JPH0971873A - 導電性に優れた潤滑処理鋼板 - Google Patents
導電性に優れた潤滑処理鋼板Info
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- JPH0971873A JPH0971873A JP22677695A JP22677695A JPH0971873A JP H0971873 A JPH0971873 A JP H0971873A JP 22677695 A JP22677695 A JP 22677695A JP 22677695 A JP22677695 A JP 22677695A JP H0971873 A JPH0971873 A JP H0971873A
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- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/34—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
- C23C22/37—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds
- C23C22/38—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds containing also phosphates
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 無塗油で成形可能な潤滑性と、電磁波シール
ドやアースに要求される高い導電性とを有し、平板と加
工部の耐食性に優れた潤滑処理鋼板の提供。 【解決手段】 めっき鋼板上に金属Cr換算で5〜120 mg
/m2 の付着量の潤滑剤含有クロメート皮膜を形成した潤
滑処理鋼板。クロメート皮膜は、 H3PO4/Cr重量比=
0.3〜2となる量のリン酸と、樹脂固形分/Cr重量比=
0.5〜20となる量のアクリル系、ウレタン系、ポリオレ
フィン系及びポリエステル系から選ばれた少なくとも1
種の水分散性有機樹脂と、潤滑剤固形分/Cr重量比=0.
01〜5となる量の平均粒径 0.1〜20μmのワックスと、
場合によりF/Cr重量比=0.01〜0.5となる量のフッ化
物とを含有し、シリカを含有しない。
ドやアースに要求される高い導電性とを有し、平板と加
工部の耐食性に優れた潤滑処理鋼板の提供。 【解決手段】 めっき鋼板上に金属Cr換算で5〜120 mg
/m2 の付着量の潤滑剤含有クロメート皮膜を形成した潤
滑処理鋼板。クロメート皮膜は、 H3PO4/Cr重量比=
0.3〜2となる量のリン酸と、樹脂固形分/Cr重量比=
0.5〜20となる量のアクリル系、ウレタン系、ポリオレ
フィン系及びポリエステル系から選ばれた少なくとも1
種の水分散性有機樹脂と、潤滑剤固形分/Cr重量比=0.
01〜5となる量の平均粒径 0.1〜20μmのワックスと、
場合によりF/Cr重量比=0.01〜0.5となる量のフッ化
物とを含有し、シリカを含有しない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性と潤滑性を
兼ね備えた耐食クロメート皮膜をめっき鋼板上に有す
る、高い耐食性を有し、かつ導電性に優れた潤滑処理鋼
板に関する。
兼ね備えた耐食クロメート皮膜をめっき鋼板上に有す
る、高い耐食性を有し、かつ導電性に優れた潤滑処理鋼
板に関する。
【0002】
【従来の技術】家電、電気・電子機器等の分野において
は、電磁波のシールドを必要とする製品があり、このよ
うな製品では鋼板の持つ導電性能が重要視される。ま
た、アース性を要求される製品もあり、鋼板の導電性能
は、製品の種類によっては重要な要求性能となる。
は、電磁波のシールドを必要とする製品があり、このよ
うな製品では鋼板の持つ導電性能が重要視される。ま
た、アース性を要求される製品もあり、鋼板の導電性能
は、製品の種類によっては重要な要求性能となる。
【0003】一方、近年、環境保護のためプレス油の脱
脂等に使用される有機溶剤の規制が行われている。そこ
で、鋼板自身に潤滑性を付与し、プレス油を塗布せずに
プレス成形することができる潤滑処理鋼板が開発され、
実際に使用されるようになってきた。
脂等に使用される有機溶剤の規制が行われている。そこ
で、鋼板自身に潤滑性を付与し、プレス油を塗布せずに
プレス成形することができる潤滑処理鋼板が開発され、
実際に使用されるようになってきた。
【0004】従来の潤滑処理鋼板として、例えば、特開
平4−320837号公報には、めっき鋼板上にクロメート層
を有し、その上に親水性樹脂、フッ素樹脂およびシリカ
を含有する有機−無機複合の潤滑皮膜を形成した表面処
理鋼板が開示されている。この表面処理鋼板は高度の潤
滑性能を有するが、最上層を構成する非導電性の有機−
無機複合被覆で表面が緻密に覆われているため、導電性
能が低い。さらに、めっき鋼板にクロメート皮膜と潤滑
皮膜の2層を別工程で形成するため、工程数が多くな
り、コストが増大する。
平4−320837号公報には、めっき鋼板上にクロメート層
を有し、その上に親水性樹脂、フッ素樹脂およびシリカ
を含有する有機−無機複合の潤滑皮膜を形成した表面処
