JPH093577A - 熱間押出ダイス用材料およびその製造方法 - Google Patents
熱間押出ダイス用材料およびその製造方法Info
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- JPH093577A JPH093577A JP7149197A JP14919795A JPH093577A JP H093577 A JPH093577 A JP H093577A JP 7149197 A JP7149197 A JP 7149197A JP 14919795 A JP14919795 A JP 14919795A JP H093577 A JPH093577 A JP H093577A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 使用寿命が長く、しかも使用寿命が安定して
いる熱間押出ダイス用の材料とその製造方法を提供す
る。 【構成】 この材料は、C:0.08重量%以下、Si:
0.35重量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:5
0.0〜55.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,M
o:2.80〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜
5.50重量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.
20〜0.80重量%,残部がFeと不可避的不純物から
成り、かつ、JIS G 0551で規定する鋼のオー
ステナイト結晶粒度測定方法で測定したときの結晶粒度
が、粒度番号で1〜4の範囲にある組織を有するNi基
耐熱合金から成り、鍛造終止温度を950℃以上に設定
したり、または溶体化処理温度を1050〜1100℃
に設定して製造される。
いる熱間押出ダイス用の材料とその製造方法を提供す
る。 【構成】 この材料は、C:0.08重量%以下、Si:
0.35重量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:5
0.0〜55.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,M
o:2.80〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜
5.50重量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.
20〜0.80重量%,残部がFeと不可避的不純物から
成り、かつ、JIS G 0551で規定する鋼のオー
ステナイト結晶粒度測定方法で測定したときの結晶粒度
が、粒度番号で1〜4の範囲にある組織を有するNi基
耐熱合金から成り、鍛造終止温度を950℃以上に設定
したり、または溶体化処理温度を1050〜1100℃
に設定して製造される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間押出ダイス用材料
とその製造方法に関し、更に詳しくは、銅または銅合金
のビレットを熱間押出するときに用いて好適な熱間押出
ダイス用材料とそれを製造する方法に関する。
とその製造方法に関し、更に詳しくは、銅または銅合金
のビレットを熱間押出するときに用いて好適な熱間押出
ダイス用材料とそれを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば銅の熱間押出しは、熱間押出機の
ライナー内に800〜920℃に加熱されている銅ビレ
ットを挿入したのちステムを稼働し、ライナー出口に装
着されているダイスから押出して所定形状の押出品にす
る。ビレットの熱間押出しが終了するたびに、ダイスを
ライナー出口から脱着し、そのダイスに例えば水冷等を
して冷却したのち再びライナー出口に装着して次の銅ビ
レットの熱間押出しに備える。
ライナー内に800〜920℃に加熱されている銅ビレ
ットを挿入したのちステムを稼働し、ライナー出口に装
着されているダイスから押出して所定形状の押出品にす
る。ビレットの熱間押出しが終了するたびに、ダイスを
ライナー出口から脱着し、そのダイスに例えば水冷等を
して冷却したのち再びライナー出口に装着して次の銅ビ
レットの熱間押出しに備える。
【0003】したがって、ダイスの表面は、1度の押出
し操作で、10〜数10秒間の熱負荷がかかり、また、
水冷等による急冷の負荷がかかり、可成り過酷な熱環境
に曝される。このようなことから、従来、伸銅用ダイス
を構成する材料には、例えば、SKD61やSKD62
のような耐熱工具鋼,インコネル718のようなNi基
耐熱合金が使用されている。とくに、インコネル718
