JPH0949927A - 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光磁気ピックアップ装置 - Google Patents

偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光磁気ピックアップ装置

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JPH0949927A
JPH0949927A JP7224783A JP22478395A JPH0949927A JP H0949927 A JPH0949927 A JP H0949927A JP 7224783 A JP7224783 A JP 7224783A JP 22478395 A JP22478395 A JP 22478395A JP H0949927 A JPH0949927 A JP H0949927A
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JP
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beam splitter
film
light
magneto
polarizing
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Application number
JP7224783A
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English (en)
Inventor
Hideo Takezoe
秀男 竹添
Ken Ishikawa
謙 石川
Tadashi Takeda
正 武田
Yoshio Hayashi
善雄 林
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コスト化及び温度変化や波長変化に対する
性能の安定化を図る。 【解決手段】 光学的等方性基板30a上にポリエチレ
ンテレフタート等の配向膜30bを積層し、配向膜30
b上に該配向膜30bによって配向される例えばポリジ
アセチレン等の複屈折性材料からなる偏光膜30cを積
層し、偏光膜30cによって透過しようとするS偏光成
分を吸収する一方で入射光を例えば偏光膜面側より偏光
膜に対するブリュースター角で入射することによってP
偏光成分の反射を0として、P偏光成分とS偏光成分の
完全分離を行い偏光ビームスプリッタとしての機能を果
たすようにし、構造を非常に簡易とすると共に、ポリジ
アセチレン等の複屈折性材料を用いることにより温度変
化による特性変化を極めて小さくし、しかも従来技術の
回折格子型と異なり回折効率を左右する凹凸等の精密な
制御をする必要がなく且つ波長変動の影響を受けないよ
うに構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光ビームスプリ
ッタ及びこれを用いた光磁気ピックアップ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光磁気ピックアップ装置の構成を
示したのが図8である。同図において、符号1は光源と
しての半導体レーザを示しており、この半導体レーザ1
の出射光2は、コリメートレンズ3で平行光4にされて
ビームスプリッタ5を透過し、全反射プリズム6で全反
射されて光路が90°折り曲げられ、集束レンズ(対物
レンズ)7でディスク面8に集束される。光ディスク面
8からの反射光は、逆の経路でビームスプリッタ5で反
射され、レンズ9で集束されて、偏光ビームスプリッタ
10で互いに直交する偏光の透過光11と反射光12と
に分割される。
【0003】透過光11は2分割光検出器13に入射さ
れ、光検出素子14,15の差信号でプッシュプル法に
よるトラッキング誤差信号が得られる。一方、反射光1
2は円筒レンズ16により非点収差波面にされ、4分割
光検出器(光検出素子18,19,20,21よりな
る)17により非点収差法によるフォーカス誤差信号が
得られるようになっている。
【0004】ここで、上記光磁気ピックアップ装置にお
いては、透過光11と反射光12とに分離する(戻り光
をP偏光とS偏光とに分離する)偏光ビームスプリッタ
