JPH09504104A - 核共鳴のテスト装置および方法 - Google Patents

核共鳴のテスト装置および方法

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JPH09504104A
JPH09504104A JP7510166A JP51016695A JPH09504104A JP H09504104 A JPH09504104 A JP H09504104A JP 7510166 A JP7510166 A JP 7510166A JP 51016695 A JP51016695 A JP 51016695A JP H09504104 A JPH09504104 A JP H09504104A
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スミス,ジョン・アレク・シドニー
ブランズ,マーティン
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ブリティッシュ・テクノロジー・グループ・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 サンプルをテストする核四極子共鳴装置が、サンプルに対して励起を印加してNQR共鳴を励起する手段(102)を含み、励起が少なくとも1つの励起パルスを含み、各パルスが選択された励起周波数範囲をカバーし、各パルス毎に励起位相が選択された範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変化し、NQR応答信号を検出する手段(106)を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 核共鳴のテスト装置および方法 本発明は、サンプルをテストする核共鳴のための装置および方法に関する。こ のようなテストは、核磁気共鳴(NMR)テストまたは核四極子共鳴(NQR) テストであることもある。 特に、本発明は、NQR効果を呈する幾つかの物質のサンプルにおける存在に ついてのNQRテストに関する。このような物質は、ヘロインまたはコカインの 如き薬物や、TNT、RDX、HMXおよびPETNの如き爆発物を含む。典型 的には、当該装置および方法は、空港の荷物におけるこのような物質の存在につ いてテストするために用いられる。 ある物質の存在についてのNQRテスト法は、例えば、(全てがBritis h Technology Group Ltd.の名義における)連合王国特 許出願第GB−2254923号、同第GB−2255414号および同第GB −2255830号から公知である。このような方法は、NQR共鳴を励起する ためサンプルに対して励起を加え、NQR共鳴応答信号を検出するステップを含 む。(ヘロイン、コカイン、TNT、RDX、HMXおよびPETNの如き)問 題の物質は充分に特性付けられ、明白な共鳴応答特性を持つので、特定の物質が サンプル中に存在するかどうかについて情報を生じるように、NQR共鳴応答信 号を分析することが可能である。当該物質が存在すると決定されると、警報が鳴 らされる。 公知の技術においては、励起は無線周波放射のパルスの形態をとる。時間的領 域においては、これらパルスの波形は矩形状である。このような矩形状パルスは 、鮮鋭な中心ピーク帯域と、この中心ピークから振幅が減少する側波帯とを持つ スペクトルとして周波数領域に現れる。矩形状パルスの周波数域の帯域幅が時間 域の持続時間(または幅)と逆に関連しており、その結果パルスが短いほど帯域 幅が大きくなることが理解されよう。純NQR周波数は、サンプル温度が正確に 判らない時に問題となる種々の物質の存在についてテストするために、サンプル の 温度に依存するので、大きな帯域幅(典型的には、20KHz)が要求される。 このことは、短いパルス(例えば、30μ秒)を必要とする。検出し得る応答信 号を得るために物質を充分に励起するには、パルスのピーク無線周波電力がプロ ーブの体積に応じて、例えば2kW以上である必要がある。このようなレベルの ピーク電力は不都合にも高いものである。 本発明は、公知技術において得られたものと類似の性能を提供し得るがより低 い無線周波電力を用い、望ましくは矩形状パルスの使用を避けるNQRテスト装 置および方法の提供を目的とする。 本発明によれば、 サンプルに励起を加えてNQR共鳴を励起し、この励起が少なくとも1つの励 起パルスを含み、各パルスが選択された励起周波数範囲をカバーし、各パルス毎 に励起相が選択された範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変化する手 段と、 NQR応答信号を検出する手段と を備えるサンプルのテスト用核四極子共鳴のための装置が提供される。 前記励起は、適当に、キャリヤ周波数ν0で励起パルスを生じ、励起相は周波 数オフセット値(Δν=ν−ν0)により略々非線形的に変化する。 本発明は、励起周波数により相が非線形的に変化する励起を加えることにより 、励起のピーク電力が非常に著しく低減され得るという本発明に関して得られた 核四極子共鳴の分野における驚くべき発見に因るものである。1つの事例におい て、ピーク電力はある大きさ以上に低減された。ピーク無線周波磁界における非 常に著しい低減もまた達成された。 S.Guan著「逆フーリエ変換法を用いる2つのエネルギ準位系に対する最 適な励起パルスの生成(Generation of optimal exc itation pulses for two energy level systems using an inverse Fourier tra nsform method)」(J.Chem.Phys.第96巻、第11 部、1992年、7959ffページ)なる名称の論文から、位相が異なる技術 分野の核磁気共鳴(NMR)における励起周波数と共に非線形的に変化する励起 を用いることが公知である。このような励起は、異なる問題、即ち、NMR溶媒 抑制の問題を解決するために用いられる。この励起は、周波数域において欠けの あるスペクトルを生じる。上記論文は、S.Guan著「フーリエ変換イオン・ サイクロトロンの質量分光法のための一般相変調法(General phas e modulation method for Fourier tran sform ion cyclotron mass spectrometr y)」(J.Chem.Phys.第91巻、第2部、1989年、775ff ページ)なる名称のより以前の論文に続くものである。(A.G.Marsha llおよびF.R.Verdun著「NMR、光および質量の分光法におけるフ ーリエ変換−ユーザのハンドブック(Fourier Transforms in NMR,Optical and Mass Spectrometry , A Users’ Handbook)」(Elsevier社、1990 年刊))も参照されたい。 しかし、NMRテストにおけるこのような励起の使用のためのGuanが提起 した手法は、テストされる物質がブロッホ(Bloch)の式に従う2準位系で あるという仮説に依存する故に、NMRテストに応用されることは期待されない 。