JPH0971941A - 斜面の保護部材及びこれを使用した斜面の保護工法 - Google Patents

斜面の保護部材及びこれを使用した斜面の保護工法

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JPH0971941A
JPH0971941A JP14937296A JP14937296A JPH0971941A JP H0971941 A JPH0971941 A JP H0971941A JP 14937296 A JP14937296 A JP 14937296A JP 14937296 A JP14937296 A JP 14937296A JP H0971941 A JPH0971941 A JP H0971941A
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slope
column
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JP14937296A
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Teruo Koiso
輝雄 小礒
Taichi Inada
太一 稲田
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Ibiden Industries Co Ltd
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Ibiden Industries Co Ltd
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜面に固定されたアンカーを介して、斜面の
保護を確実に行うことができて、しかも険しい地山等の
斜面であっても簡単に施工することのできる斜面の保護
部材を、簡単な構成によって提供すること。 【解決手段】 地山や法面等の斜面上に配置されて複数
の押圧部11aを有するベースプレート11と、このベ
ースプレート11の略中央上面に一体化されて、斜面側
に固定したアンカーを挿通して固定するアンカー支持筒
15とを備えた斜面の保護部材100であって、ベース
プレート11の、少なくとも1つの押圧部11aに補強
部14を一体化し、この補強部14により当該ベースプ
レート11の補強を行なうようにしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地山や法面等の斜面の
崩壊を防止したり、あるいは斜面の景観の維持や保護を
行うための保護部材、及びこれを使用した保護工法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】地山や法面等の斜面は、これを自然のま
まに放置しておくと崩壊し易くなって危険となるため、
何等かの手段によってこれを保護しなければならない。
また、斜面に崩壊の問題が仮にないとしても、その周囲
の景観を守るために、この斜面に積極的に植生を行う必
要が生ずる場合がある。この植生を効果的に行うために
も斜面の保護は何等かの手段によって行わなければなら
ない。
【0003】このため、従来では、例えば図25に示す
ような現場打ち吹付け法枠工法を採用して、対象となる
斜面の保護を行うことが行われている。この現場打ち吹
付け法枠工法は、まず、図26の(イ)〜(ハ)あるい
は図27の(イ)〜(ハ)に示すような順序で、斜面上
に鉄筋及び型枠を組んで、モルタルあるいはコンクリー
ト等の仕上げ材が添着し易いフレームを形成しておき、
このフレームに上記仕上げ材の吹付けあるいは塗り込み
を行うことによって、鉄筋や型枠で補強されたコンクリ
ート製の格子状枠を、図25に示したように形成するも
のである。このような現場打ち吹付け法枠工法及びこれ
によって形成された格子状枠では、次のような長所を有
している。
【0004】・各鉄筋や型枠は、例えば金網状の型枠を
用いた工法である場合には、型枠の重量の軽減が図れる
ため、高所での作業も可能である。 ・特に金網状の型枠は、それ自体ある程度の可撓性を有
していることから、斜面の凹凸及びカーブに対応したフ
レームを形成できるため、完成されたコンクリート製の
格子状枠が斜面に完全に密着したものとなって不陸(斜
面との間に空間ができること)が少なく、格子状枠が斜
面と完全に一体化されたものとなる。 ・各鉄筋や型枠は、コンクリート製の格子状枠内に完全
に埋め殺しされたものとなるため、この格子状枠の補強
を十分行うものとなる。
【0005】このように優れた効果を有する現場打ち吹
付け法枠工法ではあるが、各鉄筋や型枠は、図26ある
いは図27に示したように、人手によって組み込まなけ
ればならないため、場合によっては次のような問題を有
する。例えば、地震後の斜面等のように、短時間内で緊
急に地山の安定化を要する斜面においては、モルタル・
コンクリートを吹付けてから一定の強度が発現するまで
に、一般には一定期間(例えば28日以上の期間)を必
要とする。そのため、上記従来工法を適用することには
問題を生じる場合がある。
【0006】また、図28〜図32に示したように、斜
面上に形成されるべき擁壁をパーツ化して、これらのパ
ーツを斜面上で格子状に組み立てる工法(以下、プレハ
ブ工法という)が開発されている。このプレハブ工法で
は、図30に示すような継手と、図32に示すような縦
梁及び横梁とを予め工場生産しておいて、各継手が、図
28及び図29に示すように、格子状枠の交点になるよ
うに、アンカーを使用して位置決め固定しておき、この
継手に各縦梁及び横梁を連結して、図28に示したよう
な擁壁を形成するものであり、この擁壁の裏側にグリ石
等の安定化材を詰め込んで斜面の安定化を図るものであ
る。
【0007】これら図28〜図32にて示したプレハブ
工法では、その各縦梁及び横梁を、図32に示したよう
に、中心になる金属製のパイプの周囲に、コンクリート
製の梁本体を一体化して形成するものであり、これによ
り、各梁の軽量化を図っているものである。従って、こ
のプレハブ工法においては、前述した従来の工法におけ
る施工の困難さが解消され、嵩張るものの搬入上の問題
が解消されているものである。
【0008】ところが、このプレハブ工法においても、
次のような解消しなければならない問題が新たに生じて
いる。すなわち、 各縦梁及び横梁は、金属製のパイプの周囲にコンクリ
ート製の梁本体を一体化して擁壁を構成するものである
から、これだけでは斜面の安定化を図ることは十分にで
きない。 各縦梁及び横梁の継手に対する接続は、斜面上で行わ
ざるを得ないものであり、金属製パイプの周囲にコンク
リート製の梁本体を一体化して重量物となっている以
上、位置決め調整は非常に大きな機械力を利用しないと
殆ど不可能であるのが実状である。 特に、このプレハブ工法で使用される各継手は、図3
0に示すように、各梁の長さの調整が行えるようにする
ために、その端部に突出している金属製パイプを単に挿
入するだけのものであり、各梁間の接続強度が十分にな
るとは考えにくい。 このプレハブ工法で使用される各継手は、アンカーの
先端に支持されるだけのものであるから、その全体の斜
面に対する緊張が十分な強度をもってなされるとは考え
にくい。特に、アンカーを地山に固定(定着)するに当
っては、前記継手に多大の荷重がかかった場合、この継
手は破損してしまうおそれがある。つまり、この継手
は、アンカーを締め付けて定着するに当り、十分な支圧
強度を有するとは考えにくい。
【0009】そこで、本発明者等は、以上の各種従来技
術の欠点を解消するにはどうしたらよいかについて種々
検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な実状に鑑みてなされたもので、その解決しようとする
課題は、従来の斜面保護工法のさらなる改良である。
【0011】すなわち、請求項1に係る発明の目的とす
るところは、斜面に固定されたアンカーを介して、斜面
の保護を確実に行うことができて、しかも険しい地山等
の斜面であっても簡単に施工することのできる斜面の保
護部材を、簡単な構成によって提供することにある。
【0012】一方、請求項2及び請求項5に係る発明の
目的とするところは、それ程大きな機械力を必要としな
いで、険しい地山の斜面であっても簡単に施工すること
ができ、しかも斜面保護を行なうものとして曲げ強度や
アンカーの締め付け時の支圧力に対する十分な強度を有
したものとすることができる斜面の保護部材、及び保護
工法を提供することにある。
【0013】また、請求項3及び請求項6に係る発明の
目的とするところは、上記請求項2及び請求項5に係る
発明と同様な目的を達成できる他、各コラムの防錆を図
ることができて、しかも各コラムの重量を施工現場にお
いて簡単に増大させることができ、かつ各部材の斜面上
に対する設置を十分な剛性と強度を以って行なうことの
できる斜面の保護部材、及び保護工法を提供することに
ある。
【0014】さらに、請求項4及び請求項7に係る発明
の目的とするところは、上記請求項2と3、及び請求項
5と6に係る発明とそれぞれ同様な目的を達成すること
ができる他、少なくとも各受圧板の斜面に対する不陸を
完全に解消して、その斜面に対する安定的設置をより一
層確保することのできる斜面の保護部材、及び保護工法
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述
の実施形態において使用する符号を付して説明すると、
「地山や法面等の斜面200上に配置されて複数の押圧
部11aを有するベースプレート11と、このベースプ
レート11の略中央上面に一体化されて、斜面200側
に固定したアンカー40を挿通して固定するアンカー支
持筒15とを備えた斜面の保護部材100であって、ベ
ースプレート11の、少なくとも1つの押圧部11aに
補強部14を一体化し、この補強部14により当該ベー
スプレート11の補強を行なうようにしたことを特徴と
する斜面の保護部材100」である。
【0016】すなわち、この請求項1に係る保護部材1
00は、例えば図19に示すようにして斜面200に対
して固定されたアンカー40に支持固定されるものであ
り、斜面200上に直接、または図6に示すように、後
述する可撓性部材30を介して載置されるベースプレー
ト11を備えているものである。このベースプレート1
1は、斜面200上を言わば押圧するものであるため、
図1または図3に示すように、アンカー支持筒15が一
体化される中央部分から外方に延出する複数の押圧部1
1aを有しているものであるので、これらの押圧部11
aの補強を行うために、その各上面に図1〜図7に示す
ような補強部14が、それぞれ一体的に形成してある。
【0017】各補強部14は、各押圧部11aに対して
直角に立つように一体化した板状のものであり、これに
より、これを一体化した押圧部11aの反りや曲がり等
の発生を防止して、押圧部11aの補強を行っているも
のである。また、このような各補強部14自体の押圧部
11aの補強の他に、例えば図6中の仮想線、図7、さ
らには図10及び図11に示すように、各補強部14に
後述するコラム20を連結することによっても、各押圧
部11aあるいはベースプレート11の補強がなされる
ものである。
【0018】勿論、以上の請求項1に係る保護部材10
0は、斜面200上のアンカー40に対して固定される
ものであるから、そのベースプレート11の略中央部に
はアンカー40を挿通して締着するためのアンカー支持
筒15が一体化してあることは、図2または図4に示し
た通りである。そして、このアンカー支持筒15のみで
は、アンカー40を介した締着力を斜面200に対して
均一に掛けることができない場合を想定して、本実施形
