JPH0957181A - 塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

塗布方法及び塗布装置

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JPH0957181A
JPH0957181A JP21743395A JP21743395A JPH0957181A JP H0957181 A JPH0957181 A JP H0957181A JP 21743395 A JP21743395 A JP 21743395A JP 21743395 A JP21743395 A JP 21743395A JP H0957181 A JPH0957181 A JP H0957181A
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JP
Japan
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coating
coating liquid
layer thickness
support
thickness regulating
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Application number
JP21743395A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Shimizu
和之 清水
Seiichi Tobisawa
飛沢  誠一
Makoto Yoshida
吉田  誠
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リップ部が乾燥するのを防止して塗布故障を
防止し、長尺塗布をも可能とし、筋などの塗布故障の発
生を防止する。 【構成】 連続支持体を搬送する搬送手段と、塗布液を
押し出して塗布する事により前記連続支持体に第1次塗
布層を形成する塗布手段と、前記塗布手段よりも、搬送
方向下流側に位置し、前記第1次塗布層の一部を掻き落
として層厚規制を行なう層厚規制手段とを有する構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は押し出し塗布方法に関
し、より詳しくは、連続して搬送される支持体に対し押
し出し塗布によって1次膜(第1次塗布層)形成を行な
った後、バーやブレード等の層厚規制手段によって塗布
液を掻き取り、層厚を規制することによって均一な厚さ
の塗布層を形成する塗布方法及び塗布装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイコーターと言われるものは、
流量規制型の方式、いわゆる「塗りきり方式」が一般的
な方式である。流量規制型とは、ダイコーターからの塗
布液押し出し量によって、塗布される膜厚が一様に決定
される形式のものをいうが、このような塗布装置によっ
て塗布を行なう場合、押し出された塗布液が全て支持体
に塗布されるため、ダイの入口側リップ部・出口側リッ
プ部の両方が乾燥してしまい、これが原因となってスジ
発生などの塗布故障が生じてしまうことがある。このよ
うな問題を解決するために、流量を規制せず、押し出し
口から過剰量の塗布液を供給し、押し出し口全幅にわた
って流出させる、いわゆる溢流方式がある。
【0003】しかし、塗布量の把握すなわち膜厚の制御
が困難であるため、一般的には行なわれていない。流出
が行なわれる塗布方法の一例として、 (1)特開昭50−93606号公報記載のように、入
口側リップ部上のみを液が溢流する装置がある。
【0004】また、塗布を行なった後、バーやブレード
等の層厚規制手段によって塗布液を掻き取り、層厚を規
制することによって均一な塗布層を形成する場合の一般
的な構成については、「コーティング装置と操作技術入
門(原崎勇次:著)」p.141に記載されている。そ
して、 (2)塗布液を溢流させ、この溢流させた塗布液を廃棄
せずに回収し、循環系を通すことにより、再び塗布液と
して用いる技術がある。また、当然ながら、層厚規制手
段によって掻き取られた塗布液を回収して、再び塗布液
