JPH09510040A - 密閉型リレー装置 - Google Patents

密閉型リレー装置

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Abstract

(57)【要約】 高圧直流電流を切り換えるときのアークの抑制を改善するため水素−窒素混合物といった誘電性気体を充てんすることができるかあるいは高真空タイプの密閉型リレー装置。このリレー(1)は、直径の小さいディスク形の可動接点(21)の使用を可能にする制御された固定接点(22)を使用しており、そのため封入された固定及び可動接点(21、22)のすぐ近くにセラミックスリレーハウジング(3)上に外部アーク支持永久磁石(30)を最適な形で設置することが可能となっている。固定接点(22)がジグザグ又はオフセットして位置づけされていることにより、リレーの極性は高圧直流電流の二方向切換えに感応しないものとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 密閉型リレー装置 関連出願に対するクロスリファレンス 本出願は、1991年3月28日に出願された第07/676,974号の継 続出願である1992年6月18日に出願された第07/900,553号の継 続出願である1993年1月28日に出願された第08/010,496号の継 続出願である1993年10月20日に出願された出願第08/140,275 号の一部継続出願である。 本発明の背景及び設計事項 電磁石の原理に基づいて動作する電気リレー装置は、多くの電気回路関連の用 途において周知の広く用いられているコンポーネントである。本発明のリレー装 置は、直流接触器型のリレー装置である。この種のリレー装置は、通常DC27 0ボルトレンジの電圧がかかる高電圧/高電流条件下で使用することができる。 リレーをこのような高圧で使用することに付随する主要な問題の1つは、それら のリレーが、通常、正常動作電流25〜1000アンペアの「活線開閉」(ho t switching)(負荷時開閉、アーク放電を引き起こす)環境で使用 されるということである。また、リレーは、100〜2500アンペアの過負荷 遮断容量を有するものがあるということ、及び5.0〜0.1ミリオームのオー ダーの低い接触抵抗を維持することができるようになっているということも知ら れている。 直流接触器型のリレーは、直流信号には、通電時にリレー接点が離れることに より生じるアークを遮断するよう作用する電流ゼロ点がないため、「活線開閉」 環境においては(交流信号の場合と比べて)問題が生じ易い。接点「バウ ンス」または「メーク」(make)によるアーク放電は、パドリング(接点溶 融)(puddling)を引き起こし、場合によっては接点が互いにくっつい て離れない接点溶着を引き起こすこともある。通常、接点表面間の接続、メーク 、切り離し、またはブレーク時に発生するこれらのアークを消すことは困難であ る。 リレーのアーク放電は、下記のような現象に起因する。接点の動作は、閉回路 の「メーク」位置または開回路の「ブレーク」位置から開始される。これらの接 点が互いに近づき始めるか、あるいは離れ始めるとき、接点表面どうしの間隔は 極めて小さい。従って、電界強度が非常に強く、電子はこれらの接点間のギャッ プを横断する方向に加速される。これによって電子なだれ効果が起こり、その結 果ギャップ内で粒子がイオン化(電離)される。リレー接点を真空チェンバ内に 保って、空気に触れないようにしても、やはりアーク放電は発生し得る。 空気充填環境においても、排気した(真空)環境中においても、連続アーク放 電は起こり、大量の熱が発生して、接点材料を溶融させることがある。この高温 のイオン化され易い材料は、接点が近づき続け、あるいは離れるとき、接点プラ ズマ(プラズマ)を生じる。すると、アーク柱が生じ始める。このアーク柱は、 真空環境の場合は接点プラズマから生じ、空気充填環境の場合は接点プラズマと イオン化粒子から生じる。接点材料プラズマ及び/またはイオン化粒子は成長し て、接点間に帯電粒子の連続状飛跡を形成し、その後アークが発生する。そのア ークは、接点がくっつくか、あるいは接点が十分に離間すると、接点間の電界強 度が接点材料の電子をイオン化するほど十分高くならず、最後には消える。 アーク放電が起こると、接点表面の材料が、実際に溶融するパドリングとして 知られた現象が発生する場合がある。パドリングは、接点材料が溶け出した 接点表面上の場所に、あるいは接点材料が粗面状に硬化したとき接点表面上にク レータを生じさせる。さらに、パドリングは、接点を溶着させて、分離しにくく することもある。 溶着(welding)とは、接点間の溶融した接点材料の硬化によって微視 的に、あるいはこれより肉視的に、接点どうしが接合することをいう。アーク放 電、及びこれに伴うパドリングまたは接点の溶着は、リレー接点の劣化、絶縁破 壊に至り、最終的にはリレー故障につながるので、極めて好ましくない。 直流接点リレーの真空中と空気中とにおける「活線開閉」の間の上記のような 差異の他、真空中におけるリレーの「活線開閉」に関しては、下記の事項をも考 慮すべきであろう。真空は、1)はるかに大きい離隔電圧絶縁能力を有するとと もに、及び2)プラズマ形成が著しく少くなる。このようなプラズマ形成は、こ れに対応する、空気充填チェンバ(chamber)中のイオン化粒子の形成に 比べて約8桁少ない。また、真空は、リレーの使用寿命を通して接触抵抗を増大 させる汚染物質を除去し、酸化を引き起こし、接触抵抗を増大させるイオン化粒 子を除去し、危険な環境においては爆発を防ぐとともに、接触抵抗の低さを犠牲 にすることなく硬い接点材料の使用が可能となる。接点摩耗が少なくなることに よって、リレー寿命が増大する。 真空または空気充填環境において、荷重をかけてリレー接点を効果的に接続し ようとすると、接点が閉成時に「バウンス(跳ね返る)」ことがよくある。ここ で、2つの接点を互いに接続することによって電気的接続をなすことを接点メー クまたは「メーク」と称し、これらの接点を切り離すことまたは分離することを 接点ブレークまたは「ブレーク」と称する。 接点「ブレーク」が望ましいときには常にリレー接点を互いに完全に切り離す ことができるように、アーク放電、パドリング及び/または接点材料の間の溶着 はすべてなくすことが必要である。 本発明の直流接触器型リレーの設計においては、真空チェンバを採用するなど により空気を排除して粒子のイオン化を最小限に抑えることにより、またイオン 化しにくい耐熱材料製の接点を用いることによって、イオン化粒子または接点プ ラズマの形成及び/または発生を少なくすることが可能である。また、接点ブレ ーク時には、アークを維持するのに必要な十分な量の接点プラズマ及びまたは/ イオン化粒子がギャップ内に形成される前に接点ギャップを大きくすることがで きるように、接点ギャップはす速く大きくすることが望ましい。