JPH0957907A - 積層シート - Google Patents

積層シート

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JPH0957907A
JPH0957907A JP21749795A JP21749795A JPH0957907A JP H0957907 A JPH0957907 A JP H0957907A JP 21749795 A JP21749795 A JP 21749795A JP 21749795 A JP21749795 A JP 21749795A JP H0957907 A JPH0957907 A JP H0957907A
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JP
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fine particles
laminated sheet
elastic fine
elastomer
resin
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JP21749795A
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English (en)
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Tsuneo Sasaike
恒男 笹池
Akitaka Miyake
顕隆 三宅
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱成形により成形品表面に適用した場合であ
っても、良好なソフトタッチ感及び艶消し感を有する被
覆を形成することができ、かつ比較的簡単に製造し得る
積層シートを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂エラストマーと、弾性微粒
子とを含む表面層と、熱可塑性樹脂を主成分とする基材
層とを積層してなり、表面層の厚みと弾性微粒子の粒径
との比が0.63未満である弾性微粒子が、全弾性微粒
子中15〜30重量%の割合で配合されてなる積層シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプラスチッ
ク成形体や金属成形体の表面を被覆するのに好適な積層
シートに関する。本発明の積層シートは、例えば、自動
車用の内装材、OA機器・家電製品などのハウジング、
文具、サニタリー、日用品もしくは建材内装などに使用
される成形品において、人が触る可能性のある部分を被
覆するのに用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック成形体や金属成形体
などの表面に、艶消し感やスエード感(ソフトタッチ
感)を付与するために、スエード調(ソフトタッチ)塗
料が一般的に用いられてきている。例えば、特開昭63
−199776号公報には、ナイロン粉末及び着色剤、
または着色ナイロン粉末を、60〜700%の伸びを有
する塗膜形成用樹脂を含む樹脂液に分散させてなる塗料
が開示されている。
【0003】しかしながら、特開昭63−199776
号公報に記載の上記塗料を用いて塗装するに際しては、
塗料の粘度や濃度を正確に調整する必要があり、作業が
煩雑であった。また、有機溶剤を用いた塗料では、溶剤
を乾燥させるブースが必要であり、さらに、作業環境の
汚染及び安全衛生上の問題が生じがちであった。
【0004】上記のような問題を解決するために、例え
ば、特開平6−246812号公報には、熱可塑性エラ
ストマーと弾性微粒子とを主成分とする表面層と、熱可
塑性樹脂を主成分とする基材層とを有する被覆用シート
が提案されている。ここでは、上記表面層及び基材層を
構成する樹脂が共押出しされて、上記被覆用シートが得
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−246812号公報に記載の被覆用シートは共押出
により得られるものであるため、各層の材料が熱可塑性
であることが必要である。従って、得られた被覆用シー
トを、プラスチック成形体などの表面に真空成形法やス
タンピング成形法などの加熱を伴う成形方法により適用
した場合、被覆用シートの表面の樹脂が加熱により軟化
しがちであった。特に低延伸部において著しく軟化しが
ちであった。その結果、表面の艶が上昇して艶消し感が
損なわれたり、感触が悪くなったりする場合があった。
また、艶の上昇を抑制するために、成形温度を低くする
と、シートを深絞り成形することができなくなる。従っ
て、適用対象となる成形品の範囲が制限されたり、成形
温度範囲が狭くなるという問題があった。
【0006】本発明の目的は、熱成形によりプラスチッ
ク成形体などの表面に適用した場合であっても、良好な
ソフトタッチ感及び艶消し感を有する被覆を確実に形成
することができ、しかも比較的簡単に製造することがで
き、生産時及び使用時の環境汚染が生じ難い積層シート
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために成されたものであり、請求項1に記載の発
明は、熱可塑性樹脂エラストマーと弾性微粒子とを含む
表面に凹凸を有する表面層と、熱可塑性樹脂を主成分と
する基材層とが積層されてなる積層シートにおいて、前
