【発明の詳細な説明】
グラフトコポリマーを含む洗剤組成物 技術分野
本発明は、防汚性(soil release benefits)を与える所定のポリマー、例え
ばポリエチレンオキシド骨格上にビニルアセテートユニットを有するグラフトコ
ポリマーを含む粒状洗剤組成物に関する。本発明の組成物は、比較的高レベルの
流動性非イオン性界面活性剤を含みかつ好ましくは高嵩密度を有する。背景および従来技術
EP 219 048A(BASF)は、合成テキスタイルファブリックの洗
濯および後洗濯処理における黒ずみ抑制剤としての、ポリアルキレンオキシドと
ビニルアセテートのグラフトコポリマーの使用を開示する。
EP 358 474A(Unilever)は、このタイプのグラフトコポ
リマーを低HLBの非イオン性界面活性剤系と共に含む洗剤組成物がポリエステ
ル/木綿布に関して驚くべき程向上された汚れ懸濁(再付着防止)性を示すこと
を開示する。
EP 358 473AおよびEP 358 472A
(Unilever)もまた、かかるグラフトコポリマーをそれぞれアルミノ珪
酸塩ビルダーおよびアクリルポリマー、またはジピコリン酸ビルダーと共に用い
る場合の向上された再付着防止性に関する。
本発明者らは、これらのグラフトコポリマーを或る粒状洗剤組成物中に配合す
ると、再付着防止即ち汚れ懸濁と全く関連しない別の効果が追加的に与えられ得
るということを思いがけず発見した。即ち、高レベルの流動性非イオン性界面活
性剤が特に高嵩密度の粉末中に存在する場合に、該非イオン性界面活性剤の滲出
(bleeding out)が実質的に低減され得る。洗濯物中へのデリバリーもまた、改
善され得る。
上記に挙げたEP 358 474A(Unilever)は、エトキシ化非
イオン性界面活性剤を含む組成物を開示する。しかしながら、効果(向上された
再付着防止性)は、低曇点および低HLB値を有する非イオン性界面活性剤の場
合のみ得られる。例えば、アルコール1モル当たり平均7モルまたはそれ以上の
エチレンオキシドでエトキシ化されたC12〜15アルコールでは、効果は認められ
ない。更に、開示されている非イオン性界面活性剤の好ましいレベルは全組成物
を基準として3〜
10重量%であり、実施例において具体的に記載されている組成物はわずか4重
量%の非イオン性界面活性剤しか含んでいない。EP 358 473Aおよび
EP 358 472A(Unilever)の具体的開示も同様である。
WO 92 06152AおよびWO 93 19145A(プロクター・ア
ンド・ギャンブル)は、界面活性剤系がポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含む組成
物における、グラフトコポリマーを含めて防汚性ポリマーの使用を開示する。高
嵩密度の粉末がWO 92 06152Aにおいて例示されているが、これらは
低レベル(2.5重量%未満)のエトキシ化非イオン性界面活性剤しか含んでい
ない。
EP 455 468A(プロテイン・テクノロジーズ・インターナショナル
)は、新規な防汚性蛋白質物質を開示し、それを上記に論じたタイプのグラフト
コポリマーと比較している。具体的に開示されている粉末組成物は、5重量%の
非イオン性界面活性剤(C12〜15アルコール,9EO)を含む。本発明の定義
従って本発明により提供される有機界面活性剤系、洗浄力ビルダー系および任
意に他の洗剤成分からなる粒状洗剤組成物は、
(a)該有機界面活性剤系が、全組成物を基準として少なくとも10重量%の量
の流動性エトキシ化非イオン性界面活性剤を含んでなり、かつ
(b)該組成物が、
(i)ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレンオキシドと
(ii)(任意に部分的にけん化されている)ビニルアセテート
を1:0.2ないし1:10の(i)対(ii)の重量比で含むグラフトコポリマ
