JPH0941194A - 着色アルミニウム材 - Google Patents

着色アルミニウム材

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JPH0941194A
JPH0941194A JP8623096A JP8623096A JPH0941194A JP H0941194 A JPH0941194 A JP H0941194A JP 8623096 A JP8623096 A JP 8623096A JP 8623096 A JP8623096 A JP 8623096A JP H0941194 A JPH0941194 A JP H0941194A
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万了 松下
Tomoko Sano
智子 佐野
Mitsuharu Hirose
光治 広瀬
Yasuhiro Aya
康博 綾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】立体感、メタリック感、落着き感、暖かみ感等
の質感や高級感が付与されているとともに、調色が簡単
で明度の高いグレー塗膜を有する着色アルミニウム材を
提供すること。 【解決手段】電解着色した又はしていない酸化皮膜を有
する陽極酸化アルミニウム素材に、艶消し黒色カラーク
リアー電着塗膜を被覆させてなることを特徴とする着色
アルミニウム材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が艶消しで、
かつ陽極酸化皮膜及び着色電着塗膜との複合色調を有す
る新規な着色アルミニウム材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陽極酸化処理したアルミニウム素
材は軽量で強度が強いこと及び耐蝕性等に優れることか
らサッシ等の建材関係に多く使用されている。また、該
アルミニウム素材には耐モルタル性、耐汚染性等の性能
を付与させるために、通常、クリアー上塗り電着塗膜が
被覆されている。
【0003】近年、社会環境が大きく変化するのに伴
い、塗料が、単に美観を与え、素材を保護するといった
目的だけではなく、従来イメージから脱却した感性、高
級感等を付与した素材が消費者ニーズから要望されてい
るのが現状である。
【0004】アルミニウムサッシ等の建材分野において
も、アルミニウム素材によるメタリック感は単調な色感
から需要家から飽きられアルミニウム素材に電解着色し
た陽極酸化皮膜を施した着色アルミニウム材が開発され
多く使用されるようになってきている。しかしながら、
該電解着色皮膜による色調のみでは消費者ニーズを満足
させるには至っていない。
【0005】また、ブロンズ色調に電解着色した陽極酸
化皮膜を有する陽極酸化アルミニウム素材に青等の有彩
色顔料を含むカラークリアー電着塗料を塗装して電解着
色皮膜とカラークリアー電着塗膜との複合色調によりグ
レートーン仕上げにしたものが知られている。
【0006】しかしながら、従来のグレートーン仕上げ
においては、電解着色皮膜の色調に応じて電着塗膜の色
調を選択し微妙に調整する必要があるため、調色が煩わ
しいこと及び明度の高い塗膜を形成することが難しく、
明るい色やアルミニウム素材感がなくなってしまうとい
った問題点がある。また、このような方法によって形成
された塗膜は、一般的には表面光沢が高いものでありア
ルミニウム材に落着き感、暖かみ感等の質感や高級感を
与えるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、着色
アルミニウム材として、立体感、メタリック感、落着き
感、暖かみ感等の質感や高級感が付与されているととも
に、調色が簡単で明度の高いグレー塗膜を有する着色ア
ルミニウム材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特に、電解着色した
又はしていない陽極酸化皮膜を有する陽極酸化アルミニ
ウム素材の該皮膜表面に、カラークリアー電着塗料とし
て艶消し黒色カラークリアー電着塗料を使用することに
より、アルミニウム材表面に立体感、メタリック感、落
着き感、暖かみ感等の質感や高級感を与えることができ
るとともに、陽極酸化皮膜の色調に応じて電着塗膜の色
調を選択する必要がないので調色が簡単でかつ明度の高
い塗膜を容易に提供できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち、本発明は、電解着色した又はしてい
