JPH0952020A - 気体中の有害成分の除去方法及び装置 - Google Patents

気体中の有害成分の除去方法及び装置

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JPH0952020A
JPH0952020A JP7232096A JP23209695A JPH0952020A JP H0952020 A JPH0952020 A JP H0952020A JP 7232096 A JP7232096 A JP 7232096A JP 23209695 A JP23209695 A JP 23209695A JP H0952020 A JPH0952020 A JP H0952020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電子放出材が性能劣化せずに長時間、光電
子発生を効果的に行いうる気体中の有害成分の除去方法
とその装置を提供する。 【解決手段】 紫外線源1と、有害成分を微粒子化する
微粒子化部A、微粒子を光電子2により荷電する荷電部
B及び荷電した微粒子を捕集する捕集部Dを有する気体
中の有害成分の除去装置において、前記微粒子化部Aに
200nm以下の波長と250nm以上の波長を同時に
有する紫外線源1を配備し、該微粒子化部に接続してオ
ゾン分解材を配したオゾン分解部Cを設け、次いで前記
紫外線源1からの紫外線が微粒子化部Aと微粒子の荷電
部Bとの間に配備した短波長紫外線カットフィルタ8に
光電子放出性物質3を被覆した光電子放出材を通して照
射されている荷電部Bを設けたものであり、前記オゾン
分解材としては複合酸化物系触媒を用いるのがよく、紫
外線カットフィルタとしては短波長紫外線吸収ガラスな
どを用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体中の有害成分
の除去に係り、特に気体中の有害成分を紫外線照射によ
り微粒子化して荷電・捕集する除去方法とその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から気体中の有害成分の除去は、家
庭、事務所、病院、ホテルなどにおける空気清浄、下排
水、廃棄物処理場などの各種工業における排ガスや工場
内雰囲気の清浄化、地下駐車場やトンネル換気排ガスの
清浄化、あるいは半導体工業、薬品工業、食品工業、農
林産業、医薬、精密機械工業など各種産業におけるクリ
ーンルーム、無菌室などにおける密閉空間、例えば安全
キャビネット、クリーンボックス、貴重品の保管庫、ウ
ェハ保管庫、貴重品の密閉搬送空間、クリーンな密閉空
間(各種気体の存在下)の清浄に用いられている。事務
所などにおける有害ガスによる悪臭汚染には、酸性ガス
(例、アルデヒド、硫化水素、酢酸、脂肪酸、メルカプ
タン類)、アルカリ性ガス(例、アンモニア、トリメチ
ルアミン)、中性ガス(例、サルファイド類)が混合し
て悪臭を放つような複合臭があり、具体的にはタバコ
臭、トイレ臭、腐敗臭、料理臭がある。
【0003】タバコ臭を例に説明すると、タバコ臭は、
有害ガス、粒子状物質など著しく多種の成分(1,00
0種以上と言われている)からなる典型的な複合臭汚染
であり、それらの主要成分であるアルデヒド、ニコチン
などには発ガン性、あるいは毒性があることから、ター
ル分、微粒子(煙)とともに、その捕集・除去の要求は
強い。このようなタバコ臭の除去は、活性炭、植物精油
類など種々の捕集・除去材料を用いた方法やマスキング
効果を狙った芳香剤が提案されているが、いずれも効果
が十分ではなく、タバコ臭除去の要求を満たすものとは
なっていない。このため、効果のある脱臭方法や装置が
要望されている。次に、半導体工業のクリーンルームに
おける有害ガスによる汚染について説明する。従来のク
リーンルームの空気清浄方法あるいはその装置を大別す
ると、 (1)機械的ろ過方法(例えばHEPAフィルター) (2)静電的に微粒子の補修を行う高電圧による荷電及
び導電性フィルターによるろ過方式(例えばHESAフ
ィルター) があるが、これらの方式は、いずれも微粒子(粒子状物
質)除去を目的としており、炭化水素(H.C)、NO
x、NH3 のようなガス状の汚染物(有害ガス成分)の
除去には効果がない欠点があった。
【0004】ガス状の汚染物(有害ガス成分)である
H.Cの除去法としては、燃焼分解法、触媒分解法、O
3 分解法などが知られている。しかし、これらの方法は
クリーンルームへの導入空気に含有する極低濃度H.C
