JPH0940644A - イサチン誘導体およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

イサチン誘導体およびそれを用いた電子写真感光体

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JPH0940644A
JPH0940644A JP19052995A JP19052995A JPH0940644A JP H0940644 A JPH0940644 A JP H0940644A JP 19052995 A JP19052995 A JP 19052995A JP 19052995 A JP19052995 A JP 19052995A JP H0940644 A JPH0940644 A JP H0940644A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電子輸送剤として好適な、新規なイサチン誘
導体と、それを用いた高感度の電子写真感光体とを提供
する。 【解決手段】 一般式(1)で表されるイサチン誘導体
及び上記イサチン誘導体を含む感光層を備える電子写真
感光体。 〔式中、Rはアルキル基を示す。R2A,R2B,R
2CおよびR2Dのうちのいずれか1つは水素原子を示
し、残りの基は同一または異なって、水素原子またはア
ルキル基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なイサチン誘
導体と、それを用いた、たとえば静電式複写機、レーザ
ービームプリンタ、普通紙ファクシミリ装置等の画像形
成装置に使用される電子写真感光体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記画像形成装置においては、光照射に
よって電荷を発生する電荷発生剤、発生した電荷を輸送
する電荷輸送剤、およびこれらの物質を分散して層を構
成する結着樹脂等からなる、いわゆる有機感光体(OP
C)が広く使用されている。有機感光体としては、大別
して、電荷発生剤と電荷輸送剤とを同一の層中に含有さ
せた単層型の感光層を備えたものと、電荷発生剤を含む
電荷発生層と、電荷輸送剤を含む電荷輸送層とを積層し
た積層型の感光層を備えたものとがあり、このうち積層
型の感光層を備えた感光体が一般的である。また上記積
層型の感光層は、機械的強度の面から、電荷発生層より
も膜厚の厚い電荷輸送層を、最外層に配置するのが一般
的である。
【0003】これらの感光体に使用される電荷輸送剤と
しては、正孔輸送性のものと電子輸送性のものとがある
が、現在知られている電荷輸送剤のうち、感光体に実用
的な感度を付与しうるキャリヤ移動度の高いものは、そ
の多くが正孔輸送性である。このため、現在実用化され
ている有機感光体は、前述した最外層に電荷輸送層を設
けた積層型の場合、負帯電型となる。
【0004】しかし、上記負帯電型の積層型感光層を有
する感光体は、オゾンの発生量が多い負極性コロナ放電
によって帯電させる必要があり、オゾンによる環境への
影響や、あるいは感光体自体の劣化が問題となる。そこ
でこのような問題を解決するために、キャリヤ移動度の
高い電子輸送剤の開発、検討がなされており、たとえば
特開平1−206349号公報には、ジフェノキノン構
造を有する化合物を電子輸送剤として使用することが提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらジフェノ
キノン類は、一般に結着樹脂との相溶性に乏しく、均一
に分散されないため、電子のホッピング距離が長くな
り、とくに低電界での電子移動が生じにくい。そのた
め、ジフェノキノン類自体は高いキャリヤ移動度を有し
ているが、これを電子輸送剤として感光体に使用した際
には、その特性が十分に発揮されず、感光体の残留電位
が高くなり、光感度が不十分であった。
【0006】また、前記のように現在、実用化されてい
る有機感光体の多くは積層型の感光層を備えたものであ
るが、これに比べて単層型の感光層を備えた感光体は製
造が容易である上、被膜欠陥の発生を防止し、光学的特
性を向上させる点でも多くの利点がある。しかもこのよ
うな単層型の感光層を備えた感光体は、電子輸送剤と正
孔輸送剤とを併用することで、1つの感光体を正帯電型
および負帯電型の両方に使用でき、感光体の応用範囲を
拡げられる可能性があるが、前記ジフェノキノン類は、
正孔輸送剤との相互作用により、電子および正孔の輸送
が阻害されるという問題があるため、かかる単層型の感
光層を備えた感光体は、広く実用化されるに至っていな
い。
【0007】本発明の目的は、上記の技術的な課題を解
決しうる電子輸送剤として好適な、全く新規なイサチン
誘導体と、それを用いた、従来に比べて高感度の電子写
真感光体とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を行った。そして、本件出願人が
先に、電子輸送剤として使用可能であることを確認し
た、染料中間体として公知の物質であるトリプトアント
リンの原料である、式(1a-1):
【0009】
【化3】
【0010】で表されるイサチンに着目した。しかし、
かかるイサチンは耐久性が十分でなく、感光体に使用し
た際に劣化しやすいという問題があった。そこでイサチ
ンの、窒素に結合した水素原子をアルキル基に置換する
ことを試みたところ、耐久性が改善されただけでなく、
上記アルキル基の作用によって、電子受容性が向上し、
かつ溶剤への溶解性および結着樹脂との相溶性も改善さ
れることが明らかとなった。
【0011】したがって本発明のイサチン誘導体は、一
般式(1) :
【0012】
【化4】
【0013】〔式中、R1 はアルキル基を示す。R2A
2B,R2CおよびR2Dのうちのいずれか1つは水素原子
を示し、残りの基は同一または異なって、水素原子また
はアルキル基を示す。〕で表されることを特徴とする。
また、本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、上
記一般式(1) で表されるイサチン誘導体を含む感光層を
設けたことを特徴とする。
【0014】さらに上記感光層は、酸化還元電位−0.
