JPH09502379A - 天然組織の改良された架橋 - Google Patents

天然組織の改良された架橋

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生物組織を、低濃度の架橋試薬で処理することに関する。

Description

【発明の詳細な説明】 天然組織の改良された架橋 発明の技術分野 本発明は、架橋剤、例えばグルタルアルデヒドを用いて、生物組織、例えば心 臓弁を加工することに関する。 発明の背景 移植前に人工器官(bioprosthetic)組織を製造することは、代表的には、これ が、その後のインビボ酵素分解に対して安定であるように処理することを含む。 代表的には、この処理は、架橋分子、特にコラーゲンを、組織上および/または 組織中に含む。種々のアルデヒドが、このために用いられており、これらには、 グリオキサール、ホルムアルデヒドおよびグルタルアルデヒドが含まれる。しか し、グルタルアルデヒドは、通常、いくぶん特別の薬剤である。その理由は、こ れが、水性条件下で、生理的pHで用いられるからである。組織の架橋に加えて 、グルタルアルデヒドは、良好な滅菌剤であり、移植後の組織の抗原性を低下さ せる。 さらに、グルタルアルデヒドの使用は、一層良好な熱安定性、一層良好な可撓 性(従来の架橋手法と比較して)および増大した耐久性を有する組織を製造する にあたり、有益であることが示された。 しかし、また、グルタルアルデヒドは、細胞毒性を有する−−低濃度のグルタ ルアルデヒドでさえも、組織を洗浄して、残留グルタルアルデヒド除去すること が必要である。生物組織を架橋するのに代表的に用いられる濃度−−約0.6% v/v、0.2%程度に低い濃度が、首尾よく用いられたとしても−−において 、グルタルアルデヒドの毒性は、問題外である。 発明の要約 本発明は、低濃度の架橋剤を用いて、コラーゲン生物組織、例えばブタ心臓弁 を架橋させるかまたは固定する、優れた方法を提供する。架橋剤の残留レベルは 低下する一方、処理した組織の耐久性および可撓性は、維持または増強される。 この方法は、水性放出系を用いるため、これにより、潜在的に毒性であるのみ ならず、コラーゲン含有物質(即ち、静脈、動脈、心臓弁等)を脱水、変性また は破壊する、有機溶媒、例えばアセトンを用いることが回避される。低濃度グル タルアルデヒド固定の他の特性には、以下のものが含まれる:1)比較的高い程 度の分子内結合が、一層柔軟な組織を提供する。心臓弁に関しては、これは、改 善された血行力学を意味する;血管移植組織に関しては、これは、一層大きい痙 攣耐性を意味する。2)比較的高い程度の短鎖分子内架橋(コラーゲンストラン ドに沿って)。これはまた、組織に、コラーゲンタンパク質マトリックスにおい て鎖分断反応を生じることが知られている原因からの保護を提供する。これは、 高濃度のグルタルアルデヒドにおいて優勢である、長鎖分子間架橋(コラーゲン ストランドの間)とは対照的である。3)石灰化に対する耐性。人工器官生成物 、例えば人工器官心臓弁の石灰化は、多くの因子が寄与する、極めて複雑なプロ セスである。これらの1つは、石灰化が、残留遊離グルタルアルデヒドの存在下 で発生する傾向があることである。代表的に、低濃度のグルタルアルデヒド中で の固定により、組織中の残留グルタルアルデヒドの量は減少する。さらに、石灰 化はまた、組織の割れ目付近に現れる傾向がある一方、低濃度架橋から生じた、 比較的柔軟な組織は、長時間にわたり、破裂または亀裂を発生する傾向が小さい 。 本発明は、多くの血管補綴に適する一方、特に、直径が小さい血管の交換の分 野に価値がある。本発明は、冠動脈通路バイパス方法において、特に、患者が、 前に、冠動脈交換手術を受けており、適切な伏在静脈または内胸動脈が、前の摘 出により、もはや存在しない際に、有用である。本発明に従って行われる補綴は 、伏在移植組織の開存性と等しいかまたはこれより良好な開存性を有するため、 このような補綴を用いることにより、伏在静脈の摘出の必要性が解消する。本発 明はまた、組織の微小血管の交換、例えば手または足中の血管に適用することが できる。 図面の簡単な説明 図1は、0.01%グルタルアルデヒド中で架橋したウシ頸動脈の引張強さ値 と、0.05%グルタルアルデヒド中で架橋したウシ頸動脈の引張強さ値とを比 較した図である。 図2は、0.01%グルタルアルデヒド中で架橋したウシ頸動脈の縫合保持値 と、0.05%グルタルアルデヒド中で架橋したウシ頸動脈の縫合保持値とを比 較した図である。 図3は、ウシ正中動脈の引張および縫合保持強さにおける、種々の固定条件の 影響を示す図である。 図4は、ウシ正中動脈の破裂強さにおける、種々の固定条件の影響を示す図で ある。 図5aおよび5bは、それぞれ、低濃度グルタルアルデヒド分子内架橋および 高濃度グルタルアルデヒド分子間架橋の間の差異を示す図である。 図6は、0.5%グルタルアルデヒド中で架橋した小葉の小葉収縮温度と、0 .05%グルタルアルデヒド中で架橋した小葉の小葉収縮温度とを比較した図で ある。 図7は、圧力降下における電子ビームの影響を示す図である。 図8は、有効オリフィス面積に対する電子ビームの影響を示す図である。 図9は、大動脈根組織(root tissue)に関して、収縮温度対固定時間を示す図 である。 発明の詳細な説明 本発明の方法は、生物組織を、約0.1容量%未満の架橋溶液、好ましくは約 0.01〜約0.099容量%の固定溶液中に暴露することにより、生物組織を 処理または加工することを含む。本発明の好適例において、固定溶液は、グルタ ルアルデヒドを含む緩衝溶液である。 本明細書中で用いる「生物組織」は、種々の動物種、代表的には哺乳類から由 来する、コラーゲンを有する物質を意味する。生物組織は、代表的には、移植に 適する柔軟な組織、例えば人工器官組織等であるが、本発明はこれには限定され ない。特定例には、心臓弁、特にブタ心臓弁;大動脈根、壁および/または小葉 ;心膜、好ましくはウシ心膜等、並びに心膜から由来する生成物、例えば心膜パ ッチ;結合組織から由来した材料、例えば硬膜;同種移植片組織、例えば大動脈 同種移植片および伏在バイパス移植片;腱、靱帯、皮膚パッチ;血管、特にウシ 動脈および静脈、並びにヒトへそ組織、例えば静脈;骨等が含まれるが、これら には限定されない。本発明に従って加工するのに適するものとして知られている かまたは知られる、他の任意の生物に由来する材料は、本発明の範囲内である。 本発明において、源から外植された生物組織を、任意適切の方法により加工し 、続いて架橋剤に暴露することができる。