が広く使用されている。
し操作で、10〜数10秒間の熱負荷がかかり、また、
水冷等による急冷の負荷がかかり、可成り過酷な熱環境
に曝される。このようなことから、従来、伸銅用ダイス
を構成する材料には、例えば、SKD61やSKD62
のような耐熱工具鋼,インコネル718のようなNi基
耐熱合金が使用されている。とくに、インコネル718
が広く使用されている。
【0004】ところで、上記したインコネル718のダ
イスは、所定組成から成る合金のインゴットに、熱間鍛
造,溶体化処理,時効処理を順次施したのち、それを所
定形状に加工して製造されている。そして、このときの
熱間鍛造は、その鍛造終止温度が略900℃前後で行な
われ、また、溶体化処理は、通常、1000℃以下の温
度で行なわれている。
イスは、所定組成から成る合金のインゴットに、熱間鍛
造,溶体化処理,時効処理を順次施したのち、それを所
定形状に加工して製造されている。そして、このときの
熱間鍛造は、その鍛造終止温度が略900℃前後で行な
われ、また、溶体化処理は、通常、1000℃以下の温
度で行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このイ
ンコネル718のダイスは、前記した水冷等による冷却
時に破損することがあり、その使用寿命が短いととも
に、使用寿命が製造ロットによってばらつくことが多
く、使用寿命の安定性に欠けるという問題が指摘されて
いる。
ンコネル718のダイスは、前記した水冷等による冷却
時に破損することがあり、その使用寿命が短いととも
に、使用寿命が製造ロットによってばらつくことが多
く、使用寿命の安定性に欠けるという問題が指摘されて
いる。
【0006】本発明は、組成はインコネル718と同じ
であるが、しかし従来のインコネル718のダイスにお
ける上記問題を解決し、長い使用寿命,安定した使用寿
命を備えている熱間押出ダイス用材料とその製造方法の
提供を目的とする。
であるが、しかし従来のインコネル718のダイスにお
ける上記問題を解決し、長い使用寿命,安定した使用寿
命を備えている熱間押出ダイス用材料とその製造方法の
提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鍛造終止温
度が900℃前後、溶体化温度が1000℃以下で製造
された従来のインコネル718系ダイスの破損原因を解
明する過程で、その組織を調べたところ、JIS G
0551で規定する鋼のオーステナイト結晶粒度試験方
法(GS法)による結晶粒度は、粒度番号(N)が8前
後であり、組織が可成り微細な結晶粒で構成されている
ことが判明した。
度が900℃前後、溶体化温度が1000℃以下で製造
された従来のインコネル718系ダイスの破損原因を解
明する過程で、その組織を調べたところ、JIS G
0551で規定する鋼のオーステナイト結晶粒度試験方
法(GS法)による結晶粒度は、粒度番号(N)が8前
後であり、組織が可成り微細な結晶粒で構成されている
ことが判明した。
【0008】また、温度750℃、荷重26.35kgf/mm
2 の条件下で、上記ダイス材料の最小クリープ速度を測
定したところ、0.023〜0.031%/hrの値を示し
た。以上のことから、上記したダイスの材料は、粒度番
号が8前後の微細な結晶粒から成りそのクリープ変形抵
抗は小さいので、高温ビレットが圧入されたとき、ダイ
スの面はそのビレットの塑性流が誘発する負荷に抗しき
れずにクリープ変形を起こし、これがダイス破損の原因
になると推定した。
2 の条件下で、上記ダイス材料の最小クリープ速度を測
定したところ、0.023〜0.031%/hrの値を示し
た。以上のことから、上記したダイスの材料は、粒度番
号が8前後の微細な結晶粒から成りそのクリープ変形抵
抗は小さいので、高温ビレットが圧入されたとき、ダイ
スの面はそのビレットの塑性流が誘発する負荷に抗しき
れずにクリープ変形を起こし、これがダイス破損の原因
になると推定した。
【0009】したがって、材料の結晶粒度を粗くして高
温クリープ強度を高めれば、上に推論した破損原因を解
消することができるとの着想を得、その着想に基づいて
研究を重ねた結果、本発明の熱間押出ダイス用材料とそ
の製造方法を開発するに至った。すなわち、本発明の熱
間押出ダイス用材料は、C:0.08重量%以下、Si:
0.35重量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:5
0.0〜55.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,M
o:2.80〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜
5.50重量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.