8〜−1.4Vの電子受容性化合物をも含有しているの
が好ましい。かかる、本発明のイサチン誘導体は、前記
のように電子受容性にすぐれているとともに、溶剤への
溶解性および結着樹脂との相溶性が良好である。よって
本発明のイサチン誘導体は、電荷発生剤(顔料)とのマ
ッチングにすぐれ、当該電荷発生剤からの電子の注入が
円滑に行われるとともに、感光層中に均一に分散される
ため、電子のホッピング距離が短く、とくに低電界での
電子輸送性にすぐれている。とくに電荷発生剤とのマッ
チングについては、前記トリプトアントリンよりも良好
である。
【0015】また上記イサチン誘導体は、電子および正
孔の輸送を阻害する、正孔輸送剤との相互作用を生じな
いため、とくに同じ層中に正孔輸送剤が含有される単層
型の感光層に使用した際に、より高感度の感光体を構成
できる。そして本発明の電子写真感光体は、上記のよう
にすぐれた特性を有する、本発明のイサチン誘導体を電
子輸送剤として含有する感光層を備えているため、高感
度である。
【0016】また、上記イサチン誘導体とともに、酸化
還元電位−0.8〜−1.4Vの電子受容性化合物を併
用すると、当該電子受容性化合物が、電荷発生剤から電
子を引き抜いてイサチン誘導体に伝達する働きをするた
め、電荷発生剤からイサチン誘導体への電子の注入がさ
らに円滑になり、感光体の感度がさらに向上する。さら
に、本発明のイサチン誘導体は、その高い電子輸送能を
利用して、太陽電池や有機エレクトロルミネッセンス素
子等の用途にも使用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を説明する。ま
ず、本発明のイサチン誘導体について説明する。前記一
般式(1) 中の基R1 、R2A〜R2Dに相当するアルキル基
としては、たとえばメチル、エチル、ノルマルプロピ
ル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソブチル、第2
級ブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル等の、炭
素数1〜6のアルキル基があげられる。
【0018】本発明のイサチン誘導体のうち構造がもっ
とも簡単なものは、基R1 がアルキル基で、かつ基R2A
〜R2Dが全て水素原子である化合物であり、この化合物
は、後述する実施例の結果より明らかなようにすぐれた
特性を有しているが、上記基R2A〜R2Dのいずれかがア
ルキル基であるイサチン誘導体は、溶剤への溶解性およ
び結着樹脂との相溶性がさらに良好になるものと推測さ
れる。
【0019】本発明のイサチン誘導体を合成するには、
下記反応工程式に示すように、一般式(1a)で表されるイ
サチンの誘導体を、適当な溶媒中で、たとえば水素化ナ
トリウムの存在下、一般式(1b)で表されるよう化アルキ
ルと反応させればよい。
【0020】
【化5】
【0021】〔式中、R1 、R2A〜R2Dは、前記と同じ
である。〕 上記本発明のイサチン誘導体の具体的化合物としては、
これに限定されないが、たとえば式(1-1) で表される化
合物があげられる。
【0022】
【化6】
【0023】つぎに、本発明の電子写真感光体について
説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性基体上
に、前記一般式(1) で表される本発明のイサチン誘導体
の1種または2種以上を電子輸送剤として含む感光層を
設けたものである。上記感光層としては、前述したよう
に単層型と積層型とがある。
【0024】単層型の感光層は、結着樹脂中に、電子輸
送剤である本発明のイサチン誘導体(1) と、正孔輸送剤
と、電荷発生剤とを含有させたもので、この単層型の感
光層を備えた感光体は、正負いずれの帯電型にも使用で
きるが、前述した負極性コロナ放電を用いる必要のない
正帯電型で使用するのが好ましい。また積層型の感光層
は、電荷発生剤を含む電荷発生層と、電子輸送剤である
本発明のイサチン誘導体(1) を含む電荷輸送層とからな
り、この積層型の感光層を備えた感光体は、両層の積層
順序によって正負いずれの帯電型にも構成できるが、や
はり同様の理由から、電荷輸送層を最外層に配置した、
正帯電型の構成とするのが好ましい。
【0025】本発明の構成は、上記単層型および積層型
のいずれにも適用できるが、とくに単層型が好ましい。
正帯電型の単層型感光層を備えた感光体においては、露
光工程で電荷発生剤から放出された電子(−)が、イサ
チン誘導体(1) にスムーズに注入され、ついでイサチン
誘導体(1) 間での授受により感光層の表面に輸送され
て、あらかじめ感光層表面に帯電させた正電荷(+)を
打ち消す。
【0026】一方、正孔(+)は正孔輸送剤に注入され
て、当該正孔輸送剤間での授受により導電性基体に輸送
され、あらかじめ導電性基体に印加した負電荷(−)に
より打ち消される。この間、イサチン誘導体(1) と正孔
輸送剤とは、前述したように相互作用を生じないため、
正孔(+)および電子(−)は、ともに途中でトラップ
されることなく、効率よくかつ速やかに輸送され、その
結果、感光体の感度が向上するものと考えられる。
【0027】また、本発明の感光体においては、前述し
たように、イサチン誘導体(1) とともに、酸化還元電位
が−0.8〜−1.4Vである電子受容性化合物を併用
するのが好ましい。上記電子受容性化合物は、そのLU
MO〔Lowest Unoccupied Molecular Orbital 、基底空
分子軌道〕のエネルギー凖位が、電荷発生剤のそれより
も低いため、光照射による電荷発生剤での電子・正孔対
の生成の際に、電荷発生剤から電子を引き抜く働きをす
る。このため、電荷発生剤中での、電子と正孔の再結合
による消失の割合が減少して、電荷発生効率が向上す
る。また、上記電子受容性化合物は、電荷発生剤から引
き抜いた電子を、電子輸送剤であるイサチン誘導体に効
率よく伝達する働きもする。このため、上記両者の併用
系では、電荷発生剤からの電子の注入と輸送がスムーズ
に行われ、感光体の感度がさらに向上する。
【0028】電子受容性化合物の酸化還元電位が上記範
囲内に限定されるのは、以下の理由による。すなわち、
酸化還元電位が−0.8Vよりも大きい電子受容性化合
物は、トラップ−脱トラップを繰り返しながら移動する
電子を、脱トラップ不可能なレベルに落とし込み、キャ
リヤトラップを生じるために電子輸送の妨げとなり、そ
の結果、感光体の感度が低下する。
【0029】また逆に、酸化還元電位が−1.4Vより
小さい電子受容性化合物の場合は、LUMOのエネルギ
ー準位が電荷発生剤よりも高くなり、電子・正孔対の生
成の際に、電子が電子受容性化合物に移動しないため、
電荷発生効率の向上につながらず、やはり感光体の感度
が低下してしまう。なお、上記電子受容性化合物の酸化
還元電位は、感光体の感度を考慮すると、上記範囲内で
もとくに、−0.85〜−1.00Vであるのが好まし
い。
【0030】酸化還元電位の測定は、たとえば以下の材
料を用い、3電極式のサイクリックボルターメトリーに
して行う。 電極:作用電極(グラッシーカーボン電極)、対極(白金電極) 参照電極:銀硝酸電極 (0.1モル/リットルAgNO3 −アセトニトリル溶液) 測定溶液 電解質:過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム0.1モル 測定物質:電子輸送剤 0.001モル 溶剤:CH2 Cl2 1リットル 以上の材料を調合して測定溶液を調製する。
【0031】そして図1に示すように、索引電圧(V)
と電流(μA)との関係を求めて、同図に示すE1 とE
2 とを測定し、以下の計算式により酸化還元電位を求め
る。 酸化還元電位=(E1 +E2 )/2 (V) かかる電子受容性化合物としては、電子受容性を有し、
かつその酸化還元電位が−0.8〜−1.4Vの範囲内
である化合物であればとくに制限はなく、たとえばベン
ゾキノン系化合物;ナフトキノン系化合物;アントラキ
ノン系化合物;ジフェノキノン系化合物;マロノニトリ
ル系化合物;チオピラン系化合物;2,4,8−トリニ
トロチオキサントン;3,4,5,7−テトラニトロ−
9−フルオレノン等のフルオレノン系化合物;ジニトロ
アントラセン;ジニトロアクリジン;ニトロアントラキ
ノン;ジニトロアントラキノン等の電子受容性を有する
化合物の中から、酸化還元電位が前記の範囲内である化
合物が、選択して使用される。
【0032】中でも、一般式(2) :
【0033】
【化7】
【0034】〔式中R3A,R3B,R3CおよびR3Dは同一
または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を
有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラル
キル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、また
は置換基を有してもよいアミノ基を示す。〕で表される
ベンゾキノン系化合物、または一般式(3) :
【0035】
【化8】
【0036】〔式中R4A,R4B,R4CおよびR4Dは同一
または異なって、水素原子、置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を
有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラル
キル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、また
は置換基を有してもよいアミノ基を示す。〕で表される
ジフェノキノン系化合物に属し、かつ酸化還元電位が前
記の範囲内である化合物が好適に使用される。
【0037】なお、上記両式中のアルキル基としては、
前記と同様の基があげられる。またアラルキル基として
は、たとえばベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル
基、フェネチル基などがあげられ、アルコキシ基として
は、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、t−ブ
トキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などの、炭
素数1〜6のアルコキシ基があげられ、アリール基とし
ては、たとえばフェニル基、ナフチル基などがあげられ
