JPH0940603A - 光学活性有機多塩基酸の精製方法 - Google Patents

光学活性有機多塩基酸の精製方法

Info

Publication number
JPH0940603A
JPH0940603A JP19682895A JP19682895A JPH0940603A JP H0940603 A JPH0940603 A JP H0940603A JP 19682895 A JP19682895 A JP 19682895A JP 19682895 A JP19682895 A JP 19682895A JP H0940603 A JPH0940603 A JP H0940603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optically active
disproportionation
polybasic acid
organic
hydrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19682895A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Oda
喜久 織田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP19682895A priority Critical patent/JPH0940603A/ja
Publication of JPH0940603A publication Critical patent/JPH0940603A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の光学活性有機多塩基酸の精製方
法は、光学活性有機多塩基酸水素塩を固体状態のまま有
機溶媒中において不均化させて精製された光学活性有機
多塩基酸を得る。 【効果】 (1)副原料をほとんど消費しない、(2)
廃棄物をほとんど生成しない、(3)操作が容易であ
る、(4)操作条件の可変範囲が広い、(5)高純度化
しやすい、という利点をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性リンゴ酸
などの光学活性有機多塩基酸の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性リンゴ酸の製造および精製は、
リンゴ酸の正塩を酸分解することによるのが一般的であ
る。
【0003】特開昭51−70880号公報に記載の方
法は、フマラーゼ処理によって生成したL−リンゴ酸の
回収法および精製法であるが、記載の反応条件ではリン
ゴ酸とフマル酸が6:1程度になっている。そのために
フマル酸の除去のために一度塩酸で酸性にしてフマル酸
を沈殿させ粗L−リンゴ酸を得る。次に水酸化カルシウ
ムを加えてL−リンゴ酸カルシウム、すなわちL−リン
ゴ酸の正塩として晶出させ、さらに硫酸を加えてL−リ
ンゴ酸を遊離させている。硫酸カルシウムは水に少し溶
解するために回収したL−リンゴ酸をイオン交換樹脂で
処理して硫酸カルシウムを除去する。
【0004】L−リンゴ酸カルシウムの分解法として強
酸型陽イオン交換樹脂で分解処理する方法が、特開昭6
3−130555号公報に記載されている。この方法は
フマラーゼの作用により生成したL−リンゴ酸カルシウ
ムからL−リンゴ酸を回収することを目的としている
が、カルシウム正塩を経由する粗L−リンゴ酸の生成の
一工程として使用できることは明らかである。本法を用
いれば操作が容易になり硫酸カルシウムの産業廃棄物が
生成しないなどの利点がある。
【0005】ところでL−リンゴ酸や光学活性有機多塩
基酸の例ではないが、特開平6−48979号公報にク
エン酸の精製法が記載されている。これは粗クエン酸を
クエン酸カルシウムと反応させてクエン酸1水素カルシ
ウムとし、次いでクエン酸1水素カルシウムを水溶液中
で不均化させてクエン酸を遊離させるというものであ
る。この方法は操作が容易であり産業廃棄物を発生さな
い点で優れたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先行技術の方法は、工
業生産に適用するにあたってはいくつかの改善すべき問
題がある。
【0007】特開昭51−70880号公報に記載の精
製方法は、(1)操作が煩雑である、(2)多量の副原
料を必要とする、(3)副原料は硫酸カルシウムとなり
多量の産業廃棄物を生成する、(4)陰イオン交換樹脂
へL−リンゴ酸が吸着するので回収率が低くなる、など
という問題をもつ。
【0008】上記公報に記載の精製方法のもつ問題を解
決するために提案された方法が特開昭63−13055
5号公報の方法である。かかる公報に記載の方法は、L
−リンゴ酸の精製方法としても利用できるものであり、
多量の硫酸カルシウム廃棄物を生成しないことやリンゴ
酸の吸着がないという点で有利である。新たに発生する
問題は、陽イオン交換樹脂を再生する工程でカルシウム
塩を含む酸性廃液が多量に生成するということである。
そのために大量の廃棄物が生成するという問題自体は解
決されたわけではない。
【0009】これら2つの先行技術に対して特開平6−
48979号公報に記載の方法は、原理的に副原料由来
の塩類廃棄物が生成しにくいので優れた方法である。問
題点としては(1)遊離したクエン酸は水溶液となって
いるがカルシウム塩が存在すること、(2)2回目の処
理によりカルシウム塩の混入を減少させることができる
が操作が煩雑となること、があげられる。
【0010】本発明者は、この方法やその類似法の適用
可能性について検討した。例えば、カルシウム塩の代り
にナトリウム塩を用いたところ不均化は進行しなかっ
た。光学活性リンゴ酸水素カルシウムも特開平6−48
979号公報に記載の類似方法では不均化させられなか
った。例外的にDL−リンゴ酸水素カルシウムが類似条
件で不均化することを見出だしたのみであった。すなわ
ち特開平6−48979号公報に記載の方法あるいはそ
の類似法は、クエン酸やDL−リンゴ酸のカルシウム塩
など限られ場合に有効であり、有機酸精製方法あるいは