さらに、真空中 では、開回路電圧に達するのに必要なギャップ距離が短くなるということも重要 である。 アークを維持するのに必要な電圧を高くするために他の付加的手段を使用する ことも望ましい。例えば、永久磁石を用いて接点間の磁場(磁界)を変えること によって、アークを持続させるイオン化粒子または接点プラズマを保ちにくくす ることが可能である。これによって、アークは消える。接点間の直線経路からア ークをそらす当技術分野においては周知のアークシュートを用いてこの機能を強 化してもよい。 また、リレー設計における真空技術を用いると、接触抵抗を低く保つために従 来のように接点断面積を大きくする必要がないという点において、設計上相対立 する要素が少なくなり、リレー性能が改善される。すなわち、単位面積当たりの 接触抵抗が小さくなり、従って、リレーが小型化、軽量化される。さらに、真空 は空気よりはるかにすぐれた絶縁体であるから、真空環境中においては、接点ギ ャップを大きくする必要がない。この特徴によっても、リレーの小型化が容易に なる。 また、真空リレー装置を使用すると、可動接点に対する空気抵抗がないため、 より高速で作動するアクチュエータが得られる。さらに、空気が存在しなければ 、より効率的なアーマチュア(接極子)設計を行うことが可能である。上記 の要素によってリレー装置の小型化・軽量化が達成される。アークは真空中では 空気中よりも100倍も速く移動するので、真空は迅速な消弧を促進する。この 特徴も小型化に役立つ。 本発明のリレー装置は、DC270Vの電圧下で大きな電流を遮断することが 可能である。これを可能にするためには、相対立する設計要素または特徴が関係 して来る。このような大電流を遮断するリレーは、大きい接点ギャップが必要で あり、そのためにどうしても、リレーは物理的な寸法及び重量とも大きくなりが ちである。また、このようなリレーは、迅速に後退する接点が必要であり、それ が接点重量を小さくすることを必要とする。これらのリレーによる電力消費を小 さくするという面においては、接触抵抗をできるだけ小さくすることが望ましい 。それには、接点断面積を大きくする必要があり、そのために接点の寸法及び重 量が大きくなりがちであり、その分コイルの寸法及び重量も大きくなる。また、 接触抵抗をできるだけ小さくするには、大きい接触力が必要であり、やはりコイ ルの寸法及び重量を大きくする必要がある。電力消費は、コイルの加熱をできる だけ少なくすることによっても小さくすることが可能である。それには、小さい アクチュエータコイルが必要であり、コイルが小型化、軽量化される。電力消費 は、パドリングを発生させることによってもさらに小さくすることができる。そ れには、接点にかかるアクチュエータ力を大きくする必要があり、そのためにコ イルの寸法及び重量が増大する。最後に、電力消費は、より小さい部品を使用す ることによって小さくすることができ、小さい部品を使用すれば、リレー装置や そのコンポーネントの小型化、軽量化が可能である。 リレーは、基本的には流れる電流によって励磁されるコイルから成る。コイル を流れる電流は電磁界(電磁場)を生じさせ、この電磁場が、少なくとも2つの 電気導体または接点を互いに接続するようにアーマチュアを動かす。その 結果、これらの導体によって開閉される電気回路が閉じ、所望の回路に電流が流 れる。前述のアーク放電及びこれに付随する問題が発生するのは、これらの接点 または導体の部分である。 アーク放電は、交流リレーの場合より直流リレーの方がより激しい。これは、 交流信号が時間に対して正弦波状に周期的にかつゼロ点を通りながら変化し、そ れらのゼロ点で回路切断または「ブレーク」が行われることがあるためである。 アーク放電、パドリング及び溶着の作用は、完全にこれらをなくすことはできな いかもしれないが、適切な設計概念によって少なくすることは可能である。アー ク放電、パドリングまたは溶着に付随する問題を解消あるいは軽減する1つの方 法は、接点間の接続を断ちたいとき、あるいは分離(「ブレーク」)したいとき 、そのブレーク動作期間中に相当大きな力を加えることである。このように力を 加えて接点ブレークを行うやり方は、当技術分野においては「衝撃ブレーク」法 として知られている。本発明は、この「衝撃ブレーク」を行なうのに、接点ブレ ーク前のアーマチュアシャフトの運動を利用するものである。 「衝撃ブレーク」法を用いた直流接触器型のリレーには、多様なものがある。 本発明で用いる方法においては、可動アーマチュアの運動エネルギーを利用して 、リレー装置の可動接点と固定接点との間の接続を「ブレーク」するのに必要な 物理的力を得る。これは、接点間の接続を切り離し、接点間に溶着があればそれ を破壊するような急激な衝撃力を用いて達成される。 本発明は、新規でかつ改良された「直線」衝撃ブレークリレーである。コイル の励磁及びその後の磁場の発生と同時に、アーマチュアとプランジャは、リレー の固定接点へ向かうような方向(直線方向)に駆動される。駆動力は、通常、固 定子/アーマチュアアセンブリを結合する磁束により与えられ、それらの合力は アーマチュアを固定子の方へ移動させ、これによってアーマチュアに取り付けら れたプランジャが起動される。アーマチュアまたはプランジャは、 導体または可動接点を、導体または可動接点が1つまたは2つ以上の固定接点と 接触してリレーにより開閉される電気回路を閉じるまで、通常、アーマチュアま たはプランジャ自身の運動方向と同じ(直線)方向に駆動する。この接点「メー ク」と同時に、閉回路が形成され、動作状態となる。 コイルが励磁解除されると、アーマチュアまたはプランジャは、通常、中立点 から偏倚させたばねによって上記と反対方向に駆動され、これによってアーマチ ュアまたはプランジャにより駆動される可動接点を固定接点から離間させること によって、接点間の接続を「ブレーク」し、電気回路を開く。 元の位置に復帰中のアーマチュアの力は、接点の「衝撃ブレーク」がアーマチ ュアの運動方向とそろった直線方向の力によって行われるように、接点に向けて 直線方向に加えられる。 本発明の概要 本発明は、直線「衝撃ブレーク」法を用いて接点ブレークを行う直流接触器型 のリレー装置を提供するものである。本発明のリレー装置は、コイルが励磁解除 された開接点位置においては、ばねエレメントを用いてアーマチュアまたはプラ ンジャがこれに取り付けられた可動接点を駆動して、固定接点に接触させるのを 防止する。アーマチュアの一端部には、リレー構造のコア部のベースに配置され たプランジャが固着されている。キックオフばねを用いて、プランジャ及びアー マチュアを開接点状態に保つための偏倚力を得る。アーマチュアはシャフトから 成り、シャフトには、アーマチュアまたはプランジャアセンブリの他のすべての コンポーネントが取り付けられている。