JPH0949092A - オーステナイト系ステンレス厚鋼板の高効率酸洗方法 - Google Patents
オーステナイト系ステンレス厚鋼板の高効率酸洗方法Info
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- JPH0949092A JPH0949092A JP20482395A JP20482395A JPH0949092A JP H0949092 A JPH0949092 A JP H0949092A JP 20482395 A JP20482395 A JP 20482395A JP 20482395 A JP20482395 A JP 20482395A JP H0949092 A JPH0949092 A JP H0949092A
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- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G1/00—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
- C23G1/02—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts with acid solutions
- C23G1/08—Iron or steel
- C23G1/086—Iron or steel solutions containing HF
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 γ系ステンレス厚鋼板の製造で、熱延後の固
溶化熱処理を省略、或いは軽度の固溶化熱処理を実施し
た場合の高速酸洗化において、酸洗溶液の高温化を不要
にし、設備費の安価な高速酸洗法を提供する。 【解決手段】 γ系ステンレス鋼の熱延まま、或いは短
時間固溶化熱処理後の板厚4mm以上の厚鋼板を通常のメ
カニカルデスケーリングを施し、濃度50〜200g/lの HNO
3 と濃度20〜200g/lのHFの混合液より成る20〜60℃の低
温硝弗酸溶液を用いて酸洗する際に、酸洗直前に次式で
示す温度以上で、かつ、 150℃以下に鋼板を予熱し、酸
洗時に鋼板表面近傍の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒
以上保持できるように調節し酸洗する。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−(B/5×
C)]/A A:鋼板の板厚(cm) B:鋼板単位面積当りの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸溶液の温度(℃)
溶化熱処理を省略、或いは軽度の固溶化熱処理を実施し
た場合の高速酸洗化において、酸洗溶液の高温化を不要
にし、設備費の安価な高速酸洗法を提供する。 【解決手段】 γ系ステンレス鋼の熱延まま、或いは短
時間固溶化熱処理後の板厚4mm以上の厚鋼板を通常のメ
カニカルデスケーリングを施し、濃度50〜200g/lの HNO
3 と濃度20〜200g/lのHFの混合液より成る20〜60℃の低
温硝弗酸溶液を用いて酸洗する際に、酸洗直前に次式で
示す温度以上で、かつ、 150℃以下に鋼板を予熱し、酸
洗時に鋼板表面近傍の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒
以上保持できるように調節し酸洗する。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−(B/5×
C)]/A A:鋼板の板厚(cm) B:鋼板単位面積当りの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸溶液の温度(℃)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は18Cr−8Niス
テンレス鋼を代表とするオーステナイト系ステンレス鋼
(以下18Cr−8Ni型オーステナイト系ステンレス
鋼という)厚鋼板の製造方法に関するものであり、特に
本発明は上記ステンレス厚鋼板の製造にあたり、熱延後
あるいは固溶化熱処理後のスケールを除去するための高
速で安価な設備費の酸洗法に関するものである。
テンレス鋼を代表とするオーステナイト系ステンレス鋼
(以下18Cr−8Ni型オーステナイト系ステンレス
鋼という)厚鋼板の製造方法に関するものであり、特に
