JPH0947785A - 硝化反応シミュレーション方法及び装置 - Google Patents

硝化反応シミュレーション方法及び装置

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JPH0947785A
JPH0947785A JP7204868A JP20486895A JPH0947785A JP H0947785 A JPH0947785 A JP H0947785A JP 7204868 A JP7204868 A JP 7204868A JP 20486895 A JP20486895 A JP 20486895A JP H0947785 A JPH0947785 A JP H0947785A
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JP
Japan
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substrate
nitrifying bacteria
oxygen
concentration
nitrification reaction
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JP7204868A
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English (en)
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Yukiko Yoneyama
有紀子 米山
Hironori Nakamura
裕紀 中村
Hideyuki Suwa
秀行 諏訪
Fumitaka Hayata
文隆 早田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Engineering and Construction Co Ltd
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な計算式を用いることなく、また各種係数
を設定することなく、水処理の硝化反応を高精度に把握
することができる硝化反応シミュレーション方法及びそ
の方法を用いた硝化反応制御装置を提供する。 【解決手段】下水処理装置10の曝気槽14の硝化菌濃
度を測定するとともに、曝気槽流入原水中の基質濃度及
び酸素濃度を測定し、その各データをコンピュータ36
へ入力する。コンピュータ36は、硝化菌の基質摂取、
増殖、及び死滅の3つの挙動を、硝化菌とその近傍の基
質及び酸素の存在状態との関係でルール化した挙動決定
プログラムに従って、各硝化菌の挙動を演算により決定
し、その演算結果を基に滞留時間経過後の曝気槽14内
の硝化菌濃度、処理水基質濃度及び処理水酸素濃度の各
予測値を下水処理装置10のコントローラ30へ出力す
る。コントローラ30は、前記各予測値と各値の目標値
に基づいて下水処理装置10の曝気量及び返送汚泥量を
フィードフォワード制御する。これにより、精度のよい
硝化反応の制御が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微生物を利用した下
水処理装置の制御及び監視技術に係り、特に、水処理の
硝化槽の硝化菌による硝化反応を精度よく把握する為の
硝化反応シミュレーション方法及びその方法を用いた硝
化反応制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、下水中の窒素化合物による富栄養
化が問題となっており、最近の下水処理場では、従来の
活性汚泥法に加えて生物学的硝化・脱窒素による窒素除
去方法が導入されている。これは、浮遊させた汚泥中に
存在する硝化菌(亜硝酸菌と硝酸菌の総称)と脱窒菌の
働きで、下水中のアンモニア態窒素(NH4 + −N)及
び酸化生成物である酸化態窒素(NO2 - −N,NO3
- −N)を窒素ガスに転換し、除去するものである。
【0003】図15は生物学的窒素除去法として一般に
実用化されている循環式硝化脱窒法の構成を示すブロッ
ク図である。循環式硝化脱窒法は、主として最初沈殿槽
62、脱窒菌を添加した嫌気槽(脱窒槽)64、硝化菌
を充填した好気槽(硝化槽)66、最終沈殿槽68の四
段階からなり、下水を脱窒槽64、硝化槽66の順に通
過させ、硝化槽内混合液の一定量を脱窒槽64に循環さ
せる方式である。
【0004】最初沈殿槽62で浮遊物質(SS)が除去
された下水(原水)は、生物反応槽64、66に送ら
れ、生物反応槽の後段の硝化工程において、下水中のア
ンモニア態窒素が硝化菌の働きにより亜硝酸態窒素(N
2 - −N)、硝酸態窒素(NO3 - −N)まで酸化さ
れる。そして、このNO2 - −N,NO3 - −Nを含む
活性汚泥の一定量が硝化液として前段の脱窒槽64に循
環供給され、嫌気条件下でN2 ガスまで還元される。
【0005】前記硝化槽66に添加される硝化菌は、増
殖しにくく、水温等の環境因子の影響を受けやすいとい
う性質があり、特に、低温になると活性が急激に低下す
るという欠点がある。この欠点を回避するため、硝化菌
を担体内部に固定化し、菌濃度を高密度に維持する包括
固定化担体が開発され実用化されているが、硝化反応の
安定化、性能維持のためには硝化反応状態を把握し、曝
