JPH09509120A - 軽航空機の推進装置 - Google Patents
軽航空機の推進装置Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は軽航空機の推進装置に関する。詳しくは、推進装置は、機体(10)に、機体の垂直軸線(14)と鋭角をなす平面内で回転可能に搭載された推力発生組立体(26)を有する。組立体(26)は、組立体(26)の推力軸線が機体(10)の長手方向軸(12)と一致する位置から、少なくとも正負90°回転した位置へと、平面内で回転可能になっている。巡航状態に対して充分な動力を有する燃料効率の良い動力装置組立体(32A、32B)が機体(10)内に搭載され、その出力軸(46)が推力発生組立体(26)に連結されている。軽重量高動力の動力装置(71)がドッキング操縦に対して充分な動力を有する推力発生組立体(26)に直接取り付けられている。第1クラッチ(39A、39B)が、燃料効率の良い動力装置組立体(31A、31B)を推力発生組立体(26)から解除するために設けられ、第2クラッチ(73)が、動力装置(71)を推力発生組立体から解除するために設けられている。作動装置(74)が、推力発生組立体を回転軸回りに回転させるために設けられている。
Description
【発明の詳細な説明】
軽航空機の推進装置
発明の背景
発明の分野
本発明は軽航空機の推進装置、特に、操縦制御および推力方向制御を行い得る
推進装置に関する。
関連技術の説明
一般に非剛固(硬式)機には3種類ある;1個のガス充填袋を有するもの;直
列に連接された数個のガス袋を有するもの;および勿論、非剛固な包袋の中に多
数個のガス袋を有するもの、である。かかる非剛固な機体の特殊な問題は、ガス
袋内に剛固な構造が存在しないため、推力組立体の配置場所がゴンドラに限定さ
れることである。ゴンドラは機体の底から懸吊されるから、推進装置から生じる
操縦力は機体の圧力中心を通って作用することが出来ず、有効性が減少する。こ
のことは、機体の形状を決める内部構造を有し、複数個のガス袋を流体力学的カ
バーで覆った剛固な飛行船に関しても一般に真実である。推進装置は剛固な構造
の殆ど何処にでも搭載出来るが、アクセスの容易等のため、機体の底、または底
付近に搭載されることが多い。要求されるのは、機体に加わる追加重量を最小に
押さえて、これら制御上の問題が処理された推進装置である。
剛固および非剛固の軽航空機の他の主要な問題は、ドッキングの際、特に相当
な横風があるとき、滞留位置を維持し、および/または、操縦する能力に限界が
あることである。これは、第1には、機体に“ウェザーベイニング(機首を風上
に向ける運動)”を起こさせ、風と共に“波打たせる”原因となる大きな横断面
積によるものである。突風の場合、または、上下方向の風が顕著な場合、制御は
特に困難になる。実際、ドッキングは軽航空機の飛行の中で最も困難なものとさ
れて来た。
過去において、反転可能なプロペラが、ブレーキをかけたり、方向制御のため
差動推力を生じさせるために使用されたが、効果が小さかったことが判っている
。
ダクト付きのファンまたはプロペラの形態の側置スラスター(推進体)は、より
効果的であるが、単にドッキングと離陸のために設けるのであれば、機体は明ら
かに重量の点で顕著な不利益を受ける。これらの例は、S.O.Spurrie
rの米国特許第1,876,153号の“航空機による輸送装置”、および、V
.H.Pavleckaの米国特許第4,402,475号の“飛行船制御用ス
ラスター”に見られる。離陸時の追加揚力を得るために、垂直揚力プロペラが使
用されたこともあるが、同じく重量の点で不利益をうけた。これらの例は、A.
