JPH0954085A - 血液検体用乾式試験具 - Google Patents

血液検体用乾式試験具

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JPH0954085A
JPH0954085A JP23458895A JP23458895A JPH0954085A JP H0954085 A JPH0954085 A JP H0954085A JP 23458895 A JP23458895 A JP 23458895A JP 23458895 A JP23458895 A JP 23458895A JP H0954085 A JPH0954085 A JP H0954085A
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JP
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hba
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immobilized
solid
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Application number
JP23458895A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yamamoto
博司 山本
Masao Kono
昌雄 河野
Yoshio Mitsumura
吉夫 光村
Shigeru Doi
茂 土井
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Arkray Inc
Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 光学的測定を可能にするための、貫通孔また
は光透過性部分を有する1個の支持体の上に、以下の各
構成i)ii)からなる構造体; i)該貫通孔または光透過性部分の真上に積層された、
固相化抗体層(または固相化吸着剤層)、 ii)該固相化抗体層の上に位置する、溶血剤および/
または変性剤を含む試薬層、を2個有し、各々の構造体
は支持体上に並列に位置しており、残液吸収層が2個の
該固相化抗体層(または固相化吸着剤層)の周りを囲む
ように設置されている、血液検体用乾式試験具。 【効果】 本発明によると、大型の分析装置を用いず、
しかも前処理を要せずに患者自身が在宅でも簡単な操作
でヘモグロビンとグリコシル化ヘモグロビンとを同時に
測定できる。また、液を横方向にクロマトさせるのでは
ないので、液が均一に流れてむらがなくなり、測定結果
の信頼性向上に繋がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は臨床検査において、
全血中のヘモグロビンA1c(HbA1cと略する)と
ヘモグロビンA(HbAと略する)とを同時に簡易測定
する試験具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血中のヘモグロビンに糖が結合した、所
謂グリコシルヘモグロビンは、その濃度が過去1〜2ケ
月間の平均的な血中糖濃度を反映するために、糖尿病の
診断あるいは経過観察に適した指標として、広く利用さ
れている。
【0003】従来このグリコシルヘモグロビンの測定に
は、電気泳動法、ミニカラム法、HPLC法などにより
行われているが、これらのうち臨床検査の分野では所要
時間や分離性などの点からHPLC法が主流となってい
る。しかし、最近では免疫反応により測定する方法、い
わゆるイムノアッセイ法も利用されるようになってい
る。
【0004】このイムノアッセイ法は、抗体が持つグリ
コシルヘモグロビンに対する特異性を利用しているの
で、HPLC法で問題とされる不安定型(レイバイル
型)グリコシルヘモグロビン,カルバミル化ヘモグロビ
ン,アセトアルデヒド化ヘモグロビン,アセチル化ヘモ
グロビン等の影響を受けずに、正確で且つ迅速に測定で
き、検体処理能力が高い。
【0005】さらに、このイムノアッセイ法を簡易化し
