JPH0953404A - 蒸気タービンロータ - Google Patents

蒸気タービンロータ

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JPH0953404A
JPH0953404A JP20429195A JP20429195A JPH0953404A JP H0953404 A JPH0953404 A JP H0953404A JP 20429195 A JP20429195 A JP 20429195A JP 20429195 A JP20429195 A JP 20429195A JP H0953404 A JPH0953404 A JP H0953404A
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健太郎 高木
Kaoru Uno
薫 宇野
Toru Shibagaki
徹 柴垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車軸の中心孔の径及びその範囲を変えることに
より剛性をコントロールし、軸系の安定性を確保する蒸
気タービンロータを提供すること。 【解決手段】蒸気タービンを1車軸構造とし、低圧部を
単流化あるいは複流化した高(中)低圧一体型蒸気ター
ビンロータにおいて、ロータの高温となる高圧部または
高圧部及び中圧部における中心孔と、高遠心力が働らく
低圧部における中心孔を異径とすることにより、高圧部
または高圧部及び中圧部の発生熱応力を軽減し、低圧部
の高遠心力が働く部位のボア応力を軽減するようにして
いるので、急速起動が必要となるコンバインドサイクル
において起動時および停止時などの過渡変化時に該当部
における発生熱応力を軽減することができ、運転特性の
優れたものとなる。一方、低圧部最終段のように長大化
した動翼により高遠心力が働く部位における中心孔の径
を小さくすることにより、該当部におけるボア応力を軽
減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧部(または高
圧部及び中圧部)と低圧部を1車軸とする蒸気タービン
に係わり、特に異径中心孔を有する高圧部(または高圧
部及び中圧部)と低圧部一体型蒸気タービンロータ(以
下、高(中)低圧一体型蒸気タービンロータと略す)に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、蒸気タービンは、高温部である高
圧部(または高圧部及び中圧部)と、高遠心力が働く低
圧部を1本の車軸で構成することにより、蒸気タービン
の性能及び保守性の向上、並びに全長の短縮化による発
電設備のコスト低減が図れる。このため、高(中)低圧
一体型の蒸気タービンロータが中容量および小容量(2
00〜300MW以下)の蒸気タービンに比較的多く採
用されている。
【0003】一般に、蒸気タービンのロータに中心孔を
設けると、起動時および停止時等の過渡変化時に発生す
る熱応力を軽減することができるので、通常、蒸気ター
ビンロータの中心孔は同一径で構成されている。同様
に、高(中)低圧一体型蒸気タービンロータにおいても
同一径の中心孔を設けている。すなわち、同一径で比較
的小さい中心孔φd2 を有する高・中・低圧一体型蒸気
タービンを図8(A),(B)に示し、また同一径で比
較的大きい中心孔φd1 を有する高・中・低圧一体型蒸
気タービンを図9(A),(B)に示す。これらの図に
おいて、1は蒸気タービンロータ、2は高圧部、2aは
高温となる高圧部ボア近傍、3は中圧部、3aは高温と
なる中圧部ボア近傍、4は低圧部、4aは低圧部最終段
ボア近傍を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8
(A),(B)に示す如く中心孔の径が小さいときに
は、ロータの肉厚が大きくなるため、例えば急速起動が
必要なコンバインドサイクルにおいて高温となる高圧部
2および中圧部3に起動時および停止時などの過渡変化
時に過大な熱応力が発生し、その制限により運転特性が
劣っていた。
【0005】これを解消するためには、図9(A),
(B)に示す如く中心孔の径を拡大してロータ肉厚を減
少させることが有効であるが、同一径を中心孔とした場
合、低圧部最終段のように長大化した動翼により高遠心
力が働く部位4aではボア応力が過大となり、材料強度
上問題となる。また、同一径の中心孔とした場合、軸
径、軸全長、軸受スパン等を変更して、軸系としての安
定性を確保するために、剛性等をコントロールして軸の
固有振動数(危険速度)を変えるなどの対策が採られて
