JPH0968160A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

ピストン式圧縮機

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JPH0968160A
JPH0968160A JP7219261A JP21926195A JPH0968160A JP H0968160 A JPH0968160 A JP H0968160A JP 7219261 A JP7219261 A JP 7219261A JP 21926195 A JP21926195 A JP 21926195A JP H0968160 A JPH0968160 A JP H0968160A
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compression
compression chamber
chamber
piston
valve
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Application number
JP7219261A
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English (en)
Inventor
Akira Nakamoto
昭 中本
Masakazu Obayashi
正和 大林
Naofumi Kimura
直文 木村
Tetsushi Koumura
哲志 鴻村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじり振動の加振力であるトルク変動を低減
し、車室内の騒音レベルの低下可能な圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 駆動シャフト33と一体回転するロータ
リバルブ78、79内に副圧縮室80、81を形成す
る。この副圧縮室80、81の開口通路83、84は、
ロータリバルブ78、79の回転に伴って、圧縮室6
0、61が圧縮行程であるときには通路85、86と接
続する。そして、圧縮室60、61と副圧縮室80、8
1とが連通される。一方、圧縮室60、61が吸入行程
であるときには通路85、86がロータリバルブ78、
79の外周面により閉止され、圧縮室60、61と副圧
縮室80、81とが遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両空調
装置に使用される圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のピストン式圧縮機は、駆動シャ
フトに斜板が一体回転可能に挿着され、シリンダブロッ
クにピストンを往復動可能に収納する複数のシリンダボ
アが形成されている。そして、前記斜板の回転に基づく
ピストンのシリンダボア内での往復動によって、圧縮室
の冷媒ガスが圧縮される。
【0003】前記のピストン式の圧縮機においては、ピ
ストンの圧縮動作に伴って圧縮反力が発生する。この圧
縮反力は、斜板を介して駆動シャフトに作用し、気筒数
に応じた周波数成分を有するトルク変動が発生する。こ
のトルク変動は、駆動シャフト−クラッチ系のねじり振
動を励起し、さらに圧縮機並びにそれに接続される補機
において共振現象を引き起こして、騒音の発生原因とな
っていた。
【0004】このような問題を解決するために、例えば
特開昭55−20908号公報には、ねじり荷重を許容
可能な圧縮機の電磁クラッチが開示されている。この電
磁クラッチは、被動ディスクとこれに相対向する連結板
とが、その対向面にそれぞれ円周方向に連続して形成し
た鋸歯状傾斜部によって接合されている。その一方の鋸
歯状傾斜部の背部にはねじり荷重を許容するためのダン
パ体が設けられているとともに、被動ディスクと連結板
とがバネにより連結されている。
【0005】又、前記のようなピストン式の圧縮機にお
いて、例えばピストンの頭部に凹部を形成すること等に
より、ピストンが上死点に達したときの圧縮室の容積
(デッドボリューム)を拡大して、トルク変動の振幅を
小さくする構成も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記公報に
記載の電磁クラッチでは、クラッチが大型化するととも
に大重量化する。一般に、圧縮機全体の質量においてク
ラッチの部分の占める割合が増すと、圧縮機の重心が前
方側に偏ることとなる。このような重心の移動は新たな
振動発生要因となるおそれがあって、前記クラッチは使
用しづらいという問題があった。