代表的に、生物組織を注意深く洗浄し 、次に、濾過したタンパク質分解酵素コンセントレートで処理して、消化させ、 これにより、生物組織から、抗原性組織をほとんど除去する。天然の組織を用い る際には、洗浄段階は、代表的には、組織から、外膜および不所望な脂肪および 筋肉組織を除去することを含む。 本明細書中の、生物組織を架橋剤に暴露するとは、生物組織を架橋剤と接触さ せる、任意の方法をいう。本発明の好適例において、組織を架橋剤に暴露すると は、組織を、架橋剤中に浸漬することをいう。 組織を、所与の濃度の架橋剤、例えばアルデヒド、例えばグルタルアルデヒド の溶液中に浸漬する際には、組織の間隙内のグルタルアルデヒドの濃度は、周囲 の溶液と平衡に達し,従って、組織は、真に、低濃度架橋を受ける。しかし、グ ルタルアルデヒドを噴霧器により提供する際には、モノマーグルタルアルデヒド が、基質の表面に直接堆積する。蒸発前の溶液の初期濃度に関係なく、純粋なグ ルタルアルデヒドは、組織と接触する。従って、組織中の濃度を制御するのは、 不可能ではないにしても、極めて困難である。 本発明において代表的に用いられるグルタルアルデヒドは、例えば、エレクト ロン マイクロスコピー サイエンスィズ(Electron Microscopy Sciences)(ア メリカ合衆国ペンシルヴェニア州フォートワシントン)から市場で入手できる、 生物階級(biological grade)50%溶液である。このような市場で入手できるグ ルタルアルデヒドはまた、他の種々の階級、純度および/または濃度で入手でき る。ある生物階級のグルタルアルデヒドは、代表的には、付加的な精製を必要と しないが、最終架橋溶液を、孔の大きさが0.2μの親水性膜フィルターを通過 させて、すべての生物学的汚染物を除去するのが望ましい。 本発明において、生物組織を、適切な緩衝液中にグルタルアルデヒドを含む固 定溶液に、暴露することができる。本発明の実施に用いるのに適する緩衝液は、 生理学的に受け入れられるpHを維持するのに十分な緩衝能を有し、生物組織に 顕著な害を与えず、および/または処理工程を妨害しないものである。例示的な 緩衝液には、リン酸緩衝溶液(PBS)、および有機緩衝液、例えばN−(2− ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPES )またはモルホリンプロパンスルホン酸(MOPS);およびホウ酸塩、炭酸水 素塩、炭酸塩、カコジル酸塩またはクエン酸塩を含む緩衝液が含まれるが、これ らには限定されない。好ましい固定溶液は、クエン酸緩衝液に溶解した、0.1 % v/v未満のグルタルアルデヒド溶液である。 本発明の代表的なプロトコルにおいて、生物組織を、固定溶液に、生物組織中 および生物組織上のコラーゲンの架橋を発生させるのに十分な時間および温度で 暴露することができる。例えば,生物組織を、約4〜約37℃、好ましくは約2 0℃の温度の緩衝グルタルアルデヒド溶液に、約6〜約8、好ましくは約6.3 〜約6.5のpHで,約10日以内、好ましくは約2〜約5日間、暴露すること ができる。 本発明において、当業者は、処理プロトコルにおける若干のパラメータを変化 させて、特定の目的を達成することができることは、認識している。これらのパ ラメータには、グルタルアルデヒド濃度、溶液組成、pHおよびイオン強度、生 物組織をグルタルアルデヒドに暴露する時間および温度、並びに組織対溶液の容 積の比率、並びに初期固定中の生物組織の形状が含まれるが、これらには限定さ れない。本発明はこれによっては限定されない。 代表的には、架橋した生物組織を、次に、例えば任意の適切なすすぎまたは洗 浄物質を用いてすすぐ。好適例において、洗浄剤は、無菌の生理食塩水である。 この組織を、多量の無菌の生理食塩水で、約24時間、または組織中の残留加 工化学物質の濃度が、有毒であると考えられるレベル(約1ppm)以下となる まで、すすぐことができる。 また、当業者は、本発明が、付加的な加工を含むことも認識している。例えば 、架橋した生物組織を、1種以上の抗石灰化(anticalcification)剤、1種以上 の 汚染微生物数減少剤、少なくとも1種の洗浄溶液および1種以上の滅菌剤または プロトコルに暴露することができる。さらに、以下に一層詳細に示すように、本 発明に従って架橋した生物組織を、最終的に滅菌するまで、約1年以上貯蔵する ことができる。例示的な付加的加工を、以下に一層詳細に示す。 汚染微生物数減少 本発明の例には、架橋した生物組織を、1種以上の汚染微生物数減少剤に、代 表的には約10時間以内、好ましくは約2〜約4時間にわたり暴露することが含 まれる。例えば、前記したようにグルタルアルデヒドで処理したブタ心臓弁を、 次に、約1〜5%のグルタルアルデヒド、約1〜6%のホルムアルデヒドおよび 約15〜25%のエタノールを含む緩衝溶液に暴露することができる。代表的な 緩衝液には、PBS,HEPES,リン酸塩およびクエン酸塩緩衝液が含まれる 。 中間の貯蔵 本発明の例には、架橋した生物組織を、最終的に滅菌するまで、約1年以上貯 蔵することが含まれる。例えば、本発明に従って、グルタルアルデヒドで架橋し たブタ心臓弁を、一時的に、室温で、PBS、クエン酸塩等で緩衝した、0.5 %グルタルアルデヒド溶液中に貯蔵することができる。 抗石灰化処理 本発明の例には、架橋した組織を、移植後に生物組織の石灰化を低減させるか または防止するように設計された、1種以上の試薬に暴露することが含まれる。 多くの抗石灰化試薬が、業界において知られている。例えば、架橋した生物組織 を、アルコールおよび/またはアルミニウム塩に暴露して、石灰化を低減させる かまたは防止することができる。例示的な方法において、架橋した生物組織を、 約50%より多量の低級脂肪族アルコールを含む溶液中に、生物組織が、石灰化 に対して耐性となるのに十分な時間、代表的には、約96時間以内にわたり、浸 漬することができる。 アルコールは、好ましくは、低級脂肪族アルコール(C1〜C3)、例えば、メ タノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールである。好適例に おいて、アルコールは、エタノールである。 アルコール処理を実施する時間の長さは、当業者が変化させることができる。 生物組織を、アルコールの液体処理溶液中に浸漬する本発明の例において、例示 的な暴露時間は、好ましくは、約24〜96時間である。 本発明の他の例において、抗石灰化剤は、多価金属カチオン、例えばアルミニ ウムまたは鉄の塩を含むことができる。例えば、架橋した生物組織を、約0.1 〜約0.001MのAlCl3を含む溶液中に、生物組織が、石灰化に対して耐 性となるのに十分な時間にわたり、浸漬することができる。 