本発明は上記ステンレス厚鋼板の製造にあたり、熱延後
あるいは固溶化熱処理後のスケールを除去するための高
速で安価な設備費の酸洗法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】18Cr−8Ni型オーステナイト系ス
テンレス鋼は、熱間圧延後空冷した後、温度1000℃
以上に保持された熱処理炉で長時間保持し、加工組織の
再結晶化とその粒度調整を行うと共に、炭化物を溶解
し、固溶化する熱処理を施す工程で製造されている。こ
の固溶化熱処理は、クロム炭化物等が結晶粒界に析出し
てこの部分の耐食性を著しく劣化し、ひいてはステンレ
ス鋼を腐食しやすくするという難点を防止するために行
われていた。
テンレス鋼は、熱間圧延後空冷した後、温度1000℃
以上に保持された熱処理炉で長時間保持し、加工組織の
再結晶化とその粒度調整を行うと共に、炭化物を溶解
し、固溶化する熱処理を施す工程で製造されている。こ
の固溶化熱処理は、クロム炭化物等が結晶粒界に析出し
てこの部分の耐食性を著しく劣化し、ひいてはステンレ
ス鋼を腐食しやすくするという難点を防止するために行
われていた。
【0003】このように熱間圧延後室温まで冷却し、再
び高温度に加熱する固溶化熱処理法による製造法は、莫
大な熱エネルギーと長い時間とを費やし、生産性に問題
があった。このような問題から最近では、熱間圧延後固
溶化熱処理を省略する製造法として、特開昭55−10
7729号公報、特開昭60−26619号公報、特開
昭60−197817号公報等に記載されているよう
に、熱間圧延後の高温度から急冷し、固溶化熱処理を省
略したり短時間化するオーステナイト系ステンレス鋼板
の製造技術が開発されている。
び高温度に加熱する固溶化熱処理法による製造法は、莫
大な熱エネルギーと長い時間とを費やし、生産性に問題
があった。このような問題から最近では、熱間圧延後固
溶化熱処理を省略する製造法として、特開昭55−10
7729号公報、特開昭60−26619号公報、特開
昭60−197817号公報等に記載されているよう
に、熱間圧延後の高温度から急冷し、固溶化熱処理を省
略したり短時間化するオーステナイト系ステンレス鋼板
の製造技術が開発されている。
【0004】こうした固溶化熱処理を不要にしたり、軽
減したりする方法の適用率がアップすると、その生産性
は、従来の熱延鋼板の固溶化熱処理−酸洗工程におけ
る、固溶化熱処理の制約から、酸洗でのデスケーリング
速度で制約されるようになり、ステンレス鋼熱延材およ
び熱処理材の高速酸洗酸洗法が重要な問題となる。従
来、厚さ4〜80mmの厚鋼板ではこのように固溶化熱処
理制約から酸洗条件としては20〜40℃の低温硝弗酸
酸洗溶液を用い充分時間をかけバッチ酸洗を繰り返す方
法で行われ、厚鋼板に対する酸洗の高速化については充
分な検討がなされていなかった。また、酸洗溶液を高温
化すると高速酸洗化は可能になるが、酸洗槽を構成する
材料として高価な耐酸材を使用しなければならなくな
り、初期設備投資と設備維持管理費用が高くなるため、
設備費の安い酸洗法の開発が望まれていた。
減したりする方法の適用率がアップすると、その生産性
は、従来の熱延鋼板の固溶化熱処理−酸洗工程におけ
る、固溶化熱処理の制約から、酸洗でのデスケーリング
速度で制約されるようになり、ステンレス鋼熱延材およ
び熱処理材の高速酸洗酸洗法が重要な問題となる。従
来、厚さ4〜80mmの厚鋼板ではこのように固溶化熱処
理制約から酸洗条件としては20〜40℃の低温硝弗酸
酸洗溶液を用い充分時間をかけバッチ酸洗を繰り返す方
法で行われ、厚鋼板に対する酸洗の高速化については充
分な検討がなされていなかった。また、酸洗溶液を高温
化すると高速酸洗化は可能になるが、酸洗槽を構成する
材料として高価な耐酸材を使用しなければならなくな
り、初期設備投資と設備維持管理費用が高くなるため、
設備費の安い酸洗法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱延後の固
溶化熱処理を省略、あるいは軽度の固溶化熱処理を行
い、かつ、酸洗時間を短縮するとともに粒界腐食を生じ
させない酸洗法を可能ならしめ、酸洗液の温度の高温化
を不要にし、設備費や設備維持管理費用が安価にできる
酸洗法を提供することを目的とする。
溶化熱処理を省略、あるいは軽度の固溶化熱処理を行
い、かつ、酸洗時間を短縮するとともに粒界腐食を生じ
させない酸洗法を可能ならしめ、酸洗液の温度の高温化
を不要にし、設備費や設備維持管理費用が安価にできる