いた。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は車軸の中心孔の径及びその範囲を変える
ことにより剛性をコントロールし、軸系の安定性を確保
する蒸気タービンロータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1は、蒸気タービンを1車軸構造と
し、低圧部を単流化あるいは複流化した高(中)低圧一
体型蒸気タービンロータにおいて、前記ロータの高温と
なる高圧部または高圧部及び中圧部における中心孔と、
高遠心力が働らく低圧部における中心孔を異径とするこ
とにより、高圧部または高圧部及び中圧部の発生熱応力
を軽減し、低圧部の高遠心力が働く部位のボア応力を軽
減するようにしたことを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2は、請求項1記載の蒸気
タービンロータにおいて、異径の中心孔を形成すること
により、軸系としての安定性を確保するための剛性等の
コントロールを可能としたことを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3は、請求項1記載の蒸気
タービンロータにおいて、高圧部または高圧部及び中圧
部には中心孔を設け、低圧部には中心孔を設けないこと
を特徴とする。
【0010】本発明の請求項4は、請求項1記載の蒸気
タービンロータにおいて、異径中心孔の接続をテーパ状
とすることにより、ボア部位における応力集中を避ける
ようにしたことを特徴とする。
【0011】本発明の請求項5は、請求項1または請求
項2記載の蒸気タービンロータにおいて、1車軸両端部
と、高圧部または高圧部及び中圧部と、低圧部にそれぞ
れ異径中心孔を設け、高温となる高圧部または高圧部及
び中圧部における発生熱応力の軽減と、低圧部最終段付
近のボア応力の軽減並びに軸系としての安定性を確保す
るための軸の固有振動数等調整して軸の剛性等のコント
ロールを可能としたことを特徴とする。
【0012】本発明の請求項6は、請求項1記載の蒸気
タービンロータにおいて、高圧部または高圧部及び中圧
部と低圧部とに100mm以上の異径中心孔を設けたこ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明の第1実施例(請求項
1、請求項2及び請求項6対応)の異径中心孔を有する
高(中)低圧一体型ロータの構成図であり、同図(A)
はステップ状の異径中心孔を有し、低圧部を単流化した
高(中)低圧一体型ロータの構成図、同図(B)はステ
ップ状の異径中心孔を有し、低圧部を複流化した高
(中)低圧一体型ロータの構成図である。
【0014】同図に示すように、高(中)低圧一体型ロ
ータの高温となる高圧部2および中圧部3には、低圧部
4の中心孔φd2 に比べてやや大きい中心孔φd1 を設
けている。このように高温となる高圧部2および中圧部
3では中心孔φd1 が低圧部4の中心孔φd2 より大き
いので、ロータの肉厚は逆に小さくなる。このような構
成により例えば急速起動が必要なコンバイドサイクルに
おいて、該当部において起動時および停止時などの過渡
変化時に発生する熱応力を軽減することが可能となる。
これにより、目標負荷に達するまでの時間の短縮化が図
れるとともに運転特性が優れ、かつ蒸気タービンの寿命
を延長させることが可能となる。
【0015】図5は上記図1(A)の詳細な断面図であ
り、同図に示すように、蒸気タービンロータ1には、主
蒸気管6と低温再熱蒸気管7のある高圧部2、高温再熱
蒸気管8と低圧挿入蒸気管9のある中圧部3には、低圧
部4の中心孔に比べて大きい中心孔が形成されている。
5は高中低一体車室である。
【0016】ところで、本実施例の異径中心孔の高
(中)低圧一体型蒸気タービンロータの急速起動時に高
圧部に発生するロータ熱応力F図6(A)に示したよう
なグラフとなる。すなわち、図8(A)また(B)に示
す同一径の中心孔をもつ従来の蒸気タービンロータに比
べて、異径差100mm以上の中心孔を有するロータで
は、該当部に起動時に発生する熱応力の最大値を15%
以上軽減することが可能となり、従来の高中低圧一体型
でない蒸気タービンロータの高圧部の発生熱応力と同等
以下となる。
【0017】図2は本発明の第2実施例(請求項3対
応)の構成図であり、同図(A)は高圧部、中圧部に中
心孔を設け、低圧部には中心孔を設けないで低圧部を単
流化した一体型ロータの構成図、同図(B)は高圧部、
中圧部に中心孔を設け、低圧部には中心孔を設けないで
低圧部を複流化した一体型ロータの構成図である。
【0018】同図に示すように、高(中)低圧一体型ロ
ータの最終段のような長大化した動翼により、高遠心力
