JPH0943879A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH0943879A
JPH0943879A JP19013495A JP19013495A JPH0943879A JP H0943879 A JPH0943879 A JP H0943879A JP 19013495 A JP19013495 A JP 19013495A JP 19013495 A JP19013495 A JP 19013495A JP H0943879 A JPH0943879 A JP H0943879A
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Tatsuro Kawahara
達郎 河原
Osamu Takenouchi
修 竹之内
Hiroshi Harada
寛 原田
Yoshitaka Saito
佳孝 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 導電性基体上に、オキシチタニウムフタ
ロシアニン化合物と(2R,3R)−2,3−ブタンジ
オール及び/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオ
ールとの反応生成物を含有する電荷発生材料及びヒドラ
ゾン化合物を含有する電荷輸送材料を使用して成る感光
層を有する電子写真用感光体。 【効果】 本発明の電子写真用感光体は、700nm付近
の長波長光源に高い感度を有し、繰り返し使用時に高い
安定性を保っており、実用上極めて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、LDプリ
ンタ、LEDプリンタ等に使用される電子写真用感光体
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真用感光体に対する高感度
化、高耐久性化の要求の高まりと共に、電子写真用感光
体の電荷発生機能と電荷輸送機能とを別々の材料に分担
させた機能分離型の電子写真用感光体の開発が盛んであ
る。
【0003】また、電子工業の発達に伴う半導体レーザ
ー(LD)や発光ダイオード(LED)に代表される7
00nm付近の長波長の光源を利用した複写機、LDプリ
ンタ、LEDプリンタ等の電子写真用感光体に使用され
る材料として、これら光源に感応するフタロシアニン系
化合物が注目されている。
【0004】これらの中でも、中心金属としてチタンを
有するフタロシアニン化合物は、高感度化可能な素材と
して注目を集め、各種結晶型の探索や誘導体の合成等盛
んに研究・開発が行われている。
【0005】チタン系フタロシアニン化合物を用いた電
子写真用感光体としては、例えば、特開昭61−109
056号公報には、チタンフタロシアニン化合物とバイ
ンダ−ポリマ−を含む電荷発生層上に、ヒドラゾン系化
合物とバインダ−ポリマ−を含む電荷輸送層を積層して
なる電子写真用感光体が開示されている。
【0006】また、特開平5−273774号公報に
は、隣接水酸基を有する炭素原子数5〜10の非環状有
機化合物との付加体からなるチタニルフタロシアニン結
晶を含む感光層を有する電子写真用感光体が開示されて
いる。
【0007】しかしながら、これらの電子写真用感光体
であっても、感度や繰り返し使用時の安定性等、不充分
な点も有り必ずしも満足できるものとは言い難く、更な
る改良が求められている。
【0008】また、機能分離型電子写真用感光体におい
ては、一般に特定の電荷発生材料に対して特定の電荷輸
送材料の組み合わせが感度、安定性、耐久性等において
有効であることが知られており、ある特定の電荷発生材
料との組み合わせにおいて有効であった電荷輸送材料
が、必ずしも他の電荷発生材料との組み合わせにおいて
優れた特性を示す電子写真用感光体が得られるとは限ら
ない。電荷発生材料と電荷輸送材料との組み合わせが不
適当な場合、電荷発生材料、電荷輸送材料各々の機能を
充分に発揮できないばかりか、電子写真用感光体として
の性能を低下させることになる。しかしながら、電荷発
生材料と電荷輸送材料の組み合わせ選択における普遍的
な法則は必ずしも明確ではなく、特定の電荷発生材料に
有効な特定の電荷輸送材料の組み合わせの見いだすこと
は困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、700nm付近の長波長光源に高い感度を有
し、半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)
を光源とする電子写真式プリンタや複写機に用いること
ができ、高感度で繰り返し使用時に安定性の高い電子写
真用感光体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実状
に鑑みて鋭意検討したところ、特定の電荷発生材料と特
定の電荷輸送材料とを含有する感光層を設けて成る電子
写真用感光体が、優れた感度と電位安定性を発現するこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、導電性基体上に電荷発生材料及び電荷輸送材料を使
用して成る感光層を有する電子写真用感光体において、
電荷発生材料がオキシチタニウムフタロシアニン化合物
と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール及び/又は
(2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成
物(以下、本発明で使用するフタロシアニン反応生成物
という。)を含有し、電荷輸送材料が一般式(1)
【0012】
【化7】
【0013】(式中、nは0又は1を表わし、Arは芳
香環基又は複素環基を表わす。 R1、R2及びR3は各々
独立的に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリ
−ル基、アラルキル基又は複素環基を表わし、R4及び
5は各々独立的に、水素原子、アルキル基、アリ−ル
基、アラルキル基又は複素環基を表わす。また、これら
の基は置換基を有しても良い。)で表わされるヒドラゾ
ン化合物及び一般式(2)
【0014】
【化8】
【0015】(式中、nは0又は1を表わし、Arは芳
香環基又は複素環基を表わす。 R6、R7、R8、R9
びR10は各々独立的に水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリ−ル基、アラルキル基又は複素環基を表わ
す。Zは窒素原子及びベンゼン環と共に複素環を形成す
るのに必要な原子群である。また、これらの基は置換基
を有しても良い。)で表わされるヒドラゾン化合物から
成る群から選ばれる少なくとも一種以上の化合物を含有
することを特徴とする電子写真用感光体を提供する。
【0016】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば、(1)オキシチタニウムフタロシアニン化合物と光
学活性な(2R,3R)−2,3−ブタンジオール及び
/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反
応による製造方法、(2)ジクロロチタニウムフタロシ
アニン等のジハロチタニウムフタロシアニン化合物と光
学活性な(2R,3R)−2,3−ブタンジオール及び
/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反
応による製造方法、(3)光学活性な(2R,3R)−
2,3−ブタンジオール及び/又は(2S,3S)−
2,3−ブタンジオール存在下での四塩化チタン等のチ
タニウム塩とオルトフタロニトリル誘導体とのカップリ
ング反応による製造方法、等が挙げられ、本発明では、
いずれの製造方法によって得られた反応生成物をも用い
ることができる。
【0017】これらの製造方法のうち、オキシチタニウ
ムフタロシアニン化合物と光学活性な(2R,3R)−
2,3−ブタンジオール及び/又は(2S,3S)−
2,3−ブタンジオールとの反応は、操作が簡便である
ので、好適である。
【0018】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物は、上記製造方法により得られるものであるが、その
構造は式(7)
