JPH0959556A - 非消去性鉛筆芯 - Google Patents

非消去性鉛筆芯

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JPH0959556A
JPH0959556A JP7220252A JP22025295A JPH0959556A JP H0959556 A JPH0959556 A JP H0959556A JP 7220252 A JP7220252 A JP 7220252A JP 22025295 A JP22025295 A JP 22025295A JP H0959556 A JPH0959556 A JP H0959556A
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JP
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pencil lead
unsaturated compound
oil
unsaturated
erasable
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JP7220252A
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English (en)
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Takao Koyama
隆雄 小山
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Publication date
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09D13/00Pencil-leads; Crayon compositions; Chalk compositions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消しゴムで消去した際に描線が残る木軸鉛筆
芯、シャープペンシル用鉛筆芯等の非消去性鉛筆芯を提
供する。 【解決手段】 焼成してなる鉛筆芯の開気孔中に、少な
くともヨウ素価130以上の分子内不飽和基を有する不
飽和化合物が含浸されたことを特徴とする非消去性鉛筆
芯。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として木軸鉛筆
芯、シャープペンシル用鉛筆芯に関し、特に、消しゴム
で消去した際に描線が残る非消去性鉛筆芯に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉛筆芯の描線を消しゴムで消去で
きないようにする具体的技術としては、例えば、鉛筆芯
の気孔中に光硬化性樹脂を充填し、筆記後、描線に紫外
線等の短波長の光エネルギーを照射してなる非消去性鉛
筆芯(特開昭52−70619号公報)が知られてい
る。しかしながら、この非消去発現機構を実現させるた
めには、紫外線等の短波長を照射できる装置が必要であ
るなど汎用性に乏しいという欠点がある。
【0003】また、色鉛筆等の技術として知られている
鉛筆芯の気孔中に染料及び発色助剤が含浸されている変
色鉛筆芯(特開昭60−264296公報)も知られて
いる。しかしながら、この変色鉛筆芯は、発色剤である
染料が筆記後紙面に染着することにより、消しゴム消去
後も描線が残るという発現機構である。このため、消し
ゴム消去後に鉛筆芯の気孔中の着色剤量に左右され、し
かも、一般に鉛筆芯の気孔容量は小さく、十分な量の着
色剤を鉛筆芯中に保持することはできないため、十分な
濃度の描線を残せないという欠点がある。さらに、消し
ゴム消去後に残存する描線は、染料であるため描線の色
は染料の発色後の色目に依存してしまうので、本来の鉛
筆芯の色目でなくなってしまい、しかも、残った描線は
染料であるために耐光性、染料によっては耐水性が弱い
等の欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記従来技術が持つ欠点、即ち、筆記後の描線を紙面に定
着させるために高いエネルギーを描線に照射したり、ま
たは、染料等による代替物を描線として残す等の手段を
講じることなく、鉛筆芯の描線を消しゴムで消去した後
も残る非消去性鉛筆芯を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究したところ、分子内不飽和基を