理鋼板が開示されている。この表面処理鋼板は高度の潤
滑性能を有するが、最上層を構成する非導電性の有機−
無機複合被覆で表面が緻密に覆われているため、導電性
能が低い。さらに、めっき鋼板にクロメート皮膜と潤滑
皮膜の2層を別工程で形成するため、工程数が多くな
り、コストが増大する。
【0005】特開昭63−114635号公報および特開平1−
130762号公報には、めっき鋼板をクロメート処理した
後、水溶性または水分散性の有機樹脂エマルジョンを静
電的に霧化してクロメート皮膜上に分散させ薄い樹脂層
を形成した、導電性に優れた表面処理鋼板が開示されて
いる。この方法では、有機樹脂は耐食性や対指紋性の付
与のために使用され、クロメート皮膜が潤滑剤を含有し
ていないので、潤滑性能は向上しない。また、特開平4
−320837号公報と同様、めっき鋼板にクロメート処理と
樹脂の静電塗布という2工程が必要で、工程数が多くコ
スト高となる。
130762号公報には、めっき鋼板をクロメート処理した
後、水溶性または水分散性の有機樹脂エマルジョンを静
電的に霧化してクロメート皮膜上に分散させ薄い樹脂層
を形成した、導電性に優れた表面処理鋼板が開示されて
いる。この方法では、有機樹脂は耐食性や対指紋性の付
与のために使用され、クロメート皮膜が潤滑剤を含有し
ていないので、潤滑性能は向上しない。また、特開平4
−320837号公報と同様、めっき鋼板にクロメート処理と
樹脂の静電塗布という2工程が必要で、工程数が多くコ
スト高となる。
【0006】特開平3−219086号には、ノニオン系乳化
剤を用いて乳化した特定組成のアクリル系エマルジョン
樹脂、ノニオン系乳化剤で分散させた潤滑剤分散物、な
らびに任意にリン酸イオン、シリカ、Co、Ni、Mnおよび
Znから選ばれた重金属イオン、およびフッ素イオンの1
種もしくは2種以上を含有する、pH5以下のクロメー
ト処理液を亜鉛めっき鋼板に塗布して潤滑処理すること
が記載されている。リン酸イオンCr3+と難溶性塩を形成
し、重金属イオンは難溶性のクロム酸塩を形成して、ど
ちらも耐食性の向上に寄与すると説明されている。しか
し、実施例ではリン酸と重金属イオンが常に一緒に添加
されているため、リン酸または重金属イオンの単独添加
が耐食性を向上させることが明らかにされていない。ま
た、アクリル系エマルジョン樹脂を含有するクロメート
処理液に重金属イオンを添加すると、樹脂の架橋反応を
引き起こし、早期に液のゲル化を生じるため、鋼板表面
に塗布した時に不均一な皮膜形成を生じ、クロメート皮
膜の性能の均一性や外観を著しく悪化させ、液の使用寿
命を著しく短くする。さらに、リン酸の同時添加により
難溶性塩となったCr3+の存在下に重金属イオンが存在す
ると、液のゲル化はより顕著に現れる。
剤を用いて乳化した特定組成のアクリル系エマルジョン
樹脂、ノニオン系乳化剤で分散させた潤滑剤分散物、な
らびに任意にリン酸イオン、シリカ、Co、Ni、Mnおよび
Znから選ばれた重金属イオン、およびフッ素イオンの1
種もしくは2種以上を含有する、pH5以下のクロメー
ト処理液を亜鉛めっき鋼板に塗布して潤滑処理すること
が記載されている。リン酸イオンCr3+と難溶性塩を形成
し、重金属イオンは難溶性のクロム酸塩を形成して、ど
ちらも耐食性の向上に寄与すると説明されている。しか
し、実施例ではリン酸と重金属イオンが常に一緒に添加
されているため、リン酸または重金属イオンの単独添加
が耐食性を向上させることが明らかにされていない。ま
た、アクリル系エマルジョン樹脂を含有するクロメート
処理液に重金属イオンを添加すると、樹脂の架橋反応を
引き起こし、早期に液のゲル化を生じるため、鋼板表面
に塗布した時に不均一な皮膜形成を生じ、クロメート皮
膜の性能の均一性や外観を著しく悪化させ、液の使用寿
命を著しく短くする。さらに、リン酸の同時添加により
難溶性塩となったCr3+の存在下に重金属イオンが存在す
ると、液のゲル化はより顕著に現れる。
【0007】特開平6−192849号公報には、溶融めっき
鋼板にフッ素イオン含有反応型クロメート処理を施した
後、水分散性有機樹脂、ノニオン系乳化剤、シリコーン
変性ポリエーテル系消泡剤、および融点100 ℃以上の高
分子樹脂粉末を含有する塗布型クロメート処理液で処理
することからなる、潤滑性に優れた表面処理鋼板が記載
されているが、クロメート処理を2回施すため、コスト
高となり、性能面でも不十分である。
鋼板にフッ素イオン含有反応型クロメート処理を施した
後、水分散性有機樹脂、ノニオン系乳化剤、シリコーン
変性ポリエーテル系消泡剤、および融点100 ℃以上の高
分子樹脂粉末を含有する塗布型クロメート処理液で処理
することからなる、潤滑性に優れた表面処理鋼板が記載
されているが、クロメート処理を2回施すため、コスト
高となり、性能面でも不十分である。
【0008】特開平6−192850号公報には、水分散性ウ
レタン樹脂、ノニオン系乳化剤、シリコーン変性ポリエ
ーテル系消泡剤、融点100 ℃以上の高分子樹脂粉末、お
よび顔料を含有するクロメート処理液が記載されてい
る。このクロメート処理液は、顔料を含有するため、皮
膜中に欠陥を生じ易く、耐食性が低下する上、コストも
高い。
レタン樹脂、ノニオン系乳化剤、シリコーン変性ポリエ
ーテル系消泡剤、融点100 ℃以上の高分子樹脂粉末、お
