【発明の詳細な説明】
テルペンコポリマー
発明の分野
本発明は、テルペンコポリマー、ラジカル重合によるその製造およびその使用
に関する。
従来技術
通常、テルペンは、カチオン単独重合および共重合される。これらの重合に一
般的な触媒としては、三塩化アルミニウム、三塩化アルミニウム/三塩化アンチ
モン混合物、二塩化エチルアルミニウム/水混合物、カオリナイトまたは固体超
酸がある。
残念なことには、カチオン重合では、一般に冷却しながら、低温で行わなくて
はならないという大きな欠点がある。工業的規模においては、この冷却工程は、
きわめて複雑でかつ費用がかかる。
テルペンについてのラジカル単独重合および共重合も記載されている。[ヨー
ロピアン・ポリマー・ジャーナル(Eur.Polym.J.)、24(5)、453〜6、1
988参照]。
これらの反応は、例えば、テトラヒドロフラン、ベンゼン、ジオキサンまたは
トルエン中の溶液重合としてのみ行われている。これらの部分的に毒性で発癌性
の溶媒をかなりの労力によって除去しなければならない。塊状重合は記載されて
いない。溶媒を用いない重合は、望ましくなく、爆発を伴い、不溶性のそれゆえ
使用できないポリマーを与えることが特に示されている(ヨーロピアン・ポリマ
ー・ジャーナル、24(5)、453〜6、1988)。塊状共重合にも言及が
あるが、それらは、容易にラジカル単独重合を引き起こすモノマーに関係してい
る。
本発明が解決しようとする課題は、カチオン重合およびラジカル重合の上記の
欠点のいずれも有さない、有用な生成物を生み出す方法を提供することである。
発明の説明
本発明による解決策は、
A)共役二重結合を含まないテルペン、
B)3〜5個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和モノ−および/もしくはジ
カルボン酸またはこれらの無水物、
C)要すれば、他のビニルモノマー
のモノマー単位を有するコポリマーを提供することである。
使用されるテルペンは、例えば、α−ピネン、β−ピネン、テルピノレン、リ
モネン(ジペンテン)、β−テルピネン、γ−テルピネン、α−ツジェン、セビ
ネン、δ3−カレン、カンフェン、β−カジネン、β−カリオフィレン、セドレ
ン、α−ビサルボン、β−ビサルボン、γ−ビサルボン、ジンギベレン、フムレ
ン、(α−カリオフィレン)、α−シトロネロール、リナロオール、ゲラニオー
ル、ネロール、イプセノール、α−テルピネオール、D−テルピネオール(4)
、ジヒドロカルベオール、ネロリドール、ファルネソール、α−ユーデスモール
、β−ユーデスモール、シトラール、D−シトロネラール、カルボン、D−プレ
ゴン、ピペリトン、カルベノン、ビサボレン、β−セリネン、α−サンタレン、
ビタミンA、アビエチン酸およびそれら化合物の混合物を含む。
内部二重結合を有するテルペンが、好ましく、特にα−ピネン、ゲラニオール
、ネロール、シトラールおよびシトロネラールが、特に好ましい。内部二重結合
を有するテルペンの中でも、リモネン/ジペンテン、β−ピネン、カンフェンお
よびリナロオールは、特記される。
コモノマーB)は、3〜5個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和モノ−お
よび/もしくはジカルボン酸またはそれらの無水物から選択される。具体例は、
無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸およびクロトン酸である。C−C二重結合を有するカルボン酸およびそれらの
誘導体は、好ましく使用され、マレイン酸およびその誘導体は、特に好ましい。
コモノマーC)は、ビニルモノマー、例えば、スチレン、塩化ビニル、塩化ビ
ニルデン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、アクロレインおよびアクリロニトリル
から選択される。
好ましいコモノマーC)は、3〜5個の炭素原子を有するオレフィン性不飽和
モノカルボン酸および/またはジカルボン酸のエステルおよび/またはセミエス
テル、例えば、アクリレート、メタクリレート、マレイン酸セミエステルおよび
ジエステル、フマル酸セミエステルおよびジエステル、イタコン酸エステルおよ
びクロトン酸エステルである。これらの化合物の混合物も使用され得る。