光学活性有機酸精製法としての一般性はないものであ
る。
【0011】本発明の目的は、光学活性有機多塩基酸の
精製方法としての一般性を有するものであって、かつ
(1)副原料をほとんど消費しない、(2)廃棄物をほ
とんど生成しない、(3)操作が容易である、(4)操
作条件の可変範囲が広い、(5)高純度化しやすい、な
どの利点をもつ光学活性有機多塩基酸の精製方法を提供
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術の
もつ欠点を解決する光学活性有機多塩基酸の精製方法に
ついて鋭意検討した。その結果、光学活性有機多塩基酸
水素塩が有機溶媒中で効果的に不均化することを見出だ
し、これにより上記諸目的が達成し得ることを知り、こ
の知見に基づき本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、上記諸目的は、(1) 有機溶
媒を用いる光学活性有機多塩基酸水素塩の不均化工程を
経由する光学活性有機多塩基酸の精製方法により達成す
ることができる。
【0014】また、本発明は、(2) 前記有機溶媒
が、不均化工程において光学活性有機多塩基酸と反応性
を有さないと共に、不均化温度において該光学活性有機
多塩基酸を5重量%以上溶解するものである上記(1)
に示す精製方法によってもより好適に達成することがで
きるものである。
【0015】なお、本明細書において使用する「不均
化」という用語は、(光学活性)有機多塩基酸水素塩と
して存在する化学種が相互に水素イオンや金属イオンな
どの陽イオンの授受を行って(光学活性)有機多塩基酸
と(光学活性)有機多塩基酸塩を生成する化学変化を示
すものとする。さらに、本発明において用いる有機多塩
基酸という用語は、有機二塩基酸および有機三塩基酸も
含むものとする。従って光学活性有機多塩基酸という用
語は、光学活性有機二塩基酸および光学活性有機三塩基
酸も含むものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の不均化の操作によれば、
光学活性有機多塩基酸水素塩から遊離の光学活性有機多
塩基酸を得ることができる。本発明における光学活性有
機多塩基酸の精製方法は、光学活性有機多塩基酸水素塩
を有機溶媒中で不均化させて遊離の光学活性有機多塩基
酸を製造するという新規性がある工程を含むものであ
る。
【0017】本発明の特に好ましい実施の形態は、固体
の光学活性有機多塩基酸水素塩を有機溶媒で処理するこ
とである。この点で二液相間の分配を利用した通常の抽
出法とは異なるものである。
【0018】本方法は、有機酸と有機酸塩の混合物から
有機酸を回収・精製する方法とは異なるものである。す
なわちそのような混合物においては固形状態や溶液状態
などの存在状態にかかわらず常に化学量論的に有機酸が
存在している。そのような混合物からの有機酸の回収や
精製は物理変化を起こさせるものである。本方法は有機
多塩基酸水素塩の化学変化を効果的に行わせるものであ
り通常の分離法とは本質的に異なるものである。
【0019】以下、本発明の実施の形態つき、図面を用
いて詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の精製方法の一実施形態と
して、後述する光学活性有機多塩基酸水素塩の調製段階
を含めた製造(精製)工程の流れを簡単に表した概略工
程図である。
【0021】まず、本発明の光学活性有機多塩基酸の精
製方法に用いることのできる光学活性有機多塩基酸水素
塩としては、特に制限されるものでなく、従来公知の方
法を用いて調製することができるものである。こうした
調製方法の操作自体は通常よく知られているものであ
り、特に新規なものではないが簡単に説明する。本発明
に必要な光学活性有機多塩基酸水素塩は、図1に示すよ
うに、原料の粗光学活性有機多塩基酸を適当量の光学活
性有機多塩基酸正塩と反応させる方法(図中、工程
(I)として表示する)により得られるほか、原料の粗
光学活性有機多塩基酸を適当量の金属酸化物、水酸化物
あるいは炭酸塩で中和する方法などにより得ることがで
きる。
【0022】上記方法において原料となる粗光学活性有
機多塩基酸は、醗酵法、酵素法、抽出法、合成法などい
ずれの方法で調製されたものであってもよい。なかでも
好適な粗光学活性有機多塩基酸は、光学活性有機多塩
基酸水素塩が結晶化できること、遊離の酸の状態で精
製しにくい、という性質をもつものである。
【0023】上記調製方法では、光学活性有機多塩基酸
水素塩を晶析・沈殿させて得るが、必要に応じて、さら
に再結晶させて得るのが好ましいことである。不純物の
種類によっては光学活性有機多塩基酸水素塩を適当な有
機溶媒などで洗浄することも可能である。この晶析(お
よび再結晶化)により粗光学活性有機多塩基酸中の不純
物を効果的に除去でき、高純度の光学活性有機多塩基酸
水素塩を調製できる。
【0024】次に、本発明に係る光学活性有機多塩基酸
の精製方法としては、図1に示すように、光学活性有機
多塩基酸水素塩(例えば、先述の調製方法により得られ
たもの)を有機溶媒中において不均化させることによ
り、光学活性有機多塩基酸と光学活性有機多塩基酸正塩
が生成し(式1)、これらを適当な方法で処理すること
により最終的に光学活性有機多塩基酸が分離・精製され
るものである(図中、工程(II)として表示する)。
【0025】 光学活性有機多塩基酸水素塩→光学活性有機多塩基酸 (式1) なお、上記式1に関連した反応として有機多塩基酸水素
塩の水溶液においては平衡反応により有機多塩基酸が生
成することは広く知られていることである。ただし、有
機多塩基酸水素塩水溶液を濃縮すると再び有機多塩基酸
水素塩が形成され、遊離の有機多塩基酸を得ることはで
きないことが普通である。そのために有機多塩基酸水素
塩の水溶液を不均化させて遊離の有機多塩基酸を調製す
ることは困難と信じられてきた。幸運な例外として、
L−リンゴ酸水素カルシウム水溶液が60℃で不均化す
るという記載(広川書店、化学大辞典)が見られる(再
現することは難しかった)、クエン酸1水素カルシウ