酸洗法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の要旨とするところは、オーステナイト系ステ
ンレス鋼の熱延まま、あるいは短時間固溶化熱処理後の
板厚4mm以上の厚鋼板に、通常のメカニカルデスケーリ
ングを施し、濃度50〜200g/lのHNO3 と濃度
20〜200g/lのHFの混合液より成る20〜60
℃の低温硝弗酸溶液を用い、酸洗直前に(1)式で示す
温度以上かつ150℃以下に鋼板を予熱して、酸洗時に
鋼板表面近傍の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒以
上保持し酸洗することを特徴とするオーステナイト系ス
テンレス厚鋼板の高効率酸洗方法にある。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−(B/5×C)]/A ・・・・・・(1) 但し、A:被酸洗鋼板の板厚(cm) B:鋼板表面の単位面積当たりの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸酸洗溶液の温度(℃)
に本発明の要旨とするところは、オーステナイト系ステ
ンレス鋼の熱延まま、あるいは短時間固溶化熱処理後の
板厚4mm以上の厚鋼板に、通常のメカニカルデスケーリ
ングを施し、濃度50〜200g/lのHNO3 と濃度
20〜200g/lのHFの混合液より成る20〜60
℃の低温硝弗酸溶液を用い、酸洗直前に(1)式で示す
温度以上かつ150℃以下に鋼板を予熱して、酸洗時に
鋼板表面近傍の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒以
上保持し酸洗することを特徴とするオーステナイト系ス
テンレス厚鋼板の高効率酸洗方法にある。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−(B/5×C)]/A ・・・・・・(1) 但し、A:被酸洗鋼板の板厚(cm) B:鋼板表面の単位面積当たりの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸酸洗溶液の温度(℃)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者等は18Cr−8Ni型
オーステナイト系ステンレス厚鋼板について通常通りメ
カニカルデスケーリングした鋼板の硝弗酸酸洗溶液中で
の酸洗開始について検討した結果、酸洗反応開始には板
厚の影響が大きいことが判明した。すなわち、50℃の
120g/lHNO3 および50g/lHFを含む硝弗
酸溶液中での浸漬酸洗実験において、板の温度がすべて
20℃の4mm厚材、30mm厚材、80mm厚材を用い、4
mm厚材では20秒、30mm厚材では50秒、80mm厚材
では90秒間は浸漬後反応が開始しないで、その後、水
素を発生して急速に酸洗が進み、反応開始後8分間で酸
洗が終了した。
オーステナイト系ステンレス厚鋼板について通常通りメ
カニカルデスケーリングした鋼板の硝弗酸酸洗溶液中で
の酸洗開始について検討した結果、酸洗反応開始には板
厚の影響が大きいことが判明した。すなわち、50℃の
120g/lHNO3 および50g/lHFを含む硝弗
酸溶液中での浸漬酸洗実験において、板の温度がすべて
20℃の4mm厚材、30mm厚材、80mm厚材を用い、4
mm厚材では20秒、30mm厚材では50秒、80mm厚材
では90秒間は浸漬後反応が開始しないで、その後、水
素を発生して急速に酸洗が進み、反応開始後8分間で酸
洗が終了した。
【0008】次に鋼板を50℃に予熱して酸洗溶液に浸
漬すると、浸漬直後に酸洗が開始し、いずれの板厚でも
8分間で酸洗が完了した。更に鋼板を90℃に予熱して
酸洗液に浸漬すると80mm厚材は30mm厚材の半分の酸
洗時間で酸洗が完了した。このように、酸洗液温より鋼
板予熱温度を高くした時に、板厚が厚くなるにつれ酸洗
時間が短くなる原因は鋼板に蓄熱された熱容量に関連し
ており、板厚が厚いものほど著しい。
漬すると、浸漬直後に酸洗が開始し、いずれの板厚でも
8分間で酸洗が完了した。更に鋼板を90℃に予熱して
酸洗液に浸漬すると80mm厚材は30mm厚材の半分の酸
洗時間で酸洗が完了した。このように、酸洗液温より鋼
板予熱温度を高くした時に、板厚が厚くなるにつれ酸洗
時間が短くなる原因は鋼板に蓄熱された熱容量に関連し
ており、板厚が厚いものほど著しい。
【0009】そこで、被酸洗材として4〜80mm板厚材
を用い、鋼板予熱温度を50〜200℃に変化させて、