として用いる技術もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来技術には次のような問題点があった。
【0006】(1)の装置では、出口側リップ部が乾燥
することがあるため、これが原因となって塗布故障が発
生してしまう。さらに、これに伴い、長い支持体に対
し、塗布を行なうこと、すなわち長尺塗布が不可能であ
る。特に、揮発性溶剤を含む塗布液を塗布するにあたっ
て、この問題は顕著であり、リップの乾燥が起こり、不
均一な塗膜を生じる原因となってしまう。
【0007】(2)のように、従来の塗布液を回収・循
環させる方式では、時間を経るに従い、塗布液中の溶媒
が蒸発するため、塗布液の濃度が上昇してしまい、塗布
され、形成された層の性質が一定でなくなってしまうと
いう問題がある。このため、従来は、循環液の濃縮され
た度合いを人手により粘度測定を行ない、検知した後、
蒸発分の溶剤を添加するという煩雑な作業を行なってい
たので、コストが上昇すると共に生産効率が低い、さら
に品質にばらつきが生じる、という問題があった。
【0008】本発明者らは、上述のような従来技術の課
題を解決するため、鋭意検討の結果、次のような知見に
基づき、本発明を成すにいたったものである。すなわ
ち、 ダイコーターの入口側リップ部・出口側リップ部の両
方から塗布液を溢流させれば、リップが乾燥しないの
で、塗布故障が生じない。特に、塗布手段としてダイを
用いた場合にダイへ供給する塗布液量を一次膜形成に必
要な塗布量の1.2倍以上の量として入出両側のダイリ
ップ上で必要塗布量以外の液を溢流させれば、リップの
乾燥を確実に防止することが可能になる。
【0009】リップが常に乾燥しなければ、長尺塗布
が可能になる。
【0010】公知の層厚規制手段によって塗布液を掻
き落とす形式では、バー等の層厚規制手段によって掻き
取られた塗布液は、ウェブ伝いに流下することはなく、
ウェブから分離し、バーの真下に落下する。すなわち、
このような構成では、ある程度一次膜流量を増加させな
いと層厚規制手段であるバーによって、筋が発生すると
いう問題がある。しかし、層厚規制手段によって掻き取
った塗布液を、逐次搬送される支持体伝いに流下させれ
ば、筋が発生しない。
【0011】特に掻き取った塗布液のうち6割以上の量
を支持体伝いに流下させることにより、従来に比べ、少
ない一次膜流量でもバー筋等の故障発生のない塗膜を得
ることができる。さらに、この掻き取った塗布液を出口
側リップへ到達させ、リップ部を塗布全幅にわたって湿
潤させることにより、出口側リップ部の乾燥を防止する
ことが可能になる。
【0012】塗布液の濃度および塗布層の透過濃度を
塗布中にリアルタイムで自動的に測定し、測定された濃
度に応じて塗布液に希釈溶媒を加え、常に塗布液が一定
の濃度を保つ機構を設ければ、生産に必要な人員が減
り、生産コストが減少すると共に、均一な品質の塗布層
をコンスタントに形成する事ができる。
【0013】以上、本発明では、塗布時に押し出し口か
ら塗布液をオーバーフローさせ、リップ部が乾燥するの
を防止し、塗布故障を防止し、長尺塗布をも可能とする
ことを第1の目的とする。
【0014】本発明の第2の目的は、バーなどの層厚規
制手段によって掻き取った塗布液を支持体伝いに流下さ
せて、筋などの塗布故障の発生を防止する事にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることによって達成される。
【0016】(1)連続支持体を搬送する搬送手段と、
塗布液を押し出して塗布する事により前記連続支持体に
第1次塗布層を形成する塗布手段と、前記塗布手段より
も、搬送方向下流側に位置し、前記第1次塗布層の一部
を掻き落として層厚規制を行なう層厚規制手段とを有す
ることを特徴とする塗布装置。
【0017】(2)連続搬送される支持体に対し、入口
側リップ部、出口側リップ部、および該両リップ部の間
に設けた押し出し口とを有する押し出しダイによって塗
布液を塗布し、次いで、層厚規制部材によって前記塗布
液を掻き落とすことにより層厚規制を行なう塗布方法。
【0018】(3)前記支持体に塗布される塗布液の膜
厚が30μm以上になる塗布液の供給量であって、かつ
前記膜厚形成に最低限必要な塗布液量の1.2倍以上の
量の塗布液を前記押し出しダイから供給し、前記供給さ