る。さらにシクロアルキル基としては、たとえばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シルなどの、炭素数3〜6のシクロアルキル基があげら
れる。また、置換基を有していてもよいアミノ基として
は、たとえばアミノ基のほか、モノメチルアミノ、ジメ
チルアミノ、モノエチルアミノ、ジエチルアミノ基など
があげられる。
【0038】ベンゾキノン系化合物の具体例としては、
これに限定されないがたとえば、式(2-1) で表されるp
−ベンゾキノン(酸化還元電位−0.81V)や、式(2
-2)で表される2,6−ジt−ブチル−p−ベンゾキノ
ン(酸化還元電位−1.31V)などがあげられる。
【0039】
【化9】
【0040】またジフェノキノン系化合物の具体例とし
ては、これに限定されないがたとえば、式(3-1) で表さ
れる3,5−ジメチル−3′,5′−ジt−ブチル−
4,4′−ジフェノキノン(酸化還元電位−0.86
V)や、式(3-2) で表される3,5,3′,5′−テト
ラキス(t−ブチル)−4,4′−ジフェノキノン(酸
化還元電位−0.94V)などがあげられる。
【0041】
【化10】
【0042】これらの電子受容性化合物は、それぞれ単
独で使用できる他、二種以上を併用することもできる。
次に、本発明の電子写真感光体に用いられる種々の材料
について説明する。 〈正孔輸送剤〉正孔輸送剤としては、例えば下記の一般
式(HT1) 〜(HT13)で表される化合物があげられる。
【0043】
【化11】
【0044】(式中、R8 、R9 、R10、R11、R12
よびR13は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原
子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有して
もよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリー
ル基を示す。aおよびbは同一または異なって1〜4の
整数を示し、c,d,eおよびfは同一または異なって
1〜5の整数を示す。なお、a,b,c,d,eまたは
fが2以上のとき、各R 8 、R9 、R10、R11、R12
よびR13は異なっていてもよい。)
【0045】
【化12】
【0046】(式中、R14、R15、R16、R17およびR
18は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置
換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
アルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を
示す。g,h,iおよびjは同一または異なって1〜5
の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。なお、g,
h,i,jまたはkが2以上のとき、各R14、R15、R
16、R17およびR18は異なっていてもよい。)
【0047】
【化13】
【0048】(式中、R19、R20、R21およびR22は同
一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
キシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。
23は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよ
いアルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基
を示す。m,n,oおよびpは同一または異なって、1
〜5の整数を示す。qは1〜6の整数を示す。なお、
m,n,o,pまたはqが2以上のとき、各R19
20、R21、R22およびR23は異なっていてもよい。)
【0049】
【化14】
【0050】(式中、R24、R25、R26およびR27は同
一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
キシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。
r,s,tおよびuは同一または異なって、1〜5の整
数を示す。なお、r,s,tまたはuが2以上のとき、
各R24、R25、R26およびR27は異なっていてもよ
い。)
【0051】
【化15】
【0052】(式中、R28およびR29は同一または異な
って、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアル
コキシ基を示す。R30、R31、R32およびR33は同一ま
たは異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基
を示す。)
【0053】
【化16】
【0054】(式中、R34、R35およびR36は同一また
は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基また
はアルコキシ基を示す。)
【0055】
【化17】
【0056】(式中、R37、R38、R39およびR40は同
一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基またはアルコキシ基を示す。)
【0057】
【化18】
【0058】(式中、R41、R42、R43、R44およびR
45は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基またはアルコキシ基を示す。)
【0059】
【化19】
【0060】(式中、R46は水素原子またはアルキル基
を示し、R47、R48およびR49は同一または異なって、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ
基を示す。)
【0061】
【化20】
【0062】(式中、R50、R51およびR52は同一また
は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基また
はアルコキシ基を示す。)
【0063】
【化21】
【0064】(式中、R53およびR54は同一または異な
って、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
示す。R55およびR56は同一または異なって、水素原
子、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有
してもよいアリール基を示す。)
【0065】
【化22】
【0066】(式中、R57、R58、R59、R60、R61
よびR62は同一または異なって、水素原子、置換基を有
してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキ
シ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。α
は1〜10の整数を示し、v,w,x,y,zおよびβ
は同一または異なって1または2である。なお、v,
w,x,y,zまたはβが2のとき、各R57、R58、R
59、R60、R61およびR62は異なっていてもよい。)
【0067】
【化23】
【0068】(式中、R63、R64、R65およびR66は同
一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基またはアルコキシ基を示し、Arは
【0069】
【化24】
【0070】で表される基(Ar1),(Ar2)また
は(Ar3)を示す。) 上記例示の正孔輸送剤において、アルキル基としては、
前述と同様な基があげられる。アルコキシ基としては、
例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、
t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等の炭
素数が1〜6の基があげられる。アリール基としては、
例えばフェニル、トリル、キシリル、ビフェニリル、o
−テルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリ
ル等の基があげられる。ハロゲン原子としては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素があげられる。
【0071】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れていてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリー
ル基を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等
が挙げられる。また、前記置換基の置換位置については
特に限定されない。
【0072】また、本発明においては、上記例示のほか
に従来公知の正孔輸送物質、すなわち、例えば2,5−
ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−
ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系
化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化
合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p
−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン
系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系
化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、
イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チア
ジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾー
ル系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合
物、縮合多環式化合物等を用いることができる。
【0073】本発明において、電荷輸送剤は1種または