20〜0.80重量%,残部がFeと不可避的不純物から
成り、かつ、JIS G 0551のGS法で測定した
ときの結晶粒度が、粒度番号で1〜4の範囲にある組織
を有するNi基耐熱合金から成ることを特徴とし、その
第1の製造方法は、前記Ni基耐熱合金を溶製する工
程;前記工程で得られた合金のインゴットに、950℃
以上の鍛造終止温度で鍛造処理を施して、結晶粒度を調
節する工程;および、前記鍛造品に、溶体化処理,時効
処理を順次施す工程を備えていることを特徴とし、ま
た、その第2の製造方法は、前記Ni基耐熱合金を溶製
する工程;前記工程で得られた合金のインゴットに鍛造
処理を施す工程;前記鍛造品に、1050〜1100℃
で溶体化処理を施して、結晶粒度を調節する工程;およ
び、時効処理を施す工程を備えていることを特徴とす
る。
温クリープ強度を高めれば、上に推論した破損原因を解
消することができるとの着想を得、その着想に基づいて
研究を重ねた結果、本発明の熱間押出ダイス用材料とそ
の製造方法を開発するに至った。すなわち、本発明の熱
間押出ダイス用材料は、C:0.08重量%以下、Si:
0.35重量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:5
0.0〜55.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,M
o:2.80〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜
5.50重量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.
20〜0.80重量%,残部がFeと不可避的不純物から
成り、かつ、JIS G 0551のGS法で測定した
ときの結晶粒度が、粒度番号で1〜4の範囲にある組織
を有するNi基耐熱合金から成ることを特徴とし、その
第1の製造方法は、前記Ni基耐熱合金を溶製する工
程;前記工程で得られた合金のインゴットに、950℃
以上の鍛造終止温度で鍛造処理を施して、結晶粒度を調
節する工程;および、前記鍛造品に、溶体化処理,時効
処理を順次施す工程を備えていることを特徴とし、ま
た、その第2の製造方法は、前記Ni基耐熱合金を溶製
する工程;前記工程で得られた合金のインゴットに鍛造
処理を施す工程;前記鍛造品に、1050〜1100℃
で溶体化処理を施して、結晶粒度を調節する工程;およ
び、時効処理を施す工程を備えていることを特徴とす
る。
【0010】本発明の材料において、まず、Cは、C
r,Mo,Tiなどの炭化物形成元素と結合して炭化物
を生成することにより、ダイスの高温強度を高めて熱間
押出し時におけるダイス強度を確保するために寄与する
成分であるが、あまり多く含有させると、靱延性が損な
われて高温下における衝撃値の低下を招いて、熱間押出
し時にダイスが割れるというような問題が生ずるので、
その含有量は0.08重量%以下にする。
r,Mo,Tiなどの炭化物形成元素と結合して炭化物
を生成することにより、ダイスの高温強度を高めて熱間
押出し時におけるダイス強度を確保するために寄与する
成分であるが、あまり多く含有させると、靱延性が損な
われて高温下における衝撃値の低下を招いて、熱間押出
し時にダイスが割れるというような問題が生ずるので、
その含有量は0.08重量%以下にする。
【0011】Siは、合金の溶製時における脱酸剤とし
て機能する成分であるが、あまり多く含有させると、靱
延性が低下してダイスの耐割れ性の劣化を生ずるので、
その含有量は0.35重量%以下にする。Mnは、主とし
て、合金溶製時の脱酸剤と脱硫剤として機能する成分で
あるが、あまり多く含有されていると、靱延性が低下し
てダイスの耐割れ性の劣化を生ずるので、その含有量は
0.35重量%以下にする。
て機能する成分であるが、あまり多く含有させると、靱
延性が低下してダイスの耐割れ性の劣化を生ずるので、
その含有量は0.35重量%以下にする。Mnは、主とし
て、合金溶製時の脱酸剤と脱硫剤として機能する成分で
あるが、あまり多く含有されていると、靱延性が低下し
てダイスの耐割れ性の劣化を生ずるので、その含有量は
0.35重量%以下にする。
【0012】Niは、安定したオーステナイト組織を形
成してダイスの耐食性および耐熱性の向上に資する成分
であり、その含有量が50.0重量%未満の場合は上記効
果が充分に発揮されず、また、55.0重量%を越えても
上記効果は顕著に発現せず、徒らにコストの上昇を招く