ーも含んでいることを特徴とする。
本発明はまた、上記した粒状洗剤組成物の製造方法であって、実質的に均質な
粒状基材を混合および造粒により製造し、次いで任意に更なる成分を後配合し、
該混合および造粒の過程中に該グラフトコポリマーを水溶液の形態にて混入させ
ることからなる上記方法を提供する。
本発明は更に、少なくとも10重量%の流動性エトキシ化非イオン性界面活性
剤を含む粒状洗剤組成物からの非イオン性界面活性剤の滲出を低減または防止す
るための、上記したコポリマーの使用を提供する。発明の詳細な記載
本発明の粒状洗剤組成物は、EP 219 048A(バスフ)に記載されか
つクレームされているようなグラフトコポリマーを含有する。
本組成物はまた、比較的高レベルの流動性エトキシ化非イオン性界面活性剤を
含有する。これらの界面活性剤は実質的な性能有益性をもたらすが、しかしかか
る組成物において非イオン性界面活性剤の“滲出”として知られている現象が主
要な問題であり得る。該流動性非イオン性界面活性剤は当該粉末中を移行して、
不均一に分布するようになり、性能の損失、粉末の流動性の損失およびケーキン
グに通じ得る。孔質(例えば、ボール紙)包装が用いられる場合、該非イオン性
界面活性剤は、その包装材の狭い毛管まで移動して浸透および外部の染みに通じ
る傾向にある。滲みは、高嵩密度および相応して低粒子間隙度の粉末についての
特有の問題である。
本発明によれば、先に定められおりそして以下において一層詳細に論じられる
ようなグラフトコポリマーの存在が、非イオン性界面活性剤の滲出を低減または
防止し得る。その効果は、クエン酸の水溶性塩好ましくはクエン酸ナトリウムが
存在する
場合向上される。グラフトコポリマー
本発明の組成物中に用いられるグラフトコポリマーは、EP 219 048
A(BASF)に記載されかつクレームされている。それらは、分子量(数平均
)2000〜100,000のポリアルキレンオキシドを(部分的にけん化され
ていてもよい)ビニルアセテートでもって1:0.2〜1:10のポリアルキレ
ンオキシド対ビニルアセテートの重量比にてグラフトすることにより得られ得る
。ビニルアセテートは、例えば、15%までけん化されていても良い。
ポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/
またはブチレンオキシドのユニットを含有し得る。ポリエチレンオキシドが好ま
しい。
好ましくは、ポリアルキレンオキシドは4000〜50,000の数平均分子
量を有し、そしてポリアルキレンオキシド対ビニルアセテートの重量比は1:0
.5〜1:6である。特に好ましいものは、分子量2000〜50,000のポ
リエチレンオキシドから誘導されかつ1:0.5〜1:6のポリエチレンオキシ
ド対ビニルアセテートの重量比を有するポリ
マーである。
上記定義に包含され、分子量6000(136個のエチレンオキシドユニット
に相当)のポリエチレンオキシドをベースとしかつポリエチレンオキシド1重量
部当たり約3重量部のビニルアセテートユニットを含有ししかもそれ自体24,
000の分子量を有する物質が、BASF社からソカラン(Sokalan)(
商標)HP22として市販されている。
これらのポリマーは、適当には、本発明の組成物中に0.1〜10重量%、好
ましくは0.2〜5重量%、一層好ましくは0.3〜2重量%の量にて存在する
。
グラフトコポリマーは、以下により詳細に記載されるように、本発明の洗剤組
成物の製造において用いるのに適した水溶液の形態にて利用できる。界面活性剤系
本発明の組成物には、少なくとも10重量%の流動性エトキシ化非イオン性界
面活性剤が存在する。好ましい組成物は、少なくとも12重量%の流動性エトキ
シ化非イオン性界面活性剤を含む。
好ましくは、エトキシ化アルコール非イオン性界面活性剤は、
C8〜C18、好ましくはC12〜C16の平均アルキル鎖長を有する。特に好ましい
