JPH09509302A - 分裂細胞から世代t▲下0▼で完全に形質転換されたトランスジェニック植物の産生方法 - Google Patents
分裂細胞から世代t▲下0▼で完全に形質転換されたトランスジェニック植物の産生方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、世代Toで完全に形質転換されたトランスジェニック植物の産生方法において、a)分裂細胞外植体の遺伝子形質転換段階;b)形質転換された全ての細胞の中から、二次分裂組織のもとである細胞及び/又は葉の新生分裂組織を発生させることのできる細胞を特異的に発達させることができるようにする選択的培養段階;c)段階b)で得られた細胞材料からトランスジェニック植物を再生する段階、を含んで成る方法に関する。
Description
【発明の詳細な説明】
分裂細胞から世代Toで完全に形質転換されたトランスジェニック植物の産生方
法
本発明は、世代Toで完全に形質転換された分裂細胞からのトランスジェニッ
ク植物の産生方法に関する。本発明は同様に、この方法の途中で得られた、形質
転換された外植体をも目的とする。
遺伝子工学技術は現在、植物品種の改良において一般に応用されている。これ
らの技術は、従来の技術では導入が困難であるか又は不可能である新しい性質の
導入を可能にする。これらの技術の進歩にもかかわらず、形質転換に適していな
い又は子葉もしくは葉といった分化した外植体から再生され得ないいくつかの種
が存在する。これらの種(例えばひまわり、綿、エンドウ、インゲンマメ、大豆
など)については、形質転換用の外植体として例えば頂生分裂組織といった分裂
組織外植体を利用することによってこれらの問題点を一部分克服することができ
るということが実証された。
の再生を可能にする。分裂組織からの再生技術は、異なる多数の種に応用でき、
同じ種の中でも多数の遺伝子型に応用できる。この技術のおかげで、数多くの取
扱いにくい種を形質転換し再生することができた(例えば、Bidney et al,Plan
t Molecular Biol.18,301〜313,1992;Bidney et al,Proc.Be Int.Sunflo
wer Conf.等II巻、Pisa Sept.1992;Schrammeijer et al,Plant Cell Rep.
9:55〜60,1990;Christou et al,The Plant Journal,2(3),283〜290,1
992;Gambley et al,Plant Cell Rep.12:343〜346,1993;Russel et al.Pl
ant Cell Rep.12:165〜169,
1993)。
しかしながら、これらの方法はいくつかの欠点を有する。形質転換の頻度はき
わめて低く、再生された植物はほぼ排他的にキメラ植物である、すなわちいくつ
かの組織は形質転換されるが、その他の組織はされていない。この特徴は、分裂
組織がさまざまな植物器官(茎、根、葉)のすべての組織のもとである細胞材料
を再生するという事実に由来する。ところが、利用される技術の如何に関わらず
、形質転換作業は、外植体内部での制限ある数の細胞の形質転換しか導かず、こ
れらの細胞は、無作為な形で分布している。分裂組織は、このような操作の後決
して完全に形質転換されない。従って形質転換段階を受けた分裂組織から再生さ
れた植物は、キメラ植物である。完全にトランスジェニックな植物は子孫におい
てのみ、しかも生殖系列の細胞が形質転換を受けたという条件下で得られる。こ
の種の方法は例えば、Bidney et al,Plant Molecular Biol.18,301〜313,19
92;Schrammeijer et al.Plant Cell Rep.9;55〜60,1990の中で記述されて
いる。
キメラ植物の獲得が呈する欠点は、当該技術分野において認識されているが、
解決法は全くもたらされていない。Toキメラ植物の中から生殖系列の形質転換
を受け従って新しい性質をその子孫に伝達することのできるものを認識できるよ
うにする標識づけシステムが記述されてきた(Christou et al.The Plant Journ
al,2(3),283〜290,1992)。この方法は、次の世代において完全に形質転換さ
れた植物の獲得を容易にするが、世代Toで産生された植物はつねにキメリック
である。
今日、分裂組織から世代Toで完全に形質転換された植物を体系的かつ予想の
つく形で産生することを可能にする方法は存在しない。
本発明は、この技術的問題を解決する。本発明は、完全に形質転換された分裂
組織すなわち全ての細胞が形質転換された分裂組織に最終的にたどりつくために
分裂組織の形質転換された細胞を富化できるようにする方法の当該発明人による
完成に基づくものである。本発明に従うと、植物の再生はその後排他的に、これ
らの完全に形質転換された外植体から行なわれ、そのため、得られる植物のトラ
ンスジェニック特性が保証される。当該発明人は同様に、或る種の条件下で、分
裂組織に由来する外植体の葉の上の分裂組織及び新生葉芽の新生が誘発されうる
ことも立証した。葉の新生分裂組織を含むこれらの新生葉芽の存在についてはこ
れまで文献中に記述されたことがない。本発明の方法は同様に、完全に形質転換
された状態のこれらの葉の新生分裂組織を得ることをも可能にする。このときこ
れらは、Toで完全に形質転換された植物の再生のためのすばらしい細胞材料と
なる。
従って、本発明は全般的に言って完全に形質転換された分裂組織の産生方法及
びこれらの外植体から排他的にToで完全にトランスジェニックな植物を再生す
ることを可能にする方法を提供する。
より特定的に言うと、本発明は、世代Toで完全に形質転換されたトランスジ
ェニック植物の産生方法において、
a)分裂外植体の遺伝子形質転換段階、及び
b)形質転換された全ての細胞の中から、二次分裂組織のもとである細胞及び/
又は葉の新生分裂組織を発生させることのできる細胞を特異的に発達させること
ができるようにする選択的培養段階、
c)段階ii)で得られた細胞材料からトランスジェニック植物を再生する段階、
を含んで成る方法を目的とする。
本発明において、「分裂組織外植体」という語は、基本的に又は
排他的に分裂組織又はその発達中に分裂組織となる可能性のある組織で構成され
た外植体を意味する。本発明に従うと、この語は特に次のものを包含する:
−頂生分裂組織(当該技術分野では「一次分裂組織」としても知られている)、
特に茎生のつまり茎の頂生分裂組織;
−新生葉芽;
−新生葉芽を発生させることのできる若葉の一部分。
「新生葉芽」という語は、葉の上部表皮上にもたらされた芽のことを意味する
。これには葉の新生分裂組織が含まれる。その発達は一連の精確な培養条件によ
って「人工的」に誘発される。
これらのさまざまな外植体の性質については以下で詳細に記述する。
「二次分裂組織」という語は、一次分裂組織から生まれた分裂組織を意味する
。特に、この語は、本発明の中で、植物の側枝の構築を担当し葉腋に位置する腋
生分裂組織を指す。
「腋芽」という語は、二次分裂組織を含む葉の葉腋にある芽のことを意味する
。
「葉の新生分裂組織」という語は、新生葉芽の中に含まれる分裂組織を意味す
る。これらの分裂組織の形成は、以下で規定する培養条件によって「人工的」に
誘発される。
細胞レベルでは、二次分裂組織及び葉の新生分裂組織は、主要分裂組織のもの
と同じ構造的組織及び機能を有するが、そのサイズはより小さいものである。な
お、葉の新生分裂組織は二次分裂組織よりもさらに小さい。
