JPH0974226A - ペルチェ素子およびその製造方法 - Google Patents
ペルチェ素子およびその製造方法Info
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- JPH0974226A JPH0974226A JP7229880A JP22988095A JPH0974226A JP H0974226 A JPH0974226 A JP H0974226A JP 7229880 A JP7229880 A JP 7229880A JP 22988095 A JP22988095 A JP 22988095A JP H0974226 A JPH0974226 A JP H0974226A
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- layer
- electrode
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- conductivity
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Abstract
(57)【要約】
【目的】さまざまな(放熱)条件下で、高い冷却効率を
達成でき、耐久性,コストの面でも有利な素子を提供す
る。 【構成】ペルチェ材料(チップ)の対向する面に電極を
装着したペルチェ素子で、電極の近接する部分にチップ
よりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設けるか、
電極とチップの間に他の電極接合領域に比べてチップに
対する接触電気抵抗および接触熱抵抗の高い層を設け、
対向する面に設けたこれらの層をチップの中心に対して
概略対称位置に配置したペルチェ素子。
達成でき、耐久性,コストの面でも有利な素子を提供す
る。 【構成】ペルチェ材料(チップ)の対向する面に電極を
装着したペルチェ素子で、電極の近接する部分にチップ
よりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設けるか、
電極とチップの間に他の電極接合領域に比べてチップに
対する接触電気抵抗および接触熱抵抗の高い層を設け、
対向する面に設けたこれらの層をチップの中心に対して
概略対称位置に配置したペルチェ素子。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空調システム,保冷・保
温システム,局所冷却,精密冷却等で使われる、ペルチ
ェ素子とその製造方法に関する。
温システム,局所冷却,精密冷却等で使われる、ペルチ
ェ素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ペルチェ素子の構造として、例えば、特
開平6−169108 号公報が公知技術として知られており、
チップは原料を溶融・凝固して得られる溶製材もしくは
原料粉体を焼成して得られる焼結材が用いられる。
開平6−169108 号公報が公知技術として知られており、
チップは原料を溶融・凝固して得られる溶製材もしくは
原料粉体を焼成して得られる焼結材が用いられる。
【0003】一般に、ペルチェ冷却の場合、素子周辺の
放熱条件が悪いと、素子内部で生じるジュール発熱によ
って素子全体の温度が上昇する。この対策として、形状
因子(電流・熱流の通過するチップ長さ/電流・熱流の
通過するチップの断面積)の大きな素子を用いることが
考えられる。これは、形状因子を大きくすると、最大効
率時にチップが必要とする放熱量が少なくなり、限られ
た放熱条件下において所定の冷却温度を達成できること
による。
放熱条件が悪いと、素子内部で生じるジュール発熱によ
って素子全体の温度が上昇する。この対策として、形状
因子(電流・熱流の通過するチップ長さ/電流・熱流の
通過するチップの断面積)の大きな素子を用いることが
考えられる。これは、形状因子を大きくすると、最大効
率時にチップが必要とする放熱量が少なくなり、限られ
た放熱条件下において所定の冷却温度を達成できること
による。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ペルチェ素子の材料
(チップ)は、一般にもろい性質を有しているため、公
知例の様な長細いチップで素子あるいはモジュールを構
成すると、衝撃による破損の可能性が少なくない。また
現状では、長細いチップを製造する際の歩留まりが良く
ないため、チップは直方体(概略立方体)の物が多い。
一方、放熱量が限定された条件下で素子に所定の能力
(効率)を達成させるには、形状因子の大きな素子が望
ましいが、チップの長尺化による素子破損,歩留まりの
悪さによるコストアップの問題があった。また、電極−
チップ接合部の破損防止の観点から考えると、接合面積
を大きくできない長尺の素子は不利である。この様に、
従来の素子構造で、性能,耐久性およびコストの面で、
素子に対する要求を全て満たすことはできなかった。
(チップ)は、一般にもろい性質を有しているため、公
知例の様な長細いチップで素子あるいはモジュールを構
成すると、衝撃による破損の可能性が少なくない。また
現状では、長細いチップを製造する際の歩留まりが良く
ないため、チップは直方体(概略立方体)の物が多い。
一方、放熱量が限定された条件下で素子に所定の能力
(効率)を達成させるには、形状因子の大きな素子が望
ましいが、チップの長尺化による素子破損,歩留まりの
悪さによるコストアップの問題があった。また、電極−
チップ接合部の破損防止の観点から考えると、接合面積
を大きくできない長尺の素子は不利である。この様に、
従来の素子構造で、性能,耐久性およびコストの面で、
素子に対する要求を全て満たすことはできなかった。
【0005】ペルチェ素子による冷却は、ノンフロン化
の社会情報に応じて、幅広い用途での利用が期待されて
おり、さまざまな(放熱)条件下で素子本来の性能を十
分に引き出せ、かつ耐久性に優れ、コスト的にも有利な
素子に対するニーズは高い。本発明の第1の目的は、さ
まざまな(放熱)条件下で、高い冷却効率を達成でき、
耐久性,コストの面でも有利な素子を提供することにあ
る。
の社会情報に応じて、幅広い用途での利用が期待されて
