合、正孔輸送物質自
体が結着剤としての機能を有するため、全量を正孔輸送
物質とすることもできる。
用する正孔輸送物質の正孔輸送能によって異なるが、低
分子化合物の場合、電荷輸送層の総重量に対して、電荷
輸送性の面からは10重量%以上が好ましく、電荷輸送
層の機械的強度の面からは60重量%以下が好ましい。
ただし、正孔輸送物質としてポリ−N−ビニルカルバゾ
ールの如き高分子化合物を用いる場合、正孔輸送物質自
体が結着剤としての機能を有するため、全量を正孔輸送
物質とすることもできる。
【0020】これらの材料は、通常、結着剤と共に溶剤
に分散或いは溶解された上で、浸漬塗工法等により塗布
されて、電荷発生層に使用することができる。本発明の
電子写真用感光体で使用する正孔輸送物質は、ここに挙
げたものに限定されるものではなく、その使用に際して
は単独、あるいは2種類以上混合して用いることができ
る。
に分散或いは溶解された上で、浸漬塗工法等により塗布
されて、電荷発生層に使用することができる。本発明の
電子写真用感光体で使用する正孔輸送物質は、ここに挙
げたものに限定されるものではなく、その使用に際して
は単独、あるいは2種類以上混合して用いることができ
る。
【0021】電荷輸送層の結着剤に用いられる材料とし
ては、電荷発生層の結着剤として挙げたものを単独、あ
るいは2種類以上混合して用いることができる。
ては、電荷発生層の結着剤として挙げたものを単独、あ
るいは2種類以上混合して用いることができる。
【0022】また、これらの結着剤とともに、可塑剤、
表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使
用することもできる。
表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使
用することもできる。
【0023】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジ
エチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェ
ノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジ
エチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェ
ノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0024】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0025】酸化防止剤としては、例えば、フェノール
系、硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が
挙げられる。
系、硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が
挙げられる。
【0026】光劣化防止剤としては、例えば、ベンゾト
リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物等が挙げられる。
リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物等が挙げられる。
【0027】電荷発生層、或いは電荷輸送層を浸漬塗工
によって形成する場合、上記のn型半導体特性を有する
電荷発生物質、電荷発生物質、或いは電荷輸送物質等を
結着剤等に混合したものを溶剤に溶解ないしは分散した
塗料を用いる。結着剤を溶解する溶剤は、結着剤の種類
によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択
することが好ましい。そのような有機溶剤の例として
は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソル
ブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステ
ル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキ
シド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベン
ゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられ
る。
によって形成する場合、上記のn型半導体特性を有する
電荷発生物質、電荷発生物質、或いは電荷輸送物質等を
結着剤等に混合したものを溶剤に溶解ないしは分散した
塗料を用いる。結着剤を溶解する溶剤は、結着剤の種類
によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択
することが好ましい。そのような有機溶剤の例として
は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソル
ブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステ
ル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキ
シド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベン
ゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族類などが挙げられ