【0007】又、図6(b)に示すように、前記の圧縮
室内のデッドボリュームを拡大したピストン式圧縮機
(従来例(2))では、図6(a)に示す同対策を施し
ていない通常のピストン式圧縮機(従来例(1))に比
べて、吸入行程において圧縮室内の圧力が吸入圧領域の
圧力と均圧となるまでに遅れを生じる。このため、圧縮
室内への冷媒ガスの吸入に有効なピストンのストローク
が短くなり、圧縮室内に吸入される冷媒ガスの量が減少
することとなる。この状態で、前記デッドボリュームが
過大に設定されていると、ピストンが上死点に達しても
圧縮室内の圧力が所定の圧力に到達しない状態となり得
る。そして、圧縮室内の冷媒ガスが吐出室に吐出されな
いまま、ピストンが下死点に向かってしまうことにな
る。即ち、デッドボリュームを拡大するにしても限度が
あって、トルク変動をデッドボリュームの拡大だけによ
って所望のレベルまで低減することができないという問
題があった。
【0008】本発明の目的は、ねじり振動の加振力であ
るトルク変動を低減し、車室内の騒音レベルの低下可能
な圧縮機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、シリンダブロック内の
駆動シャフトの周囲に複数のシリンダボアを配列し、そ
のシリンダボア内にはピストンを収容して圧縮室を区画
形成し、前記駆動シャフトの回転に連動して前記ピスト
ンを往復動させて、冷媒ガスを圧縮するようにしたピス
トン式圧縮機において、前記圧縮室に連通する副圧縮室
を設け、その副圧縮室と前記圧縮室との間を開閉するた
めの開閉弁を備え、その開閉弁は吸入行程において閉止
されるようにしたものである。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、開閉弁は、圧縮行程において圧縮室
内の容積が圧縮開始時のほぼ2分の1に達する以前に開
放されるようにしたものである。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、開閉弁は、駆動シャフトの回転と同
期して開閉動作を行うものである。請求項4に記載の発
明では、請求項3に記載の発明において、開閉弁を駆動
シャフトに一体回転可能に支持されたロータリバルブと
したものである。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、副圧縮室を前記ロータリバルブの内
部に形成したものである。請求項6に記載の発明では、
請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、副圧縮
室内の冷媒ガスを所定の部屋に放出するための放出通路
を設けたものである。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、所定の部屋を他の圧縮行程にある圧
縮室としたものである。従って、請求項1及び2に記載
の発明によれば、圧縮室内が吸入行程にあるときには、
圧縮室とその圧縮室と連通する副圧縮室との間の開閉弁
が閉止されて、圧縮室と副圧縮室とが遮断されている。
このため、この吸入行程において圧縮室の容量が拡大さ
れることがなく、圧縮室内の圧力と吸入圧領域の圧力と
が均圧になるまでに遅れを生じることがない。そして、
圧縮室内への冷媒ガスの吸入に有効なピストンのストロ
ークが短縮されることがなく、この吸入行程において冷
媒ガスが十分に圧縮室内に導入される。
【0014】そして、ピストンが圧縮行程に移行する
と、圧縮室内の体積が圧縮開始時のほぼ2分の1に達す
る以前に前記開閉弁が開放されて、その圧縮室と前記副
圧縮室とが連通される。言い換えれば、圧縮室内の圧力
が急激に上昇する前に圧縮室と前記副圧縮室とが連通さ
れて、圧縮室の容量が拡大された状態となる。この容量
拡大によって、同対策を施していない通常の圧縮機に比
べて、圧縮行程において圧縮室内の圧力が緩やかに上昇
する。ここで、圧縮行程における圧縮室内の圧力上昇の
緩急は、圧縮反力によるトルク変動の振幅の大小に関係
することが観察されている。つまり、前記圧力上昇が急
な場合にはトルク変動の振幅が大きくなり、逆に前記圧
力上昇が緩やかな場合にはトルク変動の振幅が小さくな
る。よって、前記のように容量拡大した圧縮機は、前記
通常の圧縮機に比べてトルク変動の振幅が小さなものと
なる。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、駆動シャ
フトの回転に連動してシリンダボア内のピストンが往復
動されて、圧縮室内の冷媒ガスが圧縮される。又、駆動
シャフトの回転に同期して圧縮室と副圧縮室との間の開