記表面層の厚みと前記弾性微粒子の粒径との比が0.6
3未満である弾性微粒子が、全弾性微粒子中15〜30
重量%の割合で配合されていることを特徴とする積層シ
ートである。
【0008】また、本発明の積層シートは、請求項2に
記載のように、好ましくは、被覆用積層シートとして用
いられる。また、本発明の特定的な局面では、請求項3
に記載のように、上記熱可塑性樹脂エラストマーは熱可
塑性ウレタンエラストマーからなる。
【0009】また、本発明の別の特定的な局面では、請
求項4に記載のように、上記基材層を構成する熱可塑性
樹脂が、熱可塑性オレフィン系エラストマーにより構成
されている。
【0010】以下、本発明の積層シートの詳細を説明す
る。表面層用熱可塑性樹脂エラストマー 本発明において、表面層を形成するために使用される熱
可塑性樹脂エラストマーは、常温でゴム弾性を有し、高
温では可塑化されて各種の形状に成形加工可能な高分子
材料を広く含むものとする。このような熱可塑性樹脂エ
ラストマーとしては、ポリスチレン系、ポリウレタン
系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニ
ル系、ポリアミド系、アイオノマー系、天然ゴム系、フ
ッ素系、1,2−ポリブタジエン系、トランス−1,4
−ポリイソプレン系などが挙げられる。
【0011】上記熱可塑性樹脂エラストマーは、一般
に、分子中にエントロピー弾性を有するゴム成分(ソフ
トセグメント)と、塑性変形を防止するための分子拘束
成分(ハードセグメント)とを共有していることが多
く、成形可能な範囲においては、一部架橋構造を有する
場合もあるが、広範囲の三次元網目構造は有していな
い。
【0012】上記熱可塑性樹脂エラストマーの硬度とし
ては、得ようとする接触感や用いる弾性微粒子や滑剤の
硬度によっても異なるが、一般的にはJIS K−63
01のA硬度で50〜98の範囲のものが好ましく、よ
り好ましくは、75〜98の範囲のものが好ましい。熱
可塑性樹脂エラストマーの硬度が低いと、一般的に耐摩
耗性が低下し、硬度が高くなると接触感が悪化する。
【0013】上記熱可塑性樹脂エラストマーとしては、
より具体的には、例えば、ポリウレタン系の熱可塑性樹
脂エラストマーでは、ハードセグメントとしてポリウレ
タン、ソフトセグメントとしてポリエーテル、ポリエス
テルもしくはポリカーボネートなどを持つブロック共重
合体などが挙げられる。
【0014】また、ポリスチレン系の熱可塑性樹脂エラ
ストマーとしては、ハードセグメントとしてポリスチレ
ン、ソフトセグメントとしてポリブタジエン、ポリイソ
プレンもしくはポリエチレン−ポリブチレンを有するブ
ロック共重合体、またはこのブロック共重合体に水素添
加したり、官能基を付与したものが挙げられる。
【0015】ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマ
ーとしては、ハードセグメントとしてポリプロピレンを
有し、ソフトセグメントとしてエチレン、エチレン及び
少量のジエン成分を有するもの、これらの複数種をブレ
ンドして得られたもの、これらにさらに有機過酸化物を
添加することにより部分架橋したもの、不飽和ヒドロキ
シ単量体もしくは不飽和カルボン酸などの誘導体により
これらをグラフト変性したもの、または、ブチルゴムグ
ラフトポリエチレンなどを有するものを挙げることがで
きる。なお、上記エチレンとともに少量のジエン成分を
持つものとしては、エチレン−プロピレン−メチレン結
合(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン−メチレ
ン結合(EPDM)を有するものが挙げられる。
【0016】上記ポリエステル系熱可塑性樹脂エラスト
マーとしては、ハードセグメントとしてポリエステル、
ソフトセグメントとしてポリエーテルを持つ共重合体な
どを挙げることができる。
【0017】上記ポリ塩化ビニル系熱可塑性樹脂エラス
トマーとしては、ポリ塩化ビニルの重合度を極端に高め
る方法、ポリ塩化ビニルの一部に三次元架橋構造を導入
する方法、あるいはイオン架橋構造を導入する方法など
により得られたものが挙げられる。
【0018】上記ポリアミド系熱可塑性樹脂エラストマ
ーとしては、ハードセグメントとしてポリアミド、ソフ
トセグメントとしてポリエーテルを用いたものなどが挙
げられる。
【0019】上記熱可塑性樹脂エラストマーの種類は、
目的とする諸性能のバランスに応じて選択される。例え
ば、ソフトタッチ感に優れた被覆用シートにおいて耐ス
クラッチ性や耐摩耗性がより強く求められる場合には、
熱可塑性ウレタンエラストマーが好ましく用いられる。
さらに、耐候性や耐熱性などの耐久性が強く要求される
場合には、脂肪族イソシアネートを用いた無黄変タイプ
の熱可塑性ウレタンエラストマーを用いることが好まし
い。
【0020】請求項3に記載の発明では、上記熱可塑性
樹脂エラストマーとして、上記熱可塑性ウレタンエラス
トマーが用いられる。この熱可塑性ウレタンエラストマ
ーは、一般に、分子中にエントロピー弾性を有するソフ
トセグメントとして、ポリエーテル、ポリエステル、ポ
リカーボネートを有し、塑性変性を防止するためのハー
ドセグメントとして、ウレタン結合で構成されたセグメ
ントを有する。上記熱可塑性ウレタンエラストマーは、
表面層に優れた耐傷つき性を付与する。この耐傷つき性
を十分に発現するには、ウレタンエラストマーのガラス
転移点(Tg)が、−50〜20℃の範囲に入るもので