る。
【0028】本発明で規定する仕事関数とは、材料のフ
ェルミ準位の真空準位からの絶対値を意味する。このよ
うな仕事関数の測定方法としては、基準電極に対する接
触電位差から求める方法が一般的である。通常、この測
定は、ケルヴィン法と呼ばれる精密な測定手段を要する
が、最近は、例えば理研計器社製のフェルミ準位測定装
置(商品名、FAC−1)のような、同法を応用した簡
便な装置も市販されている。本発明の実施例において
も、電荷発生層と電荷輸送層のそれぞれの仕事関数の絶
対値は、同装置を用いて測定した。
ェルミ準位の真空準位からの絶対値を意味する。このよ
うな仕事関数の測定方法としては、基準電極に対する接
触電位差から求める方法が一般的である。通常、この測
定は、ケルヴィン法と呼ばれる精密な測定手段を要する
が、最近は、例えば理研計器社製のフェルミ準位測定装
置(商品名、FAC−1)のような、同法を応用した簡
便な装置も市販されている。本発明の実施例において
も、電荷発生層と電荷輸送層のそれぞれの仕事関数の絶
対値は、同装置を用いて測定した。
【0029】本発明の感光体では、電荷発生層の仕事関
数が電荷輸送層の仕事関数よりも小さいことが好まし
く、またその差が0.2eV以上であることが更に好ま
しい。このような組合せは、用いるn型半導体特性を有
する電荷発生物質及び正孔輸送物質の種類によってほぼ
決定されるが、仕事関数の絶対値は結着樹脂、配合比率
等によって多少とも変化するので、被膜形成した試料を
用いて測定することが望ましい。
数が電荷輸送層の仕事関数よりも小さいことが好まし
く、またその差が0.2eV以上であることが更に好ま
しい。このような組合せは、用いるn型半導体特性を有
する電荷発生物質及び正孔輸送物質の種類によってほぼ
決定されるが、仕事関数の絶対値は結着樹脂、配合比率
等によって多少とも変化するので、被膜形成した試料を
用いて測定することが望ましい。
【0030】
【作用】本発明者らは、電荷発生層の膜厚とその電子写
真特性との関連を検討し、特に電荷発生物質としてn型
半導体特性を明瞭に有する材料を用いた系においては、
従来常識とされてきた膜厚を越えた厚い電荷発生層の形
成が可能であり、従来の薄膜の電荷発生層形成に比べて
生産性に優れるだけでなく、それを反転現像方式の電子
写真用感光体として用いたときの電気的、画像的特性に
優れた改善効果が見られることを見い出した。以下にそ
の作用の詳細を述べると共に、本発明の電子写真用感光
体が優れた電気的及び画像的品質を発揮できる理由を明
らかにする。
真特性との関連を検討し、特に電荷発生物質としてn型
半導体特性を明瞭に有する材料を用いた系においては、
従来常識とされてきた膜厚を越えた厚い電荷発生層の形
成が可能であり、従来の薄膜の電荷発生層形成に比べて
生産性に優れるだけでなく、それを反転現像方式の電子
写真用感光体として用いたときの電気的、画像的特性に
優れた改善効果が見られることを見い出した。以下にそ
の作用の詳細を述べると共に、本発明の電子写真用感光
体が優れた電気的及び画像的品質を発揮できる理由を明
らかにする。
【0031】まず、本発明の電子写真用感光体における
電荷の発生は、言うまでもなく下層である電荷発生層に
含有されるn型半導体特性を有する電荷発生物質による
ものである。しかし、従来の積層型感光体とはその膜厚
において著しい差があり、一般的な薄い電荷発生層では
電荷発生層全体を電荷発生のサイトと考え、その電荷輸
送特性自体は余り考慮する必要がないのに対し、本発明
のように5μm以上もの厚い電荷発生層の場合、入射し
た光は殆ど層の表面近傍で吸収されてしまうため、その
導電性支持体に近い部分は電荷発生には殆ど関与せず、
電荷輸送のみを受け持つことになる。従って、単一の電
荷発生層の中で、電荷発生を受け持つ層上部と電荷輸送
を受け持つ層下部という機能分離がなされていることが
注目される。これが本発明の電子写真用感光体の特性上
の大きな特徴を与えている。
電荷の発生は、言うまでもなく下層である電荷発生層に
含有されるn型半導体特性を有する電荷発生物質による
ものである。しかし、従来の積層型感光体とはその膜厚
において著しい差があり、一般的な薄い電荷発生層では
電荷発生層全体を電荷発生のサイトと考え、その電荷輸
送特性自体は余り考慮する必要がないのに対し、本発明
のように5μm以上もの厚い電荷発生層の場合、入射し
た光は殆ど層の表面近傍で吸収されてしまうため、その
導電性支持体に近い部分は電荷発生には殆ど関与せず、
電荷輸送のみを受け持つことになる。従って、単一の電
荷発生層の中で、電荷発生を受け持つ層上部と電荷輸送
を受け持つ層下部という機能分離がなされていることが
注目される。これが本発明の電子写真用感光体の特性上
の大きな特徴を与えている。
【0032】この特徴は、電荷発生層と電荷輸送層の界
面に電荷の注入障壁が存在することで初めて有効とな
る。即ち、電荷発生層と電荷輸送層の間に障壁がない場
合は、従来技術の項で述べたように、電荷発生層を厚く
すると、熱解離した電荷及び支持体からの注入電荷の電
荷輸送層への注入が増大して帯電能が低下し、実用的な
感光体を得ることができない。本発明の電子写真用感光
体における電荷発生層は、n型半導体の樹脂分散膜であ
るため電子輸送性であり、電荷輸送層が正孔輸送性であ
るからその輸送特性の不連続性のため電荷注入の障壁が
存在し、電荷発生層を厚くしてもその悪影響が発生し難
いものと考えられる。
面に電荷の注入障壁が存在することで初めて有効とな