つづく120g/lHNO3 および50g/lHFを含
む硝弗酸酸洗液温を40℃にし、鋼板表面の単位面積当
たりの酸洗液量を15l/m2 ・分に一定化し、鋼板表
面近傍の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒以上保持
できる条件を調べた結果を図1に示す。図から明らかの
ように被酸洗材の板厚が厚くなるほど低温予熱で充分な
ことが判明した。また、被酸洗鋼板の板厚、被酸洗鋼板
予熱温度、硝弗酸酸洗溶液の温度、鋼板表面の単位面積
当たりの液量には鋼板表面近傍の酸洗溶液を70℃以上
の高温に30秒以上保持できる条件として、次式の関係
があることがわかり、これらの関係を満足するように被
酸洗鋼板予熱温度をコントロールすることで充分な予熱
が可能になる。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−
(B/5×C)]/A 但し、A:被酸洗鋼板の板厚(cm) B:鋼板表面の単位面積当たりの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸酸洗溶液の温度(℃) 予熱酸洗時の鋼板表面近傍の酸洗溶液温度は、70℃未
満では高速酸洗には不足で、高温ほど高速酸洗化できる
が上限については通常の酸洗温度上限である90℃以下
が望ましい。90℃を超えると過酸洗表面となる。ま
た、この保持時間については30秒未満では高速酸洗に
は不足し、長時間ほど高速酸洗可能である。
を用い、鋼板予熱温度を50〜200℃に変化させて、
つづく120g/lHNO3 および50g/lHFを含
む硝弗酸酸洗液温を40℃にし、鋼板表面の単位面積当
たりの酸洗液量を15l/m2 ・分に一定化し、鋼板表
面近傍の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒以上保持
できる条件を調べた結果を図1に示す。図から明らかの
ように被酸洗材の板厚が厚くなるほど低温予熱で充分な
ことが判明した。また、被酸洗鋼板の板厚、被酸洗鋼板
予熱温度、硝弗酸酸洗溶液の温度、鋼板表面の単位面積
当たりの液量には鋼板表面近傍の酸洗溶液を70℃以上
の高温に30秒以上保持できる条件として、次式の関係
があることがわかり、これらの関係を満足するように被
酸洗鋼板予熱温度をコントロールすることで充分な予熱
が可能になる。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−
(B/5×C)]/A 但し、A:被酸洗鋼板の板厚(cm) B:鋼板表面の単位面積当たりの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸酸洗溶液の温度(℃) 予熱酸洗時の鋼板表面近傍の酸洗溶液温度は、70℃未
満では高速酸洗には不足で、高温ほど高速酸洗化できる
が上限については通常の酸洗温度上限である90℃以下
が望ましい。90℃を超えると過酸洗表面となる。ま
た、この保持時間については30秒未満では高速酸洗に
は不足し、長時間ほど高速酸洗可能である。
【0010】鋼板の予熱温度については、酸洗溶液と同
じ温度でも酸洗時間を短縮する効果はあるが、鋼板表面
近傍の酸洗溶液を70℃以上にする高速酸洗を狙う場合
には70℃以上の温度で効果があり高温ほど有効である
が、150℃を超えると鋼板表面の温度分布が不均一と
なり、また作用効果が飽和する。
じ温度でも酸洗時間を短縮する効果はあるが、鋼板表面
近傍の酸洗溶液を70℃以上にする高速酸洗を狙う場合
には70℃以上の温度で効果があり高温ほど有効である
が、150℃を超えると鋼板表面の温度分布が不均一と
なり、また作用効果が飽和する。
【0011】鋼板板厚については、4mm厚未満では予熱
の効果が小さく、4mm以上では厚さが増大するほど蓄熱
量が大きくなるため効果が大きくなる。酸洗溶液である
硝弗酸の温度は60℃を超えると酸洗槽を構成する材質
が高価な材料を必要とし、設備費が大幅に高くなる。ま
た、20℃未満では予熱による昇温作用が極度に低下す
る。
の効果が小さく、4mm以上では厚さが増大するほど蓄熱
量が大きくなるため効果が大きくなる。酸洗溶液である
硝弗酸の温度は60℃を超えると酸洗槽を構成する材質
が高価な材料を必要とし、設備費が大幅に高くなる。ま
た、20℃未満では予熱による昇温作用が極度に低下す
る。
【0012】鋼板表面の単位面積当たりの液量は鋼板表
面を酸洗するために表面積当たり3l/m2 ・分以上を
要し、これ未満では酸洗溶液が不足し酸洗ムラが発生す