コアベースと反対側のアーマチュアシャ フト端部には、アーマチュアシャフトの周りに回転可能な可動接点ディスクが取 り付けられている。可動接点ディスクは円形で、2つの固定接点と接触して、こ れらの接点により開閉される電気回路を形成することができる。アーマチュアシ ャフトの周りには、オーバートラベルばねが移動可 能に取り付けられており、このばねは、アーマチュアシャフトの適切な位置に回 転可能に取り付けられたストップワッシャと、やはり可動接点ディスクに固定可 能に結合されたディスクワッシャアセンブリとの間に配置されている。 可動接点ディスク及びこれに付属するワッシャもアーマチュアシャフトの周り に回転可能である。ストップワッシャと可動接点ディスク/ディスクワッシャア センブリとの間に配置されたオーバートラベルばねは、圧縮すると自由に回転す る。 リレーのコイルが励磁されると、コアのベース領域に配置されたプランジャは 、キックオフばねの力に抗してコアセンター内に「引っ張られ」、これによって アーマチュアシャフトを駆動して、可動接点ディスクを固定接点と接触させる。 接点が最初に互いに接触した後においても、アーマチュア及びプランジャは、リ レーコア領域内のコアセンター近辺の最終目標位置に達するまで固定接点の方へ 移動し続ける。従って、本発明のアーマチュア及びプランジャは可動接点ディス クより大きい運動の場を有する。このように、アーマチュア及びプランジャが、 可動接点ディスクが固定接触子と接触した後、アーマチュアシャフトと共に移動 し続けると、オーバートラベルばねが圧縮される。さらにオーバートラベルばね を圧縮することによって、アーマチュアシャフト及びその端部は、固定接点によ り拘束された状態にある可動接点とは独立に移動し続ける。オーバートラベルば ねは、アーマチュアの移動が止まるまで圧縮され続ける。コイルの励磁解除と同 時に、アーマチュア及びプランジャはコア領域から押し出され、元の位置へ戻る 。キックオフばね及びオーバートラベルばねは、アーマチュア及びプランジャを コアベースへ引き戻すための偏倚力を作用させる。また、オーバートラベルばね は、十分に伸ばすことができ、これによりアーマチュアシャフトの端部を可動接 点ディスクに強い力で衝突するまで可動接点ディスクの方へ引っ張って、十分な 「衝撃ブレーク」力を与え、接点の接続 をブレークするとともに、接点間に溶着がある場合はそれらの溶着を破壊する。 本発明のリレーは、真空チェンバ内に収容されるとともに、さらに、先端部に 、可動接点ディスクとぴったり合わさる、あるいはぴったり接続されるよう設計 された平坦な部分を有する球面状の固定接点を用いることによって、アーク放電 、パドリング及び溶着を少なくするのに役立ついくつかの特徴を有する。可動接 点ディスクの直径は、固定接点の球面の性質と共に、両者間のわずかな間隔で対 向する部分の断面積ができるだけ小さくなるような特定の直径が選ばれ、これに よってもアーク放電をさらに減少させ、プラズマ圧力を散失させることができる 。可動接点ディスクは、固定接点との接触点を平坦にすべきである。さらに、固 定接点は、溶融やパドリングに対する耐性を有する、より高強度の金属で形成さ れる。固定接点の内側には、プラズマ及び/またはイオン化粒子の形成を阻止し 、アーク放電を消すために、永久磁石が設けられる。 前述したように、アーク放電、パドリング、及び溶着は、接点の「メーク」及 び「ブレーク」に依存するリレーにおいては、一般に起こりがちな現象である。 このような現象は、可動接点ディスクにクレータを生じさせ、これが同じ部分に 経時的に繰り返されると、ディスクの劣化につながり、あるいはディスクの完全 なバーンスルー、すなわちディスクに焼損による貫通孔が生じる欠陥に至ること がある。 本発明は、アーク放電が可動接点ディスク表面上の異なる位置で発生し、ディ スク表面の同じ場所で何回も繰り返されることがないように可動接点ディスクを 回転させることによって、このクレータ形成の問題を著しく軽減したものである 。そのために、本発明においては、圧縮と同時に回転させられるオーバートラベ ルばねの回転によって回転する可動接点ディスクが設けられる。このような回転 は、一様でなく、不規則であるかも知れないが、その総合的効果としては、経時 的にディスクを回転させて、アーク放電や溶着によって生じるク レータを可動接点ディスクの表面に沿って均等に分布させる。 さらに、本発明のリレーは、アーマチュアアセンブリを含むすべての可動部を 真空環境中に置く。この非常に重要な特徴は、直線衝撃ブレークリレーのすべて の可動部を真空中に置くものであり、真空外の可動部と真空中の可動部とを相互 に接続する従来技術のベローズのような結合の弱い境界部品の使用を回避するこ とができる。 従って、本発明の目的は、電気回路に対して接点を開閉するための直線「衝撃 ブレーク」式直流接触器型リレーにおいて、逐次起動の都度回転する可動接点デ ィスクを用い、可動接点ディスク上で発生するアーク放電、クレータ形成、また は溶融のような現象の致命的作用を均等に分布させるようにしたリレーを提供す ることにある。 本発明のもう一つの目的は、アーク放電の作用及びその影響を排除または軽減 するよう、その接点の設計に関して最適の設計幾何学及び特性を用いた直線「衝 撃ブレーク」式直流接触器型リレーを提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、固定接点の内側に永久磁石を設けて、アーク放電 の発生を少なくするようにした直線「衝撃ブレーク」式直流接触器型リレー装置 を提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、すべての可動部を真空中に置いた直線「衝撃ブレ ーク」式直流接触器型リレー装置を提供することにある。 本発明のこれらの及び他の目的及び利点は以下の図面との関連で示される以下 の本発明の好適な実施態様の説明により明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、開接点位置における本発明のリレー装置の側面図及び上面図である。 図2は、リレーコイルの励磁直前の開接点位置における本発明のリレーの詳細 な側面図である。 図3は、アーマチュアが最終的にコアセンターに休止する前の初期接点メーク 状態(中間接触状態)における本発明のリレーを示す。 図4は、最終接点「メーク」位置、すなわち閉接点位置における本発明のリレ ーを示す。 図5及至7は、接点ブレークを行う際に、コイルの励磁解除に続いて本発明の リレー装置に逐次起こる一連の状態を示す。 図8は、可動接点ディスク及びその表面のクレータの上面図で、アーク放電及 びその影響によって生じるクレータがディスク表面に円形状に示されている。 図9は、オーバートラベルばねが可動接点ディスクを回転させる機構を示す。 図10は、オーバートラベルばねを圧縮する際これに作用する分力を示す説明 図である。 