る。即ち、電荷発生層と電荷輸送層の間に障壁がない場
合は、従来技術の項で述べたように、電荷発生層を厚く
すると、熱解離した電荷及び支持体からの注入電荷の電
荷輸送層への注入が増大して帯電能が低下し、実用的な
感光体を得ることができない。本発明の電子写真用感光
体における電荷発生層は、n型半導体の樹脂分散膜であ
るため電子輸送性であり、電荷輸送層が正孔輸送性であ
るからその輸送特性の不連続性のため電荷注入の障壁が
存在し、電荷発生層を厚くしてもその悪影響が発生し難
いものと考えられる。
【0033】更に、本発明の電子写真用感光体におい
て、電荷発生物質として使用するn型半導体顔料の仕事
関数は、一般に電荷輸送層に用いられる正孔輸送物質の
仕事関数よりも小さいため、この障壁が効果的に付与さ
れるものと考えられる。何故なら、n型半導体は、その
フェルミ準位が禁制帯中の伝導帯に近い領域にあるため
仕事関数が小さく、正孔輸送物質は、p型半導体的であ
るため、そのフェルミ準位が禁制帯中の価電子帯に近い
領域にあり、仕事関数が一般に大きいからである。従っ
て、両者からなる被膜を積層すると、電荷発生層と電荷
輸送層の界面に仕事関数の差に応じた空乏層が形成さ
れ、これが、p型半導体顔料とアルミニウム支持体の間
のショットキーバリアと同様に、支持体側からの電荷注
入に対してバリヤーとして作用し、かつその形成する局
部電界がイオンペアーの解離に寄与して、電荷発生効率
を増大させる効果を発現するものと想像される。このよ
うな効果は、後述の実施例に示すように、電荷発生層と
電荷輸送層の仕事関数の差が、0.2eV以上あるとき
に特に効果的であることが判明した。
て、電荷発生物質として使用するn型半導体顔料の仕事
関数は、一般に電荷輸送層に用いられる正孔輸送物質の
仕事関数よりも小さいため、この障壁が効果的に付与さ
れるものと考えられる。何故なら、n型半導体は、その
フェルミ準位が禁制帯中の伝導帯に近い領域にあるため
仕事関数が小さく、正孔輸送物質は、p型半導体的であ
るため、そのフェルミ準位が禁制帯中の価電子帯に近い
領域にあり、仕事関数が一般に大きいからである。従っ
て、両者からなる被膜を積層すると、電荷発生層と電荷
輸送層の界面に仕事関数の差に応じた空乏層が形成さ
れ、これが、p型半導体顔料とアルミニウム支持体の間
のショットキーバリアと同様に、支持体側からの電荷注
入に対してバリヤーとして作用し、かつその形成する局
部電界がイオンペアーの解離に寄与して、電荷発生効率
を増大させる効果を発現するものと想像される。このよ
うな効果は、後述の実施例に示すように、電荷発生層と
電荷輸送層の仕事関数の差が、0.2eV以上あるとき
に特に効果的であることが判明した。
【0034】反転現像方式における画像欠陥の主たる原
因は、従来の感光体構成における支持体と電荷発生層界
面の支持体の欠陥、不純物等の電荷注入の核となる異常
物の存在である。注入された電荷は感光層上の帯電電荷
を中和して、局部的な電荷の抜けを生じ、反転現像にお
いては画像上致命的な黒点や地汚れ等の欠陥として出現
する。このような異常物の影響を抑止するために、下引
き層等によるバリヤー層の形成が検討されてきたが、層
厚が大きすぎると感度低下を引き起こすため、その効果
も限られていた。本発明の感光体においては、大きな厚
みを有する電荷発生層の下部が半導電層として機能し、
電荷注入のバリヤーは電荷発生層と電荷輸送層の界面と
いう支持体表面から5μm以上離れた部分に存在するた
め、上記のような異常物の影響は極めて効果的に排除さ
れ、高品質な画像特性を得ることができる。従って、本
発明の電子写真用感光体においては、基本的には独立し
たバリヤー層が不要となる利点がある。
因は、従来の感光体構成における支持体と電荷発生層界
面の支持体の欠陥、不純物等の電荷注入の核となる異常
物の存在である。注入された電荷は感光層上の帯電電荷
を中和して、局部的な電荷の抜けを生じ、反転現像にお
いては画像上致命的な黒点や地汚れ等の欠陥として出現
する。このような異常物の影響を抑止するために、下引
き層等によるバリヤー層の形成が検討されてきたが、層
厚が大きすぎると感度低下を引き起こすため、その効果
も限られていた。本発明の感光体においては、大きな厚
みを有する電荷発生層の下部が半導電層として機能し、
電荷注入のバリヤーは電荷発生層と電荷輸送層の界面と
いう支持体表面から5μm以上離れた部分に存在するた
め、上記のような異常物の影響は極めて効果的に排除さ
れ、高品質な画像特性を得ることができる。従って、本
発明の電子写真用感光体においては、基本的には独立し
たバリヤー層が不要となる利点がある。
【0035】また、本発明の電子写真用感光体では、従
来の積層型電子写真用感光体に厚いバリヤー層を設ける
ことによって欠陥を隠蔽しようとする場合と異なり、電
荷発生層から支持体への電荷注入に対する障壁が少ない
ため、残留電位の増加等の電気特性の劣化が見られず、
優れた性能を得ることも可能である。
来の積層型電子写真用感光体に厚いバリヤー層を設ける
ことによって欠陥を隠蔽しようとする場合と異なり、電
荷発生層から支持体への電荷注入に対する障壁が少ない
ため、残留電位の増加等の電気特性の劣化が見られず、
優れた性能を得ることも可能である。
【0036】更にまた、本発明の電子写真用感光体にお
いては、電荷発生層が厚い顔料の樹脂分散膜から構成さ
れているため、レーザープリンター等のコヒーレント光
による露光で潜像形成を行なう電子写真装置において
