JPH0971811A - 方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤 - Google Patents

方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤

Info

Publication number
JPH0971811A
JPH0971811A JP22800595A JP22800595A JPH0971811A JP H0971811 A JPH0971811 A JP H0971811A JP 22800595 A JP22800595 A JP 22800595A JP 22800595 A JP22800595 A JP 22800595A JP H0971811 A JPH0971811 A JP H0971811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mgo
hydration
annealing
less
annealing separator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22800595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3043975B2 (ja
Inventor
Makoto Watanabe
渡辺  誠
Tsutomu Kami
力 上
Michiro Komatsubara
道郎 小松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP7228005A priority Critical patent/JP3043975B2/ja
Publication of JPH0971811A publication Critical patent/JPH0971811A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3043975B2 publication Critical patent/JP3043975B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な磁気特性、被膜特性をもつ製品を安定
的に生産することのできる有利な焼鈍分離剤。 【解決手段】 MgO を主成分とし、CaO を0.35〜0.50wt
%、SO3 を0.3 〜1.5 wt%、ハロゲンを0.05wt%以下及
びBを0.06〜0.10wt%含有するものであって、このMgO
につき、水和量が20℃,30分の水和試験で1.5 〜3.5
%、40%クエン酸活性度が30〜90秒であり、20℃,5分
水和後におけるレーザー回折式粒度分布計でのMgO 粒度
分布にて90%径が60μm 以下、10μm 以上が30%以下で
ある方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、変圧器その他の
電気機器の鉄心等として用いられる方向性けい素鋼板を
製造する際、脱炭焼鈍後の鋼板表面に塗布する焼鈍分離
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】方向性けい素鋼を製造するには、所定の
成分組成になる鋼スラブを熱間圧延後に冷間圧延を施
し、次いで脱炭焼鈍を施した後、二次再結晶のための最
終仕上げ焼鈍を行うのが一般的である。かかる製造工程
のうち、最終仕上げ焼鈍中に二次再結晶が起こって圧延
方向に磁化容易軸の揃った粗大な結晶粒が生成し、これ
が優れた磁気特性に寄与する。
【0003】この仕上焼鈍は長時間行う必要があるため
に、鋼板の焼付きを防止を目的として、焼鈍前には通
常、MgO を主成分とする焼鈍分離剤を塗布する。このMg
O は焼鈍分離剤としての役割以外にも、脱炭焼鈍時のSi
O2を主体とする表面酸化層と反応することによりフォル
ステライト被膜を形成させるという役目がある。
【0004】一方、フォルステライト被膜下の地鉄部に
ついてみると、塗布された焼鈍分離剤により析出物の生
成・成長挙動や結晶粒の成長挙動が影響を及ぼされるた
め、このMgO の種々の特性により方向性けい素鋼の製品
特性は大きく変化する。例えば、MgO をスラリー化した
際に持ち込まれる水分が多すぎると鋼板が酸化されて磁
気特性が劣化したり被膜に点状欠陥が生成したりする。
また、MgO 中に含まれる不純物が焼鈍中に鋼中に侵入
し、結晶粒成長抑制力が変化することを通じて二次再結
晶挙動が変化すること等も知られている。
【0005】したがって、MgO の品質の良否は方向性け
い素鋼の磁気特性、被膜特性を左右する重要な要因とな
っている。このため、MgO の品質改善のために様々な方
法が考えられ、提案されている。例えば、特公昭54-145