Reesの米国特許第1,677,688号の“航空機”およびW.R.Smi
thの米国特許第5,026,003号の“軽航空機”に見られる。
他のアプローチは、機体の長手方向軸と一致する位置から垂直位置へと回転し
得るダクトプロペラやダクト無しプロペラの使用であった。このシステムでは、
上方および下方の推力は得られるが側方の推力を得ることができない。他の欠点
は、ダクトファンを貨物室またはゴンドラに搭載した場合、下方への推力を作用
させているとき、極端に長いパイロンに搭載しない限り、ファンからの排気がガ
ス袋に衝突することである。さらに、機体が非常に大きい場合には、充分な巡行
速度を得るためには、ダクトファンおよび動力装置もまた大きくなる。動力装置
がダクトファンと一体になっている場合には、ダクトファンと動力装置との組立
体を支持し回転させるための機構が相当大きくなるから、構造上の重量問題が生
じる。回転可能なスラスターの例はJ.Macinanteの英国特許第26,
897号の”空中または水上乗り物の推進装置の改良”、S.Omiyaの英国
特許第2,250,007A号の“アクロバット飛行可能な飛行船”、F.Ha
rlowの米国特許第1,019,635号の“調整可能なプロペラ”、C.S
.Hallの米国特許第1,868,976号の“航空機推進機構”、A.H.
Lawrenceの米国特許第1,879,345号の“操縦可能な空気帆走機
”、および、M.Hutchinsonの米国特許第4,891,029号の“
軽航空機玩具の遠隔制御”等に見られる。
係属中のJ.B.Kalisz等の米国出願番号第08/108280号の“
軽航空機の推進装置”には、より用途の広い装置が用意されている。本発明は
長手方向軸線と第1および第2の端部を備えたパイロンを有し、パイロンの第1
端部が機体に回転可能に結合され、第2端部が機体の外側に延びている。パイロ
ンは、第1端部回りに、機体の長手方向軸線に直角な平面内で回転可能である。
推力発生組立体は、パイロンの第2端部に取り付けられ、パイロンの長手方向軸
線に垂直な平面内で回転軸線回りに回転可能である。動力装置組立体は推力発生
組立体に結合され、動力を与える。Kaliszの発明においては、パイロンは
下方に45°回転され、推力組立体は下方に90°回転され得る。これにより、
推力組立体からの排気がガス袋に当たることはない。さらに、機体のドッキング
時に、推力組立体が“逸れる”ように、パイロンが回転され得る。これら両発明
において、動力装置は好ましくは機体(ゴンドラ)に搭載され、軸、Kalis
z発明においてはパイロンを通る軸を介して推力装置に結合されている。また、
動力装置は推進装置と直接一緒に搭載されてもよい。R.E.Townsend
の米国特許第3,614,034号の“垂直/短距離離着陸機”と、O.E.P
abst等の米国特許第3,451,648号の“垂直離着陸のための可動エン
ジンを有する飛行機”とは、飛行機の引き込み可能な揚力ファンの装置を開示し
ており、そこでは、専用の揚力エンジンが内部引き込み位置から作動位置へと支
持構造上で回転可能になっている。
問題は、巡航時には燃料効率がよく、ドッキング時には必要な大きい動力が得
られるという互いに相違する動力要求を満足させる動力装置を提供しなければな
らないことである。上記2つの特許出願において提起された解決方法は、燃料効
率の良いディーゼルエンジンを有する推進装置を多数ゴンドラ内に搭載して使用
することである。しかし、大きいディーゼルエンジンをパイロンの端部に搭載す
ることは、重量の点で相当不利になる。非常に高い推力重量比をもつターボシャ
フトエンジンを直接推力組立体に搭載することは、ドッキング操作に必要な推力
を提供するが、巡航効率は低くなる。
かくて、本発明の第1の目的は、軽航空機の推進装置を提供することである。
本発明の別の主な目的は、増大された操縦能力を備えた軽航空機の推進装置を
提供することである。
本発明の他の主な目的は、巡航時には燃料効率がよく、また、ドッキング時に
必要な大きい推力を与え得る推進装置を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、ダクト付きの、または、ダクト無しの、ファンま