態に係る保護部材100では、アンカー支持筒15をセ
ンターボックス12内に収納するように構成している。
【0019】これに対して、上記課題を解決するため
に、請求項2に係る発明の採った手段は、同様に、「地
山や法面等の斜面200上にアンカー40によって固定
される受圧板10と、この受圧板10に連結される複数
のコラム20とからなる斜面200の保護部材100で
あって、受圧板10は、斜面200上に設置されるベー
スプレート11と、このベースプレート11上に固定さ
れる中空状のセンターボックス12とにより構成され、
かつ、このセンターボックス12は、各コラム20のた
めのコラム接続部13及び補強部14と、アンカー40
を挿通するためのアンカー支持筒15とを有したものと
し、各コラム20の端部に、受圧板10側のコラム接続
部13及び補強部14にそれぞれ連結される第一及び第
二取付部21・22を一体的に形成したことを特徴とす
る斜面200の保護部材100」である。
【0020】すなわち、この請求項2に係る保護部材1
00は、ベースプレート11とこれに一体化したセンタ
ーボックス12とからなる受圧板10と、この受圧板1
0のセンターボックス12に接続される複数のコラム2
0とからなるものであり、この保護部材100を斜面2
00上に固定した多数のアンカー40にそれぞれ取付け
た後に、モルタルあるいはコンクリート等の仕上げ材5
0を吹付けまたは塗り込むことによって、斜面200上
にコンクリート等の格子状枠100aを形成するもので
ある。そして、この保護部材100は、最終的には、こ
れによって形成した格子状枠100aによって、斜面2
00上の保護、あるいは斜面200上の植生を行うため
の枠形成を果すものなのである。
【0021】その意味では、ベースプレート11、セン
ターボックス12あるいはコラム20の材料、形状、大
きさは限定されるものではないが、これらの形態は、以
下に示す実施形態におけるようにすると、より一層効果
的になるものである。また、各コラム20は、その製造
は勿論、運搬及び施工を容易にするための軽量化を図る
ために、その断面形状を、図8に例示したようにすると
よい。すなわち、このコラム20の断面形状は、円形
(図8の(イ)や長方形(同(ロ))は当然として、馬
蹄形(同(ハ))、あるいは卵形(同(ニ))のように
するとよい。
【0022】また、上記課題を解決するために、請求項
3に係る発明の採った手段は、上記請求項2の保護部材
100について、「各コラム20の中空部20a内に、
モルタル、セメントミルク等のセメント液状物、又は発
泡性液状物を注入するための注入口23を、各コラム2
0に少なくとも1箇所形成するとともに、センターボッ
クス12の各コラム接続部13内となる部分に連通部1
7を形成し、注入口23から注入されたセメント液状
物、または発泡性液状物が各連通部17を通じて各コラ
ム20の中空部20a内に充填され得るよう構成され
た」ことである。
【0023】すなわち、この請求項3に係る保護部材1
00は、受圧板10側のセンターボックス12と各コラ
ム20内を中空状のものとすることにより軽量化した上
記請求項2に係る保護部材100について、その斜面2
00上への設置後に、各センターボックス12及びコラ
ム20内にセメント液状物、または発泡性液状物を注入
し得るようにしたものであり、そのために上記構成とし
たのである。従って、この請求項3に係る保護部材10
0によれば、各センターボックス12及びコラム20の
それぞれに、セメント液状物、または発泡性液状物を注
入することによって各センターボックス12及びコラム
20が中実体となって強度が高くなり、斜面200を保
護するものとしての強度が高められるものである。
【0024】一方、コラム20内にて発泡性液状物を注
入した場合には、これがコラム20内にて発泡して固化
することにより、コラム20それ自体のい剛性がこれに
よって高められることになり、この場合にも、コラム2
0の強度は高くなり、斜面200を保護するものとして
の保護部材100の強度が高められる。
【0025】さらに、上記課題を解決するために、請求
項4に係る発明の採った手段は、上記請求項2または3
に係る保護部材100について、「受圧板10は、少な
くともベースプレート11の底面に配置され、かつ、セ
メント液状物、または発泡性液状物を注入することによ
り、ベースプレート11の斜面200に対する不陸を解
消する可撓性部材30を備える」ものとしたことであ
る。
【0026】すなわち、この請求項4に係る保護部材1
00は、斜面200上の整地が行えなくて受圧板10側
のベースプレート11を斜面200上に完全に密着させ
にくい場合等の使用に適したものであり、ベースプレー
ト11と斜面200との間に介在することになる可撓性
部材30内にセメント液状物、または発泡性液状物を注
入することにより、ベースプレート11と斜面200と
の間に隙間、換言すれば不陸を完全に解消して、ベース
プレート11がその底面全体で斜面200上を押圧する
ようにしたものなのである。
【0027】可撓性部材30の構成自体は種々考えられ
るものであるが、本実施形態では二枚の可撓性シートの
周囲を接着または縫着等の手段によって接合することに
より袋状にしたものであるが、これら二枚の可撓性シー
トの間に網状または平板状の金属板一枚を挟み込んで、
その周囲を一体化して実施してもよいものである。勿
論、一枚の可撓性シート側には、セメント液状物、また
は発泡性液状物を注入するための注入口を予め設けてお
くことは言うまでもない。
【0028】また、このコラム20の形状としては、図
9に示すように、下方が開口した逆U字状の断面形状を
有したものであってもよいものである。このようなコラ
ム20内に、後述するセメント液状物、または発泡性液
状物を注入する場合には、これらがこのコラム20内に
充填されなければならないから、このコラム20には図
9に示したような可撓性部材30を設ける必要がある
が、それについては後述する。
【0029】そして、上記課題を解決するために、請求
項5に係る発明の採った手段は、実施形態において使用
する符号を付して説明すると、「次の各工程を含む地山
や法面等の斜面200の保護工法。 (1)斜面200上に設置されるベースプレート11
と、このベースプレート11上に固定されて各コラム2
0のためのコラム接続部13及び補強部14とアンカー
40を挿通するためのアンカー支持筒15とを有した中
空状のセンターボックス12とにより構成された受圧板
10と、端部に受圧板10側のコラム接続部13及び補
強部14にそれぞれ連結される第一及び第二取付部21
・22を一体的に形成した中空状の複数のコラム20と
を予め形成しておく工程; (2)整地等の所定の前処理を施した斜面200の所定
位置に複数のアンカー40を立設する工程; (3)各受圧板10のコラム接続部13及び補強部14
に各コラム20の第一及び第二取付部21・22が連結
されることにより、各受圧板10及びコラム20からな
る保護部材100が予め形成される工程; (4)これら各保護部材100は、各ベースプレート1
1が斜面200上になるようにしながら各アンカー支持
筒15は各アンカー40に挿通され、各受圧板10が各
アンカー40に固定されることにより、斜面200上に
設置される工程; (5)この斜面200上の各保護部材100は、モルタ
ルあるいはコンクリート等の仕上げ材50が吹付けられ
または塗り込まれて、斜面200上に仕上げ材50によ
り被覆された格子状枠100aが形成する工程」であ
る。
【0030】すなわち、この請求項5に係る保護工法に
おいては、上記請求項2に係る保護部材100を使用し
て、斜面200上に格子状枠100aを形成しようとす
るものであり、特に、施工に必要な各部材を中空状のも
のでかつ分割したものとしておいて、これを施工現場の
適宜場所で1個の独立した保護部材100として、この
保護部材100を斜面200上に立設した各アンカー4
0にそれぞれ固定するものである。そして、各保護部材
100を一つの型として、これにモルタルあるいはコン
クリート等の仕上げ材50を引き付けたり、あるいは塗
り込んだりして打設し、各保護部材100を言わば芯材
としたコンクリート製の格子状枠100aを斜面200
上に構成するものである。
【0031】この請求項5に係る斜面200の保護工法
では、上述した(1)〜(5)の各工程をこの順で行う
のが最も好ましいものであるが、例えば1個の独立した
保護部材100を斜面200上の所定位置に持ち上げる
ための重機械類が施工現場に搬入できないような場合に
は、軽機械類で保護部材100の各構成部材を斜面20
0の所定位置に運び込み、これを支えながら保護部材1
00として組み付けるということも考えられるのであ
り、その場合には、工程(3)と工程(4)とが同時・
並行的に行われることもある。
【0032】また、上記課題を解決するために、請求項
6に係る発明の採った手段は、上記請求項5に係る保護
部材100を使用した斜面200の保護工法について、
「工程(4)と工程(5)との間に、(4−1)各コラ
ム20に形成された注入口23からその中空部20a内
に、モルタル、セメントミルク等のセメント液状物、ま
たは発泡性液状物が注入されることにより、センターボ
ックス12及びその各コラム接続部13内となる部分に
形成された各連通部17を通じ、セメント液状物、また
は発泡性液状物を他の各コラム20の中空部20a内に
充填される工程;を含めることを特徴とする」ものであ
る。
【0033】すなわち、この請求項5に記載の斜面20
0の保護工法は、請求項3に係る保護部材100が斜面
200上に組付け・設置された後に、この保護部材10
0を構成している受圧板10側のセンターボックス12
及び各コラム20内にセメント液状物、または発泡性液
状物を充填して、これにより各センターボックス12及
び中空部20aを積極的に中実体とするものである。換
言すれば、この請求項5に係る保護工法は、斜面200
上へ組付ける前の保護部材100は、その各構成部材の
それぞれを分割しておくとともに中空状のものとしてお
いて、運搬や組立や施工を容易に行えるようにし、斜面
200上に組付けられた各保護部材100の中空部20
a内等に対してセメント液状物、または発泡性液状物を
注入することにより、各保護部材100がより一層十分
な強度を有したものとなるようにするものである。
【0034】さらに、上記課題を解決するために、請求
項7に係る発明の採った手段は、上記請求項5または5
に係る保護部材100を使用した斜面200の保護工法
について、「前記工程(1)において、前記セメント液
状物、または発泡性液状物が注入されるべき注入口を有
し、少なくとも前記各ベースプレートの底面側に配置さ
れるべき可撓性部材をも用意しておき、前記工程(4)
を、(4−2)前記各保護部材を、前記各ベースプレー
トが前記各可撓性部材を介して前記斜面上になるように
しながら前記各アンカー支持筒に前記各アンカーを挿通
する工程;(4−3)前記各可撓性部材中に前記セメン
ト液状物、または発泡性液状物を注入し、前記各受圧板
と前記斜面との間に生じる不陸を解消した後に、前記各
受圧板は前記各アンカーで固定されることにより前記斜
面上に設置される工程;とした」ものである。
【0035】すなわち、この請求項7に係る斜面200
の保護工法は、上記請求項4に係る保護部材100を使
用した斜面200の保護工法であり、そのために、受圧
板10側のベースプレート11と斜面200との間に配
置されるべき可撓性部材30を用意することが条件とな
っているものである。この可撓性部材30は、前述した
請求項4に係る保護部材100の所でも述べたように、
種々な態様のものが考えられるが、この可撓性部材30
内へのセメント液状物、または発泡性液状物の注入時期