た、血中のヘモグロビン(ヘモグロビンA、Sおよび
C)を目視により判定できる、使い捨て可能な検査用試
験具も知られている(「Screening」,67
〜76(1994))。ただしこれは、ヘモグロビン
A、SおよびC間の差異を判定するのであって、ヘモグ
ロビンとグリコシルヘモグロビンとの差異を判定するも
のではない。
【0006】従来のHPLC法およびイムノアッセイ法
では比較的大型の分析装置を必要とし、病院検査室また
は検査センターで測定が行なわれている。これに対し、
現在知られている上記の使い捨て可能な検査用試験具
は、患者自身が測定する事が可能ではあるが、前処理と
して溶血操作を必要とする上に、先述のように各種ヘモ
グロビンの測定はできるがグリコシルヘモグロビンの測
定はできない。前処理を患者自身が行う場合、操作の煩
雑さに加えて汚染の問題も生じる。
【0007】グリコシルヘモグロビンを数値化する際に
は、ヘモグロビンA(以下、HbAと略する)中の特定
のグリコシルヘモグロビンであるヘモグロビンA
1c(以下、HbA1cと略する)の、HbAに対する
割合を指標として用いることが臨床的に一般化されてお
り、通常比率で表示され、約4〜6%がその正常値の目
安とされている。これらのHbA1c値を、前処理を必
要とせずに簡易かつ迅速に測定できるキットが開発され
れば、そのメリットは極めて大きい。
【0008】イムノアッセイ法を行う場合、HbA1c
に対する特異抗体は、HbAとの化学的構造の相違する
部位をエピトープとしており、さらにその部位はHbA
1c中では充分に露出していない。よって、イムノアッ
セイを行うためには多くの場合、HbA1cの変性によ
りエピトープを露出させなければならず、その変性操作
も大きな技術課題であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は大型の分析装
置を用いず、しかも前処理を要せずに、中小の病院や開
業医又は患者自身が在宅でも、簡単な操作でHbAとH
bA1cとを同時に測定できる乾式試験具を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の構造
を有する試験具で解決できる。すなわち、本発明は、光
学的測定を可能にするための、貫通孔または光透過性部
分を有する1個の支持体の上に、以下の各構成i)i
i)すなわち; i)該貫通孔または光透過性部分の真上に積層された、
固相化抗体層(または固相化吸着剤層)、 ii)該固相化抗体層(または固相化吸着剤層)の上に
位置する、溶血剤および/または変性剤を含む試薬層、
からなる構造体を2個有し、各々の構造体は支持体上に
並列に位置しており、残液吸収層が2個の該固相化抗体
層(または固相化吸着剤層)の周りを囲むように設置さ
れている、血液検体用乾式試験具である。以下、このタ
イプの態様の試験具を態様1と定義する。
【0011】また、光学的測定を可能にするための、貫
通孔または光透過性部分を有する1個の支持体の真上
に、固相化抗体層(または固相化吸着剤層)が1個保持
されており、さらに該固相化抗体層(または固相化吸着
剤層)の上に溶血剤および/または変性剤を含む試薬層
が1個保持されており、残液吸収層が固相化抗体層(ま
たは固相化吸着剤層)の周りを囲むように設置されてい
る、血液検体用乾式試験具もまた提供する。以下、この
タイプの態様の試験具を態様2と定義する。
【0012】本発明は血液中の各種抗原の測定に適用で
きるものであるが、特にヘモグロビンAおよびA1c
定用として好適であり、本発明に係わる具体的態様につ
いては、後に図面により具体的に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、試薬層中で検体を溶血
・変性、固相化抗体層(または固相化吸着剤層)でトラ
ップすることを原理としているが、試薬層と固相化抗体
層(または固相化吸着剤層)との間に、展開層を一層設
けておくこともできる。展開層を設けると、試薬層中で
変性された検体と、後述の試薬層中の抗体や標識物質等
との結合反応がこの展開層中で行われるので、特に有用
である。