図11は、アーク放電を減少させるための固定接点及び可動接点の最適設計及 び形状を示すための幾何学的設計の側面図である。 図12A、12B及び12Cは、可動接点ディスクと固定接点との間の接点接 続を行うのに可能な代替設計をそれぞれ示す。 図13A及び13Bは、固定接点の内部キャビティに設けた永久磁石を使用し て固定接点と可動接点ディスクとの間に発生するアーク放電を消し、あるいは最 小にする作用をそれぞれ示す。 図14は、本発明に従った密閉型リレー(sealed relay)の変形 実施態様の上面図である。 図15は、図14に示されているリレーの側面立面図である。 図16は、図14及び15のリレーの内部絶縁ハウジングの上面図である。 図17は、図14の17−17線に沿った段付き断面立面図である。 図18は、図14の18−18線に沿った断面立面図である。 図19は、リレーが第1の極性で接続されている場合のアーク吹消しの概略 図である。 図20は、図19に類似した図であり、反対の極性の接続のためのアーク吹消 しを示している。 好適な実施態様の詳細な説明 図1は、本発明のリレー装置の側面図及び上面図を示す。図1に全体を符号1 によって示すリレー装置は、ベース領域またはコアアセンブリ2、及び以下に説 明するリレーの他の構成部分を収容するガラスまたはセラミック構造3よりなる 。 本発明のリレー1は、排気することによって構造3内部が真空チェンバ16を 形成する。コアアセンブリ2は、さらに、コアセンター4、コアベース上部5、 コア外壁6及びコアベース底部7よりなり、これらはすべて強磁性物質で形成さ れている。 ベースのコアセンター4の周りには、コアセンター4、コアベース上部5、コ ア外壁6及びコアベース底部7によって形成される中空キャビティ40中にコイ ル26が巻装されている。コイル26は、好ましくは、12〜18ワットの電力 容量を有する。コアセンター4内には、中空円筒状のアーマチュア移動キャビテ ィ13が軸方向に形成されており、これを貫通してアーマチュアアセンブリ8が 設けられている。アーマチュアアセンブリ8は、アーマチュア移動キャビティ1 3を貫通して真空チェンバ16内部に延びるアーマチュアシャフト10を有する 。アーマチュアシャフト10の一端部には、プランジャ9が固着されている。ア ーマチュアシャフト10のプランジャ9の反対側の端部には、アーマチュアシャ フト10の直径より大きい直径を有する端部部材11が固定されている。 プランジャ9とコアセンター4の間にはギャップ12が設けられている。ギャ ップ12は、以下に説明するように、プランジャ9がリレー1の起動時に動 くためのスペースになっている。アーマチュアシャフト10は、アーマチュア移 動キャビティ13内を移動する。アーマチュア移動キャビティ13内には、コイ ルばねよりなるキックオフばね14が設けられ、プランジャ9側のその端部はク リップ15によってアーマチュアシャフト10に固定されている。キックオフば ね14のもう一方の端部は、図2に示すように、アーマチュア移動キャビティ1 3の内部においてブッシング17によりベースのコアセンター4に固定されてい る。アーマチュアシャフト10の周りには、オーバートラベルばね18が設けら れ、ばね18は、図2に示す位置にクリップ19Aによってアーマチュアシャフ ト10に回転可能に永久取り付けされたストップワッシャ19と可動接点ディス クワッシャ20の間に配置されている。オーバートラベルのばね18もコイルば ねである。ストップワッシャ19及び可動接点ディスクワッシャ20は、アーマ チュアシャフト10の周りに自由に回転可能である。可動接点ディスク21及び そのワッシャ20は、どちらもアーマチュアシャフト10の周りに自由に回転可 能であり、自由に動くことができる。さらに、可動接点ディスク21及びそのワ ッシャ20は、アーマチュアシャフト10に沿って端部部材11とストップワッ シャ19との間を移動可能であり、この運動はオーバートラベルばね18によっ てのみ規制される。ストップワッシャ19及び可動接点ディスクワッシャ20は 、どちらも、アーマチュアシャフト10の周りに回転することができるように上 記シャフト10に緩く嵌合されている。オーバートラベルばね18は、遊動自在 であり、ストップワッシャ19及び可動接点ディスクワッシャ20のどちらにも 永久取り付けされていない。従って、以下に説明するように、オーバートラベル ばね18は、圧縮されるとき、アーマチュアシャフト10の周りに自由に回転す ることができる。さらに、ある瞬間、上述の構造に生じる固有の摩擦に応じて、 オーバートラベルばね18は、可動接点ディスクワッシャ20及び可動接点ディ スク21またはストップワッ シャ19を回転させる。 図2に示すチェンバ16の上端部(図の左側)には、固定接点22が配置され ており、この固定接点は中空円筒状をなして、その内部には永久磁石30が設け られている。以下に説明するように、固定接点22及び可動接点ディスク21は 、アーク放電を減少させるとともに、プラズマ圧力及びこれらに伴うパドリング や溶着のような効果を減少するために特別に採用された特殊な設計になっている 。固定接点22の内部に置かれる永久磁石30は、好ましくは、円筒形の小さい 希土類型の磁石を用いる。 本発明のリレー装置においては、真空チェンバ16内部の可動部はもとより、 プランジャ9、アーマチュアシャフト10、初期状態においてプランジャ9とコ アセンター4との間に存在するギャップ12、アーマチュア移動キャビティ13 、キックオフばね14、クリップ15、及びブッシング17を含むアーマチュア アセンブリ8はすべて真空中に置かれている。この非常に重要な特徴によれば、 直線衝撃ブレークリレーのすべての可動部を真空中に置くことができ、真空外の 可動部と真空中の可動部とを相互に接続する従来技術のベローズのような結合の 弱い境界部品の使用を回避することができる。 前述したように、図2は、可動接点21が固定接点22と接触していない開成 回路または接点ブレーク状態を示す。したがって、開回路状態が存在する。 ここでは、リレー装置1の動作を図2及至7を参照しつつ説明する。図2にお いて、コイル26が通電によって励磁されると、矢印50で示す方向の磁場27 が形成される。磁場27は、プランジャ9にキックオフばね14の偏倚力に打ち 勝ってギャップ12を閉じさせる方向に作用し、上記プランジャ9をコアセンタ ー4の方へ移動させ始める。プランジャ9がこのように移動すると、キックオフ ばね14は、一端部がアーマチュアシャフト10に結合され、他端部がブッシン グ17に結合されているため、圧縮される。従って、アーマチュ アシャフト10は、これに固着されたプランジャ9によって駆動されて、さらに 真空チェンバ16内へ移動する。アーマチュアシャフト10の移動は、可動接点 ディスク21が、図3に示すように、固定接点22に接触する(接点「メーク」 )際にも続けられる。