あることが好ましく、分子量は剛性の点から高い方が好
ましく、重量平均分子量が20,000〜3,000,
000の範囲にあることが好ましい。また、熱可塑性ウ
レタンエラストマーにおいても、その硬度は、上記のよ
うにJIS A硬度において50〜98の範囲のものが
好ましい。
【0021】弾性微粒子 本発明の積層シートでは、表面層の表面の艶消し感(ス
エード感)を高めるために、弾性微粒子が含有されてい
る。弾性微粒子とは、その形状が変形するまで加圧した
後に圧力を開放した際に、弾性回復する性質を有する微
粒子を広く含むものとする。このような弾性微粒子とし
ては、例えば、ポリウレタン、アクリル樹脂、アクリル
−ウレタン樹脂、ポリスチレン、スチレン−イソプレン
共重合体などからなるものが挙げられ、上記熱可塑性樹
脂エラストマーの熔融混練及び成形の際に熔融しないも
のが用いられる。熱可塑性樹脂エラストマーと共に混合
して押出成形機からシート状に押し出す際に、弾性微粒
子が熱可塑性樹脂エラストマーに熔融一体化してしまう
と、後に伸長しても良好な凹凸を有する表面層を形成す
ることが難しくなるからである。
【0022】上記弾性微粒子の形状は、球状のものに限
定されず、冷凍粉砕などの手段で得られる非球状のもの
を使用することもでき、さらに中空のものであってもよ
い。上記弾性微粒子の粒径分布比率は、表面層の厚みと
弾性微粒子の粒径との比、すなわち表面層の厚み/弾性
微粒子の粒径(以下、この比を粒径分布比とする。)
が、0.63未満のものが全弾性微粒子中15〜30重
量%の割合で配合されているように、従って、粒径分布
比が0.63以上の弾性微粒子が、全弾性微粒子の70
〜85重量%を占めるように配合されることが必要であ
る。この理由は以下の通りである。
【0023】積層シートをプラスチック成形体などの表
面に適用して熱成形した場合、シート表面に施されてい
る凹凸のうち、凹部がより延伸されて、艶消し感の上昇
やソフトタッチ感の低下が生じることになる。ところ
が、上記粒径分布比の値が0.63未満の弾性微粒子の
割合が全弾性微粒子中15重量%未満であると、加熱に
よる延伸加工時に、延伸され難い平面部分において、よ
り大きな艶消し感を与える粒径の大きな弾性微粒子の割
合が低下し、該平面部の艶消し感を損なうことになる。
従って、本発明では、粒径分布比が0.63未満の弾性
微粒子が、全弾性微粒子中15重量%以上の割合で配合
されている。
【0024】他方、粒径分布比が0.63未満の弾性微
粒子が30重量%を超える割合で配合されていると、加
熱延伸により延伸された凹部においても、大きな粒径の
弾性微粒子が多く存在するため、上記延伸により凹部が
より延伸され、凹部の艶が上昇する。従って、凹部の艶
の上昇を抑制するには、上記凹部に粒径の小さな弾性微
粒子がある程度の割合で存在することが必要である。粒
径の小さな弾性微粒子が凹部にある程度の割合で存在す
ると、該粒径の小さな弾性微粒子が表面に浮き出ること
になり、それによって、表面の艶の上昇を抑制すること
ができる。そこで、本発明では、上記粒径分布比が0.
63未満の弾性微粒子が、全弾性微粒子中30重量%以
下の割合で配合されている。
【0025】なお、好ましくは、上記粒径分布比が0.
63未満の弾性微粒子は、全弾性微粒子中、上記理由に
より18〜25重量%の割合で配合される。また、上記
弾性微粒子の平均粒径が小さくなると、十分なソフトタ
ッチ感を有する表面層が得られ難くなることがある。逆
に、弾性微粒子の平均粒径が大きくなると、表面層をシ
ート状に押出し、展延する際に表面に亀裂が生じ易くな
る。従って、上記弾性微粒子の平均粒径は、1〜50μ
mの範囲とすることが好ましく、より好ましくは5〜4
0μmの範囲とされる。
【0026】また、弾性微粒子の含有量が少なくなると
表面層の表面に良好な艶消し感を付与することが困難と
なり、逆に含有量が多くなると、表面層を押出し展延す
る際に表面に亀裂が生じ易くなる。従って、弾性微粒子
は、熱可塑性樹脂エラストマー100重量部に対し、8
0〜130重量部の範囲で含有されることが好ましく、
より好ましくは80〜120重量部の範囲で含有され
る。
【0027】なお、上記弾性微粒子としては、1種の弾
性微粒子のみを用いてもよく、2種以上の弾性微粒子を
併用してもよい。さらに、熱可塑性樹脂エラストマーと
して、柔軟性に優れた熱可塑性ウレタンエラストマーを
用いる場合や、表面層として、少し硬い感触を有するも
のを望む場合には、上記弾性微粒子に、例えば架橋ポリ
メタクリル酸メチルや無機材料からなる硬い粒子を混合
して用いてもよい。
【0028】基材層 本発明においては、基材層は熱可塑性樹脂を主成分とす
る。このような熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂エ
ラストマーの他、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエ
チレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体、変性ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエー
テルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、アイオノマ
ー樹脂(エチレン−メタクリル酸共重合体金属塩)など
が挙げられる。もっとも、好ましくは、柔軟なソフトタ