おり、さまざまな(放熱)条件下で素子本来の性能を十
分に引き出せ、かつ耐久性に優れ、コスト的にも有利な
素子に対するニーズは高い。本発明の第1の目的は、さ
まざまな(放熱)条件下で、高い冷却効率を達成でき、
耐久性,コストの面でも有利な素子を提供することにあ
る。
【0006】本発明の第2の目的は、さまざまな(放
熱)条件下で高い冷却効率を達成でき、耐久性,コスト
の面でも有利な素子を製造する手段を提供することにあ
る。
熱)条件下で高い冷却効率を達成でき、耐久性,コスト
の面でも有利な素子を製造する手段を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るための第1の手段(第1の発明)は、ペルチェ材料
(チップ)の対向する面に電極を装着したペルチェ素子
で、電極の近接した部分にチップよりも電気伝導度およ
び熱伝導度の低い層を設けるか、電極とチップの間に他
の電極接合領域に比べてチップに対する接触電気抵抗お
よび接触熱抵抗の高い層を設け、対向する面に設けたこ
れらの層をチップの中心に対して概略対称位置に配置す
ることである。
るための第1の手段(第1の発明)は、ペルチェ材料
(チップ)の対向する面に電極を装着したペルチェ素子
で、電極の近接した部分にチップよりも電気伝導度およ
び熱伝導度の低い層を設けるか、電極とチップの間に他
の電極接合領域に比べてチップに対する接触電気抵抗お
よび接触熱抵抗の高い層を設け、対向する面に設けたこ
れらの層をチップの中心に対して概略対称位置に配置す
ることである。
【0008】上記第1の課題を解決するための第2の手
段(第2の発明)は、ペルチェ材料(チップ)の同一面
に電極を装着したペルチェ素子で、電極の近接する部分
にチップよりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設
け、この層の中心を通る直線に対してほぼ対称位置に電
極を設けるか、電極とチップの間に他の電極接合領域に
比べてチップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗の
高い層を設け、同一面上に設けたこれらの層をチップの
中心を通る直線に対して概略対称位置に配置することで
ある。
段(第2の発明)は、ペルチェ材料(チップ)の同一面
に電極を装着したペルチェ素子で、電極の近接する部分
にチップよりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設
け、この層の中心を通る直線に対してほぼ対称位置に電
極を設けるか、電極とチップの間に他の電極接合領域に
比べてチップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗の
高い層を設け、同一面上に設けたこれらの層をチップの
中心を通る直線に対して概略対称位置に配置することで
ある。
【0009】上記第1の課題を解決するための第3の手
段(第3の発明)は、ゼーベック係数α,電気伝導度σ
あるいは熱伝導度κにより定義される出力因子(α
2σ)、もしくは性能指数(α2σ/κ)が、特定の結晶
方位で優れたチップの結晶方位を、チップと電極間に設
けた接合材の電気伝導度および熱伝導度が相対的に高い
部分の中心を結ぶ方向、あるいはチップに対する接触電
気抵抗および接触熱抵抗が相対的に低い部分の中心を結
ぶ方向と概略一致させることである。
段(第3の発明)は、ゼーベック係数α,電気伝導度σ
あるいは熱伝導度κにより定義される出力因子(α
2σ)、もしくは性能指数(α2σ/κ)が、特定の結晶
方位で優れたチップの結晶方位を、チップと電極間に設
けた接合材の電気伝導度および熱伝導度が相対的に高い
部分の中心を結ぶ方向、あるいはチップに対する接触電
気抵抗および接触熱抵抗が相対的に低い部分の中心を結
ぶ方向と概略一致させることである。
【0010】上記第1の課題を解決するための第4の手
段(第4の発明)は、上記第1および第2の発明で、電
気伝導度もしくは熱伝導度の低い層を、p型添加物とn
型添加物の両方を含む材料により構成することである。
段(第4の発明)は、上記第1および第2の発明で、電
気伝導度もしくは熱伝導度の低い層を、p型添加物とn
型添加物の両方を含む材料により構成することである。
【0011】上記第1の課題を解決するための第5の手
段(第5の発明)は、上記第1の発明および第2の発明
で、電気伝導度もしくは熱伝導度の低い層を、軽元素を
含む材料により構成することである。
段(第5の発明)は、上記第1の発明および第2の発明
で、電気伝導度もしくは熱伝導度の低い層を、軽元素を
含む材料により構成することである。
【0012】上記第1の課題を解決するための第6の手
段(第6の発明)は、上記第1の発明および第2の発明
で、電気伝導度もしくは熱伝導度の低い層を、チップと
ほぼ同様の成分を有し、チップに比べ密度の低い材料で
構成することである。
段(第6の発明)は、上記第1の発明および第2の発明
で、電気伝導度もしくは熱伝導度の低い層を、チップと
ほぼ同様の成分を有し、チップに比べ密度の低い材料で
構成することである。
【0013】上記第2の課題を解決するための第1の手
段(第7の発明)は、ペルチェ材料(チップ)の対向す
る面に電極を装着したペルチェ素子の製造法で、電極の
近接した部分にチップよりも電気伝導度および熱伝導度
の低い層を設けるか、電極とチップの間に他の電極接合
領域に比べてチップに対する接触電気抵抗および接触熱
抵抗の高い層を設け、対向する面に設けたこれらの層を
チップの中心に対して概略対称位置に配置することであ
る。
段(第7の発明)は、ペルチェ材料(チップ)の対向す
る面に電極を装着したペルチェ素子の製造法で、電極の
近接した部分にチップよりも電気伝導度および熱伝導度
の低い層を設けるか、電極とチップの間に他の電極接合
領域に比べてチップに対する接触電気抵抗および接触熱
抵抗の高い層を設け、対向する面に設けたこれらの層を
チップの中心に対して概略対称位置に配置することであ
る。
【0014】上記第2の課題を解決するための第2の手
段(第8の発明)は、ペルチェ材料(チップ)の同一面
に電極を装着したペルチェ素子で、電極の近接した部分
にチップよりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設
け、この層の中心を通る直線に対してほぼ対称位置に電
極を設けるか、電極とチップの間に他の接合領域に比べ
てチップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗の高い
層を設け、同一面上に設けたこれらの層をチップの中心
を通る直線に対して概略対称位置に配置することであ
る。
段(第8の発明)は、ペルチェ材料(チップ)の同一面
に電極を装着したペルチェ素子で、電極の近接した部分
にチップよりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設
け、この層の中心を通る直線に対してほぼ対称位置に電
極を設けるか、電極とチップの間に他の接合領域に比べ
てチップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗の高い
層を設け、同一面上に設けたこれらの層をチップの中心
を通る直線に対して概略対称位置に配置することであ
る。
【0015】上記第2の課題を解決するための第3の手
段(第9の発明)は、上記第7の発明および第8の発明
で、軽元素を含むガス雰囲気中で熱処理し、熱処理によ
って変質した層の一部を取り除き、電気伝導度もしくは
熱伝導度の低い層を形成することである。
段(第9の発明)は、上記第7の発明および第8の発明
で、軽元素を含むガス雰囲気中で熱処理し、熱処理によ
って変質した層の一部を取り除き、電気伝導度もしくは
熱伝導度の低い層を形成することである。
【0016】
【作用】第1の発明の作用を図1を用いて説明する。本
発明では、図1に示す様に電極1とチップ4の間に、接
合材2と電気伝導度および熱伝導度の低い層(改質層3)
をチップ中心に対してほぼ対称位置に設ける。電気は電
極1,接合材2を通過した後、改質層3を避けてチップ
4内へ流れ込む。そのため、チップ4内の電流は図1の
チップの左下から右上へ至る成分が主流になり、対角線
の近くで最も電流密度が高くなる。このことは、電流の
通路を狭くかつ長くしたのと実効的に同じである。一
方、改質層3は熱伝導度も低いため、電極1とチップ4
との間を断熱する。従って、熱流でも実効的な通路は狭
くかつ長くなる。この様に、改質層を設けることにより
直方体チップで形状因子を大きくしたのと同様の効果が
得られ、最大効率点で運転した際に素子が必要とする放
熱量を下げ、所定の性能を達成できる。
発明では、図1に示す様に電極1とチップ4の間に、接
合材2と電気伝導度および熱伝導度の低い層(改質層3)
をチップ中心に対してほぼ対称位置に設ける。電気は電
極1,接合材2を通過した後、改質層3を避けてチップ
4内へ流れ込む。そのため、チップ4内の電流は図1の
チップの左下から右上へ至る成分が主流になり、対角線
の近くで最も電流密度が高くなる。このことは、電流の
通路を狭くかつ長くしたのと実効的に同じである。一
方、改質層3は熱伝導度も低いため、電極1とチップ4
との間を断熱する。従って、熱流でも実効的な通路は狭
くかつ長くなる。この様に、改質層を設けることにより
直方体チップで形状因子を大きくしたのと同様の効果が
得られ、最大効率点で運転した際に素子が必要とする放
熱量を下げ、所定の性能を達成できる。
【0017】図2は表1の条件下で求めた改質層の長さ
と、各長さにおける最大成績係数(COP)およびその
時の放熱量の関係を示す図である。
と、各長さにおける最大成績係数(COP)およびその
時の放熱量の関係を示す図である。
【0018】
【表1】
【0019】この図から、同一チップを用いても改質層
の長さを変えれば、素子の最大成績係数(約0.95)を
維持したまま、放熱量を下げられることがわかる。そし
て表1に示す様に、素子は立方体のチップで構成されて
いるため、チップ製造時における歩留まりも良く、コス
ト的にも有利である。また、チップ(改質層を含む)の
二つの面の全域にわたって電極が接合されるため、外部
からの衝撃等によって生じる応力は小さい。従って、接
合部で破損する可能性は小さい。
の長さを変えれば、素子の最大成績係数(約0.95)を
維持したまま、放熱量を下げられることがわかる。そし
て表1に示す様に、素子は立方体のチップで構成されて
いるため、チップ製造時における歩留まりも良く、コス
ト的にも有利である。また、チップ(改質層を含む)の
二つの面の全域にわたって電極が接合されるため、外部
からの衝撃等によって生じる応力は小さい。従って、接
合部で破損する可能性は小さい。
【0020】一方、図3の様にチップに対する接触熱抵
抗および接触電気抵抗の大きい接合材2aと小さい接合
材2bとを電極1とチップ4の間に形成しても、電流,
熱流が横切る断面積を実効的に小さくできる。従って、
この場合も性能で同様の効果を期待できる。また、電極
1とチップ4の接合部では、面の全域にわたって電極が
接合されるため破損の可能性は小さく、歩留まりの高い
チップを用いて素子を形成できるためコスト的にも有利
である。
抗および接触電気抵抗の大きい接合材2aと小さい接合
材2bとを電極1とチップ4の間に形成しても、電流,
熱流が横切る断面積を実効的に小さくできる。従って、
この場合も性能で同様の効果を期待できる。また、電極
1とチップ4の接合部では、面の全域にわたって電極が
接合されるため破損の可能性は小さく、歩留まりの高い
チップを用いて素子を形成できるためコスト的にも有利
である。
【0021】第2の発明の作用を図4を用いて説明す
る。図4は同一面上に電極を装着するタイプのペルチェ
素子で、チップの電極1を装着する側に改質層3を設
け、この層の中心を通る直線(図4の場合、縦方向の
線)を中心に、ほぼ対称位置に電極1を接合材2を介し
て設けたものである。図4の構成でも、電流,熱流の通
路が狭くかつ長くなる。例えば電流を例にとると、電流
は高抵抗の接合材3を避けて通過するため、左の電極1
から接合材2を通して、一旦、右上がりにチップ4に流
れ込み、その後右下がりに流れ、右の電極1に流れ込
む。また、改質層3は熱伝導度も小さいため、熱流でも
電流と同様の流れが生じる。従って第1の発明と同様
に、直方体チップで形状因子を大きくした場合と同様の
効果が得られ、第1の発明と同様の理由により接合部破