本発明において、架橋した生物組織を、好ましくは、石灰化防止および/また は無菌を維持するのに十分な量のアルコール−グルタルアルデヒド溶液中に貯蔵 することができる。例えば、生物組織を、代表的には約60%を超える、好まし くは約60〜約80%のアルコールおよび約0.5%未満、好ましくは約0.2 〜0.5%のグルタルアルデヒドを含む、グルタルアルデヒド含有緩衝アルコー ル溶液中に貯蔵することができる。 次に、石灰化を防止し、および/または架橋した生物組織を、容器内に配置す るかまたは収納することができる。本発明の好適例において、生物組織を、最終 の容器内の生理食塩水中に収納、密封し、次に定期的に滅菌する。収納は、好ま しくは、滅菌、貯蔵および/または輸送に適する容器内への配置を意味する。 容器は、ガラスあるいはポリマープラスチック、例えばポリプロピレン、ポリ エチレンおよび/またはエポキシ製とすることができる。本発明は、容器のタイ プに限定することは意図しておらず、シールを用いることができ;他の材料、混 合物、配合物および/またはコポリマーを用いることができる。 次に、架橋し、収納した生物組織を、以下に示すように滅菌するか、あるいは これを、滅菌するまで約1年以内、またはそれ以上貯蔵することができる。本発 明において、貯蔵には、長期間貯蔵、例えば6か月、12か月あるいは約5年以 内またはそれ以上が含まれる。 滅菌 本発明の方法はまた,組織を滅菌することを含む。本明細書中で用いられる「 滅菌」は、生物組織を、加速された電子、即ち電子ビーム(eビーム)の滅菌ビ ームに暴露することを意味する。eビームを含む粒子ビームは、好ましくは、直 接衝撃、即ち一方向のみからの衝撃を含み、単一側または複数側輻射を含む。本 発明に従って架橋した生物組織を、好ましくは生物組織を収納した後に滅菌する ことができる。適切な滅菌プロトコルには、X線またはγ線、eビーム等が含ま れるが、これらには限定されない。架橋した組織を滅菌する好ましい方法は、生 理食塩水中に収納した生物組織を、加速した電子に暴露することである。例えば 、生物組織を、材料の寸法に依存して、約25キログレイ(kGy)の線量が達 成されるまで、または約1〜10分間、電子ビームに暴露することができる。 eビーム加工の、従来のγ線にまさる主要な利点は、エネルギーを制御された 方法により加えることができる高速または加工速度であり、これにより、通常、 滅菌費用が低下する。 本発明において、生物組織を処理するには、組織を、eビームに、滅菌を実施 するのに十分に暴露する。さらに、本発明は、eビームにより滅菌された生物組 織を提供し、形成した生物組織は、向上した性能特性を示す。本発明の方法およ び組織は、さらに、感染性の危険が低下したという利点を有し、無菌の取扱プロ トコルの必要性を解消する。さらに、一層少ない試薬を用い、および/または一 層少ない加工を必要とする、本発明の方法および組織は、労働、試薬、時間およ び人員における費用を低下する。 eビーム滅菌は、有毒な滅菌化学物質の必要性を解消することにおいて有効で ある。さらに、eビーム滅菌に必要な輻射の量によっては、生物組織は顕著に劣 化することはなく、従って、耐久性が向上した移植可能な組織が提供される。 γ線の線量率は、約110グレイ/分であり、eビームの線量率は、約780 0グレイ/分である。従って、暴露時間は、γ線に関しては、驚異的に大きく、 これは、滅菌を実施するのに、長時間にわたり、低い線量を必要とする。γ線と は対照的に、eビームにより生じた高い線量率により、酸素の生物組織中への拡 散が、組織およびポリマーの分解に寄与しうる遊離基形成反応にあずかるのに不 十分な速度で促進される。これは、生物組織を、輻射前に容器内に配置すること を含む例において好都合である。その理由は、組織と容器との両方におけるポリ マー分解が最小となるからである。 さらに、eビームの線量率が、γ線より高いため、滅菌の一層高い加工速度、 一般的には、一層高い程度の重要性を達成することができる。 相対的な用語で、γ線は、同一の物質中に、10MeVの電子より約10倍深 く、材料中に浸透する。 γ線は、滅菌される物質の原子内の電子の励起を誘発する。一方、電子ビーム は、材料の外部に、高エネルギー電子を提供し、これが物質に浸透し、次に、電 子を動き出させる。 eビームの線量率が比較的高いため、酸素は、物質の分解を生じうる酸化反応 にあずかるのに必要な速度で、物質中に拡散することができない。 さらに、容器と組織との両方の分解が防止されることにより、最後の滅菌、即 ち、最後の密閉した容器内の組織の滅菌が可能である。従って、本発明は、費用 がかかる無菌取扱技術の必要性を解消し、容器が無傷である限り、即ち組織が用 いられる状態にあるまでは、確実な無菌を提供する。 高エネルギー電子がこの表面を通るため、これらの電子は物質の原子内電子と 衝突する。これらの電子は、順次、反跳し衝突してさらに多くの電子を動きださ せ、その結果比較的わずかな表面を通る電子から、主としてイオンおよびフリー ラジカルの生成により、その物質にエネルギーを届ける多数の電子を生じる。こ の工程は、強化と称するもので、これによりこの表面下の深いところに一層高い 線量が送達され、ここでは一次ビームおよびその反跳電子はもはやイオン化を生 じさせない。 本発明によれば、Eビーム放射の量は生物組織を滅菌するのに十分な量であり 、またいくつかの好適例では、最終的容器に包装した生物組織を滅菌するのに十 分な量である。当業者であれば、特定の組織に適切な滅菌のための線量および時 間を認識し、決定することができ、さらに用いる促進剤の特性に基づかせること ができる。 代表的に、この生物組織の片側に電子線を暴露させ、放射の滅菌線量を吸収さ せる。吸収した放射線量をキログレイ(Kgy)として表す。1キログレイは、1キ ログラムの物質当たりに堆積した1千ジュールのエネルギーに等しい。例えば、 生物組織を曝して約25Kgy 以上の線量を達成することができる。 効果的な滅菌は、例えば、照射バッチ中に適切な生物学的指標を含ませること 、またはこの組織を培地に接触させ、この培地をインキュベーションしてこの組 織 の無菌性を測定するような、通常の微生物学的技術を用いて容易に決定すること ができる。また、線量を、放射線吸収色素フィルムを用いて決定することもでき る。かかるフィルムは、通常ガンマフィールド中で、ナショナルスタンダードを 参照することにより較正する。 また、照射による生物組織の分解を、周知の通常の試験および基準、例えば、 収縮温度 Ts の減少;酵素による攻撃に対する感受性、例えば、コラゲナーゼ; 分解生成物の抽出性、例えば、コラーゲンフラグメント;および引張強度のよう な物理的特性の減少を用いて決定することもできる。 