【0014】発明者らは、特願平7−113765号に
おいて先述の従来課題を解決した試験具を既に開示して
いる。本出願に係わる発明は、先の発明と比較して構造
が異なることにより場所をとらない上に、重力の作用に
よって液が(上から下に)均一に進み、展開液の展開時
に液むらが生じにくいという利点がある。
【0015】
【実施例】以下に、本発明に係わる実施例を、添付図面
に従って説明する。第1図は本発明の代表的な態様を示
す断面図である。第2〜9図は、本発明の具体的な実施
態様を示す平面図および断面図である。第2〜9図では
残液吸収層のみアミカケにしてあるが、これは図面を見
やすくしているのであって、構造的には第1図と全く同
じである。各図面から理解されるように、本発明による
試験具は、液の移送能力を有する層を積層して、上から
下へ液を展開する一個の大きな層状構造体を形成してい
ることが本質にある。
【0016】●第1図 第1図は、本発明に係わる血液検体用乾式試験具の代表
的な図を示したものである。図から判るように、態様1
では支持体の上に2個の層状構造体を並列に有し、態様
2では支持体の上に1個の層状構造体を有している。各
層を形成する構成成分を図のように重ね合わせる際、層
がずれないように、また、層どうしが密着するように、
枠を設けて積層物を押さえ込むとよい。図では、上部に
貫通孔を有するカバーを設置して、積層物を押さえ込み
つつ、カバーと支持体とで接着を行っている。カバーの
材質は、支持体を形成するものと同一で構わない。各構
成成分の具体的な例は、後述する。
【0017】●第2図 第2図は、各々の固相化抗体層にはそれぞれ抗HbA抗
体と抗HbA1c抗体が固相化されている血液検体用乾
式試験具の断面図である。試薬層Aおよび試薬層Bへ血
液検体を同量ずつ滴下すると、溶血剤と変性剤の作用で
溶血と同時に変性される。引き続き展開液を試薬層Aお
よび試薬層Bに加えると、変性されたヘモグロビンは展
開され、抗HbA抗体が固相化されている固相化抗体層
にはHbA1cを含むHbAがトラップされ、抗HbA
1c抗体が固相化されている固相化抗体層にはHbA
1cのみがトラップされる。その他の物質(余分な血液
成分や、抗HbA1c抗体が固相化されている固相化抗
体層においてはHbA1c以外のHbAのことを示す)
は、固相化抗体層の周囲にある残液吸収層に吸収され
る。ヘモグロビンは着色しているので、抗HbA抗体が
固相化されている固相化抗体層と、抗HbA1c抗体が
固相化されている固相化抗体層の各々の着色度を、支持
体の貫通孔又は光透過性部分から観測する。観測の方法
は、目視や色彩計を用いる等の、常用の手法で問題はな
い。観測後、各抗体層からHbAとHbA1cの量を求
め、各々の値を用いてHbAに対するHbA1cの比率
を算出する。
【0018】ここで、各構成成分の材料としてはいずれ
も公知のものでよいが、具体的には次のようなものであ
る。 支持体;ポリスチレン、ポリエステル、酢酸セルロース
等を主材とするフィルム、シート、又は板状プレート 残液吸収層;セルロース、セルロース誘導体(酢酸セル
ロース、ニトロセルロース等)、ガラス繊維等を主材と
する、十分な細孔容積をもつ濾紙状体又は連続多孔性膜 溶血剤;サポニン、界面活性剤など 変性剤;チオシアン酸塩、プロテアーゼなど 試薬層;残液吸収層と同じ材質のものに、溶血剤や変性
剤を吸着させたもの 抗体層(又は吸着剤層);残液吸収層と同じ材質のもの
に、抗体又は吸着剤を固定化したもの 展開液;少量の蛋白質,塩,界面活性剤を含有する緩衝
【0019】試薬層中の変性剤は、抗HbA1c抗体が
抗原であるHbA1cの糖部分を露出させることにより
抗体がアタックしやすいように添加するが、二つの構造
体のうち、HbAを抗原とする場合には糖部分を露出さ
せる必要がないので、そちらの試薬層には変性剤を特に
入れる必要もない。
【0020】試薬層中に標識化物質をさらに含む血液検
体用乾式試験具の例を以下に示す。標識化物質を用いる
と、機械的・光学的に鮮明な標識を測定できるので、測
定精度が高くなる。 ●第3図 第3図は、標識化物質として標識化抗HbA抗体が両方
の試薬層中に含まれており、抗HbA1c抗体および抗