損の可能性は小さく、コスト的にも有利である。
る。図4は同一面上に電極を装着するタイプのペルチェ
素子で、チップの電極1を装着する側に改質層3を設
け、この層の中心を通る直線(図4の場合、縦方向の
線)を中心に、ほぼ対称位置に電極1を接合材2を介し
て設けたものである。図4の構成でも、電流,熱流の通
路が狭くかつ長くなる。例えば電流を例にとると、電流
は高抵抗の接合材3を避けて通過するため、左の電極1
から接合材2を通して、一旦、右上がりにチップ4に流
れ込み、その後右下がりに流れ、右の電極1に流れ込
む。また、改質層3は熱伝導度も小さいため、熱流でも
電流と同様の流れが生じる。従って第1の発明と同様
に、直方体チップで形状因子を大きくした場合と同様の
効果が得られ、第1の発明と同様の理由により接合部破
損の可能性は小さく、コスト的にも有利である。
【0022】また、第2の発明では、図5の様に接触熱
抵抗および接触電気抵抗の大きな接合材2aと、これら
の小さい接合材2bを用いても、チップ4内の電流,熱
流の通路を実効的に狭くかつ長くすることができるの
で、同様の効果が得られる。
抵抗および接触電気抵抗の大きな接合材2aと、これら
の小さい接合材2bを用いても、チップ4内の電流,熱
流の通路を実効的に狭くかつ長くすることができるの
で、同様の効果が得られる。
【0023】特定の結晶方位で優れた特性を示すペルチ
ェ材料の結晶方位を、対向する面に装着した電極の中心
を結ぶ方位と一致させると、電流,熱流の大部分は伝導
度が相対的に高い層の中心を結ぶ方向に流れる。従っ
て、第3の発明の様に、これらの流れ方向と、優れた熱
電特性を示すチップ方位とを一致させれば、ペルチェ素
子で達成できる冷却能力は、一致していない場合に比べ
て高くなる。また、図6に示す様に、電極1を接触熱抵
抗および接触電気抵抗の大きな接合材2aとこれらが小
さな接合材2bによりチップ4に装着した構成として
も、電流,熱流の流れ方向(二つの接合材2bの中心を
結ぶ方向)と、優れた熱電特性を示すチップ方位とを一
致させることができる。さらに、本発明でも、第1,第
2の発明と同様に接合部破損の可能性は小さく、歩留ま
りの高いチップを用いて素子を形成できるためコスト的
にも有利である。
ェ材料の結晶方位を、対向する面に装着した電極の中心
を結ぶ方位と一致させると、電流,熱流の大部分は伝導
度が相対的に高い層の中心を結ぶ方向に流れる。従っ
て、第3の発明の様に、これらの流れ方向と、優れた熱
電特性を示すチップ方位とを一致させれば、ペルチェ素
子で達成できる冷却能力は、一致していない場合に比べ
て高くなる。また、図6に示す様に、電極1を接触熱抵
抗および接触電気抵抗の大きな接合材2aとこれらが小
さな接合材2bによりチップ4に装着した構成として
も、電流,熱流の流れ方向(二つの接合材2bの中心を
結ぶ方向)と、優れた熱電特性を示すチップ方位とを一
致させることができる。さらに、本発明でも、第1,第
2の発明と同様に接合部破損の可能性は小さく、歩留ま
りの高いチップを用いて素子を形成できるためコスト的
にも有利である。
【0024】ペルチェ素子にp型の添加物とn型の添加
物を混在させると、それらが形成する不純物準位が、電
子,正孔の捕獲準位として働く。その結果、キャリア
(電子あるいは正孔)の濃度が低下する。また、添加物
がキャリアに対する散乱中心として働くため、移動度が
低下する。このキャリア濃度の低下と移動度の低下によ
って、p型添加物とn型添加物が混在している層の電気
伝導度は低い。一方、熱伝導度でも同様のことが起こ
り、チップの極性を打ち消すために添加物を添加する
と、添加物の存在によって生じる歪,欠陥等が増え、熱
伝導度が低下する。この様に、電気伝導度,熱伝導度の
低い層を電極とチップの間に形成すれば、すでに述べた
理由により形状因子を上げるのと同様の効果が得られ、
放熱条件に制約がある場合でも、高性能の特性が得られ
る。また、チップの極性を消すために混入する添加物の
量は数%である。電極とチップの接合の良し悪しは、チ
ップの母材と接合材の組み合わせによってほぼ決まり、
数%の添加物によって影響を受けることはほとんどな
い。従って、機械的強度で変化はなく、接合部破損の可
能性は小さい。また、他の発明と同様に歩留まりの高い
チップを用いて素子を形成できるため、コスト的に有利
である。
物を混在させると、それらが形成する不純物準位が、電
子,正孔の捕獲準位として働く。その結果、キャリア
(電子あるいは正孔)の濃度が低下する。また、添加物
がキャリアに対する散乱中心として働くため、移動度が
低下する。このキャリア濃度の低下と移動度の低下によ
って、p型添加物とn型添加物が混在している層の電気
伝導度は低い。一方、熱伝導度でも同様のことが起こ
り、チップの極性を打ち消すために添加物を添加する
と、添加物の存在によって生じる歪,欠陥等が増え、熱
伝導度が低下する。この様に、電気伝導度,熱伝導度の
低い層を電極とチップの間に形成すれば、すでに述べた
理由により形状因子を上げるのと同様の効果が得られ、
放熱条件に制約がある場合でも、高性能の特性が得られ
る。また、チップの極性を消すために混入する添加物の
量は数%である。電極とチップの接合の良し悪しは、チ
ップの母材と接合材の組み合わせによってほぼ決まり、
数%の添加物によって影響を受けることはほとんどな
い。従って、機械的強度で変化はなく、接合部破損の可
能性は小さい。また、他の発明と同様に歩留まりの高い
チップを用いて素子を形成できるため、コスト的に有利
である。
【0025】第5の発明によれば、電気伝導度,熱伝導
度の低い層を、第4の発明と同様に形成できる。例え
ば、ペルチェ材料として知られているBi−Te系の材
料に酸素を数%混入すると、電気伝導度は1桁以上低下
し、熱伝導度も数分の1に低下する。従って、本発明に
よっても、素子の形状因子を上げることが可能で、高性
能の特性が得られる。
度の低い層を、第4の発明と同様に形成できる。例え
ば、ペルチェ材料として知られているBi−Te系の材
料に酸素を数%混入すると、電気伝導度は1桁以上低下
し、熱伝導度も数分の1に低下する。従って、本発明に
よっても、素子の形状因子を上げることが可能で、高性
能の特性が得られる。
【0026】第6の発明でも、チップに形成した密度の