については、本発明の上記構成で述べたような場合だけ
に限られるのではなく、次のような場合も考えられる。
【0036】例えば、 (イ)セメント液状物、または発泡性液状物が注入され
たときの可撓性部材30の上面の平坦性を確保するの
を、受圧板10側のベースプレート11とは別の板材を
使用して行うようにすること。この場合には、可撓性部
材30上への保護部材100の組付けが前提とならない
から、工程を分けることができる。
【0037】(ロ)多数の保護部材100を斜面200
上に組付けるとともに、各保護部材100の互いを接続
した時点で各可撓性部材30内にセメント液状物、また
は発泡性液状物を注入すること。この場合には、各保護
部材100の斜面200上に対する組付後に不陸を解消
することになるから、各保護部材100の連結時におけ
る位置調整・微調整が簡単に行える。
【0038】(ハ)可撓性部材30を受圧板10側のベ
ースプレート11の裏面に予め固定しておき、各保護部
材100の設置後に可撓性部材30内にセメント液状
物、または発泡性液状物を注入すること。この場合に
は、可撓性部材30の設置をわざわざ行わなくても済む
ことは当然である。
【0039】
【発明の実施の形態】以上のように構成した各請求項に
係る発明を、図面に示した実施の形態に基いて説明する
が、請求項1〜4の保護部材100は、請求項5〜7の
保護工法に密接に関連しているものであり、また、以下
に述べる保護工法の実施形態は、上記各発明の全てを実
質的に含むものであるから、各発明の説明としては実施
形態の保護部材100を中心に行う。
【0040】ここで、図面に示した各実施形態と、各請
求項に係る発明との関連を説明すると、図1及び図2に
は、図示したものを単独で使用すれば、請求項1に係る
保護部材100となるべき受圧板10が示してあり、こ
の受圧板10にコラム20を接続するようにすれば、図
10〜図24に示した請求項2〜請求項4に係る保護部
材100となるものである。また、図3及び図4には、
請求項1に係る保護部材100が示してあり、この保護
部材100は、例えば図5に示すように、これ単独で斜
面200上を保護するものである。そして、この図3及
び図4に示した保護部材100であっても、これにコラ
ム20を連結することにより、例えば図6及び図7に示
したように、請求項2〜請求項4に係る保護部材100
とすることができるものである。
【0041】さて、請求項1に係る保護部材100であ
るが、この保護部材100は、図1および図2に示した
実施例1と、図3及び図4に示した実施例2の2種類が
考えられ、実施例1の保護部材100では、後述するコ
ラム20が積極的に接続できるようにするためのコラム
接続部13をセンターボックス12に形成するととも
に、このセンターボックス12内と各コラム20内とを
連通させるための連通部17をセンターボックス12に
形成してある。図3及び図4に示した実施例2の保護部
材100では、これらのコラム接続部13や連通部17
を形成していないものである。
【0042】いずれにしても、この請求項1に係る保護
部材100は、図1〜図4に示したように、地山や法面
等の斜面200上に配置されて複数の押圧部11aを有
するベースプレート11と、このベースプレート11の
略中央上面に一体化されて、斜面200側に固定したア
ンカー40を挿通して固定するアンカー支持筒15とを
備えたものであって、ベースプレート11の、少なくと
も1つの押圧部11aに補強部14を一体化し、この補
強部14により当該ベースプレート11の補強を行なう
ようにしたものである。すなわち、この保護部材100
は、これ単独で斜面200の保護を行うものであり、図
5に示したように、斜面200に予め固定してあるアン
カー40に対して取付けることにより、その各押圧部1
1aによって斜面200上を押圧して斜面200の安定
化を図るものである。
【0043】換言すれば、請求項1の保護部材100
は、図1〜図4に示した状態のもので完成されているも
のであり、工場にて予め一体的に形成され、施工現場に
運搬されて施工されるものである。従って、この保護部
材100は非常に軽量化されていて、その運搬や施工を
容易に行えるものとなっているのである。
【0044】そして、この請求項1に係る保護部材10
0においては、そのベースプレート11の各押圧部11
a上に補強部14が一体的に形成してあるから、ベース
プレート11が鋼板のような板状のもので形成してあっ
たとしても、各補強部14によってその押圧部11aの
剛性が非常に高いものとなっており、各アンカー40に
固定した場合の、各押圧部11aによる斜面200の押
圧が確実に行えるのものであり、この押圧状態を長期間
維持することができるのである。
【0045】このような補強部14の形状としては、種
々考えられるのであるが、人手及び製造が容易であるこ
と、ベースプレート11に対する一体化が容易であるこ
と等の理由から、基本的にはベースプレート11と同様
な板状物であり、かつベースプレート11と同質な材料
によって形成したものである。また、これら補強部14
の高さとしては、図2または図4に示した程度のものと
すれば、必要な剛性を得られるので十分であり、まら各
補強部14の外端を各押圧部11aのそれと合わせるよ
うにすれば、十分な剛性を確保しながら突出部の少ない
ものとすることができる。
【0046】各補強部14のセンターボックス12に向
かう内端側は、必要に応じて種々の形状のものが考えら
れる。例えば、図1及び図2に示した保護部材100で
は、図12に示したように、これにコラム20を連結す
るとともに、このコラム20の周囲に生コンクリートを
打設して格子状枠を形成する場合には、生コンクリート
の反対側への流れ込みを許容するために、この補強部1
4の内端側をセンターボックス12から少し離して、両
者間に生コンクリートの流れ込みのための空間を形成す
るようになされる。
【0047】これに対して、図3及び図4に示した保護
部材100では、生コンクリートの流れ込みを考えなく
てもよいから、各補強部14の内端をセンターボックス
12に当接させて両者の一体化を図るようにしている。
つまり、この保護部材100では、各補強部14の内端
をセンターボックス12側に、溶接等の手段によって固
着してあり、各補強部14による押圧部11aへの剛性
の付与をより一層高めているのである。勿論、各補強部
14の形状を、図4の(イ)に示したような長方形状の
ものとして実施してもよいが、図4の(ロ)に示したよ
うに、各補強部14の内端側にセンターボックス12の
高さの半分以上の高さを有する当接部14bを一体的に
形成しておいて、この当接部14bをセンターボックス
12側に固着するようにして実施してもよい。この図4
の(ロ)に示したようにした場合には、各補強部14の
作用をより一層効果的なものとして、各押圧部11aの
補強は勿論、センターボックス12のベースプレート1
1上への一体化をより確実に行えることは当然である。
【0048】以上のような保護部材100は、例えば図
6に示したように、予め斜面200上に固定しておいた
アンカー40に取付けるのであるが、その場合には、斜
面200上に突出しているアンカー40に保護部材10
0のアンカー支持筒15を挿通するようにするのであ
る。そして、センターボックス12上に突出しているア
ンカー40の余分な部分を切除して、例えば図4に示し
たように、アンカー40の頂部にナット41を螺着する
とともに、図6または図12に示したように、ナット4
1の全体を防錆キャップにより覆うのである。
【0049】この施工の際に問題になり得るのが、保護
部材100の斜面200に対する不陸、すなわち斜面2
00上面の凹凸によって保護部材100のベースプレー
ト11下側に空間ができることである。この不陸は、一
般的な施工現場であれば、斜面200の整地を行ってか
ら各保護部材100の設置を行うようにすれば何等問題
にならないが、斜面200の整地を十分行えないような
施工現場では、次のようにして解決される。すなわち、
図6に示したように、ベースプレート11を構成してい
る押圧部11aと斜面200との間に、セメント液状物
あるいは発泡性液状物等が注入できるような可撓性部材
30を設置しておき、保護部材100の設置完了後にこ
の可撓性部材30内にセメント液状物あるいは発泡性液
状物を注入するようにすれば、不陸は完全に解消される
ことになる。
【0050】また、図1及び図2に示した保護部材10
0は、これを請求項2〜請求項4で述べている受圧板1
0として使用し、この受圧板10の各補強部14に各コ
ラム20を連結したもの全体を保護部材100として使
用されることもある。このようにして使用している状態
が図10及び図11に示してあるが、このことは、図3
及び図4に示した保護部材100も同様である。すなわ
ち、図3及び図4に示した保護部材100の各補強部1
4には、特に図4に示したように、取付穴14aがそれ
ぞれ形成してあるから、図6及び図7に示したように、
これらの取付穴14aを利用して各コラム20を連結す
れば、図10に示したのと同様の保護部材100が構成
されるのである。
【0051】以上が、請求項1に係る保護部材100を
中心とした実施形態の説明であったが、次には請求項2
以下の保護部材100または保護工法について説明す
る。この場合、各請求項に係る保護工法は、保護部材1
00に関する発明を実質的に含むことは前述した通りで
あるから、以下では保護工法の実施形態を中心にした説
明を行っていくことにする。
【0052】図10には、本発明に係る保護部材100
を使用して、斜面200上の保護を行った状態の部分破
断平面図が示してあり、各保護部材100がその各コラ
ム20の外端にて互いに連結されている場合が示してあ
る。換言すれば、各保護部材100は互いに独立した状
態で使用・施工されることもあるものであるが、ここで
は斜面200上にコンクリート製の格子状枠100aを
形成する場合を前提として説明するものである。
【0053】各保護部材100は、図1及び図2に示し
たような受圧板10と、図13または図14に示したよ
うな複数のコラム20とを、その基本構成部材とするも
のであり、各コラム20は、図12に示したように、そ
の第一取付部21及び第二取付部22を利用して受圧板
10側のコラム接続部13及び補強部14にて連結され
るものである。また、受圧板10は、図1及び図2に示
したように、斜面200上に配置されるベースプレート
11と、このベースプレート11の上面側に一体化され
るセンターボックス12とを備えているものである。
【0054】ベースプレート11は、複数の保護部材1
00を連結して格子状枠100aとしたときに、その交
点に位置することになるのであり、図1に示したよう
に、所定厚さ(通常は22mmのものが多い)の正方形
状の金属板(鉄板が主として使用される)の四隅に切欠
部16を形成することにより、4つの押圧部11aが放
射状に突出する略星型のものとされるものである。この
ベースプレート11の形状としては、図1に示したもの
に限らず種々考えられるものであるが、例えば完成され
るべき格子状枠100aがハニカム構造のものである場
合には、各押圧部11aが120°の角度で三本突出す
るものとされるものである。特に、このベースプレート
11は、斜面200上へ直接押圧力を付与して斜面20
0の保護を直接的に行うものであるから、その面積が広
い方がよいが、運搬のための重量軽減をも考慮すると、
上記切欠部16を形成するとよいものである。
【0055】勿論、このベースプレート11は、図11
にも示したように、斜面200上に立設固定したアンカ
ー40に挿通されるものであるから、その略中心には、
アンカー40を挿通するための穴11bが形成してある
ものである。また、実施形態のベースプレート11は、
