JPH0978376A - 制電性紡績糸 - Google Patents

制電性紡績糸

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JPH0978376A
JPH0978376A JP23450995A JP23450995A JPH0978376A JP H0978376 A JPH0978376 A JP H0978376A JP 23450995 A JP23450995 A JP 23450995A JP 23450995 A JP23450995 A JP 23450995A JP H0978376 A JPH0978376 A JP H0978376A
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JP
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compound
spun yarn
conductive
antistatic
fiber
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JP23450995A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kawachi
博之 河内
Yasuo Yanagi
康夫 柳
Hiroshi Hosokawa
宏 細川
Mitsuhiro Matsunaka
光弘 松中
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷半減期が短く、かつ摩擦帯電圧が低く
て、しかも安価な制電性紡績糸を提供する。 【解決手段】 導電率10-6S/cm以上の導電性繊維
を0.1〜10重量%混合した紡績糸の表面に、ポリエ
ーテルを含む化合物が1〜20重量%付着した、電荷半
減期が30秒以下、摩擦帯電圧が4000V以下、帯電
電荷量が7μC/m2以下である制電性紡績糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた制電性、白
度及び糸強度を有し、セーター等の衣料分野に幅広い用
途展開が可能な制電性紡績糸に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に合成繊維は電気絶縁性であり、接
触や摩擦により発生した静電気は容易い漏洩することは
ない。この結果、(1)衣類のまとわりつき、(2)汚
れの付着、(3)衣服に帯電した静電気が原因となる可
燃ガス、粉塵への引火、爆発、(4)電子機器の誤動作
など種々の問題を引き起こす。特にパソコン等の電子機
器の普及に伴って上記(4)の障害は近年クローズアッ
プされている。
【0003】紡績糸に制電性を付与する技術として、カ
ーボンブラックあるいは金属(化合物)などの導電性微
粒子を紡糸原液に混入して紡糸した繊維を通常繊維に小
量ブレンドすることにより良好な制電性を付与すること
ができ、しかも染色性、風合い等の繊維加工品本来の特
性を殆ど損なわないことから、市中でも使用され始めて
いる。
【0004】しかし、導電性繊維を混綿した場合、少量
の混綿でコロナ放電による電荷の中和のため摩擦帯電圧
は低い値を示すが、少量の混綿のため電荷の漏洩が生じ
にくく電荷半減期が120秒以上と長くなる短所があ
る。また、これらの導電性微粒子を複合紡糸した導電性
繊維は一般的に高価であり、製造コストは通常の紡績糸
のコストに比較して格段に高価となってしまい、利用分
野が限定されているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電荷半減期
が短く、かつ摩擦帯電圧が低くて、しかも安価な制電性
紡績糸の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電率10-6
S/cm以上の導電性繊維を0.1〜10重量%混合し
た紡績糸の表面に、ポリエーテルを含む化合物が1〜2
0重量%付着した、電荷半減期が30秒以下、摩擦帯電
圧が4000V以下、帯電電荷量が7μC/m2以下で
ある制電性紡績糸によって上記課題を解決するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、導電性繊維と通常
繊維を混合した場合の制電性発現のメカニズムを鋭意解