上記のエステルのアルコール基は、短鎖(メチル、エチル等)および長鎖(C12
、C16、C18脂肪エステル)のいずれであってもよい。
6〜22個の炭素原子を有する長鎖アルコールのエステルは、好ましく使用さ
れる。
コポリマー中のモノマーA)、B)およびC)の量は、以下のとおりである:
モノマー単位A)10〜95、好ましくは10〜50重量%、
モノマー単位B)5〜90、好ましくは20〜50重量%および
モノマー単位C)0〜60、好ましくは40〜50重量%、
A)+B)+C)の合計量は100重量%になる。
重合反応は、溶媒の不存在下では、すなわち塊状で好ましく行われる。ここで
の溶媒は、室温でテルペンコポリマーまたはコモノマーもしくはモノマーを溶解
することが可能な有機溶媒を意味している。
アゾ化合物、特に有機過酸化物が、ラジカル開始剤として使用される。具体的
なラジカル開始剤および化合物には、ジアシルパーオキシド(例えばジベンゾイ
ルパーオキシドおよびラウリルパーオキシド)、パーオキシカーボネート(例え
ばジ−n−ブチルパーオキシカーボネート)、アルキルパーエステル(例えばブ
チルパーベンゾエートおよびtert.−ブチルパー−2−エチルヘキサノエート)
、ジアルキルパーオキシド(例えばジ−t−ブチルパーオキシド)、アルキルヒ
ドロパーオキシド(例えばクメンヒドロパーオキシドおよびt−ブチルヒドロパ
ーオキシド)、アゾ化合物(例えばアゾ−ビス−(イソブチロニトリル)および
アゾ−ビス−(エチルイソブチレート))ならびにこれらの化合物が含まれる。
t−ブチルパーベンゾエートは、好ましく使用される。重合方法は、例えば以下
の種々の方法のいずれかで行ってよい:
a)テルペンおよび要すればコモノマーの一部を最初に反応容器に入れ、次いで
コモノマーおよびコモノマーの残部ならびにラジカル開始剤を添加する。
b)コモノマーを最初に入れ、次いでテルペンおよびラジカル開始剤を添加する
。
c)テルペンならびにコモノマーを一緒に入れ、次いでラジカル開始剤を添加す
る。
方法a)は好ましく、テルペンがコポリマーに溶解する速度に釣り合った速度で
、コモノマーを開始剤と一緒にテルペンに添加する。
反応時間(=添加時間)は1〜10時間で、好ましくは4〜6時間である。後
反応時間は、要すれば1〜20時間で行ってよい。
反応温度は、100〜200℃の範囲、好ましくは120〜170℃の範囲、
さらに好ましくは140〜160℃である。
最も簡単な形式においては、反応容器は、還流器および滴下漏斗を備えたガラ
ス容器である。使用されるモノマーによって、反応は加圧オートクレーブで行わ
れてよい。
テルペン、コモノマーおよびラジカル開始剤の濃度を広い範囲で変えてよい。
開始剤濃度は、好ましくは1〜10重量%の範囲、特に好ましくは2〜5重量%
の範囲である。
テルペンは、重合の間にほとんど完全に反応するため、本発明によるコポリマ
ーは、共重合の直後に、20重量%未満、特に10重量%未満の未反応テルペン
しか含有していないことに特徴がある。未反応テルペンの含量は、ガスクロマト
グラフィーによって決定される。
本発明に従って製造されるコポリマーは、接着剤中粘着付与剤として、塗料中
に、および印刷インク用結合剤、糊剤、ビルダーおよび硬化剤として、使用され
てよい。比較的長鎖のアルコール基が結合されたエステルとのコポリマーは、疎
水化、例えば靴および皮革衣料の疎水化に適している。
実施例
実施例1
α−ピネン136g(=1.0モル)および無水マレイン酸19.6g(=0.
2モル)を反応フラスコ(撹拌機、還流冷却器および滴下漏斗2つを備えている
)
に入れる。フラスコの内容物を150℃に加熱し、さらに無水マレイン酸78.
4g(=0.8モル)およびtert.−ブチルパーベンゾエート(TBPB)を同時
に4時間にわたって撹拌しながら滴下する。発熱反応の影響で、内部温度が16
8℃になる。発生した熱は、α−ピネンの蒸気冷却によって消散される。たった
約30分間の反応後、共重合が観察される。4時間後、フラスコ内には、ごく少
量の未反応α−ピネンを有する高い粘性のコポリマーができる。反応混合物は、
さらに2時間の後反応を行う。生成物は、赤黄色であり、アセトンおよびテトラ
ヒドロフランに可溶である。標準としてポリスチレンを用いるゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)による分析では、残留α−ピネン含量12.