ものは、アルコール1モル当たり2.5〜8.0モルのエチレンオキシドでエト
キシ化されたC12〜C15脂肪族アルコールである。本発明の効果は、6.5〜8
.0の平均エトキシ化度を有するC12〜C15アルコールの場合に特に顕著となる
。
本発明の組成物中に用いるのに好ましい界面活性剤系は、エトキシ化非イオン
性界面活性剤と第1級アルコールサルフェート(PAS)との組み合わせからな
る。
この態様において、エトキシ化非イオン性界面活性剤は好ましくは界面活性剤
系の30〜90重量%、一層好ましくは40〜70重量%を構成し、そしてPA
Sは好ましくは界面活性剤系の10〜70重量%、一層好ましくは30〜60重
量%を構成する。好ましくは、全組成物は少なくとも5重量%のPASを含む。
本発明の組成物は、有利には、脂肪酸石けんを適当には1〜5重量%の量にて
含み得る。石けんは粉末構造付与剤として作用するため有益であり、さらさらと
した自由流動性の粉末を与える。しかしながら、本発明の組成物における石けん
の存在は
必須ではない。水溶性塩
本発明の具体的態様によれば、本組成物は少なくとも1種の水溶性塩を含む。
水溶性塩の存在は、非イオン性界面活性剤の“滲出”の低下に関して非常に有効
であると認められ、また同時に組成物内で他の機能を果たし得る。
例えば、組成物は、いずれの場合でも洗浄力を増大させるために有用でありか
つ加工を容易にし得る炭酸ナトリウムを含み得る。炭酸ナトリウムは、一般に1
〜60重量%、好ましくは2〜40重量%、最も適当には2〜13重量%の範囲
の量にて存在し得る。しかしながら、アルカリ金属炭酸塩を含まない組成物もま
た、本発明の範囲内にある。
本発明の非常に好ましい具体的態様によれば、本組成物はクエン酸の水溶性塩
、好ましくはクエン酸ナトリウムを含む。クエン酸塩は、無論、本発明に関連し
た抗“滲出”効果を向上させるのみならず、洗浄力ビルダーとしても機能する。
クエン酸塩は、適当には、0.5〜40重量%(全組成物を基準としてクエン
酸ナトリウム二水和物として)の量にて存在する。
特に好ましいものは800μm未満、好ましくは100〜500μmのロジン
−ラムラー粒子直径を有するクエン酸塩であり、これは混合されるよりむしろ組
成物の均質な基材顆粒内に配合される。他の成分
本発明の組成物は洗浄力ビルダー系を含有し、該系は好ましくはアルカリ金属
、好ましくはナトリウムのアルミノ珪酸塩を含んでなる。アルミノ珪酸ナトリウ
ムは、適当には、10〜60重量%(無水物基準)の量にて配合され得る。
アルカリ金属アルミノ珪酸塩は結晶質または無定形のいずれかあるいはそれら
の混合物であり得、一般式
0.8〜1.5Na2O・Al2O3・0.8〜6SiO2
を有する。
これらの物質はいくらかの結合水を含有し、そして少なくとも50mgCaO
/gのカルシウムイオン交換能を有することが必要とされる。好ましいアルミノ
珪酸ナトリウムは、1.5〜3.5個のSiO2ユニット(上記の式において)
を有する。無定形および結晶質の物質の両方共、文献に詳しく記載されているよ
うに、珪酸ナトリウムとアルミン酸ナトリウムとの間の
反応により容易に製造され得る。
適当な結晶質アルミノ珪酸ナトリウムイオン交換洗浄力ビルダーは、例えばG
B 1 429 143(プロクター・アンド・ギャンブル)に記載されている
。このタイプの好ましいアルミノ珪酸ナトリウムは、周知の商業的に入手できる
ゼオライトAおよびX並びにそれらの混合物である。
ゼオライトは、洗濯用洗剤粉末において今日広範に用いられている商業的に入
手できるゼオライト4Aであり得る。しかしながら、本発明の好ましい具体的態
様によれば、本発明の組成物中に配合されるゼオライトビルダーは、EP 38
4 070A(ユニリーバ)に記載されそしてクレームされているマキシマムア
ルミニウムゼオライトP(ゼオライトMAP)である。ゼオライトMAPは、1
.33を越えない、好ましくは0.90〜1.33の範囲、一層好ましくは0.