よび顔料を含有するクロメート処理液が記載されてい
る。このクロメート処理液は、顔料を含有するため、皮
膜中に欠陥を生じ易く、耐食性が低下する上、コストも
高い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、樹脂
と潤滑剤を含有するクロメート皮膜をめっき鋼板上に形
成すると、めっき鋼板の潤滑性能が向上することは従来
より知られている。しかし、この種の皮膜は一般に導電
性に乏しいため、従来の潤滑処理鋼板は、電磁波シール
ドやアースが必要な製品に要求される高い導電性能を満
たすことはできなかった。
と潤滑剤を含有するクロメート皮膜をめっき鋼板上に形
成すると、めっき鋼板の潤滑性能が向上することは従来
より知られている。しかし、この種の皮膜は一般に導電
性に乏しいため、従来の潤滑処理鋼板は、電磁波シール
ドやアースが必要な製品に要求される高い導電性能を満
たすことはできなかった。
【0010】そのため、特に家電や電気・電子機器の分
野においては、潤滑性能と導電性能を併せ持つ低コスト
の表面処理鋼板がいまなお要望されている。この要望に
応えて、本発明は、めっき鋼板を母材とし、その上に1
層型の皮膜を形成することにより、導電性能を劣化させ
ずに、塗油した鋼板と同程度あるいはそれ以上の潤滑性
能を付与した、導電性に優れた潤滑処理鋼板を提供する
ことを目的とする。
野においては、潤滑性能と導電性能を併せ持つ低コスト
の表面処理鋼板がいまなお要望されている。この要望に
応えて、本発明は、めっき鋼板を母材とし、その上に1
層型の皮膜を形成することにより、導電性能を劣化させ
ずに、塗油した鋼板と同程度あるいはそれ以上の潤滑性
能を付与した、導電性に優れた潤滑処理鋼板を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明により、めっき鋼
板のめっき面上に金属Cr換算で5〜120 mg/m2 の付着量
の潤滑剤含有クロメート皮膜を有する潤滑処理鋼板であ
って、前記クロメート皮膜が、 H3PO4/Cr重量比= 0.3
〜2となる量のリン酸と、樹脂固形分/Cr重量比= 0.5
〜20となる量のアクリル系、ウレタン系、ポリオレフィ
ン系およびポリエステル系から選ばれた少なくとも1種
の水分散性有機樹脂と、潤滑剤固形分/Cr重量比=0.01
〜5となる量の天然ワックスおよび合成ワックスから選
ばれた少なくとも1種の平均粒径 0.1〜20μmの潤滑剤
とを含有し、シリカを含有しないクロメート皮膜である
ことを特徴とする、導電性に優れた潤滑処理鋼板が提供
される。
板のめっき面上に金属Cr換算で5〜120 mg/m2 の付着量
の潤滑剤含有クロメート皮膜を有する潤滑処理鋼板であ
って、前記クロメート皮膜が、 H3PO4/Cr重量比= 0.3
〜2となる量のリン酸と、樹脂固形分/Cr重量比= 0.5
〜20となる量のアクリル系、ウレタン系、ポリオレフィ
ン系およびポリエステル系から選ばれた少なくとも1種
の水分散性有機樹脂と、潤滑剤固形分/Cr重量比=0.01
〜5となる量の天然ワックスおよび合成ワックスから選
ばれた少なくとも1種の平均粒径 0.1〜20μmの潤滑剤
とを含有し、シリカを含有しないクロメート皮膜である
ことを特徴とする、導電性に優れた潤滑処理鋼板が提供
される。
【0012】好適態様にあっては、前記クロメート皮膜
がさらにF/Cr重量比=0.01〜0.5となる量のフッ化物
を含有する。
がさらにF/Cr重量比=0.01〜0.5となる量のフッ化物
を含有する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の潤滑処理鋼板は、めっき
鋼板を母材とし、そのめっき面上に、リン酸と有機樹脂
とワックス系潤滑剤と場合によりフッ化物とを含有する
クロメート皮膜を形成した表面処理鋼板からなる。
鋼板を母材とし、そのめっき面上に、リン酸と有機樹脂
とワックス系潤滑剤と場合によりフッ化物とを含有する
クロメート皮膜を形成した表面処理鋼板からなる。
【0014】母材のめっき鋼板の種類は特に制限され
ず、例えば、Zn、Ni、Al、Mn、Pb、Cr、Co、FeおよびMg
の1種もしくは2種以上の金属からなるめっき皮膜を有
するめっき鋼板でよい。2層以上のめっき層を有する複
層めっき鋼板も母材として使用できる。好ましいめっき
鋼板は、Zn系 (純ZnまたはZn合金) またはAl系 (純Alま
たはAl合金) のめっき鋼板である。
ず、例えば、Zn、Ni、Al、Mn、Pb、Cr、Co、FeおよびMg
の1種もしくは2種以上の金属からなるめっき皮膜を有
するめっき鋼板でよい。2層以上のめっき層を有する複
層めっき鋼板も母材として使用できる。好ましいめっき
鋼板は、Zn系 (純ZnまたはZn合金) またはAl系 (純Alま
たはAl合金) のめっき鋼板である。
【0015】めっき方法も、電気めっき、溶融めっき、
蒸着めっき等いかなる方法であってもよい。めっき付着
量も特に制限されないが、一般には片面当たり1〜15
0 g/m2の範囲内である。母材は片面めっき鋼板と
両面めっき鋼板のいずれでもよい。
蒸着めっき等いかなる方法であってもよい。めっき付着
量も特に制限されないが、一般には片面当たり1〜15
0 g/m2の範囲内である。母材は片面めっき鋼板と
両面めっき鋼板のいずれでもよい。