ッチ感を付与し得るため、熱可塑性樹脂エラストマーが
用いられる。また、基材層を構成する熱可塑性樹脂とし
ては、後述の発泡体層をオレフィン系材料で構成する場
合には、熱可塑性オレフィン系エラストマーにより構成
することが好ましい。発泡体層がオレフィン系材料から
なる場合に、基材層を熱可塑性オレフィン系エラストマ
ーで構成することにより、加熱ラミネート法などにより
接着剤層を用いることなく基材層を発泡体層に積層する
ことができる。
【0029】基材層を構成する熱可塑性樹脂エラストマ
ーとしても、表面層を構成するのに用いた熱可塑性樹脂
エラストマーを用いることができる。もっとも、基材層
を構成する熱可塑性樹脂エラストマーとしては、成形性
及びコスト面で優れている熱可塑性オレフィン系エラス
トマー(EPR)が好ましい。熱可塑性ポリオレフィン
系エラストマーとしては、ハードセグメントとしてポリ
プロピレンを有し、ソフトセグメントとしてポリエチレ
ンを有するもの(EPM)またはエチレンと少量のジエ
ンとの共重合体を有するもの(EPDM)またはこれら
をブレンドして得られたもの、あるいはこれらにさらに
有機過酸化物を用いて部分架橋したものなどを用いるこ
とができる。
【0030】上記熱可塑性オレフィン系エラストマーの
硬度は、被覆用シートに十分な柔軟性を与えて接触感を
高める性能、及び被覆用シートの成形性等を考慮し、一
般に、JIS A硬度で50〜98の範囲であることが
好ましい。
【0031】また、熱可塑性オレフィン系エラストマー
の押出し成形性等を改良するために、さらに、ポリプロ
ピレンや直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリオレフィ
ン系樹脂がブレンドされていてもよい。
【0032】基材層に用いられる熱可塑性オレフィン系
エラストマーとしては、上記材料の他に、例えばクロス
分別法による0℃での樹脂溶出量が全オレフィン系エラ
ストマー量の25〜75重量%、80〜100℃での樹
脂溶出量が全オレフィン系エラストマー量の1〜45重
量%、100〜125℃での樹脂溶出量が全オレフィン
系エラストマー量の1〜40重量%の範囲内にあるオレ
フィン系エラストマーを主成分とする組成物からなるも
のも好ましく用いられる。
【0033】上記クロス分別法による樹脂溶出量の測定
は、下記の操作により行われる。すなわち、樹脂を14
0℃または樹脂が完全に熔融する温度のo−ジクロロベ
ンゼンに溶解して溶液液を得、得られた溶解液を1℃/
分の速度で冷却し、予め用意しておいた不活性担体の表
面に薄いポリマー層を形成させる。このとき、樹脂成分
は、結晶性の高い順及び分子量の大きい順に生成する。
その後、温度を連続的または段階的に昇温し、順次溶出
する樹脂成分の濃度を検出し、組成分布(結晶性分布)
を測定する(温度上昇溶離分別)。それと同時に、高温
型GPC(GASPhase Chromatograph)により溶出した成
分の分子量及び分子量分布(重量平均分子量/数平均分
子量)を測定する。
【0034】なお、基材層を構成する上記特定の熱可塑
性オレフィン系エラストマーのクロス分別法による樹脂
溶出量が上記範囲に入ることが好ましい理由は以下の通
りである。
【0035】すなわち、0℃での樹脂溶出量が、少なく
なると、得られる積層シートが固くなりソフトタッチ感
が低下し、また、多くなると、基材層の耐熱性が低下す
るので、全オレフィン系エラストマー量の25〜75重
量%とされ、好ましくは30〜70重量%である。
【0036】80〜100℃での樹脂溶出量が、少なく
なると、得られる積層シートの延伸性が低下し、また、
多くなると、得られる積層シートのソフトタッチ感が低
下するので、全オレフィン系エラストマー量の1〜45
重量%とされ、好ましくは1〜40重量%である。
【0037】100〜125℃での樹脂溶出量が、少な
くなると、得られる積層シートの延伸性が低下し、ま
た、多くなると、得られる積層シートのソフトタッチ感
が低下するので、全オレフィン系エラストマー量の1〜
40重量%とされ、好ましくは1〜35重量%である。
【0038】上記所定樹脂溶出量を有する熱可塑性オレ
フィン系エラストマーの製造方法は、特に限定されない
が、例えば、特開平4−96912号公報、特開平4−
96907号公報、特開平3−174410号公報、特
開平2−170803号公報、特開平2−170802
号公報、特開昭61−42553号公報、特開平3−2
05439号公報、特開平3−97747号公報に記載
された方法等が挙げられ、徳山曹達社から商品名「PE
R」で、ハイモント社から商品名「キャタロイ」で市販
されている。
【0039】また、上記基材層は、複数の熱可塑性樹脂
層から構成されていてもよい。基材層が、1層の場合は
上記特定の樹脂溶出量分布を有する熱可塑性オレフィン
系エラストマーを主成分とし、2層以上の場合は少なく
とも1層を上記熱可塑性オレフィン系エラストマーを主
成分とするものからなるものとすることにより、得られ
る積層シートの延伸性やソフトタッチ感を高め得るた
め、好ましい。
【0040】発泡体層 本発明の積層シートには、基材層側に発泡体層をさらに
積層してもよく、それによって、クッション性やソフト
タッチ感をさらに高め得る。このような発泡体層を構成
する樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−無
水マレイン酸共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、各種熱可塑性