10の形状がプリズム型であり、立方型で大型であると
共に製造が難しく、高コスト化するといった問題があっ
た。
【0005】そこで、上記偏光ビームスプリッタ10に
代えて比較的構造の簡素化された偏光ビームスプリッタ
の提案が、例えば特開昭63−262602号公報にな
されている。この特開昭63−262602号公報記載
の回折格子型偏光板(偏光ビームスプリッタ)は、例え
ば石英基板等の光学的等方性基板の主面に凹凸状の周期
格子を微細加工し、この周期格子の表面を主屈折率の一
方が上記石英基板の屈折率と等しい屈折率を有する液晶
で覆い、さらにこの液晶をカバーガラスで封止する構造
となっており、薄板化及び小型化がなされて上記問題点
の解決が図られるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭63−262602号公報記載の偏光ビームスプリ
ッタにおいても以下の問題点があった。すなわち、この
ような構造であっても構造の簡素化が充分ではなく、さ
らなる低コスト化が望まれるといった問題があった。
【0007】また、上述のような回折格子型の偏光ビー
ムスプリッタにあっては、環境温度の変化や、記録・再
生切り替えのための光出力の変化によって光源の波長が
変化すると、回折角度や回折効率が変化するため、実用
化が困難であるといった問題や格子状の凹凸の加工が必
要とされる等の問題もある。
【0008】さらにまた、液晶は屈折率の温度係数が大
きく、従って温度変化により性能が不安定になるといっ
た問題もある。
【0009】そこで本発明は、構造が極めて簡素化され
低コスト化が図られると共に、温度変化や波長の変化に
対して性能の安定化が向上され、さらに凹凸等の加工を
一切必要としない安価な偏光ビームスプリッタ及びこれ
を用いた光磁気ピックアップ装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の偏光ビームス
プリッタは、上記目的を達成するために、光学的等方性
基板と、この光学的等方性基板上に積層された配向膜
と、この配向膜上に積層され該配向膜によって配向され
た複屈折性材料からなる偏光膜と、を備えた。
【0011】請求項2の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項1に加えて、入射光を、
偏光膜面側より、偏光膜に対するブリュースター角で入
射することを特徴としている。
【0012】請求項3の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項1または2に加えて、偏
光膜を、ポリジアセチレンとしたことを特徴としてい
る。
【0013】請求項4の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項1乃至3の何れか一つに
加えて、配向膜を、ポリエチレンテレフタートとしたこ
とを特徴としている。
【0014】請求項5の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項1乃至4の何れか一つに
加えて、膜の配向方向を、入射面に対して直交させたこ
とを特徴としている。
【0015】請求項6の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項3に加えて、ポリジアセ
チレンを、配向膜上に蒸着により形成したことを特徴と
している。
【0016】請求項7の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項3または6に加えて、偏
光膜は、入射光の波長に応じてポリジアセチレンの青色
相または赤色相の何れか一方を選択形成したものである
ことを特徴としている。
【0017】請求項8の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項1乃至7の何れか一つに
加えて、少なくとも片面に反射防止膜を形成したことを
特徴としている。
【0018】請求項9の光磁気ピックアップ装置は、上
記目的を達成するために、請求項1乃至8の何れか一つ
の偏光ビームスプリッタに対して、光磁気記録媒体から
の反射光を入射光として偏光膜面側より、偏光膜に対す
るブリュースター角で入射させ、この偏光ビームスプリ
ッタの透過光、反射光を受光する光検出器をそれぞれ設