HbA抗体が別々の固相化抗体層中に各々固相化されて
いる血液検体用乾式試験具の断面図である。ただし、標
識化抗HbA抗体と固相化抗HbA抗体のHbAに対す
るエピトープは異なる。試薬層Aおよび試薬層Bへ血液
検体を同量ずつ滴下すると、溶血剤と変性剤の作用で溶
血と同時に変性され、変性されたHbAとHbA1c
試薬層中の標識化抗HbA抗体が反応して、HbA−標
識化抗HbA抗体の複合体とHbA1c−標識化抗Hb
A抗体の複合体を形成する。ただし、この標識化抗Hb
A抗体は、グリコシルヘモグロビンの糖側をエピトープ
としているのではなく、ヘモグロビン側をエピトープと
する抗体である。引き続き展開液を試薬層Aおよび試薬
層Bに加えると、両複合体は抗HbA抗体が固相化され
ている固相化抗体層にトラップされ、HbA1c−標識
化抗HbA抗体の複合体は抗HbA1c抗体のみが固相
化されている固相化抗体層にトラップされる。ここで、
標識化抗HbA抗体と固相化抗HbA抗体のHbAに対
するエピトープは異なるために、1個のHbAに対して
同時に2個の抗体が結合することができる。ただし、エ
ピトープが異なっても立体障害等で2個の抗体が同時に
結合することが困難である場合もあるので、抗体の選択
には注意を要する。その他の物質は、固相化抗体層の周
囲にある残液吸収層に吸収される。支持体の貫通孔又は
光透過性部分から、抗HbA抗体が固相化されている固
相化抗体層の全HbAの着色度を色彩計等の測定装置で
測定し、一方抗HbA1c抗体が固相化されている固相
化抗体層の標識を、標識を読取る装置で測定する。観測
後、各抗体層のHbAとHbA1cの量を求め、各々の
値を用いてHbAに対するHbA1cの比率を算出す
る。ここで、支持体,残液吸収層,溶血剤,変性剤,お
よび展開液は第2図のものと同様であり、その他の材料
としては次のようなものが挙げられる。 標識抗体の標識手段;金属コロイド(金、銀、銅)、ラ
テックス等の微粒子およびそれらの着色物、色素(ヘマ
トキシリン、マラカイトグリーン、ローダミンB、ガロ
シアニン、ニールブルーA、アズールC、キシレンシア
ノールなど)、蛍光色素(フルオレッセン、ローダミン
など)、発光物質(アクリジニウム、ルシフェラーゼな
ど)
【0021】●第4図 第4図は、一方の試薬層中には標識化ボロン酸誘導体が
試薬層中に含まれ、他方の試薬層中には含まれず、抗H
bA抗体が両方の固相化抗体層に各々固相化されている
血液検体用乾式試験具の断面図である。ボロン酸誘導体
の中でも、ジヒドロキシボリル誘導体(例えばキシレン
シアノールアミノフェニルボロン酸(Xylenecy
anol Aminophenylboronic a
cid))等は、糖中のシス型の水酸基二つと化学的に
結合する物質であり、糖と特異的に結合するためにHb
AとHbA1cとを区別することができる。試薬層Aお
よび試薬層Bへ血液検体を同量ずつ滴下すると、溶血剤
と変性剤の作用で溶血と同時に変性され、試薬層A中で
は、変性されたHbA1cと試薬層中の標識化ボロン酸
誘導体が反応して、HbA1c−ボロン酸誘導体複合体
を形成する。ここで、ジヒドロキシボリル誘導体は分子
量が抗体等と違って小さいために、ヘモグロビンから僅
かに顔を覗かせている糖に対して、ヘモグロビンを変性
させなくとも結合することができるために、試薬層中に
は変性剤を入れる必要は特にない。もちろん、入れてお
いてもよい。引き続き展開液を試薬層Aおよび試薬層B
に加えると、HbA1c−ボロン酸誘導体複合体は抗H
bA抗体が固相化されている固相化抗体層にトラップさ
れる。ここで、この抗HbA抗体は、グリコシルヘモグ
ロビンの糖側をエピトープとしているのではなく、ヘモ
グロビン側をエピトープとする抗体である。結局、一方
の固相化抗体層にはHbA1cを含むHbAが、他方の
固相化抗体層にはHbA1c−ボロン酸誘導体複合体と
HbAがトラップされる。その他の物質は、固相化抗体
層の周囲にある残液吸収層に吸収される。支持体の貫通
孔又は光透過性部分から、一方の固相化抗体層中の全ヘ
モグロビンA量を求め、他方の固相化抗体層中の標識を
測定することによりHbA1cの量を求める。その後、