ので、その含有量は50.0〜55.0重量%に設定され
る。
成してダイスの耐食性および耐熱性の向上に資する成分
であり、その含有量が50.0重量%未満の場合は上記効
果が充分に発揮されず、また、55.0重量%を越えても
上記効果は顕著に発現せず、徒らにコストの上昇を招く
ので、その含有量は50.0〜55.0重量%に設定され
る。
【0013】Crは、耐酸化性、高温耐食性を確保する
ために有効な成分であり、その含有量は17.0〜21.0
重量%に設定される。17.0重量%より少ない場合は、
上記効果が充分に発揮されず高温ビレットからの熱で表
面酸化を起こすようになり、また21.0重量%より多く
なると高温耐食性は向上するものの、一方では、靱延性
が低下することにより高温下における衝撃特性が低下し
てダイスの耐割れ性の劣化を生ずるからである。
ために有効な成分であり、その含有量は17.0〜21.0
重量%に設定される。17.0重量%より少ない場合は、
上記効果が充分に発揮されず高温ビレットからの熱で表
面酸化を起こすようになり、また21.0重量%より多く
なると高温耐食性は向上するものの、一方では、靱延性
が低下することにより高温下における衝撃特性が低下し
てダイスの耐割れ性の劣化を生ずるからである。
【0014】Moは、ダイスの高温引張強度と高温クリ
ープ強度の向上に資する成分であり、その含有量は2.8
0〜3.30重量%に設定される。2.80重量%より少な
い場合は、上記した効果が充分に発揮されず、また3.3
0重量%より多く含有させても高温強度の向上は顕著に
発現せず、むしろ加工性の悪化とともに高温衝撃特性の
劣化を生ずるからである。
ープ強度の向上に資する成分であり、その含有量は2.8
0〜3.30重量%に設定される。2.80重量%より少な
い場合は、上記した効果が充分に発揮されず、また3.3
0重量%より多く含有させても高温強度の向上は顕著に
発現せず、むしろ加工性の悪化とともに高温衝撃特性の
劣化を生ずるからである。
【0015】Nb+Taは、炭化物を生成するとともに
基地組織を微細化してダイスの高温強度と靱性を向上さ
せ、高温下における引張強度とクリープ破断強度を低下
させることなく高温衝撃特性の向上に資する成分であ
り、その含有量は4.45〜5.50重量%に設定される。
4.45重量%より少ない場合は、上記効果が充分に発揮
されず、また、5.50重量%より多くなると、靱性低下
を招くとともに加工性が悪化してダイス製作が行ないに
くくなるというような問題を生ずるからである。
基地組織を微細化してダイスの高温強度と靱性を向上さ
せ、高温下における引張強度とクリープ破断強度を低下
させることなく高温衝撃特性の向上に資する成分であ
り、その含有量は4.45〜5.50重量%に設定される。
4.45重量%より少ない場合は、上記効果が充分に発揮
されず、また、5.50重量%より多くなると、靱性低下
を招くとともに加工性が悪化してダイス製作が行ないに
くくなるというような問題を生ずるからである。
【0016】Tiは、ダイスの高温強度の向上に資する
成分であり、その含有量は0.65〜1.15重量%に設定
される。0.65重量%より少ない場合は、上記した効果
が充分に発揮されず、また、1.15重量%より多くなる
と、逆に高温特性が低下するというような問題を生ずる
からである。AlはTiと結合して化合物となり、時効
硬化に寄与する成分であり、その含有量は0.20〜0.8
0重量%に設定される。0.20重量%より少ない場合
は、上記した効果が充分に発揮されず、また、0.80重
量%より多くなると加工性に難点が生ずるからである。
成分であり、その含有量は0.65〜1.15重量%に設定
される。0.65重量%より少ない場合は、上記した効果
が充分に発揮されず、また、1.15重量%より多くなる
と、逆に高温特性が低下するというような問題を生ずる
からである。AlはTiと結合して化合物となり、時効
硬化に寄与する成分であり、その含有量は0.20〜0.8
0重量%に設定される。0.20重量%より少ない場合
は、上記した効果が充分に発揮されず、また、0.80重
量%より多くなると加工性に難点が生ずるからである。
【0017】なお、本発明の材料には、更に、P,S,
Coなどが含まれていてもよいが、Pは0.015重量%
以下、Sは0.015重量%,Coは1.00重量%以下に
制御されていることが好ましい。本発明の材料における
結晶粒度は、その組織を構成する結晶粒の平均断面積
(mm2)と単位面積1(mm2)当たりの結晶粒の数を表す粒