閉弁が開閉される。このため、圧縮室内の圧縮動作の周
期と前記開閉弁の開閉動作のタイミングとを、簡単かつ
確実に同期させることができる。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、開閉弁を
駆動シャフトと一体回転可能に支持されたロータリバル
ブとしたことにより、圧縮機本体が大型化することな
く、圧縮室と副圧縮室との間の開閉を行うことができ
る。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、副圧縮室
がロータリバルブ内に形成されており、圧縮行程におい
てのみ圧縮室とその副圧縮室とが連通されることによっ
て、トルク変動が低減される。このため、圧縮機本体を
大型化することなく、ねじり振動を低減することができ
る。また、圧縮機本体の重心が移動したりすることもな
く、新たな振動発生要因を生じるおそれがほとんどな
い。
【0018】請求項6に記載の発明によれば、副圧縮室
内の圧縮された高圧の冷媒ガスは、放出通路を介して直
前に連通されていた圧縮室とは異なる部屋に放出され
て、副圧縮室内の圧力が低圧状態に戻される。このた
め、圧縮行程において圧縮室と副圧縮室とが連通された
際に、圧縮行程における容積拡大の効果が阻害されるこ
とがない。
【0019】請求項7に記載の発明によれば、他の圧縮
行程の圧縮室内に放出された冷媒ガスは、その圧縮室内
の圧縮動作によってやがて吐出室へ吐出される。このた
め、副圧縮室内の冷媒ガスは見掛上吐出タイミングがず
らされた状態となるのみで、圧縮機の体積効率の低下等
の不都合が発生することがほとんどない。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下に、本発明の第1の実施形態
について図1〜図8に基づいて説明する。
【0021】図1に示すように、接合された前後一対の
シリンダブロック21、22の中心部には、収容室2
3、24が貫設されている。シリンダブロック21、2
2の端面にはバルブプレート25、26が接合されてお
り、バルブプレート25、26には支持孔27、28が
貫設されている。支持孔27、28の周縁には環状の位
置決め突起29、30が突設されており、位置決め突起
29、30は収容室23、24に嵌入されている。
【0022】バルブプレート25、26の支持孔27、
28には、駆動シャフト33が円錐コロ軸受34、35
を介して回転可能に支持されており、駆動シャフト33
には斜板36が固定支持されている。クランク室37を
形成するシリンダブロック21、22には、吸入フラン
ジ38が形成されており、その吸入フランジ38には図
示しない外部冷媒回路が接続されている。
【0023】図4及び図5に示すように、前記シリンダ
ブロック21、22には、駆動シャフト33を中心とす
る等間隔角度位置に複数のシリンダボア39、40が形
成されている。図1に示すように、前後で対となるシリ
ンダボア39、40内には両頭ピストン41が往復動可
能に収容されている。両頭ピストン41と斜板36の前
後両面との間には、半球状のシュー42、43が介在さ
れている。従って、斜板36が回転することによって、
両頭ピストン41がシリンダボア39、40内を往復動
する。
【0024】バルブプレート25の前端面にはフロント
ハウジング44が接合されており、バルブプレート26
の後端面にはリヤハウジング45が接合されている。両
ハウジング44、45の内壁面には、環状の押さえ部4
6、47が突設されている。フロントハウジング44の
押さえ部46と円錐コロ軸受34のアウタレース34a
との間には、環状板形状の予荷重付与バネ48が介在さ
れている。リヤハウジング45の押さえ部47は、円錐
コロ軸受35のアウタレース35aに当接している。ア
ウタレース34a、35aとともにコロ34b、35b
を挟むインナレース34c、35cは、駆動シャフト3
3の段差部49、50に当接している。シリンダブロッ
ク21、22、バルブプレート25、26、フロントハ
ウジング44及びリヤハウジング45は、ボルト51に
より締め付け固定されている。円錐コロ軸受34、35
は、駆動シャフト33に対するラジアル方向の荷重及び
スラスト方向の荷重の両方を受け止める。ボルト51の
締め付けは予荷重付与バネ48を撓み変形させ、この撓
み変形が円錐コロ軸受34を介して駆動シャフト33に
スラスト方向の予荷重を与える。
【0025】前記両ハウジング44、45内の外周側に
は吸入室52、53が、内周側には吐出室54、55が
それぞれ区画形成されている。吸入室52、53は、吸
入通路56、57を介して前記クランク室37に連通し