けたことを特徴としている。
【0019】請求項10の光磁気ピックアップ装置は、
上記目的を達成するために、請求項9に加えて、偏光ビ
ームスプリッタ及び光検出器を、入射光の光軸回りで、
入射光の偏光方向に対して概ね45°回動して、光検出
器の出力に基づく差動検出を可能とした。
【0020】請求項11の光磁気ピックアップ装置は、
上記目的を達成するために、請求項9に加えて、光源か
らの光ビームを光磁気記録媒体に集光する対物レンズと
偏光ビームスプリッタとの間にλ/2波長板を配設し
て、光検出器の出力に基づく差動検出を可能とした。
【0021】請求項12の光磁気ピックアップ装置は、
上記目的を達成するために、請求項10または11に加
えて、偏光ビームスプリッタによる反射光と透過光との
光量の不均衡を補正するために光検出器の出力を補正す
る補正手段を設けてなる。
【0022】このような請求項1乃至4における偏光ビ
ームスプリッタによれば、光学的等方性基板上に例えば
ポリエチレンテレフタート等の配向膜が積層され、この
配向膜上に該配向膜によって配向される例えばポリジア
セチレン等の複屈折性材料からなる偏光膜が積層され
る。ここで、ポリジアセチレン等の偏光膜においては、
偏光膜の配向方向と平行な偏光成分は反射率が高く、透
過成分は膜に吸収される。一方、偏光膜の配向方向と直
交する偏光成分は膜による吸収が殆どなく透過する。と
ころで、一般的に光をブリュースター角で入射させる
と、P偏光成分の反射が0となる。すなわち、上記構成
の偏光ビームスプリッタに入射光を偏光面側から偏光膜
に対するブリュースター角で入射させれば、P偏光成分
とS偏光成分の完全分離がなされ、偏光ビームスプリッ
タとしての機能を果たす。この構造は非常に簡易であ
る。また、例えばポリジアセチレン等の複屈折性材料は
液晶と異なり温度変化による特性変化が極めて小さい。
また、当該構造は従来技術の回折格子型と異なり回折効
率を左右する段差高さ(或いは膜厚)の精密な制御をす
る必要がなく、偏光膜の配向方向と平行な偏光成分の透
過成分を吸収できるだけの膜厚以上であれば良い。ま
た、従来技術の回折格子型と異なり波長変動の影響を受
けない。
【0023】この時、特に請求項5の偏光ビームスプリ
ッタによれば、膜の配向方向が入射面に対して直交して
いると、配向方向に平行な偏光成分がS偏光、垂直な偏
光成分がP偏光となるが、例えばポリジアセチレン等の
偏光膜は配向方向に平行な偏光成分の反射率が高く、垂
直な偏光成分の透過率が高くなることから、反射光とし
て分離されるS偏光成分、透過光として分離されるP偏
光成分は、膜の配向方向が入射面に対して直交しないも
のに比してそれぞれ大きくなる。
【0024】また、請求項6の偏光ビームスプリッタに
よれば、ポリジアセチレンは配向膜上に蒸着により形成
されると、自ずと配向するようになる。
【0025】さらに、請求項7の偏光ビームスプリッタ
によれば、ポリジアセチレンの青色相は波長が例えば
0.6μ帯位でS偏光成分を良好に吸収し、赤色相は波
長が例えば0.5μ帯位でS偏光成分を良好に吸収する
ことから、システムに使用される光源の波長に応じてポ
リジアセチレンの青色相または赤色相の何れか一方を選
択して偏光膜として用いれば、異なる波長の光源が用い
られても偏光成分の分離が最適になされる。
【0026】さらに、請求項8の偏光ビームスプリッタ
によれば、反射防止膜が少なくとも片面に形成され、反
射が防止されるようになっている。
【0027】また、請求項9の光磁気ピックアップ装置
によれば、請求項1乃至8の何れか一つの偏光ビームス
プリッタが用いられて、光磁気記録媒体からの反射光が
入射光として偏光膜面側より、偏光膜に対するブリュー
スター角で入射され、この偏光ビームスプリッタの透過
光、反射光を受光する光検出器がそれぞれ設けられる。
従って、この光磁気ピックアップ装置も上記と同様な作
用を奏する。
【0028】また、請求項10または11の光磁気ピッ
クアップ装置によれば、入射光の偏光面に対して検光子
の方向が回転され、光検出器の出力に基づく差動検出が
なされて、極性が判断され得ると共に差動検出しないも
のに比して強度が強められる。
【0029】また、請求項12の光磁気ピックアップ装
置によれば、S偏光成分が偏光膜に吸収されることか
ら、偏光ビームスプリッタによる反射光と透過光の光量