エラストマーなど発泡可能な熱可塑性樹脂材料を広く用
いることができる。発泡体の発泡倍率が低くなると良好
なクッション性やソフトタッチ感を得ることができない
ことがあり、高すぎると発泡セルが潰れ易くなるため、
5〜50倍が好ましく、特に、10〜40倍が望まし
い。
【0041】接着剤層 本発明の積層シートにおいては、必要に応じて、表面層
と基材層との間に表面層と基材層を接着する接着剤層が
設けられてもよい。
【0042】接着剤層を構成する樹脂としては、表面層
及び基材層を構成する樹脂に相溶性を有するポリマーま
たはオリゴマーが用いられる。より具体的には、主鎖ま
たは側鎖に水酸基、アミド基、エポキシ基、カルボン酸
基、カルボン酸エステル基などの官能基を有する化合物
を含むポリマーまたはオリゴマーが用いれる。
【0043】また、接着剤層を構成する樹脂としては、
上記官能基のうち、特にカルボン酸基を有するものが好
ましく、カルボン酸の量として、ポリマーまたはオリゴ
マーの酸価が1〜30mgKOH/gのものが好まし
い。接着剤層を構成する樹脂がポリマーの場合、その分
子量(重量平均分子量)は特に限定されるものではない
が、一般的には、0.2〜50万程度である。また、接
着剤層を構成する樹脂の軟化点は熱成形温度より高いこ
とが好ましく、それによって、熱成形時の艶の上昇を抑
制することができる。
【0044】また、基材層として、熱可塑性ポリオレフ
ィン系エラストマーを用いる場合には、接着剤層を構成
する樹脂としては、塩素化ポリオレフィン、アイオノマ
ー樹脂、酸変性されたポリオレフィン樹脂、酸変性され
たスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、酸変性さ
れたスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合体
などが用いられ、特に、それ自身もエラストマーとして
の性質(例えば、JIS A硬度50〜98程度)を示
すものが好ましい。
【0045】他の添加し得る成分 本発明の積層シートは、上記表面層及び基材層、必要に
応じて追加される発泡体層、接着剤層を含むものである
が、これらの各層には、必要に応じて、着色剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、導電性材料、結露防
止剤、フォトクロミック化合物、防錆剤、防臭剤、防か
びなどの各種添加剤を、本発明の目的を阻害しない範囲
で含有させてもよい。
【0046】上記着色剤としては、塗料で用いられる適
宜顔料や染料を使用することができる。顔料としては、
例えば、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、シア
ニン系顔料、キナクリドン系顔料などが挙げられる。染
料としては、例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染
料、インジゴイド系染料、スチルベンゼン系染料などが
挙げられる。また、アルミフレーク、ニッケル粉、金
粉、銀粉などの金属粉などを着色剤として用いてもよ
い。これらの着色剤はできるだけ微粒子のものが好まし
い。しかしながら、着色剤が加えられると、弾性微粒子
によって付与されるソフトタッチ感や艶消し感が変動す
ることがあるため、着色剤を加えた系では、適正な弾性
微粒子の配合量が異なることがある。
【0047】また、本発明の積層シートでは、意匠性を
高めるために、印刷などの模様付けを行ってもよい。こ
のような場合、印刷は、表面層の裏面、すなわち表面層
の基材層側の面に設けることが好ましい。
【0048】積層シートの製造 本発明の積層シートの製造方法は特に限定されるもので
はないが、好ましくは、表面層及び基材層あるいは表面
層、接着剤層及び基材層を共押出することにより得るこ
とができる。
【0049】なお、共押出法は、2台以上の押出機を用
いて、各押出機から押出された樹脂を1つに合流して多
層構造のシートを得る方法をいうものとする。この共押
出成形における樹脂の合流方法には、フィードブロック
法、マルチマニホールド法、マルチスロットルダイ法な
どがある。フィードブロック法は、ダイに入る直前に取
り付けられた特殊ブロックで樹脂を合流させる方法であ
り、ブラックボックス法とも呼ばれている。マルチマニ
ホールド法はダイ内に層数分だけのマニホールドを設け
る方法である。マルチスロットルダイ法は、ダイ内では
別々の樹脂の流れとしておき、ダイを出た直後に各樹脂
からなる層を密着させる方法である。
【0050】共押出法としては、上記何れの方法を用い
てもよいが、各層の厚み精度を高め、各層間の接着性を
高めるには、マルチマニホールド法が好ましい。また、
フィードブロック法とマルチマニホールド法などのよう
に、異なる共押出成形方法を組み合わせて用いてもよ
い。
【0051】表面層を構成する熱可塑性エラストマーと
弾性微粒子は、混合した後、2軸タイプの押出機を用い
て熔融混練して押出し、他の押出機から押出した基材層
となる樹脂と共押出成形するか、予め熱可塑性エラスト
マーと弾性微粒子とを混練してペレット化し、このペレ
ットを通常用いられる押出機で押出して他の押出機から
押出した基材層となる樹脂と共押出成形することができ
る。
【0052】なお、予め熱可塑性エラストマーと弾性微
粒子とを混練してペレット化する場合、熱可塑性エラス