は、照射光が電荷発生層内部で殆ど拡散、吸収されて、
支持体表面と感光層表面での反射光の相互干渉による画
像上の干渉縞の発生が出現するのを防止できる効果もあ
る。
いては、電荷発生層が厚い顔料の樹脂分散膜から構成さ
れているため、レーザープリンター等のコヒーレント光
による露光で潜像形成を行なう電子写真装置において
は、照射光が電荷発生層内部で殆ど拡散、吸収されて、
支持体表面と感光層表面での反射光の相互干渉による画
像上の干渉縞の発生が出現するのを防止できる効果もあ
る。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更
に詳細に説明するが、これにより本発明が実施例に限定
されるものではない。なお、以下の合成例、実施例及び
比較例中における「部」は「重量部」を示す。
に詳細に説明するが、これにより本発明が実施例に限定
されるものではない。なお、以下の合成例、実施例及び
比較例中における「部」は「重量部」を示す。
【0038】(実施例1)ポリビニルブチラール樹脂
(積水化学社製の「エスレックBH−3」)1部及びメ
タノール10部、トルエン15部から成る樹脂溶液に、
式(1)
(積水化学社製の「エスレックBH−3」)1部及びメ
タノール10部、トルエン15部から成る樹脂溶液に、
式(1)
【0039】
【化1】
【0040】で表わされるジスアゾ顔料2部を混合した
後、ボールミルを用いて6時間分散させて電荷発生層用
の塗料を得た。
後、ボールミルを用いて6時間分散させて電荷発生層用
の塗料を得た。
【0041】この塗料を用いて、直径30mmのアルミ
ニウム製ドラムの上に、乾燥後の膜厚が5μmと成るよ
うに浸漬塗布した後、乾燥させて、電荷発生層を形成し
た。
ニウム製ドラムの上に、乾燥後の膜厚が5μmと成るよ
うに浸漬塗布した後、乾燥させて、電荷発生層を形成し
た。
【0042】同様に測定用セル上に形成した塗膜を、フ
ェルミ準位測定装置(理研計器社製「FAC−1」)を
用いて仕事関数を測定したところ、4.67eVであっ
た。
ェルミ準位測定装置(理研計器社製「FAC−1」)を
用いて仕事関数を測定したところ、4.67eVであっ
た。
【0043】更に、この塗膜の光電流測定を行った結
果、電子輸送が支配的であり、本電荷発生物質がn型半
導体特性を有することを確認した。
果、電子輸送が支配的であり、本電荷発生物質がn型半
導体特性を有することを確認した。
【0044】次に、式(2)
【0045】
【化2】
【0046】で表わされるアリールアミン化合物10部
及びポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学社製の「ユー
ピロンZ−200」)14部をクロロホルム76部に溶
解して、電荷輸送層用の塗料を作成した。
及びポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学社製の「ユー
ピロンZ−200」)14部をクロロホルム76部に溶
解して、電荷輸送層用の塗料を作成した。
【0047】この塗料を用いて、上記の電荷発生層の上
に、乾燥後の膜厚が20μmと成るように浸漬塗布した
後、乾燥させて、電荷輸送層を形成し、ドラム状の電子
写真用感光体を得た。この電荷輸送層の仕事関数は、電
荷発生層と同様な測定を行った結果、4.88eVであ
ることが分かった。
に、乾燥後の膜厚が20μmと成るように浸漬塗布した
後、乾燥させて、電荷輸送層を形成し、ドラム状の電子
写真用感光体を得た。この電荷輸送層の仕事関数は、電
荷発生層と同様な測定を行った結果、4.88eVであ
ることが分かった。
【0048】(比較例1)実施例1において、電荷発生
層用の塗料を3倍に希釈して再分散し、乾燥後の電荷発
生層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例1と同様
にして、電子写真用感光体を得た。
層用の塗料を3倍に希釈して再分散し、乾燥後の電荷発
生層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例1と同様
にして、電子写真用感光体を得た。
【0049】(実施例2)実施例1において、式(2)
のジスアゾ化合物に代えて、N,N’−ジ(3,5−ジ
メチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラ
カルボキシジイミド(BASF社製の「パリオゲン・レ
ッド(Paliogen Red)K−3580」)2部を用い、乾
燥後の膜厚が6μmと成るように電荷発生層を形成した
以外は、実施例1と同様にして電子写真用感光体を得
た。
のジスアゾ化合物に代えて、N,N’−ジ(3,5−ジ
メチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラ
カルボキシジイミド(BASF社製の「パリオゲン・レ
ッド(Paliogen Red)K−3580」)2部を用い、乾
燥後の膜厚が6μmと成るように電荷発生層を形成した
以外は、実施例1と同様にして電子写真用感光体を得
た。
【0050】実施例1と同様な測定を行った結果、本電
荷発生物質はn型半導体であり、この感光体の電荷発生
層の仕事関数は、4.56eVであることが分かった。
荷発生物質はn型半導体であり、この感光体の電荷発生
層の仕事関数は、4.56eVであることが分かった。
【0051】(比較例2)実施例2において、電荷発生
層の膜厚を0.6μmとした以外は、実施例2と同様に
して、電子写真用感光体を得た。