気量(酸素量)、硝化菌数を適正制御する必要がある。
【0006】前記硝化槽66における硝化反応を把握す
るためには、硝化槽66の窒素を直接モニタリングする
のが望ましいのであるが、現状の測定技術ではそれが不
可能であるため、現状では好気槽の混合浮遊物濃度(M
LSS)及び溶存酸素濃度(DO)の測定値をもとに硝
化菌の酸素消費量を演算して間接的に硝化反応状態を求
め、曝気量及び返送汚泥量を調整し、硝化反応を制御す
る方法がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、溶存酸素濃度の変化が硝化菌酸素消費量
の変化に必ずしも対応していないために、硝化反応の制
御の精度が悪く、装置の運転員が経験的に曝気量を調整
しなければならないという問題があった。また、硝化反
応を定量的に把握する方法として、いわゆる「動力学モ
デル」に基づいて硝化反応状態を把握する方法も検討さ
れているが、硝化反応の動力学式は、菌増殖収率や自己
分解係数を経験的に設定する必要があるため、設定した
係数によってモデルの精度が左右されるという問題があ
り、その係数の決定も困難であった。特に、固定化担体
内部は通常の活性汚泥と異なる特殊環境のため、係数の
設定が困難である。
【0008】また、従来の動力学モデルでは菌の増殖や
死滅を菌濃度としてマクロ的に把握しているため、担体
内部の硝化菌分布状況など、菌固体に基づく挙動を把握
できないという点に問題がある。更に、実際の硝化反応
では複数種類の菌が存在するため、菌の種類に対応した
動力学式を作る必要があり、式が複雑化し計算時間がか
かることから実用的でないという問題があった。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、複雑な計算式を用いることなく、また各種係数
を設定することなく、水処理の硝化反応を高精度に把握
することができるとともに、活性汚泥による硝化反応及
び硝化菌を固定化した硝化菌担体による硝化反応のそれ
ぞれに対応した硝化反応シミュレーション方法及び装置
を提供することを目的とし、併せて、かかるシミュレー
ション方法を利用した水処理の硝化反応制御装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
るために、生物学的硝化反応を利用する水処理の硝化反
応を定量的に把握するシミュレーション方法において、
硝化反応に関与する硝化菌の基質摂取挙動、増殖挙動、
及び死滅挙動を菌近傍の酸素と基質の存在状態との関係
でルール化し、仮想的領域に硝化菌、基質、及び酸素の
存在状態を硝化菌濃度、酸素濃度及び基質濃度に基づい
て設定し、前記ルールに従って前記設定した各硝化菌の
挙動を演算し、その演算結果から、一定時間後の硝化菌
数、酸素の存在状態、基質の存在状態の内の少なくとも
一つを求めることを特徴としている。
【0011】本発明は、水処理における硝化反応が、反
応に関与する硝化菌一つ一つの基質(硝化菌の摂取物)
摂取、増殖、又は死滅というミクロ的な三つの挙動の結
果であることに着目し、硝化菌とその近傍の基質と酸素
の状態によって菌の挙動を決定することにより、硝化反
応のシミュレーションを行うものである。本発明によれ
ば、硝化反応に関与する硝化菌一個一個の挙動を、菌近
傍の酸素と基質の存在状態との関係で規定したルールに
基づいて決定するようにしたので、複雑な計算式を用い
ることなく、また各種係数の設定を必要とせずに、硝化
反応のシミュレーションを行うことができる。しかも、
硝化菌の挙動をミクロ的に把握するようにしたので、従
来のマクロ的把握よりもシミュレーションの精度が向上
する。
【0012】請求項2記載の発明は、前記目的を達成す
るために、活性汚泥による生物学的硝化反応を利用する
水処理の硝化反応を定量的に把握するシミュレーション
方法において、前記活性汚泥中の硝化菌が存在する仮想
的2次元閉領域を設け、原水に添加された硝化菌濃度を
前記2次元閉領域で硝化菌の存在する面積と硝化菌の存
在しない面積の比に変換し、その値に基づいて前記2次
元閉領域に硝化菌が存在する部分を設定し、原水の基質
体積濃度を前記2次元閉領域で基質の存在する面積と基
質の存在しない面積の比に変換し、その値に基づいて前
記2次元閉領域に基質が存在する部分を設定し、原水の
酸素体積濃度を前記2次元閉領域で酸素の存在する面積
と基質の存在しない面積の比に変換し、その値に基づい
て前記2次元閉領域に酸素が存在する部分を設定し、前
記2次元閉領域に存在する硝化菌の基質摂取挙動、増殖
挙動、及び死滅挙動を、菌近傍に存在する基質及び酸素
の状態との関係で予めルール化し、前記設定した硝化
菌、基質、及び酸素の存在状態を基に、前記ルールに従
って前記2次元閉領域に存在する全ての硝化菌について
各菌の挙動を演算し、その演算結果から、一定時間後の
硝化菌数、酸素濃度、及び基質濃度を求めることを特徴
としている。
【0013】前記請求項2記載の発明は、硝化菌濃度、
基質濃度及び酸素濃度を2次元領域の面積比に変換して
演算を簡略化しており、活性汚泥による硝化反応を精度
よくシミュレーションする実用的な方法である。また、
請求項3記載の発明は、前記目的を達成するために、硝
化菌を担持した固定化担体による生物学的硝化反応を利
用する水処理の硝化反応を定量的に把握するシミュレー
ション方法において、前記硝化菌が存在する前記固定化