ている。また、吸入室52、53は、バルブプレート2
5、26上の吸入ポート58、59を介して両頭ピスト
ン41によりシリンダボア39、40内に区画される圧
縮室60、61に接続している。吸入ポート58、59
は、フラッパ弁型の吸入弁62、63により開閉され
る。吐出室54、55は、バルブプレート25、26上
の吐出ポート64、65を介して圧縮室60、61に接
続している。吐出ポート64、65は、フラッパ弁型の
吐出弁66、67により開閉される。吐出弁66、67
の開度は、リテーナ71、72により規制される。リテ
ーナ71、72は、両ハウジング44、45の環状突条
68、69とバルブプレート25、26との間に挟持さ
れている。吐出室55は、リヤハウジング45内の吐出
通路73、駆動シャフト33内の吐出通路74及びフロ
ントハウジング44内の吐出通路75を介して吐出室5
4に連通されている。吐出室54は、吐出フランジ76
を介して図示しない外部冷媒回路に接続されている。リ
ップシール77は、駆動シャフト33の周面とフロント
ハウジング44とにわたって介在され、吐出室54から
圧縮機外部への冷媒ガスの漏洩を防止するものである。
【0026】図1〜図3に示すように、前記収容室2
3、24内において、駆動シャフト33の段差部49、
50には、ほぼ円筒状をなす一対のロータリバルブ7
8、79が一体回転可能に支持されている。ロータリバ
ルブ78、79の内周面と駆動シャフト33の外周面と
の間には、副圧縮室80、81が区画形成されている。
ロータリバルブ78、79と駆動シャフト33との間に
は、この副圧縮室80、81の圧力もれを防止するため
のシールリング82が介在されている。ロータリバルブ
78、79の外周面は、収容室23、24の内周面に面
接触している。また、そのロータリバルブ78、79の
周壁には長孔状をなす前記副圧縮室80、81の開口通
路83、84が円周方向に延びるように形成されてい
る。
【0027】前記シリンダブロック21、22には、シ
リンダボア39、40と、前記収容室23、24とを連
通する通路85、86が形成されている。この通路8
5、86は、そのシリンダボア39、40側がバルブプ
レート25、26の近傍に開口している。また、通路8
5、86の収容室側は、前記副圧縮室80、81の開口
通路83、84の回転軌跡上に対応するように開口して
いる。
【0028】ここで、特定の圧縮室60、61を見ると
図1、図4及び図5に示すように、両頭ピストン41の
上死点側から下死点側への移動に伴って冷媒ガスが圧縮
室60、61内に吸入される吸入行程のときには、その
全般にわたって前記副圧縮室80、81の開口通路8
3、84が、前記通路85、86の対応位置から外れる
ようになっている。即ち、前記圧縮室60、61と副圧
縮室80、81とが遮断された状態となっている。この
状態から、駆動シャフト33が回転して、両頭ピストン
41の下死点側から上死点側への移動に伴って冷媒ガス
が圧縮室60、61から圧縮される圧縮行程に移行する
と、ロータリバルブ78、79も同期回転する。そし
て、圧縮室60、61内の体積がほぼ2分の1となる以
前に、前記ロータリバルブ78、79の回転に伴って前
記開口通路83、84が前記通路85、86との対応位
置に移動する。そして、圧縮室60、61と副圧縮室8
0、81とが連通された状態となる。次に、両頭ピスト
ン41が上死点付近に到達すると、前記開口通路83、
84がロータリバルブ78、79の回転に伴って前記通
路85、86との対応位置から外れる。即ち、前記圧縮
室60、61と副圧縮室80、81とは、再び遮断され
た状態となる。
【0029】なお、両頭ピストン41の上死点から下死
点側へ移動し始める吸入行程のごく初期においては、圧
縮室60、61内にわずかに残存する圧縮冷媒ガスが再
膨張される。また、両頭ピストン41の下死点から上死
点側へ移動し始める圧縮行程のごく初期においては、吸
入弁62、63の閉止遅れによって圧縮室60、61内
への冷媒ガスの慣性吸入が発生する。しかし、これらの
再膨張及び慣性吸入はごく短時間であり、吸入行程と圧
縮行程との相互の切り換えは両頭ピストン41の上死点
位置あるいは下死点位置とほぼ同期している。
【0030】次に、前記のように構成した圧縮機につい
て、その作用を説明する。車両エンジン等の外部駆動源
により駆動シャフト33が回転されると、クランク室3
7内の斜板36が回転され、シュー42、43を介して
複数の両頭ピストン41がシリンダボア39、40内で
往復動される。この両頭ピストン41の運動により吸入
フランジ38からクランク室37に導かれた冷媒ガス