5%、および平均分子量600(数平均)および1400(重量平均)を有する
単峰形のコポリマーを示す。固体生成物は、172〜180℃の焼結温度範囲お
よび192℃の融点を有する(コフラーベンチ(Kofler bench)において測定)。
実施例2
実施例1をより多い反応混合物で繰り返した。全部で、α−ピネン612g(
=4.5モル)および無水マレイン酸441g(=4.5モル)をラジカル開始剤
としてのtert.−ブチルパーベンゾエート52.6gにより反応させた。GPCに
よれば、生成物は、平均分子量600(数平均)および1100(重量平均)を
有する。残留モノマー含量は7%である。残留モノマー含量は、減圧下(12mb
ar)および200℃の加熱によって3%にまで減少できる。焼結温度範囲および
融点は、実施例1と同様である。
実施例3
工程は、無水マレイン酸の量を減らす:すなわち、α−ピネン136g(=1
.0モル)を無水マレイン酸49g(=0.5モル)と反応させること以外は、実
施例1に記載のとおりであった。6時間の全反応時間後、未反応のα−ピネン7
3.4gが残る。α−ピネン/無水マレイン酸の比1:1.09のコポリマー11
2gを形成する。GPCによれば、生成物は、平均分子量600(数平均)およ
び1500(重量平均)を有する。焼結温度範囲は140〜155℃、および融
点は190℃である。
実施例4
工程は、無水マレイン酸の量を増やす:すなわちα−ピネン136g(=1.
0モル)を無水マレイン酸147g(=1.5モル)と反応させること以外は、
実施例1に記載のとおりであった。6時間の全反応時間後、堅く脆いコポリマー
が形成される。GPCによれば、生成物は、分子量650(数平均)および14
00(重量平均)を有する。焼結温度範囲は150〜160℃、および融点は1
80℃である。
実施例5
工程は、反応時間が異なる以外は、実施例1に記載のとおりであった。α−ピ
ネン136g(=1.0モル)を、無水マレイン酸49g(=0.5モル)と反応
させる。滴下時間を7時間に増加し、後反応時間を16時間にする。α−ピネン
66.5gは、反応せず、反応後回収される。α−ピネン/無水マレイン酸の比
1:0.98を有するコポリマー118gが形成される。分子量は、650(数
平均)および1200(重量平均)である。焼結温度範囲は140〜150℃で
あり、融点は180℃である。
実施例6
工程は、β−ピネンをテルペン化合物として使用する以外は、実施例1に記載
のとおりであった。1000(数平均)および3800(重量平均)の分子量を
有する脆い固体生成物が、無水マレイン酸との1:1の共重合で形成される。そ
の焼結温度範囲は140〜150℃、およびその融点は190℃である。
実施例7
工程は、β−ピネンと無水マレイン酸の比が1:1.5であること以外は、実
施例6に記載のとおりであった。950(数平均)および3300(重量平均)
の分子量を有するコポリマーが形成される。その焼結温度範囲は140〜160
℃、およびその融点は170℃である。
実施例8
工程は、ミルセンをテルペン化合物として使用すること以外は、実施例1に記
載のとおりであった。850(数平均)および9300(重量平均)の分子量を
有するコポリマーが形成される。
実施例9
本実施例は、異なる製法を試みたこと以外は、実施例8に対応する。ミルセン
136g(=1.0モル)および無水マレイン酸98g(=1.0モル)を最初に
入れ、160℃に加熱し、ラジカル開始剤tert.−ブチルパーベンゾエート(1
1.8g)を4時間にわたって滴下し、次いで後反応を2時間行った。分子量6
00(数平均)および2300(重量平均)を有するコポリマーが形成される。
それは、40〜50℃の焼結温度範囲および80℃の融点を有する。
実施例10
本実施例は、異なる製法を試みたこと以外は、実施例8に対応する。無水マレ
イン酸98g(=1.0モル)を約160℃で最初に入れ、ミルセン136g(
=1.0モル)およびtert.−ブチルパーベンゾエートの混合物を滴下した。コポ
リマーは、600(数平均)および2600(重量平均)の分子量を有する。そ
の焼結温度範囲は30〜50℃で、その融点は約60℃である。
実施例11
工程は、アクリル酸をコモノマーとして使用すること以外は、実施例1に記載
されるとおりであった。α−ピネン136g(=1.0モル)およびアクリル酸