持つ不飽和化合物の一部が、空気中の酸素で容易に酸化
重合することに着目し、更に、鋭意研究した結果、分子
中にヨウ素価130以上の分子内不飽和基を持つ不飽和
化合物の1種又は2種以上を鉛筆芯の開気孔中に含浸す
ることにより得られた鉛筆芯で筆記した描線が、消しゴ
ムによる消去に対しても描線が残ることを見い出し本発
明を完成するに至ったのである。
【0006】すなわち、本発明の非消去性鉛筆芯は、下
記〜から構成される。 焼成してなる鉛筆芯の開気孔中に、少なくともヨウ
素価130以上の分子内不飽和基を有する不飽和化合物
が含浸されたことを特徴とする非消去性鉛筆芯。 前記不飽和化合物が、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸
エステル、不飽和脂肪酸グリセリド、若しくは、これら
を複数含む天然乾性油、または、分別乾性油、共重合乾
性油、ポリアルコール脂肪酸エステル、脱水ヒマシ油、
共役異性化油などの合成乾性油から選択される一種又は
2種以上からなる上記記載の非消去性鉛筆芯。 前記不飽和化合物中に酸化防止剤が添加されている
上記又は記載の非消去性鉛筆芯。 前記不飽和化合物中に酸化重合触媒が添加されてい
る上記〜の何れか一つに記載の非消去性鉛筆芯。 前記不飽和化合物中に近可視光及び近紫外光中で光
を吸収する光増感剤が添加されている上記〜の何れ
かに一つに記載の非消去性鉛筆芯。
【0007】本発明の非消去性鉛筆芯により筆記した描
線が、消しゴムよる非消去性を発現するメカニズムの詳
細は、以下のとおりである。本発明の非消去性鉛筆芯に
より筆記すると、筆記面上で芯が摩耗して筆記面上に不
飽和化合物を含む摩耗粉(描線)が筆記面上に定着す
る。この筆記描線は、筆記後しばらくは消しゴムにより
容易に消去が可能であるが、時間の経過と共に、空気中
の酸素によって不飽和化合物が酸化重合することにより
徐々に硬化し摩耗粉同士及び摩耗粉と筆記面とを強く結
合させる。これにより筆記描線は、消しゴムに対して非
消去性を発現することとなる。また、不飽和化合物中に
酸化防止剤を添加することにより保存性の性能向上を図
ることができる。更に、不飽和化合物中に酸化重合触媒
を添加することにより、または、酸素を光、特に可視及
び近可視あるい近紫外光によってエネルギーの高い一重
項酸素にして、酸化重合を促進する光増感剤などを不飽
和化合物中に添加することにより、非消去発現時間の短
縮等の性能向上を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容等を詳しく説
明する。本発明は、焼成してなる鉛筆芯の開気孔中に、
少なくともヨウ素価130以上の分子内不飽和基を持つ
不飽和化合物が含浸されたことを特徴とする。なお、本
発明で「分子内不飽和基を持つ不飽和化合物」とは、分
子内に炭素−炭素の二重結合又は三重結合を持つ化合物
をいう。
【0009】本発明に用いるヨウ素価130以上の分子
内不飽和基を持つ不飽和化合物としては、乾性油が挙げ
られ、例えば、アカスグリ油、アサ実油、アザミ種油、
アマナズナ油、アマニ油、イヌカヤ油、エゴマ油、オイ
チシカ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、サフラワ油、
シナギリ油、大豆油、大豆胚芽油、タバコ種油、チョウ
センマツ種油、ニガー種油、日本キリ油、ヒマワリ種
油、ヒヨス種油、ブドウ核油、マツ実油、イワシ油、タ
ラ油、ニシン油などの天然乾性油、更には、エレオステ
アリン酸、リノレン酸、パリナリン酸、アラキドン酸、
オクタデカジエン酸などの不飽和脂肪酸及びその誘導体
であるエステル、グリセリド、酸無水物、分別乾性油
や、マレイン酸化油、スチレン化油、ウレタン化油など
の共重合乾性油、(不飽和)ポリアルコール脂肪酸エス
テル、脱水ヒマシ油、脱水ヒマシ油脂肪酸、ボイル油、
スタンド油、共役異性化油などの合成乾性油などを挙げ
ることができる。これらの不飽和化合物は、単独で又は
2種以上混合して使用することができる。また、上記ヨ
ウ素価130以上の分子内不飽和基を持つ不飽和化合物
と、ヨウ素価130未満の油脂類及び有機溶剤類とを混
合したものも使用でき、その配合割合は、ヨウ素価13
0以上の分子内不飽和基を持つ不飽和化合物全量(10
0重量部)に対して、100重量部以下混合することが
できる。
【0010】酸化防止剤は、保存性の性能向上を図るた
めに、上記不飽和化合物中に添加するものであり、不飽
和化合物全量(100重量部)に対して0.0001重
量部〜1重量部、好ましくは、0.02重量部〜0.1
重量部添加することができる。添加量が上記の0.00