層の膜厚を0.6μmとした以外は、実施例2と同様に
して、電子写真用感光体を得た。
【0052】(実施例3)ジブロモアンザンスロン(I
CI社製の「モノライト・レッド(Monolite Red)2
Y」)2部及びフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社
製の「PKHH」)1部を、1−アセトキシ−2−メト
キシエタン7部及びメチルエチルケトン7部から成る混
合溶媒に混合し、サンドミルを用いて1時間分散させて
電荷発生層用の塗料を作成した。
CI社製の「モノライト・レッド(Monolite Red)2
Y」)2部及びフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社
製の「PKHH」)1部を、1−アセトキシ−2−メト
キシエタン7部及びメチルエチルケトン7部から成る混
合溶媒に混合し、サンドミルを用いて1時間分散させて
電荷発生層用の塗料を作成した。
【0053】この電荷発生層用の塗料を用い、乾燥後の
膜厚が8μmと成るように電荷発生層を形成した。実施
例1と同様な測定を行った結果、本電荷発生物質はn型
半導体であり、この電荷発生層の仕事関数は、4.62
eVであることが分かった。
膜厚が8μmと成るように電荷発生層を形成した。実施
例1と同様な測定を行った結果、本電荷発生物質はn型
半導体であり、この電荷発生層の仕事関数は、4.62
eVであることが分かった。
【0054】次に、式(3)
【0055】
【化3】
【0056】で表わされるスチリル化合物7部及びポリ
カーボネート樹脂(帝人化成社製の「パンライトC−1
400」)10部をクロロホルム83部に溶解して、電
荷輸送層用の塗料を作成した。
カーボネート樹脂(帝人化成社製の「パンライトC−1
400」)10部をクロロホルム83部に溶解して、電
荷輸送層用の塗料を作成した。
【0057】この塗料を用いて、上記の電荷発生層の上
に、乾燥後の膜厚が25μmと成るように浸漬塗布した
後、乾燥させて、電荷輸送層を形成し、ドラム状の電子
写真用感光体を得た。この電荷輸送層の仕事関数は、電
荷発生層と同様な測定を行った結果、4.90eVであ
ることが分かった。
に、乾燥後の膜厚が25μmと成るように浸漬塗布した
後、乾燥させて、電荷輸送層を形成し、ドラム状の電子
写真用感光体を得た。この電荷輸送層の仕事関数は、電
荷発生層と同様な測定を行った結果、4.90eVであ
ることが分かった。
【0058】(比較例3)実施例3において、電荷発生
層の膜厚を0.8μmとした以外は、実施例3と同様に
して、電子写真用感光体を得た。
層の膜厚を0.8μmとした以外は、実施例3と同様に
して、電子写真用感光体を得た。
【0059】(実施例4)実施例3において、ジブロモ
アンザンスロンに代えて、トランス−ビス(ベンズイミ
ダゾール)ペリノン(ヘキスト社製の「ホスタパーム・
オレンジ(Hostaperm Orange)GR」)2部を用いた以
外は、実施例3と同様にして電荷発生層用の塗料を得
た。
アンザンスロンに代えて、トランス−ビス(ベンズイミ
ダゾール)ペリノン(ヘキスト社製の「ホスタパーム・
オレンジ(Hostaperm Orange)GR」)2部を用いた以
外は、実施例3と同様にして電荷発生層用の塗料を得
た。
【0060】実施例1と同様な測定を行った結果、本電
荷発生物質はn型半導体であり、電荷発生層の仕事関数
は、4.49eVであることが分かった。
荷発生物質はn型半導体であり、電荷発生層の仕事関数
は、4.49eVであることが分かった。
【0061】この電荷発生層用の塗料を用い、乾燥後の
膜厚が5μmと成るように電荷発生層を形成した以外
は、実施例3と同様にして電子写真用感光体を得た。
膜厚が5μmと成るように電荷発生層を形成した以外
は、実施例3と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0062】(比較例4)実施例4において、電荷発生
層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例4と同様に
して、電子写真用感光体を得た。
層の膜厚を0.4μmとした以外は、実施例4と同様に
して、電子写真用感光体を得た。
【0063】(比較例5)ポリビニルブチラール樹脂
(積水化学社製の「エスレックBH−3」)1部及びメ
タノール40部、トルエン60部から成る樹脂溶液に、
α型チタニルフタロシアニン2部を混合し、実施例1と
同様にして、電荷発生層用の塗料を得た。
(積水化学社製の「エスレックBH−3」)1部及びメ
タノール40部、トルエン60部から成る樹脂溶液に、
α型チタニルフタロシアニン2部を混合し、実施例1と
同様にして、電荷発生層用の塗料を得た。
【0064】この塗料を、実施例1で使用したものと同
じアルミニウムドラムの上に、乾燥後の膜厚が0.3μ
mと成るように、塗布した後、加熱乾燥させて、電荷発
生層を形成した。実施例1と同様な測定を行った結果、
本電荷発生物質はp型半導体であり、この電荷発生層の
仕事関数は、5.02eVであることが分かった。
じアルミニウムドラムの上に、乾燥後の膜厚が0.3μ
mと成るように、塗布した後、加熱乾燥させて、電荷発
生層を形成した。実施例1と同様な測定を行った結果、
本電荷発生物質はp型半導体であり、この電荷発生層の
仕事関数は、5.02eVであることが分かった。
【0065】次に、実施例1と同一の電荷輸送層用塗料