その後、プランジャ9及びアーマチュアシャフト10は、 最初にプランジャ9とコアセンター4との間にあったギャップ12が完全に閉じ られるまで固定接点22の方へ移動し続ける。このプランジャ9/アーマチュア シャフト10の移動が続く間、可動接点ディスク21は固定接点22に接触した 状態に保たれる。従って、オーバートラベルばね18は、アーマチュアシャフト 10が移動し続ける間、ストップワッシャ19と可動接点ディスクワッシャ20 との間で圧縮されて、接点間の接触を維持する一方、固定接点22及び可動接点 ディスク21に対する損傷を防止する。オーバートラベルばね18が圧縮され続 けると、アーマチュアシャフト10の端部に取り付けられた端部部材11は可動 接点ディスク21から離れて図3に示すように、固定接点22の間の真空チェン バ16の開放空間中に伸び入る。プランジャ9が、図4に示すように、コアセン ター4との間のギャップ12を完全に閉じると、キックオフばね14及びオーバ ートラベルばね18は圧縮される。それゆえに、コイル26が励磁されると、上 に述べたように、キックオフばね14及びオーバートラベルばね18を圧縮して 接点「メーク」状態を達成するのに十分な大きさの電磁力が発生する。 次に、図5及至7を参照して、本発明のリレー装置の動作を、接点切り離し、 または接点「ブレーク」を行う場合について説明する。コイル26が励磁解除さ れると、図5に示すように、磁束場27が衰微し、プランジャ9に作用する磁場 がなくなる。磁束場27が存在しないと、プランジャ9及びアーマチュアシャフ ト10は、キックオフばね14及びオーバートラベルばね18の偏倚力に屈して 、図示のように、上記と反対の方向、すなわち真空チェンバ16及び 固定接点22から遠ざかる方向に移動し始める。従って、プランジャ9は、コア センター4から離れる方向に移動し、これによってプランジャ9とコアセンター 4との間にギャップ12が再び形成される。その結果、キックオフばね14が急 速に伸びることによって、アーマチュアシャフト10及びプランジャ9を上記方 向に押しやる。このようにアーマチュアシャフト10が移動し続けるとき、オー バートラベルばね18は、急速に伸びて、アーマチュアシャフト10の端部に取 り付けられた端部部材11を可動接点ディスク21に向けて十分な力で引き寄せ 、強制的にこれに接触させる。可動接点ディスク21に対するアーマチュアシャ フト10の相対運動によって、端部部材11は可動接点ディスク21に強い力で 強制的に衝突させられ、これによって図6に示すようなディスク21と固定接点 22と接触が「ブレーク」される。この動作は、これらの接点を切り離すととも に、接点間に溶着があれば、破壊する。このように、可動接点ディスク21への 端部部材11の衝突は、アーマチュアシャフト10の移動方向と同じ直線方向の 「衝撃ブレーク」効果を生じさせる。アーマチュアシャフト10及びプランジャ 9は、図7に示すように、プランジャ9がリレーのコアアセンブリ2中の移動端 に達して、リレー装置1がその開接点位置となるまで移動し続ける。 前に説明したように、アーク放電、パドリング及び溶着は、本発明の直流接触 器型リレーのような直流リレーにおいては大きな問題である。上に述べたように 、可動接点ディスク21及び固定接点22は、本発明のリレーがほとんど常にそ の中で用いられることが多い「活線開閉」環境中で「メーク」または「ブレーク 」されると、パドリングや溶着の原因となるアーク放電が発生する。その結果、 接点、特に可動接点ディスク21の表面にクレータが生じることがある。これら のクレータは、電気的接続(接点「メーク」)を不十分にし、可動接点ディスク 21の同じ部分で何度も発生するままにしておくと、接点劣化 につながり、あるいは全面的な接点バーンスルーにより可動接点ディスク21に 穴が生じることもある。 本発明は、可動接点ディスク21の表面の同じ部分がいつも固定接点22に接 触するのを効果的に防止するようにアーマチュアシャフト10の周りに回転する 可動接点ディスク21を設けることによって、アーク放電、パドリング及び溶着 の効果を減少しようとするものである。そのような構成のための好ましい実施態 様について、以下説明する。 可動接点ディスク21の表面上のクレータ形成については、図8に示されてい る。本発明の好適な実施態様において、可動接点ディスク21の直径は、好まし くは1.125インチである。固定接点22の接触面を好ましくは、0.075 インチとすると(この値の選択については以下により詳細に説明する)、可動接 点ディスク21の中心の周りに直径1.000インチとなるように設計により選 択された円周方向に対称状の部分に沿って、可動接点ディスク21の表面上に0 .050及至0.100インチの範囲の直径を有するクレータが形成される。後 述するように、固定接点22の表面は、好ましくは互いに1.000インチ離間 させる。これらのクレータは、本発明の可動接点ディスク21を用いることによ って、同じ点に繰り返し発生するのを防ぐことができ、これによって「メーク」 に電気的接触が不十分になったり、より重大な場合には完全な接点バーンスルー に至ったりするのを防止することが可能である。これらのクレータは、可動接点 ディスク21が1回転する間に互いに重なることもある。可動接点ディスク21 の直径が1.125インチで、クレータ円の直径が1.000インチの場合、ク レータ円の円周は約3.000インチである。その結果、可動接点ディスク21 の接触面上には、多少なりとも互いに重なる40もの完全なクレータが形成され 得る。アーク放電は、回転する可動接点ディスク21を用いることによって、可 動接点ディスク21上の同じ点では発生し なくなり、従って、可動接点ディスク21の使用寿命をより長くすることが達成 できる。 次に、図9を参照しつつ可動接点ディスク21を回転させる機構についてさら に詳細に説明する。図9には、アーマチュアシャフト10、及びその可動接点デ ィスク21に近い側の端部に固着された端部部材11が示されている。可動接点 ディスクワッシャ20は、可動接点ディスク21に接しているが、これに固定さ れていない。ストップワッシャ19も、アーマチュアシャフト10の所定位置に 取り付けられており、シャフト10の周りに自由に回転可能である。オーバート ラベルばね18は、図9に示すように、アーマチュアシャフト10の周りに、そ してストップワッシャ19と可動接点ディスクワッシャ20との間に配置されて いる。上に述べたように、可動接点ディスク21及び可動接点ディスクワッシャ 20は互いに固定されており、どちらもアーマチュアシャフト10に沿って自由 に移動可能であり、かつシャフト10の周りに自由に回転可能である。ストップ ワッシャ19は、クリップ19Aによってアーマチュアシャフト10の所定位置 に取り付けられ、やはりアーマチュアシャフト10の周りに自由に回転可能であ る。