トマーと弾性微粒子との混合には、バンバリーミキサー
等で混合することができる。
【0053】押出温度条件は、例えば熱可塑性ウレタン
エラストマーを用いた表面層用組成物の場合、150〜
215℃とされる。本発明の熱成形用シートの製造方法
においては、上記組成物を押出機よりシート状に共押出
した後の伸長は、もちろん、シート状成形体が固体状態
で行われてもよい(この場合は一般に延伸と称される)
が、この場合に限られることなく、シート状の形態がほ
ぼ保持されていれば、押出直後の半固体状態で行われて
もよい。
【0054】具体的には、上記組成物を押出機より共押
出した直後に引き取りロール等で伸長してもよく、ある
いはシートを巻き取り可能な程度に十分に冷却賦形した
後に延伸してもよい。
【0055】延伸する場合は、通常、シートの温度が用
いた熱可塑性エラストマーの軟化温度以下になってか
ら、冷却されたロールをシートに接触させ、さらに樹脂
の吐出速度より高速で回転する引き取りロールで引き取
って行われる。表面を粗面化した冷却されたゴムロール
等を用いる場合は、軟化温度近辺でも構わない。また、
テンター延伸法などを採用してもよい。
【0056】伸長の倍率は、用いる熱可塑性エラストマ
ーと弾性微粒子の相溶性によっても異なるが、好ましく
は1.2倍以上で、より好ましくは2倍以上とする。こ
のように伸長されることにより、得られたソフトタッチ
シート表面には微細な凹凸が形成されて、ソフトタッチ
感を発現することとなる。
【0057】さらに、このようにして得られたソフトタ
ッチシートは必要に応じてアニーリングがされる。上記
のようにして共押出で得られたソフトタッチシートと、
発泡体層となる合成樹脂の発泡体とを積層する方法とし
ては、例えば、共押出、伸長直後に熔融状態にある混合
物をソフトタッチシートの基材層側にラミネートする方
法(押出ラミネート)がある。
【0058】このとき、ラミネート用ロール表面にエン
ボスを設け、ラミネートと同時に表面にエンボスを施し
てもよい。なお、上記共押出時に、表面層と基材層との
密着性が悪い場合には、両層の間に前述した接着剤層を
共押出で設けることが好ましいが、別法として、表面層
または基材層を構成する材料を酸変性したり、グラフト
変性したりしてもよい。
【0059】同様に、基材層側に発泡体層を積層する場
合において基材層と発泡材層との密着性が悪い場合にお
いても、発泡材層の基材層表面に、プライマー層や接着
剤層を予め設けたり、基材層の発泡体層側表面に、プラ
イマー層や接着剤層を設けたりしてもよい。
【0060】上記プライマー層を構成する材料として
は、例えば、ポリオレフィン系の発泡体層に熱可塑性エ
ラストマーよりなる基材層を積層する場合には、塩素化
ポリオレフィン層や酸変性されたSEBS(スチレン−
エチレン−ブチレン−スチレン共重合体)などを用いる
ことができる。
【0061】積層シートの厚み 上記のようにして得られる本発明の積層シートの厚み
は、積層シートの構成によっても異なるが、ソフトタッ
チ感及び成形性等を考慮すると、一般的には、表面層が
5〜100μmであり、基材層は200〜3000μm
の厚みとされる。また、必要に応じて設けられる発泡体
層は1000〜4000μm、接着剤層もしくはプライ
マー層は5〜150μm程度とされる。なお、基材層が
2層以上からなる場合には、基材層の厚みとは、基材層
を構成している各層の厚みを合計した厚みをいうものと
する。
【0062】本発明の積層シートを用いた製品の製造方
本発明の積層用シートを用いた成形品の製造は、例え
ば、次のように行われる。
【0063】1)シートを予め表面層が表面となるよう
に金型内に導入し、成形品本体となる成形樹脂を射出成
形やスタンピング成形によって成形すると同時にシート
を成形品本体表面に貼付する。すなわち、シートの表面
層が得られる成形品の表面側を向くように金型に導入し
た後、スタンピング成形のときは金型に成形樹脂を導入
した後に金型を閉じ、射出成形のときは金型を閉じた
後、樹脂を導入して成形品が得られる。
【0064】2)シートを予め熱成形により予備成形
し、この予備成形品をソフトタッチ層が得られる成形品
の表面側を向くように金型内に導入した後、成形品本体
となる成形樹脂を射出成形やスタンピング成形によって
成形すると同時にシートを成形品本体表面にシートを貼
付する。すなわち、スタンピング成形のときは金型に成
形用樹脂を導入した後に金型を閉じ、射出成形のときは
金型を閉じた後、樹脂を導入することにより成形品が得
られる。
【0065】3)シートを熱成形により成形後、樹脂等
からなる成形品に貼付し、成形品を得る。上記熱成形と
は、加熱後、真空成形、圧空成形またはプレス成形を行
う方法を広く含むものとする。
【0066】また、予備成形は、射出成形などの樹脂の
成形を行う金型を用いて行ってもよく、あるいは別のシ
ート成形用の金型を用いて行ってもよい。上記成形品用
の樹脂については、通常の成形材料であれば任意の材料
を使用できる。例えば、ABS(アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体)、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、アクリル樹脂、ポリエーテルイミド、ポリフェ
ニレンサルファイド、ナイロン、上述した熱可塑性エラ
ストマー、さらに、これらの材料にガラス繊維や無機充
填剤を混合したものなどが挙げられる。
【0067】本発明の積層シートは、製品表面にソフト