低い層は電気伝導度,熱伝導度が共に低くなるため、素
子の形状因子を上げることが可能で、高性能の特性が得
られる。また、この層は主成分がチップと同じで機械的
強度で他の部分との相違は小さいので、接合部の破損の
可能性は小である。
低い層は電気伝導度,熱伝導度が共に低くなるため、素
子の形状因子を上げることが可能で、高性能の特性が得
られる。また、この層は主成分がチップと同じで機械的
強度で他の部分との相違は小さいので、接合部の破損の
可能性は小である。
【0027】第7の発明によれば、図1,図3に示す第
1の発明と同様に電極とチップとの間に電気伝導度およ
び熱伝導度の低い層を設けたことにより、すでに説明し
た理由により高性能で破損の可能性が小さく、コスト的
に有利な素子を作製できる。第8の発明によれば、図
4,図5に示す第2の発明と同様に電極とチップとの間
に電気伝導度および熱伝導度の低い層を設けたことによ
り、すでに説明した理由により高性能で破損の可能性が
小さく、コスト的に有利な素子を作製できる。第9の発
明によれば、軽元素を含むガス雰囲気中でチップを熱処
理することにより、電気伝導度,熱伝導度の低い改質層
を形成できるため素子を高性能化できる。
1の発明と同様に電極とチップとの間に電気伝導度およ
び熱伝導度の低い層を設けたことにより、すでに説明し
た理由により高性能で破損の可能性が小さく、コスト的
に有利な素子を作製できる。第8の発明によれば、図
4,図5に示す第2の発明と同様に電極とチップとの間
に電気伝導度および熱伝導度の低い層を設けたことによ
り、すでに説明した理由により高性能で破損の可能性が
小さく、コスト的に有利な素子を作製できる。第9の発
明によれば、軽元素を含むガス雰囲気中でチップを熱処
理することにより、電気伝導度,熱伝導度の低い改質層
を形成できるため素子を高性能化できる。
【0028】
【実施例】本発明の実施例を図1を用いて説明する。チ
ップ4はBi−Te系の材料を用い、電極1としては銅
板,アルミ板あるいはこれらの元素を主成分とする金属
板を用いた。板厚は0.5mm〜1.0mmとし、接合材2と
してSn−Pb系の合金(半田)またはAgを主成分と
するペーストを固化させたものを用いた。チップ4は1
辺5mmの立方体とし(改質層3を含む)、酸素をチップに
5原子%程度混入させることにより改質層3を形成し
た。改質層3は図1の横方向に3mm、厚さ(図1の縦方
向長さ)は0.1mm 程度とし、奥行方向はチップと同じ
5mmとした。この構成により電極1とチップ4との接合
面積は実効的に約2/5に狭められ、電流・熱流の通路
はすでに説明した原理により変化する。
ップ4はBi−Te系の材料を用い、電極1としては銅
板,アルミ板あるいはこれらの元素を主成分とする金属
板を用いた。板厚は0.5mm〜1.0mmとし、接合材2と
してSn−Pb系の合金(半田)またはAgを主成分と
するペーストを固化させたものを用いた。チップ4は1
辺5mmの立方体とし(改質層3を含む)、酸素をチップに
5原子%程度混入させることにより改質層3を形成し
た。改質層3は図1の横方向に3mm、厚さ(図1の縦方
向長さ)は0.1mm 程度とし、奥行方向はチップと同じ
5mmとした。この構成により電極1とチップ4との接合
面積は実効的に約2/5に狭められ、電流・熱流の通路
はすでに説明した原理により変化する。
【0029】素子の使用条件の制約から、例えば放熱量
をチップ当たり0.1W 以下としなければならない場
合、従来素子(5mm立方で改質層なし)の成績係数(C
OP)は、最大で0.73 であるが、図1の素子の場
合、いずれの電極材,接合材の組み合わせでもCOPは
約0.95 となった。また、これらの素子は立方体構造
をしているので耐衝撃性に優れ、かつ量産化しやすいの
でコスト的に有利である。さらに、直方体素子と同様
に、電極とチップとを面全域にわたって接合できるの
で、接合部は外部からの衝撃に対しては強い。
をチップ当たり0.1W 以下としなければならない場
合、従来素子(5mm立方で改質層なし)の成績係数(C
OP)は、最大で0.73 であるが、図1の素子の場
合、いずれの電極材,接合材の組み合わせでもCOPは
約0.95 となった。また、これらの素子は立方体構造
をしているので耐衝撃性に優れ、かつ量産化しやすいの
でコスト的に有利である。さらに、直方体素子と同様
に、電極とチップとを面全域にわたって接合できるの
で、接合部は外部からの衝撃に対しては強い。
【0030】本発明の別の実施例を図3を用いて説明す
る。これは、チップ4に接合材2aと接合材2bを用い
て電極を装着した実施例で、チップに対する接触抵抗の
大きな接合材2aによって、電流・熱流の通路を変化さ
せる。接合材2aは、Sn−Pb系の合金,Agを主成
分とする接合材料を用い、2bはNi,グラファイトを
主成分とするペーストを固化させたものを用いた。Sn
−Pb系の合金あるいはAgを主成分とする接合材料の
接触電気抵抗は約20μΩcm2 程度で、Ni,グラファ
イトを主成分とするものに比べて、2〜3桁低い接触電
気抵抗が得られ、接触熱抵抗も約1桁低い。チップの抵
抗は2×10-3Ω程度で、接合材2aの接触抵抗は4×
10-5Ω程度であるのでほとんど無視できるが、Ni,
グラファイトを主成分とするものは2桁以上接触電気抵
抗が高くなり、チップよりも大きな電気抵抗が生じる。
従って、電気のほとんどは接合材2bを通してチップに
流入する。熱でも定性的には同じ流れが生じ、これらに
より、放熱量の少ない所でも高いCOPを達成できた。
また、耐衝撃性,コストの面で上述した実施例とほぼ同
様の効果があった。
る。これは、チップ4に接合材2aと接合材2bを用い
て電極を装着した実施例で、チップに対する接触抵抗の
大きな接合材2aによって、電流・熱流の通路を変化さ
せる。接合材2aは、Sn−Pb系の合金,Agを主成
分とする接合材料を用い、2bはNi,グラファイトを
主成分とするペーストを固化させたものを用いた。Sn
−Pb系の合金あるいはAgを主成分とする接合材料の
接触電気抵抗は約20μΩcm2 程度で、Ni,グラファ
イトを主成分とするものに比べて、2〜3桁低い接触電
気抵抗が得られ、接触熱抵抗も約1桁低い。チップの抵
抗は2×10-3Ω程度で、接合材2aの接触抵抗は4×
10-5Ω程度であるのでほとんど無視できるが、Ni,