除去には効果がない。クリーンルームにおいては、自動
車排ガス、クリーンルームの構成材・合成樹脂(民生
品)などに起因するような空気中の低濃度のH.Cも汚
染質として問題となる。特に、H.C内でC10以上の分
子量の大きい物質がウェハや半導体製品、半製品、原材
料への悪影響が大きく、除去する必要がある(「空気清
浄」第33巻、第1号、p16〜21、1995)。
また、クリーンルームにおける作業で生じた各種の溶剤
(例えば、アルコール、ケトン類など)も汚染質として
問題となる。
【0005】また、H.C以外の有害成分としては、N
Ox、NH3 などがあり、これらの除去法としては適宜
のアルカリ性物質や酸性物質を用いた中和反応や酸化反
応に基づく方法などが知られている。しかし、これらの
方法も、成分濃度がクリーンルームへの導入空気に含有
するような極低濃度の場合には効果が少ない。また、利
用分野によっては、上記有害ガス除去機能に微粒子除去
機能を加えたものが好ましいが、これらの両機能を備え
た効果的な気体の清浄方法や装置はなく、これに対する
要望も分野によっては高い。これらに対し、本発明者ら
は、先に気体に紫外線照射して有害成分を微粒子化し、
該微粒子を光電子により荷電させた後、荷電微粒子を捕
集する方式を提案している(特開平4−243517
号、特開平5−96125号各公報)。これらの方式は
適用分野によっては有効であったが、実用上改善の余地
があった。
【0006】前記改善点について、図4(特開平4−2
43517号公報の図2)を用いて説明する。図4は、
有害成分(有害ガス)の微粒子化部(A)と、光電子の
発生により微粒子の荷電を行う荷電部(B)とを同一部
分で行う構成の装置である。このように、微粒子化部
(A)と荷電部(B)とが1つの部分で同時に行う構成
の場合、次の問題点があった。すなわち、有害成分の微
粒子のための紫外線ランプ1からの紫外線の波長は、少
なくともオゾン発生をもたらす紫外線、例えば185n
m(真空紫外域)を含んでいる。このような短波長の紫
外線及び発生するオゾンの存在は、光電子2の発生のた
めの光電子放出材3の安定性に悪影響を及ぼし、長時間
の使用においては性能劣化の原因となる問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記先行技
術の問題点を解決し、光電子放出材が性能劣化せずに長
時間、光電子発生を効果的に行いうる気体中の有害成分
の除去方法とその装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、紫外線照射により気体中に存在する有
害成分を微粒子化し、該微粒子を紫外線照射により発生
させた光電子により荷電させて捕集する気体中の有害成
分の除去方法において、前記紫外線として200nm以
下の波長と250nm以上の波長を同時に有する紫外線
源を用い、該紫外線の照射下に気体中の有害成分を微粒
子化した後、該気体からオゾンを除去し、前記紫外線か
ら短波長の紫外線をカットして光電子放出性物質に照射
して発生させた光電子により、前記オゾンを除去した気
体中の微粒子を荷電し、荷電微粒子を捕集することとし
たものである。
【0009】また、本発明では、紫外線源と、有害成分
を微粒子化する微粒子化部、微粒子を光電子により荷電
する荷電部及び荷電した微粒子を捕集する捕集部を有す
る気体中の有害成分の除去装置において、前記微粒子化
部に200nm以下の波長と250nm以上の波長を同
時に有する紫外線源を配備し、該微粒子化部に接続して
オゾン分解材を配したオゾン分解部を設け、前記紫外線
源からの紫外線が微粒子化部と微粒子の荷電部との間に
配備した短波長紫外線カットフィルタに光電子放出性物
質を被覆した光電子放出材を通して照射されている荷電
部を設けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の各構成について詳
しく説明する。本発明において、紫外線照射する紫外線
源は、被処理気体への照射により該気体中の有害成分を
微粒子化する紫外線、すなわち、200nm以下、例え
ば184nm(真空紫外域)の波長の紫外線と、250
nm以上の波長の紫外線、例えば、254nmの紫外線
を同時に有するものであればいずれでも良い。このよう
な光源としては低圧水銀灯がある。本発明における20
0nm以下の紫外線は、有害成分を微粒子化するもので
あるが、200nm以下の紫外線は空気中への照射によ
りオゾンを発生させる。例えば、0.7WのUVランプ