2種以上を混合して用いられる。また、ポリビニルカル
バゾール等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合
には、結着樹脂は必ずしも必要でない。前記正孔輸送剤
のうち、本発明では、イオン化電位(Ip)が4.8〜
5.6eVのものを使用するのが好ましく、電界強度3
×105 V/cmで1×10-6cm2 /V・秒以上の移
動度を有するものがより好ましい。
【0074】イオン化電位が前記範囲内にある正孔輸送
剤を用いることによって、より一層残留電位が低下し、
感度が向上する。その理由は必ずしも明らかではない
が、以下のようなものと考えられる。すなわち、電荷発
生剤から正孔輸送剤への電荷の注入のし易さは正孔輸送
剤のイオン化電位と密接に関係しており、正孔輸送剤の
イオン化電位が前記範囲よりも大きい場合には、電荷発
生剤から正孔輸送剤への電荷の注入の程度が低くなる
か、あるいは正孔輸送剤間での正孔の授受の程度が低く
なるため、感度の低下が生じるものと認められる。一
方、正孔輸送剤と電子輸送剤とが共存する系では、両者
の間の相互作用、より具体的には電荷移動錯体の形成に
注意する必要がある。両者の間にこのような錯体が形成
されると、正孔と電子との間に再結合が生じ、全体とし
て電荷の移動度が低下する。正孔輸送剤のイオン化電位
が前記範囲よりも小さい場合には、電子輸送剤との間に
錯体を形成する傾向が大きくなり、電子−正孔の再結合
が生じるために、見掛けの量子収率が低下し、感度の低
下に結びつくものと思われる。
【0075】本発明に使用可能な正孔輸送剤の具体例と
しては、例えば式(7-1) :
【0076】
【化25】
【0077】で表されるベンジジン誘導体があげられ
る。 〈電荷発生剤〉電荷発生剤としては、例えば下記の一般
式(CG1) 〜(CG12)で表される化合物があげられる。 (CG1) 無金属フタロシアニン
【0078】
【化26】
【0079】(CG2) チタニルフタロシアニン
【0080】
【化27】
【0081】(CG3) ペリレン顔料
【0082】
【化28】
【0083】(式中、R70およびR71は同一または異な
って、炭素数が18以下の置換または未置換のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルカノイル基ま
たはアラルキル基を示す。) (CG4) ビスアゾ顔料
【0084】
【化29】
【0085】〔式中、A1 およびA2 は同一または異な
ってカップラー残基を示し、Xは
【0086】
【化30】
【0087】(式中、R72は水素原子、アルキル基、ア
リール基または複素環式基を示し、アルキル基、アリー
ル基または複素環式基は置換基を有していてもよい。A
は0または1を示す。)
【0088】
【化31】
【0089】
【化32】
【0090】(式中、R73およびR74は同一または異な
って、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン
原子、アルコキシ基、アリール基またはアラルキル基を
示す。)
【0091】
【化33】
【0092】
【化34】
【0093】
【化35】
【0094】(式中、R75は水素原子、エチル基、クロ
ロエチル基またはヒドロキシエチル基を示す。)
【0095】
【化36】
【0096】または
【0097】
【化37】
【0098】(式中、R76、R77およびR78は同一また
は異なって、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリール基またはアラルキ
ル基を示す。)である。〕 (CG5) ジチオケトピロロピロール顔料
【0099】
【化38】
【0100】(式中、R79およびR80は同一または異な
って、水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロ
ゲン原子を示し、R81およびR82は同一または異なっ
て、水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。) (CG6) 無金属ナフタロシアニン顔料
【0101】
【化39】
【0102】(式中、R83、R84、R85およびR86は同
一または異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ
基またはハロゲン原子を示す。) (CG7) 金属ナフタロシアニン顔料
【0103】
【化40】
【0104】(式中、R87、R88、R89およびR90は同
一または異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ
基またはハロゲン原子を示し、MはTiまたはVを示
す。) (CG8) スクアライン顔料
【0105】
【化41】
【0106】(式中、R91およびR92は同一または異な
って、水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロ
ゲン原子を示す。) (CG9) トリスアゾ顔料
【0107】
【化42】
【0108】(式中、Cp1 、Cp2 およびCp3 は同
一または異なって、カップラー残基を示す。) (CG10)インジゴ顔料
【0109】
【化43】
【0110】(式中、R93およびR94は同一または異な
って、水素原子、アルキル基またはアリール基を示し、
Zは酸素原子または硫黄原子を示す。) (CG11)アズレニウム顔料
【0111】
【化44】
【0112】(式中、R95およびR96は同一または異な
って、水素原子、アルキル基またはアリール基を示
す。) (CG12)シアニン顔料
【0113】
【化45】
【0114】(式中、R97およびR98は同一または異な
って、水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロ
ゲン原子を示し、R99およびR100 は同一または異なっ
て、水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。) 上記例示の電荷発生剤において、アルキル基としては、
前述と同様な基があげられる。炭素数1〜5のアルキル
基は、前述の炭素数1〜6のアルキル基からヘキシルを
除いたものである。炭素数18以下の置換または未置換
のアルキル基は、前述した炭素数1〜6のアルキル基に
加えて、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、トリデ
シル、ペンタデシル、オクタデシルなどを含む基であ
る。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチル等の炭素数3〜8の基
があげられる。アルコキシ基、アリール基およびアラル
キル基としては前述と同様な基があげられる。アルカノ
イル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイ
ル基等があげられる。
【0115】複素環式基としては、例えばチエニル、ピ
ロリル、ピロリジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリ
ル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、2H
−イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾ
リル、ピラニル基、ピリジル、ピベリジル、ピペリジ
ノ、3−モルホリニル、モルホリノ、チアゾリルなどが
あげられる。また、芳香族環と縮合した複素環式基であ
ってもよい。
【0116】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。A1 、A2 およびCp1 、Cp2 、Cp3
表されるカップラー残基としては、例えば下記一般式(2
1)〜(27)に示す基が挙げられる。
【0117】
【化46】
【0118】各式中、R120 は、カルバモイル基、スル
ファモイル基、アロファノイル基、オキサモイル基、ア
ントラニロイル基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダ
ントイル基、フタルアモイル基またはスクシンアモイル
基を示す。これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有し
てもよいフェニル基、置換基を有してもよいナフチル
基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、
カルボニル基、カルボキシル基等の置換基を有していて
もよい。
【0119】R121 は、ベンゼン環と縮合して芳香族
環、多環式炭化水素または複素環を形成するのに必要な
原子団を示し、これらの環は前記と同様な置換基を有し
てもよい。R122 は、酸素原子、硫黄原子またはイミノ
基を示す。R123 は、2価の鎖式炭化水素基または芳香
族炭化水素基を示し、これらの基は前記と同様な置換基
を有してもよい。
【0120】R124 は、アルキル基、アラルキル基、ア
リール基または複素環基を表し、これらの基は前記と同
様な置換基を有してもよい。R125 は、2価の鎖式炭化
水素基、芳香族炭化水素基または上記一般式(25)、(26)
中の、下記式(28):
【0121】
【化47】
【0122】で表される部分とともに複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R126 は、水素原子、アルキル
基、アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、ア
ロファノイル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アリール基またはシアノ基を示し、水素原子以外
の基は前記と同様な置換基を有していてもよい。
【0123】R127 は、アルキル基またはアリール基を
示し、これらの基は前記と同様な置換基を有してもよ
い。アルケニル基としては、例えばビニル基、アリル
基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチルアリ
ル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等の炭素数
が2〜6のアルケニル基があげられる。
【0124】前記R121 において、ベンゼン環と縮合し
