JPH09512860A - 木材用接着剤粉末 - Google Patents
木材用接着剤粉末Info
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- JPH09512860A JPH09512860A JP51733395A JP51733395A JPH09512860A JP H09512860 A JPH09512860 A JP H09512860A JP 51733395 A JP51733395 A JP 51733395A JP 51733395 A JP51733395 A JP 51733395A JP H09512860 A JPH09512860 A JP H09512860A
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Abstract
(57)【要約】
a)炭素数1〜18の非分岐又は分岐アルキルカルボン酸のビニルエステルからなるビニルエステルホモポリマー又はビニルエステルコポリマーの一種以上70〜90重量%とb)加水分解度96〜100モル%、4%濃度水溶液で測定したヘプラー粘度2〜15mPa.sである完全加水分解ビニルアルコールホモポリマー又はビニルアルコールコポリマー10〜30重量%を含んでなる最低被膜形成温度が0〜5℃である水再分散性ブロッキング安定性木材用接着剤粉末。該木材用接着剤粉末は、ビニルエステルポリマーa)とビニルアルコールポリマーb)とを乳化重合することにより調製した水性分散液を混合した後、得られた混合物を噴霧乾燥することにより得られる。該木材用接着剤粉末は、水性接着剤分散液として好適に使用される。
Description
【発明の詳細な説明】
木材用接着剤粉末
本発明は、木材用接着剤粉末、その製造方法及びその使用に関する。
EP−A 311873(US−A 5087649)は、壁紙用糊として使
用される、デンプンとセルロースエーテルとの粉末状混合物であって、水分散性
又は水溶性ビニルアセテートポリマー若しくはビニルアルコールポリマーを含有
するものを開示している。再分散性ポリビニルアセテート粉末の添加は、この場
合には接着強さを高めるためになされている。ここに記載の方法では、確かに、
木材を接着するのに十分な接着強さの接着剤を得ることができるが、室内用の耐
水性接着剤では、とりわけ家具用接着剤として使用するのに、現在満足すべき要
求基準が増加してきている。即ち、これらの基準としては、迅速な機械接着を実
施できるようにするための圧縮工程での高熱安定性及び速硬性がある。ビニルア
セテートホモポリマー及び/又は水溶性部分加水分解ポリビニルアルコールを主
成分とする接着剤粉末は、これらの基準を満たすには不十分である。
JP−A 61−168681(ダーウエントアブストラクトAN 86−2
41053)は、保護コロイドとしての部分加水分解ポリビニルアルコールの存
在下で重合させたポリビニルアセテートホモポリマー分散液を噴霧乾燥すること
により得ることができる粉末状木材用接着剤を記載している。接着強さを向上さ
せるために、メラミン−ホルムアルデヒド縮合体を上記粉末に添加している。こ
の種の粉末混合物は、確かに耐水性接着部を形成するが、感湿性架橋剤の添加に
より、保存安定性及びブロッキング安定性が不十分となる。さらに、ポリビニル
アセテートホモポリマーを使用するとき、その適用に必要とする低い最低被膜形
成温度0〜5℃を達成するために、被膜形成性助剤を添加する必要がある。
DE−B 2214410(US−A 3883489)及びDE−B 26
14261(GB−A 1569637)は、保護コロイドとしての部分加水分
解ポリビニルアルコールの存在下で乳剤重合した後に分散体を噴霧乾燥すること
により製造される再分散性ビニルアセテート/エチレン分散体粉末の製造方法を
記載している。これらの粉末は、接着剤及び塗料組成物に適当なバインダーであ
ると記載されている。ポリマー中のエチレン含量ゆえに、確かに、被膜形成助剤
の添加が不要となるが、ブロッキング安定性を向上させるために、上記粉末は粘
着防止剤を30重量%以下含有しており、接着強さが大きく減少する。さらに、
最低被膜形成温度を減少させるためにエチレン含量が比較的高いエチレン含有ビ