度番号(N)は、JISG 0551のGS法で測定し
たときのN値が1〜4の範囲にある。
Coなどが含まれていてもよいが、Pは0.015重量%
以下、Sは0.015重量%,Coは1.00重量%以下に
制御されていることが好ましい。本発明の材料における
結晶粒度は、その組織を構成する結晶粒の平均断面積
(mm2)と単位面積1(mm2)当たりの結晶粒の数を表す粒
度番号(N)は、JISG 0551のGS法で測定し
たときのN値が1〜4の範囲にある。
【0018】すなわち、材料の組織は、Nが1〜4の各
粒度番号で示される結晶粒度の結晶粒が混在した状態に
なっている。本発明の材料では、最も細かい結晶粒でも
その結晶粒度は粒度番号で示したときに4である。そし
て、全体の組織は、粒度番号Nが上記範囲内において、
低位番号の粗大な結晶粒度から成る結晶粒の間にそれよ
りも細かい高位番号の結晶粒度から成る結晶粒がモザイ
ク状に噛み込んだ状態で集合しているので、高温下であ
っても結晶粒界でのすべりは起こりずらくなり、優れた
クリープ強度を発揮するものと考えられる。
粒度番号で示される結晶粒度の結晶粒が混在した状態に
なっている。本発明の材料では、最も細かい結晶粒でも
その結晶粒度は粒度番号で示したときに4である。そし
て、全体の組織は、粒度番号Nが上記範囲内において、
低位番号の粗大な結晶粒度から成る結晶粒の間にそれよ
りも細かい高位番号の結晶粒度から成る結晶粒がモザイ
ク状に噛み込んだ状態で集合しているので、高温下であ
っても結晶粒界でのすべりは起こりずらくなり、優れた
クリープ強度を発揮するものと考えられる。
【0019】本発明の材料は、次のような2つの方法で
製造することができる。第1の方法は、まず、上記した
組成の合金を例えば電気炉で溶製したのちそのインゴッ
トを製造する。ついで、このインゴットに熱間鍛造を施
す。この鍛造過程で、インゴットの鍛造組織を微細化
し、同時に、次段の溶体化処理を施したときに、粒度番
号Nが1〜4で示される結晶粒度の結晶粒が析出して混
在するようなエネルギーが供給される。
製造することができる。第1の方法は、まず、上記した
組成の合金を例えば電気炉で溶製したのちそのインゴッ
トを製造する。ついで、このインゴットに熱間鍛造を施
す。この鍛造過程で、インゴットの鍛造組織を微細化
し、同時に、次段の溶体化処理を施したときに、粒度番
号Nが1〜4で示される結晶粒度の結晶粒が析出して混
在するようなエネルギーが供給される。
【0020】この鍛造過程における鍛造終止温度は95
0℃以上に設定される。鍛造終止温度が950℃より低
い場合には、次段の溶体化処理の温度を従来と同じよう
に1000℃以下にしたとき、目的とする粒度番号Nの
結晶粒度が得られないからである。鍛造終止温度を高く
しすぎることは熱経済的に不利であると同時に、結晶粒
の粗粒化が進んで鍛造時における割れなどが多発しはじ
めるので、通常は、980℃前後にすることが好まし
い。
0℃以上に設定される。鍛造終止温度が950℃より低
い場合には、次段の溶体化処理の温度を従来と同じよう
に1000℃以下にしたとき、目的とする粒度番号Nの
結晶粒度が得られないからである。鍛造終止温度を高く
しすぎることは熱経済的に不利であると同時に、結晶粒
の粗粒化が進んで鍛造時における割れなどが多発しはじ
めるので、通常は、980℃前後にすることが好まし
い。
【0021】この程度の鍛造終止温度のときは、好適な
粒度番号Nの結晶粒が得やすいとともに、結晶粒の粒界
にはCr炭化物も析出しはじめて粒界強度の更なる向上
も得られるようになる。ついで、鍛造品は溶体化処理さ
れる。そのときの温度は、従来と同じように、1000
℃以下であればよい。具体的には、980℃近辺の温度
で2〜3時間程度処理すればよい。
粒度番号Nの結晶粒が得やすいとともに、結晶粒の粒界
にはCr炭化物も析出しはじめて粒界強度の更なる向上
も得られるようになる。ついで、鍛造品は溶体化処理さ
れる。そのときの温度は、従来と同じように、1000
℃以下であればよい。具体的には、980℃近辺の温度
で2〜3時間程度処理すればよい。
【0022】この過程で、粒度番号Nが1〜4で示され
る結晶粒度の結晶粒が混在した状態で析出した組織が得
られる。最後に、時効処理が施される。その処理条件は
格別限定されないが、720℃と620℃の温度で各8
時間程度であればよい。つぎに第2の製造方法を説明す
る。
る結晶粒度の結晶粒が混在した状態で析出した組織が得
られる。最後に、時効処理が施される。その処理条件は
格別限定されないが、720℃と620℃の温度で各8