本発明を練上げるに至った研究作業は、以下のような形態形成原理に基づいて
いる。すなわち、頂生分裂組織は、葉の始原体の葉腋に、予め定められた要領で
細胞増殖により二次分裂組織を発生させ
ることになる細胞を内含している。遺伝子形質転換作業の際に、これらの「予め
プログラミングされた」細胞が形質転換される可能性がある。これらの細胞の増
殖に由来する二次分裂組織は、排他的に、形質転換された細胞で構成されること
になる。有利な培養条件において、葉の新生分裂組織を発生させることになる細
胞についても同様である。従って、これらの形質転換された二次分裂組織及び形
質転換された葉の新生分裂組織から再生された植物は完全にトランスジェニック
となる。
当該発明人は、形質転換された細胞の中で、二次分裂組織又は葉の新生分裂組
織のもとにある細胞の発達に有利に作用する選択的培養システムを完成させた。
その他の細胞は削除される。
好ましくは、選択的培養は以下の段階を含んでいる:すなわち
i)形質転換段階を受けた分裂細胞外植体を選択培地上で培養する段階、
ii)段階i)の間に得られた、形質転換された腋芽及び場合によっては形質転換
された新生葉芽を採取する段階、
iii)ii)に従って得られた形質転換された芽を選択培地上で培養する段階、
iv)段階ii)及びiii)を少なくとも一度反復する段階、
換言すると、本発明に従うと、形質転換段階を受けた外植体は、規定の期間中
、選択培地上での培養に付される。苗条及び何枚かの葉が現われた時点で培養は
中断され、少なくとも一部形質転換された腋芽そして場合によっては新生葉芽が
採取される。形質転換された状態は、選択的標識によって認知される。その後芽
を植替えし、それ自体腋芽そして場合によっては新生葉芽を産生するまで選択培
地上で培養する。培養を中断し、形質転換された芽を改めて採取し培養する。こ
の「制限時間ある培養と芽の採取」のサイクルを複数
回反復することにより、完全に形質転換された芽が獲得できることになる。実際
、サイクルを重ねるにつれて、芽の中の形質転換された細胞の数及び形質転換さ
れていない細胞との関係における形質転換された細胞の割合は、細胞増殖のおか
げで増大する。従って、サイクルは、完全に形質転換された芽が得られるまで反
復される。完全に形質転換された芽は、形質転換された状態に対応する選択的標
識による阻害に抵抗するその能力の特徴である緑色の着色を至るところで呈して
いる苗条を産生するその能力によって認知される。トランスジェニック植物の再
生は、腋芽又は新生葉芽から行なわれる。
「選択的作用物質」という語は、本発明において、形質転換された細胞の発達
に有利に作用する物質を意味する。利用される選択的作用物質は通常カナマイシ
ンである。この場合、形質転換の際に導入される非相同配列には、例えばNPTII
といったカナマイシンに対する耐性についてコードする遺伝子が含まれる。カナ
マイシンは、葉緑体リボソームの遮断によって作用する。従って、カナマイシン
耐性植物は、機能的葉緑素を製造できることから緑色であるが、一方非耐性植物
は、機能的葉緑素の不在の特徴である黄色又は白色の色合いを示す。この現象は
、形質転換体の視覚的選択を可能にする。緑色の形質転換された新生葉芽及び緑
色の腋芽は選択される。主要芽、主要実生及び植物の白色又は黄色の部分は全て
削除される。
主要芽を削除することは、特に選択されたヒマワリといったような頂芽優性種
の場合に、腋芽の発達に有利に作用する。
選択的培養サイクルの回数は、形質転換段階を受けた分裂細胞外植体の最初の
培養を含めて好ましくは2回以上である。サイクル数は、完全に形質転換された
芽を獲得できるのに充分なものでなくてはならない。標準的には、3回適用しな
ければならないが、いくつ
かの種において又は或る種の形質転換技術の場合には、例えば4回、5回又は6
回といったようにさらに多く実施する必要がある可能性がある。
一般的に言って、選択培地上での培養段階は各々約15日持続するが、種に応じ
て1〜3週間と変動する可能性もある。各々の培養段階の持続時間は、少なくと
も1枚の葉をもつ苗条の出現を可能にするのに充分なものでなくてはならない。
選択サイクルが3度反復される場合、選択的培養段階の合計時間は約6週間とな
り、この期間全体にわたり選択的作用物質が存在している。場合によっては、形
質転換状態の分析を可能にするため形質転換の際に、例えばGUSといったリポー
タ遺伝子を取り込むこともできる。
本発明の方法の効率は、本発明に従った選択的培養段階全体の持続時間が通常
実施されるものよりもかなり長いことから(例えば2週間ではなく6週間)、予
想外のものである。ところで、複数の著者によって、カナマイシンが植物の再生
に対し有害な効果をもつということが示されてきた(Schrammeijer et al,Plan
t Cell Rep.9:55〜60,1990)。従って今日までに開発されてきた形質転換及
び再生の方法は、選択段階の持続時間を最小限にする傾向をもっていた(Bidney
et al,Proc.13図国際ヒマワリ学会、第II巻、Pisa,1992年9月)。実際、当
該発明人は、文献にて示されていることに反して、カナマイシンを用いた選択的
培養の期間の延長が植物の再生に対し阻害効果をもつことは全くないということ
を実証した。
分裂組織外植体の形質転換段階に関しては、適切なあらゆる技術を利用するこ
とができる。この段階には、DNAのトランスファを可能にする条件下にて、植物
細胞内に導入するための非相同配列を含むアグロバクテリウム(Agrobacterium
)と分裂組織外植体を接触させることが含まれている。
形質転換技術の一例として、微粒子での分裂組織外植体のボンバードを挙げる
ことができ、この場合アグロバクテリウム(Agrobacterium)との外植体の接触
は同時に又はボンバードの後で行なわれる。この技術によると、アグロバクテリ
ウム(Agrobacterium)によるDNAのトランスファのために必要であるように、外
植体上に数多くの微小な傷をつけることが可能である。ボンバード及び同時形質
転換の場合、微粒子はアグロバクテリウム(Agrobacterium)でコーティングさ
れている(EP-A-0486234)。好ましくは、アグロバクテリウム(Agrobacterium
)との接触は、例えばEP-A-0486233で利用されている技術を応用することによっ
てボンバードの後で行なわれる。微粒子は通常、金又はタングステンで構成され
ている。
もう1つの形質転換技術はアグロバクテリウム(Agrobacterium)懸濁液と分
裂細胞外植体の接触から成る。この場合、例えば、形質転換を容易にするためメ
スでカットすることにより外植体に傷をつけることが好ましい。
形質転換段階は同様に、アグロバクテリウム(Agrobacterium)と外植体の同
時培養期間も含んでいる。この期間の長さは2〜4日であり、3日が好ましい。
同時培養の培地は、この目的で通常利用されるあらゆる培地であってよい。特に
有利な培地は、以下の例で記述される通り、BAPが付加された培地MPである。
アグロバクテリウム(Agrobacterium)は通常、アグロバクテリウム・ツメフ
ァシエンス(Agrobacterium tumefaciens)である。さまざまな菌株、例えば菌
株GV 2260又はLBA 4404を利用することができる。ベクターとしては、バイナリ
ープラスミドpGA 492-GIさらにはp35GUSイントロンを挙げることができる。「菌
株/ベクター」対は、形質転換の効率に影響を及ぼす可能性がある。菌株LBA 44
04をベクターpGA 492-GIと共に利用することが好ましい。