が働く低圧部最終段ボア近傍4aには中心孔をなくすこ
とにより、該当部におけるボア応力を軽減することがで
きる。
【0019】図3は本発明の第3実施例(請求項4及び
請求項6対応)の構成図であり、同図(A)はテーパ状
の異径中心孔を有し低圧部を単流化した一体型ロータの
構成図、同図(B)はテーパ状の異径中心孔を有し低圧
部を複流化した一体型ロータの構成図である。
【0020】同図に示すように、高圧部2と中圧部3に
設けた中心孔φd1 と、これよりやや小さい中心孔φd
2 を設けた低圧部4とはテーパ状の中心孔で接続してい
る。このようにテーパ状の中心孔を設けることにより、
ステップ状の異径中心孔を設けた場合に発生する応力集
中をさらに軽減させることが可能となる。
【0021】ところで、本実施例のテーパ状の異径中心
孔をを備えたコンバイドサイクルの高中低圧一体型蒸気
タービンロータの最終段付近のボアに発生する遠心応力
は、図6(B)に示したようなグラフとなる。すなわ
ち、図9(A)または(B)に示す同一径の中心孔を有
するもつ従来の蒸気タービンロータに比べて、異径差1
00mm以上の中心孔を有するロータでは、該当部付近
のボアに発生する遠心応力を2%以上軽減することが可
能となり、従来の高中低圧一体型でない蒸気タービンロ
ータの低圧最終段付近のボアに発生する遠心応力と同等
以下となる。
【0022】図4は本発明の第4実施例(請求項5対
応)の構成図である。同図に示すように、高(中)低圧
一体型ロータの中心孔の径を変えている。すなわち、高
圧部2と中圧部3には中心孔φd1 、低圧部4には中心
孔φd2 、蒸気タービンロータ1の両端部には中心孔φ
d3 を設けている。このように中心孔の大きさを変える
ことにより、軸径、軸全長、軸受スパンなどを変更する
といった軸の外観上の形状を変えることなく、軸の固有
振動数の調整が可能となり、軸系としての安定性を確保
するための剛性等のコントロールが可能となる。
【0023】本実施例の高中低圧一体型蒸気タービンロ
ータのグランド部中心孔の径を変化させることにより、
軸の外観上の形状を変えることなく、図7のクラフに示
すように軸の固有振動数の調整が可能であることを示し
ている。高中低圧一体型蒸気タービンロータにおいて
は、従来の一体型でない蒸気タービンロータに比べて軸
受スパンが増大し、2次危険速度が定格回転数付近とな
り運用上問題となるが、同一径の中心孔の高中低圧一体
型蒸気タービンロータに比べ、グランド部の中心孔に1
50mmの異径差を有するものは、2次危険速度を3%
以上変化させることが可能となり、定格回転数からの離
調が可能となる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によると、1車軸の構造で、低圧部を単流化あるいは複
流化した蒸気タービンの高中低圧一体型ロータにおい
て、異径の中心孔を設けることにより高温となる高圧部
および中圧部における発生熱応力を軽減することがで
き、またロータの肉厚を減少させることにより、急速起
動が必要となるコンバインドサイクルにおいて起動時お
よび停止時などの過渡変化時に該当部における発生熱応
力を軽減することができ、運転特性の優れたものとな
る。一方、低圧部最終段のように長大化した動翼により
高遠心力が働く部位における中心孔の径を小さくするこ
とにより、該当部におけるボア応力を軽減することがで
きる。
【0025】また、本発明の請求項2乃至6によると、
中心孔の大きさおよび範囲を変えることにより、軸径、
軸全長および軸受スパンなどを変更するといった軸の外
観上の形状を変えることなく、剛性等をコントロールし
て、軸固有振動数を調整でき、軸系としての安定性を確
保することが可能となる。更に、テーパ状の異径の中心
孔を設けることにより、ステップ状の中心孔を設けた場
合と比較して、応力集中を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるステップ状の異径中
心孔を有する高(中)低圧一体型蒸気タービンロータで
あり、同図(A)は低圧部を単流化した一体型ロータの
構成図、同図(B)は低圧部を複流化した一体型ロータ
の構成図。
【図2】本発明の第2実施例の高(中)低圧一体型蒸気
タービンロータであり、同図(A)は高圧部、中圧部の
み中心孔を設け,低圧部を単流化した一体型ロータの構
成図、同図(B)は高圧部、中圧部のみ中心孔を設け,
低圧部を複流化した一体型ロータの構成図。
【図3】本発明の第3実施例であるテーパ状の異径中心
孔を有する高(中)低圧一体型蒸気タービンロータであ
り、同図(A)は低圧部を単流化した一体型ロータの構
成図、同図(B)は低圧部を複流化した一体型ロータの