ニルアセテートコポリマーの熱安定性は、実際に極めて低い。
DE−A 1794123(ZA−A 6805680)は、ビニルアセテー
トホモポリマー及び高分子量完全加水分解ポリビニルアルコールを含んでなる、
セラミック材料接着用接着剤分散体を記載している。接着性を向上させるために
、可塑剤、例えば、ジブチルフタレートを添加することを推奨している。この場
合の欠点は、揮発性可塑剤を使用したときに、加工後に可塑剤が蒸発することで
ある。家庭用に主に使用される木材用接着剤の場合には、揮発性化合物の放出は
避けなければならない。さらに、これらの混合物は噴霧乾燥できるけれども、そ
れで得られる粉末は、高分子量完全加水分解ポリビニルアルコールの水への溶解
度が低いために再分散性ではない。このため、水性木材用接着剤を製造するため
の木材用接着剤粉末として使用できない。
このような背景に対して、本発明の目的は、木材接着用粉末状接着剤であって
、水性木材用接着剤に使用することにより高熱安定性であって速硬性を有する耐
水性接着部が得られる木材接着用粉末状接着剤を開発することである。
環境規制の強化、とりわけドイツにおいてポッケージングオーディナンス(P
ackaging Ordinance)として知られているものから生じる規
制の強化のために、いままで使用されてきた分散液のバケットパックではなく易
使い捨て紙袋で輸送及び包装でき、且つ適用前に水といっしよに攪拌するだけで
よい粉末状木材用接着剤を提供することを意図している。しかしながら、パレッ
ト化袋詰め製品の輸送について、木材用接着剤粉末、とりわけ暑い気候の国への
輸出に関しては、ブロッキング安定性について課せられる要件が厳しい。したが
って、さらなる目的は、高ブロッキング安定性とあいまって粘着防止剤含量が低
いかゼロであり且つ水への再分散性が優れている粉末状接着剤を提供することで
ある。
木材用接着剤粉末がいままで耐水性接着部を形成する用途に使用されなかった
一つの理由は、低温で高接着強さを得るためには、粉末から製造したポリビニル
アセテート系分散体に揮発性被膜形成助剤を添加する必要があったからである。
したがって、さらなる目的は、水性接着剤分散液に使用したときに、揮発性被膜
形成助剤を添加しなくても最低被膜形成温度が低い木材用接着剤粉末を提供する
ことである。
本発明によれば、最低被膜形成温度が0〜5℃である水再分散性ブロッキング
安定性木材用接着剤粉末であって、
a)炭素数1〜18の非分岐又は分岐アルキルカルボン酸のビニルエステルか
らなるビニルエステルホモポリマー又はビニルエステルコポリマーの一種以上7
0〜90重量%と、
b)加水分解度96〜100モル%、4%濃度水溶液で測定したヘプラー粘度
2〜15mPa.sである完全加水分解ビニルアルコールホモポリマー又はビニ
ルアルコールコポリマー10〜30重量%と、
を含んでなるが、但し、前記ポリマー成分a)及びb)の重量%は、各々ポリマ
ー成分a)とb)の総重量基準であり、
ビニルエステルポリマーa)とビニルアルコールポリマーb)とを、もし所望
ならばさらなる添加剤とともに乳化重合することにより調製した水性分散液を混
合した後、得られた混合物を噴霧乾燥することにより得ることができる水再分散
性ブロッキング安定性木材用接着剤粉末が提供される。
好ましいビニルエステルは、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニ
ルブチラート、ビニル2−エチルヘキサノエート、ビニルラウレート、1−メチ
ルビニルアセテート、ビニルピバレート及び炭素数10以下のα−分岐モノカル
ボン酸のビニルエテル、例えばVeoVa9(商標)又はVeoVa10(商標
)である。ビニルアセテートが、特に好ましい。
必要に応じて、ビニルエステルコポリマーは、コポリマーの総重量基準で、1
.0〜65重量%のビニル芳香族化合物、例えばスチレン、及び/又はハロゲン
化ビニル、例えば塩化ビニル、及び/又は炭素1〜10のアルコールのアクリル
酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル、例えばメチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアク
リレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアク
リレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、及び/又はエチレン性不飽和ジカルボン酸エステル及び
/又はそれらの誘導体、例えばジイソプロピルフマレート、マレイン酸若しくは
フマル酸のジメチル、メチルt−ブチル、ジ−n−ブチル、ジ−t−ブチル及び
ジエチルエステル、又は無水マレイン酸を含んでなることができる。所望ならば
、エチレン等のα−オレフィン1〜10重量%が存在していてもよい。ポリマー
の硬度を上昇させるコモノマー、即ち、比較的高Tgを有するコポリマーを生じ
るコモノマーを含有するコポリマーが好ましい。これらの例としては、VeoV
a9(商標)及び塩化ビニルがある。ビニルエステルコポリマーの硬度を減少さ
せるコモノマー(例えば、エチレン及びn−ブチルアクリレート)の含量は、好
ましくはコポリマーの総重量基準で10重量%以下でなければならない。
もし所望ならば、ビニルエステルホモポリマー又はコポリマーは、コモノマー
混合物の総重量基準で0.05〜10.0重量%のエチレン性不飽和カルボン酸
からなる群から選択される補助モノマー、好ましくはアクリル酸又はメタクリル
酸;エチレン性不飽和カルボン酸アミドからなる群から選択される補助モノマー
、好ましくはアクリルアミド;エチレン性不飽和スルホン酸およびその塩からな
る群から選択される補助モノマー、好ましくはビニルスルホン酸、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸;及び/又はポリエチレン性不飽和コモ
ノマーからなる群から選択される補助モノマー、例えばジビニルアジペート、ジ
アリルマレエート、アリルメタクリレート又はトリアリルシアヌレートも含んで
いてもよい。他の適当な補助モノマーには、架橋性モノマー、例えばアクリルア
ミドグリコール酸(AGA)、メチルアクリルアミドグリコール酸メチルエステ
ル(MAGME)、N−メチロールアクリルアミド(NMAA)、N−メチロー
ルメタクリルアミド、アリルN−メチロールカルバメート、並びにN−メチロー
ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド若しくはアリルN−メチロ
ールカルバメートのイソブトキシエーテル等のアルキルエーテル又はエステルが
ある。
好ましいポリマーa)は、ビニルアセテートホモポリマー、エチレン含量1〜
10重量%のビニルアセテート−エチレンコポリマー;C3〜C10アルキルカル
ボン酸のビニルエステルとのビニルアセテートコポリマーであってビニルアセテ
ート含量が35〜90重量%であるビニルアセテートコポリマー、例えば、ビニ
ルアセテートVeoVa9(商標)、ビニルアセテート−VeoVa10(商標
)、ビニルアセテート−ビニルラウレート−VeoVa9(商標)(VeoVa
10(商標))コポリマーである。また、すぐ上に記載の組成のビニルアセテー
トホモポリマー及びビニルアセテートコポリマーであって、さらにN−メチロー
ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、又はそれらのN−アルコ
キシメチル誘導体、例えば、N−(イソブトキシメチル)(メタ)アクリルアミ
ド若しくはN−(n−ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド0.05〜5.
0重量%をさらに含有するものも好ましい。ここで各々の場合における重量%は
、ポリマーの総重量に対するものである。
ビニルエステルホモポリマー又はコポリマーは、乳化重合法により製造される
。重合は、バッチ法又は連続法により、及び種ラテックスを使用するか使用せず
に、反応混合物の全ての成分又は個々の成分を最初に導入するか、最初に反応混
合物の成分又は個々の成分の一部分を導入し、その後反応混合物の成分又は個々
の成分を定量添加することにより行うか、初期混合物のない計量法により行う。
全ての計量添加は、好ましくはそれぞれの成分の消費速度と同じ速度で行うのが
好ましい。エチレンとの共重合の場合では、圧力20〜40バール(絶対圧)で