ムの不均化による遊離のクエン酸の調製(特開平6−4
8979号公報)、これらに関連して本発明者はDL
−リンゴ酸水素カルシウム水溶液を加熱すると不均化す
ることを認めた、ということがみられるのみである。
【0026】本発明に係る精製方法(図中の工程(I
I))は、有機溶媒中で有機多塩基酸水素塩を処理する
という点に特徴がある。この有機溶媒中での不均化は、
従来困難とされてきた汎用的・効果的な有機多塩基酸水
素塩の不均化を可能とし、容易に分離できる状態で有機
多塩基酸を生成させるものである。この点で水溶液中の
平衡反応による有機多塩基酸の生成とは質的に異なるも
のである。
【0027】以下に本発明に係る精製方法(図中の工程
(II))の内容、構成要件などに関し、詳細に説明す
る。
【0028】〔有機溶媒〕まず、図1に示すように工程
(II)の不均化工程においては有機溶媒を用いている。
この有機溶媒は、不均化処理の温度において光学活性有
機多塩基酸を溶解し、不均化処理中の変質が問題となら
ないものであればどのようなものでも使用可能である。
ただし実際の操作を考えると不均化処理の温度条件にお
いて光学活性有機多塩基酸を5重量%以上、好ましくは
10重量%以上溶解する有機溶媒が実用的である。有機
溶媒の沸点は、有機溶媒の使用範囲を直接制限するもの
ではないが回収再使用の容易さの点では気化・凝縮をお
こさせやすいほうが好ましい。この点からいうと好まし
くは有機溶媒の沸点が1気圧下において160℃以下で
あり、より好ましくは1気圧下における沸点が120℃
以下である。より一層好ましい有機溶媒の具体例は、ア
セトン、2−ブタノン(MEK)などのケトン系溶媒、
テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジメトキシエ
タン(DME)、ジオキサン、エーテルなどのエーテル
系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール、ペンタ
ノールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル(A
N)などのニトリル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル
系溶媒、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒などであ
る。
【0029】これらの有機溶媒は、混合して用いること
も可能である。さらに小量の物質を添加して不均化を促
進することも可能である。特に不均化条件で水溶液相を
出現させない範囲で小量の水を含有すること、あるいは
水を添加することは効果的である。例えば有機溶媒とし
てアセトンを用いL−リンゴ酸水素カルシウムを不均化
させる場合は体積比で10%以下の水を添加することが
可能である。この状態では水溶液相は形成されず固体の
塩類(水素塩および正塩)が有機溶媒に懸濁した状態に
なる。光学活性有機多塩基酸塩類が特に水に溶解しやす
い性質を有する場合は、水の添加量を少なくして塩類が
固体状態を保つようにすることが望ましい。
【0030】〔不均化の温度と時間〕不均化反応に影響
を与える因子として温度や時間も重要である。温度が不
均化に与える影響を調べた例を実施例10(表3)に示
す。例えば50℃で1時間不均化させると不均化率は8
5%になるが、さらに25℃で24時間攪拌すると不均
化率は18%まで低下した。この結果は、不均化は高温
のほうが高くなることを示すものである。時間の影響に
ついても調べた。同実施例では25℃において不均化率
を調べたが1時間後は2%、24時間後は14%であっ
た。この結果不均化処理の時間の設定も重要であること
を示すものである。不均化処理時間を1時間とした場
合、温度が高くなると不均化率が著しく高くなった。こ
れらの検討結果を考慮して、多くの実施例で50℃1時
間の不均化処理条件を多用した。ただし不均化処理条件
は実施例に例示した温度や時間に限定されるものではな
い。不均化処理条件は、有機酸の分解が問題にならない
範囲および不均化操作やそれに続く分離操作に困難をき
たさない範囲で自由に設定可能である。なお、ここで
「不均化率」とは、以下に示す式2
【0031】
【数1】
【0032】で表される値である。
【0033】式2における水素イオンの量は、光学活性
有機多塩基酸水素塩あるいは光学活性有機多塩基酸を水
溶液とし水酸化ナトリウムで中和滴定を行うことにより
測定できる。滴定誤差を小さくするために水素イオン濃
度(pH)をpHメーターで測定し加えた水酸化ナトリ
ウムあたりのpH変化が最大となる時点を中和点として
水素イオン量を求める。この方法では中和点のpHは式
3の酸解離定数(pKan )よりも概ね2〜3高いもの
であり、滴定誤差は0.2%以下である。
【0034】
【化1】
【0035】〔光学活性有機多塩基酸水素塩〕本不均化
法は、有機多塩基酸水素塩一般に適用可能であり、いろ
いろな光学活性有機多塩基酸水素塩に適用できるもので
ある。それゆえ本不均化法は、先に述べた調製方法(図
中の工程(I))以外の他の調製方法を用いて得られた
光学活性有機多塩基酸水素塩にも適用可能である。ただ
し光学活性有機多塩基酸が揮発性であれば有機溶媒との
分離が困難になることや揮発性が高い光学活性有機多塩
基酸は蒸留法によって容易に精製されるので不均化工程
を経由する本精製方法を適用する意義は小さいと考えら
れる。それゆえ実用的に蒸留できない光学活性有機多塩
基酸の水素塩が本不均化法の適用対象となる。実施例で
は光学活性のリンゴ酸、シトラマル酸、酒石酸、メチル
コハク酸、イソクエン酸などの水素塩を例示したが本発
明の対象はこれらの光学活性有機多塩基酸水素塩に限定
されるものではない。
【0036】本発明に係る精製方法(図1に示す工程
(II))における不均化工程に使用する光学活性有機多
塩基酸水素塩中の陽イオンとしては様々なものが利用で
きる。例えばアンモニウムイオンやリチウムイオン、ナ
トリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イ
オンやマグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロ
ンチウムイオン、バリウムイオンなどのアルカリ土類金
属やその他亜鉛など種々の金属イオンなどが使用可能で
ある。これらの陽イオンの種類は不均化率に大きく影響
する。実用的には高い不均化率が実現しやすいことが望
ましく、この点でリチウムイオン、マグネシウムイオ
ン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウ
ムイオン、亜鉛イオンの使用が好ましい。特に光学活性
有機多塩基酸水素塩中の陽イオンとしてカルシウムイオ
ンの使用が好ましく、概ね高い不均化率を与える。
【0037】本発明に係る精製方法(図1に示す工程
(II))における不均化工程に使用する光学活性有機多
塩基酸水素塩は、無水塩に限定されるものではない。す
なわち、光学活性有機多塩基酸水素塩に結晶水や吸着水
・付着水が含まれていても本不均化法は適用可能であ
る。光学活性有機多塩基酸水素塩に各種の水が含まれて
いる場合は、水の含有量に応じて有機溶媒中の水分を増
減することが望ましい。
【0038】〔光学活性有機多塩基酸水素塩の粒子の大
きさと不均化操作中の攪拌〕本不均化法を効果的に適用
できる条件では有機溶媒中に光学活性有機多塩基酸水素
塩の粒子が懸濁している。粒子の大きさが小さいと不均
化が速く進行するので有利である。ただし、不均化反応
の進行にともない粒子が崩壊することが見られるので処
理時間を長くし、攪拌を強くすれば大きな粒子でも不均
化処理できる。大きな粒子に対しては不均化処理を2回
行うことも有効である。後述する実施例11(2)は、
やや大きい粒子の光学活性リンゴ酸水素カルシウムの不
均化をおこなったものである。1回目の不均化では不均
化率が78%とやや低かったが粒子が崩壊し微粒子化し
た。その結果2回目の不均化は、効果的に進行しほぼ完
全に不均化した。
【0039】〔光学活性有機多塩基酸水素塩と有機溶媒
の混合比率〕光学活性有機多塩基酸水素塩と有機溶媒の
混合比率は、光学活性有機多塩基酸水素塩中の水素イオ
ンのモル数に基づき表示すると水素イオン1ミリモルに
対して有機溶媒を0.1〜50mlとするのが実用的で
ある。好ましくは光学活性有機多塩基酸水素塩の水素イ
オン1ミリモルに対して有機溶媒は0.5〜10mlで
ある。
【0040】〔不均化操作後の処理〕本発明に係る精製
方法においては、不均化反応後に、図1の工程(II)に
示すように、固体状態の光学活性有機多塩基酸塩類と光
学活性有機多塩基酸の有機溶媒溶液とを固液分離する。
これら両者の分離は、濾過法、遠心分離法、デカンテー
ションなど一般的に行われている分離法が適用できる。
不均化処理後に温度を変化させて放置すると不均化率が
変化するので、光学活性有機多塩基酸塩類と光学活性有
機多塩基酸の有機溶媒溶液の分離は速やかに行うことが
望ましい。さらに、図1の工程(II)に示すように、本
発明に係る精製方法においては、光学活性有機多塩基酸
塩類は分離回収される。回収した光学活性有機多塩基酸
塩類は、再び不均化処理し残存している光学活性有機多
塩基酸水素塩から光学活性有機多塩基酸を遊離させるこ
とができる。回収した光学活性有機多塩基酸塩類に対し
て不均化処理を繰り返すことにより最終的には光学活性
有機多塩基酸水素塩をすべて不均化させ光学活性有機多
塩基酸正塩とすることも必要に応じて可能である。
【0041】続いて、分離した光学活性有機多塩基酸の
有機溶媒溶液は、図1の工程(II)に示すように、有機
溶媒を蒸留あるいは蒸発させる処理をして有機溶媒と光
学活性有機多塩基酸をそれぞれ分離回収する。この分離
回収法は一般的な方法である。ここで回収した有機溶媒
は不均化工程に再使用できる。本不均化工程においては
不均化条件を制御することにより、純度の高い光学活性
有機多塩基酸を回収することが可能である。
【0042】図1の工程(II)に示すように、上述して
なる不均化工程を光学活性有機多塩基酸の精製方法の一
段階とする場合は、1回以上の不均化処理で回収される
光学活性有機多塩基酸塩類をそのままあるいは残存して
いる有機溶媒を洗浄や蒸発などにより除去して光学活性
有機多塩基酸水素塩の製造原料とする。この操作により
最初に用いた副原料に由来する塩基成分を回収再利用で
きる。その結果副原料をほとんど消費せず、従って副原
料由来の廃棄物をほとんど発生させずに光学活性有機酸
を精製することが可能である。
【0043】
【実施例】以下、実施例を示しながら本発明をさらに具
体的に説明する。
【0044】実施例1 (L−リンゴ酸水素マグネシウ
ムの不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素マグネシウム試料544
mg(436mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸水
素マグネシウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃
で1時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有
機溶媒1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせ
て濃縮し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果
を表1にまとめた。
【0045】実施例2 (L−リンゴ酸水素ストロンチ
ウムの不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素ストロンチウム試料64
2mg(531mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸
水素ストロンチウムを含有)に有機溶媒3mlを加え5
0℃で1時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣
は有機溶媒1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合