たはプロペラのような推力発生組立体を、そこからの排気が機体のガス袋に衝突
しないように、位置を変更出来る軽航空機の推進装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、ダクト付きの、または、ダクト無しの、ファンま
たはプロペラのような推力発生組立体を、ドッキングの際、地上操作装置と干渉
しないように位置させ得る軽航空機の推進装置を提供することである。
発明の概略
本発明は、長手方向軸線、水平軸線、および垂直軸線を有する剛固または非剛
固の軽航空機の推進装置に関する。非剛固航空機においては、貨物室と飛行制御
ステーションとはガス袋から懸吊され、従って、ゴンドラと称される。剛固な飛
行機では、これらの構造は一体に組立てられることが可能であり、懸吊される必
要はない。説明目的のために、貨物室と飛行ステーションを“貨物構造”と称す
ることにする。
詳しくは、機体の垂直軸線の両側に同数ずつ配置された複数個の推進装置があ
る。各推進装置は、ファン、ダクトファン、プロペラ、または、ダクトプロペラ
のような推力発生組立体を含んでいる。しかし、ダクトファンまたはダクトプロ
ペラが、羽根破損の場合の安全上の見地から好適とされ、ダクト壁が、ガス袋が
羽根により破り開かれることを阻止する。さらに、両者のうち、低い巡航速度に
おける効率が高いことから、ダクトプロペラがより好適である。
推力発生組立体は、巡航時、機体から水平方向外方に、長手方向軸線に垂直に
延びるパイロンの端部に搭載されることが好ましい。機体が非剛固タイプである
場合には、パイロンはゴンドラに取り付けられる。剛固設計の場合には、パイロ
ンを主支持構造に取り付けることも可能であろう、しかし、剛固設計の場合にお
いてもメンテナンス、修理、交換のためのアクセスを容易にするため、推力発生
組立体を貨物室に搭載することが好ましい。機体が極端に大きい場合には特に好
ましい。
推力組立体はパイロンの自由端に、パイロンの長手方向軸線に直角な平面内に
ある回転軸の回りに回転可能に取り付けられている。好ましくは、推力組立体は
、
推力が前方に向いた位置から、推力が後方に向いた位置へと正または負(逆)の
方向に180°回転可能になっている。かくて、推力を垂直上方にも、垂直下方
にも、後方にも向けることができる。注意すべきは、推力反転プロペラまたはフ
ァンが使用されたときは、回転は正逆90°ですむことがわかる。推力組立体の
回転は、パイロン端部に搭載された第1作動組立体により実行される。適切な第
1作動組立体は推力組立体に取り付けられたリング歯車を有し、この歯車はパイ
ロンに搭載された液圧(油圧)モータまたは電気モータの出力軸に取り付けられ
たピニオン歯車と噛み合っている。かかる歯車組立体を使用することにより、推
力組立体を選択された位置に“固定(locking)”することができる。し
かし、他の機構を使用してもよい。また、機体の操縦をさらに助けるためのもの
として、広く変化する“推力方向決め”の組み合わせを得るために、各推力発生
装置の推力軸線が独立に位置を決められ得るようになっていることに気がつくこ
とが重要である。
パイロンは、推力組立体が第2作動装置により水平から上方、下方に位置され
得るように、機体に対して回転可能に取り付けられている。典型的には、これは
、機体に搭載され、端部をパイロンに取り付けられたジァッキスクリュー組立体
によりなされる。上向きに位置させることは、機体ドッキング時に地上支援機材
から逸れるために望ましい。下方に位置させることは、側方、下向き推力を得る
ために推力組立体を90°回転させる場合に望ましい。下向き推力を得るために
推力組立体を調整することは、パイロンを下方位置に位置させることと組み合わ
せて、排気をガス袋に衝突しないような角度の方向に向けることを可能にする。
このことは、推進装置がガス袋下方の貨物室に搭載され、充分下方に位置されて
いる場合に特に有利である。
好ましくは、推力組立体への動力は、機体に搭載された燃料効率のよい動力装