【0016】本発明の第一の特徴は、母材めっき鋼板の
めっき面上に形成するクロメート皮膜の付着量を、金属
Cr換算で5〜120 mg/m2 としたことである。Cr換算付着
量が5mg/m2 未満になると、一般に一次防錆能力が低下
し、鋼板製造後に客先にて使用されるまでに下地めっき
の腐食が発生することがある。また、Cr換算付着量が12
0 mg/m2 より多くなると、膜厚増加により導電性の劣化
を生ずる。好ましいCr換算付着量は、20〜80 mg/m2の範
囲である。
めっき面上に形成するクロメート皮膜の付着量を、金属
Cr換算で5〜120 mg/m2 としたことである。Cr換算付着
量が5mg/m2 未満になると、一般に一次防錆能力が低下
し、鋼板製造後に客先にて使用されるまでに下地めっき
の腐食が発生することがある。また、Cr換算付着量が12
0 mg/m2 より多くなると、膜厚増加により導電性の劣化
を生ずる。好ましいCr換算付着量は、20〜80 mg/m2の範
囲である。
【0017】本発明の第二の特徴は、クロメート皮膜が
H3PO4/Cr重量比で 0.3〜2の量のリン酸を含有すること
である。リン酸添加の目的は、クロメート皮膜の増膜強
化による耐食性の向上、H3PO4-Cr錯体形成による黄色度
の低下、および黄色度低下による耐指紋性の向上にあ
る。家電用途への使用を考えた場合、激しい黄色は外観
上好ましくない。また、材料使用上のハンドリング性を
考慮するにあたり、指紋付着は大問題となる。これらの
問題が、リン酸の添加により解消される。
H3PO4/Cr重量比で 0.3〜2の量のリン酸を含有すること
である。リン酸添加の目的は、クロメート皮膜の増膜強
化による耐食性の向上、H3PO4-Cr錯体形成による黄色度
の低下、および黄色度低下による耐指紋性の向上にあ
る。家電用途への使用を考えた場合、激しい黄色は外観
上好ましくない。また、材料使用上のハンドリング性を
考慮するにあたり、指紋付着は大問題となる。これらの
問題が、リン酸の添加により解消される。
【0018】H3PO4/Cr重量比が0.3 未満であると、黄色
度の増大、耐食性の劣化、および耐指紋性の劣化が著し
くなる。一方、H3PO4/Cr重量比が2を越えると、皮膜中
のCr6+が著しく減少し、同時に皮膜の硬化が起こり、耐
食性が大きく劣化する。これらの点を考慮すると、好ま
しいH3PO4/Cr重量比は 0.4〜1.5 の範囲である。リン酸
としては、オルトリン酸以外に、メタリン酸、ポリリン
酸などの縮合リン酸も使用でき、その場合はH3PO4 に換
算した使用量が上記範囲となればよい。
度の増大、耐食性の劣化、および耐指紋性の劣化が著し
くなる。一方、H3PO4/Cr重量比が2を越えると、皮膜中
のCr6+が著しく減少し、同時に皮膜の硬化が起こり、耐
食性が大きく劣化する。これらの点を考慮すると、好ま
しいH3PO4/Cr重量比は 0.4〜1.5 の範囲である。リン酸
としては、オルトリン酸以外に、メタリン酸、ポリリン
酸などの縮合リン酸も使用でき、その場合はH3PO4 に換
算した使用量が上記範囲となればよい。
【0019】本発明の第三の特徴は、クロメート皮膜
が、アクリル系、ポリオレフィン系、ウレタン系および
ポリエステル系から選ばれた1種もしくは2種以上の有
機樹脂を含有することである。樹脂は、水性のクロメー
ト処理液中に分散させて使用するため、水分散性のもの
(即ち、エマルジョン樹脂) を使用し、熱可塑性と熱硬
化性のいずれでもよい。アクリル系、ポリオレフィン
系、ウレタン系およびポリエステル系のエマルジョン樹
脂はいずれも市販されている。
が、アクリル系、ポリオレフィン系、ウレタン系および
ポリエステル系から選ばれた1種もしくは2種以上の有
機樹脂を含有することである。樹脂は、水性のクロメー
ト処理液中に分散させて使用するため、水分散性のもの
(即ち、エマルジョン樹脂) を使用し、熱可塑性と熱硬
化性のいずれでもよい。アクリル系、ポリオレフィン
系、ウレタン系およびポリエステル系のエマルジョン樹
脂はいずれも市販されている。
【0020】これらの有機樹脂の添加により、クロメー
ト皮膜の造膜が補強され、耐食性が向上する。その上、
これらの有機樹脂は、一緒にクロメート皮膜中の存在さ
せる潤滑剤粉末と高い親和性を示すので、この粉末を皮
膜中にしっかり保持するのに有効である。また、本発明
で使用する上記の有機樹脂はいずれも柔軟性が高いの
で、生成したクロメート皮膜の柔軟性を高め、プレス成
形した場合の加工部の被覆性を改善することができ、そ
の結果として、加工部においても高耐食性を維持するこ
とができる。例えば、エポキシ樹脂では、皮膜の柔軟性
に比較的乏しいので、このような効果を得ることができ
ない。
ト皮膜の造膜が補強され、耐食性が向上する。その上、
これらの有機樹脂は、一緒にクロメート皮膜中の存在さ
せる潤滑剤粉末と高い親和性を示すので、この粉末を皮
膜中にしっかり保持するのに有効である。また、本発明
で使用する上記の有機樹脂はいずれも柔軟性が高いの
で、生成したクロメート皮膜の柔軟性を高め、プレス成
形した場合の加工部の被覆性を改善することができ、そ
の結果として、加工部においても高耐食性を維持するこ
とができる。例えば、エポキシ樹脂では、皮膜の柔軟性
に比較的乏しいので、このような効果を得ることができ
ない。