【0019】
【化9】
【0020】又は式(8)
【0021】
【化10】
【0022】で表わされる特定異性体構造のフタロシア
ニン反応生成物を含む結晶状態にあることが推定され
る。
【0023】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物は、結晶状態にあることが好ましく、特にCu−Kα
に対するX線回折スペクトルにおいては、ブラッグ角
(2θ±0.2゜)の9.5゜に主たるピークを有する
結晶状態にあること、又は、8.3゜、24.7゜、2
5.1゜にピークを有する結晶状態にあることがより好
ましい。
【0024】本発明の電子写真用感光体においては、本
発明で使用するフタロシアニン反応生成物の上記結晶を
含有する電荷発生材料を用いて成る感光層を有するが、
感光層のCu−Kαに対するX線回折スペクトルにおい
ては、ブラッグ角(2θ±0.2゜)の9.5゜に主た
るピークを有する感光層、8.3゜、24.7゜、2
5.1゜にピークを有する感光層、8.3゜に主たるピ
ークを有する感光層が好ましく、特にブラッグ角(2θ
±0.2゜)の8.3゜に主たるピークを有する感光層
がより好ましい。
【0025】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物を得るためのオキシチタニウムフタロシアニン化合物
と光学活性な(2R,3R)−2,3−ブタンジオール
及び/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオールと
の反応は、加熱条件で行うことが好ましく、反応温度
は、30〜300℃の範囲が好ましく、50〜250℃
の範囲が特に好ましい。
【0026】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物の合成原料となるオキシチタニウムフタロシアニン化
合物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、置換
基を有していても良いフタロシアニン骨格の中心にオキ
シチタニウムを有するものであれば良く、また本発明の
効果を損なわない限りにおいて、α型、β型、α、β混
合型、γ型、Y型、非晶質型等の結晶型であっても良
い。フタロシアニン骨格が置換基を有する場合、その置
換基としては、メチル基、エチル基等の低級アルキル
基;メトキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基等が挙げられ
る。これらの置換基の数は1から16が可能であり、2
つ以上の置換基の組み合わせも可能である。
【0027】また、オキシチタニウムフタロシアニン化
合物と光学活性な(2R,3R)−2,3−ブタンジオ
ール及び/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオー
ルとの反応のモル比は、オキシチタニウムフタロシアニ
ン化合物1モル当たり光学活性な(2R,3R)−2,
3−ブタンジオール及び/又は(2S,3S)−2,3
−ブタンジオールが0.25モル以上が好ましく、0.
5〜1.5モルの範囲がより好ましい。
【0028】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物の合成原料となる(2R,3R)−2,3−ブタンジ
オール及び/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオ
ールは、光学活性であり、(2R,3R)−2,3−ブ
タンジオール又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオ
ールの一方のみの使用、あるいは両者の含有量の異なる
光学活性なトレオ型2,3−ブタンジオールを使用する
ことが好ましい。
【0029】本発明の電子写真用感光体の電荷発生材料
は、本発明で使用するフタロシアニン反応生成物の一つ
の光学異性体を単独で用いても良いし、それらの二種以
上を混合して用いても良い。即ち、オキシチタニウムフ
タロシアニン化合物と(2R,3R)−2,3−ブタン
ジオールとの反応生成物と、オキシチタニウムフタロシ
アニン化合物と(2S,3S)−2,3−ブタンジオー
ルとの反応生成物とを混合して用いても良い。
【0030】オキシチタニウムフタロシアニン化合物と
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール及び/又は
(2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応に
は、必要に応じて、公知慣用の各種の有機溶剤を併用す
ることができる。そのような有機溶剤としては、例え
ば、ベンゼン、ニトロベンゼン、ジクロロベンゼン、ト
リクロロベンゼン、α−クロロナフタレン等の芳香族系
有機溶剤;シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤;テトラヒ
ドロフラン、ジメチルセロソルブ等のエーテル系有機溶
剤;ブタン酸エチル、乳酸ブチル等のエステル系有機溶
剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の
非プロトン系極性有機溶剤;トリクロロエタン等のハロ
ゲン系有機溶剤;アミルアルコール、ドデカノール等の
一価アルコール系有機溶剤等を挙げることができる。こ
れらの溶剤は、単独でも二種以上併用しても使用でき
る。
【0031】本発明で使用するフタロシアニン反応生成
物を合成した後、必要に応じて精製を行ってもよい。
【0032】上記のように、本発明で使用するフタロシ
アニン反応生成物の合成に際し、反応モル比、反応温
度、反応時間、溶媒、触媒、精製方法、結晶化方法等の
各製造条件は、適宜選択して採用することができる。
【0033】本発明では電子写真用感光体において使用
する電荷発生材料は、本発明で使用するフタロシアニン
反応生成物を必須成分として含有するが、必要に応じて
他の公知の電荷発生材料を併用することも可能である。
【0034】併用可能な他の電荷発生材料としては、例
えば、無金属フタロシアニン化合物、各種金属フタロシ
アニン化合物、例えば、α型、β型、α、β混合型、γ
型、Y型、等の結晶型あるいは非晶質型オキシチタニウ
ムフタロシアニン化合物等が挙げられる。また、フタロ
シアニン以外の電荷発生材料、例えば、1)モノアゾ顔
料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ系顔料、
2)各種金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、
ナフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、3)ペリ
ノン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナク
リドン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料等の縮合
多環系顔料、4)スクワリウム系色素、5)アズレン系
色素、6)ピリリウム塩、チアピリリウム塩等のピリリ
ウム塩系色素、7)シアニン系色素、8)トリフェニル
メタン系色素、9)セレン、セレン・テルル、セレン・
ヒ素等のセレン化合物や、酸化亜鉛、硫化カドミウム、
セレン化カドミウム、非晶質シリコン等の無機系材料等
を併用することもできる。その他、光を吸収し電荷担体
を効率良く発生する材料であれば、いずれの材料であっ
ても使用することができる。併用可能な電荷発生材料
は、ここに記載したものに限定されるものではなく、そ
の使用に際しては単独、あるいは2種類以上を混合して
用いても良い。
【0035】本発明の電子写真用感光体に使用される特
定の電荷輸送材料としては、前記一般式(1)で表わさ
れるヒドラゾン化合物及び一般式(2)で表わされるヒ
ドラゾン化合物から成る群から選ばれる少なくとも一種
以上の化合物が用いられる。代表例を下記に構造式で示
すが、本発明は必ずしもこれらの例に限定されるもので
はない。
【0036】なお、以下の構造式において、Meはメチ
ル基、Etはエチル基、n−Prはn−プロピル基、B
zlはベンジル基、Phはフェニル基、p−Tolはp
−トリル基を表わし、構造式の下側の数字は化合物No.