が同レベルとならないが、補正手段によって光検出器の
出力が補正されて、オフセットが解消され得る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。先ず、光磁気ピックアップ装置に用
いられる偏光ビームスプリッタについて図1を参照しな
がら以下説明する。本実施形態の偏光ビームスプリッタ
30は、光学的等方性基板30aと、この光学的等方性
基板30a上に積層された極めて薄い配向膜30bと、
この配向膜30b上に積層され該配向膜30bによって
配向された複屈折性材料からなる偏光膜30cと、から
構成されている。
【0031】光学的等方性基板30aは、例えばガラス
やプラスチック等よりなり、配向膜30bは、例えばポ
リエチレンテレフタートやテフロンやポリジアセチレン
等よりなり、偏光膜30cは、例えばポリジアセチレン
等よりなる。
【0032】配向膜30bは、光学的等方性基板30a
上に極めて薄く塗布した後に一方向に擦った(ラビング
した)結果配向した状態となっている。また、偏光膜3
0cは、例えば真空蒸着法等によって配向膜30b上に
蒸着することで、擦らなくても自ずと配向した状態とな
り、偏光分離膜として機能するようになっている。因
に、偏光膜30cは光学的等方性基板30a上に塗布し
ただけでは偏光分離膜として機能しない。
【0033】そして、上記偏光ビームスプリッタ30
は、以下の特性を有している。すなわち、偏光膜30c
によって、図3に示されるように、膜の配向方向Dに平
行な偏光成分Hの反射率が高くなり垂直な偏光成分Iの
反射率が低くなる一方で、図示していないが、膜の配向
方向Dに平行な偏光成分Hの透過成分を殆ど吸収し垂直
な偏光成分Iの透過率が高くなるようになっている。因
に、図3はポリジアセチレンの青色相を示した特性図で
あり、符号Jは偏光成分H,Iの平均値である。
【0034】次に、上記偏光ビームスプリッタ30を適
用した光磁気ピックアップ装置について説明するが、当
該光磁気ピックアップ装置は図8に示した光磁気ピック
アップ装置の偏光ビームスプリッタ10を上記偏光ビー
ムスプリッタ30に代えたものなので、図8の偏光ビー
ムスプリッタ10を図1の偏光ビームスプリッタ30に
代えたものとして図1及び図8を参照しながら以下説明
する。
【0035】符号1は例えばP偏光(直線偏光)を出射
する半導体レーザを示しており、この半導体レーザ1か
らのP偏光は、コリメートレンズ3で平行光4にされて
ビームスプリッタ5を透過し、全反射プリズム6で全反
射されて光路が90°折り曲げられ、集束レンズ7でデ
ィスク面8に集束されて微小スポットを形成する。
【0036】このディスク面8には、上向磁化と下向磁
化とによって情報が記録されており、従ってディスク面
8に入射したP偏光の光は、ディスク面8の磁化方向に
応じて磁気光学効果(カー効果)により偏光面が回転す
る。例えば、上向磁化に対しては偏光面がθk度回転す
るものとすれば、下向磁化に対しては偏光面が−θk度
回転する(図5参照)。
【0037】このように偏光面が回転してS偏光成分を
持った反射光(戻り光)は、逆の経路でビームスプリッ
タ5で反射され、レンズ9で集束されて、図1に示した
偏光ビームスプリッタ30に至る。
【0038】当該偏光ビームスプリッタ30は、ディス
ク面8からの反射光がブリュースター角θBで入射する
ように配置がなされている。ここで、該偏光ビームスプ
リッタ30でなく例えば光学ガラス等の一般的な材料か
らなる基板を用いても、図4に示されるように、入射光
Aをブリュースター角θBで入射させれば、P偏光成分
の反射は0となるが、透過光CにはP、S偏光成分が混
在することが知られている。
【0039】従って、本実施形態のように、上記構成の
偏光ビームスプリッタ30を用いて、ディスク面8から
の反射光を入射光Aとしてブリュースター角θBで入射
させると、偏光膜30cによって透過しようとするS偏
光成分(配向方向に平行な偏光成分)が吸収される一方
で、P偏光成分の反射が0となって、反射光BはS偏光
成分だけとなり、透過光CはP偏光成分だけとなる。す
なわち、P偏光成分とS偏光成分の分離が完全になされ
るようになる。
【0040】なお、基板の屈折率をn2、空気の屈折率
n1=1とすると、ブリュースター角θBは一般的に、
tanθB=1/(n2)となり、本実施形態にあって