ない陽極酸化皮膜を有する陽極酸化アルミニウム素材
に、艶消し黒色カラークリアー電着塗膜を被覆させてな
ることを特徴とする着色アルミニウム材に係る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において使用する陽極酸化
アルミニウム素材は、陽極酸化したアルミニウム素材の
陽極酸化皮膜を電解着色したもの又は電解着色していな
いものである。電解着色する方法としては、従来から公
知の着色技術の方法を採用できる。例えば、陽極酸化を
行った後、金属塩を含む電解液中で2次電解することに
より酸化皮膜を着色させるか、又は陽極酸化するときの
電解液中に金属塩を含ませておき、陽極酸化処理と同時
に酸化皮膜を着色させることができる。
【0011】上記金属塩としては、例えば、ニッケル
塩、銅塩、錫塩、コバルト塩、鉛塩、マンガン塩、金
塩、銀塩、モリブデン塩、セレン塩等が挙げられる。塩
の形としては、硫酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、酸素酸塩
等の有機酸塩が包含される。
【0012】本発明における上記アルミニウム素材の陽
極酸化皮膜の色調は、JIS Z8729のL***
表色系による物体色において、明度L*=25〜95、
色相a*=−2〜6、彩度b*=−1〜18の範囲内であ
ることが好ましい。明度Lが約95を上回るとアルミ
ニウム素材のメタリック感が強くなりすぎる傾向にあ
り、一方、明度Lが約25を下回るとアルミニウム素
材のメタリック感がなくなる傾向にあるので好ましくな
い。また、色相a*及び彩度b*が上記した範囲をはずれ
るとグレーのメタリック感を得ることが困難になるので
好ましくない。
【0013】本発明では、上記陽極酸化皮膜を有する陽
極酸化アルミニウム素材表面に、艶消し黒色カラークリ
アー電着塗膜が被覆される。
【0014】艶消し黒色カラークリアー電着塗膜は、そ
れ自体無彩色である黒色に着色されているとともに透明
性のある艶消し塗膜であり、該塗膜を拡散、透過した光
線が特に下地の陽極酸化皮膜表面で反射又は吸収された
光線と重なり合ってアルミニウム材に特有のグレー色調
を表現するものである。即ち、塗膜表面に入射される光
線は艶あり塗膜表面と比較して塗膜表面で反射された光
線量の違いによる単なる光沢感の差だけではなく、艶消
し塗膜の場合には入射光線が無秩序に塗膜中に拡散す
る、そのために拡散したその光線が黒色カラークリアー
電着塗膜及び陽極酸化皮膜層で艶あり塗膜よりも無秩序
に透過、反射が行われるので艶あり塗膜とは異なった特
有の色調を有するものと考えられる。
【0015】該電着塗膜は、硬化膜厚20μmにおいて
光線透過率(測定波長400nm)約30〜70%の範
囲のものであるのが好ましい。更には、該光線透過率約
35〜65%の範囲のものであるのがより好ましい。光
線透過率が約30%を下回るとアルミニウム素材による
メタリック感がなくなり外観が劣る傾向にあり、一方、
光線透過率が約70%を上回るとアルミニウム素材によ
るメタリック感が強くなりすぎる傾向にあるために好ま
しくない。また、同一素材に形成した電着塗膜の光線透
過率は、測定波長を400〜700nm域で変化させた
場合でもその光線透過率の変動が少ない方が良く、特に
約±10%、好ましくは約±5%の範囲が一層好まし
い。通常、光線透過率は膜厚によって異なるが、本発明
においては膜厚に応じて上記した光線透過率の範囲に入
るように調整すれば良い。
【0016】該電着塗膜は、60°鏡面光沢度が約3〜
30%の範囲のものであるのが好ましく、約5〜25%
の範囲のものであるのがより好ましい。鏡面光沢度が約
3%を下回ると摩擦等により艶消し表面が艶有りとなっ
て塗膜外観が悪くなることがあり、一方、鏡面光沢度が
約30%を上回ると落着き感、暖かみ感等の質感や高級
感が劣る傾向にあるので好ましくない。
【0017】上記陽極酸化皮膜を有する陽極酸化アルミ
ニウム素材表面に、艶消し黒色カラークリアー電着塗膜
を被覆する方法としては、例えば、艶消し黒色カラーク
リアーアニオン型電着塗料浴(例えば、固形分約5〜2
0重量%、好ましくは約6〜15重量%)中で硬化膜厚
が約10〜30μmになるようにアニオン電着塗装を行
い、次いで水洗後、焼付ける(例えば、約160〜20
0℃で約20〜40分間)ことにより行うことができる
艶消し黒色カラークリアー電着塗料としては、アルコキ
シシリル基を有する水性アクリル系共重合体樹脂及びメ
ラミン樹脂を艶消し硬化性樹脂成分として含有し、更に