植物細胞内に導入されるべき核酸配列には、植物に対して農学的に有利な特長
を付与する可能性のある全ての配列が含まれる。例としては、害虫、除草剤又は
菌類の疾病(例えばスクレロチニア・スクレオリウム(Sclerotinia sclerotoriu m
)又はドトリチス・シネレア(Botrytis cinerea))に対する耐性を付与する配列
、種子の貯蔵タンパク質の、又は貯蔵タンパク質の質を改善する単数又は複数の
遺伝子、果実の成熟を変更する配列、ウイルス耐性を付与する配列、単数又は複
数のリボザイム、単数又は複数のアンチセンス配列、脂肪酸又はアミノ酸の代謝
に関与する単数又は複数の遺伝子又は雄性不稔に関与する単数又は複数の遺伝子
を挙げることができる。
その上、非相同配列には又、例えば、カナマイシン、G418又はネオマイシンと
いった抗生物質に対する耐性を付与する作用物質などの、形質転換体の選択を可
能にする作用物質についてコードする配列も含まれる。ベクターには、非相同配
列の安定した発現のために必要な調節配列が含まれる。プロモータとしては、プ
ロモータ35S、翻訳エンハンサSLと2重になった35S、又はヒマワリに由来する
ユビキチンのプロモータを挙げることができる。NOSのターミネータが特に好ま
しい。
上述の形質転換及び選択的培養段階は、外植体からトランスジェニック植物を
再生することを可能にする作業全体の一部を成すものである。本発明の方法は、
全体として、以下のように要約できる:
1.分裂組織外植体の調製;
2.上述のような外植体形質転換段階の実施;
3.以上で説明した通りの一連の選択段階の使用;
4.選択サイクルの最後に得られる構造からのトランスジェニック植物の再生。
本発明の方法に従うと、分裂組織外植体の調製は、5〜30日間、
好ましくは5〜8日間の頂生分裂組織又は頂生半分裂組織の予備培養から成る。
予備培養の培地は、サイトカイニン、より特定的に言うと6−ベンジルアミノ
プリン(以下BAPと呼称する)を付加した植物細胞培地である。好ましくは、培
地は、他のホルモン無しで0.05〜2.0mg/lのBAP、例えば0.1mg/lのBAPが付加
されたMS(Murashige-Skoog)培地である。
当該発明人は、予備培養段階及びその持続時間が外植体の発達に対して重要な
影響を及ぼすことを実証した。予備培養段階の持続時間が9日又は10日より長い
場合、新生葉芽が葉の上に出現する。このとき頂生分裂組織上に再生された苗条
は、上部表皮上に新生葉芽をもっ葉を有する。
本発明のこの変形態様に従うと、形質転換段階の前に、新生葉芽を切除するか
、さらには単に葉の切片を採取してそれを形質転換段階で利用することが可能で
ある。従って本発明のこの実施態様に従うと、形質転換に付された分裂組織外植
体は、新生葉芽を与える可能性のある少なくとも9日間の予備培養後に得られた
葉、又は切除された新生葉芽で構成されていてよい。
予備培養が5〜12日間持続する場合、頂生分裂組織は通常、形質転換段階にお
いて直接分裂組織外植体として役立つ。この場合、新生葉芽は、いわゆる予備培
養段階中に誘発されるが、例えば同時培養中又は選択培地上での培養中といった
ようなその後の発達の間にしか出現しない。
本発明に従うと、予備培養、同時培養及び選択の段階について同じ培地を利用
することができる。この培地は、好ましくは、0.05〜2.0 mg/l好ましくは0.1m
g/lの濃度でBAPを付加したM5培地である。通常BAPは、培地内に存在する唯
一の植物ホルモンである
。なかんづくこの培地が、特に予備培地である場合にジベレリン酸もインドール
酢酸も含んでいないことが好ましい。培地には又、予備培養及び同時培養の段階
中に、アグロバクテリウム(Agrobacterium)のvir遺伝子を活性化させることの
できるアセトシリンゴンといったフェノール化合物を付加することもできる。約
200μMの濃度が適当である。選択培養段階については、培地は、50〜200mg/l
好ましくは50mg/lの濃度の少なくとも1つの選択的作用物質、有利にはカナマ
イシン、そして場合によっては静菌性作用物質を含んでいる。
頂生分裂組織は、殻をむき殺菌した成熟した種子の発芽により得られる。発芽
段階は、標準的には、その多量要素及び微量要素が場合によって半減したMS培地
などの好ましくは固化された発芽培地上での種子の培養から成る。発芽は、約16
時間の光周期で好ましくは25℃で2〜4日、好ましくは4日間持続する。
予備培養、形質転換及び選択の段階後、完全に形質転換された芽及び苗条から
、再生段階が実施される。培地及び条件は、当該技術分野において当該種につい
て通常適用されるものである。ヒマワリについて、再生条件が以下の例で示され
ている。
上述のトランスジェニック植物の産生方法の他に、本発明は同様に、この方法
の間に得られた完全に形質転換された新生葉芽及び二次分裂組織をもその目的と
している。同様に、分裂組織外植体から得た世代Toで完全に形質転換されたト
ランスジェニック植物も本発明の目的である。
本発明の方法には数多くの利点がある。特に、この方法は、外植体が完全に形
質転換された場合にのみ再生が行なわれることから、先行技術に比べ効率が良い
。逆に、既存の技術は、形質転換作業とそれに続いて得られたキメラ植物の中か
ら形質転換された生殖系列
をもつものを選択する作業を受けた全ての分裂組織の再生を前提としていた。従
って本発明の方法は、多大な時間的そして手段面の節約を可能にする。
その上、この方法に従って得られたトランスジェニック植物の収量は、先行技
術によって得られるものよりもはるかに高い。例えば、ヒマワリについて、再生
された植物の92%は、子孫において少なくとも1つのトランスジェニック植物を
与える(以下の表8)。この数字は、Bidney et al,Plant Molecular Biol.18
,301〜313,1992によって報告された0.2%〜2%に比較すべきものである。
本発明の方法は、数多くの植物種、より特定的には双子葉植物、特に形質転換
及び再生がむずかしいものに応用される。例として、綿、大豆、採油植物種例え
ばヒマワリ、マメ科に属する種例えばエンドウ、インゲンマメさらにはウリ科に
属する種例えばズッキーニが挙げられる。これらの種の中でも、異なる数多くの
遺伝子型が利用できる。特に好ましいのはヒマワリである。
本発明のさまざまな態様が図中で例示されている:
図1は、新生葉芽から再生された腋生苗条の中のグルクロニダーゼの発現を分
析するための半分裂組織由来の葉の形質転換プロトコルを示す。
凡例:
1−種子
2−MO培地での発芽、2日間、
3−頂端の解剖:子葉、幼根及び初葉の削除、
4−2つの半分への頂端の切断、
5−30日間の、200μMのアセトシリンゴンを含むM2培地上での半分裂組織の
予備培養、
6−新生葉芽
7−半分裂組織から誘発された腋生苗条
8−上部面で開始された新生葉芽を有する葉の採取、
9−新生葉芽無しの葉の採取、
10−ボンバード及び200μMのアセトシリンゴンを含むM2培地上
tumefaciens)との3日間の同時培養、
11−15日間の、400mg/lのオーゲメンチンを含むM2培地上での培養、
12−腋生苗条
13−腋生苗条への新生葉芽の発達
14−葉上に出現した新生葉芽から誘発された腋生苗条におけるグルクロニダーゼ
の発現の分析
15−葉の外植体
16−形質転換された細胞スポットGUS+
17−形質転換された細胞セクターGUS+
18−形質転換された細胞ラインGUS+
19−形質転換された腋芽
図2は、グルクロニダーゼの発現の分析のための半分裂組織の形質転換プロト