操作するのが好ましい。
共重合は、好ましくは40〜80℃の温度範囲で実施し、通常乳化重合に用い
られる方法を用いて開始する。重合の開始は、通常の水溶性フリーラジカル開始
剤を好ましくはモノマーの総重量基準で0.01〜1.0重量%の量で用いるこ
とにより生じる。このような開始剤としては、例えば、アンモニウムペルスルフ
ェート、ポタジウムペルスルフェート;アルキルヒドロペルオキド、例えば、t
ert−ブチルヒドロペルオキシド;過酸化水素がある。所望ならば、上記のフ
リーラジカル開始剤を公知の方法で、モノマー総重量基準で0.01−0.5重
量%の還元剤と組み合わせることもできる。適当な還元剤には、例えば、ホルム
アルデヒド−スルホキシレート塩、重亜硫酸ナトリウム又はアスコルビン酸があ
る。レドックス開始の場合には、レドックス触媒成分の一方又は両方を、重合中
に計量導入するのが好ましい。
分散剤として、乳化重合に通常用いられる全ての乳化剤を用いることができる
。乳化剤は、モノマーの総重量に対して1〜4重量%の量で用いるのが好ましい
。適当な乳化剤の例には、アニオン界面活性剤、例えば、炭素数8〜18の鎖長
を有するアルキルスルフェート、疎水性基の炭素数が8〜18であり且つエチレ
ン又はプロピレンオキシド単位が40個以下であるアルキル及びアルキルアリー
ルエーテルスルフェート、炭素数8〜18のアルキルスルホネート又はアルキル
アリールスルホネート、エステル類及びスルホコハク酸と一価アルコール又はア
ルキルフェノールとのモノエステルがある。適当な非イオン性界面活性剤として
は、例えば、エチレンオキシド単位が8〜40個のアルキルポリグリコールエー
テル又はアルキルアリールポリグリコールエーテルがある。
所望ならば、好ましくは保護コロイドをモノマーの総重量基準で4重量%以下
の量で用いることができる。このような化合物としては、例えば、ビニルアルコ
ール単位含量が70〜80モル%のビニルアルコール/ビニルアセテートコポリ
マー、分子量5000〜400,000であるポリビニルピロリドン、置換度が
1.5〜3の範囲であるヒドロキシエチルセルロースがある。
重合に望ましいpH範囲、一般的に3〜7は、酸、塩基又は通常の緩衝塩、例
えばリン酸アルカリ金属又は炭酸アルカリ金属を用いて公知の方法により達成で
きる。意図する分子量を得るために、通常使用される調整剤、例えば、メルカプ
タン、アルデヒド及び塩素化炭化水素を、重合中に添加できる。
この水性分散液の固形分は、好ましくは30〜65重量%である。
適当な完全加水分解ビニルアルコールホモポリマー又はコポリマーは、加水分
解度96〜100モル%、4%濃度水溶液で測定したときのヘプラー粘度2〜1
5mPa.sのものである。好ましくは、加水分解度98〜100モル%、20
℃の4%濃度水溶液で測定したときのヘプラー粘度2〜10mPa.sのもので
ある。
好ましいビニルアルコールコポリマーは、ビニルアルコール単位の他に、コポ
リマーの総重量基準で0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の1−メチ
ルビニルアルコール単位を含むものである。最も好ましいのは、加水分解度が9
8〜100モル%であるビニルアルコール−1−メチルビニルアルコールコポリ
マーである。
特定されているビニルアルコールのホモポリマー又はコポリマーは市販されて
おり及び/又は当業者に公知の方法において対応のビニルアセテートのホモポリ
マー及びコポリマーの加水分解又はアルコーリシスにより得ることができる。
水再分散性ブロッキング安定性木材用接着剤粉末を製造するために、ビニルエ
ステルポリマーを、固形分が好ましくは30〜60重量%である水性分散液塊と
して用いる。この分散液に、ビニルアルコールポリマーb)を固形物形態又は水
溶液形態で混合する。このビニルアルコールポリマーは、固形分が低粘度(2〜
6mPa.s)ポリビニルアルコールの場合には好ましくは20重量%以下、高
粘度(6〜15mPa.s)ポリビニルアルコールの場合には好ましくは10重
量%以下である水溶液として混合するのが好ましい。もし所望ならば、粘度調製
のために水も添加することができる。これらの混合操作は、通常の混合装置を用
いていずれの所望の順序で行ってもよい。混合比は、各々ポリマー成分a)及び