析した結果、導電性繊維を混合した紡績糸にイオン伝導
性物質を付与することにより、導電性繊維の混率を下げ
ても摩擦帯電圧が低く、かつ電荷半減期の短い制電性紡
績糸が得られることを見い出した。
【0008】現在のところ、この機構については定かで
はないが、以下のように推定される。一般的に導電性繊
維混綿における制電性発現のメカニズムは、摩擦により
帯電した帯電物体から電気力線が導電性繊維へ集めら
れ、その近傍に不平等な強電界を形成する。このために
その近傍には空気のイオン対が発生し、いわゆるコロナ
放電が起こって帯電物体と逆極性のイオンは帯電物体
へ、同極性のイオンは空気中への拡散あるいは接地体へ
と移動する。その結果帯電物体の静電気は中和される。
結果的に導電性繊維は帯電体自身の形成する電界によっ
て、自己放電を起こし除電すると言われている(静電気
ハンドブック第一版 P816 静電気学会編 オーム
社発行)。
【0009】しかし、このコロナ放電は一時的なもので
あるため帯電物の全ての電荷を中和することは不可能で
あり、電荷が残ってしまう。また、通常導電性繊維の混
率は数%程度であるため、導電性繊維を介した電荷の漏
洩は極くわずかであり電荷半減期が長くなる。しかし、
繊維表面にイオン伝導性物質が存在すると、その作用に
より速やかに電荷を漏洩させるため電荷半減期が短縮す
るものと推定される。
【0010】本発明において使用される導電性繊維を構
成するポリマーは特に限定されず、ポリエステル、ナイ
ロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等に代表される熱
溶融性ポリマー、ポリアクリロニトリル、レーヨン、ポ
リウレタンなどに代表される溶剤可溶性ポリマーなどを
用いることができるが、アクリロニトリル系ポリマーを
用いることにより、風合い、外観、発色性等に優れ、衣
料分野で最も制電性の要求度の高いセーター用途等に対
応できる。
【0011】アクリロニトリル系ポリマーは、通常のア
クリル繊維を構成するポリマーであれば特に限定されな
いが、モノマー構成としてアクリロニトリルを50重量
%以上含有することが望ましい。ポリマーの中のアクリ
ロニトリル含有率が50重量%未満であると、原糸が本
来のアクリル繊維としての特性を失い、本発明の目的に
不適合となる。
【0012】アクリロニトリルと共重合する単量体とし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに代表されるアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブ
チル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどに
代表されるメタクリル酸エステル類、さらにアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、スチレン、ビ
ニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデンなどが挙げられる。
【0013】また、アクリロニトリル系重合体にp−ス
ルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、
アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びこれらの
アルカリ塩を共重合することは染色性の改良のために好
ましい。またアクリロニトリル系重合体の重合度は特に
限定されないが、重合体0.1gをジメチルホルムアミ
ド100mlに溶解し、25℃で測定した比粘度で0.
1〜0.2の範囲であることが好ましい。
【0014】本発明において使用される導電性繊維の導
電材も特に限定されず、鉄、銅、アルミニウム、鉛、
錫、金、銀、ニッケルなどに代表される金属類及びそれ
らの酸化物、硫化物、カルボニル塩、またITO(イン
ジウム・スズ酸化物)、ATO(アンチモン・スズ酸化
物)、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物及びこれらを硫
酸バリウム、酸化チタン、チタン酸カリ、アルミニウム
の担体微粒子にコーティングした非金属系導電材、ファ
ーネス、チャンネル、サーマル、アセチレンブラックに
代表されるカーボンブラック系導電材、及びポリアセチ