01重量部〜1重量部の範囲内で不飽和化合物単独より
も保存性を更に向上させることができる。酸化防止剤と
しては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、dl-
α-トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸、
フラボノイド、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸
プロピルなどの油脂類等の酸化防止剤、または、2、6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2、2´−メチレ
ンビス(4−メチル−6−ブチルフェノール)のフェノ
ール系酸化防止剤などのラジカル連鎖禁止剤、更には、
硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などの過酸化物分
解剤などを使用することができる。
【0011】酸化重合触媒は、非消去発現時間の短縮等
の性能向上を図るために、上記不飽和化合物中に添加す
るものであり、不飽和化合物全量(100重量部)に対
して0.001重量部〜1重量部、好ましくは、0.0
1重量部〜0.7重量部添加することができる。添加量
が上記の0.001重量部〜1重量部の範囲内で不飽和
化合物単独よりも非消去発現時間の短縮等の性能を更に
向上させることができる。酸化重合触媒としては、コバ
ルト、マンガン、鉛、カルシウム、ジルコニウム、亜
鉛、鉄、バナジウム、希土類元素から選ばれた脂肪酸金
属塩などを使用することができる。具体的には、ナフテ
ン酸マンガン、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、オ
クチル酸鉛、オクチル酸コバルト、ナフテン酸ジルコニ
ウム、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸セリウム、オ
クチル酸ランタン、ナフテン酸鉄などを挙げることがで
きる。
【0012】光増感剤は、酸化重合触媒と同様に非消去
発現時間の短縮等の性能向上を図るために、上記不飽和
化合物中に添加するものであり、不飽和化合物全量(1
00重量部)に対して0.01重量部〜20重量部、好
ましくは、0.1重量部〜10重量部添加することがで
きる。添加量が上記の0.01重量部〜20重量部の範
囲内で不飽和化合物単独よりも非消去発現時間の短縮等
の性能を更に向上させることができる。光増感剤として
は、近可視光及び近紫外光中で光を吸収する色素類が使
用でき、例えば、ローズベンガル、エリスロシン、メチ
レンブルー、クロロフィル、ヘマトポルフィリン、亜鉛
テトラフェニルポルフィンなど400〜700nmに最
大吸収波長をもつもの、更には、ピクラミド、P,P’
−ジメチルアミノベンゾフェノン、P,P’−テトラメ
チルジアミノベンゾフェノン、1,2−ベンゾアントラ
キノン、3−メチル−2−ケト−1,3−ジアザ−1,
4−ベンゾアントロン、4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノンなどを挙げることができ、その他で
はTiO2、ZnO等の顔料、天然色素などを使用する
ことができる。
【0013】本発明の非消去性鉛筆芯は、まず下記の一
般的製造方法により鉛筆芯を製造する。鉛筆芯の一般的
製造方法としては、黒鉛や窒化ホウ素、タルク、マイ
カ、カーボンブラックなどの無機体質剤と粘土及び界面
活性剤や可塑剤としての水等を混合、混練し、成形した
後、高温で焼成して焼結体を得る粘土タイプのものと、
前記無機体質剤と合成樹脂や天然樹脂またはアスファル
トなどのピッチ類と可塑剤や滑剤等を混合、混練し、成
形した後、800〜1400℃の非酸化性雰囲気で焼成
して樹脂を炭素化させ、炭素を結合剤とした焼成体を得
る炭素タイプのものに大別される。このようにして製造
された粘土タイプ又は炭素タイプの鉛筆芯には、一般に
開気孔が存在し通常の鉛筆芯は、この開気孔に油脂類を
含浸して描線濃度を濃くしたり、書き味を滑らかにして
いる。
【0014】本発明は、上述の一般的方法により製造さ
れた鉛筆芯の開気孔中に少なくとも一部としてヨウ素価
130以上の分子内に不飽和基を持つ不飽和化合物を、
または、該不飽和化合物中に上述の酸化防止剤、酸化重
合触媒、近可視光及び近紫外光中で光を吸収する光増感
剤が少なくとも一つ以上添加されたものを含浸させるこ
とにより製造することができる。ヨウ素価130以上の