【0021】有機樹脂は、樹脂固形分/Cr重量比が 0.5
〜20となる量でクロメート皮膜中に存在させる。この重
量比が0.5 未満であると、加工部の耐食性のみならず平
板部の耐食性も大幅に劣化する。また、潤滑剤の固定も
不十分となり、潤滑剤による潤滑効果が低下する。一
方、この重量比が20を越えると、導電性のない有機物皮
膜が厚く鋼板表面を覆うため、導電性が劣化し、本発明
で特に重要な性能が発揮されなくなってしまう。樹脂固
形分/Cr重量比は好ましくは0.75〜15の範囲である。
〜20となる量でクロメート皮膜中に存在させる。この重
量比が0.5 未満であると、加工部の耐食性のみならず平
板部の耐食性も大幅に劣化する。また、潤滑剤の固定も
不十分となり、潤滑剤による潤滑効果が低下する。一
方、この重量比が20を越えると、導電性のない有機物皮
膜が厚く鋼板表面を覆うため、導電性が劣化し、本発明
で特に重要な性能が発揮されなくなってしまう。樹脂固
形分/Cr重量比は好ましくは0.75〜15の範囲である。
【0022】本発明の第四の特徴は、クロメート皮膜が
平均粒径 0.1〜20μmのワックス系潤滑剤を含有する点
である。潤滑剤としては、天然ワックスと合成ワックス
(例、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワック
スなど) のいずれも使用できる。フッ素樹脂、黒鉛など
の他の固形潤滑剤は、後述する変形抵抗が大きく不適当
である。
平均粒径 0.1〜20μmのワックス系潤滑剤を含有する点
である。潤滑剤としては、天然ワックスと合成ワックス
(例、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワック
スなど) のいずれも使用できる。フッ素樹脂、黒鉛など
の他の固形潤滑剤は、後述する変形抵抗が大きく不適当
である。
【0023】ワックス系潤滑剤の潤滑効果は、加工時に
起こる潤滑剤の変形 (以下、ズリ変形という) に対する
抵抗が小さいことにより生ずる。このため、粒径の大き
な潤滑剤の方がズリ変形量が大きく、潤滑剤として効果
的である。粒径が0.1 μm未満であると、ズリ変形量が
小さすぎ、鋼板の加工に耐えうるだけの潤滑に必要なズ
リ変形を与えることができない。一方、粒径が20μmよ
り大きくなると、有機樹脂による潤滑剤の固定が不完全
になり、やはり十分な潤滑効果を得ることができない。
好ましい平均粒径は 0.3〜10μmの範囲である。
起こる潤滑剤の変形 (以下、ズリ変形という) に対する
抵抗が小さいことにより生ずる。このため、粒径の大き
な潤滑剤の方がズリ変形量が大きく、潤滑剤として効果
的である。粒径が0.1 μm未満であると、ズリ変形量が
小さすぎ、鋼板の加工に耐えうるだけの潤滑に必要なズ
リ変形を与えることができない。一方、粒径が20μmよ
り大きくなると、有機樹脂による潤滑剤の固定が不完全
になり、やはり十分な潤滑効果を得ることができない。
好ましい平均粒径は 0.3〜10μmの範囲である。
【0024】この潤滑剤は、潤滑剤固形分/Cr重量比が
0.01〜5となる量でクロメート皮膜中に添加する。この
重量比が0.01未満では十分なる潤滑効果を得ることがで
きず、5を越えると潤滑剤がクロメート皮膜の表面を緻
密に覆うこととなり、導電性が不十分となる。好ましい
潤滑剤固形分/Cr重量比は0.03〜3である。
0.01〜5となる量でクロメート皮膜中に添加する。この
重量比が0.01未満では十分なる潤滑効果を得ることがで
きず、5を越えると潤滑剤がクロメート皮膜の表面を緻
密に覆うこととなり、導電性が不十分となる。好ましい
潤滑剤固形分/Cr重量比は0.03〜3である。
【0025】本発明の第五の特徴は、クロメート皮膜が
シリカを含有しないことである。一般的にクロメート皮
膜には、耐食性向上を目的としてシリカを添加すること
が多い。しかし、シリカは導電性を持たない物質であ
り、これが皮膜中に存在すると、電磁波シールドやアー
スに要求されるレベルの導電性を保持することができな
いことが判明した。そのため、本発明ではクロメート皮
膜にシリカを全く含有させない。
シリカを含有しないことである。一般的にクロメート皮
膜には、耐食性向上を目的としてシリカを添加すること
が多い。しかし、シリカは導電性を持たない物質であ
り、これが皮膜中に存在すると、電磁波シールドやアー
スに要求されるレベルの導電性を保持することができな
いことが判明した。そのため、本発明ではクロメート皮
膜にシリカを全く含有させない。
【0026】本発明の好適態様にあっては、クロメート
皮膜がさらにフッ化物を含有する。フッ化物を添加する
と、これから遊離したフッ素イオンによってクロメート
処理液の塗布時にめっき表面がエッチングされ、クロメ
ート皮膜と下地めっき皮膜との密着性が強固になり、加
工性や耐食性がさらに向上する。
皮膜がさらにフッ化物を含有する。フッ化物を添加する
と、これから遊離したフッ素イオンによってクロメート
処理液の塗布時にめっき表面がエッチングされ、クロメ
ート皮膜と下地めっき皮膜との密着性が強固になり、加
工性や耐食性がさらに向上する。
【0027】フッ化物としては、フッ素イオンを遊離す
る任意のものが使用できる。例えば、フッ化水素酸、ジ
ルコンフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、チタンフッ化