その幅が約120cm程度のものであり、各押圧部11
aの先端の幅が約40cm程度のものであるが、本発明
はこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
なお、このベースプレート11には、後述するセンター
ボックス12や補強部14を取り付ける際の強度を補償
するために、リブ11cを、図11中の仮想線にて示し
たように設けて実施してもよいものである。
【0056】センターボックス12は、文字通り箱状の
ものであるが、これも後述のコラム20を何本接続する
かによって形状が異なることになるものである。このセ
ンターボックス12は、これに接続された各コラム20
からの力をベースプレート11側に十分伝達するために
約40cm程度の大きさのものとしてあり、また、これ
自身の軽量化を図るために中空状のものとしてある。
【0057】このセンターボックス12の各側壁には、
コラム20のためのコラム接続部13が形成してある
が、本実施形態では、ボルトが螺着し得るものとするた
めに、複数の螺着穴13aとしてある。これらの螺着穴
13aであるコラム接続部13は、図2に示したよう
に、センターボックス12の一つの側壁の全面を利用し
てこれをコラム20のための当接支持部としたものであ
り、各螺着穴13aの間には、モルタルやセメントミル
ク等のセメント液状物、または発泡性液状物を通じ得る
ような連通部17が複数形成されることもある。勿論、
このセンターボックス12の各側壁はベースプレート1
1に対して垂直になるものであり、そのようにするため
に、当該センターボックス12はベースプレート11上
に箱状のものとなって固着してあるものである。
【0058】一方、このセンターボックス12の各側壁
に対向するベースプレート11上には、図1〜図12に
示したように、直線状の補強部14が固着してある。こ
れら各補強部14は、コラム20の下面を支持するもの
であり、センターボックス12の各コラム接続部13を
形成した壁面の中央に直交した状態で対向したものであ
る。図1等において例示した各補強部14は、そのセン
ターボックス12との間に少し隙間を形成した状態で、
ベースプレート11上に一体化したものであるが、これ
ら各補強部14の端部をもセンターボックス12側に固
着して実施してもよいものである。この場合には、ベー
スプレート11とセンターボックス12との結合は勿
論、コラム20と受圧板10との結合を確実に行えるこ
とになるから、保護部材100として強度をより一層増
大させたものとすることができる。これに対して、本実
施形態の補強部14においては、ベースプレート11の
大きさを十分利用して、これに対するコラム20の連結
を確実にするために、図1に示したように、その外端部
が押圧部11aの先端と一致するようにしてある。
【0059】また、このセンターボックス12の中央に
は、図1〜図12に示したように、ベースプレート11
側の中央にある挿通穴11bに連通するアンカー支持筒
15が一体化してあり、このアンカー支持筒15によ
り、当該受圧板10は上下に貫通穴を有したものとなっ
ている。つまり、このアンカー支持筒15は、当該受圧
板10をアンカー40に固定するに際して、このアンカ
ー40に挿通されるものであり、このアンカー40に対
する受圧板10の締着時には、このアンカー支持筒15
の上端またはセンターボックス12の上面に締着力が加
わることになるのである。従って、このアンカー支持筒
15やこれを有するセンターボックス12は、剛性の高
い金属材料を使用して構成するのが最も適しているもの
である。
【0060】以上のような受圧板10に対して接続され
るべき各コラム20は、例えば図13あるいは図14に
示したようなものとして構成されるものであり、その軽
量化を図るために中空部20aを有した柱状のものとし
て形成したものである。つまり、これら各コラム20
は、管材を利用して形成したものであるが、角筒状や円
筒状のような場合は勿論、例えば図8に示したような種
々な形状のものが適用できるものである。すなわち、各
コラム20は、図8の(イ)に示した円形、同(ロ)の
正方形を含む長方形、同(ハ)の馬蹄形、あるいは同
(ニ)の卵形等、種々な断面形状の筒状物が適用される
ものである。
【0061】また、各コラム20の断面形状としては、
図8に示したような中空状となるものに限らず、図9に
示したような下方が開口する逆U字状のものとして実施
してもよいものである。このような逆U字状のコラム2
0において、その中にセメント液状物または発泡性液状
物を注入する場合には、そのままでは下方の開口からセ
メント液状物または発泡性液状物が流れ出てしまうか
ら、図9の(イ)に示したように、開口部全体にシート
状の可撓性部材30を設けておくか、あるいは図9の
(ロ)に示したように、コラム20の両下端外面の長手
方向に沿って取付部31を設けておき、この取付部31
内に袋状の可撓性部材30を収納しておくようにすると
よい。
【0062】図9の(イ)に示したようなシート状の可
撓性部材30を設けたコラム20では、その中にセメン
ト液状物または発泡性液状物を注入した場合に、可撓性
部材30がコラム20内を密閉しているから、セメント
液状物または発泡性液状物が外部に流出することはない
ことは当然として、可撓性部材30が斜面200上の凹
凸に完全に沿うことになるから、当該コラム20と斜面
200との間の不陸は完全に解消されることになる。ま
た、図9の(ロ)に示したようなコラム20では、これ
を斜面200上に配置して各受圧板10に連結した後
に、袋状の可撓性部材30内にセメント液状物または発
泡性液状物を注入するのであり、これにより、当該コラ
ム20の両端下部における斜面200上に対する不陸が
解消されるとともに、これらの可撓性部材30によって
コラム20内は密閉状態となる。そこで、改めてコラム
20内にセメント液状物または発泡性液状物を注入すれ
ば、これらはコラム20外に洩れ出ることなく完全にコ
ラム20内に充填されることになるのである。
【0063】これらの各コラム20は、これを前述した
受圧板10に連結するものであるから、図13、及び図
14の各(イ)の左方部分において示したように、その
左端面に第一取付部21を、また左端部下面に第二取付
部22をそれぞれ一体的に設けたものである。第一取付
部21は、例えば図13の(ハ)に示したように、コラ
ム20の端部に中空部20aを開放させた状態で固着し
た四角形状のものであり、この第一取付部21には、前
述した受圧板10側の螺着穴13aにそれぞれ対向する
複数の取付穴21aが設けてある。
【0064】一方、第二取付部22は、図2にて示した
ように、受圧板10側の補強部14と合わせてこれに固
定されるものであるが、図13及び図14の各(イ)に
示したように、補強部14側の取付穴14aに対向する
取付穴22aが形成してあるものである。この第二取付
部22の第一取付部21側の端部は、図13の(イ)等
において示したように、この第一取付部21から少し離
した位置になるようにしてもよいが、第一取付部21に
完全に当接した位置に形成して実施してもよいことは、
前述した補強部14の場合と同じ理由による。
【0065】また、各コラム20においては、特に図1
3の(イ)に示したように、その第一取付部21とは反
対側となる部分に注入口23が形成してあって、この注
入口23は栓23aによって塞いだものとしてある。こ
の注入口23は、当該コラム20の中空部20a内にモ
ルタル等のセメント液状物、または発泡性液状物を注入
する場合、あるいはセメント液状物、または発泡性液状
物の注入によって押し出されてきた空気を排出するため
の空気穴となるものであり、コラム20内にセメント液
状物、または発泡性液状物の注入を行わない場合には使
用しないものである。これら各注入口23は、当該コラ
ム20が受圧板10に接続されて保護部材100として
組み立てられた場合には、当該コラム20の中空部20
a、及び受圧板10側の各連通部17を通して、ベース
プレート11内及び他のコラム20の中空部20a内に
それぞれ連通することになるものであり、一つの注入口
23からセメント液状物または発泡性液状物を注入する
ことにより、このセメント液状物、または発泡性液状物
は、保護部材100となった場合のベースプレート11
及び他のコラム20の中空部20a内へも注入されるこ
とになるのである。
【0066】本実施形態の保護部材100は、これを斜
面200上にて互いに連結して、最終的には斜面200
上にコンクリート製の格子状枠100aを形成するもの
であるから、各コラム20の外端には他の保護部材10
0のコラム20と連結するための連結部24が形成して
ある。連結部24としては、互いに対向するコラム20
の端部の連結が行えるものであればどのような形成のも
のであってもよいが、本実施形態の保護部材100で
は、図13に示した連結フック24aと、図14に示し
た連結穴24bとの二種類のものを採用している。すな
わち、連結フック24aは、これに対向することになる
連結穴24bに係止されるものであり、かつコラム20
に対して螺進・螺退自在なものとしてある。そのように
したのは、斜面200上での各保護部材100間の距離
が規定通りの正確なものとすることは事実上不可能であ
る。そのために、この連結フック24aを螺進・螺退さ
せることにより、各保護部材100間の距離のバラつき
を解消するとともに、各コラム20間を連結したときの
緊張力を一定にすることができるようにしたものであ
る。
【0067】なお、各コラム20は、斜面200上での
緊張力を十分なものとすることができるようにするため
に、金属製のパイプ材を使用するようにしているが、例
えば斜面200上の植生のみを行うための格子状枠10
0aとする場合等のように、この格子状枠100aに斜
面200上の押圧力をそれ程必要としない場合には、各
コラム20を合成樹脂を材料として形成して実施しても
よい。
【0068】また、斜面200上にて格子状に組み付け
られた保護部材100に対して、モルタル等の仕上げ材
50を吹付けて、コンクリート製の格子状枠100aと
する場合には、各コラム20がモルタル等が付着し易い
形状のものとしておくと有利であるが、本実施形態では
多数のスカートプレート60を使用するようにしてい
る。このスカートプレート60は、図13及び図14中
の仮想線、あるいは図15に示したように、各コラム2
0の外周の所定間隔を置いてフィン状に一体化したもの
であり、例えば図15の(イ)に示したように円板状に
したものである。勿論、このスカートプレート60の形
状としては円板状に限らず、例えばコラム20の断面形
状に応じたものとすることができる。
【0069】ところで、受圧板10に各コラム20を接
続して保護部材100として、この保護部材100を斜
面200上のアンカー40に連結・固定した際に、この
保護部材100のベースプレート11と斜面200との
間に密着しない部分、すなわち不陸部分ができることが
十分有り得る。この不陸は、図11あるいは図2に示す
ように、ベースプレート11と斜面200間に介装した
可撓性部材30内に、これに形成してある注入口からセ
メント液状物、または発泡性液状物を注入してこれを膨
張させることにより解消されるものである。
【0070】このような可撓性部材30は、ベースプレ
ート11と同程度かこれより小さい面積を有したものと
して、例えば二枚の可撓性シートの周囲を貼り合わせて
形成されるものであり、セメント液状物、または発泡性
液状物を収納してこれが固化するまでの間洩れ出ないよ
うにすることのできる可撓性と液密性を有したものであ
る。このような可撓性部材30は、ベースプレート11
の下面に予め一体化しておいてもよいが、組み立てられ
る保護部材100をアンカー40によって斜面200上
に設置する前に配置しておいてもよいものである。