不飽和化合物等を鉛筆芯に含浸させる方法としては、例
えば、当該不飽和化合物からなる含浸液中に鉛筆芯体を
浸し、その後不飽和化合物が大気と触れないように密閉
系で含浸処理する方法が挙げられる。好ましくは、密閉
系で含浸処理するときに、密閉系内を乾燥不活性ガス等
でパージし、鉛筆芯の開気孔中に不飽和化合物等を常温
常圧下で含浸処理する方法がよいが、更に好ましくは、
加温して減圧、加圧等の処理を施すことにより鉛筆芯の
開気孔中に含浸する方法がよい。上記含浸処理が終了し
た後、鉛筆芯を取り出し、鉛筆芯表面にある余分な含浸
液を除去することにより本発明の非消去性鉛筆芯が得ら
れる。
【0015】このようにして得られた本発明の非消去性
鉛筆芯は、従来の鉛筆芯と同様に筆記可能であり、筆記
した描線は無機体質剤、結合剤及び不飽和化合物を主成
分として筆記面に定着するが、筆記後しばらくすると大
気中の酸素により不飽和化合物の自動酸化重合反応が室
温下で容易に起こり不飽和化合物はやがて硬化し、無機
粉体、結合剤同士及び紙面とを強固に結合させる。この
ことにより、筆記描線を構成している摩耗粉は、筆記面
と強固に結合するため、筆記描線はもはや消しゴムで簡
単に消去できない耐擦過性に優れた描線が得られること
となる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて更に具体
的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0017】(実施例1)鉛筆芯は、黒鉛と合成樹脂と
可塑剤を混練し、この混練物を線状に押し出し成形した
後、不活性ガス雰囲気下で1000℃まで焼成して0.
5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得た。このように
して得られた鉛筆芯をヨウ素価>150のシナ桐油から
なる含浸液が入った容器に入れ、次いで、含浸液と大気
とを遮断して密閉系とし、更に密閉された容器内の含浸
液を80℃に加温して24時間含浸処理を施した。含浸
処理終了後、容器中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆芯の表面
に付着している余分な含浸液を拭き取り本発明の非消去
性鉛筆芯を得た。得られた非消去性鉛筆芯は、通常の飽
和炭化水素油類を含浸した鉛筆芯と同様に筆記可能であ
った。この鉛筆芯の消しゴム消去性及び保存性を下記表
1及び表2に示す。
【0018】(実施例2)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価270の
オクタデカトリエン酸が50重量部とヨウ素価270の
α−エレオステアリン酸が50重量部とからなる含浸液
が入った容器に入れ、次いで、含浸液と大気とを遮断し
て密閉系とし、更に窒素ガスで30kg/cm2に加圧し容器
内の含浸液を80℃に加温して24時間含浸処理を施し
た。含浸処理終了後、容器中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆
芯の表面に付着している余分な含浸液を遠心分離機によ
り除去し本発明の非消去性鉛筆芯を得た。得られた非消
去性鉛筆芯は、通常の飽和炭化水素油類を含浸した鉛筆
芯と同様に筆記可能であった。この鉛筆芯の消しゴム消
去性及び保存性を下記表1及び表2に示す。
【0019】(実施例3)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価>140
の脱水ヒマシ油(DCO:伊東製油社製)50重量部と
ヨウ素価>150のシナ桐油50重量部と、更に酸化防
止剤としてdl−α−トコフェノールが0.1重量部添
加された含浸液が入った容器に入れ、次いで、含浸液と
大気とを遮断して密閉系とし、更に窒素ガスで30kg/c
m2に加圧し容器内の液を80℃に加温して24時間含浸
処理を施した。含浸処理終了後、容器中の鉛筆芯を取り
出し、鉛筆芯の表面に付着している余分な含浸液を遠心
分離機により除去し本発明の非消去性鉛筆芯を得た。得
られた非消去性鉛筆芯は、通常の飽和炭化水素油類を含
浸した鉛筆芯と同様に筆記可能であった。この鉛筆芯の
消しゴム消去性及び保存性を下記表1及び表2に示す。
【0020】(実施例4)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価>155
の脱水ヒマシ油脂肪酸(DCO−FA:伊東製油社製)
50重量部とヨウ素価>150のシナ桐油が50重量部
と、更に酸化重合触媒としてナフテン酸コバルトが0.