れる塗布液のうち、前記支持体に塗布されない塗布液を
前記押し出しダイから全幅にわたって流出させることを
特徴とする前記(2)記載の塗布方法。
【0019】(4)前記支持体に塗布されない塗布液を
前記押し出しダイの入口側リップ部および出口側リップ
部の両方から全幅にわたって流出させることを特徴とす
る前記(3)記載の塗布方法。
【0020】(5)前記層厚規制部材によって掻き落と
される塗布液の一部が、前記押し出しダイと前記層厚規
制部材との間を搬送される支持体に沿って流下し、前記
出口側リップ部に全幅にわたって達するように、前記押
し出しダイから前記層厚規制部材に向かって、前記支持
体が搬送される角度を設定することを特徴とする前記
(3)又は(4)記載の塗布方法。
【0021】(6)前記層厚規制部材によって掻き落と
される塗布液のうち60%以上が、前記層厚規制部材と
の間を搬送される支持体に沿って流下し、前記出口側リ
ップ部に達するように、前記押し出しダイから前記層厚
規制部材に向かって、前記支持体が搬送される角度を設
定することを特徴とする前記(5)記載の塗布方法。
【0022】(7)前記支持体に塗布されない塗布液を
前記押し出しダイの入口側リップ部からのみ、全幅にわ
たって流出させることを特徴とする前記(5)又は
(6)記載の塗布方法。
【0023】(8)前記層厚規制部材によって掻き落と
される塗布液のうち60%以上が、前記層厚規制部材と
の間を搬送される支持体に沿って流下し、前記出口側リ
ップ部に達するように、前記押し出しダイから前記層厚
規制部材に向かって、前記支持体が搬送される角度を設
定することを特徴とする前記(6)記載の塗布方法。
【0024】(9)前記支持体に塗布された塗布液が乾
燥する前に、前記層厚規制部材によって掻き取りを行な
うことを特徴とする前記(1)乃至(8)の何れか1項
に記載の塗布方法。
【0025】(10)前記流出させた塗布液または掻き
取った塗布液の少なくともいずれか一方を回収し、再び
塗布液として使用することを特徴とする、前記(3),
(4),(8)または(9)の何れか1項に記載の塗布
方法。
【0026】
【作用】本発明請求項1及び2記載の発明によれば、連
続搬送支持体に対して、押し出し塗布によって十分に塗
布液を供給して第1次塗布層を形成し、次いで層厚規制
を行なうので、支持体の上に確実に所望の層厚の塗布層
を設けることができる。しかもスジ故障を発生すること
がない。
【0027】本発明請求項3記載の発明によれば、ダイ
コーターの押し出し口から塗布に必要な塗布液よりも過
剰量の塗布液を供給することにより、ダイコーターのリ
ップから塗布液を溢流させるので、リップ部が塗布液で
濡れた状態になるので、乾燥することがなく、この結
果、塗布故障が生じない上、長尺塗布が可能になる。
【0028】本発明請求項4記載の発明によれば、特に
塗布液をダイコーターの入口側リップ部・出口側リップ
部の両方から塗布液を溢流させるので、両方のリップ部
が乾燥することがなく、塗布故障が生じない上、長尺塗
布が可能になる。
【0029】本発明請求項5記載の発明によれば、層厚
規制部材によって掻き落とされた塗布液が、逐次搬送さ
れる支持体上を伝わって出口側リップ部まで流下するの
で、リップ部が全幅にわたって塗布液で濡れた状態(湿
潤した状態)になり、出口側リップ部の乾燥が防止さ
れ、出口側リップ部の乾燥に起因する筋故障が発生する
ことがない。
【0030】また、特に、揮発性の塗布液を用いて塗布
を行なう場合、コーターから層厚規制部材に至るウェブ
の間を掻き落とされた塗布液が流下するので、急速な乾
燥が生じにくい。このため、塗布が行なわれたあと、層
厚規制が行なわれるまでの間に乾燥が始まり、層厚規制
部材によってスジが発生してしまう、といった塗布故障
を解消することができる。さらに、ダイコーターから塗
布液が溢流するので、ダイコーターのリップ部が確実に
塗布液で濡れた状態に保たれ、リップ部が乾燥すること
がない。よって塗布故障が生じない上、長尺塗布が可能
になる。
【0031】本発明請求項6記載の発明によれば、層厚
規制部材によって掻き落とされた塗布液のうちの60%
以上が逐次搬送される支持体上を伝わって流下するの
で、確実に出口側リップ部に掻き落とされた塗布液が到