90〜1.20の範囲の珪素対アルミニウムの比率を有するゼオライトP型のア
ルカリ金属アルミノ珪酸塩と定義される。
特に好ましいものは、1.07を越えない、一層好ましくは約1.00の珪素
対アルミニウムの比率を有するゼオライトMAPである。ゼオライトMAPのカ
ルシウム結合能は、一般
に、無水物質1g当たり少なくとも150mgCaOである。
他のビルダーもまた、必要または所望に応じて本発明の洗剤組成物中に含まれ
得る。上記に挙げたように、クエン酸塩が特に好ましい。
含まれ得る別のクラスのビルダーはポリカルボキシレートポリマー、特にポリ
アクリレートおよびアクリル酸/マレイン酸コポリマーにより構成され、それら
は適当には0.5〜15重量%、特に1〜10重量%の量にて用いられ得る。
存在し得る他の成分は、蛍光剤、珪酸ナトリウム、ナトリウムの過ホウ酸塩ま
たは過炭酸塩のような漂白成分、漂白活性剤および漂白安定剤、蛋白質分解酵素
および脂肪分解酵素、染料、発泡調節顆粒、着色スペックル(着色斑)、香料、
並びに布柔軟化化合物を含む。このリストは、余すことなく挙げられているもの
ではない。嵩密度および粉末特性
本発明は、好ましくは少なくとも650g/l、一層好ましくは少なくとも7
00g/l、最も好ましくは少なくとも800g/lの高嵩密度の洗剤粉末に特
に適用され得る。本発明の好ましい組成物は、10%を越えない、一層好ましく
は5
%を越えない空隙率を有する。空隙率は、水銀侵入ポロシメトリーの公知の技法
により測定され得る。
有利には、“微粉”即ち180μmより小さい粒子の含有率は10重量%を越
えず、一層好ましくは5重量%を越えない。組成物の製造
本発明が特に適用され得る高嵩密度粉末は一般に噴霧乾燥法の直接生成物でな
いが、噴霧乾燥された基材粉末の稠密化によっても製造され得る。
しかしながら、好ましい製造方法は、液体および固体の成分を一緒に混合し、
造粒する非塔式(非噴霧乾燥)の方法による緻密で実質的に均質な粒状基材の製
造を含む。所望するなら他の成分を、引き続いて後配合し得る。
上記のリストに挙げた成分のうち、界面活性剤、アルミノ珪酸塩、蛍光剤、炭
酸ナトリウム、珪酸ナトリウムおよび他の塩は該基材中に適当に混入され得、一
方漂白成分、酵素、香料、染料、発泡調節顆粒および布柔軟化化合物は一般に後
配合されよう。
好ましい方法によれば、粒状基材は、撹拌作用および切断作用の両方を有する
高速の混合機/造粒機中にて製造される。高
速の混合機/稠密化機としても知られている高速の混合機/造粒機は、フカエ(
Fukae)(商標)FSのような回分式機械あるいはロディゲ(Loedig
e)(商標)リサイクラーCB30のような連続式機械であり得る。適当な方法
は、例えばEP 544 492A、EP 420 317AおよびEP 50
6 184A(ユニリーバ)に記載されている。クエン酸ナトリウムの混入
先に指摘したように、本発明の好ましい具体的態様によれば、クエン酸ナトリ
ウム(または他のアルカリ金属クエン酸塩)が、粒状基材内に、1994年11
月2日に出願された本出願人の国際特許出願番号PCT/EP94/03613
に記載されかつクレームされているように混入される。
基材粉末中のクエン酸塩は、望ましくは全組成物の少なくとも0.5重量%、
好ましくは0.5〜40重量%、望ましくは少なくとも3重量%、一層好ましく
は少なくとも5重量%、最も好ましくは3〜15重量%になるべきである。
基材粉末中に混入されるクエン酸ナトリウムは好ましくは微粉状であって、8
00μmを越えない、好ましくは500μmを越えない、最も好ましくは100
〜500μmのロジン−ラ
ムラー粒子サイズを有する。
一般に、無機ビルダーおよび他の無機物質(例えば、ゼオライト、炭酸ナトリ
ウム)は、結合剤および造粒化または凝集化剤として作用する界面活性剤と共に
造粒される。微細なクエン酸塩は、この段階において適当に混入され得る。脂肪
酸石けんは、混合および造粒の過程中、水酸化ナトリウム溶液での現場中和によ
り製造され得る。
任意に、クエン酸塩は、界面活性剤、一層好ましくは非イオン性界面活性剤と
の均密な混合物の形態にて混入され得る。あるいは、クエン酸塩は固体の形態に
て添加され得る。脂肪酸もまた、界面活性剤やはり好ましくは非イオン性界面活
性剤との予備混合物の形態にて添加され得る。
先に挙げたようないずれの任意成分も、該過程のいかなる適当な段階において
も混入され得る。
これらの方法において、存在するPASは、高速の混合機/造粒機中に計量供
給されるとき既に中和されていてもよく、即ち塩の形態にあってもよく、あるい
は酸の形態で添加し現場で中和してもよい。所望するなら、PASおよび非イオ