01重量部添加された含浸液が入った容器に入れ、次い
で、含浸液と大気とを遮断して密閉系とし、更に窒素ガ
スで30kg/cm2に加圧し容器内の含浸液を80℃に加温
して24時間含浸処理を施した。含浸処理終了後、容器
中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆芯の表面に付着している余
分な含浸液を遠心分離機により除去し本発明の非消去性
鉛筆芯を得た。得られた非消去性鉛筆芯は、通常の飽和
炭化水素油類を含浸した鉛筆芯と同様に筆記可能であっ
た。この鉛筆芯の消しゴム消去性及び保存性を下記表1
及び表2に示す。
【0021】(実施例5)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価>155
の脱水ヒマシ油脂肪酸(DCO−FA:伊東製油社製)
20重量部とヨウ素価>150のシナ桐油が80重量部
と、更に光増感剤として4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノンが0.01重量部添加された含浸液
が入った容器に入れ、次いで、含浸液と大気とを遮断し
て密閉系とし、更に窒素ガスで30kg/cm2に加圧し容器
内の含浸液を80℃に加温して24時間含浸処理を施し
た。含浸処理終了後、容器中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆
芯の表面に付着している余分な含浸液を遠心分離機によ
り除去し本発明の非消去性鉛筆芯を得た。得られた非消
去性鉛筆芯は、通常の飽和炭化水素油類を含浸した鉛筆
芯と同様に筆記可能であった。この鉛筆芯の消しゴム消
去性及び保存性を下記表1及び表2に示す。
【0022】(実施例6)黒鉛、粘土及び水と界面活性
剤を混合、混練し、この混練物を線状に押し出し成形し
た後、非酸化性雰囲気で1000℃まで焼成して2.0
mmφの粘土芯タイプの鉛筆芯の焼結体を得た。このよう
にして得られた鉛筆芯をヨウ素価>150のシナ桐油5
0重量部とヨウ素価>170のアマニ油50重量部と、
更に酸化防止剤としてd1−α−トコロフェロールが
0.1重量部添加された含浸液が入った容器に入れ、次
いで、含浸液と大気とを遮断して密閉系とし、液を80
℃に加温して24時間含浸処理を施した。含浸処理終了
後、容器中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆芯の表面に付着し
ている余分な含浸液を遠心分離機により除去し本発明の
非消去性鉛筆芯を得た。得られた非消去性鉛筆芯は、通
常の飽和炭化水素及びシリコーンオイルなど不揮発性オ
イル類を含浸した鉛筆芯と同様に筆記可能であった。こ
の鉛筆芯の消しゴム消去性及び保存性を表1及び表2に
示す。
【0023】(比較例1)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価<90の
ヒマシ油からなる含浸液が入った容器に入れ、次いで、
含浸液と大気とを遮断して密閉系とし、更に窒素ガスで
30kg/cm2に加圧し容器内の含浸液を80℃に加温して
24時間含浸処理を施した。含浸処理終了後、容器中の
鉛筆芯を取り出し、鉛筆芯の表面に付着している余分な
含浸液を遠心分離機により除去し本発明の非消去性鉛筆
芯を得た。得られた非消去性鉛筆芯は、通常の飽和炭化
水素油類を含浸した鉛筆芯と同様に筆記可能であった。
この鉛筆芯の消しゴム消去性を下記表1に示す。
【0024】(比較例2)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価<90の
オリーブ油100重量部と、更に酸化重合触媒としてナ
フテン酸コバルトが0.01重量部添加された含浸液が
入った容器に入れ、次いで、含浸液と大気とを遮断して
密閉系とし、更に窒素ガスで30kg/cm2に加圧し容器内
の含浸液を80℃に加温して24時間含浸処理を施し
た。含浸処理終了後、容器中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆
芯の表面に付着している余分な含浸液を遠心分離機によ
り除去し本発明の非消去性鉛筆芯を得た。得られた非消
去性鉛筆芯は、通常の飽和炭化水素油類を含浸した鉛筆
芯と同様に筆記可能であった。この鉛筆芯の消しゴム消
去性を下記表1に示す。
【0025】(比較例3)実施例1と同様に鉛筆芯を黒
鉛と合成樹脂と可塑剤を混練し、この混練物を線状に押
し出し成形した後、不活性ガス雰囲気下で1000℃ま
で焼成して0.5mmφの炭素タイプの鉛筆芯焼結体を得
た。このようにして得られた鉛筆芯をヨウ素価<90の
オリーブ油100重量部と、更に光増感剤として4,
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが0.0
1重量部添加された含浸液が入った容器に入れ、次い
で、含浸液と大気とを遮断して密閉系とし、更に窒素ガ
スで30kg/cm2に加圧し容器内の含浸液を80℃に加温
して24時間含浸処理を施した。含浸処理が終了後、後
処理として、容器中の鉛筆芯を取り出し、鉛筆芯の表面
に付着している余分な含浸液を遠心分離機により除去し
本発明の非消去性鉛筆芯を得た。得られた非消去性鉛筆
芯は、通常の飽和炭化水素油類を含浸した鉛筆芯と同様
に筆記可能であった。この鉛筆芯の消しゴム消去性を下
記表1に示す。
【0026】消しゴム消去性の測定は、非消去率として
比較した。以下に、非消去率の定義とその測定方法を説
明する。JIS規格濃度摩耗試験方法に従って、筆記荷
重300gfで上質紙(ベック平滑度=60〜70秒程
度)に筆記した描線の反射濃度をブランクとして、10
分、1時間、24時間後の消しゴムで消去した部分の反
射濃度との比率、すなわち、下記式により非消去率とし
て定義した。
【数1】 但し、消しゴム消去条件は、筆記描線を消しゴム荷重5
00gfで5往復こすることとし、こすった部分の反射濃
度を測定することにより消しゴムで消去した部分の反射
濃度とした。
【0027】
【表1】
【0028】保存性の測定は、以下の方法により測定し
た。含浸処理した実施例1〜6の鉛筆芯を室温下の大気
中に放置し、初期の筆記感と描線濃度を官能試験により
経時的に比較して判定した。
【0029】
【表2】
【0030】(表1及び表2の考察)総論的にみると、
本発明となる実施例1〜6は、消しゴムによる非消去率
に優れていることが判明した。これに対して、比較例1
〜3は、本発明の範囲外となるもの、すなわち、比較例
1はヨウ素価<90のヒマシ油の単独、比較例2はヨウ
素価<90のオリーブ油と酸化重合触媒(ナフテン酸コ
バルト)との混合物、比較例3はヨウ素価<90のオリ
ーブ油と光増感剤(4,4’−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン)との混合物を含浸処理したものであ
り、従来の鉛筆芯と同様に消しゴムにより簡単に消去で
きるものであった。なお、表2は、本発明の目的を達成
する実施例1〜6において、更に、その保存性について
評価したものである。
【0031】個別的にみると、実施例1は、ヨウ素価>
150のシナ桐油の単独であり、実施例2は、共にヨウ
素価270のオクタデカトリエン酸とα−エレオステア
リン酸との混合物(混合割合1:1)であり、実施例3
はヨウ素価>140の脱水ヒマシ油とヨウ素価>150
のシナ桐油と酸化防止剤(dl−α−トコフェロール)
との混合物であり、実施例4はヨウ素価>155の脱水
ヒマシ油脂肪酸とヨウ素価>150のシナ桐油と酸化重
合触媒(ナフテン酸コバルト)との混合物であり、実施
例5はヨウ素価>155の脱水ヒマシ油脂肪酸とヨウ素
価>150のシナ桐油と光増感剤(4,4’−ビス(ジ
エチルアミノ)ベンゾフェノン)との混合物であり、実
施例6はヨウ素価>150のシナ桐油とヨウ素価>17
0のアマニ油と酸化防止剤(dl−α−トコフェロー
ル)との混合物を含浸処理したものであり、これらの実
施例1〜6は、6時間経過後ぐらいまでは比較例1〜3
の鉛筆芯と同様であったが、それ以後の描線は時間の経
過にしたがい消しゴムによる非消去率が高くなり、3週
間経過後では非消去率は比較例1〜3の鉛筆芯の15倍
〜20倍となり、目的の非消去性鉛筆芯となることが判
った。
【0032】また、実施例3及び実施例6の酸化防止剤
(dl−α−トコフェロール)が添加されたものは、表
2の保存性をみると、酸化防止剤が添加されない実施例
1,2,4,5に較べ、保存性の性能が更に向上するこ
とが判明した。更に、実施例4及び実施例5の酸化重合
触媒(ナフテン酸コバルト)、光増感剤(4,4’−ビ
ス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン)が添加されたも
のは、24時間後の非消去率をみると、酸化重合触媒、
光増感剤が添加されない実施例1及び2に較べ1.5〜
3倍と非消去率が高くなり、非消去発現時間の短縮等の
性能が向上することが判明した。更にまた、上記実施例
1と比較例1、実施例4と比較例2、実施例5と比較例
3等とを対比して総合的に考察すると、本発明のヨウ素
価130以上の分子内不飽和基を有する不飽和化合物単
独、または、この不飽和化合物中に酸化防止剤、酸化重
合触媒及び光増感剤を添加したものを使用して製造する
ことにより、初め目的の非消去性鉛筆芯を得ることがで
き、比較例1〜3から明らかなように、ヨウ素価が13
0未満の不飽和化合物単独、または、この不飽和化合物
中に酸化重合触媒や光増感剤等を添加したものを使用し
たものでは、もはや非消去性鉛筆芯を得ることができな
いことが判明した。
【0033】
【発明の効果】本発明の非消去性鉛筆芯は、焼成してな
る鉛筆芯の開気孔中に、少なくともヨウ素価130以上
の分子内不飽和基を有する不飽和化合物が含浸してなる
ものであり、筆記描線に含まれる不飽和化合物が大気中
の酸素により、室温で容易に自動酸化重合反応を伴う硬
化反応により、筆記後の描線を消しゴムで簡単に消去で
きなくなり、耐擦過性に優れた描線を付与することがで
きる。従って、本発明の非消去性鉛筆芯により、従来の
光硬化樹脂を充填した非消去性鉛筆芯に用いられる特殊
な光源発生装置等を使用することなく、大気中の酸素に
より容易に消しゴムによる非消去性の描線を得ることが
でき、また、消しゴムで消去することができないため公
式文書、保存文書等の筆記具等の用途においてもボール
ペンやサインペンと同等に使用することができる。ま
た、不飽和化合物中に酸化防止剤を添加することにより
保存性の性能の向上を図ることができる。更に、不飽和
化合物中に酸化重合触媒や光増感剤などを不飽和化合物
中に添加することにより、非消去発現時間の短縮等の性
能の向上を図ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成してなる鉛筆芯の開気孔中に、少な
    くともヨウ素価130以上の分子内不飽和基を持つ不飽
    和化合物が含浸されたことを特徴とする非消去性鉛筆
    芯。
  2. 【請求項2】 前記不飽和化合物が、不飽和脂肪酸、不
    飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸グリセリド、若しく
    は、これらを複数含む天然乾性油、または、分別乾性
    油、共重合乾性油、ポリアルコール脂肪酸エステル、脱
    水ヒマシ油、脱水ヒマシ油脂肪酸、共役異性化油などの
    合成乾性油から選択される一種又は2種以上からなる請
    求項1記載の非消去性鉛筆芯。
  3. 【請求項3】 前記不飽和化合物中に酸化防止剤が添加
    されている請求項1又は2記載の非消去性鉛筆芯。
  4. 【請求項4】 前記不飽和化合物中に酸化重合触媒が添
    加されている請求項1〜3の何れかに一つに記載の非消
    去性鉛筆芯。
  5. 【請求項5】 前記不飽和化合物中に近可視及び近紫外
    光中で光を吸収する光増感剤が添加されている請求項1
    〜4の何れかに一つに記載の非消去性鉛筆芯。
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