時間程度であればよい。つぎに第2の製造方法を説明す
る。
【0023】この方法では、まず、第1の方法と同じよ
うにして所定組成のインゴットが製造される。そして、
このインゴットには、従来と同じような条件で熱間鍛造
が施される。具体的には、900℃程度の鍛造終止温度
で鍛造される。得られた鍛造品には溶体化処理が施され
る。この第2の方法では、溶体化処理の温度を管理する
ことによって結晶粒度の粒度番号Nが調節される。
うにして所定組成のインゴットが製造される。そして、
このインゴットには、従来と同じような条件で熱間鍛造
が施される。具体的には、900℃程度の鍛造終止温度
で鍛造される。得られた鍛造品には溶体化処理が施され
る。この第2の方法では、溶体化処理の温度を管理する
ことによって結晶粒度の粒度番号Nが調節される。
【0024】すなわち、溶体化処理の温度は、1050
〜1100℃に設定される。この温度が1050℃より
低い場合は、析出する結晶粒はその粒度番号Nが4より
高位になって細粒化し、充分な高温クリープ強度を有す
る組織が得られず、また、1100℃より高い温度にす
ると、結晶粒は大幅に粗大化して所望する高温強度が得
られなくなる。この溶体化処理は、通常、2〜8時間程
度行なえばよい。
〜1100℃に設定される。この温度が1050℃より
低い場合は、析出する結晶粒はその粒度番号Nが4より
高位になって細粒化し、充分な高温クリープ強度を有す
る組織が得られず、また、1100℃より高い温度にす
ると、結晶粒は大幅に粗大化して所望する高温強度が得
られなくなる。この溶体化処理は、通常、2〜8時間程
度行なえばよい。
【0025】このような高温下での溶体化処理を行なう
と、時効が遅れやすくなるので、次段の時効処理は、従
来の時効処理よりも高温側で約2倍程度の時間をかけて
行なうことが好ましい。具体的には、720℃前後の温
度で約16時間程度行なうのが好適である。
と、時効が遅れやすくなるので、次段の時効処理は、従
来の時効処理よりも高温側で約2倍程度の時間をかけて
行なうことが好ましい。具体的には、720℃前後の温
度で約16時間程度行なうのが好適である。
【0026】
実施例1〜3,比較例1,2 表1で示した組成の合金を電気炉で溶製し、表示の条件
で鍛造,溶体化処理,時効処理を順次行なって伸銅用ダ
イスの材料にした。これらの材料の最小クリープ強度
を、温度750℃,荷重26.35kgf/mm2 の条件で測定
し、また、JIS G 0551のGS法により粒度番
号を測定した。
で鍛造,溶体化処理,時効処理を順次行なって伸銅用ダ
イスの材料にした。これらの材料の最小クリープ強度
を、温度750℃,荷重26.35kgf/mm2 の条件で測定
し、また、JIS G 0551のGS法により粒度番
号を測定した。
【0027】これらの材料で伸銅ダイスを製作し、温度
900℃の銅合金ビレットを押出し、押出し終了後はダ
イスを冷水し、ダイスの破壊が起こるまでの回数を調べ
た。以上の結果を一括して表1に示した。
900℃の銅合金ビレットを押出し、押出し終了後はダ
イスを冷水し、ダイスの破壊が起こるまでの回数を調べ
た。以上の結果を一括して表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
材料は、粒度番号が1〜4の範囲内で、粗粒と細粒の結
晶粒が互いに混在した状態の組織になっているので、高
温クリープ強度は優れている。この材料は、使用寿命が
長く、しかも寿命が安定していて、伸銅ダイスの材料と
して非常に有用である。
材料は、粒度番号が1〜4の範囲内で、粗粒と細粒の結
晶粒が互いに混在した状態の組織になっているので、高
温クリープ強度は優れている。この材料は、使用寿命が
長く、しかも寿命が安定していて、伸銅ダイスの材料と
して非常に有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 C:0.08重量%以下、Si:0.35重
量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:50.0〜5
5.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,Mo:2.8
0〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜5.50重
量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.20〜0.