ブロッホの式は、液体におけるNMR、イオン・サイクロトロン共鳴、FTの 質量分光法および電子レーザ分光法に適用され得ることを知るべきである。しか し、これらの式は、NQR効果を呈する物質には適用し得ない。従って、Gua nの手法は、NQRにおいて有効であるとは予期されない。実際において、何故 かは完全に理解されないが、この手法が実際にNQRにおいて有効であることは 驚くべきことである。 また、Guanの手法が振幅変調だけで他の位相変調されない励起の時間的波 形に対して慎重に限定されることも知るべきである。(それ自体による振幅変調 が、振幅が正と負の値の間で変化する時、例えば、0°と180°間の位相の変 調を含むことが理解される。) 望ましくは、励起の期間中は、時間的励起波形の係数のエンベロープがゼロ交 差を持たない。このことは、励起のピーク電力(および、無線周波磁界)を著し く低減するという利点を持ち得る。 望ましい一実施例において、励起印加手段を用いて、時間的波形が振幅変調と 位相変調の両方が行われる励起を加える。波形が単に振幅変調される場合とは対 照的に、この構成は、エンベロープがゼロ交差を持たない励起波形を生じるため に用いることができる。 この構成においては、前記印加手段が、関連する象限にある2つの信号を生じ る手段と、振幅変調および位相変調された励起を生じるために信号を組合わせる 手段とを含むことが望ましい。更に、信号生成手段が、信号を生成してこの信号 を関連する象限の2つの信号へ分ける手段を含むこともまた望ましい。これら2 つの特徴は、本発明を実施する簡単な方法をもたらすことができる。 これら特徴は、R.J.Wittebort等の「高速の位相変調器および振 幅変調器(High−Speed Phase and Amplitude Modulator)」(J.Magn.Reson.第96巻、1992年、 624ffページ)なる名称の論文からそれ自体公知であることを知るべきであ る。この論文に記載された変調器は、14NQRテストにおいて問題となることが 多い、例えば0.5乃至6または8MHzの周波数範囲をはるかに越える30M Hzのキャリヤ周波数で動作されるように設計されている。 以後の信号分けのために、2つの種類の信号が生成される。前記生成手段は、 固定された振幅でキャリヤ信号を生じるように供される。それに代えて、もしく はそれに加えて、この生成手段は、変化する振幅を持つ信号を生成するために供 される。 代替的な望ましい実施例においては、前記印加手段は、時間域波形が振幅変調 されるが他の方法では位相変調されない励起を印加するためのものであることが 望ましい。この実施例は、他の実施例において達成し得るほど低いピーク励起電 力を得ることを許容するものではないが、位相を直接的に変調する要件がないの で、より簡単に作ることが可能である。 更に別の望ましい実施例においては、前記印加手段は、時間域波形がチャープ 関数(chirp function)により変調される励起を印加するために 供される。これは、チャープ機能の実現が容易であるために本発明を実施する特 に簡単な方法である。このチャープ機能は、例えば、形態cos(ωt2)の線 形チャープ機能でよく、即ち、変調は純粋な位相変調であり、この位相は周波数 オフセットに関して線形的に変調される。 どの実施例においても、望ましくは励起印加手段が、キャリヤ信号を生成する 手段と、このキャリヤ信号を変調して選択された励起周波数範囲にわたる励起周 波数により位相が略々非線形的に変化する励起を生じる手段とを含む。これは、 本発明を実施する特に便利な方法であり得る。この変調手段は、キャリヤ信号を 変調するための変調波形の表示を記憶する装置を適当に含む。 励起周波数による励起の位相の変化は、例えば、キャリヤ周波数ν0に関して 対称的でもあるいは非対称的でもよい。いずれの場合も、位相の変化は2次的で あり(即ち、(ν−ν02に比例し)、これが低いピーク励起電力を生じること が判った。別の可能性は、統計的ノイズで位相を変化させることであるが、これ はノイズに富むスペクトルを生じる結果となり得、更なる短所は、時間域波形が 多くのゼロ交差を持ち、その結果時間が効率的に使用されないことになる。 位相変化が2次的であるならば、1つの特に望ましい実施例では、少なくとも 1つのエコー応答信号を生じるように複数の励起パルスが加えられる。テストさ れる物質のスピン格子緩和時間T1が特に比較的長い状況では、自由誘導減衰信 号とは対照的に、エコー応答信号を生成することが有利である。 この特徴は、位相の変化が2次的である整形パルスがNQR応答信号の位相を 保存するという本発明に関してなされた驚くべき発見から生じる。このような位 相の保存は、エコーの連続的な生成のために必要である。 周波数域の励起スペクトル係数は、選択された励起周波数範囲にわたって実質 的に一定である。このため、励起はこの周波数範囲にわたって均一であり得る。 本発明は、 サンプルに対して、少なくとも1つの励起パルスを含み、各パルスが選択され た周波数範囲をカバーし、各パルス毎に励起位相が選択された範囲にわたって励 起周波数により略々非線形的に変化する励起を、加えてNQR共鳴を励起するス テップと、 NQR共鳴信号を検出するステップと を含む、サンプルをテストする核四極子共鳴の方法に展開する。 選択されたNQR共鳴が励起されて、もしそうであれば、励起の持続時間は、 この共鳴に適する、自由誘導減衰時間(free induction dec ay time)T2*の2倍より小さいことが望ましい。このことは重要な特 徴であり、これがNQR応答信号が検出される前にこの信号の受け入れがたい損 失が生じないことを保証し得る。持続時間は、実際にT2*の100%、75% あるいは更に50%より小さいことが望ましい。 本発明の密に関連する特質において、選択された励起周波数範囲にわたりサン プルに対して励起を加えて核共鳴を励起する手段と、時間域波形が振幅変調と位 相変調の両方を行う励起を加えるための応答信号を検出する手段とを含む、サン プルをテストする核共鳴のための装置が提供される。 別の密に関連する特質において、選択された励起周波数範囲にわたり励起を加 えてNQR共鳴を励起する手段と、NQR共鳴信号を検出し、励起の位相が選択 された範囲にわたり励起周波数により略々非線形的に変化する手段とを含む、サ ンプルをテストする核四極子共鳴のための装置が提供される。 類似する方法もまた提供される。 上記の全ての特徴は、本発明のこれら特質に適用する。 更に密に関連する特質において、本発明は、核共鳴を励起するため選択された 励起周波数範囲によりサンプルに対して位相が選択された範囲にわたり励起周波 数と共に変化する励起を加えるステップとを含む、サンプルの自由誘導減衰時間 T2*を励起する方法を提供する。 核共鳴は、適当に核四極子共鳴または核磁気共鳴である。励起の位相の変化は 非線形であることが望ましい。 本発明のこのような特質は、核信号が変化する位相により励起されるならば、 自由誘導減衰の長さが一定位相による単純な励起の場合に比較してより大きいと いう本発明に関する発見から生じる。このことの理由は、印加された励起自体が 何故このような状況において長くなるのかの以下の理由と類似するように思われ る。 観察されるべきf.i.d.