66号公報では、マッフル炉により高温焼成されたマグネ
シヤであって、しかも不純物の濃度、水和量、ふるい通
過性が特定されたものを用いることにより良好なフォル
ステライト被膜を形成させる方法が開示されている。ま
た、特開昭62-156227 号公報では、低活性マグネシヤの
粒子最表面層に焼成後のマグネシアの重量あたり0.3 〜
2.0 %の範囲で水和層形成処理を施して活性化すること
により被膜特性、磁気特性を改善する方法が開示されて
いる。
【0006】これらの他にも焼鈍分離剤に関して多くの
提案がなされており、それぞれある程度の成果は収めら
れているものの、いずれも工業的に大量生産するにはコ
ストアップとなったり、安定性がなく製品特性にばらつ
きが生じたりする問題が残されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の事
情に鑑みてなされたもであり、良好な磁気特性、被膜特
性をもつ製品を安定的に生産することのできる有利な焼
鈍分離剤を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】磁気特性を向上させ、被
膜を均一に形成させることのできるこの発明の焼鈍分離
剤は、MgO 主剤よりなる焼鈍分離剤であって、上記MgO
主剤は、CaO を0.35〜0.50wt%、SO3 を0.3 〜1.5 wt
%、ハロゲンを0.05wt%以下及びBを0.06〜0.10wt%含
有するものであり、かつ水和量が20℃,30分の水和試験
で1.5 〜3.5 %、40%クエン酸活性度が30〜90秒であ
り、20℃,5分水和後におけるレーザー回折式粒度分布
計でのMgO 粒度分布にて90%径が60μm 以下、10μm 以
上が30%以下であることを特徴とする方向性けい素鋼板
用焼鈍分離剤である。
【0009】また、この発明は、80wt%以上のMgO 主剤
及び残部の助剤よりなる焼鈍分離剤であって、上記MgO
主剤は、CaO を0.35〜0.50wt%、SO3 を0.3 〜1.5 wt
%、ハロゲンを0.05wt%以下及びBを0.06〜0.10wt%含
有するものであり、かつ水和量が20℃,30分の水和試験
で1.5 〜3.5 %、40%クエン酸活性度が30〜90秒であ
り、20℃,5分水和後におけるレーザー回折式粒度分布
計でのMgO 粒度分布にて90%径が60μm 以下、10μm 以
上が30%以下であることを特徴とする方向性けい素鋼板
用焼鈍分離剤である。
【0010】この発明においては、MgO 主剤がロータリ
ーキルンで焼成してなることが、より好ましい。
【0011】また、20℃,5分水和後におけるレーザー
回折式粒度分布径でのMgO 粒度分布にて90%径とは、小
粒径のものから昇順で90%となるときの粒の径をいい、
10μm 以上含有率が30%以下とは、10μm 以上の粒の体
積分率が30%以下であることをいう。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の解明経緯につい
て述べる。発明者らは、MgO について純度、活性度、水
和性等の種々の特性を変更したものを用いて、かかるMg
O が磁気特性、被膜外観に及ぼす影響を調査し、検討を
重ねた。その結果、特にロータリーキルン焼成したMgO
であって、それに含有されるSO3 濃度が0.3 〜1.5 wt%
であり、20℃,5分水和後のMgO 粒度分布をレーザー回
折式粒度分布径で測定したときの90%径を60μm 以下、
10μm 以上含有率を30%以下とするMgO の場合に、磁気
特性を向上させ、被膜を均一に形成させ得ることを新規
に見い出したのである。以下にこの知見を得るに至った
実験について述べる。
【0013】C:0.065 wt%,Si:3.25wt%, Al:0.02
wt%, N:0.0080wt%, Mn:0.07wt%, Se:0.02wt%及
びSb:0.025 wt%を含み、残部は実質的にFeよりなるけ
い素鋼スラブを1380℃で30分加熱後、熱延して2.2mm の
板厚にした後、1050℃,1分間での中間焼鈍を挟む2回
の冷間圧延により0.23mm厚の最終板厚に仕上げた。この
冷延板を脱炭焼鈍後, MgO 主剤に助剤としてTiO2を6%
添加した焼鈍分離剤を塗布し1100℃までを12℃/hの昇
温速度で昇熱する仕上げ焼鈍を行い引き続き1200℃,5
hの純化焼鈍を行った。
【0014】この実験で使用したMgO は、不純物のSO3
濃度と、20℃,5分水和後のMgO 粒度分布をレーザー回
折式粒度分布計で測定したときの90%径とを種々の値に
変更したものである。このようにして得られた鋼板の磁
気特性と上記90%径との関係を調べた結果を図1,2に
示す。図1,2から分かるように、SO3 濃度が1.0 wt%
と高いものは90%径が小さいほど磁気特性が良好でばら