ン性界面活性剤は、EP 265 203AおよびEP 507 40
2A(ユニリーバ)に記載されているように均質な液状配合物の形態にて導入さ
れ得る。EP 420 317AおよびEP 506 184A(ユニリーバ)
は別の方法を開示し、この方法では液体であるPAS酸が連続式高速混合機中で
炭酸ナトリウムのような固体の無機アルカリ性物質と混合され反応される。生じ
る顆粒即ち“添加剤”は、次いで非イオン性界面活性剤および固体成分の入った
別の高速混合機中に計量供給される。
これらの方法はすべて、本発明の組成物の製造のために適する。
通常の洗剤粉末製造法に従って、漂白成分(漂白剤、漂白前駆物質、漂白安定
剤)、蛋白質分解酵素および脂肪分解酵素、着色スペックル、香料および発泡調
節顆粒を、高速の混合機/造粒機から出てきた基材粉末に後配合することが最も
適している。
追加的クエン酸塩は、所望されるなら、後配合される成分の一つであり得る。
それは微細にされるべきではなく、好ましくは当該組成物の残余のものに匹敵す
る粒子サイズを有する。グラフトコポリマーの混入
先に指摘したように、上記に概略した一般的方法において、
グラフトコポリマーの混入のための好ましい経路は、基材粉末を製造するために
用いられる混合および造粒の過程における液体成分の中にグラフトコポリマーの
溶液(好ましくは、水性)を含めることからなる。
かくして、本発明の好ましい方法は、混合および造粒により実質的に均質な粒
状基材を製造し、次いで任意に更なる成分を後配合し、しかもグラフトコポリマ
ーを該混合および造粒の過程中に水溶液の形態にて混入することからなる。
ソカラン(Sokalan)HP22が、この経路による混入のために高度に
適する20重量%水溶液として商業的に入手できる。実施例
本発明を次の非制限的な実施例により更に示すが、これらの例において部およ
び百分率は別段記載がなければ重量による。これらの実施例において用いられた
成分の略号は、次の通りである。
ココPAS ヤシアルコールサルフェート
非イオン性3EO アルコール1モル当たり3モルのエチレ
ンオキシドでエトキシ化されたヤシアル
コール
非イオン性7EO アルコール1モル当たり7モルのエチレ
ンオキシドでエトキシ化されたヤシアル
コール
ゼオライトMAP EP 384 070A(ユニリーバ)
に記載されかつクレームされているゼ
オライトMAP粉末(Si:Al=
1.00)
過炭酸塩 GB 2 123 044B(カオウ)
に開示されているメタホウ酸ナトリウム
およびメタ珪酸ナトリウムの保護被膜を
有する過炭酸ナトリウム
TAED テトラアセチルエチレンジアミン(顆粒)
EDTMP エチレンジアミンテトラメチレンホ
スホネートCa塩[モンサント社の
Dequest(商標)]
SCMC ナトリウムカルボキシメチルセルロース
Mn触媒 1994年9月2日に出願された国際特
許出願番号PCT/GB94/0190
4に記載されかつクレームされている漂
白触媒顆粒
PVP ポリビニルピロリドン
非イオン性界面活性剤の滲出およびデリバリー特性を比較するために、次の試
験法を用いた。非イオン性界面活性剤の滲出試験
この試験では、粉末カラムの上部および底部付近に置かれた予備計量された濾
紙に吸収された非イオン性界面活性剤の量を測定することにより、37℃にて3
週間の貯蔵期間中の滲出度を評価する。
各粉末サンプル800gを計量した。直径15cmの円筒状容器の底部に1c
mの深さまで粉末を注入し、そして正確に計量された濾紙(シュライヒャー・シ
ュールNo.589)を該粉末の上に置いた。更に粉末を該濾紙の上約5cmの
高さまで加え、次いで正確に計量された第2の濾紙で覆った。次いで、粉末サン
プルの残部を用いて第2の濾紙を覆った。該容器を密
封し、そして37℃の乾燥雰囲気中で3週間貯蔵した。貯蔵期間後、濾紙を取り
出し計量し、各濾紙の重量増加を計算し、2つの増加値の平均を算出した。洗濯物中へのデリバリー試験1: ゲージ試験
粉末のデリバリー特性を、実際の洗濯状況において通常遭遇するよりも悪い条
件(低温、最小限の撹拌)下で、自動洗濯機中で粉末のデリバリーをシミュレー
ションするモデル系を用いて比較した。この試験のために、600μmの細孔サ
イズのステンレス鋼メッシュで作られた直径4cm及び高さ7cmの大きさでテ
フロン製上部クロージャー及び前記メッシュ製底部クロージャーを有する円筒状
容器を用いた。該上部クロージャー中に把手として機能する30cmの金属棒を
挿入し、そしてこの把手を開放容器中の20℃の1リットルの水の上方に設置さ
れた撹拌アームに取り付けた。この撹拌装置により、45°に保持された該円筒
状容器を、半径10cmの円にて2秒間回転後2秒間静止させるサイクルに付し