時間T2*における著しい変化に対して、印加さ れる励起は核信号の帯域幅内の著しい位相変化を有するはずである。従って、当 該手法の適切なテストは、1KHzの帯域幅によるRDXの3460KHzのNQ R線の如き広い核共鳴線である。 本発明のこのような特質の手法は、プローブのリング・ダウン(ring d own)による不動作時間を短縮するために、例えば、T2*がT2より小さい時 に、あるいは小さなr.f.振幅、従って小さなフリップ角度のみが使用できる 状況において特に有効である。 本発明の特質の色々な装置の特徴に類似する方法の特徴もまた提供され、その 逆も真である。 本発明の基礎をなす理論、ならびに本発明の望ましい特徴については、単なる 事例として添付図面に関して次に記述する。 図1(従来技術)は、時間域の矩形状励起パルス(図1a)とその周波数域の 相等パルス(図1b)を示し、 図2は、本発明によるNQRテスト装置の望ましい実施例のブロック図、 図3a乃至図3eは、NQRテストの第1の事例を示し、 図4a乃至図4fは、NQRテストの第2の事例を示し、 図5は、NQRテスト装置の望ましい実施例の変更態様のブロック図、および 図6a乃至図6fは、NQRテストの第3の事例を示している。 本発明に基く基本的理論を最初に述べる。公知の矩形状励起パルスを示す図1 において、このパルスは、図1aにおける波形として時間域に現れ、図1bに示 されるスペクトルに周波数域において同等である。図1bのスペクトルは、大き さにおいて中心ピークから減衰する鮮鋭な中心ピークと側波帯を含む。図1bに おけるスペクトルは図1aにおける波形のフーリエ変換であり、この後者の波形 がこのスペクトルの逆フーリエ変換であることが判る。また、図1aがパルスの エンベロープのみ(あるいは、更に正確には、パルスのエンベロープの半分)を 実際に示し、そこではパルスが多くの無線周波振動を含むことも判るであろう。 持続時間Tの矩形状パルスの場合は、(NQRにおいて)積BrfTおよび従っ てフリップ角が一定のままであることを前提として、半分の高さの帯域幅Δνお よびピーク・パルス電力P、Tが0.6/Δνに等しく、Pが1/T2に比例す ることが判る。Brfは、振動する無線周波フィールドの振幅として規定される。 従って、既知の無線周波パルスは、帯域幅が増加するに伴い、ピーク電力が強く (実際には、2次的に)増加するという短所を有する。 矩形状パルスの分析から、高電力要件が2つの主な要因によるものであること が判る。第一に、周波数域において明らかなサイドローブ(sidelobe) がスペクトルの有効部分(中心ピーク)に影響を及ぼすことなく実質的な電力を 消費する。第二に、パルスに含まれる励起周波数の範囲が時間ゼロで同位相にあ る。従って、時間ゼロおよびその非常に近くにおける種々の周波数間に高いコヒ ーレンスが存在するが、他の時間では破壊的な干渉が生じる。このため、パルス はより短い持続時間と高いピーク電力となる。 NQRにおいては、これらの問題の第1のものに対する解決策が近似矩形状周 波数スペクトル(near−rectangular shaped freq uency spectrum)を生じるように整形されるパルスを用いること (即ち、周波数域の励起の係数が選択された励起周波数範囲にわたって実質的に 一定であること)が判った。パルスの整形は、時間域の励起波形の要求される形 状を生じるように近似矩形状周波数スペクトルの逆フーリエ変換によって達成さ れる。 これらの問題の第2のもの(時間ゼロ付近の高いコヒーレンス)に対する解決 策は、位相が周波数により略々非線形的に変化する励起を用いて、時間域におけ る位相がスクランブルされるようにすることであることが判った。従って、単純 な矩形状パルスに対する場合よりも著しく長い持続時間にわたり種々の周波数間 に構造的な干渉が存在し、かつ同時に時間ゼロにおいてより少ない構造的な干渉 が存在する。このように、励起パルスは、より長い持続時間とより低い電力でよ い。実際に、2次的な位相変化の場合には、一定のフリップ角(flip an gle)において、このようなパルスに対する電力Pが、矩形状の励起パルスの 場合における如きΔν2よりも更に近似的にΔνに比例することが判った。この 結論は、p∝Δν/tpまたはBrf∝(Δν/tp1/2なる関係に追従する。但 し、tpはパルス長さであり、Δνおよびτpは依存性のものではく(これらは、 単純な矩形状パルスに対するものであり)、従ってtpを一定としてBrf∝(Δ ν)1/2であり、かつP∝Δνである。電力もまた、所与の励起帯域幅Δνに対 するパルスの持続時間に反比例することが判った。この持続時間は、実際には、 問題となる特定物質の自由誘導減衰時間T2*の持続時間によってのみ制限され る。このことは、以下において更に詳細に論述される。 周波数による位相の変化は、位相の適正なスクランブル(scramblin g)を保証するために非線形でなければならない。線形の位相変化は、単に時間 的シフトを生じる効果を持つに過ぎないが、位相をスクランブルする効果は持た ない。実際には、NQRテストの場合は、2次的な位相変化(quadrati c variation)が最適であることが判った。 NQRテスト装置の望ましい実施例について、図2に関して次に論述する。こ の実施例は、サンプル(スーツケースなどの如き)中の特定物質の存在の検出に 特に適している。この装置は、一般的に、制御コンピュータ100、選択された 励起周波数範囲をカバーする1つ以上、通常は幾つかの連続的な無線周波励起パ ルスを所与の期間中にサンプルに印加する手段102、印加手段102に通すた めの整形されたパルスを生成する手段104、NQR応答信号(NQR res ponse signal)を検出する手段106、およびテスト中の物質の存 在についてオペレータに警報する音響的または視覚的な警報器108を含む。図 示しないが、当該装置は、通常は、一連のサンプルが「即座に」テストできるよ うに、装置に対してサンプルを搬送するためのコンベアの如きある手段を含む。 望ましい実施例の手法により、位相がパルスの間に、望ましくはパルスの持続 時間の実数質的な部分にわたり、例えば、パルスの少なくとも50%、更に望ま しくは少なくとも75または90%、最も望ましくは全パルスにわたって変化す るように各個の励起パルスが整形(即ち、波形整形)される。位相変調は時間的 に連続的であることが望ましく、励起パルス自体は時間的に連続的である(即ち 、励起は瞬時にゼロを通過するが、励起がオフである時のパルス中は期間がない )。 望ましい実施例に関して更に詳細に見れば、励起パルス印加手段102は、出 力がテストされるサンプルの付近に配置された1つ以上のr.f.コイル(図示 せず)を含むr.f.プローブ112に接続される無線周波電力増幅器110を 含む。 r.f.プローブ112もまた、これもr.f.受信機と検出回路120とを 含む検出手段106の一部を形成する。 整形パルス生成手段104は、パルスを調時するトリガー信号を生じるための パルス・プログラマ130と、既知のキャリヤ基準周波数および固定振幅で無線 周波キャリヤ信号を生成し、信号がトリガー信号によりゲートされる、連合王国 のSMIS社製の分光器132と、キャリヤ信号の振幅を変調するため波形を記 憶された表示から生成する、その出力がトリガー信号によって初期化される連合 王国のFarnell社製の関数発生器134(モデル番号SFG25、その出 力もまたトリガー信号により開始される)と、変調波形とキャリヤ信号とを混合 して混合された信号を無線周波電力増幅器110へ送る2重平衡ミクサ136と を含む。