つきも少ない結果となっている。これに対して、SO3 が
従来用いられている0.05wt%のものは、さほど変化はな
く、ばらつきも大きくなっている。
【0015】一般に、MgO 粉末の粒径を評価する手段に
は顕微鏡観察、X線回折、ふるい残分、光透過法、レー
ザー回折法など様々なものがある。このうちのレーザー
回折法により粒径を評価するときは通常、ヘキサメタリ
ン酸のような分散剤を添加した水溶液にMgO を投入し、
超音波分散でMgO の凝集を防ぎながら粒度分布を測定し
ている。しかしながら、この実験では、上述のような通
常の方法によって測定された粒度ではなく、MgO を一旦
水和させ、その過程でMgO が凝集するその凝集の程度を
測定している。そしてこの実験によれば、かかる凝集の
程度が磁気特性に影響するという結果となった。また、
このようにMgO の凝集程度と磁気特性が相関を持つの
は、SO3 濃度が従来の値よりも高い場合に限られ、SO3
濃度が従来用いられているMgO のように0.05%程度で
は、凝集程度によらずほぼ一定だという結果となった。
【0016】このように、MgO に含まれるSO3 と、MgO
の凝集程度によって磁気特性が向上する理由に関して
は、次のように考えられる。まず、MgO 中に含有される
SO3 について述べると、SO3 が0.1 %程度の低濃度の場
合はMgO や不純物のCaO と結びついてMgSO4 やCaSO4 と
して存在していると考えられるが、0.3 %以上混入して
いる場合はCaSO4 やMgSO4 としてのみならず、MgO の結
晶格子中の酸素に置換して固溶していたり第2層粒子と
して存在するなど種々の形態をとっていると考えられ
る。このような形態のSは被膜形成を促進する効果が大
きい。なお、過剰に存在すると局所的に被膜が過度に形
成し、それが剥離することによる点状の被膜欠陥が生成
する。
【0017】一方、一定時間水和後の粒度分布を調整す
ることは、とりもなおさずMgO の水和中の凝集程度を調
整することに他ならない。従来においては、MgO 中の粗
大粒が鋼板の被膜形成に影響を及ぼすのであって、凝集
程度はさほど影響しないと考えられてきたが、実際には
MgO の水和中の凝集程度が大きいほど、被膜の形成速度
が遅滞したり被膜の形成量が低下したりする。さらにMg
O スラリーの塗布上の問題から凝集程度が大きいと塗布
不良となり、その結果として被膜形成に影響を与える。
【0018】以上のようにSO3 濃度とMgO 凝集程度とは
いずれも被膜の形成に関与することから、良好な被膜を
形成させるには、この2要素を組み合わせて制御する必
要がある。従来はSO3 濃度やMgO 凝集程度などをできる
限り低減することにより被膜形成の制御要素を単純化す
るという技術思想の下に焼鈍分離剤の調製を行ってきた
が、この発明のように上述の制御因子を積極的に所定の
範囲に制御することによって、更なる特性の向上が得ら
れたのである。
【0019】つまり、従来は被膜の形成と磁気特性との
間には大きな相関はないと考えられてきたのであるが、
近年はけい素鋼製造技術の進歩により上工程終了時での
鋼板の品質のばらつきが少なくなった結果、脱炭焼鈍か
ら仕上焼鈍に到る被膜形成状態の違いが磁気特性に影響
を及ぼすことが分かってきている。SO3 濃度やMgO 凝集
程度の違いより磁気特性が変化したのはこのような被膜
形成状態が変化したためだと考えられる。
【0020】次にこの発明の焼鈍分離剤の各要件につい
て述べる。焼鈍分離剤にはMgO を主剤に用いる。このMg
O はロータリーキルン焼成されたものであるのが好まし
い。これは粒度、活性度の分布を均一化するためであ
り、バッチ焼成品では粒度や活性度分布がばらつき、鋼
板に均質な特性が得難い。
【0021】MgO 主剤中のSO3 成分と20℃,5分水和後
のMgO 粒度分布をレーザー回折式粒度分布計で測定した
ときの90%径、10μm 含有率は、この発明で重要な役割
を果たす要件であり、それぞれSO3 濃度は0.3 〜1.5
%、90%径は60μm 以下、10μm 以上含有率が30%以下
とする。この範囲を外れると前述した理由から良好な特
性は得られない。水和後の粒度分布は、最終焼成、粉砕
後に水分吸着処理を行うことや圧縮処理を行うことによ
り調整する。特に好ましい処理条件では、水分吸着処理
では、粉砕後からスラリー調合前のいずれかの段階で湿
潤雰囲気中に曝露する、圧縮処理では5kg/cm2 以下の
面圧を粉体に与え、その後分級するのである。一方、SO
3 濃度の調整は、水酸化マグネシウムの生成後に硫酸塩
を添加したり、水酸化マグネシウムの洗浄を強化したり
することにより行う。
【0022】MgO 主剤には、その他にCaO を0.35〜0.55
wt%, ハロゲンを0.05wt%以下、Bを0.06〜0.10wt%を