を表わす。
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】
【化22】
【0049】
【化23】
【0050】
【化24】
【0051】
【化25】
【0052】
【化26】
【0053】
【化27】
【0054】
【化28】
【0055】
【化29】
【0056】
【化30】
【0057】
【化31】
【0058】
【化32】
【0059】
【化33】
【0060】本発明の電子写真用感光体の構成は、種々
の構造を採ることができる。その例を図1から図5に示
した。
【0061】図1及び図2の電子写真用感光体は、導電
性基体1上に電荷発生材料を主体とする電荷発生層2
と、電荷輸送材料と感光層形成上必要に応じて結着剤樹
脂からなる電荷輸送層3とから成る感光層を設けたもの
である。
【0062】図3の電子写真用感光体は、導電性基体1
上に電荷発生材料7及び電荷輸送材料8を結着剤樹脂中
に溶解或いは分散せしめた感光層を設けたものである。
【0063】図4の電子写真用感光体は、導電性基体の
保護、接着性の改良、塗工性の向上、導電性基体からの
感光層への電荷注入量の制御等を目的として、図1の電
子写真用感光体の導電性基体1と電荷発生層2との間に
中間層5を設けたものである。
【0064】図5の電子写真用感光体は、物理的あるい
は化学的な外的要因から電子写真用感光体を保護するた
めに、図1の電子写真用感光体の表面にさらに表面保護
層6を設けたものである。
【0065】上記図4及び図5の電子写真用感光体で示
した中間層及び表面保護層は、必要に応じて図1以外の
電子写真用感光体にも設けることができる。
【0066】図1、図2、図4及び図5の電子写真用感
光体の場合には、電荷発生層2に含まれる電荷発生材料
が電荷を発生し、一方、電荷輸送層3は電荷の注入を受
け、その輸送を行なう。即ち、光減衰に必要な電荷の生
成が電荷発生材料で行なわれ、また、電荷の輸送が電荷
輸送媒体で行なわれる。図3の電子写真用感光体では電
荷発生材料が光に対して電荷を発生し、電荷移輸送材料
及び結着剤樹脂により電荷の移動が行なわれる。
【0067】図1の電子写真用感光体は、電荷発生材料
の蒸着膜から成る電荷発生層上に、あるいは電荷発生材
料の微粒子を必要に応じて結着剤樹脂を溶解した溶媒中
に分散して得た分散液を塗布した後、乾燥させることに
よって得られる電荷発生層上に、電荷輸送材料を単独、
あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した溶液
を塗布した後、乾燥させることによって得られる電荷輸
送層を設けることによって製造することができる。
【0068】図2の電子写真用感光体は、電荷輸送材料
を単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用して溶
解した溶液を導電性基体上に塗布した後、乾燥させるこ
とによって得られる電荷輸送層上に、電荷発生材料の蒸
着膜から成る電荷発生層、あるいは電荷発生材料の微粒
子を溶剤又は結着剤樹脂溶液中に分散して得た分散液を
塗布した後、乾燥させることによって得られる電荷発生
層を設けることによって製造することができる。
【0069】図3の電子写真用感光体は、電荷輸送材料
を単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解
した溶液に、電荷発生材料の微粒子を分散させて、これ
を導電性基体上に塗布した後、乾燥させることによって
得られる感光層を設けることによって製造することがで
きる。
【0070】図1、図2、図4及び図5の電子写真用感
光体の場合、電荷発生層の厚さは5μm以下が好まし
く、0.01〜2μmの範囲が特に好ましく、電荷輸送
層の厚さは3〜50μmの範囲が好ましく、5〜30μ
mの範囲が特に好ましい。図3の電子写真用感光体の場
合、感光層の厚さは、3〜50μmの範囲が好ましく、
5〜30μmの範囲が特に好ましい。また、図4の電子
写真用感光体における中間層の厚さは、5μm以下が好
ましく、0.1〜1μmの範囲が特に好ましい。図5の
電子写真用感光体における表面保護層の厚さは、2μm
以下は好ましく、0.01〜1μmの範囲が特に好まし
い。
【0071】図1、図2、図4及び図5の電子写真用感
光体における電荷輸送層中の電荷輸送材料の割合は、5
〜100重量%の範囲が好ましく、40〜80重量%の
範囲が特に好ましい。また、電荷発生層中の電荷発生材
料の割合は、5〜100重量%の範囲が好ましく、40
〜80重量%の範囲が特に好ましい。図3の電子写真用
感光体における感光層中の電荷輸送材料の割合は、5〜
99重量%の範囲が好ましく、電荷発生材料の割合は、
1〜50重量%の範囲が好ましく、3〜20重量%の範
囲が特に好ましい。
【0072】図1〜図5のいずれの電子写真用感光体の
作製においても、結着剤樹脂と共に可塑剤、増感剤を用
いることができる。
【0073】本発明の電子写真用感光体には電荷輸送材
料としては、一般式(1)又は一般式(2)で表される
ヒドラゾン化合物の少なくとも一種以上の化合物が用い
られるが、必要に応じて他の公知の電荷輸送材料を併用
しても良い。
【0074】併用可能な低分子化合物の電荷輸送材料と
しては、例えば、1)N−エチルカルバゾ−ル、N−イ
ソプロピルカルバゾ−ル、N−フェニルカルバゾ−ル等
のカルバゾ−ル類;2)N−メチル−N−フェニルヒド
ラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾ−ル、
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−
エチルカルバゾ−ル、p−(N,N−ジメチルアミノ)
ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−(N,N
−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラ
ゾン、p−(N,N−ジフェニルアミノ)ベンズアルデ
ヒドジフェニルヒドラゾン、1−[4−(N,N−ジフ
ェニルアミノ)ベンジリデンイミノ]−2,3−ジメチ
ルインドリン、N−エチルカルバゾ−ル−3−メチリデ
ン−N−アミノインドリン、N−エチルカルバゾ−ル−
3−メチリデン−N−アミノテトラヒドロキノリン等の
ヒドラゾン類;3)2,5−ビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−ル等のオキサ
ジアゾ−ル類;4)1−フェニル−3−(p−ジエチル
アミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−[キノリル−(2)]−3−(p
−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン
類;5)トリ−p−トリルアミン、N,N’−ジフェニ
ル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミン等のアリ−ルアミン
類;6)1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)
−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン等のブタジ
エン類;7)4−(2,2−ジフェニルエテニル)−