このように、整形パルス生成手段104がサンプルに対して他の方法で 位相変調されず振幅変調される時間域励起波形を印加することが可能であること が判るであろう。 コンピュータ100は、最終的に全てのパルス、その無線周波数、時間、幅、 振幅および位相を制御する。このコンピュータは、励起パルスの印加をプローブ 112に隣接する特定サンプルの到達と実数質的に同時に調時するように構成さ れている。また、このコンピュータは、検出手段106から検出されたNQR応 答信号を受取り、この信号を処理して信号の加減を行い、最後に適当ならば警報 器108をトリガーするように働く。 先に述べたように、本発明は、励起周波数により略々非線形的に変化する励起 の位相に基いている。このため、励起は、(式E(ω)=Ereal(ω)+i.Eimaginary (ω)の)周波数域における複素関数として表わすことができる。一 般に、励起はまた、(式E(t)=Ereal(t)+i.Eimaginary(t)の) 時間域における複素機能でもある。従って、純粋に振幅変調された時間域の励起 波形は、一般に本発明の目的に対しては充分ではなく、その結果図2の装置は一 般に不適である。しかし、この装置を使用できる特殊な場合がある。 2つのこのような場合について、次に図3および図4に関してそれぞれ例示さ れる。両方の事例において、時間域における機能は固定された長さは持たず、従 ってこれらをゼロになろうとする両端において対称的に栽頭(truncate )することが必要となった。この栽頭の結果は、周波数域における種々のアーチ フ ァクト(artefact)を生じたことである。これらのアーチファクトは、 必要に応じて、ある必然形態を用いることにより低減することはできる(しかし 、避けられない)。 第1の事例(図3)において、周波数域の励起スペクトルに対して矩形形状が 選択された。選択された励起周波数範囲にわたる位相の変化は、周波数オフセッ ト値(Δν=ν−ν0)に関して必然的であり、中心(キャリヤ)周波数(ν0) 付近では非対称的であった。即ち、更に低い周波数においては、半分の範囲の位 相が2次的に変化して負であり、中心周波数においては、位相はゼロであり、更 に高い周波数の半分の範囲では、位相は2次的に変化して正であった。 このスペクトルの逆フーリエ変換により得た時間域波形は、図3a(波形の実 数部分)および図3b(仮想部分)に示される。この波形は、1msの持続時間 へ栽頭された。本例においては、仮想的部分が理論ではゼロであり、スペクトル の中心が点512と点513の間ではなく1024の点512でとられたために 僅かに見えることに注目されたい。 図3aおよび図3bにおいて、無線周波キャリヤ信号が明瞭にするために省か れていることが理解されよう。実数際には、図3aおよび図3bは、キャリヤ信 号と混合される変調波形(整形機能)を表わす。この約束がこれから用いられる 。 図3cは、図3aおよび図3bの波形のフーリエ変換の係数を示す。純粋に矩 形の形状からの逸脱は、波形の栽頭によって生じる。 図3dは、時間域波形の仮想的部分(図3b参照)がゼロに設定されたことを 除いて、図3cと同じである。図3dが図3cから過度に異ならないことが判る 。これは、波形の仮想的部分が如何なる場合も小さい故である。従って、波形の 仮想的部分を無視して図3aに示された実数部分のみを変調波形として用いるこ とが了解し得る。 このように、第1の事例において、実数際には図3aに示された波形のみが装 置の第1の実施例(図2)における変調波形として用いられた。この波形がキャ リヤ信号を振幅変調するが、他の方法では位相変調しない。無論、(例えば、2 つの信号の相互の掛合せによって得られる)「純粋の」振幅変調でさえ(0°と 180°の間に)位相の変化を生じることが理解されよう。 図3eは、問題となる物質として爆発物RDXによる実数験結果を示す。NQ Rテスト装置を用いて、RDXの14Nν共鳴の1つ(室温において略々1.4m sの自由誘導減衰時間T2*と約200Hzの線幅を持つ5192KHz付近のも の)を励起した。分光器のキャリヤ周波数に関して検出手段により検出されたN QR信号下の積分面積の変化が提示される。円形のデータ点が、20KHzの帯 域幅(選択された励起周波数範囲)を持つ励起パルスを表わし、方形データ点に 対する帯域幅は10KHzであった。 2組の実数験的データ点がよく一致することが判る。20KHzの帯域幅に対 しては、パルスに対するピーク電力(P)が90°effectiveのパルスに対して 208Wであった。これは、同じ励起帯域幅の対応する矩形状の励起パルスに対 する2000Wのピーク電力と比肩する。 第2の事例(図4)においては、キャリヤ周波数に関して対称的である矩形形 状が周波数域の励起スペクトルに対して再び選択されたが、所要の矩形状スペク トルの上半部のみが選択された。選択された励起周波数にわたる位相の変化は2 次的であった。この事例は、キャリヤ周波数ν0が線形の変調信号νmと多重化( 混合され振幅変調)されるならば、その結果は元のキャリヤのまわりで対称的な 1対の周波数であり、キャリヤ自体はν1.2=ν0±νmとなった。従って、キャ リヤ周波数の片側における所要の帯域幅の半分をカバーする複合波形が得られ、 従ってこの波形の実数部分がとられるならば、完全な帯域幅がカバーされる。こ れは、図4に示される。 図4aは、上半部の帯域幅の逆フーリエ変換によって得られる時間域波形の係 数を示す。破線は、波形が1msのパルス持続時間を生じるように栽頭されたと ころを示す。図4bは、この波形の栽頭された実数部分を示している。この実数 部分は、キャリヤ信号を変調するため用いられた変調波形である。図4cは、図 4bの栽頭波形のフーリエ変換の実数部分を示すが、図4dはこの変換の係数を 示している。矩形形状からの逸脱は、やはり栽頭によるものに過ぎない。図4d において、キャリヤ周波数は破線として示される。図4dから、キャリヤ周波数 の両側の励起が存在することが明瞭である。 図4eは、図3eに関して述べたものと類似するが、図3aの変調波形ではな く図4bの変調波形を用いた実験の結果を示す。励起パルスの帯域幅は20KH zであった。図4eにおけるプロット(plot)は、図3eにおけるそれに厳 密に一致する。パルスに対するピーク電力(P)は、90°effectiveパルスに 対して133Wであった。 図4fは、より低い半帯域幅の逆フーリエ変換により得た変調波形を用いて得 られたことを除いて、図4eに示されたものと類似するプロットである。この変 調波形は、実際に、図4bに示されたものの時間的に反対のものである。図4e と図4fとは、前者が5192KHz付近のNQR信号におけるピークを示すが 後者は同じ領域における谷部を示す点においてのみ異なる。NQR応答信号が励 起に厳密に追従したものであれば、領域が(図4bに示されるように)略々平坦 となることが予期される。 この相違に対する説明は下記の如くである。