オーバートラベルばね18は、遊動自在のコイルばねであり、ストップワッ シャ19にも可動接点ディスクワッシャ20にも全く結合されていない。従って 、オーバートラベルばね18は、2つのワッシャ19と20の間でアーマチュア シャフト10の周りに自由に回転することができる。 オーバートラベルばね18として用いたようなコイルばねは、ばね自体が圧縮 されるにつれて、端部が回転する性質がある。このばね回転の現象は図10中の 力の作用図を用いて説明することができる。図10には、オーバートラベルばね 18の上端の部分が示されている。ここで、可動接点ディスク21から加えられ る下向きの力Fは、オーバートラベルばね18の上端に一様に加えら れる。可動接点ディスク21からのこの力Fは、ばね18を強制的に圧縮する。 このようにばねを圧縮する際、オーバートラベルばね18の端部38に近いコイ ル部分40は、図10にf方向の矢印で示すように、コイル部分40の方向の力 fを生じる。 図10中の力の作用図に示すように、オーバートラベルばね18上の力fは、 垂直なfy成分と水平なfx成分に分解される。その結果、オーバートラベルば ね18のコイル部分40及び、ひいては、オーバートラベルばね18自体に水平 力fxが作用し、この水平力が、オーバートラベルばね18が圧縮されるたびに 、オーバートラベルばね18をアーマチュアシャフト10の周りに回転させよう とする。 図9の実施例においては、可動接点ディスク21と付随のディスクワッシャ2 0及びストップワッシャ19は、すべてアーマチュアシャフト10の周りにどち らの向きにも回転することができる。従って、このばねは、圧縮されるたびに、 水平方向に回転することができ、可動接点ディスクワッシャ20を介して可動接 点ディスク21を回転させるか、またはストップワッシャ19を回転させる。ワ ッシャ19または20のどちらがオーバートラベルばね18によって回転させら れるかは、各圧縮時の摩擦の性質及び発生の様子によって決まる。オーバートラ ベルばね18が可動接点ディスクワッシャ20を回転させると、可動接点ディス ク21が回転する。これに対して、ストップワッシャ19が回転すると、可動接 点ディスク21は回転しないことがある。 ワッシャ19または20のどちらがオーバートラベルばね18によって回転さ せられるかは不確定であるから、可動接点ディスク21の回転は、一様でもなけ れば、安定したものでもなく、オーバートラベルばね18の回転が不安定なため に、むしろ不規則である。オーバートラベルばね18の回転は常にディスクワッ シャ20に作用を及ぼす訳ではなく、ストップワッシャ19に対して も作用するということ、またアーマチュアシャフト10自体がどちらの方向にも 独立に回転するということも、可動接点ディスク21の回転に影響を及ぼすと思 われる。また、ディスクの不規則な回転は、ワッシャ20及び19が各々の位置 でスリップすることや、アーマチュアシャフト10が両方向に回転することが可 能であること、さらには、これにワッシャのスリップの効果が加わる場合もある ことなどの結果として生じる。 このような可動接点ディスク21の回転は、不規則で、一様ではないが、経時 的に平均化すると有用な回転となる。ばね圧縮500〜5000回またはサイク ル毎に可動接点ディスク21を1回転させることができるということが確認され ている。 また、ばね圧縮約50,000回または50,000サイクル後に、可動接点 ディスク21の回転は、それ自体が平均化されて、可動接点ディスク21の表面 上に形成されるクレータリングは、可動接点ディスク21の接触面部全体にわた って均等に分布するようになるということも確認されている。その結果、より良 好な電気的接触が確保されるとともに、リレーの寿命を伸ばすことができる。 回転する可動接点ディスク21を利用することに加えて、本発明のリレー1は 、さらにアーク放電を減少させ、プラズマ圧力及びそれらの劣化作用を減少する 設計面の改良を利用するものである。これらの設計面の改良としては、固定接点 22として先端部に平坦な部分を有する球形シェル状の端部が形成された導体を 使用すること、接点表面の溶融が少なく、従ってプラズマ生成を少なくすること ができるタングステンまたはモリブデンのような硬質の金属で形成された固定接 点22を用いること、わずかな距離だけしか離間していない接点表面部分を小さ くするような長さ及び形状を有する可動接点ディスク21を用いること、固定接 点と可動接点の間に生じ得るアーク柱を消弧するために、固 定接点22の内部に設けた永久磁石30を利用すること、がある。 図11は、固定接点22及び可動接点ディスク21の好適な構造を側方から見 た図である。これらの接点は、リレー1の真空チェンバ16内における開接点状 態または接点「ブレーク」状態として示されている。固定接点22は、端部の形 状を好ましくは球形とし、好適な実施態様の場合、直径が0.420インチ、端 部の半径Rが0.210インチとなるように設計される。固定接点22は、図1 1に示すように、先端部の平坦な部分Aで可動接点ディスク21と接触する。固 定接点22の先端部の接触位置に平坦部分Aを設けるとともに、この部分におけ る可動接点ディスク21の表面を平坦にすることによって、平坦な表面接触部を 確保することができる。その結果、「メーク」時の接点接続を改善することがで き、従って、「メーク」及び「ブレーク」時に発生するアーク放電をより小さく することができる。固定接点22の先端部の平坦部分Aは、直径0.050イン チ以上、0.100インチ以下とすべきである。この実施例の場合、先端部の平 坦部分Aは、直径0.075インチとすることが好ましい。それは、表面接触部 の面積が小さ過ぎると、接点は電気的接続操作を正しく行うことができないこと があるということに留意すべきであろう。しかしながら、接触面が大き過ぎると 、固定接点22と可動接点ディスク21の幾何学的特徴が2枚の平らなプレート の特徴と極めて近似し、そのために、接点間により多くのアーク放電が発生し易 く、消弧しにくくなる場合がある。 2つの固定接点22の先端部の平坦部分Aの中心は、互いに1.000インチ 離間させることが好ましい。このことは、可動接点ディスク21上には、直径1 .000インチの円形状にクレータが生じる理由の説明ともなる。前に述べたよ うに、本発明においては、真空チェンバ16を用いるにもかかわらず、接点21 と22の間の「活線開閉」から接点プラズマが生じる。接触面積をより大きくす ることによって、接点間のギャップ中にはより多くのプラズマを形 成することができ、このようなプラズマは、これより生じるアーク放電、パドリ ング及び溶着から前述のような損傷が発生する前に消散させることがより困難に なる。従って、可能な限り(すなわち十分な大きさの接触面を確保しつつ)接点 間でわずかな距離だけしか離間していない対向する接点表面部分の面積を小さく して、「活線開閉」時のプラズマ及びプラズマ圧力の消散を可能にすることが好 ましい。 