N,N−ジフェニルベンゼンアミン、4−(1,2,2
−トリフェニルエテニル)−N,N−ジフェニルベンゼ
ンアミン等のスチリル類等が挙げられる。
【0075】併用可能な高分子化合物の電荷輸送材料と
しては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、ハロ
ゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、
ポリ−9−ビニルフェニルアンスラセン、ピレン−ホル
ムアミド樹脂、エチルカルバゾ−ル−ホルムアルデヒド
樹脂、トリフェニルメタンポリマ−、ポリフェニルアル
キルシラン等が挙げられる。
【0076】併用可能な電荷輸送材料は、ここに記載し
たものに限定されるものではなく、その使用に際しては
単独、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。
【0077】これらの電荷輸送材料を併用する場合、全
電荷輸送材料中の一般式(1)で表わされるヒドラゾン
化合物及び一般式(2)で表わされるヒドラゾン化合物
の含有量は、重量比で20%以上が好ましく、50%以
上が特に好ましい。
【0078】前記感光層に必要に応じて用いられる増感
剤としては、いずれも周知のものが使用できる。
【0079】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ロ−ダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0080】また、本発明の電子写真用感光体において
は、保存性、耐久性、耐環境依存性を向上させるため
に、必要に応じて感光層中に酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤等の劣化防止剤を含有させることもでき
る。これらの物質としては、例えば、フェノ−ル化合
物、ハイドロキノン化合物、アミン化合物等を挙げるこ
とができる。
【0081】本発明の電荷輸送材料を溶解する結着剤樹
脂としては種々のものが挙げられるが、疎水性で、電気
絶縁性のフィルム形成可能な高分子化合物を用いるのが
好ましい。このような高分子重合体としては、例えば、
ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル
樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリアリレ−ト樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリビニルアセテ−ト樹脂、ポリビニルブチラ−ル
樹脂、ジアリルフタレ−ト樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フ
ェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−アルキッド樹
脂、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル樹脂、尿素樹脂、ポ
リスルホン樹脂等が挙げられる。
【0082】これらの結着樹脂のうち、ポリカーボネー
ト及びポリアリレートは、耐久性の高い感光層を形成す
ることから好ましく、特に一般式(3)
【0083】
【化34】
【0084】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、アルキル基で置換されてもよく、R11及びR12は各
々独立的に、水素原子、アルキル基又は芳香族基を表わ
す。また、これらの基は置換基を有しても良い。)で表
わされる繰り返し単位を有するポリカーボネート、一般
式(4)
【0085】
【化35】
【0086】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、アルキル基で置換されてもよく、Wは炭素環及び複
素環を形成するのに必要な原子群を表わす。また、これ
らの基は置換基を有しても良い。)で表わされる繰り返
し単位を有するポリカーボネート、上記一般式(3)で
表わされる繰り返し単位と一般式(5)
【0087】
【化36】
【0088】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、アルキル基で置換されてもよく、また、これらの基
は置換基を有しても良い。)で表わされる繰り返し単位
を有する共重合ポリカーボネート及び一般式(6)
【0089】
【化37】
【0090】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、アルキル基で置換されてもよく、また、これらの基
は置換基を有しても良い。)で表わされる繰り返し単位
を有するポリアリレートは、本発明の電荷輸送材料を溶
解する樹脂として、電気的安定性が高く、より好まし
い。
【0091】結着剤樹脂はここに記載したものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独あるいは2
種以上の混合物として用ても良い。
【0092】また、電子写真用感光体の成膜性、可撓
性、機械的強度を向上するために、これらの結着剤樹脂
と共に、周知の可塑剤、表面改質剤等の添加剤を使用す
ることもできる。
【0093】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−タ−フェニル、p−タ−フェニル、
ジブチルフタレ−ト、ジエチルグリコ−ルフタレ−ト、
ジオクチルフタレ−ト、トリフェニル燐酸、ジメチルナ
フタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、各種のフルオロ炭化水素等が
挙げられる。
【0094】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッソ樹脂等が挙げられる。また、本発明の電子
写真用感光体において中間層を設ける場合に用いること
ができる材料としては、前記結着剤樹脂に用いられる高
分子化合物のほか、カゼイン、ゼラチン、エチルセルロ
−ス、ニトロセルロ−ス、カルボキシ−メチルセルロ−
ス、塩化ビニリデン系ポリマ−ラテックス、スチレン−
ブタジエン系ポリマ−ラテックス、ポリビニルアルコ−
ル、ポリアミド、ポリウレタン、フェノ−ル樹脂、酸化
アルミニウム、酸化スズ、酸化チタン等が挙げられる。
【0095】本発明の電子写真用感光体において表面保
護層層を設ける場合に用いることができる材料として
は、前記結着剤樹脂に用いられる高分子化合物のほか、
カゼイン、ゼラチン、エチルセルロ−ス、ニトロセルロ
−ス、カルボキシ−メチルセルロ−ス、塩化ビニリデン
系ポリマ−ラテックス、スチレン−ブタジエン系ポリマ
−ラテックス、ポリビニルアルコ−ル、ポリアミド、ポ
リウレタン、フェノ−ル樹脂、酸化アルミニウム、酸化
スズ、酸化チタン等が挙げられる。
【0096】積層型電子写真用感光体を塗工によって形
成する場合、結着剤樹脂を溶解する溶剤は、結着剤樹脂
の種類によって異なるが、下層を溶解しないものの中か
ら選択することが望ましい。具体的な有機溶剤の例とし
ては、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ
−ル等のアルコ−ル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソ
ルブ等のエ−テル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエス
テル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホ
キシド及びスルホン類;ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン
化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族類等が挙げら
れる。
【0097】本発明の電子写真用感光体に用いられる導
電性基体としては、例えば、1)アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス、クロム、チタン、ニッケル、モリブデ
ン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合
金、2)導電性ポリマ−、酸化インジウム、酸化スズ等
の導電性化合物、あるいは、3)アルミニウム、パラジ
ウム、ロジウム、金、白金等の金属又は合金を用いて塗
布、蒸着、ラミネ−ト等の処理を施したガラス、紙、プ
ラスチックフィルム、セラミックス等が挙げられる。ま
た、これらの導電性基体表面は必要に応じて化学的又は
物理的な処理を施しても良い。
【0098】本発明の電子写真用感光体の形状は、用い
る導電性基体の形状によって異なるが、ドラム状、平板
状、シ−ト状、ベルト状等多様な形状が可能である。
【0099】感光層を形成する手段としては種々の方法
が可能であるが、塗工法としては、例えば、浸漬コ−テ
ィング法、スプレ−コ−ティング法、スピンナ−コ−テ
ィング法、ビ−ドコ−ティング法、カ−テンコ−ティン
グ法、ワイヤ−バ−コ−ティング法、ブレ−ドコ−ティ
ング法、ロ−ラ−コ−ティング法等のコ−ティング法を
用いることができる。
【0100】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中、「部」は「重量部」を表わ
す。
【0101】<合成例1>四塩化チタニウムとo−フタ
ロニトリルとの反応により得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン化合物であって、図6に示したCuKα線
による粉末X線回折スペクトルを示すオキシチタニウム
フタロシアニン化合物20部と、(2R,3R)−2,
3−ブタンジオール4.4部とを、α−クロロナフタレ
ン240部中で、195〜205℃で攪絆しながら1.
5時間反応させた。
【0102】反応混合物を室温まで冷却した後、濾別
し、残渣をベンゼン、メタノール、ジメチルホルムアミ
ド(以下、DMFと省略する。)、水の順で洗浄した
後、減圧下に乾燥させることにより、フタロシアニン反
応生成物を得た。
【0103】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=648にピークを示した。この反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スオエクトルを測定した
結果を図7に示した。更に、この反応生成物の元素分析
の結果を表1に示した。
【0104】
【表1】
【0105】<実施例1>合成例1で得たフタロシアニ
ン反応生成物2部及びブチラール樹脂(積水化学工業社
製の「エスレックBH−3」)2部を、塩化メチレン6
6部及び1,1,2−トリクロロエタン99部から成る
混合溶媒に添加し、ペイントコンディショナーで分散、
混合して電荷発生材料分散液を得た。
【0106】このようにして得た電荷発生材料の分散液
を金属薄板に浸漬塗布を行って得た膜厚5μmの薄膜の
X線回折スペクトルを図8に示した。
【0107】次に、このようにして得た電荷発生材料分
散液をアルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上
にワイヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が0.3μmと成
るように塗布した後、乾燥させて電荷発生層を形成し
た。
【0108】この電荷発生層の上に、前記した例示化合
物No. 183の電荷輸送材料8部と下記構造式(9)
【0109】
【化38】
【0110】で表わされる繰り返し単位を有するポリカ
ーボネート(三菱瓦斯化学社製の「ユーピロンZ20
0」)10部を、塩化メチレン54部及びクロロベンゼ
ン36部から成る混合溶媒に溶解させた塗布液を、ワイ
ヤーバーを用いて乾燥後の膜厚が20μmとなるように
塗布した後、乾燥させて電荷輸送層を形成して、図1に
示した層構成を有する電子写真用感光体を得た。
【0111】<合成例2>合成例1において、(2R,
3R)−2,3−ブタンジオールに代えて、(2S,3
S)−2,3−ブタンジオールを用いた以外は、合成例
1と同様にしてフタロシアニン反応生成物を得た。
【0112】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=648にピークを示した。この反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトルを測定した結
果を図9に示した。
【0113】<実施例2>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、合成例2で
得たフタロシアニン反応生成物を用いた以外は、実施例
1と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0114】<実施例3>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物2部に代えて、合成例
1で得たフタロシアニン反応生成物1部及び合成例2で
得たフタロシアニン反応生成物1部を用いた以外は、実
施例1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
【0115】<合成例3>合成例1において、(2R,
3R)−2,3−ブタンジオール4.4部に代えて、
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール2.2部を用
いた以外は、合成例1と同様にして、フタロシアニン反
応生成物を得た。
【0116】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=576及び648にピークを示した。この反
応生成物のCuKα線による粉末X線回折スペクトルを
測定した結果を図10に示した。
【0117】<実施例4>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、合成例3で
得たフタロシアニン反応生成物を用いた以外は、実施例
1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
【0118】また、実施例4で使用した電荷発生材料の
分散液を金属薄板に乾燥後の膜厚が5μmと成るように
浸漬塗布した後、乾燥させて得た薄膜のX線回折スペク
トルを図11に示した。
【0119】<合成例4>チタニウムテトライソプロポ