図4eの実験では、キャリヤ周波 数から遠く離れた周波数がパルスの初めに加えられたが、キャリヤ周波数付近の 周波数は図4bにおいて判るように終端で加えられた。このように異なるNQR 共鳴が異なる瞬間において励起された。テスト中のRDXの特定の共鳴周波数に 対する1.4msの自由誘導減衰時間T2*は、1msのパルス長さよりそれほ ど大きくはない。従って、パルスの初めに励起される中心周波数から遠く離れた 共鳴は、パルスの持続時間中に既に部分的に減衰しており、従ってパルスの終り のみで励起される中心近くよりもパルスの終り後に生じる方が時間検出によって 弱められる。図4fにおいては、時間的に反転した関数が用いられるため、その 逆が真であり、このことは図4eのピークが逆になることを説明している。 従って、本発明を用いてNQRテストを実施する時、検出前にNQR共鳴信号 の受入れ難い損失を防止するためには、パルス持続時間がテストされる物質のT2 *に関して慎重に制御されることが重要である。従って、パルスの持続時間は 、望ましくはT2*の2倍より少ないこと、更に望ましくはT2*の100%、7 5%、あるいは更に50%であることである。この場合には、パルス持続時間は 1ms/1.4ms=70%である。 T2*に関してパルス持続時間を最大化する1つの方法は、図4fに関して述 べた種類の同数のパルスが後続するNQRテスト装置に対して図4eに関して述 べた種類の所与の数のパルスを生成し、あるいはその逆のパルスを生成するよう に構成される。2組の応答の付加は、励起帯域幅にわたり実質的に平坦な応答を 次に生じることになる。この手法は、T2*がRDXに対するよりも爆発薬TN TおよびPETNの如き爆発薬に対して短くなると予測されるので、この爆発薬 をテストする時に重要である。 略々1.4msのT2*を持つものとして先に述べたRDXの特定のν+線は、 探索に特に有利な線である。他のν+線は、1msより少ないT2*を持ち、従っ てより短いパルスの使用を必要とする。これは、励起パルスのピーク電力を上昇 させる利点を持つことになる。 NQRテスト装置の望ましい実施例の変更例については、次に図5に関して述 べる。整形パルス生成手段204のみが示され、残りの構成要素は図2に関して 述べた実施例のそれと同一である。広義には、この変更例の生成手段204は、 単一チャンネル構成ではなく2重チャンネルであることを除いて、生成手段10 4に類似している。従って、この手段は、位相変調されると共に振幅変調される 波形を生じることができる。 この変更例もまた、パルス・プログラマ230と分光器232とを含んでいる 。しかし、2つの関数発生器(function generator)234 aおよび234b、および2つの2重平衡ミクサ236が設けられる。更に、直 角ハイブリッド0〜90°スプリッタ238、コンバイナ(combiner) 240および抵抗242、244が設けられる。この実施例においては、スプリ ッタ238は、Mini Circuits(米国)社により製造されたモデル 番号PSCQ 2−5−1である5MHzスプリッタであり、コンバイナ240 およびミクサ236は共に、Hatfield(連合王国)により製造され、そ れぞれモデル番号DP102およびMC291を持つ。抵抗242は56Ωであ り、抵抗244は260Ωである。抵抗242の全回路網は抵抗244と共に、 関数発生器234により示される50Ωの抵抗値を生じる結果となる。 当該変更例は下記の如く機能する。第1の実施例に関して述べたように、分光 器232がゲートされ、関数発生器234の出力がパルス・プログラマ230に よって開始される。スプリッタ238は、無線周波キャリヤ信号から関連する象 限に2つの無線周波信号を生じる。関数発生器234aおよび234bは、変調 波形の実数部分と仮想部分とをそれぞれ生成する。抵抗242は、関数発生器か らのケーブルと一致するインピーダンスを与えるが、抵抗244は関数発生器の 電圧出力をミクサ236へ通過するための電流出力へ変換する。ミクサ236に おける関連する変調波形およびキャリヤ信号の混合後に、2つの結果として得る 波形がコンバイナ240で組合わされて、無線周波電力増幅器110へ通過させ る振幅変調信号および位相変調信号を形成する。 当該変更例の修正においては、単一の関数発生器を提供することができる。こ の発生器の出力は、更に別の直角ハイブリッドを通過させられ、このハイブリッ ドの2つの出力はミクサ236の各々へ通過させられる。この修正例は、通信分 野において抑制されたキャリヤによる単一側波帯変調として知られる種類の変調 を生じる。この修正例は、直角ハイブリッドが非常に低い周波数で動作するとい うあり得る短所を有する。 本発明の使用の第3の例については、図6に関して次に述べる。励起スペクト ルが略々矩形状であり2次的位相変動を含む、図5に関して述べた装置の変更例 が使用された。図6aにおいて、所望の矩形状周波数域の励起スペクトルの逆フ ーリエ変換により得られる変調波形の栽頭係数が示される。この波形の実数部分 と仮想部分が、図6bおよび図6cにおいてそれぞれ示される。この波形のフー リエ変換の係数は図6dに示されるが、このスペクトルの実数部分は図6eに示 される。図6dに示された波形は、図6aの波形が栽頭された故に、完全に矩形 状ではない。最後に、図6fにおいて、時間域励起パルスのオッシログラムが示 される。これは、無線周波キャリヤ信号における変調波形の効果を示している。 このパルスのピーク電力は1.44Wであった。励起パルスに対するピーク磁 界(Brf)は、30°effectiveのフリップ角で0.16mTより大きくはなく 、15KHzに対しては励起帯域幅であった。これらは、事例のどれかのピーク 電力おいてBrfの最低値である。これらの低い値は、主として時間域波形の係数 が例えば図3aによるゼロ交差を持たず(図6aと比較)、むしろ比較的平坦で あった故に得られ、その結果電力は励起の期間中にさえ擾乱されることになった 。 NQRテストの第4の事例においては、先に述べた種類の整形パルスを用いて エコー応答が5.19MHzにおけるRDXのNQR共鳴から生成され得ること が判った。実験のため、1対の90°effective整形パルスが使用された。(フ リップ角が生成されるエコーに対して90°effective以上に近い必要があるこ とが判るであろう。)より大きいフリップ角以外に、個々のパルスは第3の事例 に関して述べたものと同一である。特に、2次的な位相変化が用いられた。エコ ー信号の振幅は、1対の矩形状90°effectiveパルスを用いて得られるものに 類似することが判った。この第4の事例におけるBrfの値は、0.47mTであ った。 先に述べた実施例または事例のどれかにおいて、周波数に対する既知の所望の 位相依存性に基くデータ操作によって、励起の最終的スペクトルにおける位相の 歪みを反転させることが可能でなければならないことが判るであろう。検出の目 的のためには、係数ではなく吸収モード信号を用いることができる。 比較的小さな線幅を呈する信号を持つ物質での実験において、本文に述べた整 形パルスが最も良好に用いられることが判った。小さな線幅は、これが低いBrf フィールドおよび低い電力による大きな周波数範囲の励起を可能にする故に好ま しい。