は、n2がポリジアセチレン膜30cの屈折率となる
が、薄膜であり多層反射することから、θB=tan-1
1/(n2)からは若干ずれることになる。
【0041】ここで、本実施形態にあっては、偏光ビー
ムスプリッタ30は、図2に示されるように、膜の配向
方向Dが入射面Eに対して直交するように配置されてい
る。ここで、入射面Eは入射光A及び反射光B並びに法
線Gを含む面であり、P偏光は入射面Eに平行な偏光成
分であり、S偏光は入射面Eに垂直な偏光成分であり、
上述のように、膜の配向方向Dが入射面Eに対して直交
するように配置されていることから、配向方向に平行な
偏光成分がS偏光、垂直な偏光成分がP偏光となる。
【0042】従って、上述したように、偏光膜30cに
よって、膜の配向方向Dに平行な偏光成分Hの反射率が
高くなり垂直な偏光成分Iの反射率が低くなる一方で、
膜の配向方向Dに平行な偏光成分Hの透過成分が殆ど吸
収され垂直な偏光成分Iの透過率が高くなることから
(図3参照)、反射光Bとして分離するS偏光成分、透
過光Cとして分離するP偏光成分を、膜の配向方向が入
射面に対して直交しないものに比してそれぞれ大きくす
ることが可能となっている。すなわち、利用効率が高め
られるようになっている。
【0043】さて、再び図1及び図8に戻って、上記偏
光ビームスプリッタ30によって完全分離された透過光
Cは2分割光検出器13に入射され、光検出素子14,
15の差信号でプッシュプル法によるトラッキング誤差
信号が得られる。一方、反射光Bは円筒レンズ16によ
り非点収差波面にされ、4分割光検出器(光検出素子1
8,19,20,21よりなる)17により非点収差法
によるフォーカス誤差信号が得られるようになってい
る。
【0044】このように、本実施形態においては、偏光
膜30cによって透過しようとするS偏光成分を吸収す
る一方で、入射光Aを例えばブリュースター角θBで入
射することによってP偏光成分の反射を0として、P偏
光成分とS偏光成分の完全分離を行い得るように偏光ビ
ームスプリッタ30を構成し、その構造を非常に簡易と
すると共に、例えばポリジアセチレン等の複屈折性材料
を用いることにより液晶と異なり温度変化による特性変
化を極めて少なくし、しかも従来技術で説明した回折格
子型と異なり凹凸等の加工や精密な膜厚制御を必要とせ
ず且つ波長変動の影響を受けないことから、低コスト化
及び温度変化や波長の変化に対する性能の安定化を図る
ことが可能となっている。
【0045】また、特に膜の配向方向Dを入射面Eに対
して直交するようにし、配向方向Dに平行な偏光成分を
S偏光、垂直な偏光成分をP偏光として、例えばポリジ
アセチレン等の偏光膜30cは配向方向Dに平行な偏光
成分の反射率が高く、垂直な偏光成分の透過率が高くな
るという特性を利用して、反射光Bとして分離するS偏
光成分、透過光Cとして分離するP偏光成分を、膜の配
向方向Dが入射面Eに対して直交しないものに比してそ
れぞれ大きくするようにしているので、偏光分離効率を
高めることが可能となっている。
【0046】また、ポリジアセチレン30cを配向膜3
0b上に蒸着により形成して自ずと配向するようにして
いるので、製造を簡易とすることが可能となっている。
【0047】ところで、上記ポリジアセチレン30cに
は青色相と赤色相とがあり、青色相は半導体レーザ1の
波長が0.6μ帯位でS偏光成分を良好に吸収し、赤色
相は波長が0.5μ帯位でS偏光成分を良好に吸収す
る。ここで、現在では770〜780nm位の波長が用
いられているが、最近では記憶容量を大きくすることが
望まれており、635〜650nm位の波長が用いられ
る傾向にある。
【0048】従って、半導体レーザ1の波長に応じてポ
リジアセチレンの青色相または赤色相の何れか一方を選
択して偏光膜30cとして用いるようにすれば、異なる
仕様の光ディスクシステムに対しても、膜厚等の諸元を
変更することなく、容易に最適な偏光ビームスプリッタ
を提供でき、装置の低価格化を図れるようになってい
る。
【0049】さて、再び図5に戻って、偏光面はカー効
果によって回転するわけであるが、回転の向きがθkな
のか−θkなのか、すなわち極性がNなのか(例えばビ
ット1に対応)Sなのか(例えばビット0に対応)を知
る必要がある。しかしながら、偏光ビームスプリッタ3
0にP偏光を入射させると、S偏光を受光する光検出器