それぞれ含有する。CaO は被膜形成を促進するものであ
り、0.35wt%に満たないと被膜剥離が起こり、一方0.55
wt%を超えると被膜が厚くなりすぎ、占積率が低下す
る。したがって、この発明では CaOを0.35〜0.55wt%の
範囲とする。かかる CaO量の調整は、原料のマグネシウ
ムイオン源と水酸化カルシウムの反応時の混合比を変更
することにより調節することができる。
【0023】ハロゲン、例えばClやFは、焼結性を改善
するものであり、0.05wt%を超えると点状被膜欠陥が発
生する。したがって、この発明ではハロゲンの上限は0.
05wt%とする。
【0024】Bは、被膜形成を促進させるものであり、
0.06wt%に満たないと被膜が薄くなり、一方、0.10wt%
を超えるとベンド特性が劣化するために、0.06〜0.10wt
%の範囲で含有させる。かかるハロゲン、Bの含有量
は、水酸化マグネシウム生成から最終焼成までにB化
物、ハロゲン化物を添加することにより調整する。
【0025】また、水和量が20℃,30分の水和試験で
1.5〜3.5 %であることが必要である。これは、仕上焼
鈍時の雰囲気の水分量を調整することにより磁性、被膜
を改善するためであって、水和量が 1.5%に満たない
と、被膜剥離が起こり、一方、3.5 %を超えるとインヒ
ビターが酸化されて磁気特性が不良となる。
【0026】さらにこの発明のMgO では40%クエン酸活
性度を30〜90秒の範囲とする。これは、水和水分量を所
定の範囲内に収めるためであって、40%クエン酸活性度
が30秒に満たないと、水和量が高くなりすぎ、一方、90
秒を超えると水和量が低くなりすぎるのである。かかる
水和量、活性度のコントロールは最終焼成の焼成時間を
調整することにより行う。
【0027】焼鈍分離剤中としては、MgO 主剤の他に助
剤を添加してもよい。助剤としてはTiO2, SrSO4 等を用
いる。TiO2は良好な被膜を得るために有用であり、1〜
15%の範囲とするのがよい。1%以下では効果がなく、
15%以上ではMgO の比率が少なくなりフォルステライト
形成が進まない。SrSO4 は被膜を補強し、かつ適度な抑
制効果を得るためには0.05%〜5%添加するのがよい。
この他従来公知の助剤であるSb, B,Zr, Nb, Cl等の化
合物を含有させることもできる。助剤の量はトータルで
20%未満、つまり分離剤中のMgO 含有率は80%以上とす
る。MgO 含有率が80%未満であるとこの発明の場合では
被膜形成不良となり、その結果として磁気特性も劣化す
る。
【0028】この発明の焼鈍分離剤を用いる方向性けい
素鋼板の製造方法の一例を述べると次のとおりである。
まず、素材である含けい素鋼としては、次の成分をその
適正量で含有する鋼が挙げられる。Cは0.02〜0.10wt%
である。Cは組織の改善を図るために含有させるもの
で、この範囲外ではいずれも良好な集合組織が形成され
ない。Siは2〜4.5 wt%である。2wt%以下では鉄損の
低減効果が弱まり、4wt%以上では冷延性が損なわれ
る。
【0029】これらの成分の他にインヒビター構成成分
を添加する。インヒビター構成成分としては、公知のい
ずれの成分を用いてもよい。インヒビターにMnS 及び/
又はMnSeを用いる場合は、Mn:0.03〜0.10wt%、S+S
e:0.01〜0.03wt%とする。AlN をインヒビターに用い
る場合はAl:0.01〜0.04wt%, N:50〜120 wtppm とす
る。これらの範囲よりも低いといずれもインヒビターと
しての効果が十分ではなく、高いと二次再結晶が不安定
になる。また、これらの他にCu, Sn, Cr, Sb, Ge, Mo,
Te, Bi, P,Vなども使うことができる。これらの各イ
ンヒビターは単独使用、複数使用のいずれも可能であ
る。
【0030】これらの素材を公知の方法で加熱し熱延を
行った後、1回もしくは中間焼鈍をはさむ複数回の冷延
を行って最終板厚にする。また、必要に応じて熱延板の
冷延前に焼鈍を行うことも好ましい。これらの処理の
後、従来公知の脱炭焼鈍を行ってから、この発明に従う
焼鈍分離剤を塗布した後、最終仕上げ焼鈍を行う。最終
仕上げ焼鈍は従来より公知の方法でよい。これら一連の
処理の後、絶縁張力コートを施してフラットニング焼鈍
をして製品に仕上げる。以上の製造工程によって優れた
磁気特性を有する方向性けい素鋼を得ることができる。
【0031】
【実施例】
実施例1 C:0.06wt%,Si:3.28wt%, Al:0.02wt%, N:75wt
ppm , Mn:0.07wt%,S:0.02wt%及びCu :0.06wt%を
含み、残部は実質的にFeよりなるスラブを1400℃に加熱
してから熱延を行って板厚2.2 mmとし、次いで1050℃,
2分間の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終板厚