コルを示す。
凡例:
1−種子
2−MO培地での発芽、2日間、
3−頂端の解部:子葉、幼根及び初葉の削除、
4−2つの半分への頂端の切断、
5−5日間の、200μMのアセトシリンゴンを含むM2培地上での半分裂組織の
予備培養、
6−ボンバード、及び200μMのアセトシリンゴンを含むMS培地上
での半分裂組織のアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tume faciens
)との3日間の同時培養、
7−15日間の、400mg/lのオーゲメンチンを含むM2培地上での、ボンバード
及び同時培養を受けた半分裂組織の培養、
8−新生葉芽
9−半分裂組織から誘発された腋生苗条
10−腋生苗条
11−基部カルス
12−半分裂組織から誘発された腋生苗条内のグルクロニダーゼの発現の分析、
13−形質転換された細胞スポットGUS+
14−形質転換された細胞セクターGUS+
15−形質転換された新生葉芽GUS+
16−形質転換された細胞ラインGUS+
17−形質転換された腋芽GUS+
図3は、葉上の新生葉芽から又は半分裂組織から形質転換され再生された苗条
の選択を示す:
凡例:
1−例2に規定されたプロトコルに従ってボンバード及び同時培養を受けた半分
裂組織、
2−例1に規定されたプロトコルに従ってボンバード及び同時培養を受けた半分
裂組織に由来する葉、
3−カナマイシン耐性をもつ緑色新生葉芽
4−15日間の、400mg/lのオーゲメンチン及び50mg/lのカナマイシンを含む
M2培地上での外植体の培養、
5−カナマイシンに対する感受性を有する形質転換されていない白色部分、
6−カナマイシン耐性をもつ緑色腋芽
7−カナマイシン耐性をもつ形質転換された緑色部分
8−緑色腋芽の採取
9−緑色新生葉芽の採取
カナマイシンを用いた第2の選択培養:
10−15日間の、400mg/lのオーゲメンチン及び50mg/lのカナマイシンを含む
M2培地上での緑色腋芽、緑色新生葉芽及び緑色腋芽の培養
11−カナマイシン耐性をもつ緑色新生葉芽
12−カナマイシンに対する感受性をもつ形質転換されていない白色部分
13−カナマイシン耐性をもつ緑色腋芽
14−カナマイシン耐性をもつ緑色部分
15−カナマイシン耐性をもつ緑色腋生苗条
16−緑色腋芽の採取、
17−緑色新生葉芽の採取、
18−緑色腋生苗条の採取、
図4は、形質転換された植物の再生を示す。
凡例:
カナマイシンを用いた第3の選択培養:
1−15日間の、400mg/lのオーゲメンチン及び50mg/lのカナマイシンを含む
M2培地上での緑色腋芽、緑色新生葉芽及び緑色腋生苗条の培養、
2−緑色腋生苗条の採取
3−形質転換されていない白色部分と形質転換された緑色部分をもつキメラ腋生
苗条、
4−培養チャンバ内で30日間の、M3培地を付加したSORBARODシス
テム内での培養
5−発根
6−M3培地の洗浄、M4培地の付加
7−発根した植物
8−培養チャンバ内で10日間の、SORBARODシステム内での培養
9−発根していない植物
10−発達
11−10日間の、SORBARODシステム内での温室栽培
12−発達と順化
13−発根した植物の泥炭鉢への植え替え、発根していない植物の台木への接ぎ木
、温室栽培
14−開花、自家受粉
15−発育例1:新生葉芽から再生された苗条の中でのグルクロニダーゼの発現の分析のた めの半分裂組織由来の葉の形質転換(図1)
1.1.−半分裂組織の調製
これらの実験のためには、系列(Ha300,RHa274,RHa297,RHa356,RHa359,RH
a362)のヒマワリ(Helianthus annuus)の種子、ヘリアンサス・プチオラリス(He lianthus petiolaris
)との種間交配から誘導された2つの個体群LG60及びLG61
そしてLIMAGRAIN GENETICSから供給された複数の系統(Les Alleuds)が利用され
る。外皮を除去するため種子の殻をむき、次に1ml/lのTween 80を付加した12
°の塩素を含むジャベル水の中で20分間殺菌する。殻をむいた種子を次に5回無
菌精製水で洗う。次に、種子を1時間無菌精製水の中に浸し、その後、種子を被
覆する薄皮を除去する。裸の種子を新たに2分間、6°の塩素のジャベル水の中
で殺菌し、無菌精製水で3度洗い、層流乾燥機内でろ紙上で乾燥させる。乾燥し
た種子を、
MO培地すなわち、pH5.8の7g/lの寒天、10g/lのサッカロースの付加され
たMS培地(Murashige et Skoog,1962-Physiologia Plantarum,15:473〜497)の
多量要素、微量要素、Fe−EDTA及びビタミン、の上で発芽させ、2日間にわたり
、16時間の光(50μアインシュタイン/m2の光の強度)を用いて26℃で培養チ
ャンバ内で発芽させる。発芽した種子を採取し、子葉及び幼根そして頂端の頂生
部分を削除する。かくして得られた直径数ミリメートルのシリンダを次に子葉挿
入軸で2つの半分に切断する。頂生半分裂組織を含むこの外植体を半分裂組織と
呼ぶ。
1.2.半分裂組織の培養
半分裂組織を次に、16時間の光(50μアインシュタイン/m2の光の強さ)を
用いて26℃で培養室内で30日間200μMのアセトシリンゴンを含むMS培地(10g
/lのサッカロース、0.1mg/lのBAP,8g/lの寒天を付加したMS培地の多量
要素、微量要素、Fe−EDTA及びビタミン、pH:5.8〜6)内で培養する。この培
養期間中に、半分裂組織は、葉の始原体の葉腋における二次分裂組織に由来する
苗条を発達させる。10日間の培養の後、葉の上部面に隆起が現われる。葉の新生
分裂組織であるこれらの隆起は、新生葉芽に変化する(図1)。これらの芽は、
葉の上部面の表皮及び表皮下の細胞からの植物生長分裂組織の新生に由来する。
30日間の培養の後、二次分裂組織又は新生葉芽を呈する葉及び新生葉芽の無い
葉を採取する(図1)。
1.3.半分裂組織に由来する葉のボンバード及び同時培養
これらの葉を、外植体に微小な傷をつけるべくタングステン粒子(直径0.2μ
m〜2μm)を伴うヘリウム粒子ガン(Particle Inflow Gun,PIG)(FINER et
al,1992−植物細胞報告、11:323〜328)を用いてボンバードする。
タングステン粒子(50mg)を20分間95%のエタノール500μlの中で殺菌し、
その後、無菌水の中での遠心分離(1分間10000回転/分)により4回洗浄する
。無菌粒子を300μlのTE緩衝液(トリスHCl 10mM,EDTA 1mM)の中に再度取り
込む。2μlの量の裸粒子を各々のボンバードについて利用する。15g/lのゲ
ロース水を含む直径5cmのペトリ皿上に上部面を上方に向けて葉を置く。外植体
を含むペトリ皿をガンのエンクロージャ内に入れ、29Hgインチの真空を作る。粒
子ボンバードは、ボンバードすべき外植体とガンの間に16cmの距離をおいて8バ
ールの圧力で行なわれる。
ボンバードを受けた外植体を次に、アセトシリンゴン200μMを付加したMS培
地を含む直径9cmのペトリ皿の中に入れる。外植体の上に、光学密度Do=2〜6
00nmで一晩の培養から得た無力化したアグロバクテリウム・ツメファシエンス(
Agrobacterium tumefaciens)LBA 4404の懸濁液(HOEKEMA et al,1983-Nature,
303:179〜180)を1滴(1〜10μl)置く。菌株LBA 4404は、CaMVのプロモータ
及びターミネータt−NOS(VANCANNEYT et al,1990-Mol.Gen.Genet.,220:24