各々の値を用いてHbAに対するHbA1cの比率を算
出する。ここで、支持体,残液吸収層,溶血剤,変性
剤,展開液,およびボロン誘導体へ施す標識の種類は第
3図のものと同様である。
【0022】●第5図 第5図は、標識化抗HbA1c抗体が一方の試薬層中に
含まれ、標識化抗HbA抗体が他方の試薬層中に含ま
れ、抗HbA抗体が両方の固相化抗体層に各々固相化さ
れている血液検体用乾式試験具の断面図である。ここ
で、標識化抗HbA抗体と固相化抗HbA抗体のHbA
に対するエピトープは異なるために、1個のHbAに対
して同時に2個の抗体が結合することができる。ただ
し、エピトープが異なっても立体障害等で2個の抗体が
同時に結合することが困難である場合もあるので、抗体
の選択には注意を要する。また、標識化抗HbA1c
体は、グリコシルヘモグロビンの糖側をエピトープとし
ているのではなく、ヘモグロビン側をエピトープとする
抗体である。さらに、固相化抗HbA抗体がHbA1c
と結合するエピトープは、HbA1cと標識化抗HbA
1c抗体が結合している箇所とは異なる部位のエピトー
プを認識するものである。試薬層Aおよび試薬層Bへ血
液検体を同量ずつ滴下すると、溶血剤と変性剤の作用で
溶血と同時に変性され、試薬層A中では変性されたHb
1cと標識化抗HbA1c抗体が反応して複合体を形
成し、試薬層B中ではHbA−標識化抗HbA抗体の複
合体と、HbA1c−標識化抗HbA抗体の複合体とを
形成する。引き続き展開液を試薬層Aおよび試薬層Bに
加えると、上記の三種の複合体はすべて、抗HbA抗体
が固相化されている固相化抗体層にトラップされる。そ
の他の物質は、固相化抗体層の周囲にある残液吸収層に
吸収される。支持体の貫通孔又は光透過性部分から各固
相化抗体層中の標識を測定することによりHbAおよび
HbA1cの量を求める。その後、各々の値を用いてH
bAに対するHbA1cの比率を算出する。ここで、支
持体,残液吸収層,溶血剤,変性剤,および展開液は第
2図のものと同様である。
【0023】●第6図 第6図は、標識化抗HbA1c抗体が一方の試薬層中に
含まれ、標識化抗HbA抗体が他方の試薬層中に含ま
れ、イオン交換樹脂が両方の固相化吸着剤層に各々固相
化されている血液検体用乾式試験具の断面図である。試
薬層Aおよび試薬層Bへ血液検体を同量ずつ滴下する
と、溶血剤と変性剤の作用で溶血と同時に変性され、試
薬層A中では変性されたHbA1cに標識化抗HbA
1c抗体が反応してHbA1c−標識化抗HbA1c
体複合体を形成し、試薬層B中ではHbAとHbA1c
に標識化抗HbA抗体が反応してHbA−標識化抗Hb
A抗体複合体と、HbA1c−標識化抗HbA抗体複合
体を形成する。引き続き展開液を試薬層Aおよび試薬層
Bに加えると、上記の複合体はイオン交換樹脂が各々固
相化されている固相化吸着剤層に各々トラップされる。
その他の物質は、固相化吸着剤層の周囲にある残液吸収
層に吸収される。支持体の貫通孔又は光透過性部分から
各々の標識を測定することによりHbAおよびHbA
1cの量を求める。その後、各々の値を用いてHbAに
対するHbA1cの比率を算出する。ここで、支持体,
残液吸収層,溶血剤,変性剤,および展開液は第2図の
ものと同様である。イオン交換樹脂の種類としては、ジ
エチルアミノエチルセルロースやカルボキシメチル化ポ
リビニルアルコール等が挙げられ、これらイオン交換樹
脂を残液吸収層と同じ材質のものに吸着・固定化させた
ものが上記の固相化吸着剤層である。
【0024】ここまでは、試薬層が2個に対して固相化
抗体層(または固相化吸着剤層)も2個というタイプの
試験具である。しかし、先述の態様2である『支持体上
に、固相化抗体層(または固相化吸着剤層)と試薬層が
1個ずつ保持されているというタイプの試験具』もあ
る。このタイプの試験具は、2個の試薬層へ同量ずつ血
液検体を滴下するという手間が省ける。また、試験具を
作製する際にも、態様1の半分の工程ですむ。ただし、
態様1ではHbA1cが独立した一方の固相化抗体層に
トラップされていたが、態様2ではHbA1cもHbA
も1個の固相化抗体層にトラップされる上に、HbAと