キシド及び1,3−ジイミノイソインドリンから得られ
たオキシチタニウムフタロシアニンを濃硫酸でアシッド
ペースト処理を行って得られるオキシチタニウムフタロ
シアニン化合物であって、図12に示したCuKα線に
よる粉末X線回折スペクトルを示すオキシチタニウムフ
タロシアニン化合物20部と、(2R,3R)−2,3
−ブタンジオール4.7部とを、α−クロロナフタレン
240部中で195〜205℃で攪絆下1.5時間反応
させた。
【0120】反応混合物を室温まで冷却した後、濾別
し、残渣を、ベンゼン、メタノール、DMF、水の順で
洗浄した後、減圧乾燥させることにより、フタロシアニ
ン反応生成物を得た。
【0121】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=576及び648にピークを示した。この反
応生成物のCuKα線による粉末X線回折スペクトルを
測定した結果を図13に示した。
【0122】<実施例5>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、合成例4で
得たフタロシアニン反応生成物を用いた以外は、実施例
1と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0123】また、実施例5で使用した電荷発生材料の
分散液を金属薄板に乾燥後の膜厚が5μmと成るように
浸漬塗布した後、乾燥させて得た薄膜のX線回折スペク
トルを図14に示した。
【0124】<実施例6>実施例1において、構造式
(9)で表わされる繰り返し単位を有するポリカーボネ
ートに代えて、構造式(10)
【0125】
【化39】
【0126】で表わされる繰り返し単位と構造式(1
1)
【0127】
【化40】
【0128】で表わされる繰り返し単位を86対14の
比率で有する共重合ポリカーボネートを用い、前記した
例示化合物No. 183の電荷輸送材料8部と共に2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール1部を用いた以外
は、実施例1と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0129】<実施例7>実施例1において、電荷輸送
層を、前記した例示化合物No. 183の電荷輸送材料8
部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール1部及び
構造式(11)
【0130】
【化41】
【0131】で表わされる繰り返し単位を有するポリカ
ーボネート(帝人化成社製の「パンライトC140
0」)10部を、塩化メチレン80部及び1,1,2−
トリクロロエタン20部よりなる混合液に溶解させた塗
布液を、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した
後、乾燥させて得られる電荷輸送層とした以外は、実施
例1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
【0132】<実施例8>実施例1において、電荷輸送
層を、前記した例示化合物No. 183の電荷輸送材料8
部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール1部及び
構造式(12)
【0133】
【化42】
【0134】で表わされる繰り返し単位を有するポリア
リレート(商品名「ISARYL25S」イソノヴァ社
製)10部を、1,4−ジオキサン100部に溶解させ
た塗布液を、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布
した後、乾燥させて得られる電荷輸送層とした以外は、
実施例1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
【0135】<合成例5>合成例1において、(2R,
3R)−2,3−ブタンジオール4.4部に代えて、
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール3.1部を用
いた以外は、合成例1と同様にして、フタロシアニン反
応生成物を得た。
【0136】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=576及び648にピークを示した。この反
応生成物のCuKα線による粉末X線回折スペクトルを
測定した結果を図15に示した。
【0137】<実施例9>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、合成例5で
得たフタロシアニン反応生成物を用いた以外は、実施例
1と同様にして電子写真用感光体を作製した。
【0138】また、実施例9で使用した電荷発生材料の
分散液を金属薄板に乾燥後の膜厚が5μmと成るように
浸漬塗布した後、乾燥させて得た薄膜のX線回折スペク
トルを図16に示した。
【0139】<実施例10>実施例1において、合成例
1で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、合成例3
で得たフタロシアニン反応生成物2部を使用し、前記構
造式(9)で表わされる繰り返し単位を有するポリカー
ボネートに代えて、前記構造式(10)で表わされる繰
り返し単位を有するポリカーボネート(帝人化成社製の
商品名「パンライトC1400」)を使用し、塩化メチ
レン及びクロロベンゼンから成る混合溶媒に代えて、塩
化メチレン40部及び1,1,2−トリクロロエタン1
0部よりなる混合溶媒を使用し、更に、前記した例示化
合物No. 183の電荷輸荷輸送材料8部と共に、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール1部を使用した以外
は、実施例1と同様にして、電子写真用感光体を得た。
【0140】<比較合成例1>合成例1において、(2
R,3R)−2,3−ブタンジオールに代えて、メソ−
2,3−ブタンジオールを用いた以外は、合成例1と同
様にして、フタロシアニン反応生成物を得た。
【0141】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=648にピークを示した。この反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトルを測定した結
果を図17に示した。
【0142】<比較例1>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、比較合成例
1で得たフタロシアニン反応生成物を用いた以外は、実
施例1と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0143】また、比較例1で使用した電荷発生材料の
分散液を金属薄板に乾燥後の膜厚が5μmと成るように
浸漬塗布した後、乾燥させて得た薄膜のX線回折スペク
トルを図18に示した。
【0144】<比較合成例2>合成例1において、(2
R,3R)−2,3−ブタンジオールに代えて、エチレ
ングリコールを用いた以外は、合成例1と同様にして、
フタロシアニン反応生成物を得た。