(三共電気製GLK−8)1本により、空気流速1.0
〜4.5リットル/minにおいて作用させると、約1
5〜45ppmのオゾンが発生した。
【0011】次に、オゾン分解部は、オゾン発生をもた
らす200nm以下の波長の紫外線が照射される紫外線
照射部(有害成分の微粒子化部)の後方で、光電子の放
出を行う微粒子の荷電部の前方にオゾン分解材を設置す
る。このオゾン分解部は、紫外線照射部(微粒子化部)
で発生するオゾンが後方の微粒子の荷電部へ浸入するの
を防ぐために設けている。オゾン分解材は、紫外線照射
により発生したオゾンを効率よく分解できるものであれ
ば、何れでも良い。通常、活性炭(粒状、繊維状)、金
属系触媒、複合酸化物系触媒がある。複合酸化物系触媒
の例として、二酸化マンガン系触媒例えばMnO2 /T
iO2 −C、MnO2 /ZrO−Cがある。二酸化マン
ガン系触媒は、その粉末をペレット状に焼結したもの、
あるいはペレット状、ハニカム状成形物、ハニカム状の
基材や繊維状の基材に担持させたものとすることができ
る。また劣化の抑制、低温域での性能低下の防止や活性
の向上のために適宜の金属や金属化合物を付加した二酸
化マンガンを用いることができる。
【0012】次に、光電子放出材について述べる。本発
明の光電子放出材は、短波長紫外線カットフィルタ上に
光電子放出性物質を被覆したものである。本発明で用い
る光電子放出性物質は、200nm以下の短波長紫外線
の照射を受けず、250nm以上の紫外線の照射で光電
子の放出を行うものである。そのために、短波長紫外線
カットフィルタ上に光電子放出性物質を被覆している。
短波長紫外線カットフィルタは、200nm以下の紫外
線をカットし、その上に光電子放出性物質が被覆できる
ものであれば何れでも良い。通常、短波長紫外線吸収ガ
ラス、短波長紫外線吸収テフロン材であるが、この内短
波長紫外線吸収ガラスが長時間の安定性などから好まし
い。
【0013】光電子放出性物質は、250nm以上の波
長の紫外線照射により光電子をその表面及びその近傍に
放出するものであれば何れでも良く、光電的な仕事関数
が小さなもの程好ましい。効果や経済性の面から、B
a、Sr、Ca、Y、Gd、La、Ce、Nd、Th、
Pr、Be、Zr、Fe、Ni、Zn、Cu、Ag、P
t、Cd、Pb、Al、C、Mg、Au、In、Bi、
Nb、Si、Ti、Ta、U、B、Eu、Sn、P、W
のいずれか又はこれらの化合物又は合金又は混合物が好
ましく、これらは単独で又は二種以上を複合して用いら
れる。複合材としては、アマルガムの如く物理的な複合
材も用いうる。例えば、化合物としては酸化物、ほう化
物、炭化物があり、酸化物にはBaO、SrO、Ca
O、Y2 5 、Gd2 3 、Nd2 3 、ThO2 、Z
rO2 、Fe2 3 、ZnO、CuO、Ag2 O、La
2 3 、PtO、PbO、Al23 、MgO、In2
3 、BiO、NbO、BeOなどがあり、またほう化
物にはYB6 、GdB6 、LaB5 、NdB6 、CeB
6 、EuB6 、PrB6 、ZrB2 などがあり、さらに
炭化物としてはUC、ZrC、TaC、TiC、Nb
C、WCなどがある。
【0014】また、合金としては黄銅、青銅、リン青
銅、銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt
%)、CuとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及
びBaとAlとの合金を用いることができ、上記Agと
Mgとの合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの
合金が好ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱
したり、或いは薬品で酸化することによっても得ること
ができる。さらに他の方法としては使用前に加熱し、表
面に酸化層を形成して長期にわたって安定な酸化層を得
ることもできる。この例としてはMgとAgとの合金を
水蒸気中で300〜400℃の温度の条件下でその表面
に酸化膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長期
間にわたって安定なものである。また、本発明者らがす
でに提案したように、これらの材料を多層構造としたも
のも好適に使用できる(特願平1−155857号公
報)。
【0015】光電子放出材は、短波長紫外線カットフィ