グラファイトを主成分とするものは2桁以上接触電気抵
抗が高くなり、チップよりも大きな電気抵抗が生じる。
従って、電気のほとんどは接合材2bを通してチップに
流入する。熱でも定性的には同じ流れが生じ、これらに
より、放熱量の少ない所でも高いCOPを達成できた。
また、耐衝撃性,コストの面で上述した実施例とほぼ同
様の効果があった。
【0031】本発明(第2の発明)の実施例を図4を用
いて説明する。第2の発明も、図1の実施例と基本的な
材料は同じで、チップとしてはBi−Te系の材料を用
い、電極1は銅板,アルミ板あるいはこれらの元素を主
成分とする金属板を用いた。板厚は0.5mm〜1.0mmと
し、接合材としてSn−Pb系の合金(半田)またはA
gを主成分とするペーストを固化させたものを用いた。
チップは1辺5mmとし(改質層を含む)、酸素をチップ
に5原子%程度混入させることによりBi−Teベース
の改質層3を形成した。改質層3は図1の横方向に3m
m、厚さ(図1の縦方向長さ)は0.1mm 程度,奥行方
向はチップと同じ5mmとした。この構成により電極とチ
ップとの接合面積は実効的に約1/5に狭められ、電流
・熱流の通路はすでに説明した原理により変化する。こ
の素子の場合、放熱量0.05W以下の領域でCOPは
約0.95 になった。本発明の変形例が図5で、接合材
2bは、Sn−Pb系の合金,Agを主成分とする接合
材料を用い、2aはNi,グラファイトを主成分とする
ペーストを固化させたものを用いた。この場合も、電
気,熱のほとんどが接合材2bを通してチップに流入す
るため、放熱量の少ない所でも高いCOPを達成でき
た。また、耐衝撃性,コストの面で上述した実施例とほ
ぼ同様の効果があった。
いて説明する。第2の発明も、図1の実施例と基本的な
材料は同じで、チップとしてはBi−Te系の材料を用
い、電極1は銅板,アルミ板あるいはこれらの元素を主
成分とする金属板を用いた。板厚は0.5mm〜1.0mmと
し、接合材としてSn−Pb系の合金(半田)またはA
gを主成分とするペーストを固化させたものを用いた。
チップは1辺5mmとし(改質層を含む)、酸素をチップ
に5原子%程度混入させることによりBi−Teベース
の改質層3を形成した。改質層3は図1の横方向に3m
m、厚さ(図1の縦方向長さ)は0.1mm 程度,奥行方
向はチップと同じ5mmとした。この構成により電極とチ
ップとの接合面積は実効的に約1/5に狭められ、電流
・熱流の通路はすでに説明した原理により変化する。こ
の素子の場合、放熱量0.05W以下の領域でCOPは
約0.95 になった。本発明の変形例が図5で、接合材
2bは、Sn−Pb系の合金,Agを主成分とする接合
材料を用い、2aはNi,グラファイトを主成分とする
ペーストを固化させたものを用いた。この場合も、電
気,熱のほとんどが接合材2bを通してチップに流入す
るため、放熱量の少ない所でも高いCOPを達成でき
た。また、耐衝撃性,コストの面で上述した実施例とほ
ぼ同様の効果があった。
【0032】第3の発明の実施例を図6を用いて説明す
る。Bi−Te系材料では、a軸方向が比較的熱電特性
(出力因子,性能指数)の優れた方位として知られてい
る。本発明では、接触電気抵抗および接触熱抵抗が相対
的に低い接合材2bの中間を結ぶ線上にa軸を一致させ
た。すでに述べた理由により、電流・熱流のほとんどは
図6の場合、接合材2bを結ぶ線上、すなわち、Bi−
Te結晶中の熱電特性の優れた方向に流れるため、高い
COPを達成できた。また、実効的に形状因子を大きく
した効果により、放熱が十分に得られない所での使用も
可能になった。次に第4の発明の実施例を説明する。B
i−Te系材料のp型添加物は、一般に、Sb,Ti,
Pb,Cd等が用いられ、n型添加物は、Ag,Se,
I,Cu等が用いられる。ここではSbを1.5 原子%
添加したチップに、Agを1.0 原子%混入し、図1,
図3の改質層3を形成したところ、添加物(不純物準
位)が互いにキャリア(電子あるいは正孔)の捕獲中心
として働くため、電気伝導度が2桁以上低下し、添加物
の存在によって生じる歪,欠陥等が増え、その結果、熱
伝導度も2〜5割低下した。この場合でも、電気伝導
度,熱伝導度の低い層を電極とチップの間に形成すれ
ば、すでに述べた理由により形状因子を上げるのと同様
の効果が得られ、放熱条件に制約がある場合でも、高性
能の特性が得られた。また、機械的強度で変化はないた
め、接合部破損の可能性は小さく、他の発明と同様に歩
止まりの高いチップを用いて素子を形成できるためコス
ト的に有利である。
る。Bi−Te系材料では、a軸方向が比較的熱電特性
(出力因子,性能指数)の優れた方位として知られてい
る。本発明では、接触電気抵抗および接触熱抵抗が相対
的に低い接合材2bの中間を結ぶ線上にa軸を一致させ
た。すでに述べた理由により、電流・熱流のほとんどは
図6の場合、接合材2bを結ぶ線上、すなわち、Bi−
Te結晶中の熱電特性の優れた方向に流れるため、高い
COPを達成できた。また、実効的に形状因子を大きく
した効果により、放熱が十分に得られない所での使用も
可能になった。次に第4の発明の実施例を説明する。B
i−Te系材料のp型添加物は、一般に、Sb,Ti,
Pb,Cd等が用いられ、n型添加物は、Ag,Se,
I,Cu等が用いられる。ここではSbを1.5 原子%
添加したチップに、Agを1.0 原子%混入し、図1,
図3の改質層3を形成したところ、添加物(不純物準
位)が互いにキャリア(電子あるいは正孔)の捕獲中心
として働くため、電気伝導度が2桁以上低下し、添加物
の存在によって生じる歪,欠陥等が増え、その結果、熱
伝導度も2〜5割低下した。この場合でも、電気伝導
度,熱伝導度の低い層を電極とチップの間に形成すれ
ば、すでに述べた理由により形状因子を上げるのと同様
の効果が得られ、放熱条件に制約がある場合でも、高性
能の特性が得られた。また、機械的強度で変化はないた
め、接合部破損の可能性は小さく、他の発明と同様に歩
止まりの高いチップを用いて素子を形成できるためコス
ト的に有利である。
【0033】第5の発明も基本的には図1,図3の構造
をベースとしており、改質層3をBi−Te系材料に酸
素,窒素,炭素等の軽元素を混入し、Bi−Te系材料
を構成する元素の酸化物,窒化物,炭化物等を形成す