水素酸、ホウフッ化水素酸、ならびにこれらの酸のアン
モニウム塩もしくはアルカリ金属塩などが挙げられる
が、好ましいのはケイフッ化水素酸(H2SiF6)である。フ
ッ化物を添加する場合、その量はF/Cr重量比が0.01〜
0.5 となるようにする。この重量比が0.5 を超える過大
なフッ化物の添加は、処理液の安定性を低下させ、皮膜
の著しい耐食性劣化を招く。この重量が0.01を下回る
と、フッ化物によるエッチング効果がほとんど得られな
い。好ましいF/Cr重量比は、0.02〜0.45の範囲であ
る。
る任意のものが使用できる。例えば、フッ化水素酸、ジ
ルコンフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、チタンフッ化
水素酸、ホウフッ化水素酸、ならびにこれらの酸のアン
モニウム塩もしくはアルカリ金属塩などが挙げられる
が、好ましいのはケイフッ化水素酸(H2SiF6)である。フ
ッ化物を添加する場合、その量はF/Cr重量比が0.01〜
0.5 となるようにする。この重量比が0.5 を超える過大
なフッ化物の添加は、処理液の安定性を低下させ、皮膜
の著しい耐食性劣化を招く。この重量が0.01を下回る
と、フッ化物によるエッチング効果がほとんど得られな
い。好ましいF/Cr重量比は、0.02〜0.45の範囲であ
る。
【0028】本発明のクロメート皮膜の形成に用いるク
ロメート処理液は、6価クロム化合物 (例、クロム酸、
クロム酸塩、重クロム酸塩など)または6価クロム化合
物と3価クロム化合物とを含有する水溶液に、上記のリ
ン酸、有機樹脂、潤滑剤および場合によりフッ化物を所
定の量で添加し、溶解ないし分散させることにより調製
できる。また、このクロメート処理液には、所望により
界面活性剤、分散剤などを少量配合することができる。
ロメート処理液は、6価クロム化合物 (例、クロム酸、
クロム酸塩、重クロム酸塩など)または6価クロム化合
物と3価クロム化合物とを含有する水溶液に、上記のリ
ン酸、有機樹脂、潤滑剤および場合によりフッ化物を所
定の量で添加し、溶解ないし分散させることにより調製
できる。また、このクロメート処理液には、所望により
界面活性剤、分散剤などを少量配合することができる。
【0029】クロメート処理液の塗布には、浸漬、ロー
ル塗布、噴霧、カーテンフロー塗布などの各種の塗布手
段を利用できる。その後、一般に加熱して塗膜を乾燥さ
せ、クロメート皮膜を形成する。この乾燥は、クロメー
ト皮膜中に含有させた樹脂およびワックス系潤滑剤の融
点または軟化点を超えない温度で行うことが好ましく、
通常は50〜150 ℃程度が普通である。こうして、図1に
模式的に示すように、有機樹脂と複合化されたクロメー
ト皮膜中にワックス系潤滑剤が均一に分散したクロメー
ト皮膜がめっき鋼板の表面に形成される。このクロメー
ト皮膜の表面には、図示のように潤滑剤粒子が現れる
が、潤滑剤が表面を完全には覆わないため、無塗油でプ
レス成形が可能な高度の潤滑性能と、電磁波シールドや
アースに要求される高度の導電性能とを同時に確保する
ことができる。
ル塗布、噴霧、カーテンフロー塗布などの各種の塗布手
段を利用できる。その後、一般に加熱して塗膜を乾燥さ
せ、クロメート皮膜を形成する。この乾燥は、クロメー
ト皮膜中に含有させた樹脂およびワックス系潤滑剤の融
点または軟化点を超えない温度で行うことが好ましく、
通常は50〜150 ℃程度が普通である。こうして、図1に
模式的に示すように、有機樹脂と複合化されたクロメー
ト皮膜中にワックス系潤滑剤が均一に分散したクロメー
ト皮膜がめっき鋼板の表面に形成される。このクロメー
ト皮膜の表面には、図示のように潤滑剤粒子が現れる
が、潤滑剤が表面を完全には覆わないため、無塗油でプ
レス成形が可能な高度の潤滑性能と、電磁波シールドや
アースに要求される高度の導電性能とを同時に確保する
ことができる。
【0030】必要であれば、成形後に塗装して、クロメ
ート皮膜に良好に密着した塗膜を形成することができ
る。電磁波シールドやアースの目的で導電性を確保した
い場合には、導電性塗料を塗装すればよい。
ート皮膜に良好に密着した塗膜を形成することができ
る。電磁波シールドやアースの目的で導電性を確保した
い場合には、導電性塗料を塗装すればよい。
【0031】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。実
施例中、%は特に指定のない限り重量%である。下記a
〜dの4種類の両面めっき鋼板(カッコ内は片面当たり
めっき付着量)を供試材として、表1に示す有機樹脂、
リン酸 (オルトリン酸) 、潤滑剤、および場合によりフ
ッ化物 (ケイフッ化水素酸) を含有するクロメート処理
液で処理した。このクロメート処理液は、市販の部分還
元型クロメート処理液に表1に示す種類の有機樹脂と潤
滑剤をリン酸および場合によりケイフッ化水素酸と共に
表1に示す割合で添加することにより調製した。
施例中、%は特に指定のない限り重量%である。下記a
〜dの4種類の両面めっき鋼板(カッコ内は片面当たり
めっき付着量)を供試材として、表1に示す有機樹脂、
リン酸 (オルトリン酸) 、潤滑剤、および場合によりフ
ッ化物 (ケイフッ化水素酸) を含有するクロメート処理