た。
50gの粉末サンプルを該円筒状容器中に導入後、この容器を閉じた。この容
器を該撹拌アームに取り付け、そして次いでこのアームを該円筒状容器の上部が
該水の表面の直下に来るよ
うな位置まで下げた。10秒遅れの後、この装置を15回の回転/静止のサイク
ルにて作動させた。
該円筒状容器及び把手を水から取り出し、そして把手から容器を取り外した。
表面水を注意深く注ぎ出し、そして粉末残分を予備計量された容器に移し、10
0℃にて24時間乾燥した。次いで、乾燥された残分の重量を、初期粉末重量(
50g)に対する百分率として計算した。洗濯物中へのデリバリー試験2: デリバリーデバイス試験
英国のLever’s Persil(商標)マイクロ・システム用粉末が供
給されるタイプの可撓性デリバリーデバイス、即ち直径約3cmの上部開口を有
する直径約4cmの可撓性プラスチック製球状容器からの自動洗濯機における粉
末のデリバリーをエミュレーションするモデルシステムを用いて、粉末のデリバ
リー特性も比較された。
この試験において、該デリバリーデバイスを、直立した状態(開口部を上向き
にして)にて、水(20℃の5リットル)の上方に設置された撹拌アームに取り
付けた。この装置により該デバイスは垂直方向に30cmの距離上下移動され得
、しかしてこの動程の最も低い位置は水中5cmにあった。上り又は
下りには各2秒かかり、しかして該デバイスは最も低い位置にて4秒間水中5c
mにて静止させそして最も高い位置にて100°回転させ、その結果の傾いた向
きにて2秒間静止させた後再下降させた。
予備計量された粉末サンプルを該デバイス中にその最も高い位置にて導入し、
そして次いで当該装置を6サイクルにて作動させそして該デバイスがやはりその
最も高い位置にあるときに止めた。表面水を注意深く注ぎ出し、そして粉末残分
を予備計量された容器に移した。次いで、この容器を100℃にて24時間乾燥
し、そして乾燥された残分の重量を、初期粉末重量に対する百分率として計算し
た。
実施例1および2、比較例A〜C
高嵩密度の漂白洗剤粉末を、表1に示す処方に応じて製造した。例1および2
は本発明によるものであり、例A〜Cは比較のものであった。
連続式高速の混合機/造粒機を用いて基材粉末を製造後、示されている他の成
分を後配合した。ソカラン(Sokalan)HP22は20重量%水溶液とし
て配合したが、表1に記載されている量は100重量%物質に概算した量である
。基材中に
混入されたクエン酸ナトリウム二水和物は、415μmのロジンラムラー粒子直
径を有していた。
表2は、表1の下段中の成分の後配合の前の基材粉末の滲出およびデリバリー
特性を示す。
当該粉末(完全組成物)のすべての洗浄性は非常に類似していたが、ソカラン
(Sokalan)HP22は、ポリエステル布およびポリエステル/木綿布か
らの油汚れの除去に対して顕著な促進効果をもたらした。
実施例3〜8
表3は、本発明による非漂白処方物のいくつかの例を示す。
これらの処方物には、基材粉末中に混入したクエン酸ナトリウム二水和物より
も大きい粒子サイズを有するクエン酸ナトリウム二水和物を後配合した。
実施例1および2、比較例A〜C
実施例1および2,比較例A〜C
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年1月5日
【補正内容】
洗剤組成物 技術分野
本発明は、防汚性(soil release benefits)を与える所定のポリマー、例え
ばポリエチレンオキシド骨格上にビニルアセテートユニットを有するグラフトコ
ポリマーを含む粒状洗剤組成物に関する。本発明の組成物は、比較的高レベルの
流動性非イオン性界面活性剤を含みかつ高嵩密度を有する。背景および従来技術
EP 219 048A(BASF)は、合成テキスタイルファブリックの洗
濯および後洗濯処理における黒ずみ抑制剤としての、ポリアルキレンオキシドと
ビニルアセテートのグラフトコポリマーの使用を開示する。
EP 358 474A(Unilever)は、このタイプのグラフトコポ
リマーを低HLBの非イオン性界面活性剤系と共に含む洗剤組成物がポリエステ
ル/木綿布に対して驚くべき程向上された汚れ懸濁(再付着防止)性を示すこと
を開示する。
EP 358 473AおよびEP 358 472A
(Unilever)もまた、かかるグラフトコポリマーをそれぞれアルミノ珪
酸塩ビルダーおよびアクリルポリマー、またはジピコリン酸ビルダーと共に用い
る場合の向上された再付着防止性に関する。
本発明者らは、これらのグラフトコポリマーを或る粒状洗剤組成物中に配合す
ると、再付着防止(汚れ懸濁)と全く関連しない別の効果が追加的に与えられ得