ルタ上に上記光電子放出性物質を、蒸着法、スパッタリ
ング法などの適宜の方法により被覆することにより作成
できる。光電子放出性物質の被覆に当っては、先ず、導
電性物質(例えばITO)を被覆し、その上に行うこと
ができる(特開平5−68875号公報)。光電子放出
材からの光電子の放出は、本発明者がすでに提案したよ
うに、反射面、曲面状の反射面などを適宜用いることで
効果的に実施することが出来る(特公平6−34941
号公報)。光電子放出材や反射面の形状は、装置の形
状、構造あるいは希望する効率などにより異なり、適宜
決めることができる。光電子放出材は、電場下で紫外線
照射することにより光電子の放出が効果的となる。電場
における荷電については、本発明者らがすでに提案して
いる(特公平3−5859号、特開平2−303557
号各公報)。
【0016】荷電微粒子の捕集材(集じん材)は、荷電
微粒子が捕集できるものであればいずれでも使用でき
る。通常の荷電装置における集じん板、集じん電極各種
電極材や静電フィルター方式が一般的であるが、スチー
ルウール電極、タングステンウール電極のような捕集部
自体が電極を構成するウール状構造のものも有効であ
る。エレクトレット材も好適に使用できる。また、本発
明者がすでに提案したイオン交換フィルター(又は繊
維)を用いて捕集する方法も有効である(特公平6−8
7997号公報)。捕集は、これらの捕集方法を単独
で、又はこれらの方法を2種類以上組合せて適宜用いる
ことが出来る。電場用電極材は、通常の荷電装置に使用
されているものが好適に使用できる。すなわち、周知の
ものが使用できる。電場用電極材は、荷電微粒子捕集材
(集じん材)と兼ねてあるいは一体化し、用いることが
できる。例えば、上述荷電微粒子捕集材の内、集じん板
や集じん電極あるいはスチールウール電極、タングステ
ンウール電極のようなウール状電極材などの各種電極材
は、電場用電極材と、荷電微粒子の捕集を兼ねてできる
ので好ましい。
【0017】また、上述適宜の電場用電極材にエレクト
レット材あるいはイオン交換フィルタなど電極材以外の
材料(微粒子の捕集に特徴がある材料)を一体化し用い
ることができる。上記したように、本発明では、200
nm以下と250nm以上の両方の紫外線を有する紫外
線源からの紫外線を用いて、この内250nm以上の紫
外線のみを光電子放出材に照射することとしており、こ
れにより微粒子の荷電部では紫外線が照射されても被処
理気体中にはオゾンは発生しない。このため、光電子放
出材の表面近傍の環境は、オゾンレスとなり、また25
0nm以上の長波長紫外線のみである(紫外線のエネル
ギーが低い)ので、光電子放出材へのアタックが必要以
上に強くならない。すなわち、マイルドな条件下で光電
子発生が行われる。このため光電子放出材は長時間使用
しても変質、性能劣化がなくなり、長時間にわたって使
用できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 クリーンルーム内に有害成分の除去装置を設置し、有害
ガスと微粒子を同一装置で捕集・除去する概略構成図を
図1に示す。図1において、クラス1000(>0.1
μm)のクリーンルーム10には、作業11によりNO
x、NH3 、SOxなどの有害ガスと微粒子12が発生
しており、有害成分除去装置13が設置され、該有害ガ
スと微粒子の捕集・除去が行われている。該装置13
は、主として前処理フィルタ6、有害ガスの微粒子化部
A、オゾン分解部C、光電子による微粒子の荷電部B、
荷電微粒子の捕集部Dより構成されており、有害ガスと
微粒子を含む有害成分12を含む被処理空気5-1は、フ
ァン7により装置13内を矢印5-2、5-3の方向に流
れ、清浄化された空気5-4が得られる。この空気は、有
害ガスと微粒子が除去された超清浄な空気であるので、
クリーンルーム10内のクリーントンネル、エアナイ
フ、ストッカ、生産ラインへの供給ガスとして使用され
る。
【0019】夫々の構成部について説明する。前処理フ
ィルタ部6は、粗フィルタが充填されており、吸引空気
-1中の荒い粒子が除去される。ここでは空気抵抗の少
ないガラス繊維を主体としたフィルタが用いられてい
る。有害ガスの微粒子化部Aには、主に184nmと2
54nmの紫外線を発する紫外線源(低圧水銀灯)1が
設置され、ここで被処理空気中の有害ガスが微粒子化さ
れる。ここでは、有害ガス(ガス状の汚染物質)を取扱
い容易な粒子状に変換する場所であり、ガス状の汚染物
質が主に184nmの紫外線エネルギーにより粒子径が