本発明による代表的な手順では、生物組織内および生物組織上でコラーゲンの 架橋を誘発するのに十分な時間および温度で、生物組織を固定液に曝すことがで きる。例えば、生物組織を緩衝化したグルタルアルデヒド溶液に、約4℃〜約37 ℃、好ましくは約20℃;約6〜約8のpH、好ましくは 6.3〜6.5 ;さらに約10日 までの期間、好ましくは約2〜約5日間、曝すことができる。 これらの上述した工程は、組み合わせることで、他の方法を用いて製造した人 工器官よりも高強度で高柔軟性の、抗原性が低下した、さらに一層取扱の容易な 人工器官を製造する。 長期保存 本発明の他の好適例では、本発明に従い架橋した、生物組織を約 0.5%のグル タルアルデヒドの溶液中で包装することができる。無菌技術を用いて、無菌の、 生理学的食塩水(例えば、 0.9%の塩化ナトリウム)で、この生物組織を入念に 水洗することができる。食塩水洗浄の目的は、この組織の表面上およびこの組織 の間隙空間中に存在する残留グルタルアルデヒドの濃度を減少させることにあり 、これにより患者の中毒応答の可能性を最小にする。この生物組織を、プラスチ ックまたは重合体の容器に入れ、無菌の食塩水を満たし、さらに覆うかまたは封 をすることができる。この生成物の覆いは、移植の時まで開かない永久的なシー ルであるべきである。 本発明は、生物組織の強度、柔軟性に関し優れた組織を提供し、抗原性を低下 させる。これらの特徴は、生物組織を移植するのに必要な緊張の多い方法、およ び身体により拒絶される可能性を考慮すると、特に好ましい。いくつかの生物組 織を移植する方法に関して、生物組織は、耐キンク性、良好な縫合糸穿刺性、お よび縫合孔を容易に封ずることができる能力を有しなければならない。縫合の保 持、すなわち、引張力に耐える能力は、高くなければならない。付加的に、この 移植片は、起こりうる高収縮圧に対抗し、動脈瘤形成に対して防御できるように 、高い耐破壊性を有しなければならない。不十分にしか強くなく、および/また は、余りに抗原性である移植片は、潜在的に患者に対して致命的であることがあ る。 本発明により製造した人工器官をキットとして包装し、好ましくは 0.9%のNa Cl溶液中で無菌の、湿式で包装することができる。かかる付加的要素の選択は、 当業者の技術的範囲にある。 実施例実施例1 新鮮な組織(例えば、血管、心臓、心臓弁、または心膜)を、地方の加工施設 (processing facility)(ウシ、ブタ、ヒツジ、等)から入手し、氷上の生理学 的食塩水( 0.9%の塩化ナトリウム)に入れた。この組織は直ちに解剖するか、 あるいは新鮮な無菌食塩水に入れ、一昼夜冷蔵した。無関係の組織、例えば、脂 肪組織、骨格筋、心筋層、骨、気管、等をこの関心のある組織から慎重に除去し た。次いでこの組織を再び洗浄し、新鮮な無菌食塩水に浸漬した。 この技術は、種々に変化させたグルタルアルデヒドの濃度範囲に従って行うが 、約0.03%v/v の濃度が、放射線防護の特性を提供し、さらに架橋時間が製造計 画の範囲内でほどよく合致した。10.0リッターの50mMクエン酸塩緩衝剤で処理し た0.03%(v/v)のグルタルアルデヒドについて: 工程1) 50mMのクエン酸塩緩衝液を、次の組成で調製した(10リッター): 9.0リッターの無菌の、脱イオン化した水に: 140.0グラムのクエン酸ナトリウム 5.0グラムのクエン酸一塩基酸 38.6グラムの塩化ナトリウムを加え この溶液の体積を無菌の、脱イオン化した水で10.0リッターにする 工程2) 工程1で調製した50mMクエン酸塩緩衝溶液の9.0 リッターに、6.0 ミリリ ッターの50%生物学的等級グルタルアルデヒドを添加する この溶液の体積を工程1で調製した50mMクエン酸塩緩衝溶液で10.0リッタ ーにする。 工程3) この溶液のpHを塩酸または水酸化ナトリウムで6.40±0.05に調整する。 次いで、この組織を、架橋反応用に、室温(20〜25℃)で、このグルタルアル デヒド溶液中に浸漬する。固定時間の進行に伴い、収縮温度曲線の形(図9参照 )で示すように、架橋数が増加する。ポリグルタルアルデヒド架橋の形態で組織 によりグルタルアルデヒドが消費されるので、溶液中のグルタルアルデヒドの濃 度が減少する。したがって、架橋反応中に時々この固定液を補給するのが望まし いことがある。大部分の架橋が初期に形成されるので、この溶液を反応の開始後 約8時間、次いでその後毎日交換するのが望ましい。 溶液中のグルタルアルデヒドの濃度に基づいて、約24〜120時間の範囲の時間 、組織をグルタルアルデヒド溶液に曝す。一般に、高濃度のグルタルアルデヒド は短時間の固定に対応し;低濃度のグルタルアルデヒドは長時間の固定に対応す る。0.03%溶液に対しては、組織の間隙内の架橋結合密度を最大にするのに、約 72時間の暴露時間で十分である。このことは約80〜89℃の収縮温度に対応し、用 いる組織の種類に依存する。 この架橋反応を終えてから、この組織を、2%(v/v)のグルタルアルデヒド、 3%(v/v)のホルムアルデヒド、および20%(v/v)のエチルアルコールを含む滅菌 剤溶液に入れる。この多成分滅菌剤は、水洗および包装に先立ち、この組織上の あらゆる残留汚染微生物数を減少させる。 次いで、この組織を十分な量の無菌食塩水で入念に水洗し、プロセッシング化 学物質の存在を最小にする。この洗浄には代表的に24時間にわたる40リッターま たは50リッターのアリコートを用いる必要がある。暴露時間は慎重に監視すべき である。その理由は、この組織からの残留物の拡散が時間に依存する現象だから である。最終的水洗の後、この組織を無菌容器(バルブジャー、血管移植バイア ル、等)に入れ、無菌食塩水を満たす。次いで、この包装に永久的に封をする。 注意すべきことに:多成分滅菌剤を用いた汚染微生物数を減少させる処理に続く 組織の取扱いすべてを、Eビーム滅菌に先立ち汚染の広がりを最小にするよう、 できるだけ無菌的に行うべきである。実施例2 2つの同一の実験を行い、異なる濃度のグルタルアルデヒドがウシ頸動脈血管 人工器官の物理学的特性に及ぼす影響を評価した。動脈を冷却した、無菌食塩水 ( 0.9%塩化ナトリウム)に入れた。無関係の組織、例えば、脂肪組織、骨、軟 骨、結合組織、等を血管組織から取り除いた。これらの血管をクエン酸塩で緩衝 化したフィシン溶液を用い、酵素により消化して、平滑筋組織の特定部分を除去 した。これらの動脈を入念に水洗し、グルタルアルデヒドを含む2つのタンクの うちの1つに入れ、組織のコラーゲン成分を架橋した。