80重量%,残部がFeと不可避的不純物から成り、か
つ、JIS G 0551で規定する鋼のオーステナイ
ト結晶粒度試験方法で測定したときの結晶粒度が、粒度
番号で1〜4の範囲にある組織を有するNi基耐熱合金
から成ることを特徴とする熱間押出ダイス用材料。 - 【請求項2】 C:0.08重量%以下、Si:0.35重
量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:50.0〜5
5.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,Mo:2.8
0〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜5.50重
量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.20〜0.
80重量%,残部がFeと不可避的不純物から成るNi
基耐熱合金を溶製する工程;前記工程で得られた合金の
インゴットに、950℃以上の鍛造終止温度で鍛造処理
を施して、結晶粒度を調節する工程;および、前記鍛造
品に、溶体化処理,時効処理を順次施す工程を備えてい
ることを特徴とする熱間押出ダイス用材料の製造方法。 - 【請求項3】 C:0.08重量%以下、Si:0.35重
量%以下、Mn:0.35重量%以下、Ni:50.0〜5
5.0重量%、Cr:17.0〜21.0重量%,Mo:2.8
0〜3.30重量%以下、Nb+Ta:4.45〜5.50重
量%、Ti:0.65〜1.15重量%,Al:0.20〜0.
80重量%,残部がFeと不可避的不純物から成るNi
基耐熱合金を溶製する工程;前記工程で得られた合金の
インゴットに鍛造処理を施す工程;前記鍛造品に、10
50〜1100℃で溶体化処理を施して、結晶粒度を調
節する工程;および、時効処理を施す工程を備えている
ことを特徴とする熱間押出ダイス溶材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7149197A JPH093577A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 熱間押出ダイス用材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7149197A JPH093577A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 熱間押出ダイス用材料およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH093577A true JPH093577A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15469951
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7149197A Pending JPH093577A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 熱間押出ダイス用材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH093577A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100977040B1 (ko) * | 2007-10-31 | 2010-08-19 | 김정한 | 수직 또는 수평 원심주조에 의한 다이스 및 다이스 제조방법 |
| JP2015117413A (ja) * | 2013-12-19 | 2015-06-25 | 新日鐵住金株式会社 | Ni基耐熱合金部材およびNi基耐熱合金素材 |
| WO2016013433A1 (ja) * | 2014-07-23 | 2016-01-28 | 株式会社Ihi | Ni合金部品の製造方法 |
| CN114892013A (zh) * | 2022-05-18 | 2022-08-12 | 江苏宇钛新材料有限公司 | 一种含钴镍铬基高温合金及其制备方法与应用 |
-
1995
- 1995-06-15 JP JP7149197A patent/JPH093577A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100977040B1 (ko) * | 2007-10-31 | 2010-08-19 | 김정한 | 수직 또는 수평 원심주조에 의한 다이스 및 다이스 제조방법 |
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| WO2016013433A1 (ja) * | 2014-07-23 | 2016-01-28 | 株式会社Ihi | Ni合金部品の製造方法 |
| JPWO2016013433A1 (ja) * | 2014-07-23 | 2017-04-27 | 株式会社Ihi | Ni合金部品の製造方法 |
| US10702923B2 (en) | 2014-07-23 | 2020-07-07 | Ihi Corporation | Method of manufacturing ni alloy part |
| US11273493B2 (en) | 2014-07-23 | 2022-03-15 | Ihi Corporation | Method of manufacturing Ni alloy part |
| CN114892013A (zh) * | 2022-05-18 | 2022-08-12 | 江苏宇钛新材料有限公司 | 一种含钴镍铬基高温合金及其制备方法与应用 |
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|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
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