達し、リップ部が塗布液で濡れた状態になるので、出口
側リップ部が乾燥することがない。よって塗布故障が生
じない上、長尺塗布が可能になる。
【0032】本発明請求項7記載の発明によれば、ダイ
コーターの入口側リップ部からのみ塗布液を溢流させ、
次いで層厚規制手段によって掻き落とされた塗布液が出
口側リップ部に流下するので、入口側リップ部・出口側
リップ部ともに塗布液で濡れた状態が保たれるので、リ
ップ部が乾燥することがない。よって塗布故障が生じな
い上、長尺塗布が可能になる。
【0033】特に、塗布装置・工程などの配置・設計の
問題や、塗布液の供給量などに制約がある場合、ダイコ
ーターを水平から傾けた状態に配置しなければならなか
ったり、供給量の関係から入口側リップ部からのみしか
溢流させられないことがあるが、このような場合におい
ても、本発明を適用することにより、両リップ部を確実
に塗布液で濡らした状態に保つことができ、乾燥に起因
する塗布故障を防止することができる。
【0034】本発明請求項8記載の発明によれば、ダイ
コーターから塗布液が溢流する上、層厚規制部材によっ
て掻き落とされた塗布液のうちの60%以上が逐次搬送
される支持体上を流下して出口側リップ部に流下するの
で、ダイコーターのリップ部が確実に塗布液で濡れた状
態に保たれ、リップ部が乾燥することがない。よって塗
布故障が生じない上、長尺塗布が可能になる。
【0035】本発明請求項9記載の発明によれば、ダイ
コーターから塗布液が塗布された後、乾燥が始まる前に
層厚規制のための掻き取りを行なうので、掻き取りによ
る塗布層の破壊が生じない。特に揮発性の溶媒を含んだ
塗布液を使用する場合、迅速に塗布層が乾燥するため、
非常に効果的である。
【0036】本発明請求項10の発明によれば、掻き取
った塗布液乃至溢流した塗布液を回収して再度塗布液と
して使用するので、塗布液の無駄がなく、生産性が向上
する。
【0037】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説
明する。
【0038】図1における1は本発明請求項1に関わる
塗布装置の概略を示すものであり、かつ請求項2に関わ
る塗布方法を実施するための塗布装置である。
【0039】Wは、B及び6で示されるバッキングロー
ラ、ローラおよびその他の図示せぬ搬送手段によって搬
送される支持体(以下、ウェブとも称する)である。2
は公知の押し出し塗布用のコーター、いわゆるファウン
テン型コーターであり、図中上側に向かって塗布液Lq
を押し出し、搬送されてくるウェブに塗布を行なう。3
及び4は後に説明するように、層厚規制部材5によって
掻き落とされた塗布液や、コーター2から溢流した塗布
液を受けとめ、回収するための回収皿である。5は塗布
液によって形成された層を、所定の膜厚に規制するため
の層厚規制部材であり、ワイヤーバーや、ブレード等が
用いられる。
【0040】また、公知のエアー・ドクターを用いても
よい。6は搬送方向を変えるためのローラであって、層
厚規制部材5及びローラ6の位置を調整することによ
り、コーターから層厚規制部材5に向かって進行するウ
ェブの角度(傾き)θを変えることができる。7は塗布
液Lqをコーター2に供給するための貯留槽であって、
塗布液Lqは導通路13を通ってコーター2に至り、逐
次搬送されるウェブWに塗布される。また、コーター2
から溢流し、塗布に使用されなかった塗布液Lqは回収
皿3乃至4によって受けられ、導通路12を通って、貯
留槽7に戻るようになっている。
【0041】図2は、図1におけるコーター2の塗布液
供給口付近の拡大図である。21は塗布液が押し出され
る塗布液供給口であり、22は入口側リップ部、24は
リップに続く傾斜面であり、23はリップと傾斜面とを
なだらかに連続させるために、面取り加工を施した曲面
部である。25は出口側リップ部であり、それに続く2
6と27とは、先に説明した23と24とに対応する。
【0042】まず、本発明請求項3に関わる塗布方法に
ついて説明する。この塗布方法を、便宜上、の塗布方
法とする。
【0043】この塗布方法を用いるにあたっては、塗布
に必要な塗布液の濃度・粘度等の性質や、支持体の表面
特性・搬送速度(塗布速度)などの諸条件を考慮した上
で、1次膜厚hw1が30μm以上になる塗布液の1.