72g(=1.0モル)を、140℃でラジカル開始剤tert.−ブチルパー−2−
エチルヘキサノエートにより反応させた。反応後、未反応のα−ピネン50.2
gが残る。コポリマー中のα−ピネンとアクリル酸のモル比は、1:1.6であ
る。コポリマーは、800(数平均)および3400(重量平均)の分子量を有
する。その焼結温度範囲は120〜130℃、およびその融点は180℃である
。
実施例12
工程は、α−ピネンの量を多く使用する:すなわち、α−ピネン272g(=
2.0モル)をアクリル酸72g(=1.0モル)と反応させること以外は、実施
例11に記載のとおりであった。140℃での4時間の反応(加えて2時間の後
反応)後、α−ピネンの205gが未反応で残った。コポリマー中のα−ピネン
とアクリル酸のモル比は、1:2.0である。コポリマーは、1000(数平均
)
および3000(重量平均)の分子量を有する。その焼結温度範囲は120〜1
30℃であり、融解温度範囲は150〜160℃である。
実施例13
工程は、tert.−ブチルパーベンゾエート5重量%を開始剤として使用するこ
と以外は、実施例11に記載のとおりであった。コポリマーは、950(数平均
)および3800(重量平均)の分子量を有する。その焼結温度範囲は120〜
130℃であり、およびその融解温度範囲は150〜160℃である。
実施例14
工程は、反応温度を130℃に低下させたこと以外は、実施例11に記載のと
おりであった。反応後、α−ピネンの116gは、未反応のまま残った。コポリ
マーは、850(数平均)および2500(重量平均)の分子量を有する。その
焼結温度範囲は、120〜130℃であり、および融点は150℃である。
実施例15
工程は、リモネンをテルペン化合物として使用したこと以外は、実施例1に記
載のとおりであった。750(数平均)および2300(重量平均)を有するコ
ポリマーが形成される。
実施例16
工程は、メタクリル酸をコモノマー(86.0g=1.0モルとして使用したこ
と以外は、実施例1に記載のとおりであった。α−ピネンの38.7gが未反応
のまま残った。コポリマー中のα−ピネンとメタクリル酸のモル比は、1:1.
4である。コポリマーは、750(数平均)および2000(重量平均)の分子
量を有する。焼結温度範囲は、130〜150℃であり、融点は170℃である
。
実施例17
工程は、メチルメタクリレートをコモノマーとして使用した以外は、実施例1
に記載のとおりであった:α−ピネン136g(=1.0モル)をメチルメタク
リレート100g(=1.0モル)と反応させる。tert.−ブチルパー−2−エチ
ルヘキサノエート11.8gをラジカル開始剤として使用する。125℃での4
時間の反応および2時間の後反応後、メチルメタクリレートの87gは未反応の
ままで残った。コポリマー中のα−ピネンとメチルメタクリレートのモル比は、
1:2.8である。コポリマーは、700(数平均)および2400(重量平均
)の分子量を有する。その融解範囲は60〜70℃である。
実施例18
工程は、ロロール(Lorol)C8-18アクリレート(256g=1.0モル)をコモ
ノマーとして使用したこと以外は、実施例1に記載のとおりであった。重合体液
体が形成される。GPCより残留モノマー含量24%が示される。分子量は、7
00(数平均)および2800(重量平均)である。
実施例19
工程は、ロロールC18メタクリレート(340g=1.0モル)をコモノマー
として使用したこと以外は、実施例1に記載のとおりであった。重合体粘性液体
が形成される。GPCより残留モノマー含量19%が示される。分子量は、70
0(数平均)および2000(重量平均)である。
実施例20
C16/18脂肪クロトネート260.55g、α−ピネン52.1gおよび無水マ
レイン酸83.3gを反応フラスコ(撹拌機、還流冷却器および3つの滴下漏斗
を備えている)に入れる。フラスコの内容物を160℃に加熱し、次の物質を4
時間にわたって3つの滴下漏斗から同時に添加した:
*C16/18脂肪クロトネート(FC)260.6gおよびピネン52.1gの混合
物
*無水マレイン酸(MAH)333.0g
*開始剤としてのTBPB52.1g(=5重量%)。
この変形例は、FC50%、MAH40%およびピネン10%の最終モノマー組
成に対応する。
次いで、後反応を、158℃で2時間行う。冷却後、反応混合物の一部を重合