【0145】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=620にピークを示した。この反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトルを測定した結
果を図19に示した。
【0146】<比較例2>実施例1において、合成例1
で得たフタロシアニン反応生成物に代えて、比較合成例
2で得たフタロシアニン反応生成物を用いた以外は、実
施例1と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0147】また、比較例2で使用した電荷発生材料の
分散液を金属薄板に乾燥後の膜厚が5μmと成るように
浸漬塗布した後、乾燥させて得た薄膜のX線回折スペク
トルを図20に示した。
【0148】<比較例3>実施例1において、前記した
例示化合物No. 183の電荷輸送材料に代えて、構造式
(13)
【0149】
【化43】
【0150】で表わされる電荷輸送材料を用いた以外
は、実施例1と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0151】<電子写真特性>実施例1〜10及び比較
例1〜3で得た各電子写真用感光体について、静電複写
紙試験装置(川口電機製作所社製の「SP428」)を
用いて、電子写真用感光体を暗所で−6KVのコロナ放
電により帯電し、この時の電子写真用感光体の表面電位
0 (V)を測定した。次に、そのまま暗所で10秒間
放置したときの電子写真用感光体の表面電位V10(V)
を測定した。V0 とV10より電子写真用感光体の表面電
位の電位保持率(%):((V10/V0 )×100)を
算出した。更に、表面電位V10に対して波長780nm、
露光エネルギー1μW/cm2 の光で露光を行ない、 表
面電位がV10の半分になるまでの時間より半減露光量E
1/2(μJ/cm2)を求めた。更にまた、露光開始15秒
後の表面電位、すなわち残留電位VR(V)を測定し
た。この表面電位の暗減衰及び光減衰の測定結果を表2
及び表3にまとめて示した。
【0152】また、帯電、暗所放置1秒間、露光1秒
間、300ルクスの白色光による除電0.1秒間のプロ
セスを500回繰り返した直後の測定結果も同様に表2
及び表3にまとめて示した。
【0153】
【表2】
【0154】
【表3】
【0155】<実施例11〜20>実施例10におい
て、例示化合物No. 183の電荷輸荷輸送材料8部に代
えて、表4及び表5に示した電荷輸送材料10部を使用
した以外は、実施例10と同様にして電子写真用感光体
を得た。
【0156】また、これらの電子写真用感光体につい
て、実施例1〜10で評価した方法と同様の方法による
電子写真特性も表4及び表5に示した。
【0157】
【表4】
【0158】
【表5】
【0159】<実施例21>メタノール7部及びn−ブ
タノール7部から成る混合溶媒にポリアミド樹脂(東レ
社製の「アミランCM−8000」)1部を溶解した樹
脂溶液を得た。この樹脂溶液を、浸漬塗工法により、直
径30mm、肉厚1mmのアルミニウム製ドラムの外周面
に、乾燥後の膜厚が1μmと成るように塗布した後、乾
燥させてバリヤー層を設けた。
【0160】次に、合成例3で得たフタロシアニン反応
生成物2部及びブチラール樹脂(積水化学工業製の「エ
スレックBH−3」)2部を、塩化メチレン66部及び
1,1,2−トリクロロエタン99部の混合溶媒に添加
し、ペイントコンディショナーで分散、混合して電荷発
生材料分散液を得た。このようにして得た電荷発生材料
分散液を、浸漬塗工法により、上記バリヤー層の上に、
乾燥後の膜厚が0.4μmと成るように塗布した後、乾
燥させて電荷発生層を設けた。
【0161】次に、前記した例示化合物No. 183の電
荷輸荷輸送材料8部、2,6−ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール1部及び前記構造式(9)で表わされる繰り返
し単位を有するポリカーボネート(商品名「ユーピロン
Z200」三菱瓦斯化学社製)10部を、塩化メチレン
54部及びクロロベンゼン36部よりなる混合溶媒に溶
解させて、電荷輸送層形成用塗料を得た。このようにし
て得た電荷輸送層形成用塗料を、浸漬塗工により、上記
電荷発生層の上に、乾燥後の膜厚が20μmと成る塗布
した後、乾燥させて電荷輸送層を設けることにより、ド
ラム状電子写真用感光体を得た。
【0162】<実施例22〜24>実施例21におい
て、例示化合物No. 183の電荷輸荷輸送材料8部に代
えて、下表6に示した電荷輸送材料10部を用いた以外
は、実施例21と同様にして電子写真用感光体を得た。
【0163】<比較例4>実施例21において、例示化
合物No. 183の電荷輸荷輸送材料8部に代えて、前記
構造式(13)で表わされる電荷輸送材料10部を用い
た以外は、実施例21と同様にして電子写真用感光体を
得た。
【0164】<画像特性>実施例21〜24及び比較例
4で得たドラム状電子写真用感光体を、市販のレーザー
プリンタ(商品名「LaserJet 4」ヒューレッ
トパッカード社製)に装着し、トナーを補給しながら連
続印刷を行い、画像状態の評価を行った。
【0165】表6に、初期及び1万枚の印字試験後の評
価結果を一覧表にして示した。
【0166】
【表6】
【0167】
【発明の効果】本発明の電子写真用感光体は、700nm
付近の長波長光源に高い感度を有し、繰り返し使用時に
高い安定性を保っており、実用上極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用感光体が取り得る層構成の
一例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の電子写真用感光体が取り得る層構成の
一例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の電子写真用感光体が取り得る層構成の
一例を示す模式断面図である。
【図4】本発明の電子写真用感光体が取り得る層構成の
一例を示す模式断面図である。
【図5】本発明の電子写真用感光体が取り得る層構成の
一例を示す模式断面図である。
【図6】合成例1で製造原料として使用したオキシチタ
ニウムフタロシアニン化合物のCuKα線による粉末X
線回折スペクトル図である。
【図7】合成例1で得たフタロシアニン反応生成物のC
uKα線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図8】実施例1で作製したフタロシアニン反応生成物
の樹脂分散液を金属薄板に浸漬塗布して得られた薄膜の
X線回折スペクトル図である。
【図9】合成例2で得たフタロシアニン反応生成物のC
uKα線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図10】合成例3で得たフタロシアニン反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図11】実施例4で作製したフタロシアニン反応生成
物の樹脂分散液を金属薄板に浸漬塗布して得られた薄膜
のX線回折スペクトル図である。
【図12】合成例4で製造原料として使用したオキシチ
タニウムフタロシアニン化合物のCuKα線による粉末
X線回折スペクトル図である。
【図13】合成例4で得たフタロシアニン反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図14】実施例5で作製したフタロシアニン反応生成