レン、ポリピロール、ポリアニリン等に代表される導電
性高分子化合物、テトラシアノパラキノジメタン(TC
NQ)とテトラチアフルバレン(TTF)との錯体等に
代表される有機導電性化合物等が挙げられる。
【0015】本発明において使用される導電性繊維の導
電率は10-6S/cm以上であることが必要である。導
電性繊維の導電率が10-6S/cm未満になると、紡績
糸の制電性能発現が困難となる。
【0016】導電性繊維としては、芯部に上記導電材の
微粒子、好ましくは導電性セラミックス微粒子を含有し
ている芯鞘複合繊維が好適に用いられる。この場合芯部
に含有される導電性微粒子は粉末状での比抵抗が10-3
S/cm以上であることが好ましく、また導電性微粒子
の粒径は原液の濾過工程、紡糸工程での安定性から平均
粒径が3μ以下であることが好ましい。さらに導電性の
向上の意味からは粒状よりもアスペクト比の大きい針状
の方が好ましい。導電性微粒子の含有量は、粒子の形
態、種類、必要な導電性能によって異なるが、粒状の場
合は芯部に対して20〜70体積%、針状の場合は同じ
く芯部に対して15〜70体積%である。含有量が前記
範囲未満の場合には導電性能が不十分であり、前記範囲
を超える場合には紡糸安定性、後工程において延伸性が
低下し十分な糸質が得られない。
【0017】芯部と鞘部の比率は芯部/鞘部=5/95
%〜80/20%であることが好ましく、さらに好まし
くは10/90%〜50/50%である。芯部の占める
割合が5%未満の場合は、後で述べる条件が満たされて
いても導電性能が十分でない。また80%を超える場合
は完全な芯鞘構造が得られず芯部が繊維表面に露出する
場合が多くなり好ましくない。
【0018】本発明において使用される導電性繊維の導
電率は10-6S/cm以上であることが必要である。導
電性繊維の導電率が10-6S/cm未満では、摩擦によ
り帯電した帯電物体から電気力線の導電性繊維へ集中が
認められず、その近傍にコロナ放電に必要な不平等な強
電界を形成ができなくなる。そのため、紡績糸の制電性
能発現が困難となる。
【0019】紡績糸中の導電性繊維の混率は0.1〜1
0重量%であることが必要である。混率が0.1重量%
未満となると十分な制電性が得られず、10重量%を越
えると、制電性の効果が飽和してしまうと同時に、本発
明の目的のひとつである経済メリットが得られなくな
る。
【0020】本発明において使用されるポリエーテル構
造を含む化合物としては、下記の化合物(A)と化合物
(B)とを反応して得られる化合物(C)が好適であ
る。 化合物(A):分子中に2ケ以上の活性水素を有する化
合物にアルキレンオキシドを付加したポリエーテルポリ
オール化合物と多価イソシアネート化合物とを反応して
未反応のイソシアネート基を有する化合物を得、次いで
該化合物の未反応のイソシアネート基を酸性亜硫酸塩で
ブロッキングして得られる化合物。 化合物(B):化合物(A)を製造するのに用いたのと
同じポリエーテルポリオール化合物にエピハロヒドリン
を反応し、次いでポリアルキレンポリアミンを反応して
得られ、且つその分子中にアミン結合する活性水素を少
なくとも2ケ有する反応生成物に、水の存在下でエピハ
ロヒドリンを反応させてして得られる化合物。
【0021】化合物(A)はポリエーテルポリオール化
合物に多価イソシアネート化合物を反応して得られる化
合物に酸性亜硫酸塩を反応して未反応のイソシアネアネ
ート基をブロッキングして得られる。つまり化合物
(A)はポリエーテルポリオール化合物と多価イソシア
ネート化合物を反応させる際、多価イソシアネート化合
物の一方の少なくとも1ヶのイソシアネート基をポリエ
ーテルポリオール化合物と反応させ、かつ他方の少なく
とも1ヶのイソシアネート基を未反応のまま残存させて
なる化学構造を有する化合物に、酸性亜硫酸塩反応させ
て得られるものである。
【0022】ここにおけるブロッキングとは、未反応の
イソシアネート基に酸性亜硫酸塩を反応して、イソシア
ネート基が活性水素と反応しないように一時的に封鎖す
るもので、化合物(A)と化合物(B)の反応におい
て、ブロッキングしている酸性亜硫酸塩がはずれて反応
が進み、化合物(C)が得られるものである。
【0023】未反応のイソシアネート基を有する化合物
はポリエーテルポリオール化合物と多価イソシアネート
化合物とを溶媒の存在下または無存在下、80〜130