2倍以上の量を、実際の塗布液の供給として設定する。
【0044】このように塗布液の量を設定した後、塗布
を開始すると、コーター2の入口側リップ・出口側リッ
プの両方から塗布液が確実に溢流する。このため、いず
れのリップも全幅にわたって湿潤状態に保たれるので、
乾燥することが無く、筋などの塗布故障が発生する事が
ない。また、溢流した塗布液は回収皿によって受けとめ
られ、貯留槽7に至って再利用されるので、塗布液の無
駄が無い。
【0045】また、特に請求項4の発明のように、入口
側・出口側、両方のリップから塗布液が溢流する形式で
あれば、ダイコーターの乾燥に起因するスジ発生をより
確実に防止することができる。
【0046】次に請求項5乃至6に関わる塗布方法につ
いて説明する。この塗布方法を、便宜上、の塗布方法
とする。
【0047】この塗布方法を用いるにあたっては、塗布
を開始する前に、塗布液の濃度・粘度、支持体の表面特
性・搬送速度(塗布速度)、層厚規制部材5によって規
制する所定の層厚等を考慮し、あらかじめ層厚規制部材
5およびローラ6の位置を調整する。具体的には、コー
ター2によって塗布液が塗布されることにより形成さ
れ、次いで層厚規制部材5によって掻き落とされる塗布
液のうち、60%以上が、ウェブ伝いに流下するように
すればよい。
【0048】このように、層厚規制手段によって掻き落
とされる塗布液の量を設定することにより、層厚規制時
に筋が発生する事がない。
【0049】次に請求項7乃至8に関わる塗布方法につ
いて説明する。この塗布方法を、便宜上、の塗布方法
とする。
【0050】この塗布方法を用いるにあたっては、上述
の請求項2に関わる塗布方法と同様、塗布を開始する前
に、塗布液の濃度・粘度、支持体の表面特性・搬送速度
(塗布速度)、層厚規制部材5によって規制する所定の
層厚等を考慮し、あらかじめ層厚規制部材5およびロー
ラ6の位置を、層厚規制部材5によって掻き落とされる
塗布液が、そのまま下方に流下するのではなく、掻き落
とされる塗布液のうち、60%以上が連続搬送されてく
るウェブ上を伝って回収皿に至るように調整する。
【0051】このように配置することにより、掻き落と
された塗布液が、コーター2の出口側リップ25乃至2
7に至るので、出口側リップが全幅にわたって塗布液で
湿潤状態に保たれるので、乾燥することがない。よっ
て、1次膜形成時に筋が発生することがない。
【0052】次に、請求項9に関わる塗布方法について
説明する。この塗布方法は、上述の塗布方法のうち、層
厚規制部材5によって、1次膜(第1次塗布層)の掻き
取りを行なう塗布方法において、1次膜が乾燥を始める
前に掻き取りが行なわれるように、塗布を開始する前に
調整を行なうものである。塗布液のなかには、揮発性の
溶媒を用いるものがあり、かかる塗布液を用いる場合
は、速やかに層厚規制を行なう必要がある。そのため、
本塗布方法のように、乾燥が始まる前に層厚規制を行な
えば、1次膜を破壊することがないので、筋発生なども
一切生じない。
【0053】次に、請求項10に関わる塗布方法につい
て説明する。この塗布方法においては、回収皿3乃至4
によって回収された塗布液(コーター2から溢流した塗
布液、層厚規制部材5によって掻き落とされた塗布液)
が、導通路12を経て、塗布液の貯留槽7に流れ込む。
そして、さらに導通路13を通ってコーター2に至る。
このため、塗布液は、1次膜形成時の溢流や、層厚規制
時の掻き落としによって、最終的にウェブ上に塗布され
なくても、再び塗布に使用されるため、無駄がない。
【0054】また、コーター2によって1次膜形成が行
なわれる際、塗布液は外気に触れる。即ち、この時点か
ら塗布液の乾燥が始まるので、溶媒が蒸発することによ
り、塗布液の濃度が変化してしまう。この結果、回収皿
に回収された塗布液は、溶媒が蒸発しているために、コ
ーター2から塗布された時点と比較すると、濃度が高く
なっている。