およそ数10nm(例30nm)を中心径にした粒子に
変換される。ここでは、184nmの紫外線の照射で被
処理空気中からオゾンが25ppm程度発生する。オゾ
ン分解部Cは、有害ガスの微粒子化部Aで発生したオゾ
ンを分解除去する場所であり、複合酸化物系触媒である
ハニカム状二酸化マンガン系触媒(MnO2 /TiO2
−C)を用いている。ここでは、25ppmオゾンが
0.1ppm以下まで分解・除去される。
【0020】光電子による微粒子の荷電部Bは、上記ガ
ス状汚染物質からの粒子状物質と被処理空気5-1中の微
粒子を、光電子2により荷電する場所である。光電子放
出を行う光電子放出材は短波長紫外線吸収ガラス8に、
光電子放出性物質としてAu3を被覆したものである。
光電子放出材(8+3)から発生した光電子2による粒
子状物質の荷電機構については、本発明者らの研究によ
り、すでに明らかになっている(エアロゾル研究、第8
巻、第3号、pp.239−248、1993)。光電
子放出材(8+3)への照射紫外線は、184nmの紫
外線は短波長紫外線吸収ガラス8により吸収されるの
で、254nmの紫外線のみである。4は、光電子放出
を電場下で行うための電極材である。荷電微粒子の捕集
部Dは、上流での荷電微粒子を捕集・除去する場所であ
る。
【0021】実施例2 図2は、実施例1の有害成分除去装置13において、光
電子放出性物質Auの下地にITO(透明導電性物質)
を被覆したものである。すなわち、図2の構成では短波
長紫外線カットフィルタとして短波長紫外線吸収ガラス
材8を用い、該表面にAu3とITOを被覆して光電子
放出材(8+3)として用いている。図2において、図
1と同じ記号は同じ意味を示す。本発明では、有害ガス
は主に上述のごとく200nm以下の紫外線の照射によ
る粒子化により除去される。一方、有害ガスの微粒子化
部では、運転条件などにより一部粒子化しない場合があ
っても、有害ガスは200nm以下の短波長の紫外線に
よる光化学反応と、オゾンから生成した酸素活性種によ
る反応、及びガス状有害ガスと該酸素活性種を含む気体
を複合酸化物系触媒に通すことによる該複合酸化物系触
媒表面における吸着・分解作用により、気体中の有害ガ
スが効果的に分解除去され、清浄化される。
【0022】実施例3 図2に示した有害成分除去装置を液晶工場における乾燥
用の供給空気の清浄化に適用した例を示す。該装置は、
クラス10,000の室に設置され、近傍では、酸及び
アルカリ洗浄によりNH3 、NOxが発生している。こ
の様なクリーンルーム内空気を、液晶製造プロセスの乾
燥工程への供給空気用に精製(清浄化)するために図2
の有害成分除去装置が設置されており、微粒子や有害ガ
スによる汚染の程度をガラス基板への接触角の増加及び
有害ガスの成分濃度、微粒子濃度で調べた。接触角と
は、表面の汚染の程度を示すものであり、表面のぬれ性
を表す角度で表現され、接触角が高いと汚染されてお
り、逆に接触角が低いと汚染されていない。
【0023】 クリーンルーム; クラス10,000(>0.1μm) 粗フィルタ; ガラス繊維製前処理用フィルタ 紫外線源; 低圧ランプ 10W(波長:184nm、254nm) オゾン分解材; ハニカム状二酸化マンガン系触媒(MnO2 /TiO2 −C) 短波長紫外線カットフィルタ及び光電子放出材; 紫外線カットフィルタ(2 20nm以下の紫外線を50%以上、200nm以下の 紫外線を80%以上カットするフィルタ)に、ITO5 0nm、Au100nmを被覆。 電極(電場用); Cu−ZnにAuメッキ 荷電微粒子捕集材; 静電フィルタ 有害成分除去装置大きさ; 30×30×40cm 室内のNH3 とNOx濃度(発生源より3m); NH3 :10ppm、 NOx: 5ppm、
【0024】効果の判定は、有害成分除去装置出口の空
気を(1)ガラス基板に暴露し、接触角計を用いて、基
板上の接触角増加について調べることで行った。また、
(2)空気中のNH3 、NOx、水、微粒子の濃度を測
定することにより行った。 測定装置; 接触角: 水滴式接触角計 NH3 : インドフェノール法 NOx: 化学発光式分析計 HC(非メタン炭化水素): FID付ガラクロマトグラフ 微粒子: 光散乱式パーティクルカウンター
【0025】結 果 本発明により処理した空気を800時間ガラス基板に暴
露したときの接触角(○印)を図3に示す。図3は、比
較としてクリーンルームの空気をそのまま暴露したもの
(●印)も示す。また、図3には比較として行った紫外
線カットフィルタを使用しないで、石英ガラスにIT