担体の内部領域を示す仮想的3次元領域を設定し、原水
の基質体積濃度と物質拡散式から前記硝化菌固定化担体
内部の基質の存在分布を求め、原水の酸素体積濃度と物
質拡散式から前記硝化菌固定化担体内部の酸素の存在分
布を求め、前記3次元領域内に存在する硝化菌の基質摂
取挙動、増殖挙動、及び死滅挙動を、菌近傍に存在する
基質及び酸素の状態との関係で予めルール化し、前記設
定した硝化菌、基質、及び酸素の存在分布を基に、前記
ルールに従って前記3次元領域内に存在する全ての硝化
菌について各菌の挙動を演算し、その演算結果から、一
定時間後の固定化担体内の硝化菌数、酸素濃度、及び基
質濃度を求めることを特徴としている。
【0014】前記請求項3記載の発明は、活性汚泥に加
えて硝化菌固定化担体が添加された場合の硝化反応は、
担体中の硝化菌の挙動に支配されるという点に着目し、
一つの担体内の菌の挙動を決定することにより、硝化反
応のシミュレーションを行うものであり、硝化菌を固定
化した硝化菌担体による硝化反応を精度よく把握できる
実用的な方法である。
【0015】そして、上述の硝化反応シミュレーション
方法により求めた硝化菌数、酸素濃度、又は基質濃度の
うちの少なくとも一つをもとに、水処理の硝化反応を行
う硝化槽に供給する酸素量(曝気量)及び/又は硝化菌
数を制御することにより、精度よく硝化反応を制御する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る硝化反応シミュレーション方法及び装置の好ましい実
施の形態について説明する。図1は活性汚泥法を適用し
た一般的な下水処理装置10の構成図である。同図に示
すように下水処理装置10は、主として最初沈殿槽1
2、曝気槽14、最終沈殿槽16及び活性汚泥返送系1
8から構成されている。前記最初沈殿槽12は、流入す
る下水(原水)20から浮遊物質(SS)を沈殿物とし
て除去する役割を果たしている。
【0017】前記曝気槽14には硝化菌、脱窒菌その他
一般細菌が混在する活性汚泥が添加される。また、前記
曝気槽14にはエアを噴出する散気装置22が設けられ
ている。前記散気装置22は、エア配管(不図示)を介
してブロア24に接続され、曝気槽14内に好気性状態
を形成する。この曝気槽14において、前記硝化菌を利
用して原水20中のアンモニア態窒素を硝化処理する。
【0018】尚、前記曝気槽14には、混合浮遊物濃度
(MLSS)検出手段26及び溶存酸素濃度(DO)検
出手段27が設けられており、曝気槽14中のMLS
S、DOの測定結果をコントローラ30に通知してい
る。具体的には、曝気槽内硝化菌濃度は、公知の培養法
により測定し、曝気槽流入原水中の基質濃度、及び酸素
濃度は、公知の水質測定器によって測定している。
【0019】コントローラ30は、曝気槽14の混合浮
遊物濃度(MLSS)及び溶存酸素濃度(DO)の測定
値をもとに、前記ブロア24を制御して曝気量を調整す
るとともに、排泥弁32を制御して前記曝気槽14に返
送される返送汚泥量を調整し、硝化反応を制御してい
る。尚、前記最終沈殿槽16で得られた活性汚泥のう
ち、前記曝気槽14に返送されない余分の汚泥(余剰汚
泥)は排泥弁32から外部へ排出される。
【0020】図2は、本発明に係る硝化反応シミュレー
ション方法が適用された硝化反応制御装置の構成図であ
る。同図に示す硝化反応制御装置は、前記下水処理装置
10の曝気槽14に添加された活性汚泥中の硝化菌一つ
一つの基質摂取、増殖、又は死滅というミクロ的な三つ
の挙動を決定することにより、前記曝気槽の硝化反応を
定量的に把握し、その結果をもとに下水処理装置10の
曝気量及び返送活性汚泥量をフィードフォワード制御す
るものである。
【0021】先ず、硝化反応のシミュレーション方法に
ついて説明する。硝化反応は、硝化菌の基質摂取、増
殖、及び死滅の3つの挙動の結果であるという知見に基
づいて、上記硝化菌の各挙動を、硝化菌とその近傍の基
質及び酸素の存在状態との関係で以下のようにルール化
し、このルール(挙動ルール)に従って、硝化菌の挙動
をコンピュータ36の演算により決定する。 〔挙動ルール〕 〔1〕硝化菌の近傍に基質と酸素がともに存在する場
合、硝化菌は基質を摂取し、酸素を消費する。 〔2〕硝化菌の近傍に酸素のみ存在する場合、硝化菌は
死滅する。 〔3〕硝化菌の近傍に基質のみ存在する場合又は、基質
も酸素も存在しない場合は、硝化菌、基質、酸素の状態
は変化しない。 〔4〕所定の回数(例えば5回)以上基質を摂取した硝
化菌は増殖する。
【0022】コンピュータ36には、上記挙動ルール
〔1〕〜〔4〕を、硝化菌の挙動をコンピュータ言語で
プログラム化した挙動決定プログラムを形成する。図3
は硝化菌の挙動決定プログラムのフロー図であり、図4
及び図5(A)、(B)は前記挙動決定プログラムの説
明図である。先ず、図4に示すように曝気槽14の流入
端と流出端を結ぶ平面を代表断面とし、この代表断面を
セル分割し(本実施例では100セル×100セル=1
0,000セル)、セル平面40を準備する(図3ステ
ップS10)。代表断面を上述のように定めたのは、曝
気槽14の流入側と流出側とでは基質濃度の違いが大き
くなるが、前記のように定めた断面と垂直の面では、前
記濃度の違いは無視できる程度と考えられるためであ
る。
【0023】尚、図4はセル平面40のうちの一部分
(10×13セル)のみを示している。また、便宜上図