【0071】この可撓性部材30は、上述した単なる二
枚の可撓性シートによって形成する場は勿論、例えば、
この二枚のシート間にコンクリートの補強芯材となるべ
き金網を入れたり、あるいは、ベースプレート11の下
面に密接する側は単なる板材で、斜面200に当接する
シートのみを可撓性あるいは膨張できる材料によって形
成して実施してもよいものである。
【0072】そして、以上のような保護部材100を使
用する本発明に係る保護工法であるが、これについて詳
しく説明すると、次の通りである。
【0073】まず、実施形態で例示する保護工法では、
これを実施するにあたって、「(1)斜面200上に設
置されるベースプレート11と、このベースプレート1
1上に固定されて各コラム20のためのコラム接続部1
3及び補強部14とアンカー40を挿通するためのアン
カー支持筒15とを有した中空状のセンターボックス1
2と、により構成した受圧板10と、端部に受圧板10
側のコラム接続部13及び補強部14にそれぞれ連結さ
れる第一及び第二取付部21・22を一体的に形成した
中空状の複数のコラム20とを予じめ形成」しておかな
ければならないものである。このようにすることによっ
て、保護部材100の各構成部材の製造が簡単に行える
だけでなく、各部材の保管や運搬が簡単に行えるものと
なっている。何故なら、各保護部材100の部材は、受
圧板10と、これに接続される複数のコラム20とに小
分けしてあるからであり、かつ受圧板10のセンターボ
ックス12及び各ベースプレート11は中空状のものと
なっていて、軽量化されているからである。
【0074】この保護部材100の受圧板10を形成す
るにあたっては、そのベースプレート11の形状を、図
1に示すように、その各コラム20の下側になる部分を
言わば放射状に突出させて、星型のものとするとよい。
何故なら、各押圧部11aが存在することにより、これ
らの押圧部11aが斜面200上を広い面積で覆うこと
になるからである。また、各押圧部11aは、その上に
各コラム20を配置して格子状枠100aとしたとき
に、この格子状枠100a中に完全に埋め込ましてしま
うから、例えば格子状枠100aの間の斜面200を十
分大きく露出させて、これに十分な植生を施し得るから
でもある。
【0075】また、本発明に係る保護部材100は、基
本的には斜面200上に予め立設しておいたアンカー4
0に対して取付けられるものであるから、その取付は、
受圧板10側のセンターボックス12の略中心に設けて
あるアンカー支持筒15によって簡単に行えるようにな
っているものである。その理由は、このアンカー支持筒
15は、図1及び図2に示すように、受圧板10の表裏
に対して貫通したものとなっているからである。また、
このアンカー支持筒15をアンカー40に挿通するよう
にすれば、各アンカー40に対する位置決めは勿論、こ
れに対する固定が簡単に行えるものとなっているからで
もある。
【0076】そして、本発明に係る保護部材100は、
1つの受圧板10に複数のコラム20を連結して1個の
独立したものとされるのであるが、その連結は簡単に行
えるものとなっており、かつ連結後の強度も十分なもの
となるようになっている。それは、各コラム20の受圧
板10に対する連結は、図12に示すようにしてなされ
るのであるが、センターボックス12に形成したコラム
接続部13に対するコラム20側の第一取付部21の連
結は、第一取付部21の図示右方から挿通される締着ボ
ルトによって行えばよいものとなっているからである。
また、コラム20側の第二取付部22の補強部14に対
する連結もそれぞれ挿通したボルトにナットを締着すれ
ばよいものとなっているからでもある。また、図12に
示した状態で受圧板10に連結されたコラム20は、そ
の図示左側端面と、これと直交する下面との二箇所で受
圧板10に対して連結されたものとなるから、各コラム
20の受圧板10に対する連結は十分な強度を以ってな
されることになるのでもある。
【0077】さて、本発明に係る保護部材100を使用
して、本発明に係る保護工法を実際に施工する場合につ
いて、図16〜図24を参照して説明すると、まず、
「(2)整地等の所定の前処理を施した斜面200の所
定位置に複数のアンカー40を立設」しなければならな
い。この作業は図17〜図19の順序でなされるのであ
るが、ここでは、従来の工法におけるのと同様に、アン
カー40の周囲にハンガーパイプ(センターパイプとも
呼ばれている)が取付けられるものである。このハンガ
ーパイプは、図11にも示すように、アンカー40に対
して組付けられた保護部材100をしっかりと固定する
ために使用されるものである。なお、ここで注目すべき
ことは、アンカー40を締め付けて定着するに当り、受
圧板10は後述するように、その支圧に十分耐え得る強
度を有していることである。
【0078】この各アンカー40の立設固定後の斜面2
00上に対しては、図10及び図16に示すように、そ
の全面にラス(所謂金網)が張られることがある。斜面
200上の保護は、本発明によって形成される格子状枠
100aと、この格子状枠100a間にできる開口に露
出している斜面200上にコンクリート等の仕上げ材5
0を打設することにより形成される保護壁とによってな
されることがある。そして、この保護壁は前述したラス
を芯材として形成されるものであるから、このラスが各
アンカー40の立設前または後に張設されることもある
のである。
【0079】なお、アンカー40の立設後において、斜
面200のアンカー40が立設された周囲の表面にモル
タルを打設して、これを平面状にならしておくことも行
われる。このモルタルは、アンカー40に取付けられる
保護部材100の斜面200に対する不陸をなくするた
めのものであり、このモルタルによる斜面200の平面
化をする場合には、後述する可撓性部材30が採用され
ることがないことは当然である。
【0080】各アンカー40は、これに連結した保護部
材100、及びこれを基にして形成される格子状枠10
0aを斜面200に対してしっかりと保持し、格子状枠
100a等による斜面200の押圧を行うために使用さ
れるものであるから、図11に示したように、このアン
カー40の周囲にはセメント液状物、または発泡性液状
物が注入されるのである。これにより、各アンカー40
の斜面200に対する立設・固定状態が長期間にわたっ
て確実に維持されるのであり、これら各アンカー40に
よる保護部材100または格子状枠100aの保持も高
い強度でなされるのである。
【0081】そして、「(3)各受圧板10のコラム接
続部13及び補強部14に、各コラム20の第一及び第
二取付部21・22を連結することにより、これらの受
圧板10及びコラム20からなる保護部材100を予め
形成」するのである。
【0082】つまり、各保護部材100は、図示はして
いないけれども、斜面200上ではなく図20の機械が
ある水平な場所で、予め組み立て、所謂「地組」するの
である。この保護部材100の組み立て前において、当
然のことながら各部材の地組場所までの搬入を行わなけ
ればならないし、また連結のために、各部材の位置決め
もしなければならないが、受圧板10においてはそのセ
ンターボックス12が中空状のものであり、これに接続
されるべき各コラム20も中空状のものであるから、そ
れぞれが軽量化されていることから、各部材が分割され
ていることとも相まって、これらの運搬や位置決め作業
は、大型の重機械を使用しなくても比較的容易に行える
のである。
【0083】例えば、従来工法で使用されるプレキャス
ト品としての受圧板は、設計アンカーが5〜100to
nである場合、その単体重量が2400Kgから300
0Kg位であるのに対し、本発明の保護部材100の場
合は500Kgから800Kgと軽量になる。そのた
め、従来の受圧板は比較的大型のクレーンを用いて斜面
上へ吊り上げていたのに対し、本発明によれば、保護部
材100は、比較的簡単な吊り上げ機により斜面200
に吊り上げることができる。これは、第1表に示すごと
く、本発明の保護部材100が従来の受圧板の重さの約
3分の1から4分の1と軽量になったことによるからで
ある。
【0084】 条件:形状はクロスタイプ、幅3M
【0085】なお、図10に示した各保護部材100
は、受圧板10から4本のコラム20が出ている十字状
のものとして組み立てたものであるが、斜面200の上
縁や側縁あるいはコーナー部分に位置することになる保
護部材100については、例えば2本、3本のコラム2
0を使用して、T字状あるいはL字状のものとされるこ
とは言うまでもない。そのような選択が自由に行えるの
は、各保護部材100の受圧板10を構成しているセン
ターボックス12が、図10等に示したように四角形状
のものであって、かつその四つの壁のそれぞれにコラム
接続部13が形成してあり、各コラム接続部13に対向
するベースプレート11上には補強部14がそれぞれ形
成してあるからである。勿論、最終的に形成される格子
状枠100aがハニカム状のものとしたい場合には、ベ
ースプレート11及びセンターボックス12を三角形の
ものにすればよいものである。
【0086】以上のようにして、1個の独立した保護部
材100として組み立てた後は、この保護部材100
を、「(4)各保護部材100を、ベースプレート11
が斜面200上になるようにしながらアンカー支持筒1
5を各アンカー40に挿通して、各受圧板10を各アン
カー40に固定することにより、斜面200上に設置す
る」ことになる。
【0087】すなわち、図20に示すように、各保護部
材100を機械によって吊り上げて各保護部材100の
アンカー支持筒15を各アンカー40に挿通し、所定の
位置決めを行った後に、図19に示したハンガーパイプ
に対してこの保護部材100を仮固定するのである。こ
の場合、各アンカー40は所定の長さだけ突出するよう
に切断されるものであり、この各アンカー40の先端に
対しては、最終的には図11に示したように、取付キャ
ップが被せられるものである。勿論、斜面200の高さ
が非常に高くて、機械によっては各保護部材100の斜
面200上端部への吊り上げが行えない場合には、斜面
200の上端から各保護部材100を吊り下げて、各ア
ンカー40への取付けがなされることは言うまでもな
い。
【0088】各アンカー40に取付けられた保護部材1
00は、これを言わば型枠の1つとして格子状枠100
aとするのであるから、1つの保護部材100を構成し
ている各コラム20は、これに隣接している他の保護部
材100のコラム20に連結されるのであり、これによ
って、各保護部材100の斜面200上での配置・固定
がより安定した状態で確実になされるのである。この保
護部材100の互いの連結は、各コラム20の先端に設
けてある連結部24によってなされる。連結部24は、
図13に示した連結フック24aと、図14に示した連
結穴24bとの二種類のものとなっており、特に連結フ
ック24aはそのコラム20に対して螺進・螺退自在に
してある。従って、互いに隣接することになる一対のコ
ラム20には、一方に連結フック24aが、他方に連結
穴24bがあるようにしなければならない。それは前述
した地組みをする際に、例えば上下になるコラム20に
は連結フック24aを、左右になるコラム20には連結
穴24bがあるようにしておけばよいからである。
【0089】そこで、各保護部材100を互いに連結す
るには、例えば一方の保護部材100の連結フック24
aを、他方の連結穴24bに係合させておき、連結フッ
ク24aをそのコラム20側に締め付ければよいのであ
る。各連結フック24aは、そのコラム20に対して螺
進・螺退自在となっていなくても、各連結フック24a
のコラム20に対する進退量を調整することにより、各
保護部材100間の連結は勿論のこと、その緊張力の調