b)の総重量に対して、乾燥粉末がビニルエステルポリマーa)を70〜90重
量%、好ましくは80〜85重量%及びビニルアルコールポリマーb)10〜3
0重量%、好ましくは15〜20重量%含有するように選択する。
続いて、混合物を、噴霧乾燥するが、この場合、噴霧は、加熱又は非加熱乾燥
ガス流れ中で、シングルコンポーネントノズル、マルチコンポーネントノズルを
用いるか、回転ディスクを用いて行うことができる。一般的に、250℃を超え
る温度は用いない。乾燥ガスの最適温度は、いくつかの実験で決定されるが、多
くの場合、60℃を超える温度が特に適当であることが分かった。
所望ならば、添加剤、例えば、粘着防止剤又は硬膜剤を噴霧乾燥前、噴霧乾燥
中又は噴霧乾燥後に粉末に添加できる。
保存安定性を高めるために、粘着防止剤(凝結防止剤)を、ポリマー成分の総
重量に対して40重量%以下、好ましくは5重量%以下の量で得られた粉末に添
加できる。粘着防止剤としては、例えば、微粉砕アルミニウムシリケート、多孔
質珪藻土、コロイド状シリカゲル、熱分解ケイ酸、沈降ケイ酸、ミクロシリカ、
ライトスパー、カオリン、タルク、セメント、珪藻土、炭酸カルシウム又はマグ
ネシウムヒドロシリケートがある。中性〜弱酸性のフィラー、例えば、ライトス
パーが好ましい。
粘着防止剤は、一般的に、接着剤の接着強さ及び光学的特性に関する要求が比
較的小さいときのみ用いられる。この一例は、寄木張り板を接着するための接着
剤分散体に木材用接着剤粉末を使用することである。しかしながら、粘着防止剤
を添加すると接着剤を使用したときに接合部に明らかな曇りが生じるので、粘着
防止剤なしの木材用接着剤粉末が好ましい。
特定用途、例えば、接合部に高温水耐性(DIN標準EN204の性能グルー
プD3及びD4)が要求される場合には、硬膜剤や架橋剤も、木材用接着剤粉末
に添加できる。硬膜剤には、例えば、AlCl3、FeCl3、Cr(NO3)3等
の酸性金属塩がある。架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート又はホルム
アルデヒド−ウレア樹脂及びホルムアルデヒド−フェノール樹脂がある。しかし
ながら、最も好ましい態様では、粘着防止剤も、硬膜剤も、架橋剤も、被膜形成
助剤も、増粘剤も、粉末には添加しない。
本発明によれば、適用前に水といっしょに攪拌するだけでよい予備配合木材用
接着剤粉末が提供される。水性接着剤分散体を調製するために、木材用接着剤粉
末を水に再分散する。通常、固形分45〜55重量%とする。水性接着剤分散体
を配合する過程で、所望ならば、粘着防止剤等の他の添加剤も添加できる。とり
わけそれぞれの適用面に適合する粘度を有する水性接着剤分散体を使用する従来
技術とは異なり、新規な木材用接着剤粉末を水性接着剤分散体に用いたときに、
添加する水の量によりいずれの所望の粘度とすることもできる。ブルックフィー
ルド粘度(20rpm)が10,000〜50,000mPa.sである木材用
接着剤粉末系水性接着剤分散体が好ましく使用される。
木材用接着剤粉末を用いて製造した接着剤分散体は、特に非負荷木製コンポー
ネントの木材間接着に適当であり、この用途では、ヨーロッパ標準EN204の
性能クラス「D2」を満たす。用途の更なる領域は、木材とスクリードフローリ
ング等の吸収性基材との接着、とりわけ寄木接着である。被接着基材への水性接
着剤の適用及びその加圧下又は非加圧下での接着は当業者に周知の方法で行われ
、詳細な説明を必要としない。
いままで知られている木材用接着剤とは異なり、新規な木材用接着剤粉末には
、以下の利点がある:
通常の水性分散体系木材用接着剤と比較して、新規な木材用接着剤粉末は、水
分がないので輸送及び包装が実質的に容易である。水性接着剤とは異なり、防腐
剤の添加は不必要である。低温でのバインダーの凝集や、N−メチロール官能ビ
ニルエステルポリマーを使用したときの早期架橋の恐れがないので、保存安定性
が実質的に向上する。
しかしながら、とりわけ、新規な木材用接着剤粉末を水性分散体に使用するこ
とにより、はじめて、50%以上の高い固形分で、完全加水分解ポリビニルアル
コールの割合が30重量%以下であるポリビニルアセテート/ポリビニルアルコ