【0055】すなわち、回収した塗布液をそのまま貯留
槽7に送ることを繰り返すうち、当初の塗布液の濃度
が、塗布・回収の進行につれ、貯留槽7内部の塗布液濃
度が高くなってしまう。特に揮発性の溶媒を用いる場合
には、この傾向は著しい。そこで、塗布液の濃度を一定
に保つために、希釈用の液体(溶媒と同じ液体が好まし
い)を別途タンクなどに用意しておき、適宜塗布液に加
えることによって、塗布液の濃度を一定に保つ構成をと
ってもよい。
【0056】以下、具体的な実施例にもとづき、効果に
ついて説明する。
【0057】実施例1 図1に示す塗布装置を用いて、表1に示す組成の塗布液
で塗布を行なった。コーターによって塗布を行なう条件
に付いては表2、層厚規制手段によって掻き取りを行な
う条件については表3のような条件で行なった。また、
コーターについては、リップ22および25の長さはそ
れぞれ2mm、曲面部23および26は半径1mmで面
取り加工を施してあるものを使用した。さらに、層厚規
制手段としては、公知のワイヤーバーを用いた。
【0058】以上のような条件で塗布を行なった結果、
ワイヤーバーによって掻き落とされた塗布液のうち、8
0%以上がウェブ伝いに均一に流下し、良好な塗布膜が
得られた。また、塗布膜中の一定領域(50cm×10
0cm)においてピンホール乃至バー筋の塗布故障の発
生数を測定したところ、いずれも見あたらず、良好な塗
布が行なわれたことがわかった。
【0059】比較例1 図1に示す塗布装置を用いて、塗布を行なった。コータ
ーによって塗布を行なう条件に付いては表4のような条
件で行ない、その他の条件については、実施例1と同様
の条件で行なった。すなわち、ダイから塗布液を溢流さ
せずに塗布を行なった。
【0060】この結果、塗布膜中の一定領域(50cm
×100cm)においてピンホール乃至バー筋の塗布故
障の発生数を測定したところ、ピンホールは18個、バ
ー筋は2本発生しており、良好な塗布は行なわれなかっ
た。
【0061】比較例2 図1に示す塗布装置を用いて、塗布を行なった。層厚規
制手段によって掻き取りを行なう条件については表5の
ような条件で行ない、その他の条件については、実施例
1と同様の条件で行なった。
【0062】この結果、ワイヤーバーによって掻き落と
された塗布液のうち、30%以下の量がウェブ伝いに流
下した。ただし、掻き落とされた塗布液はウェブの幅手
方向にスジ状に不均一に流下し、塗布液が流下しない部
分では乾燥が始まっており、不均一な品質のものしか得
ることはできなかった。また、塗布膜中の一定領域(5
0cm×100cm)においてピンホール乃至バー筋の
塗布故障の発生数を測定したところ、ピンホールは発生
しなかったものの、バー筋は3本発生してしまってい
た。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】
【発明の効果】以上、本発明によれば、以下の様な効果
を奏することができる。
【0069】本発明請求項1乃至2記載の発明によれ
ば、連続搬送される支持体に対し、ダイコーターによっ
て確実に塗布液供給が行なったうえ、層厚規制をおこな
うので、所望の厚さの塗布層を確実に形成できる。
【0070】本発明請求項3記載の発明によれば、塗布
液の溢流により、リップ部が塗布液で濡れた状態になる
ので、乾燥することがなく、この結果、塗布故障が生じ
ない上、長尺塗布が可能になる。
【0071】本発明請求項4記載の発明によれば、特に
塗布液をダイコーターの入口側リップ部・出口側リップ
部の両方から塗布液を溢流させるので、入口側リップ部
・出口側リップ部の両方が乾燥することがないので、塗
布故障が生じない上、長尺塗布が可能になる。
【0072】本発明請求項5記載の発明によれば、層厚
規制部材によって掻き落とされた塗布液が、逐次搬送さ
れる支持体上を伝わって出口側リップ部まで流下するの
で、リップ部が塗布液で濡れた状態になり、出口側リッ