4のような平面で説明するが、コンピュータの演算上は
トーラス空間とする。次に前記セル平面40上に硝化菌
42を配置するため、硝化菌濃度を以下の比例式を用い
て2次元に変換する。
【0024】 硝化菌濃度:セル平面上の硝化菌数 =100〔個−硝化菌/リットル〕:1〔個−硝化菌/10,000セル〕 …(1) つまり、硝化菌濃度が100個−硝化菌/リットルの場合、
セル平面40上に硝化菌42が1個存在することにな
る。硝化菌濃度に応じてセル平面40上に硝化菌42を
ランダムに配置する(ステップS12、図5(A)参
照)。
【0025】次に、セル平面40を基質44が存在する
セルと、基質44が存在しないセルに分ける。基質44
の存在するセル数は、検出した基質濃度を以下の比例式
を用いて2次元に変換する。 基質濃度:セル平面上の基質数 =1〔mg/リットル〕:1〔基質−セル/10,000セル〕 …(2) つまり、基質濃度が1mg/リットルの場合、セル平面40
上に基質44の存在するセルが1つあることになる。
【0026】同様に、セル平面40を酸素46が存在す
るセルと酸素46が存在しないセルに分ける。酸素46
のあるセル数は、検出した酸素濃度を以下の比例式を用
いて2次元に変換する。 酸素濃度:セル平面上の酸素数 =1〔mg/リットル〕:100〔酸素−セル/10,000セル〕 …(3) つまり、酸素濃度が1mg/リットルの場合、セル平面上に
酸素のあるセルが100あることになる。
【0027】上記比例式(2)(3)によって求めた、
基質44、酸素46が存在するセル数に基づいて、前記
セル平面40上に基質44、酸素46の存在/不存在の
分布をランダムに設定する(ステップS14、S1
6)、図5(B)参照)。尚、硝化菌42、基質44、
酸素46は一つのセルに重複して存在することも可能で
ある。
【0028】コンピュータ36の演算上、前記100×
100のセル平面40の各セルを(x,y)で表し、そ
のセルに硝化菌が存在する場合を1、存在しない場合を
0で表すことにする。即ち、硝化菌42が存在するセル
をb(x,y)=1、硝化菌42が存在しないセルをb
(x,y)=0として、硝化菌42を配置する。同様
に、基質44が存在するセルをN(x,y)=1、基質
44が存在しないセルをN(x,y)=0として基質4
4を配置し、酸素46が存在するセルをO(x,y)=
1、酸素46が存在しないセルをO(x,y)=0とし
て、酸素46を配置する。
【0029】次に、図6に示すように、硝化菌42の存
在するセル及びその近傍の8セル(合計9セル、以下近
傍セルとよぶ。)について、基質と酸素が存在するか否
かを判定し、硝化菌の挙動を決定する(ステップS2
0)。その際の判定条件及びその場合の硝化菌挙動と基
質セル、酸素セルの変化は次のルール〜に従う。 〔演算ルール〕 硝化菌近傍9セル中に、基質が存在するセル(N
(x,y)=1)が1つ以上、且つ酸素が存在するセル
(O(x,y)=1)が1つ以上ある場合、硝化菌は基
質を摂取するので、基質が存在するセルを1つ及び酸素
が存在するセルを1つを前記9セルの内からそれぞれラ
ンダムに選択し、そのセルの基質、酸素が無い状態(N
(x,y)=0、O(x,y)=0)にする。そして硝
化菌の基質摂取回数(count(n)) に1をプラスし、基質
摂取回数をカウントする(前記挙動ルール〔1〕に相
当)。
【0030】硝化菌近傍9セル中に、基質が存在する
1つ以上あり、かつ酸素が存在するセルが1つも無い場
合には、硝化菌は変化しない。また近傍の基質セル、酸
素セルも変化しない(前記挙動ルール〔3〕に相当)。 硝化菌近傍9セルに基質が存在するセルが一つもな
く、かつ酸素が存在するセルも1つ以上ある場合、硝化
菌死滅のため硝化菌が存在するセル(b(x,y)=
1)から硝化菌を削除(消滅)させる(b(x,y)=
0)。このとき酸素の存在するセルは変化しない(前記
挙動ルール〔2〕に相当)。
【0031】硝化菌近傍9セルに、基質が存在するセ
ルが一つもなく、かつ酸素が存在するセルも一つもない
場合、硝化菌は変化しない。近傍の基質セル、酸素セル
も変化しない(前記挙動ルール〔3〕に相当)。 硝化菌摂取回数が5回になったら(count(n)>5)、
硝化菌は増殖するので、近傍9セル中の1セルをランダ
ムに選択して、硝化菌を新たに配置する(b(x,y)
=1)。尚、もとの硝化菌は変化しない(前記挙動ルー
ル〔4〕に相当)。
【0032】上記演算ルール〜を用いてセル平面4
0上にある硝化菌1個1個の挙動と基質セル、酸素セル
の変化を計算により決定する(ステップS22)。この
演算により、一定時間後の前記セル平面40上に存在す
る新たな硝化菌数、基質の存在するセル数、酸素の存在
するセル数を求めることができる。以上の計算を1単位
時間とし(本実施の形態では、1単位時間を60秒と
し)、1回計算した結果を、60秒後の硝化菌挙動、基
質及び酸素の変化とする。
【0033】上記演算結果を次回の演算設定に利用し
て、曝気槽内滞留時間の分だけ計算を繰り返す(ステッ
プS20〜S24)。ステップS24で滞留時間分の計
算が終了したら、その時点の硝化菌数を滞留時間後の曝
気槽内の硝化菌数、基質濃度を処理水基質濃度、酸素濃
度を処理水酸素濃度としてコンピュータ36のモニタに
出力する。
【0034】図7は、上記硝化反応シミュレーション方
法によるシミュレーション結果を実験値及び従来の動力