1つのタンクには、50mM のクエン酸塩で緩衝化した0.01%のグルタルアルデヒドが含まれ、他のタンクに は、50mMのクエン酸塩で緩衝化した0.05%のグルタルアルデヒドが含まれていた 。0.01%溶液中の動脈を約5日間架橋させ、0.05%溶液中の動脈を約2日間架橋 させた。架橋反応を終えて、滅菌工程として、すべての動脈を50mMのクエン酸塩 で緩衝化した2%グルタルアルデヒド溶液に入れた。 次いで、組織試料の放射引張強度および縫合保持強度について評価した。放射 引張強度試験には、架橋した頸動脈の一部を切断すること、縦方向の切開を行う こと、および「Instron 」のような装置で機能不全が起こるまでこの組織を放射 方向に引っ張ることが含まれる。縫合保持強度試験には、外科的な縫合のループ 、例えば、5-0 PTFE含浸ポリエステル縫合糸を、組織試料を通して切断した横断 面の端部から特定の距離をおいて挿入することが含まれる。この距離は、刺傷サ イズ、おそらく、例えば、約3mmである。この縫合糸を、この組織が「Instron 」のような装置で機能不全を起こすまで引っ張る。引張強度および縫合保持強度 試験の結果を、それぞれ、図1および2に示す。 引張強度試験の結果は、固定液濃度の変動に原因がある組織の強度において何 ら有意差がないことを示した。見掛け上の広い誤差線は、生物組織に見出される 固有の多様性に起因する。 縫合保持強度において、両濃度についての強度は、バッチ2でバッチ1より一 層低い傾向があると思われた。このことは、おそらく酵素による消化処理が異な る結果であると考えられる。各フィチン溶液は、酵素活性がわずかに異なる。換 言すれば、バッチ2について調製した消化のための溶液が、バッチ1について調 製した溶液よりもわずかに高い酵素活性を有していたと考えられる。しかし、バ ッチ内の強度の差はごくわずかである。実施例3 種々の濃度のグルタルアルデヒドが、ウシ正中動脈血管人工器官のいくつかの 物理学的特性に及ぼす効果を評価するために、実験を行った。組織の処理は、架 橋工程まで、実施例2に記載したのと同一にした。これらの消化した血管を架橋 用の3つのタンクのうちの1つに入れた。タンク1には、50mMのクエン酸塩で緩 衝化した0.01%のグルタルアルデヒドが含まれ、タンク2には、50mMのクエン酸 塩で緩衝化した 0.075%のグルタルアルデヒドが含まれ、またタンク3には、50 mMのクエン酸塩で緩衝化した 2.0%のグルタルアルデヒドが含まれていた。これ らの動脈を、架橋反応が完了するまでか、または約4日間、各々のタンクに残し た。架橋反応が完了してから、タンク1および2からの半分の動脈を、滅菌工程 として、50mMのクエン酸塩で緩衝化した2%のグルタルアルデヒド溶液に加えた 。他の半分は、最初の溶液に残した。24時間後、すべての動脈を40%のエチルア ルコールを含む個々のガラスバイアルに入れ、覆った。次いで、各群からの試料 について次の:放射引張強度試験、縫合保持強度試験、および破裂強度試験を行 った。 図3に示すように、放射引張強度および縫合保持強度は、この実験の各々の条 件で処理した組織について極めて類似していた。極値(0.01%および 2.0%)が 特に興味深い。その理由は、このデータがその範囲の一層低い限界を示すからで ある。このデータは、高濃度の固定により高い熱安定性が得られ、高強度が得ら れると主張する極めて一般的な工業上の概念と矛盾する。これらの結果、ならび に、図6の収縮温度データは、このことがあてはまらない。0.01%/2%群が、 他の群より顕著に低い引張強度を有するという事実は、アーチファクトであると 考えられる。2%グルタルアルデヒドを用いたその後の処理が、むしろ、組織を 強化し、組織を弱めることがないと考えられる。 図4には、破裂強度試験の結果を示す。この図では、血管人工器官試料を破裂 するまで水で膨張させる。破壊時の内圧を破裂強度として記録する。さらに、極 値を見ると、低グルタルアルデヒド試験群を通常の2%架橋の1/200濃度のグ ルタルアルデヒドで固定しても、結果はほとんど同一である。実施例4 図5aおよび5bは、それぞれ、低グルタルアルデヒド固定により製造した短鎖分 子内架橋の形成および高グルタルアルデヒド固定により製造した長鎖分子間架橋 の形成を示す簡略図である。これらの図は、分子内架橋の存在下に、ペプチド結 合が放射線暴露により開裂したとしても、コラーゲン鎖の完全性の大部分が維持 され得ることを示す補助となる。 得られた試料の収縮温度、または変性温度を測定することにより、組織の架橋 結合密度を分析することができる。低グルタルアルデヒドで架橋した組織は、一 層高い分子内架橋結合密度を形成し、このことは、通常の固定組織よりも高い収 縮温度により表すことができる。この関係を、15個のブタ大動脈弁の小葉の2つ の群を 0.5%または0.05%グルタルアルデヒドで架橋することにより示す。収縮 温度を示差走査熱量計により測定し、それらの結果を図6に含める。実施例5 実験は、Eビーム照射に曝した、グルタルアルデヒド架橋組織が、高い血流力 学性能特性、例えば、屈撓性を有することを示した。増加した可撓性の証拠は、 心臓弁を横断する圧力低下(弁の流入側から流出側への圧力の変化)を測定する ことにより提供し、その結果を図7に示す。また、高い屈撓性を、図8に示すよ うに、有効なオリフィス面積、血液が流れる断面積を測定することにより示す。 これらの試験結果は、心臓弁をEビーム放射に曝すことにより、非放射弁よりも 容易に、しかも広範囲に開放する傾向がある一層柔軟な小葉になることを示す。 このことは、レシピエントに短期間の、および長期間の利点を与える。その理由 は、一層広い有効オリフィス面積により、一層多くの心拍出量が得られ、したが って、心臓活動の効率を高め、結果として起こる石灰化および弁の破壊をもたら す尖の破損(cuspal fracture)が発生する傾向を減少させる。 8つの心臓弁を実施例1に示すようにグルタルアルデヒドで架橋し、Eビーム 放射に曝した。心臓弁をEビーム照射にかける前の心臓弁を横断する圧力低下を 、心臓弁をEビーム放射にかけた後の圧力低下と比較した。図7には、インビト ロ流量試験機で定常状態において試験した場合、圧力低下が減少したことを図示 する。対照点として、直線の、妨げられていない管は、零である。 図8には、心臓弁をEビーム放射に曝す前後の有効オリフィス面積を比較し、 有効オリフィス面積がEビーム放射後に増加することを示す。 有効オリフィス面積の決定は、脈拍複製システム(Pulse Duplicator System) 中に試験弁を配置することにより行った。