プ部の乾燥が防止され、出口側リップ部の乾燥に起因す
る筋故障が発生することがない。また、特に、揮発性の
塗布液を用いて塗布を行なう場合、コーターから層厚規
制部材に至るウェブの間を掻き落とされた塗布液が流下
するので、急速な乾燥が生じにくい。
【0073】このため、塗布が行なわれたあと、層厚規
制が行なわれるまでの間に乾燥が始まり、層厚規制部材
によってスジが発生してしまう、といった塗布故障を解
消することができる。また、ダイコーターのリップ部が
確実に塗布液で濡れた状態に保たれ、リップ部が乾燥す
ることがない。よって塗布故障が生じない上、長尺塗布
が可能になる。
【0074】本発明請求項6記載の発明によれば、層厚
規制部材によって掻き落とされた塗布液のうちの60%
以上が逐次搬送される支持体上を伝わって流下するの
で、確実に出口側リップ部に掻き落とされた塗布液が到
達し、リップ部が塗布液で濡れた状態になるので、出口
側リップ部が乾燥することがない。よって塗布故障が生
じない上、長尺塗布が可能になる。
【0075】本発明請求項7記載の発明によれば、ダイ
コーターの入口側リップ部からのみ塗布液を溢流させ、
次いで層厚規制手段によって掻き落とされた塗布液が出
口側リップ部に流下するので、入口側リップ部・出口側
リップ部ともに塗布液で濡れた状態が保たれるので、リ
ップ部が乾燥することがない。よって塗布故障が生じな
い上、長尺塗布が可能になる。特に、塗布装置・工程な
どの配置・設計の問題や、塗布液の供給量などに制約が
ある場合、ダイコーターを水平から傾けた状態に配置し
なければならなかったり、供給量の関係から入口側リッ
プ部からのみしか溢流させられないことがあるが、この
ような場合においても、本発明を適用することにより、
両リップ部を確実に塗布液で濡らした状態に保つことが
でき、乾燥に起因する塗布故障を防止することができ
る。
【0076】本発明請求項8記載の発明によれば、ダイ
コーターから塗布液が溢流する上、層厚規制部材によっ
て掻き落とされた塗布液のうちの60%以上が逐次搬送
される支持体上を流下して出口側リップ部に流下するの
で、ダイコーターのリップ部が確実に塗布液で濡れた状
態に保たれ、リップ部が乾燥することがない。よって塗
布故障が生じない上、長尺塗布が可能になる。
【0077】本発明請求項9記載の発明によれば、掻き
取りによる塗布層の破壊が生じない。特に揮発性の溶媒
を含んだ塗布液を使用する場合、迅速に塗布層が乾燥す
るため、非常に効果的である。
【0078】本発明請求項10の発明によれば、塗布液
の無駄がなく、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布装置の概略を表わす側面図。
【図2】本発明の塗布装置におけるコーターの部分拡大
図。
【図3】本発明の塗布装置によって塗布を行なっている
状態の部分拡大図。
【符号の説明】
1 塗布装置 2 コーター 3,4 回収皿 5 層厚規制部材(ワイヤーバー) 6 ローラ 7 貯留槽 12,13 導通路 21 塗布液供給口 22 入口側リップ部 23,26 曲面部 24,27 傾斜面 25 出口側リップ部 W 支持体(ウェブ) B バッキングローラ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続支持体を搬送する搬送手段と、塗布
    液を押し出して塗布する事により前記連続支持体に第1
    次塗布層を形成する塗布手段と、前記塗布手段よりも、
    搬送方向下流側に位置し、前記第1次塗布層の一部を掻
    き落として層厚規制を行なう層厚規制手段とを有するこ
    とを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 連続搬送される支持体に対し、入口側リ
    ップ部、出口側リップ部、および該両リップ部の間に設