は、該クランク室37から吸入通路56、57を経て吸
入室52、53に導かれる。そして、吸入室52、53
内の冷媒ガスは、吸入ポート58、59を通って圧縮室
60、61内に導かれて両頭ピストン41により圧縮さ
れる。
【0031】ここで、ある1つの圧縮室60、61の圧
縮動作に注目する。その圧縮室60、61内の容積が圧
縮開始時のほぼ2分の1に達していない時期において、
圧縮室60、61とロータリバルブ78、79内の副圧
縮室80、81とが連通される。つまり、圧縮室60、
61内の圧力があまり上昇していない状況下において、
その圧縮室60、61の容積が拡大された状態となる。
このため、図6(c)に示すように、その後の冷媒ガス
の圧縮曲線が、図6(a)に示す圧縮行程において容積
拡大を行っていない従来例(1)に比べて緩やかなもの
となる。
【0032】そして、圧縮室60、61内で圧縮された
冷媒ガスは、吐出ポート64、65を経て吐出室54、
55に吐出される。さらに、吐出室54、55内の圧縮
冷媒ガスは、吐出通路73〜75及び吐出フランジ76
を経て外部冷媒回路をなす凝縮器、膨張弁、蒸発器に供
給され、車両室内の空調に供される。
【0033】また、ピストン41が上死点付近に達する
と、通路85、86の圧縮室60、61側開口はピスト
ン41により遮断される。また、通路85、86の収容
室23、24側開口は、ロータリバルブ78、79の回
転に伴ってその外周面により閉止される。そして、副圧
縮室80、81の開口通路83、84は、他の圧縮行程
の圧縮室としての次の圧縮途中の圧縮室60、61に連
通する通路85、86と対応する位置に到達する。つま
り、この開口通路83、84は副圧縮室80、81内の
冷媒ガスを所定の部屋に放出するための放出通路を兼ね
ている。このため、副圧縮室80、81内の圧縮冷媒ガ
スは、前記圧縮途中の圧縮室60、61に放出され、や
がて吐出室54、55に吐出される。
【0034】次に、前記のように構成した圧縮機のねじ
り振動低減作用について説明する。本実施形態の圧縮機
では、圧縮行程において、圧縮室60、61内の圧力が
急激に上昇する前にその圧縮室60、61と副圧縮室8
0、81とが連通されて、圧縮室60、61の容量が拡
大される。このため、圧縮行程において容量拡大を行わ
ない従来の圧縮機(従来例(1))に比べて、圧縮室6
0、61内の冷媒ガスの圧縮が緩やかに行われる。そし
て、図7に示すように、ねじり振動の加振力となるトル
ク変動の振幅を小さくすることができる。また、前記の
従来例(2)と比較しても、本実施例の圧縮機のトルク
変動の振幅は小さいものとなる。
【0035】この図7のトルク変動曲線を基にして高速
フーリエ変換解析を行うと、ねじり振動の周波数の各次
数成分の大きさを算出することができる。ここで、図4
及び図5に示すような10気筒タイプの圧縮機の場合で
は、回転10次成分及び回転20次成分が車室内の騒音
レベルの増減に特に関係の深い周波数成分となる。図8
に示すように、本実施形態の圧縮機では、従来例(1)
及び従来例(2)に比べて、回転10次成分及び回転2
0次成分のいずれについても大幅に低減されている。こ
れに伴って、圧縮機並びにそれに接続される補機におけ
る共振現象が低減されて、騒音の発生が抑制される。
【0036】以上のように構成された本実施形態によれ
ば、次のような優れた効果を奏する。 (1) 吸入行程においては、圧縮室60、61と副圧
縮室80、81とが遮断されており、圧縮室60、61
の容積が拡大することがない。このため、単に圧縮室6
0、61のデッドボリュームを拡大した従来の圧縮機
(従来例(2))で発生するような圧縮室60、61内
の圧力と吸入室52、53の圧力とが均圧になるまでの
遅れを生じることがない。そして、圧縮室60、61内
への冷媒ガスの吸入に有効なピストン41のストローク
が短縮されることがなく、この吸入行程において冷媒ガ
スが十分に圧縮室60、61内に導入される。
【0037】(2) 圧縮行程においては、圧縮室6
0、61と副圧縮室80、81とが連通されて、圧縮室
60、61の容量が拡大される。このため、圧縮行程に
おいて容量拡大を行わない従来の圧縮機に比べて、圧縮
室60、61内の冷媒ガスの圧縮が緩やかに行われる。
そして、ねじり振動の加振力となるトルク変動の振幅を
小さくすることができて、例えば10気筒タイプの圧縮
機の場合、ねじり振動の周波数の回転10次成分及び回
転20次成分を大幅に低減することができる。従って、
圧縮機並びにそれに接続される補機における共振現象が
低減されて、騒音の発生が抑制され、車室内の騒音レベ
ルを低減することができる。
【0038】(3) 前記のように、圧縮が緩やかに行