HbA1cは視覚的には同じであるので、HbA1c
機械的・光学的にHbAと区別できるように標識してお
く必要がある。試料を適用後、一方のHbA量は全体の
着色から判断し、他方のHbA1c量は標識から判断す
る。1個の試薬層と1個の固相化抗体層(または固相化
吸着剤層)という態様2の試験具の例を以下に示す。
【0025】●第7図 第7図は、標識化抗HbA1c抗体が試薬層中に含まれ
ており、抗HbA抗体が固相化抗体層中に固相化されて
いる血液検体用乾式試験具の断面図である。試薬層へ血
液検体を滴下すると、溶血剤と変性剤の作用で溶血と同
時に変性され、変性されて結合部分(糖部分)が露出し
たHbA1cと、試薬層中の標識化抗HbA1c抗体が
反応して複合体を形成する。引き続き展開液を試薬層に
加えると、HbA1c−標識化抗HbA1c抗体の複合
体とHbAは展開されてゆき、抗HbA抗体が固相化さ
れている固相化抗体層にHbAとHbA1c−標識化抗
HbA1c抗体の複合体がトラップされる。ここで、抗
HbA抗体は、グリコシルヘモグロビンの糖側をエピト
ープとしているのではなく、ヘモグロビン側をエピトー
プとする抗体である。その他の物質は、固相化抗体層の
横にある残液吸収層に吸収される。支持体の貫通孔又は
光透過性部分から、固相化抗体層中のヘモグロビンの着
色度を色彩計で測定し、標識を標識読み取りのための装
置で測定する。観測後、抗体層のHbAとHbA1c
量を求め、各々の値を用いてHbAに対するHbA1c
の比率を算出する。ここで、支持体,残液吸収層,溶血
剤,変性剤,展開液,および標識抗体の標識手段は、第
2図のものと同様である。
【0026】標識濃度を、固相化抗体層中のヘモグロビ
ンの着色度を測定する色彩計と異なるもので測定すると
なると、装置が大型になる。しかし、ヘモグロビンは赤
色なので、標識物質を赤色とは異なる波長を有する色素
を用いることで、標識濃度の測定も色彩計で行うことが
でき(所謂、二波長測定)、測定装置の小型化が望め
る。以下同じである。
【0027】●第8図 第8図は、試薬層中に標識化ボロン酸誘導体が含まれ、
抗HbA抗体が固相化抗体層に固相化されていることを
特徴とする血液検体用乾式試験具の断面図である。試薬
層へ血液検体を滴下すると、溶血剤と変性剤の作用で溶
血と同時に変性され、試薬層中では、変性されて糖部分
が露出したHbA1cと標識化ボロン酸誘導体が反応し
て複合体を形成する。第3図の試験具と同じ理由で、変
性剤は特に必要としない。引き続き展開液を試薬層に加
えると、HbAと複合体は展開され、抗HbA抗体が固
相化されている固相化抗体層へ到達する。到達後、Hb
Aと複合体は、何れも抗HbA抗体が固相化されている
固相化抗体層にトラップされる。ここで、この抗HbA
抗体は、グリコシルヘモグロビンの糖側をエピトープと
しているのではなく、ヘモグロビン側をエピトープとす
る抗体である。その他の物質は、固相化抗体層の横にあ
る残液吸収層に吸収される。支持体の貫通孔又は光透過
性部分から、固相化抗体層中のヘモグロビンの着色度を
色彩計で測定し、標識を標識読み取りのための装置で測
定する。観測後、抗体層のHbAとHbA1cの量を求
め、各々の値を用いてHbAに対するHbA1cの比率
を算出する。ここで、支持体,残液吸収層,溶血剤,変
性剤,展開液,標識物質,およびボロン酸は第4図のも
のと同様である。
【0028】●第9図 第9図は、試薬層中に標識化抗HbA1c抗体が含ま
れ、イオン交換樹脂が固相化吸着剤層に固定化されてい
る血液検体用乾式試験具の断面図である。試薬層へ血液
検体を滴下すると、溶血剤と変性剤の作用で溶血と同時
に変性され、試薬層中では、変性されて糖鎖が露出した
HbA1cと標識化抗HbA1c抗体が反応して複合体
を形成する。引き続き展開液を試薬層に加えると、複合
体とHbAは展開され、固相化吸着剤層へ到達する。到
達後HbA1c由来の複合体もHbAも、イオン交換樹
脂の作用でトラップされる。その他の物質は、固相化抗
体層の横にある残液吸収層に吸収される。支持体の貫通
孔又は光透過性部分から、固相化抗体層中のHbA量は
全体の着色から判断し、HbA1c量は標識から判断す