構成図。
【図4】本発明の第4実施例であるグランド部において
中心孔径を変化させた一体型ロータの構成図。
【図5】図1(A)の異径中心孔を有する高(中)低圧
一体型ロータの蒸気タービンの断面図。
【図6】同図(A)は異径中心孔を有する高中低圧一体
型蒸気タービンロータにおける高圧部に発生する熱応力
と中心孔の異径差の関係を示すグラフ、同図(B)は異
径中心孔を有する高中低圧一体型蒸気タービンロータに
おける低圧部に発生するボア応力と中心孔の異径差の関
係を示すグラフ。
【図7】異径中心孔を有する高中低圧一体型蒸気タービ
ンロータにおける2次危険速度とグランド部の異径差の
関係を示すグラフ。
【図8】従来の同一径の小さい中心孔を有する高(中)
低圧一体型蒸気タービンロータの構成図であり、同図
(A)は低圧部を単流化した一体型ロータの構成図、同
図(B)は低圧部を複流化した一体型ロータの構成図。
【図9】従来の同一径の大きい中心孔を有する高(中)
低圧一体型蒸気タービンロータの構成図であり、同図
(A)は低圧部を単流化した一体型ロータの構成図、同
図(B)は低圧部を複流化した一体型ロータの構成図。
【符号の説明】
1…高中低圧一体型蒸気タービンロータ、2…高圧部、
2a…高温となる高圧部ボア近傍、3…中圧部、3a…
高温となる中圧部ボア近傍、4…低圧部、4a…低圧部
最終段ボア近傍、5…高中低一体車室、6…主蒸気管、
7…低温再熱蒸気管、8…高温再熱蒸気管、9…低圧挿
入蒸気管。
フロントページの続き (72)発明者 成田 正幸 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気タービンを1車軸構造とし、低圧部
    を単流化あるいは複流化した高(中)低圧一体型蒸気タ
    ービンロータにおいて、前記ロータの高温となる高圧部
    または高圧部及び中圧部における中心孔と、高遠心力が
    働らく低圧部における中心孔を異径とすることにより、
    高圧部または高圧部及び中圧部の発生熱応力を軽減し、
    低圧部の高遠心力が働く部位のボア応力を軽減するよう
    にしたことを特徴とする蒸気タービンロータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蒸気タービンロータにお
    いて、異径の中心孔を形成することにより、軸系として
    の安定性を確保するための剛性等のコントロールを可能
    としたことを特徴とする蒸気タービンロータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の蒸気タービンロータにお
    いて、高圧部または高圧部及び中圧部には中心孔を設
    け、低圧部には中心孔を設けないことを特徴とする蒸気
    タービンロータ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の蒸気タービンロータにお
    いて、異径中心孔の接続をテーパ状とすることにより、
    ボア部位における応力集中を避けるようにしたことを特
    徴とする蒸気タービンロータ。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の蒸気ター
    ビンロータにおいて、1車軸両端部と、高圧部または高
    圧部及び中圧部と、低圧部にそれぞれ異径中心孔を設
    け、高温となる高圧部または高圧部及び中圧部における
    発生熱応力の軽減と、低圧部最終段付近のボア応力の軽
    減並びに軸系としての安定性を確保するための軸の固有
    振動数等調整して軸の剛性等のコントロールを可能とし
    たことを特徴とする蒸気タービンロータ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の蒸気タービンロータにお
    いて、高圧部または高圧部及び中圧部と低圧部とに10
    0mm以上の異径中心孔を設けたことを特徴とする蒸気
    タービンロータ。
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CN113006941A (zh) * 2019-12-19 2021-06-22 劳斯莱斯有限公司 振动减少的气体涡轮引擎

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CN113006941B (zh) * 2019-12-19 2025-02-07 劳斯莱斯有限公司 振动减少的气体涡轮引擎

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