われることによって、前記従来の圧縮機に比べて、吐出
弁66、67の吐出抵抗による冷媒ガスの圧縮室60、
61内での過圧縮が抑制される。従って、前記過圧縮に
基づく動力損失を低減することができる。
【0039】(4) 圧縮室60、61内の冷媒ガスの
圧縮動作は、駆動シャフト33の回転に連動したピスト
ン41の往復動によりなされる。又、圧縮室60、61
と副圧縮室80、81との間の通路85、86の開閉
は、駆動シャフト33と同期回転するロータリバルブ7
8、79によって行われる。このため、圧縮室60、6
1内の圧縮動作の周期と圧縮容量の調整のタイミングと
を、簡単かつ確実に同期させることができる。
【0040】(5) 圧縮室60、61と副圧縮室8
0、81との間の通路85、86の開閉弁をロータリバ
ルブ78、79としたことにより、圧縮機本体が大型化
することがない。また、高価な電磁弁等を用いることが
ないので、圧縮機を安価なものとすることができる。
【0041】(6) 副圧縮室80、81がロータリバ
ルブ78、79内に形成されており、圧縮行程において
のみ圧縮室60、61と副圧縮室80、81とが連通さ
れることによって、トルク変動が低減される。このた
め、従来のクラッチにおける振動低減機構のように圧縮
機本体が大型化することなく、ねじり振動を低減するこ
とができる。また、圧縮機本体の重心が移動したりして
新たな振動発生要因を生じることおそれがほとんどな
い。
【0042】(7) 副圧縮室80、81内の圧縮され
た高圧の冷媒ガスは、ロータリバルブ78、79の回転
に伴って、次の圧縮行程前半の圧縮室60、61に放出
される。そして、その圧縮室60、61内に放出された
冷媒ガスは、圧縮室60、61内の圧縮動作によってや
がて吐出室54、55へ吐出される。このため、副圧縮
室80、81内の冷媒ガスは見掛上吐出タイミングがず
らされた状態となるのみで、圧縮機の体積効率の低下等
の不都合が発生することがほとんどない。
【0043】(第2の実施の形態)つぎに、本発明の第
2の実施形態について、前記第1の実施形態と異なる部
分を中心に説明する。
【0044】第2の実施形態においては、図9に示すよ
うに、副圧縮室91がリヤハウジング92に配設された
開閉弁としての電磁弁93内に形成されている。その電
磁弁93は駆動シャフト33の回転と同期制御され、圧
縮室61と副圧縮室91との通路94の開閉を行う。ま
た、副圧縮室91と吸入室53との間には、放出通路9
5が形成されており、副圧縮室91内の冷媒ガスは吸入
室53へと還流される。
【0045】次に、前記電磁弁93の動作について説明
する。前記電磁弁93のソレノイド96は、駆動シャフ
ト33の回転数検出器(図示略)からの検出回転数情報
に基づいて制御コンピュータ97により励消磁制御され
る。ここで、制御コンピュータ97は前記検出回転数情
報に基づいてピストン41が吸入行程にあるのか、ある
いは圧縮行程にあるのかを判断する。ピストン41が吸
入行程にある場合には、ソレノイド96の消磁されてお
り、弁体98が復帰バネ99の付勢力によって通路94
を閉止している。即ち、ピストン41が吸入行程にある
場合には、圧縮室61と副圧縮室91との間が遮断され
ている。
【0046】ここで、ピストン41が圧縮行程に移行す
ると、制御コンピュータ97の励磁指令によってソレノ
イド96の励磁されて、弁体98が復帰バネ99の付勢
力に抗して通路94を開放し、放出通路95を閉止する
ように移動する。そして、ピストン41が圧縮行程にあ
る場合には、圧縮室61と副圧縮室91との間が連通さ
れて、圧縮室61の容積が拡大される。なお、図9はソ
レノイド96が励磁状態にあり、圧縮室61と副圧縮室
91との間が連通された状態を示している。
【0047】次に、ピストン41が吸入行程に移行する
直前に、制御コンピュータ97の消磁指令によってソレ
ノイド96が消磁されて、弁体98が復帰バネ99の付
勢力によって通路94を閉止し、放出通路95を開放す
るように移動する。そして、副圧縮室91内の高圧の冷
媒ガスは放出通路95を介して吸入室53に放出され
て、副圧縮室91内は吸入圧と同じ低圧状態となる。こ
のため、圧縮行程において圧縮室61と副圧縮室91と
が再び連通された際に、副圧縮室91内に高圧の冷媒ガ
スが同じ圧縮室61に戻されることがなく、圧縮行程に
おける容積拡大の効果が阻害されることがない。
【0048】このように構成しても、圧縮行程において
のみ圧縮室61の容積を拡大することができて、ねじり
振動の加振力であるトルク変動の振幅を低減することが
できる。
【0049】(第3の実施の形態)つぎに、本発明の第