整は自由に行えるものである。
【0090】ここで、この保護工法が、可撓性部材30
を使用して、受圧板10と斜面200間との不陸を積極
的に無くそうとする、請求項7に係るものであれば、工
程(4)は、工程(4−2)、すなわち「各保護部材1
00を、ベースプレート11が可撓性部材30を介して
斜面200上になるようにしながらアンカー支持筒15
を各アンカー40に挿通する」工程と、工程(4−
3)、すなわち「各可撓性部材30中にセメント液状
物、または発泡性液状物を注入して、受圧板10の斜面
200に対する不陸を解消した後に、各受圧板10を各
アンカー40に固定することにより各斜面200上に設
置する」工程とに分けなければならないが、その場合の
施工状態が、図21に示してある。
【0091】可撓性部材30は、地組みした保護部材1
00をアンカー40に取付ける際に斜面200と受圧板
10間に配置するか、あるいは工程(1)で予めベース
プレート11の下面に一体化したかを問わず、保護部材
100をアンカー40に取付けたときには、斜面200
と受圧板10間に位置しているのであるから、この可撓
性部材30内にセメント液状物、または発泡性液状物を
注入することにより、このセメント液状物、または発泡
性液状物、または発泡性液状物が可撓性部材30を斜面
200の表面形状に応じて膨張することになる。これに
より、それまで受圧板10と斜面200間にあった空
隙、すなわち不陸部分は解消されるのであり、可撓性部
材30内のセメント液状物、または発泡性液状物が固化
すれば、受圧板10を構成しているベースプレート11
は、その底面全体でこれに対応する斜面200上を押圧
することになるのである。勿論、各可撓性部材30が、
図12中の仮想線に示すように、各コラム20の下方部
分全体に延出するものとした場合には、各コラム20と
斜面200との不陸部分を解消することは言うまでもな
い。なお、上記「底面」とは、受圧板10が斜面200
に接する面のことである。
【0092】勿論、アンカー40が立設されている斜面
200上が十分な平旦性を有していて不陸が生じないと
考えられる場合には、上記の可撓性部材30は全く採用
する必要がないし、従って可撓性部材30内へのセメン
ト液状物、または発泡性液状物の注入工程も省略される
ことは言うまでもない。
【0093】以上のようにして、各可撓性部材30内へ
のセメント液状物、または発泡性液状物の注入が済め
ば、それまでにアンカー40に仮固定されていた保護部
材100を、図22に示すように、従来より一般的に行
われているアンカー工法におけるようにして、本固定す
るのである。この場合には、各保護部材100は斜面2
00上に例えば螺着力によって更に圧接されるのであ
り、この保護部材100の下方にある可撓性部材30内
へのセメント液状物、または発泡性液状物は未だ固化し
ていない状態にある。従って、可撓性部材30内の圧力
が高まり、この中に入っているセメント液状物、または
発泡性液状物は、未だ残存している受圧板10と斜面2
00間との空隙内に、可撓性部材30を膨張させながら
流れ込む。これにより、受圧板10と斜面200間の不
陸は殆ど完全に解消されるのである。
【0094】一方、斜面200上に設置した各保護部材
100の重量をこの斜面200上にて増大させて、各保
護部材100の斜面200に対する押圧力をより高めた
り、あるいは保護部材100の強度を一層増大させたい
場合には、請求項3に係る保護部材100を採用すると
ともに、一つのコラム20に形成してある注入口23か
ら、図23に示すように、セメント液状物、または発泡
性液状物を注入するのである。受圧板10側の四角形状
のセンターボックス12には、図2に示すように、その
各側壁に形成してあるコラム接続部13の内側に連通部
17がそれぞれ形成してあるから、4本のコラム20を
組付けた保護部材100においては、各コラム20の中
空部20a内がセンターボックス12の各連通部17を
介して全て連通したものとなっている。従って、1つの
コラム20の注入口23からセメント液状物、または発
泡性液状物を注入すれば、このセメント液状物、または
発泡性液状物はセンターボックス12内及び他のコラム
20のコラム20内に充填されることになるのである。
【0095】この場合、上端となるコラム20の注入口
23のみを利用してセメント液状物または発泡性液状物
を注入し、他のコラム20の注入口23は空気穴として
利用するようにすれば、センターボックス12内と他の
コラム20内へのセメント液状物、または発泡性液状物
の注入は円滑になされる。何故なら、もともとこの保護
部材100は傾斜している斜面200上に配置されるも
のであるから、一番上に位置している注入口23からセ
メント液状物、または発泡性液状物を注入すれば、セメ
ント液状物、または発泡性液状物自体の動力及び流動性
によって、それ程このセメント液状物、または発泡性液
状物に圧を加えなくても、他のコラム20の中空部20
a内等に自然に流れ込んでくれるからである。
【0096】また、空気穴として利用していた各注入口
23は、セメント液状物、または発泡性液状物が当該コ
ラム20に完全に注入されたか否かの確認穴ともなる。
つまり、コラム20の中空部20a内にセメント液状
物、または発泡性液状物が十分注入されれば、空気穴と
していた注入口23からセメント液状物、または発泡性
液状物があふれ出ることになるから、その後はこの注入
口23を栓23aによって塞げばよいのである。
【0097】以上のようなコラム20の中空部20a内
へのセメント液状物、または発泡性液状物の注入は、保
護部材100自体の強度が十分であれば省略されるもの
であり、必ずしも必要とされるものではにことは、前述
した可撓性部材30の場合と同様である。
【0098】さて、各保護部材100が斜面200上の
アンカー40にて確実に緊張され、かつ各保護部材10
0の互いに連結が完了すれば、図24に示すように、
「(5)斜面200上の各保護部材100に対して、モ
ルタルあるいはコンクリート等の仕上げ材50を吹付け
または塗り込んで、斜面200上に仕上げ材50によっ
て被覆した格子状枠100aを形成する」のである。こ
の場合の仕上げ材50の吹付け等は、各保護部材100
の防錆や斜面200上へのより一層の固定化を主たる目
的とするものであるが、仕上げ材50によって各保護部
材100を完全に埋め殺しにしてしまうものである。
【0099】この工程(5)を実施するにあたっては、
各保護部材100の周囲に金網等からなる型枠を組み付
けて、この型枠内に上記仕上げ材50を吹付け等を行う
と、より一層強度の高い格子状枠100aが形成される
ことは、従来の現場打ち吹付け法枠工法の場合と同様で
ある。また、各コラム20について、図13、図14あ
るいは図15に示すように、外方に突出する複数のスカ
ートプレート60を固定しておけば、これらのスカート
プレート60が吹付けられた仕上げ材50を保持するこ
とになるから、上述した金網製の型枠を設置する必要性
がなくなるものである。しかも、このスカートプレート
60を利用すれば、上述した型枠の支持を簡単に行える
ようになるものであり、吹付け等がなされた仕上げ材5
0の保護部材100に対する付着効果を一層高めること
ができて、強度の高い格子状枠100aとすることが可
能となるものである。
【0100】この仕上げ材50の吹付け等の作業時にお
いて、各保護部材100のセンターボックス12とコラ
ム20との接続部には、図12に示したように、通孔2
6が存在しているから、この通孔26を通じて吹付け等
された仕上げ材50が反対側に通り抜ける。つまり、仕
上げ材50の吹付け作業は、図24にも示したように重
労働になるものであるが、仕上げ材50の吹付けホース
の移動を頻繁に行わなくても、通孔26の存在によって
仕上げ材50の保護部材100に対する回り込みが自然
に行われるのであり、この通孔26も作業性向上の役に
立っているものである。
【0101】なお、以上のようにして形成された格子状
枠100aの間の斜面200は、図10に示したよう
に、金網(ラス)を芯材としたコンクリート板によって
完全に覆われたものとされるこもあるし、また格子状枠
100aの間に植物を成育させる植生のために、肥料等
を含む植生基材が吹付けられることもある。つまり、完
成された格子状枠100aの間の斜面200上には、コ
ンクリートやモルタルが吹付けられることもあるし、植
生基材が吹付けられることもあるのであるが、いずれに
しても、本発明の保護部材100を使用した保護工法に
よって、格子状枠100aは斜面200上をしっかりと
押圧しているため、斜面200上の保護は十分なされて
いるのである。
【0102】本発明に係る保護工法の具体的実施形態に
ついては、以上の通りであるが、これを図16を参照し
て更に詳しく説明すると、次の通りである。
【0103】さて、図16に示した本発明の保護工法に
おいては、ステップ(12)において、各保護部材100と
なるべき部材を予め形成しておくものであるが、この場
合には前述した各発明に対応する加工がなされる。すな
わち、請求項3に係る保護部材100とするには、受圧
板10側のセンターボックス12に連通部17を形成
し、かつ各コラム20に注入口23を形成するのであ
り、請求項4に係る保護部材100とする場合には、こ
のステップ(12)で可撓性部材30を用意したり、あるい
は可撓性部材30をベースプレート11の下面に一体化
するのである。このステップ(12)は、本発明に係る各保
護工法の工程(1)に該当するものである。
【0104】以上のようにして用意された各保護部材1
00のための部材は、施工現場の組み立てがし易い場所
に運搬・搬入されて、ステップ(13)において、受圧板1
0側に各コラム20を連結することにより、それぞれ独
立した保護部材100とされるのである。このステップ
(13)が本発明の各保護工法における工程(3)に該当す
るものである。
【0105】一方、植生や保護を行うべき斜面200に
おいては、ステップ(01)において、掘削等の手段によっ
てならされるのであり、その所定位置に、ステップ(02)
において各アンカー40を打ち込み、ステップ(03)にお
いて各アンカー40に対するセンターパイプのの建て込
みがなされるのである。これらのステップ(01)〜(03)
が、本発明に係る各保護工法の工程(2)に該当するも
のである。
【0106】この場合、本発明によって形成される格子
状枠100a内に、後述するステップ(10)または(11)に
おいて、植生基材またはセメント液状物、または発泡性
液状物を吹付けたときに、これらのものの斜面200上
に対する添着が確実になるようにするため、ステップ(1
5)において、斜面200上にラス金網が敷設される。な
お、このステップ(15)は、ステップ(01)または(02)の後
になされることもあるものであり、省略されることもあ
るものである。
【0107】また、上記ステップ(03)の後において、請
求項4又は6に係る発明のように、不陸を解消するため
の可撓性部材30が使用される場合は、ステップ(16)に
おいて、この可撓性部材30を保護部材100側のベー
スプレート11と斜面200間に配置することになる。
勿論、この可撓性部材30がステップ(12)において既に
ベースプレート11の下面に取付けられていたり、可撓
性部材30の使用が不要であれば、このステップ(16)は
省略されることは言うまでもない。
【0108】ステップ(16)で取付けた可撓性部材30内
には、ステップ(17)においてセメント液状物、または発
泡性液状物の注入がなされるものである。このステップ
(17)のセメント液状物、または発泡性液状物の注入は、
必ずしもステップ(16)の後、つまりこの図16に示した
ステップ(03)の後に行わなければならないものではな