わせて濃縮し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と
結果を表1にまとめた。
【0046】実施例3 (L−リンゴ酸水素バリウムの
不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素バリウム試料640mg
(605mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸水素バ
リウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1時間
攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒1
mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮
し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表1
にまとめた。
【0047】実施例4 (L−リンゴ酸水素リチウムの
不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素リチウム試料485mg
(420mg、3.00ミリモルのL−リンゴ酸水素リ
チウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1時間
攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒1
mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮
し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表1
にまとめた。
【0048】実施例5 (L−リンゴ酸水素ナトリウム
の不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素ナトリウム試料524m
g(468mg、3.00ミリモルのL−リンゴ酸水素
ナトリウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1
時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶
媒1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃
縮し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表
1にまとめた。
【0049】実施例6 (L−リンゴ酸水素カリウムの
不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素カリウム試料525mg
(517mg、3.00ミリモルのL−リンゴ酸水素カ
リウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1時間
攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒1
mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮
し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表1
にまとめた。
【0050】実施例7 (L−リンゴ酸水素アンモニウ
ムの不均化) 345mg(3.00ミリモル)のL−リンゴ酸水素ア
ンモニウムに有機溶媒3mlを加え50℃で1時間攪拌
した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒1ml
ずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L
−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表1にまと
めた。
【0051】実施例8 (L−リンゴ酸水素亜鉛の不均
化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素亜鉛試料573mg(4
97mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸水素亜鉛を
含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1時間攪拌し
た。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒1mlず
つで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L−
リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表1にまとめ
た。
【0052】
【表1】
【0053】実施例9 (L−リンゴ酸水素カルシウム
の不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素カルシウム試料609m
g(459mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸水素
カルシウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1
時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶
媒1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃
縮し、L−リンゴ酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表
2にまとめた。
【0054】なお、有機溶媒としてアセトン、MEK、
エーテル、THF、ジオキサンを用いた場合は、L−リ
ンゴ酸水素カルシウム試料501mg(よく乾燥した、
403mg、1.32ミリモルのL−リンゴ酸水素カル