3の実施形態について、前記第1の実施形態と異なる部
分を中心に説明する。
【0050】第3の実施形態においては、図10及び図
11に示すように、副圧縮室101、102がシリンダ
ブロック103、104の収容室105、106の内周
面とロータリバルブ107、108との外周面との間に
形成されている。ロータリバルブ107、108の外周
面には、通路85、86と前記副圧縮室101、102
とを接続するための凹部109、110が形成されてい
る。
【0051】ここで、一方側のロータリバルブ107に
よる通路85の開閉動作について説明する。図10〜図
12に示すように、両頭ピストン41が吸入行程にある
ときには、その全般にわたって前記凹部109が、前記
通路85の対応位置から外れるようになっている。即
ち、前記圧縮室60と副圧縮室101とが遮断された状
態となっている。この状態から、両頭ピストン41が圧
縮行程に移行すると、圧縮室60内の体積がほぼ2分の
1となる以前に、ロータリバルブ107の回転に伴って
前記凹部109が前記通路85との対応位置に移動す
る。そして、圧縮室60と副圧縮室101とが連通され
た状態となる。次に、両頭ピストン41が上死点付近に
到達すると、前記凹部109がロータリバルブ107の
回転に伴って前記通路85との対応位置から外れる。即
ち、前記圧縮室60と副圧縮室101とは、再び遮断さ
れた状態となる。なお、他方側のロータリバルブ108
による通路86の開閉動作も同様に行われる。
【0052】このように構成しても、圧縮行程において
のみ圧縮室60、61の容積を拡大することができて、
圧縮機本体を大型化することなく、ねじり振動の加振力
であるトルク変動の振幅を低減することができる。
【0053】なお、本発明は以下のように変更して具体
化することもできる。 (1) 本発明を片側ピストンタイプの圧縮機に具体化
すること。 (2) 本発明を可変容量型の圧縮機において具体化す
ること。
【0054】(3) 本発明をウェーブカムプレート型
圧縮機において具体化すること。 (4) 本発明をベーン型圧縮機において具体化するこ
と。例えば、駆動シャフトと一体回転するロータの内部
に副圧縮室を区画形成し、その副圧縮室と圧縮室との間
に開閉弁を設け、圧縮室の容積が減少する圧縮行程にお
いてのみ前記開閉弁を開放するように構成すること。
【0055】(5) 本発明をスクロール型圧縮機にお
いて具体化すること。 次に、上記実施形態によって把握される技術的思想を述
べる。 (1) 副圧縮室内の冷媒ガスを吸入圧領域に放出する
ように形成した請求項6に記載のピストン式圧縮機。
【0056】このように構成しても、圧縮行程において
圧縮室と副圧縮室とが連通された際に、副圧縮室内が低
圧状態となっており、圧縮行程における容積拡大の効果
が阻害されることがない。
【0057】(2) ハウジング内に圧縮室を形成し、
駆動シャフトの回転に連動して前記圧縮室内の容積を縮
小させて冷媒ガスを圧縮するようにした圧縮機におい
て、前記圧縮室に連通する副圧縮室を設け、その副圧縮
室と前記圧縮室との間を開閉するための開閉弁を備え、
その開閉弁は吸入行程において前記通路を閉止するよう
にした圧縮機。
【0058】(3) 前記開閉弁は、圧縮行程において
圧縮室内の体積が圧縮開始時のほぼ2分の1に達する以
前に前記通路を開放するようにした前記(2)項に記載
の圧縮機。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば以
下の優れた効果を奏する。請求項1及び2に記載の発明
によれば、圧縮室内が吸入行程にあるときには、この圧
縮室内への冷媒ガスの吸入に有効なピストンのストロー
クが短縮されることがなく、冷媒ガスが十分に圧縮室内
に導入される。そして、圧縮室内が圧縮行程にあるとき
には、圧縮室内の圧力上昇が緩やかなものとなり、トル
ク変動の振幅が小さくなる。従って、n気筒の圧縮機に
おけるねじり振動の周波数の回転n次成分あるいは回転
2n次成分が低減されて、圧縮機並びにそれに接続され
る補機における共振現象が低減される。そして、騒音の
発生が抑制され、車室内の騒音レベルを低減することが
できる。
【0060】請求項3に記載の発明によれば、圧縮室内
の圧縮動作の周期と、圧縮室と副圧縮室との間の開閉弁
の開閉動作のタイミングとを、簡単かつ確実に同期させ
ることができる。
【0061】請求項4及び5に記載の発明によれば、圧
縮機本体が大型化することなく、ねじり振動を低減する
ことができる。また、圧縮機本体の重心が移動したりす
ることもなく、新たな振動発生要因を生じることおそれ
がほとんどない。
【0062】請求項6に記載の発明によれば、圧縮行程