学モデルによる演算結果と比較したものである。尚、硝
化反応系の初期条件は以下の通りである。 〔初期条件〕 セル分割数 100×100セル 曝気槽内滞留時間 3時間 (計算繰り返し回数 180回) 同図に示すように、本実施の形態によるシミュレーショ
ン結果は、実験値(実測値)と精度よく一致しており、
従来の動力学によるシミュレーション結果よりも精度が
よいことが分かる。尚、動力学式と係数は以下のものを
用いた。
【0035】 増殖式 μ=Y・k/(K+L)・X−b 基質除去式 dL/dt=−Y・k/(K+L)・X 酸素消費式 r=a・(−dL/dt)+R・X 但し、 μ:比増殖速度(d-1) L:基質濃度(mg/リットル) D:溶存酸素濃度(mg/リットル) X:菌濃度(mg/リットル) r:酸素消費速度(mg/リットル・d-1) Y(増殖収率)=0.05(mg/mg) k(最大比基質除去速度)=0.62(d-1) K(基質飽和恒数)=1.0(mg/リットル) b(菌の自己分解係数)=0.02(mg/mg・
-1) a(酸素消費係数)=2.5 (−) R(内生呼吸速度定数)=1.4(d-1) 上記の如く構成された硝化反応制御装置によれば、下水
処理装置10から、公知の培養法により測定した曝気槽
内硝化菌濃度と、水質測定器によって測定した曝気槽流
入原水中の基質濃度、及び酸素濃度をコンピュータ36
上の挙動決定プログラムへ入力し、コンピュータ36は
上述の挙動ルール〔1〕〜〔4〕に従って、挙動決定プ
ログラムを実行し、滞留時間経過後の曝気槽内硝化菌濃
度、処理水基質濃度及び処理水酸素濃度の各予測値を出
力する。出力結果は、下水処理装置10のコントローラ
30に入力され、コントローラ30では、シミュレーシ
ョン結果と各値の目標値から曝気量及び返送汚泥量をフ
ィードフォワード制御する。これにより、精度のよい硝
化反応の制御が可能となる。
【0036】上記実施の形態では、硝化菌の近傍セルを
硝化菌が存在するセル及びその周囲8セルの合計9セル
(3×3セル)として説明したが、硝化菌の硝化能力に
合わせて25セル(5×5セル)としてもよい。また、
上記実施の形態で説明した硝化反応制御装置に用いた硝
化反応シミュレーション方法はシミュレーション装置
(シミュレータ)として独立に利用することも可能であ
る。即ち、硝化菌数、原水基質濃度、及び原水酸素濃度
を入力データとし、一定時間後の硝化菌数、処理水基質
濃度、及び処理水酸素濃度を上述の方法により演算し、
その結果を出力する硝化反応シミュレータとして利用す
ることも極めて有効である。
【0037】本実施の形態によれば、複雑な式を用いる
ことなく、また、各種の係数を設定することなく、短時
間で活性汚泥による硝化反応をシミュレートすることが
できる。次に、本発明に係る硝化反応シミュレーション
方法及び装置の他の実施の形態について説明する。尚、
上記実施の形態で示した構成と同一又は類似の構成には
同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0038】図8は活性汚泥法を適用した一般的な下水
処理装置10の硝化能力を高めるために曝気槽14に活
性汚泥に加えて硝化菌を固定化、例えば包括固定した多
数の担体50を添加した場合の構成図である。この場
合、硝化反応は、担体50中の硝化菌により支配されて
進行するので、硝化反応の制御を行うためには、担体中
の硝化菌の挙動を把握する必要がある。
【0039】前記担体50は、硝化菌固定化担体とよば
れ、硝化菌を含んだ活性汚泥を高分子材料(ポリエチレ
ングリコール等)でゲル状に固めた硝化促進用の担体で
あり、約3mm角程のものが一般的である。尚、演算の
便宜上直径3mmの球状とする。前記包括固定化担体5
0は、溶存酸素や硝化菌の基質であるアンモニア性窒素
の透過性に優れ、曝気槽(好気槽)に添加した場合、担
体内部の表層部分に常時多量の硝化菌が保持される。
【0040】本実施の形態の特徴は、一つの固体化担体
内部の硝化反応を把握することによって、曝気槽全体に
おける硝化反応を把握することができることに着目し、
硝化菌固定化担体内部の硝化反応を定量的にシミュレー
トする点にある。図9は、固体化担体内部の硝化反応を
把握するシミュレーション方法が適用された硝化反応制
御装置の構成図である。同図に示す硝化反応制御装置
は、前記下水処理装置10の曝気槽14に添加された担
体50内の硝化菌一つ一つの基質摂取、増殖、又は死滅
というミクロ的な三つの挙動を決定することにより、前
記曝気槽14の硝化反応を定量的に把握し、その結果を
もとに下水処理装置の曝気量及び返送活性汚泥量をフィ
ードフォワード制御するものである。
【0041】例えば、前記曝気槽14の容量は500リッ
トルであり、直径3mmの硝化菌固定化担体50が50リッ
トル入っているものとし、前記曝気槽14内は完全な混合
流れとし、全ての担体に固体差は無いものとする。硝化
反応のシミュレーションは前記担体一個について行な
い、これで全ての担体を代表させる。次に、硝化反応の
シミュレーション方法について説明する。
【0042】前記硝化菌の挙動を規定するルールは前記
挙動ルール〔1〕〜〔4〕に倣って、以下のように定め
る。即ち、 〔挙動ルール〕 〔1′〕硝化菌近傍に基質分子が1以上、且つ酸素分子
が1以上ある場合、硝化菌は基質分子を1つ摂取し、酸
素分子を一つ消費する。 〔2′〕硝化菌近傍に、基質分子が一つもなく、酸素分