シウムを含有)使用した。これらの結果も表2に併せて
記載した。
【0055】
【表2】
【0056】実施例10 (L−リンゴ酸水素カルシウ
ムの不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素カルシウム試料536m
g(403mg、1.32ミリモルのL−リンゴ酸水素
カルシウムを含有)に含水アセトン(アセトン:水=1
2:1)3mlを加え表3に示した不均化条件下に攪拌
した。濾過して有機相を分離し、残渣は不均化条件と同
じ温度(60℃の場合は沸点)の含水アセトン1mlず
つで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L−
リンゴ酸を得た。結果を不均化条件とともに表3にまと
めた。
【0057】
【表3】
【0058】実施例11 (L−リンゴ酸の精製) (1a)L−リンゴ酸水素カルシウムの調製 43.0g(0.25モル)のL−リンゴ酸カルシウム
と33.5g(0.25モル)のL−リンゴ酸を50℃
に加温した水603mlに溶解した。溶液を0℃に冷却
し、L−リンゴ酸水素カルシウムの結晶を析出させた。
得られた結晶はほぼ6水塩であり、回収できた量は9
0.8g(理論値に対する回収率89%)であった。
【0059】(1b)粗製L−リンゴ酸を原料とするL
−リンゴ酸水素カルシウムの調製 6.7g(0.05モル)のL−リンゴ酸と1.1gの
フマル酸を含む粗L−リンゴ酸7.8gを120mlの
水に加え、25℃において不溶物を濾過して除去した。
L−リンゴ酸カルシウム8.6g(0.05モル)を加
え50℃に加温し溶解させた。溶液を0℃に冷却し、L
−リンゴ酸水素カルシウムの結晶を析出させた。析出し
た結晶を冷水5mlで2回洗浄した。得られた結晶はほ
ぼ6水塩であり、回収できた量は17.1g(理論値に
対する回収率85%)であった。この結晶中のフマル酸
は0.4%であった。
【0060】(2)L−リンゴ酸水素カルシウムの不均
化 前記(1a)で得た結晶水を含むL−リンゴ酸水素カル
シウム試料10.7g(8.06g、26.3ミリモル
のL−リンゴ酸水素カルシウムを含有)に含水アセトン
(アセトン:水=12:1)50mlを加え50℃で2
時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣を含水ア
セトン(アセトン:水=12:1)11mlずつで2回
洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L−リンゴ酸
2.77g(20.7ミリモル)を得た。L−リンゴ酸
塩類の残渣は回収した。L−リンゴ酸塩類残渣に含水ア
セトン(アセトン:水=12:1)25mlを加えて再
び50℃で2時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、
残渣を含水アセトン(アセトン:水=12:1)6ml
ずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L
−リンゴ酸0.82g(6.1ミリモル)を得た。この
結果は2回の不均化操作によりL−リンゴ酸水素カルシ
ウムをほぼ完全に不均化できることを示すものであっ
た。ここで得られたL−リンゴ酸は純度が高く、不純物
としてのカルシウム量は0.022%であった。
【0061】実施例12 (L−酒石酸水素カルシウム
の不均化) 結晶水を含むL−酒石酸水素カルシウム試料607mg
(507mg、1.50ミリモルのL−酒石酸水素カル
シウムを含有)に有機溶媒3mlを加え50℃で1時間
攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒1
mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮
し、L−酒石酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表4に
まとめた。
【0062】
【表4】
【0063】実施例13 (L−シトラマル酸水素カル
シウムの不均化) 結晶水を含むL−シトラマル酸水素カルシウム試料17
0mg(167mg、0.50ミリモルのL−シトラマ
ル酸水素カルシウムを含有)に有機溶媒3mlを加え5
0℃で1時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣
は有機溶媒1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合
わせて濃縮し、L−シトラマル酸を得た。用いた有機溶
媒と結果を表5にまとめた。
【0064】実施例14 (L−シトラマル酸水素ナト
リウムの不均化) 結晶水を含むL−シトラマル酸水素ナトリウム試料18
6mg(170mg、1.00ミリモルのL−シトラマ
ル酸水素ナトリウムを含有)に有機溶媒3mlを加え5
0℃で1時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣
は有機溶媒1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合
わせて濃縮し、L−シトラマル酸を得た。用いた有機溶
媒と結果を表5にまとめた。
【0065】
【表5】
【0066】実施例15 ((−)−メチルコハク酸水
素カルシウムの不均化) 結晶水を含む(−)−メチルコハク酸水素カルシウム試
料310mg(302mg、1.00ミリモルの(−)
−メチルコハク酸水素カルシウムを含有)に有機溶媒3
mlを加え50℃で1時間攪拌した。濾過して有機相を
分離し、残渣は有機溶媒1mlずつで2回洗った。有機
相と洗液は合わせて濃縮し、(−)−メチルコハク酸を
得た。用いた有機溶媒と結果を表6にまとめた。
【0067】実施例16 ((−)−メチルコハク酸水
素ナトリウムの不均化) 結晶水を含む(−)−メチルコハク酸水素ナトリウム試
料310mg(308mg、2.00ミリモルの(−)
−メチルコハク酸水素ナトリウムを含有)に有機溶媒3
mlを加え50℃で1時間攪拌した。濾過して有機相を