5〜250)の制御下でイントロンGUS遺伝子が部位ScaIに挿入されている。プロモ
ータPNOS(HERRERA-ESTRELLA et al,1983-EMBO J.,2:987〜995)及びターミネ
ータt−NOS(DEPICKER et al,1982-Mol.Appl.Genet,1:561〜573)の制御下
でカナマイシン耐性を付与する遺伝子NPTIIを運ぶバイナリーベクターpGA 492-G
I(AN,1986-Plant Physiol.81:86〜91)を内含している。ボンバードを受け
アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)の接種
を受けた外植体を、16時間の光(50μアインシュタイン/m2)を伴って26℃で
3日間同時培養する。裸粒子でのボンバード及びアグロバクテリウム・ツメファ
シエンス(Agrobacterium tumefaciens)との同時培養の組合せ
により、葉細胞及び二次分裂細胞内での微小な傷をボンバードによって誘発する
ことが可能となる。これらの微小傷は、細菌の侵入及び、BIDNEYet al.1992(Pl
ant Mol.Biol.,18:301〜313)の方法に従った形質転換のさらに大きい効率を
保証する。
1.4.葉の培養及び新生葉芽からの苗条の再生
同時培養の後、400mg/lのオーゲメンチンを付加したM2培地を含むペトリ
皿の中に外植体を植え替え、15日間培養チャンバ内に置く(光16時間、15μアイ
ンシュタイン/m2,23℃、及び暗がり8時間、21℃)。
15日間の培養の後、ボンバード及び同時培養を受けた葉の上に現われた又はす
でに存在する新生葉芽は、1〜5枚の葉及び短かい茎を有する苗条へと発達した
。これらの苗条を、グルクロニダーゼ活性の分析のため、分離し緩衝液中に入れ
る(図1)。
1.5−新生葉芽由来の苗条の中のグルクロニダーゼ活性の分析
新生葉芽由来の苗条を、1mg/mlのX−glucを含む緩衝液GUS中に浸漬させ(5
−ブロモ−4クロロ−3インドリル−β−D−グルクロン酸シクロヘキシルアン
モニウム)(JEFF−ERSON,1987-Plant Mol.Biol.Rep.,5:387〜405)、真空下
で染み込ませ、暗がりで37℃で24時間インキュベートする。
24時間のインキュベーションの後、GUS遺伝子を発現した形質転換された細胞
は、グルクロニダーゼ活性(活性GUS+と記す)を有し、X−Gluを加水分解する
ことができ、青色の化合物を放出する。
24時間のインキュベーションの後、活性GUS+をもつ形質転換された細胞のさ
まざまなタイプの領域が見られる(図1)。
− 葉の新生分裂組織から再生された苗条の葉の表面に局在化する直径数ミリメ
ートルのスポット。これらのスポットは、ボンバード
及び同時培養の時点で形質転換された葉の新生分裂組織の細胞に由来する。
− 直径5mm以上の青色円板又は青色半葉又は青色の細胞ラインであり得る形質
転換された細胞の大きなセクター。これらの大きなセクターは、完全に形質転換
された細胞の子孫(半葉−円板及び細胞ライン)をもたらした新生葉芽の分裂組
織の内部にある形質転換された細胞に由来する。
− いくつかのケースにおいては、苗条の葉の葉腋には、グルクロニダーゼを発
現する青色の二次芽又は分裂組織が観察される。これらの二次分裂組織は、完全
に形質転換されている。これらは、成長及び分化の間に葉の葉腋に腋芽を発生さ
せたボンバード及び同時培養を受けた葉の新生分裂組織の内部細胞か又は、葉の
新生分裂組織そして次に二次芽を新生した葉の表面の形質転換された細胞に由来
する。
表1の結果は、細胞スポットGUS+又は大きい細胞セクターGUS+又は二次分裂
組織GUSを呈する苗条を発生させた、ボンバード及び同時培養を受けた葉の百分
率を示している。ボンバードを受けた葉の外植体の大部分は、スポットGUS+(8
0%)及び大きいセクターGUS+(55%)を含む新生葉芽から苗条を再生する。こ
れらの苗条は、形質転換を受けた細胞と受けない細胞の混合物から成るキメラ実
生である。
これらの苗条は、胚珠又は花粉粒からの生殖細胞を含む分裂組織ゾーンの中に
形質転換された細胞が存在する場合にのみ遺伝子的に形質転換された子孫をもた
らすことだろう。これに対して、ボンバード及び同時培養を受けた葉の外植体の
2%は、新生葉芽由来の苗条により生み出された葉の葉腋にある形質転換された
腋芽を含んでいる。これらの腋芽の始原が単細胞であることは、それらが完全に
形質転換されており、メンデルの分離に従って形質転換された植物の子孫をもた
らす(3/4以上の植物が形質転換され、1/4が形質転換されていない)、と
いうことを意味している。例2:半分裂細胞から再生された苗条の中のグルクロニダーゼの発現を分析する ための半分裂組織の形質転換
2.1.半分裂組織の調製
半分裂組織の調製は、例1に示されたものと同じである(1.1の部分)。
2. 2.半分裂組織の予備培養
16時間の光(50μアインシュタイン/m2)を伴って26℃で200μMのアセトシ
リンゴンを含むM2培地内で、1日、5日、8日及び12日間にわたり、半分裂組
織を予備培養する。
半分裂組織の予備培養の後、二次分裂組織及び頂生分裂組織から発達した小さ
な苗条が形成する。これらの苗条の発達は、予備培養時間に応じて異なる。予備
培養期間が長ければ長いほど、苗条は発達する。12日間予備培養した時点で、苗
条は、葉そして葉の上部表面の新生葉芽を有する(図2)。
2.3.予備培養を受けた半分裂組織のボンバードと同時培養
予備培養の後、半分裂組織は、例1の1.3の部分に記述されたプロトコルに
従ってボンバード及び同時培養を受ける。
2.4.ボンバード及び同時培養を受けた半分裂組織の培養
ひとたび予備培養、ボンバード及び同時培養を受けた半分裂組織を、400mg/
lのオーゲメンチンを付加したM2培地を含む直径9cmのペトリ皿の中で培養し
、培養チャンバ内に置く(光16時間、15μアインシュタイン/m2,23℃、そし
て暗がり8時間、21℃)。
15日間の培養後、1〜5枚の葉と1本の茎を有する複数の苗条が、腋芽、頂生
分裂細胞、さらには葉の上部表面に現われた新生葉芽から発達する。
2.5.半分裂組織由来の苗条の中のグルクロニダーゼ活性の分析(図2)
半分裂組織から形成された苗条を分離し、グルクロニダーゼ活性の発現につい
て分析する。グルクロニダーゼ活性試験の条件は、例1の1.5の部分に記述さ
れている。グルクロニダーゼ活性をもつ細胞の領域が観察される(図2):
− グルクロニダーゼを発現する青色の形質転換された細胞のスポット(GUS+)
− グルクロニダーゼを発現する細胞の大きなセクター又はライン(GUS+)
− グルクロニダーゼを発現する完全に青色の葉の葉腋にある二次分裂組織(GUS
+)
− さらに、予備培養された(1〜12日間)半分裂組織の形質転換の場合には
、葉の上部面に、形質転換した新生葉芽が現われる(図2)。これらの新生葉芽
は、半分裂組織のボンバード及び同時培養の時点で黄色の葉の上に局在化した形
質転換された細胞に由来するものである。これらの細胞はその後新生葉芽へと発
達した。これらの新生葉芽の始原が単細胞であることから、完全に形質転換され
た植物をもたらすことになる完全に形質転換された芽を得ることが可能となる。
半分裂組織のボンバードによって得られた形質転換の頻度は高く、ボンバード
及び同時培養を受けた半分裂組織の38〜70%は、スポットGUS+を呈し、26〜47
%が大きなセクターGUS+を示す(表2)。
大きなセクターGUS+を示す、ボンバード及び同時培養を受けた半分裂組織の