置組立体と、推力発生組立体に直接取り付けられた高推力で低重量の動力装置組
立体とを含む動力装置組立体により供給される。非剛固飛行船の場合には、燃料
効率のよい動力装置組立体はゴンドラ構造に搭載される。燃料効率のよい動力装
置組立体は、駆動軸とユニバーサル継手とトランスミッション組立体とを介して
推力発生組立体に連結され、パイロンと推力組立体の回転が可能になっている。
さらに、燃料効率のよい動力装置組立体と推力発生組立体とを非連結にすること
ができるように、駆動系列の中にクラッチが組み入れられている。高推力低重量
動力装置は好ましくは、推力発生装置に直接連結され、クラッチにより連結解除
可能にされたターボシャフトエンジンである。好適な燃料効率のよい動力装置組
立体は、比較的低い動力対重量比のディーゼルエンジンを含んでいるから、それ
らを機体に搭載し、一方、高推力低重量の動力装置組立体(ターボシャフトエン
ジン)を推力発生組立体に直接結合することは、重量軽減の見地から意味がある
。ディーゼルエンジンを推力発生組立体に直接取り付けることに伴う重量に関す
る不利益は顕著であり、推進装置の全体設計が簡単になる。このことは、40,
000軸馬力のターボシャフトエンジンが3000馬力のディーゼルエンジンよ
りも軽いことを考えれば容易に理解されよう。
第2の実施例では、推力組立体が、固定位置パイロンの自由端または他の剛固
な構造に、回転軸線回りに、垂直軸線に対し鋭角をなした平面内で回転可能に搭
載されている。推力組立体はその平面内で正負180°回転可能であることが好
ましい。かくて、上向き(浮揚)推力を離陸に利用し、下向き推力をドッキング
に使用し、反転および側方推力を両操縦に利用することが出来る。推力組立体が
回転する前述の平面が垂直軸線となす鋭角は、下向きの推力が必要な場合、そこ
からの排気がガス袋から外れるのに充分でなければならない、しかし、この角度
は、上方または下方へむいた推力に対する側方力の相対比率の大きいことが、機
体制御のために必要であるとされた場合には、ガス袋を逸れるために必要な角度
量を越えて増加され得る。勿論、プロペラまたはファンが反転可能な場合には、
回転を鋭角面内で正負90°に限定することができる。かくて、推力組立体は、
回転面内で正負少なくとも90°回転可能であるべきである。
第1実施例のように、燃料効率の良い動力装置組立体を貨物構造に搭載し、固
定位置のパイロン内に搭載された駆動軸を介して推力発生組立体に動力を供給す
ることが好ましい。変速装置が所望の向きに角度を変化させるために動力装置の
出力軸に結合されたパイロンの端部に搭載されている。先の実施例においては、
高推力低重量の動力装置組立体が推力発生組立体に直接取り付けられている。推
力発生組立体の回転は、第1実施例に類似してパイロンの端部に取り付けられた
作動組立体により行われる。ここでもまた、機体操縦の助けとして推力方向付け
組み合わせを広範に変化させるために、推力発生組立体の推力軸線が個別に位置
決めすることができることに気がつくことが重要である。
運転時、離陸のためには、高推力低重量のターボシャフトエンジンが“クラッ
チイン(clutch in)されオンライン(on−line)”にされ、デ
ィーゼルエンジンが“オフライン(off−line)”にされる。巡航状態が
想定され得る場合には、ターボシャフトエンジンがクラッチ解放されオフライン
にされ、同時にディーゼルエンジンがオンラインにされる。ドッキングの際は逆
になる。しかし、追加の動力が必要な場合には、ディーゼルエンジンとターボシ
ャフトエンジンの両者を同時に使用することも可能である。
構成および運転方法の両方に関し、本発明の特性と信じられる新規な特徴が、
本発明の目的、利点と共に、本発明の好適実施例を例示している添付の図面を参
照した以下の説明からより良く理解されよう。しかし、図面は例示と説明だけの
ためのものであり、発明の限界を規定しようとするものでないことを明確に理解
すべきである。
図面の簡単な説明
第1図は、主題の推進装置を組み込んだ軽航空機の斜視図である。
第2図は、第1図の機体の部分破断正面図である。