く、例えば後述するステップ(05)の後、あるいはステッ
プ(06)と並行して行ってもよいものである。以上のステ
ップ(16)と(17)、及び後述するステップ(04)は、請求項
6に係る保護工法の工程(4−2)及び工程(4−3)
に該当するものである。
【0109】そして、ステップ(13)において組み立てら
れた各保護部材100を、ステップ(04)において、各ア
ンカー40を使用して斜面200上に設置し、これをス
テップ(05)において各アンカー40に緊張、すなわち固
定するのである。これらのステップ(04)及び(05)が本発
明の各補強部14における工程(4)である。このステ
ップ(04)と(05)との間に、ステップ(14)で示すような各
保護部材100間の連絡がなされることがある。このス
テップ(14)は、斜面200上に設置された各保護部材1
00が各々独立したものとされる場合には必要とされな
いものであり、選択的になされるものである。
【0110】ステップ(06)では、センターボックス12
及び各コラム20の中空部20a内にセメント液状物、
または発泡性液状物を注入するのであるが、このような
ことが不要な場合には、このステップ(06)は省略され
る。このステップ(06)は、請求項5に係る保護工法の工
程(4−1)に該当するものである。
【0111】ステップ(07)では、各受圧板10やコラム
20に対して仕上げ材50が吹付けられるのであるが、
この仕上げ材50の添着を十分にするために、次のよう
なことがなされる。すなわち、各コラム20がスカート
プレート60を有したものである場合には、これらのス
カートプレート60は、ステップ(12)において予め一体
的に設けられるのであり、各コラム20の周囲に型枠を
形成する場合には、ステップ(05)または(06)の後に、ス
テップ(18)のおいて、各保護部材100に対して金網が
取付けがなされるのである。
【0112】以上のようにして、各保護部材100への
仕上げ材50の吹付けが済めば、必要に応じて、ステッ
プ(08)における仕上げ材50のコテ仕上げ、あるいはス
テップ(09)における枠内処理がなされるのである。これ
により、斜面200上の保護等を行うための格子状枠1
00aが完成するのである。
【0113】なお、この格子状枠100a間に植生を行
いたい場合には、ステップ(10)の緑化工を施す、つまり
肥料や植物種子を含む植生基材を、格子状枠100a間
に露出している斜面200、あるいはこの上に敷設され
ているラス金網に吹付けるのである。格子状枠100a
間に植生を行わないで、コンクリートによって完全に覆
いたい場合には、ステップ(11)において、格子状枠10
0a間に仕上げ材50を吹付けるのである。
【0114】
【発明の効果】以上、詳述した通り、まず請求項1に係
る発明においては、上記実施形態にて例示した如く、
「地山や法面等の斜面200上に配置されて複数の押圧
部11aを有するベースプレート11と、このベースプ
レート11の略中央上面に一体化されて、斜面200側
に固定したアンカー40を挿通して固定するアンカー支
持筒15とを備えた斜面の保護部材100であって、ベ
ースプレート11の少なくとも1つの押圧部11aに補
強部14を一体化しこの補強部14により当該ベースプ
レート11の補強を行なうようにしたこと」にその構成
上の特徴があり、これにより、斜面に固定されたアンカ
ーを介して、斜面の保護を確実に行うことができて、し
かも険しい地山等の斜面であっても簡単に施工すること
のできる斜面の保護部材を、簡単な構成によって提供す
ることができるのである。
【0115】また、請求項2に係る発明においては、上
記実施形態にて例示した如く、「地山や法面等の斜面2
00上にアンカー40によって固定される受圧板10
と、この受圧板10に連結される複数のコラム20とか
らなる斜面200の保護部材100であって、受圧板1
0は、斜面200上に設置されるベースプレート11
と、このベースプレート11上に固定される中空状のセ
ンターボックス12とにより構成され、かつ、このセン
ターボックス12は、各コラム20のためのコラム接続
部13及び補強部14と、アンカー40を挿通するため
のアンカー支持筒15とを有したものとし、各コラム2
0の端部に、受圧板10側のコラム接続部13及び補強
部14にそれぞれ連結される第一及び第二取付部21・
22を一体的に形成したこと」にその構成上の特徴があ
り、これにより、それ程大きな機械力を必要としないで
険しい地山の斜面であっても簡単に施工することがで
き、しかも斜面保護を行なうものとして、曲げ強度やア
ンカーの締付時の支圧力に対する十分な強度を有したも
のとすることができる斜面の保護部材を提供することす
ることができるのである。
【0116】すなわち、この請求項2に係る保護部材1
00によれば、これを受圧板10と各コラム20とに分
割した状態で製造するのであるから、その製造そのもの
が容易となる。また、保護部材100は、分割したもの
であるから、保管や運搬を容易に行うことができるので
ある。即ち、比較的小型のクレーンなどにより小型のト
ラック等に荷積みして現場まで容易に運搬することがで
きる。そして、この保護部材100のセンターボックス
12は中空状のものであるし、しかも各コラム20も中
空部20aのあるものであるから、保護部材100の構
成部材は非常に軽量化されているのであり、これによっ
ても前述した保管や運搬は勿論のこと、施工現場での組
み立て作業自体も、非常に容易に行うことができるので
ある。例えば、組み立て後の保護部材100は、約60
0Kg〜800Kgの単体重量となるから、斜面200
上には、前述のごとく比較的小型の吊り上げ機で容易に
吊り上げることができる。(表1参照)
【0117】また、この保護部材100は、その受圧板
10に対して、この受圧板10側に設けたコラム接続部
13及び補強部14を使用して、各コラム20をその第
一取付部21及び第二取付部22によって連結するもの
であるから、1個の独立したものとして組み立てられた
保護部材100は、各コラム20が受圧板10側にしっ
かりと固定されて、全体として非常に剛性の高いものと
することができるのである。これにより、組み付け後の
保護部材100を比較的簡単な小型の吊り上げ機を用い
て斜面200上に吊り上げても形が崩れることなどの支
障を生じることがない。しかも、この保護部材100を
斜面200上に設置した場合には、そのベースプレート
11によって斜面200上に配置されることになるか
ら、この言わば十分な面積を有したベースプレート11
によって斜面200上への押圧を確実に行うことができ
るのであり、かつ各コラム20を介して受圧板10側に
伝えられる押圧力をもこのベースプレート11が斜面2
00上に確実に伝えることができるのである。従って、
この保護部材100は強度的にも非常に優れたものとす
ることができたのである。ここで注目すべきことは、受
圧板10は、その設計に際して、各種の大きさや形状に
することができるのであるが、アンカーの締め付け時に
十分耐え得る強度、例えば100t以上の耐圧強度を有
していることである。そのため、従来の継手(図30)
のごとく、アンカー締め付け時に破損することがない。
【0118】勿論、多数の保護部材100から形成した
格子状枠100aは、その格子間隔を施工現場の状況等
に応じて変える必要がある場合があるが、その場合には
各コラム20の長さを変えなければよいものである。ま
た、格子状枠100aをハニカム構造のものとした場合
には、受圧板10のセンターボックス12の形状を三角
形にするという手段を講じるのみで対応することができ
るのである。いずれにしても、この保護部材100は、
施工を簡単な対処方法によって汎用性の高いものつする
ことができるのであり、前述した軽量化されていること
とも相まって、どのような条件の施工現場においても適
用することができるのである。
【0119】また、請求項3に係る保護部材100によ
れば、上記請求項2に係る保護部材100について、さ
らに、各コラム20の中空部20a内に、モルタル、セ
メントミルク等のセメント液状物、または発泡性液状物
を注入するための注入口23を各コラム20に形成する
とともに、センターボックス12の各コラム接続部13
内となる部分に連通部17を形成し、注入口23から注
入されたセメント液状物、または発泡性液状物が各連通
部17を通して各コラム20の中空部20a内に充填さ
れ得るように構成されたことにその構成上の特徴があ
り、これにより、上記請求項2の保護部材100と同様
な効果を発揮することができる他、受圧板10のセンタ
ーボックス12及び各コラム20内にセメント液状物、
または発泡性液状物を注入することができて、これによ
り施工後の保護部材100全体の重量を簡単に増大させ
ることができ、保護部材100全体の強度を簡単に高め
ることができるのである。そして、保護部材100の各
構成部材を金属材料によって形成した場合であっても、
センターボックス12及び各コラム20の内外からセメ
ント液状物、または発泡性液状物による保護を行うこと
ができるのであり、この保護部材100の耐久性を高め
ることもできるのである。
【0120】さらに、請求項4に係る保護部材100に
よれば、上記請求項2または2に係る保護部材100に
ついて、「受圧板10は、少なくともベースプレート1
1の底面に配置され、かつ、セメント液状物、または発
泡性液状物を注入することにより、ベースプレート11
の斜面200に対する不陸を解消する可撓性部材30を
備える」ものとしたことにその構成上の特徴があり、上
記の各保護部材100と同様な効果を発揮することがで
きる他、各保護部材100と斜面200との不陸を完全
に解消することができて、各保護部材100の斜面20
0上に対する設置をより安定した状態で行うことができ
るのである。
【0121】一方、請求項5に係る保護工法は、上記実
施形態にて例示した如く、「次の各工程を含む地山や法
面等の斜面200の保護工法。 (1)斜面200上に設置されるベースプレート11
と、このベースプレート11上に固定されて各コラム2
0のためのコラム接続部13及び補強部14とアンカー
40を挿通するためのアンカー支持筒15とを有した中
空状のセンターボックス12とにより構成された受圧板
10と、端部に受圧板10側のコラム接続部13及び補
強部14にそれぞれ連結される第一及び第二取付部21
・22を一体的に形成した中空状の複数のコラム20と
を予め形成しておく工程; (2)整地等の所定の前処理を施した斜面200の所定
位置に複数のアンカー40を立設する工程; (3)各受圧板10のコラム接続部13及び補強部14
に各コラム20の第一及び第二取付部21・22が連結
されることにより、各受圧板10及びコラム20からな
る保護部材100が予め形成される工程; (4)各保護部材100は、各ベースプレート11が斜
面200上になるようにしながら各アンカー支持筒15
は各アンカー40に挿通され、各受圧板10が各アンカ
ー40に固定されることにより、斜面200上に設置さ
れる工程; (5)この斜面200上の各保護部材100は、モルタ
ルあるいはコンクリート等の仕上げ材50が吹付けられ
または塗り込まれて、斜面200上に仕上げ材50によ
り被覆された」にその構成上の特徴があり、これによ
り、それ程大きな機械力を必要としないで険しい地山の
斜面であっても簡単に施工することができ、しかも斜面
保護を行なうものとしての十分な強度を有したものとす
ることができる斜面の保護工法を提供することすること
ができるのである。
【0122】また、請求項6に係る保護工法によれば、
上記請求項5に係る保護工法について、さらに、「工程
(4)と工程(5)との間に、(4−1)各コラム20
に形成された注入口23からその中空部20a内に、モ