て芳香族環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等のアルキレン基が挙げられる。上記R121 とベンゼン
環との縮合により形成される芳香族環としては、例えば
ナフタリン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピ
レン環、クリセン環、ナフタセン環等が挙げられる。
【0125】上記R121 において、ベンゼン環と縮合し
て多環式炭化水素を形成するのに必要な原子団として
は、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基があげられ
る。前記R121 において、ベンゼン環と縮合して多環式
炭化水素を形成するのに必要な原子団としては、例えば
カルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾフラ
ン環等が挙げられる。
【0126】また、R121 において、ベンゼン環と縮合
して複素環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリ
ル基、1H−インドリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベ
ンゾチアゾリル基、1H−インダドリル基、ベンゾイミ
ダゾリル基、クロメニル基、クロマニル基、イソクロマ
ニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、シンノリニ
ル基、フタラジニル基、キナゾニリル基、キノキサリニ
ル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、キサンテ
ニル基、アクリジニル基、フェナントリジニル基、フェ
ナジニル基、フェノキサジニル基、チアントレニル基等
があげられる。
【0127】上記R121 とベンゼン環との縮合により形
成される芳香族性複素環基としては、例えばチエニル
基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキ
サゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダ
ゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリ
ル基、ピリジル基、チアゾリル基があげられる。また、
さらに他の芳香族環と縮合した複素環基(例えばベンゾ
フラニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリ
ル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基など)であって
もよい。
【0128】前記R123 ,R125 において、2価の鎖式
炭化水素としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレ
ン基等が挙げられ、2価の芳香族炭化水素としては、フ
ェニレン基、ナフチレン基、フェナントリレン基等があ
げられる。前記R124 において、複素環基としては、ピ
リジル基、ピラジル基、チエニル基、ピラニル基、イン
ドリル基等が挙げられる。
【0129】前記R125 において、前記式(28)で表され
る部分とともに複素環を形成するのに必要な原子団とし
ては、例えばフェニレン基、ナフチレン基、フェナント
リレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が
あげられる。上記R125 と、前記式(28)で表される部分
とにより形成される芳香族性複素環基としては、例えば
ベンゾイミダゾール基、ベンゾ〔f〕ベンゾイミダゾー
ル基、ジベンゾ〔e,g〕ベンゾイミダゾール基、ベン
ゾピリミジン基等があげられる。これらの基は前記と同
様な置換基を有してもよい。
【0130】前記R126 において、アルコキシカルボニ
ル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカル
ボニル基等の基があげられる。本発明においては、上記
例示の電荷発生剤のほかに、例えばセレン、セレン−テ
ルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、アンサン
スロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔
料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリド
ン系顔料などの従来公知の電荷発生剤を用いることがで
きる。
【0131】また、上記例示の電荷発生剤は、所望の領
域に吸収波長を有するように、一種または二種以上を混
合して用いることができる。その際、正孔輸送剤として
イオン化電位が4.8〜5.6eVのものを使用するこ
とに関連して、この正孔輸送剤とのバランスを有する電
荷発生剤、具体的にはイオン化電位が4.8〜6.0e
V、特に5.0〜5.8eVの範囲にある電荷発生剤を
用いるのが、残留電位の低減および感度の向上の観点か
ら好ましい。
【0132】特に好適な電荷発生剤としては、前記一般
式(CG1) で表されるX型無金属フタロシアニン、一般式
(CG2) で表されるオキソチタニルフタロシアニン等のフ
タロシアニン系顔料、前記一般式(CG3) で表されるペリ
レン系顔料などである。上記ペリレン系顔料としては、
前述の一般式(CG3) のペリレン顔料のなかでも、とりわ
け一般式(11):
【0133】
【化48】
【0134】(式中、R130 、R131 、R132 およびR
133 は同一または異なって、水素原子、アルキル基、ア
ルコキシル基またはアリール基を示す。)で表される化
合物が好適に使用される。上記一般式(11)において、置
換基R130 〜R133 に相当するアルキル基、アルコキシ
基およびアリール基としては、前記と同様な基があげら
れる。
【0135】前記フタロシアニン系顔料は、700nm
以上の波長領域に感度を有する感光体の電荷発生材料と
して好適である。すなわちフタロシアニン系顔料は、前
記一般式(1) で表される化合物(電子輸送剤)とのマッ
チングに優れるため、この両者を併用した電子写真感光
体は、上記波長領域において高感度であり、従って70
0nm以上の波長を有する光源を使用したデジタル光学
系の画像形成装置に好適に使用することができる。
【0136】またペリレン系顔料は、可視領域に感度を
有する感光体の電荷発生材料として好適である。すなわ
ち、とくにペリレン系顔料(11)は、一般式(1) で表され
る化合物(電子輸送剤)とのマッチングに優れており、
この両者を併用した電子写真感光体は、可視領域におい
て高感度であり、従って可視領域の波長を有する光源を
使用したアナログ光学系の画像形成装置に好適に使用す
ることができる。 〈結着樹脂〉上記した各成分を分散させるための結着樹
脂としては、従来より有機感光層に使用されている種々
の樹脂を使用することができ、例えばスチレン系重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、
アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アイオ
ノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリル
フタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性
樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性
樹脂、さらにエポキシアクリレート、ウレタン−アクリ
レート等の光硬化性樹脂等があげられる。これらの結着
樹脂は1種または2種以上を混合して用いることができ
る。好適な樹脂は、スチレン系重合体、アクリル系重合
体、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエステル、ア
ルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート等であ
る。
【0137】次に、本発明の電子写真感光体の製造方法
について説明する。単層型の電子写真感光体を得るに
は、所定の電子輸送剤を、電荷発生剤、正孔輸送剤、結
着樹脂等と共に適当な溶剤に溶解または分散した塗布液
を、塗布等の手段によって導電性基体上に塗布し、乾燥
させればよい。単層型の感光体においては、結着樹脂1
00重量部に対して電荷発生剤は0.1〜50重量部、
好ましくは0.5〜30重量部の割合で配合され、電子
輸送剤は5〜100重量部、好ましくは10〜80重量
部の割合で配合される。また、正孔輸送剤は5〜500
重量部、好ましくは25〜200重量部の割合で配合す
る。さらに、正孔輸送剤と電子輸送剤との総量は、結着
樹脂100重量部に対して20〜500重量部、好まし
くは30〜200重量部であるのが適当である。単層型
の感光層に電子受容性化合物を含有させる場合は、電子
受容性化合物を結着樹脂100重量部に対して0.1〜
40重量部、好ましくは0.5〜20重量部で配合する
のが適当である。
【0138】また、単層型の感光層の厚さは5〜100
μm、好ましくは10〜50μmである。積層型の電子
写真感光体を得るには、まず導電性基体上に、蒸着また
は塗布等の手段によって電荷発生剤を含有する電荷発生
層を形成し、ついでこの電荷発生層上に、電子輸送剤と
結着樹脂とを含む塗布液を塗布等の手段によって塗布
し、乾燥させて電荷輸送層を形成すればよい。
【0139】積層型感光体においては、電荷発生層を構
成する電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用す
ることができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷
発生剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500
重量部の割合で配合するのが適当である。電荷発生層に
電子受容性化合物を含有させる場合は、電子受容性化合
物を結着樹脂100重量部に対して0.1〜40重量
部、好ましくは0.5〜20重量部で配合するのが適当
である。また、電荷発生層に電子輸送剤を含有させる場
合は、電子輸送剤を結着樹脂100重量部に対して0.