ール系接着剤が提供される。いままでは、このような高濃度のポリビニルアセテ
ート/ポリビニルアルコール分散体は、極めて高固形分ポリビニルアセテート分
散体と、完全加水分解ポリビニルアルコールの極めて高濃度な水溶液との配合で
は、完全加水分解ポリビニルアルコールの水溶液の溶解度が低いために20重量
%以下の濃度でしか工業的規模では取り扱うことができないことから、得ること
ができなかった。
完全加水分解低粘度ポリビニルアルコール又はビニルアルコールコポリマーが
高い割合であるので、粘着防止剤を添加しなくても所要のブロッキング安定性を
有する再分散性接着剤粉末が得られる。これにより、粘着防止剤を含む通常の粉
末状接着剤と比較して、新規な木材用接着剤粉末の接着強さが著しく向上する。
完全加水分解低濃度ポリビニルアルコール又はビニルアルコールコポリマーが
高い割合であるので、接着剤の最低被膜形成温度は、揮発性有機被膜形成助剤を
添加しなくても、実施に必要とする0〜5℃の温度範囲に減少する。このことは
、新規な木材用接着剤粉末は、水性ビニルアセテートホモポリマー接着剤を用い
るときに揮発性有機被膜形成助剤の使用を回避するための解決策となるとともに
、噴霧乾燥工程により、ホルムアルデヒド及び残留モノマー等の他の揮発性有機
化合物を技術的に可能な限界値とすることも可能であることを意味する。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
木材用接着剤粉末の調製
実施例1:
固形分60重量%の水性ビニルアセテートホモポリマー分散液10kgを、ビ
ニルアセテート97.5重量%とイソプロペニルアセテート2.5重量%から調
製した後に加水分解したビニルアルコールコポリマーであって加水分解度98.
5%、ヘプラー粘度4mPa.sであるビニルアルコールコポリマーの20%濃
度水溶液10kgと十分に混合した。得られた混合物を、デュアルコンポーネン
トノズルにより噴霧した。使用した噴霧媒体は4バールに空気予備圧縮し、形成
した液滴を、125℃に加熱した空気で並流乾燥した。ポリビニルアセテート7
5重量%とビニルアルコールコポリマー25重量%を含有する粉末が得られた。
得られた粉末のMFTは、0℃であった。
実施例2:
ビニルアセテート単位96重量%とN−メチロールアクリルアミド単位4.0
重量%とを含有し且つ固形分52重量%である水性ビニルアセテートコポリマー
分散液10kgをポリビニルエステル成分a)として使用した以外は、実施例1
の操作を反復した。VAc/NMAコポリマー72重量%とビニルアルコールコ
ポリマー28重量%とを含有する粉末が得られた。得られた粉末のMFTは、2
℃であった。
実施例3:
ビニルアセテート単位65重量%と、VeoVa9(商標)単位30重量%と
、N−メチロールアクリルアミド単位5.0重量%とを含有し且つ固形分50重
量%である水性ビニルアセテートコポリマー分散液10kgをポリビニルエステ
ル成分a)として使用した以外は、実施例1の操作を反復した。VAc/Veo
Va9/NMAコポリマー71重量%とビニルアルコールコポリマー29重量%
とを含有する粉末が得られた。得られた粉末のMFTは、2℃であった。
実施例4:
加水分解度98.0%、ヘプラー粘度3mPa.sであるポリビニルアルコー
ルの20%濃度水溶液10kgをポリビニルアルコール成分b)として使用した
こと以外は、実施例1の操作を反復した。ポリビニルアセテート75重量%とポ
リビニルアルコール25重量%とを含有する粉末が得られた。得られた粉末のM
FTは、2℃であった。
実施例5:
実施例4の操作を反復し、得られた粉末を乾燥後、市販の粘着防止剤(ライト
スパー)1.2kgを添加した。その結果、ビニルアセテートホモポリマー6k
gと、完全加水分解ポリビニルアルコール2kgと、粘着防止剤1.2kgとを
含有する粉末が得られた。得られた粉末のMFTは、4℃であった。
比較例1:
乳化重合により部分加水分解ポリビニルアルコールの存在下で調製した、ポリ
ビニルアセテート含量90重量%、ポリビニルアルコール含量10重量%であり
、且つ加水分解度85%、ヘプラー粘度20mPa.sである固形分50重量%
のビニルアセテートのホモポリマー分散液を、実施例1と同様の方法で乾燥した
。MFTが18℃である再分散性粉末が得られた。