O、Auを同様に被覆したものを△印で示す。図3中↓
は検出限界4度以下を示す。表1に、クリーンルーム内
空気中及び空気清浄装置出口の空気中の有害ガス及び微
粒子濃度を示す。
【0026】
【表1】 クラス;1ft3 に含まれる0.1μm以上の微粒子の個数 図3の800時間後の光電子放出材を取り出し、ESC
A分析計により、該表面を調べたところ、本法による光
電子放出材はスタート時の光電子放出材と同様であった
が、上述の比較として行った石英ガラス上にITOとA
uを被覆したものは、下地のITOの一部が上方に移動
していた。これより、長時間にわたる短波長の紫外線照
射により、従来型の光電子放出材は組成(構造)が変化
すると考えられた。
【0027】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の構成を
採ることにより、次のような効果を奏することができ
た。 (1)紫外線源として、200nm以下の波長の紫外線
と250nm以上の波長の紫外線とを含むものを用い、
有害成分の微粒子にはこれらの紫外線を用い、光電子に
よる微粒子の荷電では、短波長紫外線カットフィルタに
光電子放出性物質を被覆した光電子放出材に紫外線照射
して用いたことにより、(a)光電子放出性物質への短
波長紫外線の照射及び発生オゾンの暴露がなくなったの
で、光電子放出物質への強い刺激がなくなった。これに
より、光電子放出材は、変質、性能劣化がなくなり長時
間安定なものとなった。
【0028】(2)オゾン分解材として複合酸化物系触
媒を用いることにより、有害成分の微粒子化部で運転条
件などにより一部粒子化しない場合でも、有害成分は2
00nm以下の短波長の紫外線による光化学反応と、オ
ゾンから生成した酸素活性種による反応、及びガス状有
害成分と該酸素活性種を含む気体を複合酸化物系触媒に
通すことによる該複合酸化物系触媒表面における吸着・
分解作用により、気体中の有害ガスが効果的に分解除去
され、清浄化される。 (3)前記(1)、(2)により、短波長紫外線を用い
る有害成分の微粒子化による除去システムの実用性が更
に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有害成分の除去装置を設置したクリー
ンルームの概略構成図。
【図2】本発明の有害成分の除去装置の一例を示す概略
構成図。
【図3】接触角の暴露時間による変化を示すグラフ。
【図4】従来の有害成分の除去装置の概略構成図。
【符号の説明】
1:紫外線源、2:光電子、3:光電子放出性物質、
4:電場用電極材、5:空気の流れ、6:前処理フィル
タ、7:ファン、8:短波長紫外線吸収ガラス、10:
クリーンルーム、11:有害成分発生源、12:有害成
分、13:有害成分分解装置、A:微粒子化部、B:荷
電部、C:オゾン分解部、D:捕集部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線照射により気体中に存在する有害
    成分を微粒子化し、該微粒子を紫外線照射により発生さ
    せた光電子により荷電させて捕集する気体中の有害成分
    の除去方法において、前記紫外線として200nm以下
    の波長と250nm以上の波長を同時に有する紫外線源
    を用い、該紫外線の照射下に気体中の有害成分を微粒子
    化した後、該気体からオゾンを除去し、前記紫外線から
    短波長の紫外線をカットして光電子放出性物質に照射し
    て発生させた光電子により、前記オゾンを除去した気体
    中の微粒子を荷電し、荷電微粒子を捕集することを特徴
    とする気体中の有害成分の除去方法。
  2. 【請求項2】 紫外線源と、有害成分を微粒子化する微
    粒子化部、微粒子を光電子により荷電する荷電部及び荷
    電した微粒子を捕集する捕集部を有する気体中の有害成
    分の除去装置において、前記微粒子化部に200nm以
    下の波長と250nm以上の波長を同時に有する紫外線
    源を配備し、該微粒子化部に接続してオゾン分解材を配
    したオゾン分解部を設け、前記紫外線源からの紫外線が
    微粒子化部と微粒子の荷電部との間に配備した短波長紫
    外線カットフィルタに光電子放出性物質を被覆した光電
    子放出材を通して照射されている荷電部を設けたことを
    特徴とする気体中の有害成分の除去装置。
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