る。ここでは、5原子%程度の酸素をBi−Te材料の
一部に混入した結果、電気伝導度が2桁以上低い層が形
成できた。一方、熱伝導度も2〜5割低下したため、す
でに述べた理由により形状因子を上げるのと同様の効果
が得られ、放熱条件に制約がある場合でも、高性能の特
性が得られた。
をベースとしており、改質層3をBi−Te系材料に酸
素,窒素,炭素等の軽元素を混入し、Bi−Te系材料
を構成する元素の酸化物,窒化物,炭化物等を形成す
る。ここでは、5原子%程度の酸素をBi−Te材料の
一部に混入した結果、電気伝導度が2桁以上低い層が形
成できた。一方、熱伝導度も2〜5割低下したため、す
でに述べた理由により形状因子を上げるのと同様の効果
が得られ、放熱条件に制約がある場合でも、高性能の特
性が得られた。
【0034】第6の発明も基本的には図1,図3の構造
をベースとしており、低密度のBi−Te系材料を用い
て改質層3を形成した。Bi−Te焼結体チップの場
合、焼結密度が60%を下回るものは電気伝導度が1桁
近く低い。一方、熱伝導度も2〜5割程度低下するた
め、すでに述べた理由により形状因子を上げるのと同様
の効果が得られ、放熱条件に制約がある場合でも、高性
能の特性が得られた。
をベースとしており、低密度のBi−Te系材料を用い
て改質層3を形成した。Bi−Te焼結体チップの場
合、焼結密度が60%を下回るものは電気伝導度が1桁
近く低い。一方、熱伝導度も2〜5割程度低下するた
め、すでに述べた理由により形状因子を上げるのと同様
の効果が得られ、放熱条件に制約がある場合でも、高性
能の特性が得られた。
【0035】第7の発明の実施例を図7を用いて説明す
る。まず、チップ4としてBi−Te系の材料を用い、
例えば、n型のチップにはp型添加物(例えばSb,T
i,Pb,Cd等)を含むパウダーを塗布し、400℃
〜500℃で熱処理し、チップ中にp型添加物を拡散さ
せた。次にSn−Pb系の合金(半田)もしくはAgを
主成分とするペーストを接合材2として用い、電極1を
装着した。また、図8の様にチップ4に接合材2aと接
合材2bを順々に塗布し、電極1を装着した。接合材2
aとしては、すでに述べた様にSn−Pb系の合金,A
gを主成分とする接合材料を用い、2bとしてはNi,
グラファイトを主成分とするペーストを固化させたもの
を用いた。図7,図8いずれの場合も、素子の使用条件
に制約がある場合でも、高いCOPを達成でき、立方体
構造をしているので耐衝撃性があり、かつ量産化しやす
いのでコスト的に有利な素子を製造できた。
る。まず、チップ4としてBi−Te系の材料を用い、
例えば、n型のチップにはp型添加物(例えばSb,T
i,Pb,Cd等)を含むパウダーを塗布し、400℃
〜500℃で熱処理し、チップ中にp型添加物を拡散さ
せた。次にSn−Pb系の合金(半田)もしくはAgを
主成分とするペーストを接合材2として用い、電極1を
装着した。また、図8の様にチップ4に接合材2aと接
合材2bを順々に塗布し、電極1を装着した。接合材2
aとしては、すでに述べた様にSn−Pb系の合金,A
gを主成分とする接合材料を用い、2bとしてはNi,
グラファイトを主成分とするペーストを固化させたもの
を用いた。図7,図8いずれの場合も、素子の使用条件
に制約がある場合でも、高いCOPを達成でき、立方体
構造をしているので耐衝撃性があり、かつ量産化しやす
いのでコスト的に有利な素子を製造できた。
【0036】図9は第8の発明の実施例を示し、図7の
実施例と同様に、ペルチェ材料(チップ4)としてBi
−Te系の材料を用い、n型のチップにはp型添加物を
含むパウダーを塗布し、400℃〜500℃で熱処理
し、チップ中にp型添加物を拡散させた。次にSn−P
b系の合金(半田)もしくはAgを主成分とするペース
トを接合材2として用い、電極1を装着した。この場合
も、電気,熱が改質層3を避けて通過し、その結果、形
状因子を実効的に大きくできるので、放熱量の少ない所
でも高いCOPを達成できた。また、耐衝撃性,コスト
の面で他の実施例と同様の効果があった。
実施例と同様に、ペルチェ材料(チップ4)としてBi
−Te系の材料を用い、n型のチップにはp型添加物を
含むパウダーを塗布し、400℃〜500℃で熱処理
し、チップ中にp型添加物を拡散させた。次にSn−P
b系の合金(半田)もしくはAgを主成分とするペース
トを接合材2として用い、電極1を装着した。この場合
も、電気,熱が改質層3を避けて通過し、その結果、形
状因子を実効的に大きくできるので、放熱量の少ない所
でも高いCOPを達成できた。また、耐衝撃性,コスト
の面で他の実施例と同様の効果があった。
【0037】図10は第9の発明の一実施例を示し、チ
ップ4をここでは酸素ガス雰囲気中で数十分加熱して改
質層3をチップ全体に形成し、その後、改質層3の一部
を残して削除し、その上に接合材2を塗布し、電極1を
形成した。この手法の場合も他の手法と同様の効果が得
られた。
ップ4をここでは酸素ガス雰囲気中で数十分加熱して改
質層3をチップ全体に形成し、その後、改質層3の一部
を残して削除し、その上に接合材2を塗布し、電極1を
形成した。この手法の場合も他の手法と同様の効果が得
られた。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、さまざまな(放熱)条
件下で、高い冷却効率を達成でき、耐久性,コストの面
でも有利な素子を構成できる。
件下で、高い冷却効率を達成でき、耐久性,コストの面
でも有利な素子を構成できる。
【図1】第1の発明(伝導度の低い層を設ける場合)の
基本構成を示す断面図。
基本構成を示す断面図。
【図2】改質層の長さと、効率および放熱量の関係を示
す説明図。
す説明図。
【図3】第1の発明(接触抵抗の高い層を設ける場合)
の基本構成を示す断面図。
の基本構成を示す断面図。
【図4】第2の発明(伝導度の低い層を設ける場合)の
基本構成を示す断面図。
基本構成を示す断面図。
【図5】第2の発明(接触抵抗の高い層を設ける場合)
の基本構成を示す断面図。
の基本構成を示す断面図。
【図6】第3の発明の一実施例を示す断面図。
【図7】第7の発明の一実施例を示す断面図。
【図8】第7の発明の一実施例を示す断面図。
【図9】第8の発明の一実施例を示す断面図。