脈拍複製機は、試験弁を含むシミュレ ーションした心臓内の戦略上の位置での圧力および流速を測定することにより、 多数の弁関連関数を計算することができる。 有効オリフィス面積(EOA)を次のように定義する: EOA= Qrms /(51.6 √ΔP)、cm2 で表し、 式中、 Q rms =陽圧低下の期間中に得た二乗平均流速、ml/秒 ΔP =平均陽圧低下、mmHg 照射した組織心臓弁膜における高い血行動態を支持する理論には、コラーゲン 三重らせんを無傷に保つ分子結合の破壊が含まれる。この技術により提供される 分子内架橋は、放射によりコラーゲン独自の構造的骨格が弱められるので、コラ ーゲンバックボーンに対する補強としてはたらく。十分な分子内架橋の存在下の 、25kGy の線量は、組織を一層屈撓性にするのに十分なまでタンパク質骨格を弱 め、しかも組織の性能が改善する。 同様の結果が、これらの2つの実験を繰り返す度に得られた。正確な機構は知 らないが、分解反応がコラーゲン分子内で起こると理論付けることができる。コ ラーゲン鎖を相互に保持する結合は、組織をEビーム放射にかけると壊れると考 えられる。しかし、分子内グルタルアルデヒド架橋の存在は、コラーゲン分子の 一次構造を無傷に保ち、そのため柔軟な組織の完全性を維持すると考えられる。実施例6 生物組織を滅菌する方法としての放射の主要な研究は、生成物の長期の耐久性 に及ぼす効果である。FDA は目下、組織弁が加速摩耗試験機上での20億回の心周 期に耐える能力を示すことを要求している。このことは、約5年の実時間と解釈 される。将来のある時点で、同一の試験の38億回の周期を要求されることがある 。 Eビーム放射が組織弁の耐摩耗性に及ぼす効果を決定するために、試験を行っ た。4つの群の弁を試験した: 第1群 0.03%のグルタルアルデヒド中で架橋した; 0.5%のグルタルアルデヒド中に貯蔵した(Eビーム陰性対象)。 第2群 0.03%のグルタルアルデヒド中で架橋した; 残留物を除去するために水洗した; 0.9%の塩化ナトリウム中に貯蔵した Eビーム滅菌した、25kGy 。 第3群 0.03%のグルタルアルデヒド中で架橋した; 抗石灰化法で処理した; 残留物を除去するために水洗した; 0.9%の塩化ナトリウム中に貯蔵した Eビーム滅菌した、25kGy 。 第4群 0.5%のグルタルアルデヒド中で架橋した; 残留物を除去するために水洗した; 0.9%の塩化ナトリウム中に貯蔵した Eビーム滅菌した、25kGy (濃縮陰性対照)。 この実験の結果を以下の表1に示す。これらの結果は、対照弁(第1および第 4群)に比較して、組織弁をEビーム放射に曝すことが、38億9千万回の心周期 でのインビトロ試験後の耐久性に、負の効果を及ぼさないことを明白に示してい る。実際に、最良の摩耗データを示す群は、抗石灰化用の処理後に、Eビームに 曝した群であった。 実施例7 血管移植人工器官、例えば、動脈の外膜、脂肪組織および筋肉組織を剥ぎ、活 性化プロテアーゼ中で消化する。このストリッピングし浄化した動脈を、制御し た塩基性pHでコハク酸無水物で処理して、この動脈の表面上に負電荷を生じさせ る。次いで、負に荷電した動脈を、クエン酸塩緩衝液中の約 0.005〜約5%の範 囲の濃度のグルタルアルデヒドで処理し、架橋により動脈を固定し強化すること ができる。好ましい濃度は、約0.01%以下である。本発明によれば、低濃度のグ ルタルアルデヒドは、低濃度のグルタルアルデヒドおよび高濃度のグルタルアル デヒド濃縮物を用いて架橋した移植生成物の質的な比較評価結果に基づく、代表 的に一層柔軟で屈撓性の生成物を生じる。質的には、低濃度のグルタルアルデヒ ドを用いて架橋した移植生成物の高いたわみ性は、移植片の曲率半径を評価する ことにより示し;この半径は、低濃度のグルタルアルデヒド中で固定した生成物 において、高濃度のグルタルアルデヒド中で固定した生成物よりも小さい。 次いで、固定した移植片を、約1%〜約4%の範囲、好ましくは約2%の濃度 でグルタルアルデヒドを用いて滅菌することができる。 この工程の組み合わせは、高強度、高耐久性、高たわみ性、および低血栓形成 性を有する人工器官を生成する。 本発明における消化工程には、活性化プロテアーゼを用いて、移植片の表面か ら抗原性物質を除去することが含まれる。タンパク質分解酵素、フィシンを血管 調製の浄化工程の一部として用いることが知られているが、本発明の方法では、 活性化プロテアーゼを用いることにより本来の移植人工器官からの、抗原性組織 の一層効果的な除去が提供される。消化工程後に残留するものは、コラーゲンマ トリックスである。実施例8 収集後、この移植片をプロテアーゼ、好ましくは活性化プロテアーゼ中で消化 し、この移植片から抗原性物質を除去する。好適例では、活性化プロテアーゼは フィシンであり、さらに好ましくは、フィシン濃縮物にシステインを添加するこ とにより活性化した濾過したフィシンである。好適例では、クエン酸およびクエ ン酸ナトリウムを含む緩衝液を使用するが、他の緩衝液を用いることもできる。 本発明の実施に用いるフィシンの特定量は、用いるフィシンの活性に依存する 。 その理由は、酵素の活性レベルに変動があるのが通常だからである。用いるフィ シンの異なる活性レベルを整えるために、移植片を製造するのに必要なフィシン の正確な量を代表的に調整し、その都度一定の容量測定の活性を達成するように 、移植片を製造する;すなわち、移植片製造に用いるべきフィシンの特定量の決 定には、代表的に、フィシンの活性を評価し、記された活性に従って、使用する フィシンの量を調整することが必要である。代表的に本発明に従って用いるフィ シンの濃度は、約20リッターの反応容積に対し約65グラムのフィシンを添加する ことになる。好適例では、消化溶液のフィシン活性は、約 9.8ミリモルNPZG/リ ッター分である。 消化中には、温度およびpHを監視すべきである。一例において、30℃および50 ℃の間の範囲の温度、より好ましくは40℃±2℃の温度とすべきである。pHは、 5および7の間の範囲、より好ましくは、 6.3±0.1 の範囲にすべきである。使 用する消化時間は絶対的ではないが、いかなる抗原性物質をも除去するのに十分 なものとするべきである;代表的に、2〜3時間で十分である。次いで、移植片 を蒸留水中で数回洗浄すべきである。好適例では、移植片を4回水洗する。消化 を、停止浴中、好ましくは塩化ナトリウムを含む停止浴中で終了させる。好適例 では、塩化ナトリウムの濃度は 0.1%である。次いで、移植片を再び、好ましく は4回水洗する。実施例9 止血鉗子を用いて、リングスタンドから1つの動脈を吊るす。清浄な鋏で、こ の動脈から外膜、脂肪組織、および筋肉組織を剥ぐ。