の最初の物質として取り出して分析した。残部を、水および水酸化ナトリウムの
添加によって、7.1のpHおよび26.3%の固体含量を有する水性分散体に変
える。
ポリマー分析によって、モノマー含有量は脂肪クロトネート30.9%、MA
H11.2%およびピネン0%であることが示される。ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーによって測定される平均分子量は、600(数平均)および1
700(重量平均)である。
実施例21
モノマーの組成が異なること以外は、この実施例は、実施例20に対応する。
モノマー分布は、C16/18脂肪クロトネート50重量%、MAH30重量%およ
びピネン20重量%である。4時間の滴下および158〜164℃で2時間の後
反応の後、アセトンに容易に溶解できる均一溶融体が得られる。ポリマーは、1
40〜150℃の溶融範囲を有する。GPC分析は、700(数平均)および1
600(重量平均)の平均分子量を有する単峰型の分布を示す。
実施例22
本実施例は、モノマー分布が、C16/18脂肪クロトネート67.5重量%、MA
H25.5重量%およびピネン7.0重量%であること以外は、実施例20に対応
する。冷却後、生成物は、室温で均一かつ高粘性であり、約100℃の融解範囲
を有する。GPC分析は、750の数平均分子量および1750の重量平均分子
量を示す。
実施例23
本実施例は、モノマー分布は、C16/18脂肪クロトネート24重量%、MAH
36重量%およびピネン40重量%であること以外は、実施例20に対応する。
ターポリマーは、約130℃の焼結温度範囲を有する。GPC分析は、数平均分
子量600および重量平均分子量1050を示す。
実施例24
本実施例は、FC50重量%、MAH40重量%およびピネン10重量%の同
じモノマー分布を有する実施例20に対応する。セミーバッチ滴下に変えた:す
なわち、FC521.1g、ピネン104.2gおよびMAH83.3gをフラス
コに入れた。残っている溶融状態のMAH(333.0g)および開始剤TBP
B(52.1g)を2つの滴下漏斗から添加した。脂肪クロトネート37.8重量
%、MAH14.1重量%およびピネン0.05重量%の残留モノマー含量を有す
るターポリマーが形成される。GPCによる分析は、数平均分子量550および
重量平均分子量1150を示す。
実施例25
本実施例は、実施例20および24に対応する。しかしながら、セミ−バッチ
滴下を再び変える:すなわち、FC521.1gおよびMAH83.4gを反応フ
ラスコに最初に入れ、ピネン104.2g、MAH333gおよび開始剤として
のTBPBを3つの滴下漏斗から添加した。FC34.9重量%、MAH14.2
重量%およびピネン0.8重量%の残留モノマー含量を有するターポリマーが形
成される。GPCによる分析は、数平均分子量500および重量平均分子量12
00を示す。
実施例26
工程は、温度分布を変えた以外は、実施例25に記載のとおりであった。反応
は130℃で始め、30分間かけて反応混合物を140℃に加熱して、次いでピ
ネンおよびMAHを添加した後、温度を156〜160℃に2時間上昇させた(
後反応)。FC23.6重量%、MAH12.6重量%およびピネン0.7重量%
の残留含量を有するターポリマーが形成される。GPCによる分析は、数平均分
子量700および重量平均分子量2050を示す。
実施例27
本実施例は、ピネン、無水マレイン酸およびC16/18脂肪アクリレートの三元
共重合を記載する。ピネン104.2g、C16/18脂肪アクリレート104.2g
およびMAH83.3gを実施例20に対応する反応フラスコに入れ、148℃
に加熱する。更にC16/18脂肪アクリレート416.9g、MAH333.0gお
よび開始剤としてのTBPB52.1gを3つの滴下漏斗から4時間にわたって
滴下した。続いて146〜151℃で2時間、後反応させた。反応混合物は、脂
肪アクリレート50重量%、MAH40重量%およびピネン10重量%のターポ
リマー全組成に対応する。脂肪アクリレート3.8重量%、MAH2.4重量%お
よびピネン0.1重量%の残留モノマー含量を有するターポリマーが形成される
。
GPC分析は数平均分子量1200および重量平均分子量4700を示す。生成
物を、水酸化ナトリム水溶液による中和によって、すなわち乳化剤の添加なしに