タッチ感や艶消し感を付与するものであるため、人が触
れやすい場所等に好適に用いることができ、さらに熱の
加えられる部位に好適に用いられる。
【0068】従って、例えば、ドアパネル、インスツル
メントパネル、ハンドル、ギヤーレバーノブ、ドアノ
ブ、各種スイッチ等の自動車内装部材;携帯用製品(電
話、カセットテープレコーダー、コンパクトディスク、
テレビ等);冷蔵庫、テレビ等の家電製品類のハウジン
グ、スイッチなど;パーソナルコンピュータ、プリン
タ、キーボード等のオフィスオートメーション製品類の
ハウジング;洋式便器の腰掛け部、風呂桶、椅子、マッ
ト、棚等のサニタリー製品や浴室製品;バット、ラケッ
ト、クラブなどのグリップ等のスポーツ用品;ケース、
容器等の日用品や文具製品のハウジング;その他、ベン
チ、椅子、台、ソファー等に用いることができる。
【0069】作用 本発明では、上記熱可塑性樹脂エラストマーと弾性微粒
子とを含むように表面層が構成されており、しかも、
(表面層の厚み/弾性微粒子の粒径)が0.63未満の
弾性微粒子が、全弾性微粒子中15〜30重量%の割合
とされているため、熱成形に際し延ばされ易い凹部にお
いて小さな粒径の弾性微粒子がある程度の割合で存在し
ているため、凹部における伸びを抑制することができ、
また、延ばされることにより、大きな粒径の弾性微粒子
密度が小さくなった場合であっても、その部分において
小さな粒径の弾性微粒子が、内部から表面に突出し凹凸
を形成するため、艶の上昇を抑えることができ、他方、
延伸加工時に延ばされ難い平面部分においては小さな粒
径の弾性微粒子がさほど多く存在しないため、該平面部
における艶の上昇も生じ難い。従って、熱成形を受けた
としても、艶消し感やソフトタッチ感の劣化が生じ難い
積層シートを得ることができる。
【0070】さらに、溶剤系のトップコート層を設ける
必要がないため、安全性や作業環境の問題も生じ難い。
【0071】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例
を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0072】なお、以下において、部は、特に断らない
限り固形分の重量部を示すものとする。実施例1 表面層構成材料:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂
(日本ミラクトラン社製、E990P無黄変、JIS
A硬度90)100部と、弾性微粒子としてのウレタン
樹脂からなる弾性ビーズ(大日本インキ社製、商品名:
バーノックCFB101−620−40(クリアー)、
平均粒径10μm)90部(なお、粒径分布比が0.6
3以上のものは80重量%、0.63未満のものは20
重量%の割合で配合されていた。)とを2軸混練押出機
で押し出し、冷却後、軟質用カッターでペレット化し
た。
【0073】接着剤層:酸変性されたポリオレフィン樹
脂(三井石油化学工業社製、商品名:アドマーQF55
0)。 基材層:オレフィン系エラストマー(ハイモント社製、
商品名:キャタロイNKS052P、クロス分別法によ
る0℃での樹脂溶出量が全オレフィン系エラストマー量
の49.5重量%、80〜100℃での樹脂溶出量が全
オレフィン系エラストマー量の20.0重量%、100
〜125℃での樹脂溶出量が全オレフィン系エラストマ
ー量の5.5重量%) 上記各材料を用い、かつ図1に示す三層共押出装置を用
いて積層シートを作製した。図1に示す三層共押出装置
1には、それぞれ、プラスチック工学研究所社製の50
mm径、40mm径及び40mm径の押出機1a〜1c
と、フィードブロックタイプのダイ2とが備えられてい
る。押出機1aには、上記表面層用材料を、押出機1b
には基材層材料を、押出機1cには接着剤層材料を供給
した。それぞれの樹脂温度は、表面層材料については1
80℃、基材層材料は210℃、接着剤層材料は200
℃とし、ダイ2の温度は190℃とした。
【0074】上記の条件で、共押出装置1から積層シー
ト3を押し出した。なお、図1に示す装置では、金型リ
ップ(幅2mm、長さ1m)の真下約15cmの位置
で、温度が約170℃となった積層シート3を、樹脂の
吐出速度よりも高速で回転している温度40℃の冷却引
取りロール4で伸長しつつ引き取った。このようにし
て、積層シート3を得た。なお、図1おいて、5,6
は、それぞれロールを示す。
【0075】上記のようにして得た積層シートの表面層
を電子顕微鏡で観察したところ、表面に微細の凹凸が形
成されていた。得られた積層シートの表面層、接着剤層
及び基材層の厚みは、それぞれ、表面層=18μm、接
着剤層=10μm、基材層=400μmであり、リップ
断面積/得られる積層シートの断面積=4であった。
【0076】実施例2 弾性微粒子として、上記粒径分布比が0.63以上のも
のを75重量%、0.63未満のものを25重量%の割
合で含むものを用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て積層シートを得た。
【0077】実施例3 弾性微粒子として、上記粒径分布比が0.63以上のも
のを71重量%、0.63未満のものを29重量%の割
合で配合してなるものを用いたこと以外は、実施例1と
同様にして積層シートを得た。
【0078】比較例1 弾性微粒子として、上記粒径分布比が0.63以上のも
のを90重量%、0.63未満のものを10重量%の割