    けた押し出し口とを有する押し出しダイによって塗布液
    を塗布し、次いで、層厚規制部材によって前記塗布液を
    掻き落とすことにより層厚規制を行なう塗布方法。
  3. 【請求項3】 前記支持体に塗布される塗布液の膜厚が
    30μm以上になる塗布液の供給量であって、かつ前記
    膜厚形成に最低限必要な塗布液量の1.2倍以上の量の
    塗布液を前記押し出しダイから供給し、前記供給される
    塗布液のうち、前記支持体に塗布されない塗布液を前記
    押し出しダイから全幅にわたって流出させることを特徴
    とする請求項2記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 前記支持体に塗布されない塗布液を前記
    押し出しダイの入口側リップ部および出口側リップ部の
    両方から全幅にわたって流出させることを特徴とする請
    求項3記載の塗布方法。
  5. 【請求項5】 前記層厚規制部材によって掻き落とされ
    る塗布液の一部が、前記押し出しダイと前記層厚規制部
    材との間を搬送される支持体に沿って流下し、前記出口
    側リップ部に全幅にわたって達するように、前記押し出
    しダイから前記層厚規制部材に向かって、前記支持体が
    搬送される角度を設定することを特徴とする請求項3又
    は4記載の塗布方法。
  6. 【請求項6】 前記層厚規制部材によって掻き落とされ
    る塗布液のうち60%以上が、前記層厚規制部材との間
    を搬送される支持体に沿って流下し、前記出口側リップ
    部に達するように、前記押し出しダイから前記層厚規制
    部材に向かって、前記支持体が搬送される角度を設定す
    ることを特徴とする請求項5記載の塗布方法。
  7. 【請求項7】 前記支持体に塗布されない塗布液を前記
    押し出しダイの入口側リップ部からのみ、全幅にわたっ
    て流出させることを特徴とする請求項5又は6記載の塗
    布方法。
  8. 【請求項8】 前記層厚規制部材によって掻き落とされ
    る塗布液のうち60%以上が、前記層厚規制部材との間
    を搬送される支持体に沿って流下し、前記出口側リップ
    部に達するように、前記押し出しダイから前記層厚規制
    部材に向かって、前記支持体が搬送される角度を設定す
    ることを特徴とする請求項6記載の塗布方法。
  9. 【請求項9】 前記支持体に塗布された塗布液が乾燥す
    る前に、前記層厚規制部材によって掻き取りを行なうこ
    とを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の塗
    布方法。
  10. 【請求項10】 前記流出させた塗布液または掻き取っ
    た塗布液の少なくともいずれか一方を回収し、再び塗布
    液として使用することを特徴とする、請求項3,4,8
    または9の何れか1項に記載の塗布方法。
JP21743395A 1995-08-25 1995-08-25 塗布方法及び塗布装置 Pending JPH0957181A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6361828B1 (en) * 1999-02-09 2002-03-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Coating method for forming a thin, stable and uniform film
KR100448467B1 (ko) * 2001-12-03 2004-09-13 일신화학공업 주식회사 농업용 필름의 코팅막 두께 조절 장치

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