第3図は、主題の推進装置に使用され得る種々のタイプのいくつかを示す推力
組立体の拡大図である。
第4A図は、推力組立体が巡航位置にある推進装置を特に示す、第2図の拡大
部分図である。
第4B図は、推力組立体がドッキング(操縦)位置にある推進装置を示す、第
4A図に類似の図である。
第4C図は、推力組立体がドッキング(操縦)位置にあり、下方に回転されて
いる推進装置を示す、第4A図に類似の図である。
第4D図は、推力組立体がドッキング(操縦)を完了した位置にある推進装置
を示す、第4A図に類似の図である。
第5図は、第4図の線5−5に沿ってみた推進装置の上面図である。
第6図は、第5図の線6−6に沿ってみた第5図の推進装置の動力装置の側面
図である。
第7図は第5図の線7−7に沿った部分断面図である。
第8図は、パイロンが動かず、推力組立体が、機体の垂直軸線に対し鋭角をな
す平面内で回転可能になっている推進装置の他の実施例を示す第2図に類似の図
である。
第9図は、推進装置の詳細を示すために部分的に取り出された第8図の一部分
の拡大図である。
好適実施例の説明
第1図および第2図には、主題の推進装置を備えた軽航空機が示されている。
符号10を付された飛行体は、長手方向軸線12、垂直軸線14および水平軸線
16を有する非剛固設計であり、底部にゴンドラ形態の貨物構造20を取り付け
たヘリウムガス袋18を有している。推進装置は剛固な機体設計にも使用され得
ることに注意すべきである。さらに、ゴンドラ形式の貨物室(懸吊貨物室)は非
剛固な機体には必要であるが、剛固設計の機体には必要ではない。従って、ゴン
ドラ形式の貨物室は例示の目的だけのためであり、以下には一般に貨物構造と称
することにする。飛行体10は、貨物室20に沿って片側に3個(左側のものだ
けが第1図に示されている)ずつ搭載されたダクトプロペラ26の形態の推力発
生組立体を備えた6個の独立した推進装置24を有している。しかし、第3図に
示すように、ダクトファン27またはダクト無しのプロペラやファンの組立体2
8、29などで代替することも可能であり、従って、ダクトプロペラの使用や、
そのための推力組立体の数は例示の目的のためだけのものである。さらに、プロ
ペラまたはファンは反転可能なことが好ましい。
第1図および第2図、さらに第4A図,第4B図,および第4C図、並びに第
5図、第6図、および第7図を参照すると、各推進装置24は、貨物室20の床
33に搭載されたディーゼルエンジン32Aおよび32Bのような一対の燃料効
率の良いエンジンを有していることがわかる。2個のディーゼルエンジンが示さ
れているが、機体によっては、1個のエンジンでも充分であることが理解される
べきである。さらに、他の形式の燃料効率の良いエンジンを使用することもでき
る。エンジン32Aおよび32Bは共通中心線36上で、床33に回転可能に搭
載されたトランスミッション組立体38に連結する駆動軸34Aおよび34Bを
有している。両エンジン32Aおよび32Bはそれぞれクラッチ39Aおよび3
9Bを有し、片方または両方をダクトプロペラ26から連結解除できるようにな
っている。パイロン40は、その第1端部42においてトランスミッション組立
体38に連結され、またその第2端部44においてダクトプロペラ26に連結さ
れている。パイロン40は中空であり、ダクトプロペラを駆動するためトランス
ミッション組立体38とダクトプロペラ26とを連結する駆動軸46を内蔵して
いる。スウェイブレース(振れ止め支柱)52が第1端部54において駆動軸3
4Aおよび34Bの中心線36上において貨物室30に枢動可能に取り付けられ
ており、第2端部56において、パイロンに加わる推力負荷に反作用するために
パイロン40に取り付けられている。ジァッキスクリュー60の形態の作動組立
体が貨物室20に取り付けられ、スクリューの一端部62はパイロンを中心軸線
36回りに回転させるようにパイロン40に取り付けられている。
ダクトプロペラ26は、中心体66に回転可能に取り付けられた独立のプロペ
ラ羽根64を有している。中心体はまたダクト68を支柱70により支持してい
る。パイロン40の第2端部44はダクト68を貫通して延び(ダクトはパイロ