を、上記の電荷発生層の上に、乾燥後の膜厚が20μm
と成るように塗布した後、乾燥させて、電荷輸送層を形
成して、負帯電型の積層型電子写真用感光体を作成し
た。
を、上記の電荷発生層の上に、乾燥後の膜厚が20μm
と成るように塗布した後、乾燥させて、電荷輸送層を形
成して、負帯電型の積層型電子写真用感光体を作成し
た。
【0066】(比較例6)実施例1において、ジスアゾ
顔料に代えてα型チタニルフタロシアニンを用いて、膜
厚5μmの電荷発生層を形成した以外は、実施例1と同
様にして、電子写真用感光体を得た。
顔料に代えてα型チタニルフタロシアニンを用いて、膜
厚5μmの電荷発生層を形成した以外は、実施例1と同
様にして、電子写真用感光体を得た。
【0067】(比較例7)ポリアミド樹脂(東レ社製の
「CM−8000」)1部を、メタノール7部及びn−
ブタノール7部から成る混合溶媒に溶解した樹脂溶液か
ら成る塗料を得た。
「CM−8000」)1部を、メタノール7部及びn−
ブタノール7部から成る混合溶媒に溶解した樹脂溶液か
ら成る塗料を得た。
【0068】比較例1において、この塗料から成る膜厚
1μmのバリヤー層を設け、このバリヤー層の上に電荷
発生層を設けた以外は、比較例1と同様にして、電子写
真用感光体を得た。
1μmのバリヤー層を設け、このバリヤー層の上に電荷
発生層を設けた以外は、比較例1と同様にして、電子写
真用感光体を得た。
【0069】(比較例8)実施例1で用いたアルミニウ
ム製ドラムを陽極酸化処理により、表面に厚さ6μmの
多孔質の酸化膜を設けた後、酢酸ニッケルにより封孔処
理を施した。
ム製ドラムを陽極酸化処理により、表面に厚さ6μmの
多孔質の酸化膜を設けた後、酢酸ニッケルにより封孔処
理を施した。
【0070】比較例1において、陽極酸化処理及び封孔
処理を施したアルミニウム製ドラムを用い、このアルミ
ニウム製ドラムの外周面上に、電荷発生層を設けた以外
は、比較例1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
処理を施したアルミニウム製ドラムを用い、このアルミ
ニウム製ドラムの外周面上に、電荷発生層を設けた以外
は、比較例1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
【0071】(比較例9)実施例1において、電荷発生
層の膜厚を3μmとした以外は、実施例1と同様にし
て、電子写真用感光体を得た。
層の膜厚を3μmとした以外は、実施例1と同様にし
て、電子写真用感光体を得た。
【0072】(電気特性)各実施例及び各比較例で得た
電子写真用感光体の電気特性を評価するために、各電子
写真用感光体を電子写真用感光体試験装置(ジェンテッ
ク社製の「シンシア−90」)を用いて電子写真特性を
測定した。測定方法は、まず電子写真用感光体を暗所で
60rpmで回転させながら、印加電圧−6kVのコロ
ナ放電により帯電させ、この直後の表面電位を初期電位
V0 として、帯電能の評価に用いた。次に、暗所に10
秒間放置した後の電位を測定し、V10とした。ここで、
V10/V0 によって電位保持能を評価した。次いで、5
50nmの単色光で、その表面における露光強度が1μ
W/cm2 になるように設定し、感光層に光照射を15秒
間行い、表面電位の減衰曲線を記録した。ここで15秒
後の表面電位を測定し、それを残留電位VR とした。ま
た、光照射により表面電位がV10の1/2に減少するま
での露光量を求め、半減露光量E1/2 として感度を評価
した。また、帯電後、2000ルクスの白色光を0.1
秒照射して除電する行程を100回繰り返した直後に、
同一の測定を行い、その繰り返し安定性を評価した。こ
れらの結果を表1及び表2にまとめて示した。
電子写真用感光体の電気特性を評価するために、各電子
写真用感光体を電子写真用感光体試験装置(ジェンテッ
ク社製の「シンシア−90」)を用いて電子写真特性を
測定した。測定方法は、まず電子写真用感光体を暗所で
60rpmで回転させながら、印加電圧−6kVのコロ
ナ放電により帯電させ、この直後の表面電位を初期電位
V0 として、帯電能の評価に用いた。次に、暗所に10
秒間放置した後の電位を測定し、V10とした。ここで、
V10/V0 によって電位保持能を評価した。次いで、5
50nmの単色光で、その表面における露光強度が1μ
W/cm2 になるように設定し、感光層に光照射を15秒
間行い、表面電位の減衰曲線を記録した。ここで15秒
後の表面電位を測定し、それを残留電位VR とした。ま
た、光照射により表面電位がV10の1/2に減少するま
での露光量を求め、半減露光量E1/2 として感度を評価
した。また、帯電後、2000ルクスの白色光を0.1
秒照射して除電する行程を100回繰り返した直後に、
同一の測定を行い、その繰り返し安定性を評価した。こ
れらの結果を表1及び表2にまとめて示した。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】表1及び表2に示した結果から明らかなよ
うに、本発明の実施例1〜4で得た電子写真用感光体
は、それぞれと対応する従来構成の比較例1〜4で得た
電子写真用感光体と比較して、電荷発生物質の種類によ
る特性の違いを考慮すると、何れも初期的特性におい
て、相対的に感度が優れていることが明らかであり、更
に繰り返し安定性において明瞭な改善が見られた。一
方、p型半導体顔料を電荷発生層に用いた、比較例5及
び6で得た電子写真用感光体は、電荷発生層を薄膜にし