性能試験:
実施例1及び比較例1で得た粉末を水に再分散し、各々について、固形分50
重量%の接着剤分散液を調製した。
得られた接着剤分散液を使用して、DIN EN204/205に準じて接着
強さ及びWATT91に準じて接着部の熱安定性並びに硬化特性についても試験
した。
試験方法:
DIN EN204/205に準じた接着強さ:
DIN EN205に準じて試験体を作製した。このために、2枚一組のブナ
材パネル(各々厚さ5mm)幅130mm、長さ600mm)を、接着面に対し
て均一に圧力を分布させて試験接着剤分散液で互いに接着し、DIN EN20
4に準じて保存した。性能グループD1として割り当てられた試験については、
接着後の試験体を標準気候条件下(23℃、大気湿度65%)で7日間保存した
。
性能グループD2として割り当てられた試験については、接着後の試験体を標
準気候条件下(23℃、大気湿度65%)で7日間保存後、23℃の冷水に3時
間保存し、最後に標準気候条件下に7日間保存した。
性能グループD3として割り当てられた試験については、接着後の試験体を標
準気候条件下(23℃、大気湿度65%)で4日間保存後、23℃の冷水に3時
間保存した。
保存後、接着パネルを、各々長さ150mmの試験体に分割し、これらの試験
体を使用して、引張剪断試験で接着強さを測定した。引張剪断試験では、接着試
験体を引張試験機を用いて引張速度50mm/分で引き離し、接着試験体が破断
するまで応力をかけた。破損時に、その時点で生じた最大力Fmaxを測定した
。接着強さTは、DIN EN205に準じて、T=Fmax/A(式中、Aは接
着試験面積(mm2)である)から算出する。
接着強さについての試験結果を、表1にまとめて示す。
WATT91に準じた熱安定性:
試験体として、2枚一組のブナ材パネル(各々厚さ5mm)幅125mm、長
さ325mm)を、接着面に対して均一に圧力を分布させて試験接着剤分散液で
互いに接着した。試験体作製後、それらを、80℃に予熱したオーブンに80℃
で保存した。熱保存後すぐに、熱安定性を、DIN EN205の系列で引張剪
断試験により求めた。この引張剪断試験では、接着した試験体を引張試験機を用
いて引張速度50mm/分で引き離し、接着試験体が破断するまで応力をかけた
。破損時に、その時点で生じた最大力Fmaxを測定した。熱安定性τは、τ=
Fmax/A(式中、Aは接着試験面積(mm2)である)から算出する。熱安定性
についての試験結果を、表1にまとめて示す。
硬化特性試験:
接着強さについての方法と同様の方法において、2枚一組のオークパネル(各
々厚さ5mm、幅130mm、長さ150mm)を、接着面に対して均一に圧力
を分布させて試験接着剤分散液で互いに接着し、硬化時間2.5分、5分、10
分及び20分後に、接着強さを、引張剪断試験により求めた。この引張剪断試験
では、接着した試験体を引張試験機を用いて引張速度50mm/分で引き離し、
接着試験体が破断するまで応力をかけた。破損時に、その時点で生じた最大力F
maxを測定し、次に、それを使用して、硬化時間tでの接着強さを、Tt=Fm ax
/A(式中、Aは接着試験面積(mm2)である)により求めた。
硬化特性についての試験結果を、表1にまとめて示す。
【手続補正書】
【提出日】1997年5月20日
【補正内容】
請求の範囲
1.最低被膜形成温度が0〜5℃である水再分散性ブロッキング安定性木材用
接着剤粉末であって、
a)炭素数1〜18の非分岐又は分岐アルキルカルボン酸のビニルエステルか
らなるビニルエステルホモポリマー又はビニルエステルコポリマーの一種以上7
0〜90重量%と、
b)加水分解度96〜100モル%、4%濃度水溶液で測定したヘプラー粘度
2〜15mPa.sである完全加水分解ビニルアルコールホモポリマー又はビニ
ルアルコールコポリマー10〜30重量%とを含んでなる〔ポリマー成分a)及
びb)の重量%は、ポリマー成分a)とb)の総重量基準である〕、
ビニルエステルポリマーa)とビニルアルコールポリマーb)とを、乳化重合
することにより調製した水性分散液を混合した後、得られた混合物を噴霧乾燥す
ることにより得ることができる水再分散性ブロッキング安定性木材用接着剤粉末
。
2.請求項1に記載の木材用接着剤粉末の製造方法であって、前記ビニルエス