着色剤として黒顔料を配合してなる電着塗料が好まし
い。特に該アクリル系共重合体は樹脂中にアルコキシシ
リル基を有しているため、このものを水分散化させる際
に加水分解してシラノール基を生成し、また該シラノー
ル基同志の縮合によりシロキサン結合を生成して粒子内
ゲル構造を有する微細なディスパーション粒子を形成す
る。そしてこのものを電着塗装、焼付けることによって
得られる塗膜は微細な粗面を形成するので塗膜表面は艶
消し状態となり、更に塗膜中にシロキサン結合によるゲ
ル粒子構造を含みこのゲル粒子構造部分とそれ以外の部
分とを透過する光線の屈折率が異なるために、従来から
艶消し剤として広く使用されている硫酸バリウム微粉末
等の無機質艶消し剤を使用した塗膜では表現できない特
有の色調が形成できたものと考えられる。
【0018】上記のアルコキシシリル基を有する水性ア
クリル系共重合体樹脂及びメラミン樹脂を用いた電着塗
料としては、例えば、特公昭62−24519号公報に
記載されたアルコキシシリル基を側鎖に有する水溶性又
は水分散性のアクリル共重合体とメラミン樹脂からなる
アニオン性電着塗料や、特開平2−255871号公報
に記載された酸価15-150mgKOH/g、水酸基価30-200mgKOH
/gのアルコキシシリル基を側鎖に有する水分散性ビニル
共重合体及びメラミン樹脂水性分散体を含有してなる水
性艶消し塗料を使用することができる。
【0019】また、着色剤として使用される黒顔料とし
ては、例えばカーボンブラック、ランプブラック、ボー
ンブラック、グラファイト等が挙げられる。該黒顔料の
中でも、平均粒子径約5mμ〜100mμ、好ましくは
約10mμ〜20mμの範囲のカーボンブラックが、着
色力、耐久性等の点から一層好ましい。
【0020】黒顔料の配合割合は着色顔料の着色力、比
重等や要求される隠蔽性等によって異なるが、例えばカ
ーボンブラック顔料においては電着塗料樹脂固形分10
0重量部に対して、約0.1〜3重量部程度、好ましく
は約0.1〜2重量部の範囲であるのが好適であると考
えられる。
【0021】艶消し黒色カラークリアー電着塗料にはア
ルミニウム素材のグレーメタリック感が薄れない程度に
黒顔料以外の着色顔料(例えば、青顔料、緑顔料、赤顔
料、パール顔料等)を配合することができる。また、上
記した顔料以外にも必要に応じて有機溶剤、界面活性
剤、塗面調整剤、充填剤等を配合することができる。
【0022】本発明によって得られた着色アルミニウム
材は、特に、サッシ等のアルミニウム建材分野において
有用なものである。
【0023】
【実施例】本発明の実施例及び比較例を挙げて、更に具
体的に説明する。但し、本発明は提供した実施例に限定
されるものではない。
【0024】実施例1 電解着色していない陽極酸化皮膜厚約10μmのアルミ
ニウム素材(色調は明度L*=90、色相a*=−1.
2、彩度b*=−0.2である、形状は長さ100mm×幅10
mm×高さ2000mmのホロー材である)を、艶消しアニオン
電着塗料(熱硬化性樹脂成分としてメトキシシリル基を
側鎖に含有するアクリル系樹脂(酸価約60mgKOH/g、
水酸基価約70mgKOH/g、数平均分子量約2万)70重
量%にメラミン樹脂架橋剤(「サイメル303」、三井
東圧株式会社製、商品名)30重量%を配合したもの
で、更に顔料成分としてカーボンブラック顔料を電着塗
料樹脂固形分100重量部当り約1.5重量部を配合し
分散混合したものをトリエチルアミンで中和し水に分散
させたもの)を固形分約7重量%に希釈した塗料を電着
浴とし、該電着浴中で硬化膜厚が約20μmになるよう
に電着塗装を行い、水洗後、170℃で30分間焼付け
て実施例1の着色アルミニウム材を得た。
【0025】得られた着色アルミニウム材は、60°鏡
面光沢度約10%で淡薄色グレー色調の立体感、メタリ
ック感、落着き感、暖かみ感等の質感や高級感のある優
れたものであった。電着塗膜の光線透過率(測定波長4
00nm)は約45%であった。また、該電着塗膜の光
線透過率の測定波長を400〜700nmの可視光線域
で測定した結果、約45±2%で変動は少なく良好であ
った。
【0026】実施例2 実施例1において、アルミニウム素材として薄色ブラウ
ンアルミニウム材(陽極酸化皮膜厚約10μmのアルミ
ニウム素材を硫酸ニッケル、硫酸錫の電解浴中で電解着
色をおこなったもの、色調は明度L*=75、色相a*
0.5、彩度b*=5.0である、形状は長さ100mm×幅
10mm×高さ2000mmのホロー材である)を使用した以外は
実施例1と同様にして、実施例2の着色アルミニウム材