た比較例5に対して、電荷発生層を5μmとした比較例
6において、何れの特性においても大幅な劣化を示し
た。更にバリヤー層を基板と電荷発生層の間に設けた比
較例7及び8で得た電子写真用感光体は、帯電性に若干
の改善が見られたが、残留電位と繰り返し安定性は本発
明の電子写真用感光体よりも劣るものであった。なお、
電荷発生層の膜厚を3μmとした比較例9で得た電子写
真用感光体の特性は、ほぼ実施例1と比較例1の中間的
なものであった。
うに、本発明の実施例1〜4で得た電子写真用感光体
は、それぞれと対応する従来構成の比較例1〜4で得た
電子写真用感光体と比較して、電荷発生物質の種類によ
る特性の違いを考慮すると、何れも初期的特性におい
て、相対的に感度が優れていることが明らかであり、更
に繰り返し安定性において明瞭な改善が見られた。一
方、p型半導体顔料を電荷発生層に用いた、比較例5及
び6で得た電子写真用感光体は、電荷発生層を薄膜にし
た比較例5に対して、電荷発生層を5μmとした比較例
6において、何れの特性においても大幅な劣化を示し
た。更にバリヤー層を基板と電荷発生層の間に設けた比
較例7及び8で得た電子写真用感光体は、帯電性に若干
の改善が見られたが、残留電位と繰り返し安定性は本発
明の電子写真用感光体よりも劣るものであった。なお、
電荷発生層の膜厚を3μmとした比較例9で得た電子写
真用感光体の特性は、ほぼ実施例1と比較例1の中間的
なものであった。
【0076】(画像特性)画像特性の評価には、ドラム
感光体を用いる反転現像方式に対応した市販のレーザー
プリンター(ヒューレット・パッカード社製のレーザー
ジェット3Si)を用いた。但し、露光源の半導体レー
ザーはLD励起Nd:YVO4 レーザーをSHG変調し
た波長532nmのものに変更した。これに、試作した
ドラム状電子写真用感光体を装着し、23℃、50%R
Hの環境中で印字試験を行い、画像の評価を行った。そ
の評価結果を表3及び表4にまとめて示した。なお、地
汚れに関する評価は、プリントした白地原稿を50倍の
ルーペで観察して、2mm×2mmの正方形中における
トナーの付着した面積比率を求め、下記の評価基準で
◎、○、△、×の4段階で程度の評価を行った。
感光体を用いる反転現像方式に対応した市販のレーザー
プリンター(ヒューレット・パッカード社製のレーザー
ジェット3Si)を用いた。但し、露光源の半導体レー
ザーはLD励起Nd:YVO4 レーザーをSHG変調し
た波長532nmのものに変更した。これに、試作した
ドラム状電子写真用感光体を装着し、23℃、50%R
Hの環境中で印字試験を行い、画像の評価を行った。そ
の評価結果を表3及び表4にまとめて示した。なお、地
汚れに関する評価は、プリントした白地原稿を50倍の
ルーペで観察して、2mm×2mmの正方形中における
トナーの付着した面積比率を求め、下記の評価基準で
◎、○、△、×の4段階で程度の評価を行った。
【0077】 ◎:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が0.1
%未満。 ○:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が0.1
%以上、0.5%未満。 △:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が0.5
%以上、1.0%未満。 ×:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が1.0
%以上。
%未満。 ○:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が0.1
%以上、0.5%未満。 △:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が0.5
%以上、1.0%未満。 ×:印字領域によらず、上記面積比率の最大値が1.0
%以上。
【0078】また、干渉縞の評価は、全面露光後の表面
電位が現像部において、初期電位の1/2となる露光強
度となるように、各感光体に合わせて照射量を調整し、
出力画像の干渉縞の程度を以下の基準で評価した。
電位が現像部において、初期電位の1/2となる露光強
度となるように、各感光体に合わせて照射量を調整し、
出力画像の干渉縞の程度を以下の基準で評価した。
【0079】 ○:干渉縞が全く見られない。 △:軽微な干渉縞が見られる。 ×:明瞭な干渉縞が見られる。
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】表3及び表4に示した結果から明らかなよ
うに、実施例1〜4で得た各電子写真用感光体は、いず
れも、地汚れがなく、干渉縞が全く発生しない良好な品
質の画像が得られたが、比較例1〜5で得た薄い電荷発
生層の電子写真用感光体では、地汚れ評価が大きく劣っ
ているばかりでなく、明瞭な干渉縞が見られた。また、
比較例6で得たp型半導体顔料の厚い電荷発生層を有す
る電子写真用感光体は、帯電性が劣っているため、地汚
れが悪く、実用性のないものであった。また、比較例7
及び8で得たバリヤー層を有する電子写真用感光体で
は、地汚れの程度に向上が見られたが、各実施例の電子
写真用感光体の結果と比較すると、劣るものであり、干
渉縞の防止効果も殆ど期待できないものであった。更
に、比較例9で得た電荷発生層の膜厚が3μmの電子写
真用感光体は、比較例1の感光体に比べて、干渉縞は問
題ないレベルに改善されたが、実施例で得た電子写真用