0.23mmに仕上げた。このコイルを脱炭焼鈍後、焼鈍分離
剤としてMgO に6%のTiO2と1%のSrSO4 を添加したも
のを塗布し、乾燥させた。このときのMgO には表1に示
すような粉末を用いた。
【0032】
【表1】
【0033】その後、仕上げ焼鈍として850 ℃〜1150℃
までを昇温速度20℃/hで昇温し、引続き乾H2雰囲気で1
150℃, 5hの純化焼鈍を行った。このようにして得ら
れた鋼板の磁気特性、被膜特性を調査した結果を表2に
示す。表2から分かるように、この発明に従うMgO を用
いた場合には、磁気特性、被膜特性とも良好となってい
る。
【0034】
【表2】
【0035】実施例2 C:0.06wt%,Si:3.28 wt%, Mn:0.07wt%, Se:0.02
wt%及びSb:0.025 wt%を含み、残部は実質的にFeより
なるスラブを1400℃に加熱してから熱延を行って板厚2.
2 mmとし、次いで1050℃, 2分間の中間焼鈍を挟む2回
の冷延をより最終板厚0.23mmに仕上げた。これを脱炭焼
鈍後、焼鈍分離剤としてMgO に6%のTiO2と種々の助剤
を1%添加したものを塗布し、乾燥させた。このとき、
MgO としては、表1に示したMgO 番号6,12のもの用い
た。その後、仕上げ焼鈍として820 ℃で50h保定した
後、乾H2雰囲気で1150℃, 5hの純化焼鈍を行った。こ
のようにして得られた鋼板の磁気特性を調査した結果を
表3に示す。表3から分かるように、いずれの助剤を用
いた場合でも、この発明に従う焼鈍分離剤を用いると高
い磁気特性と良好な被膜形成が実現されている。
【0036】
【表3】
【0037】実施例3 表4に示す化学成分の異なる種々のけい素鋼塊を、1380
℃で30分加熱後、熱延して2.2 mmの板厚にした後、1050
℃,1分間での中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最
終板厚0.22mmに仕上げた。このコイルを脱炭焼鈍後、焼
鈍分離剤としてMgO +6%TiO2+1%SrSO4 のものを塗
布し、乾燥させた。このMgO としては、表1の番号6と
12とのものを用いた。その後、仕上げ焼鈍として800 ℃
で15h保定した後、850 ℃〜1150℃までを15℃/hで昇
温し、引続き乾燥H2雰囲気で1150℃, 5hの純化焼鈍を
行った。このようにして得られた鋼板の磁気特性を調査
した結果を表5に示す。表5から分かるように、供試鋼
成分を従来公知の種々のものを用いてもこの発明に従う
焼鈍分離剤を用いた場合は高い磁気特性が得られてお
り、また被膜も良好となっている。
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】実施例4 C:0.04wt%、Si:3.28wt%、Mn:0.07wt%、S:0.02
wt%を含み残部実質的にFeよりなるスラブを1400℃に加
熱し、2.2mm 厚に熱延し、ノルマ焼鈍を行った。その
後、中間焼鈍を行わずに0.35mmまで冷延して最終板厚に
仕上げ、脱炭焼鈍を行った。その後、焼鈍分離剤として
表1になるような MgOを用い、仕上焼鈍として 850℃〜
1150℃までを昇温速度20℃/hで昇温し、引続き 乾H2雰
囲気で1150℃,5hの純化焼鈍を行った。このようにし
て得られた鋼板の磁気特性、被膜を調査した結果を表6
に示す。本発明の範囲において磁気特性、被膜特性とも
良好となっている。
【0041】
【表6】
【0042】
【発明の効果】この発明の焼鈍分離剤は、ロータリーキ
ルン焼成されたMgO で不純物がCaO を0.35〜0.50wt%、
SO3 を0.3 〜1.5 wt%, ハロゲンを0.05wt%以下、Bを
0.06〜0.10wt%含有し、水和量が20℃,30分の水和試験
で1.5 〜3.5 %、40%クエン酸活性度が30〜90秒であ
り、20℃,5分水和後のMgO 粒度分布をレーザー回折式
粒度分布計で測定したときの90%径が60μm 以下、10μ
m 以上含有率が30%以下であり、かかるMgO を焼鈍分離
剤中に80wt%以上ある焼鈍分離剤であり、かくして磁気
特性の高い方向性けい素鋼を製造することが可能とな
り、品質向上に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】20℃,5分水和後のMgO 粒度分布をレーザー回
折式粒度分布計で測定したときの90%径と磁束密度との
関係を示した図である。
【図2】20℃,5分水和後のMgO 粒度分布をレーザー回
折式粒度分布計で測定したときの90%径と鉄損との関係
を示した図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MgO 主剤よりなる焼鈍分離剤であって、 上記MgO 主剤は、CaO を0.35〜0.50wt%、SO3 を0.3 〜