子が1つ以上ある場合は、硝化菌は死滅する。 〔3′〕硝化菌の近傍に基質分子のみ存在する場合又
は、基質分子も酸素分子も存在しない場合は、硝化菌、
基質、酸素の状態は変化しない。 〔4′〕硝化菌の基質摂取回数が5回になったら、硝化
菌は増殖するので、硝化菌近傍のランダムな位置に新た
に硝化菌を一個配置する。
【0043】そして、上記挙動ルール〔1′〕〜
〔4′〕をコンピュータ言語でプログラム化した挙動決
定プログラムをコンピュータ36に形成する。図10は
コンピュータ36内部の演算フローを示す。図11は前
記挙動決定プログラムの説明図である。図11に示すよ
うに曝気槽14内に添加された固定化担体50の一つを
代表担体51として取り上げ、シミュレーション用硝化
菌固定化担体として3次元領域(球状)を確保する。担
体50内部の硝化菌数を培養法により測定するととも
に、原水基質濃度と原水酸素濃度を水質測定器により測
定する。そして、この測定した硝化菌数、原水基質濃
度、及び原水酸素濃度のデータをコンピュータ36に入
力する(ステップS30)。
【0044】前記コンピュータ36では、前記各データ
と、公知の物質拡散式から、担体50内部への基質及び
酸素の流入速度を求め、この流入速度に基づいて、時刻
t=t0 における代表担体51内部の基質分布と酸素分
布を求める(ステップS32、S34)。次に硝化菌4
2を代表担体51内部にランダムに配置する(ステップ
S36)。これは初期状態の代表担体51内部では、硝
化菌が均一に分布している為である。図12は代表担体
51の部分断面を示しており、該担体内部に、硝化菌4
2、基質44、及び酸素46が分布している様子を表し
ている。
【0045】次に、代表担体51内部に存在する一つ一
つの硝化菌42について、硝化菌の近傍領域に注目し
(図13参照)、この近傍領域に基質44又は酸素46
が存在するか否かを判定し、前記挙動ルール〔1′〕〜
〔4′〕に相当する判定条件に従って各硝化菌の挙動を
決定する(ステップS38)。尚、前記硝化菌は、その
大きさが約1μmのため、前記近傍領域は、図13に示
すように、硝化菌42を中心とした直径10μmの球状
領域とする。
【0046】代表担体51内部の全ての硝化菌挙動が決
定したら(ステップS40)、増殖した硝化菌数と死滅
した硝化菌数から担体内部全体の硝化菌数を求める。そ
して、担体内部の摂取されなかった基質量と消費されな
かった酸素量から処理水基質濃度と、処理水酸素濃度を
演算する。次に、時刻t=t+1について、新たに担体
表面から流入する基質及び酸素と、担体内部の摂取され
なかった基質及び消費されなかった酸素から担体内部の
基質分布及び酸素分布を求める。以下時刻t=t0 と同
様に硝化菌の挙動を演算により決定し、硝化菌数、処理
水基質濃度、及び酸素濃度を演算する。
【0047】演算結果は、常時コントローラ30へ出力
し、コントローラ30ではシミュレーション結果と各値
の目標値からブロア24の曝気量を制御する。図14は
本実施の形態によるシミュレーション結果を示すグラフ
である。同図に示すように、本実施例によるシミュレー
ション結果は、硝化菌数、処理水基質濃度及び処理水酸
素濃度の何れも測定値(実測値)と略一致した結果が得
られており、従来の動力学によるシミュレーション結果
よりも精度がよいことが分かる。
【0048】尚、動力学は、菌濃度、基質濃度をMon
od型菌増殖式に入力して、増殖速度等を求めるもので
あるが、固定化担体内部の硝化反応の場合は、基質及び
酸素の拡散を考慮する必要があるため、担体内の任意点
について以下のような複雑な動力学式を作り、更に、担
体全体について積分する必要がある。 増殖式 μ=Y・k/(K+L)・X−b 基質除去式 dL/dt=k・X・L/(K+L)・D/(Kd+D) 酸素消費式 r=a・Y・(dL/dt)+β・b・X・D/(Kd+D) 但し、 μ:増殖速度 Y:増殖収率 k:最大比基質除去速度 K:基質飽和恒数 Kd:溶存酸素飽和恒数 L:任意点の基質濃度 D:任意点の溶存酸素濃度 b:菌の自己分解係数 X:任意点単位体積当たりの菌濃度 r:酸素消費速度 α:酸素消費係数 β:内生呼吸速度定数 この為、動力学モデルによる硝化反応シミュレーション
は膨大な計算時間を要し、実用的でない。これに対し
て、本実施の形態は、上記従来の欠点を解消し、複雑な
式を用いることなく、更にまた、各種の係数を設定する
ことなく、短時間で硝化菌固体化担体内部の硝化反応を
シミュレートすることができる。
【0049】本実施例では、硝化菌固定化担体の内部全
体をシミュレーション対象としたが、担体の内のある1
断面で代表させてもよい。また、図4に示した2次元の
セル平面を3次元に拡張して適用することも可能であ
る。また、上記実施の形態で説明した硝化反応制御装置
に用いた硝化反応シミュレーション方法はシミュレーシ
ョン装置(シミュレータ)として独立に利用することも
可能である。即ち、硝化菌数、原水基質濃度、及び原水
酸素濃度を入力データとし、一定時間後の硝化菌数、処
理水基質濃度、及び処理水酸素濃度を上述の方法により
演算し、その結果を出力する硝化反応シミュレータとし
て利用することも極めて有効である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る硝化
反応シミュレーション方法及び装置によれば、硝化菌の