る。均一酸洗のためには液量は多いほど良好になるが、
上記計算式での鋼板板厚、予熱温度および酸洗液温によ
り決まる液量以上に供給すると予熱酸洗時の鋼板表面近
傍の酸洗溶液温度が保たれなくなる。この酸洗法につい
ては酸洗が浸漬の場合に限らず、スプレー酸洗において
も鋼板予熱の作用効果はより顕著で、大幅な酸洗時間の
短縮が達成された。
面を酸洗するために表面積当たり3l/m2 ・分以上を
要し、これ未満では酸洗溶液が不足し酸洗ムラが発生す
る。均一酸洗のためには液量は多いほど良好になるが、
上記計算式での鋼板板厚、予熱温度および酸洗液温によ
り決まる液量以上に供給すると予熱酸洗時の鋼板表面近
傍の酸洗溶液温度が保たれなくなる。この酸洗法につい
ては酸洗が浸漬の場合に限らず、スプレー酸洗において
も鋼板予熱の作用効果はより顕著で、大幅な酸洗時間の
短縮が達成された。
【0013】さらに、本発明者等は18Cr−8Ni型
オーステナイト系ステンレス鋼の熱延板、あるいは短時
間固溶化熱処理後の鋼板に通常のメカニカルデスケーリ
ングを施し予熱した場合の高速酸洗液の液組成について
検討した結果、次の事実が明らかにされた。鋼板を予熱
した場合にはHNO3 −HF液中でも酸洗が極めてよく
進行し、HNO3 濃度は50〜200g/lの範囲と低
い条件で有効であり、HFも20〜200g/lで有効
である。HNO3 の濃度が200g/lを超えると酸洗
完了時間が長くなり粒界腐食を助長する。HNO3 が5
0g/l未満では酸洗速度が小さい。HFは高速酸洗に
は有効で20g/l以上で効果を発揮するが200g/
lを超えると効果が飽和する。
オーステナイト系ステンレス鋼の熱延板、あるいは短時
間固溶化熱処理後の鋼板に通常のメカニカルデスケーリ
ングを施し予熱した場合の高速酸洗液の液組成について
検討した結果、次の事実が明らかにされた。鋼板を予熱
した場合にはHNO3 −HF液中でも酸洗が極めてよく
進行し、HNO3 濃度は50〜200g/lの範囲と低
い条件で有効であり、HFも20〜200g/lで有効
である。HNO3 の濃度が200g/lを超えると酸洗
完了時間が長くなり粒界腐食を助長する。HNO3 が5
0g/l未満では酸洗速度が小さい。HFは高速酸洗に
は有効で20g/l以上で効果を発揮するが200g/
lを超えると効果が飽和する。
【0014】このような液組成ならびに鋼板予熱によっ
て溶解反応が加速される結果、酸洗後の表面に粒界腐食
は認められない。特に、熱延ままで固溶化熱処理を省略
した材料では、熱延終了後850〜550℃の範囲を急
冷した場合に粒界腐食の防止に一層効果がある。
て溶解反応が加速される結果、酸洗後の表面に粒界腐食
は認められない。特に、熱延ままで固溶化熱処理を省略
した材料では、熱延終了後850〜550℃の範囲を急
冷した場合に粒界腐食の防止に一層効果がある。
【0015】これらの高速酸洗法においてもメカニカル
デスケーリングの作用は重要で、従来から使用されてい
るショットブラスト、黒皮冷延法、砂鉄粒を含有した高
圧水吹き付け法等の適用は有効であり、特にスケール厚
みの薄い熱延板固溶化熱処理省略材においては、従来よ
りも軽度の適用で有効である。
デスケーリングの作用は重要で、従来から使用されてい
るショットブラスト、黒皮冷延法、砂鉄粒を含有した高
圧水吹き付け法等の適用は有効であり、特にスケール厚
みの薄い熱延板固溶化熱処理省略材においては、従来よ
りも軽度の適用で有効である。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を説明する。通常の方法で熱
間圧延し、1100℃で5分間固溶化熱処理するか、熱
延圧下率や熱延後の冷却法をコントロールし固溶化熱処
理を省略した熱延したままの板厚4〜80mm、巾500
〜1500mm、長さ1000〜6000mmの18%Cr
−8%Ni型オーステナイト系ステンレス鋼、および1
7%Cr−12%Ni−2%Mo型オーステナイト系ス
テンレス鋼の厚鋼板を、通常条件でショットブラストあ
るいは砂鉄粒を含んだ高圧水吹き付けによりメカニカル
デスケーリングを実施した。次いで、メカニカルデスケ
ーリング後の厚鋼板を酸洗ラインで酸洗槽を使用し温水
あるいは中性塩を含有した高温の水溶液、さらには水蒸
気を用いて温度を上げ、表1〜表3の通り1〜5分間で
これらの鋼板の中心部まで予熱温度に昇温した後、HN
O3 −HFのスプレー酸洗およびHNO3 −HFの攪拌
を強化した浸漬酸洗を実施し、酸洗完了までの時間を測
定し、更に酸洗後の鋼板表面の粒界腐食を調査した。比
較法としては予熱を省略して酸洗を実施した結果を示し