(PD2)17では、図6に示されるように、極性がN
であってもSであっても出力1が得られ、N,Sの判別
ができない。
【0050】そこで、本実施形態にあっては、偏光ビー
ムスプリッタ30及び光検出器13,17を入射光Aの
光軸回りで入射光Aの偏光方向に対して概ね45°回動
するか、または偏光ビームスプリッタ30の前(対物レ
ンズ7と偏光ビームスプリッタ30との間)にλ/2波
長板(不図示)を配設して、入射光Aの偏光面に対して
検光子の方向を回転し、光検出器13,17の出力に基
づく差動検出を可能としている。すなわち、斯くの如く
構成することによって、図7に示されるように、光検出
器(PD1)13と光検出器(PD2)17の出力が
N,Sによって逆相となる出力を得、光検出器(PD
1)13と光検出器(PD2)17の差をとることによ
って、正か負かでN,Sが判別できると共に見掛け上θ
k(図5参照)の場合に比して2倍の強度が得られるよ
うになっており、検出精度を向上することが可能となっ
ている。
【0051】ところで、従来技術で示した偏光ビームス
プリッタ10を用いて差動検出を行った場合には、反射
光B、透過光Cには偏光ビームスプリッタ10によるロ
スがないことから、ディスク面8に磁化がなければ、光
検出器(PD1)13と光検出器(PD2)17の出力
は等しくなる。これは、戻り光量全体が変動する等のノ
イズをキャンセルできることを意味している。
【0052】しかしながら、本実施形態にあっては、偏
光ビームスプリッタ30によって透過しようとするS偏
光成分が吸収され、しかも反射光BのS偏光成分も従来
技術で示した偏光ビームスプリッタ10ほど高くないこ
とから、透過光Cを受光する光検出器(PD1)13の
出力と反射光Bを受光する光検出器(PD2)17の出
力とは等しくならない。
【0053】そこで、本実施形態にあっては、光検出器
13,17に接続される後段の処理回路(補正手段;不
図示)で、ディスク面8に磁化がない場合の光検出器1
3,17の出力信号が同レベルとなるように、光検出器
13,17の出力を補正するようになっている。すなわ
ち、出力を補正するようにゲイン設定がなされており、
従ってオフセットを解消でき、性能を高めることが可能
となっている。
【0054】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例
えば、上記偏光ビームスプリッタ30の少なくとも片面
に反射防止膜を形成して反射を防止するようにし、光の
利用効率を高めることも可能である。
【0055】また、差動検出すべく偏光ビームスプリッ
タ30及び光検出器13,17を45°回動する場合
に、当該偏光ビームスプリッタ30及び光検出器13,
17を筒状の支持体に支持させ、この支持体を回動させ
ることにより回動角度を調整するようにし、調整を簡易
とすることも可能である。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1乃至4にお
ける偏光ビームスプリッタによれば、光学的等方性基板
上に例えばポリエチレンテレフタート等の配向膜を積層
し、この配向膜上に該配向膜によって配向される例えば
ポリジアセチレン等の複屈折性材料からなる偏光膜を積
層し、該偏光膜によって透過しようとするS偏光成分を
吸収する一方で、入射光を例えば偏光膜面側より偏光膜
に対するブリュースター角で入射することによってP偏
光成分の反射を0として、P偏光成分とS偏光成分の完
全分離を行い、偏光ビームスプリッタとしての機能を果
たすようにし、その構造を非常に簡易とすると共に、例
えばポリジアセチレン等の複屈折性材料を用いることに
より液晶と異なり温度変化による特性変化を極めて小さ
くし、しかも従来技術の回折格子型と異なり回折効率を
左右する段差高さ(或いは膜厚)の精密な制御をする必
要がなく且つ波長変動の影響を受けないように構成した
ものであるから、低コスト化及び温度変化や波長の変化
に対する性能の安定化を図ることが可能となる。
【0057】この時、特に請求項5の偏光ビームスプリ
ッタによれば、膜の配向方向を入射面に対して直交する
ようにし、配向方向に平行な偏光成分をS偏光、垂直な
偏光成分をP偏光として、例えばポリジアセチレン等の
偏光膜は配向方向に平行な偏光成分の反射率が高く、垂
直な偏光成分の透過率が高くなるという特性を利用し