分離し、残渣は有機溶媒1mlずつで2回洗った。有機
相と洗液は合わせて濃縮し、(−)−メチルコハク酸を
得た。用いた有機溶媒と結果を表6にまとめた。
【0068】実施例17 ((−)−メチルコハク酸水
素アンモニウムの不均化) 結晶水を含む(−)−メチルコハク酸水素アンモニウム
試料299mg(298mg、2.00ミリモルの
(−)−メチルコハク酸水素アンモニウムを含有)に有
機溶媒3mlを加え50℃で1時間攪拌した。濾過して
有機相を分離し、残渣は有機溶媒1mlずつで2回洗っ
た。有機相と洗液は合わせて濃縮し、(−)−メチルコ
ハク酸を得た。用いた有機溶媒と結果を表6にまとめ
た。
【0069】
【表6】
【0070】実施例18 ((−)−イソクエン酸1水
素カルシウムの不均化) (−)−イソクエン酸水溶液(10ml中に192m
g、1ミリモルの(−)−イソクエン酸を含有)と水酸
化カルシウム74mg(1ミリモル)を反応させ真空下
に乾燥して得た(−)−イソクエン酸1水素カルシウム
230mg(1.00ミリモル、水素イオン1.00ミ
リ当量を含む)に5mlの含水アセトン(アセトン:水
=20:1)を加え50℃で10分間攪拌した。濾過し
て有機相を分離し、残渣は有機溶媒2mlずつで2回洗
った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、(−)−イソク
エン酸を得た。得られた(−)−イソクエン酸は0.8
9mg(0.0046mミリモル、水素イオン0.01
4ミリ当量)であり、水素イオン量に基づく不均化率は
1.4%であった。
【0071】実施例19 ((−)−イソクエン酸2水
素カルシウムの不均化) (−)−イソクエン酸水溶液(10ml中に192m
g、1ミリモルの(−)−イソクエン酸を含有)と水酸
化カルシウム37mg(0.5ミリモル)を反応させ真
空下に乾燥して得た(−)−イソクエン酸2水素カルシ
ウム211mg(0.50ミリモル、水素イオン2.0
0ミリ当量を含む)に5mlの含水アセトン(アセト
ン:水=20:1)を加え50℃で6分間攪拌した。濾
過して有機相を分離し、残渣は有機溶媒2mlずつで2
回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、(−)−イ
ソクエン酸を得た。得られた(−)−イソクエン酸は8
9.2mg(0.464ミリモル、水素イオン1.39
ミリ当量)であり、水素イオン量に基づく不均化率は7
0%であった。
【0072】実施例20 (L−リンゴ酸水素マグネシ
ウムの不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素マグネシウム試料544
mg(436mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸水
素マグネシウムを含む)に含水DME(DME:水=1
2:1)3mlを加え80℃で1時間攪拌した。濾過し
て有機相を分離し、残渣は含水DME1mlずつで2回
洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L−リンゴ酸
162ml(1.21ミリモル、不均化率80.3%)
を得た。
【0073】実施例21 (L−酒石酸水素カルシウム
の不均化) 結晶水を含むL−酒石酸水素カルシウム試料405mg
(338mg、1.00ミリモルのL−酒石酸水素カル
シウムを含有)に含水ジオキサン(ジオキサン:水=1
2:1)3mlを加え80℃で1時間攪拌した。濾過し
て有機相を分離し、残渣は含水ジオキサン1mlずつで
2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮し、L−酒石
酸141ml(0.94ミリモル、不均化率94%)を
得た。
【0074】実施例22 (L−酒石酸水素ストロンチ
ウムの不均化) 結晶水を含むL−酒石酸水素ストロンチウム試料421
mg(386mg、1.00ミリモルのL−酒石酸水素
ストロンチウムを含有)に含水ジオキサン(ジオキサ
ン:水=12:1)3mlを加え50℃で1時間攪拌し
た。濾過して有機相を分離し、残渣は含水ジオキサン1
mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮
し、L−酒石酸80ml(0.54ミリモル、不均化率
54%)を得た。
【0075】実施例23 (L−酒石酸水素ストロンチ
ウムの不均化) 結晶水を含むL−酒石酸水素ストロンチウム試料421
mg(386mg、1.00ミリモルのL−酒石酸水素
ストロンチウムを含有)に含水ジオキサン(ジオキサ
ン:水=12:1)3mlを加え80℃で1時間攪拌し
た。濾過して有機相を分離し、残渣は含水ジオキサン1
mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合わせて濃縮
し、L−酒石酸146ml(0.97ミリモル、不均化
率97%)を得た。
【0076】実施例24 (L−酒石酸水素ストロンチ
ウムの不均化) 結晶水を含むL−酒石酸水素ストロンチウム試料421
mg(386mg、1.00ミリモルのL−酒石酸水素
ストロンチウムを含有)にメタノール3mlを加え50
℃で1時間攪拌した。濾過して有機相を分離し、残渣は
メタノール1mlずつで2回洗った。有機相と洗液は合
わせて濃縮し、L−酒石酸74ml(0.49ミリモ
ル、不均化率49%)を得た。
【0077】実施例25 (L−リンゴ酸水素カルシウ
ムの不均化) 結晶水を含むL−リンゴ酸水素カルシウム試料609m
g(459mg、1.50ミリモルのL−リンゴ酸水素
カルシウムを含有)に含水DME(DME:水=12:
1)3mlを加え80℃で1時間攪拌した。濾過して有
機相を分離し残渣は含水DME1mlずつで2回洗っ
た。有機相と洗液は合わせて濃縮しL−リンゴ酸196
mg(1.46ミリモル、不均化率97.3%)を得
た。なお、本実施例では、処理中にペースト状の液相の
生成が確認されが、この場合でも処理の最終時点では再
び固体の塩になっていることも併せて確認された。
【0078】
【発明の効果】本発明に係る光学活性有機多塩基酸の精