比較的広い線しか得られなければ、より高い電力を用いる必要がある。R DXの場合は、良好な線は5190KHzにおけるものであり、これは室温で僅 かに約200Hzの線幅を持つ。 無論、本発明が単に例示として本文に記述され、細部の修正が本発明の範囲内 で可能であることが理解されよう。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年11月13日 【補正内容】 34条補正 (第1頁第22行から第2頁第20行目) (前略)矩形状パルスの周波数域の帯域幅が時間域の持続時間(または幅)と逆 に関連しており、その結果パルスが短いほど帯域幅が大きくなることが理解され よう。純NQR周波数は、サンプル温度が正確に判らない時に問題となる種々の 物質の存在についてテストするために、サンプルの温度に依存するので、大きな 帯域幅(典型的には、20KHz)が要求される。このことは、短いパルス(例 えば、30μ秒)を必要とする。検出し得る応答信号を得るために物質を充分に 励起するには、パルスのピーク無線周波電力がプローブの体積に応じて、例えば 2kW以上である必要がある。このようなレベルのピーク電力は不都合にも高い ものである。 本発明は、公知技術において得られたものと類似の性能を提供し得るがより低 い無線周波電力を用い、望ましくは矩形状パルスの使用を避けるNQRテスト装 置および方法の提供を目的とする。 更に他の関連従来技術は、米国特許第5 153.515号、国際特許出願第 92/21989号、「Magn.Res.Med 5」(1987年)217 〜237、ヨーロッパ特許出願第0 394 504号およびヨーロッパ特許出 願第0 242 911号に記載されている。これら文献はいずれも、核四極子 共鳴技術を記載していない。 本発明によれば、 サンプルに励起を加える手段と、 応答信号を検出する手段と、 サンプルに対して励起を印加してNQR共鳴を励起するため励起印加手段を制 御するための制御手段とを備え、励起が少なくとも1つの励起パルスを含み、各 パルスが選択された励起周波数範囲をカバーし、各励起パルスの位相が選択され た範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変化し、前記制御手段が更にN QR応答信号を検出するように検出手段を制御するようになっている サンプルのテスト用核四極子共鳴のための装置が提供される。 前記励起は、適当に、キャリヤ周波数ν0で励起パルスを生じ、励起相は周波 数オフセット値(Δν=ν−ν0)により略々非線形的に変化する。 本発明は、励起周波数により相が非線形的に変化する励起を加えることにより 、励起のピーク電力が非常に著しく低減され得るという本発明に関して得られた 核四極子共鳴の分野における驚くべき発見に因るものである。 (第3頁第20行から第4頁第14行目) (前略)実際において、何故かは完全に理解されないが、この手法が実際にNQ Rにおいて有効であることは驚くべきことである。 また、Guanの手法が振幅変調だけで他の位相変調されない励起の時間的波 形に対して慎重に限定されることも知るべきである。(それ自体による振幅変調 が、振幅が正と負の値の間で変化する時、例えば、0°と180°間の位相の変 調を含むことが理解される。) 望ましくは、励起の期間中は、時間域励起波形のエンベロープがゼロ交差を持 たない。このことは、励起のピーク電力(および、無線周波磁界)を著しく低減 するという利点を持ち得る。 望ましい一実施例において、励起印加手段を用いて、時間的波形が振幅変調と 位相変調の両方が行われる励起を加える。波形が単に振幅変調される場合とは対 照的に、この構成は、エンベロープがゼロ交差を持たない励起波形を生じるため に用いることができる。 この構成においては、前記印加手段が、関連する象限にある2つの信号を生じ る手段と、振幅変調および位相変調された励起を生じるために信号を組合わせる 手段とを含むことが望ましい。更に、信号生成手段が、信号を生成してこの信号 を関連する象限の2つの信号へ分ける手段を含むこともまた望ましい。これら2 つの特徴は、本発明を実施する簡単な方法をもたらすことができる。 これら特徴は、R.J.Wittebort等の「高速の位相変調器および振 幅変調器(High−Speed Phase and Amplitude Modulator)」(J.Magn.Reson.第96巻、1992年、 624ffページ)なる名称の論文からそれ自体公知であることを知るべきであ る。この論文に記載された変調器は、 (第5頁第6行から第7頁第8行迄) (前略)キャリヤ信号を変調するための変調波形の表示を記憶する装置を適当に 含む。 励起周波数による励起の位相の変化は、例えば、キャリヤ周波数ν0に関して 対称的でもあるいは非対称的でもよい。いずれの場合も、位相の変化は2次的で あり(即ち、(ν−ν02に比例し)、これが低いピーク励起電力を生じること が判った。別の可能性は、統計的ノイズで位相を変化させることであるが、これ はノイズに富むスペクトルを生じる結果となり得、更なる短所は、時間域波形が 多くのゼロ交差を持ち、その結果時間が効率的に使用されないことになる。 位相変化が2次的であるならば、1つの特に望ましい実施例では、少なくとも 1つのエコー応答信号を生じるように複数の励起パルスが加えられる。テストさ れる物質のスピン格子緩和時間T1が特に比較的長い状況では、自由誘導減衰信 号とは対照的に、エコー応答信号を生成することが有利である。 この特徴は、位相の変化が2次的である整形パルスがNQR応答信号の位相を 保存するという本発明に関してなされた驚くべき発見から生じる。このような位 相の保存は、エコーの連続的な生成のために必要である。 周波数域の励起スペクトル係数は、選択された励起周波数範囲にわたって実質 的に一定である。このため、励起はこの周波数範囲にわたって均一であり得る。 本発明は、 サンプルに対して、少なくとも1つの励起パルスを含み、各励起パルスが選択 された周波数範囲をカバーし、各励起パルスの位相が励起位相が選択された範囲 にわたる励起周波数により略々非線形的に変化する励起を、加えてNQR共鳴を 励起するステップと、 NQR共鳴信号を検出するステップと を含む、サンプルをテストする核四極子共鳴の方法に展開する。 選択されたNQR共鳴か励起されて、もしそうてあれば、励起の持続時間は、 この共鳴に適する、自由誘導減衰時間(free induction dec ay time)T2*の2倍より小さいことが望ましい。このことは重要な特 徴であり、これがNQR応答信号が検出される前にこの信号の受け入れがたい損 失が生じないことを保証し得る。持続時間は、実際にT2*の100%、75% あるいは更に50%より小さいことか望ましい。 本発明の密に関連する特質において、選択された励起周波数範囲にわたりサン プルに対して励起を加えて核共鳴を励起する手段と、時間域波形が振幅変調と位 相変調の両方を行う励起を加えるための応答信号を検出する手段とを含む、サン プルをテストする核共鳴のための装置が提供されることが望ましい。 別の密に関連する特質において、選択された励起周波数範囲にわたり励起を加 えてNQR共鳴を励起する手段と、NQR共鳴信号を検出し、励起の位相が選択 された範囲にわたり励起周波数により略々非線形的に変化する手段とを含む、サ ンプルをテストする核四極子共鳴のための装置が提供されることが望ましい。 