て、反射光として分離するS偏光成分、透過光として分
離するP偏光成分を、膜の配向方向が入射面に対して直
交しないものに比してそれぞれ大きくするよう構成した
ものであるから、偏光分離効率を高めて上述した効果を
一層高めることが可能となる。
【0058】また、請求項6の偏光ビームスプリッタに
よれば、ポリジアセチレンを配向膜上に蒸着により形成
して自ずと配向するように構成したものであるから、製
造が簡易となり上述した効果を一層高めることが可能と
なる。
【0059】さらに、請求項7の偏光ビームスプリッタ
によれば、ポリジアセチレンの青色相は波長が例えば
0.6μ帯位でS偏光成分を良好に吸収し、赤色相は波
長が例えば0.5μ帯位でS偏光成分を良好に吸収する
という特性を利用し、システムに使用される光源の波長
に応じてポリジアセチレンの青色相または赤色相の何れ
か一方を選択して偏光膜として用い、異なる仕様の光デ
ィスクシステムに対しても、膜厚等の諸元を変更するこ
となく最適な偏光ビームスプリッタを提供することがで
き、装置の低価格化を高めて上述した効果を一層高める
ことが可能となる。
【0060】さらに、請求項8の偏光ビームスプリッタ
によれば、反射防止膜を少なくとも片面に形成し、反射
を防止するように構成したものであるから、光の利用効
率を高めて上述した効果を一層高めることが可能とな
る。
【0061】また、請求項9の光磁気ピックアップ装置
によれば、請求項1乃至8の何れか一つの偏光ビームス
プリッタを用いて、光磁気記録媒体からの反射光を入射
光として偏光膜面側より偏光膜に対するブリュースター
角で入射させ、この偏光ビームスプリッタの透過光、反
射光を受光する光検出器をそれぞれ設けるように構成し
たものであるから、上記と同様な作用・効果を奏する。
【0062】また、請求項10または11の光磁気ピッ
クアップ装置によれば、偏光ビームスプリッタ及び光検
出器を入射光の光軸回りで、入射光の偏光方向に対して
概ね45°回動するか、または光源からの光ビームを光
磁気記録媒体に集光する対物レンズと偏光ビームスプリ
ッタとの間にλ/2波長板を配設して、入射光の偏光面
に対して検光子の方向を回転し、光検出器の出力に基づ
く差動検出を可能として、極性を判断し得ると共に差動
検出しないものに比して強度を強めるように構成したも
のであるから、検出精度を向上して上述した効果を一層
高めることが可能となる。
【0063】また、請求項12の光磁気ピックアップ装
置によれば、偏光膜によってS偏光成分を吸収すること
から、偏光ビームスプリッタによる反射光と透過光の光
量が同レベルとならないが、補正手段によって、磁気記
録媒体に磁化がない場合の光検出器の出力信号が同レベ
ルとなるように、光検出器の出力を補正して、オフセッ
トを解消し得るように構成したものであるから、性能を
高めて上述した効果を一層高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における偏光ビームスプリ
ッタを表した横断面図である。
【図2】入射面、膜の配向方向、P,S偏光の関係を表
した斜視説明図である。
【図3】P偏光、S偏光をパラメータとしてポリジアセ
チレンの波長−反射率の関係を表した特性図である。
【図4】ブリュースター角を説明するための図である。
【図5】カー効果を説明するための図である。
【図6】偏光面を回転させない場合の問題点を指摘する
ための図である。
【図7】差動検出を説明するための図である。
【図8】従来技術における偏光ビームスプリッタを適用
した光磁気ピックアップ装置の概略構成図である。
【符号の説明】
7 対物レンズ 8 光磁気記録媒体 13,17 光検出器 30 偏光ビームスプリッタ 30a 光学的等方性基板 30b 配向膜 30c 偏光膜 A 入射光 B 反射光 C 透過光 D 膜の配向方向 E 入射面 θB ブリュースター角

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的等方性基板と、 この光学的等方性基板上に積層された配向膜と、 この配向膜上に積層され該配向膜によって配向された複
    屈折性材料からなる偏光膜と、を備えた偏光ビームスプ
    リッタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の偏光ビームスプリッタに