固体含量36.1%および7.2のpHを有する分散体に変えた。
実施例28
本実施例は、全組成を脂肪アクリレート40重量%、MAH40重量%および
ピネン20重量%に変えたこと以外は、実施例27に対応する。形成されたター
ポリマーは、なお、脂肪アクリレート2.4重量%、MAH1.3重量%およびピ
ネン0.1重量%を含有する。GPCの分析は、数平均分子量1000および重
量平均分子量2900を示す。
実施例29
本実施例は、全組成を脂肪アクリレート30重量%、MAH40重量%および
ピネン30重量%に変えたこと以外は、実施例27および28に対応する。形成
されたターポリマーは、なお、脂肪アクリレート1.5重量%およびピネン0.8
重量%を含有する。MAHは、分析によってもはや検出することができない。G
PC分析は、数平均分子量900および重量平均分子量2100を示す。この生
成物の水性分散体(37.8%の固体含量、7.1のpH)は、安定なままである
。
実施例30
本実施例は、ピネン、無水マレイン酸およびC16/18脂肪メタクリレートの三
元共重合を記載する。脂肪メタクリレート77.6g、MAH77.6gおよびピ
ネン194.0gを実施例20に対応する反応フラスコに入れ、153℃に加熱
する。脂肪メタクリレートをさらに310.4g、MAHをさらに310.4gお
よび開始剤としてのTBPB45.8gを同時に4時間にわたって3つの滴下漏
斗から添加し、次いで156〜160℃で2時間後反応を行った。反応混合物は
、脂肪メタクリレート40重量%、MAH40重量%およびピネン20重量%の
全組成に相当する。脂肪メタクリレート0.2重量%およびMAH1.1重量%の
残存モノマーを有するターポリマーが形成される。ピネン残留物は、分析によっ
て検出できない。GPC分析は、1000の数平均分子量および2700の重量
平均分子量を示す。生成物を、NaOH水溶液の添加によって分散し得る。
実施例31
本実施例は、リモネン、C16/18脂肪クロトネートおよび無水マレイン酸を記
載する。脂肪クロトネート550gおよびMAH88gを最初に入れ、MAHを
さらに352g、リモネン110gおよび開始剤としてのTBPB(55g)を
3つの滴下漏斗から160℃で4時間にわたって添加する(後反応時間:2時間
)。この反応混合物は、脂肪クロトネート50重量%、MAH40重量%および
リモネン10重量%の全組成に対応する。脂肪クロトネート16.7gおよびM
AH4重量%の残留含量を有するターポリマーが形成される。残留リモネンは、
検出できない。GPCの分析は、700の数平均分子量および2100の重量平
均分子量を示す。
実施例32
本実施例は、C16/18脂肪アクリレート、アクリル酸およびピネンの三元共重
合を記載する。重合は、キシレン中の溶液重合として行った。ピネン10g、ア
クリル酸40g、脂肪アクリレート50gおよびキシレン100gを還流冷却器
および滴下漏斗2つを備えた反応容器に入れる。残りのモノマー(キシレン90
0g中のピネン90g、アクリル酸360gおよび脂肪アクリレート450g)
を1つの滴下漏斗から添加し、一方開始剤TBPB(50g)をもう一つの滴下
漏斗から添加する。添加時間は、135〜138℃で4時間で、続いて134℃
で2時間後反応を行う。反応混合物は、脂肪アクリレート50重量%、アクリル
酸40重量%およびピネン10重量%の全組成に相当する。脂肪アクリレート2
.5重量%、アクリル酸0.02重量%未満およびピネン0.09重量%の残留モ
ノマー含量を有するターポリマーが形成される。GPC分析は、2700の数平
均分子量および9600の重量平均分子量を有する単峰型の分布を示す。ターポ
リマーは、水酸化ナトリウムの添加によって安定な分散体に変えることができる
。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C09J 133/02 7824−4J C09J 133/02
135/00 7824−4J 135/00
145/00 7824−4J 145/00
147/00 9062−4J 147/00
(72)発明者 ハントヴェルク,ハンス−ペーター
ドイツ連邦共和国デー−40589デュッセル
ドルフ、ボッシュシュトラーセ57番
(72)発明者 ピーチュ,オリヴァー
ドイツ連邦共和国デー−45481ミュールハ
イム、イム・ヴィーゼングルント32番