【図10】第9の発明の一実施例を示す説明図。
1…電源、2…接合材、2a…接合材(a)、2b…接
合材(b)、3…改質層、4…チップ。
合材(b)、3…改質層、4…チップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 富雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (9)
- 【請求項1】チップの対向する面に電極を装着したペル
チェ素子において、前記電極の近接する部分に前記チッ
プよりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設ける
か、前記電極と前記チップの間に他の電極接合領域に比
べて前記チップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗
の高い層を設け、対向する面に設けたこれらの層を前記
チップの中心に対して概略対称位置に配置したことを特
徴とするペルチェ素子。 - 【請求項2】チップの同一面に電極を装着したペルチェ
素子において、電極の近接する部分に前記チップよりも
電気伝導度および熱伝導度の低い層を設け、この層の中
心を通る直線に対してほぼ対称位置に前記電極を設ける
か、前記電極と前記チップの間の一部に他の電極接合領
域に比べて前記チップに対する接触電気抵抗および接触
熱抵抗の高い層を設け、同一面上に設けたこれらの層を
前記チップの中心を通る直線に対して概略対称位置に配
置したことを特徴とするペルチェ素子。 - 【請求項3】請求項1において、ゼーベック係数α,電
気伝導度σあるいは熱伝導度κにより定義される出力因
子(α2σ)もしくは性能指数(α2σ/κ)が、特定の
結晶方位において優れたチップの結晶方位を、前記チッ
プと前記電極間に設けた接合材の電気伝導度および熱伝
導度が相対的に高い部分の中心を結ぶ方向、あるいは前
記チップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗が相対
的に低い部分の中心を結ぶ方向と概略一致させたペルチ
ェ素子。 - 【請求項4】請求項1または2において、電気伝導度も
しくは熱伝導度の低い層を、p型添加物とn型添加物の
両方を含む材料により構成したペルチェ素子。 - 【請求項5】請求項1または2において、電気伝導度も
しくは熱伝導度の低い層を、軽元素を含む材料により構
成したペルチェ素子。 - 【請求項6】請求項1または2において、電気伝導度も
しくは熱伝導度の低い層を、前記チップとほぼ同様の成
分を有し、前記チップに比べ密度の低い材料で構成した
もの。 - 【請求項7】チップの対向する面に電極を装着したペル
チェ素子の製造法において、電極の近接した部分にチッ
プよりも電気伝導度および熱伝導度の低い層を設ける
か、前記電極と前記チップの間に他の電極接合領域に比
べて前記チップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗
の高い層を設け、対向する面に設けたこれらの層を前記
チップの中心に対して概略対称位置に配置したことを特
徴とするペルチェ素子の製造方法。 - 【請求項8】チップの同一面に電極を装着したペルチェ
素子において、電極の近接する部分に前記チップよりも
電気伝導度および熱伝導度の低い層を設け、この層の中
心を通る直線に対してほぼ対称位置に前記電極を設ける
か、前記電極と前記チップの間に他の電極接合領域に比
べて前記チップに対する接触電気抵抗および接触熱抵抗
の高い層を設け、同一面上に設けたこれらの層が前記チ
ップの中心を通る直線に対して概略対称位置に配置した
ことを特徴とするペルチェ素子の製造方法。 - 【請求項9】請求項7または8において、軽元素を含む
ガス雰囲気中で熱処理し、熱処理によって変質した層の
一部を取り除き、電気伝導度および熱伝導度の低い層を
形成するペルチェ素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7229880A JPH0974226A (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | ペルチェ素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7229880A JPH0974226A (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | ペルチェ素子およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0974226A true JPH0974226A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=16899161
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7229880A Pending JPH0974226A (ja) | 1995-09-07 | 1995-09-07 | ペルチェ素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0974226A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007275802A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Matsushita Electric Works Ltd | 静電霧化装置及びその組立方法 |
-
1995
- 1995-09-07 JP JP7229880A patent/JPH0974226A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007275802A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Matsushita Electric Works Ltd | 静電霧化装置及びその組立方法 |
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