る。その後、各々の値を用いてHbAに対するHbA
1cの比率を算出する。ここで、支持体,残液吸収層,
溶血剤,変性剤,展開液,標識手段,およびイオン交換
物質は第6図のものと同様である。
【0029】
【発明の効果】本発明による乾式試験具を用いると、大
型の分析装置を用いず、しかも前処理を要せずに患者自
身が在宅でも簡単な操作でHbAとHbA1cとを同時
に測定できる。また、液を横方向にクロマトさせるので
はないので、液が均一に流れてむらがなくなり、測定結
果の信頼性向上に繋がる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による試験具の、代表的な態様の断面
図である。第2図は、各々の固相化抗体層にはそれぞれ
抗HbA抗体と抗HbA1c抗体が固相化されている血
液検体用乾式試験具の断面図である。第3図は、標識化
物質として標識化抗HbA抗体が両方の試薬層中に含ま
れており、抗HbA1c抗体および抗HbA抗体が別々
の固相化抗体層中に各々固相化されている血液検体用乾
式試験具の断面図である。第4図は、一方の試薬層中に
は標識化ボロン酸誘導体が試薬層中に含まれ、他方の試
薬層中には含まれず、抗HbA抗体が両方の固相化抗体
層に各々固相化されている血液検体用乾式試験具の断面
図である。第5図は、標識化抗HbA1c抗体が一方の
試薬層中に含まれ、標識化抗HbA抗体が他方の試薬層
中に含まれ、抗HbA抗体が両方の固相化抗体層に各々
固相化されている血液検体用乾式試験具の断面図であ
る。第6図は、標識化抗HbA1c抗体が一方の試薬層
中に含まれ、標識化抗HbA抗体が他方の試薬層中に含
まれ、イオン交換樹脂が両方の固相化吸着剤層に各々固
相化されている血液検体用乾式試験具の断面図である。
第7図は、標識化抗HbA1c抗体が試薬層中に含まれ
ており、抗HbA抗体が固相化抗体層中に固相化されて
いる血液検体用乾式試験具の断面図である。第8図は、
試薬層中に標識化ボロン酸誘導体が含まれ、抗HbA抗
体が固相化抗体層に固相化されていることを特徴とする
血液検体用乾式試験具の断面図である。第9図は、試薬
層中に標識化抗HbA1c抗体が含まれ、イオン交換樹
脂が固相化吸着剤層に固定化されている血液検体用乾式
試験具の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 茂 京都府京都市南区東九条西明田町57番地 株式会社京都第一科学内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的測定を可能にするための、貫通
    孔または光透過性部分を有する1個の支持体の上に、以
    下の各構成iとiiすなわち; i)該貫通孔または光透過性部分の上に積層された、固
    相化抗体層(または固相化吸着剤層)、 ii)該固相化抗体層(または固相化吸着剤層)の上に
    位置する、溶血剤および/または変性剤を含む試薬層、
    からなる構造体を2個有し、各々の構造体は支持体上に
    並列に位置しており、残液吸収層が2個の該固相化抗体
    層(または固相化吸着剤層)の周囲に配置されている、
    血液検体用乾式試験具。
  2. 【請求項2】 各々の固相化抗体層にはそれぞれ抗ヘ
    モグロビンA(HbAと略する)抗体と抗ヘモグロビン
    1c(HbA1cと略する)抗体が固相化されている
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載の血液
    検体用乾式試験具。
  3. 【請求項3】 試薬層中に標識化物質をさらに含む、
    特許請求の範囲第1又は2項に記載の血液検体用乾式試
    験具。
  4. 【請求項4】 標識化物質として標識化抗HbA抗体
    が両方の試薬層中に含まれており、抗HbA1c抗体お
    よび抗HbA抗体が別々の固相化抗体層中に各々固相化
    されており、標識化抗HbA抗体と固相化抗HbA抗体
    のHbAに対するエピトープは異なる、特許請求の範囲
    第3項に記載の血液検体用乾式試験具。
  5. 【請求項5】 一方の試薬層中には標識化ボロン酸誘