可能接点22の球形端部の半径Rは、最大のプラズマ消散効果が得られるよう に、可能接点22の全半径とすべきである。この端部の半径より小さい半径(す なわち、本発明以外の場合は、矩形または円筒形の固定接点の角隅部をわずかに 丸める)では、平坦な可動接点ディスク21と平行な平端面部が過大になり、一 方、端部の半径をより小さくすると、固定接点の端部は、曲率がほんのわずかな 場合もあるので、平坦なプレート接点に近くなる。 接点21と22のわずかな距離しか離間していない対向部分の面積を小さくす るためには、可動接点ディスク21について、やはり図11に示すような特別な 設計上の考慮が払われている。図示のように、可動接点ディスク21は、0.0 50インチの厚さで、かつ断面端部の半径rが0.025インチであり、これに よっても対向状の平坦な接点表面が最小限になる。 可動接点ディスク21が可能接点22の先端部の平坦部分Aと重なり合う距離 も重要である。図12において、可動接点ディスク21の平坦な表面と固定接点 22の先端部の平坦部分Aとが重なる距離Xは、図12Aに示すように、可動接 点が平坦部分Aとかろうじて最小限に重なる状態と、図12Bに示すように、可 動接点の全厚部分の端部からちょうど平坦部分Aの長さの部分が重なる状態との 間の距離でなければならない。 図12Aの構造は、適切な場合もあるが、可動接点ディスク21の全直径厚さ 部分の端部からちょうど固定接点22の端部の平坦部分Aの長さに等しい部 分が平坦部分Aと重なる図12Cの構造で得られるような最適の結果は得られな い。図12Aの構造では図12Cの構造と同様の最適結果を得ることができない 理由は、図12Aの場合は、固定接点22の端部の平坦部分Aが可動接点ディス ク21の表面と完全には接触しないからである。むしろ、アーク放電やこれに付 随する作用を誘起するようなギャップまたは空間が形成される。図12Bの構造 は、可動接点ディスク21の過大な部分が固定接点22の端部の平坦部分Aを越 えて外側に延びているので、最適ではない。この図12Bの構造は、固定接点と 可動接点の表面が互いに接触していないこれらの接点間の図の右側の空間でアー ク放電が起こり、プラズマ消散効果はより低くなる。 本発明においてアーク放電及び溶着をさらに減少させるためには、固定接点2 2を、硬質金属であり、従って「活線開閉」時にパドリングや溶融を起こしにく いタングステンやモリブデンのような金属で形成することが好ましい。こうする ことによって、プラズマ生成が少なくなり、従って、アーク放電も減少する。 次に、図13Aに示す固定接点22及び可動接点ディスク21によって、本発 明のもう一つの特徴を説明する。 リレー設計の技術分野において周知のように、リレー接点にある程度近接させ て永久磁石を配置すると、接点の周囲の環境が乱されるため、アーク放電を消し 、従って、その劣化作用を減少するのに役立つ。本発明におけるこれらの磁石は 、大きい単位容積電界強度を発生する希土類型のできるだけ小形の磁石とするこ とが望ましい。本発明において、磁石は、アーク崩壊用の強い磁束がアーク放電 が発生する場所のすぐ近くに生じるように、円筒状の固定接点22の中に配置さ れる。また、永久磁石30は、完全に固定接点22の内部に置くことによって、 アーク放電による損傷から十分保護することができる。 図13Aには、固定接点22の中の永久磁石30の配置が示されている。永 久磁石30は、その磁極の1つが固定接点22の端部の平坦部分Aの近傍に来る ように垂直方向に配向されている。永久磁石30を適切に配置すると、磁石の周 辺に磁場が発生し、さらに接点21と22との間の領域中に延びる。発生する磁 力線はなるべく可動接点ディスク21に平行、従って、起こり得るアークに対し て垂直であることが最適であるが、そのような設計では、図13Bに示すように 、永久磁石30内で固定接点22を水平配置することが必要になる。しかしなが ら、この配置は、固定接点22内の磁石の取り付け場所が、磁石30を、図13 Bに示すように、水平に配置することができなければ、物理的に不可能な場合も ある。磁石30を図13Aに示すように適切に配置すると、すべての磁力線が可 動接点ディスク21に平行、あるいは潜在的アークに対して垂直にならなくとも 、アーク放電をある程度消すことが可能である。ここで最も重要なのは、リレー の物理的寸法及び用いる永久磁石30の特性に応じて磁石30を図13Aに示す ように配置すると、可動接点ディスク21と平行で、潜在的アーク放電に対して 垂直な十分な磁束が得られない場合、アーク放電が強められる場合もあるという ことである。従って、図13Aの設計は、それほど好ましくはないが、いくつか の場合には用途があるため、本願の一部として組み入れてある。 上に述べたように、図13Bには、固定接点22内の永久磁石30を最高度に 利用する実施態様が示されている。図13Bにおいては、磁石30は、その磁極 の両方共が固定接点22の最も近い側壁に近接して置かれるよう、水平方向に配 置されている。この構成においては、より多くの磁束線が可動接点ディスク21 と平行になり、従って、潜在的なアークに対して垂直に通る。そのため、図13 Bの構成における潜在的なアーク放電は、いっそう効果的に消弧される。従って 、物理的寸法上の制約が許すならば、図13Bの構成が望ましい。 図14〜18は、本発明の密閉型リレー51の現在好まれている1つの変形実 施態様を示している。上述のリレー1と共通して、リレー51は、真空リレー又 はスイッチとして作動するべく排気されてもよいし、又は排気され水素(好まし くは窒素と混合されたもの)又はヘキサフッ化硫黄といった従来の非導電性ガス が充てんされてもよい密封された装置である。リレー51は交流又は直流のいず れかを切換えるのに適しているが、すでに記述されているような、接点表面のア ーク抑制及び保護についてのより厳しい必要条件を示す高圧直流の利用分野にお いて特に有用である。リレー1で使用されているコイル、コア及び電機子のアセ ンブリはリレー51においても同様に有用であり、したがってこれらの構成要素 についての記述を反覆する必要はない。 リレー1とリレー51を区別しているのは、以下のような特徴である: a.固定接点の内部カプセル封じ部分は、回路閉鎖表面をより近づけて移動さ せるべく成形されており、小さくなったサイズのセラミックスハウジングが相対 する平坦な側面部分を有している。 b.アーク抑制磁石はハウジングサイズを増大することなく接点閉鎖表面で強 い磁界を提供するため、固定接点にすぐ隣接してセラミックスハウジングの平坦 な外部側面に対して位置づけされている。 c.接点は、閉鎖されたスイッチを通しての直流電流の方向と無関係に有効な 磁気アーク抑制を提供するような形でオフセットされている。 d.