この動脈を清浄な 0.9%の 塩化ナトリウムを含む氷上の清浄なビーカーに入れる。すべての動脈を剥ぐまで 上記の工程を繰り返す。 縫合糸で側面の枝状血管(side branch)を血行を止める。できるだけ主動脈の 近くで3重の外科結びにより止める。結節近くの過剰な側面枝状血管を切り取る 。すべての側面枝状血管を結んだ後、リングスタンドからこの動脈を取り除く。 大容量のシリンジに 0.9%塩化ナトリウム溶液を満たし、適切な液漏れ試験器 具をガラス製注射器の先端に装着する。止血鉗子を用いて、この動脈の一端を締 める。シリンジの先端を動脈の他端に挿入する。一方の手を用いて、この動脈の 端部をこのシリンジの先端に確保し、この動脈の管腔に食塩水をゆっくり注入し 液漏れを検出する。3-0 、4-0 、または5-0 縫合糸を用いてどんな液漏れをも止 める。縫合糸を3重の外科結びにより縛る。この動脈がシリンジに適切な圧力を かける条件下に液漏れがなくなるまで、動脈中の漏れ口を縫合し続ける。縫合し た動脈を清浄な 0.9%の塩化ナトリウムを含む氷上の清浄なビーカーに入れる。 所望の数の動脈を縫合するまで上記工程を繰り返す。 H2O に 420グラムのクエン酸ナトリウムおよび14.4グラムのクエン酸を溶解し 、この容積を21リッターに調整する。pHを測定し、必要なら 6.3に調整する。全 体のクエン酸濃度は、95.4%のナトリウム塩および 4.6%の酸の形態を有する71 .3mMである。 反応容器を 17.32リッターのフィシン緩衝液で満たし、混合機を回す。このタ ンク中にヒーターコイルを入れ、熱水を循環させて、この緩衝液を40℃に加熱し 始める。糸を通したホースバーブ器具(threaded hose barb fitting)をこれらの 動脈に挿入し、それらを固定するためにケーブルタイを用いる。これらの動脈を 、この糸を通した器具を用いてこの移植マニホルドに取り付ける。この移植マニ ホルドを相互に、さらに移植マニホルド支持アセンブリに、3/8″×2″ステ ンレススチールのペグを用いて取り付け、反応容器に入れる。各マニホルドを通 る1.05リッター/分の流速を有すポンプを始動させる。反応容器温度が40℃で安 定してから、活性化フィシン濃縮液を添加する。 濃縮フィシン溶液を85グラム/リッターのシグマ社ラテックス粉末と当量にす る。40℃の水振盪機浴中のフラスコに 2.8リッターのフィシン緩衝液を入れる。 約65グラムのフィシン粉末が必要である。このフィシン粉末を40℃の緩衝液中で 溶解し、5ミクロンの「Gelman Acro 50A 」濾過機により濾過する。 フラスコに2.68リッターの濾過した酵素濃縮物を秤取り、40℃の水浴に入れる 。6グラムのL-システインを計り、活性化のために酵素濃縮物に添加する。5分 後、この酵素濃縮物を反応容器に添加し、消化を開始する。消化は、21/2時間 行う。温度を40℃+/−2℃に維持し、pHを監視して、 6.3+/−0.1 に保つべ きである。 これらの動脈を定期的に試験する。過度のキンクを除去して、マニホルドの全 域で流量を一様に配分する。これらの動脈は、外見上20分内にピンク色から銀色 に変化する。消化中に管腔はわずかに拡がり、これらの動脈の長さが約35%増加 する。消化の終点で4回の完全な水洗を行う。 停止浴に関して、20gの亜塩素酸ナトリウムを、20リットルのH2O中に 溶解した。ポンプおよびかきまぜ機を閉鎖した。排出弁を開き、タンクを空にし た。排出弁を閉じ、反応器に、20リットルのH2Oを充填した。ポンプおよび かきまぜ機を作動させ、数分間放置して平衡させた。洗浄を合計4回繰り返した 。 ポンプおよびかきまぜ機を閉鎖し、排出弁を開いて、タンクを空にした。排出 弁を閉じ、反応器に、停止浴溶液を充填した。ポンプおよびかきまぜ機を作動さ せた。停止浴を15〜20分間作動させて、すべての残留酵素を不活性化した。 反応器の内容物を排出し、完全な洗浄を4回実施した。 1680.2gの炭酸水素ナトリウムをH2O中に溶解し、希釈して20リッ トルとした。ポンプおよびかきまぜ機を閉鎖し、最後の洗浄液を、タンクから排 出させた。反応器に、20リットルの炭酸水素塩溶液を充填した。ポンプおよび かきまぜ機を作動させ、15分間放置して平衡させた。 142.8gの無水コハク酸を秤量した。無水物の1/2を、反応器に、平衡 させた時期の15分後に加えた。結晶を溶液中に分散させて、かきまぜ機が、こ れらを、タンク中に混合することができるようにした。第2の半分の無水物を、 第1の添加の30分後に加えた。この充填には、さらに60〜90分を要した。 結晶がすべて溶解し、気泡がもはや溶液中に形成しなくなった際に、充填を完了 した。充填を実施した後、ポンプおよびかきまぜ機を停止し、タンクの内容物を 排出し、完全な洗浄を4回実施した。 8.0リットルのH2Oを計量し、清浄なカーボイ中に配置した。112.0 gのクエン酸ナトリウムを秤量し、カーボイに加えた。4.0gのクエン酸を秤 量し、カーボイに加えた。カーボイ中に、電磁かきまぜ棒を配置した。カーボイ を、かきまぜプレート(stir plate)上に配置し、固体がすべて溶解するまで混合 した。クエン酸塩濃度は、50mMであり、これは、95.2%のクエン酸ナト リウムと、4.8%のクエン酸とからなっていた。 1.6ミリリットルの50%グルタルアルデヒドを計量し、クエン酸緩衝液に 加え、この間、これを、尚、かきまぜプレート上に配置した。溶液を放置して、 10〜15分間平衡させた。pHを試験し、6M NaOHまたは6M HCl を用いて、必要であるように6.40+/−0.05に調整した。 清浄な固定タンクを、排気フードの下に配置した。固定台を、固定タンク(標 準バッチに関して2のレベル)中に配置した。0.01%のグルタルアルデヒド 溶液を、カーボイから固定タンクに移動した。架橋条件を約120時間以内維持 し、グルタルアルデヒド溶液を周期的に、即ち24時間おきに装入した。 マニホールドを反応器から取り出した。清浄なはさみを用いて、動脈を、相並 んだ尺側分岐の末端側で切断した。動脈を、脱イオン水のビーカー中に配置した 。前記段階を、すべての動脈が、マニホールドから除去されるまで繰り返した。 1つの移植片を、ビーカーから取り出した。移植片を、全長方向に(fully len gth-wise)延伸した。移植片を、適切な大きさのマンドレル上に配置し、これを 、全長方向に延伸した。移植片を有するマンドレルを、固定タンク中の固定台上 の箇所中に配置した。前記段階を、すべての移植片が、マンドレル上に配置され 、固定タンク中に配置されるまで繰り返した。時刻を固定タンク中に記録し、タ ンクを覆った。 