1個1個の挙動を菌近傍に存在する基質及び酸素の状態
によって決定することにより、系全体の硝化菌挙動をシ
ミュレーションするようにしたので、係数設定や複雑な
式を用いずに、短時間で精度のよい硝化反応のシミュレ
ーションを行うことができる。
【0051】また、上述のシミュレーションの結果に基
づいて、硝化槽に供給する酸素量又は前記硝化槽に返送
する活性汚泥量を制御することにより、安定した硝化反
応を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な下水処理装置の構成図
【図2】本発明に係る硝化反応シミュレーション方法が
適用された硝化反応制御装置の構成図
【図3】硝化菌の挙動決定プログラムのフロー図
【図4】挙動決定プログラムのセル平面の部分図
【図5】図5(A)はセル平面に硝化菌が配置された状
態を示す図、(B)はセル平面に基質及び酸素が配置さ
れた状態を示す図
【図6】硝化菌の挙動を決定する判定条件の説明図
【図7】硝化反応シミュレーション結果の一例を示す図
【図8】硝化菌固定化担体を用いた一般的な下水処理装
置の構成図
【図9】固体化担体内部の硝化反応を把握するシミュレ
ーション方法が適用された硝化反応制御装置の構成図
【図10】コンピュータ36内部の挙動決定プログラム
の演算フロー図
【図11】挙動決定プログラムのシミュレーション用硝
化菌担体(代表担体)の説明図
【図12】代表担体の部分断面図
【図13】代表担体内の硝化菌の挙動判定条件を説明す
る為の図
【図14】シミュレーション結果を示すグラフ
【図15】通常の循環式硝化脱窒法の構成を示すブロッ
ク図
【符号の説明】
10…下水処理装置 14…曝気槽 22…散気装置 24…ブロア 30…コントローラ 32…排泥弁 36…コンピュータ 40…セル平面 42…硝化菌 44…基質 46…酸素 50…硝化菌固定化担体 51…代表担体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早田 文隆 東京都千代田区神田1丁目1番14号 日立 プラント建設株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的硝化反応を利用する水処理の硝
    化反応を定量的に把握するシミュレーション方法におい
    て、 硝化反応に関与する硝化菌の基質摂取挙動、増殖挙動、
    及び死滅挙動を菌近傍の酸素と基質の存在状態との関係
    でルール化し、 仮想的領域に硝化菌、基質、及び酸素の存在状態を硝化
    菌濃度、酸素濃度及び基質濃度に基づいて設定し、 前記ルールに従って前記設定した各硝化菌の挙動を演算
    し、 その演算結果から、一定時間後の硝化菌数、酸素の存在
    状態、基質の存在状態の内の少なくとも一つを求めるこ
    とを特徴とする硝化反応シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 活性汚泥による生物学的硝化反応を利用
    する水処理の硝化反応を定量的に把握するシミュレーシ
    ョン方法において、 前記活性汚泥中の硝化菌が存在する仮想的2次元閉領域
    を設定し、 原水に添加された硝化菌濃度を前記2次元閉領域で硝化
    菌の存在する面積と硝化菌の存在しない面積の比に変換
    し、その値に基づいて前記2次元閉領域に硝化菌が存在
    する部分を設定し、 原水の基質体積濃度を前記2次元閉領域で基質の存在す
    る面積と基質の存在しない面積の比に変換し、その値に
    基づいて前記2次元閉領域に基質が存在する部分を設定
    し、 原水の酸素体積濃度を前記2次元閉領域で酸素の存在す
    る面積と基質の存在しない面積の比に変換し、その値に
    基づいて前記2次元閉領域に酸素が存在する部分を設定
    し、 前記2次元閉領域に存在する硝化菌の基質摂取挙動、増
    殖挙動、及び死滅挙動を、菌近傍に存在する基質及び酸
    素の状態との関係で予めルール化し、 前記設定した硝化菌、基質、及び酸素の存在状態を基
    に、前記ルールに従って前記2次元閉領域に存在する全
    ての硝化菌について各菌の挙動を演算し、 その演算結果から、一定時間後の硝化菌数、酸素濃度、
    及び基質濃度を求めることを特徴とする硝化反応シミュ
    レーション方法。
  3. 【請求項3】 硝化菌を担持した固定化担体による生物
    学的硝化反応を利用する水処理の硝化反応を定量的に把
    握するシミュレーション方法において、 前記硝化菌が存在する前記固定化担体の内部領域を示す
    仮想的3次元領域を設定し、 原水の基質体積濃度と物質拡散式から前記硝化菌固定化
    担体内部の基質の存在分布を求め、 原水の酸素体積濃度と物質拡散式から前記硝化菌固定化
    担体内部の酸素の存在分布を求め、 前記3次元領域内に存在する硝化菌の基質摂取挙動、増
    殖挙動、及び死滅挙動を、菌近傍に存在する基質及び酸
    素の状態との関係で予めルール化し、 前記設定した硝化菌、基質、及び酸素の存在分布を基
    に、前記ルールに従って前記3次元領域内に存在する全
    ての硝化菌について各菌の挙動を演算し、 その演算結果から、一定時間後の固定化担体内の硝化菌
    数、酸素濃度、及び基質濃度を求めることを特徴とする