5〜50重量部、好ましくは1〜40重量部で配合する
のが適当である。
【0140】電荷輸送層を構成する電子輸送剤と結着樹
脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲および結晶化しな
い範囲で種々の割合で使用することができるが、光照射
により電荷発生層で生じた電荷が容易に輸送できるよう
に、結着樹脂100重量部に対して電子輸送剤を10〜
500重量部、好ましくは25〜100樹脂の割合で配
合するのが適当である。電荷輸送層に電子受容性化合物
を含有させる場合は、電子受容性化合物を結着樹脂10
0重量部に対して0.1〜40重量部、好ましくは0.
5〜20重量部で配合するのが適当である。
【0141】また、積層型の感光層の厚さは、電荷発生
層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3μm
程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ましくは
5〜50μm程度である。単層型感光体にあっては、導
電性基体と感光層との間に、また積層型感光体にあって
は、導電性基体と電荷発生層との間、導電性基体と電荷
輸送層との間または電荷発生層と電荷輸送層との間に、
感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されて
いてもよい。また、感光体の表面には、保護層が形成さ
れていてもよい。
【0142】単層型および積層型の各感光層には、電子
写真特性に悪影響を与えない範囲で、それ自体公知の種
々の添加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重
項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化
剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定
剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合すること
ができる。
【0143】また、感光層の感度を向上させるために、
例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチ
レン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
また、電子輸送剤であるトリプトアントリン誘導体とと
もに、従来公知の他の電子輸送剤を感光層に含有させて
もよい。このような電子輸送剤としては、高い電子輸送
能を有する種々の化合物、例えば前記一般式(2) のベン
ゾキノン系化合物や、一般式(3) のジフェノキノン系化
合物のほか、下記の一般式(ET1) 〜(ET13)で表される化
合物等があげられる。
【0144】
【化49】
【0145】(式中、R142 、R143 、R144 、R145
およびR146 は同一または異なって、水素原子、置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアル
コキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を
有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいフェ
ノキシ基またはハロゲン原子を示す。)
【0146】
【化50】
【0147】(式中、R147 はアルキル基、R148 は置
換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
アルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換
基を有してもよいアラルキル基、ハロゲン原子またはハ
ロゲン化アルキル基を示す。γは0〜5の整数を示す。
なお、γが2以上のとき、各R148 は互いに異なってい
てもよい。)
【0148】
【化51】
【0149】(式中、R149 およびR150 は同一または
異なって、アルキル基を示す。δは1〜4の整数を示
し、εは0〜4の整数を示す。なお、δおよびεが2以
上のとき、各R149 およびR150 は異なっていてもよ
い。)
【0150】
【化52】
【0151】(式中、R151 はアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル
基またはハロゲン原子を示す。ζは0〜4、ηは0〜5
の整数である。なお、ηが2以上のとき、各R151 は異
なっていてもよい。)
【0152】
【化53】
【0153】(式中、R152 はアルキル基を示し、σは
1〜4の整数である。なお、σが2以上のとき、各R
152 は異なっていてもよい。)
【0154】
【化54】
【0155】(式中、R153 およびR154 は同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリ
ール基、アラルキルオキシカルボニル基、アルコキシ
基、水酸基、ニトロ基またはシアノ基を示す。Xは基:
O,N−CNまたはC(CN)2を示す。)
【0156】
【化55】
【0157】(式中、R155 は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基または置換基を有することのあるフェニ
ル基を示し、R156 は水素原子、ハロゲン原子、置換基
を有することのあるアルキル基、置換基を有することの
あるフェニル基、アルコキシカルボニル基、N−アルキ
ルカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を示す。λ
は1〜3の整数である。なお、λが2以上のとき、各R
156 は互いに異なっていてもよい。)
【0158】
【化56】
【0159】(式中、R157 は水素原子、置換基を有す
ることのあるアルキル基、置換基を有することのあるフ
ェニル基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、N
−アルキルカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を
示す。μは1〜3の整数である。なお、μが2以上のと
き、各R157 は互いに異なっていてもよい。)
【0160】
【化57】
【0161】(式中、R158 およびR159 は同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有するこ
とのあるアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ
カルボニル基を示す。νおよびξは1〜3の整数であ
る。なお、νまたはξが2以上のとき、各R158 および
159 は互いに異なっていてもよい。)
【0162】
【化58】
【0163】(式中、R160 およびR161 は同一または
異なって、フェニル基、多環芳香族基または複素環式基
を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。)
【0164】
【化59】
【0165】(式中、R162 はアミノ基、ジアルキルア
ミノ基、アルコキシ基、アルキル基またはフェニル基を
示し、πは1〜2の整数である。なお、πが2のとき、
各R16 2 は互いに異なっていてもよい。)
【0166】
【化60】
【0167】(式中、R163 は水素原子、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を示
す。)
【0168】
【化61】
【0169】(式中、θは1〜2の整数である。)など
があげられ、さらにマロノニトリル、チオピラン系化合
物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチ
オキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセ
ン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニ
トロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、
ジブロモ無水マレイン酸等があげられる。
【0170】上記例示の電子輸送剤において、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基およびハ
ロゲン原子としては、前述と同様な基があげられる。ハ
ロゲン化アルキル基としては、例えばクロロメチル基、
ブロモメチル基、フルオロメチル基、ヨードメチル基、
2−クロロエチル基、1−フルオロエチル基、3−クロ
ロプロピル基、2−ブロモプロピル基、1−クロロプロ
ピル基、2−クロロ−1−メチルエチル基、1−ブロモ
−1−メチルエチル基、4−ヨードブチル基、3−フル
オロブチル基、3─クロロ−2−メチルプロピル基、2
─ヨード−2−メチルプロピル基、1−フルオロ−2−
メチルプロピル基、2−クロロ−1,1−ジメチルエチ
ル基、2−ブロモ−1,1−ジメチルエチル基、5−ブ
ロモペンチル基、4−クロロヘキシル基などのアルキル
基部分が炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基があげら
れる。
【0171】多環芳香族基としては、例えばナフチル
基、フェナントリル基、アントリル基などがあげられ
る。複素環式基としては、例えばチエニル基、ピロリル
基、ピロリジニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリ
ル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル
基、2H−イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリ
ル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピベ
リジル基、ピペリジノ基、3−モルホリニル基、モルホ
リノ基、チアゾリル基などがあげられる。また、芳香族
環と縮合した複素環式基であってもよい。
【0172】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。本発明の感光体に使用される導電性基体とし
ては、導電性を有する種々の材料を使用することがで
き、例えばアルミニウム、鉄、銅、スズ、白金、銀、バ
ナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、
ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真
鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートさ
れたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化ス
ズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられ
る。
【0173】導電性基体はシート状、ドラム状等の何れ
であってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるい
は基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電
性基体は、使用に際して、充分な機械的強度を有するも
のが好ましい。本発明における感光層は、前記した各成
分を含む樹脂組成物を溶剤に溶解ないし分散した塗布液
を導電性基体上に塗布、乾燥して製造される。
【0174】すなわち、前記例示の電荷発生剤、電荷輸
送剤、結着樹脂等を、適当な溶剤とともに、公知の方
法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペ
イントシェーカーあるいは超音波分散器等を用いて分散
混合して塗布液を調製し、これを公知の手段により塗
布、乾燥すればよい。塗布液をつくるための溶剤として
は、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のア
ルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン
等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメ
チルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は1種又
は2種以上を混合して用いることができる。
【0175】さらに、電荷輸送材料や電荷発生材料の分
散性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。
【0176】
【実施例】以下に本発明を、合成例、実施例、比較例に
基づいて説明する。 《イサチン誘導体》 合成例1〔N−エチルイサチンの合成〕 200mlのナスフラスコ中に、50mlのジメチルス
ルホキシドを入れ、フラスコ内をアルゴンで置換した
後、冷却下、水素化ナトリム1.2g(0.034モ
ル)を加えてかく拌した。
【0177】つぎにかく拌を続けながら、上記ナスフラ
スコ中に、氷冷下、式(1a-1):
【0178】
【化62】
【0179】で表されるイサチン5.0g(0.034
モル)を、15mlのジメチルスルホキシドで溶解した
溶液を滴下した後、30℃に昇温してさらに1時間、か
く拌した。つぎにこの溶液を再び氷冷し、かく拌しつ
つ、式(1b-1):
【0180】
【化63】
【0181】で表されるよう化エチル5.3g(0.0
34モル)をゆっくり滴下し、ついで50℃に昇温して
1時間かく拌した後、反応液を氷水に注ぎ、さらにクロ
ロホルムで3回、抽出処理した。そして、分液してえた
有機相を希硫酸および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、溶媒を留去してえた結晶を、さらにシ
リカゲルクロマトグラフィーによって精製して、赤色
の、前記式(1-1) で表される標記化合物4.9g(収率
82.4%)をえた。
【0182】この生成物の元素分析結果は、下記のとお
りである。 また、上記生成物の赤外線吸収スペクトルを図2に示
す。 《デジタル光源用感光体(単層型)》 実施例1 電荷発生剤である、前記式(CG1) で表されるX型無金属
フタロシアニン(Ip=5.38eV)5重量部と、電
子輸送剤である、合成例1でえた、前記式(1-1) で表さ
れるN−エチルイサチン30重量部と、正孔輸送剤であ
る、前記式(7-1) で表されるN,N,N′,N′−テト
ラキス(p−メチルフェニル)−3,3′−ジメチルベ
ンジジン(Ip=5.56eV)50重量部と、結着樹
脂であるポリカーボネートとを、800重量部のテトラ
ヒドロフランとともに、ボールミルにて50時間、混合
し、分散させて単層型感光層用の塗布液を調整した。
【0183】そしてこの塗布液を、導電性基材であるア
ルミニウム素管上に、ディップコート法にて塗布し、1
00℃で60分間、熱風乾燥させて、膜厚15〜20μ
mの単層型感光層を形成して、デジタル光源用の感光体
を製造した。 実施例2 電荷発生剤として、X型無金属フタロシアニンに代え
て、前記式(CG2) で表されるオキソチタニルフタロシア
ニン(Ip=5.32eV)5重量部を使用したこと以
外は、実施例1と同様にして、単層型感光層を有するデ
ジタル光源用の感光体を製造した。 比較例1 電子輸送剤として、N−エチルイサチンに代えて、前記
式(3-1) で表される3,5−ジメチル−3′,5′−ジ
t−ブチル−4,4′−ジフェノキノン30重量部を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして、単層型感光
層を有するデジタル光源用の感光体を製造した。 比較例2 電荷発生剤として、X型無金属フタロシアニンに代えて
オキソチタニルフタロシアニン5重量部を使用したこと
以外は、比較例1と同様にして、単層型感光層を有する
デジタル光源用の感光体を製造した。 比較例3 電子輸送剤を含有しないほかは実施例1と同様にして、
単層型感光層を有するデジタル光源用の感光体を製造し
た。
【0184】上記各実施例、比較例の電子写真感光体に
ついて、下記の光感度試験Iを行い、その特性を評価し