ン回りに回転可能である)、推力軸受(図示せず)を介して中心体66に連結さ
れ、中心体を支持している。駆動軸46が、プロペラ羽根64を駆動する変速装
置67に連結されている。ダクトプロペラ26には、駆動軸72を介して変速装
置67に連結されたターボシャフトエンジン71の形態の高出力軽重量動力装置
組立体が取り付けられている。非運転時に、ターボシャフトエンジンとプロペラ
との間の連結を断つためにクラッチ73が組み込まれている。
ダクトプロペラ26の回転はパイロンに装架された駆動組立体74により実行
され、この駆動組立体は、ダクト68に取り付けられたリング歯車80と噛み合
うピニオン歯車78を備えたモータ76を有している。かくて、ダクトプロペラ
26のパイロン40回りの回転は、パイロンの位置に関係なく実行され得る。ダ
クトプロペラが反転可能な場合には、正負90°だけ回転させればよく、そうで
なければ、180°回転可能でなければならない。
第4A図,第4B図,第4C図および第4D図を参照すると、運転中、パイロ
ン40は、巡航位置40(第4A図)から、ドッキングまたは操縦位置40A(
第4B図)へと、ジァッキスクリュー60の作動により回転される。このような
操縦においては、ディーゼルエンジン32Aおよび39Bはクラッチ39Aおよ
び39Bの作動によりオフラインにされ、同時にターボシャフトエンジン71が
オンラインにされる。ドッキングの場合には、符号26A(第4C図)で示され
ているように、ダクトプロペラ26を90°回転させ、所望に従い、下向き側方
または上向き側方推力を供給することが出来る。符号82で示された排気がガス
袋18に当たらないようになっていることがわかる。いずれの設計においても、
パイロンの長さや回転角度は、下向きの推力を発生させる場合、推力組立体から
の排気がガス袋に当らないように充分な量でなければならない。ドッキングライ
ン(図示せず)が固定された場合は、パイロン40をドッキング位置40B(第
4D図)へ上方へ回転させ、ダクトプロペラ26が地上のドッキング装置(図示
せず)と衝突しないようになっている。注意すべきは、第1図に図示された飛行
体には6個のダクトプロペラ26が組み込まれており、プロペラの回転位置とパ
イロン位置とを独立に調整することにより、ダクトプロペラ間において相当広範
囲の量の推力方向付けが可能になることである。離陸のためには逆の手順が実行
される、すなわち、ターボシャフトエンジン71がオンラインにされ、ディーゼ
ルエンジンがオフラインにされる。離陸が完了すると、ターボシャフトエンジン
が非作動にされ、プロペラ64からクラッチ解除され、同時に、ディーゼルエン
ジン32Aおよび32Bがオンラインにされ、クラッチ係合される。勿論、離陸
またはドッキングにおいて、余剰な動力が必要な場合には両エンジンをオンライ
ンのままにしておいてもよい。
第8図および第9図には、全体を符号90で示された推進装置の第2実施例が
示されており、ダクトファン94を支持するために固定パイロン92が使用され
ている。動力装置32Aおよび32Bは、貨物床33に固定されたトランスミッ
ション組立体(図示せず)に連結されている。パイロン92の第1の端部96は
トランスミッション組立体(第8図および第9図には図示せず)に連結され、第
2の端部98は変速装置100を介してダクトファン94に連結されている。変
速装置は、下方に向いた推力(図示のように45°変速装置100)を得るため
に回転されたとき、推力組立体からの排気がガス袋を逸れるように選択された角
度に回転面の角度を変化させる。作動組立体74に類似して、作動組立体102
がダクトファン94を正負180°、または、ダクトファン94が反転可能なフ
ァン羽根を有するときは90°回転させるために使用される。本推進装置は、ド
ッキングの際、側方推力を生じさせることができる。しかし、ドッキングした位
置にあるとき、ダクトファンを上方に動かすことは不可能である。いくらか簡単
な方法で、側方推力が得られるという利点を有している。
以上、特定の実施例を参照して本発明を説明したが、実施例は単なる例示に過