百分率は、半分裂組織が5日間(40%)及び8日間(47%)予備培養された場合
に最も高い(表2)。
5日間予備培養した半分裂組織のみが、完全に青色の腋芽又は新生葉芽をもつ
苗条をもたらした。
完全に形質転換されたこれらの腋芽又は新生葉芽は、少なくとも3/4の形質
転換された植物と1/4の形質転換していない植物から成る子孫をもつ完全に形
質転換された植物をもたらすことになる。従って5日間の予備培養期間が、本発
明の中で記述されている標準プロトコルにとって最適な期間である。例3:半分裂組織又は半分裂組織由来の葉の形質転換(図3及び4)
3.1.半分裂組織由来の葉の形質転換
半分裂組織の調製及び予備培養、半分裂組織由来の葉のボンバー
ド及び同時培養は、例1(1.1,1.2及び1.3の部分)に記述されている
プロトコルに従って行なわれる。
3.2.半分裂組織の形質転換
半分裂組織の調製、予備培養、ボンバード及び同時培養は、例2(2.1,2
.2,2.3の部分)に記述されているプロトコルに従って行なわれる。
3.3.カナマイシン耐性苗条の選択
3.3.1.カナマイシンの存在下での第1の選択培養(図3)
同時培養の後、外植体(半分裂組織又は葉)を、400mg/lのオーゲメンチン及
び50,100,200及び400mg/lのカナマイシンを付加したM2培地を含む直径9c
mのペトリ皿の中に入れる。
外植体を含むペトリ皿を、培養15日間にわたり、培養チャンバ(光16時間、15
μアインシュタイン/m2,23℃、及び暗がり8時間、21℃)の中に置く。この
培養中に外植体は発達して、1〜5枚の葉と1本の短かい茎をもつ苗条をもたら
す(図3)。
カナマイシンを含む選択培地上での15日間の培養後、再生された苗条は、それ
を構成するカナマイシン耐性ある形質転換された細胞の量に応じて異なる様相を
呈する:すなわち
− カナマイシンに対する感受性をもつ形質転換されていない細胞から成る白色
又は黄色のセクター及びカナマイシン耐性をもつ形質転換された細胞から成る緑
色セクターを伴う葉を有する苗条;
− 発達中の葉の葉腋に緑色の腋芽を有する苗条。これらの緑色の腋芽は形質転
換されてカナマイシンの存在下で腋生苗条へと発達する。
− 葉の上に、カナマイシンに対し感受性がある形質転換されていない黄色又は
白色の新生葉芽を有する苗条。
− カナマイシン感受性をもつ、形質転換されていない完全に白色
又は黄色の苗条。
− 葉の上に、カナマイシン耐性をもつ発達中の緑色の葉の新生分裂組織又は芽
を有する苗条。
3.3.2.カナマイシンの存在下での第2の選択培養(図3)
緑色の腋生苗条、緑色の腋芽及び緑色の新生葉芽を、400mg/lのオーゲメン
チン及びカナマイシン(50−100−200及び400mg/l)を含むM2培地上に植え
替え、15日間、前出のもの(3.3.l)と同じ培養条件でインキュベートする
。
この培養期間後、新生葉芽及び腋芽は、新たに苗条を発達させた(図3)。
− 形質転換されていないいくつかの苗条は完全に白色であり、カナマイシンに
対する感受性を表わしている。
− いくつかの苗条は、カナマイシン耐性ある形質転換された細胞から成る緑色
部分とカナマイシンに対する感受性をもつ形質転換されていない細胞から成る白
色部分を伴う葉を有する。
完全に形質転換されていない苗条の存在は、すなわち第1の培養が終わった時
点で、緑色の新生葉芽及び腋芽の全てが完全に形質転換されておらず、形質転換
された細胞とされていない細胞の混合物で構成されたキメラ苗条を生み出した、
ということを表わしている。
− いくつかのキメラ苗条は、カナマイシン耐性をもつ緑色の腋芽又は二次分裂
組織を有する。
− いくつかのキメラ苗条は、カナマイシン耐性をもつ緑色の葉の新生分裂組織
又は芽を有する白色領域と緑色領域を伴う葉を有する。
− いくつかの苗条は、緑色の二次分裂組織又は腋芽を有する緑色の葉をもつ。
形質転換された細胞で構成されたこれらの苗条はカナ
マイシン耐性をもつ。
葉の新生分裂組織又は芽又は腋芽に由来するこれらの完全に緑色の苗条は、発
達する。これらの苗条は、カナマイシン耐性をもつ形質転換された多数の細胞で
構成されている。
第2の培養の終了時点で得られた苗条の中には、完全に緑色の苗条がいくつか
見られるが、これに対し第1の培養の終了時点では完全に緑色の苗条は全く見ら
れなかった。このことはすなわち、カナマイシンの存在下での第2の培養におい
て培養されたいくつかの腋芽又は新生葉芽が完全に形質転換されていたことを表
わしている。
3.3.3.カナマイシンの存在下での第3の選択培養(図4)
完全に緑の苗条、緑色の腋芽及び緑色の葉の新生分裂組織又は芽を、前述の通
り(3.3.1の部分)に分離しM2培地内に植え替え、培養する(図3及び4
)。
15日間の培養の後、苗条がこれらの外植体から発達した。苗条の大部分は完全
に緑色で、カナマイシンを含むM2培地上で急速に発達する。これらの苗条は、
完全に形質転換されている。少数の苗条がなおも緑色の領域及び白色細胞領域を
呈している。これらのキメラ苗条を削除する(図4)。
緑色の苗条のみをSORBAROD培養システムの中に植え替える。SORBAROD培養シス
テムは、10g/lのサッカロースを付加したM3培地(MS培地の多量要素、微量
要素、Fe−EDTA及びビタミン)を含む無菌の閉鎖したミニ温室から成る。ミニ温
室には、気体交換を確保し外部の相対湿度と内部の相対湿度を平衡化する膜で被
覆された3つのオリフィスが通っている。
第3の培養からの緑の苗条を、セルロースシリンダの中に植え、SORBARODミニ
温室内に設置する(図4)。ミニ温室を、培養チャンバ(光16時間、23℃,15μ
アインシュタイン/m2及び暗がり8時
間、21℃)内に置く。30日のインキュベーションの後、形質転換された植物は発
根し、発達する。その後、M3培地をピペット吸入で除去し、シリンダを3度無
菌精製水で洗い、次にシリンダをサッカロースを含まないM4培地(MS培地の多
量要素、微量要素、Fe−EDTA及びビタミン)で湿らせる。培養チャンバで10日間
培養した後、植物は大きな葉を発達させ、2〜3cmのサイズに達する。SORBAROD
ミニ温室を10日間、温室(温度26℃−光周期16時間/8時間)に移す。この期間
中、発根した植物は発達し、温室条件に順化する。その後、根と葉を発達させた
ヒマワリ植物を支持するシリンダを、COIC及びLESAINTタイプの溶液(1971-Hort
ic.Fr.,8:11)をかけた泥炭の入った鉢の中に入れる。
発根しなかった植物は、台木(発芽後4〜6枚の葉の段階の形質転換されてい
ないヒマワリ)の茎上に接ぎ木される。形質転換された植物の茎の基部を斜めに
切り、台木の茎上に設けられたスリットの中に入れる。穂木をラフィアのひもで
台木に固定し、プラスチック袋でこれをとり囲む。穂木の固定の後、葉及び茎は
発達し、プラスチック袋は取り除かれる。その後、台木と穂木を、COIC及びLESA
INTタイプの栄養溶液(1971-Hortic.Fr.,8:11)をかけながら、温室へと導
く。
ヒマワリ植物は成長し、開花し、自家受粉する。形質転換された各々の植物の
種子を、カナマイシン耐性遺伝子とGUS遺伝子の分離の分析を目的として収穫す
る(例8参照)。例4:半分裂組織由来の葉の遺伝子形質転換の効率に対する、細菌菌株及びバイ ナリプラスミドの影響
半分裂組織由来の葉をボンバードし、さまざまな菌株と共に同時培養する:す
なわち
− バイナリプラスミドpGA 492-GIを含むLBA 4404(例1,1.3
の部分に記述)
− バイナリプラスミドp35S GUSイントロンを含むGV 2260(VANCANNEYT et al.