を得た。
【0027】得られた着色アルミニウム材は、60°鏡
面光沢度約10%で薄色グレー色調の立体感、メタリッ
ク感、落着き感、暖かみ感等の質感や高級感のある優れ
たものであった。電着塗膜の光線透過率(測定波長40
0nm)は約45%であった。また、該電着塗膜の光線
透過率の測定波長を400〜700nmの可視光線域で
測定した結果、約45±2%で変動は少なく良好であっ
た。
【0028】実施例3 実施例1において、アルミニウム素材として濃色ブラウ
ンアルミニウム材(陽極酸化皮膜厚約10μmのアルミ
ニウム素材を硫酸ニッケル、硫酸錫の電解浴中で電解着
色をおこなったもの、色調は明度L*=35、色相a*
5.0、彩度b*=9.5である、形状は長さ100mm×幅
10mm×高さ2000mmのホロー材である)を使用した以外は
実施例1と同様にして、実施例3の着色アルミニウム材
を製造した。得られた着色アルミニウム材は、60°鏡
面光沢度約15%で濃色グレー色調の立体感、メタリッ
ク感、落着き感、暖かみ感等の質感や高級感のある優れ
たものであった。電着塗膜の光線透過率(測定波長40
0nm)は約45%であった。また、該電着塗膜の光線
透過率の測定波長を400〜700nmの可視光線域で
測定した結果、約45±2%で変動は少なく良好であっ
た。
【0029】比較例1 実施例2において艶消しアニオン電着塗料としてカーボ
ンブラック顔料を全く配合しない以外は実施例2と同様
のものを使用して電着塗料を製造し、そして実施例2と
同様の方法で電着塗装し比較例1の着色アルミニウム材
を得た。得られた着色アルミニウム材は、電解着色皮膜
による色調だけで従来と同様に、立体感、暖かみ感及び
高級感のない通常のものであった。また、メタリック感
が強すぎて冷たい感じを与えるものであった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、陽極酸化アルミニウム
素材が有する陽極酸化皮膜の色調と艶消し黒色カラーク
リアー電着塗膜による色調とが重なりあってお互いに単
独膜によっては得られない特有のグレー色調感があり、
かつアルミニウム素材のメタリック感を失うことがな
く、当該素材に立体感、メタリック感、落着き感、暖か
み感等の質感や高級感が付与できるといった顕著な効果
が発揮されるものである。また、調色が簡単で明度の高
いグレー塗膜を有するものである。更に、本発明によっ
て得られた着色アルミニウム材は、チタン白及びカーボ
ンブラック等の着色顔料を使用してグレー色調に仕上げ
たものと比べて耐候性が著しく優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 光治 神奈川県川崎市中原区中丸子135番地 不 二サッシ株式会社内 (72)発明者 綾 康博 神奈川県川崎市中原区中丸子135番地 不 二サッシ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解着色した又はしていない陽極酸化皮膜
    を有する陽極酸化アルミニウム素材に、艶消し黒色カラ
    ークリアー電着塗膜を被覆させてなることを特徴とする
    着色アルミニウム材。
  2. 【請求項2】上記陽極酸化皮膜の色調が、JIS Z
    8729のL***表色系による物体色においてL*
    25〜95、a*=−2〜6、b*=−1〜18の範囲の
    ものである請求項1に記載の着色アルミニウム材。
  3. 【請求項3】上記電着塗膜が、硬化膜厚20μmにおい
    て光線透過率(測定波長400nm)30〜70%の範
    囲のものである請求項1に記載の着色アルミニウム材。
  4. 【請求項4】上記電着塗膜が、60°鏡面光沢度3〜3
    0%の範囲のものである請求項1に記載の着色アルミニ
    ウム材。
  5. 【請求項5】上記電着塗膜がアルコキシシリル基を有す
    る水性アクリル系共重合体及びメラミン樹脂を硬化性樹
    脂成分として含有するアニオン電着塗料で形成されたも
    のである請求項1に記載の着色アルミニウム材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP4624637A4 (en) * 2023-03-06 2026-04-29 Uacj Corp METAL ELEMENT AND METHOD FOR ITS MANUFACTURE

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