    1.5 wt%、ハロゲンを0.05wt%以下及びBを0.06〜0.10
    wt%含有するものであり、かつ水和量が20℃,30分の水
    和試験で1.5 〜3.5 %、40%クエン酸活性度が30〜90秒
    であり、20℃,5分水和後におけるレーザー回折式粒度
    分布計でのMgO 粒度分布にて90%径が60μm 以下、10μ
    m 以上が30%以下であることを特徴とする方向性けい素
    鋼板用焼鈍分離剤。
  2. 【請求項2】 80wt%以上のMgO 主剤及び残部の助剤よ
    りなる焼鈍分離剤であって、 上記MgO 主剤は、CaO を0.35〜0.50wt%、SO3 を0.3 〜
    1.5 wt%、ハロゲンを0.05wt%以下及びBを0.06〜0.10
    wt%含有するものであり、かつ水和量が20℃,30分の水
    和試験で1.5 〜3.5 %、40%クエン酸活性度が30〜90秒
    であり、20℃,5分水和後におけるレーザー回折式粒度
    分布計でのMgO 粒度分布にて90%径が60μm 以下、10μ
    m 以上が30%以下であることを特徴とする方向性けい素
    鋼板用焼鈍分離剤。
  3. 【請求項3】 MgO 主剤がロータリーキルンで焼成して
    なる請求項1又は2記載の焼鈍分離剤。
JP7228005A 1995-09-05 1995-09-05 方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤 Expired - Fee Related JP3043975B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7228005A JP3043975B2 (ja) 1995-09-05 1995-09-05 方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7228005A JP3043975B2 (ja) 1995-09-05 1995-09-05 方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0971811A true JPH0971811A (ja) 1997-03-18
JP3043975B2 JP3043975B2 (ja) 2000-05-22

Family

ID=16869693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7228005A Expired - Fee Related JP3043975B2 (ja) 1995-09-05 1995-09-05 方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3043975B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127635A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Jfe Steel Kk 方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤の塗布方法および方向性電磁鋼板の製造方法
JP2012177148A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Jfe Steel Corp 焼鈍分離剤

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6494555B2 (ja) 2016-03-30 2019-04-03 タテホ化学工業株式会社 焼鈍分離剤用酸化マグネシウム及び方向性電磁鋼板
JP6472767B2 (ja) 2016-03-30 2019-02-20 タテホ化学工業株式会社 焼鈍分離剤用酸化マグネシウム及び方向性電磁鋼板
JP6494554B2 (ja) 2016-03-30 2019-04-03 タテホ化学工業株式会社 焼鈍分離剤用酸化マグネシウム及び方向性電磁鋼板
CN117070729A (zh) 2016-03-30 2023-11-17 达泰豪化学工业株式会社 退火分离剂用氧化镁及取向性电工钢
JP7663811B2 (ja) * 2021-08-06 2025-04-17 日本製鉄株式会社 混合粉末及びMgO粒子の製造方法、並びに方向性電磁鋼板の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127635A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Jfe Steel Kk 方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤の塗布方法および方向性電磁鋼板の製造方法