ぎず、当業者が容易に考え得るような多くの変形、修正があり得ることが理解さ
れるべきである。従って、本発明は、添付の請求の範囲の精神と範囲とによって
だけ限定されるものと解釈されるべきである。
産業上の利用可能性
本発明は航空機産業に応用される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 長手方向軸線と、横軸線と、垂直軸線とを有する軽航空機の推進装置で あって、 長手方向軸線と第1および第2端部を有するパイロンにして、その第1端部が 機体に回転可能に取り付けられ、第2端部が機体の外側へ延び、第1端部の回り に機体の長手方向軸線に垂直な平面内で上方および下方に引き込み可能なパイロ ンと、 前記パイロンの第2端部に回転可能に取り付けられ、該パイロンの長手方向軸 線に垂直な平面内で少なくとも正負90°回転可能である推力発生組立体と、 動力を推力発生組立体に供給するために該推力発生組立体に連結された動力装 置組立体であって、機体内に搭載され、巡航状態に対して充分な動力を有し、推 力発生組立体に連結された出力駆動軸を有する燃料効率の良い動力装置組立体と 、前記推力発生組立体に直接取り付けられ、ドッキング状態に対し充分な動力を 有する軽重量高動力の動力装置組立体と、燃料効率の良い前記動力装置組立体と 前記推力発生組立体との係合を解除させる第1クラッチ手段と、軽重量高動力の 前記動力装置と推力発生組立体との係合を解除させる第2クラッチ手段と、前記 推力発生組立体をパイロンの前記第2端部回りに回転させる手段と、パイロンを 前記第1端部の回りに回転させる手段とを備えた動力装置組立体と、 を有する推進装置。 2. 請求の範囲第1項に記載の推進装置において、前記推力組立体がファン 、ダクトファン、プロペラ、ダクトプロペラより成る群から選択されている推進 装置。 3. 請求の範囲第2項に記載の推進装置において、推力発生組立体を回転軸 回りに回転させる前記手段が、パイロンに取り付けられている推進装置。 4. 請求の範囲第3項に記載の推進装置において、前記パイロンが、前記第 1端部回りに、機体の横方向軸線に平行な平面から上方および下方に回転可能な 推進装置。 5. 請求の範囲第4項に記載の推進装置において、機体底部に貨物室が搭載 されており、前記推進装置が該貨物室に回転可能に取り付けられたパイロンと、 該貨物室内に搭載された燃料効率の良い前記動力装置とを有する推進装置。 6. 請求の範囲第5項に記載の推進装置において、推進装置が、出力軸を有 する燃料効率の良い前記動力装置組立体と、該出力軸に連結され第2の出力軸を 有するトランスミッション組立体とを有しており、該トランスミッション組立体 はパイロンと同心な回転軸線を有して貨物室に回転可能に搭載されており、パイ ロンの前記第1端部がトランスミッション組立体に取り付けられており、トラン スミッションの第2出力軸がパイロン内を通り、推力発生組立体に連結されてい る推進装置。 7. 請求の範囲第6項に記載の推進装置において、回転軸の回りに組立体を 回転させる前記手段が、前記推力組立体に取り付けられたリング歯車と、パイロ ンに搭載されたモータとを有し、該パイロンには前記リング歯車と噛み合うピニ オン歯車が取り付けられており、モータによるピニオン歯車の回転が推力組立体 を回転させるようになっていることを特徴とする推進装置。 8. 請求の範囲第7項に記載の推進装置において、前記第2手段が、機体に 取り付けられたジャッキスクリューであり、該ジャッキスクリューの出力軸がパ イロンに連結され、該出力軸の伸長、短縮がパイロンを前記第1端部回りに下方 および上方に回転させるようになっていることを特徴とする推進装置。 9. 請求の範囲第1項から第4項までおよび第6項から第8項までのいずれ か1項に記載の推進装置において、前記推力発生組立体が推力を反転させ得るこ とを特徴とする推進装置。 10.請求の範囲第9項に記載の推進装置において、前記推力組立体が正負1 80°回転可能なことを特徴とする推進装置。
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