ルタル、セメントミルク等のセメント液状物、または発
泡性液状物が注入されることにより、センターボックス
12及びその各コラム接続部13内となる部分に形成さ
れた各連通部17を通じ、セメント液状物、または発泡
性液状物を他の各コラム20の中空部20a内に充填さ
れる工程;を含めること」にその構成上の特徴があり、
上記請求項5と同様な効果を発揮することができる他、
各センターボックス12やコラム20の防錆や、重量の
増大を簡単に図ることができて、施工後の保護部材10
0の強度をより一層十分なものとすることができるので
ある。
【0123】そして、請求項7に係る保護工法によれ
ば、上記請求項5に係る保護工法において、「前記工程
(1)において、前記セメント液状物、または発泡性液
状物が注入されるべき注入口を有し、少なくとも前記各
ベースプレートの底面側に配置されるべき可撓性部材を
も用意しておき、前記工程(4)を、(4−2)前記各
保護部材を、前記各ベースプレートが前記各可撓性部材
を介して前記斜面上になるようにしながら前記各アンカ
ー支持筒に前記各アンカーを挿通する工程;(4−3)
前記各可撓性部材中に前記セメント液状物、または発泡
性液状物を注入し、前記各受圧板と前記斜面との間に生
じる不陸を解消した後に、前記各受圧板は前記各アンカ
ーで固定されることにより前記斜面上に設置される工
程;としたこと」にその構成上の特徴があり、これによ
り、請求項5及び5に係る保護工法と同様な効果を発揮
することができる他、保護部材100と斜面200との
間の不陸を完全に防止して、斜面200上の保護を十分
に行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保護部材の拡大平面図である。
【図2】同縦断面図である。
【図3】本発明に係る他の保護部材の拡大平面図であ
る。
【図4】同保護部材を示し、(イ)は直線状の補強部
を、また(ロ)は内端に当接部を形成した補強部を有し
た場合の縦断面図である。
【図5】図3に示した保護部材を採用して保護を行った
場合の斜面の部分平面図である。
【図6】図3に示した保護部材を施工したときの斜面の
断面図である。
【図7】図3の保護部材にコラムを接続したときの拡大
正面図である。
【図8】中空部を有したコラムの形状を例示するコラム
の拡大断面図である。
【図9】逆U字状のコラムを例示する拡大断面図であ
る。
【図10】本発明に係る保護部材及び保護工法を採用し
て斜面上に格子状枠を構成した状態を示した部分平面図
である。
【図11】本発明に係る保護部材を斜面上に施工した状
態を示す部分断面図である。
【図12】同受圧板に一本のコラムを連結した状態を示
す正面図である。
【図13】外端部に連結フックを有したコラムを示すも
ので、(イ)は正面図(ロ)は平面図、(ハ)は第一取
付部側からみた側面図である。
【図14】外端部に連結穴を有したコラムを示すもの
で、(イ)は正面図、(ロ)は平面図である。
【図15】仕上げ材の添着を良好にするためのスカート
プレートを示すもので(イ)は側面図、(ロ)は正面図
である。
【図16】本発明に係る保護工法の一例を示すフローチ
ャートである。
【図17】本発明に係る保護工法の一部工程を示すもの
で、斜面上の掘削を行っている概略断面図である。
【図18】パーカッションドリルによって斜面に削孔を
施してアンカーを立設する状態を示す概略断面図であ
る。
【図19】図18で立設されたアンカーに対してハンガ
ーパイプを取付けた状態を示す概略断面図である。
【図20】斜面上に立設されたアンカーに対して、組み
立てた保護部材を取付けている状態を示す概略断面図で
ある。
【図21】保護部材と斜面との間に可撓性部材を介在さ
せた場合の、この可撓性部材内にセメント液状物、また
は発泡性液状物を注入している状態を示すアンカー支持
筒である。
【図22】各保護部材を斜面上にアンカーに対して定着
している状態を示すものである。
【図23】各センターボックス及びコラム内にセメント
液状物、または発泡性液状物を注入している状態の概略
断面図である。
【図24】各保護部材上に対して仕上げ材を吹付けてい
る状態を示す概略断面図である。
【図25】従来工法である現場打ち吹付け法枠工法を説
明するための部分斜視図である。
【図26】現場打ち吹付け法枠工法における型枠の一つ
の構成順序を例示する部分斜視図である。
【図27】現場打ち吹付け法枠工法における別の構成順
序を例示する部分斜視図である。
【図28】斜面の保護を行うものとして従来より採用さ
れている擁壁の断面図である。
【図29】図28の擁壁の交点部分を示す部分平面図で
ある。
【図30】図29の交点において示した継手の斜視図で
ある。
【図31】同交点の拡大平面図である。
【図32】図28の擁壁において使用されている梁を示
すもので、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。
【符号の説明】
100 保護部材 100a 格子状枠 10 受圧板 11 ベースプレート 11a 押圧部 12 センターボックス 13 コラム接続部 13a 螺着穴 14 補強部 14a 取付穴 14b 通孔 15 アンカー支持筒 16 切欠部 17 連通部 20 コラム 20a 中空部 21 第一取付部 21a 取付穴 22 第二取付部 22a 取付穴 23 注入口 23a 栓 24 連結部 24a 連結フック 24b 連結穴 30 可撓性部材 40 アンカー 50 仕上げ材 60 スカートプレート 200 斜面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地山や法面等の斜面上に配置されて複数の
    押圧部を有するベースプレートと、このベースプレート
    の略中央上面に一体化されて、前記斜面側に固定したア
    ンカーを挿通して固定するアンカー支持筒とを備えた斜
    面の保護部材であって、 前記ベースプレートの少なくとも1つの押圧部上に補強
    部を一体化し、この補強部により当該ベースプレートの
    補強を行なうようにしたことを特徴とする斜面の保護部
    材。
  2. 【請求項2】地山や法面等の斜面上にアンカーによって
    固定される受圧板と、この受圧板に連結される複数のコ
    ラムとからなる斜面の保護部材であって、 前記受圧板は、前記斜面上に設置されるベースプレート
    と、このベースプレート上に固定される中空状のセンタ
    ーボックスとにより構成され、かつ、このセンターボッ
    クスは、前記各コラムのためのコラム接続部及び補強部
    と、前記アンカーを挿通するためのアンカー支持筒とを
    有したものとし、 前記各コラムの端部に、前記受圧板側のコラム接続部及
    び補強部にそれぞれ連結される第一及び第二取付部を一
    体的に形成したことを特徴とする斜面の保護部材。
  3. 【請求項3】前記各コラム内に、モルタル、セメントミ
    ルク等のセメント液状物、または発泡性液状物を注入す
    るための注入口を、前記各コラムに少なくとも1箇所形
    成するとともに、前記センターボックスの各コラム接続
    部内となる部分に連通部を形成し、前記注入口から注入
    されたセメント液状物が前記各連通部を通じて前記各コ
    ラムの中空部内に充填され得るように構成されたことを
    特徴とする請求項2に記載の保護部材。
  4. 【請求項4】前記受圧板は、少なくともベースプレート
    の底面に配置され、かつ、前記セメント液状物、または
    発泡性液状物を注入することにより、前記ベースプレー
    トの前記斜面に対する不陸を解消するための可撓性部材
    を備えたことを特徴とする請求項2または請求項3に記
    載の保護部材。
  5. 【請求項5】次の各工程を含む地山や法面等の斜面の保
    護工法。 (1)前記斜面上に設置されるベースプレートと、この
    ベースプレート上に固定されて前記各コラムのためのコ
    ラム接続部及び補強部と前記アンカーを挿通するための
    前記アンカー支持筒とを有した中空状のセンターボック
    スとにより構成された受圧板と、端部に前記受圧板側の
    コラム接続部及び補強部にそれぞれ連結される第一及び
    第二取付部を一体的に形成した中空状の複数のコラムと
    を予め形成しておく工程; (2)整地等の所定の前処理を施した前記斜面の所定位
    置に複数のアンカーを立設する工程; (3)前記各受圧板のコラム接続部及び補強部に前記各
    コラムの第一及び第二取付部が連結されることにより、
    前記各受圧板及びコラムからなる保護部材が予め形成さ
    れる工程; (4)前記各保護部材は、前記各ベースプレートが斜面
    上になるようにしながら前記各アンカー支持筒は前記各
    アンカーに挿通され、前記各受圧板が各アンカーで固定
    されることにより、前記斜面上に設置される工程; (5)この斜面上の各保護部材は、モルタルあるいはコ
    ンクリート等の仕上げ材が吹付けられまたは塗り込まれ
    て、前記斜面上に前記仕上げ材により被覆された格子状
    枠が形成される工程。
  6. 【請求項6】前記工程(4)と工程(5)との間に、 (4−1)前記各コラムに形成された注入口からその中
    空部内に、モルタル、セメントミルク等のセメント液状
    物、または発泡性液状物が注入されることにより、前記
    センターボックス及びその前記各コラム接続部内となる
    部分に形成された各連通部を通じ、セメント液状物、ま
    たは発泡性液状物を他の前記各コラムの中空部内に充填
    される工程;を含めることを特徴とする請求項5に記載
    の斜面の保護工法。
  7. 【請求項7】前記工程(1)において、前記セメント液
    状物が注入されるべき注入口を有し、少なくとも前記各
    ベースプレートの底面側に配置されるべき可撓性部材を
    も用意しておき、前記工程(4)を、 (4−2)前記各保護部材を、前記各ベースプレートが
    前記各可撓性部材を介して前記斜面上になるようにしな
    がら前記各アンカー支持筒に前記各アンカーを挿通する
    工程; (4−3)前記各可撓性部材中に前記セメント液状物、
    または発泡性液状物を注入し、前記各受圧板と前記斜面
    との間に生じる不陸を解消した後に、前記各受圧板は前
    記各アンカーで固定されることにより前記斜面上に設置
    される工程;としたことを特徴とする請求項5または請
    求項6に記載の斜面の保護工法。
JP14937296A 1995-06-29 1996-06-11 斜面の保護部材及びこれを使用した斜面の保護工法 Pending JPH0971941A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283548A (ja) * 2005-03-07 2006-10-19 Ohbayashi Corp 法枠構造体及び法枠構造体の施工方法
JP2009127354A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Nishi Nippon Spc Kk グラウンドアンカー工法
CN104404970A (zh) * 2014-11-21 2015-03-11 中水北方勘测设计研究有限责任公司 一种边坡预应力锚索支护钢结构锚墩
JP2021137992A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 清水建設株式会社 コンクリート構造物の施工方法及びコンクリート構造物

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