,1990-Mol.Gen.Genet,220:245〜250)、
− プラスミドpGA 492-GIを含むC58'3(MULLINEAU et al.,1989-Plant Sci,
63:237〜245)(例1,1.3の部分参照)。100mg/l又は200mg/lのカナマ
イシンを含む選択培地上での葉の6週間の培養の後(例3に記述されているプロ
トコルに従う)、カナマイシン耐性をもつ緑色の苗条は、グルクロニダーゼ活性
の発現試験に付される。細胞がグルクロニダーゼ活性を発現する場合、この活性
は、活性GUS+と記される。グルクロニダーゼ活性をテストするためのプロトコ
ルは、例1の1.5の部分に記述されている。
結果は、表3に示されている。
GV 2260(pGUSイントロン)及びLBA 4404(pGA 492 GI)での同時培養由来の
再生された苗条のみが、グルクロニダーゼの発現を示す(活性GUS+)。苗株C58
'3の場合、活性GUS+は全く検出されなかった。活性GUS+を発現する大きなセ
クターを伴う少なくとも1つの苗条を示す、ボンバード及び同時培養を受けた外
植体の百分率は、外植体が菌株GV 2260(pGUS-イントロン)と同時培養された
場合よりも菌株LBA 4404(pGA 492-GI)と同時培養された場合の方が4倍大きい
。菌株LBA 4404のみが、全ての細胞において活性GUS+を示す二次分裂組織又は
苗条を得ることを可能にする。例5:半分裂組織の遺伝子形質転換の効率に対する菌株及びバイナリプラスミド の影響
半分裂組織をボンバードし、例4に記述されている菌株LBA 4404(pGA 492-GI
),C58'3(pGA 492-GI)及びGV 2260(p35S GUSイントロン)と同時培養させる
。
例3に記述されているプロトコルに従って6週間培養した後、カナマイシン(1
00mg/l)の存在下で苗条を発達させることのできる半分裂細胞の数を計数化し
た(表4)。
結果は、以下のとおりである:
形質転換の効率は、少なくとも1つのカナマイシン耐性苗条をもたらす、ボン
バード及び同時培養を受けた半分裂細胞の百分率として定義づけされる。
菌株LBA 4404(pGA492-GI)での半分裂組織の同時培養は、100mg/lのカナマ
イシンを含むMS培地の中で6週間の後カナマイシン耐性をもつ形質転換された苗
条を開始させる半分裂組織の百分率として4.5%を得ることを可能にする。この
百分率は、菌株GV 2260(p35S Gusイントロン)で得られる百分率の4倍である
。菌株C58'3の場合、カナマイシン耐性苗条は全く得られなかった。
菌株LBA 4404(pGA 492-GI)は、完全に形質転換された苗条を日
常的に多数得ることを可能にするため、標準プロトコル(図3に記述)のために
選定された。例6:半分裂組織の遺伝子形質転換に対するカナマイシン濃度の影響
ボンバードされ菌株LBA 4404(pGA 492-GI)で同時培養された分裂組織を、M
2培地内で異なる濃度のカナマイシン50,100,200,400mg/lの存在下で6週
間(例3に記されているプロトコルに従って)培養する。6週間の培養後、カナ
マイシン耐性をもつ緑色の苗条をグルクロニダーゼの発現試験に付す(プロトコ
ルは例1,1.5の部分に記述されている)。
結果は以下のとおりである(表5)。
表5は、グルクロニダーゼの発現を示す半分裂組織の百分率に対するカナマイ
シンの効果を示す。ボンバード及び同時培養を受けた半分裂細胞の25〜30%は、
利用したカナマイシンの濃度の如何に関わらず、スポットの形でグルクロニダー
ゼを発現する少なくとも1本の苗条をもたらしている。高い濃度のカナマイシン
(200mg/l又は400mg/l)での選択は、スポットGUS+を伴う苗条をもたらす半
分裂組織の百分率をわずかにしか低減させないが、大きなセクタ
ーGUSを伴う苗条をもたらす半分裂組織の百分率は著しく減少する。50mg/l及
び100mg/lの濃度のみが、選択後、完全に形質転換された33%の苗条を得られ
るようにする。標準プロトコル(図3及び4に描写)については50mg/lのカナ
マイシン濃度が選ばれた。この濃度では、グルクロニダーゼを発現する耐性苗条
を日常的に多数得ることができるのである。例7:異なる遺伝子型のヒマワリの形質転換の効率
7.1.半分裂組織の栄養繁殖に対する及び葉の新生分裂組織の新生に対する適
性
予備実験において、50のヒマワリ系統を、苗条の葉の上で半分裂組織及び葉の
新生分裂組織から腋生苗条を誘発するその能力について、選択した。試験対象の
系統は全て、20%〜90%の割合で半分裂組織から腋生苗条を再生する。試験対象
の全ての系統は、葉の上部表面に葉の新生分裂組織を伴う腋生苗条を形成する7
〜44%の半分裂組織をもたらす。60%以上の試験対象系統が、葉の上に葉の新生
分裂組織を伴う腋生苗条を再生する20%以上の半分裂組織をもたらす。
7.2.半分裂組織の形質転換に対する適性
50の系統のうち、苗条の栄養繁殖及び分裂組織の開始に対する最も強い適性を
示す10の系統を、半分裂組織の遺伝子形質転換の効率を評価する目的で選んだ。
16の系統の各々について約200の半分裂組織をボンバードし菌株LBA 4404(pGA
492-GI)で同時培養し、その後、6週間にわたり400mg/lのオーゲメンチン
及び50mg/lのカナマイシンを含むM2培地上で(例3に記述されたプロトコル
に従って)培養した。
6週間にわたるカナマイシン(50mg/l)耐性苗条の選択後、試験対象の全て
の系統は、カナマイシン耐性ある腋生苗条を形成する
半分裂組織を少なくとも1つもたらし、このことはすなわち、ここで記述した方
法が、試験対象のヒマワリ系統100%について完全に形質転換されたヒマワリ植
物を得ることを可能にしてくれる、ということを示している(表6)。
形質転換の効率は、系統に応じて0.5〜6%まで変動する。最も強い形質転換
効率をもたらす系統(LG15,LG60及びLG61)は同様に、半分裂組織から栄養繁殖
に対する最も高い適性を有していたが、このことは、本発明において記述されて
いる方法による形質転換に対する適性と半分裂組織からの再生に対する適性の間
には正の相関関係があることを示唆している。
例8:半分裂組織から再生された形質転換された植物及びその子孫の分析
SORBARODシステムに移され温室内で順化された(例3)カナマイシン耐性苗条
を、温室で栽培する。これらの植物の上には、各々1つの頭状花序を伴う複数の
分枝が発達する。
各々の植物及び各々の分枝について、グルクロニダーゼ活性の分析を行なった
。各々の分枝について、1枚の葉、1つの舌状花(花弁を有する頭状花序の周囲
にある花)及び1つの管状花(花弁なしの頭状花序の内部の花)についてグルク
ロニダーゼ活性試験を実施する。GUS活性の分析の目的は、挿入された遺伝子(
遺伝子NPTII及び遺伝子GUS)がメンデルの法則に従って分離することになる子孫
をもたらす完全に形質転換された植物の百分率を決定することにある。このよう
な植物は、全ての組織及び器官内、特に受粉の後種子の中に含まれた接合体胚を
もたらす花粉及び胚珠を含む花器官の中の形質転換された細胞で構成されていな
ければならない。1本の植物は、それがその全ての分枝の中にそして各々の分枝
について葉、管状花及び舌状花の中にGUS活性を有する場合に、完全に形質転換
されたものとみなされる。
表7は、本発明に記されている技術により温室内で栽培された形質転換された
植物の92%が完全に形質転換されていることを示している:これらの植物につい
ては、全ての分枝が、グルクロニダーゼ活性を発現する葉、舌状花、管状花を有
している。
これに対して、形質転換された植物の8%が、キメラ植物の特徴を呈している
:すなわち
− 1.5%の植物は、葉の中で頭状花序が活性GUS+を示すいくつかの分枝と、そ
の葉及び頭状花序がグルクロニダーゼ活性を示さないその他の分枝を有している
。
これらのキメラ植物は、いくつかの腋芽が形質転換されその他の腋芽が形質転
換されていない苗条に由来する。
− 6.5%の植物は、葉がグルクロニダーゼ活性を示し、管状花又は舌状花がグ