ている。
間圧延し、1100℃で5分間固溶化熱処理するか、熱
延圧下率や熱延後の冷却法をコントロールし固溶化熱処
理を省略した熱延したままの板厚4〜80mm、巾500
〜1500mm、長さ1000〜6000mmの18%Cr
−8%Ni型オーステナイト系ステンレス鋼、および1
7%Cr−12%Ni−2%Mo型オーステナイト系ス
テンレス鋼の厚鋼板を、通常条件でショットブラストあ
るいは砂鉄粒を含んだ高圧水吹き付けによりメカニカル
デスケーリングを実施した。次いで、メカニカルデスケ
ーリング後の厚鋼板を酸洗ラインで酸洗槽を使用し温水
あるいは中性塩を含有した高温の水溶液、さらには水蒸
気を用いて温度を上げ、表1〜表3の通り1〜5分間で
これらの鋼板の中心部まで予熱温度に昇温した後、HN
O3 −HFのスプレー酸洗およびHNO3 −HFの攪拌
を強化した浸漬酸洗を実施し、酸洗完了までの時間を測
定し、更に酸洗後の鋼板表面の粒界腐食を調査した。比
較法としては予熱を省略して酸洗を実施した結果を示し
ている。
【0017】なお、鋼板表面近傍の酸洗溶液温度は、鋼
板表面に熱電対をスポット溶接し、樹脂系被覆材で被覆
し、鋼板表面の温度を測定した。このようにして酸洗開
始後30秒後に熱電対の表示温度が70℃,80℃,9
0℃である場合を鋼板表面近傍酸洗溶液温度70℃,8
0℃,90℃として表わした。
板表面に熱電対をスポット溶接し、樹脂系被覆材で被覆
し、鋼板表面の温度を測定した。このようにして酸洗開
始後30秒後に熱電対の表示温度が70℃,80℃,9
0℃である場合を鋼板表面近傍酸洗溶液温度70℃,8
0℃,90℃として表わした。
【0018】こうして予熱のない場合の5〜20分間を
要する酸洗と比較して、鋼板表面近傍の酸洗溶液が70
℃の場合2分間程度で、80℃や90℃の場合1分以内
に酸洗が完了し、しかも粒界腐食が発生しないことが判
明し、本発明の優れた高速酸洗法が確認された。
要する酸洗と比較して、鋼板表面近傍の酸洗溶液が70
℃の場合2分間程度で、80℃や90℃の場合1分以内
に酸洗が完了し、しかも粒界腐食が発生しないことが判
明し、本発明の優れた高速酸洗法が確認された。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】本発明はオーステナイト系ステンレス鋼
厚鋼板を製造するに際し、高価な耐酸材料を用いた酸洗
装置を必要とせず従来の低温酸洗用の酸洗装置を用い、
単に鋼板予熱と酸洗液量をコントロールすることで、実
際の酸洗温度を高め高速酸洗処理を可能ならしめたもの
で、設備費が安く、生産性が高く、かつ優れた製品を提
供できるので、その工業的効果は甚大である。
厚鋼板を製造するに際し、高価な耐酸材料を用いた酸洗
装置を必要とせず従来の低温酸洗用の酸洗装置を用い、
単に鋼板予熱と酸洗液量をコントロールすることで、実
際の酸洗温度を高め高速酸洗処理を可能ならしめたもの
で、設備費が安く、生産性が高く、かつ優れた製品を提
供できるので、その工業的効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】被酸洗材として4〜80mm板厚材を用い、鋼板
予熱温度を50〜200℃で変化させて、つづく120
g/lHNO3 および50g/lHFを含む硝弗酸酸洗
の溶液温度を40℃にし、鋼板表面の単位面積当たりの
酸洗液量を15l/m2・分に一定化し、鋼板表面近傍
の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒以上保持できる
条件を調べた被酸洗鋼板の板厚と被酸洗鋼板予熱温度の
関係を示す図。
予熱温度を50〜200℃で変化させて、つづく120
g/lHNO3 および50g/lHFを含む硝弗酸酸洗
の溶液温度を40℃にし、鋼板表面の単位面積当たりの
酸洗液量を15l/m2・分に一定化し、鋼板表面近傍
の酸洗溶液を70℃以上の高温に30秒以上保持できる
条件を調べた被酸洗鋼板の板厚と被酸洗鋼板予熱温度の
関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住友 秀彦 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 末次 和広 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 矢野 憲一 福岡県北九州市八幡東区枝光2丁目1番15 号 三島光産株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 オーステナイト系ステンレス鋼の熱延ま