合で配合されているものを用いたこと以外は、実施例1
と同様にして積層シートを得た。
【0079】比較例2 弾性微粒子として、上記粒径分布比が0.63以上のも
のを65重量%、0.63未満のものを35重量%含む
ものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層シ
ートを得た。
【0080】上記実施例1〜3及び比較例1,2で得ら
れた積層シートの表面層の弾性微粒子の平均粒径、表面
層の厚み、粒径分布比、弾性微粒子の添加量を下記の表
1に合わせて示す。
【0081】また、実施例1〜3及び比較例1,2の各
積層シートについて、初期状態、オーブン中で120℃
の温度に30分間加熱した状態(加熱後)、及び下記の
要領で行った加熱真空成形後における、光沢及び成形後
のシート表面の外観を下記の方法で測定した。結果を下
記の表1に示す。
【0082】加熱真空成形…遠赤外線ヒータにより、積
層シートの表面及び裏面を115℃及び140℃の温度
になるように加熱し、図2に示す円柱状の真空成形型1
1を用いて真空成形を行った。真空成形型11は、真空
孔12を有し、底面の内径が100mm、内部の高さが
20mmの円柱状の成形空間11aを有する。上記真空
成形型28を用いて形成された円柱状の成形品の断面を
図3に示す。すなわち、積層シート3が成形されて、図
3に示す成形品13が得られた。
【0083】光沢の測定…JIS K7105に従っ
て、60°鏡面光沢を測定した。 また、上記初期状態と加熱真空成形後の積層シート表面
の条件を目視により観察し、評価した。結果を下記の表
1に示す。表1における評価記号の意味は以下の通りで
ある。
【0084】良好…表面層に亀裂なし 良 …表面層にわずかな亀裂が存在するが目立たない 不良…表面層に多数の亀裂が存在
【0085】
【表1】
【0086】なお、表1から明らかなように、比較例2
の積層シートでは、外観が良好であるものの、光沢が高
く、従って、艶消し感が大きく損なわれていることがわ
かる。また、比較例1の積層シートでは、光沢が高いだ
けでなく、真空成形後における外観不良が生じていた。
【0087】これに対して、実施例1〜3では、弾性微
粒子として、粒径分布比が0.63未満の弾性微粒子が
15〜30重量%の割合で配合されているためか、光沢
が高くなく、従って、艶消し感に優れており、初期状態
及び真空成形後の何れにおいても外観性状が良好な積層
シートの得られることがわかる。
【0088】
【発明の効果】以上のように、本発明の積層シートで
は、表面層に配合されている弾性微粒子において、粒径
分布比が0.63未満の弾性微粒子が全弾性微粒子中1
5〜30重量%の割合で配合されているため、加熱を伴
う成形に用いたとしても、表面層の艶の上昇を効果的に
抑制することができ、かつ亀裂の発生や感触の低下を効
果的に抑制することができる。従って、本発明の積層シ
ートを合成樹脂や金属などの成形品表面を被覆する用途
に用いた場合、成形品の表面に、良好なソフトタッチ感
及び艶消し感を与えることが可能となる。
【0089】よって、本発明の積層シートは、真空成
形、射出成形あるいはスタンピング成形などの加熱を伴
う成形方法によって成形品本体に適用することができる
ため、上記のような良好な艶消し感及びソフトタッチ感
を有する製品を安価にかつ簡単に提供することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層シートを製造する装置の一例を説
明するための断面図。
【図2】実施例及び比較例で得られた積層シートの評価
に際して用いられた真空成形用金型の断面図。
【図3】図2に示す真空成形用金型を用いて成形された
後の積層シートの断面図。
【符号の説明】
1…三層共押出装置 1a〜1c…押出機 2…ダイ 3…積層シート 4…冷却引取りロール 5,6…ロール 11…真空成形型 12…真空孔 13…積層シートよりなる成形体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂エラストマーと弾性微粒子
    とを含む表面に凹凸を有する表面層と、熱可塑性樹脂を
    主成分とする基材層とが積層されてなる積層シートにお
    いて、前記表面層の厚みと前記弾性微粒子の粒径との比
    (表面層の厚み/弾性微粒子の粒径)が0.63未満で
    ある弾性微粒子が、全弾性微粒子中15〜30重量%の
    割合で配合されていることを特徴とする積層シート。
  2. 【請求項2】 前記積層シートが、成形品表面に被覆を
    構成するための被覆用積層シートである請求項1に記載
    の積層シート。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂エラストマーが、熱可
    塑性ウレタンエラストマーである請求項1または2に記
    載の積層シート。
  4. 【請求項4】 前記基材層を構成している熱可塑性樹脂
    が熱可塑性オレフィン系エラストマーである請求項1〜
    3の何れかに記載の積層シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1128419A (ja) * 1997-05-16 1999-02-02 Mitsubishi Electric Corp 表面処理部材及び表面処理方法

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