類似する方法もまた提供される。 上記の全ての特徴は、本発明のこれら特質に適用する。 更に密に関連する特質において、本発明は、励起を4重極を含むサンプルの核 四極子共鳴(NQR)の自由誘導減衰時間T2*を延長する方法を提供し、NQ R共鳴を励起するため選択された励起周波数範囲にわたりサンプルに対して励起 を加えるステップを含み、励起の位相が選択された範囲にわたる励起周波数によ り略々非線形的に変化する。 本発明のこのような特質は、核信号が変化する位相により励起されるならば、 自由誘導減衰の長さが一定位相による単純な励起の場合に比較してより大きいと いう本発明に関する発見から生じる。このことの理由は、印加された励起自体が 何故このような状況において長くなるのかの以下の理由と類似するように思われ る。 観察されるべきf.i.d.時間T2*における著しい変化に対して、印加さ れる励起は核信号の帯域幅内の著しい位相変化を有するはずである。従って、当 該手法の適切なテストは、1KHzの帯域幅によるRDXの3460KHzのNQ R線の如き広い核共鳴線である。 本発明のこのような特質の手法は、プローブのリング・ダウン(ring d own)による不動作時間を短縮するために、例えば、T2*がT2より小さい時 に、あるいは小さなr.f.振幅、従って小さなフリップ角度のみが使用できる 状況において特に有効である。 本発明の特質の色々な装置の特徴に類似する方法の特徴もまた提供され、その 逆も真である。 (第15頁第16行から第16頁第5行目) (前略)図6aにおいて、所望の矩形状周波数域の励起スペクトルの逆フーリエ 変換により得られる変調波形の栽頭係数が示される。この波形の実数部分と仮想 部分が、図6bおよび図6cにおいてそれぞれ示される。この波形のフーリエ変 換の係数は図6dに示されるが、このスペクトルの実数部分は図6eに示される 。図6dに示された波形は、図6aの波形が栽頭された故に、完全に矩形状では ない。最後に、図6fにおいて、時間域励起パルスのオッシログラムが示される 。これは、無線周波キャリヤ信号における変調波形の効果を示している。 このパルスのピーク電力は1.44Wであった。励起パルスに対するピーク磁 界(Brf)は、30°effectiveのフリップ角で0.16mTより大きくはなく 、15KHzに対しては励起帯域幅であった。これらは、事例のどれかのピーク 電力おいてBrfの最低値である。これらの低い値は、主として時間域波形のエン ベロープのいずれもがゼロ交差を持たない故に得られ(例えば図3aに図6aを 比較)、むしろ各エンベロープが比較的平坦であり、その結果電力は励起の期間 中にさえ擾乱されることになった。 NQRテストの第4の事例においては、先に述べた種類の整形パルスを用いて エコー応答が5.19MHzにおけるRDXのNQR共鳴から生成され得ること が判った。実験のため、1対の90°effective整形パルスが使用された。(フ リップ角が生成されるエコーに対して90°effective以上に近い必要があるこ とが判るであろう。)より大きいフリップ角以外に、個々のパルスは第3の事例 に関して述べたものと同一である。特に、 (請求の範囲) 請求の範囲 1.サンプルをテストする核四極子共鳴(NQR)装置において、 サンプルに対して励起を印加する手段と、 応答信号を検出する手段と、 励起をサンプルに対して印加してNQR共鳴を励起するように前記励起印加手 段を制御する制御手段とを備え、該励起が少なくとも1つの励起パルスを含み、 各励起パルスが選択された励起周波数範囲をカバーし、各励起パルスの位相が、 選択された範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変化し、前記制御手段 が更に、NQR応答信号を検出するように検出装置を制御するためのものである 核四極子共鳴装置。 2.励起の期間中、時間域の励起波形のエンベロープがゼロ交差を持たない請求 の範囲第1項記載の装置。 3.前記励起印加手段が、時間域波形が振幅変調と位相変調の両方が行われる励 起を印加するためのものである請求の範囲第1項または第2項に記載の装置。 4.前記印加手段が、関連する象限にある2つの信号を生成する手段と、前記信 号を組合わせて振幅変調されかつ位相変調された励起を形成する手段とを含む請 求の範囲第3項記載の装置。 5.前記印加手段が、時間域波形が振幅変調されるが位相変調されない励起を印 加するためのものである請求の範囲第1項記載の装置。 6.前記印加手段が、時間域波形がチャープ関数により変調される励起を印加す るためのものである請求の範囲第1項または第2項に記載の装置。 7.前記励起印加手段が、キャリヤ信号を生成する手段と、該キャリヤ信号を変 調して、位相が、選択された範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変化 する、励起を生じる手段とを含む請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1つに 記載の装置。 8.前記変調手段が、キャリヤ信号を変調するための変調波形の表示を記憶する 手段を含む請求の範囲第7項記載の装置。 9.前記励起の位相が、周波数オフセット値により略々2次的に変化する請求の 範囲第1項乃至第8項のいずれか1つに記載の装置。 10.前記励起印加手段が、少なくとも1つのエコー応答信号を生成するように 複数の励起パルスを印加するためのものである請求の範囲第1項乃至第9項のい ずれか1つに記載の装置。 11.周波数域の励起スペクトルの係数が、選択された励起周波数範囲にわたり 実質的に一定である請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか1つに記載の装置 。 12.サンプルをテストする核四極子共鳴(NQR)方法において、 励起が少なくとも1つの励起パルスを含み、各励起パルスが選択された励起周 波数範囲をカバーし、各励起パルス毎に位相が、選択された範囲にわたる励起周 波数により略々非線形的に変化する、NQR共鳴を励起するように励起をサンプ ルに対して印加するステップと、 NQR応答信号を検出するステップと を含む核四極子共鳴方法。 13.励起の期間中、時間域励起波形のエンベロープがゼロ交差を持たない請求 の範囲第12項記載の方法。 14.前記励起の時間域波形が位相変調と振幅変調の両方が施される請求の範囲 第12項または第13項に記載の方法。 15.前記励起の時間域波形が、振幅変調されるが位相変調されない請求の範囲 第12項記載の方法。 16.前記励起の時間域波形がチャープ関数により変調される請求の範囲第12 項または第13項に記載の方法。 17.前記励起周波数による励起の位相の変化が対称的である請求の範囲第12 項乃至第16項のいずれか1つに記載の方法。 18.前記励起周波数による励起の位相の変化が非対称的である請求の範囲第1 2項乃至第16項のいずれか1つに記載の方法。 19.前記励起の位相が、周波数オフセット値により略々2次的に変化する請求 の範囲第12項乃至第18項のいずれか1つに記載の方法。 20.