移植片を、固定溶液中に24時間配置した際に、新たなバッチの0.01%グ ルタルアルデヒドを調製し、この溶液を、清浄な固定タンク中に移動した。固定 台全体(移植片を含む)を、現存の固定タンクから、新鮮なグルタルアルデヒド 溶液へと移動した。古いグルタルアルデヒドを廃棄した。タンク中に、新鮮なグ ルタルアルデヒドを、排気フードの下で配置した。固定タンクを覆った。この溶 液を、後に24時間おきに交換した。 7.68リットルの脱イオン水を計量し、清浄なカーボイ中に配置した。11 2.0gのクエン酸ナトリウムを秤量し、カーボイに加えた。4.0gのクエン 酸を秤量し、カーボイに加えた。カーボイを、かきまぜプレート上に配置し、固 体がすべて溶解するまで混合した。クエン酸塩濃度は、50mMであり、これは 、95.2%のクエン酸ナトリウムと、4.8%のクエン酸とからなっていた。 320ミリリットルの50%グルタルアルデヒドを計量し、クエン酸緩衝液に 加え、この間、これを、尚、かきまぜプレート上に配置した。溶液を放置して、 10〜15分間平衡させた。pHを試験し、6M NaOHまたは6M HCl を用いて、必要であるように6.40+/−0.05に調整した。グルタルアル デヒド溶液を、清浄な固定タンクに移動し、その後、滅菌工程を実施した。 約120時間の固定の後、移植片を、2%グルタルアルデヒド溶液中に移動し た。固定タンクを排気フードの下に配置した。固定タンクを覆った。移植片を放 置して、2%グルタルアルデヒド溶液中に、4〜5時間維持した。 実施例10 生物組織を、以下のようにして製造することができる: 1.個々の組織弁を、クエン酸(pH6.4において)またはHEPES(p H7.4において)のいずれかで緩衝した、0.01%、0.02%、0.03 %、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%または0. 09%のグルタルアルデヒドに、20℃で、2、4、5、7、9または10日間 暴露する。 次に、架橋した生物組織を、水性緩衝液中の、2%グルタルアルデヒド、3% ホルムアルデヒドおよび20%エタノールの多成分滅菌剤中で初期滅菌すること ができる。次に、初期滅菌した生物組織を、随意に0.1M AlCl3を含む エタノールで抽出し(60%エタノール)、生理食塩水で24時間洗浄すること ができる。 次に、生物組織を、生理食塩水溶液中に収納し、組織をeビームに暴露するこ とにより、最終滅菌する。 本発明を、例示および実施例により若干詳細に記載したが、本発明において、 種々の修正および代替の形態が可能であり、本明細書中に記載した特定の例に限 定されるものではないことを理解されたい。これらの特定例は、本発明を限定す ることを意図するものではない一方、本発明の本意および範囲内のすべての修正 、同等の形態および代替の形態をも含むことを意図することを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE ,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 オードランド トーマス エル アメリカ合衆国 ミネソタ州 55014 リ ノレイクス ディアーウッド レイン 6367 (72)発明者 シャンケレリ ケマル アメリカ合衆国 ミネソタ州 55082 ス ティル ウォーター ニール アヴェニュ ー ノース 7979

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.生物組織を処理するにあたり、 生物組織を、約0.2容量%未満の架橋溶液に暴露することを特徴とする、生 物組織の処理方法。 2.架橋溶液が、グルタルアルデヒドであることを特徴とする請求の範囲1記載 の方法。 3.架橋溶液が、約0.01〜約0.099容量%のグルタルアルデヒドである ことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 4.生物組織がコラーゲン物質であることを特徴とする請求の範囲1記載の方法 。 5.生物組織を、ウシ心膜、ブタ大動脈弁、硬膜、ヒトへそ静脈、種々の哺乳類 源から由来する管組織および心臓弁同種移植片から成る群から選択することを特 徴とする請求の範囲4記載の方法。 6.さらに、架橋した生物組織を、汚染微生物数減少剤に暴露することを特徴と する請求の範囲1記載の方法。 7.さらに、架橋した生物組織を、抗石灰化試薬に暴露することを特徴とする請 求の範囲1記載の方法。 8.架橋した生物組織を、少なくとも1種のアルミニウム塩、少なくとも50% のエタノールを含む溶液またはこれらの組み合わせから成る群から選択された、 抗石灰化溶液に暴露することを含むことを特徴とする、請求の範囲7記載の方法 。 9.さらに、架橋した生物組織を滅菌することを含むことを特徴とする請求の範 囲1記載の方法。 10.さらに、架橋した生物組織を滅菌することを含むことを特徴とする請求の 範囲6記載の方法。 11.さらに、架橋した生物組織を滅菌することを含むことを特徴とする請求の 範囲8記載の方法。 12.架橋した生物組織の滅菌が、架橋した生物組織を、電子ビーム粒子衝撃に 暴露することを含むことを特徴とする請求の範囲9記載の方法。 13.約0.2重量%未満の架橋溶液に暴露し、約80〜約90℃の収縮温度を 有する生物組織を有することを特徴とする、安定化した生物組織。 14.組織を約0.2容量%未満の架橋溶液に暴露し、架橋した組織を滅菌する ことを特徴とする、移植用の組織の製造方法。 15.組織を約0.2容量%未満の架橋溶液に暴露し、この組織を電子ビームに 暴露することを特徴とする、組織の収納方法。 16.約0.2容量%未満の架橋溶液に暴露した生物組織を有することを特徴と する、生物組織。 17.生物組織を、約0.01〜約0.099容量%のグルタルアルデヒドに暴 露したことを特徴とする請求の範囲16記載の生物組織。 18.生物組織を、約0.01〜約0.099容量%のグルタルアルデヒドに暴 露することを特徴とする,生物組織の処理方法。 19.生物組織を、約0.01〜約0.099容量%のグルタルアルデヒドに暴 露し、この生物組織を、少なくとも1種のアルミニウム塩、少なくとも50%の エタノールを含む溶液またはこれらの組み合わせから成る群から選択された、抗 石灰化溶液に暴露することを含むことを特徴とする、生物組織の処理方法。 20.約0.01〜約0.099容量%のグルタルアルデヒドに暴露した生物組 織を有することを特徴とする、生物組織。
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