た。 光感度試験I ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて、各実施例、比較例の電子写真感光体に印加電
圧を加えて、その表面を+700Vに帯電させた。
【0185】そして、上記試験機の露光光源であるハロ
ゲンランプの白色光から、バンドパスフィルターによっ
て取り出した、波長780nm(半値幅20nm)、光
強度16μW/cm2 の単色光を、上記帯電状態の感光
体の表面に照射(照射時間80msec.)して、露光
開始から330msec.経過した時点での表面電位
を、露光後電位VL (V)として測定した。この露光後
電位VL (V)が小さいほど、感光体は高感度である。
【0186】結果を表1に示す。
【0187】
【表1】
【0188】《デジタル光源用感光体(単層型−電子受
容性化合物併用系)》 実施例3 電子受容性化合物である、前記式(2-1) で表されるp−
ベンゾキノン(酸化還元電位−0.81V)10重量部
を添加したこと以外は、実施例1と同様にして、単層型
感光層を有するデジタル光源用の感光体を製造した。 実施例4 電子受容性化合物として、p−ベンゾキノンに代えて、
前記式(2-2) で表される2,6−ジt−ブチル−p−ベ
ンゾキノン(酸化還元電位−1.31V)10重量部を
添加したこと以外は、実施例3と同様にして、単層型感
光層を有するデジタル光源用の感光体を製造した。 実施例5 電子受容性化合物として、p−ベンゾキノンに代えて、
前記式(3-1) で表される3,5−ジメチル−3′,5′
−ジt−ブチル−4,4′−ジフェノキノン(酸化還元
電位−0.86V)10重量部を添加したこと以外は、
実施例3と同様にして、単層型感光層を有するデジタル
光源用の感光体を製造した。 実施例6 電子受容性化合物として、p−ベンゾキノンに代えて、
前記式(3-2) で表される3,5,3′,5′−テトラキ
ス(t−ブチル)−4,4′−ジフェノキノン(酸化還
元電位−0.94V)10重量部を添加したこと以外
は、実施例3と同様にして、単層型感光層を有するデジ
タル光源用の感光体を製造した。
【0189】上記各実施例の電子写真感光体について、
前記の光感度試験Iを行い、その特性を評価した。結果
を表2に示す。
【0190】
【表2】
【0191】《デジタル光源用感光体(積層型)》 実施例7 電荷発生剤であるX型無金属フタロシアニン100重量
部と、結着樹脂であるポリビニルブチラール100重量
部とを、2000重量部のテトラヒドロフランととも
に、ボールミルにて50時間、混合し、分散させて電荷
発生層用の塗布液を調整した。
【0192】そしてこの塗布液を、導電性基材であるア
ルミニウム素管上に、ディップコート法にて塗布し、1
00℃で60分間、熱風乾燥させて、膜厚1μmの電荷
発生層を形成した。つぎに、電子輸送剤である、合成例
1でえた、前記式(1-1) で表されるN−エチルイサチン
100重量部と、結着樹脂であるポリカーボネート10
0重量部とを、800重量部のトルエンとともに、ボー
ルミルにて50時間、混合し、分散させて電荷輸送層用
の塗布液を調整した。
【0193】そしてこの塗布液を、上記電荷発生層上
に、ディップコート法にて塗布し、100℃で60分
間、熱風乾燥させて、膜厚20μmの電荷輸送層を形成
して、積層型感光層を有するデジタル光源用の感光体を
製造した。 比較例4 電子輸送剤として、N−エチルイサチンに代えて、前記
式(3-1) で表される3,5−ジメチル−3′,5′−ジ
t−ブチル−4,4′−ジフェノキノン100重量部を
使用したこと以外は、実施例7と同様にして、積層型感
光層を有するデジタル光源用の感光体を製造した。
【0194】上記各実施例、比較例の電子写真感光体に
ついて、前記の光感度試験Iを行い、その特性を評価し
た。結果を表3に示す。
【0195】
【表3】
【0196】《アナログ光源用感光体(単層型)》 実施例8 電荷発生剤として、X型無金属フタロシアニンに代え
て、前記一般式(11)のペリレン顔料に属する、式(11-
1):
【0197】
【化64】
【0198】で表されるペリレン顔料(Ip=5.50
eV)5重量部を使用したこと以外は、実施例1と同様
にして、単層型感光層を有するアナログ光源用の感光体
を製造した。 比較例5 電子輸送剤として、N−エチルイサチンに代えて、前記
式(3-1) で表される3,5−ジメチル−3′,5′−ジ
t−ブチル−4,4′−ジフェノキノン30重量部を使
用したこと以外は、実施例8と同様にして、積層型感光
層を有するアナログ光源用の感光体を製造した。 比較例6 電子輸送剤を含有しないほかは実施例8と同様にして、
単層型感光層を有するアナログ光源用の感光体を製造し
た。
【0199】上記各実施例、比較例の電子写真感光体に
ついて、下記の光感度試験IIを行い、その特性を評価し
た。 光感度試験II ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて、各実施例、比較例の電子写真感光体に印加電
圧を加えて、その表面を+700Vに帯電させた。
【0200】そして、上記試験機の露光光源であるハロ
ゲンランプの白色光(光強度147μW/cm2 )を、
上記帯電状態の感光体の表面に照射(照射時間50ms
ec.)して、露光開始から330msec.経過した
時点での表面電位を、露光後電位VL (V)として測定
した。この露光後電位VL (V)が小さいほど、感光体
は高感度である。
【0201】結果を表4に示す。
【0202】
【表4】
【0203】《アナログ光源用感光体(積層型)》 実施例9 電荷発生剤として、X型無金属フタロシアニンに代え
て、前記式(11-1)で表されるペリレン顔料100重量部
を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、積層型
感光層を有するアナログ光源用の感光体を製造した。 比較例7 電子輸送剤として、N−エチルイサチンに代えて、前記
式(3-1) で表される3,5−ジメチル−3′,5′−ジ
t−ブチル−4,4′−ジフェノキノン100重量部を
使用したこと以外は、実施例9と同様にして、積層型感
光層を有するアナログ光源用の感光体を製造した。
【0204】上記各実施例、比較例の電子写真感光体に
ついて、前記の光感度試験IIを行い、その特性を評価し
た。結果を表5に示す。
【0205】
【表5】
【0206】
【発明の効果】本発明のイサチン誘導体は、電子輸送能
にすぐれるとともに、溶剤への溶解性および結着樹脂と
の相溶性が良好である。よって本発明のイサチン誘導体
を電子輸送剤とした使用した電子写真感光体は高感度で
ある。また上記イサチン誘導体と、特定の酸化還元電位
を有する電子受容性化合物とを併用すると、感光体の感
度をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子受容性化合物の酸化還元電位を求めるため
の、牽引電圧(V)と電流(μA)との関係を示すグラ
フである。
【図2】本発明の、合成例1で合成した生成物の赤外線
吸収スペクトルを示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) : 【化1】 〔式中、R1 はアルキル基を示す。R2A,R2B,R2C
    よびR2Dのうちのいずれか1つは水素原子を示し、残り
    の基は同一または異なって、水素原子またはアルキル基
    を示す。〕で表されることを特徴とするイサチン誘導
    体。
  2. 【請求項2】導電性基体上に、一般式(1) : 【化2】 〔式中、R1 はアルキル基を示す。R2A,R2B,R2C
    よびR2Dのうちのいずれか1つは水素原子を示し、残り
    の基は同一または異なって、水素原子またはアルキル基
    を示す。〕で表されるイサチン誘導体を含む感光層を設
    けたことを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】感光層が、酸化還元電位−0.8〜−1.
    4Vの電子受容性化合物をも含有している請求項2記載
    の電子写真感光体。
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