感光体に比べ、地汚れ評価が劣り、欠陥の隠蔽能力がま
だ充分でないことが分かった。
うに、実施例1〜4で得た各電子写真用感光体は、いず
れも、地汚れがなく、干渉縞が全く発生しない良好な品
質の画像が得られたが、比較例1〜5で得た薄い電荷発
生層の電子写真用感光体では、地汚れ評価が大きく劣っ
ているばかりでなく、明瞭な干渉縞が見られた。また、
比較例6で得たp型半導体顔料の厚い電荷発生層を有す
る電子写真用感光体は、帯電性が劣っているため、地汚
れが悪く、実用性のないものであった。また、比較例7
及び8で得たバリヤー層を有する電子写真用感光体で
は、地汚れの程度に向上が見られたが、各実施例の電子
写真用感光体の結果と比較すると、劣るものであり、干
渉縞の防止効果も殆ど期待できないものであった。更
に、比較例9で得た電荷発生層の膜厚が3μmの電子写
真用感光体は、比較例1の感光体に比べて、干渉縞は問
題ないレベルに改善されたが、実施例で得た電子写真用
感光体に比べ、地汚れ評価が劣り、欠陥の隠蔽能力がま
だ充分でないことが分かった。
【0083】
【発明の効果】本発明の電子写真用感光体は、生産性に
優れ、画像上の欠陥が出現しない高画質と、優れた感度
と繰り返し安定性を示す良好な静電特性を実現し得る実
用上好ましい電子写真用感光体である。
優れ、画像上の欠陥が出現しない高画質と、優れた感度
と繰り返し安定性を示す良好な静電特性を実現し得る実
用上好ましい電子写真用感光体である。
【図1】本発明の電子写真用感光体の層構成の一例を示
す模式断面図である。
す模式断面図である。
1 導電性支持体 2 感光層 3 n型半導体特性を有する電荷発生物質 4 樹脂 5 正孔輸送物質/樹脂 6 電荷発生層 7 電荷輸送層
Claims (6)
- 【請求項1】 導電性支持体上に、単一の電荷発生層、
正孔輸送型の電荷輸送層の順に積層してなる反転現像に
用いられる電子写真用感光体において、電荷発生層が、
n型半導体特性を有する電荷発生物質を樹脂に分散した
構造を有し、その膜厚が5μm以上であることを特徴と
する電子写真用感光体。 - 【請求項2】 電荷輸送層の仕事関数が電荷発生層の仕
事関数よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の電
子写真用感光体。 - 【請求項3】 電荷輸送層の仕事関数と電荷発生層の仕
事関数の差が0.2eV以上であることを特徴とする請
求項2記載の電子写真用感光体。 - 【請求項4】 電荷発生物質がジスアゾ系顔料、ペリレ
ン系顔料、アンザンスロン系顔料及びペリノン系顔料か
ら成る群から選ばれる少なくとも1種以上の顔料である
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の電子写真用
感光体。 - 【請求項5】 コヒーレント光による露光で潜像形成を
行う電子写真装置において使用されることを特徴とする
請求項1、2、3又は4記載の電子写真用感光体。 - 【請求項6】 電子写真装置がレーザープリンターであ
ることを特徴とする請求項5記載の電子写真用感光体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1419299A JP2000242006A (ja) | 1998-12-21 | 1999-01-22 | 電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36251498 | 1998-12-21 | ||
| JP10-362514 | 1998-12-21 | ||
| JP1419299A JP2000242006A (ja) | 1998-12-21 | 1999-01-22 | 電子写真用感光体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000242006A true JP2000242006A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=26350098
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1419299A Pending JP2000242006A (ja) | 1998-12-21 | 1999-01-22 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000242006A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113039173A (zh) * | 2019-03-13 | 2021-06-25 | 株式会社Lg化学 | 新型化合物及利用其的有机发光器件 |
-
1999
- 1999-01-22 JP JP1419299A patent/JP2000242006A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113039173A (zh) * | 2019-03-13 | 2021-06-25 | 株式会社Lg化学 | 新型化合物及利用其的有机发光器件 |
| CN113039173B (zh) * | 2019-03-13 | 2023-11-14 | 株式会社Lg化学 | 化合物及利用其的有机发光器件 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050720 |