    おいて、 入射光が、偏光膜面側より、偏光膜に対するブリュース
    ター角で入射されることを特徴とする偏光ビームスプリ
    ッタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の偏光ビームスプ
    リッタにおいて、 偏光膜は、ポリジアセチレンであることを特徴とする偏
    光ビームスプリッタ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れか一つに記載の偏
    光ビームスプリッタにおいて、 配向膜は、ポリエチレンテレフタートであることを特徴
    とする偏光ビームスプリッタ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか一つに記載の偏
    光ビームスプリッタにおいて、 膜の配向方向は、入射面に対して直交することを特徴と
    する偏光ビームスプリッタ。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の偏光ビームスプリッタに
    おいて、 ポリジアセチレンは、配向膜上に蒸着により形成されて
    いることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  7. 【請求項7】 請求項3または6記載の偏光ビームスプ
    リッタにおいて、 偏光膜は、入射光の波長に応じてポリジアセチレンの青
    色相または赤色相の何れか一方を選択形成したものであ
    ることを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れか一つに記載の偏
    光ビームスプリッタにおいて、 少なくとも片面に反射防止膜を形成したことを特徴とす
    る偏光ビームスプリッタ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか一つに記載の偏
    光ビームスプリッタに対して、光磁気記録媒体からの反
    射光を入射光として偏光膜面側より、偏光膜に対するブ
    リュースター角で入射させ、 この偏光ビームスプリッタの透過光、反射光を受光する
    光検出器をそれぞれ設けたことを特徴とする光磁気ピッ
    クアップ装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の光磁気ピックアップ装
    置において、 偏光ビームスプリッタ及び光検出器を、入射光の光軸回
    りで、入射光の偏光方向に対して概ね45°回動して、
    光検出器の出力に基づく差動検出を可能とした光磁気ピ
    ックアップ装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の光磁気ピックアップ装
    置において、 光源からの光ビームを光磁気記録媒体に集光する対物レ
    ンズと偏光ビームスプリッタとの間にλ/2波長板を配
    設して、光検出器の出力に基づく差動検出を可能とした
    光磁気ピックアップ装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の光磁気ピ
    ックアップ装置において、 偏光ビームスプリッタによる反射光と透過光との光量の
    不均衡を補正するために光検出器の出力を補正する補正
    手段を設けてなる光磁気ピックアップ装置。
JP7224783A 1995-08-09 1995-08-09 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光磁気ピックアップ装置 Pending JPH0949927A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018101226A1 (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 パイオニア株式会社 測定装置
JP2018200491A (ja) * 2013-09-30 2018-12-20 エルジー・ケム・リミテッド 局地的に偏光解消領域を有する偏光板およびその製造方法

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