ルクロニダーゼを発現しない分枝を有する。
これらのキメラ植物は、植物生長部分(葉、茎及び葉柄)を始原とする植物生
長分裂組織環レベルの形質転換された細胞と、花器官及び生殖器官を始原とする
分裂組織の木髄部分レベルの形質転換されていない細胞で構成された腋芽をもつ
苗条に由来するものである。
得られたキメラ植物の百分率は低い(8%)。本発明で記述した技術において
、グルクロニダーゼ活性を発現しない舌状花又は管状花をもつ植物はキメラ植物
とみなされ、削除される。
完全に形質転換された植物は、各頭状花序上に花粉を展延させるべく複数の連
続的継代により自家受粉される。その後、受粉から1〜2ヵ月後に種子が収穫さ
れる。種子をethrel(0.1%の水溶液)中に5時間浸漬して処理し、次に、殻をむ
き殺菌する(例1に記されたプロトコルに従う)。その後、Phytatrayの培養ボ
ックス(SIGMA Ref.P1552)の中で100mg/lのカナマイシンを含むMO培地内で
無菌で種子を発芽させる。15日間の発芽の後、カナマイシン耐性をもつ形質転換
された実生は緑色で、緑色の葉を発達させる。カナマイシン感受性をもつ形質転
換されていな実生は白色で、根も緑葉も発達させない。
カナマイシン耐性をもつ実生の緑葉について、グルクロニダーゼ活性試験を実
施する。
カナマイシン耐性をもつ実生の百分率と遺伝子GUSを発現する実生の百分率を
決定する(表8)。
完全に形質転換された植物の子孫における遺伝子GUSとNPTIIの分離は、ほぼ全
てのケースにおいて少なくとも3/4の植物が遺伝子NPTII又は遺伝子GUSを発現
し、1/4の植物が形質転換されていないことから、メンデルタイプの分離に従
う。これらの結果は、産生された植物が確かに完全に形質転換されており、キメ
ラ植物でないことを確認している。
挿入遺伝子座の数、TDNAコピーの数、を同定しインサートの縁をマッピングす
るため、これらのトランスジェニック植物の分子分析を実施した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.世代Toで完全に形質転換されたトランスジェニック植物の産生方法にお いて、 a)分裂外植体の遺伝子形質転換段階、 b)形質転換された全ての細胞の中から、二次分裂組織のもとである細胞及び /又は葉の新生分裂組織を発生させることのできる細胞を特異的に発達させるこ とができるようにする選択的培養段階; c)段階ii)で得られた細胞材料からトランスジェニック植物を再生する段階 、 を含んで成る方法。 2.選択的培養段階が、完全に形質転換された二次分裂組織又は場合によって 完全に形質転換された葉の新生分裂組織の獲得を可能にし、しかも、 i)形質転換段階を受けた分裂組織外植体を、選択培地上で培養すること、 ii)段階i)の間に得られた、形質転換された腋芽及び場合によっては形質転 換された新生葉芽を採取すること、 iii)ii)に従って得られた形質転換された芽を選択培地上で培養すること、 iv)段階ii)及びiii)を少なくとも一度反復すること、 を含むことを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の方法。 3.形質転換段階の前に、分裂組織外植体が、5〜30日、好ましくは5〜8日 間、サイトカイニンを含む培地の中での予備培養段階に付されることを特徴とす る、請求の範囲第1項及び第2項のいずれか1項に記載の方法。 4.分裂細胞外植体が、一次分裂細胞又は葉の新生芽さらには一 次又は二次分裂細胞から再生され葉の新生分裂細胞を発生させることのできる細 胞を含む離脱した若葉から成ることを特徴とする、請求の範囲第3項に記載の方 法。 5.形質転換段階には、外植体の少なくとも一部分を微粒子でボンバードし、 その後ボンバードした外植体を、分裂細胞の中に導入するための少なくとも1つ の核酸配列を含むアグロバクテリウム(Agrobacterium)と接触させることが含 まれていることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の方法。 6.形質転換段階には、外植体の少なくとも1部分を、分裂細胞の中に導入す るためのDNAでコーティングされた微粒子でボンバードすることが含まれている ことを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の方法。 7.形質転換段階には、アグロバクテリウム(Agrobacterium)懸濁液と外植 体を接触させることが含まれていることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載 の方法。 8.植物細胞内に導入されるための核酸配列には、害虫、除草剤、菌類の疾病 (例えば、スクレロチニア・スクレロトリウム(Sclerotinia sclerotorium)又 はボツリティス・シネレア(Botrytis cinerea))に対する耐性遺伝子、種子の貯 蔵タンパク質の又は貯蔵タンパク質の質を改良する1又は複数の遺伝子、果実の 成熟を変更する配列、ウイルス耐性を付与する配列、脂肪酸又はアミノ酸の代謝 に関与する1又は複数の遺伝子又は雄性不稔に関与する遺伝子が含まれることを 特徴とする、請求の範囲第1項〜第7項のいずれか1項に記載の方法。 9.植物細胞の中に導入されるための核酸配列には、カナマイシンといった抗 生物質に対する耐性を付与する作用物質などの、形質転換体の選択を可能にする 作用物質についてコードする配列が含ま れていることを特徴とする、請求の範囲第5項〜第8項のいずれか1項に記載の 方法。 10.アグロバクテリウム(Agrobacterium)がアグロバクテリウム・ツメファ シエンス(Agrobacterium tumefaciens)、例えばpGA 492-GIといったバイナリ ーベクターを内含する菌株LBA 4404であることを特徴とする、請求の範囲第3項 に記載の方法。 11.予備培養、同時培養及び選択の段階に際して利用される培地が、約0.05〜 2.0mg/lのBAP、好ましくは0.1mg/lのBAPそして選択培地の場合には例えばカ ナマイシンといった少なくとも1つの選択的作用物質、場合によっては静菌性作 用物質が付加されたMS培地であることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第11項 のいずれか1項に記載の方法。 12.予備培養及び同時培養の段階中に、アグロバクテリウム(Agrobacterium )の遺伝子virを活性化することのできる例えばアセトシリンゴンといったフェ ノール化合物も培地に付加されることを特徴とする、請求の範囲第11項に記載の 方法。 13.分裂組織外植体が、綿、例えばヒマワリ(Helianthus annuus)といった採 油植物種、例えばエンドウマメ(Pisum sativum)、インゲンマメ(Phaseolus vul garis )といったマメ科に属する種、例えばズッキーニ(Cucurbita pepo)とい ったウリ科に属する種に由来するものであることを特徴とする、請求の範囲第1 項〜第12項のいずれか1項に記載の方法。 14.i)分裂組織外植体の遺伝子形質転換段階の実施; ii)形質転換段階を受けた外植体の選択培地上での培養、 iii)段階ii)の間に得られた形質転換された腋芽、場合によっては新生葉芽 の採取、 iv)iii)に従って得られた、形質転換された芽の選択培地上での 培養、 v)段階iii)及びiv)の少なくとも一回の反復; を特徴とする、完全に形質転換された二次分裂組織又は完全に形質転換された葉 の新生分裂組織の産生方法。 15.分裂組織がヒマワリ由来のものであることを特徴とする、請求の範囲第13 項に記載の方法。 16.請求の範囲第14項又は第15項の方法に従って得ることのできる、完全に形 質転換された二次分裂組織及び完全に形質転換された新生分裂組織。
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