    導体が含まれ、他方の試薬層中には含まれず、抗HbA
    抗体が両方の固相化抗体層に各々固相化されていること
    を特徴とする、特許請求の範囲第3項に記載の血液検体
    用乾式試験具。
  6. 【請求項6】 ボロン酸誘導体がジヒドロキシボリル
    誘導体である、特許請求の範囲第5項に記載の血液検体
    用乾式試験具。
  7. 【請求項7】 標識化抗HbA1c抗体が一方の試薬
    層中に含まれ、標識化抗HbA抗体が他方の試薬層中に
    含まれ、抗HbA抗体が両方の固相化抗体層に各々固相
    化されており、標識化抗HbA抗体と固相化抗HbA抗
    体のHbAに対するエピトープは異なる、特許請求の範
    囲第3項に記載の血液検体用乾式試験具。
  8. 【請求項8】 標識化抗HbA1c抗体が一方の試薬
    層中に含まれ、標識化抗HbA抗体が他方の試薬層中に
    含まれ、イオン交換樹脂が両方の固相化吸着剤層に各々
    固定化されていることを特徴とする、特許請求の範囲第
    3項に記載の血液検体用乾式試験具。
  9. 【請求項9】 光学的測定を可能にするための、貫通孔
    または光透過性部分を有する1個の支持体の上に、固相
    化抗体層(または固相化吸着剤層)が1個積層されてお
    り、さらに該固相化抗体層(または固相化吸着剤層)の
    上に溶血剤および/または変性剤を含む試薬層が1個積
    層されており、残液吸収層が固相化抗体層(または固相
    化吸着剤層)の周りを囲むように設置されている、血液
    検体用乾式試験具。
  10. 【請求項10】 試薬層中に標識化抗HbA1c抗体
    が含まれており、抗HbA体が固相化抗体層中に固相化
    されている、特許請求の範囲第9項に記載の血液検体用
    乾式試験具。
  11. 【請求項11】 試薬層中には標識化ボロン酸誘導体
    が含まれ、抗HbA抗体が固相化抗体層に固相化されて
    いることを特徴とする、特許請求の範囲第9項に記載の
    血液検体用乾式試験具。
  12. 【請求項12】 ボロン酸誘導体がジヒドロキシボリ
    ル誘導体である、特許請求の範囲第11項に記載の血液
    検体用乾式試験具。
  13. 【請求項13】 試薬層中に標識化抗HbA1c抗体
    と、先の標識とは別種の標識で標識化を施された標識化
    抗HbA抗体が含まれ、イオン交換樹脂が固相化吸着剤
    層に固定化されていることを特徴とする、特許請求の範
    囲第9項に記載の血液検体用乾式試験具。
  14. 【請求項14】 試薬層と固相化抗体層(または固相
    化吸着剤層)との間に、展開層を一層設けてある、特許
    請求の範囲第1〜13項のいずれかに記載の血液検体用
    乾式試験具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003083479A1 (en) * 2002-03-29 2003-10-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Blood processing method, blood processing device, method of measuring hemoglobins and device for measuring hemoglobins

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003083479A1 (en) * 2002-03-29 2003-10-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Blood processing method, blood processing device, method of measuring hemoglobins and device for measuring hemoglobins

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