物の樹脂分散液を金属薄板に浸漬塗布して得られた薄膜
のX線回折スペクトル図である。
【図15】合成例5で得たフタロシアニン反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトル図である。
【図16】実施例9で作製したフタロシアニン反応生成
物の樹脂分散液を金属薄板に浸漬塗布して得られた薄膜
のX線回折スペクトル図である。
【図17】比較合成例1で得たフタロシアニン反応生成
物のCuKα線による粉末X線回折スペクトル図であ
る。
【図18】比較例1で作製したフタロシアニン反応生成
物の樹脂分散液を金属薄板に浸漬塗布して得られた薄膜
のX線回折スペクトル図である。
【図19】比較合成例2で得たフタロシアニン反応生成
物のCuKα線による粉末X線回折スペクトル図であ
る。
【図20】比較例2で作製したフタロシアニン反応生成
物の樹脂分散液を金属薄板に浸漬
【符号の説明】
1 導電性基体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 電荷発生及び輸送層 5 中間層 6 表面保護層 7 電荷発生材料 8 電荷輸送材料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正内容】
【0103】この反応生成物は、マススペクトルにおい
てm/Z=648にピークを示した。この反応生成物の
CuKα線による粉末X線回折スペクトルを測定した結
果を図7に示した。更に、この反応生成物の元素分析の
結果を表1に示した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に電荷発生材料及び電荷輸
    送材料を使用して成る感光層を有する電子写真用感光体
    において、電荷発生材料がオキシチタニウムフタロシア
    ニン化合物と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール
    及び/又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオールと
    の反応生成物を含有し、電荷輸送材料が一般式(1) 【化1】 (式中、nは0又は1を表わし、Arは芳香環基又は複
    素環基を表わす。 R1、R2及びR3は各々独立的に、水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリ−ル基、アラ
    ルキル基又は複素環基を表わし、R4及びR5は各々独立
    的に、水素原子、アルキル基、アリ−ル基、アラルキル
    基又は複素環基を表わす。また、これらの基は置換基を
    有しても良い。)で表わされるヒドラゾン化合物及び一
    般式(2) 【化2】 (式中、nは0又は1を表わし、Arは芳香環基又は複
    素環基を表わす。 R6、R7、R8、R9及びR10は各々
    独立的に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリ−
    ル基、アラルキル基又は複素環基を表わす。Zは窒素原
    子及びベンゼン環と共に複素環を形成するのに必要な原
    子群である。また、これらの基は置換基を有しても良
    い。)で表わされるヒドラゾン化合物から成る群から選
    ばれる少なくとも一種以上の化合物を含有することを特
    徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】 感光層が電荷発生材料から成る電荷発生
    層と電荷輸送材料を結着樹脂中に分散して成る電荷輸送
    層を有することを特徴とする請求項1記載の電子写真用
    感光体。
  3. 【請求項3】 オキシチタニウムフタロシアニン化合物
    と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール及び/又は
    (2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成
    物がCu−Kαに対するX線回折スペクトルにおいてブ
    ラッグ角(2θ±0.2゜)の9.5゜に主たるピーク
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子写
    真用感光体。
  4. 【請求項4】 オキシチタニウムフタロシアニン化合物
    と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール及び/又は
    (2S,3S)−2,3−ブタンジオールとの反応生成
    物がCu−Kαに対するX線回折スペクトルにおいてブ
    ラッグ角(2θ±0.2゜)の8.3゜、24.7゜及
    び25.1゜にピークを有することを特徴とする請求項
    1又は2記載の電子写真用感光体。
  5. 【請求項5】 電荷発生材料を含有する感光層がCu−
    Kαに対するX線回折スペクトルにおいてブラッグ角
    (2θ±0.2゜)の8.3゜に主たるピークを有する
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の電子写
    真用感光体。
  6. 【請求項6】 電荷輸送材料に用いる結着樹脂が一般式
    (3) 【化3】 (式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原子、アルキル
    基で置換されてもよく、R11及びR12は各々独立的に、
    水素原子、アルキル基又は芳香族基を表わす。また、こ
    れらの基は置換基を有しても良い。)で表わされる繰り
    返し単位を有するポリカーボネート、一般式(4) 【化4】 (式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原子、アルキル
    基で置換されてもよく、Wは炭素環及び複素環を形成す
    るのに必要な原子群を表わす。また、これらの基は置換
    基を有しても良い。)で表わされる繰り返し単位を有す
    るポリカーボネート、上記一般式(3)で表わされる繰
    り返し単位と一般式(5) 【化5】 (式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原子、アルキル
    基で置換されてもよく、また、これらの基は置換基を有
    しても良い。)で表わされる繰り返し単位を有する共重
    合ポリカーボネート及び一般式(6) 【化6】 (式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原子、アルキル
    基で置換されてもよく、また、これらの基は置換基を有
    しても良い。)で表わされる繰り返し単位を有するポリ
    アリレートから成る群から選ばれる少なくとも1種以上
    のポリカーボネート又はポリアリレートを含有すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電子写
    真用感光体。
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