る、即ち、高レベルの流動性非イオン性界面活性剤が高嵩密度の粉末中に存在す
る場合に、該非イオン性界面活性剤の滲出(bleeding out)が実質的に低減され
得ることを思いがけず発見した。洗濯物中へのデリバリーもまた、改善され得る
。
上記に挙げたEP 358 474A(Unilever)は、エトキシ化非
イオン性界面活性剤を含む組成物を開示する。しかしながら、当該効果(向上さ
れた再付着防止性)は、低曇点および低HLB値を有する非イオン性界面活性剤
の場合でのみ得られるにすぎない。例えば、アルコール1モル当たり平均7モル
またはそれ以上のエチレンオキシドでエトキシ化されたC12〜15アルコールでは
、効果は認められない。更に、開示されている非イオン性界面活性剤の好ましい
レベルは全組成物を
基準として3〜10重量%であり、実施例において具体的に記載されている組成
物はわずか4重量%の非イオン性界面活性剤しか含んでいない。高嵩密度につい
ては言及されていない。EP 358 473AおよびEP 358 472A
(Unilever)の具体的開示も同様である。
WO 92 06152AおよびWO 93 19145A(プロクター・ア
ンド・ギャンブル)は、界面活性剤系がポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含む組成
物における、グラフトコポリマーを含めた防汚性ポリマーの使用を開示する。高
嵩密度の粉末がWO 92 06152Aにおいて例示されているが、これらは
低レベル(2.5重量%未満)のエトキシ化非イオン性界面活性剤しか含んでい
ない。
EP 455 468A(プロテイン・テクノロジーズ・インターナショナル
)は、新規な防汚性蛋白質物質を開示し、それを上記に論じたタイプのグラフト
コポリマーと比較している。具体的に開示されている粉末組成物は、5重量%の
非イオン性界面活性剤(C12〜15アルコール,9EO)を含む。本発明の定義
本発明により提供される有機界面活性剤系、洗浄力ビルダー
系および任意に他の洗剤成分からなる粒状洗剤組成物は、
(a)該有機界面活性剤系が、全組成物を基準として少なくとも10重量%の量
の流動性エトキシ化非イオン性界面活性剤を含んでなり、
(b)該組成物が、
(i)ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレンオキシドと
(ii)(任意に部分的にけん化されている)ビニルアセテート
を1:0.2〜1:10の(i)対(ii)の重量比で含むグラフトコポリマーも
含んでおり、
(c)該組成物が少なくと650g/リットルの嵩密度を有していることを特徴
とする。
本発明はまた、上記した粒状洗剤組成物の製造方法であって、実質的に均質な
粒状基材を混合および造粒により製造し、次いで任意に更なる成分を後配合し、
該混合および造粒の過程中に該グラフトコポリマーを水溶液の形態にて混入させ
ることからなる上記方法を提供する。
本発明は更に、少なくとも10重量%の流動性エトキシ化非
イオン性界面活性剤を含み嵩密度が少なくとも650g/リットルの粒状洗剤組
成物からの非イオン性界面活性剤の滲出を低減または防止するための、上記した
コポリマーの使用を提供する。嵩密度および粉末特性
本発明は、少なくとも650g/l、好ましくは少なくとも700g/l、よ
り好ましくは少なくとも800g/lの高嵩密度の洗剤粉末に特に適用され得る
。本発明の好ましい組成物は、10%を越えない、より好ましくは5%を越えな
い空隙率を有する。空隙率は、水銀侵入ポロシメトリーの公知の技法により測定
され得る。
有利には、“微粉”即ち180μmより小さい粒子の含有率は10重量%を越
えず、一層好ましくは5重量%を越えない。組成物の製造
本発明が適用され得る高嵩密度粉末は一般に噴霧乾燥法の直接生成物でないが
、噴霧乾燥された基材粉末の稠密化(densification)によっても製造され得る
。
しかしながら、好ましい製造方法は、液体成分および固体成分を一緒に混合し
、造粒する非塔式(非噴霧乾燥)の方法による緻密で実質的に均質な粒状基材の
製造を含む。所望するなら他の成分を、引き続いて後配合し得る。
上記のリストに挙げた成分のうち、界面活性剤、アルミノ珪酸塩、蛍光剤、炭
酸ナトリウム、珪酸ナトリウムおよび他の塩
は該基材中に適当に混入され得、一方漂白成分、酵素、香料、染料、発泡調節顆
粒および布柔軟化化合物は一般に後配合されよう。
好ましい方法によれば、粒状基材は、撹拌作用および切断作用の両方を有する
高速の混合機/造粒機中にて製造される。高速の混合機/稠密化機としても知ら
れている高速の混合機/造粒機は、フカエ(Fukae)(商標)FSのような