少なくとも1つのエコー応答信号を生じるように複数の励起パルスが印加 される請求の範囲第12項乃至第19項のいずれか1つに記載の方法。 21.選択されたNQR共鳴が、少なくとも1つの励起パルスにより励起され、 各励起パルスの持続時間が当該共鳴に適する自由誘導減衰時間T2*の2倍より 少ない請求の範囲第12項乃至第20項のいずれか1つに記載の方法。 22.前記持続時間が、T2*の100%より少なく、望ましくは75%あるい は更に50%より少ない請求の範囲第21項記載の方法。 23.四極子核を含むサンプルの核四極子共鳴(NQR)自由誘導減衰時間T2 *を延長する方法において、選択された励起周波数範囲にわたりサンプルに対し て励起を印加してNQR共鳴を励起するステップを含み、励起の位相が、選択さ れた範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変化する方法。 【図4】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.サンプルをテストする核四極子共鳴装置において、 サンプルに対して励起を印加してNQR共鳴を励起し、該励起が少なくとも1 つの励起パルスを含み、各パルスが選択された励起周波数範囲をカバーし、各パ ルス毎に選択された範囲にわたる励起周波数による励起の位相が略々非線形的に 変化する手段と、 NQR応答信号を検出する手段と を備える核四極子共鳴装置。 2.励起の期間中、時間域の励起波形の係数のエンベロープがゼロ交差を持たな い請求の範囲第1項記載の装置。 3.励起印加手段が、時間域波形が振幅変調と位相変調の両方が行われる励起を 印加するためのものである請求の範囲第1項または第2項に記載の装置。 4.前記印加手段が、関連する象限にある2つの信号を生成する手段と、前記信 号を組合わせて振幅変調されかつ位相変調された励起を形成する手段とを含む請 求の範囲第3項記載の装置。 5.前記信号生成手段が、信号を生成して、該信号を関連象限における2つの信 号へ分ける手段を含む請求の範囲第4項記載の装置。 6.前記生成手段が、キャリヤ信号を固定された振幅で生成するためのものであ る請求の範囲第5項記載の装置。 7.前記生成手段が、変化する振幅を持つ信号を生成するためのものである請求 の範囲第5項または第6項に記載の装置。 8.前記印加手段が、時間域の波形が振幅変調されるが、他の方法で位相変調さ れない励起を印加するためのものである請求の範囲第1項記載の装置。 9.前記印加手段が、時間域の波形がチャープ機能により変調される励起を印加 するためのものである請求の範囲第1項または第2項に記載の装置。 10.前記励起印加手段が、キャリヤ信号を生成する手段と、該キャリヤ信号を 変調して、位相が、選択された範囲にわたる励起周波数により略々非線形的に変 化する励起を生じる手段とを含む請求の範囲第1項乃至第9項のいずれか1つに 記載の装置。 11.前記変調手段が、キャリヤ信号を変調するための変調波形の表示を記憶す る手段を含む請求の範囲第10項記載の装置。 12.前記励起周波数による励起の位相の変化が対称的である請求の範囲第1項 乃至第11項のいずれか1つに記載の装置。 13.前記励起周波数による励起の位相の変化が非対称的である請求の範囲第1 項乃至第11項のいずれか1つに記載の装置。 14.前記励起の位相が、周波数オフセット値により略々2次的に変化する請求 の範囲第1項乃至第13項のいずれか1つに記載の装置。 15.前記励起印加手段が、少なくとも1つのエコー応答信号を生成するように 複数の励起パルスを印加するためのものである請求の範囲第14項記載の装置。 16.周波数域の励起スペクトルの係数が、選択された励起周波数範囲にわたり 実質的に一定である請求の範囲第1項乃至第15項のいずれか1つに記載の装置 。 17.サンプルをテストする核四極子共鳴方法において、 励起が少なくとも1つの励起パルスを含み、各パルスが選択された励起周波数 範囲をカバーし、各パルス毎に励起の位相が選択された範囲にわたる励起周波数 により略々非線形的に変化するNQR共鳴を励起するためサンプルに対して励起 を印加するステップと、 NQR応答信号を検出するステップと を含む核四極子共鳴方法。 18.励起の期間中、時間域励起波形の係数のエンベロープがゼロ交差を持たな い請求の範囲第17項記載の方法。 19.前記励起の時間域波形が位相変調と振幅変調の両方が施される請求の範囲 第17項または第18項に記載の方法。 20.前記励起の時間域波形が、振幅変調されるが位相変調されない請求の範囲 第17項記載の方法。 21.前記励起の時間域波形がチャープ機能により変調される請求の範囲第17 項または第18項に記載の方法。 22.前記励起周波数による励起の位相の変化が対称的である請求の範囲第17 項乃至第21項のいずれか1つに記載の方法。 23.前記励起周波数による励起の位相の変化が非対称的である請求の範囲第1 7項乃至第21項のいずれか1つに記載の方法。 24.前記励起の位相が、周波数オフセット値により略々2次的に変化する請求 の範囲第17項乃至第23項のいずれか1つに記載の方法。 25.少なくとも1つのエコー応答信号を生じるように複数の励起パルスが印加 される請求の範囲第24項記載の方法。 26.選択されたNQR共鳴が、少なくとも1つの励起パルスにより励起され、 各励起パルスの持続時間が当該共鳴に適する自由誘導減衰時間T2*の2倍より 少ない請求の範囲第17項乃至第25項のいずれか1つに記載の方法。 27.前記持続時間が、T2*の100%より少なく、望ましくは75%あるい は更に50%より少ない請求の範囲第26項記載の方法。 28.サンプルをテストする核共鳴装置において、選択された励起周波数範囲に わたりサンプルに対して励起を印加して核共鳴を励起する手段と、応答信号を検 出する手段とを備え、前記印加手段が、時間域の波形が振幅変調と位相変調の両 方が施される励起を印加するためのものである核四極子共鳴装置。 29.サンプルをテストする核共鳴方法において、選択された励起周波数範囲に わたりサンプルに対して励起を印加して核共鳴を励起するステップと、応答信号 を検出するステップとを含み、励起の時間域波形が振幅変調と位相変調の両方が 施される核共鳴方法。 30.サンプルをテストする核四極子共鳴装置において、選択された励起周波数 範囲にわたりサンプルに対して励起を印加してNQR共鳴を励起する手段と、N QR応答信号を検出する手段とを備え、該励起の位相が、選択された範囲にわた り励起周波数により略々非線形的に変化する核四極子共鳴装置。 31.サンプルをテストする核四極子共鳴方法において、選択された周波数範囲 にわたりサンプルに対して励起を印加してNQR共鳴を励起するステップと、N QR応答信号を検出するステップとを含み、該励起の位相が、選択された範囲に わたる励起周波数により略々非線形的に変化する核四極子共鳴方法。 32.サンプルの自由誘導減衰時間T2*を延長する方法において、選択された 励起周波数範囲にわたりサンプルに対して励起を印加して核共鳴を励起するステ ップを含み、該励起の位相が選択された範囲にわたる励起周波数により変化する 方法。
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