JP2012177148A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Jfe Steel Corp 焼鈍分離剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3043975B2 (ja) 2000-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107109563B (zh) 取向性电磁钢板及其制造方法
JP5245277B2 (ja) 焼鈍分離剤用のマグネシアおよび方向性電磁鋼板の製造方法
CN107614725B (zh) 取向性电磁钢板及其制造方法
JP7010305B2 (ja) 方向性電磁鋼板
JP3386751B2 (ja) 被膜特性と磁気特性に優れた方向性けい素鋼板の製造方法
JP3536775B2 (ja) 方向性電磁鋼の焼鈍分離剤用マグネシアおよびその製造方法と被膜特性に優れる方向性電磁鋼板の製造方法
KR20230113364A (ko) 방향성 전기 강판의 제조 방법
JP2650817B2 (ja) 被膜特性及び磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JP3043975B2 (ja) 方向性けい素鋼板用焼鈍分離剤
WO1996015291A1 (fr) Procede de production de tole magnetique directive pouvant facilement etre revetue de verre et presentant d'excellentes proprietes magnetiques
JP4310996B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法並びにこの方法に用いる焼鈍分離剤
JPH09249916A (ja) 方向性けい素鋼板の製造方法及び焼鈍分離剤
JP3707144B2 (ja) 被膜特性に優れる方向性けい素鋼板の製造方法
JP3091096B2 (ja) 優れたグラス被膜と磁気特性を得るための方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤及びスラリー
JP5857983B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法および焼鈍分離剤用MgO
JPWO2020145318A1 (ja) 方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板の製造方法、及び、方向性電磁鋼板の製造に利用される焼鈍分離剤
JP2663229B2 (ja) 均一なグラス皮膜を有し、磁気特性の著しく優れた方向性電磁鋼板の製造方法
JP3536776B2 (ja) 方向性電磁鋼の焼鈍分離剤用マグネシアと磁気特性および被膜特性に優れる方向性電磁鋼板の製造方法
JP2003213338A (ja) 磁気特性及び被膜特性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法
JPH08165525A (ja) グラス被膜が均一で優れ、磁気特性の極めて良好な方向性電磁鋼板の製造方法
JP4147775B2 (ja) 磁気特性および被膜特性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法
JP3277059B2 (ja) 方向性電磁鋼板用焼鈍分離剤
JP4259338B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法および焼鈍分離剤の調製方法
JPH08143961A (ja) グラス被膜と磁気特性の極めて優れる方向性電磁鋼板の製造方法
JPH09256068A (ja) 優れたグラス被膜を得るための方向性電磁鋼板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080310

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090310

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120310

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140310

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees