JPH0972871A - 半導体ガスセンサーを用いた混合ガス測定方法 - Google Patents
半導体ガスセンサーを用いた混合ガス測定方法Info
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- JPH0972871A JPH0972871A JP7229906A JP22990695A JPH0972871A JP H0972871 A JPH0972871 A JP H0972871A JP 7229906 A JP7229906 A JP 7229906A JP 22990695 A JP22990695 A JP 22990695A JP H0972871 A JPH0972871 A JP H0972871A
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Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体ガスセンサーを用いて混合ガスの成分
ガス濃度を測定することを可能とする。 【解決手段】 ガス種に対する選択性を有しない市販の
半導体ガスセンサー10のヒーター11に関数発生器2
1から周波数の異なる複数のヒーター電流を順次流し、
その時の半導体ガスセンサーの出力をそれぞれ高速デジ
タル化フーリエ変換手段32でパワースペクトルに変換
し、そのスペクトル成分をニューラルネットワーク34
に入力する。パワースペクトルと雰囲気混合ガス中の成
分ガス濃度の関係をニューラルネットワーク34で学習
することで、混合ガスの成分ガス濃度を高精度に推定す
る。
ガス濃度を測定することを可能とする。 【解決手段】 ガス種に対する選択性を有しない市販の
半導体ガスセンサー10のヒーター11に関数発生器2
1から周波数の異なる複数のヒーター電流を順次流し、
その時の半導体ガスセンサーの出力をそれぞれ高速デジ
タル化フーリエ変換手段32でパワースペクトルに変換
し、そのスペクトル成分をニューラルネットワーク34
に入力する。パワースペクトルと雰囲気混合ガス中の成
分ガス濃度の関係をニューラルネットワーク34で学習
することで、混合ガスの成分ガス濃度を高精度に推定す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ガスセンサ
ーを用いるガス測定方法に関し、特に2種類以上のガス
からなる混合ガス中の成分ガス濃度を測定する混合ガス
測定方法に関する。
ーを用いるガス測定方法に関し、特に2種類以上のガス
からなる混合ガス中の成分ガス濃度を測定する混合ガス
測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酢酸菌によるエタノールを利用した酢酸
醗酵において、酢酸の醸造工程の管理のためにエタノー
ル濃度を測定することが行われる。現在、このエタノー
ル濃度の測定は、ガスクロマトグラフィー又は高速液体
クロマトグラフィーによって行われているが、試料調製
ために煩雑な作業が必要であり、測定に時間がかかる。
醗酵において、酢酸の醸造工程の管理のためにエタノー
ル濃度を測定することが行われる。現在、このエタノー
ル濃度の測定は、ガスクロマトグラフィー又は高速液体
クロマトグラフィーによって行われているが、試料調製
ために煩雑な作業が必要であり、測定に時間がかかる。
【0003】一方、エタノール等のガス濃度を簡便に測
定できるセンサーとして半導体ガスセンサーが知られて
おり、この半導体ガスセンサーで雰囲気中のエタノール
ガス濃度を測定することで、雰囲気ガスと平衡状態にあ
る溶液中のエタノール濃度を測定する方法が考えられ
る。半導体ガスセンサーは、SnO2,WO3,LaNi
O3 等の半導体微粒子を成型焼結して作製された感ガス
素子を用いるもので、感ガス素子をヒーターで一定温度
に加熱して使用される。ガス分子は感ガス素子の半導体
微粒子の表面に吸着して半導体微粒子と電子授受をする
ため、感ガス素子の電気抵抗値はガス分子が吸着すると
変化し、また吸着気体分子の種類によっても変化する。
このように感ガス素子の電気抵抗値は周囲のガス濃度に
応じて変化するため、感ガス素子に一定電流を流しその
両端電圧を測定するなどの方法で抵抗変化を検出するこ
とによりガス濃度を知ることができる。
定できるセンサーとして半導体ガスセンサーが知られて
おり、この半導体ガスセンサーで雰囲気中のエタノール
ガス濃度を測定することで、雰囲気ガスと平衡状態にあ
る溶液中のエタノール濃度を測定する方法が考えられ
る。半導体ガスセンサーは、SnO2,WO3,LaNi
O3 等の半導体微粒子を成型焼結して作製された感ガス
素子を用いるもので、感ガス素子をヒーターで一定温度
に加熱して使用される。ガス分子は感ガス素子の半導体
微粒子の表面に吸着して半導体微粒子と電子授受をする
ため、感ガス素子の電気抵抗値はガス分子が吸着すると
変化し、また吸着気体分子の種類によっても変化する。
このように感ガス素子の電気抵抗値は周囲のガス濃度に
応じて変化するため、感ガス素子に一定電流を流しその
両端電圧を測定するなどの方法で抵抗変化を検出するこ
とによりガス濃度を知ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体ガスセンサー
は、小型の感ガス素子を用いてガス濃度を電気信号とし
て実時間で取り出すことができるため取り扱いが簡便で
操作性に優れる反面、感ガス素子の表面に吸着し半導体
微粒子と電子授受を行うガス分子全てに対して応答する
ためガス種に対する選択性がないという問題がある。例
えば、エタノールに応答する半導体ガスセンサーは、C
Oガス、水素ガス等、他の還元性ガスに対しても、感度
に違いはあるものの同様に応答する。一例を示すと、S
nO2 微粒子を焼結して作製した感ガス素子を用いる半
導体ガスセンサーの出力(抵抗値)は、図10に示すよ
うに、エタノールガスと酢酸ガスに対して同じような挙
動を示し、両者の応答を分離することは事実上不可能で
ある。従って、エタノールガスの他に酢酸ガスも同時に
発生する醸造装置にエタノールガス濃度測定用あるいは
酢酸ガス濃度測定用として半導体ガスセンサーを設置し
ても、半導体ガスセンサーによる出力がエタノールガス
によるものか酢酸ガスによるものかを区別することがで
きないため、測定値に対する信頼性が低く到底実用に耐
えない。
は、小型の感ガス素子を用いてガス濃度を電気信号とし
て実時間で取り出すことができるため取り扱いが簡便で
操作性に優れる反面、感ガス素子の表面に吸着し半導体
微粒子と電子授受を行うガス分子全てに対して応答する
ためガス種に対する選択性がないという問題がある。例
えば、エタノールに応答する半導体ガスセンサーは、C
Oガス、水素ガス等、他の還元性ガスに対しても、感度
に違いはあるものの同様に応答する。一例を示すと、S
nO2 微粒子を焼結して作製した感ガス素子を用いる半
導体ガスセンサーの出力(抵抗値)は、図10に示すよ
うに、エタノールガスと酢酸ガスに対して同じような挙
動を示し、両者の応答を分離することは事実上不可能で
ある。従って、エタノールガスの他に酢酸ガスも同時に
発生する醸造装置にエタノールガス濃度測定用あるいは
酢酸ガス濃度測定用として半導体ガスセンサーを設置し
ても、半導体ガスセンサーによる出力がエタノールガス
によるものか酢酸ガスによるものかを区別することがで
きないため、測定値に対する信頼性が低く到底実用に耐
えない。
【0005】本発明は、半導体ガスセンサーを用いなが
ら混合ガスの成分ガス濃度をガス種毎に定量可能にする
方法、ひいてはそのガスと気液平衡状態にある溶液中の
特定成分の濃度を簡便に測定する方法を提供することを
目的とする。
ら混合ガスの成分ガス濃度をガス種毎に定量可能にする
方法、ひいてはそのガスと気液平衡状態にある溶液中の
特定成分の濃度を簡便に測定する方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】半導体ガスセンサーのヒ
ーターに印加する電圧を周期的に変化させるとき、感ガ
ス素子へのガスの吸脱着はガス種特異性を示す。本発明
は、半導体ガスセンサーのこの性質を利用するもので、
ガス種に対する選択性を有しない市販の半導体ガスセン
サーに周波数の異なる複数のヒーター電流を流し、その
時の半導体ガスセンサーの出力をそれぞれ高速デジタル
化フーリエ変換でパワースペクトルに変換し、そのスペ
クトル成分をパワースペクトルの成分と混合ガス中の成
分ガス濃度の関係を学習したニューラルネットワークに
入力し、混合ガスの成分ガス濃度を高精度に推定する。
ーターに印加する電圧を周期的に変化させるとき、感ガ
ス素子へのガスの吸脱着はガス種特異性を示す。本発明
は、半導体ガスセンサーのこの性質を利用するもので、
ガス種に対する選択性を有しない市販の半導体ガスセン
サーに周波数の異なる複数のヒーター電流を流し、その
時の半導体ガスセンサーの出力をそれぞれ高速デジタル
化フーリエ変換でパワースペクトルに変換し、そのスペ
クトル成分をパワースペクトルの成分と混合ガス中の成
分ガス濃度の関係を学習したニューラルネットワークに
入力し、混合ガスの成分ガス濃度を高精度に推定する。
【0007】周波数の異なるヒーター電流に対する複数
のパワースペクトルは、1個の半導体ガスセンサーのヒ
ーター電流を経時的に変えることで順次求めることもで
きるし、並列に設置した複数の半導体ガスセンサーに各
々異なるヒーター電流を流すことで同時に求めることも
できる。本発明は、1個又は複数個の半導体ガスセンサ
ーに対し複数のヒーター電流周波数を用い、複数倍の出
力情報を得るものであるため、少ない個数のガスセンサ
ーによって混合ガスの測定を行うことができる。
のパワースペクトルは、1個の半導体ガスセンサーのヒ
ーター電流を経時的に変えることで順次求めることもで
きるし、並列に設置した複数の半導体ガスセンサーに各
々異なるヒーター電流を流すことで同時に求めることも
できる。本発明は、1個又は複数個の半導体ガスセンサ
ーに対し複数のヒーター電流周波数を用い、複数倍の出
力情報を得るものであるため、少ない個数のガスセンサ
ーによって混合ガスの測定を行うことができる。
【0008】本発明の方法により、酢酸菌によるエタノ
ールを利用する酢酸醗酵工程で溶液中のエタノール及び
/又は酢酸濃度を測定する場合、半導体ガスセンサーは
発酵タンク内部のガス中、発酵タンクからの排ガス中な
ど、発酵タンク内の醗酵溶液と気液平衡している任意の
箇所のガス中に配置することができる。
ールを利用する酢酸醗酵工程で溶液中のエタノール及び
/又は酢酸濃度を測定する場合、半導体ガスセンサーは
発酵タンク内部のガス中、発酵タンクからの排ガス中な
ど、発酵タンク内の醗酵溶液と気液平衡している任意の
箇所のガス中に配置することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を詳細
に説明する。本実施例は、水蒸気/エタノール/酢酸の
混合ガス中におけるエタノールガスの濃度測定、あるい
は前記混合ガスと気液平衡状態にある溶液中のエタノー
ル濃度の定量に関するものである。半導体ガスセンサー
10として、図1に示すように、中空のアルミナセラミ
ック管12にSnO2 を焼結して製造された半導体感ガ
ス素子15をマウントし、アルミナセラミック管12の
内部にヒーター11を配置したものを用いた。ヒーター
11はヒーター電源に接続され、出力はアルミナセラミ
ック管12の両端に印刷された2個の金電極16,17
から取り出される。
に説明する。本実施例は、水蒸気/エタノール/酢酸の
混合ガス中におけるエタノールガスの濃度測定、あるい
は前記混合ガスと気液平衡状態にある溶液中のエタノー
ル濃度の定量に関するものである。半導体ガスセンサー
10として、図1に示すように、中空のアルミナセラミ
ック管12にSnO2 を焼結して製造された半導体感ガ
ス素子15をマウントし、アルミナセラミック管12の
内部にヒーター11を配置したものを用いた。ヒーター
11はヒーター電源に接続され、出力はアルミナセラミ
ック管12の両端に印刷された2個の金電極16,17
から取り出される。
【0010】図2は、本実施例で用いた測定装置のブロ
ック図である。半導体ガスセンサー10のヒーター11
には関数発生器21により発生させた一定周波数の正弦
波出力電圧を印加する。また、半導体ガスセンサー10
の出力端子に負荷抵抗22を直列接続した測定回路に、
直流電源23より一定電圧、例えば9Vの電圧を印加す
る。負荷抵抗22の両端電圧は、A/D変換器24によ
りデジタル信号に変換され、入出力インターフェイス2
5を介してマイクロコンピュータ30に入力される。マ
イクロコンピュータ30では、ヒーター電流の時間変化
に伴って変化するA/D変換器24の出力を高速フーリ
エ変換手段32によってフーリエ変換してパワースペク
トルに変換する。入力データ演算手段33は、複数のヒ
ーター電流に対してそれぞれ得られたパワースペクトル
の成分からニューラルネットワーク34の入力層に入力
するデータの組を生成する。濃度演算手段35は、ニュ
ーラルネットワーク34の出力層から得られた出力にデ
ファジィフィケーション演算を施して濃度信号を出力す
る。この濃度信号は、入出力インターフェイス31を介
してディスプレイあるいはプリンター等の出力装置25
に出力される。
ック図である。半導体ガスセンサー10のヒーター11
には関数発生器21により発生させた一定周波数の正弦
波出力電圧を印加する。また、半導体ガスセンサー10
の出力端子に負荷抵抗22を直列接続した測定回路に、
直流電源23より一定電圧、例えば9Vの電圧を印加す
る。負荷抵抗22の両端電圧は、A/D変換器24によ
りデジタル信号に変換され、入出力インターフェイス2
5を介してマイクロコンピュータ30に入力される。マ
イクロコンピュータ30では、ヒーター電流の時間変化
に伴って変化するA/D変換器24の出力を高速フーリ
エ変換手段32によってフーリエ変換してパワースペク
トルに変換する。入力データ演算手段33は、複数のヒ
ーター電流に対してそれぞれ得られたパワースペクトル
の成分からニューラルネットワーク34の入力層に入力
するデータの組を生成する。濃度演算手段35は、ニュ
ーラルネットワーク34の出力層から得られた出力にデ
ファジィフィケーション演算を施して濃度信号を出力す
る。この濃度信号は、入出力インターフェイス31を介
してディスプレイあるいはプリンター等の出力装置25
に出力される。
【0011】図3は、本実施例で採用したニューラルネ
ットワークの構造を示す説明図である。ネットワーク
は、入力層、中間層、出力層からなる3層の階層構造を
有する。入力層のエレメント数は(10×出力信号を採
取したヒーター電流の周波数の数)、中間層のエレメン
ト数は(20×出力信号を採取したヒーター電流の周波
数の数)、出力層のエレメント数は15であり、出力層
から15行1列のベクトルNが出力される。このベクト
ルNの15の成分は、学習後のニューラルネットワーク
が形作るエタノール濃度計での濃度きざみ幅h=0.5
wt%の目盛りに相当するように設定した。図4に示す
ように、ネットワークの第m層に属するエレメントSi
には、その前段の第(m−1)層の各エレメントSj か
らの出力Q j がそれぞれ重みWijが付けられて入力され
る。エレメントSj は、この重み付き入力の総和を関数
fによって決められた規則に従って変換して、次式のよ
うにQi として出力する。
ットワークの構造を示す説明図である。ネットワーク
は、入力層、中間層、出力層からなる3層の階層構造を
有する。入力層のエレメント数は(10×出力信号を採
取したヒーター電流の周波数の数)、中間層のエレメン
ト数は(20×出力信号を採取したヒーター電流の周波
数の数)、出力層のエレメント数は15であり、出力層
から15行1列のベクトルNが出力される。このベクト
ルNの15の成分は、学習後のニューラルネットワーク
が形作るエタノール濃度計での濃度きざみ幅h=0.5
wt%の目盛りに相当するように設定した。図4に示す
ように、ネットワークの第m層に属するエレメントSi
には、その前段の第(m−1)層の各エレメントSj か
らの出力Q j がそれぞれ重みWijが付けられて入力され
る。エレメントSj は、この重み付き入力の総和を関数
fによって決められた規則に従って変換して、次式のよ
うにQi として出力する。
【0012】Qi=f(ΣWijQj) 重みWijは各エレメント間の結合の強さを表し、学習に
よって重みWijを変えることでネットワーク構造の最適
化が図られる。関数fとしては、次式で表されるロジス
ティック関数を用いた。ただし、式中のa及びbは可変
パラメータである。
よって重みWijを変えることでネットワーク構造の最適
化が図られる。関数fとしては、次式で表されるロジス
ティック関数を用いた。ただし、式中のa及びbは可変
パラメータである。
【0013】f(x)=a/{1+exp(−bx)} 測定試料は次のようにして用意した。図5に示すよう
に、ステンレス製の密閉容器50の底に既知濃度のエタ
ノール−酢酸混液を浸潤させたガーゼ51を置き、容器
を一定温度、25℃又は室温に保ってガーゼ51に浸潤
させた既知濃度のエタノール−酢酸混液と気液平衡状態
にある密閉容器50内の雰囲気ガスを試料ガスとした。
試料ガス中のエタノール濃度を測定する半導体ガスセン
サー10は密閉容器50の天板52に取り付けた。
に、ステンレス製の密閉容器50の底に既知濃度のエタ
ノール−酢酸混液を浸潤させたガーゼ51を置き、容器
を一定温度、25℃又は室温に保ってガーゼ51に浸潤
させた既知濃度のエタノール−酢酸混液と気液平衡状態
にある密閉容器50内の雰囲気ガスを試料ガスとした。
試料ガス中のエタノール濃度を測定する半導体ガスセン
サー10は密閉容器50の天板52に取り付けた。
【0014】以下、図2に示した測定装置の動作につい
て説明する。測定に先立って、ニューラルネットワーク
38に学習用のデータを与えて学習を行わせる。ニュー
ラルネットワークの学習用に、図5の密閉容器50内に
配置したガーゼ51に浸潤させたエタノール−酢酸混液
として、エタノール濃度を0wt%,0.5wt%,1
wt%,5wt%,6wt%の5段階に変化させ、酢酸
濃度を0wt%,2wt%,4wt%,8wt%,10
wt%の5段階に変化させた合計25種類の試料を用意
した。
て説明する。測定に先立って、ニューラルネットワーク
38に学習用のデータを与えて学習を行わせる。ニュー
ラルネットワークの学習用に、図5の密閉容器50内に
配置したガーゼ51に浸潤させたエタノール−酢酸混液
として、エタノール濃度を0wt%,0.5wt%,1
wt%,5wt%,6wt%の5段階に変化させ、酢酸
濃度を0wt%,2wt%,4wt%,8wt%,10
wt%の5段階に変化させた合計25種類の試料を用意
した。
【0015】半導体ガスセンサーのヒーターに加える電
圧の周波数は、1,2,10mHの3種類とした。この
ときの半導体ガスセンサー10の出力の一例を図6に示
す。(a)はヒーターに加える電圧の周波数が1mHz
のときのセンサー出力、(b)は2mHzのときの出
力、(c)は10mHzのときの出力であり、図中、A
の波形はそれぞれエタノール濃度0wt%に対する出力
波形、Bの波形はそれぞれエタノール濃度0.5wt%
に対する出力波形である。同様に、Cの波形はエタノー
ル濃度1wt%、Dの波形はエタノール濃度5wt%、
Eの波形は6wt%に対する出力波形である。いずれの
場合も、酢酸濃度は4wt%である。
圧の周波数は、1,2,10mHの3種類とした。この
ときの半導体ガスセンサー10の出力の一例を図6に示
す。(a)はヒーターに加える電圧の周波数が1mHz
のときのセンサー出力、(b)は2mHzのときの出
力、(c)は10mHzのときの出力であり、図中、A
の波形はそれぞれエタノール濃度0wt%に対する出力
波形、Bの波形はそれぞれエタノール濃度0.5wt%
に対する出力波形である。同様に、Cの波形はエタノー
ル濃度1wt%、Dの波形はエタノール濃度5wt%、
Eの波形は6wt%に対する出力波形である。いずれの
場合も、酢酸濃度は4wt%である。
【0016】ニューラルネットワークの学習は次のよう
にして行われる。例えば、エタノール濃度0wt%、酢
酸濃度0wt%の試料に対して、まず半導体ガスセンサ
ー10のヒーター11に流す電流の周波数を1mHzに
設定し、半導体ガスセンサー10の出力をA/D変換器
24を通してマイクロコンピュータ30に取り込む。A
/D変換器24の出力に高速フーリエ変換手段32によ
り高速デジタル化フーリエ変換を施し、パワースペクト
ルを求める。このパワースペクトルから、ニューラルネ
ットワーク34の入力層に入力するデータとして主極
(第1成分)及び第2、第3、第4、第5成分の大きさ
と位相角を入力データ演算手段33で抽出する。次に、
ヒーター電流の周波数を2mHzに変更し、半導体ガス
センサー10の出力からパワースペクトルを求め、同様
にして主極(第1成分)及び第2、第3、第4、第5成
分の大きさと位相角のデータを抽出する。さらにヒータ
ー電流の周波数を10mHzに変更し、同様にして主極
(第1成分)及び第2、第3、第4、第5成分の大きさ
と位相角のデータを抽出する。
にして行われる。例えば、エタノール濃度0wt%、酢
酸濃度0wt%の試料に対して、まず半導体ガスセンサ
ー10のヒーター11に流す電流の周波数を1mHzに
設定し、半導体ガスセンサー10の出力をA/D変換器
24を通してマイクロコンピュータ30に取り込む。A
/D変換器24の出力に高速フーリエ変換手段32によ
り高速デジタル化フーリエ変換を施し、パワースペクト
ルを求める。このパワースペクトルから、ニューラルネ
ットワーク34の入力層に入力するデータとして主極
(第1成分)及び第2、第3、第4、第5成分の大きさ
と位相角を入力データ演算手段33で抽出する。次に、
ヒーター電流の周波数を2mHzに変更し、半導体ガス
センサー10の出力からパワースペクトルを求め、同様
にして主極(第1成分)及び第2、第3、第4、第5成
分の大きさと位相角のデータを抽出する。さらにヒータ
ー電流の周波数を10mHzに変更し、同様にして主極
(第1成分)及び第2、第3、第4、第5成分の大きさ
と位相角のデータを抽出する。
【0017】なお、測定開始時に必然的に生じる測定デ
ータ開始端をそのまま高速フーリエ変換に代入すること
による計算誤差を消去するためにハミング窓を用いる。
すなわち、図7に模式的に示すように、測定データ列
(a)にハミング窓値(b)を乗じた数値列を高速フー
リエ変換(FFT)手段32に代入してパワースペクト
ル(c)を求める。
ータ開始端をそのまま高速フーリエ変換に代入すること
による計算誤差を消去するためにハミング窓を用いる。
すなわち、図7に模式的に示すように、測定データ列
(a)にハミング窓値(b)を乗じた数値列を高速フー
リエ変換(FFT)手段32に代入してパワースペクト
ル(c)を求める。
【0018】図8は、図6に例示した測定データ列に図
7の窓関数処理を施した上で高速フーリエ変換して求め
られた主極(第1成分)及び第2、第3成分を、ヒータ
ー電流の周波数が1,2,10mHzの場合を合わせて
複素平面上にプロットした図である。複素平面上の各プ
ロットは、その原点からの距離がパワースペクトルの大
きさを表し、各プロットと原点とを結ぶ直線が実軸とな
す角度が位相角を表す。図にはパワースペクトルの主極
(第1成分)、第2成分及び第3成分のデータを図示
し、ヒーター電流の周波数1mHzの場合のデータ列、
2mHzのデータ列、10mHzのデータ列を、それぞ
れ破線で囲んで示す。図から分かるように、主極(第1
成分)は第I象限に、第2、第3成分は第III象限にあ
る。
7の窓関数処理を施した上で高速フーリエ変換して求め
られた主極(第1成分)及び第2、第3成分を、ヒータ
ー電流の周波数が1,2,10mHzの場合を合わせて
複素平面上にプロットした図である。複素平面上の各プ
ロットは、その原点からの距離がパワースペクトルの大
きさを表し、各プロットと原点とを結ぶ直線が実軸とな
す角度が位相角を表す。図にはパワースペクトルの主極
(第1成分)、第2成分及び第3成分のデータを図示
し、ヒーター電流の周波数1mHzの場合のデータ列、
2mHzのデータ列、10mHzのデータ列を、それぞ
れ破線で囲んで示す。図から分かるように、主極(第1
成分)は第I象限に、第2、第3成分は第III象限にあ
る。
【0019】測定試料中のエタノール及び酢酸濃度が異
なる場合、主極(第1成分)を含む全ての成分は、その
大きさ、位相角は違っていたが、試料中のエタノール又
は酢酸濃度に対し、その大きさ及び位相角の変化は単調
性を示さず、また、例えば、主極(第1成分)にみられ
る大きさ、位相角のエタノール又は酢酸濃度に対する変
化の順番は、他の成分で共通しておらず、非線形な関係
となった。
なる場合、主極(第1成分)を含む全ての成分は、その
大きさ、位相角は違っていたが、試料中のエタノール又
は酢酸濃度に対し、その大きさ及び位相角の変化は単調
性を示さず、また、例えば、主極(第1成分)にみられ
る大きさ、位相角のエタノール又は酢酸濃度に対する変
化の順番は、他の成分で共通しておらず、非線形な関係
となった。
【0020】次いで、最初、ネットワークの全ての重み
Wijをランダムに初期設定し、エタノール濃度x(wt
%)、酢酸濃度y(wt%)の試料に対してパワースペ
クトル成分から得た前記10種類のデータ、すなわち高
速フーリエ変換で得た主極(第1成分)及び第2、第
3、第4、第5成分の大きさと位相角をニューラルネッ
トワーク34の入力層の10個のエレメントに入力信号
として各々入力する。この入力信号は10行1列の入力
ベクトルMとみなすことができる。そして、出力層の1
5のエレメントから出力される15行1列のベクトルN
に対する教師信号として、次の成分θi を有するベクト
ルT={θ1,θ2,…,θi,…,θ15}を与えた。
Wijをランダムに初期設定し、エタノール濃度x(wt
%)、酢酸濃度y(wt%)の試料に対してパワースペ
クトル成分から得た前記10種類のデータ、すなわち高
速フーリエ変換で得た主極(第1成分)及び第2、第
3、第4、第5成分の大きさと位相角をニューラルネッ
トワーク34の入力層の10個のエレメントに入力信号
として各々入力する。この入力信号は10行1列の入力
ベクトルMとみなすことができる。そして、出力層の1
5のエレメントから出力される15行1列のベクトルN
に対する教師信号として、次の成分θi を有するベクト
ルT={θ1,θ2,…,θi,…,θ15}を与えた。
【0021】 θi=1 (i=x/hのとき) 0.7 (i=(x/h)±1のとき) 0.4 (i=(x/h)±2のとき) 0 (i<(x/h)−2、又はi>(x/h)+2のとき) 前述の25種類の(x,y)の組について、測定を行
い、高速フーリエ変換により得たネットワークへの入力
ベクトルMとそれぞれに対応する教師信号ベクトルTを
順次ニューラルネットワークに与え、出力層からのベク
トルNと教師信号ベクトルTの誤差が小さくなるように
各重みWijの値を修正する。この25種類の(x,y)
の組それぞれからのネットワークへの入力ベクトルMの
入力、出力ベクトルNと教師信号ベクトルTの比較、重
みWijの修正からなる学習単位は、固定回数例えば20
000回の反復、あるいはネットワークからの出力ベク
トルNと教師信号ベクトルTのノルムが設定値、例えば
10-2以下になるまで反復学習させた。学習にあたって
の重みWijの修正量は、既知のバックプロパゲーション
法(D.E. Rumelhart and J.L. MaClelland, "Parallel
Distributed Processing", Vol.1, Bradford Books, Th
e MIT Press, 1986.参照)によって算出した。
い、高速フーリエ変換により得たネットワークへの入力
ベクトルMとそれぞれに対応する教師信号ベクトルTを
順次ニューラルネットワークに与え、出力層からのベク
トルNと教師信号ベクトルTの誤差が小さくなるように
各重みWijの値を修正する。この25種類の(x,y)
の組それぞれからのネットワークへの入力ベクトルMの
入力、出力ベクトルNと教師信号ベクトルTの比較、重
みWijの修正からなる学習単位は、固定回数例えば20
000回の反復、あるいはネットワークからの出力ベク
トルNと教師信号ベクトルTのノルムが設定値、例えば
10-2以下になるまで反復学習させた。学習にあたって
の重みWijの修正量は、既知のバックプロパゲーション
法(D.E. Rumelhart and J.L. MaClelland, "Parallel
Distributed Processing", Vol.1, Bradford Books, Th
e MIT Press, 1986.参照)によって算出した。
【0022】こうして作成、成熟させたニューラルネッ
トワークは、測定データのスペクトル成分をその入力層
に入力すると、15行1列のベクトルNとして推定値が
出力層から出力される。濃度演算手段35は、ベクトル
Nにデファジィフィケーション演算を施して得た濃度値
を出力手段25に出力する。成熟後のニューラルネット
ワークに対し、エタノール濃度が0wt%,0.5wt
%,1wt%,5wt%,6wt%で、酢酸濃度が6w
t%である5種類のエタノール−酢酸混液を試料とし
て、半導体ガスセンサーの5つの出力信号からエタノー
ル濃度を推定した。測定に当たっては、前述と同様にし
て半導体ガスセンサーのヒーター電流の周波数を1,
2,10mHzと変化させ、高速デジタル化フーリエ変
換により半導体ガスセンサーの出力(又は抵抗値)のパ
ワースペクトル成分を求めてニューラルネットワークに
入力した。
トワークは、測定データのスペクトル成分をその入力層
に入力すると、15行1列のベクトルNとして推定値が
出力層から出力される。濃度演算手段35は、ベクトル
Nにデファジィフィケーション演算を施して得た濃度値
を出力手段25に出力する。成熟後のニューラルネット
ワークに対し、エタノール濃度が0wt%,0.5wt
%,1wt%,5wt%,6wt%で、酢酸濃度が6w
t%である5種類のエタノール−酢酸混液を試料とし
て、半導体ガスセンサーの5つの出力信号からエタノー
ル濃度を推定した。測定に当たっては、前述と同様にし
て半導体ガスセンサーのヒーター電流の周波数を1,
2,10mHzと変化させ、高速デジタル化フーリエ変
換により半導体ガスセンサーの出力(又は抵抗値)のパ
ワースペクトル成分を求めてニューラルネットワークに
入力した。
【0023】ここでは、ニューラルネットワークへの教
師信号としてエタノール−酢酸混液中のエタノール濃度
を与える場合について説明した。そのため、本実施例の
混合ガス測定装置は、半導体ガスセンサーが設置された
雰囲気と気液平衡している溶液中のエタノール濃度を出
力するように設定されている。しかし、ニューラルネッ
トワークへの教師信号として半導体ガスセンサーが置か
れている雰囲気中のエタノール濃度を与えれば、本実施
例の混合ガス測定装置を気体中のエタノール濃度を出力
する装置とすることができることは明らかである。
師信号としてエタノール−酢酸混液中のエタノール濃度
を与える場合について説明した。そのため、本実施例の
混合ガス測定装置は、半導体ガスセンサーが設置された
雰囲気と気液平衡している溶液中のエタノール濃度を出
力するように設定されている。しかし、ニューラルネッ
トワークへの教師信号として半導体ガスセンサーが置か
れている雰囲気中のエタノール濃度を与えれば、本実施
例の混合ガス測定装置を気体中のエタノール濃度を出力
する装置とすることができることは明らかである。
【0024】図9は、上述の5種類のエタノール−酢酸
溶液試料中のエタノール濃度とニューラルネットワーク
の出力の関係を示す図である。すなわち、図の左手前側
から右奥に向かって、エタノール濃度が0wt%,0.
5wt%,1wt%,5wt%,6wt%(酢酸濃度は
いずれも6wt%)の混液試料に対して、ヒーター電流
の周波数を1,2,10mHzとしたときの各パワース
ペクトル成分から、これまで述べた一連の手続を経て成
熟済みのニューラルネットワークが出力した出力ベクト
ルを示す。左手前最前列の例では、エタノール濃度0w
t%に対応する出力エレメントの発火値が最も高く、実
試料のエタノール濃度と対応している。図の右奥へ順
次、試料のエタノール濃度が0.5,1,5,6wt%
である場合のニューラルネットワークの出力ベクトルを
配置しているが、それぞれの実試料に対し、正しいエタ
ノール濃度に対応するエレメントが最大に発火している
のが見て取れる。
溶液試料中のエタノール濃度とニューラルネットワーク
の出力の関係を示す図である。すなわち、図の左手前側
から右奥に向かって、エタノール濃度が0wt%,0.
5wt%,1wt%,5wt%,6wt%(酢酸濃度は
いずれも6wt%)の混液試料に対して、ヒーター電流
の周波数を1,2,10mHzとしたときの各パワース
ペクトル成分から、これまで述べた一連の手続を経て成
熟済みのニューラルネットワークが出力した出力ベクト
ルを示す。左手前最前列の例では、エタノール濃度0w
t%に対応する出力エレメントの発火値が最も高く、実
試料のエタノール濃度と対応している。図の右奥へ順
次、試料のエタノール濃度が0.5,1,5,6wt%
である場合のニューラルネットワークの出力ベクトルを
配置しているが、それぞれの実試料に対し、正しいエタ
ノール濃度に対応するエレメントが最大に発火している
のが見て取れる。
【0025】図2の濃度演算手段35は、ニューラルネ
ットワーク34からの出力ベクトルに対して最大に発火
している出力層のエレメントを抽出するデファジィフィ
ケーション、あるいは出力層の全ての発火エレメントに
発火量を重みとした平均で推定量を求めるデファジィフ
ィケーション演算を施してエタノール濃度を演算する。
上述のように、本実施例では、最大発火エレメントを抽
出するデファジィフィケーションを採用すると、100
%の正解率が得られる。
ットワーク34からの出力ベクトルに対して最大に発火
している出力層のエレメントを抽出するデファジィフィ
ケーション、あるいは出力層の全ての発火エレメントに
発火量を重みとした平均で推定量を求めるデファジィフ
ィケーション演算を施してエタノール濃度を演算する。
上述のように、本実施例では、最大発火エレメントを抽
出するデファジィフィケーションを採用すると、100
%の正解率が得られる。
【0026】続いて、比較のために、半導体ガスセンサ
ーを加熱するヒーター電流の周波数を1mHzあるいは
2mHzの単独の周波数とし、同様に半導体ガスセンサ
ーの出力のパワースペクトルの第1〜第5成分の大きさ
と位相を学習データとしてニューラルネットワークを構
築し(入力層のエレメント数は10×1)、さらにヒー
ター電流の周波数を1mHzと2mHzの2種類として
同様に学習データを得、入力層エレメント数が10×2
のニューラルネットワークを構築した。
ーを加熱するヒーター電流の周波数を1mHzあるいは
2mHzの単独の周波数とし、同様に半導体ガスセンサ
ーの出力のパワースペクトルの第1〜第5成分の大きさ
と位相を学習データとしてニューラルネットワークを構
築し(入力層のエレメント数は10×1)、さらにヒー
ター電流の周波数を1mHzと2mHzの2種類として
同様に学習データを得、入力層エレメント数が10×2
のニューラルネットワークを構築した。
【0027】本実施例のニューラルネットワーク、及び
比較例によって得られたニューラルネットワークを次式
のスコアSにより評価した。 S=(1/nil){Ai・Ni−Pi・Ni} ここで、iは学習及びテストデータの組、例えば1mH
zの単独のヒーター周波数でのデータの組であるか、又
は1及び2mHzの複数のヒーター周波数でのデータの
組であるかを示す。nilはネットワーク出力Ni のl成
分であり、lはネットワーク出力成分の中の最大値であ
る成分の番号である。Ai はテストデータを与えた混液
の成分濃度、すなわち正解を本実施例のネットワーク出
力ベクトルの次元である15行1列のベクトル形式で表
したものであり、ここでは教師ベクトルTと同じものを
用いた。Pi はネットワーク出力が誤っている場合に与
えるペナルティベクトルである。ペナルティベクトルP
i としては、Iを単位ベクトルとして、I−Ai を採用
した。また、式中、「・」はベクトルの内積を表す。
比較例によって得られたニューラルネットワークを次式
のスコアSにより評価した。 S=(1/nil){Ai・Ni−Pi・Ni} ここで、iは学習及びテストデータの組、例えば1mH
zの単独のヒーター周波数でのデータの組であるか、又
は1及び2mHzの複数のヒーター周波数でのデータの
組であるかを示す。nilはネットワーク出力Ni のl成
分であり、lはネットワーク出力成分の中の最大値であ
る成分の番号である。Ai はテストデータを与えた混液
の成分濃度、すなわち正解を本実施例のネットワーク出
力ベクトルの次元である15行1列のベクトル形式で表
したものであり、ここでは教師ベクトルTと同じものを
用いた。Pi はネットワーク出力が誤っている場合に与
えるペナルティベクトルである。ペナルティベクトルP
i としては、Iを単位ベクトルとして、I−Ai を採用
した。また、式中、「・」はベクトルの内積を表す。
【0028】次の表1は、このようにして計算したスコ
アSを、ヒーター周波数が1mHz単独でのデータを基
にしたスコアを100として相対表示したものである。
なお、表中でシャッフルとは、ニューラルネットワーク
を成熟させるに際し、データをシャッフルしてその順序
をランダム化してから学習させたことを意味する。 〔表 1〕 ヒーター周波数 スコア 1mHz 100 2mHz 132 1,2mHz 156 1,2,10mHz 162 1,2,10mHz(シャッフル) 185 表1から、ヒーター電流の周波数が1mHz単独でのス
コア100と1,2,10mHzの3種類でのスコア1
62との比較から、単独のヒーター周波数で得られる信
号からの推定よりも、複数の周波数から得られる信号を
用いる方が推量の精度が62ポイントも向上しているこ
とが分かる。さらに、複数のヒーター電流周波数からの
信号を学習させる際に、1mHz、2mHz、10mH
zの順でなく、それらの信号をシャッフルしてから学習
させると、ニューラルネットワークの推量精度は更に向
上し、1mHz単独での場合と比較すると85ポイント
も向上している。
アSを、ヒーター周波数が1mHz単独でのデータを基
にしたスコアを100として相対表示したものである。
なお、表中でシャッフルとは、ニューラルネットワーク
を成熟させるに際し、データをシャッフルしてその順序
をランダム化してから学習させたことを意味する。 〔表 1〕 ヒーター周波数 スコア 1mHz 100 2mHz 132 1,2mHz 156 1,2,10mHz 162 1,2,10mHz(シャッフル) 185 表1から、ヒーター電流の周波数が1mHz単独でのス
コア100と1,2,10mHzの3種類でのスコア1
62との比較から、単独のヒーター周波数で得られる信
号からの推定よりも、複数の周波数から得られる信号を
用いる方が推量の精度が62ポイントも向上しているこ
とが分かる。さらに、複数のヒーター電流周波数からの
信号を学習させる際に、1mHz、2mHz、10mH
zの順でなく、それらの信号をシャッフルしてから学習
させると、ニューラルネットワークの推量精度は更に向
上し、1mHz単独での場合と比較すると85ポイント
も向上している。
【0029】ここでは、水蒸気/エタノール/酢酸の混
合ガス中におけるエタノールガスの濃度測定を例にとっ
て説明した。ニューラルネットワークに学習データとし
て酢酸濃度のデータも与え、2種類の成分ガス濃度に関
するネットワークを構築すると、エタノール濃度と酢酸
濃度の2種類のガス濃度を同時に測定することも可能で
ある。また、本発明の方法は、水蒸気/エタノール/酢
酸の混合ガス中におけるエタノールガス及び/又は酢酸
ガスの濃度測定の場合に限らず、任意の混合ガス中にお
ける成分ガスの測定に対して適用することができ、発酵
工程や化学プラント工程の管理に利用することができ
る。必要な測定時間は、連続測定の場合に数秒であり、
実用上十分な応答性を有する。
合ガス中におけるエタノールガスの濃度測定を例にとっ
て説明した。ニューラルネットワークに学習データとし
て酢酸濃度のデータも与え、2種類の成分ガス濃度に関
するネットワークを構築すると、エタノール濃度と酢酸
濃度の2種類のガス濃度を同時に測定することも可能で
ある。また、本発明の方法は、水蒸気/エタノール/酢
酸の混合ガス中におけるエタノールガス及び/又は酢酸
ガスの濃度測定の場合に限らず、任意の混合ガス中にお
ける成分ガスの測定に対して適用することができ、発酵
工程や化学プラント工程の管理に利用することができ
る。必要な測定時間は、連続測定の場合に数秒であり、
実用上十分な応答性を有する。
【0030】なお、前記説明ではニューラルネットワー
クをソフト的に実現したが、LSI等でハード的に実現
することももちろん可能である。
クをソフト的に実現したが、LSI等でハード的に実現
することももちろん可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、半導体ガスセンサーを
用いて混合ガスの成分ガス濃度を測定することが可能に
なり、従来は半導体ガスセンサーによっては不可能であ
ったエタノールガスと酢酸ガスの混合ガスに対してもそ
の成分ガス濃度を高精度で測定することができる。
用いて混合ガスの成分ガス濃度を測定することが可能に
なり、従来は半導体ガスセンサーによっては不可能であ
ったエタノールガスと酢酸ガスの混合ガスに対してもそ
の成分ガス濃度を高精度で測定することができる。
【図1】 半導体ガスセンサーの概略構成図。
【図2】 本発明の方法による測定回路図。
【図3】 ニューラルネットワークの説明図。
【図4】 ニューラルネットワークのエレメントの説明
図。
図。
【図5】 混合ガス雰囲気発生装置中での半導体ガスセ
ンサーの配置図。
ンサーの配置図。
【図6】 ヒーター電流周波数とセンサー出力の関係
図。
図。
【図7】 センサー出力の処理プロセスを示す説明図。
【図8】 パワースペクトル成分のガウシアン平面への
プロット図。
プロット図。
【図9】 入力ベクトルとニューラルネットワークの出
力ベクトルの説明図。
力ベクトルの説明図。
【図10】 酸化スズ半導体ガスセンサーのエタノール
ガス及び酢酸ガスに対する応答を示す図。
ガス及び酢酸ガスに対する応答を示す図。
10…半導体ガスセンサー、11…ヒーター、50…密
閉容器、51…混液を浸潤させたガーゼ、21…関数発
生器、22…負荷抵抗、23…直流電源、24…A/D
変換器、25…出力装置、30…マイクロコンピュー
タ、31…入出力インターフェイス、32…高速フーリ
エ変換手段、33…入力データ演算手段、34…ニュー
ラルネットワーク、35…濃度演算手段
閉容器、51…混液を浸潤させたガーゼ、21…関数発
生器、22…負荷抵抗、23…直流電源、24…A/D
変換器、25…出力装置、30…マイクロコンピュー
タ、31…入出力インターフェイス、32…高速フーリ
エ変換手段、33…入力データ演算手段、34…ニュー
ラルネットワーク、35…濃度演算手段
Claims (6)
- 【請求項1】 ヒーター及び出力端子を備える半導体ガ
スセンサーに周波数の異なる複数のヒーター電流を流
し、異なる周波数のヒーター電流を流したときに夫々出
力端子から得られる複数の出力に基づいて混合ガス中の
成分ガス濃度を測定することを特徴とする混合ガス測定
方法。 - 【請求項2】 前記複数の出力をフーリエ変換してパワ
ースペクトルに変換し、該スペクトルからニューラルネ
ットワークを用いて混合ガス中の成分ガス濃度を求める
ことを特徴とする請求項1記載の混合ガス測定方法。 - 【請求項3】 ヒーター電流の周波数が100mHz以
下であることを特徴とする請求項2記載の混合ガス測定
方法。 - 【請求項4】 混合ガスが水蒸気、エタノール及び酢酸
を主成分とする混合ガスであり、エタノールガス及び/
又は酢酸ガス濃度を定量することを特徴とする請求項3
記載の混合ガス測定方法。 - 【請求項5】 酢酸菌によるエタノールからの酢酸醗酵
工程で溶液中のエタノール及び/又は酢酸濃度を測定す
る方法において、 前記溶液と気液平衡状態にある雰囲気中にヒーター及び
出力端子を備える半導体ガスセンサーを設置し、前記半
導体ガスセンサーに周波数の異なるヒーター電流を流
し、前記異なる周波数のヒーター電流を流したときに半
導体ガスセンサーの出力端子から夫々得られる複数の出
力をフーリエ変換してパワースペクトルに変換し、該ス
ペクトル成分をニューラルネットワークに入力すること
によって前記溶液中のエタノール濃度を測定することを
特徴とする方法。 - 【請求項6】 前記半導体ガスセンサーは酸化スズ半導
体ガスセンサーであることを特徴とする請求項1〜5の
いずれか1項記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22990695A JP3526667B2 (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 半導体ガスセンサーを用いた混合ガス測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22990695A JP3526667B2 (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 半導体ガスセンサーを用いた混合ガス測定方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0972871A true JPH0972871A (ja) | 1997-03-18 |
| JP3526667B2 JP3526667B2 (ja) | 2004-05-17 |
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|---|---|---|---|
| JP22990695A Expired - Fee Related JP3526667B2 (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | 半導体ガスセンサーを用いた混合ガス測定方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3526667B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002243682A (ja) * | 2001-02-15 | 2002-08-28 | Figaro Eng Inc | ガス検出方法及びその装置 |
| JP2002350312A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Shimadzu Corp | におい識別装置 |
| JP2005331473A (ja) * | 2004-05-21 | 2005-12-02 | U-Tec Kk | 化学物質の計測方法 |
| JP2019090805A (ja) * | 2017-11-13 | 2019-06-13 | 富士通株式会社 | 環境センサの検出データの処理装置、処理方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及び環境センサシステム |
| JP2023530436A (ja) * | 2020-06-17 | 2023-07-18 | ネクセリス イノベーション ホールディングス,エルエルシー | ガス検体を監視するためのシステム及び方法 |
| KR20250128187A (ko) | 2024-02-20 | 2025-08-27 | 전북대학교산학협력단 | 혼합가스 분리용 카본 재질 미니 컬럼 및 이를 포함하는 혼합가스 감지시스템 |
-
1995
- 1995-09-07 JP JP22990695A patent/JP3526667B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2019090805A (ja) * | 2017-11-13 | 2019-06-13 | 富士通株式会社 | 環境センサの検出データの処理装置、処理方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及び環境センサシステム |
| JP2023530436A (ja) * | 2020-06-17 | 2023-07-18 | ネクセリス イノベーション ホールディングス,エルエルシー | ガス検体を監視するためのシステム及び方法 |
| KR20250128187A (ko) | 2024-02-20 | 2025-08-27 | 전북대학교산학협력단 | 혼합가스 분리용 카본 재질 미니 컬럼 및 이를 포함하는 혼합가스 감지시스템 |
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| JP3526667B2 (ja) | 2004-05-17 |
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