    硝化反応シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 前記演算の結果得られる硝化菌数、酸素
    濃度、基質濃度に基づいて新たに上記演算を繰り返し、
    前記一定時間より長時間経過後の硝化菌数、酸素濃度、
    及び基質濃度を求めることを特徴とする請求項3又は4
    記載の硝化反応シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3記載の硝化反応シミュレ
    ーション方法により求めた硝化菌数、酸素濃度、及び基
    質濃度をもとに、前記水処理の硝化反応を行う硝化槽に
    供給する酸素量(曝気量)及び/又は硝化菌数を制御す
    ることを特徴とする水処理の硝化反応制御方法。
  6. 【請求項6】 活性汚泥による生物学的硝化反応を利用
    する水処理の硝化反応を定量的に把握するシミュレーシ
    ョン装置において、 前記活性汚泥中の硝化菌が存在する仮想的2次元閉領域
    と、 原水に添加された硝化菌濃度を前記2次元閉領域で硝化
    菌の存在する面積と硝化菌の存在しない面積の比に相当
    する菌存在比に変換する第1の変換部と、 原水の基質体積濃度を前記2次元閉領域で基質の存在す
    る面積と基質の存在しない面積の比に相当する基質存在
    比に変換する第2の変換部と、 原水の酸素体積濃度を前記2次元閉領域で酸素の存在す
    る面積と基質の存在しない面積の比に相当する酸素存在
    比に変換する第3の変換部と、 その値に基づいて前記2次元閉領域に硝化菌が存在する
    部分を仮定し、前記第1の変換部で得られた菌存在比、
    前記第2の変換部で得られた基質存在比及び前記第3の
    変換部で得られた酸素存在比とに基づいて前記2次元閉
    領域の内に仮想的に設定される硝化菌、基質及び酸素の
    存在する分布と、硝化菌近傍に存在する基質及び酸素の
    状態で規定される硝化菌の基質摂取挙動、増殖挙動、及
    び死滅挙動の挙動ルールに従って、前記2次元閉領域に
    存在する全ての硝化菌の挙動を演算し、一定時間後の硝
    化菌数、酸素濃度、又は基質濃度の内の少なくとも一つ
    を求める演算部と、 からなることを特徴とする硝化反応シミュレーション装
    置。
  7. 【請求項7】 硝化菌を担持した固定化担体による生物
    学的硝化反応を利用する水処理の硝化反応を定量的に把
    握するシミュレーション装置において、 前記硝化菌が存在する前記固定化担体の内部領域を示す
    仮想的3次元領域と、 原水の基質体積濃度と物質拡散式から求めた前記硝化菌
    固定化担体内部の基質の存在分布と、原水の酸素体積濃
    度と物質拡散式から求めた前記硝化菌固定化担体内部の
    酸素の存在分布と、前記3次元領域内に存在する硝化菌
    近傍に存在する基質及び酸素の状態で規定される硝化菌
    の基質摂取挙動、増殖挙動、及び死滅挙動の挙動ルール
    に従って、前記3次元領域内に存在する全ての硝化菌の
    挙動を演算し、一定時間後の固定化担体内の硝化菌数、
    酸素濃度、又は基質濃度のうちの少なくとも一つを求め
    ることを特徴とする硝化反応シミュレーション装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項6又は7記載の硝化反応シミ
    ュレーション装置と、前記水処理の硝化反応を行う硝化
    槽と、該硝化槽に供給する酸素量を調整する曝気量調整
    手段又は前記硝化槽に返送する硝化菌を含む活性汚泥量
    を調整する返送汚泥量調整手段の少なくとも一つと、を
    備え、 前記硝化反応シミュレーション装置で求めた硝化菌数、
    酸素濃度、又は基質濃度のうちの少なくとも一つに基づ
    いて、硝化菌の硝化能力を適正に維持するように硝化槽
    に供給する酸素量又は前記硝化槽に返送する活性汚泥量
    を制御することを特徴とする水処理の硝化反応制御装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008156151A1 (ja) 2007-06-19 2008-12-24 Kobelco Eco-Solutions Co., Ltd. シミュレーション方法、シミュレーション装置、生物処理方法、ならびに、生物処理装置
JP2010017689A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd シミュレーション方法及び生物処理方法
JP2022063848A (ja) * 2020-10-12 2022-04-22 日本製鉄株式会社 水質シミュレーション方法、水質シミュレーション装置、および流動担体法により汚濁物質を処理するための担体数を決定する方法

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JP2022063848A (ja) * 2020-10-12 2022-04-22 日本製鉄株式会社 水質シミュレーション方法、水質シミュレーション装置、および流動担体法により汚濁物質を処理するための担体数を決定する方法

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