スイッチを短絡させうる端子の間の(接触破断性アーク放電から生じる) 金属粒子によるメッキを最小限におさえる誘電シールドとして作用するべく、固 定端子の内部部分の上及びその間に、絶縁バッフルが具備されている。 図14〜15は、それぞれリレー51の外部プラスチックハウジング52の上 面及び側面図である。ハウジングの対角線方向に相対するコーナーには取りつけ 用ボルト穴53が具備され、(リレー1のコイル26に対応する)リレー コイルに充電するための電源に結合するため第3のコーナーにはコネクタ54が 取りつけられている。ねじ込みソケット57付きの定置型又は固定接点56の対 の外側端部はハウジング52の上面を通って延びている。接点56の長手方向軸 は、図16の上面図を通して中央平面58との関係において一定の角度A(標準 的には約24度)だけオフセットされている。好ましくは、接点にボルト締めさ れている外部高圧ケーブル端子又は耳(図示せず)を互いから絶縁するよう、接 点の間にハウジング上部表面から上向きに誘電性安全用分割壁59が延びている 。 図16〜18は、高真空まで排気してもよいし、あるいはまた好ましくはポン プで減圧させ、水素・窒素混合物といったような誘電性ガスを絶対1気圧以上の 圧力まで充てんすることもできる1つの空間61を封入するべく、リレーの低い 方のコイル封入本体に対して密封されている好ましくはセラミックス製の絶縁性 内部ハウジング60を示している。固定接点56が、ハウジング60の上部壁6 2を通して延び、ろう付けされたKovar リング63により上部壁に対し密閉され しっかりと固定されている。 各々の固定接点56の主要本体は円筒形であるが、各接点の内側端部は、内向 きにテーパーがかかっており、リレー1の接点ディスク21に対応するディスク 形の可動接点とかみ合う円形の平坦な接点チップ(図16)を構成するべく面取 りされている。接点チップ65はかくして、リレー1の固定接点表面に比べて互 いにより近づくことになり、直径がより小さい可動接点の使用が可能となる。 セラミックスハウジングの上部壁62は、固定接点56の内部部分が中に延び ている一対の円筒形リセス67を構成する。接点本体の円筒形部分のまわりでリ セス67により構成されている環状空間内の固定接点の各々の上に、1つの誘電 性セラミックスリング68が取りつけられている。リング68は、各々 の接点本体内に形成された一対の離隔した環状溝70の中に収まっている一対の 金属製スナップリング69により所定の位置に固定されている。固定接点は、好 ましくは、GL1DCOPという商標でSCM Metals社から市販されている分散強 化型銅−アルミナ材料である酸素を含まない高導電率の銅でできている。 図14〜16に示されている通り、セラミックス内部ハウジング60の相対す る側でかみ合う平坦な表面73に対して、一対の棒磁石72が接着固定されてお り、各々の磁石は、ハウジング内の固定接点のうちの1つにすぐ隣接して位置づ けされている。磁石の内部表面及びかみ合う平坦な表面73は中心線60に対し て平行で、中心線の相対する側から等しく間隔取りされている。 これらの磁石の磁界のアーク抑制特性についてはすでに記述されている。直流 スイッチ又は接触器として使用された場合のリレーの1つの極性の接続において は、磁界のアーク吹消し効果はセラミックスハウジング60の内部側壁に向かっ て外向きに作用する(図19)。反対の極性の接続については、吹消し効果は、 内側に向いて方向づけされるか(図20)、固定接点がオフセットして位置づけ されていることにより、この効果が1つの接点から第2の接点に向かって誘導さ れ、有効なアーク抑制と干渉することになることがないようになっている。 以上、本発明をその好適な実施態様により詳細に説明したが、上記の説明は、 単に本発明の例示説明のためのものであり、本発明に対し何ら制限的な意味を有 するものではないということは理解できよう。従って、本発明は、本発明により 教示される原理の範囲及び精神に包括されるあらゆる修正、変更あるいは変形を 含むものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケニ,ブルース、エイ アメリカ合衆国キャリフォーニア州93035、 アクスナド、パイア・ウォーク 3740番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.− 少なくとも一部分が誘電材料で作られている、1つの密閉されたチャン バを構成するハウジング、 − 誘電性ハウジング部分にしっかりと固定され、この部分を通して密閉チャン バ内へと延び、互いに向かって延びて平坦な接触表面で終結する内側部分を有す る、一対の離隔した固定接点; − 密閉チャンバ内でハウジング上に取りつけられ、端子終端部を伴うアーマチ ュアシャフト及びこの端子終端部に隣接してアーマチュアシャフトに接続された 可動接点を有し、可動接点が固定接点から間隔どりされている第1の位置と間に 導電性経路を完成させるべく固定接点に対し可動接点が位置づけされている第2 の位置の間で移動可能である電磁的に起動されるアーマチュアアセンブリであっ て、第2の位置から第1の位置までの走行が開始されるとき衝撃接触破断力を提 供するべく第2の位置において可動接点を超えて超過走行するように端子終端部 が配置されているアーマチュアアセンブリ;及び − それぞれの固定接点の平坦な接触表面に隣接してハウジングの反対側の外部 側面に対し、しっかりと固定され、間に延びる中央平面の相対する側にあり、こ の平面から実質的に等しく離隔され、前記固定接点が中央平面の相対する側でオ フセットされている一対の平行で離隔させられた永久磁石、 を含んでなる密閉型リレー。 2.ハウジングの磁石取り付け用外部側面が平坦である、請求の範囲第1項に記 載の密閉型リレー。 3.密閉型チャンバが高真空まで排気されている、請求の範囲第2項に記載の 密閉型リレー。 4.密閉型チャンバには絶縁用気体が充てんされる、請求の範囲第2項に記載の 密閉型リレー。 5.絶縁用気体が水素と窒素の混合物である、請求の範囲第4項に記載の密閉型 リレー。 6.各々の固定接点には、平坦な接触表面から間隔どりされた絶縁リングがしっ かりと固定されている、請求の範囲第1項に記載の密閉型リレー。 7.可動接点が、固定接点の平坦な接点表面を囲む1つの円と実質的に等しい直 径をもつディスクである、請求の範囲第1項に記載の密閉型リレー。 8.固定接点の平坦な接点表面が円形である、請求の範囲第7項に記載の密閉型 リレー。 9.ハウジングの磁石取り付け用外部側面が平坦であり、密閉型チャンバに絶縁 用気体が充てんされている、請求の範囲第8項に記載の密閉型リレー。 10.アーマチュアアセンブリの全ての可動構成要素が密閉型チャンバ内に封入さ れている、請求の範囲第9項に記載の密閉型リレー。
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