ま、あるいは短時間固溶化熱処理後の板厚4mm以上の厚
鋼板に、通常のメカニカルデスケーリングを施し、濃度
50〜200g/lのHNO3 と濃度20〜200g/
lのHFの混合液より成る20〜60℃の低温硝弗酸溶
液を用い、酸洗直前に(1)式で示す温度以上かつ15
0℃以下に鋼板を予熱して、酸洗時に鋼板表面近傍の酸
洗溶液を70℃以上の高温に30秒以上保持し酸洗する
ことを特徴とするオーステナイト系ステンレス厚鋼板の
高効率酸洗方法。 被酸洗鋼板予熱温度(℃)≧[70×(A+B/5)−(B/5×C)]/A ・・・・・・(1) 但し、A:被酸洗鋼板の板厚(cm) B:鋼板表面の単位面積当たりの液量(l/m2 ・分) C:硝弗酸酸洗溶液の温度(℃)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20482395A JPH0949092A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | オーステナイト系ステンレス厚鋼板の高効率酸洗方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20482395A JPH0949092A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | オーステナイト系ステンレス厚鋼板の高効率酸洗方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0949092A true JPH0949092A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16496980
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20482395A Withdrawn JPH0949092A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | オーステナイト系ステンレス厚鋼板の高効率酸洗方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0949092A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0915185A1 (en) * | 1997-10-28 | 1999-05-12 | Kawasaki Steel Corporation | Method of making austenitic stainless steel sheet |
| JP2009061713A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | メタクリル樹脂板の製造方法 |
| CN103447321A (zh) * | 2012-05-31 | 2013-12-18 | 宝钢特种材料有限公司 | 一种不锈钢板的板带温混酸酸洗工艺 |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP20482395A patent/JPH0949092A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0915185A1 (en) * | 1997-10-28 | 1999-05-12 | Kawasaki Steel Corporation | Method of making austenitic stainless steel sheet |
| US6149744A (en) * | 1997-10-28 | 2000-11-21 | Kawasaki Steel Corporation | Method of making austenitic stainless steel sheet |
| JP2009061713A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | メタクリル樹脂板の製造方法 |
| CN103447321A (zh) * | 2012-05-31 | 2013-12-18 | 宝钢特种材料有限公司 | 一种不锈钢板的板带温混酸酸洗工艺 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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