製方法は、光学活性有機多塩基酸水素塩の不均化工程を
経由し、(1)副原料をほとんど消費しない、(2)廃
棄物をほとんど生成しない、(3)操作が容易である、
(4)操作条件の可変範囲が広い、(5)高純度化しや
すい、という利点をもつものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る精製方法の一実施態様を表した
工程図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒を用いる光学活性有機多塩基酸
    水素塩の不均化工程を経由する光学活性有機多塩基酸の
    精製方法。
  2. 【請求項2】 前記有機溶媒が、不均化工程において光
    学活性有機多塩基酸と反応性を有さないと共に、不均化
    温度において該光学活性有機多塩基酸を5重量%以上溶
    解するものである請求項1に記載の精製方法。
JP19682895A 1995-08-01 1995-08-01 光学活性有機多塩基酸の精製方法 Pending JPH0940603A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19682895A JPH0940603A (ja) 1995-08-01 1995-08-01 光学活性有機多塩基酸の精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19682895A JPH0940603A (ja) 1995-08-01 1995-08-01 光学活性有機多塩基酸の精製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0940603A true JPH0940603A (ja) 1997-02-10

Family

ID=16364347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19682895A Pending JPH0940603A (ja) 1995-08-01 1995-08-01 光学活性有機多塩基酸の精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0940603A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106045848A (zh) * 2016-05-26 2016-10-26 河南精康制药有限公司 一种药用级l‑苹果酸的制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106045848A (zh) * 2016-05-26 2016-10-26 河南精康制药有限公司 一种药用级l‑苹果酸的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0007116A1 (en) Method for resolving racemic 6-methoxy-alpha-methyl-2-naphthalene acetic acid into its enantiomers and resolving medium
US5852211A (en) Process for the conversion of the sodium salt of 2-keto-L-gulonic acid to the free acid
IL265536B (en) Method for producing the crystalline form of modification a of calcobutrol
JP2019131448A (ja) 水酸化リチウムの製造方法
US6472380B1 (en) Glucosamine sulfate calcium chloride composition and processes for the preparation of glucosamine sulfate metal chlorides
JPH08333312A (ja) バリンの精製法
JP2823070B2 (ja) 高純度オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造方法
JP3394981B2 (ja) フリーヒドロキシルアミン水溶液の製造方法
CN110078103A (zh) 一种钙铝类水滑石及其制备方法
CN109369447B (zh) 一种3-(2,2,2-三甲基肼)丙酸盐二水合物的制备技术的改进方法
US4340751A (en) Method of optical resolution of (±)-2-amino-1-butanol and/or (±)-mandelic acid
JPH0940604A (ja) クエン酸の精製方法
CN112479916B (zh) N-月桂酰甘氨酸或其盐的生产方法
US5171887A (en) Process for the preparation of oxalic acid and sodium hydrogen oxalate from crude sodium oxalate
JP2828349B2 (ja) トリフルオロメタンスルホン酸スズの製造法
JPS6316375B2 (ja)
CN111333534A (zh) 一种卤甲烷甲基化制备3-(2,2,2-三甲基肼)丙酸盐二水合物新方法
JP3544154B2 (ja) ヘキサアンミンイリジウム硝酸塩溶液の製造方法
US1313014A (en) Swigel posternak
JP3503115B2 (ja) フリーヒドロキシルアミン水溶液の製造方法
CN120247059A (zh) 一种回收氯化锂的方法
JP3316917B2 (ja) 新規フェニルアラニン塩結晶とその製造法
JPH0288421A (ja) アンモニウムミョウバンの製造方法
JP3235869B2 (ja) 純度の向上した、グリセリン酸又はその塩の製造法
US2687433A (en) Manufacture of oxalic acid