液で処理した。このクロメート処理液は、市販の部分還
元型クロメート処理液に表1に示す種類の有機樹脂と潤
滑剤をリン酸および場合によりケイフッ化水素酸と共に
表1に示す割合で添加することにより調製した。
【0032】供試めっき鋼板(供試材) a:電気Znめっき鋼板 (20g/m2) b:溶融Znめっき鋼板 (90g/m2) c:溶融Zn−55%Al合金めっき鋼板 (75g/m2) d:電気Zn−12%Ni合金めっき鋼板 (20g/m2) 使用した水分散性の有機エマルジョン樹脂および潤滑剤
の詳細は次の通りである。 アクリル系樹脂: (ヘキスト合成製モビニール700 、固
形分47%) ポリオレフィン系樹脂: (中央理化工業製ET-8、固形分
35%) ウレタン系樹脂: (大日本インキ製ハイドランAP-20 、
固形分30%) ポリエステル系樹脂: (東洋紡製バイロナールMD1200、
固形分34%) 合成ワックス:ポリエチレンワックス (固形分10〜50
%) 天然ワックス:酸化ポリエチレンワックス (固形分10〜
50%) 。
の詳細は次の通りである。 アクリル系樹脂: (ヘキスト合成製モビニール700 、固
形分47%) ポリオレフィン系樹脂: (中央理化工業製ET-8、固形分
35%) ウレタン系樹脂: (大日本インキ製ハイドランAP-20 、
固形分30%) ポリエステル系樹脂: (東洋紡製バイロナールMD1200、
固形分34%) 合成ワックス:ポリエチレンワックス (固形分10〜50
%) 天然ワックス:酸化ポリエチレンワックス (固形分10〜
50%) 。
【0033】クロメート処理は、供試めっき鋼板をクロ
メート処理液に浸漬し、遠心分離により余分な処理液を
除去した後、100 ℃で1分間乾燥することにより行っ
た。形成されたクロメート皮膜の付着量は表1に示す通
りであった。
メート処理液に浸漬し、遠心分離により余分な処理液を
除去した後、100 ℃で1分間乾燥することにより行っ
た。形成されたクロメート皮膜の付着量は表1に示す通
りであった。
【0034】得られた表面処理鋼板の導電性、潤滑性、
および耐食性を調査した。これらの試験結果を表2にま
とめて示す。耐食性に関しては、特に家電等で使用され
る場合、鋼板からの赤錆はもちろんのこと、めっき自身
の腐食外観も不良とみなされることを考慮し、本実施例
では母材がZn含有めっき鋼板であるため、Zn腐食による
白錆を腐食の発生とみなした。
および耐食性を調査した。これらの試験結果を表2にま
とめて示す。耐食性に関しては、特に家電等で使用され
る場合、鋼板からの赤錆はもちろんのこと、めっき自身
の腐食外観も不良とみなされることを考慮し、本実施例
では母材がZn含有めっき鋼板であるため、Zn腐食による
白錆を腐食の発生とみなした。
【0035】導電性試験 装置 :表面抵抗測定器 (SQメーター) 押付荷重 :130 g 接触測定面積:0.9 mm径 操作速度 :2 cm/min
【0036】潤滑性試験 装置 :バウデン摺動装置 荷重 :500 g
【0037】平板耐食性試験 装置 :塩水噴霧試験機 条件 :JIS-Z2371 に準ずる 供試材 :端面と裏面を粘着テープでシール 評価基準:白錆発生面積率5%までの時間 240 時間以上 ‥‥1 120 〜240 時間 ‥‥2 72〜120 時間 ‥‥3 24〜72時間 ‥‥4 24時間未満 ‥‥5 評点1〜4が合格。
【0038】加工部耐食性試験 装置 :塩水噴霧試験機 条件 :JIS-Z2371 号に準ずる 供試材 :90°曲げ実施後、端面と裏面を粘着テープで
シール 評価基準:白錆発生面積率5%までの時間 120 時間以上 ‥‥1 72〜120 時間 ‥‥2 48〜72時間 ‥‥3 12〜48時間 ‥‥4 12時間未満 ‥‥5 評点1〜4が合格。
シール 評価基準:白錆発生面積率5%までの時間 120 時間以上 ‥‥1 72〜120 時間 ‥‥2 48〜72時間 ‥‥3 12〜48時間 ‥‥4 12時間未満 ‥‥5 評点1〜4が合格。
【0039】
【表1−1】
【0040】
【表1−2】
【0041】
【表2−1】
【0042】
【表2−2】
【0043】
【表2−3】
【0044】
【表2−4】
【0045】
【表2−5】
【0046】表2からわかるように、有機樹脂とワック
ス系潤滑剤とリン酸と場合によりフッ化物とを含有する
クロメート皮膜をめっき鋼板上に形成した本発明の潤滑
処理鋼板は、いずれも導電性と潤滑性の評点が合格であ
り、導電性と潤滑性を高いレベルで兼ね備えている上、
平板部のみならず加工部の耐食性も良好であった。
ス系潤滑剤とリン酸と場合によりフッ化物とを含有する
クロメート皮膜をめっき鋼板上に形成した本発明の潤滑
処理鋼板は、いずれも導電性と潤滑性の評点が合格であ
り、導電性と潤滑性を高いレベルで兼ね備えている上、
平板部のみならず加工部の耐食性も良好であった。
【0047】
【発明の効果】本発明の潤滑処理鋼板は、無塗油でプレ
ス成形可能な高い潤滑性と、電磁波シールドやアースに
要求されるレベルの高度の導電性を兼ね備え、しかも平
板のみならず加工部についても優れた耐食性を示すの
で、家電や電子・電気機器用の鋼板として特に有用であ
る。また、この潤滑処理鋼板は、めっき鋼板にクロメー
ト処理を施すだけで効率よく安価に製造できる。
ス成形可能な高い潤滑性と、電磁波シールドやアースに