テルポリマーa)を固形分30〜60重量%の水性分散液として用い、この分散
液にビニルアルコールポリマーb)を固形物形態又は固形分20重量%以下の水
溶液の形態で混合した後、この混合物を噴霧乾燥する、木材用接着剤粉末の製造
方法。
3.請求項1に記載の木材用接着剤粉末の、適用前に水とともに攪拌する完全
配合木材用接着剤粉末としての使用。
4.請求項1に記載の水分散木材用接着剤粉末を含んでなる水性接着剤分散液
。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ゼリッヒ,マンフレト
ドイツ連邦共和国 デー−84489 ブルク
ハオゼン,フレーシェルバウエルンヴェク
7
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.最低被膜形成温度が0〜5℃である水再分散性ブロッキング安定性木材用 接着剤粉末であって、 a)炭素数1〜18の非分岐又は分岐アルキルカルボン酸のビニルエステルか らなるビニルエステルホモポリマー又はビニルエステルコポリマーの一種以上7 0〜90重量%と、 b)加水分解度96〜100モル%、4%濃度水溶液で測定したヘプラー粘度 2〜15mPa.sである完全加水分解ビニルアルコールホモポリマー又はビニ ルアルコールコポリマー10〜30重量%と、 を含んでなるが、但し、前記ポリマー成分a)及びb)の重量%は、各々ポリマ ー成分a)とb)の総重量基準であり、 ビニルエステルポリマーa)とビニルアルコールポリマーb)とを、もし所望 ならばさらなる添加剤とともに乳化重合することにより調製した水性分散液を混 合した後、得られた混合物を噴霧乾燥することにより得ることができる水再分散 性ブロッキング安定性木材用接着剤粉末。 2.前記ポリマーa)は、ビニルアセテートホモポリマーと、C3〜C10アル キルカルボン酸のビニルエステルとのビニルアセテートコポリマーであってビニ ルアセテート含量が35〜90重量%であるビニルアセテートコポリマーとを含 んでなり、これらのホモポリマー又はコポリマーは、もし所望ならば、N−メチ ロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、又はN−(イソブト キシメチル)(メタ)アクリルアミド若しくはN−(n−ブトキシメチル)(メ タ)アクリルアミド等のそれらのN−アルコキシメチル誘導体0.05〜5.0 重量%をさらに含有する請求項1に記載の木材用接着剤粉末。 3.前記ポリマーb)は、ビニルアルコールホモポリマー又は1−メチルビニ ルアルコール単位0.5〜10重量%のビニルアルコールコポリマーであって、 これらの各々は加水分解度が98〜100モル%であって、ヘプラー粘度が2〜 10mPa.sである請求項1又は2に記載の木材用接着剤粉末。 4.請求項1〜3に記載の木材用接着剤粉末の製造方法であって、前記ビニル エステルポリマーa)を固形分30〜60重量%の水性分散液として用い、この 分散液にビニルアルコールポリマーb)を固形物形態又は固形分20重量%以下 の水溶液の形態でいずれか所望の順序で混合した後、この混合物を噴霧乾燥する が、乾燥前、乾燥中及び乾燥後に他の添加剤や助剤を添加してもよい、 木材用接着剤粉末の製造方法。 5.前記請求項のいずれか1項に記載の木材用接着剤粉末の、適用前に水とと もに攪拌する完全配合木材用接着剤粉末としての使用。 6.前記木材用接着剤粉末を水に再分散してブルックフィールド粘度(20r pm)10,000〜50,000mPa.sとする請求項5に記載の使用。 7.前記木材用接着剤粉末を固形分45〜55重量%の水性接着剤分散液が得 られるような量の水に再分散する請求項5又は6に記載の使用。 8.前記木材用接着剤粉末を含んでなる前記接着剤分散液を、非負荷木材コン ポーネントを接着するためか、木材を吸収基材に接着するために使用する請求項 5〜7に記載の使用。 9.前記木材用接着剤粉末を含んでなる前記接着剤分散液を寄木張り接着に使 用する請求項8に記載の使用。 10.請求項1〜4に記載の水分散木材用接着剤粉末を含んでなる水性接着剤分 散液。
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