回分式機械あるいはロディゲ(Loedige)(商標)リサイクラーCB30
のような連続式機械であり得る。適当な方法は、例えばEP 544 492A
、EP 420 317AおよびEP 506 184A(ユニリーバ)に記載
されている。
請求の範囲
1. 有機界面活性剤系、洗浄力ビルダー系および任意に他の洗剤成分からなる
粒状洗剤組成物であって、
(a)該有機界面活性剤系が、全組成物を基準として少なくとも10重量%の量
の流動性エトキシ化非イオン性界面活性剤を含んでなり、
(b)該組成物が、
(i)ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレンオキシドと
(ii)(任意に部分的にけん化されている)ビニルアセテート
とを1:0.2〜1:10の(i)対(ii)の重量比で含むグラフトコポリマー
も含んでおり、かつ
(c)該組成物の嵩密度が少なくとも650g/リットルである
ことを特徴とする上記洗剤組成物。
14. 実質的に均質な粒状基材中のクエン酸ナトリウムが800μmを越えな
いロジン−ラムラー粒子サイズを有することを特徴とする請求の範囲第12項ま
たは第13項に記載の洗剤組成物。
15. 洗浄力ビルダー系が10〜60重量%(全組成物を基準として)の結晶
質もしくは無定形のアルカリ金属アルミノ珪酸塩を含むことを特徴とする前記請
求の範囲のいずれかの項に記載の洗剤組成物。
16. アルカリ金属アルミノ珪酸塩が、1.33を越えない珪素対アルミニウ
ムの比率を有するゼオライトP(ゼオライトMAP)であることを特徴とする請
求の範囲第15項に記載の洗剤組成物。
17. 10%を越えない空隙率を有することを特徴とする請求の範囲第1項〜
第16項のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
18. 5%を越えない空隙率を有することを特徴とする請求の範囲第17項に
記載の洗剤組成物。
19. 請求の範囲第1項〜第18項のいずれか一項に記載の粒状洗剤組成物の
製造方法であって、実質的に均質な粒状基材を混合および造粒により製造し、そ
して次いで任意に更なる成
分を後配合することからなり、該造粒過程中にグラフトコポリマー(b)の水溶
液を混入させることを特徴とする上記方法。
20. クエン酸の水溶性塩もまた実質的に均質な粒状基材内に混入させること
を特徴とする請求の範囲第19項に記載の方法。
21. 水溶性塩がクエン酸ナトリウムでありかつ全組成物を基準として少なく
とも0.5重量%の量にて混入させることを特徴とする請求の範囲第21項に記
載の方法。
22. 全組成物を基準として少なくとも10重量%の量の流動性エトキシ化非
イオン性界面活性剤を含んでなる有機界面活性剤系、洗浄力ビルダー系および任
意に他の洗剤成分からなり少なくとも650g/リットルの嵩密度を有する粒状
洗剤組成物からの非イオン性界面活性剤の滲出を防止または低減するための、
(i)ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレンオキシドと
(ii)(任意に部分的にけん化されている)ビニルアセテート
を1:0.2〜1:10の(i)対(ii)の重量比で含むグラフトコポリマーの
使用。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C11D 17/06 9546−4H C11D 17/06
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM,
AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C
N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE
,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,
LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M
X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD
,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN
(72)発明者 フアン・ラール,コーネリス・エリザベ
ス・イエー
オランダ国、エヌ・エル・3137、ペー・ベ
ー・ブラーリンヘン、セデールデリーフ・
38
(72)発明者 フエルスヘリンヘー,ヘイルバルド・マー
テイン
オランダ国、エヌ・エル・3137、ウエー・
エル・ブラーリンヘン、フオンテインカル
イデ・23