℃好ましくは100〜110℃で1〜5時間反応し、必
要により溶媒を除去して得られる。ポリエーテルポリオ
ール化合物と多価イソシアネート化合物との反応はポリ
エーテルポリオール化合物1モルに対して多価イソシア
ネート化合物を1.5〜6モル反応させることが好まし
く、多価イソシアネート化合物の反応モル数が1.5モ
ル以下では生成物の粘度が上昇して取り扱い難いものと
なる。又6モル以上では多量の多価イソシアネート化合
物が未反応のまま残り、それが繊維を変色させ、又染色
堅牢度を低下させる。未反応のイソシアネート基を有す
る化合物のブロッキング反応は、残存する未反応のイソ
シアネート基1モル当量に対して1〜1.5モル倍量の
酸性亜硫酸塩を加え30〜50℃に1〜3時間加熱して
行う。ブロッキングにおいて酸性亜硫酸塩は20〜50
重量%の水溶液として用いることが好ましく、これによ
り化合物(A)を水溶液として得ることができる。
【0024】化合物(A)に用いるポリエーテルエステ
ル化合物としては、多価アルコール、ビスフェノール、
ポリアルキレンポリアミド、ソルビタンアルキルモノエ
ステル、ソルビタンアルキルジエステル、ヒマシ油、硬
化ヒマシ油等の活性水素を2個以上有する化合物にアル
キレンオキサイドを付加させた化合物が挙げられ、これ
らの化合物は、常法に従い、上記の活性水素2個以上有
する化合物に、触媒存在下、又は、無存在下、150〜
190℃でエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド等から選ばれるアルキレンオキ
サイドを付加重合するか、又は2種以上のアルキレンオ
キサイドをランダムあるいはブロック上に付加重合して
得られる。アルキレンオキサイドの付加モル数は20〜
200モルが好ましい。アルキレンオキシドを付加する
化合物のうち多価アルコールとしてはエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ブタンジオール、プロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、トリメチルロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジぺンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ソルビタン、ビスフェノール等が挙げられ、ポリア
ルキレンポリアミンとしては、エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テロタ
エチレンペンタミン、ポリエチレンイミン等が挙げられ
る。ソルビタンアルキルエステルとしては、ソルビタン
と脂肪酸とのモノエステル又は、ジエステルが挙げられ
る。該エステルを構成する脂肪酸としては、ラウリル
酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリス
チン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等が挙げられる。
【0025】化合物(A)の製造に用いる多価イソシア
ネート化合物としては、メチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、ニトロジフ
ェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンスルホンジ
イソシアネート、ニトロジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ジフェニルスルホンジイソシアネート、フルオレ
ンジイソシアネート、クリセンジイソシアネート、メト
キシフェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシ
アネート、ジメトキシビフェニルジイソシアネート、ト
リフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
【0026】化合物(A)の生成に用いる酸性亜硫酸塩
としては、酸性亜硫酸ソーダ、または酸性亜硫酸カリウ
ム等が挙げられる。
【0027】化合物(B)はポリエーテルポリオール化
合物にエピハロヒドリンを反応させ、次いでポリアルキ
レンポリアミンを反応させて得られる反応生成物(以下
をこれを[反応生成物(b)]と記す)に水の存在下に
エピハロヒドリンを反応させて得られるが、ここに中間
原料として得られる反応生成物(b)はポリエーテルポ
リオール化合物とポリアルキレンポリアミンをエピハロ
ヒドリンで架橋した形の化学構造を有する反応生成物で
ある。つまり、反応生成物(b)はポリエーテルポリオ
ール化合物の1分子が有する2ヶ以上のヒドロキシル基
(以下[OH基]と記す)に対し、そのOH基の各々に
1モルずつのエピハロヒドリンを付加反応させ、次いで
その付加反応生成物分子中に生成したハロヒドリン基の
各々に1モルずつポリアルキレンポリアミンを反応させ
て得られ、次いでその反応生成物(b)にその分子中の
窒素に結合する活性水素に見合うモル数のエピハロヒド
リンを加え反応させて反応生成物(b)が得られる。
【0028】化合物(B)は例えば次のようにして製造
することができる。まず、ポリエーテルポリオール化合
物1モルに2〜7モルのエピハロヒドリンを加え、60
〜80℃で1〜2時間反応を行い、ポリエーテルポリオ
ール化合物のエピハロヒドリン付加体を得、さらにポリ
アルキレンポリアミン2〜7モルを加えて、120〜1
30℃で3〜5時間反応して、ポリエーテルポリオール
化合物とポリアルキレンポリアミンとを、エピハロヒド
リンで架橋した形の化合物を得る。ポリアルキレンポリ
アミンの反応量は2〜7モルが好ましく、2モル以下で
は反応生成物(b)の粘度が上昇し、取り扱い難いもの
となり、また7モル以上ではポリアルキレンポリアミン
が過剰となり、未反応のまま残り、着色の原因となる。
【0029】ポリエーテルポリオール化合物に対するエ
ピハロヒドリンとポリアルキレンポリアミンの反応モル
比の関係は、ポリエーテルポリオール化合物分子中のO
H基の数により変化する。つまり、OH基が2ヶの時に
は、ポリエーテルポリオール化合物1モルに対してエピ
クロルヒドリンを2〜2.5モル反応させ、次いでポリ
アルキレンポリアミンを2〜2.5モル反応させるのが
好ましい。また、OH基が32ヶの時には、ポリエーテ
ルポリオール化合物エピハロヒドリン、ポリアルキレン
ポリアミンを各々、1:3〜3.5:3.5のモル比で
反応させるのが好ましく、同様にOH基が4ヶの時に
は、各々1:4〜4.5:4〜4.5、OH基が5ヶの
時には、各々1:5〜5.5:5〜5.5、OH基が6
ヶの時には、各々1:6〜6.5:6〜6.5のモル比
で反応させるのが好ましい。
【0030】次に、上記で得られた反応生成物(b)
に、水の存在下にエピハロヒドリンを加え、50〜60
℃で5〜10時間反応を行い化合物(B)の水溶液を得
るが、反応生成物(b)に対するエピハロヒドリンの付
加量は反応生成物(b)1モルに対し2〜20モルが好
ましい。上記反応は速度が早くゲル化し易いため、水存
在下に行うことが好ましく、水の添加量は化合物(B)
が20〜50重量%の濃度となる量が好ましい。
【0031】化合物(B)の製造に用いるポリエーテル
ポリオール化合物及びポリアルキレンポリアミンは、前
述した化合物(A)の製造に用いるのと同じポリエーテ
ルポリオール化合物及びポリアルキレンポリアミンを用
いることができ、又エピハロヒドリンとしてはエピクロ
ルヒドリン、エピブロムヒドリン等が挙げられる。
【0032】上記のようにして得られる化合物(A)と
化合物(B)とを、化合物(A)1モルを含む水溶液に
対し、化合物(B)1〜4モルを含む水溶液を加え、5
0〜60℃で5〜10時間反応を行って、化合物(C)
の水溶液を得る。このようにして得られた化合物(C)
の水溶液はそのままあるいは必要により、それに水、p
H調製剤、柔軟仕上げ剤、撥水剤、硬仕上げ剤、平滑剤
を加えて処理剤として用いる。
【0033】本発明においては、ポリエーテルを含む化
合物を紡績糸に対して1〜20重量%付着させることが
必要である。1重量%未満では十分な制電性が得られ
ず、20重量%を越えると、染色性の低下、染色堅牢度
の低下、風合い硬化など繊維加工品本来の特性を損な
う。
【0034】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に具体的に説
明する。なお、実施例において、繊維の導電率の測定及
び制電性能の評価は、次の方法により行った。
【0035】(繊維の導電率の測定)繊維束より単繊維
を取り出し、これを正確に1cm離して銀ペースト(藤
倉化成株式会社製ドータイト)により金属端子に接着し
た。20℃、相対湿度40RH%において、この端子間
に1000Vの直流電圧を印加し、端子間の抵抗値R
(Ω)を超絶縁計(SM−8210 東亜電波工業株式
会社)により測定した。これから導電率σ(S/cm)
を次式によって求めた。 σ=1/(1.11×10-6×R×(d/ρ)1/2) ここで、dは繊度、ρは繊維の比重である。
【0036】(制電性能評価)紡績糸を目付け300g
の編地(10cm×20cm□)に編成した後、編地1
00部に対して精練液(スコアロール濃度1グラム/リ
ットルの水溶液)5000部に浸し、70℃で20分間
油剤脱落処理を行い、引き続き編地100部に対して、
染色液[BLUE−KGLH(保土ケ谷化学社製染料)
0.5部、酢酸2部、酢酸ソーダ0.5部]5000部
に浸して、30分間で100℃まで昇温し、100℃で
60分間加熱した後、編地を取り出して風乾し、制電性
試料とした。
【0037】恒久制電性評価の場合は、家庭用全自動洗
濯機を使用して、編地100部に対して、洗濯液(洗
剤:花王社製バイオビーズ濃度1グラム/リットル水溶
液)50000部に浸し、40℃で洗濯処理した。洗濯
した編地は、70℃、60分で乾燥処理し、繰り返し洗
濯を10回行い、制電性評価試料とした。得られた評価
試料は、シリカゲル封入デシケーター中で降温して後、
恒温恒湿雰囲気下(温度20℃、相対湿度40%)で2
4時間調湿した。スタティックオネストメーター(宍戸
商会社製)による電荷半減期測定、並びに京大化研式ロ
ータリースターティックテスター(興亜商会社製)によ
る摩擦帯電圧測定及び帯電電荷量の測定は、JIS−L
−1094−1980(織編物の帯電性試験方法 参考
試験 摩擦帯電電荷量)に基づき行い制電性能評価とし
た。
【0038】 スタティックオネストメーター 使用条件 印加電圧 1000V 印加時間 30秒 試料回転数 1000rpm ロータリースターティックテスター使用条件 ドラム回転数 400rpm 摩擦時間 60秒 摩擦布 綿 帯電電荷量の測定条件 摩擦回数 10回 摩擦布 ナイロン、アクリルニット地 制電剤(化合物(C))処理条件 パッデイング 1nip-1nipによる 絞り率 40% 予備乾燥 80℃×30分 ヒートセット 120℃×30秒
【0039】(実施例1〜3 比較例1〜4)平均分子
量2000のポリプロピレングリコールに、エチレンオ
キサイドを付加して得られる平均分子量が3000のポ
リエーテルポリオール化合物200部に、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート23部を加え、窒素気流下、100
〜110℃で1時間、反応を行い、遊離のイソシアネー
ト基を2.3%含有する生成物を得た。この生成物全量
に20%酸性亜硫酸ソーダ水溶液65部を加え、室温で
1時間反応し、さらに水944部を加えて、化合物
(A)の透明な水溶液を得た。
【0040】次に上で用いたと同じポリエーテルポリオ
ール化合物200部に、三フッ化ホウ素エーテラート
0.4部を加え、70〜80℃に保ちながら12.3部
のエピクロルヒドリンを徐々に添加し、添加後90〜1
00℃で1時間反応し、さらにジエチレントリアミン1
3.9部を加えて、120〜130℃で3時間反応を行
って反応生成物(b)を得た。得られた反応生成物
(b)全量に水30部と、エピクロルヒドリン12.3
部を加え、50〜60℃で3時間反応し、さらに水95
4部を加え、化合物(B)の赤褐色透明水溶基を得た。
【0041】上で得られた化合物(A)50部、化合物
(B)50部とを混合し50〜60℃で5時間反応し
て、ウレタン化合物(C)の水溶液(濃度20%、25
℃の粘度330CPS、pH6.3)を得た。
【0042】アクリロニトリル93.5重量%、アクリ
ル酸メチル6.0重量%、メタリルスルホン酸ソーダ
0.5重量%からなるアクリロニトリル系重合体(比粘
度0.16)をジメチルホルムアミドに溶解し、重合体
濃度が30重量%の紡糸原液(E)を得た。
【0043】さらに粒径0.2〜0.3μ、粉体抵抗値
2〜5S/cmの粒状導電性酸化チタン(石原産業株式
会社製ET−500W)の添加量を種々変更して紡糸原
液(E)と同じ組成の紡糸原液100重量部に分散し、
紡糸原液(F)を調製した。芯部を形成する紡糸原液と
して(F)を用い、鞘部を形成する紡糸原液として
(E)を用いた。
【0044】紡糸原液を別々に130℃に加熱した後、
孔数400、孔径0.2mmφの芯鞘紡糸口金を用いて
230℃の不活性ガス中に吐出した。芯部と鞘部をそれ
ぞれ形成する紡糸原液の吐出比率を種々変更した。得ら
れた未延伸糸を引き続き、100℃の熱水中で3.75
倍に延伸し、さらに95℃の熱水中で洗浄した。得られ
た繊維束は無緊張状態下に相対湿度40%、温度150
℃で乾燥、緩和処理し、20%収縮させ導電性アクリル
繊維(D)を得た。得られた繊維の繊度は3デニールで
あった。その導電率を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】この導電性アクリル繊維(D)3d×51
mmと通常のアクリル繊維(E)2d×51mmとの混
率を種々変更して1/52メートル番手の紡績糸を形成
し、18ゲージ2本取りにて平編地を編成して、上記の
ウレタン化合物(C)の水溶液を用いて付着量を種々変
更して処理し、制電性能を評価した。その結果を表2に
示した。
【0047】
【表2】
【0048】(実施例6〜10)導電性アクリル繊維
(D−1)3d×51mmと各種繊維(H)を用い、混
紡率を3重量%にして1/52メートル番手の紡績糸を
形成し、18ゲージ2本取りにて平編地を編成して、実
施例1のウレタン化合物(C)の水溶液を用いて付着量
を種々変更して処理し、制電性能を評価した。その結果
を表3に示した。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、特定の導電性繊維を混
合した紡績糸に、特定の化合物を付着させることによ
り、電荷半減期が短く、摩擦帯電圧の低い、安価な制電
性紡績糸を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 8/04 D01F 8/04 (72)発明者 松中 光弘 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電率10-6S/cm以上の導電性繊維
    を0.1〜10重量%混合した紡績糸の表面に、ポリエ
    ーテルを含む化合物が1〜20重量%付着した、電荷半
    減期が30秒以下、摩擦帯電圧が4000V以下、帯電
    電荷量が7μC/m2以下である制電性紡績糸。
  2. 【請求項2】 導電性繊維が、芯部に導電性微粒子を含
    有した芯鞘複合繊維である請求項1記載の制電性紡績
    糸。
  3. 【請求項3】 ポリエーテル構造を含む化合物が、下記
    の化合物(A)と化合物(B)とを反応して得られる化
    合物(C)である請求項1記載の制電性紡績糸。 化合物(A):分子中に2ケ以上の活性水素を有する化
    合物にアルキレンオキシドを付加したポリエーテルポリ
    オール化合物と多価イソシアネート化合物とを反応して
    未反応のイソシアネート基を有する化合物を得、次いで
    該化合物の未反応のイソシアネート基を酸性亜硫酸塩で
    ブロッキングして得られる化合物。 化合物(B):化合物(A)を製造するのに用いたのと
    同じポリエーテルポリオール化合物にエピハロヒドリン
    を反応し、次いでポリアルキレンポリアミンを反応して
    得られ、且つその分子中にアミン結合する活性水素を少
    なくとも2ケ有する反応生成物に、水の存在下でエピハ
    ロヒドリンを反応させて得られる化合物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100900337B1 (ko) * 2006-05-26 2009-06-02 코오롱패션머티리얼 (주) 대전방지원단 및 이의 제조방법
US11078608B2 (en) * 2016-11-01 2021-08-03 Teijin Limited Fabric, method for manufacturing same, and fiber product

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KR100900337B1 (ko) * 2006-05-26 2009-06-02 코오롱패션머티리얼 (주) 대전방지원단 및 이의 제조방법
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