要求されるレベルの高度の導電性を兼ね備え、しかも平
板のみならず加工部についても優れた耐食性を示すの
で、家電や電子・電気機器用の鋼板として特に有用であ
る。また、この潤滑処理鋼板は、めっき鋼板にクロメー
ト処理を施すだけで効率よく安価に製造できる。
【図1】本発明の潤滑処理鋼板の模式的説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 幸宏 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 富安 健 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 めっき鋼板のめっき面上に金属Cr換算で
5〜120 mg/m2 の付着量の潤滑剤含有クロメート皮膜を
有する潤滑処理鋼板であって、前記クロメート皮膜が、
H3PO4/Cr重量比= 0.3〜2となる量のリン酸と、樹脂
固形分/Cr重量比= 0.5〜20となる量のアクリル系、ウ
レタン系、ポリオレフィン系およびポリエステル系から
選ばれた少なくとも1種の水分散性有機樹脂と、潤滑剤
固形分/Cr重量比=0.01〜5となる量の天然ワックスお
よび合成ワックスから選ばれた少なくとも1種の平均粒
径 0.1〜20μmの潤滑剤とを含有し、シリカを含有しな
いクロメート皮膜であることを特徴とする、導電性に優
れた潤滑処理鋼板。 - 【請求項2】 前記クロメート皮膜がさらにF/Cr重量
比=0.01〜0.5 となる量のフッ化物を含有する、請求項
1記載の潤滑処理鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7226776A JP2910637B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 導電性に優れた潤滑処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7226776A JP2910637B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 導電性に優れた潤滑処理鋼板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0971873A true JPH0971873A (ja) | 1997-03-18 |
| JP2910637B2 JP2910637B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=16850437
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7226776A Expired - Fee Related JP2910637B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 導電性に優れた潤滑処理鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2910637B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002072345A1 (en) * | 2001-03-07 | 2002-09-19 | Nihon Parkerizing Co., Ltd. | Metallic material for plastic working with gradient two-layer lubricant coating film and process for producing the same |
| WO2017169571A1 (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社神戸製鋼所 | 化成処理金属板、表面処理金属板、複合部材、及び化成処理金属板の製造方法 |
-
1995
- 1995-09-04 JP JP7226776A patent/JP2910637B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002072345A1 (en) * | 2001-03-07 | 2002-09-19 | Nihon Parkerizing Co., Ltd. | Metallic material for plastic working with gradient two-layer lubricant coating film and process for producing the same |
| WO2017169571A1 (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社神戸製鋼所 | 化成処理金属板、表面処理金属板、複合部材、及び化成処理金属板の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2910637B2 (ja) | 1999-06-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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