において圧縮室と副圧縮室とが連通された際に、副圧縮
室内が低圧状態となっており、圧縮行程における容積拡
大の効果が阻害されることがない。
【0063】請求項7に記載の発明によれば、副圧縮室
内の冷媒ガスは見掛上吐出タイミングがずらされた状態
となるのみで、圧縮機の体積効率の低下等の不都合が発
生することがほとんどない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の圧縮機を示す断面図。
【図2】 図1の要部を示す拡大部分断面図。
【図3】 ロータリバルブを示す斜視図。
【図4】 図1の4−4線断面図。
【図5】 図1の5−5線断面図。
【図6】 (a)は従来例(1)の、(b)は従来例
(2)の、(c)は本発明の圧縮室内の容積と圧力との
関係をそれぞれ示した説明図。
【図7】 トルク変動の振幅に関する説明図。
【図8】 ねじり振動の各次数成分の大きさを示す説明
図。
【図9】 第2の実施形態の圧縮機の要部を示す部分断
面図。
【図10】 第3の実施形態の圧縮機を示す断面図。
【図11】 図10の要部を示す拡大部分断面図。
【図12】 図10の12−12線断面図。
【符号の説明】
21、22、103、104…シリンダブロック、33
…駆動シャフト、39、40…シリンダボア、41…ピ
ストンとしての両頭ピストン、60、61…圧縮室、7
8、79、107、108…ロータリバルブ、80、8
1、91、101、102…副圧縮室、83、84…放
出通路を兼ねる開口通路、93…開閉弁としての電磁
弁、95…放出通路、109、110…放出通路を兼ね
る凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴻村 哲志 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック内の駆動シャフトの周
    囲に複数のシリンダボアを配列し、そのシリンダボア内
    にはピストンを収容して圧縮室を区画形成し、前記駆動
    シャフトの回転に連動して前記ピストンを往復動させ
    て、冷媒ガスを圧縮するようにしたピストン式圧縮機に
    おいて、 前記圧縮室に連通する副圧縮室を設け、その副圧縮室と
    前記圧縮室との間を開閉するための開閉弁を備え、その
    開閉弁は吸入行程において閉止されるようにしたピスト
    ン式圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記開閉弁は、圧縮行程において圧縮室
    内の容積が圧縮開始時のほぼ2分の1に達する以前に開
    放されるようにした請求項1に記載のピストン式圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 前記開閉弁は、駆動シャフトの回転と同
    期して開閉動作を行う請求項2に記載のピストン式圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 前記開閉弁は、前記駆動シャフトに一体
    回転可能に支持されたロータリバルブである請求項3に
    記載のピストン式圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記副圧縮室を前記ロータリバルブの内
    部に形成した請求項4に記載のピストン式圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記副圧縮室内の冷媒ガスを所定の部屋
    に放出するための放出通路を設けた請求項1〜5のいず
    れかに記載のピストン式圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記所定の部屋が他の圧縮行程にある圧
    縮室である請求項6に記載のピストン式圧縮機。
JP7219261A 1995-08-28 1995-08-28 ピストン式圧縮機 Pending JPH0968160A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100963992B1 (ko) * 2009-12-28 2010-06-15 학교법인 두원학원 왕복동식 압축기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100963992B1 (ko) * 2009-12-28 2010-06-15 학교법인 두원학원 왕복동식 압축기

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